特許第5809063号(P5809063)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5809063
(24)【登録日】2015年9月18日
(45)【発行日】2015年11月10日
(54)【発明の名称】フライト選択方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/048 20130101AFI20151021BHJP
   G06F 17/30 20060101ALI20151021BHJP
   G06Q 50/14 20120101ALI20151021BHJP
【FI】
   G06F3/048 654A
   G06F3/048 651A
   G06F17/30 320A
   G06F17/60 112E
【請求項の数】20
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2011-545596(P2011-545596)
(86)(22)【出願日】2010年1月19日
(65)【公表番号】特表2012-515951(P2012-515951A)
(43)【公表日】2012年7月12日
(86)【国際出願番号】AU2010000041
(87)【国際公開番号】WO2010083553
(87)【国際公開日】20100729
【審査請求日】2012年12月21日
【審判番号】不服2014-19231(P2014-19231/J1)
【審判請求日】2014年9月26日
(31)【優先権主張番号】2009900208
(32)【優先日】2009年1月20日
(33)【優先権主張国】AU
(31)【優先権主張番号】2009200253
(32)【優先日】2009年1月22日
(33)【優先権主張国】AU
(31)【優先権主張番号】2009100985
(32)【優先日】2009年9月29日
(33)【優先権主張国】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】511174661
【氏名又は名称】スタンドバイ ホールディングス プロプリエタリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100106840
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100117444
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100113549
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 守
(74)【代理人】
【識別番号】100115808
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 真司
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(72)【発明者】
【氏名】ムアヘッド,スコット
【合議体】
【審判長】 小曳 満昭
【審判官】 和田 志郎
【審判官】 千葉 輝久
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2006/083173(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/33614(US,A1)
【文献】 国際公開第01/33471(WO,A2)
【文献】 米国特許第6307572(US,B1)
【文献】 Shapiro et al.,”FareBrowser:An Interactive Visualization Tool for Finding Low Airline Fares”,[online],CMSC 828s/828s Information Visualization Project Reports,1999年11月30日,インターネット,<URL:http://www.cs.umd.edu/hcil/academics/courses/fall1999/cmsc838s/Project/billshap/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/00 - 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ装置を使用するフライト選択方法であって、
前記フライト選択方法は、表示データを生成するためにフライトに関するフライトデータを処理するステップを含み、
前記表示データが、フライト検索クエリに従ってリモートコンピュータによって表示するためのものであり、前記表示データが、時間軸に関連して表示されたフライト表示を含み、前記フライト表示が、複数の行に配置されており、少なくとも1つの行が、複数のフライト表示を含み、少なくとも1つのフライト表示が複数の料金インジケータに関連付けられることを特徴とするフライト選択方法。
【請求項2】
前記フライト表示が、複数の横の行に配置されている、請求項1に記載のフライト選択方法。
【請求項3】
接続便を示すために、同じ行内の2つの隣接するフライト表示の間に接続インジケータが表示される、請求項に記載のフライト選択方法。
【請求項4】
前記接続インジケータの長さが、隣接するフライト表示の間の時間に対応し、前記隣接するフライト表示または前記接続インジケータのうちの1つにマウスポインタまたは他の入力装置を合わせると、前記接続便に関連する情報を表示できる、請求項3に記載のフライト選択方法。
【請求項5】
マウスまたは他の入力装置を使用してフライト選択および関連料金を選択できるように、表示されたそれぞれのフライト表示がインタラクティブである、請求項1に記載のフライト選択方法。
【請求項6】
前記フライト選択および関連料金の選択が、フライト表示にマウスポインタまたは他の入力装置を合わせると料金オプションボックスを表示することを含む、請求項5に記載のフライト選択方法。
【請求項7】
前記料金オプションボックスが、それぞれの料金に対応する選択ボタンを含み、選択ボタンが選択されると前記フライト選択が行われる、請求項6に記載のフライト選択方法。
【請求項8】
前記行われたフライト選択に対応する前記フライト表示だけを表示することをさらに含む、請求項7に記載のフライト選択方法。
【請求項9】
前記料金インジケータを安い順に配置できる、請求項1に記載のフライト選択方法。
【請求項10】
前記表示データが表を含み、前記表が、それぞれのフライトプロバイダに関するフライトプロバイダセクションを含み、前記フライトプロバイダセクションが最低利用可能料金の安い順に配置される、請求項1に記載のフライト選択方法。
【請求項11】
各フライトプロバイダセクションが、前記時間軸に並んだ隣接する可視の時間スケールを含み、各時間スケールがそれぞれの時間ゾーンを表す、請求項10に記載のフライト選択方法。
【請求項12】
前記リモートコンピュータからフライト選択を受信するステップであって、前記フライト選択が、表示されたフライト表示に対応するステップと、
前記選択されたフライトに対応する航空券を購入できるようにするステップと、
をさらに含む、請求項1に記載のフライト選択方法。
【請求項13】
表示データを生成するためにフライトに関するフライトデータを処理するようにプログラムされたウェブサーバであって、
前記表示データが、フライト検索クエリに従ってリモートコンピュータによって表示するためのものであり、前記表示データが、時間軸に関連して表示されたフライト表示を含み、前記フライト表示が、複数の行に配置されており、少なくとも1つの行が、複数のフライト表示を含み、少なくとも1つのフライト表示が複数の料金インジケータに関連付けられることを特徴とするウェブサーバ。
【請求項14】
コンピュータ装置を使用するオンラインでのフライト選択のための方法であって、
前記方法は、フライト検索クエリに従って時間軸に関連するフライト表示を表示するステップを含み、前記フライト表示が、複数の行に配置されており、少なくとも1つの行が、複数のフライト表示を含み、少なくとも1つのフライト表示が複数の料金インジケータに関連付けられることを特徴とする方法。
【請求項15】
前記フライト表示が、複数の横の行に配置されている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
マウスまたは他の入力装置を使用してフライト選択および関連料金を選択できるように、表示されたそれぞれのフライト表示がインタラクティブである、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記料金インジケータを安い順に配置できる、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記表示データが表を含み、前記表が、それぞれのフライトプロバイダに関するフライトプロバイダセクションを含み、前記フライトプロバイダセクションが最低利用可能料金の安い順に配置される、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記コンピュータ装置からフライト選択を送信するステップであって、前記フライト選択が、表示されたフライト表示に対応するステップと、
前記選択されたフライトに対応する航空券を購入できるようにするステップと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
フライト検索クエリに従って時間軸に関連するフライト表示を表示するようにプログラムされたリモートコンピュータであって、前記フライト表示が、複数の行に配置されており、少なくとも1つの行が、複数のフライト表示を含み、少なくとも1つのフライト表示が複数の料金インジケータに関連付けられることを特徴とするリモートコンピュータ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してフライト選択のための方法に関する。本発明は、遠隔にある顧客のコンピュータでインターネットによって航空券を検索すること、選択すること、およびフライトプロバイダから購入することに応用されるが、それらには限定されない。
【背景技術】
【0002】
本明細書におけるいかなる従来技術への言及も、その従来技術が共通の一般知識の一部を形成するという認識や何らかの形式の示唆ではなく、またそのように見なされるべきでもない。
【0003】
オンラインで飛行機旅行オプションを比較する際、航空券を購入しようとする顧客はしばしば2つの選択肢に直面する。第1のオプションは、顧客がそれぞれの航空会社のインターネットサイトを個々に閲覧して、最適なオプションを後でフォローアップすることである。第2のオプションは、いくつかの航空会社の料金とスケジュールを1カ所で一覧表にしている比較サービスを使用することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの方法のうちの第1のオプションはより時間がかかり、またユーザは最適な候補を決めて後でフォローアップするために自分でオプションの記録をつける必要がある。
【0005】
第2のオプションでは、一般的に比較表オプションによって、一方の軸に個々のフライトについての出発時刻があり、もう一方の軸にフライトプロバイダと料金タイプがある、料金表が提示される。図1に、www.webjet.com.auで利用可能な、知られている比較表ウェブページの例が示されている。表において、対応するフライトクラスおよび時間の座標に料金が表示されている。人気のある都市間の路線では、運航している航空会社がたとえ2つか3つしかなくても、これらの比較表は非常に大きなものになる場合がある。表内の行数は、個々のフライト数によって決定される(たとえば平日のブリスベン発シドニー行きで、この路線を運航している3つの主要な航空会社についての料金を示す一般的な表では50行になる)。また、航空会社はしばしば複数のフライトクラスを提供する(エコノミー、プレミアムエコノミー、ビジネス、ファーストクラスなど)。そして、各フライトクラスは、そのクラスについて複数の料金タイプ(たとえば、Supersaver、SupersaverPlusなど)に分割される場合があり、各料金クラスまたはタイプごとにさらなる列または行を導入することによって比較表にさらなる複雑さを加えてしまう場合がある。一般的に、表は価格を含む数百のセルを表示するので、表の大きさによっては、1つのスクリーンまたはページにそれらのセルを全部は表示できないことがしばしばある。スクリーン上で表をスクロールすると、列および行のラベルが見えなくなってしまい、ユーザは料金表内で迷ってしまう。航空交通量が増加し、各路線を飛行している航空会社のより多くがさらに多くの料金オプションを提供するようになると、表は一層大きくなり、読むのがより困難になるだろう。比較ツールとしての有効性がさらに減少してしまうだろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、コンピュータ装置を使用するフライト選択方法が提供される。本方法は、表示データを生成するためにフライトに関するフライトデータを処理するステップを含み、表示データは、フライト検索クエリに従って遠隔のコンピュータ(リモートコンピュータ)によって表示するためのものであり、表示データは、時間軸に関連して表示されたフライト表示を含み、少なくとも1つのフライト表示が複数の料金インジケータに関連付けられる。
【0007】
フライト表示は横の行に配置することができ、各行は複数のフライト表示を含む。接続便を示すために、同じ行内の2つの隣接するフライト表示の間に接続インジケータを表示することができる。接続インジケータの長さは、隣接するフライト表示の間の時間に対応することができ、前記隣接するフライト表示のうちの後者にマウスポインタを合わせると、後者のフライト表示に対応する開始位置を表示できる。
【0008】
マウスまたは他の入力装置を使用してフライト選択および関連料金を選択できるように、表示されたそれぞれのフライト表示はインタラクティブでよい。フライト選択および関連料金の選択は、フライト表示にマウスポインタを合わせると料金オプションボックスを表示することを含んでよい。料金オプションボックスは、それぞれの料金に対応する選択ボタンを含んでよく、選択ボタンが選択されるとフライト選択が行われうる。本方法は、行われたフライト選択に対応するフライト表示だけを表示することをさらに含んでよい。
【0009】
料金インジケータは、安い順に配置されうる。表示データは表を含んでよく、表は、それぞれのフライトプロバイダに関するフライトプロバイダセクションを含み、フライトプロバイダセクションは最低利用可能料金の安い順に配置できる。各フライトプロバイダセクションは、時間軸に並んだ隣接する可視の時間スケールを含んでよく、各時間スケールはそれぞれの時間ゾーンを表す。
【0010】
フライト選択方法は、遠隔のコンピュータ(リモートコンピュータ)からフライト選択を受信するステップであって、フライト選択が、表示されたフライト表示に対応するステップと、選択されたフライトに対応する航空券を購入できるようにするステップとをさらに含むことができる。
【0011】
本発明の他の態様によれば、表示データを生成するためにフライトに関するフライトデータを処理するようにプログラムされたウェブサーバであって、表示データが、フライト検索クエリに従って遠隔のコンピュータ(リモートコンピュータ)によって表示するためのものであり、表示データが、時間軸に関連して表示されたフライト表示を含み、少なくとも1つのフライト表示が複数の料金インジケータに関連付けられるウェブサーバが提供される。
【0012】
本発明の他の態様によれば、コンピュータ装置を使用するオンラインでのフライト選択のための方法であって、フライト検索クエリに従って時間軸に関連するフライト表示を表示するステップを含み、少なくとも1つのフライト表示が複数の料金インジケータに関連付けられる方法が提供される。
【0013】
フライト表示は横の行に配置することができ、各行は複数のフライト表示を含む。マウスまたは他の入力装置を使用してフライト選択および関連料金を選択できるように、表示されたそれぞれのフライト表示はインタラクティブでよい。料金インジケータは、安い順に配置されうる。表示データは表を含んでよく、表は、それぞれのフライトプロバイダに関するフライトプロバイダセクションを含み、フライトプロバイダセクションは最低利用可能料金の安い順に配置できる。
【0014】
本発明の他の態様によれば、フライト検索クエリに従って時間軸に関連するフライト表示を表示するようにプログラムされた遠隔のコンピュータ(リモートコンピュータ)であって、少なくとも1つのフライト表示が複数の料金インジケータに関連付けられる遠隔のコンピュータが提供される。
【0015】
さらなる実施形態、好ましい特徴および変形物は、添付のいくつかの図面を参照する以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】従来技術のフライトプランナーウェブページの概略図である。
図2】本発明の好ましい実施形態による、フライト選択ウェブページの概略図である。
図3】3つの類似する従来技術のフライトプランナーウェブページと比較した場合の好ましい実施形態のフライト選択ウェブページであって、全てのウェブページが共通フライト情報に基づいており、また共通フライト情報を示しているウェブページを示す図である。
図4】本発明の好ましい実施形態によるウェブサーバを組み込む、フライトプランナーシステムのブロック図である。
図5】本発明の好ましい実施形態によるフライト選択方法の流れ図である。
図6図5のフライト選択方法を実行している間に表示される、一連のフライトプランナーウェブページを示す図である。
図7】本発明の他の好ましい実施形態によるフライト選択ウェブページの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図2を参照すると、本発明の好ましい実施形態による、特定の路線についてのフライトプランナー表1が示されている。フライトプランナー表1は、以下に説明する方法で見込み客のコンピュータのスクリーン上に生成される。スクリーンは表示データをフライトプランナー表1の形式で表示し、フライトプランナー表1は一方のx軸に沿って不可視の線形時間軸2を、他方のy軸3に沿って航空会社名またはロゴ、および料金を含む。
【0018】
個々のフライトは、表1上にフライトバーアイコン4の形式でフライトウインドウとして示されており、フライトプロバイダからのそれぞれのフライトを表している。時間軸2に並んだ時間スケール50に関連するそれぞれのバー4の位置および長さは、出発時刻、飛行時間、および到着時刻を示している。さらに説明すると、フライトバー4の先頭は線形時間スケール50の出発時刻と一致し、フライトバー4の終端は時間スケール50の到着時刻と一致している。したがって、フライトバー4の長さは対応するフライトの飛行時間を表している。顧客は対応する航空券を購入する際、表示されたフライトバー4に対応するフライトを選択できるように、表示されたそれぞれのフライトバー4はインタラクティブでよく、したがってコンピュータマウスを使用して選択できる。
【0019】
図2に示された実施形態では、表1は水平軸に沿って表示され、丸一日、または選択された路線の全てのフライトをカバーする1日のうちの一部について1時間ごとのマークを示している、複数の時間スケール50で構築されている(たとえば、この路線のフライトが選択された日の午前6時から午後10時までの間にのみ発生する場合、午前6時から午後10時までの時間のみが示されてよい)。以下で詳細に説明するように、表1は、所与の路線および日付の利用可能フライトに関連する顧客の検索クエリに従って生成され、この旅行情報51は表1の最上部に表示される。
【0020】
フライトバー4は、表1上で、それぞれのフライトプロバイダ(たとえばQANTAS、Virgin Blueなど)に対応する間隔のあいているフライトプロバイダセクション52a、52b、52cに表示される。それぞれのフライトプロバイダセクション52は、時間軸2に沿って単一の時間スケール50を含む。それぞれのフライトプロバイダセクション52は、フライトバー4の1つまたは複数のフライトバーセット53も含む。それぞれのフライトバーセット53は、時間スケール50に沿ってフライトバー4の1つまたは複数の列(たとえば行)を含む。
【0021】
航空会社は、たとえその路線を1日に15回以上飛行していても、1つの都市間路線について一般的に2つから5つの間の異なる料金クラスしかない(たとえばエコノミークラス、ビジネスクラスなど)。さらに、それぞれのフライトクラスは、そのクラスについて複数の料金タイプ(たとえばキャンセル料なしにはそのフライトを変更できないSupersaver、キャンセル料なしにフライトを変更できる、より柔軟なSupersaverPlusなど)に分割できる。
【0022】
それぞれのフライトプロバイダセクション52は、それぞれのフライトバーセット53に関連付けられる1つまたは複数の料金インジケータセット54も含む。それぞれの料金インジケータセット54は、対応するフライトバーセット53内のフライトバー4に関連付けられる1つまたは複数の料金インジケータ56を含む。したがって、フライトバー4に関連付けられる料金インジケータ56は、対応するフライトについて利用可能な航空券料金を示す。さらに、複数の料金インジケータ56を含むそれらの料金インジケータセット54は、料金が安い順に配置された料金インジケータ56を有する。さらに、フライトプロバイダセクション52は、所与の検索クエリについて最低利用可能料金インジケータ56の安い順に上から表1に配置される。図2に示されるように、フライトプロバイダVirgin Blueが有する最低利用可能料金インジケータ56は95ドルで最も安く、フライトプロバイダQANTASが有する最低利用可能料金インジケータ56は125ドルで次に安く、フライトプロバイダJetstarが有する最低利用可能料金インジケータ56は180ドルで最も高い。
【0023】
可能であれば、表1がコンパクトになるように、それぞれのフライトバーセット53は最も少ない数(たとえば1つ)の列の密集したフライトバー4を含む。しかし、表示されたフライトバー4が表1上で重なって、それぞれのフライトバー4が容易に区別できない場合は、フライトプロバイダセクション52aの最上部のフライトバーセット53に示されるように、他の列のフライトバー4を導入する必要がある。この例では、料金インジケータセット54は対応するフライトバーセット53内の複数の列におけるフライトバー4に関連付けられる。
【0024】
図3に示されるように、www.webjet.com.au、www.lastminute.com.au、およびwww.expedia.com.auで利用可能なものなどの他の知られているフライトプランナーの一般的な表による表示と比較すると、表1は非常に小さくなっている(たとえば、50行から15行に減っている)。図3は、同じフライト情報を使用する、これらのフライトプランナーの類似するフライト選択ウェブページを示している。それぞれのバー4が出発時刻と到着時刻の両方を示している図2のフライトのグラフィカルなバー表示も、同じ情報のよりコンパクトで効率的な表示をもたらし、視覚的に見渡して比較するのがより簡単であり、表示されるテキストがはるかに少ない(一般的な表内に表示される多数の料金とは異なり、必要なのは1ダース以下だけである)。また、一般的に図3の表1の全体を顧客のコンピュータのスクリーン100(幅1024ピクセル高さ768ピクセルのスクリーン解像度を有する)上に表示できるので、知られているフライトプランナーにとって普通なら必要であるスクリーンスクロールバーを使用する必要がなくなる。
【0025】
次に図4を参照すると、本発明の好ましい実施形態による、表1の形式で表示データを生成するために使用されるコンピュータシステムのブロック図が示されている。コンピュータシステムは、ソフトウェア製品6を実行して、図2のフライトプランナー表などのフライトプランナー表1を含むフライトプランナーウェブページを構築する、ウェブサーバ5(すなわち、コンピュータ装置)を基本とする。ソフトウェア製品6は、磁気または光ディスク、あるいは集積回路電子メモリなどの適切なキャリア16に提供される機械可読命令を備える。サーバ5の1つまたは複数のプロセッサが、以下で図5を参照して説明する本発明の実施形態による方法を実装するために、命令を実行する。図5に関連して説明される方法が一旦理解されれば、ソフトウェアの実際の符号化は容易であることが理解されよう。
【0026】
ウェブサーバ5は、インターネット15への接続を介していくつかの航空路線データベース7a、7b、...、7nと通信している。航空路線データベース7a、7b、...、7nによって、ウェブサーバ5は飛行時間、料金、および利用可能性データなどのフライトデータにアクセスできるようになる。
【0027】
顧客8は、Microsoft Internet Explorer、 Mozilla Firefox、 Opera、 Chromeなどの適切なウェブブラウザソフトウェアを起動している、インターネットに接続された遠隔のコンピュータ(リモートコンピュータ)9によってフライトプランナーウェブページを閲覧できる。フライトプランナー表を閲覧後に顧客が所望のフライトを選択できるように、ウェブサーバ5によって生成されたウェブページ内のデータ入力フォームが顧客に提供される。顧客がフライト選択を完了して支払い(たとえばクレジットカード)の詳細を入力すると、ウェブサーバ5は遠隔のコンピュータ9上で起動しているウェブブラウザを金融取引サーバ10にリダイレクトする。次いで、金融取引サーバ10が入力されたクレジットカード支払い詳細を確認し、顧客の金融機関と航空会社の金融機関との間の振替を容易にする。
【0028】
次に図5を参照すると、ウェブサーバ5によって実行されるフライト選択方法の流れ図が示されている。上記で説明した通り、これはウェブサーバ5によって実行されるソフトウェア製品6において命令として符号化される方法である。
【0029】
ステップ18で、ウェブサーバ5が、たとえば遠隔にある顧客のコンピュータ9上で起動しているウェブブラウザ内に表示される、フライト検索クエリフォームを含むウェブページなどの、図6aに示されるデータ入力ウェブページ60を生成する。顧客8がコンピュータ9を使用して、関心のあるフライトの路線および日付(および/または、料金、クラス、乗客数などの他のフライト基準)を指定することによってフライト検索クエリフォームに記入すると、ウェブサーバがそのデータを処理して、様々な航空路線データベース7a、7b、...、7nに提出するためのフライト検索クエリを生成する。
【0030】
ステップ20で、ウェブサーバ5が航空路線データベース7との通信を確立して、顧客が指定した路線および日付についてのフライト検索クエリを提出する。
【0031】
ステップ22で、ウェブサーバ5が、航空路線データベース7から返された受信した電子フライトデータを分析する。フライトデータは、フライト検索クエリについての料金設定および発着時刻などの情報を含む。
【0032】
ステップ24で、ウェブサーバ5が、受信したフライトデータを処理して、フライト検索クエリに従って遠隔にある顧客のコンピュータ9が表示するための表示データを生成する。表示データは、図6bに示されるように、生成されたウェブページ62上に示された表1の形式である。フライトプランナー表ウェブページの構築は、当該の路線および日付について収集されたフライトデータに基づいてHTML/XMLコードを自動的に生成するソフトウェア手順によって達成される。次いで、パーソナルコンピュータ(PC)9上で起動しているウェブブラウザソフトウェアを用いて遠隔にいる顧客に表示するために、インターネットを介して遠隔にある顧客のPCにウェブページを供給する。
【0033】
ステップ26で、ウェブサーバ5が、遠隔のコンピュータ9から顧客のフライト選択を受信する。ウェブサーバ5によって、遠隔のコンピュータ9のマウスで、対応する表示されたフライトバー4および関連料金を選択できるようになる。図6cに最もよく見られるように、フライトバー4を有するレジスタにマウスポインタ63を合わせると、料金オプションボックス64が表示される。料金オプションボックス64は、フライトに適用可能で、マウスで選択できる、それぞれの料金インジケータ56に対応する選択(たとえばラジオ)ボタン66を含む。マウスボタンを使用して必要な選択ボタンが選択されると、フライトおよび料金選択が行われる。
【0034】
図6dに示されるように、ステップ28で、ウェブサーバ5によって、ステップ26で行われたフライト選択に対応するフライトバー4と料金インジケータ56だけを遠隔のコンピュータ9上に表示できるようになる。選択されなかった他の全てのフライトバー4は、事実上コンピュータ9上にはもう表示されない。
【0035】
クエリステップ30で、ウェブサーバ5によって、遠隔のコンピュータ9を介して顧客に他のフライト(たとえば帰りのフライト)を選択するかどうかについて尋ねることができるようになる。コンピュータ9で他のフライトを選択すると示している顧客に応答して、方法はステップ18に戻る。そうでない場合は、方法はステップ32に進み、選択されたフライトの航空券を購入できる。
【0036】
ステップ32で、ウェブサーバ5によって、ステップ26で選択されたフライトおよび料金に対応する航空券を購入できるようになる。顧客がフライト選択を完了し、コンピュータ9上に表示された支払いウインドウ65(図6e参照)に支払い(たとえばクレジットカード)の詳細を入力すると、ウェブサーバ5によって生成されたウェブページが遠隔のコンピュータ9上で起動しているウェブブラウザを金融取引サーバ10にリダイレクトする。次いで、金融取引サーバ10は顧客の金融機関と航空会社の金融機関との間の振替を容易にすることができる。
【0037】
ステップ34で、ウェブサーバ5が、電子航空券およびレシートが記載されている電子メール67(図6f参照)の形式で、航空券の購入の確認を遠隔のコンピュータ9に送信する。他の実施形態では、確認はスクリーン上のメッセージ、またはSMSメッセージを含むことができる。
【0038】
法令に則り、本発明を構造的または系統的特徴に多かれ少なかれ固有の言葉で説明してきた。本明細書で説明した手段は本発明を実施するのに好ましい形式を備えているので、本発明は図示または説明した特定の特徴に限定されないことが理解されよう。
【0039】
たとえば、サーバ5から航空路線データベース7に送信された要求またはクエリは、連続的に発生してもよく、連続的に発生しなくてもよい。一実施形態では、それぞれの航空会社サーバ7が料金/フライトの組で応答するように結果セットを構築するために、複数の航空路線データベース7を同時にポーリングできる。この手法は、サーバ5が、最も遅い航空会社のサーバ7を待ってから次に進む必要がないという点で便利である。このさらなる実施形態により、サーバ5は、発着時刻の総合的な状況を決定する前に、ある結果を第1の航空路線データベース7aから受信して、他の結果を第2の航空路線データベース7bから受信し、次いで他の結果を第1の航空路線データベース7aから受信して、他の結果を第3の航空路線データベース7cから受信できる。
【0040】
さらに、遠隔の顧客に提示されるウェブページコードは、1ステップで構築および配信されてもよく、航空路線データベース7がポーリングされるにつれて徐々に構築されてもよい。発明者は現在、ウェブページコードが1ステップで構築および配信されるようにシステムを実装している。しかし代替実施形態では、ウェブページコードを生成する前に、完全なデータセットを待つよりも速い時間フレーム内に遠隔の顧客が何らかの結果を得られるように、ウェブページコードを段階的に構築することがふさわしい。
【0041】
好ましい実施形態によれば、図2に示されるように、細長いバー4によってフライトウインドウデータが表示される。当然のことながら時間軸2に関する出発および/または到着時刻を示すフライトの他の表示が使用されてよい。たとえば、出発および/または到着時刻を表示するために、個別のアイコンが使用されてよい。あるいは、図2の細長いバー4とは別に、またはそれに加えて、矢印、または他のタイプの細長い表示が使用されてよい。
【0042】
説明した実施形態では、遠隔のコンピュータシステム9はパーソナルコンピュータシステム(PC)を備える。本発明の実施形態は、携帯情報端末およびモバイル電話などの他のタイプの遠隔のコンピュータ上で表示またはレンダリングすることに適した表示データを生成する方法を包含することが理解されよう。
【0043】
上述した好ましい実施形態では、単一の時間スケール50に含まれるそれぞれのフライトプロバイダセクション52は、時間軸2と並列に並んでいる。図7に示される代替実施形態では、それぞれのフライトプロバイダセクション52は、時間軸2と並列に並んだ隣接する時間スケール50a、50bを含み、各時間スケール50はそれぞれの時間ゾーンに関連する。このように、第1時間スケール50aは出発の時間ゾーンに関連し、第2時間スケール50bは到着の時間ゾーンに関連する。さらに、接続便を示すために、同じ列の2つの隣接するフライトバー4の間に接続インジケータ80を表示することができる。接続インジケータ80の長さは、隣接するフライトバー4の間の時間に対応する。接続インジケータ80の右側の、接続フライトバー4の後者にマウスポインタ63を合わせている航空券購入者に応答して、フライトプロバイダセクション52は接続便の出発地点(たとえばメルボルン)を含むポップアップボックス81を表示できる。他の実施形態では、隣接するフライトバー4または接続インジケータ80のうちの1つにマウスポインタ63または他の入力装置を合わせると、接続便に関する詳細な時間情報(たとえば、出発時刻、到着時刻、および待ち時間)を表示できる。
【0044】
各フライトプロバイダセクション52は、時間軸に並んだ単一の可視の時間スケールを含むことができる。代替実施形態では、各フライトプロバイダセクションは、時間軸に並んだ隣接する可視の時間スケールを含み、各時間スケールはそれぞれの時間ゾーンを表す。各時間スケールは線形でよい。
【0045】
ステップ26で上述した好ましい実施形態では、遠隔のコンピュータ9のマウスで、表示されたフライトバー4および関連料金を選択できるようになる。代替実施形態では、遠隔のコンピュータ9のキーボード、または他の同様の入力装置で選択を行うことができる。
【0046】
上述した好ましい実施形態では、フライトプロバイダの航空路線データベース7a、7b、...、7nからフライトデータが取得される。代替実施形態では、代わりにアグリゲータまたはデータ配信者などの他のプロバイダのデータベースから、フライトデータを取得できる。
【0047】
上述した好ましい実施形態では、サーバ5がフライトに関するフライトデータを処理して、遠隔のコンピュータ9で表示するための表示データを生成した。代替実施形態では、サーバ5はフライトデータを遠隔のコンピュータ9に単に転送し、次いで遠隔のコンピュータ9がフライトデータを処理して遠隔のコンピュータ9で表示するための表示データを生成する。
【0048】
好ましい実施形態では、ステップ30で他のフライトが選択される場合、図5の方法はステップ18に戻る。他の実施形態では、ステップ18で代わりに最初に帰りの便が指定されると、本方法は代わりにステップ26に戻ってよい。
【0049】
したがって本発明は、当業者によって適切に解釈される、添付の特許請求の範囲の適切な範囲内のあらゆる形態または変形例を含む。
図1
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図7