【実施例1】
【0037】
次に、本発明の実施形態について、保険機関(代理店を含む)が寄付先アンケート投票を行う対象の保険契約者又は被保険者が、前記保険機関(代理店を含む)と契約(又は代理店の代理若しくは媒介によって契約)をしている医療保険やがん保険などの前記第3分野の保険又は損害保険(ペット保険を含む各種の損害保険をいう)の保険契約又は生命保険の医療若しくはがん特約(これらの保険契約と商品性が類似した共済の契約やペット保険の契約も含む)について、それらの保険契約(以下、共済契約も含む)を代表して「医療保険」の場合について詳細に説明する。及び、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。尚、説明の例に用いる医療保険は、他の前記第3分野の保険又は損害保険の保険契約及び生命保険商品に付随する医療特約とは、契約上において、契約期間がある及び各種の保険事故の設定があるという共通点を持つので、それらの保険契約に付随して行う寄付先アンケート投票の内容は、説明に用いる医療保険と同様の形態となる。
【0038】
図1は第1実施形態に係る、前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)のブロック図である。
図1に示す前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)は、インターネットなどのネットワーク(12)に接続可能なサーバを中核とし、そのサーバ90の管理下にあるデータベースを伴って保険契約に付随する寄付先アンケート投票を支援するためのコンピュータシステムである。
【0039】
前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)は、記憶手段(2)、投票券配信及び集計手段(3)、保険事故受付手段(6)、情報振替処理期間検索手段(7)、寄付先候補表示手段(8)、投票済み投票券書換え集計手段(15)、を備えており、これらは前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)に配設されたそれぞれのコンピュータプログラム(以下、「プログラム」と略す)を実行することにより機能する。前記記憶手段(2)には、保険契約者データベース(4)、情報処理期間データベース(5)、投票集計データ(9)、保険事故毎の振替先データベース(16)が記憶されている。
【0040】
前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)がインターネットなどのネットワーク(12)を介して展開する主な顧客は、パーソナルコンピュータ又は携帯端末を意味する情報端末を用いて医療保険の保険契約を保険機関(代理店を含む)と契約締結済みの保険契約者又は契約締結済み保険契約の被保険者である。この保険契約者又は被保険者は原則としてインターネットなどのネットワーク(12)を介して接続された前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)に対して、保険契約者又は被保険者は情報端末(11)間での情報通信が自在であるとの前提である。
【0041】
前記保険契約者が契約している又は被保険者になっている医療保険の保険契約は、例えば、1年間とか5年間とか10年間とか終身といった契約期間を有している。及び、前記保険契約は保険会社から保険金の支払いを受ける事由である保険事故について、個々の保険会社毎に各種の保険事故毎の内容を定めている。
【0042】
例えば、A保険会社の医療保険商品Bは、契約期間が10年間であり、前記保険事故としては病気や怪我などの種類毎による通院、入院、手術、死亡が定められていて、それぞれの場合に支払われる保険金は、それぞれ毎に通常、通院給付金、入院給付金、手術給付金、死亡保険金と呼ばれている。そして、通院給付金及び入院給付金については、病気や怪我などによる被保険者の通院及び入院の1日あたりに対して支払われる給付金(保険金)が定められている。(例えば、通常の病気での通院給付金は、通院1日値5,000円、入院給付金は1日あたり10,000円というように)
【0043】
また、これらの通院給付金及び入院給付金についての給付金の支払いは、実際に病気など(定めによる)で通院又は入院した日数に応じて支払われることになっている。(手術給付金は手術1回あたりの金額が定められている場合が多い) 例えば、通常の病気で入院を20日間した場合は、20日×10,000円(入院給付金が1日あたり10,000円の場合)で、入院給付金が200,000円となる。そして、大体の医療保険の契約では、通院給付金及び入院給付金について、1回の入院や通院の最大の支払い期間が定められている。例えば、1回の通院60日まで、1回の入院が120日までというように。その上、契約期間中に何回か通院や入院をした場合は、1医療保険の契約期間中に支払われる最大合計日数(通院や入院のそれぞれの合計日数)が定められている場合もある。例えば、入院給付金は最大合計日数1200日までというように。
【0044】
そしてまた、医療保険の保険事故の内容は、以上のような通院や入院の日数の定め以外にも、実際の病気や怪我などの種類や手術の種類によって、通院給付金、入院給付金、手術給付金の金額の違いを定めてもいる。また、病気や怪我の種類によっては、通院給付金及び入院給付金及び手術給付金が支払われないケースも定められている。このように、医療保険で保険金(各種の給付金他)が支払われる事由である保険事故の種類は、1医療保険において数多く存在するのである。
【0045】
一方、この医療保険に付随して、前記保険機関(代理店含む)が被保険者(主に保険契約者と同じ)に対して行う寄付先アンケート投票とは、前記保険機関(代理店含む)が保険契約者より受取った保険料(又は保険代理店場合は保険契約者が保険会社に払った保険料の中から保険会社によって販売手数料として保険代理店に支払われた代理店手数料の中)から、前記保険機関(代理店含む)又は被保険者や保険会契約者の名前で、医療に貢献する団体や自然環境に貢献する団体や慈善団体などに寄付を行うに際して、その寄付先の候補を保険契約者又は被保険者に提示した上で保険契約者又は被保険者にアンケートを採り、そのアンケート結果によって、寄付する先を決定するというものである。この寄付先アンケート投票及びアンケート投票の集計を、前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)でインターネットなどのネットワークを経由して行うのである。
【0046】
そして、この寄付先アンケート投票は、保険契約をしている全保険契約者又は全被保険者に対して公平に行うものである。これによって、寄付する(寄付金を支払う)という金銭的なメリットは全保険契約者又は全被保険者に対して公平に与えられることとなるのである。これは、保険契約者の公平の原則に合うことである。その上で、前記保険事故を起こしていない被保険者にのみメリットとして与えるものは、保険契約者の公平の原則を考慮した、金銭的以外のメリットとするものであり、それを寄付先選択権とするのである。
この金銭的以外のメリットである「寄付先選択権(自分の好きな寄付先を選ぶ=そこに寄付金がいく)」というメリットを獲得することを目標として、前記保険事故(病気などでの入院や通院など)を起こさないように被保険者が努力する事は、保険会社にとって各種の給付金(保険金)の支払いが軽減する事であり、これは保険会社にとって利益に直結することであり、利益追求の手段となるのである。
【0047】
公に保険を取り扱う保険会社にとっては、保険契約とは、保険契約者(被保険者も含め)全てを公平に扱う原則がある。例えば、特定の保険契約において保険事故が極めて減った場合などには利益が予想より大幅に増加する。この場合にその利益の一部を配当することとしている場合が多い。しかし、保険契約者は全て金銭的(保険料的に)公平に扱うわけであり、その保険契約に関して利益に貢献しなかった保険事故を起こした(保険金の支払いを受けた)保険契約者にも、配当金は払われることとなるのである。そこで、保険事故を起こさなかった(保険金お支払いを受けなかった)保険契約者(又は被保険者)に与えるメリットとして、金銭で配当できる配当金や利益金と同様の金銭的な価値のもの(寄付金を払う)ではなく、金銭的な価値のない寄付先選択権とする事とされたのである。これは、保険事故を起こした(保険金の支払いを受けた)保険契約者(又は被保険者)にはデメリットとして、保険事故を起こさなかった(保険金の支払いを受けなかった)保険契約者(又は被保険者)と同様に関与する寄付(金の支払い)自体は残し、寄付先の選択権のみを剥奪するということしたのである。
【0048】
このために、前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)においては、保険事故を起こした(保険金の支払いを受けた)保険契約者(又は被保険者)の寄付先アンケート投票での寄付先選択券を削除するのではなく、保険事故を起こした(保険金の支払いを受けた)保険契約者(又は被保険者)が選んでいない別の寄付先候補への投票と、投票先を振替える機能が必要となったのである。この自分の寄付先選択権の剥奪が、保険事故を起こした被保険者や保険契約者への保険会社より与えられる金銭面ではないデメリットとなるのである。(ただし、投票自体は削除されずに、寄付自体は行われるのである)
【0049】
また、前記のように1医療保険においても、数多くの保険事故が存在するので、前記金銭面ではないデメリットは、それらの数多くの保険事故毎にきめこまかく対応する必要があり、その対応機能も、前記デメリット投票への振替(変換)機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)には加えられた。
【0050】
図2は、前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)のフローチャートである。前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)の行う情報処理を
図2に沿って、その手順を説明する。まず、
図2のフローチャートの開始の前提として、特定の医療保険に加入(契約)した保険契約者(又は被保険者)の情報端末に、前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)より、寄付先アンケート投票券がインターネットを経由して配信される。この前記寄付先アンケート投票券の配信は、医療保険の契約期間中を通して、1ヶ月に1回とか3ヶ月に一回といったように定期的に送られる。そして、前記保険契約者(又は被保険者)は送られてきた前記寄付先アンケート投票券に、予め前記保険機関(代理店を含む)が寄付先候補表示手段(8)に掲載し提示している寄付先候補の中から自分が選ぶ寄付先候補を選択して、自分の情報端末から、寄付先候補を選択済みの投票券を、インターネットを経由して、前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)に送信(返信)する。これが寄付先アンケート投票となるのである。そして、その寄付先選択済みの前記寄付先アンケート投票券を受信した前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)が、他の保険契約者(被保険者)の投票と合算して投票内容を集計するというのが、寄付先アンケート投票及び投票集計の流れである。
【0051】
この寄付先アンケート投票の流れのもと、保険事故を起こした被保険者や保険契約者への保険会社より与えられる金銭面ではないデメリットを与えることを、前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)は次のような機能で行う。
前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)の行う情報処理を
図2に沿って、その手順を説明する。医療保険を提供する前記保険機関(代理店含む)又はそれらが管理を委託した者が管理する保険契約の管理を行うコンピュータシステム(10)が、個別の保険契約者(又は被保険者)についての保険金支払い又は保険事故の発生及び内容を示す保険事故情報データ(13)を送信し、前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)内の保険事故情報受付手段(6)が前記保険事故情報データ(13)を受信し、前記デメリット情報処理手段(7)に送る。前記デメリット情報処理手段(7)では、送られていきた前記保険事故情報データ(13)の内容(保険会社名、保険契約の種類、保険事故の種類など)に対応する特定の情報振替処理期間を、前記記憶部(2)内に記憶されている情報振替処理期間データベース(5)内の個別情報振替処理期間表(例図は
図3)より検索して抽出し、保険契約者データ(4)内の送られてきた前記保険事故情報データ(13)に係る個別の保険契約者又は被保険者データ(14)内に書き込む。また、投票集計データ(9)に受信した前記保険事故情報データ(13)に係る投票済みデータが存在する場合は、前記投票済み投票券書換え集計手段(15)が、前記投票済みデータを、デメリット投票の内容(デメリット期間についての具体的な投票先(投票主催者にお任せを含む))に書き換える(変換又は振替)情報処理も行う。
【0052】
例えば、送られてきた前記保険事故情報データ(13)の内容が「A損害保険株式会社の医療保険Bで、保険事故が入院給付金の支払い45日間」であった場合は、前記前記デメリット情報処理手段(7)が、
図3に記載の情報振替処理期間データベース(5)内に記憶されている「A損害保険株式会社の医療保険B」に係る個別情報振替処理期間表を参照し、その表の中から、「保険事故が入院給付金の支払い45日間」に対応する「90日間」という「情報振替処理期間」を選択する。そして、その選択された「90日間」という「情報振替処理期間」を、送られてきた前記保険事故情報データ(13)内に記載されている保険契約者又は被保険者情報に係る、前記記憶部(2)内の保険契約者のデータベース(4)内に記憶されている
図4の個別の保険契約者(又は被保険者)情報(14)に、情報振替処理期間の記載をする。この前記情報振替処理期間の記載は、情報振替処理期間の開始日と終了日を明記する。前記情報振替処理期間の開始日は、
図4の2010年1月2日というように特定の日を記載する。前記情報振替処理期間はこの前記開始日から前期で選択された「90日間」の間となる。
【0053】
そして、この前記情報振替処理期間の開始日は、保険事故受付け手段による保険事故情報の受付日、保険事故の発生日、保険金や給付金などの支払いの発生日、保険機関(代理店含む)にいる前記保険事故や保険金・給付金等の支払日等に係る指定日(2010年3月4日といったような日付)のいずれかを指定して設定できるようにしてもよい。
また、前記情報振替処理期間の日数は、
図3に記載の情報振替処理期間データベース(5)に記憶されている保険会社の保険商品別の個別情報振替処理期間表に日数を用いても良いが、前記保険事故毎に前記保険事故情報に記載されてきた日数をそのまま記載しても良い。または、前記保険事故毎に、特定の保険事故は期間(日数)が指定され、それ以外の前記保険事故については、前記保険事故情報に記載されている期間(日数)を採用するようにしても良い。例えば、前記個別情報振替処理期間表の記載としては、特定の手術給付金が支払われた場合は60日間と記載し、通院や入院については前記保険事故情報に記載されてきた実際の期間(日数)を採用し、前記
図4の個別の保険契約者(又は被保険者)情報(14)の中に記載するようにしても良い、ということである。ただし、
図3に記載の情報振替処理期間データベース(5)内に記憶されている個別情報振替処理期間表に記憶されていない保険事故の発生の情報が来ても「情報振替処理期間」は選択されず、当然、前記デメリット期間は設定されない。
【0054】
また、前記情報振替処理期間は記載は、
図4のように、記載有に○印をするようにしても良い。また、
図4記載の前記情報振替処理期間の終了日は、情報振替処理期間の終了を意味し、その終了日の翌日に、記載されている情報振替処理期間を削除する。(及び、
図4記載の情報振替処理期間の「なし」に○印が記載される) このように、前記寄付先アンケート投票券の寄付先選択(投票)の強制的な選択(投票)先の振替えの行われる期間は、その記載されている前記情報振替処理期間の間のみであり、そして、その期間の終了後は、通常の状態に戻る(投票先の強制的な振替は行わない)。これによって、医療保険の契約期間中における、各種の保険事故(通院や入院や手術など)に対応した個別のデメリット(金銭的なものでない)を、その各種の保険事故(通院や入院や手術など)毎に対応して、保険事故を起こした保険契約者又は被保険者にその都度与える事が出来ることになる。
【0055】
このように前記情報振替処理期間の開始日と期間を合わせて記載することは、投票先の振替えといった前記保険事故を起こした保険契約者又は被保険者に与えるデメリットを、契約期間中の限られた期間のみにするためである。これは、単に1年間と限られた契約期間の保険契約においては、寄付先アンケート投票についての、記保険事故を起こした保険契約者又は被保険者に与えるデメリットを、1年間の投票券を全て無効にすれば良いということと違い、各種の保険契約期間を有する保険契約においては、保険契約中に各種の保険事故が何回も発生する可能性が高いということに対応して、それぞれの保険事故(保険金支払い)を発生させたデメリットを、それぞれの保険事故毎にその発生の都度に何回も与えるといった必要性があるからである。
【0056】
前記の例示の医療保険に係る保険契約者(被保険者)が病気で45日間入院した場合は、その入院した45日分について、入院給付金を保険会社に請求し、保険会社より保険契約者(被保険者)にその45日分の入院給付金が支払われたのである。すると、45日の入院給付金支払いの情報が、前記のように前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)に、前記保険の契約管理を行うコンピュータシステム(10)より入力され、最終的に90日間のデメリット期間が、45日の入院給付金支払いを受けた保険契約者(被保険者)の前記個別の保険契約者(又は被保険者)情報(14)に、特定の情報振替処理期間としての記載されたのである。
【0057】
次に、前記投票券配信及び集計手段(3)は、前記個別の保険契約者データ(14)に記載されている保険契約者又は被保険者に対して、前記寄付先アンケート投票券を、医療保険の契約期間中を通して、1ヶ月に1回とか3ヶ月に一回といったように定期的に、インターネットなどのネットワーク(12)経由で、保険契約者又は被保険者の情報端末(11)に配信する。ただし、その定期的な、前記寄付先アンケート投票券の配信時には、必ず、前記個別の保険契約者データ(14)内に情報振替処理期間が書き込まれているかを、確認し、情報振替処理期間が書き込まれていて、前記寄付先アンケート投票券の配信時がその書き込まれている情報振替処理期間の内に該当する場合には、送信する前記寄付先アンケート投票券の投票の内容を、「保険会社や代理店への一任という場合も含めた、指定の寄付先に固定(何を投票しても指定先に投票先が振替えられる)」として送信する。又は、通常のように送信された前記寄付先アンケート投票券が、送信した保険契約者又は被保険者から返信されて来た(投票された)場合には、受信した寄付先を選択済みの前記寄付先アンケート投票券に選択(投票)されている寄付先を予め指定されている「保険事故を起こした場合の指定寄付先(保険会社や代理店への一任という場合も含め)」に振替えてから、投票を集計する。又は、投票の集計後に、前記寄付先アンケート投票券の配信又は投票である返信の行われた時期が、書き込まれている情報振替処理期間の内に該当すると認識された場合は、前記投票済み投票券書換え集計手段(15)が投票の集計データを、前記の予め指定されている「保険事故を起こした場合の指定寄付先(保険会社や代理店への一任という場合も含め)」に、振替えたこととして、再集計する。そして、集計された投票集計データは、前記寄付先候補集計手段(8)に表示しても良い。
【0058】
あるいは、前記保険事故情報受付手段(6)が個別の保険契約者(又は被保険者)についての保険金支払い又は保険事故の発生及び内容を示す保険事故情報データ(13)を受信毎に、前記と同様の情報処理により、投票済みの集計データを、前記の予め指定されている「保険事故を起こした場合の指定寄付先(保険会社や代理店への一任という場合も含め)」に、振替えて再集計する。そして、再集計された投票集計データは、前記寄付先候補集計手段(8)に表示しても良い。又は、予め、「掲示されている寄付先候補に均等に分配する」ように設定しても良い。このようにすれば、掲示されている寄付先候補にデメリット投票での振替を、公平に行う事が出来るようにもなる。また、強制的に振替える先である「保険事故を起こした場合の指定振替寄付先(保険会社や代理店への一任という場合も含め)」は、予め具体的に表示しておくようにすると良い。
【0059】
このように、各種の保険事故の情報を受信したら、その受信した保険事故毎に対応する前記のデメリット(投票先を振替える)を保険契約者(被保険者)に与える期間を選択して、その選択した期間中のみ、その前記のデメリット(投票先を振替える)を保険契約者(被保険者)に与えるようにするのである。反対に、医療保険に場合には、保険事故(入院や通院など)を起こさなかった(保険金又は保険給付金の支払いを受けなかった)という事である「健康や元気」を、保険契約者又は被保険者が、自分が選んだ寄付(寄付先選択権による)できることとなる。これは、「健康や元気」を、保険契約者又は被保険者が、自分が選んだ寄付(寄付先選択権による)できることである。
【実施例4】
【0065】
次に、1年以下の短期の契約期間である医療保険やがん保険などの前記第3分野の保険又は損害保険の保険契約又は生命保険の医療若しくはがん特約(これらの保険契約と商品性が類似した共済の契約やペット保険も含む)に付随して行う寄付先アンケート投票において前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)を利用する場合について説明する。(主に1年以下の短期の契約期間である損害保険契約や第3分野の保険には、海外旅行保険、ゴルファー保険、自動車保険、火災保険、ペット保険、傷害保険などの契約がある)
【0066】
このような1年以下の短期の契約期間である保険契約(以下、共済契約も含む)においては、前記記憶部(2)内の中の前記情報振替処理期間データベース(5)内の個別情報振替処理期間表(例図は
図3)に記憶しておく各種の保険事故毎に対応する特定の情報振替処理期間を、保険事故毎に個々に定めて記憶しておく場合と、簡易に全ての保険事故に対応する情報振替処理期間を1つと限定して記憶しておく場合とがある。例えば、全ての保険事故について1つの情報振替処理期間と限定する場合の例としては、「1年以下の保険契約期間内の全ての期間を情報振替処理期間」とするといった場合がある。尚、このような情報振替処理期間の設定以外の他の情報処理方法は、前記実施例1と同様とする。
【0067】
前記の2つの場合の違いの具体例を、1年以下の契約期間である自動車保険で説明する。前者の各種の保険事故毎に対応する特定の情報振替処理期間を保険事故毎に個々に定めて記憶しておく場合とは、例えば、人身事故については全契約期間、物損事故については100日間といった情報を、前記情報振替処理期間データベース(5)内の個別情報振替処理期間表(例図は
図3)に記憶して、それぞれの発生情報に対してそのようなデメリット期間(投票先を振替える(変更する))を設定、実行するのである。また、人身事故と物損事故以外の保険事故の発生の情報が来ても、前記デメリット期間は設定されない。また、物損事故の100日間のデメリット期間の終了後は、通常の状態に戻ることとなる。後者の全ての保険事故について1つの情報振替処理期間と限定する場合の例としては、「1年以下の契約期間の全ての期間を情報振替処理期間」とした場合があり、どのような保険事故(人身事故、物損事故他)が発生した場合でも、一律に保険契約期間中の全て期間が前記デメリット期間(投票先を振替える(変更する))となって、全ての保険契約期間中において、既に投票されていた寄付先アンケート投票の投票内容やこれから投票される寄付先アンケート投票の投票内容が、全て予め決められている投票先への投票に振り返られる(変更される)こととなる。
【0068】
このように、前記デメリット投票への振替機能付き寄付先投票券配信及び集計システム(1)ならば、保険契約に付随して行われる寄付先アンケート投票を実施する保険機関(代理店含む)の意向で、自由にどちらの場合にも設定(対応)が出来る。
そして、前者及び後者のどちらの場合においても、保険事故を発生させた投票者(保険契約者など)へのデメリットが、投票自体は抹消とせずに、寄付先投票の投票先を予め保険機関(代理店含む)が定めた投票先に振替える(変換する)とすることが出来て保険契約者が寄付すること自体は残せる事によって、「保険契約者全員の金銭的な公平は守ることができ、保険契約の原則である保険契約者全員への配当やサービス品付与などの金銭的な還元は全員公平」とする事ができる。及び、その上で金銭的な価値ではない寄付先の選択権のみをデメリットとして、保険事故を起こした保険契約者に与える事が出来ることとなるのである。