(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1つのプロセッサ、記憶装置、ネットワークに接続された通信プラットフォームを有するコンピュータ上で実行される、検索要求に応答するための方法であって、前記方法は、
ユーザから検索要求を受信するステップと、
それぞれが前記検索要求に関連するドキュメントに関連付けられ、及び前記ユーザによって提供されたものであるか、あるいは前記ユーザに関する前記ドキュメントのための推測レーティングであるレーティングに関連付けられている1つ以上のヒットを決定するステップと、
前記1つ以上のヒットに関連付けられている前記レーティングのそれぞれに対して、前記レーティングが(i)前記ユーザによって提供されたものであるか、あるいは(ii)前記ユーザに関して決定された推測レーティングであるかのいずれであるかに基づいて、前記レーティングのための重みを決定するステップと、
前記1つ以上のそれぞれのヒットについて、前記ヒットに関連付けられた前記レーティング及び前記レーティングのための前記重みに基づいて、重み付けされたレーティングを決定するステップと、
前記重み付けされたレーティングに基づいて前記1つ以上のヒットをランク付けするステップと、
前記ランキングにもとづいて、前記検索結果への応答として、前記1つ以上のヒットを含む検索結果を生成するステップと、
を含む方法。
新しい注釈を作成するために前記ユーザによって選択可能な制御要素であって、前記検索結果における前記1つ以上のヒットの内の少なくとも1つに関連する制御要素を提示するステップと、
前記検索結果における前記1つ以上のヒットへの前記ユーザから1つ以上の新しい注釈であって、それぞれがレーティングを含む新しい注釈を受信するステップと、
前記1つ以上の新しい注釈に基づいて更新された検索結果を生成するステップと、
ユーザが後続の検索要求を提出する必要なく、前記更新された検索結果を前記ユーザに送信するステップと、をさらに含む請求項1に記載の方法。
推測レーティングは、前記少なくとも1つのドキュメントに類似した1つ以上の他のドキュメントについて前記ユーザによって提供された1つ以上のレーティングに基づいて、前記1つ以上のヒットに関連する少なくとも1つのドキュメントのために決定される請求項1に記載の方法。
少なくとも1つのユーザによって以前に注釈された前記1つ以上のヒットのそれぞれは、複数のカテゴリーのラベルを含む所定の語彙から選択されたラベルが前記少なくとも1つのユーザによって割り当てられたドキュメントと関連付けられている請求項1に記載の方法。
前記検索結果は、少なくとも1つのユーザによって以前に注釈された前記1つ以上のヒットのそれぞれに対して、前記注釈付きヒットに関連する注釈から抽出されたメタデータをさらに含むものである請求項1に記載の方法。
推測レーティングは、前記少なくとも1つのドキュメントに類似した1つ以上の他のドキュメントについて前記ユーザによって提供された1つ以上のレーティングに基づいて、前記1つ以上のヒットに関連する少なくとも1つのドキュメントのために決定される請求項10に記載のシステム。
少なくとも1つのユーザによって以前に注釈された前記1つ以上のヒットのそれぞれは、複数のカテゴリーのラベルを含む所定の語彙から選択されたラベルが前記少なくとも1つのユーザによって割り当てられたドキュメントと関連付けられている請求項10に記載のシステム。
前記検索結果は、少なくとも1つのユーザによって以前に注釈された前記1つ以上のヒットのそれぞれに対して、前記注釈付きヒットに関連する注釈から抽出されたメタデータをさらに含むものである請求項10に記載のシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ブックマーキングは役立つものであるが、このツールは、制約もある。例えば、ブックマークをフォルダへと編成するには、通常、相当のユーザの努力が必要となり、又、フォルダがあっても、所与の時点でユーザが探している情報の特定アイテムをどのブックマーク付きページが有しているかユーザが思い出すのは困難である。又、既存のブックマーキングツールは、一般に、ユーザが所与のページに既にブックマークをしたかどうかユーザが識別する上で助けとならないし、又、ブックマーク付き情報をサーチするための容易さを与える上でも助けとならない。
【0010】
従って、個々のユーザがそれらに関心のあるコンテンツを収集しそしてサーチする上で助けとなる改良されたツールを提供することが要望される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施形態は、ドキュメント又は他のコンテンツアイテムのコーパス(例えば、ワールドワイドウェブ)において見つかったコンテンツアイテムにユーザが注釈付けするのを許すシステム及び方法を提供する。ここで使用する「注釈(アノテーション)(annotation)」という語は、一般に、ユーザから収集され、その後、そのユーザに関連して記憶されるドキュメント(例えば、ウェブページ又はサイト)に関係した記述及び/又は評価メタデータを指す。本発明の実施形態において、注釈は、メタデータの種々のフィールド、例えば、ドキュメントのレーティング(好意的(favorable)又は否定的(unfavorable)でよい)、ドキュメントのトピック(又はトピックス)を識別するキーワードのリスト、ドキュメントのフリーテキスト記述、及び/又は他のフィールドを含んでもよい。又、注釈は、コーパスのユーザから収集され、そして注釈を生成したユーザの識別子、及びそれに関連したドキュメント(又は他のコンテンツアイテム)の識別子と共に記憶されるのが好都合である。
【0012】
一実施形態において、サーチ結果ページを見るユーザは、サーチヒットに注釈付けし、そして注釈をセーブすることができる。別の実施形態では、ユーザは、自分が訪問するページ又はサイトに対して注釈を生成しそしてセーブすることができる。更に別の実施形態では、記憶された注釈を種々の仕方で使用して、サーチ及びブラウズオペレーションを改善しそして個人化することができる。このような改善及び個人化は、例えば、注釈付けされたページに対応するサーチ結果のリストにおいてヒットをハイライト処理し、及び/又はユーザがサーチ結果ページから注釈データを見るのを許し;注釈からユーザレーティング情報を抽出し、そしてこのような情報を使用して、サーチ結果をプレゼンテーションする仕方に影響を及ぼし;ユーザが、ページコンテンツに加えて又はそれに代わって、自分の注釈付きページ(又は注釈メタデータ)をサーチするのを許し;或いはユーザが注釈付きページ又はサイトを訪問するたびにユーザが自分の注釈を見及び/又は編集するのを許すことを含む。
【0013】
本発明の1つの態様によれば、ユーザ問合せに応答する方法は、ユーザにより提示された問合せを受信するステップと、1つ以上のヒットを識別するために複数のドキュメントより成るコーパスをサーチするステップであって、各ヒットがその問合せに関連したものであると決定されたコーパスからのドキュメントであるようなステップと、を備えている。ユーザにより生成された注釈のライブラリにアクセスするステップを更に備え、ライブラリ内の各注釈は、コーパスにおけるドキュメントの1つに関連され、そして各注釈は、そのドキュメントに関連したユーザ特有のメタデータを含む。注釈のうちの一致する1つに関連したヒットの各々は、「注釈付きヒット」として識別される。サーチレポートが発生され、このサーチレポートは、ヒットのリストを含むと共に、更に、各ヒットに対して、そのヒットが注釈付きヒットであるかどうか指示する。サーチレポートは、ユーザへ送信される。コーパスは、例えば、ワールドワイドウェブでよく、そしてユーザは、人間又はコンピュータ(或いはコンピュータを操作する人間)でよい。
【0014】
ある実施形態では、注釈付きヒットであるサーチレポート内の各ヒットに視覚的ハイライトエレメントが適用される。注釈に含まれるユーザ特有のメタデータがレーティングを含む場合には、各注釈付きヒットに適用される視覚的ハイライトエレメントは、一致する注釈に含まれたレーティングに依存し得る。又、サーチレポートの発生は、各々の注釈付きヒットに対して、一致する注釈のユーザ特有メタデータの表示を要求するようにユーザにより操作できる制御エレメントをサーチレポートに設けることを含んでもよいし、或いは各々の注釈付きヒットに対して、一致する注釈からのユーザ特有メタデータの少なくとも幾つかをヒットのリストに合体することを含んでもよい。
【0015】
又、サーチレポートの発生は、注釈付きヒットのみを含む個別のリストを発生することを含んでもよく、そして各注釈に含まれるユーザ特有のメタデータが関連ドキュメントのレーティングを含む実施形態では、個別のリストが、一致する注釈が好意的レーティングを含むところの注釈付きヒットだけを含んでもよい。各注釈に含まれるユーザ特有のメタデータが関連ドキュメントのレーティングを含む更に別の実施形態では、サーチレポートの発生は、注釈付きヒットのレーティングに少なくとも一部分基づいてヒットのリスティングの順序を決定することも含み、そしてレーティングが否定的レーティングである場合にはヒットのリストから注釈付きヒットが排除されてもよい。
【0016】
ある実施形態では、サーチレポートの発生は、注釈付きヒットでない各ヒットに対して、そのヒットに関連した新たな注釈を生成するためにユーザにより操作できる制御エレメントを設けることも含む。新たな注釈をユーザから受け取って、注釈のライブラリに追加することができる。その後、新たに注釈付けされたヒットが注釈付きヒットであることを更に指示するためにサーチレポートを再発生することができ、そしてこの再発生されたサーチレポートをユーザへ送信することができる。
【0017】
ある実施形態では、前記方法は、注釈のライブラリをサーチして、1つ以上の付加的な注釈付きヒットを識別するステップであって、各付加的な注釈付きヒットが、関連注釈が問合せに関連していると決定されたユーザ特有のメタデータを含むところのコーパスからのドキュメントに対応するようなステップと、その付加的な注釈付きヒットをサーチ結果ページにおけるヒットのリストへ合体させるステップとを備えている。例えば、コーパスのサーチが、ユーザ問合せからサーチ用語を抽出し、そしてそのサーチ用語を含むコーパスにおける各ドキュメントをヒットとして識別することを含む場合には、注釈の記憶装置をサーチすることは、ユーザ特有のメタデータがサーチ用語を含むところのコーパスにおける各ドキュメントを付加的な注釈付きヒット識別することを含むことができる。
【0018】
ある実施形態では、注釈のライブラリは、コーパスにおけるドキュメントのグループに関連した少なくとも1つの注釈を含んでもよく、そしてドキュメントのグループの1つであるいかなるヒットも、注釈付きヒットとして識別される。
【0019】
ユーザ特有のメタデータは、ユーザにより明確に入力される情報のアイテム、例えば、関連ドキュメントのレーティング、関連ドキュメントを記述するキーワード、所定の語彙から選択されたラベル、関連ドキュメントのフリーテキスト記述、等を含むのが好都合である。
【0020】
本発明の別の態様によれば、ユーザ問合せに応答する方法は、ユーザからの問合せを受信するステップと、ユーザにより生成された注釈のライブラリにアクセスするステップであって、各注釈がコーパスに属する複数のドキュメントの1つに関連され、そして各注釈がその関連ドキュメントに関係したユーザ特有のメタデータを含むようなステップとを備えている。注釈に関連したドキュメントの中で1つ以上のヒットが識別され、各ヒットは、問合せに関連していると決定されるコーパスからのドキュメントである。ヒットのリストを含むサーチレポートが発生される。このリストは、ライブラリが関連注釈を有するところのドキュメントしか含まない。サーチレポートがユーザへ送信される。コーパスは、例えば、ワールドワイドウェブでよく、そしてユーザは、人間又はコンピュータでよい。
【0021】
ある実施形態では、1つ以上のヒットを識別することは、問合せを、注釈の1つに関連した各ドキュメントのコンテンツと比較することを含む。例えば、問合せからサーチ用語を抽出することができ、複数の注釈の1つに関連した各ドキュメントに対して、サーチ用語がドキュメントに存在するかどうか検出することができ、ドキュメントは、サーチ用語がドキュメントに存在する場合にヒットとして識別される。
【0022】
他の実施形態では、1つ以上のヒットを識別することは、問合せをドキュメントのコンテンツと比較することに加えて又はそれに代わって、問合せを注釈のユーザ特有のメタデータと比較することを含む。例えば、サーチ用語を問合せから抽出することができ、そして各々の注釈に対して、サーチ用語がユーザ特有のメタデータに存在するかどうか検出することができ、サーチ用語がユーザ特有のメタデータに存在する場合には関連ドキュメントがヒットとして識別される。複数の注釈の1つに関連した各ドキュメントに対して、サーチ用語がドキュメントに存在するかどうか検出することもでき、サーチ用語がドキュメントに存在する場合にはドキュメントをヒットとして識別することができる。更に、ユーザ特有のメタデータが多数のフィールドを含む場合には、問合せは、検出動作中にどのフィールドを考慮すべきか指定してもよく、又、問合せは、ドキュメントコンテンツを考慮すべきかどうかも指定してよい。
【0023】
別の実施形態では、ユーザは、サーチをライブラリの一部分に制限することができ、そして前記方法は、更に、サーチされるべき注釈のライブラリのサブセットの選択をユーザから受信するステップを備え、1つ以上のヒットを識別する動作は、ライブラリの選択されたサブセットにおける注釈についてのみ実行される。
【0024】
ある実施形態では、サーチレポートは、各ヒットに対して、一致する注釈のユーザ特有メタデータの表示を要求するためにユーザにより操作できる制御エレメントを備えている。それに加えて又はそれとは別に、サーチレポートは、各ヒットに対して、関連注釈からのユーザ特有メタデータの少なくとも幾つかを含んでもよい。各注釈に含まれるユーザ特有メタデータが関連ドキュメントのレーティングを含む実施形態では、リスト内のドキュメントを、ヒットのレーティングに少なくとも一部分基づいて決定された順序で配置することができる。
【0025】
本発明の別の態様によれば、ユーザ問合せに応答するためのコンピュータシステムは、インデックスデータ記憶装置と、個人化データ記憶装置と、これらのインデックスデータ記憶装置及び個人化データ記憶装置に通信可能に結合されたサーチサーバーとを備えている。インデックスデータ記憶装置は、コーパスからのドキュメントのサーチ可能な表示を記憶するように構成される。個人化データ記憶装置は、ユーザにより生成された注釈のライブラリを記憶するように構成され、各注釈は、コーパスにおけるドキュメントの1つに関連付けられ、そしてそのドキュメントに関係したユーザ特有のメタデータを含む。サーチサーバーは、入力制御ロジック、サーチ制御ロジック、個人化制御ロジック、及びレポート制御ロジックを備えている。入力制御ロジックは、問合せユーザからの問合せを受信するように構成される。サーチ制御ロジックは、インデックスデータ記憶装置をサーチして、1つ以上のヒットを識別するように構成されるもので、各ヒットは、受信した問合せに関連すると決定されたコーパスからのドキュメントである。個人化制御ロジックは、問合せユーザにより生成された注釈のうちの一致する1つに関連したヒットの各々を注釈付きヒットとして識別するように構成される。レポート制御ロジックは、ヒットのリストを含むサーチレポートを発生するように構成され、サーチレポートは、更に、各ヒットに対して、そのヒットが注釈付きヒットであるかどうか指示し、そしてレポート制御ロジックは、更に、サーチレポートをユーザに送信するように構成される。
【0026】
本発明の更に別の態様によれば、ユーザ問合せに応答するためのコンピュータシステムは、インデックスデータ記憶装置と、個人化データ記憶装置と、これらのインデックスデータ記憶装置及び個人化データ記憶装置に通信可能に結合されたサーチサーバーとを備えている。インデックスデータ記憶装置は、コーパスからのドキュメントのサーチ可能な表示を記憶するように構成される。個人化データ記憶装置は、ユーザにより生成された注釈のライブラリを記憶するように構成され、各注釈は、コーパスにおけるドキュメントの1つに関連付けられ、そしてそのドキュメントに関係したユーザ特有のメタデータを含む。サーチサーバーは、入力制御ロジック、サーチ制御ロジック、及びレポート制御ロジックを備えている。入力制御ロジックは、問合せユーザからの問合せを受信するように構成される。サーチ制御ロジックは、問合せユーザにより生成された注釈に関連したドキュメントの1つ以上をヒットとして識別するように構成される。レポート制御ロジックは、ヒットのリストを含むサーチレポートを発生するように構成され、リストは、注釈のライブラリが問合せユーザによる注釈を含むところのドキュメントしか含まず、そしてレポート制御ロジックは、更に、サーチレポートをユーザに送信するように構成される。
【0027】
本発明の更に別の態様によれば、ユーザ問合せに応答する方法は、多数の注釈付けユーザにより生成された注釈の記憶装置にアクセスするステップを備えている。各注釈は、注釈付けユーザの1人と、コーパスに属する多数のドキュメントの1つとに関連付けされ、各注釈は、関連ドキュメントに関係したユーザ特有のメタデータを含む。ドキュメントのうちの同じドキュメントに関係したユーザ特有メタデータの1つ以上のアイテムは、複数の注釈付けユーザにわたって集計され、これにより、ドキュメントに対する1つ以上の集計属性を発生する。問合せユーザにより提示された問合せが受信され、そしてコーパスがサーチされて、1つ以上のヒットを識別し、ここで、各ヒットは、問合せに関連していると決定されたコーパスからのドキュメントである。ヒットのリストを含むサーチレポートが発生され、このリストは、ヒットの集計属性の少なくとも1つに少なくとも一部分基づくものである。サーチレポートは、問合せユーザへ送信される。コーパスは、例えば、ワールドワイドウェブでよく、そしてユーザは、人間又はコンピュータ(或いはコンピュータを使用する人間)でよい。
【0028】
メタデータの種々のアイテムを集計することができる。例えば、ユーザ特有のメタデータは、関連ドキュメントに対するレーティングを含んでもよく、そして集計は、ドキュメントに対する平均レーティングの計算を含むことができ、又、平均レーティングは、集計属性の1つである。ある実施形態では、各ヒットに対する平均レーティングをサーチレポートに含ませることができる。他の実施形態では、ヒットのリストは、各ヒットに対する平均レーティングに少なくとも一部分基づいた順序で配列される。
【0029】
別の例として、ユーザ特有のメタデータは、関連ドキュメントを記述するユーザ供給キーワードを含んでもよく、そして集計は、最も頻繁に供給されるキーワードのキーワードセットを識別することを含み、このキーワードセットは、集計属性の1つである。ある実施形態では、コーパスをサーチすることは、問合せからサーチ用語を抽出し、そしてキーワードセットがそのサーチ用語を含むところのコーパスにおけるドキュメントをヒットとして識別することを含む。他の実施形態では、サーチレポートは、各ヒットに対してキーワードセットを含む。更に別の実施形態では、ユーザ供給キーワードに加えて又はそれに代わって、注釈付けユーザにより所定の語彙から選択されたラベルが使用されてもよく、所定の語彙は、例えば、種々のカテゴリラベルを含んでもよい。
【0030】
ある実施形態では、前記方法は、問合せユーザにより生成されてヒットに関連付けられた注釈を注釈の記憶装置が含むところの各々のヒットを注釈付きヒットとして識別することも含む。問合せユーザにより生成された注釈を注釈の記憶装置が含むところの各々のヒットに対し、サーチレポートは、各ヒットが注釈付きヒットであるかどうかの指示を含むのが好都合である。又、サーチレポートは、ヒットに対するユーザの注釈を見るためにユーザにより操作できる制御部、及び/又はヒットのユーザ注釈から抽出されるメタデータを含んでもよい。
【0031】
本発明の別の態様によれば、ユーザ問合せに応答するためのコンピュータシステムは、インデックスデータ記憶装置と、個人化データ記憶装置と、これらインデックスデータ記憶装置及び個人化データ記憶装置に通信可能に結合された集計モジュールと、これらインデックスデータ記憶装置及び個人化データ記憶装置に通信可能に結合されたサーチモジュールとを備えている。インデックスデータ記憶装置は、多数のドキュメントを含むコーパスのサーチ可能な表示を記憶するように構成される。個人化データ記憶装置は、注釈付けユーザにより生成された注釈を記憶するように構成され、各注釈は、コーパスにおけるドキュメントの1つに関連付けられ、そして各注釈は、そのドキュメントに関係したユーザ特有のメタデータを含む。集計モジュールは、注釈付けユーザにわたり、ドキュメントの1つに関係したユーザ特有メタデータの1つ以上のアイテムを集計し、これにより、ドキュメントに対する1つ以上の集計属性を発生すると共に、ドキュメントに対する集計属性の各々をインデックスデータ記憶装置に記憶するように構成される。サーチモジュールは、入力制御ロジック、サーチ制御ロジック、及びレポート制御ロジックを備えている。入力制御ロジックは、問合せユーザにより提示され他問合せを受信するように構成される。サーチ制御ロジックは、インデックスデータ記憶装置をサーチして、1つ以上のヒットを識別するように構成されるもので、各ヒットは、問合せに関連すると決定されたコーパスにおけるドキュメントである。レポート制御ロジックは、ヒットのリストを含むサーチレポートを発生するように構成され、このリストは、ヒットの集計属性に少なくとも一部分基づき、そしてレポート制御ロジックは、更に、サーチレポートを問合せユーザに送信するように構成される。
【0032】
本発明の更に別の態様によれば、コーパスのドキュメントに関係したメタデータを収集する方法は、現在ドキュメントに注釈付けする希望を指示するためにユーザにより操作できる第1制御エレメントをもつユーザインターフェイスを用意するステップと、ネットワークを経て、ユーザから現在ドキュメントに関係したメタデータを受信するステップとを備えている。ユーザにより与えられたメタデータを含む注釈は、データ記憶装置に追加されると共に、ユーザ及び現在ドキュメントに持続的に関連付けられる。その後、注釈のメタデータは、ユーザ要求に応答してネットワークを経てユーザへ送信される。コーパスは、例えば、ワールドワイドウェブでよく、そしてユーザは、人間又はコンピュータ(或いはコンピュータを操作する人間)でよい。
【0033】
ある実施形態では、第1制御エレメントは、メタデータを提示するようにユーザにより更に操作できる。他の実施形態では、第1制御エレメントは、メタデータを提示するフォームを得るようにユーザにより更に操作できる。
【0034】
ある実施形態では、ユーザインターフェイスを用意するステップは、ユーザにより提示された問合せに応答して発生されるサーチレポートに第1制御エレメントを追加することを含む。例えば、サーチレポートがヒットのリストを含み、各ヒットがコーパスからのドキュメントである場合には、サーチレポートは、各ヒットに対応する第1制御エレメントの異なるインスタンスを与え、ユーザが第1制御エレメントの対応インスタンスを動作する場合にヒットを現在ドキュメントとして識別することができる。
【0035】
ある実施形態では、サーチレポートがヒットのリストを含み、各ヒットがコーパスからのドキュメントである場合には、前記方法は、各々のヒットに対して、データ記憶装置がユーザ及びヒットに関連した注釈を含むかどうか決定するステップも備えている。データ記憶装置がユーザ及びヒットに関連した注釈を含む場合には、サーチ結果ページに第2制御エレメントが含まれ、この第2制御エレメントは、注釈のメタデータを見るためにユーザにより操作できる。データ記憶装置がユーザ及びヒットに関連した注釈を含まない場合には、ヒットに対応する第1制御エレメントのインスタンスがサーチ結果ページに含まれ、ユーザが第1制御エレメントの対応インスタンスを動作する場合にヒットが現在ドキュメントとして識別される。
【0036】
更に別の実施形態では、コーパスからのドキュメントを表示するように構成されたドキュメントブラウザに対するツールバーインターフェイスに第1制御エレメントが設けられ、そしてユーザが第1制御エレメントを操作するときにドキュメントブラウザにより表示されるドキュメントが、現在ドキュメントとして識別される。第1制御エレメントは、表示されるドキュメント及びユーザに関連した注釈をデータ記憶装置が含まないところのドキュメントをドキュメントブラウザが表示するときにだけアクティブとなる。ツールバーインターフェイスには第2制御エレメントを設けることもでき、この第2制御エレメントは、ドキュメントブラウザにより表示されるドキュメントに対するメタデータの送信を要求するためにユーザにより操作でき、この第2制御エレメントは、表示されるドキュメント及びユーザに関連した注釈をデータ記憶装置が含むところのドキュメントをドキュメントブラウザが表示するときにだけアクティブとなるのが好都合である。
【0037】
メタデータの種々のアイテムを注釈に含ませることができる。例えば、メタデータは、関連ドキュメントのレーティングを含むことができ、そしてレーティングは、ユーザに対して関連ドキュメントが表示されるときに、表示することができる。ある実施形態では、前記方法は、ユーザからの問合せを受信するステップと、その問合せに応答してユーザに対するサーチレポートを発生するステップとを備え、サーチレポートは、その問合せに関連していると決定されたコーパスのドキュメントのリストを含む。又、サーチレポートは、データ記憶装置が、ドキュメント及びユーザに関連した注釈を含むところのリストに、各ドキュメントに対するレーティングを含ませることができる。
【0038】
別の例として、メタデータは、関連ドキュメントを記述するユーザ供給キーワード、所定の語彙からユーザにより選択されたラベル、及び/又はユーザにより与えられたドキュメントのフリーテキスト記述を含むことができる。ある実施形態では、前記方法は、ユーザから問合せを受信するステップと、キーワード及び/又はラベル及び/又は記述を使用して、関連ドキュメントが問合せに関連しているかどうか決定するステップも備えている。
【0039】
ある実施形態では、メタデータを送信することは、メタデータを編集するためにユーザにより操作できる第2制御エレメントを用意することを含む。編集されたメタデータがユーザから受信されると、その編集されたメタデータを使用して、データ記憶装置内の注釈を更新することができる。
【0040】
ある実施形態では、前記方法は、データ記憶装置から注釈の表示を要求するためにユーザにより操作できる第2制御エレメントを用意するステップも備えている。この第2制御エレメントの動作に応答して、要求された注釈がデータ記憶装置から検索され、そして検索された注釈に対するメタデータがユーザへ送信される。第2制御エレメントは、例えば、コーパスからのドキュメントを表示するように構成されたドキュメントブラウザに対するツールバーインターフェイスに設けることができる。
【0041】
本発明の別の態様によれば、コーパスのドキュメントに関係したメタデータを収集するためのコンピュータシステムは、個人化データ記憶装置と、この個人化データ記憶装置に通信可能に結合された注釈モジュールとを備えている。個人化データ記憶装置は、複数の注釈を記憶するように構成され、各注釈は、注釈付けユーザ及びコーパスにおけるドキュメントの1つに関連付けられる。各注釈は、それに関連したドキュメントの1つに関するメタデータを含む。注釈モジュールは、入力制御ロジック、記憶制御ロジック及び検索制御ロジックを備えている。入力制御ロジックは、注釈付けユーザからメタデータを受信し、そしてその受信したメタデータをコーパスのドキュメントの1つに関連付けるように構成される。記憶制御ロジックは、受信したメタデータを、注釈付けユーザの識別子及びドキュメントの1つに関連した注釈として個人化記憶装置に記憶するように構成される。検索制御ロジックは、注釈付けユーザの識別子及びドキュメントの関連する1つを参照することにより個人化データ記憶装置において注釈を探索するように構成される。
【0042】
添付図面を参照した以下の詳細な説明から本発明の特徴及び効果が良く理解されよう。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明の実施形態は、ドキュメント又は他のコンテンツアイテムのコーパス(例えば、ワールドワイドウェブ)において見つかったコンテンツアイテムにユーザが注釈付けするのを許すシステム及び方法を提供する。ここで使用する「注釈(アノテーション)」という語は、一般に、ユーザから収集され、その後、そのユーザに関連して記憶されるドキュメント(例えば、ウェブページ又はサイト)に関係した記述及び/又は評価メタデータを指す。本発明の実施形態において、注釈は、メタデータの種々のフィールド、例えば、ドキュメントのレーティング(好意的又は否定的でよい)、ドキュメントのトピック(又はトピックス)を識別するキーワードのリスト、ドキュメントのフリーテキスト記述、及び/又は他のフィールドを含んでもよい。又、注釈は、コーパスのユーザから収集され、そして注釈を生成したユーザの識別子、及びそれに関連したドキュメント(又は他のコンテンツアイテム)の識別子と共に記憶されるのが好都合である。
【0045】
一実施形態において、サーチ結果ページを見るユーザは、サーチヒットに注釈付けし、そして注釈をセーブすることができる。別の実施形態では、ユーザは、自分が訪問するページ又はサイトに対して注釈を生成しそしてセーブすることができる。更に別の実施形態では、記憶された注釈を種々の仕方で使用して、サーチ及びブラウズオペレーションを改善しそして個人化することができる。例えば、ユーザがコーパスをサーチするときに、ユーザが注釈付けしたページに対応するヒット(ここでは、「注釈付きヒット」と称される)をハイライト処理することができ、ユーザが自分の注釈を見るのを許すためにリンクが与えられる。注釈が数値レーティングのようなジャッジメントデータを含む場合には、ユーザのジャッジメントが好意的か否定的か指示するように注釈付きヒットをハイライト処理することができる。又、レーティングは、ユーザの問合せに応答してサーチ結果をランク付けするように使用することもでき、好意的なジャッジメントは、所与のページ又はサイトのランクを上げる傾向があり、そして否定的なジャッジメントは、ランクを下げる傾向がある。注釈がユーザ供給フリーテキスト及び/又は記述キーワードまたはラベルを含む場合には、ユーザは、ページコンテンツの加えて又はそれに代わって、自分の注釈をサーとするオプションを有してもよい。他の実施形態では、ユーザが、自分が注釈付けしたページに訪問するときに、ユーザが自分の注釈を見及び/又は編集するのを許す制御が与えられる。
【0046】
例示の目的で、この説明及び添付図面は、特定の問合せ、サーチ結果ページ、URL、及び/又はウェブページを使用することができる。このような使用は、実際のウェブページ又はサイトの見解、推奨又は軽蔑を暗示することを意味するものではない。更に、本発明は、ここに示す特定の実施例に限定されないことを理解されたい。
【0047】
I.概略
A.ネットワーク実施の概略
図1は、本発明の一実施形態によるクライアントシステム20を備えた情報検索及び通信ネットワーク10の一般的概略を示す。このコンピュータシステム10において、クライアントシステム20は、インターネット40、又は他の通信ネットワーク、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)接続を経て、多数のサーバーシステム50
1乃至50
Nに結合される。以下に述べるように、クライアントシステム20は、本発明により、サーバーシステム50
1乃至50
Nのいずれかと通信するように構成され、例えば、メディアコンテンツや他の情報、例えば、ウェブページをアクセスし、受け取り、検索し及び表示するように構成される。
【0048】
図1に示すシステムの多数の要素は、ここで詳細に説明する必要のない従来の良く知られた要素を含む。例えば、クライアントシステム20は、デスクトップパーソナルコンピュータ、ワークステーション、ラップトップ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、セルラー電話、又はWAPイネーブル装置、或いはインターネットに直接的又は間接的にインターフェイスできる他の計算装置を含むことができる。クライアントシステム20は、通常、ブラウジングプログラム、例えば、MicrosoftのInternet Explorer
TMブラウザ、Netscape Navigator
TMブラウザ、Mozilla
TMブラウザ、Opera
TMブラウザ、或いはセルラー電話、PDA又は他のワイヤレス装置等の場合にはWAPイネーブルブラウザ、を実行して、クライアントシステム20のユーザが、サーバーシステム50
1乃至50
Nからインターネット40を経て入手できる情報及びページをアクセスし、処理し及び見るのを許す。又、クライアントシステム20は、通常、1つ以上のユーザインターフェイス装置22、例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、ペン等を備えていて、サーバーシステム50
1乃至50
N又は他のサーバーにより与えられるページ、フォーム及び他の情報に関連して、ブラウザによりディスプレイ(例えば、モニタスクリーン、LCDディスプレイ、等)に与えられるグラフィックユーザインターフェイス(GUI)と相互作用する。本発明は、ネットワークの特定グローバルインターネットワークを指すインターネットに使用するのに適している。しかしながら、インターネットに代わって又はそれに加えて、他のネットワーク、例えば、イントラネット、エクストラネット、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)、非TCP/IPベースのネットワーク、LAN又はWAN、等を使用できることも理解されたい。
【0049】
一実施形態によれば、クライアントシステム20及びその全ての要素は、Intel Pentium
TMプロセッサ、AMD Athlon
TMプロセッサ等、又は多数のプロセッサのような中央処理ユニットを使用して実行されるコンピュータコードを含むアプリケーションを使用してオペレータ構成可能である。ここに述べるようにデータ及びメディアコンテンツを通信し、処理し及び表示するためにクライアントシステム20を操作し及び構成するためのコンピュータコードは、ダウンロードされてハードディスクに記憶されるのが好ましいが、全プログラムコード又はその一部分を、良く知られた他の揮発性又は不揮発性メモリ媒体又は装置、例えば、ROM又はRAMに記憶してもよいし、或いはプログラムコードを記憶できる媒体、例えば、コンパクトディスク(CD)媒体、デジタル多様性ディスク(DVD)媒体、フロッピー(登録商標)ディスク、等に設けてもよい。更に、全プログラムコード又はその一部分を、ソフトウェアソース、例えば、サーバーシステム50
1乃至50
Nの1つから、インターネットを経てクライアントシステム20へ送信し及びダウンロードしてもよいし、或いは通信媒体及びプロトコル(例えば、TCP/IP、HTTP、HTTPS、イーサネット(登録商標)、又は他の従来の媒体及びプロトコル)を使用して、他のネットワーク接続(例えば、エクストラネット、VPN、LAN、又は他の従来のネットワーク)を経て送信してもよい。
【0050】
本発明の態様を実施するためのコンピュータコードは、C、C++、HTML、XML、Java(登録商標。以下同様。)、JavaScript等のコード、又は他の適当なスクリプト言語(例えば、VBScript)、或いはクライアントシステム20で実行でき又はクライアントシステム20で実行するようにコンパイルできる他の適当なプログラミング言語でよいことが明らかであろう。ある実施形態では、クライアントシステム20にコードがダウンロードされず、必要なコードがサーバーにより実行されるか、又はクライアントシステム20に既に存在するコードが実行される。
【0051】
B.サーチ及び注釈システムの概略
図2は、本発明の実施形態によりメディアコンテンツを通信するための別の情報検索及び通信ネットワーク110を示す。図示されたように、ネットワーク110は、クライアントシステム120、1つ以上のコンテンツサーバーシステム150、及びサーチサーバーシステム160を備えている。ネットワーク110において、クライアントシステム120は、インターネット140又は他の通信ネットワークを経てサーバーシステム150及び160に通信可能に結合される。上述したように、クライアントシステム120及びその要素は、インターネット140又は他の通信ネットワークを経てサーバーシステム150、160及び他のサーバーシステムと通信するように構成される。
【0052】
一実施形態によれば、クライアントシステム120で実行されるクライアントアプリケーション(モデル125で示された)は、サーバーシステム150及び160と通信すると共に、そこから受け取ったデータコンテンツを処理して表示するようにクライアントシステム120及びその要素を制御するためのインストラクションを含む。クライアントアプリケーション125は、リモートサーバーシステム(例えば、サーバーシステム150、サーバーシステム160又は他のリモートサーバーシステム)のようなソフトウェアソースからクライアントシステム120へ送信され及びダウンロードされるのが好ましいが、クライアントアプリケーションモジュール125は、上述したフロッピー(登録商標)ディスク、CD、DVD、等のソフトウェア記憶媒体に設けることができる。例えば、1つの態様において、クライアントアプリケーションモジュール125は、データを操作すると共に、種々のオブジェクト、フレーム及びウインドウにおいてデータをレンダリングするために、例えば、埋め込み型JavaScript又はActiveXコントロールのような種々の制御器を含むHTMLラッパーにおいて、インターネット140を経てクライアントシステム120へ供給されてもよい。
【0053】
更に、クライアントアプリケーションモジュール125は、データ及びメディアコンテンツを処理するための種々のソフトウェアモジュール、例えば、サーチ要求及びサーチ結果データを処理するための特殊なサーチモジュール126と、データ及びメディアコンテンツをテキスト及びデータフレーム並びにアクティブウインドウ、例えば、ブラウザウインドウ及びダイアログボックスにおいてレンダリングするためのユーザインターフェイスモジュール127と、クライアント120で実行される種々のアプリケーションにインターフェイスしそしてそれと通信するためのアプリケーションインターフェイスモジュール128とを備えている。本発明の態様に基づいてアプリケーションインターフェイスモジュール128がインターフェイスするように好ましく構成されるところのクライアントシステム120で実行されるアプリケーションは、例えば、種々のeメールアプリケーション、インスタントメッセージング(IM)アプリケーション、ブラウザアプリケーション、ドキュメントマネージメントアプリケーション、等を含む。更に、ユーザインターフェイスモジュール127は、クライアントシステム120上に構成されたデフォールトブラウザ又は異なるブラウザのようなブラウザを含んでもよい。
【0054】
一実施形態によれば、サーチサーバーシステム160は、サーチ結果データ及びメディアコンテンツをクライアントシステム120へ与えるように構成され、そしてコンテンツサーバーシステム150は、例えば、サーチサーバーシステム160により与えられるサーチ結果ページにおいて選択されたリンクに応答して、ウェブページのようなデータ及びメディアコンテンツをクライアントシステム120へ与えるように構成される。ある変形例において、サーチサーバーシステム160は、コンテンツ、及び、又はそれに代わって、コンテンツへのリンク及び/又は他のリファレンスを返送する。サーチサーバーシステムは、ユーザから問合せを受け取ってそれに対するサーチ結果データを発生するように構成された問合せ応答モジュール162と、以下に述べるようにサーチ結果データとのユーザ相互作用を検出しそしてそれに応答するように構成されたユーザ注釈モジュール164とを備えている。
【0055】
一実施形態における問合せ応答モジュール162は、例えば、ページ、ページへのリンク、インデックスされたページのコンテンツを表わすデータ、等でポピュレートされた種々のページインデックス170を参照する。ページインデックスは、自動ウェブクローラー172及び/又は種々のスパイダー等、並びにハイアラーキー構造体内でウェブページを分類してランク付けするための手動又は半自動分類アルゴリズム及びインターフェイスを含む種々の収集技術により発生することができる。これらの技術は、サーチサーバーシステム160において実施されてもよいし、或いはページインデックス170を発生してそれをサーチサーバーシステム160に入手できるようにする個別のシステム(例えば、ウェブクローラー172)において実施されてもよい。種々のページインデックス実施及びフォーマットがこの技術で知られており、ページインデックス170に対して使用されてもよい。
【0056】
又、一実施形態における問合せ応答モジュール162は、個人化データベース166も参照する。従来のデータベース技術を使用して実施できる個人化データベース166は、ユーザ特有の情報、特に、種々のウェブページ又はサイトに対するユーザ供給注釈のレコードを含む。以下に述べるように、注釈は、記述及び/又は評価情報を含む任意の形式のユーザ供給メタデータを含むことができ、このメタデータは、フリーテキスト、キーワード又はラベル、特定のウェブページ又はサイトのメリットに関するユーザジャッジメント(例えば、好意的又は否定的)を反映する数値レーティング、等々を含んでもよい。注釈に対するコンテンツ及びフォーマット、並びに個人化データベース166に記憶されるべき注釈を収集するための技術の実施例を以下に説明する。
【0057】
問合せ応答モジュール162は、クライアントシステム120、特に、サーチモジュール126から受け取った種々のサーチ要求(問合せ)に応答してデータを与えるように構成される。ここで使用する「問合せ」という用語は、ユーザから(例えば、クライアントシステム120を経て)サーチサーバー160へ送られる要求であって、ページインデックス170によりインデックされたウェブ(又は他のコーパス)をサーチすることにより満足することのできる要求を含む。一実施形態において、ユーザには、サーチモジュール126を経てサーチインターフェイスが与えられる。このインターフェイスは、ユーザが問合せを入力できる(例えば、タイプすることで)テキストボックス、所定の問合せから選択するためのチェックボックス及び/又は無線ボタン、ユーザがサーチを全サーチコーパスの所定サブセットへ(例えば、あるウェブサイト、又はページインデックス170内の分類別サブセクションへ)制限できるようにするディレクトリ又は他の構造体、等を含んでもよい。いかなるサーチインターフェイスを使用してもよい。
【0058】
問合せ応答モジュール162は、所与の問合せに対してウェブページを処理しそしてランク付けする(例えば、問合せにおけるサーチ用語の発生パターンにより測定された論理的関連性、問合せ用語及び/又は特定のページ又はサイトに関連したコンテクスト識別子、ページスポンサーシップ、多数のページから収集された接続データ、等の組合せに基づいて)ためのサーチ関連アルゴリズムで構成されるのが好都合である。例えば、問合せ応答モジュール162は、受け取った問合せをパーズして、1つ以上のサーチ用語を抽出し、次いで、そのサーチ用語を使用してページインデックス170にアクセスし、これにより、「ヒット」のリスト、即ち問合せに少なくともある程度関連していると決定されたページ又はサイト(或いはページ又はサイトへのリファレンス)のリストを発生することができる。問合せ応答モジュール162は、次いで、1つ以上のランク付けアルゴリズムを使用してヒットをランク付けすることができる。ヒットを識別してランク付けするための特定のアルゴリズムは、本発明にとって重要ではなく、従来のアルゴリズムを使用できる。
【0059】
本発明の実施形態では、問合せ応答モジュール162は、現在問合せを入力したユーザに関連した注釈データを個人化データベース166から検索し、そしてこのような注釈データをサーチ結果に合体するようにも構成される。例えば、少なくとも幾つかの注釈がレーティング(或いはページ又はサイトのユーザ評価を反映する他のデータ)を含む場合には、問合せ応答モジュール162は、そのユーザにより以前に注釈付けされた特定のページ又はサイトの好意的なユーザレーティングに基づいて「好意的な」結果の個別リストを発生してもよいし、或いは問合せ応答モジュール162は、特定のページ又はサイトのユーザレーティングをサーチ結果のランク付けに合体してもよいし、或いは問合せ応答モジュール162は、特定のページ又はサイトの否定的なユーザレーティングを使用して、結果のリストからヒットをドロップすべきかどうか決定してもよい。注釈がフリーテキスト、キーワード又はラベルを含む場合には、サーチヒットの識別及び/又はランク付け中にこれらエレメントのいずれかにおけるサーチ用語の出現を考慮してもよい。
【0060】
ユーザ注釈は、種々の仕方で個人化データベース166へ供給することができる。ある実施形態では、サーチ結果データが、ヒットのリストを含む結果ページとして与えられる。各ヒットに対して、結果ページは、例えば、ページ又はサイトのタイトル、ページ又はサイトへのリンク、そのページ又はサイトのコンテンツからの1つ以上の抜粋(例えば、サーチ用語が生じるコンテクストを示す)、並びにコンテンツのキャッシュコピーへのリンクのような他のオプションを含んでもよい。又、結果データは、ユーザがいずれかのヒットページ又はサイトに注釈付けするのを許すボタン又は他のインターフェイスエレメントを含んでもよい。例えば、ユーザは、所定のスケール(例えば、賛成(thumbs up)又は反対(thumbs down)、0から4個の星印、1から10の数値レーティング、等)でページ又はサイトをレーティング決めし、ページ又はサイトのフリーテキスト記述を入力し、所定のリストからページ又はサイトを記述するラベルを選択し、或いは1つ以上のキーワードを入力してページ又はサイトを記述するように求められる。
【0061】
ユーザがヒットページ又はサイトに注釈付けするよう選択すると、ユーザ注釈モジュール164は、ユーザから(クライアントシステム120を経て)新たな注釈データを受け取り、そして個人化データベース166を更新する。一実施形態では、ユーザ注釈モジュール164は、新たな注釈データに応答して結果ページの自動リフレッシュも開始する。このリフレッシュ動作中に、結果ページにリストされたヒットは、新たなデータを使用して再ランク付けすることができ、そして新たなランク付けを反映する更新された結果ページがユーザへ送信される。新たな注釈が好意的レーティングを含む場合には、新たなページは、「好意的」な結果の中で新たに注釈付けされたサイトをリストしてもよい。従って、ユーザの新たな注釈は、現在サーチの表示結果に直ちに作用し、そしてユーザからの将来の問合せの処理に使用するために記憶される。
【0062】
ユーザ注釈のような個人化特徴をサーチできるようにするために、サーチサーバー160は、ユーザログイン特徴を与えるのが好都合であり、ここで、「ログイン」とは、一般に、コンピュータシステムのユーザを識別し及び/又は認証するための手順を指す。多数の例がこの技術で知られており、本発明の実施形態に関連して使用することができる。例えば、一実施形態では、各ユーザは、独特のユーザ識別子(ID)及びパスワードを有し、そしてサーチサーバー160は、クライアント120にログインページを与え、これを経てユーザがこの情報を入力できるようにすることで、ユーザがログインするのを促す。他の実施形態では、ユーザID及びパスワードに加えて又はそれに代わって、生物測定、音声、又は他の識別及び認証技術を使用してもよい。ユーザが、例えば、ログインすることで、自分自身を識別すると、ユーザは、以下に述べるようにユーザ注釈モジュール164と相互作用することにより注釈を生成し及び/又は更新することができる。更に、ログインしたユーザにより入力された各問合せは、そのユーザに対する独特のユーザIDに関連付けることができ、即ちそのユーザIDに基づいて、問合せ応答モジュール162は、個人化データベース166にアクセスして、ユーザの記憶された注釈を、そのユーザの問合せに対する応答に合体することができる。ユーザがログインすると(例えば、クライアントアプリケーション125を経て)、ユーザがクライアントアプリケーション125を操作する間にユーザの認識を適切な時間にサーチサーバー160に通信できるという意味で、ユーザログインが持続されるのが好都合である。従って、ここに述べる個人化特徴は、ユーザに常時アクセスできるようにされる。
【0063】
問合せに応答してユーザ自身の注釈を使用するのに加えて、問合せ応答モジュール162は、他のユーザの注釈に関する集計情報も使用できる。例えば、一実施形態では、ページ又はサイトに対する集計レーティング(例えば、平均レーティング)が、そのページ又はサイトに対するレーティングを注釈に与えた各ユーザのレーティングから計算される。別の実施形態では、ページ又はサイトを記述する集計キーワード又はラベルを決定することができ、これは、例えば、注釈付けしたユーザによりそのページ又はサイトに最も頻繁に適用されたキーワード又はラベルを識別することで行われる。所与のページに対するこのような集計注釈は、例えば、ページインデックス170に記憶され、そして問合せ応答モジュール162によりこれを使用して、サーチサーバー160に対してユーザが知られているかどうかに関わらず、問合せに応答してヒットをランク付けすることができる。
【0064】
一実施形態では、ユーザ注釈モジュール164は、新たな注釈データを受け取ったときにそれを集計モジュール(
図2には示さず)へ転送し、該モジュールは、ページインデックス170に記憶された集計注釈データを更新する。集計注釈データは、規則的な間隔、例えば、毎日又は毎時間、或いはほぼリアルタイムで更新されてもよい。集計注釈データの収集及び使用は、以下で詳細に説明する。
【0065】
ここに述べるサーチシステムは、例示に過ぎず、変更や修正がなされ得ることが明らかである。コンテンツサーバー及びサーチサーバーシステムは、例えば、Yahoo!Inc.によりユーザに提供される分散型サーバーシステムのような単一組織の一部分でもよいし、或いは異種組織の一部分でもよい。各々のサーバーシステムは、一般に、少なくとも1つのサーバー及びそれに関連したデータベースシステムを備え、又、多数のサーバー及びそれに関連したデータベースシステムを備えてもよく、そして単一ブロックとして示されているが、地理的に分散されてもよい。例えば、サーチサーバーシステムの全てのサーバーは、互いに接近して配置されてもよいし(例えば、単一のビルディング又は構内に位置するサーバーファームに)、或いは互いに離れた位置に分散されてもよい(例えば、1つ以上のサーバーが都市Aに配置されそして1つ以上のサーバーが都市Bに配置される)。従って、ここに使用する「サーバーシステム」という語は、通常、1つ以上の地理的位置にわたり又はローカルに分散された1つ以上の論理的及び/又は物理的に接続されたサーバーを含み、即ち「サーバー」及び「サーバーシステム」という語は交換可能に使用される。加えて、ここに述べる問合せ応答モジュール及びユーザ注釈モジュールは、同じサーバーに実施されてもよいし、異なるサーバーに実施されてもよい。
【0066】
サーチサーバーシステムは、1つ以上のページインデックスと、クライアントシステムから受け取ったサーチ問合せに応答してそれらページインデックスにアクセスしてユーザへサーチ結果を与えるためのアルゴリズムとで構成することができる。サーチサーバーシステムは、ページインデックスそれ自体を発生してもよいし、別のソース(例えば、個別のサーバーシステム)からページインデックスを受け取ってもよいし、或いは別のソースからページインデックスを受け取ってその更なる処理(例えば、種々のページ情報の追加又は更新)を遂行してもよい。更に、サーチサーバーシステムは、コンポーネントモジュールの特定の組合せを含むものとして説明するが、モジュールへの分割は、説明の便宜上に過ぎず、より多くの、より少数の又は異なるモジュールが定義されてもよいことを理解されたい。
【0067】
更に、ある実施形態では、サーチサーバー160により維持されるものとしてここに説明する幾つかのモジュール及び/又はメタデータは、全体的に又は部分的にクライアントシステムに常駐されてもよい。例えば、ユーザ注釈の幾つか又は全部をクライアントシステム120にローカルに記憶させて、クライアントアプリケーション125のコンポーネントモジュールによりマネージすることができる。ページインデックス170の一部分又は全部を含む他のデータをサーチサーバー160から周期的にダウンロードさせて、その後に使用するためにクライアントシステム120により記憶することができる。更に、クライアントアプリケーション125は、クライアント120にローカルに記憶されたコンテンツのインデックスを生成してマネージできると共に、ローカルに記憶されたコンテンツをサーチし、ローカルに記憶されたコンテンツを含むサーチ結果をウェブサーチ結果に合体し、等々の能力を発揮することもできる。従って、サーチオペレーションは、サーチサーバーシステム及び/又はクライアントシステムによるオペレーションの組合せを含んでもよい。
【0068】
本発明の一実施形態によれば、ユーザは、サーチサーバー160と相互作用して、ユーザ注釈モジュール164を経てサーチ結果及び他のページに注釈付けすることができる。注釈は、正又は負のレーティング(或いは対象ページ又はサイトについてのユーザの好意的又は否定的見解を反映する他の情報)、キーワード、フリーテキスト記述、及び/又はページ又はサイトに関する記述及び/又は評価情報を与える他のエレメントを含んでもよい。各ユーザの注釈は、個人化データベース166に記憶され、そしてそのユーザにより提示される現在及び将来の問合せに応答して使用されるのが好都合である。ある実施形態では、ユーザ注釈を使用して、以下に述べるように種々のカスタマイズされたサーチサービスを提供することもできる。
【0069】
本発明の実施形態では、注釈は、サーチ結果ページから入力される注釈、ツールバーインターフェイスを使用して入力される注釈、等々を含む種々の仕方で、ユーザから収集することができる。注釈データを収集する実施例を以下に説明する。
【0070】
II.ユーザ注釈データフォーマット
ユーザ注釈は、種々のフォーマットで収集され、そしてページ又はサイトに関する種々の情報を与えることができる。例示的フォーマットをここに示すが、ユーザ注釈は、この例の特定のコンテンツ又はフォーマットに限定されず、且つ注釈は、ページ又はサイトに関係したユーザ供給及び/又は自動的発生メタデータの任意の組合せを含み得ることを理解されたい。
【0071】
ここで使用する「ページ」とは、独特のロケータ(例えば、URL)によって識別可能で且つ適当に構成されるブラウザプログラムにより表示可能なコンテンツの単位を指す。「サイト」とは、共通の要旨に関係し且つ同じサーバーに位置する1つ以上のページのグループを指す。本発明のある実施形態では、注釈を生成するユーザは、その注釈を単一のページに適用すべきか又は関連ページのグループに適用すべきかを指示することができる。後者のケースでは、ユーザは、以下に述べるように、サイトの範囲を定義できるのが好都合である。ある実施形態では、ページ注釈とサイト注釈との間には、その注釈が適用されるページの数以外の差がない。
【0072】
A.注釈のコンテンツ
一実施形態では、各注釈は、個人化データベース166における構造化エントリーである。
図3は、注釈300のコンテンツフィールドを示す。左欄302のフィールドは、ユーザ注釈モジュール164により自動的に発生され及び更新され、一方、右欄304のフィールドは、ユーザ供給されるのが好ましい。
【0073】
自動的に発生されるフィールドは、注釈を生成したユーザのユーザIDを記憶する「著者ID(Author ID)」フィールド306と、注釈に係るページ又はサイトを識別する「URL」フィールド308とを備えている。「ホストフラグ」フィールド310は、注釈がページに適用されるかサイトに適用されるかを指示する。ホストフラグが「ページ」にセットされた場合には、注釈は、URLがフィールド308のストリングに厳密に一致するページだけに適用され、一方、ホストフラグが「サイト」にセットされた場合には、注釈は、URLがフィールド308に示されたストリングで始まるページに適用される。従って、ホストフラグが「サイト」にセットされた注釈は、多数のページに適用することができる。ホストフラグフィールド310は、デフォールト値(例えば、「ページ」)に自動的にセットされてもよく、そしてユーザには、値を変更するオプションを与えることができる。
【0074】
「タイトル」フィールド312は、対象ページ(又はサイト)のタイトルを記憶する。このフィールドは、デフォールトにより、対象ページのソースコードから抽出されたページタイトルで埋めるのが好都合であり、ある実施形態では、ユーザがタイトルを変更することが許される。「アブストラクト」フィールド314は、対象ページ又はサイトのテキストアブストラクトを記憶し、このアブストラクトは、以下に述べるように自動的に発生することもできるし、或いはユーザがアブストラクトを適用するように求めることもできる。
【0075】
欄302における残りのフィールドは、注釈に関する経歴情報を与える。例えば、「参照(Referral)」フィールド316は、ユーザが対象ページ又はサイトにどのように到達するかに関するコンテクスト情報を与える。サーチ結果ページから入力される注釈の場合には、この参照フィールド316は、
図3に示すように、結果ページが発生されたときに応答した問合せを含むのが好都合である。ユーザが、ツールバーインターフェイスを経て、現在表示されるページに対する注釈を供給する場合には、参照フィールド316は、ユーザが対象ページへナビゲートされてそれに注釈付けする前に何を見たかに関する経歴情報を含んでもよい。例えば、別のページからのリンクをたどることによりユーザが対象ページへナビゲートされた場合には、参照フィールド316は、その別のページのURLを含んでもよい。別のプログラム(例えば、eメールクライアント又はワードプロセッサ)のリンクをクリックすることによりユーザが対象ページへナビゲートされる場合には、参照フィールド316は、そのプログラムを識別してもよい。ユーザが対象ページに対するURLを手動で入力した(例えば、ブラウザウインドウのアドレスバーへそれをタイプした)場合には、参照フィールド316がその手動入力を指示してもよい。参照フィールドは、単一の入力に限定されるものではなく、例えば、ある実施形態では、参照フィールドは、長いナビゲーショントレール(例えば、対象ページへとナビゲートしてそれに注釈付けするように導く全ブラウザセッションであって、対象ページがヒットとして返送されたかユーザにより訪問されたかに関わらず、そのセッション中に入力されたサーチ問合せを含むもの)を記憶してもよい。
【0076】
ユーザがページに注釈付けし、その後に、その注釈を修正する場合には、参照フィールド316は、その修正された注釈へ導いた参照ソースを識別するように更新されるのが好都合である。「古い参照(Old referral)」フィールド318は、以前の注釈に関係するコンテクスト情報を記憶するのに使用でき、この情報は、参照フィールド316に記憶された情報と同様である。いかなる数の古い参照が維持されてもよい。
【0077】
「最後の更新(Last updated)」フィールド320は、いつユーザが注釈を最後に更新したか指示するタイムスタンプを与える。「最後の訪問(Last visited)」フィールド322は、いつユーザが注釈付きページに訪問したか指示するタイムスタンプを与える。
図3は、これらのタイムスタンプをYYYY−MM−DDHH:MM:SSフォーマットで示しているが、他のフォーマット及び希望の精度に置き換えてもよいことを理解されたい。この情報は、例えば、古い注釈を、おそらく信頼性の低いものとして識別するのに使用できる(特に、注釈付きページが、ユーザがそのページに最後に訪問したときより最近に更新された場合)。
【0078】
欄304におけるフィールドは、ユーザにより供給されるもので、ユーザがデータを供給するまで及び供給しない限り、空のままであるのが好都合である。好ましい実施形態では、ユーザは、全てのこれらフィールドに対するデータを供給することが要求されず、そして以下に述べるように、注釈データがサーチ処理に使用されるときには空きフィールドを無視することができる。
【0079】
「キーワード」フィールド324は、注釈付けされたページを記述する1つ以上のユーザ供給キーワード又はユーザ選択ラベルを記憶する。ここで使用する「キーワード」(この技術では「タグ」と称することもある)とは、ワード又はフレーズを自由に選択するユーザにより供給されるワード又は短いフレーズを指し、一方、「ラベル」とは、システム定義語彙、例えば、カテゴリー識別子のハイアラーキーリストからユーザにより選択されたワード又は短いフレーズを指す。キーワードが使用されるある実施形態では、ユーザが「正規化された」キーワード(例えば、標準的なスペリングや、「bicycling」対「cycling」対「biking」等の同意語の中での標準的な選択)を採用するよう促進するために、種々のプロンプト又は他の技術がシステムに合体されてもよい。キーワードの正規化は、以下に述べるように、ページに対する集計キーワードが異なるユーザにより注釈から導出される場合に特に有用である。ある実施形態では、ユーザは、ある最大数(例えば、10、20又は別の数)のキーワード又はラベルに限定されてもよい。
【0080】
「記述」フィールド326は、ページ又はサイトのユーザ供給フリーテキスト記述を記憶する。このフィールドをポピュレートする際には、ユーザは、ワード又は短いフレーズ或いは特定の長さに制限されない。ある実施形態では、記述フィールド326は、ユーザがコンテンツの非常に長い討議(例えば、500又は1000ワードまで)を構成して記憶するのを許し、そしてユーザは、記述の一部分として他のコンテンツへのリンクを含むことも許される。リンクは、例えば、注釈付きページにより述べられたトピックスに関する詳細を与える他のサイトを識別するように含ませることができる。
【0081】
「レーティング」フィールド328は、ページのユーザ見解又はジャッジメントを反映する数値又は他の指示子を記憶する。レーティングは、種々のスケールを使用して与えることができ、このスケールは、少なくとも「好意的」、「否定的」及び「中立」レーティングを許すのが好ましい。例えば、一実施形態では、ユーザは、注釈の生成中に、好意的(例えば、賛成(thumbs up))又は否定的(例えば、反対(thumbs down))レーティングを注釈付きページに与えるよう促される。好意的及び否定的のレーティングには、各々、数値(例えば、+2及び−2)が指定され、レーティングの付かないページには、ゼロのデフォールト「中立」レーティングが与えられる。他のレーティングシステム、例えば、0から4個の星印、1から10のレーティング、等を使用してもよい。フィールド328に記憶されるレーティング指示子は、ユーザにより使用されるレーティングスケールに一致しなくてもよい(例えば、ユーザが1から10のスケールでサイトをレーティング決めする場合には、これを、−4から5の範囲のレーティング指示子に換算することができる)。ユーザが注釈付けするがレーティング決めしないサイトは、中立レーティングを有するものとして処理されるのが好都合である。
【0082】
注釈エントリー300は、例示に過ぎず、異なるフィールドを伴う他の注釈フォーマットを使用してもよいことを理解されたい。例えば、ある実施形態では、注釈は、対象ページのコンテンツの一部又は全部の表示を圧縮形態又は非圧縮形態で含んでもよい。他の実施形態では、ユーザは、記述を対象ページのコンテンツの特定部分に接続することができ、そして記述が接続される部分は、注釈に記憶されてもよい。他の実施形態では、サーチサーバー160は、ページ又はサイトをある分類学に基づいてカテゴリー分けすることもでき、このようなカテゴリーデータは、注釈の一部分としてセーブされてもよい。
【0083】
注釈付きページ(又はサイト)に関係した他のメタデータは、注釈レコードにおいて収集されて、ユーザがブラウズを続けるときに自動的に更新されてもよい。例えば、ユーザが注釈付きページ又はサイトにユーザが訪問する回数をカウントするためにカウンタが設けられてもよい。このカウンタ及び/又は最後に訪問したタイムスタンプは、ユーザがページ又はサイトを訪問するたびに自動的に更新することができる。ある実施形態では、ユーザがサーチサーバー160にログインする間に行われる訪問のみが、自動更新を生じさせる。
【0084】
ある実施形態における注釈は、ユーザ特有でないメタデータを含んでもよい。例えば、メタデータは、実世界の位置(例えば、緯度及び経度座標、ストリードアドレス、等)、又は対象ページ又はサイトに関係した電話番号、対象ページ又はサイトに関係したUPC(ユニバーサルプロダクトコード)又はISBN(国際標準ブックナンバー)又はISSN(国際標準シリアルナンバー)、及び/又は他の同様の情報を含んでもよい。更に、対象ページ又はサイトの種々の属性又は振舞いに関連したメタデータ、例えば、それが大人のコンテンツを含むかどうか、又はどんな言語を使用するか(例えば、英語、日本語、スペイン語、等)、或いはポップアップウインドウ等を含むかどうかを、ユーザ入力とは独立して、注釈に合体させることもできる。
【0085】
注釈エントリーは、個人化データベース166に記憶するのに適したフォーマットでフォーマットされてもよく(例えば、関係データベーススキーマ、XMLレコード、等)、そして種々のフィールドへのリファレンスによりアクセスすることができる。一実施形態では、注釈レコードは、少なくとも著者ID、URL、タイトル及びキーワードによりアクセスできる。
【0086】
B.注釈の編成
ある実施形態では、ユーザは、フォルダを使用してそれらの注釈を編成することができる。例えば、各ユーザは、「メイン」フォルダを有し、ここには、そのユーザの新たな注釈をデフォールトにより入れることができる。ユーザは、必要に応じて付加的なフォルダを生成することができる。ある実施形態では、ユーザは、フォルダ内にサブフォルダを定義することもできる。フォルダを生成してマネージするユーザインターフェイスは、一般的に従来設計のものでよい。
【0087】
一実施形態では、各フォルダは、個人化データベース166においてフォルダエントリーを使用して定義される。
図4は、本発明の一実施形態によるフォルダエントリー400を示す。このフォルダエントリー400は、フォルダ400に属する注釈及び/又はサブフォルダへのリファレンス(例えば、永続的ポインタ)を与えるリファレンスフィールド404を含み、リンク付きリスト又は他の適当なデータ構造を使用して、リファレンス404を実施することができる。
【0088】
又、フォルダエントリー400は、フォルダのマネージメントに有用な他のフィールドも含むのが好都合である。一実施形態において、これらのフィールドは、フォルダが属するユーザのユーザIDを記憶する「著者ID(Author ID)」フィールド406と、ユーザ供給フォルダネームを記憶する「ネーム」フィールド408(例えば、上限が80キャラクタ)とを備えている。この「ネーム」フィールド408は、「新規フォルダ」又は他の何らかの適当なストリングに対するデフォールトでもよい。「記述」フィールド410は、フォルダの目的又はコンテンツのユーザ編集可能なフリーテキスト記述を記憶し、即ちこのフィールドは、空き状態に対するデフォールトでもよい。「アクティブ」フィールド412は、そのフォルダ内の注釈を問合せに応答して使用すべきかどうか指示するフラグ(例えば、ブール値)を記憶する。
【0089】
フォルダフォーマットは変化してもよく且つ他のフィールドが含まれてもよいことが明らかであろう。「メイン」フォルダを除くと、ユーザは、フォルダを自由に生成、再ネーム付け、及び削除することができる。ある実施形態では、多数のフォルダが同じ注釈へのリファレンスを記憶することができ、他の実施形態では、各注釈が厳密に一度に1つのフォルダに指定され、そしてユーザは、1つのフォルダから別のフォルダへ注釈を移動したり、又は異なるフォルダに注釈のコピーを生成したりすることができる。ある実施形態では、各注釈エントリーは、その注釈が指定されたフォルダ(1つ又は複数)へ戻るリファレンスを記憶する「フォルダID」も含むことができる。
【0090】
フォルダは任意であるが、フォルダを設けることは、サーチの経験に勝る付加的なユーザ制御度を許す。例えば、ユーザは、自分の注釈を多数のフォルダに配列し、「アクティブ」フラグを1つ以上のフォルダに対して真にセットし且つ他のものに対して偽にセットすることができる。ユーザが問合せを入力すると、アクティブフォルダ(1つ又は複数)における注釈のみが結果に影響を及ぼすことになる。又、ユーザは、種々のウェブブラウザプログラム又はインターネットポータルサービスによりサポートされる「ブックマーク」又は他のパーソナルサイトリストに若干類似した仕方で、フォルダを使用して、注釈付きページを収集し編成することもできる。好ましい実施形態では、ここに述べるフォルダ及び注釈データは、ユーザのためにサーチサーバー160に維持され、そしてユーザがサーチサーバー160にアクセスする場所に関わりなく、ユーザに得られるようにすることができる。
【0091】
別の実施形態では、フォルダが使用されず、注釈の使用は、注釈レコードにおけるユーザ供給キーワード又はラベルに基づいてマネージされる。例えば、アクティブフラグ及び/又は発行フラグは、フォルダ当りではなく、キーワード当たりで定義することができる。
【0092】
C.注釈へのインターフェイスページ
ユーザが種々のページ又はサイトを見つけて注釈付けするときに、各ユーザは、そのユーザに有用なウェブコンテンツのパーソナル「ライブラリ」を構築する。ある実施形態において、ユーザ注釈モジュール164(
図2)は、ユーザが自分の注釈ライブラリをマネージしそして自分の注釈データに種々の仕方で相互作用するのを許すインターフェイスを形成する。例えば、ユーザ注釈モジュール164は、カスタマイズされた「自分のライブラリ(My Library)」ページを発生して各ユーザに与えるように構成できる。サーチサーバー160にログインされたユーザは、例えば、サーチインターフェイス又はサーチ結果ページからのリンクをたどるか、又はサーチサーバー160によりホストされた個人化又は一般的ポータルページ又はサイトからのリンクをたどるか、或いはブラウザツールバー又は他の永続的インターフェイスのボタンをアクチベートすることにより、このページを要求することができる。ある実施形態では、ログインしないユーザは、「自分のライブラリ」ページを要求することができ、次いで、ページが表示される前にログインするよう促される。
【0093】
図5は、本発明の実施形態によるユーザに対するライブラリインターフェイスページ500の一実施例を示す。ページ500は、ユーザライブラリからの注釈を表示するセクション501を含む。各注釈からの種々のフィールド(例えば、
図3に示すフィールド)を表示することができ、そして各注釈付きページ又はサイトへのリンクが設けられるのが好都合である。「Edit」ボタン503は、ユーザが注釈を編集するのを許す。編集インターフェイスは、以下に述べる生成インターフェイスと一般的に同様であり、そしてユーザが1つのフォルダから別のフォルダへ注釈を移動又はコピーするのを許してもよい。
【0094】
セクション502は、セクション501に表示されるべき注釈を選択し配列するためのインターフェイス制御を与える。例えば、ボタングループ504は、ユーザが、見るべき1つ以上のフォルダを選択するのを許す。デフォールト選択は、「all(全部)」であり、そしてグループ504の「Select Folder(フォルダ選択)」オプションをアクチベートすると、ユーザに、一般的な従来設計のものでよいフォルダ選択インターフェイス(図示せず)をとらせ、そしてユーザが1つのフォルダ、フォルダのグループ、又はフォルダ及びそのサブフォルダを選択するのを許してもよい。ユーザが、見るためのフォルダの選択を終了し、そしてページ500へ戻ると、現在フォルダ選択を反映するようにページが更新される。
【0095】
チェックボックス506は、1つ以上のユーザ指定キーワードを含む注釈のみの表示をユーザが要求するのを許す。ボックス506にチェックを入れそしてテキストボックス508に1つ以上の希望のキーワードを入力した後に、ユーザは、「Refresh(リフレッシュ)」ボタン510をアクチベートして、リストをリフレッシュする。ボタン510のアクチベーションに応答して、サーチサーバー160は、テキストボックス508からのキーワード(1つ又は複数)に対するユーザ注釈のキーワードフィールドをサーチし、そして一致するキーワードを有する注釈のみを含むようにセクション501のリストを更新する。
【0096】
無線ボタン512は、全ての注釈を表示すべきか、好意的(又は否定的)レーティングを伴う注釈だけを表示すべきかユーザが指定するのを許す。無線ボタン512は、デフォールトで、全ての注釈を選択するのが好都合であり、そしてユーザは、この設定を自由に変更することができる。
【0097】
ボタングループ514は、セクション501の注釈のリストを、例えば、フォルダにより配列すべきか、タイトルにより配列すべきか、レーティングにより配列すべきか、キーワードにより配列すべきか、或いは注釈の最後の更新又は注釈付きページ又はサイトへの最後の訪問のタイムスタンプにより配列すべきかをユーザが指定するのを許す。
【0098】
セクション502の種々の制御器を一緒に使用できることに注意されたい。例えば、ユーザは、特定のキーワードを含む特定のフォルダにおける注釈のみを表示すべきか、或いは特定のフォルダ(又はフォルダのグループ)に正のレーティングを伴う注釈のみを表示すべきか、等々を指定することができる。
【0099】
他の実施形態では、注釈の他の配列を見ることができる。例えば、ある数(例えば、5、10、20、50)の最も頻繁に訪問される注釈付きページ、最も最近訪問された注釈付きページ、又は最も最近注釈付けされたページのリストを見ることができてもよい。他の実施形態では、ユーザは、注釈に関するコンテクスト情報も見ることができる(例えば、
図3に示す参照フィールド316及び/又は古い参照フィールド318のコンテンツ)。
【0100】
種々の実施形態において、ページ500は、注釈との他のユーザ相互作用をサポートすることができる。例えば、テキストボックス530を使用して、ユーザは、注釈付けされるべき新たなページ又はサイトのURLを与え、次いで、「Go(ゴー)」ボタン532をアクチベートして注釈を生成することができる。ある実施形態では、テキストボックス530に入力されたURLが既存の注釈のURLに一致する場合には、ユーザに既存の注釈が示され、そしてそれを更新することが求められる。
【0101】
「Search My Web(自分のウェブをサーチする)」ボタン540は、ユーザのライブラリ(又はその一部分)をサーチコーパスとして使用してサーチオペレーションを開始する。このオペレーションについて以下に説明する。
【0102】
ここに述べるライブラリインターフェイスページは、例示に過ぎず、その変更や修正が考えられることが明らかであろう。ユーザが自分の注釈を見て、編成し、そしてサーチするのを許すインターフェイスが使用されてもよく、そしてインターフェイスは、ここに示す特定の組合せより多数の特徴、それより少数の特徴、又はそれとは異なる特徴を有してもよい。
【0103】
III.注釈データの収集
好ましい実施形態において、ユーザが特定のページに注釈付けする希望を指示し、これにより、注釈の生成を開始できるようにする種々のインターフェイスが設けられる。
図6は、ヒットページ又はサイトに注釈付けするためのインターフェイスを形成するサーチ結果ページ600(ここでは、サーチレポートとも称される)の一例を示す。サーチ結果ページ600は、テキストボックス602に示すようなユーザ問合せに応答して発生され、「submit(提示)」ボタン604を使用して、問合せを提示する。各結果605は、種々の情報、例えば、タイトル、自動的に発生されるアブストラクト、URL、等を含む。各結果の次(又は下)には、ユーザがその特定ヒットに注釈付けできるようにするページ又はダイアログボックスを起動する「Save This(これをセーブする)」ボタン606である。適当なページの実施例を以下に説明する。
【0104】
図7は、ユーザが見ようとするページに注釈付けするためのツールバーベースのインターフェイスの一例を示す。ウェブブラウザウインドウ700は、ウェブコンテンツを表示するためのビューエリア702、ナビゲーションボタン(後退、前進、等)を形成するデフォールトツールバー703、及び現在表示されるページのURLを示すと共に、ユーザがビューエリア702に表示されるべきページに対するURLを入力するのを許すナビゲーションボックス704、等の従来のエレメントを備えている。又、ブラウザウインドウ700は、従来のブラウザプログラムへの追加として設けられてもよいし又はブラウザプログラムの標準特徴として設けられてもよいサーチツールバー706も備えている。
【0105】
サーチツールバー706は、ユーザがサーチサーバー160(
図2)へ問合せを提示できるようにするテキストボックス708及び「Search(サーチ)」ボタン709と、ユーザが自分のセーブされた注釈を見ると共に注釈付きページへナビゲートするのを許す「List Saved(セーブしたものをリスト)」ボタン710と、ページ又はダイアログボックスをオープンしてユーザが現在表示されているページに注釈付けするのを許す「Save This(これをセーブ)」ボタン712と、を備えているのが好都合である。ある実施形態では、サーチツールバー706は、「Show My Comments(自分のコメントを示す)」ボタン714も備え、これは、ユーザが以前に自分で注釈付けしたページを見るときにアクティブな状態で現われ、ユーザは、ボタン714を操作して、自分の以前の注釈を見ることができる。注釈がレーティングを含む場合には、ボタン714の見掛けは、レーティングに一部分依存する(例えば、レーティングは、ボタンに含まれたアイコンで表わすことができる)。又、サーチツールバー706は、図示されたものに加えて又はそれに代わって他のコンポーネントを含んでもよい。更に、他の持続的インターフェイス(即ちユーザがウェブページを見ている間にアクセスできるインターフェイス)に置き換えてもよく、サーチツールバーは必要とされない。
【0106】
ある実施形態では、サーチツールバー706は、サーチサーバー160にログインされないユーザにより「一般的」状態において、そしてログインされたユーザにより「個人化」状態において有用となるように構成できる。一般的状態では、ツールバーは、基本的サーチサービスへのアクセスを与え(例えば、テキストボックス708及び「Search(サーチ)」ボタン709を経て)、そしてユーザが個人化サービスへのアクセスのためにログインするのを許すボタンを備えている。個人化状態では、ツールバーを介して個人化特徴をサポートすることができる。例えば、「Save This(これをセーブ)」ボタン712は、ツールバー706の個人化状態のみに設けられてもよく、或いは又、このボタン712は、一般的状態に設けられてもよく、ツールバーが一般的状態にある間にボタン712がアクチベートされた場合にはブラウザがログインページへと向き直される。
【0107】
ある実施形態では、例えば、上述した「My Library」ページ500におけるURLエントリーボックス530、及び/又は
図6及び7に示す種々の「Save This」ボタンを含む、注釈の生成を開始するための多数のオプションが、ユーザにオファーされてもよい。注釈の生成をいかに開始するかに関わらず、注釈を生成するプロセスは、同じであるのが好都合である。
【0108】
図8は、本発明の実施形態によりページ(又はサイト)に対する注釈をユーザが生成するプロセス800を示すフローチャートである。ステップ802において、ユーザは、サーチツールバー706(
図7)におけるボタン710、又はサーチ結果ページ600(
図6)における「Save This」ボタン606のような「Save This」ボタンをアクチベートする。ステップ804において、サーバーは、注釈付けされるべきページ(ここでは、「対象ページ」と称される)のURLを識別する。
【0109】
ステップ806において、対象ページのための注釈編集インターフェイスが表示される。この編集インターフェイスは、「Save This」ボタンがアクチベートされたときにオープンする個別のウインドウ又はダイアログボックスに表示されるのが好都合である。ある実施形態では、編集インターフェイスは、ユーザが対象ページ及び注釈の両方を見ることができるか、又はそれら2つの間で前後に容易にフリップできるように、ユーザのディスプレイに配列される。ステップ808において、ユーザは、注釈情報をインターフェイスに入力する。
【0110】
種々の編集インターフェイスを使用することができる。
図9は、本発明の実施形態による編集インターフェイスページ900の一例を示す。ページ900は、プロセス800のステップ802において表示することができる。ページ900は、対象ページのURLをエリア902に表示する。対象ページを独特に識別するURLは、ページ900が生成されるときに予めポピュレートされ、そしてユーザが編集できないのが好都合である。ページタイトルは、テキストボックス904に表示され、ボックス904は、デフォールトにより、対象ページのソースコードから抽出されたページタイトルで埋められ、そしてユーザは、ボックス904のコンテンツを変更することにより注釈のためのタイトルを編集することが許されてもよい。
【0111】
エリア906において、ユーザは、無線ボタン908、910を使用して注釈に対する範囲(ホストフラグ)を指定することが求められる。一実施形態では、ホストフラグは、デフォールトが「ページ」であり、これは、エリア902に表示されたURLのみに注釈が適用されることを意味する。ユーザは、ホストフラグを「サイト」へ変更できると共に、サイトの意図された範囲を反映するようにテキストボックス912に表示されるURLを編集することによりサイトの範囲を調整することもできる。例えば、ホストサーバー(ダブルスラッシュと次のスラッシュとの間のURLの部分で識別された)は、コンテンツを完全に無関係にできる多数の独立したウェブサイトにより共有されてもよい。範囲が「サイト」にセットされた場合には、ユーザは、例えば、希望のページサブセットを包含するホストサーバー上のディレクトリを更に指定するようにテキストボックス912を変更することにより、注釈を適用すべきホストサーバー上のページサブセットを指定することができる。
【0112】
エリア914は、ユーザ入力を受け容れる。例えば、ユーザは、テキストボックス916に1つ以上のキーワードを入力することができる。キーワードは、例えば、カンマ分離型リストとして入力されてもよい。ある実施形態では、キーワードは、最大数(例えば、5、10、20)、又はキーワード当たり最大キャラクタ数(例えば、40、80)、或いは最大合計キャラクタ数に制限されてもよい。別の実施形態では、ユーザは、システム供給リストからページ又はサイトに適用されるべき1つ以上のラベルを選択することができ、リストからラベルを選択するための従来のインターフェイスエレメントを使用することができる。テキストボックス918は、フリーフォームテキストエントリーのために使用でき、そして非常に多数のキャラクタ(例えば、約5000まで)を受け容れるのが好都合である。又、ユーザは、レーティング決め無線ボタン920を使用してページ又はサイトのレーティングを決めることもできる。一実施形態では、デフォールトは、レーティングなしであり、ユーザは、ボタン920の異なる1つを選択することによりデフォールトを変更することができる。好ましい実施形態では、ユーザは、セクション914の全てのフィールドを完成することが要求されない。
【0113】
再び
図8を参照すれば、ステップ810において、ユーザは、新たな注釈が完成したことを指示する。例えば、
図9のインターフェイス900において、ユーザは、「Save(セーブ)」ボタン922及び「Cancel(キャンセル)」ボタン924をアクチベートすることにより完成を指示する。「Save」ボタン922は、完成した注釈をセーブすべきであることを指示し、そして「Cancel」ボタン924は、注釈を破棄すべきであることを指示する。
【0114】
ステップ812において、注釈をセーブすべきかどうか、例えば、ユーザが「Save」ボタン922をアクチベートしたか「Cancel」ボタン924をアクチベートしたか決定される。注釈をセーブすべきでない場合には、プロセス800が終りとなる(ステップ814)。注釈をセーブすべき場合には、ステップ816において、注釈のためのアブストラクトが自動的に発生される。一実施形態では、アブストラクトは、ユーザ供給キーワード、及び/又はページコンテンツの最も関連のある部分を識別するための記述を使用することにより、発生される。このアルゴリズムは、問合せ用語に基づいてサーチヒットのためのアブストラクトを発生する従来のアルゴリズムと同様でよい。ステップ818において、新たな注釈が個人化データベース166に追加される。ステップ818は、データベースレコードを生成し、編集ページ900を経て供給される情報でレコードをポピュレートし、効率的な記憶、サーチ及び検索のために注釈データを圧縮し、等々を含むことができる。
【0115】
ステップ820において、ユーザが「Save This」ボタンアクチベートしたときに見たページが再表示される。好ましい実施形態では、再表示されたページ(又はサーチツールバー)は、新たな注釈の存在を反映するように更新される。例えば、ユーザがサーチ結果ページ600(
図6)の「Save This」ボタン606をアクチベートした場合には、サーチ結果ページ600が、以下に述べるように、注釈に基づいて更新される。ユーザがサーチツールバー706(
図7)の「Save This」ボタン712をアクチベートした場合には、「Show My Comments」ボタン714がアクティブとなって、新たな注釈が存在することを指示する。
【0116】
ここに述べる注釈を生成するプロセス及び編集インターフェイスは、例示に過ぎず、その変更や修正が考えられることが明らかであろう。順次に説明したプロセスステップは、パラレルに実行することもでき、ステップの順序を変更してもよく、そしてステップを変更するか又は組み合せてもよい。ある実施形態では、ユーザは、ユーザの認識がサーチサーバー160に分かる前に「Save This」ボタン又は同様のボタンをアクチベートすることができる。この場合に、サーチサーバー160は、編集インターフェイスを表示する前にログインするようにユーザを促すことができる。
【0117】
一実施形態では、クライアントアプリケーション125(
図2)は、注釈データを供給するためのページ900又は別のユーザ編集可能なフォームを表示する注釈生成モジュールを備え、そしてサーチサーバー160のユーザ注釈モジュール164は、ユーザが注釈をセーブすることを選択するまでプロセス800には参加しない。その時点で、ユーザがサーチサーバー160にログインしていない場合には、注釈を自分のユーザIDに関連付けできるように、ログインすることが促される。
【0118】
注釈編集インターフェイスは、所与の実施形態では、注釈データ構造の特定のコンテンツに合致するのが好都合である。例えば、
図10は、サーチヒットに対するレーティングをユーザが入力するのを許すインライン注釈編集インターフェイス1000の一例を示す。このインターフェイス1000は、サーチ結果ページ1002にインラインで一体化される。ユーザは、ボタン1004、1006、1008の1つを使用して、各ヒットのレーティングを決めるように求められる。(ユーザがレーティングを選択しない場合には、ページが注釈付けされない。)同様に、
図11は、ユーザが、見ているページに対するレーティングを入力するのを許すツールバーベースの注釈編集インターフェイス1020をもつブラウザウインドウ1100の一例である。インターフェイス1020は、上述した
図7のサーチツールバー706と一般的に同様でよいサーチツールバー1022の一部分である。インターフェイス1020は、ユーザが注釈なしページを見ているときに現われ、そして好意的、中立又は否定的レーティングを入力するためのボタン1024、1026、1028を備えている。異なるレーティング機構に適応される異なるインターフェイスに置き換えできることを理解されたい。異なるインターフェイスを組み合せることもでき、例えば、ユーザは、レーティングを入力し、次いで、付加的なメタデータを与えるように求められてもよい。
【0119】
IV.注釈データを使用したサーチ
注釈データが収集されると、それを種々の仕方で使用して、ユーザのサーチ及びウェブブラウジング経験を増進することができる。このような増進の幾つかの例を以下に説明するが、注釈の使用が特定の特徴又は特徴のセットに限定されないことを理解されたい。
【0120】
A.改善されたウェブサーチ
一実施形態では、サーチサーバー160がユーザの注釈ライブラリにアクセスして、そのユーザからの問合せに応答して発生されたサーチ結果ページに関する付加的な情報を与える。例えば、注釈付きヒット(即ち、ユーザのライブラリにおける注釈付きページに対応するヒット)の個別リストがサーチ結果に含まれてもよいし、或いは注釈付きヒットが結果リストに現われる場合にはそれらがハイライト処理されてもよい。注釈がレーティングを含む場合には、好意的にレーティング決めされたヒットの個別リストが設けられてもよいし、又はレーティング決めされたヒットが、問合せユーザのレーティングを反映する仕方でハイライト処理されてもよいし、或いはレーティングデータが、ヒットをランク付けする際のファクタとして使用されてもよい。
【0121】
図12は、本発明の実施形態により注釈情報で改善されたサーチ結果ページ1200の一例である。この結果ページ1200は、ユーザの問合せに応答して問合せ応答モジュール162により発生されてもよい。この実施形態では、結果ページ1200は、バナーセクション1202を含む。ページ識別情報に加えて、バナーセクション1202は、現在問合せ(例えば、「chinese food sunnyvale(チャイニーズフードサニーベール)」)を編集可能な形態で示すサーチボックス1204と、ユーザが問合せを変更しそして新たなサーチを実行できるようにするサーチボタン1206とを備えている。これらの特徴は、一般的な従来の設計でよい。
【0122】
セクション1208は、ユーザが以前に注釈付けしたヒットが表示される個人化結果エリア(「My Results(自分の結果)」)である。ある実施形態では、セクション1208は、ユーザの注釈が好意的なレーティングを含むところの結果だけを示してもよく、他の実施形態では、全ての注釈付きページがセクション1208にリストされてもよい。各ページは、ユーザが自分の以前の注釈を見るためにアクチベートできる「Show My Comments(自分のコメントを示す)」ボタン1210を付随するのが好都合である。ある実施形態では、ユーザが種々のサイトに指定したレーティング(もしあれば)に基づいてヒットがハイライト処理されてもよい。
【0123】
図13は、ユーザがボタン1210をアクチベートしたときに発生される注釈ビューページ1300の一例である。この注釈ビューページ1300は、ページ1200が少なくとも部分的にしか見えないようにページ1200上に表示されるオーバーレイ(例えば、ポップアップウインドウ)であるのが好都合である。ある実施形態では、ページ1300は、ページ1200ではなく、注釈付きページそれ自体の上にオーバーレイとして表示される。他の実施形態では、注釈がページ1200にインラインで表示されてもよいし、又は注釈付きページとインラインで表示されてもよい。注釈が、ページコンテンツの特定部分に接続されたメタデータ(例えば、記述)を含む場合には、このようなメタデータは、それが接続されるページの一部分に重畳して又はその付近に(例えば、直前又は直後に)表示されてもよい。
【0124】
ページ1300は、個人化データベース166に記憶された注釈から検索されたタイトル、記述、キーワード及びレーティングをセクション1302に含む。「Edit(編集)」ボタン1304は、ユーザが注釈を編集するのを許し、一実施形態では、ボタン1304をアクチベートすると、編集インターフェイス900(
図9)がオープンし、そしてこの編集インターフェイス900の種々のテキストブロック及び他のエレメントは、注釈の現在コンテンツを使用して予めポピュレートされてもよい。「Close(クローズ)」ボタン1306は、ページ1300を閉じる。
【0125】
再び
図12を参照すれば、結果セクション1216は、幾つかの又は全てのヒットを、問合せ応答モジュール162により決定されたランクで表示する。従来のランク付けアルゴリズムを使用して、このランクを発生することができる。セクション1216における各エントリー1218は、1つのヒットに対応し、そしてそのページ(又はサイト)のタイトルと、そのページのコンテンツからの簡単な抜粋(又はアブストラクト)とを含む。抜粋又はアブストラクトは、従来の技術を使用して発生されてもよい。ヒットのURL(ユニフォームリソースロケータ)も表示される。ユーザが注釈付けしないヒットについては、「Save This」ボタン1218が表示され、そしてユーザは、ページ1200を見ながら、ボタン1218をアクチベートすることにより、注釈なしのヒットに注釈付けするように選択することができる。「Save This」ボタン1218は、上述した
図6のボタン606と同じであるのが好都合である。
【0126】
ユーザが注釈付けしたセクション1216におけるヒットは、注釈の存在を指示するために視覚的にハイライト処理されてもよい。ハイライト処理のための種々の設計が使用されてもよく、これは、例えば、境界付け、陰影付け、特殊なフォント、カラー、等を含む。注釈がレーティングを含むある実施形態では、ハイライト処理の形式は、レーティングに依存し、そしてレーティングがページ1200に表示されてもよい。例えば、ヒット1220は、好意的レーティングを有し、一方、ヒット1222は、否定的レーティングを有する。
【0127】
一実施形態では、結果ページを見ながらユーザにより入力される注釈は、将来の使用のために個人化データベース166に情報を記憶するのに加えて、現在問合せに対して表示された結果を更新するためにリアルタイムで使用される。従って、ページ1200を見ているユーザが「Save This」ボタン1218をアクチベートして、上述したプロセス800(
図8)を開始する場合には、再表示されたページ1200を変更して、新たな注釈を反映することができる。例えば、新たに注釈付けされたヒットがハイライト処理されてもよいし、又はヒットに新たに与えられたレーティングを使用して結果が再リンク付けされてもよい。
【0128】
図14は、ユーザの以前に記憶された注釈を、そのユーザからの現在問合せに対する応答に合体させるために、問合せ処理モジュール162(
図2)において実施されるプロセス1400のフローチャートである。ステップ1402において、問合せが受け取られる。ステップ1404において、その問合せに対応するヒットのリストが、例えば、ページインデックス170(
図2)から得られる。ステップ1406において、問合せ処理モジュール162が、例えば、従来のアルゴリズムを使用してヒットをランク付けする。
【0129】
ステップ1408において、問合せ処理モジュール162は、ユーザがログインしたかどうか決定する。もしそうでなければ、問合せ処理モジュール162は、ステップ1410において、個人化を伴わずにユーザに結果ページを送信し、ユーザが、サーチサーバー160にログインせずに(又はそれに登録もされずに)、サーチを遂行して結果を得ることができるようにする。ユーザがログインした場合には、個人化データベース166における情報に基づいてそのユーザに対して結果ページがカスタマイズされる。
【0130】
より詳細には、ステップ1412において、問合せ処理モジュール162は、個人化データベース166にユーザIDを与え、そしてそのユーザにより生成された注釈を検索する。ステップ1414において、検索された注釈のURLがヒットのURLと比較され、ユーザが以前に注釈を生成したところのURLに一致するヒットを検出する。ホストフラグが「サイト」にセットされた注釈については、ヒットのURLの開始部分が、注釈に記憶されたURL(又は部分URL)(例えば、
図3のURLフィールド308における)に一致する場合に、一致(ここでは、「部分的一致」とも称される)が検出される。ホストフラグが「ページ」にセットされた場合には、注釈のURLとヒットのURLとの間の「厳密」な一致が要求される。部分的一致又は厳密な一致の各々に対して、ステップ1416において、例えば、注釈300の「レーティング」フィールド328を参照することにより、注釈が好意的レーティングを含むかどうか決定される。もしそうであれば、好意的結果(「My Results」)リストにヒットが追加される。他の実施形態では、レーティングに関わらず、全ての注釈付きヒットが「My Results」リストに追加されてもよい。
【0131】
ステップ1420において、ヒットと注釈との間の比較が完了した後に、注釈に含まれたレーティングを使用して結果リストが任意に再リンク付けされる。例えば、従来のランク付けアルゴリズムを使用して、各ヒットに対するベーススコアを発生することができる(それが注釈をもつかどうかに関わらず)。好意的又は否定的レーティングを伴う注釈を有するヒットについては、レーティングから「ボーナス」を決定することができる。このボーナスは、好意的にレーティング決めされたサイトが、ランクを上昇する傾向があり、一方、否定的にレーティング決めされたサイトは下降する傾向があるように定義されるのが好都合である。例えば、低いスコアが高いランクに対応する場合には、好意的レーティングに対するボーナスは、負の数として定義され、そして否定的レーティングに対するボーナスは、正の数として定義されてもよい。ある実施形態では、部分的URLの一致には、厳密なURLの一致より小さなボーナスが与えられてもよい。レーティングのない(又は中立にレーティング決めされた)ヒットは、ボーナスを受けない。このボーナスをベーススコアに加算して(代数的に)、各ヒットに対する最終的なスコアを決定することができ、そして新たなランク付けをこの最終的なスコアに基づいて行うことができる。
【0132】
ある実施形態では、ステップ1420における再ランク付けは、否定的レーティングをもつページ又はサイトに一致するヒットを、表示されるべきヒットのリストからドロップすることを含んでもよい。このような実施形態では、ユーザに与えられるサーチ結果ページは、否定的なレーティングのためにドロップされたヒットの数の指示、及び/又は否定的レーティングをもつヒットが含まれた状態で表示されたサーチ結果をユーザが見るのを許す「Show all hits(全てのヒットを示す)」ボタン(又は他の制御器)を含んでもよい。別の変形例では、ユーザは、リンクをクリックして、否定的レーティングをもつヒットのみを見ることができる。
【0133】
ステップ1422では、「My Results」リストがランク付けされて、サーチ結果ページに追加される。ある実施形態では、このランク付けは、上述したベーススコア又は最終的スコアに基づいてもよい。他の実施形態では、「My Results」リストにおけるヒットは、ユーザレーティングにより分類され、同じレーティングをもつヒットは、上述したベーススコアに基づいて更に分類されてもよい。ステップ1424において、サーチ結果ページは、注釈の存在を指示するように変更され、例えば、ハイライト処理及び/又は「Show My Comments」ボタンが注釈付きヒットに追加されてもよい。この場合に個人化された「My Results」セクションを含む変更されたサーチ結果ページが、ステップ1410において、ユーザへ送信される。
【0134】
ここに述べるプロセスは、例示に過ぎず、その変更や修正が考えられることが明らかである。順次に説明されたステップは、パラレルに実行することができ、ステップの順序を変更することもでき、そしてステップを変更又は組み合せることもできる。ある実施形態では、注釈のコンテンツの幾つか又は全部が、見る動作の前にサーチ結果ページにインラインで表示されてもよい。例えば、好意的又は否定的レーティングを指示する視覚的ハイライト処理エレメントを表示することもできるし、或いはユーザのキーワード又は記述が、自動的に発生されるアブストラクトのもとに現われてもよいし、等々である。注釈のコンテンツがインラインで表示される場合には、「Show My Comments」ボタン(又はユーザが注釈を見るのを許す他の制御エレメント)が省略されてもよい。
【0135】
他の実施形態では、ユーザの注釈は、サーチオペレーション中にヒットを識別するのに使用されてもよい。例えば、ページインデックス170をサーチするのに加えて、問合せ応答モジュール162は、ページインデックス170をサーチするのに使用される同じサーチ用語の幾つか又は全部を使用して、ユーザの注釈の選択されたフィールドをサーチしてもよい。1つのこのような実施形態では、注釈のキーワード及び記述フィールドがサーチされ、そしてサーチ用語がこれらフィールドの1つに現われる場合には、注釈付きページがページインデックス170のサーチにおいてヒットとして識別されたかどうかに関わらず、注釈付きページがヒットとして識別される。
【0136】
更に別の実施形態では、ユーザに対する異なる注釈(又は異なる注釈付きページ)の相対的な重要性に関する推測を行い、これを使用して、サーチヒットのプレゼンテーションを編成することができる。例えば、ユーザがより頻繁にアクセスする注釈付きページは、ユーザがあまり頻繁にアクセスしないページより価値が高いことが推測される。従って、ユーザが最も頻繁にアクセスするページの1つがサーチ結果に現われるときは、そのページがより目立つように表示され(例えば、ランクが上げられ)、通常の注釈付きページの指示子とは異なる特殊な指示でマークされ、或いは特殊な「好意的」エリアに含まれる。
【0137】
ある実施形態では、問合せに応答するのに使用される注釈は、ユーザの注釈のサブセットに制限されてもよい。例えば、アクティブなフラグが「真」にセットされたフォルダにおける注釈のみを使用して、ヒットを識別し及び/又は結果をハイライト処理してもよい。
【0138】
B.ユーザライブラリにおけるサーチ
他の実施形態では、ユーザは、全ウェブではなく、注釈付きコンテンツの自分のパーソナルライブラリをサーチすることができる。例えば、例えば、
図5の「My Library」ページ500は、ユーザのライブラリのサーチを開始するのに使用できる「Search My Library(自分のライブラリをサーチする)」ボタン540を備えている。明確に示されていないが、
図7のツールバー706にも同様のボタンを含ませることができる。「Search My Library」ボタンをアクチベートすると、ライブラリサーチインターフェイスページを起動し、これにより、問合せをユーザのライブラリへ向けられるのが好都合である。
【0139】
図15は、本発明の実施形態によるライブラリサーチインターフェイスページ1500の一例である。このページ1500は、注釈付きページ又はサイトの全てのユーザライブラリ内、或いはユーザライブラリのサブセット内でフィールド特有のサーチをするためのユーザインターフェイスを形成する。範囲セクション1502は、サーチすべきページの選択をサポートする。この場合には、「全ページ」オプション1504(これはデフォールトでもよい)が選択され、ユーザが注釈付けした全てのページがサーチされる。「選択されたフォルダ」オプション1506が選択された場合には、エリア1508がフォルダのリストを与え、各フォルダは、チェックボックス又は他の選択/選択解除トグルを有する。同様に、「選択されたページ」オプション1510が選択された場合には、エリア1508が注釈付きページのリスト(これは、最初、フォルダの拡張可能なリストとして表示されてもよい)を与え、各ページは、チェックボックス又は他の独立した選択/選択解除トグルを有する。ページは、タイトル、URL、又はユーザ注釈からの他のフィールド(1つ又は複数)により識別することができる。別の実施形態では、ユーザは、「アクティブ」フラグが真にセットされたライブラリの部分(フォルダ及び/又は個々の注釈)のみをサーチするか、或いはアクティブフラグに関わらず全てのライブラリコンテンツをサーチするように選択してもよい。
【0140】
問合せセクション1512は、ページコンテンツをサーチし及び/又は注釈内の特定フィールドをサーチするためにユーザがサーチ用語を入力できるところの種々のテキストボックスを備えている。この例では、ユーザは、サーチ用語を、ページコンテンツについて(ボックス1514)、注釈タイトルについて(ボックス1516)、キーワードフィールドについて(ボックス1518)、記述について(ボックス1520)、及び/又は参照について(ボックス1521)、別々に指定することができる。無線ボタン1522は、ヒットのレーティングを制限するのに使用できる。デフォールトにより、「任意のレーティング」が選択され、従って、レーティング(又はその不存在)がサーチを制限することはなく、ユーザは、サーチを、例えば、好意的レーティングをもつヒットに、又は否定的レーティングをもつヒットに制限するよう選択することができる。「Search」ボタン1526は、処理のための問合せを提示し、そして「Reset」ボタン1528は、問合せセクション1512における全てのフィールドをクリアする。
【0141】
サーチの処理は、問合せセクション1512のどのボックスがサーチ用語を与えるかに依存する。ページコンテンツをサーチすべき場合には、データを、ページインデックス170から得ることもできるし、或いはページコンテンツの表示が個人化データベース166に記憶された場合には該データベース内の注釈から得ることもできる。他のフィールドは、個人化データベース166内のユーザの注釈を使用してサーチされる。ユーザセクション1512内の幾つか又は全部のボックスをそのままにしてもよく、ボックスが空である場合には、それに対応するフィールドがサーチの制限に使用されないことを理解されたい。例えば、ユーザは、ボックス1514にサーチ用語を入力し、そして他のボックスを空のままにすることにより、自分の注釈付きページのページコンテンツをサーチすることができ、実際のサーチは、ページインデックス170を使用して行うことができ、注釈付きページ又はサイトに対応しないヒットは、ユーザに結果を送信する前に破棄される。サーチの結果は、上述したページ1200(
図12)と同様のサーチ結果ページを使用して配送されるのが好都合であるが、ユーザのライブラリに制限されたサーチでは、各ページが注釈を有する。
【0142】
問合せインターフェイスを変更してもよい。例えば、別のインターフェイスでは、単一のテキストボックスが設けられ、そしてユーザは、テキストボックスのサーチ用語をページコンテンツにおいてサーチすべきか及び/又は注釈レコードの種々のフィールド(例えば、タイトル、キーワード、記述、及び/又は他のフィールド)においてサーチすべきかを選択するように促される。更に別の実施形態では、単一のテキストボックスをもつ「基本的」サーチインターフェイスがデフォールトにより設けられ、そしてページコンテンツ及び注釈フィールドにわたりサーチが実行される。ユーザは、この基本的サーチ構成を受け容れることもできるし、或いは問合せセクション1512(又は別の問合せインターフェイス)を見て、より進歩したサーチを遂行するように選択することもできる。他の問合せインターフェイス及びインターフェイスの組合せも考えられる。
【0143】
ユーザがキーワードにより自分の注釈をサーチできる実施形態では、ユーザは、ウェブ上で発見するコンテンツをインデックスするための個人化キーワード機構を開発できるのが好都合である。上述したサーチ及び/又はツールバーベースのインターフェイスを使用して、ユーザは、注釈を生成することにより、関心があると分かったページにキーワードを指定し、そしてそのページを自分のパーソナルライブラリに追加することができる。その後、ユーザは、キーワードフィールドを使用してサーチを行い、特定の対象に関係した自分のライブラリ内のページを見つけることができる。従って、サーチ可能な注釈は、個々のユーザが彼等に有用な仕方でウェブコンテンツを編成しそして分類するためのパワフルなツールを与える。
【0144】
サーチページ1500は、例示に過ぎず、その変更や修正が考えられることが明らかであろう。ある実施形態では、サーチページ1500は、ツールバー上のボタン又は持続的ユーザインターフェイスの他の適当なエレメントを経てアクセスすることもできるし、又はサーチプロバイダーのメインページからアクセスすることもできる。サーチサーバー160にログインしていないユーザがページ1500へのアクセスを試みる場合には、ユーザは、ページ1500が表示される前にログインするよう促されてもよい。
【0145】
C.関係ページ又は同様ページのサーチ
ある実施形態では、ユーザは、自分のライブラリ内のページ又はサイトと同様の又はそれに関係した他のドキュメント(例えば、ページ又はサイト)をサーチすることもできる。「同様」のドキュメントとは、注釈付きページに対するある類似性基準を満足するコンテンツを含むドキュメントである。類似性基準は、例えば、ある数のワード、フレーズ又は他のマルチワード単位を共通に有すること;同様の発生パターンのワード、フレーズ又は他のマルチワード単位を有すること;システム定義分類学において同じカテゴリー又は厳密に関係したカテゴリーに属すること;等を含む。2つのページ間の類似性を決定するためのアルゴリズムは、この技術で知られており、本発明に使用することができる。「関係」ドキュメントは、URLの一部分(例えば、少なくともドキュメントネーム)を関係ページと共に共有し、この場合も、関係を決定するための既知のアルゴリズムを使用してもよい。
【0146】
一実施形態において、サーチページ1500(
図15)から、ユーザは、上述した範囲セクション1502を使用して自分の注釈付きページの全部又は任意のサブセットを選択し、次いで、ボタン1536をアクチベートして、同様のドキュメントをサーチするか又はボタン1538をアクチベートして関係ドキュメントをサーチすることができる。同様のドキュメント又は関係ドキュメントのサーチは、注釈付きページ又はサイトに制限されないのが好都合であり、そしてページインデックス170を使用してサーチサーバー160により行うことができる。ある実施形態では、関係ページ又は同様のページのサーチは、サーチ用語クオリファイア(qualifier)も含むことができ、そしてサーチ用語は、上述した問合せセクション1512又は他のインターフェイスを使用して指定されてもよい。ある実施形態では、ユーザが選択されたサブセット内の異なる注釈付きページにアクセスする相対的頻度を使用して、アクティブなサブセット内の異なる注釈付きページに異なる重みを指定し、他のドキュメントのどれが、選択されたドキュメントに最も類似しているか又は最も厳密に関係しているか決定することができ、より頻繁にアクセスされるページには、あまり頻繁にアクセスされないページより高い重みが指定されるのが好都合である。
【0147】
D.注釈を使用する繰り返しサーチ
上述した技術は、ユーザが注釈付きページ又はサイトをフィルタしてサブセットを生成し、そしてそのサブセットに対して更に別のフィルタリングを実行できるような繰り返しサーチワークフローをサポートするようにレバレッジすることができる。例えば、ユーザに利用できるフォルダは、自動的に生成されて繰り返しサーチをサポートするのに使用される「ワーキング」フォルダを含んでもよい。ユーザは、自分の注釈付きページの全部を参照ボックス1521における希望の問合せ用語でサーチすることができる(例えば、ページ1500のサーチインターフェイス1512を使用することにより)。次いで、ユーザは、結果を再検討し、そして関心のあるものを、種々の注釈フィールドを埋めたり埋めなかったりして、「ワーキング」フォルダにセーブすることができる。一実施形態では、サーチ結果ページ(
図12を参照)は、「Add to Working Folder(ワーキングフォルダへ追加する)」ボタンを含んでもよい。
【0148】
別の実施形態では、「ワーキング」フォルダは、ユーザがブラウザを使用してウェブをナビゲートするときにポピュレートすることもできる。例えば、「Add to Working Folder」ボタンは、ツールバー(例えば、
図7のツールバー706)又は他の持続的インターフェイスを経て設けられてもよい。又、ユーザは、適当なインターフェイスを経て、注釈レコードを、他のフォルダからワーキングフォルダへ移動又はコピーし、そしてワーキングフォルダのコンテンツを直接(例えば、
図5のページ500を経て)編集することもできる。更に別の実施形態では、ユーザは、最初に、ある問合せを使用して全ウェブをサーチし、次いで、例えば、幾つかの又は全部のヒットをフォルダへ追加することにより、サーチ結果ページから「ワーキング」フォルダをポピュレートする。「ワーキング」フォルダを空にするためのインターフェイスエレメントをページ500に含ませてもよいし、或いは必要に応じてツールバー又は他の持続的インターフェイスに含ませてもよい。
【0149】
「ワーキング」フォルダをポピュレートした後に、ユーザは、例えば、
図15のページ1500を経て更に別の問合せを実行して、「ワーキング」フォルダのみを選択することができる。ある実施形態では、ユーザは、適当なインターフェイスボタンをアクチベートすることにより、「ワーキング」フォルダにおける全サーチ結果を他の何らかのフォルダ(例えば、新たなユーザ生成フォルダ)にセーブすることができる。これらの結果は、ブラウジング又は更に別のサーチに利用できる。ある実施形態では、ユーザは、「ワーキング」フォルダで行われたサーチを、他のページ又はサーチ結果に適用できるフィルタとしてセーブしてもよい。
【0150】
E.ツールバーの改善
ある実施形態では、上述したツールバー700(
図7)のようなブラウザツールバーは、ユーザ注釈に基づいて改善することができる。例えば、上述したように、ツールバー700は、「Show My Comments」ボタン714を備えているのが好都合であり、これは、ユーザが現在ページに既に注釈付けしたかどうか指示すると共に、例えば、
図13に示して上述したポップアップウインドウ又はオーバーレイにおいてユーザが自分の注釈を見るのを許す。又、注釈は、注釈付きページにインラインで表示することもできる。
【0151】
他の実施形態では、更なるツールバー改善が与えられる。例えば、ある実施形態において、注釈が「ブックマーク」特徴と一体化される。この技術で知られているように、あるインターネットポータルプロバイダーにより提供されるブラウザツールバーアドインは、ポータルサービスの登録されたユーザが、ブラウズするときに、ブックマークをページにセーブするのを許す「ブックマーク」特徴を備えている。各ブックマークは、一般に、URLを含み、そしてある場合には、ページタイトルを含む。ユーザは、最初にサーチサーバー160にログインしていれば、ツールバーアドインがインストールされたウェブブラウザクライアントを使用して自分のブックマークにアクセスすることができる。
【0152】
注釈は、ある観点では、改善されたブックマークとして使用することができる。ページのブックマークであるだけでなく、ユーザは、ブックマーク付きページに関する付加的な情報(メタデータ)、例えば、キーワード、レーティング、又は他の記述及び/又は評価情報をセーブすることができる。この情報は、例えば、当該ページ又はサイトについてユーザが何に関心があり又は価値があると考えるかをユーザに思い出させることができる。更に、数十又は数百のブックマーク付きページのどれが特定の情報アイテムを含むか思い出そうと試みるのではなく、ユーザは、自分の注釈ライブラリをサーチして、希望のページを見つけることができる。
【0153】
ある実施形態では、ユーザに対する従来のブックマークのリストが、注釈付きページ又はサイトの自分のライブラリから(又は単に好意的レーティングをもつ注釈付きページ又はサイトから)自動的に発生される。ユーザは、新たな注釈を生成するときにコンテンツを入力しないように選択することができ、このケースでは、注釈は、本質的に、従来のブックマークのように動作する。
【0154】
F.ユーザの好み
ある実施形態では、登録されたユーザは、自分の注釈データの使用を制御することができる。例えば、「自分のライブラリ」ページ500(
図5)は、「Option(オプション)」ボタン550を含んでもよい。このボタン550は、ユーザが種々の注釈関係特徴に対して自分の好みを指定できるようにする好みのページ(明確に示されていない)へリンクするのが好都合である。例えば、サーチ結果を発生する際にユーザのレーティングを考慮すべきかどうか、サーチ結果を発生する際に「グローバルレーティング」(以下に述べる)を考慮すべきかどうか、ユーザの注釈をいかに発行すべきか、等々が含まれる。
【0155】
これら及び他のオプションに対するユーザの好みは、個人化データベース166に記憶され、そしてユーザがログインするときに適用されるのが好都合である。ある実施形態では、サーチ結果ページ(例えば、上述したような)から制御可能なボタン及びオプションは、ユーザの好みのページを経て指定されたユーザの好みを一時的にオーバーライドすることができ、次の問合せに対し又は次にユーザがログインするときに元の好みを回復することができる。
【0156】
V.注釈データの集計
ある実施形態では、サーチサーバー160は、登録されたユーザの全コミュニティにわたって集計された注釈データを使用して、全てのユーザに対するサーチ経験を増進させる。その実施例について以下に述べる。
【0157】
A.グローバルなレーティング
例えば、異なるユーザによりページ又はサイトに指定されたレーティングは、そのページ又はサイトに対する「グローバルな」レーティングを発生するように平均化又は集計することができる。このような1つの実施形態では、サーチサーバー160、或いはサーチサーバー160と共通の制御のもとで動作される別のサーバーは、個人化データベース166内の注釈をURLによりサーチして、そのURLを有するページ又はサイトにユーザが指定する全てのレーティングを収集するためのアルゴリズムを周期的に(例えば、1日に一度)実行する。これらのレーティングは、次いで、他の何らかの仕方で平均化又は合成されて、ページ又はサイトに対するグローバルなレーティングを決定する。グローバルなレーティングは、例えば、ページインデックス170にキャッシュ記憶されてもよい。
【0158】
グローバルなレーティングは、種々の仕方で使用することができる。一実施形態では、ページ又はサイトのグローバルなレーティングは、ページ又はサイトのURLが所与のサーチに対するヒットに一致するときにサーチ結果ランク付けアルゴリズムにおけるファクタとして使用することができる。別の実施形態では、グローバルなレーティングは、そのグローバルなレーティングがページのランク付けに使用されるかどうかに関わらず、ユーザ自身のレーティング(ユーザが所与の1つを有する場合)と共に、サーチ結果ページにおいて各ヒットの次に表示されてもよい。
【0159】
ある実施形態では、ユーザは、グローバルなレーティングを示すか又は隠し、及び/又はサーチヒットをランク付けするときにグローバルなレーティングを使用するか又は無視するオプションを有してもよい。このようなオプションに対する制御器がサーチ結果ページに含まれてもよいし、或いは上述したようにユーザの好みのページに含まれてもよい。
【0160】
B.フォークソノミー
別の実施例として、集計した注釈データを使用して、ウェブコンテンツをクラス分け又はカテゴリー分けし、「フォークソノミー(folksonomy)」を生成することができる。ここで使用する「フォークソノミー」とは、ユーザのコミュニティがコンテンツを記述しそしてクラス分けすることを選択する仕方を反映し且つそれに基づくコンテンツクラス分けシステムを指す。注釈がキーワード(又はラベル)を含む実施形態では、特定のページに指定されたキーワードのパターンがそのコンテンツを表わす傾向となる。例えば、特定のページに注釈付けしたユーザの50%がキーワード「サイクリング」を使用する場合には、ページがサイクリングに関係していることを推測できる。
【0161】
このような1つの実施形態では、サーチサーバー160、或いはサーチサーバー160と共通の制御のもとで動作される別のサーバーは、個人化データベース166内の注釈をURLによりサーチして、登録されたユーザによりそのURLに注釈付けするのに使用された全てのキーワードを見つけるためのアルゴリズムを周期的に(例えば、1日に一度)実行する。サーチサーバー160は、キーワードのパターンを分析して、ページに対する「フォークソノミーキーワード」のセットを決定する。このセットは、例えば、最も頻繁に使用されるキーワード(例えば、5又は10或いは他の何らかの最大数)、最も最近使用されたキーワード、等を含んでもよい。ある実施形態では、頻度と最新さとの組合せを使用して、フォークソノミーキーワードが選択される。特定ページに対するフォークソノミーキーワードは、URLに関連してページインデックス170に追加し、そしてその後のサーチに対する応答に使用することができる。例えば、URLは、URLに対するフォークソノミーキーワードの1つが問合せのサーチ用語に一致する場合には、ページコンテンツが実際にいずれかのサーチ用語を含むかどうかに関わらず、(ユーザから)問合せに対するヒットとして返送されてもよい。ヒットのランクは、サーチ用語がページコンテンツに一致したか、フォークソノミーキーワードに一致したか、又はその両方に一致したかに一部分依存してもよい。
【0162】
ある実施形態において、ユーザ(登録されたユーザ又は全てのユーザ)は、ページコンテンツに代わって又はそれに加えて、フォークソノミーキーワードをサーチすべきかどうか選択することができる。
【0163】
C.ユーザの関心事の識別
ユーザの注釈は、サーチサーバー(例えば、サーチサーバー160の所有者)により使用されて、ユーザプロフィールを開発することもできる。例えば、注釈付きページ又はサイトは、上述したフォークソノミーキーワードを含む種々の所有権又は非所有権クラス分け機構を使用してカテゴリーにクラス分けされてもよいし、或いは特定のユーザが指定したキーワードに基づいてクラス分けされてもよい。ユーザの種々のレーティング付きページ又はサイトが属するカテゴリーを分析することにより、サーチプロバイダーは、ユーザが特に関心のある対象を識別することができる。例えば、ユーザが、単一のカテゴリーに属する多数のページに注釈付けした場合には、ユーザが、そのカテゴリーのコンテンツに一般的に関心があると推測することができる。又、サーチプロバイダーは、ユーザが最も頻繁に訪問した注釈付きページに関する統計情報を、ユーザの関心を識別する際の更なる助けとして使用してもよい。
【0164】
サーチプロバイダーは、注釈から収集したユーザの感心に関する情報を種々の仕方で使用して、ユーザの経験を増進することができる。一実施形態では、特定ユーザの関心の知識を使用して、そのユーザから受け取られるサーチ問合せにおける曖昧さを解決することができ、これらサーチ問合せは、全ウェブにわたってサーチを行うべき問合せ、及び/又はサーチ(又はサーチヒット)がユーザのライブラリに制限されるところの問合せを含む。例えば、サーチ問合せにおける「ジャガー」という用語は、自動車を指すかもしれないし動物を指すかもしれない。ユーザが自動車に関係する比較的多数のサイトに注釈付けしそして動物に関して比較的少数のサイトに注釈付けした場合には、このユーザは、動物よりも自動車におそらく関心があると推測できる。この情報を使用して、例えば、そのページが、識別されたユーザの関心に関係しているかどうかに基づいてページのランクを調整することにより、ユーザの実際の関心に関連する情報がサーチ結果において目立った配置を受ける可能性を改善することができる。
【0165】
別の例として、特定ユーザの関心の知識を使用して、そのユーザへ配送するようにウェブコンテンツをカスタマイズすることができる。一実施形態では、ユーザの関心を利用して、ウェブページにコンテンツをどのように配列するか決定することができ、例えば、ユーザにより要求される新たなページは、そのユーザの既知の関心に関係したストーリーが最初に現われるように配列されてもよい。別の実施形態では、ウェブページ上に表示するためのスポンサー付きコンテンツ(例えば、広告)を選択するときに、ユーザの関心が考慮に入れられる。又、特定ユーザの既知の関心に基づく他の形式のカスタマイズを実行することもできる。
【0166】
又、注釈から得たユーザの関心に関する情報を、ユーザのサブグループ(例えば、全てのユーザ、或いはある地理的又は人口統計的プロフィールに適合するユーザ)にわたって集計することもできる。ユーザの身元又は特定の関心が分からない状況では、サーチ問合せにおける曖昧さを解決し、ウェブページのコンテンツを選択及び配列し、等々の目的で、この集計情報を使用することができる。ある実施形態では、ユーザの異なるサブグループにわたる集計がパラレルに実行され、そしてそれが、ユーザについて部分的な情報(例えば、ユーザの地理的位置又は人口統計的特徴)しか分からない状況において使用される。
【0167】
他の実施形態では、サーチプロバイダーは、ユーザの関心についての集計情報を使用して、他の戦略的判断、例えば、広告のレーティングの設定、ポータルページのコンテンツ又はレイアウトの決定、等々を行うこともできる。
【0168】
D.見解の推測
あるページ又はサイトに対するユーザの注釈がレーティングを含むある実施形態では、サーチサーバー160は、そのレーティングから他の(注釈なし)ページ又はサイトについてのユーザの有望な見解を推測することができる。このような推測は、URLの同族性、及び/又は注釈付きページと注釈なしページとの間のコンテンツの類似性とに基づいてもよい。コンテンツの類似性は、例えば、タイトル、アブストラクト、コンテンツにおける使用ワードのパターン、カテゴリー分け(フォークソノミーキーワード又は他のクラス分け機構に基づく)、等に基づいて決定することができる。注釈なしページには、例えば、同様であると決定された注釈付きページ又はサイトのユーザ平均レーティングに基づいて推測されたレーティングを指定することができる。
【0169】
推測されるレーティングを使用してサーチヒットをランク付けする場合には、その推測されるレーティングは、推測の不確実性を反映して、直接的なレーティングより低い重みが与えられねばならない。例えば、ユーザがページ又はサイトXに負のレーティングを与える場合には、そのページ又はサイトXと同様であるか又はそれに関係した別のページ又はサイトYに対して同じレーティングが推測されてもよい。直接的な負のレーティングは、ページ又はサイトXをサーチ結果リストから除去させることがあるが、ページ又はサイトYの推測された負のレーティングでは、ページ又はサイトYが結果リストに含まれるが、そうでない場合よりランクが低い。
【0170】
ある実施形態では、ユーザがレーティング決めしたプロパティをどれほど多くのページ(又はサイト)が有し、そしてこのようなページに与えられたレーティングにどれほどの一貫性があるかに一部分基づいて重みが決定される。例えば、ユーザが、特定のカテゴリーに属する非常に多数のページに一貫して負のレーティングを与えた場合には、そのカテゴリーに属する注釈なしページの推測される負のレーティングは、ユーザがそのカテゴリーの1つ又は2つのページだけにレーティングを与えた場合より強く重み付けされてもよい。
【0171】
別の実施形態では、重みは、注釈付きページと注釈なしページとの間の類似性の程度にも一部分基づく。例えば、ページのコンテンツがほぼ同一である場合には、同様のレーティングの推測に、類似性があまり強くない場合より高い重みを与えることができる。
【0172】
VI.更に別の実施形態
特定の実施形態について本発明を説明したが、当業者であれば、多数の変更が考えられることが明らかであろう。例えば、種々のサーチ結果及びユーザインターフェイスページ又はウインドウの見掛けは、ここに示した例とは異なってもよい。インターフェイスエレメントは、ここに述べたボタン、ページのクリック可能な領域、テキストボックス、又は他の特有のエレメントに制限されず、いかなるインターフェイス実施を使用してもよい。
【0173】
又、レーティングに関係した態様において、本発明は、特定のレーティング機構に限定されるものではなく、ある実施形態は、別々のレーティング機構(例えば、賛成/反対(thumbs up/thumbs down)又はスケール上のレーティング)の中で選択するオプションをユーザに与える。ある実施形態では、好意的又は中立レーティングだけがサポートされてもよい。他の実施形態では、レーティングが全く収集されなくてもよい。
【0174】
注釈は、いかなる数のフィールドをいかなる組合せで含むこともでき、そしてここに述べたものより多数のフィールド、少数のフィールド、又は異なるフィールドを含んでもよい。例えば、ある実施形態では、ユーザは、アブストラクトを生成し、又は自動的に発生されたアブストラクトを編集することが求められてもよい。別の実施形態では、ユーザは、注釈付けされているページ又はサイトが、ある一般的カテゴリーのコンテンツ、例えば、「大人」、又は「外国」、又は「スパム」に属するかどうかを指示するよう促されてもよい。次いで、ユーザは、サーチ中にそのカテゴリーにコンテンツを含ませるか又は除外するように選択することができる。更に、異なるユーザがどのページ又はサイトをこれらカテゴリーの1つ又は別のものに分類したかの情報を使用して、当該ページ又はサイトをそのように処理しなければならないことを推論することができる。従って、例えば、非常に多数のユーザが特定のページをスパムとして識別する場合には、そのページが、将来の全サーチ結果から除外されてもよい。
【0175】
又、注釈を見てそれと相互作用するための他のインターフェイスが設けられてもよい。例えば、ある実施形態では、注釈付きページがユーザのブラウザに表示されるたびに、ブラウズするユーザの注釈データ及び/又は集計された注釈データを自動的に表示できる(例えば、ページコンテンツとインラインで、又はオーバーレイにおいて)。このような1つの実施形態では、各ユーザは、それら自身の注釈を自動的に表示すべきか、集計メタデータを自動的に表示すべきか、又はその両方を自動的に表示すべきかの好みを指示することができる。
【0176】
上述したように、ある実施形態では、ユーザは、注釈を単一ページに適用すべきか又はページのグループ(サイト)に適用すべきか制御することが許される。加えて、ある実施形態では、ユーザは、レーティング付きページと同じドメインネームの登録者に対して登録された全てのページに注釈を適用することもできる。共通のドメインネームの登録者の存在は、WHOIS又は別の同様のサービスを使用して決定されてもよい。
【0177】
他の実施形態では、サーチサーバー160のプロバイダーは、スポンサー付きリンクもオファーすることができ、ここでは、コンテンツプロバイダーが、サーチ結果に設けられたそれらのサイトへのリンクを得るために支払をする。スポンサー付きリンクは、通常、普通のサーチ結果から分離された結果ページの指定セクションに表示される。本発明の一実施形態では、ユーザが注釈付けしたスポンサー付きリンクをマークすることもできる。例えば、スポンサー付きリンクは、ユーザがそのページに対する注釈を有することを指示するためにハイライト処理を受けてもよく、そしてスポンサー付きリンクに対するユーザのレーティング(もしあれば)を使用して、
図12に示された普通のサーチ結果のようにハイライト処理を決定してもよい。又、スポンサー付きリンクは、「Save This」ボタン、「Show My Web」ボタン、或いは同様のボタン又はインターフェイス制御器を付随してもよい。
【0178】
ここに述べた実施形態は、ウェブサイト、URL、リンク、及び他の用語であって、ワールドワイドウェブ(又はそのサブセット)がサーチコーパスとして働くインスタンスに特有の他の用語を参照してもよい。しかしながら、ここに述べたシステム及び方法は、異なるサーチコーパス(電子的データベース又はドキュメントレポジトリーのような)に使用するように適応でき、そして結果又は注釈は、コンテンツ、及びコンテンツを見つけることのできる位置へのリンク又はリファレンスを含んでもよいことを理解されたい。
【0179】
本発明の種々の特徴を組み込んだコンピュータプログラムは、記憶及び/又は送信のために種々のコンピュータ読み取り可能な媒体上にエンコードすることができ、適当な媒体は、磁気ディスク又はテープ、光学記憶媒体、例えば、CD又はDVD、フラッシュメモリ、及びインターネットを含む種々のプロトコルに適合するワイヤード、光学、及び/又はワイヤレスネットワークを経て送信するように適応されたキャリア信号を包含する。プログラムコードがエンコードされたコンピュータ読み取り可能な媒体は、互換性のある装置と共にパッケージされてもよいし、他の装置とは個別に設けられてもよい(例えば、インターネットダウンロードにより)。
【0180】
特定のハードウェア及びソフトウェアコンポーネントを参照して本発明を説明したが、当業者であれば、ハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントの異なる組合せを使用してもよく、且つハードウェアで実施されるとして説明された特定の動作をソフトウェアで実施し、又はそれとは逆にも行えることが明らかであろう。
【0181】
従って、本発明は、特定の実施形態について説明したが、特許請求の範囲内でなされるあらゆる変更や等効物も包含することが明らかであろう。