特許第5809682号(P5809682)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5809682
(24)【登録日】2015年9月18日
(45)【発行日】2015年11月11日
(54)【発明の名称】データ検出システム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20060101AFI20151022BHJP
【FI】
   G06T7/00 300F
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-219967(P2013-219967)
(22)【出願日】2013年10月23日
(65)【公開番号】特開2015-82219(P2015-82219A)
(43)【公開日】2015年4月27日
【審査請求日】2013年10月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】399041158
【氏名又は名称】西日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 貴志
【審査官】 山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−226257(JP,A)
【文献】 特開2012−183269(JP,A)
【文献】 特開平08−215151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスの外観を撮影したデバイス外観画像毎に、当該デバイス外観画像から検出された当該外観の特徴量であるデバイス特徴量、当該デバイスを使用するユーザにより当該デバイスのデータ表示枠の位置として当該デバイス外観画像内で指定された位置を示すデータ表示枠位置情報、当該デバイス外観画像における当該データ表示枠位置情報の位置にあるデータ表示枠画像からデータを正しく検出できたか否かを示す成功可否を含むレコードを記憶するデバイス外観画像テーブルを備えるDBサーバと、
データを表示しているデバイスのデバイス外観画像からデバイス特徴量を検出するデバイス特徴量検出部、前記デバイス外観画像テーブルから、データを正しく検出できたことを示す成功可否と当該デバイス特徴量を含むレコードを検索し、当該レコードからデータ表示枠位置情報を読み出す制御部、当該デバイス外観画像における当該データ表示枠位置情報の位置にあるデータ表示枠画像からデータを検出するデータ検出部を備える解析サーバと
を含むことを特徴とするデータ検出システム。
【請求項2】
前記DBサーバは、
同一のデバイス特徴量毎に、当該デバイス特徴量を示すデバイス特徴量ID、当該デバイス特徴量、当該デバイス特徴量に対応するデバイス外観画像から得られた複数のデータ表示枠位置情報、当該各データ表示枠位置情報に対応づけられたデータ表示枠IDを含むレコードを記憶するデバイス特徴量テーブルを備え、データが検出されたなら、前記デバイス特徴量テーブルから、当該データに対応するデバイス特徴量およびデータ表示枠位置情報を含むレコードを検索し、当該レコードから、当該デバイス特徴量を示すデバイス特徴量ID、当該データ表示枠位置情報に対応づけられたデータ表示枠IDを読み出し、当該データと当該デバイス特徴量IDと当該データ表示枠IDとを組にして記憶することを特徴とする請求項1記載のデータ検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データを表示するデバイスの外観を撮影したデバイス外観画像からデータを検出するデータ検出システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年では、QRコード(登録商標)で出力されたデータをカメラ付き携帯電話で読み取り、インターネットを介してサーバのデータベースにデータを登録するシステムがある。このようなシステムによれば、データの手入力が不要となるため、ユーザの作業負担を軽減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−269304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、同じく画像からデータを検出するシステムとして、以下のようなものが考えられる。つまり、液晶画面などにデータを表示するデバイスを外観ごと撮影し、得た画像(デバイス外観画像)からデータを検出するシステムである。
【0005】
このシステムを利用するユーザは、まず、データを表示しているデバイスを外観ごとスマートフォンなどで撮影する。スマートフォンには、撮影で得たデバイス外観画像が表示される。ユーザは、表示されたデバイス外観画像内でデータの位置を指定する。これにより、スマートフォンは、指定された位置の画像をサーバに送信する。サーバは、画像から光学文字認識などの技術を利用してデータを検出し、保存する。
【0006】
しかしながら、データの表示位置でない位置を指定したりすると、その位置の画像からデータを検出するのが困難になり、検出したデータの精度が低下する。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、データを表示するデバイスの外観を撮影したデバイス外観画像から検出されるデータの精度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明のデータ検出システムは、デバイスの外観を撮影したデバイス外観画像毎に、当該デバイス外観画像から検出された当該外観の特徴量であるデバイス特徴量、当該デバイスを使用するユーザにより当該デバイスのデータ表示枠の位置として当該デバイス外観画像内で指定された位置を示すデータ表示枠位置情報、当該デバイス外観画像における当該データ表示枠位置情報の位置にあるデータ表示枠画像からデータを正しく検出できたか否かを示す成功可否を含むレコードを記憶するデバイス外観画像テーブルを備えるDBサーバと、データを表示しているデバイスのデバイス外観画像からデバイス特徴量を検出するデバイス特徴量検出部、前記デバイス外観画像テーブルから、データを正しく検出できたことを示す成功可否と当該デバイス特徴量を含むレコードを検索し、当該レコードからデータ表示枠位置情報を読み出す制御部、当該デバイス外観画像における当該データ表示枠位置情報の位置にあるデータ表示枠画像からデータを検出するデータ検出部を備える解析サーバとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のデータ検出システムによれば、データを表示するデバイスの外観を撮影したデバイス外観画像から検出されるデータの精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施の形態に係るデータ検出システムの構成を示す図である。
図2】デバイスの外観を例示した図である。
図3】解析サーバ1の概略構成を示す機能ブロック図である。
図4】DBサーバ2の概略構成を示す機能ブロック図である。
図5】デバイス外観画像テーブル21の各レコードに含まれる情報を示す図である。
図6】デバイス特徴量テーブル22の各レコードに含まれる情報を示す図である。
図7】データテーブル23の各レコードに含まれる情報を示す図である。
図8】初回のデータ検出の際のシーケンスを示す図である。
図9】デバイス特徴量の検出方法の一例を説明するための図である。
図10】2回目以降のデータ検出の際のシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本実施の形態に係るデータ検出システムの構成を示す図である。
【0013】
本実施の形態のデータ検出システムは、解析サーバ1とDBサーバ2を備え、両者は、通信ネットワークNに接続される。
【0014】
データ検出システムは、多くの場合、多数のユーザに利用されるものであり、各ユーザは、データを表示するデバイス3と、デバイス3の外観撮影、撮影した画像の送信などを行うための通信装置4を使用する。通信装置4は、デバイス3が備えない通信機能を補うべく利用される。
【0015】
図1は、あるユーザに使用される2つのデバイス3を例示する。一方は、最高血圧、最低血圧および脈拍数を計測表示できるヘルスケアデバイスであり、他方は、歩数を計測表示できる万歩計(登録商標)である。また、図1は、いわゆるスマートフォンと称される通信装置4を例示する。
【0016】
図2(a)に示すように、ヘルスケアデバイスであるデバイス3は、例えば、最高血圧を表示するデータ表示枠A1と、最低血圧を表示するデータ表示枠A2と、脈拍数を表示するデータ表示枠A3とを備える。図2(b)に示すように、万歩計であるデバイス3は、歩数を表示するデータ表示枠B1を備える。
【0017】
図3は、解析サーバ1の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0018】
解析サーバ1は、デバイス3の外観の特徴量であるデバイス特徴量を検出するデバイス特徴量検出部11と、デバイス3の外観を撮影したデバイス外観画像におけるデータ表示枠の画像であるデータ表示枠画像の位置を示すデータ表示枠位置情報を検出するデータ表示枠位置情報検出部12と、デバイス3に表示されたデータをデータ表示枠画像から検出するデータ検出部13と、解析サーバ1内の制御、DBサーバ2との通信およびDBサーバ2からの情報取得などを担う制御部14とを備える。
【0019】
図4は、DBサーバ2の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0020】
デバイス3の外観を撮影したデバイス外観画像毎のレコードを記憶するデバイス外観画像テーブル21と、同一のデバイス特徴量毎のレコードを記憶するデバイス特徴量テーブル22と、検出されたデータを含むレコードを記憶するデータテーブル23と、各テーブルの読み書き、通信装置4や解析サーバ1との通信などを担う制御部24とを備える。
【0021】
図5は、デバイス外観画像テーブル21の各レコードに含まれる情報を示す図である。
【0022】
デバイス外観画像テーブル21の各レコードは、該当のデバイス外観画像を一意に示すデバイス外観画像ID、デバイス外観画像を撮影した撮影日時、デバイス外観画像から検出されたデバイス3の外観の特徴量であるデバイス特徴量、デバイスを使用するユーザによりデバイスのデータ表示枠の画像としてデバイス外観画像内で指定されたデータ表示枠画像の位置を示すデータ表示枠位置情報、デバイス外観画像におけるデータ表示枠位置情報の位置にあるデータ表示枠画像からデータを正しく検出できたか否かを示す成功可否とを含む。
【0023】
図6は、デバイス特徴量テーブル22の各レコードに含まれる情報を示す図である。
【0024】
デバイス特徴量テーブル22の各レコードは、該当のデバイス特徴量を一意に示すデバイス特徴量ID、デバイス特徴量、デバイス特徴量に対応するデバイス外観画像から得られた1以上のデータ表示枠位置情報、各データ表示枠位置情報に対応づけられたデータ表示枠IDを含む。データ表示枠IDは、該当のデータ表示枠位置情報に対応するデータ表示枠を示すものである。
【0025】
図7は、データテーブル23の各レコードに含まれる情報を示す図である。
【0026】
データテーブル23の各レコードは、該当のデバイス外観画像から検出された1以上のデータ、各データに対応ずけられたデータ表示枠ID、デバイス外観画像を撮影したユーザを一意に示すユーザID、デバイス外観画像に対応するデバイス特徴量ID、撮影の日時を含む。
【0027】
図は、最高血圧を表示するデータ表示枠A1を示すデータ表示枠ID「HIGH」と、最低血圧を表示するデータ表示枠A2を示すデータ表示枠ID「LOW」と、脈拍数を表示するデータ表示枠A3を示すデータ表示枠ID「PULSE」とを例示している。
【0028】
図8は、初回のデータ検出の際のシーケンスを示す図である。
【0029】
ユーザは、例えば、ヘルスケアデバイスであるデバイス3を操作し、これにより、例えばデバイス3は、ユーザの最高血圧、最低血圧および脈拍数を測定し、表示する(S1)。
【0030】
ユーザは、デバイス3の外観を、例えばスマートフォンである通信装置4で撮影する(S3)。
【0031】
通信装置4は、撮影した画像であるデバイス外観画像を解析サーバ1に送信する(S5)。
【0032】
または、万歩計であるデバイス3が歩数を表示し(S1)、通信装置4は、歩数を表示したデバイス3を撮影し、万歩計のデバイス外観画像を解析サーバ1に送信する(S5)。
【0033】
解析サーバ1のデバイス特徴量検出部11は、デバイス外観画像から当該外観の特徴量であるデバイス特徴量を検出する(S11)。
【0034】
図9に示すように、デバイス特徴量検出部11は、例えば、デバイス外観画像Iにおける特徴点を、X座標、Y座標、サイズ、ラプラシアン、ベクトル、色などの数値に変換し、この数値をデバイス特徴量とする。
【0035】
図8に戻り説明を続ける。
【0036】
解析サーバ1の制御部14は、デバイス特徴量とデバイス外観画像をDBサーバ2に送信する(S13)。
【0037】
DBサーバ2は、デバイス外観画像を図示しないテーブルに保存する。
【0038】
ユーザは、デバイス外観画像が表示された通信装置4の画面において、例えば、各データ表示枠A1、A2、A3につき、そのデータ表示枠の位置に指などで触れ、位置を指定する(S21)。
【0039】
また、ユーザは、通信装置4に対し、各データ表示枠A1、A2、A3に対応するデータ表示枠IDを入力する(S23)。
【0040】
これにより、通信装置4は、デバイス外観画像から、触れた位置に基づいて、各データ表示枠A1、A2、A3についてデータ表示枠画像を切り出し(S25)、データ表示枠画像とデータ表示枠IDの組をDBサーバ2に送信する(S27)。
【0041】
なお、データ表示枠画像に対しては、デバイスの特徴点のデータベース(図示せず)から類似の情報を取り出し、これにより、ゆがみ補正を行ってもよい。ゆがみ補正とは、例えば、表示されたデータが斜めになっているようなデータ表示枠画像においてデータを斜めでなくするようにデータ表示枠画像を変換する処理である。
【0042】
また、データ表示枠画像に対しては、不要な文字を除去する、いわゆるノイズ除去処理を行ってもよい。ゆがみ補正やノイズ除去により、データ検出の精度を高めることができる。
【0043】
DBサーバ2の制御部24は、デバイス外観画像テーブル21に各データ表示枠画像のレコードを生成し、各レコードに、受信したデバイス外観画像に対応するデバイス外観画像ID、デバイス外観画像の撮影日時、受信したデバイス特徴量を記憶させる(S31)。
【0044】
また、DBサーバ2の制御部24は、受信した各データ表示枠画像を解析サーバ1に送信する(S33)。
【0045】
解析サーバ1のデータ表示枠位置情報検出部12は、受信した各データ表示枠画像につき、先に受信したデバイス外観画像から、データ表示枠画像の位置を示すデータ表示枠位置情報を検出する(S41)。
【0046】
また、解析サーバ1のデータ検出部13は、各データ表示枠画像からデータを検出する(S43)。例えば、データ検出部13は、光学文字認識(optical character recognition)の技術を用い、数字や文字を検出する。
【0047】
解析サーバ1の制御部14は、各データ表示枠画像につき、対応するデータ表示枠位置情報とデータの組をDBサーバ2に送信する(S45)。
【0048】
DBサーバ2の制御部24は、各データ表示枠位置情報を、デバイス外観画像テーブル21の該当レコードに記憶させる(S51)。
【0049】
また、DBサーバ2の制御部24は、各データを通信装置4に送信する(S53)。
【0050】
通信装置4は、各データを表示する(S61)。
【0051】
ユーザは、各データにつき、正しく検出できたか否か、つまりデータ検出の成功可否を判定する。具体的には、ユーザは、通信装置4に表示されたデータがデバイス3に表示されたデータに一致するか否かを判定する。そして、ユーザは、成功可否を通信装置4に入力する(S63)。通信装置4は、各データにつき、成功可否をDBサーバ2に送信する(S65)。
【0052】
DBサーバ2の制御部24は、各成功可否を、デバイス外観画像テーブル21の該当レコードに記憶させる(S71)。
【0053】
また、DBサーバ2の制御部24は、成功のデータが1以上あれば、デバイス特徴量テーブル22に1レコードを生成し、該当のデバイス特徴量に対応するデバイス特徴量ID、デバイス特徴量、成功したデータに対応するデータ表示枠位置情報、各データ表示枠位置情報に対応づけてデータ表示枠IDを記憶させる(S73)。
【0054】
また、DBサーバ2の制御部24は、成功のデータが1以上あれば、データテーブル23に1レコードを生成し、各データ、各データに対応するデータ表示枠ID、ユーザを一意に示すユーザID、デバイス外観画像に対応するデバイス特徴量ID、撮影の日時を記憶させる(S75)。ユーザIDは、例えば、利用に際してユーザ認証などを行い、その際に取得すればよい。
【0055】
図10は、2回目以降のデータ検出の際のシーケンスを示す図である。なお、初回のデータ検出は成功したこととする。
【0056】
ユーザは、デバイス3を操作し、これにより、例えばデバイス3は、ユーザの最高血圧、最低血圧および脈拍数を測定し、表示する(S1)。このユーザは、図8で説明で言及ユーザでもよいし、別のユーザでもよい。
【0057】
ユーザは、例えば、スマートフォンである通信装置4でデバイス3の外観を撮影する(S3)。
【0058】
通信装置4は、撮影した画像であるデバイス外観画像を解析サーバ1に送信する(S5)。
【0059】
解析サーバ1のデバイス特徴量検出部11は、デバイス外観画像から当該外観の特徴量であるデバイス特徴量を検出する(S11)。
【0060】
解析サーバ1の制御部14は、デバイス外観画像をDBサーバ2に送信する(S15)。
【0061】
DBサーバ2は、デバイス外観画像を図示しないテーブルに保存する。
【0062】
解析サーバ1の制御部24は、DBサーバ2のデバイス外観画像テーブル21から、データを正しく検出できたことを示す成功可否と当該デバイス特徴量を含むレコードを検索し、レコードからデータ表示枠位置情報を読み出す(S101)。
【0063】
解析サーバ1のデータ検出部13は、デバイス外観画像から、読み出したデータ表示枠位置情報により示される位置の画像であるデータ表示枠画像を切り出し(S103)、データ表示枠画像からデータを検出する(S105)。このデータは、過去においてデータ検出に成功したデータ表示枠画像の位置を示すデータ表示枠位置情報を用いて検出したものなので、正しいデータと言える。
【0064】
解析サーバ1の制御部14は、各データ表示枠画像につき、対応するデータ表示枠位置情報とデータの組をDBサーバ2に送信する(S107)。
【0065】
DBサーバ2の制御部24は、各データ表示枠位置情報につき、デバイス特徴量テーブル22から、データ表示枠位置情報と該当のデバイス特徴量を含むレコードを検索し、当該レコードから各データ表示枠IDおよびデバイス特徴量IDを読み出す(S111)。
【0066】
また、DBサーバ2の制御部24は、データテーブル23に1レコードを生成し、各データ、読み出した各データ表示枠ID、ユーザID、読み出したデバイス特徴量ID、撮影の日時を記憶させる(S113)。このレコードでは、各データは、対応するデータ表示枠IDに対応づけられる。
【0067】
また、DBサーバ2の制御部24は、各データを通信装置4に送信する(S115)。
【0068】
通信装置4は、各データを表示する(S121)。
【0069】
ユーザは、各データの検出が成功したことを確認する。具体的には、ユーザは、通信装置4に表示されたデータがデバイス3に表示されたデータに一致することを確認する。
【0070】
なお、このようなデータ確認は万全を期すために行うものであり、その必要がない場合は、省略してもよい。
【0071】
以上のように、本実施の形態に係るデータ検出システムによれば、デバイス3の外観を撮影したデバイス外観画像毎に、デバイス外観画像から検出された外観の特徴量であるデバイス特徴量、デバイスを使用するユーザによりデバイスのデータ表示枠の位置としてデバイス外観画像内で指定された位置を示すデータ表示枠位置情報、デバイス外観画像におけるデータ表示枠位置情報の位置にあるデータ表示枠画像からデータを正しく検出できたか否かを示す成功可否を含むレコードを記憶するデバイス外観画像テーブル21を備えるDBサーバ2と、データを表示しているデバイス3のデバイス外観画像からデバイス特徴量を検出するデバイス特徴量検出部11、デバイス外観画像テーブル21から、データを正しく検出できたことを示す成功可否とデバイス特徴量を含むレコードを検索し、レコードからデータ表示枠位置情報を読み出す制御部14、デバイス外観画像におけるデータ表示枠位置情報の位置にあるデータ表示枠画像からデータを検出するデータ検出部13を備える解析サーバ1とを含むので、検出されるデータの精度を向上させることができる。
【0072】
また、一旦データ検出に成功すれば、以降は、データ表示枠の位置指定を不要にできる。よって、システムを早期に運用できる。また、データ表示枠の事前登録が不要なので、特に多種類のデバイスを運用する際にメリットが大きい。また、デバイスの種類はデバイス外観画像で区別でき、よって、複数のデバイスでの運用が可能である。
【0073】
また、DBサーバ2は、同一のデバイス特徴量毎に、デバイス特徴量を示すデバイス特徴量ID、デバイス特徴量、デバイス特徴量に対応するデバイス外観画像から得られた複数のデータ表示枠位置情報、各データ表示枠位置情報に対応づけられたデータ表示枠IDを含むレコードを記憶するデバイス特徴量テーブル22を備え、データが検出されたなら、デバイス特徴量テーブル22から、データに対応するデバイス特徴量およびデータ表示枠位置情報を含むレコードを検索し、レコードから、デバイス特徴量を示すデバイス特徴量ID、データ表示枠位置情報に対応づけられたデータ表示枠IDを読み出し(S111)、データとデバイス特徴量IDとデータ表示枠IDとを組にして記憶する(S113)ので、同一のデバイスに表示された複数のデータを区別して管理することができる。すなわち、例えば、最高血圧、最低血圧、脈拍数を混同することなく認識できる。
【0074】
なお、本実施の形態では、通信装置としてスマートフォンを例示したが、これに限らず、通信装置は、例えば、通信機能を有するパーソナルコンピュータなどでもよい。その際、画像は、パーソナルコンピュータに接続したカメラなどで撮影すればよい。その際、データの位置指定は、ディスプレイに表示したデバイス外観画像においてマウスなどで行えばよい。
【0075】
また、本実施の形態では、データを表示するデバイスとしてヘルスケアデバイスと万歩計を例示したが、これに限らず、データを表示するデバイスとしては、例えば、家電製品、計器など、様々なものが考えられる。
【0076】
また、本実施の形態では、画像からデータを検出する方法の一例として、光学文字認識を例示したが、データ検出はこれに限らない。例えば、体重計の針の位置から体重を検出するようなデータ検出でもよい。
【0077】
また、本実施の形態では、解析サーバ1とDBサーバ2を分けたが、これらを1つのサーバ内に構成してもよい。
【0078】
また、本実施の形態では、初回でデータ検出が成功したこととしたが、検出成功は2回目以降でもよい。
【符号の説明】
【0079】
1…解析サーバ
2…DBサーバ
3…デバイス
4…通信装置
11…デバイス特徴量検出部
12…データ表示枠位置情報検出部
13…データ検出部
14、24…制御部
21…デバイス外観画像テーブル
22…デバイス特徴量テーブル
23…データテーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10