(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
車輪を有する複数の走行玩具と、前記走行玩具を載置可能な載置台とを備え、前記走行玩具のシャーシの下面に凹部が形成され、前記凹部内に、各々の走行玩具の種類を識別し得る付設態様で突起が設けられ、前記載置台には、前記凹部に嵌合可能な凸部と、前記凹部と前記凸部とが嵌合した際に前記突起によって動作し当該突起の付設態様を検出するスイッチと、前記スイッチにより検出された前記突起の付設態様に応じて所定のアクションを行わせる制御部とが設けられた走行玩具セットにおいて、
前記載置台は、
前記走行玩具を載置可能に構成され、前記凸部を下方から受容可能な開口が形成され、載置される前記走行玩具の車長方向の一端側の所定の水平軸を中心に回動可能に構成され、前記凹部と前記凸部とが嵌合可能な程度に前記凸部が前記開口から上方に突出する第1の水平状態と、前記凹部と前記凸部との嵌合が解除される程度に前記凸部が前記開口に没入する傾斜状態と、を取り得る可動載置板と、
人為的操作により動作して前記可動載置板を前記第1の水平状態から前記傾斜状態へ移行させるための動作機構と、を備え、
前記可動載置板は、少なくとも前記凹部と前記凸部とが嵌合しているときに前記第1の水平状態に保持可能となっており、前記第1の水平状態にあるとき、人為的操作により前記動作機構を動作させることにより前記傾斜状態に移行することを特徴とする走行玩具セット。
前記制御部は、前記スイッチにより検出された前記突起の付設態様に応じて音出力装置から所定の音を出力させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の走行玩具セット。
前記凹部の開口縁に、当該凹部の開口側に向けて拡開し当該凹部と前記凸部との嵌合を案内するテーパが形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項記載の走行玩具セット。
前記可動載置板が前記傾斜状態を取る際に坂下側となる位置の近くには前記走行玩具を当該可動載置板の上に留置するためのストッパが設けられ、前記ストッパは、前記可動載置板と連動し、前記動作機構の動作により前記可動載置板が前記傾斜状態となったときに前記走行玩具の留置を解除することを特徴とする請求項1又は請求項4いずれか一項記載の走行玩具セット。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、リーダやICタグを使用するため、玩具セット自体が高価なものとなってしまうという問題がある。
また、上記特許文献2の技術では、リーダやICタグを使用するものと比較すれば安価ではあるが、玩具体から突起が大きく突出するため、見栄えや手触り感が悪く、しかも、特許文献3の技術のように玩具体が車輪を有する走行玩具の場合にシャーシの下面からの突起の突出量が大きくなると、路面にもよるが、走行玩具を走らせる際にその突起が邪魔になるという問題がある。
本発明は、比較的安価で、しかも、走行の際に突起が邪魔になることが少ない走行玩具セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の走行玩具セットは、
車輪を有する複数の走行玩具と、前記走行玩具を載置可能な載置台とを備え、前記走行玩具のシャーシの下面に凹部が形成され、前記凹部内に、各々の走行玩具の種類を識別し得る付設態様で突起が設けられ、前記載置台には、前記凹部に嵌合可能な凸部と、前記凹部と前記凸部とが嵌合した際に前記突起によって動作し当該突起の付設態様を検出するスイッチと、前記スイッチにより検出された前記突起の付設態様に応じて所定のアクションを行わせる制御部とが設けられた
走行玩具セットにおいて、
前記載置台は、
前記走行玩具を載置可能に構成され、前記凸部を下方から受容可能な開口が形成され、載置される前記走行玩具の車長方向の一端側の所定の水平軸を中心に回動可能に構成され、前記凹部と前記凸部とが嵌合可能な程度に前記凸部が前記開口から上方に突出する第1の水平状態と、前記凹部と前記凸部との嵌合が解除される程度に前記凸部が前記開口に没入する傾斜状態と、を取り得る可動載置板と、
人為的操作により動作して前記可動載置板を前記第1の水平状態から前記傾斜状態へ移行させるための動作機構と、を備え、
前記可動載置板は、少なくとも前記凹部と前記凸部とが嵌合しているときに前記第1の水平状態に保持可能となっており、前記第1の水平状態にあるとき、人為的操作により前記動作機構を動作させることにより、載置した前記走行玩具の車長方向に沿って傾斜する前記傾斜状態に移行することを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の走行玩具セットは、請求項1記載の走行玩具セットにおいて、
前記突起は、前記走行玩具の種類に応じて数及び/又は位置を違えて設けられていることを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の走行玩具セットは、請求項1又は請求項2記載の走行玩具セットにおいて、
前記制御部は、前記スイッチにより検出された前記突起の付設態様に応じて音出力装置及び光出力装置の少なくとも一方から所定の出力をさせることを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の走行玩具セットは、請求項1から請求項3いずれか一項記載の走行玩具セットにおいて、
前記凹部の開口縁に、当該凹部の開口側に向けて拡開し当該凹部と前記凸部との嵌合を案内するテーパが形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の走行玩具セットは、請求項1から請求項4いずれか一項記載の走行玩具セットにおいて、
前記可動載置板は、さらに、前記凹部と前記凸部との嵌合が解除される程度に前記凸部が前記開口に没入する第2の水平状態を
取り得、前記第1の水平状態から前記第2の水平状態となるように当該可動載置板を付勢する付勢手段によって前記第2の水平状態に保持可能となっており、前記第2の水平状態にあるとき、載置した前記走行玩具を介して下方に押圧可能に構成され、この下方への押圧により前記第1の水平状態に移行し、少なくとも前記凹部と前記凸部とが嵌合しているときに前記第1の水平状態に保持可能となっており、前記第1の水平状態にあるとき、人為的操作により前記動作機構を動作させることにより、載置した前記走行玩具の車長方向に沿って傾斜する前記傾斜状態となり、前記傾斜状態にあるとき、前記動作機構の人為的操作を解除することにより前記第2の水平状態に移行することを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の走行玩具セットは、請求項5記載の走行玩具セットにおいて、
前記可動載置板は、前記凸部が設けられ所定の鉛直軸を中心に回転可能な回転台に備えられ、前記回転台と一体的に回転可能に構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の走行玩具セットは、
請求項1又は請求項4記載の走行玩具セットにおいて、
前記可動載置板が前記傾斜状態を取る際に坂下側となる位置の近くには前記走行玩具を当該可動載置板の上に留置するためのストッパが設けられ、前記ストッパは、前記可動載置板と連動し、前記動作機構の動作により前記可動載置板が前記傾斜状態となったときに前記走行玩具の留置を解除することを特徴とする。
【0013】
請求項8記載の走行玩具セットは、
請求項1から請求項4いずれか一項記載の走行玩具セットにおいて、
前記可動載置板が前記傾斜状態を取る際に坂下側となる位置の近くには前記走行玩具を当該可動載置板の上に留置するためのストッパが設けられ、
前記可動載置板は、前記傾斜状態として第1の傾斜状態と、この第1の傾斜状態よりも緩い傾斜となる第2の傾斜状態とを取り得るように構成されるとともに、前記第2の傾斜状態に保持可能となっており、前記第2の傾斜状態にあるとき、載置した前記走行玩具を介して下方に押圧可能に構成され、この下方への押圧により前記水平状態に移行し、少なくとも前記凹部と前記凸部とが嵌合しているときに前記水平状態に保持可能となっており、前記動作機構の動作により前記第1の傾斜状態を取った後に当該動作機構の人為的操作を解除すると前記第2の傾斜状態を取り得るように構成され、
前記ストッパは、前記動作機構の動作により前記可動載置板が前記第1の傾斜状態になったときに前記走行玩具の留置を解除することを特徴とする。
【0014】
請求項9記載の走行玩具セットは、請求項1から
請求項8いずれか一項記載の走行玩具セットにおいて、前記凸部の頂部の外縁部分に、当該凸部の頂部側に向けて狭窄し前記凹部と当該凸部との嵌合を案内するテーパが形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の走行玩具セットによれば、走行玩具のシャーシに凹部が設けられ、この凹部内に突起が設けられているため、突起がシャーシの下面から突出しないか、下面からの突出量が小さくて済むので、見栄えが良くなるとともに、突起によって走行玩具の走行が妨げられることが少なくなる。また、走行玩具の種類の識別を突起によって行うようにしたので、比較的に安価に製造することができる。
また、請求項1記載の走行玩具セットによれば、可動載置板が水平状態から傾斜状態に移行する際には、走行玩具の凹部と載置台の凸部との嵌合を強制的に解除することができる。
【0016】
請求項2記載の走行玩具セットによれば、走行玩具の種類に応じて数及び/又は位置を違えて突起が設けられているので、それに対応してスイッチを設けるだけで、突起の付設態様を検出することができることから、検出構造を簡易なものとすることができる。
【0017】
請求項3記載の走行玩具セットによれば、制御部は、スイッチによって検出された突起の付設態様に応じて音出力装置及び光出力装置の少なくとも一方から所定の出力をさせるので、面白みのある走行玩具セットを実現することができる。
【0018】
請求項4記載の走行玩具セットによれば、テーパによって走行玩具の凹部と載置台の凸部とが案内されて嵌合するため、嵌合作業が容易になる。
【0019】
請求項5記載の走行玩具セットによれば、第2の水平状態及び傾斜状態では凹部と凸部とが嵌合しないので、可動載置板の上で走行玩具を走行させることが可能となる。また、可動載置板が第1の水平状態から傾斜状態に移行する際には、走行玩具の凹部と載置台の凸部との嵌合を強制的に解除することができる。
【0020】
請求項6記載の走行玩具セットによれば、回転台を回転させることによって、走行玩具の向きを変化させることができる。
【0022】
請求項7記載の走行玩具セットによれば、傾斜状態に至るまではストッパによって可動載置板の上に走行玩具を留置することができ、傾斜状態となったときにストッパによる留置が解除され、走行玩具を放出させることができる。
【0023】
請求項8記載の走行玩具セットによれば、第1の傾斜状態となった後、可動載置板を傾斜の緩やかな第2の傾斜状態に戻すので、第2の状態では、特別な人為的操作を必要とすることなく、ストッパにより可動載置板の上で走行玩具を簡単に留置することができる。
【0024】
請求項9記載の走行玩具セットによれば、テーパによって走行玩具の凹部と載置台の凸部とが案内されて嵌合するため、嵌合作業が容易になる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る走行玩具セットのうちの大型車両10を示す斜視図、
図2は、
図1の大型車両10の扉12a,12a、ショベル12b及びタワーラダー12cを取り除いた状態を示す平面図である。
この走行玩具セットは、大型車両10と、この大型車両10に搭載可能な小型車両50(
図7参照)とを備えている。大型車両10及び小型車両50はそれぞれ単独でも遊ぶことができるが、大型車両10及び小型車両50を組み合わせて遊ぶこともできる。大型車両10及び小型車両50を組み合わせて遊ぶ場合には、大型車両10は小型車両50の載置台として利用できる。
【0027】
図1に示すように、大型車両10の前部には、前方に向けて下り勾配となるスロープ11が形成されている。このスロープ11の最上部後方には観音開き式の扉12a,12aが設けられ、この扉12a,12aを開放すると、
図2に示すように、小型車両50の載置部13が露出する。その他、この大型車両10の後部の各コンテナ14の左側壁は扉(図示せず)となっており、この扉を開放することによって各コンテナ14に小型車両50を搭載することもできる。
【0028】
(大型車両10の構造)
図3は、大型車両10の載置部13及びその動作機構40を示している。このうち載置部13は、固定台15と、この固定台15の上に組み付けられた可動載置板30とを備えている。
【0029】
図4は、固定台15を示す斜視図である。この固定台15にはスイッチユニット16が固定して設けられている。このスイッチユニット16は、固定台15の上面から突出する凸部Aを構成している。このスイッチユニット16は、
図5に示すように、大型車両10の幅方向に互いに隔離されて立設された2つの枠壁17,17を備えている。この2つの枠壁17,17によって挟まれた空間は、前後方向に等間隔で設けられた複数(実施形態では6枚)の隔壁18によって仕切られ、仕切られた各部分は小穴19を形成している。そして、各小穴19の底面には例えばスイッチSW(
図6のスイッチSW1〜SW5)が1つずつ配設されている。スイッチSWとしてはリーフスイッチその他の押圧式スイッチが配設される。押圧式スイッチは押圧によってON又はOFFされ、押圧を解除することによってOFF又はONされるものが好ましい。
【0030】
また、スイッチユニット16の各枠壁17の外側には、当該枠壁17よりも上方に突出する弾性片21が配設されている。そして、各弾性片21の先端には外方に張り出す爪21aが形成されている。この爪21aは小型車両50を係止するためのものであり、爪21aの頂部外縁には上方に向かって狭窄するテーパ21bが形成されている。このテーパ21bは凸部Aと後述の凹部Bとの嵌合を容易化するためのものである。
【0031】
なお、
図5に示すように、スイッチユニット16の各枠壁17の上端外縁部には上方に向かって狭窄するテーパ17aが形成されている。このテーパ17aは凸部Aと後述の凹部Bとの嵌合を容易化するためのものである。
【0032】
一方、
図3に示すように、平板状の可動載置板30は固定台15の上に配置されている。この可動載置板30は、固定台15の左右の溝15a,15aに係合する左右の軸31,31(右の軸31は図示されていない。)を有している。可動載置板30は、この左右の軸31,31を中心に回動可能に構成されている。そして、この可動載置板30は、回動によって、水平状態と、傾斜状態とを取り得る。この可動載置板30は、傾斜状態では、前下がりの傾斜状態を取る。また、可動載置板30は、傾斜状態として、第1の傾斜状態(最大傾斜状態)と、この第1の傾斜状態よりも緩い傾斜となる第2の傾斜状態(中途傾斜状態)とを取り得る。なお、本明細書において「水平状態」とは可動載置板の載置面(上面)が水平な状態を言い、「傾斜状態」とは可動載置板の載置面が水平な状態から傾いている状態を言う。なお、可動載置板30の下方には、当該可動載置板30が水平状態となるときに当該可動載置板30の4隅近くを支持する4つの支持部材39,39,39,39が設けられている。この4つの支持部材39,39,39,39は固定台15に設けられている。この4つの支持部材39,39,39,39は弾性変形可能に構成され、可動載置板30が下降した際のクッションとして機能する。また、この4つの支持部材39,39,39,39は凸部Aと凹部Bとの嵌合を阻害しない。
【0033】
また、可動載置板30には平面視で楕円状の開口30aが形成されている。この開口30aは、固定台15に設置されたスイッチユニット16が下方から受容可能に構成されている。そして、このスイッチユニット16は、可動載置板30が水平状態のときに凹部Bと凸部Aとが嵌合可能な程度に可動載置板30の上方に突出し、可動載置板30が少なくとも最大傾斜状態のときには凹部Bと凸部Aとの嵌合が解除される程度に可動載置板30に没入する。
【0034】
次に、載置部13の動作機構40について説明する。
可動載置板30の後端側面には、
図3に示すように、ピン32が付設されている。このピン32は、軸33aを中心に回動可能なレバー33の偏心位置に形成された長穴33bに挿入されている。レバー33には操作部33cが付設され、
図1に示すように、この操作部33cの先端部は大型車両10の外部から操作可能となるように大型車両10の右側壁から突出している。そして、可動載置板30は、水平状態にあるとき、操作部33cを
図3の矢印Cの方向に手で操作すると、左右の軸31,31を中心に回動して傾斜状態に移行する。
【0035】
また、
図3及び
図7に示すように、レバー33の他の偏心位置には、リンク34の後端部が軸35によって支持されている。一方、リンク34の前端部は、軸36に固定して設けられたレバー37の先端に軸38を介して支持されている。
【0036】
さらに、軸36には回動片41が固定して設けられている。この回動片41の上方にはストッパ42が配置されている。このストッパ42は小型車両50を可動載置板30の上に留置するためのものである。このストッパ42は、可動載置板30の前端より上方に突出した状態と、可動載置板30の前端と同じか前端より下に没した状態とを取り得る。すなわち、ストッパ42は上下動可能となっている。また、このストッパ42の下端には受け板42aが一体に設けられている。この受け板42aは、前方に向けて水平に延びており、その下面に上記回動片41が当接している。この回動片41の回動位置によって、ストッパ42は、可動載置板30の前端より上方に突出した状態と、可動載置板30の前端と同じか前端より下に没した状態とを取る。
【0037】
なお、大型車両10の固定部にはスプリング44が設けられている。このスプリング44は、
図7(C)に示すように、ユーザが操作部33cを目一杯操作した際に、圧縮されて弾性復帰力を蓄え、ユーザが操作部33cから手を離した際に、その弾性復帰力によって、回動片41を少しばかり押し戻す。これによって、
図7(A)に示すように、可動載置板30は中途傾斜状態になるとともに、ストッパ42が少し押し上げられる。ストッパ42を少し押し上げるのは、可動載置板30の上に小型車両50を留置するためである。
【0038】
(小型車両50の構造)
小型車両50のシャーシ51の下面には下面視で
図5に示すような長方形の凹部Bが設けられている。この凹部Bは上記凸部Aと嵌合可能となっている。また、この凹部B内には、小型車両50の種類に応じて、上記凸部Aの少なくとも1つの小穴19に対応した位置に当該小穴19と嵌合可能な突起52が設けられている。この突起52の先端(下端)はシャーシ51の下面から突出しないことが好ましいが、走行の妨げとならない程度に少し突出していてもよい。突起52をシャーシ51の下面から少し突出させたとしても、凹部Bがない場合に比べて、シャーシ51からの突出量を抑制することが可能である。この突起52は、凹部Bと凸部Aとが嵌合した際に、対応する小穴19に嵌合し、小穴19内に配設されたスイッチSWを動作させる。この第1実施形態では、小穴19は5個でそれぞれに1つずつスイッチSWが配置されているので、最大(2
5−1)の種類の小型車両50を識別することができる。
【0039】
また、小型車両50の凹部Bの底壁には、各弾性片21に対応する位置にスリット53が形成されている。各スリット53には、凹部Bと凸部Aとが嵌合した際に、対応する弾性片21が挿入され、弾性片21の先端の爪21aがシャーシ51の上面に係止される。すなわち、小型車両50の凹部Bとスイッチユニット16を嵌合させる際、各弾性片21は摺接によって内側に撓むようにしてスリット53に挿入され、弾性片21の弾性復帰力によって、爪21aがシャーシ51の上面に係止される。これによって、小型車両50がスイッチユニット16に係止される。この爪21aの係止は、小型車両50に下方からの力が作用した場合に解除される。
【0040】
また、小型車両50の凹部Bの開口縁には開口側に向かって拡開するテーパ54aが形成されている。このテーパ54aは、上記テーパ17a,21bと相俟って、小型車両50の凹部Bをスイッチユニット16に嵌合させる際の案内として機能する。なお、テーパはスイッチユニット16又は小型車両50のいずれか一方に形成されていればよい。このようにテーパを形成することにより、凹部Bと凸部Aとの位置合わせが簡単に行えることになる。
【0041】
(制御構成)
次に、大型車両10の制御構成について説明する。
大型車両10は、
図6に示すように、上記スイッチSW(スイッチSW1,SW2,SW3,SW4,SW5)が接続される制御部60を備えている。この制御部60は、上記スイッチSWの動作信号を入力する。そして、制御部60は、上記スイッチSWの動作パターンに応じて小型車両50の種類を判定する。このような構成とするため、制御部60の記憶部には、種類判定処理プログラムが格納されている。制御部60は、この種類判定処理プログラムと協働して種類判定処理部として機能する。
また、制御部60の記憶部には、小型車両50の種類とアクションとを対応付けたアクションテーブルが記憶されている。そして、制御部60は、アクションテーブルに基づいて小型車両50の種類に対応したアクションデータを記憶部から読み出し、アクション装置に出力する。
ここでのアクション装置として、実施形態では、例えば、スピーカSPを含む音出力装置61が設けられている。
そして、例えば、小型車両50の種類がパトカーであるならば、制御部60は、パトカーのサイレン音に対応した音データを音出力装置61に出力する。
なお、小型車両50の種類に応じて当該小型車両50の歴史、性能などの説明のための音データを出力するようにしてもよい。また、当該音データに代えてエンジン音に対応する音データを出力するようにしてもよい。
さらには、アクション装置としてディスプレイなどを接続可能としておき、小型車両50の種類に応じた画像データを出力し、ディスプレイに表示させるようにしてもよい。
【0042】
続いて、可動載置板30及びストッパ42の動作とそれに伴うアクション例について説明する。
使用の初めには、特に限定はされないが、
図7(A)に示すように、可動載置板30を中途傾斜状態としておく。この場合、可動載置板30は前下がりのスロープを構成している。この状態では、ストッパ42は、可動載置板30の前縁よりも上方に突出した状態にある。この状態で、可動載置板30に小型車両50を載置すると、小型車両50は可動載置板30で形成されたスロープを下降するが、ストッパ42に突き当たることによって可動載置板30の上に留置される。なお、可動載置板30が中途傾斜状態のときには、スイッチユニット16は可動載置板30から少ししか突出していないので、小型車両50の下降が妨げられることはない。
【0043】
次に、
図7(B)に示すように、小型車両50をユーザが手で下方に押すと、可動載置板30が左右の軸31,31を中心に回動し、可動載置板30の後部が下がる。この場合、可動載置板30の軸31,31が溝31,31に沿って下動してもよい。それにつれて、可動載置板30からスイッチユニット16が突出し、小型車両50の凹部Bが大型車両10の凸部Aに嵌合し始める。そして、可動載置板30が最下位置になった所で、小型車両50の凹部Bが大型車両10の凸部Aに嵌合する。このとき、小型車両50の突起52によって対応のスイッチSWが動作(例えばON)する。そして、対応のスイッチSWが動作すると、制御部60は小型車両50の種類を識別し、音出力装置61から当該種類に対応付けられた音を出力させる。例えば、制御部60は、車種がパトカーであれば、音出力装置61からサイレン音を出力させる。
【0044】
次に、
図7(C)に示すように、操作部33cを
図3の矢印Cの方向に操作すると、可動載置板30が左右の軸31,31を中心に回動し、可動載置板30の後部が上がる。この場合、可動載置板30の軸31,31が溝31,31に沿って上動してもよい。それにつれて、可動載置板30の開口30aに対してスイッチユニット16が没入し、小型車両50の凹部Bと大型車両10の凸部Aとの嵌合が強制的に解除される。このとき、小型車両50の突起52によって対応のスイッチSWが動作(例えばOFF)する。そして、対応のスイッチSWが動作すると、制御部60は、小型車両50の種類に対応付けられた音を音出力装置61から所定時間出力させる。このときの音声として、例えば、制御部60は、種類がパトカーであれば、音出力装置61からサイレン音とエンジン音の混成音を出力させる。
なお、操作部33cから手を離すと、スプリング44の弾性復帰力によって、回動片41が少しばかり押し戻される。これによって、
図7(A)に示すように、可動載置板30は中途傾斜状態になるとともに、ストッパ42が少し押し上げられる。そして、例えば、操作部33cの摺接抵抗によって中途傾斜状態に保持される。
【0045】
このように構成された走行玩具セットによれば次のような効果が得られる。
第1に、突起52がシャーシ51の下面から突出しないか、少ししか突出しないので見栄え及び手触り感が良くなるとともに、凸凹道を走行する場合でも、突起52が小型車両50の走行を妨げることがなくなる。
第2に、小型車両50の種類の識別を突起52によって行うようにしたので、リーダやICタグを使用するものと比較すれば、安価に製造することができる。
第3に、小型車両50の種類に応じた付設態様で突起52が設けられているので、それに対応してスイッチSWを設けるだけで、突起52の付設態様を検出することができることから、検出構造を簡易なものとすることができる。
第4に、テーパ17a,21b,54aによって凹部Bと凸部Aとが案内されて嵌合するため、嵌合作業が容易になる。
第5に、傾斜状態では可動載置板30をスロープとして利用でき、その上で小型車両50を走行させることができる。つまり、可動載置板30を単なる載置板としてだけでなく、走路盤としても利用することができる。
第6に、最大傾斜状態に至るまではストッパ42によって可動載置板30の上に小型車両50を留置することができ、最大傾斜状態となったときにストッパ42による留置が解除され、小型車両50を放出させることができる。したがって、大型車両10への搭載時には小型車両50を留置しておき、必要なときに小型車両50を放出することができ、遊びに変化が生まれ、興趣性を向上させることができる。
第7に、可動載置板30を中途傾斜状態に戻すので、特別な人為的操作を必要とすることなく、ストッパ42により可動載置板30の上で小型車両50を簡単に留置することができる。
【0046】
[第2実施形態]
図8は、本発明の第2実施形態に係る走行玩具セットのうちの大型車両110を示す斜視図、
図9は、扉112c,112eを開放した状態の大型車両110の斜視図である。なお、この第2実施形態の小型車両50(
図14)は第1の実施形態の小型車両50と同じ構成となっている。また、この第2実施形態の大型車両
110は第1実施形態の大型車両10と同様の制御構成(
図6)を備え、制御部60は所定のアクションを行わせる。したがって、同一構成については同一符号を付しその説明は適宜省略する。
【0047】
この走行玩具セットは、大型車両110と、この大型車両110に搭載可能な小型車両50とを備えている。この大型車両110及び小型車両50はそれぞれ単独で遊ぶことができるが、大型車両110及び小型車両50を組み合わせて遊ぶこともできる。大型車両110及び小型車両50を組み合わせて遊ぶ場合には、大型車両110は小型車両50の載置台として利用できる。なお、大型車両110は、
図9に示すように、車体前部に対して車体後部を引き出して車長方向の長さを変化させて遊ぶことができる。
【0048】
図10に示すように、大型車両110の前部には、前方に向けて下り勾配となるスロープ111が形成されている。このスロープ111の最上部は後述の載置部113(
図9参照)の直前に位置している。スロープ111において、最上部がスロープ111の入り口を構成し、最下部がスロープ111の出口を構成している。
【0049】
スロープ111の上方には、スロープ111を上方から閉塞して大型車両110内にトンネルを形成する通路開閉部材112aが設けられている。
この通路開閉部材112aは人手により上下動可能に構成され、少なくとも上昇位置及び下降位置で静止可能となっている。この通路開閉部材112aの後端には図示しない仕切り壁が設けられている。
この仕切り壁はスロープ111の入り口を開閉するためのものであり、通路開閉部材112aが上昇位置にあるとき開放されて小型車両50が通行可能な状態とし、逆に、通路開閉部材112aが下降位置にあるとき閉塞されて小型車両50が通行不能な状態とする。
【0050】
また、大型車両110の前端には略長方形の扉112bが付設されている。この扉112bは大型車両110の、バンパーと同じ高さ位置に設けられた図示しないヒンジを介して、起倒可能に構成されている。
この扉112bはスロープ111の出口を開閉するためのものであり、扉112bを起立させた状態で通路開閉部材112aを下降させると、扉112bの自由端が通路開閉部材112aの前端に係合してスロープ111の出口を閉塞する。一方、この扉112bは、通路開閉部材112aを上昇させた後、倒した状態とすると、
図10に示すように、スロープ111の出口を開放するとともに、自由端が接地し、扉112bの裏面は、スロープ111の出口に連なる他のスロープを構成する。
【0051】
また、大型車両110のスロープ111の入り口後方には円板状の扉112cが設けられている。
この扉112cは後述の載置部113を上方から閉塞するものである。この扉112cは、
図9に示すように、鎌状のアーム112d,112dを介して、後述する回転台115に取り付けられている。扉112cは、アーム112d,112dの自由端近くの軸(図示せず)を中心に開閉可能に構成されている。この扉112cには上面に摘み112gが付設されている。そして、この扉112cは、90度の回転角度範囲で回転可能に構成され、人手により摘み112gを
図8の状態から90度だけ時計方向に回転させた位置で、
図9に示すように開放可能となっている。
【0052】
さらに、大型車両110の左壁の一部は長方形の扉112eとなっている。
この扉112eは後述の載置部113を側方から閉塞するものであり、下辺部のヒンジ112f,112fを中心に起倒可能に構成されている。この扉112eは、
図9に示すように、扉本体112hと、扉本体112hから引出し可能なスライド板112iとから構成され、この扉112eを倒した際に、載置部113の側方を開放し、扉本体112hから引き出したスライド板112iの自由端が接地し、扉本体112h及びスライド板112iの裏面がスロープを構成する。このスロープ上で小型車両50を手押しによって登坂させることができる。
【0053】
次に、載置部113の構造を説明する。
図11は、載置部113を構成する回転台115を一方向から見た場合の斜視図、
図12は、回転台115を他方向から見た場合の斜視図である。
この載置部113には、この回転台115が設けられている。この回転台115は可動載置板130を備えている。また、この回転台115は、基台115aと、互いに隔てて配置された2つの壁部材115b,115bとを備えている。2つの壁部材115b,115bはそれぞれ半円柱状に構成され、平面状の壁面115c,115cが互いに対向するように基台115aに設けられている。そして、この2つの壁部材115b,115bに挟まれた箇所に可動載置板130が配置されている。
【0054】
図13は、2つの壁部材115b,115bを取り除いた状態の回転台115の分解斜視図である。
回転台115の基台115aは短円柱状に構成されている。この基台115aの上面には、2つの壁部材115b,115bに挟まれた箇所に平面視で長方形の凹部115dが形成されている。そして、この凹部115dの中央にはスイッチユニット16が固定して設けられている。このスイッチユニット16は、基台115aの凹部115dの底面から突出する凸部Aを構成している。この凸部Aの構造は、第1実施形態の凸部Aの構造と同様であるので、その説明は省略する。
【0055】
可動載置板130は、回転台115の凹部115dを上方から閉塞する位置に配置されている。この可動載置板130は、回転台115の溝115e,115e(一方の溝115eは図示されていない。)に係合する軸131,131を有している。可動載置板130は、この軸131,131を中心に回動可能に構成されている。
また、この可動載置板130は、回転台115の凹部115dの4隅近くにそれぞれ1本ずつ立設された4本の支持部材139,139,139,139によって下方から支持されている。4本の支持部材139,139,139,139のうち凹部115dの長手方向の一方に位置する組と他方に位置する組とを考えると、同組に属する2本の支持部材139,139は回転台115の凹部115dの下側で互いに連結され上下動可能に構成されるとともに、スプリング139a(
図14)によって上方に付勢されている。なお、4本の支持部材139,139,139,139は弾性変形可能に構成されていてもよい。この場合には、4本の支持部材139,139,139,139を上下動可能に構成しなくてもよい。
この可動載置板130は、上下動及び回動によって、水平状態と、傾斜状態とを取り得る。この可動載置板130は、傾斜状態では、軸131,131側に向けて下り勾配を有する傾斜状態を取る。また、この可動載置板130は、水平状態として第1の水平状態と第2の水平状態とを取る。この第1の水平状態及び第2の水平状態については後述する。
【0056】
また、可動載置板130には平面視で楕円状の開口130aが形成されている。この開口130aは、回転台115の凹部115dに設置されたスイッチユニット16が下方から受容可能に構成されている。
このスイッチユニット16は、
図14(B)に示すように、可動載置板130が第1の水平状態のときに凹部Bと凸部Aとが嵌合可能な程度に可動載置板130の上方に突出し、
図14(A)及び(C)に示すように、可動載置板130が第2の水平状態及び傾斜状態のときには凹部Bと凸部Aとの嵌合が解除される程度に可動載置板30に没入する。
【0057】
なお、載置部113には、
図9に示すように、大型車両
110の右側壁内面にストッパ136が固定して設けられている。
このストッパ136は小型車両50の位置決めの機能と、回転台115の回転角度範囲を規制する機能を有している。
すなわち、複数の小型車両50には、車体の前端から一定距離隔てた位置に凹部Bが設けられている。そして、各小型車両50の前端をストッパ136に突き当てた際に、その凹部Bと回転台115に設けられた凸部Aとが上下方向で対向する。
また、回転台115の壁部材115b、115bの一方は外周壁が一部切欠かれ、回転台115が一方に回転した際にはこの切欠き部137の縁137a(
図11参照)にストッパ136が当接し、回転台115が他方に回転した際には他方の壁部材115bの平面状の壁面115cの一部にストッパ136が当接する。これによって、回転台115の回転角度範囲が規制される。第2の実施形態では、この回転台115の回転角度範囲は90度となっている。
【0058】
次に、
図14を用いて、載置部113の動作機構140について説明する。
回転台115の後方には軸142aを中心に回動可能なシーソ部材142が設けられている。このシーソ部材142は、回転台115が回転し、回転台115に設けたスリット115fがシーソ部材142に対向する位置に来たとき、操作部144を下方に押圧すると、シーソ部材142の一端が操作部144の押圧によって操作され、シーソ部材142の他端が可動載置板130の後端を下方から押し上げ、可動載置板130を傾斜させる。
なお、操作部144は図示しないがスプリングによって上方に付勢されており、操作部144から手を離した際にスプリングによって上昇位置に復帰する。このとき、シーソ部材142も自重によって元の位置に復帰する。
【0059】
次に、遊び方の一例を動作とともに説明する。
図9に示すように扉112c,112eを開放した状態で大型車両110の載置部113に小型車両50を載せる。その際、小型車両50の前端をストッパ136に突き当てる。これによって、小型車両50の位置決めがなされる。つまり、凹部Bと凸部Aとが対向する位置に小型車両50が保持される。この状態が
図14(A)に示されている。
この状態で手で小型車両50を介して可動載置板130を下方に押圧する。これによって、小型車両50を介して可動載置板130が下降し、可動載置板130の開口130aから凸部Aが突出し、凹部Bと凸部Aとが嵌まり合う。この凹部Bと凸部Aとの嵌合によって可動載置板130は第1の水平状態に保持される。この凹部Bと凸部Aとが嵌合したならば、扉112c,112eを閉じ、扉112cの摘み112gを持ち、摘み112gを反時計方向に回転させる。すると、摘み112gの回転に伴って回転台115も反時計方向に回転する。そして、ストッパ136が回転台115の外周壁の切欠き137の縁137aに当接した所で摘み112gの回転が阻止される。このときの状態が
図9及び
図14(B)に示されている。その後、摘み112gから手を離し、
図10に示すように、通路開閉部材112aを持ち上げ、扉112bを倒した状態で、操作部144を下方に押圧する。すると、
図14(C)に示すように、操作部144によってシーソ部材142の一端が押されて軸142aを中心に回動し、シーソ部材142の他端が可動載置板130の後端を下方から押し上げる。これにより、可動載置板130の後端が持ち上がり、大型車両10の前方に向けて下り傾斜となり、可動載置板130の上に載置された小型車両50は自重によって、可動載置板130からスロープ111へと排出される。
このようにして、可動載置板130からスロープ111へと排出された小型車両50はスロープ111を下って大型車両10の前方から排出される。
その後、操作部144から手を離すと、操作部144は元位置に復帰し、可動載置板130が自重で第2の水平状態となり、かかる位置に支持部材139によって保持される。
このようにした後、摘み112gを時計方向に回転させて回転台115を初期状態に戻す。
【0060】
この第2実施形態の走行玩具セットによれば、第1実施形態の走行玩具と同様の効果を得ることができる他、下記のような効果を得ることができる。
すなわち、第2の水平状態及び傾斜状態では凹部Bと凸部Aとが嵌合しないので、可動載置板130の上で小型車両50を走行させることが可能となる。
また、回転台115を回転させることによって、小型車両50の向きを変化させることができる。
【0061】
[発明の変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、載置台を大型車両10で構成したが、例えば、載置台を駐車タワー等の構築物や、軌道盤で構成してもよい。後者の場合、軌道の一部として載置台を組み込めば、変化に富む軌道を構成することができる。
【0062】
また、走行玩具として自動車玩具の一例としての小型車両50を示したが、自動車玩具に限定されない。車輪を有する走行玩具であれば足りる。例えば、スノーボード玩具であってもよい。
【0063】
さらにまた、アクション装置、すなわち制御部60は、スイッチSWの動作をトリガとして音を発生させているが、発光装置その他のアクション装置にアクションを行わせるように構成されていてもよい。例えば、アクション装置として光出力装置を設け、小型車両50の種類に応じて発光パターンを変化させたりする。また、例えば音出力装置61と光出力装置とを組み合わせる等、種々のアクション装置を組み合わせて種々の出力をさせてもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、可動載置板30は水平位置と傾斜位置とを取り得るように構成したが、上面が常に水平となるように可動載置板を上下動可能に構成してもよい。
【0065】
また、第2実施形態の場合、回転台115を回転させるので、この回転台115の外周に突起を設けるとともに、回転台115の回転に伴って当該突起によって動作されるスイッチを設け、この回転台115の回転を検出して回転中或いは回転検出後所定時間、アクションを行わせるようにしてもよい。なお、その他の検出手段として例えば光検出手段によって回転台115の回転を検出するようにしてもよい。
【0066】
なお、上記実施形態では、走行玩具セットについて説明したが、走行玩具(上記の小型車両玩具50)自体に着目すれば、上記実施形態からは例えば下記(1)から(4)のような発明を抽出することができる。
(1) 車輪を有するとともに、外部のスイッチへの当接により当該スイッチを動作させて付設態様によって自らの種類を識別させるための突起がシャーシに設けられた走行玩具において、前記シャーシには下方に向けて開口する凹部が形成され、前記凹部内には前記突起が設けられていることを特徴とする走行玩具。
この発明によれば、突起の先端がシャーシの下面から突出しないか、少ししか突出させる必要がないので、見栄えが良く、また、路面にもよるが突起が走行の妨げとなることが少なくなる。また、スイッチユニットを凹部に嵌合する凸部とすることが可能で、この場合には、突起とスイッチとの位置合わせが容易となる。
(2)上記(1)の発明において、前記凹部内には前記シャーシの下面から先端が突出しないように前記突起が設けられていることを特徴とする走行玩具。
この発明によれば、突起の先端がシャーシの下面から突出しないので、さらに、見栄えが良く、また、路面にもよるが突起が走行の妨げとなることがなくなる。また、スイッチユニットを凹部に嵌合する凸部とすることが可能で、この場合には、突起とスイッチとの位置合わせが容易となる。
(3)上記(1)又は(2)の発明において、前記凹部の開口縁には、下方に向けて開口が拡がるようにテーパが付けられていることを特徴とする走行玩具。
この発明によれば、スイッチユニットを凹部に嵌合する凸部とする場合にテーパにて嵌合案内がされるので、嵌合作業が簡単に行えることになる。
(4)上記(1)から(3)いずれかの発明において、前記凹部は車長方向に長尺な矩形状穴となっており、前記突起は前記矩形状穴の長尺方向に沿って所定間隔で複数設けられていることを特徴とする走行玩具。
多数種類の走行玩具を識別する場合に識別用突起の付設が容易となる。ちなみに、車長方向が短尺の場合には車幅方向に沿って突起を設けるので、数に限界が生じる。