特許第5808701号(P5808701)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5808701
(24)【登録日】2015年9月18日
(45)【発行日】2015年11月10日
(54)【発明の名称】インターホンシステム
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20151021BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20151021BHJP
   G06Q 10/00 20120101ALI20151021BHJP
【FI】
   H04M9/00 D
   H04M9/00 H
   G06Q20/40 110
   G06Q10/00 130Z
【請求項の数】6
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2012-57249(P2012-57249)
(22)【出願日】2012年3月14日
(65)【公開番号】特開2013-192066(P2013-192066A)
(43)【公開日】2013年9月26日
【審査請求日】2014年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077584
【弁理士】
【氏名又は名称】守谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100106699
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 弘道
(72)【発明者】
【氏名】盛岡 健一
【審査官】 安井 雅史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−198147(JP,A)
【文献】 特開2009−278480(JP,A)
【文献】 特開2008−177929(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00
10/06
20/00−20/42
40/00−50/00
H04M 9/00− 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅玄関に設置され、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きを行うにあたり当該居住支払者を呼出すための呼出操作部(10)及び前記来訪請求者が前記居住支払者との間で音声信号を送受信して通話を成立させるための玄関機通話部(14)を有する玄関機(1)と、住宅内に設置され、前記来訪請求者からの呼出しに応答するための応答操作部(21)及び前記居住支払者が前記来訪請求者との間で前記音声信号を送受信して通話を成立させるための居室機通話部(20)を有する居室機(2a、2b、・・・)とを備え、前記玄関機及び前記居室機の間が前記呼出しのための呼出信号や音声信号等のインターホン信号を送受信するための通信線(L1、L2)を経由して相互に接続されるインターホンシステムであって、
前記玄関機は、前記来訪請求者により操作され前記決済手続きに必要な請求額を入力するための請求用操作部(11)を備え、
前記居室機は、前記居室機通話部の使用による通話成立時において前記居住支払者により操作され前記請求額を決済するために必要な支払方法を選択する支払用操作部(22)と、前記支払用操作部により選択された支払方法に対応して前記居住支払者が携行する支払用携行手段(5a、5b、・・・)に保存された当該請求額にかかる支払情報を読取るための支払情報読取部(24)と、前記支払情報読取部にて読取られた前記支払情報を、前記通信線を経由して前記玄関機に送出するための居室機インターフェース(28)とを備え、
前記玄関機は、前記通信線を経由して前記居室機から伝送されてくる前記支払情報を受信するための玄関機インターフェース(18)を備え、
前記玄関機は、前記来訪請求者が携行する請求用携行手段(4)の請求用携行記憶部(40)に保存された請求用公開鍵、前記請求用公開鍵とペアを構成する請求用秘密鍵及び前記請求用公開鍵に対応して前記来訪請求者が署名した内容の来訪請求者署名情報をそれぞれ読取るための請求情報読取部(15)と、前記請求情報読取部にて読取られた前記来訪請求者署名情報を前記請求用秘密鍵により暗号化し、前記請求情報読取部にて読取られた前記請求用公開鍵とともに前記玄関機インターフェースから前記通信線を経由して前記居室機に送出するための請求用暗復号化処理部(16)とを備え、
前記居室機は、認証事業者等の外部機関から予め提供される支払用事前信頼済公開鍵を保存するための居室機記憶部(25)と、前記玄関機から前記通信線を経由して伝送されてくる前記暗号化された来訪請求者署名情報を、前記居室機記憶部から読出した前記支払用事前信頼済公開鍵により復号化するための支払用暗復号化処理部(26)とを備え、
前記居室機の前記居室機記憶部は、支払用公開鍵、前記支払用公開鍵とペアを構成する支払用秘密鍵及び前記支払用公開鍵に対応して前記居住支払者が署名した内容の居住支払者署名情報をそれぞれ保存するための機能を有し、
前記居室機の前記支払用暗復号化処理部は、前記居室機記憶部から読出した前記居住支払者署名情報を前記支払用秘密鍵により暗号化し、前記居室機記憶部から読出した前記支払用公開鍵とともに前記居室機インターフェースから前記通信線を経由して前記玄関機に送出するための機能を有し、
前記請求用携行手段の前記請求用携行記憶部は、認証事業者等の外部機関から予め提供される請求用事前信頼済公開鍵を保存するための機能を有し、
前記玄関機の前記請求用暗復号化処理部は、前記居室機から前記通信線を経由して伝送されてくる前記暗号化された居住支払者署名情報を、前記請求情報読取部により前記請求用携行手段の前記請求用携行記憶部から読取られた前記請求用事前信頼済公開鍵によって復号化する機能を有することを特徴とするインターホンシステム。
【請求項2】
前記玄関機は、前記来訪請求者の映像を撮像して映像信号を生成するための映像撮像部(12)を備え、
前記居室機は、前記玄関機の前記映像撮像部にて生成された前記映像信号を出画するための居室機表示部(23)を備えることを特徴とする請求項1記載のインターホンシステム。
【請求項3】
前記玄関機の前記請求用暗復号化処理部は、前記請求用操作部の操作により入力された前記請求額を、前記支払用公開鍵又は前記請求用秘密鍵により暗号化する機能を有し、
前記居室機の前記支払用暗復号化処理部は、前記玄関機から通信線を経由して伝送されてくる前記暗号化された請求額を、前記支払用秘密鍵又は前記請求用公開鍵により復号化する機能を有することを特徴とする請求項1記載のインターホンシステム。
【請求項4】
前記居室機の前記支払用暗復号化処理部は、前記支払情報読取部にて読取られた支払情報を、前記請求用公開鍵により暗号化する機能を有し、
前記玄関機の前記請求用暗復号化処理部は、前記居室機から前記通信線を経由して伝送されてくる前記暗号化された支払情報を、前記請求用秘密鍵により復号化する機能を有することを特徴とする請求項1又は請求項3記載のインターホンシステム。
【請求項5】
前記玄関機は、集合住宅の集合玄関に設置される集合玄関機であり、
前記集合玄関機は、前記通信線のライン上を伝送される前記インターホン信号の送受信制御を行う制御機(3)を経由して前記居室機に接続されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうち何れか1項記載のインターホンシステム。
【請求項6】
前記通信線には、インターネット等の外部ネットワークに接続可能な外部インターフェース(30)が接続され、
前記外部インターフェースは、前記決済手続きにかかる前記玄関機からの請求情報が検出されると、前記玄関機からの決済完了情報が検出されるまでの間、前記外部ネットワークとの間の接続を遮断するためのネットワーク監視部(300)を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうち何れか1項記載のインターホンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きを行うインターホンシステムに係り、特に、リモート決済が可能なインターホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続き行うにあたっては、例えば、住戸玄関に居る来訪請求者が住戸内に在室中の居住支払者に対して決済媒体又は決済情報を直接手渡しする、インターホン通話を使用して口頭により認証情報を伝達する、又は第三者認証機関との連携による決済手続きが運用されている。
【0003】
また、来訪者請求者によれば、居住支払者が在室中の住戸を直接訪れることなく、インターネット等のネットワークを経由したオンライン決済手段を選択することも可能である。このようなオンライン決済手段としては、例えば、所定の支払額を、ネットワークを経由して接続されるクレジット会社等の決済用のサーバに送信し、決済処理を依頼するような管理システムが開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−277026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、背景技術に記載した各種の決済手続きにおいて、来訪請求者が居住支払者を直接訪れるにあたっては、居住支払者の都合が悪い場合であっても、この来訪タイミングに合わせて直接対面せねばならず利便性が悪かった。
【0006】
また、インターホン通話を使用して口頭により認証情報を伝達するにあたっては、来訪請求者又は居住支払者のなりすましや、第三者による盗聴や情報漏洩のように、防犯性を確保するに十分な対策がなされていなかった。
【0007】
また、第三者認証機関との連携においては、設備等の拡張や変更が必要な場合があり、居住支払者側の事前手続きや身支度等の手間や煩わしさが発生し、居住支払者にとって望まない支出や想定外の損害が発生する可能性があった。
【0008】
さらに、オンライン決済手段を実行するにあたっては、居住支払者にとって来訪請求者を予め許容していない場合であっても、来訪請求者が指定するオンライン決済サービスの導入や契約が必要であった。
【0009】
本発明は、これらの難点を解消するためになされたもので、オンライン決済サービス等の別途な契約やシステム設備の拡張・変更を伴わずに、来訪請求者による居住支払者宛ての決済手続きを行うことにより、安全かつ手軽で防犯性及び利便性が高められたリモート決済を可能したインターホンシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の目的を達成するため、本発明の第1の態様であるインターホンシステムは、住宅玄関に設置され、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きを行うにあたり当該居住支払者を呼出すための呼出操作部及び来訪請求者が居住支払者との間で音声信号を送受信して通話を成立させるための玄関機通話部を有する玄関機と、住宅内に設置され、来訪請求者からの呼出しに応答するための応答操作部及び居住支払者が来訪請求者との間で音声信号を送受信して通話を成立させるための居室機通話部を有する居室機とを備え、玄関機及び居室機の間が呼出しのための呼出信号や音声信号等のインターホン信号を送受信するための通信線を経由して相互に接続されるインターホンシステムである。玄関機は、来訪請求者により操作され決済手続きに必要な請求額を入力するための請求用操作部を備えている。居室機は、居室機通話部の使用による通話成立時において居住支払者により操作され請求額を決済するために必要な支払方法を選択する支払用操作部と、支払用操作部により選択された支払方法に対応して居住支払者が携行する支払用携行手段に保存された当該請求額にかかる支払情報を読取るための支払情報読取部と、支払情報読取部にて読取られた支払情報を、通信線を経由して玄関機に送出するための居室機インターフェースとを備えている。玄関機は、通信線を経由して居室機から伝送されてくる支払情報を受信するための玄関機インターフェースを備えている。玄関機は、来訪請求者が携行する請求用携行手段の請求用携行記憶部に保存された請求用公開鍵、請求用公開鍵とペアを構成する請求用秘密鍵及び請求用公開鍵に対応して来訪請求者が署名した内容の来訪請求者署名情報をそれぞれ読取るための請求情報読取部と、請求情報読取部にて読取られた来訪請求者署名情報を請求用秘密鍵により暗号化し、請求情報読取部にて読取られた請求用公開鍵とともに玄関機インターフェースから通信線を経由して居室機に送出するための請求用暗復号化処理部とを備えている。居室機は、認証事業者等の外部機関から予め提供される支払用事前信頼済公開鍵を保存するための居室機記憶部と、玄関機から通信線を経由して伝送されてくる暗号化された来訪請求者署名情報を、居室機記憶部から読出した支払用事前信頼済公開鍵により復号化するための支払用暗復号化処理部とを備えている。居室機の居室機記憶部は、支払用公開鍵、支払用公開鍵とペアを構成する支払用秘密鍵及び支払用公開鍵に対応して居住支払者が署名した内容の居住支払者署名情報をそれぞれ保存するための機能を有している。居室機の支払用暗復号化処理部は、居室機記憶部から読出した居住支払者署名情報を支払用秘密鍵により暗号化し、居室機記憶部から読出した支払用公開鍵とともに居室機インターフェースから通信線を経由して玄関機に送出するための機能を有している。請求用携行手段の請求用携行記憶部には、認証事業者等の外部機関から予め提供される請求用事前信頼済公開鍵を保存するための機能を有している。玄関機の請求用暗復号化処理部は、居室機から通信線を経由して伝送されてくる暗号化された居住支払者署名情報を、請求情報読取部により請求用携行手段の請求用携行記憶部から読取られた請求用事前信頼済公開鍵によって復号化する機能を有している。
【0011】
この態様のインターホンシステムによれば、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きを行うにあたり、玄関機から居室機に伝送される請求情報の送出タイミング及び居室機から玄関機に伝送させる支払情報の送出タイミングがそれぞれ、来訪請求者及び居住支払者の間で成立される通話成立時に限定されるため、来訪請求者が居住支払者を直接訪れる必要はなく、また、居住支払者の都合が悪い場合には、この決済手続きを容易に停止できることから、居住支払者にとっての利便性が高められる。この態様のインターホンシステムによれば、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きを行うにあたり、その前提として、居住支払者によれば、来訪請求者の身元及び請求用公開鍵が正当であることを具体的な支払手続きの前に確認することができ、例えば、来訪請求者がなりすまし等であっても、容易に判断可能であり防犯性が高められる。この態様のインターホンシステムによれば、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きを行うにあたり、その前提として、来訪者請求者によれば、居住支払者の身元、及びその署名情報が正当であることを具体的な請求額の通知の前に確認することができ、例えば、居住支払者がなりすまし等であっても、容易に判断可能であり防犯性が高められる。
【0012】
また、本発明の第2の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様において、玄関機は、来訪請求者の映像を撮像して映像信号を生成するための映像撮像部を備えている。居室機は、玄関機の映像撮像部にて生成された映像信号を出画するための居室機表示部を備えている。
【0013】
この態様のインターホンシステムによれば、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きを行うにあたり、その前提として、来訪請求者の映像をもとに居住支払者に対して視覚的に確認させることで、通話成立時における聴覚的な確認のみならず、より効果的に来訪請求者の判別が可能となり、防犯性が高められる。
【0014】
また、本発明の第3の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様において、玄関機の請求用暗復号化処理部は、請求用操作部の操作により入力された請求額を、支払用公開鍵又は請求用秘密鍵により暗号化する機能を有している。居室機の支払用暗復号化処理部は、玄関機から通信線を経由して伝送されてくる暗号化された請求額を、支払用秘密鍵又は請求用公開鍵により復号化する機能を有している。
【0015】
この態様のインターホンシステムによれば、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きを行うにあたり、来訪請求者からの請求額を、正当かつ安全な情報として居住支払者に通知することができるばかりでなく、通話成立時における音声信号のような口頭により認証伝達する必要がないため、第三者による盗聴や情報漏洩の発生を未然に防止することができ防犯性が高められる。
【0016】
また、本発明の第4の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様又は第3の態様において、居室機の支払用暗復号化処理部は、支払情報読取部にて読取られた支払情報を、請求用公開鍵により暗号化する機能を有している。玄関機の請求用暗復号化処理部は、居室機から通信線を経由して伝送されてくる暗号化された支払情報を、請求用秘密鍵により復号化する機能を有している。
【0017】
この態様のインターホンシステムによれば、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きを行うにあたり、来訪請求者からの請求額に対応して選択された居住支払者による支払情報を、正当かつ安全な情報として来訪請求者に通知することができる。
【0018】
また、本発明の第5の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様乃至第4の態様のうち何れか1の態様において、玄関機は、集合住宅の集合玄関に設置される集合玄関機であり、集合玄関機は、通信線のライン上を伝送されるインターホン信号の送受信制御を行う制御機を経由して居室機に接続されるものである。この態様のインターホンシステムによれば、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きを行う集合住宅用の当該システムに適用することができる。
【0019】
また、本発明の第6の態様であるインターホンシステムは、本発明の第1の態様乃至第5の態様のうち何れか1の態様において、通信線には、インターネット等の外部ネットワークに接続可能な外部インターフェースが接続されている。外部インターフェースは、決済手続きにかかる玄関機からの請求情報が検出されると、玄関機からの決済完了情報が検出されるまでの間、外部ネットワークとの間の接続を遮断するためのネットワーク監視部を備えている。
【0020】
この態様のインターホンシステムによれば、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きを行うにあたり、その手続き中は、インターネット等の外部ネットワークとの間の接続が遮断されるため、情報漏洩の発生が未然に防止されることで防犯性が高められる。
【発明の効果】
【0021】
本発明のインターホンシステムによれば、オンライン決済サービス等の別途な契約やシステム設備の拡張・変更を必要とせず、また、来訪請求者が居住支払者を直接訪れることを必要としない状態で、来訪請求者による居住支払者宛ての決済手続きを、通話成立時において安全かつ手軽に行うことができる。特に、居住支払者にとっては、来訪請求者の身元や請求額等の正当性を容易に確認することが可能で、具体的な支払い手続きを行うにあたっての防犯性が高められる。一方、来訪請求者にとっては、居住支払者の身元や支払手続きにかかる支払情報等の正当性を容易に確認することが可能で防犯性が高められる。
及び利便性が高められた決済手続きを行うことができる。
【0022】
また、本発明のインターホンシステムによれば、来訪請求者が居住支払者宛ての決済手続きが開始され、その手続きが終了するまでの間、インターネット等の外部ネットワークとの間の接続が遮断されるため、情報漏洩の発生が未然に防止されることで防犯性が高められる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施例によるインターホンシステムの全体構成を示すシステム説明図。
図2】本発明の実施例によるインターホンシステムにおいて、集合玄関機(玄関機)の具体的な構成を示すブロック図。
図3】本発明の実施例によるインターホンシステムにおいて、居室機の具体的な構成を示すブロック図。
図4】本発明の実施例によるインターホンシステムにかかる決済手続きであって、第1の請求/支払動作を示すフローチャート図。
図5】本発明の実施例によるインターホンシステムにかかる決済手続きであって、第2の請求/支払動作を示すフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明のインターホンシステムを適用した実施の形態例について、図面を参照して説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施例によるインターホンシステムの全体構成を示すシステム説明図である。このインターホンシステムは、例えば、マンション等の集合住宅に適用される当該システムであって、集合玄関に設置される集合玄関機1と、A号室、B号室、・・・のような複数の住戸の住戸内にそれぞれ設置される居室機2a、2b、・・・と、玄関機ラインL1を経由して接続される集合玄関機1、居室機ラインL2を経由して接続、例えば、バス接続される居室機2a、2b、・・・をそれぞれ制御するための制御機3とが備えられている。なお、玄関機ラインL1、居室機ラインL2はそれぞれ通信線であって、集合玄関機1から居室機2a、2b、・・・のうち特定の当該居室機への呼出時における呼出信号、映像信号等のインターホン信号の伝送や、集合玄関機1及び特定の当該居室機の間で成立される通話(通話成立)時における(インターホン信号の)音声信号の送受信を行うものである。
【0026】
同図に示す集合玄関機1には、呼出操作部10、請求用操作部11、映像撮像部12、玄関機表示部13、玄関機通話部14及び請求情報読取部15が備えられている。
【0027】
この集合玄関機1において、呼出操作部10は、集合玄関に居る例えば、決済手続きを行うための来訪者請求者が、決済手続きの対象である特定の住戸内に在室中の居住支払者を呼出すために操作するものであって、例えば、テンキーボタン、呼出ボタンや玄関機表示部13の画面上のタッチパネルが好適とされる。
【0028】
請求用操作部11は、来訪者請求者により操作され、決済手続きに必要な請求額を入力するためのものであって、例えば、テンキーボタンや玄関機表示部13の画面上のタッチパネルが好適とされる。
【0029】
映像撮像部12は、呼出操作部10にて所定の呼出操作を行った来訪請求者の映像(集合玄関の周囲環境下の映像を含む。)を撮像して映像信号を生成するためのであって、例えば、CCD、CMOS等の各種カメラが好適とされる。
【0030】
玄関機表示部13は、呼出操作部10及び請求用操作部11にかかる操作情報や操作表示情報を表示するためのものであって、例えば、LCD、有機ELディスプレイ等の各種表示媒体が好適とされる。
【0031】
玄関機通話部14は、来訪者請求者が居住支払者との間で通話を成立させるための音声信号を送受信するものであって、玄関機マイク140及び玄関機スピーカ141が備えられている。なお、玄関機通話部14としては、前述のような玄関機マイク140及び玄関機スピーカ141の使用によるハンズフリー通話(拡声通話)の態様に限定されるものではなく、図示しないハンドセットの使用によるハンドセット通話を適用することもできる。
【0032】
請求情報読取部15は、来訪請求者により携行される請求用携行手段を構成する例えば、PC、PDA等の請求用携行端末4の請求用携行記憶部40に保存された請求用公開鍵、当該請求用公開鍵とペアを構成する請求用秘密鍵及び当該請求用公開鍵に対応して来訪請求者が署名した内容の来訪請求者署名情報をそれぞれ読取るためのものである。なお、請求情報読取部15としては、集合玄関機1の後述する(図2のブロック図に示す)玄関機CPU17に接続されて制御される限り、当該集合玄関機の機器内に内蔵される内蔵型、又は当該集合玄関機と別体で例えば、有線接続される外部接続型の何れの態様であってもよい。
【0033】
なお、請求用携行端末4の請求用携行記憶部40には、前述の請求用公開鍵、請求用秘密鍵及び来訪請求者署名情報のみならず、認証事業者、例えば、ベリサイン等の外部機関(図示せず。)から予め提供される請求用事前信頼済公開鍵を工場出荷時等に保存させておくことができる。この請求用携行記憶部40によれば、請求用公開鍵、請求用秘密鍵及び来訪請求者署名情報が保存される記憶部と、請求用事前信頼済公開鍵が保存される記憶部とを、別途異なる当該記憶部として設けることもできる。
【0034】
また、同図に示す居室機2a、2b、・・・はそれぞれ同様な構成であり、居室機通話部20、応答操作部21、支払用操作部22、居室機表示部23、支払情報読取部24及び居室機記憶部25が備えられている。
【0035】
この居室機2a、2b、・・・において、居室機通話部20は、居住支払者が来訪者請求者との間で通話を成立させるための音声信号を送受信するものであって、居室機マイク200及び居室機スピーカ201が備えられている。また、居室機通話部200の居室機スピーカ201は、前述の通話機能のみならず、来訪請求者からの呼出しがある旨の呼出音や音声メッセージ、来訪請求者による決済手続きが完了した旨の確認音や音声メッセージ等を出力することができる。なお、居室機通話部20としては、前述のような居室機マイク200及び居室機スピーカ201の使用によるハンズフリー通話(拡声通話)の態様に限定されるものではなく、図示しないハンドセットの使用によるハンドセット通話を適用することもできる。
【0036】
応答操作部21は、居住支払者が来訪請求者からの呼出しに応答し居室機通話部20の使用による通話を成立させるとともに、成立中の通話を終了するための操作を行うためのものであって、例えば、通話ボタンや居室機表示部23の画面上のタッチパネルが好適とされる。
【0037】
支払用操作部22は、居室機通話部20の使用による通話(通話成立)時において居住者支払者により操作され、来訪請求者による決済手続きに対して居住者支払者が支払うべき請求額を決済するために必要な支払方法を選択するものであり、例えば、居室機表示部23の画面上のタッチパネルが好適とされる。
【0038】
居室機表示部23は、集合玄関機1の映像撮像部12にて生成された映像信号を出画するとともに、来訪請求者からの呼出しがある旨の呼出メッセージや絵データを表示するためのものであり、例えば、LCD、有機ELディスプレイ等の各種表示媒体が好適とされる。また、居室機表示部23は、前述の映像出画機能及び呼出報知機能のみならず、来訪請求者による決済手続きにかかる具体的な内容やその決済手続きが完了した旨の確認メッセージや絵データを表示することができる。
【0039】
支払情報読取部24は、居住支払者により携行される例えば、クレジットカード、ICカード、携帯電話、スマートフォン等の支払用携行手段5a、5b、・・・に保存された前述の請求額にかかる支払情報を読取るためのものであって、例えば、磁気カードリーダ、ICカードリーダ等の各種データ読取媒体が好適とされる。なお、支払情報読取部24としては、居室機2a、2b、・・・の後述する(図3のブロック図に示す)居室機CPU27に接続されて制御される限り、当該居室機の機器内に内蔵される内蔵型、又は当該居室機と別体で例えば、有線接続される外部接続型の何れの態様であってもよい。
【0040】
居室機記憶部25は、支払用公開鍵、当該支払用公開鍵とペアを構成する支払用秘密鍵及び当該支払用公開鍵に対応して居住支払者が署名した内容の居住支払者署名情報を保存するとともに、認証事業者、例えば、ベリサイン等の外部機関(図示せず。)から予め提供される支払用事前信頼済公開鍵を工場出荷時等に保存するためのものである。また、居室機記憶部25や前述の(請求用携行端末4の)請求用携行記憶部40としては、例えば、ROM、RAM、EEPROM等の各種記憶媒体が好適とされる。
【0041】
なお、居室機記憶部25によれば、支払用公開鍵、支払用秘密鍵及び居住支払者署名情報が保存される記憶部と、支払用事前信頼済公開鍵が保存される記憶部とを、別途異なる当該記憶部として設けることもできる。
【0042】
さらに、同図に示す制御機3は、通信線を構成する玄関機ラインL1、居室機ラインL2がそれぞれ接続され、インターネット等の外部ネットワーク6に接続可能な外部インターフェース(以下、外部I/Fという。)30を有している。この外部I/F30には、玄関機ラインL1を経由して決済手続きにかかる集合玄関機1からの請求情報が検出されると、集合玄関機1からの決済完了情報が検出されるまでの間、外部ネットワーク6との間の接続を遮断するためのネットワーク監視部300が備えられている。
【0043】
次に、集合玄関機1の具体的な構成について、図2のブロック図を参照して説明する。同図に示す集合玄関機1には、前述の呼出操作部10、請求用操作部11、映像撮像部12、玄関機表示部13、玄関機通話部14及び請求情報読取部15と、請求用暗復号化処理部16、玄関機CPU17及び玄関機インターフェース(以下、玄関機I/Fという。)18とが備えられている。
【0044】
この集合玄関機1において、請求用暗復号化処理部16は、その暗号化機能として、請求情報読取部15にて請求用携行端末4の請求用記憶部40から読取られる前述の来訪請求者署名情報を請求用秘密鍵により暗号化し、同様に読取られる請求用公開鍵とともに(玄関機CPU17に接続される)玄関機I/F18から玄関機ラインL1、制御機3、居室機ラインL2を経由して居住支払者が在室中の住戸内の当該居室機に送出するとともに、請求用操作部11の使用により入力される請求額を、前述の支払用公開鍵又は請求用秘密鍵により暗号化して同様な経路で居住支払者が在室中の住戸内の当該居室機に送出することができる。一方、請求用暗復号化処理部16は、その復号化機能として、居室機2a、2b、・・・から伝送されてくる暗号化された居住支払者署名情報を、請求情報読取部15にて請求用携行端末4の請求用記憶部40から読取られる前述の請求用事前信頼済公開鍵により復号化するとともに、同様に居室機2a、2b、・・・から伝送されてくる暗号化された支払情報を、前述の請求用秘密鍵により復号化することができる。
【0045】
玄関機CPU17は、当該集合玄関機の構成各部を制御するためのものである。また、玄関機I/F18は、映像撮像部12から玄関機ラインL1への信号伝送路、玄関機通話部14及び玄関機ラインL1間の双方向の信号伝送路(下り/上り方向の通話路)、玄関機CPU17及び玄関機ラインL1間の双方向の信号伝送路をそれぞれ形成するためのものである。
【0046】
また、集合玄関機1によれば、前述の構成各部(10、11、12、13、14、15、16、17、18)のみならず、破線で示すように、玄関機CPU17からのデータ出力を請求用携行端末4に送出するための出力インターフェース(出力I/F)を備えることもできる。なお、出力I/Fが有する機能は、請求情報読取部15に備えることもできる。
【0047】
次に、居室機2a、2b、・・・の具体的な構成について、図3のブロック図を参照して説明する。同図に示す居室機2a、2b、・・・には、前述の居室機通話部20、応答操作部21、支払用操作部22、居室機表示部23、支払情報読取部24及び居室機記憶部25と、支払用暗復号化処理部26、居室機CPU27及び居室機インターフェース(以下、居室機I/Fという。)28とが備えられている。
【0048】
この居室機2a、2b、・・・において、支払用暗復号化処理部26は、その暗号化機能として、居室機記憶部25から読出した居住支払者署名情報を支払用秘密鍵により暗号化し、同様に読取られる支払用公開鍵とともに(居室機CPU27に接続される)居室機I/F28から居室機ラインL2、制御機3、玄関機ラインLを経由して集合玄関機1に送出するとともに、支払情報読取部24にて支払用携行手段5a、5b、・・・から読取られる支払情報を、集合玄関機1から伝送されてくる前述の請求用公開鍵により暗号化して同様な経路で当該集合玄関機に送出することができる。一方、支払用暗復号化処理部26は、その復号化機能として、前述の請求用公開鍵と同様な経路で集合玄関機1から伝送されてくる暗号化された来訪請求者署名情報を、居室機記憶部25から読出した支払用事前信頼済公開鍵により復号化するとともに、前述の請求用公開鍵及び来訪請求者署名情報と同様な経路で集合玄関機1から伝送されてくる請求額(にかかる情報)を、居室機記憶部25から読出した支払用秘密鍵又は前述の請求用公開鍵により復号化することができる。
【0049】
居室機CPU27は、当該居室機の構成各部を制御するためのものである。また、居室機I/F28は、居室機通話部20及び居室機ラインL2間の双方向の信号伝送路(下り/上り方向の通話路)、居室機ラインL2から居室機表示部23への信号伝送路、居室機CPU27及び居室機ラインL2間の双方向の信号伝送路をそれぞれ形成するためのものである。
【0050】
このように構成された本発明の実施例によるインターホンシステムにおいて、以下、具体的な決済手続きにかかる動作について、図1乃至図3と、第1の請求/支払動作を示す図4のフローチャート図、第2の請求/支払動作を示す図5のフローチャート図とをそれぞれ参照して説明する。
【0051】
図1に示す集合住宅の各住戸内に在室中の居住者のうち、ここでは、A号室内に在室中の居住者が決済手続き行う対象の居住支払者であるとき、来訪請求者によれば、自身が携行する請求用携行端末4の請求用携行記憶部40に、前述の請求用公開鍵、請求用秘密鍵来訪請求者署名情報及び請求用事前信頼済公開鍵をそれぞれ、予め保存させておく。また、集合住宅の各住戸内に設置される居室機2a、2b、・・・の居室機記憶部25についても、前述の支払用公開鍵、支払用秘密鍵、居住支払者署名情報及び支払用事前信頼済公開鍵がそれぞれ、予め保存されているものとする。
【0052】
次に、請求用携行端末4を携行している来訪請求者によれば、決済手続きを行う前提として、図1図2に示す集合玄関機1の呼出操作部10を使用してA号室内に在室中の居住支払者を呼出すための所定の呼出操作を行う。この操作を検出した玄関機CPU17は、呼出先であるA号室内の居室機2aを指定するための居室機番号、呼出元である集合玄関機1を示す玄関機番号が付加された呼出信号を生成するとともに、映像撮像部11を制御し、呼出操作を行った来訪請求者の映像(集合玄関の周囲環境下の映像を含む。)の撮像を開始させることにより映像信号が生成される。
【0053】
また、集合玄関機1の玄関機CPU17にて生成された呼出信号、映像撮像部11にて生成された映像信号はそれぞれ、所定の伝送フォーマットで、玄関機I/F18から玄関機ラインL1、制御機3、居室機ラインL2を経由して図3に示す居室機2a、2b、・・・の居室機I/F28にマルチキャストでフレーム毎に伝送される。
【0054】
居室機2a、2b、・・・において、居室機CPU27はそれぞれ、居室機I/F28にて受信された呼出信号に付加されている居室番号と自居室機に予め割当てられている居室機番号とを照合し、当該居室機番号が一致した場合にのみ、来訪請求者からの呼出しがある旨の呼出報知を、居室機通話部20の居室機スピーカ201からの呼出音や音声メッセージの出力、居室機表示部23への呼出メッセージや絵データの表示で行うことができ、さらには、居室機表示部23を映像出画可能な状態に制御する。ここでは、居室機2aの居室機CPU27のみ当該居室機番号が一致し、前述の呼出報知が行われるとともに、居室機I/F28にて受信された映像信号、すなわち、集合玄関機1の映像撮像部11にて撮像された来訪請求者の映像を居室機表示部23に出画させることができる。
【0055】
次に、前述のような呼出報知及び映像の出画をもとに、来訪請求者からの呼出しがあることを確認したA号室内に在室中の居住支払者が、図1図2に示す居室機2aの応答操作部21を使用して所定の応答操作を行うと、この操作を検出した居室機CPU27、制御機3及び図3に示す集合玄関機1の玄関機CPU17の制御(詳述せず。)により、居住支払者が使用する居室機通話部20の居室機マイク200から居室機I/F28、居室機ラインL2、制御機3、玄関機ラインL1、集合玄関機1の玄関機I/F18を経由して来訪請求者が使用する玄関機通話部14の玄関機スピーカ141までの信号伝送路(上り方向の通話路)と、来訪請求者が使用する玄関機通話部14の玄関機マイク140から玄関機I/F18、玄関機ラインL1、制御機3、居室機ラインL2、居室機2aの居室機I/F28を経由して居住支払者が使用する居室機通話部20の居室機スピーカ201までの信号伝送路(下り方向の通話路)とがそれぞれ形成され、形成された信号伝送路を経由して音声信号を送受信することで通話が成立する。
【0056】
前述のような通話成立時において、来訪請求者によれば、A号室内に在室中の居住支払者に対して決済手続きが必要であることを通知することができる。一方、この居住支払者によれば、具体的な決済手続きを開始するにあたり、防犯性を高めるため、来訪請求者の正当性等を事前に確認する必要があることから、請求用携行端末4の請求用携行記憶部40に保存されている請求用公開鍵と、この請求用公開鍵に対応して当該来訪請求者が署名した内容の来訪請求者署名情報を居室機2aに送出するように通知することができる。
『第1の請求/支払動作(図4を参照。)』
次に、第1の請求/支払動作として、前述のような通話成立時において決済手続きを開始するにあたり(ステップST1)、来訪請求者によれば、自身が携行している図1図2に示す請求用携行端末4の請求用携行記憶部40に保存されている請求用公開鍵、請求用秘密鍵及び来訪請求者署名情報をそれぞれ、集合玄関機1の請求情報読取部15にて読取らせる。
【0057】
また、集合玄関機1の玄関機CPU17は、請求用暗復号化処理部16を制御し、請求情報読取部15にて読取られた請求用公開鍵請求用秘密鍵及び来訪請求者署名情報のうち、来訪請求者署名情報について請求用秘密鍵により暗号化させ、前述の請求用公開鍵及び暗号化された来訪請求者署名情報に、送信先であるA号室内の居室機2aを指定するための居室機番号、送信元である集合玄関機1を示す玄関機番号を付加した請求情報信号を生成する。この請求情報信号は、前述の呼出信号と同様な信号伝送路を経由して図3に示す居室機2a、2b、・・・の居室機I/F28に伝送される(ステップST2)。
【0058】
なお、制御機3において、玄関機ラインL1、居室機ラインL2にそれぞれ接続された外部I/F30のネットワ−ク監視部300は、集合玄関機1からの請求情報信号を受信すると、インターネット等の外部ネットワーク6との間の接続を遮断することができる。
【0059】
居室機2a、2b、・・・において、居室機CPU27はそれぞれ、居室機I/F28にて受信された請求情報信号に付加されている居室番号と自居室機に予め割当てられている居室機番号とを照合し、当該居室機番号が一致した場合にのみ、請求用公開鍵及び暗号化された来訪請求者署名情報がそれぞれ、自居室機宛ての当該鍵及び情報であると判断する。ここでは、居室機2aの居室機CPU27のみ当該居室機番号が一致し、請求用公開鍵及び暗号化された来訪請求者署名情報が有効であると判断される。
【0060】
この後、居室機2aの居室機CPU27は、支払用暗復号化処理部26を制御し、有効であると判断した来訪請求者署名情報について、居室機記憶部25から読出した支払用事前信頼済公開鍵により復号化させることで、来訪請求者の身元及び請求用公開鍵が正当であると判断し(ステップST3)、居室機記憶部25に保存されている支払用公開鍵、支払用秘密鍵及び居住支払者署名情報をそれぞれ読出す。
【0061】
また、居室機2aの居室機CPU27は、支払用暗復号化処理部26を制御し、居室機記憶部25から読出した支払用公開鍵、支払用秘密鍵及び居住支払者署名情報のうち、居住支払者署名情報について支払用秘密鍵により暗号化させ、前述の支払用公開鍵及び暗号化された居住支払者署名情報に、送信先である集合玄関機1を指定するための玄関機番号、送信元であるA号室内の居室機2aを示す居室機番号を付加した第1の支払情報信号を生成する。この第1の支払情報信号は、前述の呼出信号、請求情報信号と逆の信号伝送路を経由して集合玄関機1の玄関機I/F18に伝送される(ステップST4)。
【0062】
なお、居室機2aの居室機CPU27によれば、前述のような、来訪請求者の身元及び請求用公開鍵が正当である旨の情報について、例えば、居室機表示部23における確認メッセージや絵データの表示で居住通知者に通知することができる。
【0063】
集合玄関機1の玄関機CPU17は、玄関機I/F18にて受信された第1の支払情報信号に付加されている玄関機番号と自玄関機に予め割当てられている玄関機番号とが一致し、支払用公開鍵及び暗号化された居住支払者署名情報が自玄関機宛ての当該鍵及び情報であると判断する。
【0064】
また、集合玄関1の玄関機CPU17は、請求用暗復号化処理部16を制御し、有効であると判断した居住支払者署名情報について、請求情報読取部15により請求用携行端末4の請求用携行記憶部40から読取られた請求用事前信頼済公開鍵によって復号化させることで、居住支払者の身元及び支払用公開鍵が正当であると判断する(ステップST5)。
【0065】
さらに、集合玄関機1の玄関機CPU17によれば、前述のような、居住支払者の身元及び支払用公開鍵が正当である旨の情報について、例えば、玄関機表示部13における確認メッセージや絵データの表示で来訪請求者に通知することができる。
【0066】
なお、請求用携行端末4に表示機能、例えば、端末表示部(図示せず。)が備えられている場合、集合玄関機1の玄関機CPU17は、前述のような、居住支払者の身元及び支払用公開鍵が正当である旨の情報を生成し、破線で示す出力I/Fを経由して請求用携行端末4に送出することで、例えば、端末表示部における確認メッセージや絵データの表示で来訪請求者に通知することもできる。
【0067】
この後、来訪請求者は、集合玄関機1の請求用操作部11を使用して決済手続きに必要な請求額を入力する。この操作を検出した玄関機CPU17は、請求用暗復号化処理部16を制御し、請求額について、前述のように有効であると判断した支払用公開鍵により暗号化させ、この暗号化された請求額情報に、送信先であるA号室内の居室機2aを指定するための居室機番号、送信元である集合玄関機1を示す玄関機番号を付加した請求額情報信号を生成する。この請求額情報信号は、前述の呼出信号、請求情報信号と同様な信号伝送路を経由して居室機2a、2b、・・・の居室機I/F28に伝送される(ステップST6)。
【0068】
なお、請求用携行端末4に操作機能、例えば、端末操作部(図示せず。)が備えられている場合、来訪請求者は、この端末操作部を使用して決済手続きに必要な請求額を入力し、集合玄関機1の請求情報読取部15にて読取らせることもできる。
【0069】
居室機2a、2b、・・・において、居室機CPU27はそれぞれ、居室機I/F28にて受信された請求額情報信号に付加されている居室番号と自居室機に予め割当てられている居室機番号とを照合し、当該居室機番号が一致した場合にのみ、請求額情報が自居室機宛ての当該情報であると判断する。ここでは、居室機2aの居室機CPU27のみ当該居室機番号が一致し、請求額情報が有効であると判断される。
【0070】
また、居室機2aの居室機CPU27は、支払用暗復号化処理部26を制御し、有効であると判断した請求額情報について、居室機記憶部25から読出した支払用秘密鍵により復号化させることで(ステップST7)、決済手続きに必要な具体的な請求額を、例えば、居室機表示部23に表示させて居住支払者に通知することができる。
【0071】
この後、居住支払者は、通知された請求額を支払うにあたり必要な支払方法について、居室機2aの支払用操作部22を使用して選択する。この操作を検出した居室機CPU27は、支払情報読取部24を制御し、選択された支払方法に対応して支払用携行手段5aに保存されている当該請求額にかかる支払情報を読取らせる(ステップST8)。
【0072】
また、居室機2aの居室機CPU27は、支払用暗復号化処理部26を制御し、支払情報読取部24にて読取られた支払情報を、前述のように有効であると判断した請求用公開鍵により暗号化させ、この暗号化された支払情報に、送信先である集合玄関機1を指定するための玄関機番号、送信元であるA号室内の居室機2aを示す居室機番号を付加した第2の支払情報信号を生成する。この第2の支払情報信号は、前述の第1の支払情報信号と同様な信号伝送路を経由して集合玄関機1の玄関機I/F18に伝送される(ステップST9)。
【0073】
集合玄関機1の玄関機CPU17は、玄関機I/F18にて受信された第2の支払情報信号に付加されている玄関機番号と自玄関機に予め割当てられている玄関機番号とが一致し、支払情報が自玄関機宛ての有効な当該情報であると判断する。
【0074】
また、集合玄関機1の玄関機CPU17は、請求用暗復号化処理部16を制御し、有効であると判断した支払情報について、前述の請求用秘密鍵により復号化させることで、居住支払者による支払手続きに対応する支払情報が正当であると判断する(ステップST10)。
【0075】
さらに、集合玄関機1の玄関機CPU17によれば、前述のような、居住支払者による支払手続きに対応する支払情報が正当である旨の情報について、例えば、玄関機表示部13における確認メッセージや絵データの表示で来訪請求者に通知することができる。
【0076】
なお、請求用携行端末4に表示機能、例えば、端末表示部(図示せず。)が備えられている場合、集合玄関機1の玄関機CPU17は、前述のような、居住支払者による支払手続きに対応する支払情報が正当である旨の情報を生成し、破線で示す出力I/Fを経由して請求用携行端末4に送出することで、例えば、端末表示部における確認メッセージや絵データの表示で来訪請求者に通知することもできる。
【0077】
この後、集合玄関機1の玄関機CPU17は、決済手続きが正常に完了した旨の決済完了情報を生成し、この決済完了情報に、送信先であるA号室内の居室機2aを指定するための居室機番号、送信元である集合玄関機1を示す玄関機番号を付加した決済完了情報信号を生成する。この決済完了情報信号は、前述の呼出信号、請求情報信号及び請求額情報信号と同様な信号伝送路を経由して居室機2a、2b、・・・の居室機I/F28に伝送される(ステップST11)。
【0078】
居室機2a、2b、・・・において、居室機CPU27はそれぞれ、居室機I/F28にて受信された決済完了情報信号に付加されている居室番号と自居室機に予め割当てられている居室機番号とを照合し、当該居室機番号が一致した場合にのみ、決済完了情報が自居室機宛ての当該情報であると判断する。ここでは、居室機2aの居室機CPU27のみ当該居室機番号が一致し、決済完了情報が有効であると判断され、例えば、その旨の確認メッセージや絵データ等を居室機表示部23に表示させる、及び/又は居室機通話部20の居室機スピーカ201から確認音や音声メッセージ等を出力させることで、居住来訪者に決済手続きが正常に完了したことを通知することができる(ステップST12、ST13)。
【0079】
なお、来訪請求者によれば、前述のような、決済手続きが正常に完了した旨の通知を、通話成立時における音声信号を使用し、送話音声で居住支払者に通知することもできる。
【0080】
また、第1の請求/支払動作において、制御機3によれば、玄関機ラインL1、居室機ラインL2にそれぞれ接続された外部I/F30のネットワ−ク監視部300は、集合玄関機1からの決済完了情報信号を受信すると、前述の請求情報信号の受信時より継続して遮断させていたインターネット等の外部ネットワーク6との間を再接続する。この制御により、外部ネットワーク6との間が遮断され再接続されるまでの間、玄関機ラインL1、居室機ラインL2をそれぞれ送受信される前述の各種信号が外部ネットワーク6に伝送されることはなく、情報漏洩の発生が未然に防止されることで防犯性が高められる。
『第2の請求/支払動作(図5を参照。)』
次に、前述の第1の請求/支払動作とは異なる第2の請求/支払動作として、前述のような通話成立時において決済手続きを開始するにあたり(ステップST51)、来訪請求者によれば、自身が携行している図1図2に示す請求用携行端末4の請求用携行記憶部40に保存されている請求用公開鍵、請求用秘密鍵及び来訪請求者署名情報をそれぞれ、集合玄関機1の請求情報読取部15にて読取らせる。
【0081】
また、集合玄関機1の玄関機CPU17は、請求用暗復号化処理部16を制御し、請求情報読取部15にて読取られた請求用公開鍵請求用秘密鍵及び来訪請求者署名情報のうち、来訪請求者署名情報について請求用秘密鍵により暗号化させ、前述の請求用公開鍵及び暗号化された来訪請求者署名情報に、送信先であるA号室内の居室機2aを指定するための居室機番号、送信元である集合玄関機1を示す玄関機番号を付加した請求情報信号を生成する。この請求情報信号は、前述の呼出信号と同様な信号伝送路を経由して図3に示す居室機2a、2b、・・・の居室機I/F28に伝送される(ステップST52)。
【0082】
なお、制御機3において、玄関機ラインL1、居室機ラインL2にそれぞれ接続された外部I/F30のネットワ−ク監視部300は、集合玄関機1からの請求情報信号を受信すると、インターネット等の外部ネットワーク6との間の接続を遮断することができる。
【0083】
居室機2a、2b、・・・において、居室機CPU27はそれぞれ、居室機I/F28にて受信された請求情報信号に付加されている居室番号と自居室機に予め割当てられている居室機番号とを照合し、当該居室機番号が一致した場合にのみ、請求用公開鍵及び暗号化された来訪請求者署名情報がそれぞれ、自居室機宛ての当該鍵及び情報であると判断する。ここでは、居室機2aの居室機CPU27のみ当該居室機番号が一致し、請求用公開鍵及び暗号化された来訪請求者署名情報が有効であると判断される。
【0084】
この後、居室機2aの居室機CPU27は、支払用暗復号化処理部26を制御し、有効であると判断した来訪請求者署名情報について、居室機記憶部25から読出した支払用事前信頼済公開鍵により復号化させることで、来訪請求者の身元及び請求用公開鍵が正当であると判断する(ステップST53)。
【0085】
また、居室機2aの居室機CPU27は、前述のような、来訪請求者の身元及び請求用公開鍵が正当である旨の情報について、例えば、居室機表示部23における確認メッセージや絵データの表示で居住通知者に通知することができ、その旨の確認情報に、送信先である集合玄関機1を指定するための玄関機番号、送信元であるA号室内の居室機2aを示す居室機番号を付加した確認情報信号を生成する。この確認情報信号は、前述の呼出信号、請求情報信号と逆の信号伝送路を経由して集合玄関機1の玄関機I/F18に伝送される(ステップST54)。
【0086】
集合玄関機1の玄関機CPU17は、玄関機I/F18にて受信された確認情報信号に付加されている玄関機番号と自玄関機に予め割当てられている玄関機番号とが一致し、確認情報が自玄関機宛ての当該情報であると判断する。この玄関機CPU17によれば、前述のような確認情報について、例えば、玄関機表示部13における確認メッセージや絵データの表示で来訪請求者に通知することができる。
【0087】
なお、請求用携行端末4に表示機能、例えば、端末表示部(図示せず。)が備えられている場合、集合玄関機1の玄関機CPU17は、前述のような確認情報を生成し、破線で示す出力I/Fを経由して請求用携行端末4に送出することで、例えば、端末表示部における確認メッセージや絵データの表示で来訪請求者に通知することもできる。
【0088】
また、居住支払者によれば、前述のような確認情報の通知を、通話成立時における音声信号を使用し、送話音声で来訪請求者に通知することもできる。
【0089】
この後、来訪請求者は、集合玄関機1の請求用操作部11を使用して決済手続きに必要な請求額を入力する。この操作を検出した玄関機CPU17は、請求用暗復号化処理部16を制御し、請求額について、前述のように請求情報読取部15にて読取られた請求用秘密鍵により暗号化させ、この暗号化された請求額情報に、送信先であるA号室内の居室機2aを指定するための居室機番号、送信元である集合玄関機1を示す玄関機番号を付加した請求額情報信号を生成する。この請求額情報信号は、前述の呼出信号、請求情報信号と同様な信号伝送路を経由して居室機2a、2b、・・・の居室機I/F28に伝送される(ステップST55)。
【0090】
居室機2a、2b、・・・において、居室機CPU27はそれぞれ、居室機I/F28にて受信された請求額情報信号に付加されている居室番号と自居室機に予め割当てられている居室機番号とを照合し、当該居室機番号が一致した場合にのみ、請求額情報が自居室機宛ての当該情報であると判断する。ここでは、居室機2aの居室機CPU27のみ当該居室機番号が一致し、請求額情報が有効であると判断される。
【0091】
また、居室機2aの居室機CPU27は、支払用暗復号化処理部26を制御し、有効であると判断した請求額情報について、前述のように有効であると判断した請求用公開鍵により復号化させることで(ステップST56)、決済手続きに必要な具体的な請求額を、例えば、居室機表示部23に表示させて居住支払者に通知することができる。
【0092】
この後、居住支払者は、通知された請求額を支払うにあたり必要な支払方法について、居室機2aの支払用操作部22を使用して選択する。この操作を検出した居室機CPU27は、支払情報読取部24を制御し、選択された支払方法に対応して支払用携行手段5aに保存されている当該請求額にかかる支払情報を読取らせる(ステップST57)。
【0093】
また、居室機2aの居室機CPU27は、支払用暗復号化処理部26を制御し、支払情報読取部24にて読取られた支払情報を、前述のように有効であると判断した請求用公開鍵により暗号化させ、この暗号化された支払情報に、送信先である集合玄関機1を指定するための玄関機番号、送信元であるA号室内の居室機2aを示す居室機番号を付加した支払情報信号を生成する。この支払情報信号は、前述の確認情報信号と同様な信号伝送路を経由して集合玄関機1の玄関機I/F18に伝送される(ステップST58)。
【0094】
集合玄関機1の玄関機CPU17は、玄関機I/F18にて受信された支払情報信号に付加されている玄関機番号と自玄関機に予め割当てられている玄関機番号とが一致し、支払情報が自玄関機宛ての有効な当該情報であると判断する。
【0095】
また、集合玄関機1の玄関機CPU17は、請求用暗復号化処理部16を制御し、有効であると判断した支払情報について、前述の請求用秘密鍵により復号化させることで、居住支払者による支払手続きに対応する支払情報が正当であると判断する(ステップST59)。
【0096】
さらに、集合玄関機1の玄関機CPU17によれば、前述のような、居住支払者による支払手続きに対応する支払情報が正当である旨の情報について、例えば、玄関機表示部13における確認メッセージや絵データの表示で来訪請求者に通知することができる。
【0097】
なお、請求用携行端末4に表示機能、例えば、端末表示部(図示せず。)が備えられている場合、集合玄関機1の玄関機CPU17は、前述のような、居住支払者による支払手続きに対応する支払情報が正当である旨の情報を生成し、破線で示す出力I/Fを経由して請求用携行端末4に送出することで、例えば、端末表示部における確認メッセージや絵データの表示で来訪請求者に通知することもできる。
【0098】
この後、集合玄関機1の玄関機CPU17は、決済手続きが正常に完了した旨の決済完了情報を生成し、この決済完了情報に、送信先であるA号室内の居室機2aを指定するための居室機番号、送信元である集合玄関機1を示す玄関機番号を付加した決済完了情報信号を生成する。この決済完了情報信号は、前述の呼出信号、請求情報信号及び請求額情報信号と同様な信号伝送路を経由して居室機2a、2b、・・・の居室機I/F28に伝送される(ステップST61)。
【0099】
居室機2a、2b、・・・において、居室機CPU27はそれぞれ、居室機I/F28にて受信された決済完了情報信号に付加されている居室番号と自居室機に予め割当てられている居室機番号とを照合し、当該居室機番号が一致した場合にのみ、決済完了情報が自居室機宛ての当該情報であると判断する。ここでは、居室機2aの居室機CPU27のみ当該居室機番号が一致し、決済完了情報が有効であると判断され、例えば、その旨の確認メッセージや絵データ等を居室機表示部23に表示させる、及び/又は居室機通話部20の居室機スピーカ201から確認音や音声メッセージ等を出力させることで、居住来訪者に決済手続きが正常に完了したことを通知することができる(ステップST62、ST63)。
【0100】
なお、来訪請求者によれば、前述のような、決済手続きが正常に完了した旨の通知を、通話成立時における音声信号を使用し、送話音声で居住支払者に通知することもできる。
【0101】
また、第2の請求/支払動作において、制御機3によれば、前述の第1の請求/支払動作と同様、玄関機ラインL1、居室機ラインL2にそれぞれ接続された外部I/F30のネットワ−ク監視部300は、集合玄関機1からの決済完了情報信号を受信すると、前述の請求情報信号の受信時より継続して遮断させていたインターネット等の外部ネットワーク6との間を再接続する。この制御により、外部ネットワーク6との間が遮断され再接続されるまでの間、玄関機ラインL1、居室機ラインL2をそれぞれ送受信される前述の各種信号が外部ネットワーク6に伝送されることはなく、情報漏洩の発生が未然に防止されることで防犯性が高められる。
【0102】
本発明のインターホンシステムにおいては、特定の実施の形態をもって説明してきたが、この形態に限定されるものでなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られた如何なる構成の当該装置であっても採用できるということはいうまでもないことである。
【0103】
例えば、本発明の実施例によれば、玄関機として集合玄関に設置される集合玄関機1を適用したが、この態様に限定されるものではない。例えば、戸建住宅や集合住宅の各住戸の住戸玄関に設置される当該玄関機、すなわち、玄関子機を適用することもできる。
【0104】
また、本発明の実施例によれば、通信線がそれぞれ接続され、インターネット等の外部ネットワーク6に接続可能であり、玄関機ラインL1を経由して集合玄関機1からの決済情報が検出されると、集合玄関機1からの決済完了が検出されるまでの間、外部ネットワーク6との間の接続を遮断するためのネットワーク監視部300を備える外部I/F30を、制御機3に設けたが、この態様に限定されるものではない。例えば、同様な機能を有する外部I/F30を、制御機3とともに、又は制御機3に代えて、集合玄関機1の例えば、玄関機I/F18の当該回路内(図2を参照。)や居室機2a、2b、・・・の例えば、居室機I/F28の当該回路内(図3を参照。)にそれぞれ備えることもでき、情報漏洩の発生を未然に防止することで防犯性がさらに高められる。
【0105】
さらに、本発明の実施例によれば、支払情報を読取る支払情報読取部と、支払用公開鍵、支払用秘密鍵、居住支払者署名情報及び支払用事前信頼済公開鍵をそれぞれ保存する記憶部と、支払用の暗復号化処理部とを、居室機2a、2b、・・・に備える態様(図3に示す支払情報読取部24、居室機記憶部25及び支払用暗復号化処理部26)について説明したが、この態様に限定されるものではない。例えば、居室機2a、2b、・・・に代えて、制御機3に備えることができる。
【符号の説明】
【0106】
1……集合玄関機(玄関機)
10……呼出操作部
11……請求用操作部
12……映像撮像部
14……玄関機通話部
15……請求情報読取部
16……請求用暗復号化処理部
18……玄関機I/F(玄関機インターフェース)
2a、2b、・・・ ……居室機
20……居室機通話部
21……応答操作部
22……支払用操作部
23……居室機表示部
24……支払情報読取部
25……居室機記憶部
26……支払用暗復号化処理部
28……居室機I/F(居室機インターフェース)
3……制御機
4……請求用携行端末(請求用携行手段)
40…請求用携行記憶部
5a、5b、・・・……支払用携行手段
L1……玄関機ライン(通信線)
L2……居室機ライン(通信線)
図1
図2
図3
図4
図5