(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1でのバックアップ電源装置では、特に、電池温度が高くなっても小容量電池パックに確実に充電することで、夏場のような高温雰囲気下にあっても充電容量が確保されるため、必要な放電容量が確保されるようになっている。
【0006】
ところが、このようなバックアップ電源装置では、自然エネルギーがたとえば太陽光である場合、たとえば悪天候や夜間等のように太陽光からのエネルギーの供給が絶たれてしまう状況では、充電した電力の消費が尽きてしまうと、その後、太陽光からのエネルギーの供給が得られるまで電力の使用を行うことができないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、たとえば悪天候や夜間等のように太陽光からのエネルギーの供給が絶たれてしまう状況であっても、安定して電力の使用を継続することができる電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電源装置は、第1の自然エネルギー源に接続される第1及び第2のメインバッテリと、第n(以下、nは2以上の自然数である)の自然エネルギー源に接続される第2n−1及び第2nのメインバッテリと、前記第1の自然エネルギー源又は前記第1〜第nの自然エネルギー源に接続されるサブバッテリと、前記第1及び第2のメインバッテリと前記第2n−1及び第2nのメインバッテリのそれぞれに対応し、前記サブバッテリからの電力を前記第1〜第2nのメインバッテリに充電させる第1〜第nの充電回路と、該第1〜第nの充電回路のオン/オフ動作を行わせるための所定の周波数を発生する周波数発生回路と、前記第1〜第2nのメインバッテリの電力を交流に変換するインバータと、前記第1のメインバッテリから前記第1の自然エネルギー源への接続経路と、前記第1のメインバッテリから前記インバータへの接続経路とを切り替える第1の切替スイッチと、前記第2のメインバッテリから前記第1の自然エネルギー源への接続経路と、前記第2のメインバッテリから前記インバータへの接続経路とを切り替える第2の切替スイッチと、前記第2n−1のメインバッテリから前記第nの自然エネルギー源への接続経路と、前記第2n−1のメインバッテリから前記インバータへの接続経路とを切り替える第2n−1の切替スイッチと、前記第2nのメインバッテリから前記第nの自然エネルギー源への接続経路と、前記第2nのメインバッテリから前記インバータへの接続経路とを切り替える第2nの切替スイッチと、前記第1及び第2n−1の切替スイッチ又は前記第2及び第2nの切替スイッチを、前記インバータへの接続経路に接続させる第1のメインスイッチと、前記周波数発生回路を動作させる際にオンされる第2のメインスイッチとを備え、前記第1〜第nの自然エネルギー源からの充電の際は、前記第1のメインバッテリと前記第2n−1のメインバッテリ、又は前記第2のメインバッテリと前記第2nのメインバッテリのそれぞれが並列接続され、前記インバータへの放電の際は、前記第1のメインバッテリと前記第2n−1のメインバッテリ、又は前記第2のメインバッテリと前記第2nのメインバッテリのそれぞれが直列接続され、前記第2のメインスイッチがオンされると、前記サブバッテリからの電力が前記第1〜第nの充電回路により、前記第1及び第2n−1のメインバッテリ又は前記第2及び第2nのメインバッテリに充電されることを特徴とする。
また、本発明の電源装置は、第1の自然エネルギー源に接続される第1及び第2のメインバッテリと、第n(以下、nは2以上の自然数である)の自然エネルギー源に接続される第2n−1及び第2nのメインバッテリと、前記第1の自然エネルギー源又は前記第1〜第nの自然エネルギー源に接続されるサブバッテリと、前記第1及び第2のメインバッテリと前記第2n−1及び第2nのメインバッテリのそれぞれに対応し、前記サブバッテリからの電力を前記第1〜第2nのメインバッテリに充電させる第1〜第nの充電回路と、該第1〜第nの充電回路のオン/オフ動作を行わせるための所定の周波数を発生する周波数発生回路と、前記第1〜第2nのメインバッテリの電力を交流に変換するインバータと、前記第1のメインバッテリから前記第1の自然エネルギー源への接続経路と、前記第1のメインバッテリから前記インバータへの接続経路を切り替える第1の切替スイッチと、前記第2のメインバッテリから前記第1の自然エネルギー源への接続経路と、前記第2のメインバッテリから前記インバータへの接続経路を切り替える第2の切替スイッチと、前記第2n−1のメインバッテリから前記第nの自然エネルギー源への接続経路と、前記第2n−1のメインバッテリから前記インバータへの接続経路を切り替える第2n−1の切替スイッチと、前記第2nのメインバッテリから前記第nの自然エネルギー源への接続経路と、前記第2nのメインバッテリから前記インバータへの接続経路を切り替える第2nの切替スイッチと、前記第1及び第2n−1の切替スイッチ又は前記第2及び第2nの切替スイッチを、前記インバータへの接続経路に接続させる第1のメインスイッチ手段と、前記周波数発生回路を動作させる際にオンされる第2のメインスイッチとを備え、前記第1〜第nの自然エネルギー源からの充電の際は、前記第1のメインバッテリと前記
第2n−1のメインバッテリ、又は前記第2のメインバッテリと前記
第2nのメインバッテリのそれぞれが並列接続され、前記インバータへの放電の際は、前記第1のメインバッテリと前記
第2n−1のメインバッテリ、又は前記第2のメインバッテリと前記
第2nのメインバッテリのそれぞれが直列接続され、前記第2のメインスイッチがオンされると、前記サブバッテリからの電力が前記第1〜第nの充電回路により、前記第1及び
第2n−1のメインバッテリ又は前記第2及び
第2nのメインバッテリに充電され、前記第1のメインスイッチ手段は、励磁切替回路で構成されていることを特徴とする。
本発明の電流検出装置では、たとえば第1〜第nの自然エネルギー源からの充電の際は、第1のメインバッテリと第2n−1のメインバッテリ、第2のメインバッテリと第2nのメインバッテリのそれぞれが並列接続され、インバータへの放電の際は、第1のメインバッテリと第2n−1のメインバッテリ、第2のメインバッテリと第2nのメインバッテリのそれぞれが直列接続され、第2のメインスイッチがオンされると、サブバッテリからの電力が第1〜第nの充電回路により、第1及び第2n−1のメインバッテリ又は第2及び第2nのメインバッテリに充電される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の電源装置によれば、たとえば第1〜第nの自然エネルギー源からの充電の際は、第1のメインバッテリと第
2n−1のメインバッテリ、第2のメインバッテリと第
2nのメインバッテリのそれぞれが並列接続され、インバータへの放電の際は、第1のメインバッテリと第
2n−1のメインバッテリ、第2のメインバッテリと第
2nのメインバッテリのそれぞれが直列接続され、第2のメインスイッチがオンされると、サブバッテリからの電力が第1〜第nの充電回路により、第1及び第
2n−1のメインバッテリ又は第2及び第
2nのメインバッテリに充電されるようにしたので、たとえば悪天候や夜間等のように太陽光からのエネルギーの供給が絶たれてしまう状況であっても、安定して電力の使用を継続することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の電源装置の実施形態の詳細を、
図1〜
図3を参照して説明する。
【0012】
(第1実施形態)
図1に示す電源装置は、主として、バッテリ10a〜10d、20a〜20d、バッテリ30、充電回路40a〜40d、インバータ50、周波数発生回路60を備えている。バッテリ10a〜10d、20a〜20dは、小容量であり、充電及び放電によってAC(100V)電源を出力するためのメインバッテリとされるものであって、たとえば太陽電池90a〜90dに接続されている。すなわち、太陽電池90aには切替スイッチ11a、21aを介してバッテリ10a、20aが接続され、太陽電池90bには切替スイッチ11b、21bを介してバッテリ10b、20bが接続され、太陽電池90cには切替スイッチ11c、21cを介してバッテリ10c、20cが接続され、太陽電池90dには切替スイッチ11d、21dを介してバッテリ10d、20dが接続されている。
【0013】
バッテリ30は、夜間時等において、充電した電力をバッテリ10a〜10d、20a〜20dに再び充電させるためのサブバッテリであり、大容量のものとされている。また、バッテリ30の+端子は充電回路40a〜40dの+端子に接続され、−端子は図中a点に接続されている。なお、充電回路40a〜40dの+端子は、太陽電池90a〜90dの+端子に接続されているため、太陽電池90a〜90dの+端子とバッテリ30の+端子とは、充電回路40a〜40dの+端子を介して接続されることになる。
【0014】
ちなみに、太陽電池90a〜90dからの電流は、ダイオード46aを介してバッテリ30に流れる。このとき、ダイオード46のカソード側の電位が高くなるため、ダイオード46は逆バイアスとなり、ダイオード46のアノード側からカソード側への電流は流れない。一方、バッテリ30からの電流は、ダイオード46を介してバッテリ10a〜10d、20a〜20dに流れる。このとき、ダイオード46aのカソード側の電位が高くなるため、ダイオード46aは逆バイアスとなり、ダイオード46aのアノード側からカソード側への電流は流れない。
【0015】
充電回路40a〜40dは、バッテリ30の電力をバッテリ10a〜10d、20a〜20dに再び充電させるためのものである。ここで、充電回路40aは切替スイッチ11a、21aを介してバッテリ10a、20aに接続され、充電回路40bは切替スイッチ11b、21bを介してバッテリ10b、20bに接続され、充電回路40cは切替スイッチ11c、21cを介してバッテリ10c、20cに接続され、充電回路40dは切替スイッチ11d、21dを介してバッテリ10d、20dに接続されている。
【0016】
インバータ50は、バッテリ10a〜10d、20a〜20dに充電された直流電力をAC(100V)に変換するものであり、+端子が切替スイッチ80を介して切替スイッチ11a、21aに接続され、−端子がバッテリ10a、20dの−端子に接続されている。周波数発生回路60は、切替スイッチ70がオンされると、充電回路40a〜40dに対して充電動作を行わせるための所定の周波数を出力するものである。
【0017】
なお、図中符号12はダイオードであり、符号51はAC(100V)の出力コネクタであり、符号52は切替スイッチ80をオン/オフさせるための(16V)電源回路であり、符号53は周波数発生回路60の電源となるバッテリ54に電力を充電させるための(12V)電源回路である。
【0018】
ここで、バッテリ10a〜10d、20a〜20dはメインバッテリであり、バッテリ30はサブバッテリである。
【0019】
次に、上述した構成の電源装置の動作について説明する。まず、太陽電池90a〜90dからの電力をバッテリ10a〜10d、20a〜20dに充電させる場合は、切替スイッチ11a〜11dを図示の実線方向に傾けることで、太陽電池90a〜90dからの電力がバッテリ10a〜10dに充電される。この場合、バッテリ10a〜10dは並列状態で充電されることになる。また、切替スイッチ21a〜21dを図示の点線方向に傾けることで、太陽電池90a〜90dからの電力がバッテリ20a〜20dに充電される。この場合、バッテリ20a〜20dは並列状態で充電されることになる。このとき、バッテリ30にも、太陽電池90a〜90dからの電力が充電される。なお、切替スイッチ11a〜11d、21a〜21dの切り替えは、切替スイッチ80の切り替えに連動させるようにすることができる。
【0020】
また、インバータ50からAC(100V)を出力させる場合、切替スイッチ80を点線方向に傾けてオンさせる。このとき、切替スイッチ21a〜21dが実線方向に傾けられていると、バッテリ20a〜20dが直列に接続され、DC(48V)がインバータ50によりAC(100V)に変換されて出力される。また、切替スイッチ11a〜11dが点線方向に傾けられると、バッテリ10a〜10dが直列に接続され、DC(48V)がインバータ50によりAC(100V)に変換されて出力される。
【0021】
よって、この場合は、切替スイッチ11a〜11d、21a〜21dを切り替えることで、一方のバッテリ10a〜10dを充電用として用い、他方のバッテリ20a〜20dを放電用として用いることができる。また、他方のバッテリ20a〜20dの電圧が下がった場合は、他方のバッテリ20a〜20dを充電として用い、一方のバッテリ10a〜10dを放電用として用いることができる。
【0022】
一方、夜間時等において、太陽光からのエネルギーの供給が絶たれた場合は、切替スイッチ70をオンさせる。このとき、バッテリ54からの電力が周波数発生回路60に供給されることで、周波数発生回路60から所定の周波数が充電回路40a〜40dに出力される。このとき、切替スイッチ11a〜11d、21a〜21dが図示のように、実線方向に傾けられているとき、バッテリ30からの電力が充電回路40aによりバッテリ10aに充電される。また、充電回路40bによりバッテリ10bに充電され、充電回路40cによりバッテリ10cに充電され、充電回路40dによりバッテリ10dに充電される。この場合、上述したように、切替スイッチ11a〜11d、21a〜21dを切り替えることで、バッテリ30からの電力が充電回路40aによりバッテリ20aに充電される。また、充電回路40bによりバッテリ20bに充電され、充電回路40cによりバッテリ20cに充電され、充電回路40dによりバッテリ20dに充電される。
【0023】
ここで、インバータ50からAC(100V)を出力させる場合、上記同様に、切替スイッチ80を点線方向に傾けてオンさせると、図示のように、切替スイッチ21a〜21dが実線方向に傾けられているとき、他方のバッテリ20a〜20dが直列に接続され、DC(48V)がインバータ50によりAC(100V)に変換されて出力される。また、切替スイッチ11a〜11d、21a〜21dを図中点線方向に傾けることで、一方のバッテリ10a〜10dが直列に接続され、DC(48V)がインバータ50によりAC(100V)に変換されて出力される。
【0024】
このように、第1実施形態では、太陽電池90a〜90dからの電力を充電させる場合、切替スイッチ11a〜11dが図示の実線方向に傾けられることで、バッテリ10a〜10dに充電される。この場合、バッテリ10a〜10dは並列状態で充電されることになる。また、切替スイッチ21a〜21dが図示の点線方向に傾けられることで、バッテリ20a〜20dに充電される。この場合、バッテリ20a〜20dは並列状態で充電されることになる。
【0025】
また、インバータ50側へは、切替スイッチ21a〜21dが実線方向に傾けられることで、バッテリ20a〜20dが直列に接続され、放電される。また、切替スイッチ11a〜11dが点線方向に傾けられることで、バッテリ10a〜10dが直列に接続され、放電される。一方、夜間時等において、太陽光からのエネルギーの供給が絶たれた場合は、バッテリ30からの電力が充電回路40a〜40dによりバッテリ10a〜10d又は20a〜20dに充電される。これにより、たとえば悪天候や夜間等のように太陽光からのエネルギーの供給が絶たれてしまう状況であっても、安定して電力の使用を継続することができる。
【0026】
なお、第1実施形態では、図示のように、太陽電池90aを4個とし、バッテリ10a〜10d、20a〜20dを8個とし、バッテリ30を1個とし、充電回路40a〜40dを4個として説明したが、これらの数はいずれもこれに限定されるものではなく適宜変更可能である。また、第1実施形態では、バッテリ10a〜10d、20a〜20dが2段構成とされているが、3段以上の構成とされていてもよい。
【0027】
(第2実施形態)
図2及び
図3は、第2実施形態を説明するための図であり、以下、
図1と共通する部分には同一符号を付し、重複する説明は適宜行うものとする。また、
図2では、説明の都合上、太陽電池及び充電回路を2個とした場合として説明するものとする。
【0028】
第2実施形態では、主に上述した切替スイッチ80を
図2に示すように、励磁切替回路80Aに置き換えている点に特徴がある。なお、太陽電池90aには切替スイッチ11a、21aを介してバッテリ10a、20aが接続され、太陽電池90bには切替スイッチ11b、21bを介してバッテリ10b、20bが接続されている。
【0029】
バッテリ30の+端子は図中b、c点に接続され、その−端子は図中a点に接続されている。なお、図中a点は、太陽電池90a、90bの−端子に接続されているものとする。充電回路40a、40bは、pnp型のトランジスタ41p、42pと、npn型のトランジスタ41n、42nと、コンデンサ45a、45b、ダイオード46等を備えて構成されている。そして、充電回路40aの出力側は図中b点に接続され、充電回路40bの出力側は図中c点に接続されている。なお、バッテリ30には、太陽電池90a、90bが接続されているが、いずれか一方のみが接続されていてもよい。
【0030】
ここで、太陽電池90a、90bからの電流は、充電回路40a、40bのダイオード46aを介してバッテリ30に流れる。このとき、ダイオード46のカソード側の電位が高くなるため、ダイオード46は逆バイアスとなり、ダイオード46のアノード側からカソード側への電流は流れない。一方、バッテリ30からの電流は、ダイオード46を介してバッテリ10a、20a、10b、20bに流れる。このとき、ダイオード46aのカソード側の電位が高くなるため、ダイオード46aは逆バイアスとなり、ダイオード46aのアノード側からカソード側への電流は流れない。
【0031】
周波数発生回路60は、充電回路40a、40bのトランジスタ41p、42p、41n、42nをオン/オフさせるための周波数を発生させるものであって、トランス61を有している。また、トランス61の一次側には、コンデンサ62、抵抗63、pnp型のトランジスタ61pが設けられている。トランス61の二次側には、npn型のトランジスタ64n、抵抗65が設けられている。
【0032】
励磁切替回路80Aは、
図3に示すように、ソレノイド81a、81b、可動子82、下方接点85に接続される接点84を有した中間部材83、押しボタンスイッチ86a、86b、切替スイッチ87a、87b、コンデンサ88を備えて構成されている。
【0033】
ここで、押しボタンスイッチ86aがa方向に押されると、切替スイッチ87aのみがオンし、(16V)電源回路52からの電力を受けてソレノイド81aが駆動し、可動子82を矢印a方向に引き込む。このとき、中間部材83の接点84が下方接点85から離れることで、切替スイッチ11a、21a、11b、21bは図中実線方向に傾けられるようになっている。一方、押しボタンスイッチ86bがb方向に押されると、切替スイッチ87bのみがオンし、(16V)電源回路52からの電力を受けてソレノイド81bが駆動し、可動子82を矢印b方向に引き込む。このとき、中間部材83の接点84が下方接点85に接続することで、切替スイッチ11a、21a、11b、21bは図中点線方向に傾けられるようになっている。
【0034】
ここで、バッテリ10a〜10b、20a〜20bはメインバッテリであり、バッテリ30はサブバッテリである。また、励磁切替回路80Aは第1のメインスイッチ手段であり、切替スイッチ70は第2のメインスイッチである。また、バッテリ30はサブバッテリである。
【0035】
次に、上述した構成の電源装置の動作について説明する。まず、太陽電池90a、90bからの電力をバッテリ10a、20a、10b、20bに充電させる場合は、上述した押しボタンスイッチ86aをa方向に押すと、(16V)電源回路52を駆動源として動作するソレノイド81aの駆動により、切替スイッチ11a、21a、11b、21bは図中実線方向に傾けられる。このとき、太陽電池90aからの電力がバッテリ10aに充電され、太陽電池90bからの電力がバッテリ20bに充電される。この場合、バッテリ10aとバッテリ20bとは並列状態で充電されることになる。また、切替スイッチ11a、21a、11b、21bは図中点線方向に傾けられると、太陽電池90aからの電力がバッテリ20aに充電され、太陽電池90bからの電力がバッテリ10bに充電される。この場合、バッテリ20aとバッテリ10bとは並列状態で充電されることになる。
【0036】
また、インバータ50からAC(100V)を出力させる場合、上述した押しボタンスイッチ86bをb方向に押すと、(16V)電源回路52を駆動源として動作するソレノイド81bの駆動により、切替スイッチ11a、21a、11b、21bは図中点線方向に傾けられる。このとき、バッテリ20aとバッテリ10bとが直列に接続され、DC(24V)がインバータ50によりAC(100V)に変換されて出力される。また、切替スイッチ11a、21a、11b、21bが図中実線方向に傾けられると、バッテリ10aとバッテリ20bとが直列に接続され、DC(24V)がインバータ50によりAC(100V)に変換されて出力される。
【0037】
一方、夜間時等において、太陽光からのエネルギーの供給が絶たれた場合は、切替スイッチ70をオンさせると、バッテリ30からの電力が充電回路40aによりバッテリ10a又は20aに充電され、また、充電回路40bによりバッテリ30からの電力がバッテリ10b又は20bに充電される。すなわち、バッテリ54からの電力が周波数発生回路60に供給されると、エミッタ接続されているトランジスタ61pからの出力(コンデンサ62抵抗63によって決められた周波数)がトランス61を介し、このトランス61の二次側のトランジスタ64n、64pのベースに与えられる。そして、図中左側のトランジスタ64n、64pの出力(周波数)は充電回路40aに与えられ、図中右側のトランジスタ64n、64pの出力は充電回路40bに与えられる。
【0038】
ここで、充電回路40a、40bでは、トランジスタ41p、41nのエミッタ出力により一方のコンデンサ45aの電圧が所定電圧まで上昇し、トランジスタ42p、42nのエミッタ出力により他方のコンデンサ45bの電圧が所定電圧まで上昇する。そして、切替スイッチ11a、21a、11b、21bが図示のように、実線方向に傾けられているとき、コンデンサ45a、45bの電圧が一定とされると、バッテリ30からの一定電流がそれぞれのバッテリ10a、20bに流れ、切替スイッチ11a、21a、11b、21bが図示のように、点線方向に傾けられているとき、バッテリ20a、10bに流れ、それぞれのバッテリ10a、20a、10b、20bに充電される。
【0039】
ここで、インバータ50からAC(100V)を出力させる場合、上記同様に、押しボタンスイッチ86bをb方向に押すと、ソレノイド81bの駆動により、切替スイッチ11a、21a、11b、21bは図中点線方向に傾けられる。このとき、上述したように、バッテリ10aとバッテリ20bとが直列に接続され、DC(24V)がインバータ50によりAC(100V)に変換されて出力される。また、切替スイッチ11a、21a、11b、21bが図中実線方向に傾けられると、上述したように、バッテリ20aとバッテリ10bとが直列に接続され、DC(24V)がインバータ50によりAC(100V)に変換されて出力される。
【0040】
このように、第2実施形態では、太陽電池90a、90bからの充電の際は、メインバッテリであるバッテリ10a(20a)とメインバッテリであるバッテリ20b(10b)が並列接続される。また、インバータ50側へは、バッテリ10a(20a)とバッテリ20b(10b)とが直列に接続されて放電される。一方、夜間時等において、太陽光からのエネルギーの供給が絶たれた場合は、バッテリ30からの電力が充電回路40aによりバッテリ10a又は20aに充電され、充電回路40bによりバッテリ10b又は20bに充電される。これにより、たとえば悪天候や夜間等のように太陽光からのエネルギーの供給が絶たれてしまう状況であっても、安定して電力の使用を継続することができる。
【0041】
また、第1のメインスイッチ手段である励磁切替回路80Aにより、切替スイッチ11a、21a、11b、21bの切り替えを行わせているため、バッテリ10a、20a、10b、20bに対する充電や放電の切り替えを容易かつ確実に行うことができる。
【0042】
また、充電回路40a、40bにおけるコンデンサ45a、45bを、たとえば2個ずつとしているため、コンデンサ45a、45bを1個とした場合に比べ、コンデンサ45a、45bからの発熱量を小さくすることができる。
【0043】
なお、第2実施形態では、図示のように、太陽電池90aを2個とし、バッテリ10a、20a、10b、20bを4個とし、バッテリ30を1個とし、充電回路40a、40bを2個として説明したが、これらの数はいずれもこれに限定されるものではなく適宜変更可能である。また、第2実施形態では、バッテリ10a〜20b、20a〜10bが2段構成とされているが、上記同様に、3段以上の構成とされていてもよい。
【0044】
また、第2実施形態では、励磁切替回路80Aの構成において、押しボタンスイッチ86a、86bを手動で操作する場合として説明したが、これらの押しボタンスイッチ86a、86bがタイマー装置等により、自動で押下されるようにすることもできる。