(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1のバルブ要素と、第2のバルブ要素であって、上記第1のバルブ要素および当該第2のバルブ要素を介して流路が形成されるように上記第1のバルブ要素に連結可能な上記第2のバルブ要素とを有し、上記第1のバルブ要素のハウジングおよび上記第2のバルブ要素のハウジングが相互に少なくとも2つの方向に移動して上記流路を形成でき、上記第1のバルブ要素および上記第2のバルブ要素は燃料サプライを燃料電池に接続するように構成され、かつ、
上記第1のバルブ要素が上記燃料サプライおよび上記燃料電池の一方に接続可能であり、上記第2のバルブ要素が上記燃料サプライおよび上記燃料電池の他方に接続可能であることを特徴とするバルブ。
【発明を実施するための形態】
【0021】
添付図面に例示され、以下で詳細に説明されるように、この発明は、燃料電池用の燃料、例えば、メタノールおよび水、メタノール/水混合物、種々の濃度または純粋なメタノールのメタノール/水混合物を貯蔵する燃料サプライに向けられている。メタノールは多くの種類の燃料電池、例えば、DMFC、酵素燃料電池、および改質燃料電離、その他に利用できる。燃料サプライは、他の種類の燃料電池燃料、例えば、エタノールまたはアルコール、水素化ホウ素ナトリウムのような金属水素化物、水素に改質できる他の化学物質、または、燃料電池の性能を改善する他の化学物質を含んでよい。燃料は、水酸化カリウム(KOH)電解質含み、これが金属燃料電池またはアルカリ燃料電池とともに使用でき、燃料サプライ中に貯蔵できる。金属燃料電池に対しては、燃料はKOH電解質反応溶液に浸漬された液体担持亜鉛粒子の形態をしており、電池空洞中の陽極は亜鉛粒子からなる粒状陽極である。KOH電解質溶液は、「1または複数の負荷に電力供給するように構成された燃料電池システムの使用方法」という題名で2003年4月24日に公開された米国公開特許出願2003/0077493に開示されており、参照してここに組みこむ。燃料は、また、メタノール、過酸化水素、および硫酸の混合物を含み、これはシリコンチップ状に形成された触媒を通過して流れ燃料電池反応を生成する。燃料は、また、上述のように、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH
4)のような金属水素化物および水を含み、反応により低圧力、低温度しか生成されない。燃料は、さらに、炭化水素燃料を含み、炭化水素燃料は、これに限定されないが、ブタン、灯油、アルコール、および天然ガスを含み、これは、「液体ヘテロインタフェース燃料電池デバイス」という題名で、2003年5月22日に公開された米国公開特許出願2003/0096150に開示されており、参照してここに組みこむ。燃料は、また、燃料と反応する液体酸化物を含む。したがって、この発明は、サプライ中に含有され、また、その他、燃料電池システムにより使用される、任意のタイプの燃料、電解質溶液、酸化物溶液または液体または固体に制約されない。ここで使用される用語「燃料」は、燃料電池または燃料サプライ中で反応することができるすべての燃料を含み、また、上述の適切な燃料、電解質溶液、酸化物溶液、液体、固体および/または化学物質ならびにこれらの混合物のすべてを含むが、これに限定されない。
【0022】
ここで使用される用語「燃料サプライ」は、これに限定されないが、使い捨てカートリッジ、再充填可能/再使用可能カートリッジ、電子製品内に配置されるカートリッジ、電子製品の外部に配置されるカートリッジ、燃料タンク、燃料リザーバ、燃料再充填タンク、燃料を貯蔵する他のコンテナ、および、燃料タンク、コンテナ、燃料電池または燃料電池が給電する電子製品に結合された管材を含む。1のカートリッジがこの発明の例示的な実施例との関連で以下に説明されるが、これら実施例は他の燃料サプライにも適用可能であり、この発明は燃料サプライのいかなる特定のタイプにも限定されないことに留意されたい。
【0023】
この発明の燃料サプライは、燃料電池で使用されない燃料を貯蔵するのに使用しても良い。これらの用途は、これに限定されないが、シリコンチップ上に構築されたマイクロガスタービン用の炭化水素および水素燃料を貯蔵することであり、"Here Come the Microengines"、The Industrial Physicist(2001年12月/2002年1月)、pp.20−25に検討されている。この出願の目的に関し、「燃料電池」はこれらマイクロエンジンも含む。他の用途は、内燃機関エンジン用の伝統的な燃料や、ポケットおよび実用ライター用の炭化水素例えばブタンおよび液体プロパンを貯蔵することである。
【0024】
適切な燃料サプライは、本出願人の2003年1月31日出願に係る米国特許出願10/356,793、「燃料電池用の燃料カートリッジ」に開示されているものを含む。この出願の開示内容は参照してここに組み入れる。適切な燃料電池カートリッジの実施例を
図1に示す。カートリッジ40は、上述のとおり、任意の種類の燃料を内包してよい。カートリッジ40はハウジングトップ42およびハウジング本体44を具備する。本体44は燃料ブラダーすなわち燃料ライナー46を収容するような形状・大きさを有する。燃料ライナーは本出願人の2003年7月29日出願に係る米国特許出願10/629,004、「柔らかいライナーを有する燃料カートリッジ」に十分に開示されている。この出願の開示内容は参照してここに組み入れる。ライナー46は遮断バルブまたは連結バルブ36に結合されている。
【0025】
適切な遮断バルブは、本出願人の2003年7月29日出願に係る米国特許出願10/629,006、「燃料電池用の燃料カートリッジ」に開示されているものを含む。この出願の開示内容は参照してここに組み入れる。バルブ36はライナー46に燃料を充填するのに用いることができ、燃料をライナーから燃料電池へ選択的に運ぶのにも用いることができる。一側面においては、バルブ36は本体44の直立状の端壁50の表面に設けられる。端壁50はスロット48を有し、これがバルブ38を収容するようになっている。
図1Aに示すように、バルブ36は2つの外部鍔51a,bを有し、これらが端壁50を跨ぎ、バルブ36を固定して取り付ける。好ましくは、外側の鍔が、図示のとおり、端壁50の表面と面一にされる。バルブ36を配置した後に、スロット48を、当該スロット48に挿入されるプラグ、Oリングまたはガスケット(図示しない)によりシールしてもよい。プラグ、Oリングまたはガスケットは、エラストマーまたはゴム材料、フィラー材料、村他の適切なシーリング材料から製造できる。スロット48は超音波溶接でシールしてもよい。
【0026】
この実施例において、トップ42はその内側表面に取り付けられた圧縮可能発泡体52を具備する。発泡体52は、単一層でも多層でもよい。発泡体52は、ライナー46を充填するまえに、ライナー46に近接して配置されてよい。または、発泡体52は、ライナー46を充填した後に、カートリッジ40の組立体により圧縮されて良い。
【0027】
トップ42は、本体44の頂部上にガイド54および対応する穴56により配置される。トップ42は本体44に任意の既知の手段により、例えば、接着剤結合、超音波結合、電磁波、融着、高温シーリング、その他により、結合してもよい。端壁50および他の側壁は相互に、また、底58と同様に結合される。代替的には、側壁は底58と一体に形成される。例えば、射出成型、または熱成型により生成される。端壁50および他の側壁は好ましくは複数のガイド60を具備し、発泡体52およびライナー46の圧縮および拡張を案内する。
【0028】
端壁50は通気バルブ62および/または気体透過性、液体非透過性膜64を具備する。通気バルブ62、64は、カートリッジ40が充填されるときには空気を排出し、また、使用中には燃料電池の反応で生成された気体の副産物を排出する。膜64は気体透過性、液体非透過性の膜であってよく、燃料が消費されているときに、空気を流入させる。連結バルブ36および通気バルブ62については以下でさらに検討する。膜64は、気体透過性、液体非透過性の膜であり、燃料が消費されるときにカートリッジ内に真空が形成されるのを最小化する。そのような膜は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ナイロン(商標)、ポリアミド、ポリビニリデン、ポリプロピレン、ポリエチレン、または他のポリマー性の膜から製造できる。商業的に入手できる撥水性のPTFE微孔性膜は、W.L.Gore Associate社、およびFiltrona社等から取得できる。Goretex(商標)は適切な膜である。Goretex(商標)は、液体を通すには小さすぎ、気体を通すのに十分に大きい孔を有する微孔性の膜である。
【0029】
図1および
図2に示されるように、トップ42を本体44に組み付けた状態で、発泡体52は底58および空のライナー46と面一または接触していなければならない。燃料を遮断バルブ36を介してカートリッジ40へのポンピングするときに、ライナー46が膨張して発泡体52を圧縮する。発泡体52が圧縮されるときに、発泡体52は位置バネエネルギを蓄積し、ライナー46を圧縮して、使用時に、燃料が燃料電池に運ばれるのを援助する。また、燃料をカートリッジ40にポンピングするときに、カートリッジ40中に捕捉されている空気を膜64を介して排出する。代替的には、空気を通気バルブ62を介して排出してもよい。一実施例では、
図2Aおよび2Bに示すように、バルブ62はチャネル68および70を有する。チャネル68により空気やその他の気体が排出され、チャネル70により、燃料電池により生成された液体および気体の副産物が必要に応じてカートリッジ40へ運ばれる。
図2Aおよび2Bに示すように、チャネル68および70は同軸である。すなわち、一方のチャネルが他方の中に配置される。これに代えて、チャネル68および70は相互に隣り合って配置されてもよい(
図2Bに示す)。代替的には、ライナー46は燃料を再充填できてもよく、そして、トップ42を本体44に結合する前に本体44に挿入する。トップ42は、本体44に結合する際に、発泡体52を圧縮する。
【0030】
発泡体52は、
図1に示すように、その厚さ方向に空隙率を変化させてもよく、また、単一層でも多層でもよく、
図2Cに示すように空隙率を変化させても良い。
図3に示すように、発泡体52を波形バネまたは板バネ74に置き換えてもよく、これが板76をバイアスする。カートリッジ40のさらなる詳細、例えば多重ライナー46、136および吸収材料138は、本出願人の出願に係る、2003年10月6日出願の「燃料電池用の燃料カートリッジおよびその製造方法」という題名の米国特許出願10/679756に開示されている。その内容は参照してここに組み入れる。
【0031】
この発明の一側面に従う通気バルブ62は、
図4Aに示すように、カモノハシバルブ84および通気ノズルすなわち針86を有する。カモノハシバルブ84は通気ノズル86を収容する開口88と、シールを形成する閉止端部90とを具備する。通常、カモノハシバルブ84は燃料カートリッジ40(
図1)に結合され、通気ノズル86は燃料電池(図示しない)または電子装置(図示しない)または再充填装置(図示しない)に結合される。通気ノズル86の空洞の押し出し棒すなわち針92が、閉止端部90へと挿入され通気ノズル86と燃料カートリッジ40との間の流体連通を形成する。燃料電池により生成されてカートリッジ40中にライナー46およびハウジング42、44(
図1参照)の間に貯蔵されている気体副産物の内部圧力が増大すると、シール面98に抗してバネ96によりバイアスされているボール94によって形成されている通気ノズル86中のシールが開成して気体副産物または他の気体を、矢印Aに示すように、カートリッジ40から、燃料電池または電子装置を介して、環境中へ排出させる。例示的な気体副産物は直接メタノール燃料電池により生成される二酸化炭素(CO
2)である。さらに、液体を排出しないようにするために、通気ノズル86は気体透過性で液体非透過性の膜100を通気ノズル86中に配置しても良い。膜100は上述した膜64と同様の材料から製造できる。さらに、通気ノズル86はオプションとして燃料吸収材料102、例えばフィラー、粒状チャコール、その他を含んで、そこを通過する燃料蒸気を吸収させる。
【0032】
代替的には、
図4Bに示すように、カモノハシバルブ84を、第2のチェックバルブ99を有するバルブ要素84'、または米国特許出願10/629006に開示されている任意の他のバルブ要素で置き換えることができる。当該出願の内容はすでに参照してここに組みこんでいる。
【0033】
燃料電池または電子装置の上に通気ノズルを実装すると、通気ノズル86およびその部品、とくに膜100を再利用できるという点で明らかに有利となる。カートリッジ40を廃棄または交換するときに、カモノハシバルブ84および代替的なバルブ要素84'(
図4Aおよび
図4Bにそれぞれ示す)のみを交換する。これにより、燃料カートリッジの製造コストが抑えられ、製造も容易となる。
【0034】
通気バルブ62の他の実施例を
図5および
図5Aに示す。通気バルブ62は、カートリッジ40に取り付けられた雌バルブ要素84または84'(
図4Aおよび
図4Bにそれぞれ示す)と、燃料電池、電子装置、または再充填装置に取り付けられた雄バルブ要素102とを有する。
【0035】
バルブ要素102は2つのチャネルを有する。第1のチャネル104はバルブ要素102の本体106の内部に配置されて、気体および液体の副産物、例えば、直接メタノール燃料電池におけるCO
2および水をカートリッジ40に運んで貯蔵させるようになっている。104を通じて流れることが可能な気体および液体の副産物は矢印Bで示す。第2のチャネル108は本体106の表面でオープンなっている溝であってよい。代替的には、チャネル108は本体106内に配置され、またはチャネル104と同芯であってよい。チャネル108は気体をカートリッジ40から燃料電池または電子装置を介して環境中へ排出するようになっている。開状態のチャネル108は雌バルブ要素84'または84'の内部表面110とともに閉状態の流れチャネルを形成する。シール面105および107により形成されるシールが、雄バルブ要素102を十分に雌バルブ要素84または84'に挿入したときに構築される。好ましくは、矢印Aで示される排出気体が気体透過性で液体非透過性の膜100を通過して気体のみが排出されるようにする。さらに、チェックバルブ99(
図4Aに示す)のような他のチェックバルブ99'を膜100の上流または下流に設けて排出気体の流れを安定化させてよい。チェックバルブ99'は任意の予め定められた圧力で開成するように設定できるからである。さらに、燃料吸収材料102を流路Aに配置して燃料蒸気を吸収させてよい。好ましくは、燃料吸収材料を膜100の近傍に配置して燃料蒸気の排出を最小限にする。
【0036】
通気バルブ62の他の実施例を
図6Aおよび
図6Bに示す。
図4Aに関連して上述した通気ノズル86は通気バルブ要素120を開成する大きさおよび寸法とされる。バルブ要素120は
図4Aおよび
図4Bに関連して上述したチェックバルブ99と同様に作用する。バルブ要素120はエラストマー性またはゴム製のバネすなわちシール122を具備し、これがストップ123およびシール面124の間でバイアスされて内部シールを形成するような大きさおよび構成とされる。バネ122がシール面に当接しているときには、気体副産物はシール面124を越えて流れない。したがって、バネ122はバイアス部材およびシール部材の双方として働く。
【0037】
図6Aに示すように、空洞の押し出し棒すなわち針92が首部126に挿入されるときに、バルブ要素120中のシールが開成される前に、押し出し棒92が首部126との間でシールを形成する。押し出し棒92がバネ122に作用して、バネ122がストップ123に抗して圧縮され、バネ122がシール面124との係合から外れる。これは
図6Bに示すとおりである。この結果、バルブ要素120中のシールが開成される。
図6Bにおいて矢印Aで示される液体流路が開成されて気体副産物をカートリッジから通気ノズル86へと排出する。ストップ123は1または複数の開口を有してストップ123を介して液体を通過させる。開口123aはストップ123および/またはバネ122上に配置できる。空洞の押し出し棒92は少なくとも1つの側部開口127を有し、これが液体流路の一部を形成する。上述したように、通気ノズル86は気体透過性で液体非透過性の膜および/またはチェックバルブ99を具備して気体副産物だけが排出されるようにしてよい。
【0038】
バネ122は
図6Aおよび
図6Bでは固体として示されている。
図7はバネ122の他の例示的な構成を示す。バネ122は、バネ122aのように、空洞で、その厚さが一定で、側壁もまっすぐであってもよい。代替的には、バネ122は、バネ122c−cのように、空洞で、その厚さが一定でなく、側壁もまっすぐでなくてよい。これは、そのようなバネの圧縮または跳ねを調整するのに好都合である。さらに、バネ122の側壁に穴を開けてバルブ要素120を介する流路の一部を形成して良い。さらに、バネ122は、バネ122dのように、一端に開口を有し、厚さが一定で、まっすぐな側壁を有しても良く、バネ122eのように非均一でまっすぐでない側壁を有しても良い。バネ122はバネ122fのようにOリングとして形成されてもよい。代替的には、バネ122はバネ122gのように全体として開放した形状で頂部部材から下方に伸びる3本の脚部を有しても良い。脚部は長さ方向に伸びても良く、または長さ方向に交差して(図示のとおり)伸びて横の径方向における安定性を付与しても良い。バネ122gは脚部の自由端と接触する底部材122g'で補助されても良い。バネ122および122a−gは、好ましくは、弾性ゴムで製造され、これにはBuna N Nitrile、他の二トリルゴム、エチレンプロピレン、ネオプレン、エチレンプロピレンジエンメチレンターポリマー(EPDM)ゴムまたはVitron(商標)フルオロエラストマーを含み、これは燃料サプライ中に貯蔵される燃料に左右される。
【0039】
この発明の他の側面によれば、
図4A、4B、6A、および6Bの実施例は、燃料サプライを燃料電池に結合して燃料を燃料サプライから燃料電池または再充填装置は搬送する制御または遮断バルブであってよい。これらの実施例では、膜100を省略して液体燃料が通気ノズル86を介して搬送されるようになるが、チェックバルブ99はそのままにしてこのバルブ要素中の内部シールを提供するようにしてよい。通気ノズルまたはバルブ要素86を燃料電池に結合でき、またバルブ要素84、84'、120を燃料サプライに接続できる。その逆に接続しても良い。バルブ要素84、84'または120が押し出し棒92により開成された後に、バルブ要素86に結合可能なポンプ(図示しない)を用いてチェックバルブ99の内部シールを開成することができる。
【0040】
この発明の他の側面によれば、
図6Bに示すように、1のバルブ要素を他のバルブ要素から引き出すと、例えば、バルブ要素86および120をそのようにすると、境界に部分的な真空が形成されるかもしれない。この部分的な真空はバルブ要素86、120の内部シールに圧力を加える。この圧力を減少させるために、逃げ部(リリーフ)、例えば逃げまたはベベル面130が
図6Bに示すように形成されてバルブ要素86および120のストロークを小さくする。こうすることにより、実際に、バルブ要素86、120が、当該バルブ要素86、120の間の要素間シールが開放される前に、移動しなければならない距離を減少させる。ストロークが小さくなればなるほど、引き抜き時に、バルブ要素86、120中の内部シールに加わる圧力が減少する。押し出し棒92のバイブ表面に沿って長手方向の溝131を設けることによってもストロークを小さくできる(
図6C参照)。
図6B、6C、および6Dを参照すると、溝131は押し出し棒92の先端から首部126の下まで伸びる。押し出し棒92が引き出されて溝が首部126を越えると部分的な真空が壊れる。代替的には、首部126をチャネル132を介して外気と連通させて、挿脱に伴って形成される部分的な真空を最小化する。好ましくは、チャネル132は、膜64(
図1)または膜100(
図6B)に類似した、気体透過性で液体非透過性の膜を含み、あるいはこの膜で被覆されて空気または他の気体だけがチャネル132を通過して入出できるようにする。さらに、蓋部134を設けて、燃料サプライが燃料電池に対して出し入れするときを除いて、チャネル132をシールできるようにする。逃げ面130、チャネル132、およびカバー134は、ここで説明され、または親出願である米国特許出願10/629006に説明される、任意のバルブ要素に好適である。
【0041】
この発明の一側面に従う他の実施例の連結バルブ336を
図8A−8Cに示す。連結バルブ336は第1のバルブ要素340および第2のバルブ要素342を有する。第1のバルブ要素340または第2のバルブ要素342はカートリッジ40(
図1)または燃料再充填装置と係合可能である。この構成では、第1のバルブ要素340がカートリッジ40に結合され、第2のバルブ要素342が燃料電池または再充填装置に連結される。第1のバルブ要素340は外側ハウジング344を有し、これがスリーブ346と一体に形成されている。外側ハウジング344は、内側室部349と流体連通されている後方の開口350を形成する。スリーブ346は、以下に検討するように、要素340が開成状態のときに室部349と流体連通される前方の開口350を形成する。要素340はさらに内側および外側Oリング352および354を有する。内側Oリング352は径方向に伸びる壁部346aの一側とプランジャ356との間に配置される。内側Oリング352はバルブ要素340内部で内側シールを形成する。外側Oリング354は内側室部349の外側のスリーブ壁部346aの他の側部上に配置される。外側Oリング354はバルブ要素340および342の間の要素間シールを形成する。プランジャ356はバネ358によりバイアスされてOリング352に当接し、燃料Fが内側室部349からギャップgを介して開口350の外に流れださないようにする。親出願において検討したように、要素間シールは、少なくとも、内側シールが開成されてバルブを介した流体通路が形成される前に形成されなくてはならない。
【0042】
第2のバルブ要素342は外側ハウジング360を有し、これがスリーブ362と一体に形成されている。外側ハウジング360は、スリーブ362内で室部366と流体連通されている前面の開口364を形成する。外側ハウジング360は、さらに、径方向に伸び内側シール面368(
図8Cに最も良く示される)を具備する壁部360aと複数の外側に伸びるリブ370とを有する。リブ370は周方向に離間して配置されリセスまたはギャップ372を形成してその間を流体が流れるようにする。これについては
図9Aに最も良く示される。リブ370およびギャップ372はバルブ要素340、具体的には、プランジャ356の係合する外側面の上に形成されても良い。代替的には、径方向に伸びる壁部360aは、少なくとも1つのリセスまたはギャップを具備する少なくとも1つのリブ370aを有し、これを
図9Bに示す。代替的には、
図9Cに示すように、リブ370、370aおよびギャップ372に代えて、プランジャ356の外側端部に(要素342に近接させて)流れチャネル357を形成して燃料がバルブ要素340からチャネル357を介してバルブ要素342へと流れるようにしてよい。チャネル357は、対応するバルブ要素342に対向する、プランジャ356の面の上に形成される。第2のバルブ要素342内の内側のシールはシール面368に抗してバネ376によりバイアスされるボール374によって形成される。第2のバルブ要素342はさらにスリーブ362の端部上に端部キャップ378を有し室部366を包囲して形成する。端部キャップ378は複数の開口380を有し流体が流れるようにする。これについては以下で検討する。
【0043】
図8Bに示すように、バルブ要素340および342が連結のために相互に近づくと、外側ハウジング360が外側ハウジング344内に収容され、リブ370が、開口350を介して突き出ているプランジャ356の端部に当接する。さらに、流体がバルブ要素340、342の間を流れる前に、径方向に伸びる壁部360aの外側面が外側のOリング354と要素間シールを形成する。好ましくは、この実施例のストロークは短い。すなわち、バルブ要素340、342は流体が流れるようにするための位置に至るまでに相互に長距離移動する必要がない。第2の要素342がさらに第1の要素へと移動すると、プランジャ356がバネ358を圧接し、これにより、開口348から室部349、ギャップ「g」、開口350、およびリブ370(
図9A参照)の間の開口372、またはチャネル357(
図9B参照)を介して流れる流体の通路を開く。ただし、ボール374は第2の要素342および燃料電池または再充填装置への流入を阻止する。
【0044】
図8Cに示すように、燃料電池または再充填装置の内部のポンプがターンオンすると、ポンプにより生成された圧力がボール374をシール面368から後退させて燃料流Fが開口364、室部366、および開口380を介して燃料電池または再充填装置へと流れていく。ポンプがターンオフすると、バネ376がボール374をバイアスしてシール面368と接触させ燃料電池または再充填装置への燃料流を遮断する。第2の要素342を第1の要素340から取り外すとバネ358がプランジャ356をバイアスしてOリング352と接触させて、燃料が要素340、342の間を流れる前に、燃料が開口350を流れるのを妨げる(
図8Aに示す)。
【0045】
好ましくは、外側ハウジング344、360および関連するスリーブ346、362は成型プラスチックで形成してバルブ336を構成する部品の点数を減少させる。好ましくは、ハウジング344、360およびスリーブ346、362は射出成型、圧縮成型、ブロー成型、押し出し、または熱生成で形成される。
【0046】
各バルブ要素はさらに吸収または保持材料209をその自由端に含む。吸収材料209は、
図8Aに示すように、バルブ要素340、342の露出されている先端シールフェースに配置できる。吸収材料209は、カートリッジ40が燃料電池または再充填装置から外されたときに、バルブ336内に、すなわち、バルブ要素340、342の間に残された燃料を吸収し保持することが可能である。この実施例では、バルブ要素340および342の双方が吸収材料を有する。代替的な実施例では、一方のバルブ要素よみが吸収材料209を有する。適切な吸収材料は、これに限定されないが、親水性ファイバ、例えば、幼児のおむつに使用されるもの、膨潤性ゲル、例えば蛍光ペン/マーカー、生理用ナプキンに使用されるもの、およびこれらの組み合わせを含む。さらに、吸収材料209は燃料に混合する添加物を含んでよい。選定された吸収材料209は、バルブ要素340、342を連結するときに圧縮でき、バルブ要素340、342を切断するときに圧縮解除できる。吸収材料209は、バルブ要素340、342を接続するときに圧縮解除してもよい。
【0047】
さらに、'006親出願に開示されるように、出荷または貯蔵のために、バルブ要素340または342の一方を具備する燃料カートリッジの開口をキャップ、フィルムまたは双方を用いて被覆しても良く、これはカートリッジを燃料電池または再充填装置に連結する前に除去される。キャップはツーパーツキャップでよく、2つの部品は連結されるが容易に分離でき、例えば、2つの部品が穿孔により結合可能である。キャップがカートリッジから取り外されると、キャップの一方の部品がカートリッジ上に残り、カートリッジが開封されたことを示す。フィルムも2つの容易に分離可能な部品から製造しても良い。
【0048】
図10は、第1のバルブ要素540を示し、このバルブ要素540は、
図13に示される第2のバルブ要素640とともに連結バルブを形成し、この連結バルブをVで表す(
図15参照)。第1のバルブ要素540はカートリッジ40あるいは、燃料電池、再充填装置または電子装置と係合し、これを
図17Aに示す。
【0049】
第1のバルブ要素540は主ハウジング542を有し、これがステップ状の室部544を形成する。プランジャ546、バネ548、および端部キャップ550の一部が室部544内に収容される。プランジャ546は、室部544の内部で、主ハウジング542に対して長さ方向Lに移動可能である。ただし、端部キャップ550は、取り外し可能に、または取り外しできないように主ハウジング542に取り付けられる。好ましい1実施例では、端部キャップ550はスナップフィットまたは超音波融着により主ハウジング542に取り付け可能である。代替的には、これら部品は接着ボンド、超音波ボンド、溶接、スピン溶接、高周波溶接、加熱シーリング等により結合可能である。端部キャップ550は
図11に示すように複数の開口552を形成し、これにより燃料を通過させる。
【0050】
図10および11を参照すると、主ハウジング542はさらに径方向内側に伸びる壁部554を有し、これが室部544を外側室部部分544aおよび内側室部部分544bに分割する。壁部554は開口556を有し、外側および内側室部部分544a、554bの間を流体連通可能にする。外側Oリング536は径方向の壁部554の外側側部上に配置される。
【0051】
主ハウジング542の内側表面558は、第1の端部542aの近くで、溝560(仮想線で示す)を有し、これは長さ方向に伸びるセクション560a(仮想線で示す)および周方向に伸びるセクション560b(仮想線で示す)を有する。好ましくは、
図11に示すように、セクション560aとセクション560bの最初の部分との間の角度θは約90°である。代替的な実施例では、
図11Aに示すようにセクション560aとセクション560bの最初の部分との間の角度θは約90°より大きい。
図11Aの構成の利点は以下に検討される。
【0052】
主ハウジング542の内側表面558は、第2の端部542bの近くで、長さ方向に伸びる溝562(仮想線で示す)を有する。主ハウジング542は第2の端部542bの近くで、さらに、周方向に伸びるリセス564(仮想線で示す)を有する。
【0053】
図10−12を参照すると、プランジャ546は長尺の径の部分546aおよび小さな径の部分546bを有する。長尺の部分546aは長さ方向に伸びる棒部材566を有し、その回りを周方向に沿って室部568が囲む。棒部材566は自由端566aを有する。長尺の径の部分546aの外側表面は長さ方向に伸びる突出リブ570を有する。長尺の部分546aの径方向に伸びる表面572はOリング574を収容する。
【0054】
径が短い部分546bは表面578から突出するカム面576を含む。カム面576の自由端576aと表面578との間の距離をd3で示す。カム面576はさらに傾斜部分576bを有する。
図10を参照すると、端部キャップ550は壁部582から突出する外側リング580を有する。端部キャップ550は、さらに、壁部582から突出し、リング580と同軸に整合させられ中央に位置する棒部材584を有する。棒部材584は自由端584aを有する。
【0055】
図10−12を参照すると、プランジャ546が主ハウジング542内に配置されると、プランジャ546のリブ570が主ハウジング542の溝562に収容されてプランジャ546を主ハウジング542に整合させる。プランジャ546の径が長い部分546aは、主ハウジング542の内側の室部部分544bに収容され、プランジャ546の径が短い部分544bは開口556を介して伸びる。つぎに、バネ548がプランジャの内側室部568内に棒部材566を囲むように取り付けられる。つぎに、端部キャップ550を主ハウジング542に結合する。このとき、バネ548が端部キャップの棒部材584を囲み、かつリング580が主ハウジング542のリセス564中に収容されるようにする。
【0056】
バルブ要素540の部品は、初期位置すなわちシール位置で、バネ548がプランジャ546延いては内側のOリング574をバイアスして径方向の壁部554とシール状の係合を行うように、構成される。また、初期位置すなわちシール位置で、プランジャ546が端部キャップ550から離間して距離d1がプランジャロッドの自由端566aおよび端部キャップロッドの自由端584aの間に形成されるようにする。
【0057】
図13を参照すると、第2のバルブ要素640は主ハウジング642を有し、これが室部644を形成する。プランジャ646、バネ648、および端部キャップ650の一部が室部644内に収容される。プランジャ646は、室部644の内部で、ハウジング642に対して長さ方向Lに移動可能である。ただし、端部キャップ650は、取り外し可能に、または取り外しできないようにハウジング642に取り付けられる。好ましい1実施例では、端部キャップ650は超音波融着によりハウジング642に取り付けられる。代替的には、これら部品は接着ボンド、超音波ボンド、スナップフィット、溶接、スピン溶接、高周波溶接、加熱シーリング等により結合可能である。端部キャップ650は
図14に示すように複数の開口652を形成し、これにより燃料を通過させる。
【0058】
図13−14を参照すると、主ハウジング642はさらに径方向内側に伸びる壁部654を有し、これが室部644を外側室部部分644aおよび内側室部部分644bに分割する。壁部654は開口656を有し、外側および内側室部部分644a、654bの間を流体連通可能にする。ハウジング642はさらに内側表面658および第1の端部642aを有する。主ハウジング642の内側表面658は、第2の端部642bの近くで、長さ方向に伸びる溝662(仮想線で示す)を有する。主ハウジング642の内側は、さらに、第2の端部642bの近くで、周方向に伸びるリセス664(仮想線で示す)を有する。突出するピン665が主ハウジング642の外側表面659から伸びている。複数のピン665および対応する溝560があってもよい。
【0059】
プランジャ646はプランジャ546と類似しており、長尺の径の部分646aおよび小さな径の部分646bを有する。長尺の径の部分646aは長さ方向に伸びる棒部材666を有し、その回りを周方向に沿って内部室部668が囲む。棒部材666は自由端666aを有する。長尺の径の部分646aの外側表面は長さ方向に伸びる突出リブ670を有する。長尺の部分646aの径方向に伸びる表面672はOリング674を収容する。
【0060】
径が短い部分646bは表面678から突出するカム面676を含む。カム面676の自由端676aと表面678との間の距離をd3で示す。カム面676はさらに傾斜部分676bを有する。
図13を参照すると、端部キャップ650は壁部682から突出する外側リング680を有する。端部キャップ650は、さらに、壁部682から突出し、リング680と同軸に整合させられ中央に位置する棒部材684を有する。棒部材684は自由端684aを有する。
【0061】
プランジャ646が主ハウジング642内に配置されると、リブ670が溝662に収容されてプランジャ646を主ハウジング642に適切に整合させる。プランジャ646の径が長い部分646aは、主ハウジング642の内側の室部部分644bに収容され、プランジャ646の径が短い部分644bは開口656を介して伸びる。つぎに、バネ648がプランジャの内側室部668内に棒部材666を囲むように取り付けられる。つぎに、端部キャップ650を主ハウジング642に結合する。このとき、バネ648が端部キャップの棒部材684を囲み、かつリング680が主ハウジング642のリセス664中に収容されるようにする。
【0062】
図14を参照すると、バルブ要素640の部品は、初期位置で、バネ648がプランジャ646延いてはOリング674をバイアスして径方向の壁部654とシール状の係合を行うように、構成される。また、初期位置すなわちシール位置で、プランジャ646が端部キャップ650から離間して距離d2がプランジャロッドの自由端666aおよび端部キャップロッドの自由端684aの間に形成されるようにする。
【0063】
図11、14、および15Aを参照してバルブVの動作をここで検討する。以下に示すように、バルブ要素640が燃料電池または装置に取り付けられ、バルブ要素540がカートリッジに取り付けられる。ただし、構成は逆でもよい。以下の表はバルブVの動作の要約である。
【表1】
【0064】
上の表を詳細に検討する。バルブ要素540および640が連結のために相互に近づくとき(
図15A参照)、外側室部部分544aが要素640の第1の端部642aを収容して要素640の一部が要素540に収容される。要素640の端部642aが外側のOリング536に接触して要素間シールを形成する。要素540および640を適切に整合するために、バルブ要素640上のピン665がバルブ要素540の溝部分560aに収容される。ピン665が溝部分560aの端部に到達するとき、カム面の自由端576aおよび676aは接触せずに隣り合い、これは
図15Cに最も良く示される。これがステップ1の長さ方向の挿入動作である。距離d1およびd2は挿入時には変わらず、プランジャ546および646はそれぞれの初期位置すなわちシール位置にあり、これは
図15Bに示す。この結果、バルブ要素640の長さ方向の移動が終了すると、内側のOリング574および674のシールにより要素540および640の間の燃料の流れが阻止されてバルブ要素640およびバルブ要素540は閉じられる。
【0065】
図10、13、15Dを参照すると、ハウジング642が部分的に回転してピン665が周方向の水部分560bに沿って2つのカム面576および676が相互に接触するまで移動する。さらに、Oリング536が圧縮されたバルブ要素540および640の間の要素間シールを確立する。
【0066】
ステップS3において、1実施例ではバネ648がバネ548より弱くなっており、要素640が回転するときに、カム面の斜面分576bおよび676bが接触して弱いバネ648によりバイアスされているプランジャ646のみが端部キャップ650へと移動して距離d2を減少させる。ただし、d1は実質的に不変である。この回転移動により、内部のOリング674におけるシールが開放されるが、内部Oリング574におけるシールは閉成状態のままである。このステップの間、d2がゼロに近づき第2の要素640のピン665が溝部分560aの端に到達しない。
【0067】
ステップS4において、主ハウジング642はさらに回転させられ、プランジャ646が溝部分560aの端に到達し、このさらなる移動によりバネ548に抗して、プランジャ546が移動して距離d1を減少させる。このさらなる回転運動により、内部Oリング574のシールが開成され、この結果、要素540および640の間に燃料の流れFが生成される(
図15Dに示す)。要素540、640、および距離d1、d2、およびd3は、上述した動作シーケンスが起こるように構成される。
【0068】
主ハウジング642が逆方向に回転させられバルブ要素540から外されると、シーケンスが反転してプランジャ546がバネの力を借りて初期位置に戻りバルブ要素540を閉成し、その後、プランジャ646がバネ648の力を借りて初期位置に戻りバルブ640を閉成する。
図11Aを参照すると、セクション560a,bの間の角θを90°を越える角度まで増加させることにより、プランジャ646がステップ2−4において外部Oリング536により大きな力を加える。
【0069】
図14および15A−Dを参照する。代替的な実施例のバルブ要素640において、内部
Oリング674を、プランジャ646が距離d2を減少させて移動するときに拡張して要素640をシールし続ける材料から製造できる。例示的なOリングが
図7にも示される。この代替的な実施例では、動作のシーケンスは以下の表に示される。
【表2】
【0070】
このような実施例において、バネ648はバネ548より弱く、バルブ要素540は先に検討したように動作する。ただし、バルブ要素640は、Oリング674を具備し、これが、ステップ2および3において、主ハウジング642が距離d2がゼロの点に回転するまで、拡張してシールを継続する。この時点で、拡張するOリング674はもはや要素640をシールすることがなく、さらに主ハウジング642が回転すると、プランジャ546が548に抗して移動してd1を減少させてバルブ要素540および640を介した流路を開成する。
【0071】
シーケンスが反転すると、プランジャ546はバネ548の力を借りて初期位置に復帰し、バルブ要素540を閉成する。この後、プランジャ646がバネ648の力を借りて初期位置に復帰してバルブ640を閉成する。
【0072】
図16および
図15A−Dを参照する。さらに他の実施例において、バルブ要素1640をバネ648および内部のOリング674(
図13参照)を伴うことなしに、また、距離d2をゼロにするように、製造できる。この結果、プランジャ646が移動できず、バルブ要素1640は常に開成している。この代替的な実施例では、動作ノーシーケンスは下記の表に示される。
【表3】
【0073】
このような実施例では、バルブ要素1640はステップ1−4において常に開成している。ピン665が上述したように溝560bの端部に到達すると、バルブ要素540が閉成状態から開成状態に移動して要素540および1640の間の流路を形成する。
【0074】
シーケンスが反転すると、プランジャ546はバネ548の力を借りて初期位置に復帰し、バルブ要素540を閉成する。
【0075】
再度、
図13、10および
図15A−Dを参照する。さらに他の実施例において、この代替的なバルブ要素は、リブ670およびピン665を伴うことなしに製造できる点を除いて、バルブ要素640と類似する。換言すると、バルブ要素640においては、プランジャ646は主ハウジング642に対して長さ方向および回転方向に移動可能であるけれども、バルブ要素540においては、プランジャ546は主ハウジング542に対して長さ方向にのみ移動可能である。この構成は逆でもよい。この結果、バルブVを形成させるためにバルブ要素640を回転移動させる必要がない。好ましくは、この実施例で用いられるOリングは
図7に示される弾性ゴムと同様に十分な厚さを有し、使用されるバネは捩じれサポートを実現して、係合が外れたときに、プランジャをその閉成位置に復帰させる。この代替的な実施例では、動作のシーケンスは以下の表のとおりである。
【表4】
【0076】
このような実施例において、バネ648は先に検討したようにバネ548より弱い。バルブ要素40は、バルブVを開成するために長さ方向に移動してバルブ要素540に入り込むだけでよい。バルブ要素640の最初の挿入時に(ステップ1)、バネ648はバネ548より先に屈伏してバルブ要素640が開成する。ただし、バルブ要素540はステップ2を通じて閉のままである。カム面576、676のために、また、リブ670および溝662を除去しているため、主ハウジング642が長さ方向に移動するとプランジャ646がプランジャ546に対して回転する。ただし、バネ548は、主ハウジング642が予め定められた距離だけ移動するまでは、屈伏しない。ステップ3において、主ハウジング642が相対的に移動すると、プランジャ546が閉状態から開状態に移動して要素540および640の間の燃料流が形成されるまで、プランジャ646がプランジャ546を移動させる。この結果、バルブVを2−動作起動バルブ(
図15Aに示すようなもの)から上述した1−動作起動バルブへと変換できる。
【0077】
シーケンスが反転すると、プランジャ546はバネ548の力を借りて初期位置に戻りバルブ要素を閉成し、その後、プランジャ646がバネ648の力を借りて初期位置に戻る。先のシーケンスは主ハウジング642の移動に関連して説明したが、必要なことはすべて相対的であり、代替的に主ハウジング542の関してでもよい。
【0078】
図17A−17Dを参照すると、燃料サプライ1はバルブ要素540または640の一方を具備し、電子ホスト装置2が対応するバルブ要素を装備する。はじめに、燃料サプライ1が装置2に対して配置されてバルブ要素540および640が相互に整合される(
図17Aに示す)。つぎに、燃料サプライ1および/または電子装置2が相対的に横方向Tに移動させられバルブ要素540、640が挿入される。この後、燃料サプライ1および装置2が相対的に方向Rへと軸Aの回りを回転させられバルブ要素540、640中のカム面576、676(
図11および
図13に示す)を相互に作用させてバルブ要素540、640の間の流体連通を形成させる。方向Rへの回転後の燃料サプライ1を
図17Cおよび17Dに示す。この時点で、燃料はポンプその他により燃料サプライ1から電子装置2内の燃料電池へと運ばれる。横方向の移動および回転移動は
図17A−17Cに示されるけれども、2またはそれ以上の移動の任意の組み合わせを採用して燃料サプライ1を電子ホスト装置2または燃料電池へ結合できることに留意されたい。例えば、任意の順番での、2つの横方向の移動、2つの回転移動、または1つの横方向の移動および1つの回転移動を採用できる。さらに、燃料サプライ1および電子装置2に対して種々のロックおよびアンロック機構を設計/実装でき、これらには、燃料サプライ1を開放するために先に説明した部品や動作と異なる部品および動作を必要とする。
【0079】
オプションとして、燃料サプライはその表面上にラッチ3を具備しても良く、これにより、バルブ要素540、640の間に流体連通が形成された後に、ラッチ3が電子ホスト装置2上に位置する棚部4と係合して燃料サプライ1をそのまま固定する。図では、ラッチ3は回転可能に燃料サプライ1に設けられ、その一端を棚部4に引っかけるけれども、ラッチ3はどのような構造でも良く、燃料サプライ1に任意の態様で結合または支持可能である。例えば、ラッチ3は燃料サプライ1に一体に結合されたアームでよく、回転力がアームに加えられたときにアームが曲がって棚部4にロックするようなものである。
【0080】
代替的な実施例では、
図17Eに示すように、燃料サプライ1はバルブ要素540または640の一方を具備し、電子ホスト装置2が対応するバルブ要素を装備する。はじめに、燃料サプライ1が装置2に対して配置されてバルブ要素540および640が相互に整合される。つぎに、燃料サプライ1および/または電子装置2が相対的に横方向D1に移動させられバルブ要素540、640が挿入される。この後、燃料サプライ1および装置2が相対的に方向Rへとカートリッジ軸L
Cの回りを回転させられバルブ要素540、640中のカム面576、676(
図11および
図13に示す)を相互に作用させてバルブ要素540、640の間の流体連通を形成させる。この時点で、燃料はポンプその他により燃料サプライ1から電子装置2内の燃料電池へと運ばれる。
【0081】
図17Bに示すように、カートリッジ軸L
Cは軸Aと同軸ではなく、好ましくは軸Aと直交する。代替的には
図17Eに示すようにカートリッジ軸L
Cは軸Aと同軸である。
【0082】
ここに開示された発明の例示的な実施例がこの発明の目的を達成することは明らかであるが、当業者が種々の変形や他の実施例を構成できることは容易に理解できる。例えば、ここに説明したバルブとの関連で種々のタイプのバネを採用してよい。さらに、バルブはユーザによりまたはユーザ駆動のマグネットにより手作業で起動または開成してよい。さらに、上述したバルブの上流にバルブへの粒子または繊維の浸入を阻止するために配置されるフィルタを含んでよい。適切なフィルタはこれに限定されないが親水性の微細膜を含み、これは粒子または他の固体物質がバルブ内に入らないようにするのに十分な孔サイズであり、燃料サプライ中の燃料によって湿潤可能なものである。そのようなフィルタは、ここで、または親の出願で説明した任意の実施例とともに使用できる。親の出願はすでに参照した。例えば、
図6A−6Bの実施例において、この膜を穴123aに配置できる。
図8A−8Cに示される実施例ではこの膜を開口348、364に配置でき、または、流路Fの任意の場所に、好ましくは、2つのバルブ要素のインタフェースの位置またはその近くに配置でき、
図10−16に示される実施例においては、この膜を穴552または652のいずれかまたはその双方に、あるいは、流路Fの任意の場所、好ましくは2つのバルブ要素のインタフェース644aおよび544aの位置または近くに配置できる。
【0083】
さらに、上述の実施例においてバルブ要素の1つは、内部シールを有しなくてもよく、例えば、1つのバルブ要素は流れの導管または
配管であってよい。1つのバルブ要素が内部シールを必要としない実施例は、これに限定されないが、燃料吸収材料209を採用するバルブ、粒子フィルタを具備するバルブ、または
図16に示すようなバルブ要素、その他を含む。
【0084】
添付の特許請求の範囲は、これらすべての変形例や実施例をカバーすることを意図し、これらはこの発明のその趣旨および範囲内のものであることは、容易に理解できる。
以下に、上述した技術的特徴を列挙する。
[技術的特徴1]
燃料サプライおよび燃料電池とともに使用されるバルブであって、
上記燃料電池または上記電子装置に配置される通気ノズルを有し、上記通気ノズルは第1のチャネルを有し、上記通気ノズルは、上記燃料サプライに配置されるバルブ要素の内部のシールを開成して上記燃料サプライに含まれる気体を上記通気ノズルを介して運んで排出するように構成されることを特徴とするバルブ。
[技術的特徴2]
上記燃料サプライに配置される上記バルブ要素がカモノハシバルブである技術的特徴1記載のバルブ。
[技術的特徴3]
上記燃料サプライに配置されるバルブ要素がチェックバルブを含む技術的特徴1記載のバルブ。
[技術的特徴4]
上記燃料サプライに配置される上記バルブ要素が弾性部材を有し、この弾性部材がシール面に抗してバイアスして内部シールを形成し、上記通気ノズルが上記弾性部材を圧縮したときに、上記弾性部材が上記シール面から移動して離れ、上記内部シールを開成する技術的特徴1記載のバルブ。
[技術的特徴5]
上記燃料サプライに配置される上記バルブ要素がライナーに結合される技術的特徴1記載のバルブ。
[技術的特徴6]
上記第1のチャネルが、上記通気ノズル中に配置された気体透過性で液体非透過性の膜と流体連通とされる技術的特徴1記載のバルブ。
[技術的特徴7]
上記第1のチャネルが、さらに、上記通気ノズル中に配置されたチェックバルブと流体連通とされ、上記チェックバルブは予め定められた圧力で開成して気体を排出する技術的特徴1記載のバルブ。
[技術的特徴8]
上記第1のチャネルは燃料吸収材料と連通される技術的特徴1記載のバルブ。
[技術的特徴9]
上記燃料吸収材料はチャコールを有する技術的特徴8記載のバルブ。
[技術的特徴10]
上記燃料吸収材料はフィラーを有する技術的特徴8記載のバルブ。
[技術的特徴11]
上記気体は上記燃料電池または上記電子装置を介して環境中へ排出される技術的特徴1記載のバルブ。
[技術的特徴12]
上記通気ノズルはさらに第2のチャネルを有する技術的特徴1記載のバルブ。
[技術的特徴13]
上記燃料電池からの副産物は上記第2のチャネルを介して上記燃料サプライに運ばれる技術的特徴12記載のバルブ。
[技術的特徴14]
燃料サプライおよび燃料電池とともに使用されるバルブであって、
燃料サプライまたは燃料電池の一方に結合可能な、第1の内部シールを具備する第1のバルブ要素と、
上記燃料サプライおよび上記燃料電池の他方に結合可能な、第2の内部シールを具備する第2のバルブ要素とを有し、
少なくとも上記第1のバルブ要素がハウジングおよび弾性内部本体を有し、かつ、上記弾性内部本体がシール面と協働して上記第1のバルブ要素内に上記第1の内部シールを形成し、さらに上記第1のバルブ要素が上記第2のバルブ要素に結合するときに、上記弾性内部本体が圧縮されて上記第1の内部シールを改正して上記第1のバルブ要素を介して流体の流路を形成することを特徴とするバルブ。
[技術的特徴15]
上記第1のバルブ要素を上記第2のバルブ要素に結合する際に、遅くとも上記第1の内部シールが開成するまえに要素間シールを形成する技術的特徴14記載のバルブ。
[技術的特徴16]
上記弾性内部本体は、まっすぐで、均一な厚さの壁部を有する技術的特徴14記載のバルブ。
[技術的特徴17]
上記弾性内部本体は非線形の側壁を有する技術的特徴14記載のバルブ。
[技術的特徴18]
上記弾性内部本体は非均一の厚さの壁部を有する技術的特徴14記載のバルブ。
[技術的特徴19]
第1のバルブ要素と、
上記第1のバルブ要素と結合可能でそれらの間に流体の流路を形成する第2のバルブ要素とを有し、
少なくとも1つの流体吸収部材を上記第1または第2のバルブ要素の近傍に配置することを特徴とするバルブ。
[技術的特徴20]
上記流体吸収部材は、実質的に、上記第1のバルブ要素および上記第2のバルブ要素の間のインタフェース中に配置される技術的特徴19記載のバルブ。
[技術的特徴21]
上記流体吸収部材は、上記第1のバルブ部材上に配置される技術的特徴20記載のバルブ。
[技術的特徴22]
上記流体吸収部材は、上記第2のバルブ部材上に配置される技術的特徴20記載のバルブ。
[技術的特徴23]
上記流体吸収部材は、親水性の繊維または膨潤性のゲルまたはそれらの組み合わせを有する技術的特徴19記載のバルブ。
[技術的特徴24]
上記流体吸収部材はチャコールを有する技術的特徴19記載のバルブ。
[技術的特徴25]
上記流体吸収部材は、上記第1のバルブ要素および上記第2のバルブ要素が連結され、または分離されつときに放出される流体を吸収する技術的特徴20記載のバルブ。
[技術的特徴26]
第1のバルブ要素と、当該2つのバルブ要素を介して流体の流路が形成されるように上記第1のバルブ要素に連結可能な第2のバルブ要素とを有し、少なくとも1つのリブが上記第1および第2のバルブ要素の間に配置され、かつ上記リブが分離されて1つのギャップを形成し、上記流体の流路が上記ギャップを含むことを特徴とするバルブ。
[技術的特徴27]
上記リブは、上記第1のバルブ要素の表面に配置され、上記表面は上記第2のバルブ要素と対面するように方向づけられる技術的特徴26記載のバルブ。
[技術的特徴28]
上記リブは、上記第2のバルブ要素の表面に配置され、上記表面は上記第1のバルブ要素と対面するように方向づけられる技術的特徴26記載のバルブ。
[技術的特徴29]
上記バルブは燃料サプライを燃料電池に連結するように構成される技術的特徴26記載のバルブ。
[技術的特徴30]
燃料サプライおよび燃料電池とともに使用されるバルブであって、
第1のバルブ要素と、当該2つのバルブ要素を介して流体の流路が形成されるように上記第1のバルブ要素に連結可能な第2のバルブ要素とを有し、上記流体の流路が、上記第1または第2のバルブ要素の中に配置されるプランジャの表面に形成されたチャネルを含み、かつ、上記表面は対応するバルブ要素に対向して配置されることを特徴とするバルブ。
[技術的特徴31]
第1のバルブ要素と、当該2つのバルブ要素を介して流路が形成されるように上記第1のバルブ要素に連結可能な第2のバルブ要素とを有し、上記第1および第2のバルブ要素が相互に少なくとも2つの方向に移動して上記流路を形成できることを特徴とするバルブ。
[技術的特徴32]
上記第1のバルブ要素が上記第2のバルブ要素に対して上記少なくとも2つの方向に移動して上記流路を形成できる技術的特徴31記載のバルブ要素。
[技術的特徴33]
上記第2のバルブ要素が上記第1のバルブ要素に対して上記少なくとも2つの方向に移動して上記流路を形成できる技術的特徴31記載のバルブ要素。
[技術的特徴34]
燃料サプライおよび燃料電池とともに使用されるバルブであって、
第1の要素と、
内部シールを具備する第2の要素とを有し、
上記内部シールは外側ハウジングおよび内部本体の間に形成され、上記内部本体は上記外側ハウジングに対して並進方向および回転方向に移動して上記内部シールを開成して上記第2の要素から上記第1の要素へと燃料を運べることを特徴とするバルブ。
[技術的特徴35]
上記第2の要素の上記内部本体は上記第1の要素の第1の衝突面に作用して当該内部本体を回転させる技術的特徴34記載のバルブ。
[技術的特徴36]
上記第2の要素の上記内部本体は、上記第1の衝突面と作用する第2の衝突面を有する技術的特徴35記載のバルブ。
[技術的特徴37]
上記第1の要素はさらに内部シールを有する技術的特徴34記載のバルブ。
[技術的特徴38]
第1のバルブ要素と、
上記第1のバルブ要素に、それらの間に流体の流路が形成されるように、連結可能な第2のバルブ要素とを有し、
上記バルブはさらに上記流体の流路の上流の位置に配置されて非燃料物質が上記流体の流路に入らないようにするフィルタを有することを特徴とするバルブ。
[技術的特徴39]
上記バルブ要素の少なくとも1つが内部シールを有する技術的特徴38記載のバルブ。
[技術的特徴40]
上記第1のバルブ要素が燃料サプライまたは燃料電池のいずれかの一方に連結可能であり、上記第2のバルブ要素が上記燃料サプライまたは上記燃料電池のいずれかの他方に連結可能であり、各バルブ要素はハウジングおよびバイアスされた往復動可能な内部本体を有し、上記往復動可能な内部本体はシール部材と協働して各バルブ要素において内部シールを形成し、上記第1のバルブ要素および上記第2のバルブ要素は、連結時に、遅くとも、上記内部シールが開成されて上記バルブを介して上記流体の流路が開成される前に、要素間シールを形成する技術的特徴38記載のバルブ。
[技術的特徴41]
上記フィルタは燃料に対して膨潤である技術的特徴38記載のバルブ。
[技術的特徴42]
燃料貯蔵部と、内部シールを具備するバルブ要素とを有する燃料サプライであって、上記バルブ要素は上記内部シールが開成しているときに上記燃料貯蔵部と流体連通であり、かつ、上記バルブ要素は、当初、被覆部材で被覆され、上記被覆部材は使用前に除去されることを特徴とする燃料サプライ。
[技術的特徴43]
上記被覆部材はキャップを有する技術的特徴42記載の燃料サプライ。
[技術的特徴44]
上記被覆部材はフィルムを有する技術的特徴42記載の燃料サプライ。
[技術的特徴45]
上記被覆部材は少なくとも2つの分離可能な部品を有し、上記被覆部材を除去した後に一方の部品が上記燃料サプライ上に残る技術的特徴42記載の燃料サプライ。
[技術的特徴46]
燃料貯蔵部と、燃料を吸収可能な吸収部材と、内部シールを具備するバルブ要素とを有し、上記バルブ要素は上記内部シールが開成しているときに上記燃料貯蔵部と流体連通であり、かつ、上記吸収部材が上記バルブ要素の近傍に配置されることを特徴とする燃料サプライ。
[技術的特徴47]
上記吸収部材は親水性の繊維または膨潤性のゲルまたはその組み合わせを有する技術的特徴46記載の燃料サプライ。
[技術的特徴48]
上記吸収部材はチャコールを有する技術的特徴46記載の燃料サプライ。
[技術的特徴49]
上記吸収部材は、上記燃料サプライを、上記燃料を消費する装置に対して連結または分離するときに放出される燃料を級数摺るようになっている技術的特徴46記載の燃料サプライ。
[技術的特徴50]
燃料電池と、燃料を吸収可能な吸収部材と、装置バルブ要素とを有する装置であって、上記吸収部材は上記装置バルブ要素の近傍に配置され、かつ、当該装置は、燃料サプライバルブ要素を具備する燃料サプライに、当該装置バルブ要素および上記燃料サプライバルブ要素の間に燃料流路が形成されるように連結可能であることを特徴とする装置。
[技術的特徴51]
上記吸収部材は親水性の繊維または膨潤性のゲルまたはその組み合わせを有する技術的特徴50記載の装置。
[技術的特徴52]
上記吸収部材はチャコールを有する技術的特徴50記載の装置。
[技術的特徴53]
上記吸収部材は、上記燃料サプライを、上記燃料を消費する装置に対して連結または分離するときに放出される燃料を級数摺るようになっている技術的特徴50記載の装置。
[技術的特徴54]
上記装置バルブ要素は内部シールを有する技術的特徴50記載の装置。
[技術的特徴55]
上記燃料サプライバルブ要素は内部シールを有する技術的特徴50記載の装置。