特許第5808752号(P5808752)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5808752通信装置、通信方法、無線通信システム及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5808752
(24)【登録日】2015年9月18日
(45)【発行日】2015年11月10日
(54)【発明の名称】通信装置、通信方法、無線通信システム及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/10 20060101AFI20151021BHJP
   H04J 99/00 20090101ALI20151021BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20151021BHJP
【FI】
   H04B7/10 A
   H04J15/00
   H04W16/28
【請求項の数】26
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2012-544522(P2012-544522)
(86)(22)【出願日】2010年11月10日
(65)【公表番号】特表2013-514725(P2013-514725A)
(43)【公表日】2013年4月25日
(86)【国際出願番号】US2010056220
(87)【国際公開番号】WO2011084234
(87)【国際公開日】20110714
【審査請求日】2012年6月18日
【審判番号】不服2014-19136(P2014-19136/J1)
【審判請求日】2014年9月25日
(31)【優先権主張番号】12/639,044
(32)【優先日】2009年12月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ソフェル,メナシェ
(72)【発明者】
【氏名】カシェル,アッサフ
【合議体】
【審判長】 水野 恵雄
【審判官】 清水 祐樹
【審判官】 吉田 隆之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−219554(JP,A)
【文献】 特表2008−512955(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/061964(WO,A1)
【文献】 特開2000−59279(JP,A)
【文献】 特開平9−200115(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0279448(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/02-7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリにより信号を送受信する無線通信ユニットを有する装置であって、
前記無線通信ユニットは、複数の送信セクタスキャン(TXSS)を含むTXSSシーケンスを複数回反復し、前記複数のTXSSの各々は、異なる準オムニ指向性アンテナアセンブリが、前記準オムニ指向性アンテナアセンブリの複数の送信アンテナセクタから、複数の第1のトレーニングパケットの送信信号を送信することを含み、
前記無線通信ユニットは、前記第1のトレーニングパケットの送信信号に応じて、前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリの受信モードにおいて、複数の第2のトレーニングパケットの送信信号を別の装置から受信し、
前記無線通信ユニットは、前記第2のトレーニングパケットの送信信号に基づいて、前記別の装置に送信するために選択される少なくとも1つの送信アンテナアセンブリと前記別の装置から送信信号を受信するために選択される受信アンテナアセンブリとを選択する、装置。
【請求項2】
前記無線通信ユニットは、前記第2のトレーニングパケットの送信信号に基づいて、前記別の装置に送信するために選択される少なくとも1つの送信アンテナアセンブリの選択される少なくとも1つの送信アンテナセクタを選択する、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記第2のトレーニングパケットの送信信号の内の少なくとも1つの送信信号は、前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリの内の指定されたアンテナアセンブリの通知と通知されたアンテナアセンブリの少なくとも1つの送信アンテナセクタの通知とを含み、選択された前記送信アンテナセクタは通知された送信アンテナセクタを含む、請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記複数の第2のトレーニングパケットの送信信号は、前記別の装置の1つ以上の準オムニ指向性アンテナアセンブリからの複数の送信信号を含む、請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記複数の第2のトレーニングパケットの送信信号は、前記別の装置の前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリの内の1つからの複数の送信信号を含む、請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記複数の第1のトレーニングパケットの送信信号のうちの第1のトレーニングパケットの送信信号の各々は、前記第1のトレーニングパケットの送信信号を送信する送信アンテナセクタの通知を含む、請求項2−の何れか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記無線通信ユニットは前記別の装置の複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリから前記複数の第2のトレーニングパケットの送信信号を受信し、前記第2のトレーニングパケットの送信信号に基づいて、前記無線通信ユニットは、前記無線通信ユニットに送信を行う前記別の装置が使用する前記別の装置の前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリの内の少なくとも1つのアンテナアセンブリの通知を、前記別の装置に送信する、請求項1−の何れか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリは少なくとも第1及び第2のアンテナアセンブリを含み、該第1及び第2のアンテナアセンブリは少なくとも第1及び第2の異なる方向のカバレッジを有する少なくとも第1及び第2の準オムニ指向性アンテナをそれぞれ有する、請求項1−の何れか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも第1及び第2のアンテナアセンブリは当該装置の少なくとも第1及び第2の側面にそれぞれ設けられている、請求項記載の装置。
【請求項10】
前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリは1つ以上のフェーズドアレーアンテナを含む、請求項1−の何れか1項に記載の装置。
【請求項11】
複数の送信セクタスキャン(TXSS)を含むTXSSシーケンスを複数回反復するステップであって、前記複数のTXSSの各々は、第1の装置の複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリの内の準オムニ指向性アンテナアセンブリ各々により、前記準オムニ指向性アンテナアセンブリの複数の送信アンテナセクタから、複数の第1のトレーニングパケットの送信信号を送信するステップと、
前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリにより、受信モードにおいて、前記第1のトレーニングパケットの送信信号に応じて、第2の装置から複数の第2のトレーニングパケットの送信信号を受信するステップと、
前記第2のトレーニングパケットの送信信号に基づいて、前記第2の装置に送信するために選択される少なくとも1つの送信アンテナアセンブリと前記第2の装置から送信信号を受信するために選択される受信アンテナアセンブリとを選択するステップと
を有する方法。
【請求項12】
記選択するステップにおいて、前記第2のトレーニングパケットの送信信号に基づいて、前記第2の装置に送信するために選択される少なくとも1つの送信アンテナアセンブリの選択される少なくとも1つの送信アンテナセクタを選択する、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記第2のトレーニングパケットの送信信号の内の少なくとも1つの送信信号は、前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリの内の指定されたアンテナアセンブリの通知と通知されたアンテナアセンブリの少なくとも1つの送信アンテナセクタの通知とを含み、選択された前記送信アンテナセクタは通知された送信アンテナセクタを含む、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記複数の第2のトレーニングパケットの送信信号は、前記第2の装置の前記1つ以上の準オムニ指向性アンテナアセンブリからの複数の送信信号を含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記複数の第2のトレーニングパケット送信信号は、前記の装置の前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリの内の1つからの複数の送信信号を含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記複数の第1のトレーニングパケットの送信信号のうちの第1のトレーニングパケットの送信信号の各々は、前記第1のトレーニングパケットの送信信号を送信する送信アンテナセクタの通知を含む、請求項11−15の何れか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記2の装置の複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリから前記複数の第2のトレーニングパケットの送信信号を受信し、及び、前記第2のトレーニングパケットの送信信号に基づいて、前記第1の装置に送信を行う前記第2の装置が使用する前記第2の装置の前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリの内の少なくとも1つのアンテナアセンブリの通知を、前記第2の装置に送信するステップを有する、請求項11−16の何れか1項に記載の方法。
【請求項18】
複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリを有する第1の無線通信装置を有する無線通信システムであって、
前記第1の無線通信装置は、複数の送信セクタスキャン(TXSS)を含むTXSSシーケンスを複数回反復し、前記複数のTXSSの各々は、異なる準オムニ指向性アンテナアセンブリが、前記準オムニ指向性アンテナアセンブリの複数の送信アンテナセクタから、複数の第1のトレーニングパケットの送信信号を送信することを含み、
前記第1の無線通信装置は、前記第1のトレーニングパケットの送信信号に応じて、前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリの受信モードにおいて、複数の第2のトレーニングパケットの送信信号を第2の無線通信装置から受信し、
前記第1の無線通信装置は、前記第2のトレーニングパケットの送信信号に基づいて、前記第2の無線通信装置に送信するために選択される少なくとも1つの送信アンテナアセンブリと前記第2の無線通信装置から送信信号を受信するために選択される受信アンテナアセンブリとを選択する、無線通信システム。
【請求項19】
前記第1の無線通信装置は前記第2のトレーニングパケットの送信信号に基づいて、前記第2の無線通信装置に送信するために選択される少なくとも1つの送信アンテナアセンブリの選択される少なくとも1つの送信アンテナセクタを選択する、請求項18に記載の無線通信システム。
【請求項20】
前記複数の第2のトレーニングパケットの送信信号は、前記第2の無線通信装置の1つ以上の準オムニ指向性アンテナアセンブリからの複数の送信信号を含む、請求項18又は19に記載の無線通信システム。
【請求項21】
前記複数の第1のトレーニングパケットの送信信号のうちの第1のトレーニングパケットの送信信号の各々は、前記第1のトレーニングパケットの送信信号を送信する送信アンテナセクタの通知を含む、請求項18−20の何れか1項に記載の無線通信システム。
【請求項22】
前記第1の無線通信装置は前記第2の無線通信装置の複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリから前記複数の第2のトレーニングパケットの送信信号を受信し、前記第2のトレーニングパケットの送信信号に基づいて、前記第1の無線通信装置は、前記第1の無線通信装置に対して送信を行う前記第2の無線通信装置が使用する前記第2の無線通信装置の前記複数のアンテナアセンブリの内の少なくとも1つのアンテナアセンブリの通知を、前記第2の無線通信装置に送信する、請求項18−21の何れか1項に記載の無線通信システム。
【請求項23】
通信方法を第1の装置に実行させるコンピュータプログラムであって、前記通信方法は、
複数の送信セクタスキャン(TXSS)を含むTXSSシーケンスを複数回反復するステップであって、前記複数のTXSSの各々は、第1の装置の複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリの内の準オムニ指向性アンテナアセンブリ各々により、前記準オムニ指向性アンテナアセンブリの複数の送信アンテナセクタから、複数の第1のトレーニングパケットの送信信号を送信するステップと、
前記複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリにより、受信モードにおいて、前記第1のトレーニングパケットの送信信号に応じて、第2の装置から複数の第2のトレーニングパケットの送信信号を受信するステップと、
前記第2のトレーニングパケットの送信信号に基づいて、前記第2の装置に送信するために選択される少なくとも1つの送信アンテナアセンブリと前記第2の装置から送信信号を受信するために選択される受信アンテナアセンブリとを選択するステップと
を有する、コンピュータプログラム。
【請求項24】
前記選択するステップにおいて、前記第2のトレーニングパケットの送信信号に基づいて、前記第2の装置に送信するために選択される少なくとも1つの送信アンテナアセンブリの選択される少なくとも1つの送信アンテナセクタを選択する、請求項23記載のコンピュータプログラム。
【請求項25】
前記複数の第2のトレーニングパケットの送信信号は、前記第2の装置の前記1つ以上の準オムニ指向性アンテナアセンブリからの複数の送信信号を含む、請求項24に記載のコンピュータプログラム。
【請求項26】
前記複数の第1のトレーニングパケットの送信信号のうちの第1のトレーニングパケットの送信信号の各々は、前記第1のトレーニングパケットの送信信号を送信する送信アンテナセクタの通知を含む、請求項23−25の何れか1項に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される発明は通信装置、通信方法、無線通信システム及び製品装置に関連する。
【背景技術】
【0002】
ビームフォーミングは、指向性及び/又は空間信号送信及び/又は受信を行うためにアンテナアレイによって使用される。
【0003】
例えば装置間の無線通信に使用されるビームフォーミングパラメータを効率的に送受信するために、2つの無線通信装置によってビームフォーミングトレーニングセッションが実行される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、ことである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態による装置は、
1つ以上の準オムニ指向性アンテナアセンブリにより信号を送受信する無線通信ユニットを有する装置であって、
前記無線通信ユニットは、前記準オムニ指向性アンテナアセンブリ各々により複数の第1の信号を送信し、前記第1の信号に対して、前記準オムニ指向性アンテナアセンブリの内の1つ以上により複数の第2の信号を別の装置から受信し、前記第2の信号に基づいて、前記別の装置に対する送信のための少なくとも1つの選択送信アンテナアセンブリと前記別の装置からの信号を受信するための選択受信アンテナアセンブリとを選択する、装置である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態によるシステムの概略ブロック図。
図2】一実施形態におけるトレーニングセッションを概略的に示す図。
図3】別の実施形態におけるトレーニングセッションを概略的に示す図。
図4】更に別の実施形態におけるトレーニングセッションを概略的に示す図。
図5】更に別の実施形態におけるトレーニングセッションを概略的に示す図。
図6】一実施形態において複数のアンテナアセンブリを用いて通信する方法を示す図。
図7】一実施形態における製品を概略的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図示の簡明化のため、図示されている要素は必ずしも寸法を描いているわけではない。例えばある要素の寸法は図示の簡明化の観点から他の要素と比較して誇張されているかもしれない。更に、各図の中で対応又は類似する要素を示すために参照番号が繰り返し使用されている。使用される図面は「図面の簡単な説明」に列挙されている。
【0008】
以下の詳細な説明において、実施形態の充分な理解を促すために多くの具体的詳細が説明される。しかしながら実施形態によってはそのような具体的詳細によらずに実現されてよいことが当業者に理解される。また、既知の方法、手順、構成要素、ユニット及び/又は回路は議論を曖昧にしてしまわないように詳細には説明されていない。
【0009】
例えば「処理」、「演算」、「計算」、「決定」、「設定」、「分析」、「検査」等のような本願において使用されている用語は、コンピュータ等(コンピュータ、コンピュータプラットフォーム、コンピュータシステム又は他の電子コンピュータ装置)の処理及び/又は手順に関連しており、そのコンピュータ等は、コンピュータのレジスタ及び/又はメモリ内の物理量(例えば、電子)として表現されるデータを処理し及び/又は、コンピュータシステムのメモリ、レジスタ又は他の情報ストレージ内の物理量として表現される同様な他のデータに変換し、操作及び/又は処理を実行する命令を保存する。
【0010】
例えば本願において使用されている「複数」及び「多数」という用語は「いくつもの」又は「2つ又はそれ以上」等の意味を含む。例えば「複数のアイテム」は2つ以上のアイテムを含む。
【0011】
実施形態は様々な装置及びシステムに関連して使用され、その装置やシステムは、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバコンピュータ、携帯用コンピュータ、パーソナルディジタルアシスタント(PDA)、携帯用PDA装置、オンボード装置、ハイブリッド装置、車両装置、非車両装置、モバイル装置、携帯用装置、消費者装置、非モバイル装置、非携帯用装置、無線通信局(STA)、無線通信装置、無線アクセスポイント(AP)、有線ルータ、無線ルータ、有線モデム、無線モデム、ビデオ装置、オーディオ装置、オーディオビデオ(A/V)装置、セットトップボックス(STB)、ブルーレイディスク(BD)プレーヤ、BDレコーダ、ディジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、高解像度(HD)DVDプレーヤ、DVDレコーダ、HD-DVDレコーダ、パーソナルビデオレコーダ(PVR)、ブロードキャストHD受信機、ビデオソース、オーディオソース、ビデオシンク、オーディオシンク、ステレオチューナ、ブロードキャスト無線受信機、フラットパネルディスプレイ、パーソナルメディアプレーヤ(PMP)、ディジタルビデオカメラ(DVC)、ディジタルオーディオプレーヤ、スピーカ、オーディオ受信機、オーディオ増幅器、ゲーム装置、データソース、データシンク、ディジタル静止がカメラ(DSC)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、無線エリアネットワーク、無線ビデオエリアネットワーク(WVAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、無線PAN(WPAN)、既存のIEEE802.11(IEEE802.11-1999:無線LAN媒体アクセス制御(MAC)及び/又は物理レイヤ(PHY)標準仕様)、802.11a、802.11b、802.11g、802.11h、802.11j、802.11n、802.11タスクグループad(TGad)、802.15.3c、802.16、802.16d、802.16e、802.16f等の標準規格及び/又はこれらの標準規格の将来的な改訂版に従って動作する装置及び/又はネットワーク、既存の無線ギガビットアライアンス(WGA)及び/又は無線HD等の標準規格及び/又はこれらの標準規格の将来的な改訂版に従って動作する装置及び/又はネットワーク、上記のネットワークの一部をなすユニット及び/又は装置、一方向及び/又は双方向無線通信システム、セルラ無線電話通信システム、セルラ電話、無線電話、パーソナル通信システム(PCS)装置、無線通信装置を組み込んだPDA装置、モバイル又はポータブルグローバルポジショニングシステム(GPS)装置、GPS受信機又はトランシーバ又はチップを内蔵した装置、RFID要素又はチップを組み込んだ装置、マルチインプットマルチアウトプット(MIMO)トランシーバ又は装置、シングルインプットマルチアウトプット(SIMO)トランシーバ又は受信機、マルチインプットシングルアウトプット(MISO)トランシーバ又は受信機、1つ以上の内蔵アンテナ及び/又は外部アンテナを備えた装置、ディジタルビデオブロードキャスト(DVB)装置又はシステム、マルチスタンダード無線装置又はシステム、有線又は無線携帯用装置(例えば、ブラックベリー(登録商標)、パームトレオ(Palm Treo)、無線アプリケーションプロトコル(WAP)装置等である。
【0012】
実施形態は1つ以上のタイプの無線通信信号及び/又はシステムと共に使用され、その無線通信信号及びシステムは、例えば、無線周波数(RF)、赤外線(IR)、周波数分割多重方式(FDM)、直交FDM(OFDM)、時分割多重方式(TDM)、時分割多重接続方式(TDMA)、拡張TDMA(E-TDMA)、ゼネラルパケット無線サービス(GPRS)、拡張GPRS、符号分割多重接続方式(CDMA)、ワイドバンドCDMA(WCDMA)、CDMA2000、シングルキャリアCDMA、マルチキャリアCDMA、マルチキャリア変調(MDM)、離散マルチトーン(DMT)、ブルートゥース(登録商標)、グローバルポジショニングシステム(GPS)、Wi-Fi、Wi-Max、ZigBee、ウルトラワイドバンド(UWB)、移動通信グローバルシステム(GSM(登録商標))、2G、2.5G、3G、3.5G、GSM(登録商標)エボリューションエンハンストデータレート(EDGE)等の信号を使用する。他の様々な装置、システム及び/又はネットワークが他の実施形態において使用されてもよい。
【0013】
本願において使用されている「無線装置」という用語は、例えば、無線通信を行うことが可能な装置、無線通信を行うことが可能な通信装置、無線通信を行うことが可能な通信局、無線通信を行うことが可能な携帯用又は携帯用でない装置等を包含する。一実施形態において無線装置はコンピュータと共に統合されているペリフェラル又はコンピュータに取り付けられたペリフェラルであってもよいしそれらを含んでいていてもよい。一実施形態において「無線装置」という用語は無線サービスを含む場合がある。
【0014】
一実施形態において、無線エリアネットワーク、「ピコネット」、WPAN、WVAN等のような適切な範囲が限定された又は狭範囲の無線通信ネットワークと共に使用されてもよい。適切な任意の他の無線通信ネットワークが他の実施形態において使用されてもよい。
【0015】
実施形態は60GHzの周波数バンドで通信する無線通信ネットワークと共に使用されてもよい。しかしながら、例えば、30GHz及び300GHzの間の周波数範囲における周波数バンド、WLAN周波数バンド、WPAN周波数バンド、IEEE802.11、IEEE802.11TGad及び/又はWGA標準仕様に従う周波数バンド等のような、超高周波(EHF)バンド(ミリメートル波(mm波)周波数バンド)等の適切な他の如何なる無線通信周波数バンドが実施形態において使用されてもよい。
【0016】
本願において使用されている「アンテナ装置、アンテナ集合体又はアンテナアセンブリ(antenna assembly)」とう用語は、1つ以上のアンテナ素子、コンポーネント、ユニット及び/又はアレイによる適切な任意の構成、構造及び/又は配置を含む。例えばアンテナアセンブリは、フェーズドアレーアンテナ、シングルエレメントアンテナ、一群のスイッチトビームアンテナ等の内の少なくとも1つを含んでもよい。一実施形態において、アンテナアセンブリは別々の送信及び受信アンテナ素子を用いて送受信機能を実現してもよい。一実施形態において、アンテナアセンブリは共通する及び/又は一体化した送信/受信素子を用いて送受信機能を実現してもよい。
【0017】
本願において使用されている「オムニ指向性等アンテナアセンブリ又は準オムニ指向性アンテナアセンブリ(quasi-omnidirectional antenna assembly)は、少なくともオムニ指向性に類似するカバレッジパターンで少なくとも信号を受信することが可能なアンテナアセンブリを含む。オムニ指向性等カバレッジパターン又は準オムニ指向性カバレッジパターンによる受信信号は、例えば実質的に連続した所定のカバレッジパターンを網羅する所与の一群の方向の全てから同時に到来する受信信号を含み、その一群の方向に属する任意の特定の方向においては、その特定の方向において送受信する際に、アンテナアセンブリにより与えられる最大ゲインから例えば10log10(m)のマージンである所定のマージンの範囲以内のゲインで信号が受信され、ここでmはフェーズドアレーに含まれる素子数を表す。一実施形態において、オムニ指向性等アンテナアセンブリは、オムニ指向性等アンテナパターンで信号を受信することが可能な少なくとも1つのオムニ指向性等受信アンテナ又はアンテナ素子(RA)と、オムニ指向性等カバレッジパターンの1つ以上のセクタ各々をカバーする1つ以上の送信アンテナセクタ(TS)との機能を備える又は実行する。本願において使用されている「オムニ指向性等アンテナアセンブリ又は準オムニ指向性アンテナアセンブリ」は、オムニ指向性のアンテナアセンブリ又は多方向(multidirectional)アンテナアセンブリを含むことに留意を要する。
【0018】
図1を参照するに、一実施形態におけるシステム100のブロック図が概略的に示されている。
【0019】
図1に示されているように、一実施形態において、システム100は例えば無線通信装置102及び/又は130のような1つ以上の無線通信装置を含む無線通信ネットワークを有し、無線通信装置は、例えば無線チャネル、IRチャネル、RFチャネル、無線フィデリティ(WiFi)チャネル等のような適切な1つ以上の無線通信リンクを介して、コンテンツ、データ、情報及び/又は信号を通信することが可能である。選択的に、システム100の1つ以上の素子は適切な任意の有線通信リンクを介して通信することが可能であってもよい。
【0020】
一実施形態において、無線通信装置102及び/又は103は、例えば、PC、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバコンピュータ、携帯用コンピュータ、携帯装置、PDA装置、携帯用PDA装置、オンボード装置、オフボード装置、ハイブリッド装置(セルラ電話の機能とPDA装置の機能を組み合わせた装置)、消費者装置、車両装置、非車両装置、モバイル装置、携帯用装置、消費者装置、非モバイル装置、非携帯用装置、セルラ電話、PCS装置、無線通信装置を組み込んだPDA装置、モバイルGPS装置、ポータブルGPS装置、DVB装置、比較的小型のコンピュータ装置、非デスクトップコンピュータ、「キャリースモールライブラージ」(CSLL)装置、ウルトラモバイル装置(UMD)、ウルトラモバイルPC(UMPC)、モバイルインターネット装置(MID)、「オリガミ(Origami)」装置又はコンピュータ装置、動的コンポーザぶるコンピューティング(DCC)の機能を有する装置、コンテキストアウェア装置、ビデオ装置、オーディオ装置、A/V装置、STB、BDプレーヤ、BDレコーダ、DVDプレーヤ、HD-DVDプレーヤ、DVDレコーダ、HD-DVDレコーダ、PVR、ブロードキャストHD受信機、ビデオソース、オーディオソース、ビデオシンク、オーディオシンク、ステレオチューナ、ブロードキャスト無線受信機、フラットパネルディスプレイ、PMP、DVC、ディジタルオーディオプレーヤ、スピーカ、オーディオ受信機、ゲーム装置、オーディオ増幅器、データソース、データシンク、DSC、メディアプレーヤ、スマートフォン、テレビジョン、音楽プレーヤ等である。
【0021】
一実施形態において、無線通信装置102及び/又は130はそれぞれ無線通信ユニット104及び/又は132を有し、無線通信装置102及び/又は130との無線通信、及び/又は後述するような1つ以上の他の無線装置との無線通信を実行する。無線通信装置102及び/又は130は例えばプロセッサ114、入力ユニット106、出力ユニット108、メモリユニット110及びストレージユニット112の1つ以上を有する。無線通信装置102及び/又は130は選択的にその他の適切なハードウェア構成要素及び/又はソフトウェア構成要素を含んでいてもよい。一実施形態において、1つ以上の無線通信装置102及び/又は130の全部又は一部の構成要素は共通するハウジング又はパッケージの中に包含され、1つ以上の有線又は無線のリンクを用いて相互に接続される又は動作可能に関連付けられる。他の実施形態において、無線装置102及び/又は130の1つ以上の構成要素は複数の又は個別の装置の間で分散されていてもよい。
【0022】
プロセッサ114は、例えば、中央処理装置(CPU)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、1つ以上のプロセッサコア、シングルコアプロセッサ、デュアルコアプロセッサ、マルチコアプロセッサ、マイクロプロセッサ、ホストプロセッサ、コントローラ、複数のプロセッサ又はコントローラ、チップ、マイクロチップ、1つ以上の回路、回路、論理ユニット、集積回路(IC)、特定用途向けIC(ASIC)等を含んでいてもよいし、あるいはその他の任意の適切な汎用又は専用のプロセッサ又はコントローラを含んでいてもよい。プロセッサ114は、例えば無線通信装置102及び/又は130のオペレーティングシステム(OS)の命令及び/又は1つ以上の適切なアプリケーションの命令を実行する。
【0023】
入力ユニット196は、例えば、キーボード、キーパッド、マウス、タッチパッド、トラックボール、スタイラス、マイクロフォン、又は他の適切なポインティングデバイス又は入力装置等を含む。出力ユニット108は、例えば、モニタ、スクリーン、フラットパネルディスプレイ、陰極線管(CRT)ディスプレイユニット、液晶表示(LCD)ディスプレイユニット、プラズマディスプレイユニット、1つ以上のオーディオスピーカ又はイヤフォン、又はその他の適切な出力装置等を含む。
【0024】
メモリユニット110は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SD-RAM)、フラッシュメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、キャッシュメモリ、バッファ、ショートタームメモリユニット、ロングタームメモリユニット、又はその他の適切なメモリユニットを含む。ストレージユニット112は、例えば、ハードディスクドライブ、フロッピディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)ドライブ、CD-ROMドライブ、DVDドライブ又はその他の適切な取り外し可能な又は取り外し可能でないストレージユニットを含んでもよい。メモリユニット110及び/又はストレージユニット112は例えば無線通信装置102及び/又は130により処理されるデータを保存する。
【0025】
一実施形態において、無線通信ユニット104及び/又は132は、例えば、無線通信信号、RF信号、フレーム、ブロック、通信ストリーム、パケット、メッセージ、データアイテム及び/又はデータを送受信することが可能な1つ以上の無線送信機、受信機及び/又はトランシーバを含む。例えば、無線通信ユニット104及び/又は132は無線ネットワークカード(NIC)等の一部分を含んでいてもよいし又はその一部分として実現されてもよい。
【0026】
無線通信ユニット104及び/又は132の内の少なくとも1つは複数のアンテナアセンブリを含んでいてもよいし、或いは複数のアンテナアセンブリに関連付けられている。一実施形態において、無線通信ユニット104及び132の内の一方のみが複数のアンテナアセンブリを含み、無線通信ユニット104及び132の内の他方が複数のアンテナアセンブリを含んでいてもよい。別の実施形態において、無線通信ユニット104及び132の各々が複数のアンテナアセンブリを含んでいてもよい。一実施形態において、無線通信ユニット104は例えば2つのアンテナアセンブリ116及び120のような第1の数のアンテナアセンブリを含む又はそれに関連付けられており、及び/又は無線通信ユニット132は例えば3つのアンテナアセンブリ134、136及び138のような第2の数のアンテナアセンブリを含む又はそれに関連付けられていてもよい。
【0027】
一実施形態において、アンテナアセンブリ116、120は2つの別個の異なるカバレッジエリアを有していてもよい。例えばアンテナアセンブリ116、120は例えば装置102に対して互いに反対側の第1及び第2の位置に設けられていてもよい。アンテナアセンブリ134、136及び138は3つの別個の異なるカバレッジエリアを有していてもよい。例えば、アンテナアセンブリ134、136及び138は装置130における3つの別個の異なる側に設けられていてもよい。
【0028】
一実施形態において、アンテナアセンブリ116、120、134、136及び/又は138はオムニ指向性等アンテナアセンブリ又は準オムニ指向性アンテナアセンブリを含んでいてもよい。例えば、アセンブリ116、120、134、136及び/又は138というアンテナアセンブリ各々は、(例えば、対応する準オムニ指向性カバレッジパターンにおける信号を受信する)少なくとも1つの準オムニ指向性受信アンテナ(RA)126と、準オムニ指向性カバレッジパターンのカバレッジ領域内の1つ以上のセクタ各々をカバーする1つ以上の送信アンテナセクタ(TS)の機能を有する又は実行する。一例として、アンテナアセンブリ116、120、134、136及び/又は138の1つ以上のアンテナアセンブリは、適切なフェーズドアレーアンテナの一部分を含んでもよいし一部分として実現されてもよい。一実施形態において、アンテナアセンブリのRA126及び/又はTS124は、アンテナアセンブリの個々のアンテナ素子により実現されてもよい。他の実施形態において、アンテナアセンブリのRA126及び/又はTS124は、例えばアンテナアセンブリの適切な受信/送信素子のような共通するアンテナ素子により実現されてもよい。
【0029】
一実施形態において、無線通信ユニット104及び132は、例えば装置102及び130の間の第1のコネクション及び/又はアソシエーションを確立する手順の一部として、「トレーニング」セッション(又は「ビームフォーミングトレーニング」)を実行し、無線通信ユニット132からの信号を受信するのに使用されるアンテナアセンブリ(受信アンテナアセンブリ)(例えば、アンテナアセンブリ116及び120)と、無線通信ユニット132へ信号を送信するのに使用されるアンテナアセンブリ(送信アンテナアセンブリ)(例えば、アンテナアセンブリ116及び120)とを無線通信ユニット104が選択できるようにし、及び/又は無線通信ユニット104からの信号を受信するのに使用されるアンテナアセンブリ(受信アンテナアセンブリ)(例えば、アンテナアセンブリ134、136及び138)と、無線通信ユニット104へ信号を送信するのに使用されるアンテナアセンブリ(送信アンテナアセンブリ)(例えば、アンテナアセンブリ134、136及び138)とを無線通信ユニット132が選択できるようにする(この点については後述する)。
【0030】
一実施形態において、例えば無線通信ユニット104のような無線通信ユニット104及び132の第1の無線通信ユニット(イニシエータ)は、イニシエータの1つ以上のアンテナアセンブリにより例えばトレーニングパケットの形式で第1の複数のトレーニング信号を送信し、例えば無線通信ユニット132の無線通信ユニット104及び132の第2の無線通信ユニット(レスポンダ)は、例えばオムニ指向性の受信モードにおいて、第1のトレーニング信号を受信するようにレスポンダの1つ以上のアンテナアセンブリを制御し、レスポンダは、レスポンダの複数のアンテナアセンブリの内の1つ以上により例えばトレーニングパケットの形式で第2の複数のトレーニング信号を送信し、イニシエータは、第2の信号を受信するようにイニシエータの複数のアンテナアセンブリを制御し、イニシエータ及び/又はレスポンダは、例えば後述するように第1及び/又は第2のトレーニング信号に基づいて受信及び/又は送信アンテナアセンブリを選択する。
【0031】
一実施形態において、無線通信ユニット104はアンテナアセンブリ116及び120各々のTS124各々により、例えば何らかの適切な所定のトレーニングシーケンスを含む適切なトレーニングパケットを送信する。トレーニングシーケンスの通信は、例えば、ビームフォーミングトレーニングが完了した後に、データ通信に使用される最低SNRよりも少なくともkデシベル(dB)低い信号対雑音比(SNR)で受信するのに適したトレーニングシーケンスを含んでよく、ここでk=10log10(m)であり、mはアセンブリ当たりのアンテナ素子の最大数である。例えば無線通信ユニット104は一連のセクタスキャン(Sector Scan:SS)を実行し、アンテナアセンブリ116の第1のSSの後にアンテナアセンブリ120のSSが続く。アンテナアセンブリのSSは、アンテナアセンブリの1つ以上の送信セクタ124の各々によりトレーニングパケットを順番に送信する何らかの適切なアルゴリズム及び/又は方法を含む。例えばNS個の送信セクタ124を含むアンテナアセンブリのSSは、NS個の送信セクタ124によりNS個の送信パケットを順番に送信することを含む。
【0032】
一実施形態において、無線通信ユニット104は、例えば装置130のアンテナアセンブリの数以上の回数にわたってSSシーケンスを実行してもよい。一例として、例えば装置130が3つのアンテナアセンブリを含んでいることを示す情報が無線通信ユニット104に与えられた場合、無線通信ユニット104はSSシーケンスを3回実行してもよい。この点については後述する。別の例において、例えばアンテナアセンブリの数を示す情報が無線通信ユニット104に与えられなかった場合、無線通信ユニット104は例えば複数の一定のスキャンインターバルにわたってSSシーケンスを反復的に実行してもよい。この点についても 後述する。
【0033】
一実施形態において、無線通信ユニット104は、アンテナアセンブリ116、120のTSによって送信されるトレーニングパケット各々に、アンテナアセンブリ及びTS124の識別情報又は識別子を含める。例えば、アンテナアセンブリ116には第1の識別値(例えば、ゼロ)が指定され、アンテナアセンブリ120には第2の識別値(例えば、1)が指定され、例えば1とTS124の数との間で異なる識別値がTS124の各々に指定されてもよい。
【0034】
一実施形態において、無線通信ユニット104は、トレーニングパケットとして連続的に送信されるトレーニングパケットの残り数を示す値を、トレーニングパケット各々に含めてもよい。
【0035】
一実施形態において、無線通信ユニット132は第1のトレーニングパケットの内の少なくとも一部を受信する。無線通信ユニット132は、無線通信ユニット104からの信号を受信するために使用されるレスポンダ受信アンテナアセンブリ(例えば、アンテナアセンブリ134、136及び138)を、例えば受信した第1のトレーニングパケットに基づいて選択してもよい。例えば、無線通信ユニット132は、例えば最良の信号対雑音比(SNR)をもたらすアンテナアセンブリを選ぶという基準及び/又は適切な任意の判断基準及び/又はパラメータに基づいて、第1のトレーニングパケットに対して最良の受信状態をもたらすアンテナアセンブリを、アンテナアセンブリ134、136及び138の中から選択する。
【0036】
一実施形態において、無線通信ユニット132は、1つ以上のアンテナアセンブリ134、136及び138の各々におけるTS124各々により、例えば何らかの適切な所定のトレーニングシーケンスを含む適切なトレーニングパケットを送信する。例えば、無線通信ユニット132は一連のセクタスキャン(SS)を実行し、一連のSSはアンテナセンブリ134によるSS、アンテナセンブリ136によるSS、アンテナセンブリ138によるSSの1つ以上を含む。
【0037】
一実施形態において、SSシーケンスはアンテナセンブリ134、136及び138の各々のSSを含む。例えば、無線通信ユニット132は、アンテナアセンブリ134による第1のSSの後にアンテナアセンブリ136による第2のSS及びアンテナアセンブリ138による第3のSSを含むSSのシーケンス(一連のSS)を実行する。他の実施形態において、SSシーケンスはアンテナセンブリ134、136及び138の全てよりも少ない数のSSを含んでもよく、例えばアンテナアセンブリ134、136及び138の内の何れかのみのSSを含んでもよい。一例として、例えばアンテナの相反性又は相互関係(reciprocity)が仮定されている場合、SSシーケンスは選択されたレスポンダの受信アンテナアセンブリのSSを含んでいてもよい。この点については後述する。
【0038】
一実施形態において、無線通信ユニット132は、例えば装置のアンテナアセンブリの数に等しい回数だけSSシーケンスを実行してもよい。例えば、無線通信ユニット132は、2つのアンテナアセンブリ116、120によってそれぞれ受信されるようにSSシーケンスを2回実行してもよい。他の実施形態において、無線通信ユニット132は、装置のアンテナアセンブリの数よりも少ない回数だけSSシーケンスを実行してもよい。例えば、無線通信ユニット132は単独のSSシーケンスを実行してもよい。この点については後述する。
【0039】
一実施形態において、無線通信ユニット132は、アンテナアセンブリ及びTS124の識別情報を、アンテナセンブリのTS124により送信されるトレーニングパケット各々に含めてもよい。
【0040】
一実施形態において、無線通信ユニット132は、例えば受信した第1のトレーニングパケットに基づいて、アンテナアセンブリ116、120のアンテナアセンブリ(指定されたイニシエータの送信アンテナアセンブリ)、及び/又は装置130において第1のトレーニングパケットを最良に受信できる指定されたアンテナアセンブリの内の1つ以上のTS124を識別する。
【0041】
一実施形態において、無線通信ユニット132は、指定されたイニシエータ送信アンテナアセンブリ及び/又は装置102の指定されたイニシエータTSを示すフィードバック通知を、第2のトレーニングパケットの各々に含める。
【0042】
一実施形態において、無線通信ユニット104は第2のトレーニングパケットの少なくとも一部を受信する。
【0043】
一実施形態において、無線通信ユニット104は、無線通信ユニット132へ信号を送信するのに使用されるイニシエータ送信アンテナアセンブリ(例えば、アンテナアセンブリ116、120)を、受信した第2のトレーニングパケットに基づいて選択する。例えば、無線通信ユニット104は、第2のトレーニングパケットにより指定されているように指定されたイニシエータ送信アンテナアセンブリを含むイニシエータアンテナアセンブリを選択する。
【0044】
一実施形態において、無線通信ユニット104は、無線通信ユニット132に信号を送信するのに使用されるイニシエータ送信アンテナアセンブリの1つ以上のTS124を、受信した第2のトレーニングパケットに基づいて選択する。例えば、無線通信ユニット104は、第2のトレーニングパケットにより指定されているように、指定されているイニシエータTSを含む1つ以上のTS124を選択する。
【0045】
一実施形態において、無線通信ユニット104は、無線通信ユニット132から信号を受信するのに使用されるイニシエータ受信アンテナアセンブリ(例えば、アンテナアセンブリ116、120)を、受信した第2のトレーニングパケットに基づいて選択する。例えば、無線通信ユニット104は、例えば最良のSNRをもたらすアンテナアセンブリを選択するという基準及び/又はその他の適切な任意の判断基準及び/又はパラメータに基づいて、第2のトレーニングパケットに対して最良の受信品質をもたらすアンテナアセンブリを、アンテナアセンブリ116、120から選択する。
【0046】
一実施形態において、通信ユニット104は、例えば受信した第2のトレーニングパケットに基づいて、アンテナアセンブリ134、136及び138(指定されたレスポンダ送信アンテナアセンブリ)、及び/又は装置102において第2のトレーニングパケットを最良に受信できる指定されたアンテナアセンブリ(指定されたレスポンダTS)の1つ以上のTS124を識別する。
【0047】
一実施形態において、無線通信ユニット104は、指定されたレスポンダ送信アンテナアセンブリ及び/又は装置130の指定されたレスポンダTSのフィードバック通知を、無線通信ユニット132へ送信する。例えば、無線通信ユニット104は、何らかの適切なフィードバックフレームにより又はその一部分として、無線通信ユニット132にフィードバックを送信し、及び/又は無線通信ユニット132は適切なアクノリッジメント(ACK)フレームを送信することでフィードバックフレームの受領を肯定的に応答する。
【0048】
一実施形態において、無線通信ユニット132は、無線通信ユニット104からのフィードバックに基づいて、無線通信ユニット104に信号を送信するのに使用されるレスポンダ送信アンテナアセンブリ(例えば、アンテナアセンブリ134、136、138)を選択する。例えば、無線通信ユニット132は、無線通信ユニット104からのフィードバックが示しているように、指定されたレスポンダ送信アンテナアセンブリを含むレスポンダ送信アンテナアセンブリを選択してもよい。一実施形態において、無線通信ユニット132は、例えば無線通信ユニット104からのフィードバックに基づいて、無線通信ユニット104に信号を送信するのに使用されるレスポンダ送信アンテナアセンブリの1つ以上のTS124を選択する。例えば、無線通信ユニット132は、無線通信ユニット104からのフィードバックが示すような指定されたレスポンダTSを含む1つ以上のTS124を選択する。
【0049】
図2を参照するに、一実施形態によるイニシエータ及びレスポンダの間でなされるトレーニングシーケンスが概略的に示されている。一実施形態において、図2に示すトレーニングシーケンスは、例えば無線通信ユニット104(図1)及び/又は132(図1)のような何らかの適切な「イニシエータ」及び「レスポンダ」装置により実行される。
【0050】
図2の例の場合、例えば装置102(図1)であるイニシエータは、NAIである第1の数のアンテナアセンブリを含み、例えばNAI=2の場合、例えばアセンブリ116及び120(図1)を有し、例えば装置130(図1)であるレスポンダは、NARである第2の数のアンテナアセンブリを含み、例えばNAR=3の場合、例えばアセンブリ134、136及び138(図1)を有する。NAI個のアンテナアセンブリはNSIである総数の送信セクタを含み、NAR個のアンテナアセンブリはNSRである総数の送信セクタを含む。
【0051】
図2の例の場合、イニシエータには、レスポンダのNAR個のアンテナアセンブリの数を示すコンフィギュレーション情報が与えられる。コンフィギュレーション情報は、レスポンダ及び/又は何らかの他の装置から受信した情報により及び/又はコンフィギュレーションの一部として等の方法による適切な任意の方法でイニシエータに通知される。
【0052】
一実施形態において、イニシエータは、例えばNAI個のアンテナアセンブリの送信セクタを通じてNSI個のトレーニングパケットの送信をNAR回反復することで、NSI個の送信セクタ各々により第1の複数のトレーニング信号を送信し、これによりレスポンダのアンテナアセンブリ各々を通じて、イニシエータの全ての送信セクタからレスポンダがトレーニング信号を受信できるようにする。例えば、レスポンダは例えば全てのスイッチング期間にいおいてレスポンダのNAR個のアンテナアセンブリの中で順番に切り替えを行い、その期間はNSI個のトレーニングパケットを収集した時間パケット送信時間に等しい。
【0053】
図2に示されているように、イニシエータは時間期間214の間にSSの第1のシーケンス202を送信し、その時間期間内にレスポンダは、例えばレスポンダのアンテナアセンブリ134(図1)のような第1のアンテナアセンブリにより第1のシーケンスを受信しようとする。SS202のシーケンスは、イニシエータがアンテナアセンブリ116(図1)を第1のアンテナアセンブリにより第1のSS203を実行し、その後にイニシエータがアンテナアセンブリ120(図1)のような第2のアンテナアセンブリにより第2のSS205を実行することを含む。イニシエータは時間期間216の間にSSの第2のシーケンス206を送信し、その時間期間内にレスポンダは、例えばレスポンダのアンテナアセンブリ136(図1)のような第2のアンテナアセンブリにより第2のシーケンスを受信しようとする。SS206のシーケンスは、イニシエータがアンテナアセンブリ116(図1)を第1のアンテナアセンブリにより第1のSS207を実行し、その後にイニシエータがアンテナアセンブリ120(図1)のような第2のアンテナアセンブリにより第2のSS208を実行することを含む。イニシエータは時間期間218の間にSSの第3のシーケンス202を送信し、その時間期間内にレスポンダは、例えばレスポンダのアンテナアセンブリ138(図1)のような第3のアンテナアセンブリにより第3のシーケンスを受信しようとする。SS210のシーケンスは、イニシエータがアンテナアセンブリ116(図1)を第1のアンテナアセンブリにより第1のSS211実行し、その後にイニシエータがアンテナアセンブリ120(図1)のような第2のアンテナアセンブリにより第2のSS212を実行することを含む。
【0054】
一実施形態において、レスポンダはSS202、206及び210の第1のトレーニングパケットの内の少なくとも一部を受信する。レスポンダは、例えば受信したダイ1のトレーニングパケットに基づいて、例えば上述したようにイニシエータからの信号を受信するのに使用されるレスポンダ受信アンテナアセンブリを選択する。
【0055】
一実施形態において、レスポンダは、例えばNAR個のアンテナアセンブリのNSR個の送信セクタ各々を介してトレーニングパケットをNAI回送信することで、NSR個の送信セクタ各々を通じて第2の複数のトレーニング信号を送信し、イニシエータは受信モードで動作し、例えば全てのスイッチング期間毎にイニシエータのNAI個のアンテナアセンブリの中で順番に切り替えることで第2の複数の送信信号を受信し、その期間はNS2個のトレーニングパケットの収集された時間パケット送信時間に等しくてもよい。
【0056】
図2に示されているように、レスポンダは時間期間228の間にSSの第1のシーケンス220を送信し、その期間の中でイニシエータは、例えばイニシエータのアンテナアセンブリ116(図1)のような第1のアンテナアセンブリにより第1のシーケンスを受信しようとする。SSのシーケンス220においては、レスポンダが例えばアンテナアセンブリ134(図1)のような第1のアンテナアセンブリにより第1のSS221を実行し、その後にレスポンダが例えばアンテナアセンブリ136(図1)のような第2のアンテナアセンブリによる第2のSS222が続き、レスポンダが例えばアンテナアセンブリ138(図1)のような第3のアンテナアセンブリによる第3のSS223が続く。レスポンダは時間期間230の間にSSの第2のシーケンス224を送信し、その期間の中でイニシエータは、例えばイニシエータのアンテナアセンブリ120(図1)のような第2のアンテナアセンブリにより第2のシーケンスを受信しようとする。SSのシーケンス224においては、レスポンダが例えばアンテナアセンブリ134(図1)のような第1のアンテナアセンブリにより第1のSS225を実行し、その後にレスポンダが例えばアンテナアセンブリ136(図1)のような第2のアンテナアセンブリによる第2のSS226が続き、レスポンダが例えばアンテナアセンブリ138(図1)のような第3のアンテナアセンブリによる第3のSS227が続く。
【0057】
図3を参照するに、別の実施形態においてイニシエータ及びレスポンダの間で行われるトレーニングセッションが概略的に示されている。一実施形態において、図3のトレーニングセッションは例えば無線通信ユニット104(図1)及び/又は132(図1)のような適切な何らかの「イニシエータ」及び「レスポンダ」装置及び/又はユニットにより実行される。
【0058】
図3の例の場合、図2を参照しながら言及したように、例えば装置102(図1)であるイニシエータは、NAIである第1の数のアンテナアセンブリを含み、例えば装置130(図1)であるレスポンダは、NARである数のアンテナアセンブリを含む。
【0059】
図3の例の場合、イニシエータは図2を参照しながら説明したようにSSのNAR個のシーケンスを実行する。
【0060】
図3の例の場合、イニシエータ及びレスポンダのアンテナの相反性が仮定されている。この仮定によると、選択されたレスポンダ受信アンテナアセンブリは選択されたレスポンダ送信アンテナアセンブリとなることが仮定され、第1の送信に基づいてレスポンダにより識別される指定(識別)されたイニシエータ送信アンテナアセンブリは、選択されたイニシエータ受信アンテナアセンブリ及び選択されたイニシエータ受信アンテナアセンブリであるように仮定される。従ってレスポンダからイニシエータへの第2の通信は選択されたアンテナアセンブリをイニシエータに通知するのに使用される。例えば、レスポンダは選択されたレスポンダ受信アンテナアセンブリのみによりセクタスキャンを実行し、識別されたイニシエータ送信アンテナアセンブリのみに第2のトレーニングパケットを送信する。
【0061】
図3に示されているように、レスポンダは、ある時間期間の間に選択されたレスポンダ送信アンテナアセンブリから第2のトレーニングパケットのSSを送信し、その期間においてイニシエータは指定されたイニシエータ送信アンテナアセンブリを介して第2のトレーニングパケットを受信しようとする。例えば、指定されたイニシエータ送信アンテナアセンブリに関する情報を有していないイニシエータは、例えばアンテナアセンブリ116(図1)のような第1のアンテナアセンブリを介して、第1の時間期間302の間にイニシエータの第2のトレーニングパケットを受信しようとし、イニシエータは例えばアンテナアセンブリ120(図1)のような第2のアンテナアセンブリを介して、第2の時間期間304の間にイニシエータの第2のトレーニングパケットを受信しようとする。例えば識別されたイニシエータ送信アンテナアセンブリが例えばアンテナアセンブリ116(図1)のような第1のアンテナアセンブリを含んでいた場合には時間期間302において、或いは例えば識別されたイニシエータ送信アンテナアセンブリが例えばアンテナアセンブリ120(図1)のような第2のアンテナアセンブリを含んでいた場合には時間期間304において、レスポンダはSSを実行し、選択されたレスポンダ受信アンテナアセンブリを介して第2のトレーニングパケット303を送信する。イニシエータがレスポンダから第2のトレーニングパケットを受信しようとする時間期間302及び/又は304は、例えば時間期間228及び/又は230(図2)より短くてもよい。なぜなら、例えば時間期間302及び/又は304は、3つの送信時間を収容する必要がある時間期間228及び/又は230(図2)とは異なり、単独のSSの送信時間を収容すればよいからである。
【0062】
再び図1を参照するに、一実施形態において、無線通信ユニット104は装置130に備わっているアンテナアセンブリの数及び/又は構成(コンフィギュレーション)を示す情報を有しておらず、及び/又は無線通信ユニット132は装置104に備わっているアンテナアセンブリの数及び/又は構成(コンフィギュレーション)を示す情報を有していなくてもよい。この形態の場合、無線通信ユニット104及び/又は132はトレーニングセッションの実行を同時に開始するための時間を規定する情報を有しておらず、及び/又は無線通信ユニット104及び/又は132は無線通信ユニット132及び/又は104のそれぞれによって実行されるSSシーケンスの期間の情報を有していなくてもよい。
【0063】
図4を参照するに、更に別の実施形態においてイニシエータとレスポンダとの間でなされるトレーニングセッション400が概略的に示されている。一実施形態において、図4に示すトレーニングシーケンスは、例えば無線通信ユニット104(図1)及び/又は132(図1)のような何らかの適切な「イニシエータ」及び「レスポンダ」装置により実行される。
【0064】
一実施形態において、無線通信ユニット104(図1)は、複数個の一定の時間期間(スキャンインターバル)402の間に、第1のトレーニングパケットの送信を行うSSシーケンス403を反復的に実行し、無線通信ユニット132(図1)の少なくとも1つのアンテナアセンブリにより無線通信ユニット132(図1)が第1のトレーニングパケットを検出できるようにしてもよい。スキャンインターバル402は、無線通信ユニット104及び132(図1)において予め決定されている及び/又は所定の最大スキャンインターバル以下の時間期間を含む。
【0065】
一実施形態において、無線通信ユニット132(図1)は、例えばスキャンインターバル402毎のレートでアンテナアセンブリ134、136及び138(図1)の間で切り替えを行い、無線通信ユニット104から第1のトレーニングパケットを受信する。
【0066】
一実施形態において、第1のトレーニングパケットの少なくとも1つを受信すると、無線通信ユニット132は、例えば受信した第1のトレーニングパケットに基づいてスキャンインターバル402の各々が始まる時間を決定する。従って無線通信ユニット132(図1)は無線通信ユニット132(図1)のNAR個のアンテナアセンブリ134、136、138(図1)の間で切り替えを行い、NAR個のアンテナアセンブリを介して、例えばNR2個の個々のスキャンインターバル402を含む時間期間404の間に、第1のトレーニングパケットのSSシーケンスを受信することを図2を参照しながら上述したのと同様に行う。無線通信ユニット132(図1)は、上述したように受信した第1のトレーニングパケットに基づいて、選択されたレスポンダ受信アンテナアセンブリ、指定されたイニシエータ送信アンテナアセンブリ及び/又は指定されたイニシエータTSを決定してもよい。
【0067】
一実施形態において、スキャンインターバル402各々の中の時間期間405は、無線通信ユニット132(図1)が第2のトレーニングパケットを送信するSSのシーケンスを実行できるようにし、かつ図2を参照しながら上述したようにアンテナアセンブリ116及び120(図1)の各々を介して第2のトレーニングパケットを無線通信ユニット104(図1)が受信できるようにする。例えば図3を参照しながら説明したようにアンテナの相反性又は相互関係が仮定されている場合、時間期間405の長さは短縮されてもよい。例えばスキャンインターバル402の開始の通知及び/又は時間インターバルの長さを例えばトレーニングパケット各々の一部として送信することで、無線通信ユニット104(図1)は、スキャンインターバル402の長さ及び/又はタイミングを無線通信ユニット132に通知してもよい。
【0068】
図5を参照するに、別の実施形態によるイニシエータ及びレスポンダの間でなされるトレーニングシーケンスが概略的に示されている。一実施形態において、図5に示すトレーニングシーケンスは、例えば無線通信ユニット104(図1)及び/又は132(図1)のような何らかの適切な「イニシエータ」及び「レスポンダ」装置により実行される。
【0069】
一実施形態において、例えば上述したようにイニシエータのアンテナアセンブリ各々のTS各々を介して第1のトレーニングパケットを送信するためにイニシエータは単独のSSシーケンス502を実行する。例えばSSシーケンス502は例えばアンテナアセンブリ116(図1)のようなイニシエータの第1のアンテナアセンブリを介して第1のSS503を実行し、その後に例えばアンテナアセンブリ120(図1)のようなイニシエータの第2のアンテナアセンブリを介して第2のSS505を実行する。
【0070】
一実施形態において、SSシーケンス502の間に送信された第1の送信パケット各々は、ある時間長を有する検出プリアンブルを含み、その時間長はレスポンダのアンテナアセンブリ各々により第1のトレーニングパケットをレスポンダが検出するのに必要な時間長以上である。一例として、レスポンダは4つ未満のアンテナアセンブリを有するとする。この例の場合、プリアンブル長は8×Tdであり、Tdはパケットを受信/検出するために必要な期間であり、例えば4つのアンテナアセンブリを通じてスイッチング(切り替え)を行うことでレスポンダは高々4×Tdの時間長でプリアンブルを検出でき、レスポンダは高々4×Tdの追加的な時間長で4つのアセンブリ各々によりプリアンブルを検出し、4つのアセンブリの内の何れが受信に選択されるべきかを決定する。レスポンダは、例えば上述したように受信した第1のトレーニングパケットに基づいて、選択されたレスポンダ受信アンテナアセンブリ、指定されたイニシエータ送信アンテナアセンブリ及び/又は指定されたイニシエータTSを決定する。
【0071】
一実施形態において、アンテナの相反性又は相互関係を仮定すると、レスポンダはSS504を実行し、選択されたレスポンダ受信アンテナアセンブリを介して第2のトレーニングパケットを送信し、イニシエータは、プリアンブル長の周期(レート)でイニシエータのアンテナアセンブリを介して、時間期間506の間に掃引を行い、第2のトレーニングパケットを受信する。
【0072】
図6を参照するに、一実施形態において複数のアンテナアセンブリを用いて通信する方法が概略的に示されている。一実施形態において、図6に示す方法ステップの1つ以上は例えばシステム100(図1)のような通信システム、例えば装置102及び/又は130(図1)のような無線通信装置、及び/又は無線通信装置104及び/又は例えば132(図1)のような無線通信ユニット等の任意のものによって実行されてよい。
【0073】
ブロック602に示されているように、本方法は、第1の装置の1つ以上の準オムニ指向性アンテナアセンブリの準オムニ指向性アンテナアセンブリ各々により、第1の複数のトレーニング信号を送信するステップを含む。例えば無線通信ユニット104(図1)は上述したようにアンテナアセンブリ116及び120(図1)の各々により第1の複数の信号を送信する。
【0074】
ブロック604に示されているように、第1の複数の信号を送信する際に、複数のSSシーケンスを実行し、この場合における各々のSSシーケンスはアンテナアセンブリの複数のSSをそれぞれ実行することを含む。例えば、無線通信ユニット104(図1)は例えば上述したようにSSシーケンス202、206及び210(図2)を実行する。
【0075】
ブロック606に示されているように、第1の複数の信号を送信する際に、準オムニ指向性アンテナアセンブリの送信アンテナセクタ各々により、第1の複数のトレーニングパケットを送信する。例えば、無線通信ユニット104はSS202、206及び210(図2)を実行し、それら各々は例えば上述したように対応するアンテナアセンブリのTS各々を介してトレーニングパケットを送信することを含む。
【0076】
一実施形態において、例えば第2の装置の準オムニ指向性アンテナアセンブリの数が図2及び図3に関して説明したように第1の装置にとって既知であった場合、第1の複数のトレーニングパケットは、第2の装置の複数の準オムニ指向性アンテナアセンブリの数に等しいパケット数を含んでもよい。
【0077】
一実施形態において、例えば第2の装置の準オムニ指向性アンテナアセンブリの数が図4に関して説明したように第1の装置にとって既知でなかった場合、本方法は、複数個の一定のスキャンインターバルの間に第1の複数の信号の送信を反復することを含む。
【0078】
ブロック608に示されているように、本方法は、第1の信号送信に応答して、1つ以上の準オムニ指向性アンテナアセンブリを介して第2の装置から第2の複数のトレーニング信号を受信することを含む。例えば、無線通信ユニット104(図1)がアンテナアセンブリ116及び/又は120(図1)を介して例えば上述したように装置130(図1)のアンテナアセンブリ134、136及び/又は138(図1)により送信された第2の複数のトレーニングパケットを受信する。
【0079】
ブロック610に示されているように、第2の信号を受信する際に、アンテナアセンブリ間を掃引する。例えば、無線通信ユニット104は、例えば上述したように時間期間228及び230(図2)の間にアンテナアセンブリ116及び120(図1)の間で掃引を行ってもよい。
【0080】
ブロック612に示されているように、本方法は、第1の装置において、第2の信号に基づいて、第2の装置へ送信するための少なくとも1つの選択送信アンテナアセンブリ及び第2の装置から信号を受信するための選択受信アンテナアセンブリを選択する。例えば、無線通信ユニットは、例えば上述したように無線通信ユニット132(図1)から受信した信号に基づいて、選択されたインジケータ送信アンテナアセンブリ、選択されたイニシエータTS及び/又は選択されたイニシエータ受信アンテナアセンブリを決定する。
【0081】
一実施形態において、第2の信号の少なくとも1つの信号は、第1の装置のアンテナアセンブリの通知及び通知されたアンテナアセンブリの少なくとも1つの送信アンテナセクタの通知を含み、イニシエータ送信アンテナを選択する際、例えば上述したように通知された送信アンテナセクタを選択する。
【0082】
ブロック614に示されているように、本方法は、第1の装置に送信するために第2の装置により使用される第2の装置の複数のアンテナアセンブリのTS及び/又は少なくとも1つのアンテナアセンブリの通知を第2の装置に送信することを含む。例えば、無線通信ユニット104(図1)は、無線通信ユニット104(図1)により受信した第2のトレーニングパケットに基づいて、装置130のTS124(図1)及び/又はアンテナアセンブリを指定し、上述したように指定されたアンテナアセンブリ及び/又はTSの通知を無線通信ユニット132に送信する。
【0083】
図7を参照するに、一実施形態による製品装置700が概略的に示されている。製品700は論理装置704を保存するためのマシン読み取り可能なストレージ媒体702を有し、論理装置704は、無線通信ユニット104(図1)、無線通信ユニット102(図1)、無線通信ユニット132(図1)、無線通信ユニット130(図1)の機能の少なくとも一部を実行し、及び/又は図6に示すステップの1つ以上を実行する。
【0084】
一実施形態において、製品700及び/又はマシン読み取り可能なストレージ媒体702は、データを保存することが可能な1つ以上の種類のコンピュータで読み取り可能なストレージ媒体を含み、その媒体は例えば揮発性メモリ、不揮発性メモリ、取り外し可能なメモリ、取り外し可能でないメモリ、消去可能なメモリ、消去可能でないメモリ、書き込み可能なメモリ、書き込み可能でないメモリ等を含む。マシン読み取り可能なストレージ媒体702の具体例は、例えば、RAM、DRAM、ダブルデータレートDRAM(DDR-DRAM)、SDRAM、スタティックRAM(SRAM)、ROM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能なプログラマブルROM(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、コンパクトディスクレコーダブル(CD-R)、コンパクトディスクリライタブル(CD-RW)、フラッシュメモリ(例えば、NOR又はNANDフラッシュメモリ)、コンテンツアドレス可能メモリ(CAM)、ポリマメモリ、相変化メモリ(phase-change memory)、強誘電体メモリ、シリコン酸化物窒化物酸化物シリコン(SONOS)メモリ、ディスク、フロッピディスク、ハードドライブ、光ディスク、磁気ディスク、カード、磁気カード、光カード、テープ、カセット等である。コンピュータ読み取り可能なストレージ媒体はリモートコンピュータから要求側コンピュータへコンピュータプログラムをダウンロード又は転送する適切な任意の媒体を含み、そのコンピュータプログラムは例えばモデム、無線機又はネットワーク接続のような通信リンクを介する搬送波又はその他の伝送媒体に組み込まれたデータ信号により搬送される。
【0085】
一実施形態において、論理装置704は命令、データ及び/又はコードを含み、その命令等はマシンにより実行されると上記の実施形態による方法、プロセス及び/又は処理をマシンに実行させる。マシンは例えば、処理プラットフォーム、コンピュータプラットフォーム、コンピュータ装置、処理装置、コンピュータシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサ等の適切な任意のものを含み、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア等の適切な何らかの組み合わせを用いて実現される。
【0086】
一実施形態において、論理装置704は、ソフトウェア等(ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、プログラム、サブルーチン、命令、命令セット、コンピュータコード、ワード、値、シンボル等)を含んでもよいし、或いはソフトウェア等として実現されてもよい。命令は、ソースコード、コンパイルされたコード、解釈されたコード、実行可能なコード、スタティックコード、ダイナミックコード等のような適切な任意のタイプのコードを含んでもよい。命令は、所定の機能を実行するようにプロセッサに指示するために予め定められたコンピュータ言語、方法又はシンタックスに従って実行される。命令は、適切な任意のハイレベル、ローレベル、オブジェクト指向、ビジュアル、コンパイル及び/又はインタープリットプログラム言語を用いて実現され、プログラム言語は例えばC、C++、ジャバ(Java(登録商標))、ベーシック(BASIC)、マトラボ(Matlab)、パスカル(Pascal)、ビジュアルベーシック(Visual BASIC)、アセンブリ言語、マシンコード等である。
【0087】
1つ以上の実施形態に関連して説明された機能、処理、手順、構成要素及び/又は特徴は、1つ以上の実施形態に関連して説明された1つ以上の他の機能、処理、手順、構成要素及び/又は特徴と共に互いに組み合わさっていてもよいし、或いはそれらと組み合わせて使用されてもよい。
【0088】
以上、本発明の特定の特徴が説明及び記述されてきたが、多くの変形例、置換例、代替例、修正例及び均等物が当業者に理解されるであろう。従って添付の特許請求の範囲はそのような変形例や修正例等の全てを本発明の真の精神の範囲内に包含する用に意図されていることが理解できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0089】
【特許文献1】米国特許出願公開第2009-0279448号明細書
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7