【文献】
3GPP TS 36.331 V8.6.0 (2009−06),3GPP,2009年 6月,p.p.62−64
【背景技術】
【0002】
安価で高品質なサービスをユーザに提供するとともに、事業者のネットワーク構築コストを省き、ネットワークリソースを更に効率的に利用するために、ワンストップの無線アクセススキームが提案され、家庭用基地局と称される無線アクセス装置が導入されている。家庭用基地局は様々な無線アクセスの機能を提供することができる。ユーザが家庭、デパート、会社又は学校等の場所で家庭用基地局を利用している場合に、事業者は、料金の割引を提供することができ、同時に、一般的なセル(マクロセルとも称される)の負荷を低減することができる。このようなワンストップの無線アクセススキームは非常によい屋内カバレッジ最適化方法である。
【0003】
現在、家庭用基地局には、クローズドモード、オープンモード及びハイブリッドモードという3つのアクセスモードがある。ここで、クローズドモードの家庭用基地局は、権限が付与されたユーザのみのアクセスを許可し、これらユーザにサービスを提供する。クローズドモードの家庭用基地局がカバーするセルは、CSGセルと称される。オープンモードの家庭用基地局は、すべてのユーザのアクセスを許可し、これらのユーザにサービスを提供する。オープンモードの家庭用基地局がカバーするセルは、オープン(Open)セルと称され、このセルは、マクロセルに類似する。ハイブリッドモードの家庭用基地局は、権限が付与されたユーザのアクセスを許可し、これらのユーザにサービスを提供するだけではなく、権限が付与されていないユーザのアクセスも許可し、これらのユーザにサービスを提供する。ハイブリッドモードの家庭用基地局がカバーするセルは、Hybridセルと称される。権限が付与されたユーザと権限が付与されていないユーザとに対して、Hybridセルの役割りは異なっている。権限が付与されたユーザに対しては、HybridセルはCSGセルとして利用され、権限が付与されていないユーザに対しては、HybridセルはOpenセルとして利用される。
【0004】
CSGセル又はHybridセルは、料金面でのメリットを有するとともに、マクロセルの負荷を低減できるため、CSGユーザ装置(UE:User Equipment)は、できるだけ、権限が付与されたCSGセル又はHybridセルを介してネットワークにアクセスする。UEがCSGセル又はHybridセルにアクセスしようとする場合、UEは、まずCSGセル又はHybridセル、並びに他の隣接セルに対して測定を行う必要があり、そしてこれらの隣接セルの測定信号品質をネットワーク側に報告する。その後、ネットワーク側は、CSGセル又はHybridセルにアクセスするかを最終的に決定する。
【0005】
接続状態において、上記セル測定のプロセスは、主に、以下のような処理を含む。ネットワーク側は、測定識別子、測定オブジェクト、レポートコンフィギュレーション及び測定の他の関連属性を含む測定制御メッセージをUEに送信する。UEは、測定制御メッセージ内の測定オブジェクト、レポートコンフィギュレーションに応じて測定を実行し、そして測定結果に応じて測定レポートを生成してネットワーク側に報告する。
【0006】
UEは、測定制御メッセージ内の測定オブジェクトの属性を介して、隣接セルの搬送波周波数を取得し、又は自身に記憶された履歴情報に応じて、隣接セルの搬送波周波数を取得する。UEは、隣接セルのプライマリ同期信号(PSS:Primary Synchronization Signal)、セカンダリ同期信号(SSS:Secondary Synchronization Signal)を検索することで、隣接セルとの時間での同期化を完了し、同時に、隣接セルの物理セル識別子(PCI:Physical Cell identity)を取得することができる。このとき、UEは、隣接セルの信号品質を取得するために、隣接セルの参照信号(RS:Reference Signal)を読み取る。現在のネットワーク事業者は、ネットワーク構想のときに、例えばPCIなど一部の物理リソースをCSGセル使用のために保留し、また、この保留された物理リソースの構成を放送又はシグナル等の方式を介してUEに通知する。これにより、UEは、物理層をスキャンすることによって、セルがCSGセルであるかを判断することができる。通常、UEは、自身がアクセスできるエリア(フィンガープリントエリア又はフットプリントエリアと称される)の位置情報を記憶しており、同時に、UEは、自身がアクセスできるCSGセルの搬送波周波数、PCI、CGI(Cell Global Identity)等の情報(履歴情報と称される)を記憶している。
【0007】
現在のプロトコルにおいて、UEが、ネットワーク側によって設定されたインター周波数、イントラ周波数、異なるシステムの測定を開始する条件は、s−Measureが設定されないか、又は、s−Measureが設定されており、レイヤ3(ネットワーク層)でフィルタされたサービングセル(在圏セル)の参照信号受信パワー(RSRP:Reference Signal Received Power)が、s−Measureより低い場合である。ここで、s−Measureは、1つの指定されたRSRPの値である。説明の便宜のために、本明細書中では、「レイヤ3でフィルタされたサービングセルのRSRPの値」をサービングRSRPと略称する。
【0008】
s−Measureを設定する目的は、測定と報告との頻度を低減することにある。つまり、s−Measureが設定されており、サービングRSRPが常にs−Measureより高い場合には、UEは、ネットワーク側が設定した測定タスクを開始しない。この場合に、UE周辺にアクセスを許可するCSGセル又はHybridセルが存在するとき、UEは、このCSGセル又はHybridセルを測定できず、ハンドオーバーを実現することができない。これにより、CSGセル又はHybridセルがその役割を十分に発揮することができず、また、マクロセルの負荷が増加し、結果として、ユーザの利益を十分に保護することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
これを鑑みて、本発明の主な目的は、CSGセル及び/又はHybridセルにその役割を十分に発揮させることができ、マクロセルの負荷を低減させることができ、また、ユーザの利益を十分に保護することができるセル測定の開始方法を提供することにある。
【0010】
本発明のもう1つの目的は、CSGセル及び/又はHybridセルにその役割を十分に発揮させることができ、マクロセルの負荷を低減することができ、また、ユーザの利益を十分に保護することができるセル測定の開始装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の技術案は以下のように実現される。
セル測定の開始方法であって、当該方法は、
限定加入者グループ(CSG)セル及び/又はハイブリッド(Hybrid)セルの測定を開始する開始条件を予め設定し、
開始条件を満たす場合に、ユーザ装置(UE)がCSGセル及び/又はHybridセルの測定を開始する。
【0012】
前記開始条件は、
予め設定された参照信号受信パワー(RSRP)値 s−Measure1であり、
前記開始条件を満たすことは、
レイヤ3でフィルタされたサービングセルのRSRP値であるサービングRSRPが、s−Measure1より低いことであり、
又は、前記開始条件を満たすことは、
前記UEがネットワーク側からの通知を受信したことであってもよい。
【0013】
前記開始条件が、予め設定された参照信号受信パワーRSRP値 s−Measure及びs−Measure1である場合に、当該方法は、
前記サービングRSRPがs−Measureより低い場合に、UEがすべての測定タスクの測定を実行し、測定オブジェクトは、測定タスクにおける指定搬送波周波数のすべてのセルを含み、
前記サービングRSRPがs−Measure1より高い場合に、UEがすべての測定タスクの測定を実行しなくてもよい。
【0014】
前記s−Measure1は、ネットワーク側から測定制御メッセージを介してUEに通知され、又は既定値として設定されてもよい。
【0015】
前記s−Measure1が既定値として設定される場合に、前記既定値は、無限値又はサービングRSRPであってもよい。
【0016】
前記s−Measure1は、すべての搬送波周波数に対して設定され、又は、
s−Measure1は、各搬送波周波数に対してそれぞれ設定され、又は、
s−Measure1は、複数の搬送波周波数に対して設定されてもよい。
【0017】
前記s−Measure1は、更に、1つの搬送波周波数、複数の搬送波周波数又はすべての搬送波周波数におけるCSGセル及び/又はHybridセルに対して設定され、又は、
前記s−Measure1は、更に、1つの搬送波周波数又は複数の搬送波周波数におけるすべてのセルに対して設定されてもよい。
【0018】
開始条件を満たすことは、前記UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づき、CSGセル及び/又はHybridセルの測定を自動的に開始することであってもよい。
【0019】
当該方法は、さらに、前記UEが、自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアから離れ、又は自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに進入する場合に、既存方式に従って測定タスクの測定を行ってもよい。
【0020】
前記UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づく場合に、当該方法は、さらに、
前記UEが、ネットワーク側に接近通知を報告し、前記接近通知は、UEによって記憶された履歴情報における、CSGセル又はHybridセルが位置する周波数情報を含み、
ネットワーク側が、受信した周波数情報に対して測定タスクを設定し、測定タスクをUEに送信し、測定オブジェクトは、受信した周波数であってもよい。
【0021】
前記接近通知は、サービングRSRPを更に含んでいてもよい。
【0022】
前記s−Measure1はネットワーク側によって受信された周波数に対して設定されてもよい。
【0023】
当該方法は、さらに、
前記UEがネットワーク側に測定レポートを報告し、
ネットワーク側が、UEからの測定レポートを受信した後、ハンドオーバーを実行すると決定した場合、ハンドオーバー準備プロセスを完了した後、UEにハンドオーバーコマンドを送信し、同時に前記s−Measure1の設定を取り消すことを通知し、又は同時にインター周波数の測定を取り消すことを通知し、UEが、ハンドオーバーコマンドを受信した後、ハンドオーバーを実行し、同時に前記s−Measure1を消去し、
ネットワーク側が、ハンドオーバーを実行しないと決定した場合、前記UEがフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアから離れて、離脱通知を報告するときに、ネットワーク側がs−Measure1を消去することをUEに通知し、又は前記UEがハンドオーバーコマンドを受信した後、s−Measure1を自動的に消去してもよい。
【0024】
セル測定の開始装置であって、
限定加入者グループ(CSG)セル及び/又はハイブリッド(Hybrid)セルの測定を開始する開始条件を設定し、記憶する設定モジュールと、
開始条件を満たす場合に、測定モジュールに測定通知を送信する開始モジュールと、
開始モジュールからの測定通知を受信し、CSGセル及び/又はHybridセルの測定を開始する測定モジュールと
を含むことを特徴とするセル測定の開始装置。
【0025】
前記開始モジュールは、さらに、
サービング参照信号受信パワー(ServingRSRP)を受信し、受信したサービングRSRPが開始条件を満たす場合に、前記測定モジュールに前記測定通知を送信してもよい。
【0026】
前記開始モジュールは、さらに、
UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントに近づいたかを判断してもよい。
【0027】
セル測定の開始方法であって、当該方法は、
搬送波周波数におけるセルの測定を開始する開始条件を予め設定し、開始条件を満たす場合に、ユーザ装置(UE)が前記搬送波周波数におけるセルの測定を開始し、
前記開始条件を満たすことは、レイヤ3でフィルタされたサービングセルのRSRP値であるサービングRSRPが、異なる搬送波周波数に対して設定された参照信号受信パワー(RSRP)値 s−Measureより低い場合に、前記搬送波周波数におけるセルの測定を開始することであり、
又は、前記開始条件を満たすことは、前記UEがネットワーク側からの通知を受信したことである。
【0028】
前記セルはCSGセル及び/又はHybridセルであり、
前記開始条件は、更に、
CSGセル及び/又はHybridセルが位置する1つ又は複数の搬送波周波数と他の搬送波周波数とは、異なるs−Measureが設定されてもよい。
【0029】
前記搬送波周波数は、CSGセル及び/又はHybridセルの専用の搬送波周波数であり、又は、前記搬送波周波数は、CSGセル及び/又はHybridセルとマクロセルとで共用の搬送波周波数であってもよい。
【0030】
前記s−Measureはネットワーク側から測定制御メッセージを介してUEに通知され、又は既定値として設定されてもよい。
【0031】
前記s−Measureを既定値に設定する場合に、前記既定値は無限値又はサービングRSRPであってもよい。
【0032】
当該方法は、さらに、
前記UEが、自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づき、セルの測定を自動的に開始してもよい。
【0033】
当該方法は、さらに、
前記UEが、自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアから離れ、又は自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに進入する場合に、既存方式に従って測定タスクの測定を行ってもよい。
【0034】
前記UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づく場合に、当該方法は、さらに、
前記UEが、ネットワーク側に接近通知を報告し、前記接近情報は、UEによって記憶された履歴情報における、セルが位置する周波数情報を含み、
ネットワーク側が、受信した周波数情報に対して測定タスクを設定し、測定タスクをUEに送信し、測定オブジェクトは、受信した周波数であってもよい。
【0035】
前記接近通知はサービングRSRPを更に含んでいてもよい。
【0036】
前記s−Measureは、ネットワーク側によって受信された周波数に対して設定されてもよい。
【0037】
上記本発明に係る技術案では、CSGセル及び/又はHybridセルの測定を開始する開始条件が予め設定され、開始条件を満たす場合に、CSGセル及び/又はHybridセルの測定が開始される。ここで、開始条件は、UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づき、CSGセル及び/又はHybridセルの測定を自動的に開始することである。本発明に係る方法によれば、サービングセルの信号品質が良過ぎてCSGセル及び/又はHybridセルの測定を開始することができず、これにより、CSGセル及び/又はHybridセルにハンドオーバーすることができない問題を解決することができる。これにより、本発明は、CSGセル及び/又はHybridセルにその役割を十分に発揮させることができ、マクロセルの負荷を低減することができ、また、ユーザの利益を十分に保護することができる。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1は、本発明に係るセル測定の開始方法のフローチャートである。
図1に示すように、この方法は、以下のステップを含む。
【0040】
ステップ100: CSGセル及び/又はHybridセルの測定を開始する開始条件を予め設定する。
【0041】
本ステップにおいて、開始条件は、特定のs−Measureであり、この特定のs−Measureは、s−Measure1と称される。s−Measure1は、s−Measureとは異なる。サービングRSRPがs−Measureより高く、かつ、s−Measure1より低い場合に、UEは、CSGセル及び/又はHybridセルの測定を開始する。
【0042】
ステップ101: 開始条件を満たす場合に、CSGセル又はHybridセルの測定を開始する。
【0043】
図2は、本発明に係る、s−Measure及びs−Measure1の開始条件で開始されるセル測定の模式図である。
図2に示すように、曲線21は、レイヤ3(ネットワーク層)でフィルタされたサービングセルのRSRP値、即ちサービングRSRPである。
【0044】
図2において、時刻T1から時刻T2まで、サービングRSRPはs−Measureより低く、この場合、UEはすべての測定タスクの測定を実行する。測定オブジェクトは、測定タスクにおける指定搬送波周波数のすべてのセルを含む。
【0045】
時刻T2から時刻T3まで、サービングRSRPは、s−Measureより高いく、かつ、s−Measure1より低く、この場合、UEはすべての測定タスクにおいて、CSGセル及び/又はHybridセル(測定オブジェクト)の測定を実行する。
【0046】
時刻T3以後、サービングRSRPはs−Measure1より高く、この場合、UEはすべての測定タスクの測定を実行しない。
【0047】
ここで、s−Measure1はすべての搬送波周波数に対して1つ設定されてもよいし、各搬送波周波数に対してそれぞれ1つずつ設定されてもよい。あるいは、複数の搬送波周波数に対して1つ設定されてもよい。
【0048】
s−Measure1は、ネットワーク側から測定制御メッセージを介してUEに通知されてもよく、無限値又はサービングRSRPのような既定値を用いてもよい。s−Measure1が無限値又はサービングRSRPに設定される場合、どの時点においても、UEが実行する測定タスクの測定オブジェクトは、CSGセル及び/又はHybridセルを含む。
【0049】
更に、UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づいた後、UEは、本発明に係る開始条件に応じて、測定タスクにおけるCSGセル及び/又はHybridセルに対する測定を開始する。
【0050】
UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアから離れ、又は自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに進入する場合、UEは、既存方式に従って測定タスクの測定を行う。
【0051】
本発明に係る方法によれば、サービングセルの信号が良過ぎてCSGセル及び/又はHybridセルの測定を開始できず、これにより、CSGセル及び/又はHybridセルにハンドオーバーすることができない問題を解決することができる。これにより、本方法は、CSGセル及び/又はHybridセルにその役割を十分に発揮させることができ、マクロセルの負荷を低減することができ、ユーザの利益を保護することができる。
【0052】
本発明に係る方法は更に、以下の処理を含む。前記UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づく場合に、前記UEは、ネットワーク側に接近通知を報告する。接近通知は、UEによって記憶された履歴情報における、CSGセル又はHybridセルが位置する周波数情報を含む。ネットワーク側は、受信した周波数情報に対して測定タスクを設定する。測定オブジェクトの搬送波周波数は当該周波数であり、測定タスクは、UEに送信される。
【0053】
前記接近通知は、更にサービングRSRPを含む。
【0054】
本発明に係る方法は更に、以下の処理を含む。
前記UEは、ネットワーク側に測定レポートを報告する。
ネットワーク側は、UEからの測定レポートを受信した後、ハンドオーバーを実行すると決定した場合、ハンドオーバー準備プロセスを完了した後、UEにハンドオーバーコマンドを送信し、同時に前記s−Measure1の設定を取り消すことを通知し、又は同時にインター周波数の測定タスクを取り消すこととを通知する。UEは、ハンドオーバーコマンドを受信した後、ハンドオーバーを実行し、同時に前記s−Measure1を消去する。
ネットワーク側がハンドオーバーを実行しないと決定した場合、前記UEがフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアから離れ、そして離脱通知を報告する場合に、ネットワーク側がs−Measure1を消去するようにUEに通知し、又は前記UEがハンドオーバーコマンドを受信した後、s−Measure1を自動的に消去する
【0055】
なお、ある搬送波周波数におけるセルには、CSGセル、Hybridセル、及びマクロセルが含まれる。本発明のもう1つの方法は、ある搬送波周波数におけるセルの測定を開始する開始条件を予め設定し、開始条件を満たす場合に、UEが当該搬送波周波数におけるすべてのセルの測定を開始する。ここで、開始条件は、異なる搬送波周波数に対してs−Measureを設定する。または、前記開始条件を満たすことは、前記UEがネットワーク側からの通知を受信することである。
【0056】
前記セルはCSGセル及び/又はHybridセルであり、CSGセル及び/又はHybridセルが位置する搬送波周波数は、他の搬送波周波数とは異なるs−Measureが設定される。CSGセル及び/又はHybridセルが位置する搬送波周波数は1つ又は複数である。
【0057】
前記搬送波周波数は、CSGセル及び/又はHybridセルの専用の搬送波周波数である。即ち、前記搬送波周波数にはマクロセルが存在しない。または、前記搬送波周波数は、CSGセル及び/又はHybridセルとマクロセルとで共用の搬送波周波数である。即ち、前記搬送波周波数には、CSGセル及び/又はHybridセルも存在し、マクロセルも存在する。
【0058】
前記s−Measureは、ネットワーク側から測定制御メッセージを介してUEに通知され、又は既定値として設定される。
【0059】
前記s−Measureを既定値に設定する場合に、前記既定値は無限値又はサービングRSRPである。
【0060】
前記UEは、自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づいた後、前記開始条件に応じて測定タスクにおけるセルの測定を開始する。
【0061】
当該方法は更に、前記UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアから離れ、又は自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに進入する場合、UEが既存方式に従って測定タスクの測定を行うことを含む。
【0062】
前記UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づく場合に、当該方法は更に、以下の処理を含む。
前記UEは、ネットワーク側に接近通知を報告する。接近通知は、UEによって記憶された履歴情報における、セルが位置する周波数情報を含む。
ネットワーク側は、受信した周波数情報に対して測定タスクを設定し、そしてUEに送信する。測定オブジェクトは、当該周波数である。
【0063】
前記接近通知はサービングRSRPを更に含む。
【0064】
前記s−Measureはネットワーク側によって受信された周波数に対して設定されるものである。
【0065】
ある搬送波周波数におけるセルがCSGセル及び/又はハイブリッドHybridセルだけでなく、マクロセルも含む場合、本発明に係る方法は更に、UEが前記搬送波周波数におけるすべてのセルの測定を開始することを含む。即ち、ある搬送波周波数におけるすべてのセルに対してs−Measure1を設定する。
【0066】
図3は、本発明に係るセル測定の開始装置の構造図である。
図3に示すように、本発明に係る装置は、設定モジュール、開始モジュール及び測定モジュールを含む。
【0067】
設定モジュールは、CSGセル及び/又はHybridセル測定を開始する開始条件を設定し、且つ記憶することに用いられる。
【0068】
開始モジュールは、サービングRSRPを受信し、受信したサービングRSRPが開始条件を満たす場合に、測定モジュールに測定通知を送信することに用いられる。
【0069】
測定モジュールは、開始モジュールからの測定通知を受信し、CSGセル及び/又はHybridセルの測定を開始する。
【0070】
前記開始モジュールは更に、UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づく情報を受信して、受信したサービングRSRPが開始条件を満たすかを判断することに用いられる。
【0071】
以下、実施形態に合わせて本発明に係る方法を詳細に説明する。
【0072】
第1実施形態
図4は本発明に係るセル測定の開始方法の第1実施形態のフローチャートである。第1実施形態において、UEがEUTRANシステム(EUTRAN:Evolved Universal Terrestrial Ratio Access Network)で接続状態であり、EUが位置するサービングセルの周波数がf1である場合が想定されている。
図4に示すように、この方法は、以下のステップを含む。
【0073】
ステップ400:ネットワーク側は、UEに測定制御メッセージを送信する。測定制御メッセージは、2つのs−Measureを含み、1つはマクロセル測定に用いられるs−Measureであり、他の1つはCSGセル及び/又はHybridセル測定に用いられるs−Measure1である。s−Measure1はs−Measureより高い。また、測定制御メッセージには、更に測定タスク1が含まれる。この測定タスク1は、EUTRAN隣接セルの信号品質がサービングセルの信号品質よりも良いことを示すトリガイベントA3であり、測定オブジェクトの搬送波周波数はf1である。また、測定制御メッセージには、測定タスク2が含まれる。この測定タスク2は、EUTRAN隣接セルの信号品質がサービングセルの信号品質よりも良いことを示すトリガイベントA3であり、測定オブジェクトの搬送波周波数はf2である。
【0074】
ステップ401:UEはs−Measure及びs−Measure1に応じて測定を実行する。
【0075】
図2を参照して、時刻T1から時刻T2まで、サービングRSRPはs−Measureより低く、この場合、UEは、測定タスク1と測定タスク2との測定を実行する。測定オブジェクトは、搬送波周波数f1及び搬送波周波数f2におけるすべてのセルを含む。UEは、搬送波周波数f1におけるマクロセルC1とCSGセルC2とが測定タスク1におけるA3のトリガ条件を満たし、搬送波周波数f2におけるマクロセルC3とCSGセルC4とが測定タスク2におけるA3のトリガ条件を満たすと判断した場合、ネットワーク側にそれを報告する。ここで、測定タスク1のレポートはセルC1及びセルC2を含み、測定タスク2のレポートはセルC3及びセルC4を含む。
【0076】
時刻T2から時刻T3まで、サービングRSRPはs−Measureより高いが、s−Measure1より低く、この場合、UEは測定タスク1及び測定タスク2の測定を実行する。測定オブジェクトは搬送波周波数f1及び搬送波周波数f2におけるCSGセル及び/又はHybridセルである。UEは、搬送波周波数f1における新たなCSGセルC5が測定タスク1におけるA3のトリガ条件を満たし、搬送波周波数f2における新たなCSGセルC6が測定タスク2におけるA3のトリガ条件を満たすと判断した場合、ネットワーク側にそれを報告する。ここで、測定タスク1のレポートはセルC2、C5を含み、測定タスク2のレポートはセルC4、C6を含む。UEはマクロセルC1及びC3を測定してないため、関連測定レポートにはこの2つのセルは含まれない。
【0077】
時刻T3以後、サービングRSRPはs−Measure1より高く、この場合、UEは測定タスク1及び測定タスク2の測定を実行せず、測定タスクのレポートをネットワーク側に報告しない。
【0078】
本ステップにおいて、s−Measure1は、s−Measureに1つのオフセットを設定することで実現することができる。例えば、s−Measure及びオフセットoffsetを設定し、このとき、
s−Measure1=s−Measure+offset、又は、
s−Measure1=s−Measure−offsetである。
【0079】
s−Measure1は、搬送波周波数f1におけるCSGセル及び/又はHybridセルのみに対して設定されてもよい。この場合、時刻T2から時刻T3まで、UEは、測定オブジェクトが搬送波周波数f1におけるCSGセル及び/又はHybridセルである測定タスク1の測定のみを実行し、測定タスク2の測定を実行しない。s−Measure1はf1においてすべてのセルに対して設定されてもよい。この場合、時刻T2から時刻T3まで、UEは、測定オブジェクトが搬送波周波数f1におけるすべてのセルである測定タスク1の測定のみを実行し、測定タスク2の測定を実行しない。
【0080】
第2実施形態
図5は本発明に係るセル測定の開始方法の第2実施形態のフローチャートである。第2実施形態において、UEがEUTRANシステムで接続状態であり、UEが位置するサービングセルの周波数がf1である場合が想定されている。
図5に示すように、この方法は、以下のステップを含む。
【0081】
ステップ500:ネットワーク側は、UEに測定制御メッセージを送信する。この測定制御メッセージは、s−Measureを含む。また、測定制御メッセージには、更に、測定タスク1が含まれる。この測定タスク1は、EUTRAN隣接セルの信号品質がサービングセルよりも良いことを示すトリガイベントA3であり、測定オブジェクトの搬送波周波数はf1である。また、制御メッセージには、測定タスク2が含まれる。この測知タスク2は、EUTRAN隣接セルの信号品質がサービングセルの信号品質よりも良いことを示すトリガイベントA3であり、測定オブジェクトの搬送波周波数はf2である。
【0082】
ステップ501:UEは、s−Measureに応じて、関連測定を実行し又は測定を実行しない。
【0083】
UEが測定タスクを実行する前提条件は、サービングRSRPがs−Measureより低いことであり、現在のサービングRSRPがs−Measureより高い場合には、UEは測定タスク1及び測定タスク2の測定を実行しない。
【0084】
ステップ502〜ステップ503:UEは、自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づく場合、ネットワーク側に接近通知を報告する。接近通知は、UEによって記憶された履歴情報における、CSGセル及び/又はHybridセルが位置する搬送波周波数f1、又はRAT情報、又はサービングセルのRSRP(即ちサービングRSRP)を含む。
【0085】
本ステップ中において、UEはサービングRSRPを報告しなくてもよい。
【0086】
ステップ504:ネットワーク側は、s−Measure1を含む測定制御メッセージをUEに送信する。当該s−Measure1は、搬送波周波数f1に対して設定され、サービングRSRPよりも高く、搬送波周波数f1におけるすべてのセル測定を開始することに用いられる。即ち、UEは、s−Measure1に基づいて測定タスク1の測定を実行し、s−Measureに基づいてタスク2の測定を実行する。
【0087】
ステップ502〜ステップ503において、UEはサービングRSRPを報告しておらず、この場合、ネットワーク側はs−Measure1を無限値又はサービングRSRPに設定してもよい。UEは測定制御メッセージを受信した後、搬送波周波数f1におけるすべてのセルの測定を無条件に開始する。
【0088】
また、ステップ502〜ステップ503において、履歴情報においてCSGセル又はHybridセルが位置する周波数が、ネットワーク側が送信していない測定オブジェクト(例えば周波数f3)であるとUEが判断し、且つネットワーク側にそれを報告する場合、本ステップにおいて、ネットワーク側は、UEに対して測定タスク3を更に設定してもよい。この場合、測定オブジェクトの搬送波周波数はf3であり、同時にf3に対してs−Measure1を指定してもよい。
【0089】
本ステップにおいて、ネットワーク側は、UEに対してs−Measure1を設定せずに、代わりに測定開始通知を送信してもよい。当該測定開始通知は、f1におけるすべてのセルに対するものであってもよく、この場合、UEは、当該測定開始通知を受信した後、測定タスク1におけるすべてのセルの測定を実行する。あるいは、当該測定開始通知は、すべての搬送波周波数におけるCSGセル及び/又はHybridセルに対するものであってもよく、この場合、UEは当該測定開始通知を受信した後、測定タスク1及び測定タスク2におけるCSGセル及び/又はHybridセルの測定を実行する。あるいは、当該測定開始通知は、搬送波周波数f1におけるCSGセル及び/又はHybridセルに対するものであってもよく、この場合、UEは、当該測定開始通知を受信した後、測定タスク1におけるCSGセル及び/又はHybridセルの測定を実行する。同様に、ネットワーク側はs−Measure1を取り消す場合に測定開始通知を回収する。
【0090】
ステップ505〜ステップ506:UEはs−Measure及びs−Measure1に応じて関連測定を実行し又は測定を実行しない。現在のサービングRSRPがs−Measureより高く、s−Measure1より低い場合、UEは、s−Measure1に応じて測定タスク1の測定を実行する。一方、UEは、測定タスク2の測定を実行しない。
【0091】
UEは、測定タスク1におけるすべてのセルの測定を実行し、CSGセルC1が測定タスク1におけるA3のトリガ条件を満たすと判断した場合、セルC1を含む測定結果をネットワーク側に報告する。
【0092】
本ステップにおいて、UEが搬送波周波数f1においてアクセス可能なCSGセル又はHybridセルがないと判断した場合(例えばセルC1のアクセスが許可されていない場合)、UEは、アクセス不許可の結果をネットワーク側に報告してもよい。あるいは、UEは、s−Measure1を取り消すことをネットワーク側に指示して、同時にUE自身もs−Measure1を取り消してもよい。この場合、ネットワーク側は、UEによって報告されたアクセス不許可の結果を受信した後、UEにs−Measure1を取り消すように通知しない。
【0093】
UEが搬送波周波数f1においてCSGセルC1及びCSGセルC2が存在すると判断し、且ついずれのセルも測定タスク1においてA3のトリガ条件を満たし、また、セルC1の信号品質がセルC2の信号品質よりも良いが、セルC1のアクセスが許可されておらず、セルC2のアクセスが許可されている場合、UEは、測定結果を報告せずに、ネットワーク側にs−Measure1を取り消すように通知してもよい。または、UEは、一番良いCSGセルC1がアクセスを許可しないセルであることをネットワーク側に通知してもよい。あるいは、UEが測定結果を報告し、ネットワーク側がハンドオーバーするかどうかを決定してもよい。
【0094】
UEがCSGセルC1及びマクロセルC3がいずれも測定タスク1におけるイベントA3のトリガ条件を満たすと判断し、且つセルC3の信号品質がC1の信号品質よりも良い場合、UEは、測定レポートを報告せずに、s−Measure1を取り消すようにネットワーク側に通知してもよい。あるいは、UEは、CSGセルC1が搬送波周波数f1における一番良いセルではないことをネットワーク側に通知してもよい。あるいは、UEが測定結果を報告し、ネットワーク側がハンドオーバーするかどうかを決定してもよい。
【0095】
ステップ507〜ステップ510:ネットワーク側は、UEの測定レポートを受信した後、ハンドオーバーを実行すると決定した場合、ハンドオーバー準備プロセスを完了した後、UEにハンドオーバーコマンドを送信し、同時にs−Measure1の設定を取り消すことを通知する。UEはハンドオーバーコマンドを受信した後、ハンドオーバーを実行し、同時にs−Measure1を消去する。
【0096】
ここで、s−Measure1はすべての搬送波周波数のCSGセル及び/又はHybridセルに対しするものであってもよい。即ちUEは、s−Measure1を受信した後、測定タスク1及び測定タスク2におけるCSGセル及び/又はHybridセルの測定を実行する。あるいは、s−Measure1は、搬送波周波数f1におけるCSGセル及び/又はHybridセルの測定に用いられてもよく、この場合、UEは、s−Measure1を受信した後、搬送波周波数f1におけるCSGセル及び/又はHybridセルを測定する。この場合、f1における他のセル及び他の搬送波周波数(例えば搬送波周波数f2)におけるすべてのセルの測定は、s−Measureに基づく既存の方法に従って行われない。
【0097】
本ステップにおいて、ネットワーク側がUEの測定レポートを受信した後、ハンドオーバーできないと判断した場合、UEがフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアから離れてそして離脱通知を報告するときに、ネットワーク側は、s−Measure1を消去するようにUEに通知する。UEは、通知を受信した後、s−Measureに基づく既存の測定方法に応じた、測定タスク1の測定を中止する。
【0098】
ネットワーク側はs−Measure1を取り消すことを明示しなくてもよく、UEはハンドオーバーコマンドを受信した後に、s−Measure1を自動的に消去する。
【0099】
第3実施形態
図6は本発明に係るセル測定の開始方法の第3実施形態のフローチャートである。UEはEUTRANシステムにおいて接続状態であり、UEが位置するサービングセルの搬送波周波数はf1である。
図6に示すように、この方法は、以下のステップを含む。
【0100】
ステップ600:ネットワーク側は、UEに測定制御メッセージを送信する。この測定制御メッセージは、s−Measureを含む。また、測定制御メッセージには、更に測定タスク1が含まれる。測定タスク1は、EUTRAN隣接セルの信号品質がサービングセルの信号品質よりも良いことを示すトリガイベントA3であり、測定オブジェクトの搬送波周波数はf1である。
【0101】
ステップ601:UEはs−Measureに応じて関連測定を実行し又は測定を実行しない。
【0102】
測定制御メッセージにはs−Measure1が含まれないため、UEが測定タスクを実行する条件は、サービングRSRPがs−Measureより低いことである。現在のサービングRSRPがs−Measureよりも高い場合、UEは測定タスク1を実行しない。
【0103】
ステップ602〜ステップ603:UEが自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づく場合、UEは、ネットワーク側に接近通知を報告する。接近通知には、UEに記憶された履歴情報においてCSGセル及び/又はHybridセルが位置する搬送波周波数f2が含まれていてもよいし(当該搬送波周波数f2においてCSGセルのみが存在)、セルが所属するRATが含まれていてもよい(UTRAN)。近接通知には、更にサービングRSRPが含まれていてもよい。
【0104】
本実施形態において、ネットワーク側が最初に搬送波周波数f2のイベントB2の測定タスク2を設定する場合、本ステップにおいて、UEはネットワーク側にサービングRSRPを報告する必要はなく、後続のステップ604において、ネットワーク側が測定制御メッセージにおいて搬送波周波数f2におけるすべてのUTRANセルを測定することをUEに通知するだけでよい。
【0105】
ステップ604:ネットワーク側は、UEに測定制御メッセージを送信する。測定制御メッセージは、測定タスク2を含む。この測定タスク2は、サービングセルの信号品質が閾値1より低く、UTRAN隣接セルの信号品質が閾値2より高いことを示すトリガイベント(B2)であり、測定オブジェクトの搬送波周波数はf2である。また、搬送波周波数f2に対するs−Measure1が指定され、このs−Measure1は、サービングRSRPより高く、搬送波周波数f2においてCSGセル及び/又はHybridセルの測定に用いられる。
【0106】
本ステップにおいて、ネットワーク側は、s−Measure1を消去することで、UEがすべての測定タスクを実行するという目的を達成することができる。
【0107】
ステップ605〜ステップ606:UEは、s−Measure及びs−Measure1に応じて関連測定を実行し又は測定を実行しない。
【0108】
UEが測定タスク2においてCSGセル又はHybridセルの測定を実行し、CSGセルC1が測定タスク2においてB2のトリガ条件を満たすと判断した場合、UEは、セルC1を含む測定結果をネットワーク側に報告する。
【0109】
ステップ607〜ステップ610:ネットワーク側は、UEの測定レポートを受信した後、ハンドオーバーを実行することを決定し、ハンドオーバー準備プロセスを完了した後、UEにハンドオーバーコマンドを送信する。同時に、ネットワーク側は、s−Measure1の設定を取り消す。UEは、ハンドオーバーを実行することを受信し、s−Measure1を取り消す。
【0110】
本ステップにおいて、ネットワーク側がハンドオーバーしないと決定した場合、いかなる動作も行わない。ある時間が経過した後、UEがフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアから離れて、そして離脱通知を報告した後、ネットワーク側は測定タスク2を消去する。
【0111】
第4実施形態
図7は本発明に係るセル測定の開始方法の第4実施形態のフローチャートである。
図7では、以下の場合が想定される。UEはEUTRANシステムにおいて接続状態であり、UEが位置するサービングセルの搬送波周波数はf1である。現在ネットワーク側がUEに送信する測定制御メッセージは、s−Measure、測定タスク1を含む。測定タスク1は、EUTRAN隣接セルの信号品質がサービングセルの信号品質よりも良いことを示すトリガイベント(A3)である。サービングRSRPが常にs−Measureより高いため、UEは当該測定タスク1の測定を実行しない。
図7に示すように、この方法は、以下のステップを含む。
【0112】
ステップ700〜ステップ701:UEはフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに近づき、測定タスク1のイベントA3の測定を自動的に開始する。UEは、HybridセルC4が測定タスク1においてA3のトリガ条件を満たすと判断した場合、セルC4を含む測定結果をネットワーク側に報告する。
【0113】
本ステップにおいて、測定範囲は、例えば、UE自身によって記憶された履歴情報におけるCSGセル及び/又はHybridセルの搬送波周波数等の、ある搬送波周波数範囲内に限定されてもよい。
【0114】
ステップ703〜ステップ705:ネットワーク側はUEの測定レポートを受信した後、ハンドオーバーを実行することを決定し、ハンドオーバー準備プロセスを完了した後、UEにハンドオーバーコマンドを送信する。UEはハンドオーバーコマンドを受信した後、UEは通常の測定プロセスに戻る。
【0115】
ネットワーク側がハンドオーバーしないと決定した場合、いかなる動作も行わない。ある時間が経過した後、UEはフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアから離れて、UEは通常の測定プロセスに自動的に復帰する。あるいは、UEは、自身のフットプリントエリア又はフィンガープリントエリアに進み、既存の方法に従って測定を行う。
【0116】
ここで、上記に係る家庭用基地局は、HNB又はHeNBで表されてもよい。HNBで表す場合、3Gシステムの家庭用基地局を表し、HeNBで表す場合、LTEシステムの家庭用基地局を表す。
【0117】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を制限するものではない。本分野の当業者は、本発明に基づく各種の変更と変形が可能である。本発明の主旨精神と原則を逸脱しない限り、いかなる修正、均等な置換、改良等も、本発明の保護範囲以内に含まれるべきである。