(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は再構成デバイス10を示す。デバイス10は、たとえば、活性成分などの医薬品製剤の第1成分(図示せず)を格納するレセプタクル12を含んでもよい。レセプタクル12は、ネック部14によって囲まれた、または、部分的に囲まれた開口16を含んでもよい。ネック部14はまた、リップ部15を含んでもよい。ネック部14の開口16は、液体などの第2成分(図示せず)が、レセプタクル12内に導入され、第1成分と混合されることを可能にする。ストッパ18は、ネック部14の開口16内に位置付けられて、レセプタクル12に対するアクセスを遮断することが可能である。ストッパ18は、エラストマーなどの比較的非剛性な材料で作られてもよい。ストッパ18は、リップ部15に接して配置される上部部分20およびネック部14の開口16内に配置される底部部分22を含んでもよい。上部部分20は、穿孔されることが可能であり、それにより、レセプタクル12に対するアクセスが可能になる。
【0014】
デバイス10は、さらに、レセプタクル12のネック部14に固定されるキャップ24を含んでもよい。キャップ24は、レセプタクル12のネック部14に固定される第1端26、および、第1端26に対向して配置される第2端28を有してもよい。キャップ24の第1端26は、ストッパ18の少なくとも一部分を囲んでもよい。キャップ24の第1端26は、1つまたは複数の屈曲性脚部30を含んでもよいため、キャップ24は、製造プロセス中に拡張してネック部14のリップ部15を覆うように嵌合し、その後、収縮してネック部14に固定して係合することができる。キャップ24は、さらに、第1端26と第2端28との間に配置された段状部分32を含んでもよく、それにより、第1端26を第2端28から分離する。キャップ24の第1端26は、キャップ24の第2端28より大きな径を有してもよい。
【0015】
キャップ24の第1端26は、Cクリップ34によってレセプタクル12に固定されてもよく、Cクリップ34は、キャップ24の第1端26の窪み25内に位置付けられてもよい。したがって、Cクリップ34は、レセプタクル12のネック部14上に直接配置されないため傷が付かない。デバイス10が耐熱タンパ性を持つように、Cクリップ34は、たとえば金属などの、熱劣化を受けない材料で作られてもよい。
【0016】
キャップの第1端26は、保護用のスリーブ36によって包囲されてもよい。スリーブ36は、段状部分32によってキャップ24から離脱して摺動することを防止される。スリーブ36は、
図6に詳細に示されるように、使用者(図示せず)による開口を容易にするために、波形状部37を含んでもよい。スリーブ36は、さらに、使用者によるデバイス10の把持を容易にするために、テクスチャ表面(textured surface)を含んでもよい。
【0017】
レセプタクル12に対するキャップ24の第1端26の組立は、種々の方法を使用して実施されてもよい。たとえば、組立方法には、最初に、Cクリップ34を窪み25に挿入する工程と、次に、キャップ24をストッパ18およびリップ部15上で摺動させる工程が含まれてもよい。別の例として、組立方法には、最初に、Cクリップ34をキャップ24の第2端28上に設置する工程と、次に、スリーブ36がCクリップ34に接触かつCクリップ34を窪み25に押し込むように、スリーブ36を第2端28上に摺動させる工程と、その後、ストッパ18およびリップ部15上にキャップ24を摺動させる工程とが含まれてもよい。これらの例示的な方法によれば、キャップ24が、ストッパ18およびリップ部15上に摺動されるにつれて、Cクリップ34の開口により、屈曲性脚部30が、リップ部15上を通過するときに拡張することを可能にし、また、屈曲性脚部30は、リップ部15上を通過した後に収縮して、キャップをレセプタクル12に固定することも可能である。
【0018】
図2は、キャップ24の第2端28に配置されるプランジャ38の詳細を示す。キャップ24は、
図3に示す隆起部35を含んでもよく、隆起部35は、キャップ24内にプランジャ38を固定するのに使用されてもよい。プランジャ38は、第1部分39を備えてもよい。プランジャ38の第1部分39は、上部表面41を含んでもよい。上部表面41は、種々の構成で配置されてもよい。たとえば、上部表面41は半球形状であってよい(すなわち、半球上部表面)。別の例として、上部表面41は斜状(angled)をなしてもよい(すなわち、傾斜上部表面)。上部表面41の他の例示的な構成もまた可能である。
【0019】
プランジャ38の第1部分39は、さらに、ストッパ18に向かう方向において下に延びる軸42を含んでもよい。軸42は、ストッパ18の上部部分20に貫入する尖った先端44を含んでもよく、それにより、軸42がレセプタクル12にアクセスすることが可能になる。尖った先端44は、以下で詳細に述べられるロッキング機構64と協働するように斜状をなしてもよい。
【0020】
一実施形態では、軸42は、楕円形状(たとえば、長円形状)である。楕円形状である軸42は、軸42がストッパ18に貫入するとき、印加力をあまり必要としない。代替の実施形態では、軸42は、円柱形状または長方形形状を有してもよい。
【0021】
プランジャ38は、第1部分39の下に配置される第2部分40を備えてもよい。プランジャ38の第2部分40は、好ましくは、第1部分39と同じ形状(たとえば、楕円形状、円柱形状、又は長方形形状)を有する。
【0022】
1つの例示的な実施形態では、プランジャ38の第1部分39は、プランジャ38の第2部分40に永久的に取り付けられて、第1部分39が第2部分40に係合する場所における漏れ(たとえば、流体漏れ)を防止する。種々の方法を使用して、プランジャ38の第1部分39をプランジャ38の第2部分40に永久的に取り付けてもよい。たとえば、プランジャ38の第1部分39は、超音波溶接によってプランジャ38の第2部分40に永久的に取り付けられてもよい。別の例として、プランジャ38の第1部分39は、接着剤(たとえば、にかわ)の使用によってプランジャ38の第2部分40に永久的に取り付けられてもよい。プランジャ38の第1部分39をプランジャ38の第2部分40に永久的に取り付ける他の例示的な方法も可能である。
【0023】
プランジャ38は、さらに、1つまたは複数のフィルタリング機構を含んでもよい。たとえば、プランジャ38内に導入される任意の液体をろ過するように、流体フィルタ45が、プランジャ38の第1部分39内に配置されてもよい。さらに、空気フィルタ46が、プランジャ38の第1部分39とプランジャ38の第2部分40との間の空洞49(
図3に示す)内に配置されて、レセプタクル12内に導入される任意の空気をろ過することも可能である。空気フィルタ46は、種々の材料のうちの任意の材料から作られてもよいが、好ましくは、ポリエーテルスルフォン(PES)で作られる。両方のフィルタは、プランジャ38の軸42に沿って配置されてもよい。
【0024】
プランジャ38の第1部分39は、軸42の反対側に位置する上部表面41から上向きに延びる雄要素48を含んでもよい。雄要素48は、
図8Aおよび8Bに示すように、たとえば、シリンジなどの第2レセプタクル90を受容するように構成されてもよい。雄要素48は、内側ボア50および外側表面51を含んでもよい。外側表面51は、第2レセプタクル90に係合するネジ山52を含んでもよい。
【0025】
上部表面41の半球形状または傾斜形状の利点は、雄要素48が視認可能に上部表面41上を延びることである。雄要素48が、(たとえば、ネジ溝を切ったシリンジを雄要素48のネジ山52に対して締付けることによって)第2レセプタクル90を受容するとき、使用者は、第2レセプタクル90が上部表面41に接触していない場合をはっきりと確認することができる。こうして、使用者は、第2レセプタクル90を締付けて、第2レセプタクル90を回し続け、第2レセプタクル90が上部表面41に接触するときをはっきりと見分けることができる。こうして、使用者は、第2レセプタクル90が、雄要素48に完全に固定されるときを確認できる。
【0026】
図3を参照すると、プランジャ38の軸42は、第1の長手方向チャネル54を含んでもよい。第1の長手方向チャネル54は、レセプタクル12と雄要素48の内側ボア50との間に連通を確立する。第1チャネル54は、流体が、プランジャ38の軸42を通り、レセプタクル12内に流れることを可能にする。
【0027】
プランジャ38の軸42は、第2の長手方向チャネル56を含んでもよい。軸42の尖った先端44に対向するように配置される第2チャネル56の端は、空気チャネルリターン53に対して結合(interface to)されてもよい。空気チャネルリターン53は、空洞49に対して結合(interface)されてもよい。空洞49は、プランジャ38の第1部分39をプランジャ38の第2部分40に結合することによって形成される。第2チャネル56は空気経路として機能することにより、空気がレセプタクル12を出てプランジャ38の軸42を通り、空気チャネルリターン53に入りフィルタ46を通り、その後、プランジャ38の上部表面41上に配置された通気孔47を通って移動することを可能にする。通気孔47を出る空気は、デバイス10を囲む大気へ排出される。
【0028】
キャップ24は、さらに、アパーチャ62を持つ環状板60を有する内側ボア58を含んでもよい。アパーチャ62は、プランジャ38の軸42に対して同軸に整列する。プランジャ38は、キャップ24の内側ボア58に沿って摺動するよう構成されてもよく、または、別法として、プランジャ38は、以下で述べる
図9に示すように、キャップ24の外側表面に沿って摺動するよう構成されてもよい。プランジャ38が、レセプタクル12に向かって下向きに押し込まれると、軸42は、アパーチャ62を通って下方に移動して、ストッパ18の上部部分20に貫入する。
【0029】
デバイス10は、プランジャ38の下方への移動が起こった後で、プランジャ38が上方へ移動することを防止するロッキング機構64を含んでもよい。このようにして、デバイス10は、係合位置にあるとき、すなわち、軸42がストッパ18に貫入すると、プランジャ38を拘束することによって複数回の使用を防止することが可能となる。
【0030】
ロッキング機構64は、応力集中による変形が、応力集中部からの3つの主要な直径の距離において観測されないというサン・ブナンの原理(St.Venant’s principle)を用いてもよい。この原理によれば、ロッキング機構64が薄い材料で作られ、その薄い材料が、軸42が下方向に移動するとき、薄い材料よりも厚い軸42の領域を変形させる場合、ロッキング機構64は、軸42の変形エリア内に入ることになるため、軸42が上方向に移動することを防止する。
【0031】
図4に示すように、ロッキング機構64は、薄い円柱形状材料を含んでもよい。あるいは、ロッキング機構64は、楕円または長方形などの別の形状であってもよい。ロッキング機構64は、たとえば、金属またはプラスチックなどの任意の可撓性材料で作られてもよい。
【0032】
ロッキング機構64は、デバイス10内の異なる位置に配置されてもよい。たとえば、
図3に示すように、ロッキング機構64は、環状板60の下に配置されてもよい。あるいは、ロッキング機構64は、環状板60の上に配置されてもよい。なお別の例として、ロッキング機構64は、キャップ24に組み込まれてもよい(たとえば、ロッキング機構64は、キャップ24と同じ材料で作られ、キャップ24にモールドされることも可能である)。
【0033】
ロッキング機構64は、ロッキング機構64から延び、かつ、ロッキング機構64の第1アパーチャ67内に配置される舌状部66を含んでもよい。舌状部66は、タブ69において第1アパーチャ67に接続されてもよく、したがって、舌状部66は、垂直方向(上下方向)に屈曲することが可能である。舌状部66は、軸42と同軸に整列する第2アパーチャ68を含んでもよい。第2アパーチャ68の径は、軸42の径よりわずかに大きくてもよい。舌状部66は、
図4に示すように、上向きに撓んでもよい。
【0034】
動作時、ロッキング機構64は、単向性カムとして機能する。プランジャ38が下向きに押し込まれると、軸42は、舌状部66を下に押し、それにより、軸42が、第2アパーチャ68を通過し、ストッパ18に貫入できるように第2アパーチャ68を十分に開口させる。ロッキング機構64は、プランジャ38が下方へ押し込まれた後、使用者がプランジャ38を上方へ引っ張ろうとすると起動される。
【0035】
プランジャ38が上方へ引っ張られると、軸42は、舌状部66を上に引っ張り、それにより、舌状部66が、上方向に垂直に屈曲する。屈曲によって、第2アパーチャが、第1形状(たとえば、第2アパーチャ68が軸42に対して実質的に直交するときの円柱形状)から第2形状(たとえば、第2アパーチャ68が、軸42に対して直交しない位置にあるときの楕円形状)へ形状を変更する。こうして、第2アパーチャ68の形状は、軸42の形状と異なってもよい。ひとつには、異なる形状であることにより、軸42が第2アパーチャ68を自由に通過することができないため、舌状部66は、軸42に食い込み、軸42内に応力集中部すなわちノッチ(図示せず)を生じる。舌状部66内の第2アパーチャ68は、ノッチに嵌合し、プランジャ38が上に移動することを防止する。したがって、プランジャ38は、ストッパ18から取り外されない、あるいは、デバイス10に損傷を与えることなく上方向に移動することはできない。
【0036】
ロッキング機構64は、小さい作動力によってプランジャ38のスムーズな下方への移動を保証し、また、(作動力に対する)大きな保持力によってプランジャ38を下位置に保持することによってデバイス10の再使用を防止する。ロッキング機構64は、軸42が下方へ移動中に任意の地点における戻り運動を防止することができる。こうして、ロッキング機構64は、プランジャの下方移動の最下方地点にプランジャが達した後でのみプランジャを固定する他の再構成デバイスで使用される保持クリップを向上させる。
【0037】
デバイス10は、作動機構を含んでもよい。作動機構は、プランジャ38の外周上で、第1部分39と第2部分40の両方に配置された少なくとも1つの窪み70、および、キャップ24の内側ボア58上で、キャップ24の第2端28上に配置された少なくとも1つの突出部72を含んでもよい。第2部分40上に配置された窪み70は、通路71および溝73を含んでもよい。
【0038】
デバイス10が離脱した位置にあるとき、少なくとも1つの窪み70および少なくとも1つの突出部72は整列せず、プランジャ38は、下への移動を妨げられる。こうして、作動機構は、誤ってプランジャ38を押し下げ、ストッパ18に貫入させないように安全器として働く。少なくとも1つの突出部72の上側端75は丸みをおびていてもよいため、デバイス10が離脱した位置にあるときは溝73内に位置する。
【0039】
デバイス10を使用するために、
図5Aおよび5Bに示すように、少なくとも1つの窪み70が少なくとも1つの突出部72に整列するまで、使用者は、プランジャ38を所与の度数だけ回転してもよい。プランジャ38の上部表面41は、
図6に最もよく見られるように、どの方向にプランジャを回転するかを使用者に示すために方向マーカ74を含んでもよい。上部表面41は、さらに、作動機構が整列したときを使用者に示すためにアライメントマーカ76を含んでもよい。
【0040】
使用者がプランジャ38を回転させるにつれて、少なくとも1つの突出部72もまた、下方へ移動するため、少なくとも1つの突出部72は、溝73から通路71へ移動し、その後、通路71から少なくとも1つの窪み70に移動することができる。通路71から少なくとも1つの窪み70への移動は、触知可能フィードバックおよび/または可聴フィードバックを使用者に与えることができるため、使用者は、プランジャ38が所与の度数だけ回転され、プランジャ38を下方向に押し込むことが容認されるときを知る。
【0041】
少なくとも1つの窪み70を少なくとも1つの突出部72に整列させるために、プランジャ38が回転する所与の度数は、種々の因子に依存する。たとえば、因子は、(i)少なくとも1つの窪み70の窪みの数および少なくとも1つの突出部72の突出部の数、(ii)各突出部間の間隔(2つ以上の突出部が使用される場合)および各窪み間の間隔(2つ以上の窪みが使用される場合)、(iii)デバイス10が組み立てられるとき、かつ/または、プランジャ38が回転されるときにおける、少なくとも1つの突出部72の位置に対する少なくとも1つの窪み70の位置、ならびに、(iv)少なくとも1つの窪み70の寸法および少なくとも1つの突出部72の寸法(たとえば、各突出部および窪みは、それぞれ、キャップの内側ボア58の円周の1/36(すなわち、10°)およびプランジャ38の外周の1/36(すなわち、10°)であってよい)を含んでもよい。
【0042】
1つの例示的な実施形態では、少なくとも1つの突出部72は、キャップの内側ボア58の周りに実質的に等間隔で配置された(たとえば、実質的に120°離れて配置された)3つの突出部を含み、また、少なくとも1つの窪み70は、プランジャ38の外周に沿って実質的に等間隔で配置された(たとえば、実質的に120°離れて配置された)3つの窪みを含む。この例示的な実施形態によれば、少なくとも1つの窪み70を少なくとも1つの突出部72に整列させるために、プランジャ38が回転する所与の度数は、好ましくは、約30°である。しかしながら、上述した因子の1つまたは複数に応じて、所与の度数は、実質的に、5°と120°の間であってよい。
【0043】
図5Cを参照すると、プランジャ38は、その後、下方へ押し込まれて、係合位置に達するため、軸42は、キャップ24内のアパーチャ62を通過し、ストッパ18へ貫入することができる。軸42がストッパ18に貫入すると、ロッキング機構64は、プランジャ38が、上に押し戻されて離脱位置に移動することを防止する。
【0044】
デバイス10は、デバイス10の動作に関するフィードバックをデバイス10の使用者に与えるフィードバック機構を含んでもよい。たとえば、フィードバックは、軸42がストッパ18内へ最適距離を移動したことを示してもよい。別法として、または、組合せて、フィードバックは、プランジャ38がキャップ24内で最適距離を移動したこと、および、使用者がプランジャ38をそれ以上押し込んではいけないことを示してもよい。フィードバック機構によって提供されるフィードバックの他の例も可能である。
【0045】
フィードバック機構は、種々の構成で配置されてもよい。たとえば、
図2および3に示すように、フィードバック機構は、(i)プランジャ38の第2部分40の表面上に配置され、かつ、窪み70内に延びる凸状バンプ55、および(ii)突出部72上の凸状バンプ57を備えてもよい。
【0046】
凸状バンプ55は、第2部分40の一部としてモールドされてもよい。凸状バンプ55は、第2部分40から0.2mm〜1.0mm(好ましくは、0.3mm〜0.6mm)延在してもよい。凸状バンプ55の最も幅広の部分は、0.2mm〜1.0mm(好ましくは、0.3mm〜0.6mm)の径を有してもよい。
【0047】
凸状バンプ57は、第2端28の一部としてモールドされてもよい。凸状バンプ57は、第2端28から0.2mm〜1.0mm(好ましくは、0.3mm〜0.6mm)延在してもよい。凸状バンプ57の最も幅広の部分は、0.2mm〜1.0mm(好ましくは、0.3mm〜0.6mm)の径を有してもよい。
【0048】
動作時、一例として、プランジャ38が、ストッパ18に向かう方向に移動するにつれて、フィードバック機構は、窪み70上の凸状バンプ55が突出部72上の凸状バンプ57を通過するときに触知可能フィードバックを提供する。触知可能フィードバックは、使用者によって触知され得る。さらに、窪み70上の凸状バンプ55が突出部72上の凸状バンプ57を通過するときに、音を生成することも可能であるため、フィードバック機構は、可聴フィードバックも提供する。
【0049】
図7を参照すると、デバイス10は、キャップ24の第2端28およびプランジャ38上に配置される上部80を含んでもよい。上部80はプランジャ38を保護する。上部80は、さらに、使用者による上部80の把持および取り外しを容易にするためのテクスチャ表面82を含んでもよい。さらに、耐タンパ性機構84が、デバイス10上に配置されて、デバイス10が使用されたかどうかを使用者に示すことも可能である。耐タンパ性機構84は、たとえば、シール、ホログラフィラベル、またはタブなどの任意の種類のインジケータを備えてもよい。
【0050】
動作時、デバイス10は、
図8Aに示すように、離脱位置、すなわち、キャップ24の突出部72およびプランジャ38の窪み70が整合せず、プランジャ38の軸42がストッパ18に貫入しないときの位置にある。上部80が使用者によってデバイス10から取り外されると、耐タンパ性機構84が破断されることになる。使用者は、その後、シリンジなどの第2レセプタクル90をレセプタクル12に取り付けてもよい。デバイス10を起動するために、使用者は、その後、プランジャ38上の窪み70がキャップ24上の突出部72に整合するように、ほぼ所与の度数(たとえば、30°)プランジャ38を回転させてもよい。プランジャ38は、その後、
図8Bに示すように、ストッパ18に向かって下方向に押し込まれて係合位置に達する。プランジャ38の軸42は、ストッパ18に貫入してもよく、レセプタクル12の開口16に対するアクセスが可能になる。第2レセプタクル90の内容物は次に、成分と混合するためにレセプタクル12内に導入されてもよい。混合された内容物はさらに、第2レセプタクル90内に引き戻されてもよい。その後、針(図示せず)が第2レセプタクル90に固定され、完全でかつ活性な薬物が患者に投与可能となる。
【0051】
図9を参照すると、本発明の再構成デバイスの第2の実施形態110が示される。デバイス110は、たとえば、医薬品製剤の活性成分などの医薬品製剤の第1成分(図示せず)を格納するレセプタクル112を含んでもよい。レセプタクル112は、ネック部114によって囲まれた、または、部分的に囲まれた開口116を含んでもよい。ネック部114は、また、リップ部115を含んでもよい。ネック部114内の開口116は、液体などの第2成分(図示せず)が、レセプタクル112内に導入され、第1成分と混合されることを可能にする。ストッパ118は、ネック部114の開口116内に位置付けられて、レセプタクル112に対するアクセスを遮断することができる。ストッパ118は、エラストマーなどの比較的非剛性の材料で作られてもよい。ストッパ118は、リップ部115に接して配置される上部部分120、およびネック部114の開口116内に配置される底部部分122を含んでもよい。上部部分120は、レセプタクル112に対するアクセスを可能にするために穿孔されてもよい。
【0052】
デバイス110は、さらに、レセプタクル112のネック部114に固定されるキャップ124を含んでもよい。キャップ124は、レセプタクル112のネック部114に固定される第1端126、および第1端126に対向して配置される第2端128を有してもよい。キャップ124の第1端126は、ストッパ118の少なくとも一部分を囲んでもよい。キャップ124の第1端126は、第1端126をレセプタクル112のリップ部115に固定する突出部130を含んでもよい。
【0053】
キャップ124の第1端126は、さらに、キャップ124の第1端126内の窪み125内に配置可能なクリンプリング132によってレセプタクル112に固定されてもよい。クリンプリング132は、キャップ124の第1端126の周面沿って延びてもよく、または、第1端126の周面の一部のみに延びてもよい。クリンプリング132は、クリープ感度が低い金属またはポリマーで作られてもよい。クリンプリング132は、さらに、以下で述べられる上部180に取り付けるための上側表面134を含んでもよい。
【0054】
デバイス110は、キャップ124の第2端128に配置されるプランジャ138を含んでもよい。プランジャ138は、ストッパ118に向かう方向に延びる軸142を含んでもよい。軸142は、ストッパ118の上部部分120に貫入する尖った先端144を含んでもよく、それにより、軸142がレセプタクル112にアクセスすることが可能になる。軸142は、さらに、デバイス10に関して先に述べたフィルタリング機構に構造および機能が類似するフィルタリング機構(図示せず)を含んでもよい。
【0055】
プランジャ138は、また、軸142に対向する方向に延びる雄要素148を含んでもよい。雄要素148は、たとえば、シリンジなどの第2レセプタクル(図示せず)を受容するように構成されてもよい。雄要素148は、内側ボア150および外側表面151を含んでもよい。外側表面151は、第2レセプタクルに係合するネジ山152を含んでもよい。
【0056】
プランジャ138の軸142は、レセプタクル112と雄要素148の内側ボア150との間に連通を確立する第1および第2の長手方向チャネル(図示せず)を含んでもよい。長手方向チャネルは、デバイス10に関して先に述べた長手方向チャネルに構造および機能が類似する。プランジャ138は、さらに、
図9に示すように、キャップ124の外周に沿って摺動するよう構成されてもよい。
【0057】
キャップ124は、さらに、アパーチャ162を持つ環状板160を有する内側ボア158を含んでもよい。アパーチャ162は、プランジャ138の軸142に同軸に整列する。プランジャ138が、レセプタクル112に向かって下に移動すると、軸142は、アパーチャ162を通って下に移動して、ストッパ118の上部部分120に貫入する。
【0058】
デバイス110は、ストッパ118へ向かうプランジャ138の下方移動が生じた後でプランジャ138の上方移動を防止する機構を含んでもよい。例として、デバイス110は、上述したロッキング機構64などのロッキング機構を含んでもよい。ロッキング機構は、デバイス110に対してプランジャ138を保持するのに使用されてもよい。
【0059】
別の例として、デバイス110は、ストッパ118へ向かうプランジャ138の下方移動が起こった後でプランジャ138の上方移動を防止するラッチング機構を含んでもよい。ラッチング機構は、デバイス110に対してプランジャ138を保持するのに使用することも可能である。
【0060】
ラッチング機構は、1つまたは複数の列状のリブおよび1つまたは複数の列状の歯を含んでもよい。1つまたは複数の列状のリブはそれぞれ、列状の歯のうちの1つに対応する。
図10は、(i)キャップ124の外側表面上に配置された列状のリブ164、および(ii)プランジャ138の内側表面上に配置された列状の歯166を含むデバイス110を示す。列状のリブ164は、プランジャ138の内側表面上に配置される別の列状の歯(図示せず)に対応する。列状の歯166は、キャップ124の外側表面上に配置される別の列状のリブ(図示せず)に対応する。
【0061】
こうして、プランジャ138が、ストッパ118に向かって下方向に移動するにつれて、列状の歯の1つまたは複数の歯(図示せず)が、列状のリブ164上を移動し、一方、プランジャ138の上方移動が試みられる場合、列状の歯の1つまたは複数の歯(図示せず)が、列状のリブ164に接触して、1つまたは複数の歯ならびにプランジャ138が上方へ移動することが防止される。同様に、プランジャ138が、ストッパ118に向かって下方向に移動するにつれて、列状の歯166の1つまたは複数の歯が、列状のリブ(図示せず)上を移動し、一方、プランジャ138の上方移動が試みられる場合、列状の歯166の1つまたは複数の歯が、列状のリブ(図示せず)に接触して、列状の歯166ならびにプランジャ138が上へ移動することが防止される。
【0062】
デバイス110のキャップ124およびプランジャ138は、さらに、デバイス10に関して先に述べられた作動機構に構造および機能が類似する作動機構を含んでもよい。
デバイス110は、
図11に示す上部180を含んでもよく、上部180は、キャップ124の第2端128およびプランジャを覆うように嵌合し、クリンプリング132に取り付けられる。上部180はデバイス110を保護する。
【0063】
さらに、上部180およびクリンプリング132は、一体構造(すなわち、上部およびクリンプリング結合体(図示せず))として形成されてもよい。上部およびクリンプリング結合体を収容するために、キャップ124は、第1端および第2端を有してもよく、第1端は第2端に比べて径が大きくてもよい(
図1に示すキャップ24の第1端26および第2端28に類似する)。こうして、上部およびクリンプリング結合体は、プランジャ138上に摺動して、キャップ124がレセプタクル112に固定されることを可能にする。上部およびクリンプリング結合体を有するデバイス110を使用するために、上部は、(たとえば、上部をねじることによって)取り除かれてもよく、クリンプリングは、キャップ124をレセプタクル112に固定し続ける。
【0064】
さらに、耐タンパ性機構(図示せず)が、デバイス110上に配置されて、デバイスが使用されたかどうかを使用者に示すことも可能である。耐タンパ性機構は、たとえば、シール、ホログラフィラベル、またはタブなどの任意のタイプのインジケータを備えてもよい。
【0065】
動作時、デバイス110は、離脱した位置にある、すなわち、プランジャ138の軸42はストッパ18に貫入しない。上部180がデバイス110から取り外されると、耐タンパ性機構が破断されることになる。使用者は、次に、シリンジなどの第2レセプタクルをレセプタクル112に取り付けてもよい。プランジャ138は、その後、ストッパ118に向かって下方向に押し込まれて係合位置に達する。プランジャ138の軸142は、ストッパ118に貫入することにより、レセプタクル112の開口116に対するアクセスが可能になる。第2レセプタクルの内容物は、その後、成分と混合するためにレセプタクル112内に導入されてもよい。混合された内容物は、その後、第2レセプタクル内に引き戻されてもよい。さらに、針(図示せず)が第2レセプタクルに固定されて、完全でかつ活性な薬物が患者に投与可能となる。
【0066】
本発明のいくつかの特徴および実施形態が、本明細書で詳細に述べられたが、本発明は、添付特許請求項の精神および範囲内の全ての変更および強化を包含することが理解される。