(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コントローラは、前記オブジェクトにおける前記操作の位置と、当該操作の終了時のオブジェクトの向きが所定の条件を満足する場合には、前記ロック画面を前記他の画面に遷移させる請求項1に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照しつつ実施形態を詳細に説明する。以下では、タッチスクリーンを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明する。
【0013】
(実施形態)
図1から
図3を参照しながら、本実施形態に係るスマートフォン1の全体的な構成について説明する。
図1から
図3に示すように、スマートフォン1は、ハウジング20を有する。ハウジング20は、フロントフェイス1Aと、バックフェイス1Bと、サイドフェイス1C1〜1C4とを有する。フロントフェイス1Aは、ハウジング20の正面である。バックフェイス1Bは、ハウジング20の背面である。サイドフェイス1C1〜1C4は、フロントフェイス1Aとバックフェイス1Bとを接続する側面である。以下では、サイドフェイス1C1〜1C4を、どの面であるかを特定することなく、サイドフェイス1Cと総称することがある。
【0014】
スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3A〜3Cと、照度センサ4と、近接センサ5と、レシーバ7と、マイク8と、カメラ12とをフロントフェイス1Aに有する。スマートフォン1は、スピーカ11と、カメラ13とをバックフェイス1Bに有する。スマートフォン1は、ボタン3D〜3Fと、コネクタ14とをサイドフェイス1Cに有する。以下では、ボタン3A〜3Fを、どのボタンであるかを特定することなく、ボタン3と総称することがある。
【0015】
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELパネル(Organic Electro−Luminescence panel)、又は無機ELパネル(Inorganic Electro−Luminescence panel)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、及び図形等を表示する。
【0016】
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指、ペン、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、ペン、又はスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触した位置を検出することができる。
【0017】
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下では、説明を簡単にするため、タッチスクリーン2Bが接触を検出する指、ペン、又はスタイラスペン等を単に「指」ということがある。
【0018】
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触、接触が検出された位置、接触が検出された間隔、及び接触が検出された回数の少なくとも1つに基づいてジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、タッチスクリーン2Bに対して行われる操作である。スマートフォン1によって判別されるジェスチャには、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等が含まれる。
【0019】
「タッチ」は、タッチスクリーン2Bに指が触れるジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに指が接触するジェスチャをタッチとして判別する。「ロングタッチ」は、タッチスクリーン2Bに指が一定時間以上触れるジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに指が一定時間以上接触するジェスチャをロングタッチとして判別する。
【0020】
「リリース」は、指がタッチスクリーン2Bから離れるジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーン2Bから離れるジェスチャをリリースとして判別する。「スワイプ」は、指がタッチスクリーン2Bに接触したままで移動するジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーン2Bに接触したままで移動するジェスチャをスワイプとして判別する。
【0021】
「タップ」は、タッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャをタップとして判別する。「ダブルタップ」は、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャをダブルタップとして判別する。
【0022】
「ロングタップ」は、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャをロングタップとして判別する。「ドラッグ」は、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャである。スマートフォン1は、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャをドラッグとして判別する。
【0023】
「フリック」は、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャをフリックとして判別する。フリックは、指が画面の上方向へ移動する「上フリック」、指が画面の下方向へ移動する「下フリック」、指が画面の右方向へ移動する「右フリック」、指が画面の左方向へ移動する「左フリック」等を含む。
【0024】
「ピンチイン」は、複数の指が近付く方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が近付く方向にスワイプするジェスチャをピンチインとして判別する。「ピンチアウト」は、複数の指が遠ざかる方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が遠ざかる方向にスワイプするジェスチャをピンチアウトとして判別する。
【0025】
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bを介して判別するこれらのジェスチャに従って動作を行う。このため、利用者にとって直感的で使いやすい操作性が実現される。判別されるジェスチャに従ってスマートフォン1が行う動作は、ディスプレイ2Aに表示されている画面に応じて異なる。以下では、説明を簡単にするために、「タッチスクリーン2Bがジェスチャを検出し、検出されたジェスチャの種別をスマートフォン1がXと判別すること」を、「スマートフォン1がXを検出する」、又は「コントローラがXを検出する」と記載することがある。
【0026】
図4を参照しながら、ディスプレイ2Aに表示される画面の例について説明する。
図4は、ホーム画面の一例を示している。ホーム画面は、デスクトップ、又は待受画面と呼ばれることもある。ホーム画面は、ディスプレイ2Aに表示される。ホーム画面は、スマートフォン1にインストールされているアプリケーションのうち、どのアプリケーションを実行するかを利用者に選択させる画面である。スマートフォン1は、ホーム画面で選択されたアプリケーションをフォアグランドで実行する。フォアグランドで実行されるアプリケーションの画面は、ディスプレイ2Aに表示される。ディスプレイ2Aには、
図4に示すホーム画面40のほかに、ロック画面が表示される。ロック画面は、利用者の誤操作の防止およびセキュリティの観点から、所定のロック解除操作以外の操作を受け付けない。例えば、ホーム画面40が表示されているときに何の操作も検出されることなく所定の時間が経過した場合に、スマートフォン1は、ディスプレイ2Aにロック画面を表示させることもある。
【0027】
スマートフォン1は、ホーム画面にアイコンを配置することができる。
図4に示すホーム画面40には、複数のアイコン50が配置されている。それぞれのアイコン50は、スマートフォン1にインストールされているアプリケーションと予め対応付けられている。スマートフォン1は、アイコン50に対するジェスチャを検出すると、そのアイコン50に対応付けられているアプリケーションを実行する。例えば、スマートフォン1は、メールアプリケーションに対応付けられたアイコン50に対するタップが検出されると、メールアプリケーションを実行する。
【0028】
アイコン50は、画像と文字列を含む。アイコン50は、画像に代えて、記号又は図形を含んでもよい。アイコン50は、画像又は文字列のいずれか一方を含まなくてもよい。アイコン50は、配置パターンに基づいて配置される。アイコン50の背後には、壁紙41が表示される。壁紙は、フォトスクリーン又はバックスクリーンと呼ばれることもある。スマートフォン1は、任意の画像を壁紙41として用いることができる。利用者の設定に従って任意の画像が壁紙41として決定されてもよい。
【0029】
スマートフォン1は、ホーム画面の数を増減することができる。スマートフォン1は、例えば、ホーム画面の数を利用者による設定に従って決定する。スマートフォン1は、ホーム画面の数が複数であっても、選択された1つをディスプレイ2Aに表示する。
【0030】
スマートフォン1は、ホーム画面上に、1つ又は複数のロケータを表示する。ロケータの数は、ホーム画面の数と一致する。ロケータは、どのホーム画面が現在表示されているかを示す。現在表示されているホーム画面に対応するロケータは、他のロケータと異なる態様で表示される。
【0031】
図4に示す例では、4つのロケータ51が表示されている。これは、ホーム画面40の数が4つであることを示す。さらに、
図4に示す例では、左から2番目のシンボルが他のシンボルと異なる態様で表示されている。これは、現在、左から2番目のホーム画面がディスプレイ2Aに表示されていることを示している。
【0032】
スマートフォン1は、ホーム画面を表示中にジェスチャを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を切り替える。例えば、スマートフォン1は、右フリックを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を1つ左のホーム画面に切り替える。例えば、スマートフォン1は、左フリックを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を1つ右のホーム画面に切り替える。
【0033】
ディスプレイ2Aの上端には、領域42が設けられている。領域42には、充電池の残量を示す残量マーク43、及び通信用の電波の電界強度を示す電波レベルマーク44が表示される。スマートフォン1は、領域42に、時刻、天気、実行中のアプリケーション、通信システムの種別、電話のステータス、装置のモード、装置に生じたイベント等を表示してもよい。このように、領域42は、利用者に対して各種の通知を行うために用いられる。領域42は、ホーム画面40以外の画面でも設けられることがある。領域42が設けられる位置は、ディスプレイ2Aの上端に限定されない。
【0034】
図4に示したホーム画面40は、一例であり、各種の要素の形態、各種の要素の配置、ホーム画面40の数、及びホーム画面40での各種の操作の仕方等は上記の説明の通りでなくてもよい。
【0035】
図5は、スマートフォン1の構成を示すブロック図である。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、レシーバ7と、マイク8と、ストレージ9と、コントローラ10と、スピーカ11と、カメラ12及び13と、コネクタ14と、加速度センサ15と、方位センサ16と、ジャイロスコープ17とを有する。
【0036】
タッチスクリーンディスプレイ2は、上述したように、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、又は図形等を表示する。タッチスクリーン2Bは、ジェスチャを検出する。
【0037】
ボタン3は、利用者によって操作される。ボタン3は、ボタン3A〜ボタン3Fを有する。コントローラ10はボタン3と協働することによってボタン3に対する操作を検出する。ボタン3に対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、トリプルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュである。
【0038】
ボタン3A〜3Cは、例えば、ホームボタン、バックボタン、又はメニューボタンである。ボタン3Dは、例えば、スマートフォン1のパワーオン/オフボタンである。ボタン3Dは、スリープ/スリープ解除ボタンを兼ねてもよい。ボタン3E及び3Fは、例えば、音量ボタンである。
【0039】
照度センサ4は、照度を検出する。照度は、光の強さ、明るさ、又は輝度を示す。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2が顔に近付けられたことを検出する。照度センサ4及び近接センサ5は、一つのセンサとして構成されていてもよい。
【0040】
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によって行われる通信方式は、無線通信規格である。無線通信規格として、例えば、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格がある。セルラーフォンの通信規格として、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。無線通信規格として、例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)等がある。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
【0041】
レシーバ7及びスピーカ11は、コントローラ10から送信される音声信号を音声として出力する。レシーバ7は、例えば、通話時に相手の声を出力するために用いられる。スピーカ11は、例えば、着信音及び音楽を出力するために用いられる。レシーバ7及びスピーカ11の一方が、他方の機能を兼ねてもよい。マイク8は、利用者等の音声を音声信号へ変換してコントローラ10へ送信する。
【0042】
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ9は、半導体記憶デバイス、及び磁気記憶デバイス等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶デバイスを含んでよい。ストレージ9は、複数の種類の記憶デバイスを含んでよい。ストレージ9は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。
【0043】
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ2Aに画面を表示させ、タッチスクリーン2Bによって検出されるジェスチャに応じた処理をコントローラ10に実行させる。制御プログラムは、例えば、OSである。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は非一過的な記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
【0044】
ストレージ9は、例えば、制御プログラム9A、メールアプリケーション9B、ブラウザアプリケーション9C、使用状況データ9Y、及び設定データ9Zを記憶する。メールアプリケーション9Bは、電子メール機能を提供する。電子メール機能は、例えば、電子メールの作成、送信、受信、及び表示等を可能にする。ブラウザアプリケーション9Cは、WEBブラウジング機能を提供する。WEBブラウジング機能は、例えば、WEBページの表示、及びブックマークの編集等を可能にする。使用状況データ9Yは、スマートフォン1にインストールされているアプリケーションの使用状況に関する情報を含む。例えば、使用状況データ9Yは、画面、行、列、画像、名前、インストール日時、使用回数、及び最終使用日時等の項目を有し、スマートフォン1にインストールされているアプリケーション毎にデータを保持する。設定データ9Zは、スマートフォン1の動作に関する各種の設定に関する情報およびロック状態を解除するロック解除条件を含む。ストレージ9は、ロック状態を解除するためのロック解除条件の情報を記憶する。ロック解除条件については、後述する。
【0045】
制御プログラム9Aは、スマートフォン1を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム9Aは、例えば、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって、通話を実現させる。制御プログラム9Aが提供する機能には、ディスプレイ2Aに表示されているロック画面上の表示位置を維持しつつ、オブジェクトの向きを、オブジェクトに対する操作に従って変更させる制御機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能は、メールアプリケーション9B等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
【0046】
コントローラ10は、演算回路である。演算回路は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−chip)、MCU(Micro Control Unit)、又はFPGA(Field−Programmable Gate Array)である。コントローラ10は、スマートフォン1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
【0047】
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。そして、コントローラ10は、データ及び命令に応じて機能部を制御し、それによって各種機能を実現する。コントローラ10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。機能部は、ディスプレイ2A、通信ユニット6、マイク8、及びスピーカ11を含むが、これらに限定されない。検出部は、タッチスクリーン2B、ボタン3、照度センサ4、近接センサ5、レシーバ7、カメラ12、カメラ13、加速度センサ15、方位センサ16、及びジャイロスコープ17を含むがこれらに限定されない。
【0048】
コントローラ10は、例えば、制御プログラム9Aを実行することにより、ロック画面上のオブジェクトの表示位置を維持しつつ、オブジェクトに対する操作をタッチスクリーン2Bを介して検出し、検出結果に従ってオブジェクトを回転させる。コントローラ10は、ロック画面上のオブジェクトに対する操作に応じてロック状態を解除し、
図4に示すホーム画面40などをディスプレイ2Aに表示させる。
【0049】
カメラ12は、フロントフェイス1Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、バックフェイス1Bに面している物体を撮影するアウトカメラである。
【0050】
コネクタ14は、他の装置が接続される端子である。コネクタ14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)(登録商標)、ライトピーク(サンダーボルト(登録商標))、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。コネクタ14は、Dockコネクタのような専用の端子でもよい。コネクタ14に接続される装置は、例えば、外部ストレージ、スピーカ、及び通信装置である。
【0051】
加速度センサ15は、スマートフォン1に働く加速度の方向及び大きさを検出する。方位センサ16は、地磁気の向きを検出する。ジャイロスコープ17は、スマートフォン1の角度及び角速度を検出する。加速度センサ15、方位センサ16及びジャイロスコープ17の検出結果は、スマートフォン1の位置及び姿勢の変化を検出するために、組み合わせて利用される。
【0052】
図5においてストレージ9が記憶するプログラムの一部又は全部は、通信ユニット6による無線通信で他の装置からダウンロードされてもよい。
図5においてストレージ9が記憶するプログラムの一部又は全部は、ストレージ9に含まれる読み取り装置が読み取り可能な非一過的な記憶媒体に記憶されていてもよい。
図5においてストレージ9が記憶するプログラムの一部又は全部は、コネクタ14に接続される読み取り装置が読み取り可能な非一過的な記憶媒体に記憶されていてもよい。非一過的な記憶媒体は、例えば、CD(登録商標)、DVD(登録商標)、Blu−ray(登録商標)等の光ディスク、光磁気ディスク、又はメモリカードである。
【0053】
図5に示したスマートフォン1の構成は一例であり、本出願の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。例えば、ボタン3の数と種類は
図5の例に限定されない。スマートフォン1は、画面に関する操作のためのボタンとして、ボタン3A〜3Cに代えて、テンキー配列又はQWERTY配列等のボタンを備えていてもよい。スマートフォン1は、画面に関する操作のために、ボタンを1つだけ備えてよいし、ボタンを備えなくてもよい。
図5に示した例では、スマートフォン1が2つのカメラを備えるが、スマートフォン1は、1つのカメラのみを備えてもよいし、カメラを備えなくてもよい。
図5に示した例では、スマートフォン1が位置及び姿勢を検出するために3種類のセンサを備えるが、スマートフォン1は、このうちいくつかのセンサを備えなくてもよい。あるいは、スマートフォン1は、位置及び姿勢の少なくとも一つを検出するための他の種類のセンサを備えてもよい。
【0054】
図6、
図7及び
図8を参照しながら、制御プログラム9Aが提供する機能に基づく制御の例について説明する。制御プログラム9Aが提供する機能には、ロック画面60上のオブジェクトに対する操作を検出し、検出結果に従ってオブジェクトを回転させる機能、およびオブジェクトに対する操作に応じてロック状態を解除する機能が含まれる。オブジェクトを回転させることには、オブジェクトの表示位置を変えることなく移動させること、およびオブジェクトの表示位置を変えることなく向きを変えることが含まれる。具体的には、スマートフォン1は、制御プログラム9Aが提供する機能に基づいて、ロック画面60上に表示されたオブジェクトに対する利用者の操作に従って、オブジェクトの表示位置を維持しつつ回転させる。オブジェクトの表示位置を維持することには、オブジェクトの移動またはオブジェクトの回転に関わらず、ロック画面60においてオブジェクトが占める位置が略同一である状態が含まれる。スマートフォン1は、オブジェクトに対する操作内容に応じて、ロック状態を解除し、
図4に示すホーム画面40などを表示させる。
【0055】
図6は、ロック画面の一例を示している。
図6に示すロック画面60は、例えば、ロック状態で、ブラックアウト状態から復帰したときにディスプレイに最初に表示される画面である。
図6に示すように、ロック画面60には、曜日と日付が記された壁紙61と、ベゼル62および時計部分63を含む時計のオブジェクト64とが表示される。ベゼル62は、利用者の操作により移動可能なオブジェクトである。時計部分63は、移動しない固定のオブジェクトであるが、中心65で組み合された長針と短針により時刻を刻む。以下、
図6に示すロック画面60を、初期状態のロック画面60と表記する。
【0056】
図7は、ロック画面上に表示された時計のオブジェクトに対する利用者の操作に応じた制御の一例を示す図である。
図7では、時計のオブジェクト64に含まれるベゼル62へのタッチ、時計回りのスワイプおよびベゼル62からのリリースを含む一連のタッチジェスチャがタッチスクリーン2Bによって時系列に検出された場合に、スマートフォン1により実行される制御の例を示している。
【0057】
ステップS11に示すように、利用者の指によりタッチが行われると、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bの検出結果を取得して、ベゼル62へのタッチが検出された位置を特定する。例えば、利用者の指によりベゼル62の数字「20」が表記されている位置がタッチされた場合には、スマートフォン1は、ベゼル62において数字「20」が表記されている位置を、タッチが検出された位置として特定する。
【0058】
続いて、ステップS12に示すように、利用者の指によりベゼル62のスワイプが行われると、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bの検出結果を取得して、取得した検出結果に従って、指の動きに追随するようにベゼル62を回転させる。例えば、ステップS12に示すように、利用者の指によりベゼル62上を時計回りにスワイプされた場合には、スマートフォン1は、ロック画面60においてベゼル62が表示されている位置を維持したままで、時計回りにベゼル62を回転させる。スマートフォン1は、利用者の指によるベゼル62からのリリースが検出されるまで、タッチスクリーン2Bの検出結果を取得し、取得した検出結果に従ってベゼル62を回転させる処理を続ける。
【0059】
続いて、ステップS13に示すように、利用者の指のリリースが検出されると、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bの検出結果を取得し、ベゼル62からのリリースが検出された位置を特定する。例えば、スマートフォン1は、ステップS13においてベゼル62の数字「20」が表記されている位置を、リリースがあった位置として特定する。スワイプによりベゼル62が回転した後のベゼル62の数字「20」が表記されている位置は、ベゼル62が回転する前のロック画面60において、ベゼル62の数字「40」が表記されている位置に対応する。
【0060】
続いて、スマートフォン1は、ベゼル62へのタッチが検出された位置およびベゼル62の向きが、ストレージ9に記憶されたロック解除条件を満足するか否かを判定し、ロック解除条件を満足する場合には、ロック状態を解除する。スマートフォン1は、ベゼル62に表記された数字の中の1つの数字と、ベゼル62の向きと組合せをロック解除条件として記憶する。ロック解除条件は、例えば、ベゼル62に表記された数字の1つと、ベゼル62の向きとを含む。ロック解除条件の1つである数字は、ベゼル62に表記された数字のうち、ベゼル62へのタッチが検出された位置に対応する数字を照合するためのものである。ロック解除条件のもう1つであるベゼル62の向きは、利用者の操作に応じて回転したベゼル62の向きを照合するためのものである。ここで、ロック解除条件の一例を説明する。スマートフォン1は、ロック解除条件の1つである数字に、ベゼル62に表記された数字「20」を設定する。さらに、スマートフォン1は、
図6に示す初期状態のロック画面60のベゼル62の向きを基準として、時計回りに120度回転したときのベゼル62の向きを設定する。スマートフォン1は、ベゼル62の数字とベゼル62の向きとの組合せを、ロック解除条件としてストレージ9に記憶する。スマートフォン1は、ベゼル62へのタッチおよびリリースが検出された位置を用いて、回転後のベゼル62の向きを特定する。例えば、スマートフォン1は、ベゼルの回転方向、ベゼル62へのタッチおよびリリースが検出された位置、および中心65の3点のなす角度を算出し、タッチが検出された位置と、算出した角度とに基づいて、ベゼル62の向きを特定する。そして、
図7のステップS11〜ステップS13に示す例のように、ベゼル62へのタッチが検出された位置およびベゼル62の向きが、ストレージ9に記憶されたロック解除条件を満足する場合には、スマートフォン1はロック状態を解除する。
【0061】
続いて、スマートフォン1は、ロック状態を解除した後、ステップS14に示すように、ディスプレイ2Aにホーム画面40を表示する。
【0062】
このように、利用者は、ロック状態を解除する為に、ベゼル62に対するタッチ位置およびベゼル62の向きを合わせる操作が必要となるので、ロック状態を容易に解除することはできず、ロック画面のセキュリティ性を向上できる。
【0063】
スマートフォン1は、ベゼル62に表記された数字の中の1つの数字と、ベゼル62の向きと組合せをロック解除条件として記憶する例を説明したが、これには限定されない。スマートフォン1は、初期状態のロック画面60においてベゼル62の表記された数字の中から、利用者に選択させた2つの数字をロック解除条件としてストレージ9に記憶してもよい。
図7に示す例では、スマートフォン1は、ベゼル62の数字「20」と「40」をロック解除条件として記憶する。この場合、スマートフォン1は、ベゼル62の数字「20」が表記された位置が、初期状態のロック画面60においてベゼル62の数字「40」が表記された位置まで回転したときのベゼル62の向きをロック解除条件として用いる。
【0064】
スマートフォン1は、リリースの検出後、利用者によるボタン3の操作またはタッチジェスチャに応じて、ベゼル62の位置を初期状態のロック画面60の位置に戻してもよい。
【0065】
図7に示す場合では、スマートフォン1は、ベゼル62へのタッチが検出された位置およびベゼル62の向きに基づいて、ロック状態を解除するか否かを判定したが、これには限定されない。例えば、スマートフォン1は、ベゼル62の向きのみに基づいて、ロック状態を解除するか否かを判定してもよい。例えば、ロック画面60上を回転する三角形のオブジェクトを用いた場合、時計のオブジェクト64のベゼル62のように、ロック画面60においてオブジェクトが占める位置が略同一とはならない。ベゼル62の向きのみに基づいてロック状態を解除するか否かを判定することで、スマートフォン1は、オブジェクトの占める位置が略同一ではなくても、ベゼル62を用いた例と同様の制御で、ロック解除の判定を行うことができる。
【0066】
図8は、ロック画面上に表示された時計のオブジェクトに対する利用者の操作に応じた制御の他の例を示す図である。
図8では、時計のオブジェクト64に含まれるベゼル62へのタッチ、反時計回りのスワイプおよびベゼル62からのリリースを含む一連のタッチジェスチャがタッチスクリーン2Bによって時系列に検出された場合に、スマートフォン1により実行される制御の例を示している。
【0067】
ステップS21に示すように、利用者の指によりタッチが行われると、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bの検出結果を取得して、タッチが検出された位置を特定する。例えば、利用者の指によりベゼル62の数字「55」が表記されている位置がタッチされた場合には、スマートフォン1は、ベゼル62において数字「55」が表記されている位置を、タッチが検出された位置として特定する。
【0068】
続いて、ステップS22に示すように、利用者の指によりスワイプが行われると、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bの検出結果を取得して、取得した検出結果に従って、指の動きに追随させるようにベゼル62を回転させる。例えば、ステップS22に示すように、利用者の指によりベゼル62上を反時計回りにスワイプされた場合には、スマートフォン1は、ロック画面60においてベゼル62が表示されている位置を維持したままで、反時計回りにベゼル62を回転させる。スマートフォン1は、利用者の指によるベゼル62からのリリースが検出されるまで、タッチスクリーン2Bの検出結果を取得し、取得した検出結果に従ってベゼル62を回転させる処理を続ける。
【0069】
続いて、ステップS23に示すように、利用者の指のリリースが検出されると、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bの検出結果を取得し、リリースが検出された位置を特定する。例えば、スマートフォン1は、ステップS23においてベゼル62の数字「55」が表記されている位置を、リリースがあった位置として特定する。なお、スワイプによりベゼル62が回転した後のベゼル62の数字「55」が表記されている位置は、初期状態のロック画面60において、ベゼル62の数字「35」が表記されている位置に対応する。
【0070】
続いて、スマートフォン1は、ベゼル62へのタッチが検出された位置およびベゼル62の向きが、ストレージ9に記憶されたロック解除条件を満足するか否かを判定し、ロック解除条件を満足する場合には、ロック状態を解除する。ここで、ロック解除条件の一例を説明する。スマートフォン1は、ロック解除条件の1つである数字に、ベゼル62に表記された数字「55」を設定する。さらに、スマートフォン1は、
図6に示す初期状態のロック画面60のベゼル62の向きを基準として、反時計回りに120度回転したときのベゼル62の向きを設定する。スマートフォン1は、ベゼル62の数字とベゼル62の向きとの組合せを、ロック解除条件としてストレージ9に記憶する。スマートフォン1は、ベゼル62へのタッチが検出された位置およびベゼル62からのリリースが検出された位置に基づいて、回転後のベゼル62の向きを特定する。例えば、スマートフォン1は、ベゼルの回転方向、ベゼル62へのタッチおよびリリースが検出された位置、および中心65の3点のなす角度を算出し、タッチが検出された位置と、算出した角度とに基づいて、ベゼル62の向きを特定する。そして、
図8のステップS21〜ステップS23に示す例のように、ベゼル62へのタッチが検出された位置およびベゼル62の向きが、ストレージ9に記憶されたロック解除条件を満足する場合には、スマートフォン1はロック状態を解除する。
【0071】
続いて、スマートフォン1は、ロック状態を解除した後、ステップS24に示すように、ディスプレイ2Aにシークレット用のホーム画面を表示させる。ステップS24で表示されるシークレット用のホーム画面には、
図7のステップS14で表示される通常のホーム画面では表示されないアイコン(例えば、Secret1,2)が表示される。
【0072】
このように、利用者は、ロック状態を解除する為に、ベゼル62に対するタッチ位置およびベゼル62の向きを合わせる操作が必要となるので、ロック状態を容易に解除することはできず、ロック画面のセキュリティ性を向上できる。さらに、
図7及び
図8に示すように、ベゼルの回転方向に応じて、ロック状態の解除後にディスプレイ2Aに表示させるホーム画面を変えることができる。これにより、ユーザフレンドリーなロック画面を実現できる。
【0073】
図8に示すシークレット用のホーム画面は一例であり、例えば、所定のホームランチャーを用いて、
図8に示すシークレット用のホーム画面とはアイコン50の配列などのデザインの異なる画面をシークレット用のホーム画面として表示させることもできる。
【0074】
図7及び
図8では、スワイプによりベゼル62を回転させることによりロック状態を解除する制御について説明したが、スワイプとは異なる操作によりベゼル62を回転させるように制御してもよい。例えば、スマートフォン1は、ロック画面60上でベゼル62の数字が2箇所シングルタップされた場合には、初めにタップされた数字の位置が後からタップされた数字の位置に表示されるように、ベゼル62を時計回りに回転させるように制御する。あるいは、スマートフォン1は、ロック画面60上でベゼル62の数字が2箇所ダブルタップされた場合には、初めにタップされた数字の位置が後からタップされた数字の位置に表示されるように、ベゼル62を反時計回りに回転させるように制御する。
【0075】
図7及び
図8において、利用者によるタッチおよびリリースがあった位置のそれぞれに対応するロック画面60の座標値を、タッチスクリーン2Bの検出結果として取得してもよい。この場合、スマートフォン1は、座標値とベゼルの向きとの組合せをロック解除条件としてストレージ9に予め記憶しておく。
【0076】
図7及び
図8では、利用者のスワイプに追随して回転するベゼル62を有する時計のオブジェクト64を用いて、ベゼル62へのタッチ位置が検出された位置とベゼル62の向きとに基づき、ロック解除の判定を行う場合を説明したが、これには限定されない。例えば、スマートフォン1は、ベゼル62が利用者のスワイプに追随して回転しないオブジェクトとしてもよい。この場合、スマートフォン1は、ベゼル62に表記された2つの数字の組合せを、ロック解除条件としてストレージ9に予め記憶する。そして、スマートフォン1は、ベゼル62へのタッチ、スワイプおよびリリースを含む一連のタッチジェスチャが検出されると、ベゼル62へのタッチおよびリリースが検出された位置に対応する数字を特定する。スマートフォン1は、特定した2つの数字の組合せが、ロック解除条件として記憶された数字の組合せに一致する場合には、ロック状態を解除する。スマートフォン1は、スワイプの方向が時計回りであるか、または反時計回りかを考慮してもよい。
【0077】
ベゼル62が利用者のスワイプに追随して回転しないオブジェクトである場合に、スマートフォン1は、ベゼル62に表記された2つの数字の位置と、時計のオブジェクト64の中心65との3点の為す角度を、ロック解除条件としてストレージ9に予め記憶してもよい。このとき、スマートフォン1は、ベゼル62へのタッチ、スワイプおよびリリースを含む一連のタッチジェスチャが検出されると、ベゼル62へのタッチおよびリリースが検出された位置に対応する数字を特定し、この2つの数字の位置と中心65との為す角度を算出する。そして、スマートフォン1は、算出した角度が、ロック解除条件として記憶された角度に一致する場合には、ロック状態を解除する。
【0078】
ベゼル62が利用者のスワイプに追随して回転しないオブジェクトである場合に、スマートフォン1は、スワイプの方向を加味して、ロック解除後にディスプレイ2Aに表示させるホーム画面を変えてもよい。例えば、スマートフォン1は、ベゼル62へのタッチ、スワイプおよびリリースを含む一連のタッチジェスチャが検出されると、タッチおよびリリースの検出された位置からスワイプの方向を特定する。すなわち、ベゼル62の数字「20」が表記された位置でタッチが検出され、ベゼル62の数字「40」が表記された位置でリリースが検出された場合には、スワイプの方向は時計回りとなる。
【0079】
図6、
図7及び
図8では、ロック画面の一例として時計のオブジェクトが表示される場合を説明したが、あくまで一例であり、時計以外で回転移動する操作に対応したオブジェクトであっても、上述した
図7及び
図8の制御を同様に適用することができる。
【0080】
図9〜
図12を参照しながら、制御プログラム9Aが提供する機能に基づく制御の処理手順の例について説明する。
図9は、ロック状態を解除して通常のホーム画面を表示するための処理手順を示している。
図10は、
図9に示す処理手順において利用するロック解除条件の設定画面の一例を示している。
図11は、ロック状態を解除してシークレット用のホーム画面を表示するための処理手順を示している。
図12は、
図11に示す処理手順において利用する解除条件の設定画面の一例を示している。
【0081】
図9または
図11に示す処理手順は、コントローラ10が、制御プログラム9Aを実行することによって実現される。
図9または
図11に示す処理手順は、ディスプレイ2Aにロック画面60が表示されている場合に繰り返して実行される。コントローラ10は、
図9または
図11に示す処理手順と並行して、スマートフォン1に関する制御のための他の処理手順を実行することがある。
【0082】
まず、
図9に示す処理手順について説明する。コントローラ10は、ステップS101として、ロック画面60に表示されたベゼル62へのタッチの検出判定を実行する。ベゼル62へのタッチが検出されなかった場合には(ステップS101,No)、コントローラ10は、そのまま処理を終了する。そして、コントローラ10は、ベゼル62へのタッチが検出された場合には(ステップS101,Yes)、ステップS102として、タッチスクリーン2Bの検出結果からタッチ位置を特定する。
【0083】
続いて、コントローラ10は、ステップS103として、スワイプの検出判定を実行する。スワイプが検出された場合には(ステップS103,Yes)、コントローラ10は、ステップS104として、ロック画面60におけるベゼル62の表示位置を維持しつつ、タッチスクリーン2Bの検出結果に従ってベゼル62を回転させる。
【0084】
続いて、コントローラ10は、ステップS105として、ベゼル62からのリリースの検出判定を実行する。リリースが検出されなかった場合には(ステップS105,No)、コントローラ10は、上述したステップS103に戻る。すなわち、コントローラ10は、ベゼル62からのリリースが検出されるまで、タッチスクリーン2Bの検出結果に従ってベゼル62を回転させる処理を続ける。これとは反対に、リリースが検出された場合には(ステップS105,Yes)、コントローラ10は、ステップS106として、タッチスクリーン2Bの検出結果からリリース位置を特定する。
【0085】
続いて、コントローラ10は、ステップS107として、ステップS102にて特定したタッチ位置と、ステップS106にて特定したリリース位置とに基づいて、ロック解除条件を満足するか否かの判定処理を実行する。例えばスマートフォン1は、ベゼル62へのタッチおよびリリースが検出された位置を用いて、回転後のベゼル62の向きを特定し、ベゼル62へのタッチが検出された位置およびベゼル62の向きがロック解除条件を満足するか否かを判定する。
【0086】
スマートフォン1は、例えば、ロック解除条件として、ベゼル62の数字の組合せを予め記憶してもよい。
図10に示すように、スマートフォン1は、ロック解除条件設定画面上で、タッチする位置に対応するベゼル62の数字「20」と、リリースする位置に対応するベゼル62の数字「40」を利用者に選択させ、この数字の組合せをロック解除条件としてストレージ9に記憶する。この場合、コントローラ10は、ベゼル62の数字「20」が表記された位置が、初期状態のロック画面60においてベゼル62の数字「40」が表記された位置まで回転したときのベゼル62の向きをロック解除条件として用いる。
【0087】
スマートフォン1は、判定の結果、ロック解除条件を満足した場合には(S107,Yes)、コントローラ10は、ステップS108として、ロック状態を解除して、
図4に示すホーム画面40を表示させ、処理を終了する。一方、ロック解除条件を満足しない場合には(S107,No)、コントローラ10は、ロック状態を解除せずに、そのまま処理を終了する。
【0088】
ステップS103において、スワイプが検出されなかった場合には(ステップS103,No)、コントローラ10は、そのまま処理を終了する。なお、ステップS103において、コントローラ10は、スワイプが検出されるまで待機するようにしてもよいし、一定時間内だけ、スワイプが検出されるまで待機するようにしてもよい。
【0089】
次に、
図11に示す処理手順について説明する。コントローラ10は、ステップS201として、ロック画面60に表示されたベゼル62へのタッチの検出判定を実行する。ベゼル62へのタッチが検出されなかった場合には(ステップS201,No)、コントローラ10は、そのまま処理を終了する。そして、コントローラ10は、ベゼル62へのタッチが検出された場合には(ステップS201,Yes)、ステップS202として、タッチスクリーン2Bの検出結果からタッチ位置を特定する。
【0090】
続いて、コントローラ10は、ステップS203として、スワイプの検出判定を実行する。スワイプが検出された場合には(ステップS203,Yes)、コントローラ10は、ステップS204として、ロック画面60におけるベゼル62の表示位置を維持しつつ、タッチスクリーン2Bの検出結果に従ってベゼル62を回転させる。
【0091】
続いて、コントローラ10は、ステップS205として、ベゼル62からのリリースの検出判定を実行する。リリースが検出されなかった場合には(ステップS205,No)、コントローラ10は、上述したステップS203に戻る。すなわち、コントローラ10は、ベゼル62からのリリースが検出されるまで、タッチスクリーン2Bの検出結果に従ってベゼル62を回転させる処理を続ける。これとは反対に、リリースが検出された場合には(ステップS205,Yes)、コントローラ10は、ステップS206として、タッチスクリーン2Bの検出結果からリリース位置を特定する。
【0092】
続いて、コントローラ10は、ステップS207として、ベゼル62の回転方向が時計回りであるか否かの判定処理を実行する。例えば、コントローラ10は、ステップS204にてベゼル62を回転させる際にベゼル62の回転方向を合わせて算出しておいてもよいし、あるいは、タッチスクリーン2Bの検出結果からスワイプ時の軌跡を算出してベゼル62の回転方向を判定してもよい。
【0093】
ベゼル62の回転方向が時計回りであった場合には(ステップS207,Yes)、コントローラ10は、ステップS208として、ステップS202にて特定したタッチ位置と、ステップS206にて特定したリリース位置とに基づいて、ロック解除条件を満足するか否かの判定処理を実行する。例えば、コントローラ10は、ベゼル62へのタッチおよびリリースが検出された位置を用いて、回転後のベゼル62の向きを特定し、ベゼル62へのタッチが検出された位置およびベゼル62の向きがロック解除条件を満足するか否かを判定する。
【0094】
スマートフォン1は、例えば、ロック解除条件として、ベゼル62の回転方向、およびベゼル62の数字の組合せを予め記憶してもよい。
図12に示すように、スマートフォン1は、ロック解除条件設定画面上で、ベゼルの回転方向、タッチする位置およびリリースする位置に対応する数字を利用者にそれぞれ選択させ、回転方向および数字の組合せをロック解除条件としてストレージ9に記憶する。この場合、コントローラ10は、ベゼル62の数字「20」が表記された位置が、初期状態のロック画面60においてベゼル62の数字「40」が表記された位置まで、時計回りに回転したときのベゼル62の向きをロック解除条件として用いる。
【0095】
コントローラ10は、判定の結果、ロック解除条件を満足した場合には(ステップS208,Yes)、コントローラ10は、ステップS209として、ロック状態を解除して、例えば、
図4に示すホーム画面40を表示させ、処理を終了する。これとは反対に、ロック解除条件を満足しなかった場合には(ステップS208,No)、コントローラ10は、ロック状態を解除せずに、そのまま処理を終了する。
【0096】
一方、ベゼル62の回転方向が反時計回りであった場合には(ステップS207,No)、コントローラ10は、ステップS210として、ステップS202にて特定したタッチ位置と、ステップS206にて特定したリリース位置とに基づいて、シークレット解除条件を満足するか否かの判定処理を実行する。
【0097】
スマートフォン1は、例えば、シークレット解除条件として、ベゼル62の回転方向、およびベゼル62の数字の組合せを予め記憶してもよい。
図12に示すように、スマートフォン1は、ロック解除条件設定画面上で、ベゼルの回転方向、タッチする位置およびリリースする位置に対応する数字を利用者にそれぞれ選択させ、回転方向および数字の組合せをシークレット解除条件としてストレージ9に記憶する。この場合、コントローラ10は、ベゼル62の数字「55」が表記された位置が、初期状態のロック画面60においてベゼル62の数字「35」が表記された位置まで、反時計回りに回転したときのベゼル62の向きをシークレット解除条件として用いる。
【0098】
コントローラ10は、判定の結果、シークレット解除条件を満足した場合には(ステップS210,Yes)、コントローラ10は、ステップS211として、ロック状態を解除して、
図8に示すシークレット用のホーム画面を表示させ、処理を終了する。これとは反対に、シークレット解除条件を満足しなかった場合には(ステップS210,No)、コントローラ10は、ロック状態を解除せずに、そのまま処理を終了する。
【0099】
ステップS203において、スワイプが検出されなかった場合には(ステップS203,No)、コントローラ10は、そのまま処理を終了する。なお、ステップS203において、コントローラ10は、スワイプが検出されるまで待機するようにしてもよいし、一定時間内だけ、スワイプが検出されるまで待機するようにしてもよい。
【0100】
図10に示すロック解除条件あるいは
図12に示すシークレット解除条件は、あくまで一例であり、ベゼル62の回転方向およびベゼル62の数字の組合せからなる条件は適宜変更して利用できる。なお、ベゼル62の数字の組合せを利用する場合には、144通りの組合せがあるので、利用者以外には簡単にロック画面を解除することができない。このように、ロック解除条件として数字の組合せを利用することで、ロック画面のセキュリティ性を向上できる。さらに、利用者は、ベゼル62の回転方向を変えるだけで、ロック画面を解除した際に、
図4に示すような通常のホーム画面40、または
図8に示すようなシークレット用のホーム画面のいずれを表示させるかを選択できるので、ユーザフレンドリーなロック画面を実現できる。
【0101】
図13に、ロック解除エリアを有するロック画面の一例を示す。
図13に示すように、ロック画面60上に、タップまたはスワイプなどタッチスクリーン2Bが検出可能な利用者の所定の操作を、ロック解除操作として受け付けることが可能なロック解除エリア66をベゼル62のオブジェクトとは別個に設けてもよい。そして、スマートフォン1は、ロック解除操作が、ベゼル62およびロック解除エリア66のいずれで受け付けられたかによって、ロック状態の解除後に表示させるホーム画面を変更する。例えば、スマートフォン1は、ロック解除エリア66を介してロック解除操作を受け付けた場合に、例えば、
図4に示すホーム画面40を表示させ、ベゼル62を介してロック解除操作を受け付けた場合には、
図8に示すシークレット用のホーム画面を表示させることができる。
【0102】
図14に、段階的なロック解除の操作の一例を示す。上記の実施形態では、ベゼル62を回転操作することにより、ロック画面60を解除する場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、
図14に示すように、ベゼル62の回転操作を行った後、続いて、ロック解除ボタンの操作を行うことにより、ロック状態を解除するようにしてもよい。
【0103】
図14のステップS31に示すように、ベゼル62に対する時計回りの操作(1)が検出された場合には、スマートフォン1は、ベゼル62が表示されている位置を維持したままで、時計回りにベゼル62を回転させる。続いて、スマートフォン1は、
図14のステップS32に示すように、時計領域63だった箇所にロック解除ボタンの画像67を表示させる。なお、ロック解除ボタンの画像67を表示させるタイミングは、ベゼル62の回転と同時、またはベゼル62からのリリースが検出された時など、任意のタイミングを設定することができる。
【0104】
そして、スマートフォン1は、ロック解除操作ボタンの画像67に対する操作(2)が検出されると、ロック画面60を解除する。なお、ロック解除操作ボタンの画像67に対する操作(2)には、タップ操作またはダブルタップ操作など、任意の操作を設定することができる。
【0105】
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成により具現化されるべきである。
【0106】
例えば、
図5に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよい。あるいは、
図5に示した各プログラムは、他のプログラムと結合されていてもよい。
【0107】
上記の実施形態では、タッチスクリーンを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明したが、添付の請求項に係る装置は、スマートフォンに限定されない。添付の請求項に係る装置は、スマートフォン以外の携帯電子機器であってもよい。携帯電子機器は、例えば、モバイルフォン、タブレット、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、及びゲーム機である。あるいは、添付の請求項に係る装置は、据え置き型の電子機器であってもよい。据え置き型の電子機器は、例えば、デスクトップパソコン、及びテレビ受像器である。