(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
一対の一時固定部材に付勢力を加えるよう構成された鉗子であって、各一時固定部材は、遠位部分と、該遠位部分の近位に配置された係合部材とを有し、該係合部材は、前記遠位部分の寸法よりも大きな寸法を形成しており、前記鉗子は、
一対のアームであって、各アームは、
近位端部と、反対側の遠位端部と;
該遠位端部内へ延びた第1のポケットを形成する係合部材であって、前記第1のポケットは、鉛直方向に沿って前記遠位端部を通って延びるチャネルを規定しており、前記第1のポケットはさらに、水平方向に沿った湾曲を示す水平方向の曲率半径と鉛直方向に沿った湾曲を示す鉛直方向の曲率半径とを形成した係合面を形成していて、しかも、前記水平方向の曲率半径は前記鉛直方向の曲率半径と同じか又は該鉛直方向の曲率半径よりも大きい、係合部材とを有する、一対のアームを備え、
該アームの相対移動は前記遠位端部を対応して移動させ、これにより、前記各第1のポケットは、前記一時固定部材の各々1つを少なくとも部分的に受容するように構成されており、前記各係合面は、前記一時固定部材の各々1つの前記係合部材に対して付勢力を加えるように構成されていることを特徴とする、鉗子。
前記各アームの第1のポケットは互いに面しており、前記係合面は、前記遠位端部が互いに押し付けられたときに各々の一時固定部材の前記係合部材に押付力を加えるよう構成されている、請求項1記載の鉗子。
前記各アームはさらに、前記遠位端部に第2のポケットを有し、各アームの前記第1のポケット及び前記第2のポケットは互いに背くよう面しており、前記各第2のポケットは、前記一時固定部材の前記係合部材の形状に対応する形状を有する係合面を形成しており、該係合面は、前記遠位端部が離反させられたときに各々の前記一時固定部材の前記係合部材に離反力を加えるよう構成されている、請求項2記載の鉗子。
前記鉗子の各係合部材は、フォーク状であり、かつ第1のアーム及び第2のアームを有し、前記第1のアーム及び前記第2のアームは、前記第1のアームと前記第2のアームとの間に間隙を形成しており、該間隙は、前記一時固定部材の前記係合部材を受容するよう寸法決めされている、請求項1記載の鉗子。
前記第1のポケットは互いに向かって面しており、前記係合面は、前記遠位端部が互いに押し付けられたときに各々の前記一時固定部材の前記係合部材に押付力を加えるよう構成されている、請求項1記載の鉗子。
さらに、前記アームの間に結合された、前記アームに力が加えられたときに前記アームを段階的に移動させるよう構成された、ラチェットを備える、請求項1記載の鉗子。
前記一時固定部材のうちの1つは、前記骨セグメントのうちの1つに係合するよう構成されたKワイヤであり、前記一時固定部材のうちの別の1つは、骨プレートに係合するよう構成されたポストである、請求項1記載の鉗子。
複数の開口を有する少なくとも1つの骨固定プレートであって、前記開口のうちの少なくとも幾つかは、各々の骨固定部材を受容するよう構成されている、骨固定プレートと、
少なくとも一対の一時固定部材であって、各一時固定部材は、近位部分と、遠位部分と、前記近位部分と前記遠位部分との間に配置された係合部材とを有し、該係合部材は、前記遠位部分の横断面寸法よりも大きな横断面寸法を形成しておりかつ骨に面した遠位端部と、反対側の近位端部と、中間係合面とを形成した外面を有し、前記一時固定部材のうちの少なくとも1つは、前記複数の開口の各々1つを通って、骨間隙によって分離された一対の下に位置する骨セグメントのうちの1つの下に位置する骨セグメント内へ延びるよう構成されている、一時固定部材と、
一対のアームを有する鉗子であって、各アームは、近位端部と、反対側の遠位端部とを有し、
該遠位端部は、対応する第1のポケットを形成する係合部材を有し、前記第1のポケットは、該第1のポケットがチャネルを形成するように前記遠位端部内へ延びており、前記チャネルは、鉛直方向に沿って前記遠位端部を通って延びており、各第1のポケットはさらに、水平方向に沿った水平方向の曲率半径と、鉛直方向に沿った鉛直方向の曲率半径とを有する係合面を形成していて、しかも、前記水平方向の曲率半径は前記鉛直方向の曲率半径と同じか又は該鉛直方向の曲率半径よりも大きく形成されていて、該係合面は、前記一時固定部材の各々1つの係合部材に当接するために所定の方向に沿って移動するよう構成されており、前記方向に沿った前記係合面のさらなる移動は、前記一時固定部材のうちの少なくとも1つを別の一時固定部材に対して移動させる、鉗子と、を備えることを特徴とする、骨固定キット。
前記穴は、カップラを有するポスト受容穴であり、前記ポストは、前記穴の前記カップラに係合しこれにより前記ポストを前記骨固定プレートに固定結合するよう構成されたカップラを形成している、請求項22記載の骨固定キット。
前記穴は、Kワイヤ穴であり、該Kワイヤ穴によって受容される前記一時固定部材は、前記Kワイヤ穴を通って、前記一対の下に位置する骨セグメントのうちの別の下に位置する骨セグメント内へ延びるよう構成されたKワイヤを形成している、請求項20記載の骨固定キット。
前記係合面は、第1の係合面を含み、前記鉗子の前記係合部材はそれぞれ、さらに、前記係合部材が互いから離れるように移動させられたときに前記一時固定部材を互いから離れるように付勢する離反力を前記一時固定部材の各々の係合部材に対して加えるよう構成された第2の係合面を形成している、請求項29記載の骨固定キット。
前記鉗子の各係合部材の前記第2の係合面は、第2のポケットを有し、該ポケットは、各々が前記一時固定部材の前記係合部材を少なくとも部分的に受容するよう構成された開放端部を有している、請求項30記載の骨固定キット。
各係合部材は、フォーク状でありかつ一対のアームを有し、前記第1のポケットはアームのうちの一方に形成されており、前記第2のポケットは他方のアームに形成されている、請求項33記載の骨固定キット。
前記アームの前記係合面は、互いから背くように面しており、前記一時固定部材の前記係合部材に対して離反力を加えるよう構成されている、請求項17記載の骨固定キット。
さらに、前記骨固定プレートを前記下に位置する骨セグメントに固定するために前記開口のうちの幾つかを貫通するよう構成された複数の永久骨固定部材を備える、請求項17記載の骨固定キット。
前記一時固定部材のうちの少なくとも1つは、さらに、前記遠位部分の横断面寸法よりも大きな横断面寸法を形成した第2の係合部材を有する、請求項17記載の骨固定キット。
前記少なくとも1つの一時固定部材の前記係合部材は、互いに当接し、少なくとも1つの一時固定部材の中心軸線に沿って位置合わせされている、請求項42記載の骨固定キット。
少なくとも一対の一時骨固定部材であって、各々の一時骨固定部材は、近位部分と、遠位部分と、前記近位部分と前記遠位部分との間に配置された係合部材とを有し、該係合部材は、該係合部材の外面が、骨に面した遠位端部と、反対側の近位端部とを形成するように、前記遠位部分の横断面寸法よりも大きな横断面寸法を形成し、前記一時骨固定部材は、複数の開口の各々1つを通って、骨間隙によって分離された各々の下に位置する骨セグメント内へ延びるよう構成されている、少なくとも一対の一時骨固定部材と、
一対のアームを有する鉗子であって、各々のアームは、近位端部と、反対側の遠位端部と、該遠位端部内へ延びた第1のポケットと、前記遠位端部内へ延びた第2のポケットとを形成する係合部材であって、前記第1及び第2のポケットは、互いに背くよう面しており、前記第1及び第2のポケットは、水平方向の曲率半径と鉛直方向の曲率半径とを形成した係合面を形成していて、しかも、前記水平方向の曲率半径は前記鉛直方向の曲率半径と同じか又は該鉛直方向の曲率半径よりも大きく形成されている、係合部材とを有する、鉗子と、を備えることを特徴とする、骨固定キット。
一対の一時固定部材に付勢力を加えるよう構成された鉗子であって、各一時固定部材は、遠位部分と、該遠位部分の近位に配置された係合部材とを有し、該係合部材は、前記遠位部分の寸法よりも大きな寸法を形成しており、前記鉗子は、
一対のアームであって、各アームは、
近位端部と、反対側の遠位端部と;
該遠位端部内へ延びた第1のポケットと、前記遠位端部内へ延びた第2のポケットとを形成する係合部材であって、前記第1及び第2のポケットは、互いに背くよう面しており、前記第1及び第2のポケットは、水平方向の曲率半径と鉛直方向の曲率半径とを形成した係合面を形成している、係合部材とを有する、一対のアームを備え、
(i)該アームの第1の相対移動は前記遠位端部を対応して移動させ、これにより、前記各第1のポケットは、前記一時固定部材の各々1つを少なくとも部分的に受容し、前記第1のポケットの前記係合面は、前記一時固定部材の前記係合部材に圧縮力を加え、
(ii)前記アームの第2の相対移動は前記遠位端部を対応して移動させ、これにより、各第2のポケットは、前記一時固定部材の各々1つを少なくとも部分的に受容し、前記第2のポケットの前記係合面は、前記一時固定部材の前記係合部材に離反力を加えることを特徴とする、鉗子。
前記一時固定部材は、第1の方向に沿って前記遠位端部を通って延びるように構成されており、各アームの第2のポケットは、前記第1の方向に対して垂直な方向に沿って前記第1のポケットと位置合わせされている、請求項48記載の鉗子。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】骨間隙によって分離された一対の概略的に示された骨セグメントに作用的に結合された、1つの実施の形態により構成された骨固定システムの斜視図であり、この骨固定システムは、骨固定プレートと、一対のKワイヤと、鉗子とを含む。
【
図1B】
図1Aと同様の斜視図であるが、骨固定システムによって減じられた骨間隙を示している。
【
図2B】
図2Aに示された骨固定プレートの可変角度ロッキング穴の平面図である。
【
図2C】
図2Bに示された可変角度ロッキング穴に取り付けられた骨アンカを示す斜視図である。
【
図2D】
図2Aに示された骨固定プレートの組み合わせ穴の平面図である。
【
図2E】スクリュ穴を示すために線2E−2Eに沿って見た、
図2Dに示された骨固定プレートの断面図である。
【
図2F】
図2Eと同様の骨固定プレートの断面図であるが、択一的な実施の形態により構成されたスクリュ穴を示している。
【
図2G】
図2Fと同様の骨固定プレートの断面図であるが、択一的な実施の形態により構成されたスクリュ穴を示している。
【
図2H】
図2Aに示された骨固定プレートの拡大した平面図であり、専用のKワイヤスロットを示している
【
図2I】
図2Aと同様の、しかし択一的な実施の形態により構成された骨固定プレートの平面図である。
【
図3A】別の実施の形態により構成された骨固定プレートの斜視図である。
【
図3D】
図3Aに示された骨プレートと同様に、しかし別の実施の形態により構成された骨固定プレートの平面図である。
【
図3E】
図3Aに示された骨プレートと同様に、しかし別の実施の形態により構成された骨固定プレートの平面図である。
【
図4A】別の実施の形態により構成された骨固定プレートの平面図である。
【
図4C】別の実施の形態により構成された骨固定プレートの平面図である。
【
図4D】
図4Cと同様に、しかし別の実施の形態により構成された骨固定プレートの平面図である。
【
図4E】別の実施の形態により構成された骨固定プレートの平面図である。
【
図4F】別の実施の形態により構成された骨固定プレートの平面図である。
【
図4G】別の実施の形態により構成された骨固定プレートの平面図である。
【
図5A】1つの実施の形態により構成された非ロッキング骨アンカの側面図である。
【
図5B】択一的な実施の形態により構成されたロッキング骨アンカの側面図である。
【
図5C】
図5Bに示された骨アンカのヘッド部分の側面図である。
【
図5D】択一的な実施の形態により構成されたロッキング骨アンカの断面図である。
【
図6B】択一的な実施の形態により構成されたKワイヤの側面図である。
【
図7B】開放状態において示された、
図7Aに示された鉗子の斜視図である。
【
図7C】閉鎖状態において示された、
図7Bに示された鉗子の斜視図である。
【
図7D】ラチェット機構を示す、
図7Aに示された鉗子の一部の斜視図である。
【
図7E】押付係合部材を示す、
図7Aに示された鉗子の遠位端部の拡大した斜視図である。
【
図8A】
図7Aに示した、しかし択一的な実施の形態により構成された、押付及び離反係合部材を有する、鉗子の遠位端部の拡大した斜視図である。
【
図8B】各々のKワイヤに作用的に接続された押付及び離反係合部材を概略的に示す、
図8Aに示された遠位端部の斜視図である。
【
図8C】
図7Aに示された、しかし択一的な実施の形態により構成された、押付及び離反係合部材を有する、鉗子の一方のアームの遠位端部の拡大した斜視図である。
【
図8D】各々のKワイヤに作用的に接続された押付及び離反係合部材を概略的に示す、
図8Cに示された遠位端部の斜視図である。
【
図8E】
図7Aに示された、しかし択一的な実施の形態により構成された、押付及び離反係合部材を有する、鉗子の一方のアームの遠位端部の拡大した斜視図である。
【
図8F】各々のKワイヤに作用的に接続された押付及び離反係合部材を概略的に示す、
図8Eに示された遠位端部の斜視図である。
【
図9】
図1Aに示された骨固定システムを用いて骨セグメントに固定された骨ファスナの概略的な斜視図である。
【
図10】骨間隙によって分離された、一対の概略的に示された骨セグメントに作用的に接続された、択一的な実施の形態により構成された骨固定システムの斜視図であり、骨固定システムは、骨固定プレートと、Kワイヤと、ポストと、鉗子とを含む。
【
図11A】
図10に示された、択一的な実施の形態により構成された骨固定プレートの斜視図である。
【
図12A】
図10に示された、択一的な実施の形態により構成されたKワイヤの部分的な斜視図である。
【
図13A】
図10に示された、1つの実施の形態により構成されたポストの前側斜視図である。
【
図14A】択一的な実施の形態により構成された鉗子の前側斜視図であり、鉗子は押付係合部材を有する。
【
図14B】
図14Aに示された、しかし択一的な実施の形態により構成された、離反係合部材を有する、鉗子の前側斜視図である。
【
図15A】骨固定プレートが骨アンカによって第1の骨セグメントに固定され、ポストが、第1の骨セグメントに隣接して骨固定プレートに固定結合され、Kワイヤが骨プレートを貫通して第2の骨セグメント内へ延びている、第1及び第2の骨セグメントの間に形成された骨間隙を減じる
図10に示された骨固定システムの前側斜視図である。
【
図15B】
図14Bに示された鉗子によって、第1及び第2の骨セグメントの間に形成された骨間隙を拡開させる、
図15Aに示された骨固定システムの前側斜視図である。
【
図16A】骨固定プレートが骨アンカによって第1の骨セグメントに固定され、Kワイヤが骨プレートを貫通して第2の骨セグメント内へ延びており、鉗子の拡開が骨間隙を収縮させるようにポストが第2の骨セグメントに隣接して骨プレートに固定結合されている、第1及び第2の骨セグメントの間に形成された骨間隙を収縮させる
図10に示された骨固定システムの前側斜視図である。
【
図16B】
図14Aに示された鉗子によって、第1及び第2の骨セグメントの間に形成された骨間隙を拡開させる、
図16Aに示された骨固定システムの前側斜視図である。
【
図17A】骨固定プレートが骨アンカによって第2の骨セグメントに固定され、Kワイヤが第2の骨セグメント内へ直接延びており、鉗子の押付が骨間隙を収縮させるようにポストが第2の骨セグメントに隣接して骨プレートに固定結合されている、第1及び第2の骨セグメントの間に形成された骨間隙を収縮させる
図10に示された骨固定システムの前側斜視図である。
【
図17B】
図14Bに示された鉗子によって、第1及び第2の骨セグメントの間に形成された骨間隙を拡開させる、
図17Aに示された骨固定システムの前側斜視図である。
【0012】
詳細な説明
最初に
図1Aを参照すると、骨固定システム20は、骨固定プレート22と、一対の向き合ったKワイヤ24a及び24bのような、Kワイヤ24として示された少なくとも1つの案内ワイヤ又は一時固定部材と、Kワイヤ24a及び24bに係合するよう構成された鉗子26とを有する。骨固定プレート22は、骨間隙28によって分離された骨セグメント27a及び27bを有する下に位置する骨27に作用的に接続することができる。骨間隙は、外傷性事由、骨切り術によって形成された割れであることができるか、又は関節固定術において接合される2つの別個の骨の関節の壊死組織切除の結果であることができる。骨固定プレート22は、下に位置する骨27に当接して又は下に位置する骨27の近くに配置され、Kワイヤ24a及び24bは、プレート22を貫通して、各々の骨セグメント27a及び27b内へ挿入され、鉗子26は、骨セグメント27a及び27bのうちの少なくとも一方又は両方を並進させるためにKワイヤに力を加えることができ、これにより、互いに対する骨セグメント27a及び27bの相対位置を調節する。例えば、鉗子26は、骨セグメント27a及び27bの少なくとも一方又は両方を他方に向かって移動させるような押付力を加えることができ、これにより、骨間隙28を減じ、
図1Bに示したように骨セグメント27a及び27bの癒合を促進する。幾つかの実施の形態によれば、鉗子26は、骨セグメント27a及び27bのうちの一方又は両方を他方から離反させるようにKワイヤに離反力を加えることができ、これにより、骨間隙28を、例えば
図1Bに示した位置から
図1Aに示した位置へ拡開させる。骨固定プレート22は、前足、中足、後足、遠位頸骨、又は、望みに応じて人体のあらゆる骨であることができる骨27に、生体内又は生体外において固定するために、幾何学的に構成することができる。骨固定プレート22は、択一的に、あらゆる適切な非人間動物の体の骨に、生体内又は生体外において上記形式で固定することができる。
【0013】
骨固定システム20は、さらに、骨間隙28の両側において骨固定プレート22を下に位置する骨27に固定する複数の(例えば少なくとも2つの)骨アンカ30を有することができる。骨固定システム20及び骨固定システム20の構成部材は、あらゆる適切な生体適合性材料、例えば、チタン合金を含むチタン、ステンレス鋼、セラミック、又はポリマ、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、多孔質のプラズマ溶射されたチタンコーティングを備えたコバルトクロムモリブデン(CoCrMo)、又は望みに応じたあらゆる適切な択一的な材料から形成することができる。
【0014】
ここで
図2Aを参照すると、骨固定プレート22は、様々な臨床用途における使用のために様々な異なる形状及び寸法で形成することができる。骨固定プレート22は、長手方向Lに沿って細長く、長手方向Lに対して垂直又は実質的に垂直な横方向Aに沿った幅と、長手方向L及び横方向Aに対して垂直又は実質的に垂直な横断方向若しくは厚さ方向Tに沿った厚さとを提供している。これに関して、様々な方向は、互いに90°の角度でずれた方向、又は互いに約45°から約90°の範囲のいずれかの角度でずれた方向に延びていることができることを認識すべきである。
【0015】
骨固定プレート22は、プレート本体32を有する。プレート本体32は、実質的に長手方向中心軸線31に沿って延びており、長手方向軸線31に沿って、近位端部34と、近位端部34とは反対側の遠位端部36とを形成している。プレート本体32は、さらに、厚さ方向Tに沿って、骨に面した内面38と、内面38から間隔を置かれた反対側の外面40とを有する。プレート本体32は、さらに、横方向Aに沿って互いに間隔を置かれた、反対側の側面42及び44を形成している。プレート本体32は、下に位置する骨27の近皮質(near cortex)の輪郭に従うよう構成及び寸法決めすることができる、遠位端部36におけるヘッド部分46と、ヘッド部分46に接続されかつ長手方向でヘッド部分46から近位に配置されたシャフト部分48とを有する。シャフト部分48は、下に位置する骨27の近皮質の輪郭に従うよう構成及び寸法決めすることができる。例示された実施の形態によれば、ヘッド部分46はクローバー形に似ているが、ヘッド部分46は望みに応じてあらゆる幾何学的形状を取ることができることを認識すべきである。クローバー形プレートは、多くの骨用途、特に短い骨セグメントが存在する用途において使用することができる。クローバーの葉の房の設計により、外科医は、小さな表面積に3つの固定箇所のための3つのスクリュを配置することができ、これは、同じ表面積における2つの固定箇所よりも大きな安定性を提供することができる。
【0016】
ヘッド部分46の骨に面した面38は、シャフト部分48の骨に面した面38と概して同一平面であるか、又はシャフト部分48の骨に面した面38からずらされていることができる。例えば、ヘッド部分46及びシャフト部分48の骨に面した面38は、下に位置する骨27の輪郭に従うように湾曲させることができる。プレート本体32は、さらに、ヘッド部分46とシャフト部分48との間に接続されたネック部分50を有することができる。ネック部分50は、直線状又は曲線状であることができ、ヘッド部分46及びシャフト部分48の横方向厚さよりも大きい、又は小さい、又は実質的に等しい横方向厚さを形成することができる。例示された実施の形態によれば、ネック部分50は、ヘッド部分46及びシャフト部分48の横方向厚さよりも小さな横方向厚さを有する。
【0017】
引き続き
図2Aを参照すると、骨プレート22は、骨に面した面38から外面40までプレート本体32を厚さ方向に貫通した複数の開口39を有する。開口39は、少なくとも1つ、例えば複数の骨アンカ穴41と、専用のKワイヤ穴43であることができる少なくとも1つ、例えば複数のKワイヤ穴23と、専用のKワイヤスロット45であることができる少なくとも1つ、例えば複数の長手方向に細長いKワイヤスロット25とを含むことができる。以下の説明から分かるように、Kワイヤ穴43及びKワイヤスロット45は各々のKワイヤを受容するために特化されているか、又は骨アンカ及びKワイヤの両方を受容するように構成された骨アンカ穴としてそれぞれ構成することもできる。
【0018】
ここで
図2A〜
図2Gに関して説明するように、骨アンカ穴41の1つ以上から骨アンカ穴41の全てまでは、可変角度穴52、固定軸線穴54、可変角度穴部分と固定角度穴部分とを有する組合せ穴57として構成することができ、さらに、圧縮穴、ねじ山付ロッキング穴、又は両者の組合せとして構成することができる。骨アンカ穴41、Kワイヤ穴43及びKワイヤスロット45のうちの少なくとも1つから全てまでは、望みに応じてヘッド部分46、シャフト部分48及び/又はネック部分50を貫通していることができることを認識すべきである。例示された実施の形態によれば、骨プレート22は、ヘッド部分46を貫通した複数の可変角度穴52を有する。例えば、骨プレート22は、互いに横方向に間隔を置かれかつ横方向Aに沿って位置合わせされた、ヘッド部分46を貫通する一対の可変角度穴52と、これらの穴52の遠位でかつ横方向で見て穴52の間の位置においてヘッド部分46を貫通した第3の可変角度穴52とを有する。
【0019】
ここで
図2Bも参照すると、各可変角度穴52は、骨プレート本体32の内周面55によって形成されている。内周面55は、複数の鉛直の又は厚さ方向に延びたコラム56を有する。例示された実施の形態によれば、4つのコラム56は穴52の周囲に等間隔で配置されているが、プレート本体32は、択一的に、例示したように周囲に等間隔で配置された、又は望みに応じて周囲に可変の間隔で配置された、望みに応じてあらゆる数のコラムを有することができる。各コラム56は、穴52に面した雌ねじ山58を有する。コラム56が互いに接続するように拡張されたとすると(つまり内周面55の全体にわたって延びているとすると)、コラム56は、中心厚さ方向軸線49を中心として延びる連続的ならせん状のねじ山を形成するようになっている。つまり、隣接するコラム56のねじ山58は、互いに関して作用的に位置合わせされていると言うことができる。
【0020】
例示したようにコラム56はらせん状の雌ねじ山58を有するが、コラム56は、これに代えて、コラム56に形成された歯として提供されたねじ山を提供することができることを認識すべきである。歯のコラムは、互いに接続するように拡張されたとすると(つまり内周面55の全体にわたって延びているとすると)、らせん状のねじ山を形成するのではなく、骨プレート穴52の中心軸線49に対して垂直な同心状の一連の山及び溝を形成する。つまり、歯を、互いに作用的に位置合わせさせることができると言うことができる。コラム56は、高さ方向中心軸線49に関して傾斜させられた対応する軸線を形成するように互いに周方向に間隔を置いて配置されており、これにより、スクリュは、ねじ山58に螺合により固定されながら、傾斜した軸線のいずれかに沿って穴52を貫通することができる。
【0021】
穴52を形成する内周面55はさらに、複数のアーチ状のポケット60を有し、これらのポケット60は、周方向で隣接するコラム56の間の位置においてプレート本体32内へ食い込んでいる。各々のポケット60は、穴52の中心軸線49から半径方向外方に向かう方向で凹面状のアーチ状の面62を有する。
図2Cに例示し、かつ以下により詳細に説明するように、骨アンカ30は、可変角度位置においてねじ山58に螺合することができる可変ロッキング骨アンカ61として提供することができる。これに代えて、骨アンカ30は、ねじ山付コラム56を有しかつ厚さ方向軸線49に沿って延びた固定角度ロッキングねじとして提供することができる。可変角度穴52は、高さ方向Tに沿って延びた中心軸線49に関して、±15°(例えば30°以内)の望みに応じたあらゆる角度の向きでねじ山58に骨アンカが係合できるように、構成することができる。可変角度穴52はさらに、2008年6月12日に公開された米国特許出願公開第2008/0140130号明細書に記載されており、この米国特許出願の開示は、引用したことで、全体が本明細書に示されたものとして本明細書に組み込まれる。
【0022】
ここで
図2D〜
図2Eをも参照すると、固定軸線穴54は概して円筒状であることができ、これにより、骨プレート本体32は、実質的に円筒形でかつ少なくとも部分的に穴54を形成している、実質的に円筒形の内周面64を形成している。穴54、ひいては内周面64は、中心厚さ方向軸線51に沿って、骨に面した面38から外面40までプレート本体32を完全に貫通していることができる。内周面64は閉じていることができるか、又はプレート本体32は、組合せ穴57の固定軸線穴54と可変角度穴52との間に延びるように、内周面64の一部を長手方向に貫通した周方向間隙65を形成することができる。間隙65は、外面40から内面38まで、プレート本体32を厚さ方向で完全に貫通していることができる。
図2Dに示された組合せ穴57の内周面64は、ねじ山が形成されていないことができ、組合せ穴57の穴54に挿入されたスクリュのスクリュヘッドが、骨プレート22を下に位置する骨27に対して押し付けることができる、及び/又は骨断片27a及び27bを互いに押し付けることができる。例えば、スクリュを、下に位置する骨27に、穴54の一方の側において、穴の中心軸線に関してずれた位置において挿入することができ、これにより、スクリュがプレート22に対して押し付けられると、穴54はスクリュと整合し、これにより、骨プレート22は、骨断片27a及び27bを押し付ける方向に並進させる。
【0023】
つまり、プレート22は、少なくとも1つ以上の別個の可変角度穴52及び固定軸線穴54を形成することができるか、又はプレート22は、プレート本体32を厚さ方向に貫通した間隙54によって接続された可変角度穴52及び固定軸線穴54を有する少なくとも1つ以上の組合せ穴57を形成することができる。例示された実施の形態によれば、任意の組合せ穴57の可変角度穴52は、任意の組合せ穴57の各々の可変角度穴52に関して長手方向遠位に間隔を置かれており、かつ長手方向で整合させられている。組合せ穴57は、さらに、2008年6月12日に公開された米国特許出願公開第2008/0140130号明細書に記載されており、この米国特許明細書の開示は、引用したことにより、本明細書に全体が示されたものとして本明細書に組み入れられる。
【0024】
穴54がプレート本体32の長さに沿って一定の直径を有するように、内周面64は高さ方向に延びていることができる。
図2Eに示したように、以下でより詳細に説明するように、内周面64は、ロッキング骨アンカのヘッドの相補的なねじ山に係合するよう構成された雌ねじ山58を有することができる。固定角度ヘッドを有するスクリュ(固定角度スクリュとも称呼される)を、穴54の厚さ方向軸線に沿って固定軸線穴54に挿入することができることが認められるべきである。例えば、固定角度スクリュは、円錐形のスクリュヘッドを有することができる。択一的に、可変角度ヘッドを有するスクリュ(可変角度スクリュとも称呼される)を、厚さ方向中心軸線51に対して所定の角度を成して固定軸線穴54に挿入することができる。例えば、可変角度スクリュを、皮質スクリュ、又はそのスクリュヘッドが海綿雄ねじ山を形成するスクリュ、として提供することができる。
【0025】
択一的に、
図2Fに示したように、内周面64は、厚さ方向に沿って、外面40から、骨に面する内面38まで半径方向内方へテーパしていることができる。内周面64は、ねじ山を設けることができ、以下でより詳細に説明するように、下に位置する骨に向かう方向でプレート22に対して圧縮力を提供する圧縮骨アンカの、ねじ山を有さないヘッドに係合するよう構成されている。択一的に、引用したことにより本明細書に全体が示されたものとして本明細書に組み入れられる米国特許第6206881号明細書に記載されているように、ロッキング骨アンカのヘッドの相補的なねじ山に係合するように、内周面64にはねじ山を設けることができる。さらに択一的に、圧縮骨アンカヘッドに係合するために内周面64の外側領域にねじ山を設けないことができ、ロッキング骨アンカヘッドの相補的なねじ山に係合するために内周面64の内側領域にねじ山を設けることができる。
【0026】
さらに択一的に、
図2Gに示したように、内周面64の一部を、厚さ方向に沿って外面40から、骨に面した内面38に向かって、半径方向内方へテーパさせることができる。つまり、固定軸線穴54は、外面40から内面38に向かう方向に沿って減少する直径を形成することができる。穴54の直径が線形に減少するように、内周面64の一部又は全ては、実質的に線形であることができる(例えば円錐台形又は概して円錐形にテーパさせられている)か、又は穴54の直径が外面40から内面38に向かって厚さ方向に沿って変化しながら減少するように、内周面64の一部又は全てを湾曲させることができる。
【0027】
例えば、内周面64は、外面40から内面38に向かって厚さ方向に延びた第1領域若しくは厚さ方向外側領域64aと、厚さ方向外側領域64aから、骨に面した面38に向かって、及び骨に面した面38まで延びた、第2領域若しくは高さ方向内側領域64aとを有することができる。厚さ方向外側領域64aを、厚さ方向に沿って外面40から内面38に向かってテーパさせることができ、ねじ山を設けず、下に位置する骨に向かう方向でプレート22に対して押付力を提供する非ロッキング若しくは押付骨アンカのねじ山なしヘッドに係合するよう構成することができる。厚さ方向内側領域64bは、この厚さ方向内側領域64bの厚さ方向長さに沿って実質的に一定の直径を形成するように厚さ方向に延びていることができる。厚さ方向内側領域64bは、ロッキング骨アンカのヘッドの相補的ねじ山に係合するよう構成された雌ねじ山58を有することができる。
【0028】
骨プレート22は、ヘッド部分46を貫通した可変角度穴52と、シャフト部分48を貫通した組合せ穴57とを有するように示されているが、択一的に、骨プレート22は、ヘッド部分46及びシャフト部分48を貫通した、上記実施の形態のあらゆる骨アンカ穴41を有することができることを認識すべきである。さらに、骨アンカ穴41の複数の実施の形態はヘッド部分46を貫通することができるのに対し、骨アンカ穴41の複数の実施の形態はシャフト部分48を貫通することができる。ヘッド部分46を貫通したアンカ穴41は、シャフト部分48を貫通したアンカ穴41と同じ又は異なることができる。
【0029】
再び
図1A〜
図2Aを参照すると、近位端部34を一方の骨セグメント27a又は27bに固定することができかつ遠位端部36を他方の骨セグメント27a又は27bに固定することができるように、Kワイヤ穴43及びKワイヤスロット45は、下に位置する骨27の骨間隙28を跨いで延びるよう構成された中間部分35によって分離されている。これに関して、Kワイヤ穴43は骨プレート本体32の第1の部分29を貫通しておりかつKワイヤスロット45は、長手方向で第1の部分29から近位に間隔を置かれた、骨プレート本体32の第2の部分33を貫通していると言うことができる。択一的に又は付加的に、Kワイヤスロット45は第1の部分29を貫通していることができかつKワイヤ穴43は第2の部分33を貫通していることができる。Kワイヤスロット45を、長手方向でKワイヤ穴43と位置合わせさせることができ、第1及び第2の部分31及び33の間には中間部分35が配置されている。少なくとも1つの骨アンカ穴41は、Kワイヤ穴43の近くの位置(例えば第1の部分29)において骨プレート本体32を貫通していることができ、少なくとも1つの骨アンカ穴41は、Kワイヤスロット45の近くの位置(例えば第2の部分33)において骨プレート本体32を貫通していることができる。
【0030】
中間部分35は、ヘッド部分46の近位端部、シャフト部分48の遠位端部、及びヘッド部分46とシャフト部分48との間に延びたネック部分のうちの1つ以上から全てまでを含むことができる。択一的に、幾つかの骨プレートは、別個のシャフト部分、ネック部分及び/又はヘッド部分を形成していなくてよいことを認識すべきである。したがって、Kワイヤ穴43は、一方の骨セグメント27a又は27bと作用的に位置合わせさせられており、Kワイヤスロット45は、他方の骨セグメント27a又は27bと作用的に位置合わせさせられている。例示された実施の形態によれば、Kワイヤ穴32は、横方向で可変角度穴52の近くに配置された位置において外面40から内面38までヘッド部分46を厚さ方向に貫通している。
【0031】
専用のKワイヤ穴43は、外面40から内面38までプレート本体32を厚さ方向に貫通した、骨プレート22の内周面66によって形成されている。例示したように、穴43を長手方向軸線31に中心合わせして配置することができるか、又は長手方向軸線31に対して横方向にずらすことができる。穴43が円筒形であるように、例示したように内周面66は横断面が円形であることができるか、又は内周面66及び穴43は、望みに応じてあらゆる形状を形成することができる。穴43は、骨アンカ穴41の直径よりも小さく、かつ穴43を通って下に位置する骨に挿入されるKワイヤ24の直径と実質的に等しい直径又は横断面寸法を形成していることができる。つまり、穴43は、Kワイヤ24の横方向寸法と実質的に等しい横方向寸法と、Kワイヤ24の長手方向寸法と実質的に等しい長手方向寸法とを形成している。その結果、Kワイヤ24は、骨間隙28が減じられるか又は拡開されるときに、内周面66に当接するよう構成することができる。これに関して、穴43は択一的にKワイヤ24よりも大きく寸法決めすることができ、Kワイヤは、下に位置する骨の間隙を減じる場合にはKワイヤスロット45に最も近い位置において内周面66に当接し、下に位置する骨間隙を拡開させる場合にはKワイヤスロット45から最も遠い位置において内周面66に当接するように、穴43に位置決めすることができる。例示した実施の形態によれば、下に位置する骨の間隙28を望みに応じて長手方向Lで縮小又は拡開させることができるように、穴43は長手方向でスロット45と位置合わせされている。
【0032】
図2Hをも参照すると、専用のKワイヤスロット45は、外面40から内面38までプレート本体32を厚さ方向に貫通した、骨プレート22の内周面68によって形成されている。スロット45は、例示したように長手方向軸線31に中心を合わせて、又は長手方向軸線31に対して横方向にずれて配置することができる。内周面68は、長手方向で反対側の一対の端部70と、これらの端部70の間に長手方向に延びた中間部72とを有する。つまり、スロット45は、長手方向に細長く、長手方向でKワイヤ穴43と位置合わせされている。
【0033】
スロット45は、Kワイヤ穴43の直径と実質的に等しい横方向幅を有する。スロット45の横方向幅及びKワイヤ穴43の直径は、各々のKワイヤ24の直径と実質的に等しくすることができる。これにより、一方のKワイヤ24を穴43に挿入し、骨プレート22に対する長手方向及び横方向の動きに対して固定することができる一方で、他方のKワイヤを、スロット45に通して下に位置する骨27に挿入し、骨プレート22に対する横方向に動きに対して固定されるものの、骨プレート22に対してスロット45内で長手方向並進可能となる。内周面68、ひいてはスロット45の端部70を、例示したように湾曲させることができ、スロット45の横方向幅の半分に実質的に等しい半径Rによって規定することができる。これにより、対応するKワイヤ24は、Kワイヤ24が端部70に配置されたときに、プレート22に対する横方向移動に対して固定される。端部70は、望みに応じてあらゆる択一的な寸法及び形状に構成することができる。端部70は、前縁71と、反対側の後縁73とを有する。前縁71は、Kワイヤ穴43のより近くに配置されており、下に位置する骨セグメント27a,27bの押付(及び骨間隙28の減少)を制限する。後縁73は、Kワイヤ穴43からさらに間隔を置いて配置されており、下に位置する骨セグメント27a,27bの離反を制限する。
【0034】
引き続き
図2Aを参照すると、Kワイヤ穴43は、ヘッド部分46を貫通して例示されており、Kワイヤスロット45は、シャフト部分48を貫通して例示されている。しかしながら、Kワイヤ穴43は、択一的に、ヘッド部分46、シャフト部分48又はネック部分50を貫通することができることを認識すべきである。さらに択一的に、骨プレート22は、複数のKワイヤ穴43を有することができ、各々が、ヘッド部分46、シャフト部分48、ネック部分50、又はヘッド部分46、シャフト部分48とネック部分50とのうちの1つ以上から全てまでの組合せを貫通している。同様に、Kワイヤスロット45が、択一的に、ヘッド部分46、シャフト部分48又はネック部分50を貫通していることができることを認識すべきである。さらに択一的に、骨プレート22は、各々がヘッド部分46、シャフト部分48、ネック部分50、又はヘッド部分46と、シャフト部分48と、ネック部分とのうちの1つ以上から全てまでの組合せを貫通したKワイヤスロット45を、単独で又は1つ以上のKワイヤスロット43と組み合わせて有することができる。
【0035】
さらに、
図2Aに示したように、Kワイヤ穴43は、ヘッド部分46を貫通した骨アンカ穴41の近位に配置されている。しかしながら、Kワイヤ穴43を択一的に、ヘッド部分46を貫通した骨アンカ穴41の遠位に、又は長手方向で、ヘッド部分46を貫通した1つ以上の骨アンカ穴41の間に、配置することができる。つまり、ヘッド部分46を貫通する1つ以上の骨アンカ穴41を、Kワイヤ穴43の近位又は遠位に配置することができる。同様に、シャフト部分48を貫通した1つ以上の骨アンカ穴41を、Kワイヤスロット45の近位又は遠位に配置することができる。例えば、
図2Iに示したように、スロット45は、可変角度穴52として構成された一対の骨アンカ穴41の間に配置されている。
【0036】
骨プレート22は1つの実施の形態に従って上記に説明されているが、骨固定システム20は、身体全体の様々な骨への固定に適した様々な幾何学的構成の骨プレートを含むことができる。例えば、
図3A〜
図3Cを参照すると、骨プレート74は、第2又は第3中足骨に足根骨(楔状)を接合するよう構成された足根骨・中足骨接合融合プレートとして提供される。例示した実施の形態によれば、骨プレート74は、実質的に長手方向中心軸線77に沿って延びた実質的にT字形のプレート本体76を有し、長手方向軸線77に沿って、近位端部78と、近位端部78とは反対側の遠位端部80とを形成している。
【0037】
プレート本体76は、さらに、骨に面した内面82と、厚さ方向Tに沿って内面82から間隔を置かれた反対側の外面84とを有する。プレート本体76は、さらに、横方向Aに沿って互いに間隔を置かれた反対側の側面79及び81を形成している。プレート本体76は、遠位端部80においてヘッド部分83を有し、このヘッド部分83は、近皮質(near cortex)の輪郭に従うよう構成及び寸法決めすることができる。プレート本体76は、シャフト部分85を有し、このシャフト部分85は、ヘッド部分83に結合されており、長手方向でヘッド部分83の近位に配置されている。シャフト部分85は、近皮質(near cortex)の輪郭に従うよう構成及び寸法決めすることができる。ヘッド部分は、長手方向軸線77の両側において、シャフトに関して横方向外方へ延びている。プレート本体76はさらに、ヘッド部分83とシャフト部分85との間に結合されたネック部分86を有する。ネック部分86は、シャフト部分85及びヘッド部分83の横方向幅よりも小さな横方向幅を形成している。例示した実施の形態によれば、ヘッド部分83及びネック部分86は湾曲させられており、シャフト部分85から長手方向遠位方向に沿ってシャフト部分85に関して厚さ方向内方へ延びている。
【0038】
骨プレート74は、上記形式で骨プレート本体76を貫通した複数の開口39を有することができる。開口39は、少なくとも1つの骨アンカ穴41と、少なくとも1つの専用のKワイヤ穴43と、少なくとも1つの長手方向に細長い専用のKワイヤスロット45とを含むことができる。骨アンカ穴41、Kワイヤ穴43及びKワイヤスロット45は、骨プレート22に関して上述したように構成することができる。例示した実施の形態によれば、プレート本体76は、シャフト部分85を貫通した、長手方向に間隔を置かれた一対の組合せ穴57と、組合せ穴57の間に配置された、長手方向に延びたKワイヤスロット45とを有する。組合せ穴57及びKワイヤスロット45は、長手方向軸線77に沿って延びるように示されている。プレート本体76は、長手方向軸線77の互いに反対の側においてヘッド部分83を貫通した、横方向に間隔を置かれた一対の可変角度穴52と、長手方向軸線77と一致しかつ可変角度穴52より近位の位置においてヘッド部分83を貫通したKワイヤ穴43とを有する。
【0039】
図3Dを参照すると、ヘッド部分83は、望みに応じてあらゆる数の開口39を提供するよう寸法決めすることができる。例えば、例示した実施の形態によれば、ヘッド部分83は、可変角度穴52として構成された3つの開口39を有することができる。ヘッド部分83の可変角度穴52のうちの1つは、長手方向軸線77に中心を合わせて配置することができるのに対し、ヘッド部分83の一対の可変角度穴52は、中央の可変角度穴52に関して横方向外方に配置することができる。さらに、シャフト部分85は、組合せ穴57として示された複数の開口39を有することができ、これらの開口39は、Kワイヤスロット45の長手方向近位に間隔を置かれている。
【0040】
図3Eを参照すると、ヘッド部分83を、プレート本体76にL字形を提供するよう構成することができる。特に、ヘッド部分83の一方の側面81は、実質的にシャフト部分85の側面81と一列になっていることができるのに対し、ヘッド部分83の他方の側面79は、シャフト部分85の側面79に対して横方向外方へ突出していることができる。例示した実施の形態によれば、ヘッド部分83は、側面81と長手方向軸線77との間に含まれた開口39を提供するよう寸法決めされていない。むしろ、ヘッド部分83は、長手方向軸線77上の第1の開口39と、長手方向軸線77と側面79との間に配置された第2の開口41とを有する。
【0041】
図4Aを参照すると、上記のように、幾つかの骨プレートは、別個のシャフト部分、ネック部分及び/又はヘッド部分を備えずに構成することができる。このような骨プレート88の1つの例は、実質的に長手方向中心軸線92に沿って延びた骨プレート本体90を有し、長手方向軸線92に沿って、近位端部94と、近位端部94とは反対側の遠位端部96とを形成している。プレート本体90は、さらに、骨に面した内面93と、厚さ方向Tに沿って内面93から間隔を置かれた反対側の外面95とを有する。プレート本体90はさらに、横方向Aに沿って互いに間隔を置かれた、互いに反対側の側面97及び99を形成している。プレート本体90は、各々近位端部95と遠位端部96との間に延びたシャフト100と、シャフト部分100の両側面97及び99から横方向に突出した、長手方向に間隔を置かれた一対の翼状部102及び104とを有する。翼状部102は、翼状部104に対して遠位に配置されており、翼状部104よりも大きな距離だけ横方向外方へ延びているが、翼状部104が翼状部102よりも大きな距離だけ横方向に延びていることもできることが認識されるべきである。
【0042】
骨プレート88は、上記形式でプレート本体90を貫通した複数の開口40を有する。例えば、Kワイヤスロット45は、Kワイヤ穴43に対して遠位に配置されている。骨プレート88はさらに、本体90を貫通した複数の骨アンカ穴41を有する。例えば、可変角度穴52は、翼状部102及び104の両側面を貫通している。第1の可変角度穴52は、さらに、Kワイヤスロット45の近位の位置においてシャフト部分100を貫通しており、第2の可変角度穴52は、Kワイヤ穴43の近位の位置においてシャフト部分100を貫通している。組合せ穴57は、Kワイヤ穴43の近位の位置で、かつ第2の可変角度穴52の近位の位置においてシャフト部分100を貫通している。
図4Bに示したように、プレート本体90は、Kワイヤ穴43とKワイヤスロット45との間に配置された中間部分91を形成している。
【0043】
中間部分91は、プレート本体90の残りの部分と同一平面であることができるか、骨に面した内面93に沿って移動長手方向に関してプレート本体90の残りの部分から角度方向にずれていることができる。特に、内面93は、例示した実施の形態によれば中間部分91において凹面状である。プレート本体90は、さらに、例えば翼状部102及び104単独において又はシャフト部分100との組合せにおいて、骨に面した内面93に沿って横方向に関して湾曲させられていることができる。
【0044】
ここで
図4Cを参照すると、Kワイヤ穴43は、Kワイヤスロット45に関して長手方向にずれていることができることを認識すべきである。特に、骨プレート88は、実質的に
図4Aに関して上記で説明したように構成されているが、翼状部102及び104は、第1の側面97から横方向に延びた各々の第1の横方向延長部102a及び104aと、第1の延長部102a及び104aに関して遠位の位置において第2の側面91から横方向に延びた各々の第2の横方向延長部102b及び104bとを有する。さらに、近位端部94及び遠位端部96は互いに横方向にずれている。したがって、Kワイヤスロット45は長手方向に延びており、Kワイヤ穴43は、Kワイヤスロット45に対して横方向にずれており、Kワイヤスロット45とKワイヤ穴43とは長手方向で位置合わせされていない。択一的に、
図4Dに示したように、Kワイヤスロット45及びKワイヤ穴43の両方が、長手方向中心軸線92に対して角度方向にずらされており、かつ互いに長手方向で位置合わせされていることができる。
【0045】
ここで
図4Eを参照すると、択一的に構成された骨プレート106は、シャフト部分110を有する骨プレート108を備え、シャフト部分110は、実質的に長手方向中心軸線112に沿って延びており、長手方向軸線112に沿って近位端部114と、近位端部114とは反対側の遠位端部116とを形成している。シャフト部分110はさらに、近位端部114と遠位端部116との間に延びた中間部分111を有する。プレート本体108はさらに、骨に面した内面118と、厚さ方向Tに沿って内面118から間隔を置かれた反対側の外面120とを有する。プレート本体108はさらに、横方向Aに沿って互いに間隔を置かれた、互いに反対側の側面121及び123を形成している。プレート本体108はさらに、シャフト部分110の遠位端部116から遠位にかつ横方向外方へ延びた、横方向で反対側に位置した張出し領域124aの第1の対と、シャフト部分110の近位端部114から近位にかつ横方向外方へ延びた、横方向で反対側に位置した張出し領域124bの第2の対とを有する。シャフト部分110及び張出し領域124a,124bは、骨プレート本体108に実質的なX字形を提供している。
【0046】
骨プレート106は、プレート本体108の第1の部分113を貫通したKワイヤ穴43と、第1の部分113に関して遠位に配置されたプレート本体108の第2の部分115を貫通したKワイヤスロット45とを有するが、上記のように、Kワイヤ穴43が第2の部分115を貫通していることができかつKワイヤスロット45が第1の部分113を貫通していることができることが認識されるべきである。中間部分111は、プレート本体108の第1の部分113と第2の部分115との間に延びている。プレート106の位置決め自由度を高めかつ下に位置する骨セグメント27a又は27bが他方の骨セグメント27a又は27bに対して並進させられることができるように、第1の部分113はKワイヤ穴43及びKワイヤスロット45の両方を有することができ、第2の部分115は同様にKワイヤ穴43及びKワイヤスロット45の両方を有することができることがさらに認識されるべきである。骨プレート106はさらに、張出し領域124a,124bの各々を厚さ方向に貫通した可変角度穴52として示された骨アンカ穴41を有する。つまり、Kワイヤ穴43及びKワイヤスロット45の一方又は両方は、1つ以上の骨アンカ穴41から全ての骨アンカ穴41までに関して横方向にずれていることができる。
【0047】
ここで
図4Fを参照すると、さらに別の択一的な実施の形態に従って構成された実質的に線形の骨プレート130は、実質的に長手方向中心軸線136に沿って延びたシャフト部分134を有する骨プレート本体132を備え、長手方向軸線136に沿って、近位端部138と、近位端部138とは反対側の遠位端部140とを形成している。シャフト部分134はさらに、近位端部138と遠位端部140との間に延びた中間部分135を有する。プレート本体132はさらに、骨に面した内面142と、厚さ方向Tに沿って内面142から間隔を置かれた、反対側の外面144とを有する。プレート本体132はさらに、横方向Aに沿って互いに間隔を置かれた、互いに反対側の側面145及び147を形成している。
【0048】
骨プレート130はさらに、プレート本体132の各々の第1の部分131及び第2の部分133を貫通した、Kワイヤ穴43及びKワイヤスロット45を有する。中間部分135が第1及び第2の部分の間に配置されるように、第1の部分131は、第2の部分133の近位又は遠位に配置することができる。例示した実施の形態によれば、骨プレート130は、中間部分135が開口40を有さないように、Kワイヤ穴43及びKワイヤスロット45に関して長手方向外方に配置された可変角度穴52として例示された複数の骨アンカ穴41を有する。
図4Gに示したように、近位端部138及び遠位端部140は、望みに応じて中間部分135に関して横方向外方へ張り出していることができる。
【0049】
ここで
図5A〜
図5Dを参照すると、骨アンカ30は、非ロッキング骨スクリュ、ロッキング骨スクリュ、釘、ピン、又は骨プレート22を下に位置する骨27に固定するよう構成された、択一的に構成されたファスナとして提供することができることが認識されるべきである。さらに、骨アンカ30のうちの1つ以上から全てまでは、互いに異なって構成された骨アンカとして提供することができる。例えば、骨アンカ30の1つ以上から全てまでは、(例えばヘッド部分又はシャフト部分において)骨プレートに挿入されるよう構成された非ロッキング骨スクリュとして提供することができるのに対し、骨アンカ30の1つ以上から全てまでは、(例えばヘッド部分又はシャフト部分において)骨プレートに挿入されるよう構成されたロッキング骨スクリュとして提供することができる。
【0050】
特に
図5Aを参照すると、骨アンカ30は、皮質骨螺子(cortex screw)としても知られる非ロッキング骨スクリュ150として示されている。非ロッキングスクリュ150は、スクリュヘッド153から遠位に延びたシャフト152を有する。シャフト152は、少なくとも部分的にねじ山又は歯を有することができ、つまり、下に位置する骨27に固定されるよう構成されている。例示したように、シャフト152は、その外面においてらせん状のねじ山154を有する。シャフト152の長さ及びねじ山154の構成(例えば、ピッチ、プロフィル等)は、用途に応じて異なることができる。シャフト152は、下に位置する骨28への骨スクリュ150の埋込みを容易にするために自己タッピング及び/又は自己穿孔することができる先端部156を有する。骨スクリュ150はさらに、カニューレ158を有することができ、このカニューレ158は、ヘッド153及びシャフト152を貫通しており、骨スクリュ150の適切な配置を助けるガイドワイヤを受容するよう構成されている。
【0051】
ヘッド153は、骨プレート22に接触するよう構成された、ねじ山を有さない内側係合面155と、シャフト152を下に位置する骨27に差し込むために骨スクリュ150に回転運動を提供する駆動器具の相補的な係合部材と係合するよう構成された係合部材を有する、対向する外側駆動面157とを有する。操作中、骨スクリュ150は、上記形式の骨アンカ穴41の骨アンカ穴41と位置合わせされ、シャフト152は、位置合わせされた穴41を通って、下に位置する骨27に差し込まれる。内側係合面155が骨プレート22に当接し、これにより、下に位置する骨27に向かって骨プレート22に押付力を加え、骨プレート22を下に位置する骨27に固定するまで、シャフト152を下に位置する骨27に差し込むことができる。つまり、非ロッキング骨スクリュ150は、押付け骨スクリュと称呼することもできる。概して、スクリュヘッド153は、内側係合面155において実質的に滑らかな面を形成しており、選択された骨アンカ穴41に対応するあらゆる適切な寸法及び幾何学的形状を有する。ヘッド102の形状は、例えば、円錐テーパ状、直線的側面形状、球状、半球状などであってよい。幾つかの例では、ねじ山を有さない係合面155が、骨アンカ穴41を少なくとも部分的に形成した、骨プレート22の、対応する、ねじ山を有さない内面に当接することが望ましい。
【0052】
ここで
図5B〜
図5Cを参照すると、骨アンカ30は、ヘッド162と、中心軸線165に沿ってヘッド162から遠位に延びたシャフト164とを有するロッキング骨スクリュ160として例示されている。シャフト164は少なくとも部分的にねじ山又は歯を有することができ、つまり、下に位置する骨27に固定されるよう構成することができる。例示したように、シャフト164は、その外面においてらせん状のねじ山166を有する。シャフト164の長さ及びねじ山166の構成(例えばピッチ、プロフィル等)は、用途に応じて異なることができる。シャフト164は、下に位置する骨27への骨スクリュ160の埋込みを容易にするために自己タッピング式及び/又は自己穿孔式であることができる先端部168を有する。骨スクリュ160はさらに、上記形式のカニューレを有することができる。
【0053】
ヘッド162は、上記のように駆動器具の相補的な係合部材と係合するよう構成された駆動面170と、骨プレート22の対応するねじ山と係合するよう構成されたねじ山付係合面172とを有する。係合面172はらせん状のねじ山174を有し、このらせん状のねじ山174は、フランク180によって互いに接続された山176と谷178とを有し、2つの隣接するフランク180はねじ山の角度を形成している。公知のロッキングスクリュにおいて通常そうであるように円錐形に形成されたヘッド162は、典型的には、山176が線182又は184のような直線上に位置しかつ谷178が線186又は188のような別の直線上に位置するように方向付けられており、線の対182と186及び184と188は、実質的に互いに平行であり、スクリュ160の中心軸線165に対して平行又は非平行であることができる。例えば、ねじ山174の外径は、ヘッド162から先端部168に向かう方向に沿って減少していることができる。ロッキングスクリュ160は、中心軸線(例えば165)に沿って測定したときに一定のねじ山ピッチ(山から山までの距離、又は谷から谷までの距離)をも有することができる。
【0054】
操作中、非ロッキングスクリュ150又はロッキングスクリュ160として提供することができる骨アンカ30を、骨アンカ穴41の1つ以上から全てまでに挿入することができる。ロッキングスクリュ160及び非ロッキングスクリュを、骨プレート22のヘッド部分及び/又はシャフト部分において、単独で又は互いに組み合わせて用いることができる。非ロッキングスクリュ150は、骨アンカ穴41において骨プレート22に対して締め付けられたときに、骨プレート22を下に位置する骨27に対して押し付けるよう構成されていることを認識すべきである。ロッキングスクリュ160は、スクリュ160を骨プレート22にロックするためにねじ山付骨アンカ穴41に螺合するよう構成されており、骨27に対する骨プレート22の押付けを生ぜしめることなく骨プレート22を下に位置する骨27に固定するか、又はさもなければ骨27に対する骨プレート22の押付けを制限する。
【0055】
ここで
図5Dを参照すると、骨アンカ30は、ヘッド192と、中心軸線195に沿ってヘッド192から遠位に延びたシャフト194とを有する可変角度ロッキングスクリュ190として例示されている。シャフト194は、少なくとも部分的にねじ山又は歯を有することができ、つまり、下に位置する骨27に固定されるよう構成されている。例示したように、シャフト194は、その外面においてらせん状のねじ山196を形成している。シャフト194の長さ及びねじ山196の構成(例えばピッチ、プロフィル等)は、用途に応じて異なることができる。シャフト194は、下に位置する骨27内への骨スクリュ190の埋込みを容易にするために自己タッピング式及び/又は自己穿孔式であることができる先端部198を有する。骨スクリュ190はさらに、上記形式のカニューレを有することができる。
【0056】
スクリュヘッド192は、少なくとも部分的に球状であるように例示されており、その外面にねじ山200を形成している。ねじ山200は、二条ねじ山であることができ、曲率半径に沿って円弧状のプロフィル202(例えば非線形又は湾曲している)を形成している。つまり、ねじ山200は、スクリュ190の中心軸線195からの(垂直に測定された)距離208である、曲率半径の中心206と交わる谷プロフィル線204a〜204fを形成している。例えば半径624が10mmであるならば、距離208は、2.4mmのスクリュの場合には約8.2mmであってよい(2.4mmはシャフト104の主要直径をいう)。しかしながら、曲率半径が増大すると、ヘッド192の形状は、より球状でなくなり、ロッキングスクリュ160に関して上述したように、ねじ山プロフィルは、直線とより整合させられる。
【0057】
ねじ山ピッチは、曲率半径に沿って測定したときに一定であることができるが、ヘッド102から先端部198に向かう遠位方向で、中心軸線195に沿って測定したときに、狭い、広い、狭いと変化していることができる。このねじ山プロフィルにより、可変角度ロッキングスクリュは、選択された角度にかかわらず骨プレートとの同じ程度の接触を維持しながら、角度の範囲内で選択可能な角度において可変角度穴52と係合することができる。つまり、許容可能な角度範囲での骨プレート穴52の中心軸線に関するスクリュ190の角度は、プレート穴52の内面55に関するスクリュヘッドねじ山200の係合に影響しない。これにより、スクリュ190が可変角度穴52に挿入される(角度範囲内の)角度にかかわらず、スクリュ190と骨プレート22との間に、きついロックが得られる。なぜならば、ねじ山200は、ねじ山セグメント58のコラム56に正確に同じ形式で係合し、良好な嵌め合いを保証するからである。
【0058】
非ロッキング骨スクリュ150、ロッキング骨スクリュ160、及び可変角度ロッキング骨スクリュ190は、さらに、2008年6月12日に公開された米国特許出願公開第2008/0140130号明細書により詳細に説明されており、この明細書の開示は、引用したことにより、その全体が本明細書に示されたものとして本明細書に含まれる。
【0059】
ここで
図6Aを参照すると、Kワイヤ24は、中心軸線213に沿って長手方向に細長いワイヤボディ212を有する一時固定部材を提供する。ワイヤボディ212は、近位部分214と、中心軸線213に沿って近位部分214から間隔を置かれた、反対側の遠位部分216とを有する。Kワイヤ24は、ワイヤボディ212に取り付けられかつ遠位部分216を近位部分214から分離した係合部材218を有する。近位部分214及び遠位部分216は、円筒形であることができるか、望みに応じてあらゆる適切な択一的な形状を形成することができる。係合部材218は、例示したように球状であることができるか、又はあらゆる適切な択一的な形状を形成することができる外側係合面220を形成している。例えば、外側面220は、円形(例えば円筒形又は湾曲している)、多角形又は同様のものであることができ、つまり、鉗子26によって係合されるのに適している。
【0060】
Kワイヤの近位部分214は、回転駆動されるように挿入工具によって係合されるよう構成されている。Kワイヤ24の遠位部分216は、骨プレート22の開口39を通じて挿入され、かつ下に位置する骨27内へ一時的に差し込まれこれにより骨に固定されるよう構成されている。特に、Kワイヤは、遠位部分216におけるらせん状のねじ山222と、テーパした又は尖った差込端部若しくは先端部224とを有し、この差込端部若しくは先端部224は、Kワイヤ24が自己タッピング式であることができるように、望みに応じて1つ以上の切断溝(cutting flutes)を有することができる。先端部224は、これにより、Kワイヤ24の回転がねじ山222を骨27に差し込ませるような深さまで、下に位置する骨に差し込まれるよう構成されている。ねじ山222は、遠位部分216の全て又は一領域に沿って、例えば先端部224の近くの位置から係合部材218の近くの位置まで延びている。ねじ山222は、係合部材218まで延びていることができるか、又は係合部材218から遠位に間隔を置いた位置において終わっていることができる。したがって、Kワイヤ24を、当接部材28によって骨プレート22に対して押付力を加えさせる深さまで、又は当接部材28を骨プレートから離間させる深さまで、下に位置する骨に差し込むことができる。
【0061】
ワイヤ本体212は、所望の寸法及び形状を有することができ、例示した実施の形態によれば、近位部分214の直径及びねじ山222の外径が両方とも約1.25mmであるように寸法決めされているが、近位端部24の直径及びねじ山の外径は、望みに応じた寸法にすることができ、例えば約1.6mm、約1.25mm〜約1.6mmのあらゆる寸法、又は約1.25mmよりも小さい又は約1.6mmよりも大きいあらゆる寸法にすることができることを認識すべきである。これに関して、ねじ山222の外径又は横断面寸法は、近位部分214の直径又は横断面寸法と実質的に等しいか、それよりも大きいか、又はそれよりも小さいことができる。
図6Aに示したように、遠位部分216は第1の長さを有することができ、
図6Bに示したように、別のKワイヤ24の遠位部分216′は、遠位部分216の第1の長さよりも小さい第2の長さを有することができる。Kワイヤ24の遠位部分は、約1mm〜約40mmのような、望みに応じたあらゆる長さ、又は骨プレートを貫通しかつ下に位置する骨27に固定されるのに適したあらゆる択一的な長さを有することができる。
【0062】
続けて
図6Aを参照すると、係合部材218は、例示したように球状の外面220を有することができるが、Kワイヤ24及び下に位置する骨を、遠位部分216が貫通する骨プレート開口40によって規定されたような所望の方向に付勢する力を受け取るのに適したあらゆる形状を有することができる。例えば、外面220は、中心軸線213を中心とする、又は中心軸線213と一致する又は中心軸線213と交差するあらゆる軸線を中心とする円筒形であることができる。これに関して、外面220は、円形の横断面、楕円形の横断面、又は横断面においてあらゆる択一的な湾曲した又は規則的又は不規則な多角形の形状を有することができる。したがって、外面220は、望みに応じてあらゆる方向で湾曲した面を形成することができるか、又は規則的又は不規則な角度を有する多角形であることができるか、又は望みに応じてあらゆる択一的な形状を有することができる。球状の外面220により、鉗子42は、以下でより詳細に説明するように、可変アプローチ角度で係合部材218に係合することができる。係合部材218を、ワイヤ本体212に一体に又は別個に取り付けることができる(例えば溶接することができる)。
【0063】
係合部材218の外面220は、骨プレートに面した遠位端部226と、反対側の近位端部228と、遠位端部226と近位端部228との間に配置された中間係合面230とを形成している。外面220に関して上述したように、係合面230は、円形横断面及び楕円形横断面、又は横断面においてあらゆる択一的な湾曲した又は規則的又は不規則な多角形の形状を形成することができる。したがって、外面220は、望みに応じてあらゆる方向で湾曲した面を形成することができるか、又は望みに応じて規則的又は不規則な角度を有する多角形であるができるか、あらゆる択一的な形状を形成することができる。外面220は、ワイヤボディ212の遠位部分216よりも大きな直径又は横断面寸法、特に、遠位部分216よりも大きくかつKワイヤ24の遠位部分216が挿入される開口45よりも大きな横方向寸法を有することができる。したがって、係合部材218は、下に位置する骨27へのKワイヤ24の挿入深さを制限するために骨プレート22に当接するよう構成されたストッパを提供することができる。
【0064】
骨固定システム20のKワイヤ24は、上述のようにKワイヤ穴43又はKワイヤスロット45に挿入されるよう同様に構成することができる。択一的に、穴34及びスロット45が異なる横方向寸法を有するならば、Kワイヤ24には、異なる直径又は横法方向寸法を提供することができ、そのうちの1つは、穴23の直径又は横方向寸法と等しく、そのうちの別のものは、スロット45の横方向幅と等しい。Kワイヤ24は、下に位置する骨27に差し込まれかつその後に外科的又は骨固定手技の完了前に取り外されるので、一時固定部材、一時骨アンカ又は一時骨固定部材と称呼することができる。これに対して、骨アンカ30は、第2の後続の外科的手技において骨アンカ30を取り外すことができるとしても、外科的手技の完了後に下に位置する骨に埋め込まれたままであるので、永久骨アンカ又は永久骨固定部材と称呼することができる。
【0065】
ここで
図7A〜
図7Cを参照すると、鉗子26は、ジョイント252において旋回可能に接続された一対のアーム250を有する。ジョイント252は、アーム250を近位部分254と、反対側の遠位部分256とに分割している。各アーム250の近位部分254は、外側グリップ面260を提供することができるハンドル258を形成するのに対し、各アーム250の遠位部分256は係合部材262を形成している。係合部材262は、各々のKワイヤ24の係合部材218の外面220に係合するよう構成されている。各アーム250の近位部分254は概して平坦であるのに対し、各アーム250の遠位部分256は、近位部分254に関して、内方へかつ面外へ延びている。特に、遠位端部256は湾曲させられており、ハンドル258が係合部材218の上方へ(又は係合部材218から外方へ)間隔を置かれているときに係合部材262が係合部材218に向かって延びるようになっている。
【0066】
アーム250は旋回可能に接続されており、ハンドル258が互いに押し付けられると、係合部材262も同様に押し付けられ、ハンドル258が離反させられると、係合部材262も同様に離反させられるようになっている。
図7Dも参照すると、鉗子26はラチェット264を有し、このラチェット264は、両アーム250を一緒に段階的に移動させる。例えば、アーム250のうちの一方はラック266を有し、このラック266は、ラックボディ269から延びた複数の歯268を有する。例示した実施の形態によれば、ラック266は、対応するアーム250の近位部分254から延びており、ジョイント270においてアーム250に接続されている。ラック266を有するアーム250は、ガイド272をも有し、このガイド272は、ラック266を受容するガイドチャネル273を形成している。
【0067】
反対側のアーム250は、一対の向き合ったチャネル壁部274を有し、これらのチャネル壁部の間にチャネル276が形成されている。チャネル276はラック266を受容し、ラック266はガイド272によってチャネル276内へ向けられ、ラック266がチャネル276内で並進可能になっている。チャネル壁部274はさらに、少なくとも1つの歯278を有し、この歯を、ラック266の歯268と係合するようにばね付勢することができる。歯278及び歯268は、ハンドル258が互いに押し付けられたときに歯278が歯268を乗り越えるように構成することができる。ばね力は、歯278が各歯268に沿って乗り越えるときに抵抗を提供し、歯278を、隣接する歯268の間の谷へ付勢し、ハンドル258、ひいては係合部材262が段階的に閉じるときに触覚によるフィードバックを提供する。歯268及び278はさらに、望まれるならば、ハンドル258に分離力が加えられたときに歯268が歯278に沿って乗り上げることを干渉が防止するように、構成することができる。歯278は係合面279を有することができ、この係合面279は、ハンドル258の分離、ひいては係合部材262の分離を許容するために歯278を歯268から解離させるように、ばね力に対抗してユーザによって押し込むことができる。択一的に、歯268及び278は、ハンドル268、ひいては係合部材262が分離されるとき、及びハンドル268、ひいては係合部材262が押し付けられるときの両方において、上記形式で歯268が歯278に沿って段階的に乗り越えるように構成することができる。
【0068】
ここで
図7Eも参照すると、各係合部材262は、他方のアーム250の対応する内側係合面280に面した内側係合面280と、反対側の外面282とを形成している。係合部材262がそれぞれ、対応するKワイヤ24の相補的な係合部材218に係合するとき、内側面280は、係合部材218の各々の外面220に当接することができる。
【0069】
例示した実施の形態によれば、各々の係合部材262は、内面280に食い込んだポケット284を有する。ポケット284は、望みに応じてあらゆる寸法及び形状を有することができ、ひいては、望みに応じてあらゆる寸法及び形状を有することができる対応する内側係合面286を提供することができ、これにより、係合面286は、Kワイヤ24の各々の係合部材218に押付力を加えるよう構成されており、この押付力は、対応するKワイヤを、反対側のKワイヤ24に向かって内方へ付勢する。ポケット284は、開放した外端部285を有し、この外端部285は、内側係合面286に向かう方向に沿ってKワイヤ24の係合部材218を少なくとも部分的に受容するよう構成されている。
【0070】
例示した実施の形態によれば、係合面286は、互いに実質的に垂直に向けられた2つの曲率半径に沿って延びている。一方の曲率半径は他方よりも大きくなっていることができ、係合面286は、Kワイヤ24の係合部材218の外面220の鉛直湾曲と実質的に等しい鉛直湾曲を形成している。係合面286は、鉛直曲率半径よりも大きな水平曲率半径を形成していることができ、係合面286は、水平方向よりも鉛直方向でより大きな平均曲率を有する。鉛直曲率は円形であり、各々の係合部材218の外面220と実質的に同じ寸法及び形状を有することができる。水平平均曲率は、連続的に湾曲した面、1つ以上の傾斜面、又は直線的な面(ひいては無限の曲率半径を有する)によって規定することができる。曲面286により、ポケット284は、可変アプローチ角度で各々の係合部材218を確実に受容することができる。択一的に、水平曲率は、鉛直曲率と実質的に同じであることができ、ひいてはKワイヤ24の係合部材218の球状の外面220と実質的に同じであることができる。
【0071】
再び
図1A、
図1B及び
図2Hも参照すると、操作中、骨プレート22は、下に位置する骨27と位置合わせされ、この下に位置する骨27の上に配置され、この場合、中間部分35が骨間隙28を跨がって延び、少なくとも1つの骨アンカ穴41が骨セグメント27aと位置合わせされ、かつ少なくとも1つの骨アンカ穴41が骨セグメント27bと位置合わせされる。Kワイヤ24の一方が、Kワイヤ穴32を通って、下に位置する骨セグメント27a又は27bのうちの一方に差し込まれ、かつ他方のKワイヤ24は、Kワイヤスロット45を通って、他方の骨セグメント27b又は27aに差し込まれる。Kワイヤ24は、Kワイヤ24がスロット45において前縁71に向かって並進可能であるように、前縁71から間隔をおいた位置においてKワイヤスロット45の位置を通って差し込まれる。骨間隙部位は、骨プレート22が下に位置する骨27と適切に位置合わせされるように、医学的に画像化することができる。次いで、係合部材262が、同様にKワイヤ24の係合部材218の距離よりも大きな距離だけ分離させられるまで、ハンドル258が分離させられ、これにより、係合面286が係合部材281に嵌合する。
【0072】
次いで、鉗子26は作動させられ、アーム250の遠位部分256を互いに押し付け、係合面286は、係合部材218の各々の外側係合面220と初期係合するまで及び各々の外側係合面220と当接又は接触するまで、第1の方向D1(
図7B参照)に沿って移動する。第1の方向は、ワイヤ本体212の中心軸線213に関して角度方向にずらされており、例えば、中心軸線213に関して実質的に垂直であることができる。ポケット284は、開放端部285において少なくとも部分的に係合部材218を受容し、係合部材218を包囲しない。
【0073】
第1の方向に沿って係合部材262を駆動するために鉗子26を作動させ続けることにより、係合面286は、スロット45に配置されたKワイヤ24の外側係合面220に押付力を加え、これにより、Kワイヤを内方へ付勢し、Kワイヤ24をスロットにおいて前縁71に向かって、反対側のKワイヤ24に向かって並進させる。反対側のKワイヤ24をKワイヤ穴43において所定位置に固定することができ、これにより、反対側のKワイヤに向かう、スロット45に配置されたKワイヤ24の移動は、対応する下に位置する骨セグメント27a又は27bを、他方の骨セグメントに向かって並進させ、
図1Bに示したように骨間隙28を減じる。これに関して、鉗子26の係合部材262を、減少係合部材と称呼することができることを認識すべきである。つまり、Kワイヤ24の少なくとも一方は、位置固定された他方のKワイヤ24に対して並進可能であると言うことができる。
図9も参照すると、骨間隙28が所望の減少を達成すると、少なくとも1つの骨アンカ30を、骨アンカ穴41内へ、骨セグメント27a内へ差し込むことができ、かつ少なくとも1つの骨アンカを、骨アンカ穴41内へ、骨セグメント27b内へ差し込むことができ、これにより、減じられた構成において骨セグメント27a,27bを固定する。骨アンカ30が骨プレート22を下に位置する骨27に固定すると、Kワイヤ24を次いで取り外すことができる。Kワイヤ24の係合部材218を、係合部材218がポケット284に受容されて互いに当接したときに達成される、X1の最小収縮距離(
図8B参照)まで互いに押し付けることができる。
【0074】
択一的な実施の形態によれば、Kワイヤ穴32を専用のKワイヤスロット45と置き換えることができるか、又はKワイヤスロット45を、Kワイヤ穴43を有する中間部分35の側に加えることができることを認識すべきである。つまり、骨プレート22は、骨プレート22の中間部分35の互いに反対の側に配置された一対のKワイヤスロット45を有することができる。両方のKワイヤ24を、各々の前縁71から間隔を置かれた位置において各々のKワイヤスロットに挿入することができ、両方のKワイヤ24は互いに向かって各々のスロット45内で並進可能である。つまり、両方のKワイヤ24は互いに対して可動であると言うことができる。さらに別の実施の形態によれば、Kワイヤ24のうちの一方を前縁71に隣接して配置することができるか、又はKワイヤのうちの一方を、骨に面した遠位端部226が骨プレート22に対して押し付けられる深さにまで骨27内へ駆動することができ、これにより、Kワイヤを所定位置に固定する。つまり、Kワイヤ24と骨プレート22との間の係合は、Kワイヤが骨プレート22内で並進することを防止することができるのに対し、他方のKワイヤは、上記形式で他方のKワイヤ24に対して自由に並進することができる。
【0075】
Kワイヤスロット43及び穴45は、Kワイヤ24を受容するのに適しているが、骨アンカ30の横断面よりも小さな各々の横断面を有し、Kワイヤ穴43及びスロット45は専らKワイヤ24のみを受容するために特化されていることを認識すべきである。しかしながら、Kワイヤ穴23及びKワイヤスロット25は、多目的であることができ、骨アンカ30をも受容するよう構成することができることをさらに認識すべきである。例えば、Kワイヤ穴23及びKワイヤスロット25の一方又は両方を、各々が上記形式で骨アンカ30を受容するよう寸法決めされた骨アンカ穴41として提供することができる。
【0076】
特に、Kワイヤ24の一方又は両方を、中間部分の互いに反対の側における骨アンカ穴41に挿入することができ、下に位置する骨に差し込むことができる。Kワイヤ24は、横方向及び長手方向の一方又は両方において、骨アンカ穴41のものよりも小さな直径又は横断面寸法を有する。したがって、Kワイヤ24の一方又は両方を、最初、穴41の前縁(反対側のKワイヤ穴に最も近い内周面の部分)から間隔を置かれた位置において、下に位置する骨21に差し込むことができ、これにより、Kワイヤ24の一方又は両方は各々の穴41内で他方のKワイヤ24に向かって並進可能であり、これにより、上記形式で骨間隙28を減じる。Kワイヤ24が反対側のKワイヤ24に向かって並進することを前縁が妨げるように、Kワイヤ24の一方を、最初、穴41の前縁に隣接した位置において下に位置する骨21に差し込むことができることを認識すべきである。択一的に、骨プレートに面した遠位端部226が骨プレート22の外面40に対して押し付けられる深さにまで、Kワイヤ24の一方を骨27に差し込むことができ、これにより、Kワイヤ24を所定位置に固定するのに対し、反対側のKワイヤ24は、望みに応じて骨アンカ穴41内で並進することができる。
【0077】
つまり、骨プレート22は少なくとも1つのKワイヤスロット25を有することができ、このKワイヤスロット25は、骨アンカ穴41、専用のKワイヤスロット45、又は骨プレート22を貫通しておりかつKワイヤ24の遠位部分の横断面寸法よりも大きな寸法を有しこれによりKワイヤ24をスロット25内で並進させることができる、択一的に構成された開口40の形態であることができる。骨プレートはさらに少なくとも1つのKワイヤ穴23を有することができ、このKワイヤ穴23は、骨アンカ穴41、専用のKワイヤ穴43、専用のKワイヤスロット45、又はKワイヤ穴43が反対側のKワイヤ24に向かって並進することを防止するよう構成された面(
図2Aに示された内周面55のような内周面又は骨プレートの外面40)によって少なくとも部分的に形成されたあらゆる択一的に構成された開口40の形態であることができる。
【0078】
本明細書に記載された方法は、最初に骨固定プレートを骨セグメント上に配置することなくKワイヤ24を下に位置する骨セグメント27a,27bに挿入するステップを有することができ、鉗子26は、本明細書に記載された形式で一方又は両方のKワイヤ24を作動させることができ、Kワイヤ24、ひいては下に位置する骨セグメント27a,27bを第1の相対位置から第2の異なる相対位置へ調節し、骨間隙28の寸法を対応して調節する。
【0079】
ここで
図8Aを参照すると、鉗子26は、上記形式で骨間隙28を減じるよう構成することができかつさらに骨セグメント27a,27bを離反させるよう構成することができる器具を提供することを認識すべきである。つまり、骨間隙28が減じられるか又は骨セグメント27a,27bが離反させられるかにかかわらず、骨セグメント27a,27bの少なくとも一方又は両方が互いに対する第1の位置から互いに対する第2の相対位置へ移動させられることを認識すべきである。鉗子26は、骨間隙28の寸法を変化させるためにKワイヤ24の少なくとも一方を他方のKワイヤに向かって付勢するよう構成されている。特に、係合部材262は、上記形式の内側ポケット284を形成している。各係合部材262はさらに、第2の外側ポケット300を形成しており、この第2の外側ポケット300は、反対側のKワイヤ24から離れる方向にKワイヤ24を付勢する力を各々のKワイヤ24に加えるよう構成されている。つまり、外側ポケット300は、互いから背くように面しており、第1の移動方向、及び第1の方向D1とは反対の第2の移動方向D2(
図8A参照)に関して、ポケット284からずらされている(例えば後退させられている)。ポケット300は、望みに応じてあらゆる寸法及び形状を有することができ、これにより、望みに応じてあらゆる寸法及び形状を有することができる対応する外側係合面302を提供することができ、係合面302は、Kワイヤ24の各々の係合部材218に離反力を加えるよう構成されており、この離反力は、Kワイヤ24を、反対側のKワイヤ24から離れるように外方へ付勢する。例示した実施の形態によれば、外側ポケット300は、内側ポケット284に関して実質的に同じ形状を有する。つまり、外側ポケット300は、外側係合面302に向かう方向に沿ってKワイヤ24の係合部材218を少なくとも部分的に受容するよう構成された、開放した外端部301を有する。
【0080】
例示した実施の形態によれば、外側係合面302は、互いに対して実質的に垂直に向けられた2つの曲率半径に沿って延びている。一方の曲率半径は、他方の曲率半径よりも大きくなっていることができ、係合面302は、Kワイヤ24の係合部材218の外面220の鉛直湾曲に対応する鉛直湾曲を有する。係合面302は、鉛直曲率半径よりも大きな水平曲率半径を形成していることができ、係合面302は、水平方向よりも、鉛直方向でより大きな平均湾曲を有する。鉛直湾曲は、円形であることができ、各々の係合部材218の外面220と実質的に同じ寸法及び形状を有することができることを認識すべきである。水平平均湾曲は、連続的に湾曲した面、1つ以上の傾斜面、又は直線的な面(つまり無限の曲率半径を形成している)によって形成することができる。曲面302により、ポケット300は、可変アプローチ角度で各々の係合部材218を確実に受容することができる。択一的に、水平湾曲は、鉛直曲率と実質的に同じであることができ、つまりKワイヤ24の係合部材218の球状外面220と実質的に同じであることができる。
【0081】
再び
図1A、
図1B、
図2H及び
図8Bも参照すると、操作中、骨プレート22は下に位置する骨27上に配置され、その際、中間部分35は骨間隙28を跨がって延び、少なくとも1つの骨アンカ穴41は骨セグメント27aと位置合わせされ、かつ少なくとも1つの骨アンカ穴41は骨セグメント27bと位置合わせされる。Kワイヤ24の一方は、Kワイヤ穴43を通って、下に位置する骨セグメント27a又は27bのうちの1つに差し込まれ、他方のKワイヤ24は、Kワイヤスロット45を通って、他方の骨セグメント27b又は27aに差し込まれる。Kワイヤは、後縁73から間隔を置かれた位置においてKワイヤスロット45の位置を通って差し込まれ、Kワイヤ24は後縁73に向かってスロット45内で並進可能である。次いで、ハンドル258が互いに押し付けられ、ポケット300は、Y1と等しいか又はそれよりも大きい距離だけ分離させられる。この距離は、ポケット284が各々の係合部材218を受容したときにポケット300の間に達成可能な最小距離である。最小距離Y1は、ポケット284が係合部材218を受容していないときには減じられることを認識すべきである。距離Y1は、Kワイヤ24の係合部材218の間の距離よりも小さく、係合面302は係合部材218の間に嵌合する。次いで、アーム250の遠位部分256は、係合面302が係合部材218の各々の外側係合面220と初期係合させられかつ各々の外側係合面220に当接又は接触するまで、第2の方向に沿って互いから離れるよう移動させられる。第2の方向は、ワイヤボディ212の中心軸線213に関して角度方向にずらされており、例えば、中心軸線213に関して実質的に垂直であることができる。ポケット300は、開放端部301において係合部材218を受容し、これにより、係合部材218を包囲しない。
【0082】
第2の方向で互いから離れるように遠位部分256をさらに作動させることにより、係合面302は、スロット45に配置されたKワイヤ24の外側係合面220を外方へ付勢し、これにより、Kワイヤ24を、スロット45において後縁73に向かって、反対側のKワイヤ24から離れるように並進させる。反対側のKワイヤ24を、Kワイヤ穴43における所定位置に固定することができ、反対側のKワイヤから離れる方向での、スロット45に配置されたKワイヤ24の移動により、対応する下に位置する骨セグメント27a又は27bを、他方の骨セグメントから離れるように並進させ、これにより、骨間隙28を、例えば
図1Bに示された位置から、
図1Aに示された位置へ離反させる。これに関して、鉗子26の係合部材262を、離反係合部材と称呼することもできること認識すべきである。骨間隙28が所望の離反を達成すると、少なくとも1つの骨アンカ30を、骨アンカ穴41内へ、骨セグメント27aに差し込むことができ、かつ少なくとも1つの骨アンカ30を、骨アンカ41穴内へ、骨セグメント27abに差し込むことができ、これにより、骨セグメント27a,27bを減じられた構成に固定する。
【0083】
択一的な実施の形態によれば、Kワイヤ穴23を専用のKワイヤスロット45と置き換えることができるか、又はKワイヤスロット45を、Kワイヤ穴43を有する中間部分35の側に加えることができることを認識すべきである。つまり、骨プレート22は、骨プレート22の中間部分35の互いに反対の側に配置された一対のKワイヤスロット45を有することができる。両方のKワイヤ24を、各々の後縁73から間隔を置かれた位置において各々のKワイヤスロット45を通って挿入することができ、両方のKワイヤ24は、互いから離れるように各々のスロット45内で並進可能である。つまり、両方のKワイヤ24は互いに対して可動であると言うことができる。さらに別の実施の形態によれば、Kワイヤ24のうちの一方を後縁73に隣接して配置することができるか、又はKワイヤのうちの一方を、遠位の骨プレートに面した端部226を骨プレート22に対して押し付ける深さまで、骨27に差し込むことができ、これにより、Kワイヤを所定位置に固定する。つまり、Kワイヤ24と骨プレート22との係合は、Kワイヤが骨プレート22内で並進することを防止することができるのに対し、他方のワイヤ24は、上記形式で他方のKワイヤ24に対して自由に並進することができる。
【0084】
Kワイヤスロット43及び穴45は、Kワイヤ24を受容するのに適しているが骨アンカ30の横断面よりも小さな各々の横断面を形成しており、Kワイヤ穴43及びスロット45は専らKワイヤ24のみを受容するよう特化されていることを認識すべきである。しかしながら、Kワイヤ23穴及びKワイヤスロット25は、多目的であることができ、上記形式で骨アンカ30をも受容するよう構成することができることをさらに認識すべきである。
【0085】
つまり、骨プレート22は、骨アンカ穴41の形態であることができる少なくとも1つのKワイヤスロット25、専用のKワイヤスロット45、又は骨プレート22を貫通しかつKワイヤ24の遠位部分216の横断面寸法よりも大きな寸法を有しこれによりKワイヤ24をスロット25内で並進させることができるあらゆる択一的に構成された開口40を含むことができる。骨プレート22はさらに、骨アンカ穴41の形態であることができる少なくとも1つのKワイヤ穴23、専用のKワイヤ穴43、専用のKワイヤスロット45、又はKワイヤ穴43が反対側のKワイヤ24から離れるように並進することを防止するよう構成された面(
図2Aに示された内周面55のような内周面又は骨プレート外面40であることができる)によって少なくとも部分的に形成された、あらゆる択一的に構成された開口40を含むことができる。
【0086】
減少ポケット284及び離反ポケット300は、様々な実施の形態に従って例示されており、鉗子26は、単独で又は離反ポケット300と組み合わせて減少ポケット284を有することができるか、又は択一的に減少ポケット284なしで離反ポケット300を有することができることを認識すべきである。さらに、係合部材262を、あらゆる適切な減少係合面及び/又は離反係合面を含むあらゆる所望の実施の形態に従って構成することができることを認識すべきである。
【0087】
ここで
図8C及び
図8Dを参照すると、外側ポケット300を、第1及び第2の移動方向に関して実質的に内側ポケット284と位置合わせすることができる。つまり、Kワイヤ24の係合部材218を、X1の最小押付け距離まで互いに押し付けることができ、この最小押付け距離は、係合部材218がポケット284に受容されかつ互いに当接するときに達成される。ポケット300がY2と等しいか又はそれよりも大きな距離だけ分離させられるようにハンドル258を互いに押し付けることができ、この距離は、係合部材218が内側ポケット284に配置された時にポケット300の間に達成可能な最小距離であり、最小距離Y2は、係合部材218がポケット284に配置されていないときにはさらに減じることができることが認識される。ポケット300はポケット284と実質的に位置合わせされているので、距離Y2は、ポケット300及びポケット284が第1及び第2の移動方向に関してずらされているときに達成される距離Yよりも大きい。
【0088】
ここで
図8E及び
図8Fを参照すると、係合部材262は、択一的な実施の形態に従って、間隙354を形成する、互いに向き合った内側アーム350及び外側アーム352の各々を形成するフォーク状係合部材として例示されている。間隙354は、係合部材282を受容するような寸法を有する。内側アーム350は、間隙354に面した第1の面356と、鉗子26の他方のアームの内側アーム352に面した、反対側の外面358とを形成している。外側アーム352は同様に、間隙354に面した第1の面360と、反対側の外面362とを形成している。係合部材262は、外側アーム352の遠位部分において第1の面360に形成された減少ポケット284と、内側アーム350の遠位部分において第1の面356に形成された離反ポケット300とを有する。つまり、減少ポケット284及び離反ポケット300は互いに面している。ポケット300は、第1及び第2の移動方向に沿ってポケット284と少なくとも部分的に位置合わせされているように例示されている。
【0089】
操作中、Kワイヤ24の係合部材218は各々の間隙254に受容され、係合部材262を互いに押し付けることができ、これにより、係合部材218は減少ポケット284に受容される。係合部材262が互いに押し付けられると、係合部材218の少なくとも一方は他方に向かって並進し、骨間隙28を上記形式で、X3の最小距離まで減じ、このX3は、アーム350及び係合部材218の厚さに応じて、X1及びX2よりも大きいか、X1及びX2よりも小さいか、又はX1及びX2と等しいことができる。係合部材262を、Y3の最小分離距離から、互いから離れるように移動させることもでき、Y3は、係合部材262及び係合部材218の寸法に応じて、Y1及びY2よりも大きいか、Y1及びY2と等しいか、又はY1及びY2よりも小さいことができる。
【0090】
ここで
図10を参照すると、骨固定システム20は、骨固定プレート422、Kワイヤ424として例示された一時固定部材、ポスト425として例示された第2の一時固定部材、Kワイヤ424及びポスト425に係合するよう構成された鉗子426を含むこともできる。骨固定プレート422は、下に位置する骨27に当接して又は下に位置する骨27に近接して配置され、骨アンカによって第1の骨セグメント27aに固定される。Kワイヤ424はプレート422を通って第2の骨セグメント27b内に挿入され、ポスト425が、第1の骨セグメントに隣接して骨プレート422に固定結合され、鉗子426は、骨セグメント27a及び27bの少なくとも一方又は両方を並進させるためにKワイヤ424及びポスト425に力を加えることができ、これにより、互いに対する骨セグメント27a及び27bの相対位置を調節する。
【0091】
図11A及び
図11Bを参照すると、択一的に構成された骨固定プレート422は、プレート本体432を有し、このプレート本体432は、実質的に長手方向中心軸線431に沿って延びておりかつ長手方向軸線431に沿って近位端部434と、近位端部434とは反対側の遠位端部436とを形成している。プレート本体432はさらに、骨に面した内面438と、厚さ方向Tに沿って内面438から間隔を置かれた反対側の外面440とを有する。骨プレート本体432はさらに、横方向Aに沿って互いから間隔を置かれた、互いに反対側の側面442及び444を形成している。プレート本体432は、下に位置する骨27の近皮質(near cortex)の輪郭に従うよう構成及び寸法決めすることができる、遠位端部436におけるヘッド部分446と、ヘッド部分446に結合されかつヘッド部分446から長手方向で近位に配置されたシャフト部分448とを有する。シャフト部分448を、下に位置する骨27の近皮質(near cortex)の輪郭に従うよう構成及び寸法決めすることができる。
【0092】
続けて
図11A及び
図11Bを参照すると、骨プレート422は、骨に面した内面438から外面440までプレート本体432を厚さ方向に貫通した複数の開口439を有する。図示したように、開口439は、複数の骨アンカ穴441と、ポスト受容穴443とを有する。特に、ヘッド部分446は複数の可変角度穴452を有し、シャフト部分448は、固定角度穴部分と組み合わされた可変角度穴部分を有する複数の組合せ穴457を有する。図示したように、組合せ穴457の少なくとも1つは、Kワイヤ424を受容するよう構成された、細長い固定角度穴部分458を有する。しかしながら、骨プレート422は、その他の構成を有する開口439を有してよいことを理解すべきである。例えば、開口439のうちの少なくとも幾つかは、押付け穴、ねじ山付ロッキング穴、又は両方の組合せ又は望みに応じてあらゆる他の構成として構成されていてよい。さらに、ヘッド部分446及びシャフト部分448は、望みに応じてあらゆる開口を有してよい。
【0093】
図11Bに示したように、ポスト受容穴443は、骨プレート422のヘッド部分446を貫通している。ポスト受容穴443は、ポスト425によって形成されたねじ山に係合しこれによりポスト425を骨プレート422に固定結合するよう構成されたねじ山461のような、カップラ460を有する。しかしながら、カップラ460は、ポスト425を骨プレート422に固定結合することができる限り、ねじ山461以外の構成を有してよいことを理解すべきである。例えば、カップラ460は、スナップオンマウントとして構成されたテーパした内面を形成していてよい。さらに、ポスト受容穴443は、骨プレート422に沿ったあらゆるところに配置されてよい。特に、専用のポスト受容穴443は、望みに応じてプレート422上の他の位置に位置決めされてよい。択一的に、骨アンカ穴441又は組合せ穴457のうちの1つは、ポスト425を受容するよう構成されてよく、これにより、ポスト受容穴443を形成する。
【0094】
図11Bに示したように、細長い固定角度穴部分458を有する組合せ穴457は、Kワイヤ424を受容するよう構成されており、Kワイヤ424は、細長い固定角度穴部分458内で並進することができる。この場合、細長い固定角度穴部分58は、Kワイヤスロット564であると考えられてよい。図示したように、Kワイヤスロット564は、Kワイヤ424を長手方向に並進させることができるように、横方向寸法と、横方向よりも大きな長手方向寸法とを有する。細長い固定角度穴部分458は、可変角度穴と組み合わされて例示されているが、細長い固定角度穴部分458は、可変角度穴と組み合わされていない、独立した固定角度穴であってよい。
【0095】
ここで
図12A及び
図12Bを参照すると、択一的な実施の形態において、Kワイヤ424は、中心軸線513に沿って長手方向に細長いワイヤ本体512を有する一時固定部材を提供する。Kワイヤ424は、下に位置する骨27に差し込まれ、その後、外科的手技又は骨固定手技の完了の前に取り外されるので、一時固定部材、一時骨アンカ又は一時骨固定部材と称呼することができる。ワイヤ本体512は、近位部分514と、中心軸線513に沿って近位部分514から間隔を置かれた、反対側の遠位部分516とを形成している。Kワイヤ424は、ワイヤ本体512に取り付けられておりかつ遠位部分516を近位部分514から分離させた、第1の係合部材518及び第2の係合部材519を有する。近位部分514及び遠位部分516は、円筒形であることができるか、又は望みに応じてあらゆる適切な択一的な形状を形成していることができる。係合部材518及び519の各々は、例示したように球状であることができるか又はあらゆる適切な択一的な形状を形成することができる外側係合面520を形成している。例えば、外面520は、円形(例えば円筒形又はその他の形態で湾曲している)、多角形、又は同様のものであることができ、つまり鉗子によって係合されるのに適していることができる。
【0096】
Kワイヤの近位部分514は、回転駆動させられるために挿入工具によって係合されるよう構成されている。Kワイヤ424の遠位部分516は、骨プレート422の開口439に挿入されかつ下に位置する骨27に一時的に差し込まれこれにより固定されるよう構成されている。特に、Kワイヤ424は、遠位部分516におけるらせん状ねじ山522と、Kワイヤ424がセルフタッピング式であることができるように望みに応じて1つ以上の切断溝を提供することができるテーパした又は尖った差込端部又は先端部524とを有する。つまり、先端部524は、Kワイヤ424の回転によりねじ山522が骨27に差し込まれるような深さまで、下に位置する骨に差し込まれるよう構成されている。ねじ山522は、例えば先端部524の近くの位置から第2の係合部材519の近くの位置まで、遠位部分516の全て又は一領域に沿って延びている。ねじ山522は、第2の係合部材519まで延びていることができるか、又は第2の係合部材519から遠位に間隔を置いた位置において終わっていることができる。
【0097】
続けて
図12Bを参照すると、第1の係合部材518は、外面520を有することができ、この外面は、例示したように球状であるが、Kワイヤ424及び下に位置する骨を、遠位部分516が貫通した骨プレート開口458によって規定された所望の方向に付勢する力を受け取るのに適したあらゆる形状を有することができる。例えば、外面520は、中心軸線513、又は中心軸線513と一致するか又は中心軸線513と交差するあらゆる軸線を中心とする円筒形であることができる。これに関して、外面520は、円形の横断面、だ円形の横断面、又は規則的又は不規則なあらゆる択一的な湾曲した又は多角形の横断面を形成することができる。したがって、外面520は、望みに応じてあらゆる方向において、湾曲した面を形成することができるか、又は規則的又は不規則な角度を有する多角形であることができるか、又は望みに応じてあらゆる択一的な形状を形成することができる。球状の外面520により、鉗子は、可変アプローチ角度で係合部材518に係合することができる。係合部材518を、ワイヤ本体512に一体に又は別個に取り付ける(例えば溶接する)ことができる。
【0098】
同様に、第2の係合部材519は、第1の係合部材518の遠位に位置決めされており、例示したように球状の外面520bを有することができるが、Kワイヤ424を付勢する力を受け取ること、及びKワイヤ424が貫通した細長い固定角度部分458内に当接する面を提供することの少なくとも一方に適したあらゆる形状を有することができる。例えば、外面520bは、中心軸線513、又は中心軸線513と一致するか又は中心軸線513と交差するあらゆる軸線を中心とする円筒形であることができる。これに関して、外面520bは、円形の横断面、だ円形の横断面、又は規則的又は不規則な択一的な湾曲した又は多角形の横断面を形成していることができる。したがって、外面520bは、望みに応じてあらゆる方向において曲面を形成することができるか、規則的又は不規則に角度づけられた多角形であることができるか、又は望みに応じてあらゆる択一的な形状を形成していることができる。第2の係合部材519を、ワイヤ本体512に一体に又は別個に取り付ける(例えば溶接する)ことができる。
【0099】
Kワイヤ424が組合せ穴457の細長い固定角度穴458に挿入されるとき、下に位置する骨27へのKワイヤ424の挿入深さを制限するために、第2の係合部材519の外面520bは骨プレート422に当接する。細長い固定軸線部分458は凹まされているので、第2の係合部材519は、細長い固定軸線部分458内に落ち込まされ、これにより、鉗子によって係合されるために第1の係合部材518を位置決めする。図示したように、第2の係合部材519は、第1の係合部材518の遠位及び/又は近位に位置している。例示した実施の形態において、第2の係合部材519は第1の係合部材518に当接しているが、第1及び第2の係合部材518及び519はKワイヤ本体512に沿って間隔を置かれていてよいことを理解すべきである。さらに加えて、Kワイヤ424は、
図2Aに示された骨プレート22のスロット45のような穴に挿入される場合、第2の係合部材519の外面520bは、骨プレート22だけに当接するのではなく、鉗子によっても係合される。
【0100】
図13A及び
図13Bを参照すると、ポスト425は、中心軸線613に沿って長手方向に細長いポスト本体612を有する一時固定部材を提供する。ポスト425は、プレート422に固定結合され、その後、外科的手技又は骨固定手技の完了前に取り外されるので、一時固定部材又は一時プレート固定部材と称呼することができる。ポスト本体612は、近位部分614と、中心軸線613に沿って近位部分614から間隔を置かれた、反対側の遠位部分616とを形成している。ポスト425は、ポスト本体612に取り付けられかつ遠位部分616を近位部分614から分離する係合部材618を有する。近位部分614及び遠位部分616は、円筒形であることができるか、望みに応じてあらゆる適切な択一的な形状を形成していることができる。係合部材618は、外側係合面620を形成していることができ、この外側係合面620は、例示したように球状であることができるか、又はあらゆる適切な択一的な形状を形成していることができる。例えば、外面620は、円形(例えば円筒形であるか又はその他の形式で湾曲している)、多角形、又は同様のものであることができ、つまり鉗子によって係合されるのに適している。
【0101】
ポスト425の近位部分614は、回転駆動されるために挿入工具によって係合されるよう構成されている。ポスト425の遠位部分616は、骨プレート422のポスト受容穴443に挿入され、かつ骨プレート422に一時的に固定結合されるよう構成されている。特に、ポスト425は、遠位部分616においてらせん状ねじ山622のようなカップラを有し、らせん状ねじ山は、骨プレート422のポスト受容穴443によって形成された雌ねじ山461に係合するよう構成されている。例示した実施の形態において、遠位部分616はテーパしているが、遠位部分616は望みに応じてその他の構成を有してよいことを理解すべきである。
【0102】
続いて
図13Bを参照すると、係合部材618は、例示したように球状の外面620を有することができるが、ポスト425を付勢する力を受け取るのに適したあらゆる形状を有することができる。例えば、外面620は、中心軸線613、又は中心軸線613と一致するか又は中心軸線613と交差するあらゆる軸線を中心とする円筒形であることができる。これに関して、外面620は、円形横断面、だ円形横断面、又は横断面で見て規則的又は不規則なあらゆる択一的な湾曲した形状又は多角形を形成していることができる。したがって、外面620は、望みに応じてあらゆる方向において曲面を形成することができるか、又は規則的又は不規則に角度づけられた多角形であることができるか、又は所望のあらゆる択一的な形状を形成していることができる。球状の外面620により、鉗子は、可変アプローチ角度で係合部材618に係合することができる。係合部材618を、ポスト本体612に一体に又は別個に取り付ける(例えば溶接する)ことができる。
【0103】
ポスト425が骨プレート422のポスト受容穴443に挿入される場合、係合部材618の外面620は骨プレート422に当接する。この時点で、ポスト425は骨プレート422に固定結合され、係合部材618の外面620は、Kワイヤ424の第1の係合部材518とともに鉗子によって係合されるよう位置決めされる。
【0104】
図14A及び
図14Bを参照すると、鉗子426は、
図14Aに示したような押付鉗子426aとして、又は
図14Bに示したような離反鉗子426bとして構成されていてよい。
図14A及び
図14Bに示したように、鉗子426は、ジョイント652において旋回可能に接続された一対のアーム650を有し、ジョイント652は、アーム650を近位部分654と、反対側の遠位部分656とに分割している。近位部分654は、
図7Cに示した鉗子26の近位部分254と同じである。鉗子426の遠位部分656は、鉗子426が使用されているときに実質的に骨プレートから垂直に延びる。このような構成は、鉗子426による骨プレート422への上記アプローチを許容する。鉗子26のように、鉗子426の各アーム650の遠位部分656は、Kワイヤ424及びポスト425の各々の外面520及び620に係合するよう構成された係合部材662を形成している。
【0105】
図14Aを参照すると、鉗子426aは押付のために構成されている。したがって、アーム650の近位部分654が互いに押し付けられると、係合部材662も同様に互いに押し付けられ、近位部分654が離反させられると、係合部材662も同様に離反させられる。
図14Aに示したように、各係合部材662は、他方のアーム650の対応する内側係合面680に面した内側係合面680と、反対側の外面682とを形成している。係合部材662のそれぞれが、Kワイヤ424及びポスト425の相補的な係合部材518又は618に係合すると、内面680は、係合部材518及び618の各々の外面520及び620に当接することができる。
【0106】
例示した実施の形態によれば、各係合部材662は、内面680に食い込んだポケット684を有する。ポケット684は、Kワイヤ424及びポスト425それぞれの係合部材518及び618を受容するよう構成されている。
【0107】
ここで
図14Bを参照すると、鉗子426bは離反のために構成されている。したがって、アーム650の近位部分654が押し付けられると、係合部材662は逆に互いから離反させられ、近位部分654が離反させられると、係合部材662は逆に押し付けられる。
図14Bに示したように、各係合部材662は、他方のアーム650の対応する係合面780から背いて面した外側係合面780と、反対側の内面782とを形成している。各々の係合部材662がKワイヤ424及びポスト425の相補的な係合部材518又は618に係合すると、内面780は、係合部材518及び618の各々の外面520及び620に当接することができる。
【0108】
例示した実施の形態によれば、鉗子426bの各係合部材662は、外面780に食い込んだポケット784を有する。ポケット784は、Kワイヤ424及びポスト425それぞれの係合部材518及び618を受容するよう構成されている。
【0109】
鉗子426、骨プレート422、Kワイヤ424及びポスト425は、択一的に、前記鉗子、骨プレート及びKワイヤのあらゆる特徴を有するよう構成されてよいことを理解すべきである。したがって、例えば、鉗子426は、
図8B又は
図8Cに示したように内側及び外側の係合面を形成するアーム、又は
図8Eに示したようなフロントローディング(前入れ式)ポケットを備えたアームを有してよい。同様に、骨プレート422は、望みに応じて択一的な形状、開口及び構成を有してよく、Kワイヤ424及びポスト425は、
図6A及び
図6Bに示されたKワイヤ24に関連して説明した特徴を有してよい。
【0110】
ここで
図15A〜
図17Bを参照すると、
図10に示された骨固定システム20は、互いに関して骨セグメントを移動させるための様々な形式で構成されてよい。例えば、システム20は、Kワイヤ424及びポスト425の位置に応じて、鉗子426aを用いて骨セグメントを押し付ける、鉗子426aを用いて骨セグメントを離反させる、鉗子426bを用いて骨セグメントを押し付ける、及び/又は鉗子426bを用いて骨セグメントを離反させるよう構成されていてよい。
【0111】
図15Aに示したように、骨プレート422が骨アンカ30によって第1の骨セグメント27aに固定される1つの構成において、ポスト425は、第1の骨セグメント27aに隣接して骨プレート422に固定結合され、Kワイヤ424は、骨プレート422を通って第2の骨セグメント27b内へ延びる。特に、ポスト425は、ポスト受容穴443に固定結合され、Kワイヤ424は、細長い固定角度穴458を貫通する。鉗子426aは次いで、Kワイヤ及びポスト425の係合部材520及び620が、係合部材662によって形成されたポケット684によって受容されるように位置決めされてよい。鉗子426aを押し付けるか又はその他の形式で作動させることにより、係合部材662は互いに向かって付勢され、第1の骨セグメント27a及び第2の骨セグメント27bの少なくとも一方は他方に向かって移動し、これにより、骨セグメントの間に形成された骨間隙を減じる。この構成において、鉗子426aによって、Kワイヤ424及びポスト425に対する付勢力により第1及び第2の骨セグメントは互いに向かって引き寄せられる。
【0112】
択一的に、鉗子426bが使用されるならば、骨セグメント27a及び27bは、互いから離れるように移動させられるか又はその他の形式で離反させられてよい。
図15Bに示したように、鉗子426bは、Kワイヤ424及びポスト425の係合部材520及び620が、鉗子426bの係合部材662によって形成されたポケット784によって受容されるように位置決めされてよい。鉗子426bを拡開させるか又はその他の形式で作動させることにより、係合部材662は互いから離れるよう付勢され、第1の骨セグメント27a及び第2の骨セグメント27bのうちの少なくとも一方は、他方から離れるように移動させられ、これにより、骨セグメントの間に形成された骨間隙を拡開させる。この構成において及び鉗子426bを用いて、第1及び第2の骨セグメントは、Kワイヤ424及びポスト425に対する付勢力によって互いから離れるように押し付けられる。
【0113】
別の構成において及び
図16Aを参照すると、骨プレート422は骨アンカ30によって第1の骨セグメント27aに固定されてよく、ポスト425は、第2の骨セグメント27bに隣接して骨プレート22に固定結合され、Kワイヤ424は、ポスト425よりも骨間隙に近い位置において骨プレート422を貫通して第2の骨セグメント27b内へ延びている。特に、ポスト425は、ポスト受容穴443を形成する可変角度穴に固定結合され、Kワイヤ424は、細長い固定角度穴458を貫通する。次いで、Kワイヤ424及びポスト425の係合部材520及び620が、係合部材662によって形成されたポケット784によって受容されるように、鉗子426bが位置決めされてよい。鉗子426bを拡開させるか又はその他の形式で作動させることにより、係合部材662は互いから離れるように付勢され、第1の骨セグメント27a及び第2の骨セグメント27bの少なくとも一方は他方に向かって移動し、これにより、骨セグメントの間に形成された骨間隙を減じる。この構成において、鉗子424bによって、第1の骨セグメント27aは、ポスト425に対する付勢力によって引っ張られ、第2の骨セグメント27bは、Kワイヤ424に対する付勢力によって押し付けられる。
【0114】
択一的に、鉗子426bが使用されるならば、骨セグメント27a及び27bは互いから離れるように移動させられるか又はその他の形式で離反させられてよい。
図16Bに示したように、Kワイヤ424及びポスト425の係合部材520及び620が、鉗子426aの係合部材662によって形成されたポケット684によって受容されるように、鉗子426aが位置決めされてよい。鉗子426aを押し付けるか又はその他の形式で作動させることにより、係合部材662は互いに向かって付勢され、第1の骨セグメント27a及び第2の骨セグメント27bの少なくとも一方は他方から離れるように移動し、これにより、骨セグメントの間に形成された骨間隙を拡開させる。この構成において、鉗子426aを用いて、第1の骨セグメント27aは、ポスト425に対する付勢力によって押し付けられ、第2の骨セグメント27bは、Kワイヤ424に対する付勢力によって引っ張られる。
【0115】
別の構成において、
図17Aを参照すると、骨プレート422は、骨アンカ30によって第1の骨セグメント27aに固定されてよく、ポスト425は、第2の骨セグメント27bに隣接して骨プレート422に固定結合され、Kワイヤ424は、ポスト425よりも骨間隙から遠い位置において第2の骨セグメント27b内へ直接延びている。特に、ポスト425は、ポスト受容穴443を形成した可変角度穴に固定結合され、Kワイヤ424は、骨プレート422を通過することなく第2の骨セグメント27b内へ延びている。鉗子426bは次いで、Kワイヤ424及びポスト425の係合部材520及び620が、係合部材662によって形成されたポケット684によって受容されるように位置決めされてよい。鉗子426aを押し付けるか又はその他の形式で作動させることにより、係合部材662は互いに向かって付勢され、第1の骨セグメント27a及び第2の骨セグメント27bの少なくとも一方は他方に向かって移動し、これにより、骨セグメントの間に形成された骨間隙を減じる。この構成において、鉗子424aを用いて、第1の骨セグメント27aは、ポスト425に対する付勢力によって引っ張られ、第2の骨セグメント27bは、Kワイヤ424に対する付勢力によって押し付けられる。
【0116】
択一的に、鉗子426bが使用されるならば、骨セグメント27a及び27bは、互いから離れるように移動させられるか又はその他の形式で離反させられてよい。
図17Bに示したように、鉗子426bは、Kワイヤ424及び425の係合部材520及び620が、鉗子426bの係合部材662によって形成されたポケット784によって受容されるよう位置決めされてよい。鉗子426bを拡開させるか又はその他の形式で作動させることによって、係合部材662は、互いから離れるように付勢され、第1の骨セグメント27a及び第2の骨セグメント27bの少なくとも一方は他方から離れるよう移動し、これにより、骨セグメントの間に形成された骨間隙を拡開させる。この構成において、鉗子426bを用いて、第1の骨セグメント27aは、ポスト425に対する付勢力によって押し付けられ、第2の骨セグメント27bは、Kワイヤ424に対する付勢力によって引っ張られる。
【0117】
同じ又は異なる寸法及び形状を有することができる1つ以上の骨固定プレートと、同じ又は異なる寸法及び形状を有することができる複数のガイドワイヤと、同じに又は異なって構成された複数の骨アンカと、同じに又は異なって構成された1つ以上の鉗子と、を含むがこれらに限定されない、骨固定システム20の構成部材の1つ以上から全てまでを含む骨固定キットを提供することができることを認識すべきである。骨キットの構成部材を、様々な実施の形態及び択一的な実施の形態に関して上記で説明したように提供することができることを認識すべきである。さらに、キットの構成部材を、共通のパッケージングにおいて同時に、又は異なるパッケージングにおいて異なる時に販売することができる。
【0118】
本明細書に記載された発明は、最初に骨固定プレートを骨セグメント上に配置することなくKワイヤを下に位置する骨セグメント27a,27bに挿入するステップを有することができ、これにより、鉗子は、下に位置する骨セグメント27a,27bを第1の相対位置から第2の異なる相対位置へ調節するために、本明細書に記載された形式でKワイヤを作動させることができることを認識すべきである。これに関して、上記で説明した骨固定キットは、望みに応じて1つ以上の骨固定プレートを含むことができるか、骨固定プレートを含まないことができる。
【0119】
例示した実施の形態に関して説明した実施の形態は例示によって提供されており、したがって、本発明は開示された実施の形態に限定されることを意図しない。さらに、上記で説明した各々の実施の形態の構造及び特徴は、そうでないことが示されない限り、本明細書に記載された他の実施の形態に適用することができる。したがって、当業者は、本発明が、例えば添付の請求項によって示されたような、発明の思想及び範囲に含まれる全ての変更及び択一的な配列を包含することが意図されていることを認識するであろう。