(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2電極は前記隔壁と前記反射部との間に具備され、前記第2電極側へ移動した前記電気泳動物質は前記隔壁と前記反射部との間の離隔空間に収容されることを特徴とする請求項6に記載の電気泳動表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以降の実施形態では、特定の実施形態を図面に例示し、本文で詳細に説明する。しかし、本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な形態を有することができるので、説明される特定の開示形態に本発明を限定しようとすることでない。本発明は、特定の開示形態から解釈される本発明の思想及び技術範囲に含まれる全てに変更されてもよく、特定の開示形態の均等物乃至代替物を含むこととして理解しなければならない。
【0012】
各図面の説明にあたり、類似な参照符号を類似な構成要素に対して使用した。添付された図面において、構造物の寸法は本発明を明確に説明するために実際より拡大して示したものである。“第1”、“第2”等の用語は多様な構成要素を説明するために使用されるが、構成要素は用語によって限定されない。前記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しないならば、第1構成要素は第2構成要素と称されてもよく、同様に、第2構成要素も第1構成要素と称されてもよい。単数の表現は、文脈上明確に単数であることを指定しない限り、複数の表現を含む。
【0013】
本出願で、“包含する”又は“有する”等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであるが、1つ又はそれ以上の異なる特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組合せの存在又は付加可能性を予め排除しないこととして理解しなければならない。反対に層、膜、領域、板等の部分が他の部分“上に”あるとする場合、これは他の部分の“すぐ上に”にある場合のみでなく、その中間にその他の部分がある場合も含む。反対に層、膜、領域、板等の部分が他の部分の“下に”あるとする場合、これは他の部分の“すぐ下に”にある場合のみでなく、その中間にその他の部分がある場合も含む。以下、添付した図面を参照して、本発明の望ましい実施形態をより詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の一実施形態による電気泳動表示装置の断面図である。
【0015】
図1を参照すれば、電気泳動表示装置100は、複数の画素130が具備された第1基板101、前記第1基板101と対向する第2基板102、前記第1基板101と前記第2基板102との間に介在された電気泳動物質150、及び前記第2基板102側に具備された第1電極160を含む。前記電気泳動物質150は、誘電性溶媒151及び前記誘電性溶媒内に分散された複数の電気泳動粒子152を含む。前記電気泳動粒子152は、白色、黒色、赤色、緑色又は青色等のカラーで着色された粒子であるとよい。前記電気泳動粒子152は、2つの基板101、102との間に形成された電界の方向に沿って移動する特性を有する。
【0016】
前記複数の画素130の各々は、反射部110及び第2電極120からなる。具体的に、前記反射部110は、前記第1基板101の上に具備されてホワイト領域WAを定義し、前記第2基板102を通過して入射された光を反射する。また、前記反射部110は、少なくとも2つ以上の層が積層された構造で形成されるが、本発明の一例として、前記反射部110は互いにオーバーラップされるように配列された3つの層が積層された構造で形成されている。
【0017】
前記第2電極120は、前記反射部110の縁を沿って前記第1基板101の上に具備される。即ち、前記第2電極120は、前記反射部110の外部エッジ、または縁の外側に位置する。また、前記第2電極120は前記第1電極160との間に電界を形成し、前記電界の方向に沿って前記電気泳動粒子152は前記第2電極120側へ移動して前記反射部110の縁に位置するか、或いは前記第1電極160側へ移動することができる。図面に図示していないが、前記第2電極120は、画素毎に具備されたスイッチング素子と電気的に連結され、スイッチング素子のオン/オフ動作によって電圧を印加できる。
【0018】
前記電気泳動表示装置100は、前記第1基板101と前記第2基板102との間に介在され、前記各画素130が具備された画素領域PAを区画する隔壁140をさらに含む。
【0019】
前記第2電極120は、前記隔壁140と前記反射部110との間に具備され、前記第2電極120側へ移動された前記電気泳動粒子152は、前記隔壁140と前記反射部110との間の離隔空間Rsに収容される。本発明の一例として、前記電気泳動粒子152は黒色粒子からなるとよく、この場合、前記電気泳動粒子152はカーボンブラック(carbon black)からなるとよい。
【0020】
前記電気泳動粒子152が(+)極性を有する場合、前記第1電極160へ第1の電圧が印加され、前記第2電極120へ第1の電圧より高い第2の電圧が印加されれば、前記電気泳動粒子152は前記第1電極160側へ移動する。このような場合を以下では‘ブラック駆動’と称する。また、前記電気泳動粒子152が(+)極性を有する場合、前記第1電極160へ第1の電圧が印加され、前記第2電極120へ第1の電圧より低い第3の電圧が印加されれば、前記電気泳動粒子152は前記第2電極120側へ移動して前記隔壁140と前記反射部110との間の前記空間Rsに収容される。このような場合を以下では‘ホワイト駆動’と称する。
【0021】
前記電気泳動粒子152が(−)極性を有する場合にはこれと反対に動作する。
【0022】
図2Aはホワイト駆動の時の画素の平面図であり、
図2Bはブラック駆動の時の画素の平面図である。
【0023】
図2Aを参照すれば、ホワイト駆動の時、前記電気泳動粒子152は前記第2電極120側へ移動するので、前記電気泳動粒子152は前記隔壁140と前記反射部110との間の空間Rsに収容され得る。即ち、ホワイト駆動の時、前記電気泳動粒子152は前記反射部110の縁へ全て移動するので、前記反射部110は前記第2基板102を通じて入射された光を反射することができる。その結果、前記画素130は、ホワイト階調を表示することができる。
【0024】
一方、
図2Bを参照すれば、ブラック駆動の時、前記電気泳動粒子152は前記第1電極160側へ移動して前記画素領域PAを全体的にカバーする。したがって、前記第2基板102を通過した光は黒色の前記電気泳動粒子152によって吸収され、その結果、前記画素130はブラック階調を表示することができる。
【0025】
ホワイト駆動の時、前記隔壁140と前記反射部110との間の離隔空間Rsに前記電気泳動粒子152が全て収容されるためには、前記離隔空間Rsの幅W1が少なくとも前記電気泳動粒子152各々の直径より大きくなければならない。特に、前記離隔空間Rsの幅W1は、前記電気泳動粒子152の直径、前記画素領域PAの長さL1、及び前記画素領域PAの幅W2によって決定され得る。
【0026】
例えば、前記画素領域PAの長さL1が300μmであり、幅W2が100μmである場合、前記電気泳動粒子152の直径に合わせて、前記離隔空間Rsの幅W1と深さは、下のように設定されるとよい。前記深さは
図2Aの第1方向D1及び第2方向D2に直交する第3方向の長さである。
【0027】
【表1】
<表1>によれば、前記離隔空間Rsの幅W1が一定である時、前記電気泳動粒子152の直径が増加するほど、前記離隔空間W1の深さは増加されなければならない。また、前記電気泳動粒子152の直径が一定である時、前記離隔空間Rsの幅W1が増加されれば、前記離隔空間Rsの深さは浅くてもよくなる。ここで、前記離隔空間Rsの深さは、前記反射膜110の厚さを調節することによって変更させることができる。
【0028】
一方、前記画素領域PAの長さL1が450μmであり、幅W2が150μmである場合、前記電気泳動粒子150の直径に合わせて、前記離隔空間Rsの幅W1と前記第2方向に向かう深さは、下のように設定されるとよい。
【0029】
【表2】
<表2>によれば、前記画素領域PAの大きさが増加すれば、前記離隔空間Rsの幅W1も増加することができる。
【0030】
前記画素領域PAのサイズが450×150に定められた状態で、前記離隔空間Rsの幅W1を増加させれば、その分前記画素領域PAで前記反射部110が占める面積が減少される。前記反射部110の大きさは、ホワイト駆動の時、開口率を決定する要素になるので、前記電気泳動粒子152を収容するために前記離隔空間Rsの幅W1を無制限に増加させることはできない。したがって、本発明の一実施形態において、前記離隔空間Rsの幅W1を増加させるよりも前記離隔空間Rsの深さを増加させるほうがより好ましい。
図3は、本発明の他の実施形態による電気泳動表示装置の断面図である。
【0031】
図3を参照すれば、前記第1基板101には上面から所定の深さに陥没されて形成されたトレンチ101aが提供される。特に、前記トレンチ101aは、前記隔壁140と前記反射部110とが互に離隔された空間Rsに対応して形成されるとよい。したがって、前記隔壁140と前記反射部110との間に形成された離隔空間Rsの深さは、前記トレンチ101aが形成された分増加する。このように、前記トレンチ101aによって前記離隔空間Rsの深さが増加すれば、前記離隔空間Rsの幅を減少させることができるので、定められた前記画素領域PAで前記反射部110が占める面積を増加させることができる。したがって、前記電気泳動表示装置100の前記反射部110の反射率を向上させることができる。
【0032】
一方、前記第2電極120は、前記トレンチ101a内に具備されるとよい。
【0033】
図1及び
図3では、前記第2電極120が前記反射部110と所定間隔だけ離隔された構造を提示した。しかし、前記第2電極120は、前記反射部110と部分的にオーバーラップされていてもよい。
【0034】
図4は、第2電極と反射部との位置関係を示した断面図である。
【0035】
図4を参照すれば、前記反射部110は、前記第1基板101の上に具備されて前記第2基板102を通じて入射された光をミラー反射させる反射層111、前記反射された光を散乱及び透過させる色発現層112、及び前記色発現層112と前記反射層111との間に介在し、前記色発現層112より低い屈折率を有する中間層113を含む。
【0036】
前記第2電極120は、前記反射部110と部分的にオーバーラップされてもよい。具体的に、前記第2電極120は、前記反射部110の最上層である前記色発現層112と部分的にオーバーラップされてもよい。
【0037】
このように、前記色発現層112が前記第2電極120とオーバーラップされれば、前記色発現層112と前記第2電極120が離隔された構造でより前記画素領域PAに占める前記色発現層112の全体面積を増加させることができる。
【0038】
図5A乃至
図5Dは本発明の実施形態による反射部の構造を示した断面図である。
【0039】
図5Aを参照すれば、前記反射部110は、前記光をミラー反射させる反射層111、前記反射された光を散乱及び透過させる色発現層112、及び前記色発現層112と前記反射層111との間に介在し、前記色発現層112より低い屈折率を有する中間層113を含む。
【0040】
本発明の一例として、前記反射層111はアルミニウムAlのように反射率が高い物質からなるとよい。また、前記反射層111は約0.1μmの厚さを有するとよい。
【0041】
一方、前記色発現層112は、白色のフォトレジスターで形成されるとよい。本発明の一例として、前記白色のフォトレジスターは大略2.89の屈折率を有するチタン酸化膜TiO2から形成されるとよい。また、前記色発現層112は、前記白色のフォトレジスターに散布された複数の散乱粒子(図示せず)を包含してもよい。本発明の一例として、前記色発現層112は、フォト工程を通じて長方形の形態にパターニングされ、約3μmの厚さを有するとよい。
【0042】
前記中間層113は、前記色発現層112より低い屈折率を有する物質から形成される。本発明の一例として、前記中間層113は、透明無機膜、透明有機膜及び透明導電膜の中で少なくとも1つの層で形成されるとよい。前記透明無機膜は、シリコン窒化膜SiNx又はシリコン酸化膜SiOxから形成されるとよい。前記透明有機膜は、アクリル系樹脂等から形成されるとよい。また、前記透明導電膜はインジウムスズ酸化物ITO又はインジウムジンク酸化物IZOから形成されるとよい。
【0043】
前記シリコン窒化膜SiNxは、およそ2.0乃至2.1の屈折率を有し、前記シリコン酸化膜SiOxは、およそ1.46の屈折率を有する。また、前記インジウムスズ酸化物ITO及びインジウムジンク酸化物IZOは、およそ2.1乃至2.2の屈折率を有する。前記アクリル系樹脂は、およそ1.54の屈折率を有する。
【0044】
また、前記透明無機膜及び透明導電膜は、およそ0.2μmの厚さに形成され、前記透明有機膜は、およそ2μmの厚さに形成されるとよい。
【0045】
前記中間層113が0.2μmの厚さを有するシリコン窒化膜SiNxから形成された場合、前記反射部110の反射率はおよそ66%であり、前記中間層113が0.2μmの厚さを有するインジウムジンク酸化物IZOから形成された場合、前記反射部110の反射率はおよそ71%である。一方、前記中間層113が約2μmの厚さを有する透明有機膜で形成された場合、前記反射部110の反射率はおよそ74%となり、最も高くなる。
【0046】
図6は、透明有機膜の異なる厚さにおける反射部の反射率を示したグラフである。
図6において、第1グラフG1は、中間層113無しで単に3μm厚さの色発現層112と反射層111とを含む反射部110の反射率を示す。第2グラフG2は、3μm厚さの色発現層112と1μm厚さの透明有機膜113及び反射層111を含む反射部110の反射率を示す。第3グラフG3は、3μm厚さの色発現層112と2μm厚さの透明有機膜113及び反射層111を含む反射部110の反射率を示す。第4グラフG4は、3μm厚さの色発現層112と3μm厚さの透明有機膜113及び反射層111を含む反射部110の反射率を示す。
【0047】
第5グラフG5は、中間層113無しで単に4μm厚さの色発現層112と反射層111とを含む反射部110の反射率を示す。第6グラフG6は、4μm厚さの色発現層112と1μm厚さの透明有機膜113及び反射層111を含む反射部110の反射率を示す。第7グラフG7は、4μm厚さの色発現層112と2μm厚さの透明有機膜113及び反射層111を含む反射部110の反射率を示す。第8グラフは、4μm厚さの色発現層112と3μm厚さの透明有機膜113及び反射層111を含む反射部110の反射率を示す。
【0048】
図6を参照すると、前記色発現層112の厚さが3μmから4μmに増加するほど、反射率が増加されることになり、前記透明有機膜113の厚さが増加するほど、前記反射率が増加されることになる。
【0049】
また、前記透明有機膜113無しで前記色発現層112と反射層111のみで形成された構造より前記透明有機膜113を具備する反射部110の方が反射率がさらに高くなる。
【0050】
したがって、前記色発現層112の厚さを増加させながら、前記中間層113を前記色発現層112と前記反射層111との間に介在させれば、前記反射部110の反射率を向上させることができる。即ち、定められた大きさの画素領域で前記反射部110の全体面積を増加させないで、前記色発現層112の厚さを調節するか、或いは前記色発現層112と前記反射層111との間に前記中間層113を介在することのみでも前記反射部110の反射率を向上させることができる。
【0051】
一方、
図5Bを参照すれば、本発明の他の実施形態による反射部114は、前記反射層111、前記色発現層112、前記反射層111と前記色発現層112との間に介在する第1中間層113a及び第2中間層113bを含む。
【0052】
本発明の一例として、前記第1中間層113aは、前記反射層111の上に具備され、シリコン窒化膜SiNxから形成されるとよい。前記第2中間層113bは、前記第1中間層113aの上に具備され、透明有機膜で形成されるとよい。前記第1中間層113aは、0.2μmの厚さを有し、前記第2中間層113bは、2μmの厚さを有する。この場合、前記反射部114はおよそ70%の反射率を有することができる。
【0053】
一方、本発明の他の一例として、前記第1中間層113aは、透明導電膜で形成され、前記第2中間層113bは透明有機膜で形成されてもよい。前記第1中間層113aは、0.2μmの厚さを有し、前記第2中間層113bは、2μmの厚さを有する。この場合、前記反射部114はおよそ73%の反射率を有することができる。
【0054】
図5Cを参照すれば、本発明のその他の実施形態による反射部116は、前記反射層111、前記色発現層112、前記反射層111と前記色発現層112との間に介在する中間層113、及び前記色発現層112上に具備されたダミー層115を含む。
【0055】
前記ダミー層115は、前記中間層113と同一な物質から形成されるとよい。本発明の一例として、前記中間層113及びダミー層115の各々は、1μmの厚さを有する透明有機膜でなされるとよい。この場合、前記反射部116はおよそ74%の反射率を有することができる。
【0056】
図5Dを参照すれば、本発明のその他の実施形態による反射部118は、前記反射層111、第1色発現層112a、前記反射層111と前記第1色発現層112aとの間に介在する第1中間層117a、第2色発現層112b、及び前記第1色発現層112aと前記第2色発現層112bとの間に介在する第2中間層117bを含む。
【0057】
前記第1及び第2色発現層112a、112bは互に白色のフォトレジスターで形成され、1.5μmの厚さを有する。即ち、前記第1及び第2色発現層112a、112bは、
図5Aに図示された色発現層112の厚さの半分に該当する厚さを有するとよい。前記第1及び第2中間層117a、117bの各々は、透明有機膜でなされ、1μmの厚さを有する。この場合、前記反射部118はおよそ74%の反射率を有することができる。
【0058】
以上、実施形態では、前記色発現層112がホワイトカラーを有し、前記電気泳動粒子152がブラックカラーを有する場合を一例として説明したが、前記色発現層112はレッド、グリーン、ブルー又はブラックカラーの中でいずれか1つのカラーを有してもよく、この場合、前記電気泳動粒子152はホワイトカラーを有するとよい。
【0059】
図7A乃至
図7Eは、本発明の実施形態による第2電極の構造を示した平面図である。
【0060】
図7Aを参照すれば、前記画素領域PA内には平面から見る時、長方形形状を有する前記反射部110が具備され、前記反射部110の縁に沿って前記第2電極120が提供される。前記第2電極120は閉ループ形態で形成され、前記隔壁140と前記反射部110との間に具備される。
【0061】
前記第1及び第2電極160、120の間に形成された電界の方向に沿って、前記電気泳動粒子152は前記第1電極160又は前記第2電極120側へ移動する。即ち、前記電気泳動粒子152が前記第1電極160側にホールドされた状態で前記電界の方向が変われば、前記電気泳動粒子152は前記第2電極120側へ移動して前記反射部110の縁に設けられた前記離隔空間Rsに収容される。前記電気泳動粒子152が前記第2電極120側にホールドされた状態で前記電界の方向が変われば、前記電気泳動粒子152は前記第1電極160側へ移動する。
【0062】
しかし、前記第1電極160の中心部で前記離隔空間Rsまでの距離は、前記第1電極160のエッジ部で前記離隔空間Rsまでの距離より長い。したがって、前記電気泳動粒子152が前記第1電極160側にホールドされた位置にしたがって、前記離隔空間Rsまで移動するのに所要される時間が異なることになる。即ち、前記第1電極160の中心部にホールディングされた前記電気泳動粒子152は、前記第1電極160のエッジ部にホールディングされた前記電気泳動粒子152より前記離隔空間Rsに収容されるまでより長い時間がかかる。
【0063】
したがって、本発明では前記電気泳動粒子152が前記離隔空間Rsに収容されるために移動する距離を減少させながら、位置にしたがう前記電気泳動粒子152の移動距離の偏差を減少させるための実施形態を提供する。
【0064】
図7Bを参照すれば、前記第2電極120は、第1方向D1に延長された第1分割電極121及び前記第1方向D1と垂直になる第2方向D2に延長された第2分割電極122を含む。前記第1及び第2分割電極121、122は、前記画素領域PAの中心部で交差する。前記第1及び第2分割電極121、122は、互に電気的に絶縁されていてもよい。しかし、
図7Bでは、前記第1及び第2分割電極121、122が電気的に接続された構造を一例として図示した。
【0065】
前記第1及び第2分割電極121、122によって、前記反射部110は互に所定間隔だけ離隔された第1乃至第4サブ反射部110a、110b、110c、110dに分割される。したがって、前記画素領域PAには十字形態の離隔空間Rsが提供される。前記離隔空間Rsには前記第2電極120側へ移動された前記電気泳動粒子152が収容される。
【0066】
このように、前記反射部110を4つのサブ反射部110a、110b、110c、110dに分割すれば、各サブ反射部110a、110b、110c、110dの中心点で前記離隔空間Rsまでの垂直距離d2は
図7Aに図示された反射部110の中心点で前記離隔空間Rsまでの垂直距離d1の1/2に該当する。したがって、前記反射部110が前記4つのサブ反射部110a、110b、110c、110dに分割されれば、前記電気泳動粒子152の移動距離及び移動時間を減少させることができる。
【0067】
図7Cを参照すれば、前記第2電極120は、第1方向D1に延長され、互に所定間隔だけ離隔された第1及び第3分割電極121a、121b、及び、前記第2方向D2に延長され、互に所定間隔だけ離隔された第2及び第4分割電極122a、122bを含む。前記第1分割電極121aは、前記第2及び第4分割電極122a、122bと交差し、前記第3分割電極121bは、前記第2及び第4分割電極122a、122bと交差する。
【0068】
前記第1及び第3分割電極121a、121bは、互に電気的に接続され、前記第2及び第4分割電極122a、122bは互に電気的に接続される。しかし、前記第1分割電極121aは、前記第2及び第4分割電極122a、122bと電気的に絶縁され、前記第3分割電極121bは、前記第2及び第4分割電極122a、122bと電気的に絶縁されていてもよい。しかし、
図7Cは、第1乃至第4駆動電極(121a乃至122b)が互いに電気的に接続された構造を開示する。
【0069】
前記反射部110は、前記第1乃至第4分割電極121a、122a、121b、122bによって定義された領域に配置されたメーン反射部110−m、前記メーン反射部110−mの周辺に配置された第1乃至第8サブ反射部110−s1、110−s2、110−s3、110−s4、110−s5、110−s6、110−s7、110−s8を含む。
【0070】
前記第1及び第3分割電極121a、121bの間の垂直距離d3は、前記第1分割電極121aと隣接する前記隔壁140の第1部分と前記第1分割電極121aとの間の垂直距離d4及び前記第3分割電極121bと隣接する前記隔壁140の第2部分と前記第3分割電極121bとの間の垂直距離d4の2倍に該当する。
【0071】
また、前記第2及び第4分割電極122a、122bの間の垂直距離d5は、前記第2分割電極122aと隣接する前記隔壁140の第3部分と前記第2分割電極122aとの間の垂直距離d6及び前記第4分割電極122bと隣接する前記隔壁140の第4部分と前記第4分割電極122bとの間の垂直距離d6の2倍に該当する。
【0072】
このように、前記反射部110を、前記メーン反射部110−m及び第1〜第8のサブ反射部110−s1、110−s2、110−s3、110−s4、110−s5、110−s6、110−s7、110−s8に分割すれば、前記電気泳動粒子152の移動距離の偏差及び移動時間を減少させることができる。
【0073】
図7Dを参照すれば、前記第2電極120は、第1方向D1に延長され、前記第2方向D2に対して垂直に配置された第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121d、及び、前記第2方向D2に延長され、前記第1方向D1に対して垂直に配置された第2、第4、及び第7分割電極122a、122b、122cを含む。
【0074】
前記第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121dは、前記第2方向d2に第1の間隔d7だけ離して配置され、前記第2、第4、及び第7分割電極122a、122b、122cは、前記第1方向d1に第2の間隔d8だけ離して配置される。
【0075】
前記第1の間隔d7は、前記第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121dの中で最外部に位置する第1分割電極121aとこれに隣接し、平行な前記隔壁140の第1部分との間の間隔d9の2倍に該当する。また、前記第2間隔d8は、前記第2、第4、及び第7分割電極122a、122b、122cの中で最外部に位置する第7分割電極122cとこれに隣接し、平行な前記隔壁140の第4部分との間の間隔d10の2倍に該当する。
【0076】
したがって、前記第2電極120を
図7Dの形状とすることにより、前記電気泳動粒子152の移動距離の偏差及び移動時間を減少させることができる。
【0077】
図7Eを参照すれば、前記第2電極120は、第1方向D1に延長され、前記第2方向D2に対して垂直に配置された第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121d、及び、前記第2方向D2に延長され、前記第1方向D1に対して垂直に配置された第2、第4及び第7分割電極122a、122b、122cを含む。
【0078】
前記第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121dは、前記第2、第4、第7分割電極122a、122b、122cと電気的に絶縁されてもよい。この場合、前記第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121dは、互に電気的に接続され、前記第2、第4及び第7分割電極122a、122b、122cは互に電気的に接続されるとよい。また、前記第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121dは、前記第2、第4、第7分割電極122a、122b、122cと電気的に絶縁されるために、前記第2、第4、第7分割電極122a、122b、122cと他の層の上に具備されるとよい。
【0079】
前記第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121dへ第1電圧が印加されれば、前記第2、第4及び第7分割電極122a、122b、122cには、前記第1電圧と他の第2電圧とが印加され得る。
【0080】
図8A乃至
図8Dは、本発明の実施形態による第1電極の構造を示した平面図である。
【0081】
図8Aを参照すれば、前記隔壁140によって定義された画素領域PA内には平面から見る時、長方形形状を有する前記第1電極160が具備される。前記第1電極160は前記画素領域PA全体をカバーするように前記画素領域PAの全面に形成される。
【0082】
前記隔壁140と前記反射部110との間の離隔空間Rs(
図1に図示される)に収容された電気泳動粒子150(
図1に図示される)は、電界の方向が変更されれば、前記第1電極160側へ移動する。この時、前記第1電極160側へ移動された前記電気泳動粒子150が前記第1電極160に全体的に散布されれば、画素は光漏れ現象(light leakage phenomenon)を起こすことなく、ブラック階調を表示することができる。
【0083】
したがって、本発明の他の実施形態としてブラック駆動の時、前記電気泳動粒子152が前記画素領域PAで均一に散布されるようにする構造を提示する。
【0084】
図8Bを参照すれば、本発明の他の実施形態による第1電極160は、第3方向D3に互に平行に延長された第1及び第2メーン電極161、162、前記第1メーン電極161から分岐されて第4方向D4に延長された複数の第1サブ電極163、及び前記第2メーン電極162から分岐されて前記第4方向D4と反対である第5方向D5に延長された複数の第2サブ電極164を含む。
【0085】
前記第1サブ電極163は、前記第3方向D3に対して垂直に等間隔に配置され、前記第2サブ電極164は、前記第3方向D3に対して垂直に等間隔に配置される。前記第1サブ電極163と前記第2サブ電極164とは前記第3方向D3に互に交互に配置される。
【0086】
本実施形態で、前記第1サブ電極163の各々は、隣接する2つの第2サブ電極164と同一な間隔に離隔されるとよい。
【0087】
図8Cを参照すれば、前記第1サブ電極163各々の幅t1は、前記画素領域PAの中心部に行くほど、増加し、前記第2サブ電極164各々の幅t2も、前記画素領域PAの中心部に行くほど、増加してもよい。したがって、互に隣接する2つの第1サブ電極163の間の離隔距離は、前記中心部に行くほど減少し、互に隣接する2つの第2サブ電極164の間の間隔も、前記中心部に行くほど、減少する。
【0088】
前記サブ電極163、164の間の間隔が前記中心部に行くほど、狭くなると、前記中心部での電界の強さを増加させることができる。このように、前記サブ電極163、164の間の間隔を調節して前記画素領域PAの位置にしたがって電界の強さを調節でき、その結果、前記電気泳動粒子152を前記画素領域PAに対して均一に分布させることができる。前記幅t1、t2は、前記第1及び第2サブ電極163、164の長さ方向に垂直な方向の距離である。
【0089】
図8Dを参照すれば、前記第1分割電極165の各々は、少なくとも1回以上折曲された形状を有する。具体的に、前記第1分割電極165の各々は、前記第1メーン電極161と平行な複数の第1電極部165a及び互に隣接する2つの第1電極部165aを連結する複数の第2電極部165bを含む。前記第1電極部165aは、前記第4方向D4に前記第2電極部165bと交差する。
【0090】
一方、前記第2分割電極166の各々は、前記第2メーン電極162と平行な複数の分岐電極166aを含み、前記分岐電極166aの各々は、互に隣接する2つの第1電極部165aの間に配置される。前記第1電極部165aは、前記第5方向D5に前記分岐電極166aと交差する。
【0091】
したがって、ブラック駆動の時、前記電気泳動粒子152を前記画素領域PAに均一に分布させ、その結果、前記表示装置100のブラック特性を向上させることができる。
【0092】
図9は、本発明の他の実施形態による電気泳動表示装置の断面図である。但し、
図9に図示された構成要素の中で
図1に図示された構成要素と同一の構成要素に対しては同一の参照符号を併記し、それに対する具体的な説明は省略する。
図9の電気泳動表示装置200は、
図7Bに図示された第2電極121/122及び
図8Aに図示された第1電極160を具備する。
【0093】
図9を参照すれば、前記電気泳動表示装置200は各画素領域PAに具備された第1乃至第4サブ反射部110a、110b、110c、110dを含む。しかし、
図9には
図7Bにおいて前記第1及び第2サブ反射部110a、110bのみが見える断面を図示した。前記第1及び第2サブ反射部110a、110bの間には離隔空間Rsが提供され、前記離隔空間Rsに対応して前記第2電極121/122が具備される。
【0094】
前記第1電極160へ0Vの基準電圧が印加され、前記第2電極121/122へ15Vの駆動電圧が印加されれば、(+)極性を有する前記電気泳動粒子152は前記第1電極160側へ移動する。したがって、前記画素は、ブラック階調を表示することができる。
【0095】
一方、前記第1電極160へ0Vの基準電圧が印加され、前記第2電極121/122へ−15Vの駆動電圧が印加されれば、(−)極性を有する前記電気泳動粒子152は、前記第2電極121/122側へ移動する。したがって、前記画素はホワイト階調を表示することができる。
【0096】
ここで、第1電極160は透明電極でなされ、前記第2電極121/122は透明電極又は不透明電極で形成される。他の実施形態において、前記第2電極121/122は反射特性を有しない電極であってもよい。
【0097】
図10は、本発明のその他の実施形態による電気泳動表示装置の断面図である。
図10の電気泳動表示装置210は、
図7Bに図示された第2電極121、122及び
図8Bに図示された第1電極163、164を具備する。
【0098】
図10を参照すれば、前記電気泳動表示装置200は、各画素領域PAに具備された第1乃至第4サブ反射部110a、110b、110c、110dを含む。しかし、
図10には
図7Bにおいて前記第1及び第2サブ反射部110a、110cのみが見える断面を図示した。前記第1及び第2サブ反射部110a、110cの間には離隔空間Rsが提供され、前記離隔空間Rsに対応して前記第2電極121/122が具備される。
【0099】
前記第1電極160は、互に交互に配置される複数の第1サブ電極163及び複数の第2サブ電極164を含む。前記第1及び第2サブ電極163、164には同一の電圧が印加される。
【0100】
前記第1及び第2サブ電極163、164へ0Vの基準電圧が印加され、前記第2電極121/122へ15Vの駆動電圧が印加されれば、(+)極性を有する前記電気泳動粒子152は前記第1及び第2サブ電極163、164側へ移動する。したがって、前記画素はブラック階調を表示することができる。ここで、前記第1乃至第4サブ反射部110a、110b、110c、110dには電圧が印加されない。
【0101】
一方、前記第1及び第2サブ電極163、164へ0Vの基準電圧が印加され、前記第2電極121/122へ−15Vの駆動電圧が印加されれば、(−)極性を有する前記電気泳動粒子152は前記第2電極121/122側へ移動する。したがって、前記画素はホワイト階調を表示することができる。
【0102】
ここで、第1電極160は透明電極で形成され、前記第2電極121/122は透明電極又は不透明電極で形成されるとよい。他の実施形態において、前記第2電極121/122は反射特性を有しない電極であってもよい。
【0103】
図11は本発明のその他の実施形態による電気泳動表示装置の断面図である。
図11の電気泳動表示装置220は、
図7Cに図示された第2電極及び
図8Bに図示された第1電極163、164を具備する。
【0104】
図11を参照すれば、前記電気泳動表示装置220は各画素領域PAに具備された複数のサブ反射部を含む。前記複数のサブ反射部の間には離隔空間Rsが提供され、前記離隔空間Rsに対応して前記第2電極120が具備される。
【0105】
前記第1電極160は交互に配置される複数の第1サブ電極163及び複数の第2サブ電極164を含む。前記第1及び第2サブ電極163、164には同一の電圧が印加される。
【0106】
前記第2電極120は、
図7Cに示したように第1乃至第4分割電極121a、121b、122a、122bを含む。また、前記第1乃至第4分割電極121a、121b、122a、122bは互に電気的に接続される。したがって、前記第1乃至第4分割電極121a、121b、122a、122bには互に同一の大きさの電圧を印加することができる。
【0107】
前記第1及び第2サブ電極163、164へ0Vの基準電圧が印加され、前記第2電極120へ15Vの駆動電圧が印加されれば、(+)極性を有する前記電気泳動粒子152は前記第1及び第2サブ電極163、164側へ移動する。したがって、前記画素はブラック階調を表示することができる。ここで、前記複数のサブ反射部には電圧が印加されない。
【0108】
一方、前記第1及び第2サブ電極163、164へ0Vの基準電圧が印加され、前記第2電極120へ−15Vの駆動電圧が印加されれば、(−)極性を有する前記電気泳動粒子152は前記第2電極120側へ移動する。したがって、前記画素はホワイト階調を表示することができる。
【0109】
図12は、本発明のその他の実施形態による電気泳動表示装置の断面図である。
図12の電気泳動表示装置220は、
図7Eに図示された第2電極及び
図8Bに図示された第1電極163、164を具備する。
【0110】
図12を参照すれば、前記第2電極120は、
図7Eに示したように、第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121d、第2、第4及び第7分割電極122a、122b、122cを含む。また、前記第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121dは前記第2、第4及び第7分割電極122a、122b、122cと電気的に絶縁されるとよい。前記第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121dと前記第2、第4及び第7分割電極122a、122b、122cとが互に絶縁されれば、前記第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121dと前記第2、第4及び第7分割電極122a、122b、122cとには互に異なる大きさの電圧を印加することができる。
【0111】
図12に示したように、前記第1、第3、第5及び第6分割電極121a、121b、121c、121dには−15Vの駆動電圧を印加し、前記第2、第4及び第7分割電極122a、122b、122cには+15Vの電圧を印加すれば、同一の画素領域内に、前記電気泳動粒子152の中で一部は前記第2電極120側へ移動し、前記電気泳動粒子152の中で一部は前記第1電極160側へ移動する。したがって、前記第2電極120が互に電気的に絶縁されて互いに異なる電圧が印加される2つのグループに分割されれば、前記画素は中間階調を表示することができる。
【0112】
ここで、第1電極160は透明電極で形成され、前記第2電極12は透明電極又は不透明電極で形成されるとよい。他の実施形態において、前記第2電極120は反射特性を有しない電極であってもよい。
【0113】
図13は、本発明のその他の実施形態による電気泳動表示装置の断面図である。
【0114】
図13を参照すれば、本発明のその他の実施形態に係る電気泳動表示装置230は、第1電極170が前記反射部110の上に具備されることを除き、
図1に図示された表示装置100と同じである。
【0115】
具体的に、前記第1電極170は、前記反射部110の最上層である色発現層112の上に具備されるとよい。
【0116】
図14は、本発明のその他の実施形態による電気泳動表示装置の1つの画素を示した斜視図であり、
図15は
図14に図示されたI−I`に沿って切断した断面図である。
【0117】
図14及び
図15を参照すれば、電気泳動表示装置の各画素130は、具備された第1基板101、前記第1基板101と対向する第2基板102、前記第1基板101と前記第2基板102との間に介在する電気泳動物質150、及び前記第2基板102側に具備された第1電極160を含む。前記各画素130は、前記第1基板101と前記第2基板102との間に介在し、前記各画素130が具備された画素領域PAを区画する隔壁をさらに含む。
【0118】
前記電気泳動物質150は、誘電性溶媒151及び前記誘電性溶媒内に分散された複数の電気泳動粒子152を含む。前記電気泳動粒子152は、白色、黒色、赤色、緑色又は青色等のカラーで着色された粒子であるとよい。前記電気泳動粒子152は、2つの基板101、102の間に形成された電界の方向に沿って移動する特性を有する。
【0119】
前記複数の画素130の各々は、反射部110及び第2電極120で形成される。具体的に、前記反射部110は、前記第1基板101の上に具備され、3つの層が積層された構造で形成されるとよい。
【0120】
具体的に、前記反射部110は、光を反射する反射層111、前記反射された光を散乱及び透過させる色発現層112、及び前記色発現層112と前記反射層111との間に介在された中間層113を含む。
【0121】
本発明の一例として、前記反射層111は、アルミニウムAlのように反射率が高い物質からなるとよい。また、前記反射層111は、約0.1μmの厚さを有するとよい。
【0122】
前記色発現層112は、白色のフォトレジスターで形成されるとよい。本発明の一例として、前記白色のフォトレジスターは、およそ2.89の屈折率を有するチタン酸化膜TiO2から形成されるとよい。また、前記色発現層112の上部表面は、エンボシング構造112cを有するとよい。前記色発現層112の上部表面がエンボシング構造112cを有すれば、前記色発現層112の表面積が増加し、その結果、ホワイト駆動の時、輝度を増加させることができる。
【0123】
一方、前記中間層113は、前記色発現層112より低い屈折率を有する物質で形成される。本発明の一例として、前記中間層113は、透明無機膜、透明有機膜及び透明導電膜の中で少なくとも1つの層で形成されるとよい。前記透明無機膜は、シリコン窒化膜SiNx又はシリコン酸化膜SiOxから形成されるとよい。前記透明有機膜は、アクリル系樹脂等で形成されるとよい。また、前記透明導電膜は、インジウムスズ酸化物ITO又はインジウムジンク酸化物IZOから形成されるとよい。
【0124】
本発明の一実施形態において、前記反射部110には、所定の深さを有し、前記電気泳動粒子152を収容する収容溝R
0が形成される。前記収容溝R
0は、前記反射部110を貫通して形成し、前記第1基板101の一部を露出するホールであるとよい。前記収容溝R
0によって第1基板101の一部分が露出された場合、前記露出された第1基板101の上には前記第2電極120が具備される。前記収容溝R
0は、前記反射部110物質が除去された領域として開口部と見なされ、前記反射部110は前記収容溝R
0の形状を定める役割をする。
【0125】
前記第2電極120は、前記反射部110の前記反射層111と同一な物質即ち、アルミニウムAlから形成されるとよい。他の実施形態として、前記第2電極120は、透明導電膜、例えば、ITOから形成されるか、或いは前記アルミニウムAlとITOの2重膜で形成されることもあり得る。
【0126】
本発明の一例として、前記電気泳動粒子152は黒色粒子で形成され、この場合、前記電気泳動粒子152はカーボンブラックで形成されるとよい。
【0127】
前記電気泳動粒子152が(+)極性を有する場合、前記第1電極160へ第1電圧が印加され、前記第2電極120へ第1電圧より高い第2電圧が印加されれば、前記電気泳動粒子152は前記第1電極160側へ移動する。また、前記電気泳動粒子152が(+)極性を有する場合、前記第1電極160へ第1電圧が印加され、前記第2電極120へ第1電圧より低い第3電圧が印加されれば、前記電気泳動粒子152は前記第2電極120側へ移動して前記収容溝R
0に収容される。
【0128】
一方、前記電気泳動粒子152が(−)極性を有する場合はこれと反対に動作する。
【0129】
図16A乃至
図16Cは、反射部に提供される収容溝の形状を示した平面図である。
【0130】
図16A乃至
図16Cを参照すれば、反射部110には星形状、六角形状又は方形形状の収容溝R
01、R
02、R
03が提供されてもよい。前記収容溝R
01、R
02、R
03は、前記形状の以外にも多様な形状を有することができる。
【0131】
図17は本発明の他の実施形態による画素の断面図である。
【0132】
図17を参照すれば、本発明の他の実施形態による画素131は収容溝R
0を有する反射部110a及び前記収容溝R
0に対応して具備される前記第2電極120を含む。
【0133】
前記反射部110aは反射層111、前記反射層111の上に具備された中間層113及び前記中間層113上に具備された色発現層112を含む。前記反射層111と前記中間層113とは前記収容溝R
0に対応する領域から除去される。前記中間層113は前記収容溝R
0と隣接する切断面113cが傾いた形状を有する。具体的に、前記中間層113の底面113dと前記切断面113cとがなす内角は鋭角になされる。
【0134】
一方、前記色発現層112は、前記中間層113の上面及び前記中間層113の切断面113cをカバーする。また、前記色発現層112は前記収容溝R
0に対応する領域で除去されて前記第1基板101を露出させる。露出された前記第1基板101上には前記第2電極120が形成される。
【0135】
前記色発現層112もやはり前記収容溝R
0に隣接する切断面112dが傾いた形状を有するとよい。したがって、前記収容溝R
0は、直径d1が前記第1基板101の表面から遠くなるほど、漸次的に増加する形態に形成されるとよい。また、前記色発現層112の前記切断面112dは前記第2電極120の断面と接するとよい。
【0136】
図17に示したように、前記収容溝R
0を定義する前記反射部110aの側壁が傾いた構造を有することによって、前記第1及び第2基板101、102の間の電界分布が全体的に均一になる。また、前記収容溝R
0の全体体積が増加して、前記収容溝R
0に収容できる電気泳動粒子152の個数を増加させることができる。
【0137】
図18は、本発明の他の実施形態による画素の断面図である。
【0138】
図18を参照すれば、本発明の他の実施形態による画素132は、収容溝R
0を有する反射部110b及び前記収容溝R
0に対応して具備される前記第2電極120を含む。
【0139】
前記反射部110bは、反射層111、前記反射層111上に具備された中間層113、及び前記中間層113の上に具備された色発現層112を含む。前記反射層111は前記収容溝R
0に対応する領域から除去されて前記第1基板101の表面を露出させる。
【0140】
前記中間層113は前記反射層111の上面及び前記収容溝R
0を通じて露出された前記第1基板101の表面上に形成される。前記中間層113は前記反射層111が除去された領域で所定深さに陥没されて前記収容溝R
0の形状を定めることができる。ここで、前記収容溝R
0の形状を定める前記中間層113の側壁は、テーパー形状を有するとよい。
【0141】
一方、前記第2電極120は前記収容溝R
0に対応して前記中間層113の上に形成される。本発明の一例として、前記第2電極120は前記収容溝R
0の形状を定める前記中間層113の側壁をカバーすることができる。また、前記第2電極120は均一な厚さに形成されて前記収容溝R
0をふさがない。
【0142】
前記色発現層112は、前記中間層113の上に具備され、前記収容溝R
0に対応して前記第2電極120を露出させるように除去される。前記収容溝R
0に隣接する前記色発現層112の切断面112dは傾いた形状を有するとよい。また、前記色発現層112の前記切断面112dは前記第2電極120の終端面120aと接するとよい。
【0143】
前記色発現層112の上部はエンボシング構造112cを有するとよい。
【0144】
図18に示したように、前記第2電極120が、前記収容溝R
0の形状を定める前記中間層113の側壁をカバーするように形成されれば、前記第1及び第2基板101、102の間の電界分布が均一になる。
【0145】
図19は本発明の他の実施形態による画素の断面図である。但し、
図19に図示された構成要素の中で
図18に図示された構成要素と同一の構成要素に対しては同一の参照符号を併記し、それに対する具体的な説明は省略する。
【0146】
図19を参照すれば、前記色発現層112は前記中間層113の上に具備される。具体的に、前記色発現層112は前記収容溝R
0の形状を定める前記中間層113のテーパーされた側壁を全体的にカバーする。
【0147】
一方、前記第2電極120は、前記収容溝R
0に対応して前記中間層113の上に形成される。本発明の一例として、前記第2電極120の両端部は、前記色発現層112の切断面112dを部分的にカバーするように延長されるとよい。
【0148】
図20は本発明のその他の実施形態による画素の断面図である。
【0149】
図20を参照すれば、前記反射層111と前記中間層113とは前記収容溝R
0に対応する領域から除去されて前記第1基板101の表面を露出させる。前記中間層113は前記反射層111の切断面をカバーし、前記収容溝R
0の形状を定める切断面113cが傾いた形状を有する。
【0150】
前記第2電極120は、前記露出された第1基板101の表面及び前記中間層113の切断面113cの上に形成される。前記第2電極120は均一な厚さに形成されて前記収容溝R
0をふさがない。
【0151】
一方、前記色発現層112は前記中間層113の上面及び前記切断面113cをカバーする。また、前記色発現層119は前記収容溝R
0に対応する領域から除去されて前記第2電極120を露出させる。前記収容溝R
0に隣接する前記色発現層112の切断面112dは傾いた形状を有することができる。また、前記色発現層112の前記切断面112dは前記第2電極120の終端面120aと接するとよい。
【0152】
前記色発現層112の上部はエンボシング構造112cを有するとよい。
【0153】
図20に示したように、前記第2電極120が前記収容溝R
0の形状を定める前記中間層113の切断面113cをカバーするように形成すれば、前記第1及び第2基板101、102の間の電界分布が均一になる。
【0154】
図21は本発明のその他の実施形態による画素の断面図である。但し、
図21に図示された構成要素の中で
図20に図示された構成要素と同一の構成要素に対しては同一の参照符号を併記し、それに対する具体的な説明は省略する。
【0155】
図21を参照すれば、前記色発現層112は前記中間層113の上に具備される。具体的に、前記色発現層112は前記収容溝R
0の形状を定める前記中間層113のテーパーされた切断面113cを全体的にカバーする。
【0156】
一方、前記第2電極120は、前記収容溝R
0に対応して前記中間層113の上に形成される。本発明の一例として、前記第2電極120の両端部は、前記色発現層112の切断面112dを部分的にカバーするように延長されるとよい。
【0157】
図22A及び
図22Bは、第2電極の異なる形状における前記第1及び第2基板の間の水平電界分布を示した波形図である。但し、
図22Aは、
図17に図示された画素の水平電界分布を示した波形図であり、
図22Bは
図20に図示された画素の水平電界分布を示した波形図である。
【0158】
図22A及び
図22Bを参照すれば、前記第1及び第2基板101、102の間の水平電界分布は、前記第2電極120の両端部が前記第1基板101の表面上に位置する場合より、前記第2電極120の両端部が前記中間層113の切断面113cを部分的にカバーするように延長される場合に均一に表れる。したがって、ブラック駆動の時前記電気泳動粒子が前記第1電極側に均一に分布でき、その結果、ブラック駆動の時、光漏れ等を防止することができる。
【0159】
図23A及び
図23Bは第2電極の異なる形状における前記第1及び第2基板の間の垂直電界分布を示した波形図である。但し、
図23Aは、
図17に図示された画素の垂直電界分布を示した波形図であり、
図23Bは、
図20に図示された画素の垂直電界分布を示した波形図である。
【0160】
図23A及び
図23Bを参照すれば、前記色発現層112上部での垂直電界は前記第2電極120の両端部が前記中間層113の切断面113cを部分的にカバーするように延長される場合より前記第2電極120の両端部が前記第1基板101の表面の上のみに位置する場合に強く形成される。
【0161】
前記色発現層112の上部で垂直電界が強く形成されれば、前記収容溝R
0へ移動できなく前記色発現層112の上に残留する前記電気泳動粒子152の量が増加することになる。したがって、ホワイト駆動の時、輝度が低下される問題が発生する。
【0162】
したがって、ブラック及びホワイト駆動の時、表示特性及び輝度特性を向上させるために前記中間層113の切断面113cを部分的にカバーするように前記第2電極120の両端部を延長させるとよい。
【0163】
以上、実施形態を参照して説明したが、該当技術分野の熟練された当業者は、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変形できることは理解できるはずである。