(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
予め固定された固有の固有識別情報と、任意に設定可能な任意識別情報とを、それぞれ異なる値として付与された複数台のハンディターミナル(100)に対して、データ更新作業を行うためのハンディターミナル更新方法であって、
前記ハンディターミナル(100)を、データ更新装置(200)に接続する工程と、
前記ハンディターミナル(100)が、前記データ更新装置(200)に格納された、複数台のハンディターミナル(100)の各々に対して、個別にデータを更新するための更新情報を、固有識別情報毎に記録した更新パッケージファイル(PK)を探索する工程と、
取得された更新パッケージファイル(PK)中から、該ハンディターミナル(100)に付与された固有識別情報及び/又は任意識別情報に基づいて、対応する更新情報を抽出し、該抽出された更新情報に基づいて、データを更新する工程と、
を含み、
前記更新パッケージファイル(PK)が、
データ更新の種別を示す種別情報と、各設定ファイルの参照先情報を含むパッケージ情報ファイルと、
前記パッケージ情報ファイルに従って保存されているデータファイルと、
各ハンディターミナル(100)の固有識別情報と、任意識別情報と、各パラメータを含む端末情報ファイルと、
を含むことを特徴とするハンディターミナル更新方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなハンディターミナルは、工場における工程管理や、店舗や倉庫などでの在庫管理、POSレジ等に利用されている。特に大規模の店舗や工場では、多くの作業者がそれぞれハンディターミナルを端末として持ち、複数台が同時に使用されることもある。
【0005】
一方、各ハンディターミナルは、最初の立ち上げのための設定やアプリケーションのインストールなどの初期設定作業(キッティング)が必要である。また運用後においても、データの更新やアプリケーションのアップデート、入れ替えなどの更新作業も生じる。この際に、多数のハンディターミナルを用いている場合は、一台毎にインストールや更新を行い、さらに各端末毎に細かな設定やカスタマイズ作業が必要となる。このような作業は、使用する台数が多くなる程、作業が煩雑になる。特に、例えば店舗における使用例を考えると、全国規模で展開している店舗の各部署にハンディターミナルを配置している場合は、一層作業が繁雑になる。
【0006】
このような更新作業を省力化するため、マスターデータやアプリケーションデータなど、複数台のハンディターミナルで共通する更新データを一括設定する技術が知られている(例えば特許文献1)。この方法は、複数台のハンディターミナルのうち、一のハンディターミナルの設定変更を行った後、他のハンディターミナルの設定変更を自動で行うものである。
【0007】
しかしながら、この方法では各端末に対して同じ内容の更新しかできないという問題があった。現実には、各端末毎に異なる設定をしていることが多い。例えば部署毎に使用するアプリケーションが異なっていたり、設定内容が異なっていたり、あるいは端末のIPアドレスは固有値を割り振る必要がある。このため、端末毎に異なる設定を行うには、始めに一括してデータ等を更新した後に、改めて端末毎に一々手動で設定を行う必要が生じ、結局省力化とならない。
【0008】
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、複数台のハンディターミナル毎に異なる設定を行う際の作業の効率化を図ったハンディターミナル更新システム、ハンディターミナル、データ更新装置及びハンディターミナル更新方法を提供することにある。
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の側面に係るハンディターミナル更新システムによれば、複数のハンディターミナル100と、各ハンディターミナル100に対して、更新作業を行うデータ更新装置200と、を備えるハンディターミナル更新システムであって、各ハンディターミナル100は、それぞれ各種情報を表示するためのディスプレイ部30と、前記データ更新装置200とデータ通信可能な端末側通信部15と、前記端末側通信部15でデータ通信して得られるデータを受け付けるためのデータ保持部60と、該ハンディターミナル100に対して、予め付与された固有の固有識別情報を保持する固有識別情報保持手段62と、駆動電力を供給するための、充電可能な二次電池セルを備えるバッテリ部50と、を備え、前記データ更新装置200は、前記ハンディターミナル100とデータ通信を行うための更新側通信部210と、各ハンディターミナル100に対して、データを更新するための更新情報であって、各ハンディターミナル100毎の個別の更新情報を、該ハンディターミナル100に付与された固有識別情報毎に記録してなる更新パッケージファイルPKを保持するためのパッケージ保持部310と、を備えおり、前記ハンディターミナル100は、前記端末側通信部15を、前記更新側通信部210と接続した状態で、前記パッケージ保持部310に保持された更新パッケージファイルPKを前記データ保持部60でもって取得し、自身に付与された固有識別情報に基づいて、前記更新パッケージファイルPK中から、自身の固有識別情報と対応する更新情報を抽出して、データを更新可能に構成
しており、各ハンディターミナル100に対して、変更可能な任意識別情報を任意に付与可能としており、前記更新パッケージファイルPKは、各ハンディターミナル100に対する更新情報に対して、該ハンディターミナル100の固有識別情報と、前記任意識別情報との対応関係に基づいて作成されており、各ハンディターミナル100は、自身に付与された固有識別情報又は任意識別情報に基づいて、前記更新パッケージファイルPK中から、自身の更新データを抽出可能に構成できる。
上記構成により、複数のハンディターミナルに対して、各ハンディターミナル毎の個別の設定情報も含めた更新を行えるようになり、従来必要であった、各ハンディターミナル毎の個別更新や個別設定の手間をなくし、極めて簡単に多数のハンディターミナルに対して、簡単にデータ更新作業を行うことが可能となる。
また、仮に固有識別情報が付与されていないハンディターミナルであっても、正しくデータ更新作業を行うことができる。例えば、一のハンディターミナルが故障して、新たなハンディターミナルと交換する際にも、固有識別情報が合致しないこの新たな装置に対しても、任意識別情報を手掛かりとして適切な設定を含めた更新作業を行うことができ、端末の交換作業も容易に行える利点が得られる。
【0010】
また、仮に固有識別情報が付与されていないハンディターミナルであっても、正しくデータ更新作業を行うことができる。例えば、一のハンディターミナルが故障して、新たなハンディターミナルと交換する際にも、固有識別情報が合致しないこの新たな装置に対しても、任意識別情報を手掛かりとして適切な設定を含めた更新作業を行うことができ、端末の交換作業も容易に行える利点が得られる。
【0011】
また、第2の側面に係るハンディターミナル更新システムによれば、
複数のハンディターミナル100と、各ハンディターミナル100に対して、更新作業を行うデータ更新装置200と、を備えるハンディターミナル更新システムであって、各ハンディターミナル100は、それぞれ各種情報を表示するためのディスプレイ部30と、前記データ更新装置200とデータ通信可能な端末側通信部15と、前記端末側通信部15でデータ通信して得られるデータを受け付けるためのデータ保持部60と、該ハンディターミナル100に対して、予め付与された固有の固有識別情報を保持する固有識別情報保持手段62と、駆動電力を供給するための、充電可能な二次電池セルを備えるバッテリ部50と、を備え、前記データ更新装置200は、前記ハンディターミナル100とデータ通信を行うための更新側通信部210と、各ハンディターミナル100に対して、データを更新するための更新情報であって、各ハンディターミナル100毎の個別の更新情報を、該ハンディターミナル100に付与された固有識別情報毎に記録してなる更新パッケージファイルPKを保持するためのパッケージ保持部310と、を備えおり、前記ハンディターミナル100は、前記端末側通信部15を、前記更新側通信部210と接続した状態で、前記パッケージ保持部310に保持された更新パッケージファイルPKを前記データ保持部60でもって取得し、自身に付与された固有識別情報に基づいて、前記更新パッケージファイルPK中から、自身の固有識別情報と対応する更新情報を抽出して、データを更新可能に構成しており、前記更新パッケージファイルPKが、データ更新の種別を示す種別情報と、各設定ファイルの参照先情報を含むパッケージ情報ファイルと、前記パッケージ情報ファイルに従って保存されているデータファイルと、各ハンディターミナル100の固有識別情報と、任意識別情報と、各パラメータを含む端末情報ファイルと、を含むことができる。
【0012】
さらに、第3の側面に係るハンディターミナル更新システムによれば、複数のハンディターミナル100と、各ハンディターミナル100に対して、更新作業を行うデータ更新装置200と、を備えるハンディターミナル更新システムであって、各ハンディターミナル100は、それぞれ各種情報を表示するためのディスプレイ部30と、前記データ更新装置200とデータ通信可能な端末側通信部15と、前記端末側通信部15でデータ通信して得られるデータを受け付けるためのデータ保持部60と、該ハンディターミナル100に対して、予め付与された固有の固有識別情報を保持する固有識別情報保持手段62と、駆動電力を供給するための、充電可能な二次電池セルを備えるバッテリ部50と、を備え、前記データ更新装置200は、前記ハンディターミナル100とデータ通信を行うための更新側通信部210と、各ハンディターミナル100に対して、データを更新するための更新情報であって、各ハンディターミナル100毎の個別の更新情報を、該ハンディターミナル100に付与された固有識別情報毎に記録してなる更新パッケージファイルPKを保持するためのパッケージ保持部310と、を備えおり、前記ハンディターミナル100は、前記端末側通信部15を、前記更新側通信部210と接続した状態で、前記パッケージ保持部310に保持された更新パッケージファイルPKを前記データ保持部60でもって取得し、自身に付与された固有識別情報に基づいて、前記更新パッケージファイルPK中から、自身の固有識別情報と対応する更新情報を抽出して、データを更新可能に構成しており、前記データ更新装置200を、前記バッテリ部50を充電するための充電台と兼用することができる。
上記構成によって、充電時にデータ更新作業を行うことができるので、更新し忘れを防止できる。
さらにまた、第4の側面に係るハンディターミナル更新システムによれば、前記固有識別情報を、各ハンディターミナル100の製造番号又はシリアル番号とすることができる。
【0014】
さらにまた、第
5の側面に係るハンディターミナル更新システムによれば、前記更新パッケージファイルPKを、更新情報を含むハンディターミナル100に応じて、複数種類用意することができる。
上記構成により、すべてのハンディターミナルの更新情報を一の更新パッケージファイルに含める必要がなくなり、複数種類の更新パッケージファイルを用意して対応することでデータサイズを小さくして、メモリ容量などのハードウェア仕様を軽減して、取り扱いを容易にできる。
【0015】
さらにまた、第
6の側面に係るハンディターミナル更新システムによれば、前記データ更新装置200が、前記ハンディターミナル100と接続する更新側通信部210を備えており、前記更新側通信部210が、物理的接続又は無線接続によって、前記端末側通信部15と更新側通信部210とをデータ通信可能な状態に接続できる。
【0016】
さらにまた、第
7の側面に係るハンディターミナル更新システムによれば、前記端末側通信部15は、所定のサーバSVにアクセスして、該サーバSVに記録された更新パッケージファイルPKを取得可能に構成することができる。
特に、データ更新装置との接続不調や更新パッケージファイルの欠落があっても、ネットワークを経由してデータ更新作業を実行することができ、システムの信頼性が高められる。
【0017】
さらにまた、第
8の側面に係るハンディターミナル更新システムによれば、前記ハンディターミナル100がさらに、読取対象のシンボルの光学的読取を行うための読取部22と、前記読取部22で読み取られたシンボルの情報を復号するための解読部とを備えることができる。
【0018】
さらにまた、第
9の側面に係るハンディターミナル更新システムによれば、前記パッケージ保持部310を、前記データ更新装置200に着脱可能なメモリデバイス300とできる。
上記構成により、データ更新装置にメモリデバイスを接続して、更新された更新パッケージファイルを容易に供給できる。
【0019】
さらにまた、第
10の側面に係るハンディターミナルによれば、複数台のハンディターミナル100に対して更新作業を行うためのデータ更新装置200と接続して、データ更新可能なハンディターミナル100であって、各種情報を表示するためのディスプレイ部30と、データ更新装置200とデータ通信可能な端末側通信部15と、前記端末側通信部15でデータ通信して得られるデータを受け付けるためのデータ保持部60と、該ハンディターミナル100に対して、予め付与された固有の固有識別情報を保持する固有識別情報保持手段62と、駆動電力を供給するための、充電可能な二次電池セルを備えるバッテリ部50と、を備えており、前記データ保持部60は、前記端末側通信部15を介してデータ更新装置200と接続した状態で、複数台のハンディターミナル100の各々に対して、個別にデータを更新するための更新情報を、該ハンディターミナル100毎に付与された固有識別情報毎に有してなる更新パッケージファイルPKを取得し、自身に付与された固有識別情報に基づいて、前記更新パッケージファイルPK中から、自身の固有識別情報と対応する更新情報を抽出して、データの更新を行うよう構成
されており、各ハンディターミナル100に対して、変更可能な任意識別情報を任意に付与可能としており、前記更新パッケージファイルPKは、各ハンディターミナル100に対する更新情報に対して、該ハンディターミナル100の固有識別情報と、前記任意識別情報との対応関係に基づいて作成されており、各ハンディターミナル100は、自身に付与された固有識別情報又は任意識別情報に基づいて、前記更新パッケージファイルPK中から、自身の更新データを抽出可能に構成することができる。
上記構成により、複数の異なるハンディターミナルに対して、各ハンディターミナル毎の個別の設定情報も含めた更新を行えるようになり、従来必要であった、各ハンディターミナル毎の個別更新や個別設定の手間をなくし、極めて簡単に多数のハンディターミナルに対して、簡単にデータ更新作業を行うことが可能となる。
さらにまた、第11の側面に係るハンディターミナルによれば、複数台のハンディターミナル100に対して更新作業を行うためのデータ更新装置200と接続して、データ更新可能なハンディターミナル100であって、各種情報を表示するためのディスプレイ部30と、データ更新装置200とデータ通信可能な端末側通信部15と、前記端末側通信部15でデータ通信して得られるデータを受け付けるためのデータ保持部60と、該ハンディターミナル100に対して、予め付与された固有の固有識別情報を保持する固有識別情報保持手段62と、駆動電力を供給するための、充電可能な二次電池セルを備えるバッテリ部50と、を備えており、前記データ保持部60は、前記端末側通信部15を介してデータ更新装置200と接続した状態で、複数台のハンディターミナル100の各々に対して、個別にデータを更新するための更新情報を、該ハンディターミナル100毎に付与された固有識別情報毎に有してなる更新パッケージファイルPKを取得し、自身に付与された固有識別情報に基づいて、前記更新パッケージファイルPK中から、自身の固有識別情報と対応する更新情報を抽出して、データの更新を行うよう構成されており、前記更新パッケージファイルPKが、データ更新の種別を示す種別情報と、各設定ファイルの参照先情報を含むパッケージ情報ファイルと、前記パッケージ情報ファイルに従って保存されているデータファイルと、各ハンディターミナル100の固有識別情報と、任意識別情報と、各パラメータを含む端末情報ファイルと、を含むことができる。
【0020】
さらにまた、第12の側面に係るデータ更新装置によれば、複数台のハンディターミナル100に対してデータ更新作業を行うためのデータ更新装置200であって、ハンディターミナル100と接続するための更新側通信部210と、前記更新側通信部210介して接続されたハンディターミナル100とデータ通信を行うための更新側通信部210と、複数台のハンディターミナル100の各々に対して、個別にデータを更新するための更新情報を記録した更新パッケージファイルPKを保持するためのパッケージ保持部310と、を備えており、各ハンディターミナル100は、予め固定された固有識別情報と、任意に設定可能な任意識別情報とを、それぞれ付与されており、各固有識別情報及び任意識別情報は、ハンディターミナル100毎に異なる情報であり、前記更新パッケージファイルPKは、各ハンディターミナル100に対する更新情報に対して、該ハンディターミナル100の固有識別情報と、前記任意識別情報とを予め関連付けており、前記更新側通信部210をハンディターミナル100と接続した状態で、ハンディターミナル100が、前記パッケージ保持部310に保持された更新パッケージファイルPK中から、該ハンディターミナル100に付与された固有識別情報及び/又は任意識別情報に基づいて、対応する更新情報を抽出して、データを更新可能に構成できる。
上記構成により、複数のハンディターミナルに対して、各ハンディターミナル毎の個別の設定情報も含めた更新を行えるようになり、従来必要であった、各ハンディターミナル毎の個別更新や個別設定の手間をなくし、極めて簡単に多数のハンディターミナルに対して、簡単にデータ更新作業を行うことが可能となる。特に、仮に固有識別情報が付与されていないハンディターミナルであっても、正しくデータ更新作業を行うことができる。例えば、一のハンディターミナルが故障して、新たなハンディターミナルと交換する際にも、固有識別情報が合致しないこの新たな装置に対しても、任意識別情報を手掛かりとして適切な設定を含めた更新作業を行うことができ、端末の交換作業も容易に行える利点が得られる。
【0021】
さらにまた、第13の側面に係るハンディターミナル更新方法によれば、予め固定された固有の固有識別情報と、任意に設定可能な任意識別情報とを、それぞれ異なる値として付与された複数台のハンディターミナル100に対して、データ更新作業を行うためのハンディターミナル更新方法であって、前記ハンディターミナル100を、データ更新装置200に接続する工程と、前記ハンディターミナル100が、前記データ更新装置200に格納された、複数台のハンディターミナル100の各々に対して、個別にデータを更新するための更新情報を、固有識別情報毎に記録した更新パッケージファイルPKを探索する工程と、取得された更新パッケージファイルPK中から、該ハンディターミナル100に付与された固有識別情報及び/又は任意識別情報に基づいて、対応する更新情報を抽出し、該抽出された更新情報に基づいて、データを更新する工程と、を含
み、前記更新パッケージファイルPKが、データ更新の種別を示す種別情報と、各設定ファイルの参照先情報を含むパッケージ情報ファイルと、前記パッケージ情報ファイルに従って保存されているデータファイルと、各ハンディターミナル100の固有識別情報と、任意識別情報と、各パラメータを含む端末情報ファイルと、を含むことができる。
これにより、複数のハンディターミナルに対して、各ハンディターミナル毎の個別の設定情報も含めた更新を行えるようになり、従来必要であった、各ハンディターミナル毎の個別更新や個別設定の手間をなくし、極めて簡単に多数のハンディターミナルに対して、簡単にデータ更新作業を行うことが可能となる。特に、仮に固有識別情報が付与されていないハンディターミナルであっても、正しくデータ更新作業を行うことができる。例えば、一のハンディターミナルが故障して、新たなハンディターミナルと交換する際にも、固有識別情報が合致しないこの新たな装置に対しても、任意識別情報を手掛かりとして適切な設定を含めた更新作業を行うことができ、端末の交換作業も容易に行える利点が得られる。
【0022】
さらにまた、第14の側面に係るハンディターミナル更新方法によれば、さらに前記データ更新工程後、前記更新パッケージファイルPKに対して、前記ハンディターミナル100の更新が完了したことを、固有識別情報及び/又は任意識別情報と共に書き込む工程を含むことができる。
これにより、どのハンディターミナルの更新作業が終了し、どのハンディターミナルの更新作業が未だなのかを、更新パッケージファイル自体に記録して把握することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するためのハンディターミナル更新システム、ハンディターミナル、データ更新装置及びハンディターミナル更新方法を例示するものであって、本発明はハンディターミナル更新システム、ハンディターミナル、データ更新装置及びハンディターミナル更新方法を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
【0025】
本発明の実施例において使用されるハンディターミナル更新システム、ハンディターミナル、データ更新装置及びハンディターミナル更新方法とこれに接続される操作、制御、表示、その他の処理等のためのコンピュータ、プリンタ、外部記憶装置その他の周辺機器との接続は、例えばIEEE1394、RS−232xやRS−422、RS−423、RS−485、USB等のシリアル接続、パラレル接続、あるいは10BASE−T、100BASE−TX、1000BASE−T等のネットワークを介して電気的、あるいは磁気的、光学的に接続して通信を行う。接続は有線を使った物理的な接続に限られず、IEEE802.1x等の無線LANやBluetooth(登録商標)等の電波、赤外線、光通信等を利用した無線接続等でもよい。さらにデータの交換や設定の保存等を行うための記録媒体には、メモリカードや磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等が利用できる。なお本明細書においてハンディターミナル及びデータ更新装置とは、ハンディターミナル本体及びデータ更新装置本体のみならず、これにコンピュータ、外部記憶装置等の周辺機器を組み合わせたハンディターミナル更新システムも含む意味で使用する。
(ハンディターミナル更新システム)
(実施例1)
【0026】
以下、本発明の実施例1に係るハンディターミナル更新システムとして、バーコードリーダや二次元コードリーダ等のハンディスキャナに適用した例を、
図1〜
図5に基づいて説明する。これらの図において、
図1は本発明の実施例1に係るハンディターミナル更新システムの構成を示す模式図、
図2は本発明の実施例1に係るハンディターミナル100の正面図、
図3は
図2のハンディターミナル100をデータ更新装置200に載置する様子を示す模式正面図、
図4は本発明の実施例1に係るハンディターミナル100をデータ更新装置200に接続した状態を示すブロック図、
図5は
図2のハンディターミナル100からバッテリ部50を外した状態を示す分解斜視図を、それぞれ示している。
【0027】
ここでは、
図1に示すように、複数の店舗や倉庫の在庫管理にハンディターミナル100を用いる例において、各ハンディターミナル100の設定や更新を行う場面を考える。各店舗や倉庫などの異なる場所には、
図2に示すようなハンディターミナル100が複数台、配置されている。各ハンディターミナル100は、商品などに付されたバーコードや二次元コード等のシンボルを読み取って、復号化(デコード)を行い、在庫管理データ等を
図1のようにサーバSV又はホストコンピュータ側に送出する。このためハンディターミナル100は、シンボルを読み取るための読取部22を備えている。このようなハンディターミナル100を用いて、各店舗の在庫管理情報等が店舗間でやりとりされ、またサーバSVに送信されて記録される。
【0028】
異なる店舗ではそれぞれ複数台のハンディターミナル100が運用されており、各ハンディターミナル100には、使用する店舗毎の設定がなされている。具体的には、ハンディターミナル100にインストールするアプリケーションの種類や設定内容などが異なる。また同一店舗内においても、これらの設定が異なることもある。さらに、各ハンディターミナル100には、同一ネットワーク上で各端末を区別するために固有のIPアドレスが付与されている。このため、各端末には使用前に手作業でIPアドレスが付与される。
【0029】
このように、多数のハンディターミナル100に対して、導入後使用前にそれぞれ必要な初期設定(キッティング)を行う必要がある。また初期設定終了後で実際の運用を行う際にも、アプリケーションのアップデートや参照先のマスタデータの更新作業、設定の変更などが生じる。特にアプリケーションやOSの更新データは、セキュリティホールの改善など、重要性が高いこともあるため、定期的に又は重要な更新が行われた際など、比較的高頻度で更新作業が必要となることもある。
【0030】
従来、このような設定作業は各ハンディターミナルの端末毎に個別に手作業で行っていた。しかしながら、これらを一々手作業で行うのでは非常に手間がかかる上、効率も悪い。そこで実施例1においては、各端末のデータ更新作業を自動で行える自動更新機能を実現している。以下、
図1〜
図12に基づいて、このようなデータ更新機能について順次説明する。ここでは、
図3の模式図に示すように、データ更新装置200にハンディターミナル100をセットすることで、自動的にデータ更新作業の必要性がチェックされるよう構成している。データ更新作業が必要と判断されれば、セットされたハンディターミナル100に応じた更新情報が、更新パッケージファイルPKから読み出されて、データの更新作業が実行される。なお、更新パッケージファイルを必ずしもすべて一旦読み込む必要は無く、データ更新作業に必要な部分のみを読み込んで更新作業を行うようにしてもよい。
【0031】
なお本発明において、データ更新とは、キッティング済みのハンディターミナル端末に対して、データやアプリケーション、OSやファームウェアなどの更新作業のみならず、未設定の端末に対して、新たにOSやアプリケーションのインストール作業、各種の設定を行う作業も含める意味で使用する。
(ハンディターミナル100)
【0032】
各ハンディターミナル100は、各種情報を表示するためのディスプレイ部30と、データ更新装置200とデータ通信可能な端末側通信部15と、端末側通信部15でデータ通信して得られるデータを受け付けるためのデータ保持部60と、ハンディターミナル100に対して、予め付与された固有の固有識別情報を保持する固有識別情報保持手段62と、駆動電力を供給するための、充電可能な二次電池セル(図示せず)を備えるバッテリ部50とを備える。
【0033】
各ハンディターミナル100は、
図2の正面図に示すように、筐体10の外形を一方向に延長された板状としている。筐体10の先端部分には、読取対象のシンボルの光学的読取を行うための読取部22が設けられている。読取部22は、バーコードを読み取るスキャンモジュールや二次元コードを読み取るカメラモジュールなどで構成される。
【0034】
筐体10の上面には、ディスプレイ部30と、キー配置部40が設けられる。またディスプレイ部30は筐体10の上方に設けられており、ディスプレイ部30の下方にはキー配置部40が設けられる。この筐体10は、ディスプレイ部30を設けた表示部分DAと、表示部分DAの下方に設けられた把持部分HAとで構成している。ユーザは、把持部分HAを手で把持して、表示部分DAに設けられたディスプレイの表示内容を参照しながら、把持部分HAの表面側に配置されたキー配置部40の各操作キー46を操作する。筐体10は平面視において表示部分DAを幅広とし、把持部分HAを幅狭とする一方、側面視においては、把持部分HAを厚くしている。
(ディスプレイ部30)
【0035】
ディスプレイ部30は、筐体10の一面に設けられ、読取対象のシンボルをカメラ部で撮像した画像や、シンボルを復号化した情報、その他の設定情報といった各種の情報を表示するための部材である。このようなディスプレイ部30には、液晶ディスプレイ部(LCD)や有機ELなどが利用される。またディスプレイ部30の上面には、タッチパネル34が配置される。
(キー配置部40)
【0036】
キー配置部40には、各種の操作を行うテンキーや電源キー44、ファンクションキー45といった複数の操作キー46が並べられている。これらキー配置部40に配置された各入力デバイスは、各種の入力操作を受け付けるキー入力部41を構成する。また、ディスプレイ部30のタッチパネルも、キー入力部41として機能する。
(ブロック図)
【0037】
図4に、ハンディターミナル100を構成する各部材のブロック図を示す。この図に示すハンディターミナル100は、キー入力部41と、動作部42と、ディスプレイ部30と、読取部22と、演算制御部43と、データ保持部60と、外部メモリインターフェース17と、接続インターフェース14と、端末側通信部15と、電源回路53と、外部給電検知部54と、電源検知部55とを備える。キー入力部41は、筐体のキー配置部40に設けられた各種のキーと対応している。また動作部42は、ブザーや振動モーター、LEDなど、ハンディターミナル100の各種動作を行う部材である。
(読取部22)
【0038】
読取部22は、読取対象がバーコードか二次元コードかに応じて構成される。例えば二次元コードの読み取りを行うカメラモジュールの場合は、受光系24に加えて投光系23が必要となる。投光系23は、LED等の照明手段であり、また受光系24はCCD等の撮像素子で構成される。また読取部22は、シンボルの走査を制御するためのスキャナ制御系25も備えている。
【0039】
なお
図4の例では、読取対象のシンボルとしてQRコード(登録商標)などの二次元コードを用い、ハンディターミナル100として二次元コードリーダを用いる例を説明したが、シンボルとしてバーコードを利用し、ハンディターミナルとしてバーコードリーダやバーコードスキャナを用いることもできることはいうまでもない。
(演算制御部43)
【0040】
演算制御部43は、読取部22で読み取られたシンボルの情報を復号するための解読部等の機能を実現する。このような演算制御部43はCPU等のLSIで構成される。
またCPUを動作させるためのクロック供給手段26も接続している。
(データ保持部60)
【0041】
データ保持部60は、RAMで構成される。
図4のハンディターミナル100はRAMとROMを備えており、これらはハンディターミナル100のオペレーティングシステム(OS)からは個別のドライブとして認識される。RAMは、SDRAMやSRAMなどのRAMで構成され、一時的なデータを保持する。一方ROMは固有識別情報保持手段62として機能し、ファームウェアやアプリケーション、ユーザデータ等を保持する。この固有識別情報保持手段62は、E
2PROM等のROMで構成される。
(外部メモリインターフェース17)
【0042】
外部メモリインターフェース17は、メモリデバイス300と接続するためのインターフェースである。メモリデバイス300としては、例えばSDカードやUSBメモリ、コンパクトフラッシュ(登録商標)やメモリスティック(登録商標)のような外部記録媒体が利用できる。これによって外部機器とのデータのやりとりが容易となる。また、更新情報をこの外部メモリインターフェース17を用いて取り込むことも可能である。
(接続インターフェース14)
【0043】
接続インターフェース14は、データ更新装置200等の外部機器と接続してデータのやりとりを行うためのインターフェースを構成する。接続方式としては、有線接続と無線接続のいずれか又は両方が採用できる。ここでは、無線接続インターフェースとして外部無線通信ポート16を、有線接続インターフェースとして端末側通信部15を、それぞれ設けている。
【0044】
外部無線通信ポート16は、例えば無線LANや赤外線通信等の既知の無線通信を用いて、外部機器と通信を行う。外部無線通信ポート16を介して、ハンディターミナル100はLANやWAN(インターネット回線)あるいは電話回線に接続し、サーバSVやホストコンピュータなどにアクセスする。
【0045】
一方外部有線通信ポートは、ここではデータ更新装置200との接続を行うためのコネクタを備えている。なお、この例では外部メモリインターフェース17と外部有線通信ポートとを個別に設けているが、統合することもできる。例えばUSB端子を用いて、USBメモリとの接続や通信等に兼用してもよい。
(電源回路53)
【0046】
電源回路53は、電源からの給電を受け、必要な電力に変換するための部材である。ここでは、ハンディターミナル100は
図5の分解斜視図に示すように、バッテリ部50を装着している。バッテリ部50は、ハンディターミナル100を駆動する電力を供給する。ここではバッテリ部50は、光学式情報読取装置100に着脱自在に装着している。このため、
図5の分解斜視図に示すように、筐体10の背面に、バッテリ部50を収納するためのバッテリ収納部13を形成している。バッテリ収納部13は、筐体10の把持部分HAに設けられる。またバッテリ収納部13は、バッテリ部50を収納できる窪み状に形成されている。このバッテリ収納部13の窪み状の開口部分は、バッテリ蓋58によって閉塞される。このためバッテリ蓋58は、筐体10の下ケース12に着脱自在に装着している。
(バッテリ部50)
【0047】
バッテリ部50は、充電可能な二次電池を備えている。ここでは、二次電池として円筒形の二次電池セルを用いている。一般に光学式情報読取装置は、小型化、薄型化が求められているため、角型電池が用いられることが多い。言い換えると、厚さが厚くなる円筒形二次電池は忌避されていた。ただ、ユーザが光学式情報読取装置を把持する際の持ちやすさについて、本願発明者が検討したところ、単に薄型化するのみならず、平面視における横幅が小さいことも重要となることが判明した。寧ろ、薄くて幅広の板状は、却って持ち難いこともある。そこで本実施例では、敢えて角型電池でなく円筒形二次電池を採用することで、厚さを若干厚めにしつつも、横幅を狭くすることで、把持部分HAを板状から棒状に近付けている。このような把持部分HAとすることで、把持部分HAの厚みが若干増しても、持ちやすさの低下を防いでいる。
【0048】
なお、バッテリ部は着脱式に限らず、ハンディターミナルに埋め込み交換不能な形態とすることもできる。
【0049】
また、後述するデータ更新装置200は、充電台としての機能を備えることもできる。この場合は、充電台から電力を供給して、電源回路53を介してバッテリ部50を充電したり、ハンディターミナル100を駆動させることもできる。
(外部給電検知部54)
【0050】
外部給電検知部54は、ハンディターミナル100を充電台であるデータ更新装置200に載置したことを検出するための部材である。この外部給電検知部54は、例えばデータ更新装置200と接続する端末側通信部15のコネクタの端子電圧を検出することで、データ更新装置200の接続の有無を判定する。
(電源検知部55)
【0051】
電源検知部55は、ハンディターミナル100を駆動する電源の種別が、バッテリ部50か充電台(データ更新装置200)かを判別する。また電源検知部55は、バッテリ部50の残容量を検出することもできる。
(データ更新装置200)
【0052】
一方、データ更新装置200は、各ハンディターミナル端末に対して、データの更新作業を行う。すなわち、設定済みで運用されている個々のハンディターミナル100に対して、各ハンディターミナル100の設定内容やインストールされているアプリケーションの種別などに応じて、必要な更新、例えばアプリケーションのアップデータや最新データへの書き換えなどを行う。
【0053】
またデータ更新装置200は、ハンディターミナル100のバッテリ部50を充電するための充電台と兼用することもできる。この方法であれば、専用のデータ更新装置を用意することなく、ハンディターミナルの使用時に必須となる充電台にデータ更新機能を持たせて(又は逆にデータ更新装置に充電台の機能を持たせて)、必要な機材を低減して管理上の手間を軽減できる。特に充電台は、ハンディターミナル100のバッテリ充電のため定期的に必ず使用されるため、各ハンディターミナル100が充電台にセットされる度毎に、データ更新作業の必要性がチェックされるため、更新作業をし忘れを回避することができる。
【0054】
データ更新装置200も、更新側電源回路230を内蔵している。更新側電源回路230は、商用電源やACアダプタなどと接続され、データ更新装置200を駆動する電力に変換する。またハンディターミナル100の充電を行うための充電回路も備えている。
(メモリデバイス300)
【0055】
このデータ更新装置200は、メモリデバイス300と接続可能としている。メモリデバイス300は、データ更新装置200と接続した状態で、更新パッケージファイルPKを格納するためのパッケージ保持部310として機能する。このメモリデバイス300は上述の通り、USBメモリやSDカード、コンパクトフラッシュやメモリースティックなどの記録媒体が利用できる。
図4の例ではUSBメモリを利用した例を示しているが、SDカード等の場合は、データ更新装置200の内部に格納される形となる(
図4は作図の関係上、メモリデバイス300をデータ更新装置200の外部に図示しているに過ぎない)。更新データは、後述する更新パッケージファイルPKとして供給され、メモリデバイス300を介してハンディターミナル100に読み込まれる。
【0056】
なお、上述の通りデータ更新装置を介することなく、更新パッケージファイルを格納したメモリデバイスを直接ハンディターミナルに接続して、データの更新作業を行うことも可能である。ただ、この場合は各ハンディターミナルに対してUSBメモリやSDカードの挿抜を個別に行う必要があり、手間がかかる。また、データ更新作業中に電力供給が不安定になると、データが失われる危険性があるため、更新作業は十分な電力が確保された状態、すなわちバッテリ部の残容量が十分な状態で行う必要があるところ、データ更新前にユーザが各ハンディターミナルの残容量をチェックすることも煩わしく、何十台も更新を続けている内に確認作業を怠る可能性もある。そこで、充電機能を備えたデータ更新装置を介して更新作業を行わせることで、このような手間を省いて確実かつ安定的にデータ更新作業を行えるメリットが得られる。
(更新側通信部210)
【0057】
さらにデータ更新装置200は、ハンディターミナル100と接続するための更新側通信部210を備えている。更新側通信部210を端末側通信部15と接続することで、データ更新装置200とハンディターミナル100との間でデータ通信が可能となる。接続方式としては、コネクタ同士を接合させたり、ケーブルを介するといった物理的な有線接続の他、無線LANや赤外線通信のような無線接続も利用できる。
(更新パッケージファイル探索機能)
【0058】
一方、更新パッケージファイルがデータ更新装置側に格納されていない場合、あるいは格納されている更新パッケージファイルが不完全であったり読み取れなかったり等、何らかの不具合があった場合、ハンディターミナルは更新パッケージファイルにアクセスできず、データ更新作業を適切に行うことができない。そこで、このような場合にハンディターミナルが、更新パッケージファイルを探索して取得するように構成してもよい。例えば、ハンディターミナル100の端末側通信部15を用いて、インターネット回線などを介してサーバSVにアクセスし、更新パッケージファイルPKを取得する。この方法であれば、更新パッケージファイルPKの本体を必ずしもデータ更新装置200側に用意する必要が無い。すなわち、ハンディターミナル100をデータ更新装置200と接続した際に、データ更新作業が必要であることをハンディターミナル100に対して促すことで、ハンディターミナル100側が自動的に更新パッケージファイルPKをサーバSVなどから取得し、更新することも可能となる。また、この場合はデータ更新装置200がハンディターミナル100に対してデータ更新作業を促す必要も必ずしも無く、所定のタイミングでハンディターミナル100側が自発的にデータ更新作業を行うように構成できる。データ更新作業のタイミングとしては、例えばハンディターミナル100の電源ON時、一週間や一ヶ月などの所定の期間毎とできる。また、データ更新作業が必要な場合に、サーバ側から各ハンディターミナルに対してデータ更新作業が必要である旨の指令を送信し、これに応じて各ハンディターミナルがデータ更新作業を開始するように構成することもできる。例えばサーバからハンディターミナルに対してデータ更新作業が必要な旨をメールで送信し、これを受けて各ハンディターミナルが自動で、又はユーザが手動で、データ更新作業を実行する。
【0059】
また、このようなデータ更新作業の指示や命令は、データ更新装置が発することもできる。例えばデータ更新装置に通信機能を持たせて、各ハンディターミナルに対してデータ更新作業を命じたり、データ更新装置にデータ保存機能を持たせて、サーバから更新パッケージファイルをダウンロードしてデータ更新装置に保持することも可能である。あるいはユーザがデータ更新作業を手動で指示した場合に、データ更新作業を実行可能としてもよい。
(更新パッケージファイルPK)
【0060】
更新パッケージファイルPKは、パッケージ情報ファイル、データファイル、端末情報ファイルの3つで構成される。これらをデータフォーマットに従い連結して、1つの更新パッケージファイルPKとして纏めている。
【0061】
パッケージ情報ファイルは、アップデート種別などの処理内容の情報や、各設定ファイルの参照先情報等を記録している。パッケージ情報ファイルのファイル名はPackageInfo.zip等とする。PackageInfo.zipを展開又は解凍すると、メンテナンス情報ファイル(Maintenance.xml)、更新ファイルフォルダ、端末個別設定ファイルフォルダが作成される。更新ファイルフォルダには、端末共通の更新ファイルのパス情報や、端末別の更新ファイルのパス情報が格納される。端末個別設定ファイルフォルダには、端末個別設定ファイル(シリアル_端末名.xml)が、更新対象として登録されている端末の数だけ作成される。
【0062】
またデータファイルは、パッケージ情報ファイルに従って保存されている実データのファイルである。データファイルのファイル名は、PackageData.zip等とする。PackageData.zipを展開又は解凍すると、複数のフォルダとファイルが作成される。例えば更新対象の端末毎にフォルダを作成して、フォルダ毎にインストーラとデータが格納される。
【0063】
さらに端末情報ファイルは、固有識別情報や任意識別情報の一覧を含むファイルである。この端末情報ファイルは、端末個別の固有識別情報であるシリアル番号、任意識別情報である端末名、あるいは端末個別のパラメータ等を含んでいる。端末情報ファイルのファイル名はTarget.zip等とする。Target.zipファイルの中身は、XML形式でシリアル番号と端末名を記述している。
【0064】
これらパッケージ情報ファイル、データファイル、端末情報ファイルを連結するデータフォーマットは、
図6(a)に示すような形式であり、ID部、サイズ部、データ部を繰り返している。ID部は、更新パッケージファイルPKを構成するデータの番号であり、例えばパッケージ情報ファイルを1、データファイルを2、端末情報ファイルを3等とする。またサイズ部は、各データのファイルサイズを記録する。さらにデータ部は、実データを格納する。ここでID部とサイズ部とは、固定長であり、データ部は可変長となる。また、データフォーマットに従って構成された更新パッケージファイルPKは、
図6(b)のようになる。
(個別ファイル、共通ファイル)
【0065】
また、更新パッケージファイルPKは、各ハンディターミナル毎に異なる更新データを設定した個別ファイルとする他、すべてのハンディターミナルに対して、同様の更新を行う共通ファイルを用意することもできる。例えば、共通の更新作業(例えばOSのバグフィックス、アンチウィルスソフトの定義ファイルなど)については、共通ファイルを用いて更新することで、各ハンディターミナル毎に個別の更新パッケージファイルを作成するよりも効率よく更新データを準備できる。
【0066】
また個別ファイルとした更新パッケージファイルにおいても、使用中のすべてのハンディターミナルに対して、一の更新パッケージファイルを作成する他、複数台のハンディターミナル毎に、異なる更新パッケージファイルを用意することもできる。例えば、端末名が端末1〜100用の更新パッケージファイル1と、端末101〜200用の更新パッケージファイル2と、...等、複数台のハンディターミナル毎に更新パッケージファイルを用意してもよい。このようにすることで、更新パッケージファイルが肥大化することを防ぎ、またファイルサイズが大きくなることで、メモリ容量などのハードウェア要求仕様が高度化することを回避できる。
【0067】
このような更新パッケージファイルは、専用のファイル作成用プログラムにて作成される。ファイル作成用プログラムは、コンピュータにインストールして実行される。またファイル作成用プログラムは、ハンディターミナルの設定や管理を行うプログラムに統合することもできる。例えばハンディターミナル100をUSBケーブルなどを介してコンピュータに接続し、このハンディターミナル100の設定データを読み込んだり、また更新したデータを書き込むこともできる。
(固有識別情報)
【0068】
固有識別情報は、ハンディターミナル100に対して予め付与された固有の識別情報である。このような固有識別情報としては、ハンディターミナル100に付与されたシリアル番号や製造番号等が利用できる。ここでは、すべてのハンディターミナル100に必ず付与されているシリアル番号を固有識別情報として用いている。
(任意識別情報)
【0069】
固有識別情報は、予め付与されておりユーザが変更できないのに対して、任意識別情報は、各ハンディターミナル100に対して、ユーザが設定、変更可能な識別情報である。このような任意識別情報には、任意の文字列を利用できる。これにより、複数台のハンディターミナル100に対して任意の名称を付けられるようにしたことで、製造番号のような覚え難い名称で管理する必要がなく、ユーザの利便性が向上する。例えばユーザが、各ハンディターミナル100に対して端末名として、各端末の使用場所に応じて、本店1、本店2、本店3、大阪支店1、大阪支店2、倉庫1、コンビニ1、コンビニ2、コンビニ3、スーパー1、スーパー2、キオスク1等といった名称を設定する。また任意識別情報には、製造番号やシリアル番号以外の文字列や英数字を利用できるので、各ハンディターミナル100に付与されたIPアドレス(例えば192.168.0.1、192.168.0.2等)を、任意識別情報として利用することもできる。ここでは、任意識別情報に端末名(例えば新大阪1、新大阪2、東京1、福岡1など)を利用している。
【0070】
任意識別情報は、例えばキッティング時にユーザにより決定されて、各ハンディターミナル100毎に付与される。この際、任意識別情報と固有識別情報との対応関係が記録される。任意識別情報と固有識別情報との対応関係は、例えば参照ファイルに記録される。
【0071】
またこのような参照ファイルは、別ファイルとする他、更新パッケージファイルに含めることもできる。上述した例では、端末情報ファイルに、このようなシリアル番号と端末名との対応関係が記録されている。
【0072】
なお、すべての端末名がシリアル番号に対して関連付けされている訳では必ずしもなく、例えばシリアル番号が設定されていない状態の端末名、言い換えると空白としたシリアル番号と関連付けられた端末名も存在する。これは、例えば新たにハンディターミナルを追加したい場合に、新たなハンディターミナルの番号を空白としておくことで、任意のハンディターミナルに対して、新たな端末名を付与することが可能となる。またこの際、新たな端末名が付加されたハンディターミナルのシリアル番号を逆に取得して、例えば更新パッケージファイル中に書き込むことも可能となる。すなわち、新たな端末名と対応するハンディターミナルを追加すると共に、このハンディターミナルのシリアル番号を記録することで、シリアル番号と端末名の関連付けのテーブルを更新することができる。
(ハンディターミナル更新方法)
【0073】
このようにして、各ハンディターミナル100に対して、予め付与されたシリアル番号に加え、ユーザが任意の端末名を付与した状態を、
図7の模式図に示す。このように、複数の場所にハンディターミナル100を配置すると共に、各ハンディターミナル100には、異なる端末名が付与される。また各ハンディターミナル100には、それぞれアプリケーションがインストールされている。アプリケーションはすべてのハンディターミナル100で共通でなく、異なるアプリケーションも混在している。さらに、各ハンディターミナル100の設定も、端末毎に共通でなく、個別の設定がなされている。この場合、各ハンディターミナルの初期設定を、個別にユーザが手作業で行う必要があり、また初期設定後の運用中においてもデータ更新作業が必要となって、同様に端末毎に手作業で行う必要があり、非常に煩雑となっていた。そこで、このようなデータ更新作業を省力化するべく、予め更新すべきデータを各ハンディターミナル毎に作成しておき、これを更新パッケージファイルに纏めることで、共通の更新パッケージファイルを用いて、複数の異なる設定のハンディターミナルに対して、それぞれに適した更新作業を行うことが可能となる。
(ステップS1:ハンディターミナルをデータ更新装置に接続)
【0074】
以下、各ハンディターミナルに対して、データ更新装置を用いてデータ更新作業を行う手順を、
図8及び
図9のフローチャートに基づいて説明する。まずステップS1において、ハンディターミナルを、データ更新装置に接続する。ここでは、ハンディターミナル100の電源スイッチがONされ、起動されている状態で、
図3に示すようにデータ更新装置200にセットする。これにより、ハンディターミナル100の端末側通信部15と、データ更新装置200の更新側通信部210とが端末側通信部15を介して接続される。この状態で、データ更新開始ボタンを押下する。ここでは、
図2の平面図において、キー配置部40の左下に設けられたファンクションキー45を押下することで、データ更新作業が開始される。なお、ハンディターミナルをデータ更新装置にセットしたことを検出して、自動的にデータ更新作業が実行されるように構成してもよい。この場合は、ユーザの操作を不要として、より簡便にデータ更新作業を行える。
(ステップS2:データ更新作業の起動条件チェック)
【0075】
次にステップS2において、データ更新作業の起動条件を満たしているかどうかを判定する。ここでは、データ更新作業を実行するに際して必要な条件がすべて揃っているかどうかをハンディターミナルが確認する。例えば、データ更新装置に更新パッケージファイルが格納されているかどうか、格納されている場合はこの更新パッケージファイルが正常かどうか、更新パッケージファイルで更新されるデータが、既にこのハンディターミナルで更新済みのものではないかどうか、更新パッケージファイルの展開後のサイズは妥当かどうか、更新作業中に電源が遮断されないよう、電源は確保されているか(例えばデータ更新装置にACアダプタが接続されているか、あるいはバッテリ部の残容量は十分か、など)、ハンディターミナルで不要な処理が行われていないかどうか(例えば、OS上で他のプロセスやアプリケーションが実行されていないか等)、メモリの空き容量は十分か、等の確認を行う。もし、いずれかの条件が満たされていない場合は、後述する
図9のステップS13−2に進み、エラー処理を行う。
【0076】
なお、ここでエラー処理に進む代わりに、起動条件の再設定を行わせてもよい。例えば、現在の設定値を一旦保存した上で、データ更新作業が実行できるように各種パラメータを再設定したり、他のアプリケーションやプロセスを終了する等の処理を行う。この作業は、ユーザが手動で行う他、ハンディターミナルに自動で行わせることもできる。
(ステップS3:更新パッケージファイルの解凍)
【0077】
起動条件が満たされると、ステップS3に進み、更新パッケージファイルの解凍を行い、解凍が正常に行われたかどうかを判定する。具体的には、データ更新装置200側のパッケージ保持部310から更新パッケージファイルPKをハンディターミナル100のRAMドライブにコピーし、パッケージファイルの解凍を行う。そして解凍後のファイルについて、必要なファイルがすべて揃っているかどうか、各ファイルが正常かどうか(例えばファイルサイズ、タイムスタンプなど)等を確認する。解凍後のファイルが正常でないと判定されれば、上記と同様
図9のステップS13−2に進み、エラー処理を行う。
(ステップS4:処理種別の判定)
【0078】
一方、正常に解凍されたと判定されれば、ステップS4に進み、処理種別の判定を行う。ここでは、実際にデータ更新を行う処理の内容として、予め規定された内容のいずれかに該当するかどうかを確認する。処理の内容としては、例えばパラメータ設定や、アプリケーションのファームウェアの更新、所定のインストーラの実行、バックアップ処理、プログラムのバージョンチェック、クローン処理、テスト機処理などが挙げられる。これらの処理は、いずれか一又は複数を含むこともできる。処理内容が規定されたものであることが確認されれば、ステップS5に進み、規定されたものに該当しない場合は、
図9のステップS13−2に進み、同様にエラー処理を行う。
(ステップS5:シリアル番号の比較)
【0079】
次にステップS5に進み、ハンディターミナルの固有識別情報(ここではシリアル番号)を取得した上で、更新パッケージファイル内に含まれる一以上のシリアル番号と比較し、合致するシリアル番号が更新パッケージファイル中に含まれているかどうかを判定する。そしてハンディターミナルのシリアル番号が、更新パッケージファイル中に含まれていない場合は、ステップS6に進み、含まれている場合は、ステップS5−2に進む。ステップS5−2では、このハンディターミナルに付与された任意識別情報と、更新パッケージファイル中に含まれるシリアル番号(固有識別情報)に予め関連付けされている端末名(任意識別情報)とが、合致しているかどうかを判定する。合致している場合は、
図9のステップS8に進み、合致していない場合は、ステップS5−3に進む。ステップS5−3では、更新パッケージファイル中のシリアル番号と関連付けされた端末名となるよう、ハンディターミナルの端末名が更新される。すなわち、シリアル番号と端末名との対応関係を記録した参照テーブル中の情報を優先して、シリアル番号が合致するハンディターミナルの端末名を変更する。このように、この方法ではシリアル番号と端末名をチェックし、齟齬があった場合にはシリアル番号の一致を優先するように構成している。またこのような構成によって、例えば端末名を更新時に変更することも可能である。
【0080】
例えば、店舗名が「山田商店」から「木村商店」に変更されたため、各端末名を「山田商店1、2、3、...」から「木村商店1、2、3、...」に変更したい場合は、予め更新パッケージファイルでこのような端末名となるように設定しておくことで、データ更新作業の実行によって端末名も自動的に変更され、従来のように端末名を各ハンディターミナル毎に個別に入力キーから設定する場合と比べ、端末名変更の作業を大幅に省力化できる。このようにしてステップS5−3で端末名が更新されると、
図9のステップS8に進む。
(ステップS6:端末名の比較)
【0081】
一方、ステップS6では、ハンディターミナルの端末名が、更新パッケージファイル中に含まれている複数の端末名に含まれているかどうかを判定する。含まれている場合はステップS6−1に進み、含まれていない場合はステップS7に進む。ステップS6−1では、更新パッケージファイル中に含まれている、自身の端末名と、自身のシリアル番号とを関連付ける。ここでは、シリアル番号と端末名との対応関係を記録した参照テーブルに、シリアル番号をこの端末名に対応させるように記録する。参照テーブルは、好ましくは更新パッケージファイル中に含める。これによって、一のファイルで更新データの提供と、対応関係の記録を行うことができ、管理上有利となる。ただ、個別の参照テーブルを用意してもよいことはいうまでも無い。このようにして参照テーブルを更新した後、ステップS8に進む。
【0082】
例えば、ハンディターミナルのインストール時においては、ユーザは精々端末名しか決めていないため、このステップにおいて、端末名とシリアル番号の対応関係を規定する。なお、端末名も設定していない場合は、次のステップS7において処理することとなる。
(ステップS7:端末名の選択)
【0083】
ステップS7においては、端末名の選択を行う。ここでは更新パッケージファイル内に含まれる端末名をディスプレイ部30に一覧表示させ、ユーザに選択を促す。なお、データ更新作業中は基本的にキーやタッチパネルの操作を不可能としているが、このステップでは、ユーザによる選択操作を受け付けるため、一時的にキーやタッチパネルの操作を可能とする。選択を受け付けた場合は、ステップS7−2に進む。ユーザが選択操作をキャンセルした場合は、
図9のステップS13−2に進む。
【0084】
ステップS7−2では、ハンディターミナルの端末名が、ユーザが選択した端末名となるよう、その端末名とハンディターミナルのシリアル番号とを記録する。すなわち、参照テーブルの、選択された端末名と対応するシリアル番号の欄を更新する。そして
図9のステップS8に進む。なお、ステップS5−2、ステップS6−2、ステップS7−2等においては、参照テーブルの更新が行われる。例えば参照テーブルを別ファイルとする場合は、更新作業が正常に行われたかどうかのチェックを行う。
(ステップS8:ドライブの初期化)
【0085】
続いて、
図9に示すステップS8においては、ハンディターミナルの各ドライブの初期化の要否を判定する。初期化が必要と判定された場合は、ステップS8−2に進み、ROMドライブ、RAMドライブの初期化処理を行う。ここでは、更新パッケージファイルを保存したディスクは初期化のみ行い、それ以外はフォーマットする。なお、初期化とはパラメータ値をデフォルト値に戻す処理であり、フォーマットとはファイルシステムを初期状態に戻す処理である。初期化が終了すると、ステップS9に進む。
(ステップS9:個別/共通処理の判定)
【0086】
次にステップS9では、更新パッケージファイルが個別ファイルかどうか、すなわち各ハンディターミナルに対して共通の処理を行うもの(共通ファイル)か、あるいはハンディターミナル毎に個別の処理を行うもの(個別ファイル)かを判定する。個別ファイルでない場合、すなわち共通の処理を行う場合は、ステップS10−1に進み、指定されたユーザ・システムファイルを共通フォルダからコピーする。またコピーに際して、元のファイルのバックアップを取ることもできる。これによって、更新が失敗した場合でも、バックアップした元のファイルを書き戻すことで更新前の状態に復旧させることができる。例えば、コピーに先立ち、バックアップのため更新前のコピー先ファイルを、別の領域やドライブに退避させる。
【0087】
続いてステップS11−1に進み、すべてのファイルの処理が終了したかどうかを判定し、終了していない場合はステップS10−1に戻って処理を繰り返し、終了した場合はステップS12に進む。すなわち、1ファイルずつ順に待避とコピーを行う。
【0088】
一方で、ステップS9において、更新パッケージファイルが個別ファイルと判定された場合はステップS10−2に進み、指定されたユーザ・システムファイルを個別フォルダからコピーする。そしてステップS11−2に進み、すべてのファイルの処理が終了したかどうかを判定し、終了していない場合はステップS10−2に戻って処理を繰り返し、終了した場合はステップS12に進む。
(ステップS12:レジストリの設定)
【0089】
次にステップS12では、レジストリの設定を行う。レジストリは、設定情報をパラメータとして保持するデータである。ここでは、指定レジストリを個別レジストリにコピーする。なお、レジストリのコピーに失敗した場合は、リトライを試みる。所定の回数リトライしても失敗する場合は、エラー表示し、工場出荷値に戻すように設定できる。またこの例ではレジストリをすべて個別レジストリとしているが、別途共通レジストリを設けておき、例えば更新パッケージファイルが共通ファイルの場合は、レジストリの設定において、指定レジストリを個別レジストリでなく、共通レジストリにコピーする。このようにしてレジストリのサイズを節約できる。
【0090】
その後、ステップS13に進み、データの更新が正常に終了したかどうかを判定し、正常終了の場合はステップS14に進み、異常終了の場合はステップS13−2に進む。ステップS13−2は、エラー処理を行う。例えば、データ更新前の状態に戻すことで現状復帰を図る。
(ステップS14:更新処理終了の告知)
【0091】
ステップS14では、ユーザに対して処理の終了を告知する。ここでは、ディスプレイ部30に確認完了画面を表示する。例えば、「メンテナンス処理を終了しました。再起動しますか?」のメッセージと、端末名、シリアル番号などの端末情報を表示する。
(ステップS15:更新結果の作成)
【0092】
次にステップS15に進み、更新結果を作成する。ここでは、更新パッケージファイルに対して、書き込みを行う。すなわち、データ更新装置とデータ通信を行い、ハンディターミナルのRAMで更新された内容を、パッケージ保持部310に格納された更新パッケージファイルPKに上書きする。例えばデータ更新装置200に接続されたUSBメモリに格納されている更新パッケージファイルPKを上書きする。これによって、参照テーブルの更新や、データ更新作業が終了したハンディターミナルの端末情報(シリアル番号、端末名)が記録される。また、更新パッケージファイルと個別にログファイルを作成してもよい。このようにして、更新結果が記録されたメンテナンス結果ファイルが格納される。以上で、データ更新作業は終了する。また必要に応じて、ハンディターミナルのリセットや再起動が行われる(例えば後述するステップS19)。
(ステップS16:更新結果のサーバへの送信)
【0093】
さらにデータ更新作業の終了後に、更新結果をサーバ側に送信する工程を付加してもよい。
図9の例では、ステップS15の後、ステップS16に進み、更新結果をサーバ側に送信するかどうかを判定する。送信する場合はステップS16−2に進み、更新結果をサーバに送信する処理を行う。例えば、どのハンディターミナルの更新作業が終了したかをサーバ側に報告する。またこの際、サーバ側に保持されている更新パッケージファイルを、更新後の内容に書き換えることもできる。この際、ハンディターミナルは、バージョンチェックサービスで設定されている通信設定にて、更新結果が記録された更新パッケージファイルやログファイル等のメンテナンス結果ファイルをサーバに送信する。送信中は、他の通信と同様に、ディスプレイ部30にキャンセルボタン付きのプログレスバーを表示させる。また通信がエラー終了した場合は、「リトライしますか?」等のメッセージを表示し、選択に応じて処理を継続することもできる。
【0094】
なお、更新結果の送信を行わない設定を選択した場合は、以降の更新作業に備えて別途更新結果を記録し、各メンテナンス後の処理結果を反映させる必要がある。例えば、上記のステップS15で更新パッケージファイルが上書きされたUSBメモリをコンピュータに接続し、このコンピュータ上で更新データや更新パッケージファイルを作成するためのファイル作成用プログラムを実行し、更新パッケージファイルやログファイル等のメンテナンス結果ファイルを読み込む。これによって、参照テーブルの更新や、データ更新作業が終了したハンディターミナルの端末情報(シリアル番号、端末名)を管理できる。
(ステップS17:次回更新の実行)
【0095】
加えて、次回の更新作業の実行についても設定できる。
図9の例では、ステップS16に続いてステップS17を設け、次回のメンテナンス作業(データ更新作業)を起動をするかどうかの設定を行う。例えばディスプレイ部30に「次回メンテナンス作業を起動をしますか」とメッセージを表示させて、ユーザに設定を促す。ユーザが「起動しない」を選択した場合はステップS18−1に進み、レジストリの設定項目中、自動更新をOFFに設定する(例えばパラメータForceMaintenanceを0に設定する)。また「起動する」に設定した場合は、ステップS18−2に進み、レジストリの自動更新項目をONに設定する(例えばForceMaintenanceを1に設定する)。このようにして同じハンディターミナルを次回データ更新装置に接続した際に、データ更新作業を行わせるかどうかの設定を受け付け、更新作業を強制的に起動させることで更新忘れを回避し、利便性を図ることができる。例えば、自動更新をONに設定した場合は、ハンディターミナルをデータ更新装置に接続すると、ディスプレイ部30に「メンテナンス作業を行いますか」等の確認メッセージを表示し、ユーザに対してデータ更新作業を促す。また、このような確認メッセージの表示に先立ち、ハンディターミナルが更新すべきデータが存在するかどうかをバックグラウンドでチェックし(例えばデータ更新装置側に更新パッケージファイルが存在するか、サーバ上に新たな更新パッケージファイルが用意されているかを確認)、データ更新作業が必要と判断した場合に、上記の確認メッセージを表示するように構成してもよい。あるいは、先に確認メッセージを表示させた上で、改めて
図8のステップS2と同様、データ更新作業が必要かどうかを判断するよう構成することもできる。
(ステップS19:OS/ファームウェアの更新)
【0096】
さらに加えて、OSやファームウェアのアップデートを行わせることもできる。
図9の例では、ステップS18−1、S18−2に続いて、ステップS19でOS及び/又はアップデートを実施するかどうかの選択をユーザに促す。実施する場合はステップS20−1に進み、コールドリセットを行う。一方実施しない場合はステップS20−1に進み、ウォームリセットを行う。このようにして、ハンディターミナルのリセットや再起動が行われる。
【0097】
なお、上述したステップS14〜S19については、順序を入れ替えたり、同時に行わせることもできる。例えば
図10に示す確認完了メッセージの例では、ディスプレイ部30に、ステップS14におけるメンテナンス完了通知として、「メンテナンス処理を完了しました。」と表示し、端末名とシリアル番号を表示してユーザに対して端末情報を告知する。これと併せて「再起動しますか?」とメッセージを表示し、再起動を促すと共に、チェックボックスとして「次回、メンテナンス起動する」(ステップS17)、及び「更新結果をサーバに送信する(ステップS16)」を設けて、ユーザの選択を受け付けるようにしている。ユーザは、キー操作によってこれらの項目を設定した上で、「OK」を押下することで、設定を反映させた状態でハンディターミナルを再起動し、データが更新された状態でハンディターミナルを使用可能とできる。
(遠隔更新機能)
(実施例2)
【0098】
以上の例では、データ更新装置側に更新パッケージファイルを用意し、データ更新装置を介してデータ更新作業を行う例を説明した。ただ、この例に限らず、データ更新装置側に更新パッケージファイルがなくとも、サーバ側に更新パッケージファイルを用意しておくことで、サーバ側に各ハンディターミナルがアクセスして更新作業を行うように構成することもできる。このような例を実施例2として、
図11及び
図12のフローチャートに基づき説明する。ここでは、実施例1と同様のステップについては、同じ番号を付して詳細説明を省略する。まずステップS1でハンディターミナルをデータ更新装置に接続する。
【0099】
次にステップS’2−1〜S’2−3において、データ更新作業の起動条件チェックを行う。具体的には、まずステップS’2−1で電力供給のチェックを行う。具体的には、バッテリ部の電池残量量が十分か、又はデータ更新装置にACアダプタ等が接続されており、給電が十分に行える状態にあるかどうかをチェックする。電力供給が不十分と判定された場合は、
図12のステップS13−2に進み、エラー処理を行う。
【0100】
ステップS’2−1で電力供給が十分と判定されると、ステップS’2−2に進み、更新パッケージファイルの有無をチェックする。ここでは、ハンディターミナルが、データ更新装置側に更新パッケージファイルが格納されているかどうかを確認する。すなわち、ハンディターミナルの端末側通信部15が、データ更新装置の更新側通信部210とデータ通信を行い、更新パッケージファイルを要求する。データ更新装置と接続されたメモリデバイス300のパッケージ保持部310(USBメモリ)に更新パッケージファイルが格納されておれば、ここから更新パッケージファイルが読み出され、ステップS’2−3に進む。ステップSS’2−3では、データ更新の起動条件を満たしているかどうかを判定する。満たしている場合はステップS3に進み、満たしていない場合はステップS’2−3−2に進んで起動条件の再設定を行う。例えば、現在の設定値を一旦保存した上で、データ更新作業が実行できるように各種パラメータを再設定したり、他のアプリケーションやプロセスを終了する等の処理を行う。この作業は、ユーザが手動で行う他、ハンディターミナルに自動で行わせることもできる。このようにして各種パラメータの再設定が行われると、ステップS3に進む。
【0101】
一方、ステップS’2−2で更新パッケージファイルがデータ更新装置側に無いと判断された場合は、ステップS’2−4に進み、遠隔更新機能を起動するかどうかの判定を行う。ここでは、メンテナンスキーからの起動を行うかどうかの選択を受け付け、起動を行う場合はステップS’2−5に進み、遠隔更新機能を実行する。ここでは、
図13に示すように、ハンディターミナル100が外部無線通信ポート16などを用いてサーバSV側と通信を行い、サーバSV側に保持された更新パッケージファイルPKを探索する。そして更新パッケージファイルPKが探索されると、このファイルをダウンロードして、インストーラを実行する。なおメンテナンスキーとは、アップデート専用のキーであり、このキーを操作することでアップデート処理が実行される。
【0102】
一方、メンテナンスキーからの起動を行わない場合は、上記と同様
図12のステップS13−2に進み、エラー処理を行う。以降の動作は、
図8、
図9に示した実施例1とほぼ同様となる。
【0103】
このようにして、各ハンディターミナルはサーバを介して更新パッケージファイルを取得し、各々更新作業を行える。この構成であれば、各ハンディターミナル毎に更新パッケージファイルを用意せずともよく、遠隔地に配置されたハンディターミナルに対しても更新が可能となって、更新作業の効率が飛躍的に向上される。更新作業中には、ディスプレイ部30にリモートメンテナンス画面を表示させる。例えば
図14に示すように、「リモートメンテナンス中です。しばらくお待ちください。※終了後、自動的にオフします。」などと表示させる。
【0104】
なお、更新パッケージファイルを格納するサーバは一機のみに限られず、複数台のミラーサーバを立てることもできる。また、更新パッケージファイルはサーバに限らず、ファイルサーバ的な動作が可能な他の機器に格納することもできる。例えば、各店舗などの複数の部署に、ファイルサーバや無線LANの基地局を設ける場合、これらの機器に更新パッケージファイルを格納することもできる。各ファイルサーバ等は、定期的にメインのサーバにアクセスし、ここに格納される更新パッケージファイルのマスタファイルをコピーして、各ファイルサーバ毎で更新パッケージファイルのバージョン等が異なる事態を回避できる。このように複数の場所に更新パッケージファイルのミラーサーバを配置することで、メインのサーバの負荷を軽減し、またネットワークトラフィックを軽減できる効果も得られる。さらに、データ更新装置にサーバとの間の通信機能を持たせ、無線又は有線でサーバにアクセス可能とすることで、常にデータ更新装置に最新の更新パッケージファイルを保持するようにしてもよい。この場合は、データ更新装置が、ファイルサーバ的な動作を行う。また、パッケージ保持部は、必ずしも外部のメモリデバイスに限られず、データ更新装置にパッケージ保持部を内蔵することも可能であることはいうまでもない。
【0105】
以上のようにして、複数のハンディターミナルに対して、各ハンディターミナル毎の個別の設定情報も含めた更新を行えるようになり、従来必要であった、各ハンディターミナル毎の個別更新や個別設定の手間をなくし、極めて簡単に多数のハンディターミナルに対して、簡単にデータ更新作業を行うことが可能となる。特に、仮に固有識別情報が付与されていないハンディターミナルであっても、正しくデータ更新作業を行うことができる。例えば、一のハンディターミナルが故障して、新たなハンディターミナルと交換する際にも、固有識別情報が合致しないこの新たな装置に対しても、任意識別情報を手掛かりとして適切な設定を含めた更新作業を行うことができ、端末の交換作業も容易に行える利点が得られる。
【0106】
なおハンディターミナルがさらに、データ保持部60で受け付けた更新パッケージファイルに含まれる共通設定データを用いて更新処理を行う第一更新処理手段と、データ保持部60で受け付けた更新パッケージファイルに含まれる識別データに基づいて、自身に対応する個別設定データにより更新処理を行う第二更新処理手段とを備える構成としてもよい。これにより、複数台のハンディターミナル毎に異なるパラメータを設定する必要がある場合であっても、更新パッケージファイルを入力しさえすれば更新処理を行うことができ、ハンディターミナルの端末毎に個別の設定を別途行わねばならない手間を省力化できる利点が得られる。また、不用意な上書きを防ぐことも可能となる。
【0107】
また、このハンディターミナルも、更新パッケージファイルが記憶された外部記憶媒体を取り付け可能なデータ更新装置に載置可能としている。ハンディターミナルは、外部記憶媒体が取り付けられたデータ更新装置に載置されたことを契機として、識別データを読み出して、自己に対応する個別設定データにより更新処理を行うよう構成できる。これにより、通信回線が不通であっても、更新処理を実行することが可能となる。
【0108】
さらにハンディターミナルは、ファームウェアの更新処理を行う第三更新処理手段を備えてもよい。これにより、共通設定データの更新とファームウェアの更新とを一緒に行うことで、データ不整合によるトラブルを防ぐことができる。特に、ファームウェアの更新し忘れがあると機能しない共通設定データも存在するため、該機能は有効となる。