特許第5810242号(P5810242)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5810242
(24)【登録日】2015年9月18日
(45)【発行日】2015年11月11日
(54)【発明の名称】ナビゲーション装置
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20151022BHJP
【FI】
   G01C21/26
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-145065(P2015-145065)
(22)【出願日】2015年7月22日
(62)【分割の表示】特願2011-56826(P2011-56826)の分割
【原出願日】2011年3月15日
(65)【公開番号】特開2015-194503(P2015-194503A)
(43)【公開日】2015年11月5日
【審査請求日】2015年7月24日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】クラリオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】特許業務法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白土 泰亮
【審査官】 白石 剛史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−272082(JP,A)
【文献】 特開2008−203167(JP,A)
【文献】 特開2009−76010(JP,A)
【文献】 特開平9−62995(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/26
G08G 1/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路の通行規制に関するリアルタイムの規制情報を含む送信データを受信する受信手段と、
道路情報を含む地図の地図データを記憶する地図記憶手段と、
前記送信データ、及び前記地図データに基づいて、通行が規制された道路を経路探索の対象から除外した上で案内経路を探索する探索実行手段と、
前記送信データを前記探索実行手段による処理に対応する所定のデータ形式に整形する整形手段と、を有したナビゲーション装置において、
大型車両に対する所定の通行規制が設定されている道路と、当該所定の通行規制の内容と、を対応付けた所定規制データを予め記憶する所定規制データ記憶手段と、
前記地図記憶手段または前記所定規制データ記憶手段に所定の状況に応じて独立してアクセスして前記地図データまたは前記所定規制データを読み込むデータアクセス手段と、を備え、
前記探索実行手段は、前記データアクセス手段によって読み込んで、前記整形手段が前記所定のデータ形式に整形した前記所定規制データに基づいて、通行が規制された道路を経路探索の対象から除外した上で案内経路を探索する
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記データアクセス手段は、前記探索実行手段によって前記所定規制データを反映した経路探索を行うときに前記所定規制データ記憶手段にアクセスすることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記データアクセス手段は、経路案内を開始するときに、周辺地域の地図とともに前記所定規制データを表示するときに前記所定規制データ記憶手段にアクセスすることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記データアクセス手段は、自車の進行に伴い地図の表示範囲が変化する場合に変化後の地図に新たに前記所定規制データを表示するときに前記所定規制データ記憶手段にアクセスすることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路を案内するナビゲーション装置に係り、特に案内経路の探索技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、目的地までの案内経路を探索し、当該案内経路にしたがって車両の走行を誘導し経路案内する車載型のナビゲーション装置が知られている。「一方通行規制」や「時間帯通行規制」といった、道路に設定された各種の通行規制に関する規制情報を経路探索に供する地図データに予め持たせ、或いは、放送配信されているVICS(登録商標:VICS:Vehicle Information and Communication System)データを受信して上記規制情報をリアルタイムに取得し、これらの通行規制を考慮して案内経路を探索するナビゲーション装置も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、高さ制限規制や重量制限規制等により、大型の貨物自動車(トラック)やバスといった大型車両のみが通行規制されている道路がある。そこで従来では、大型車両か否かに応じて適切な案内経路を探索するために、道路幅や高さ制限、重量制限といった大型車両用の規制情報を地図データに持たせて経路探索する技術が提案されている(例えば、特許文献2、及び特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−84384号公報
【特許文献2】特開平8−278157号公報
【特許文献3】特開平11−271078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、大型車両用の規制情報を持たない地図データを用いて経路探索をしている既存のナビゲーション装置を大型車両向けに仕様変更する等に際し、特許文献2、3の技術では、大型車両用の規制情報を地図データに含めるために全面的に地図データを編集し直す必要が生じる。これに加え、既存のナビゲーション装置に対し、大型車両用の規制情報を考慮して経路探索を実行するように経路探索のプログラムを変更する必要もある。
このように、従来の技術では、既存のナビゲーション装置を、大型車両の規制情報を反映した経路探索を実現するように仕様変更する場合、非常に大掛かりな変更となる、という問題がある。
【0006】
一方、VICSデータには車両ごとの規制情報が含まれていることから、当該VICSデータの規制情報に基づいて経路探索をすることで、大型車両に対する適切な経路探索が可能になる。しかしながら、VICSデータは全ての経路で提供されているわけではなく実用に耐えられない、という問題がある。
【0007】
なお、これらの問題は、大型車両に対する通行規制に限らず、経路探索に所定の通行規制を新たに反映させるように仕様変更する場合に共通して生じる課題である。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、所定の通行規制に関する規制情報を地図データに持たない場合でも、当該所定の通行規制を反映した経路探索を簡単に実現できるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、道路の通行規制に関するリアルタイムの規制情報を含む送信データを受信する受信手段と、道路情報を含む地図の地図データを記憶する地図記憶手段と、前記送信データ、及び前記地図データに基づいて、通行が規制された道路を経路探索の対象から除外した上で案内経路を探索する探索実行手段と、前記送信データを前記探索実行手段による処理に対応する所定のデータ形式に整形する整形手段と、を有したナビゲーション装置において、大型車両に対する所定の通行規制が設定されている道路と、当該所定の通行規制の内容と、を対応付けた所定規制データを予め記憶する所定規制データ記憶手段と、前記地図記憶手段または前記所定規制データ記憶手段に所定の状況に応じて独立してアクセスして前記地図データまたは前記所定規制データを読み込むデータアクセス手段と、を備え、前記探索実行手段は、前記データアクセス手段によって読み込んで、前記整形手段が前記所定のデータ形式に整形した前記所定規制データに基づいて、通行が規制された道路を経路探索の対象から除外した上で案内経路を探索することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、上記ナビゲーション装置において、前記データアクセス手段は、前記探索実行手段によって前記所定規制データを反映した経路探索を行うときに前記所定規制データ記憶手段にアクセスすることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、上記ナビゲーション装置において、前記データアクセス手段は、前記経路案内を開始するときに、周辺地域の地図とともに前記所定規制データを表示するときに前記所定規制データ記憶手段にアクセスすることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上記ナビゲーション装置において、前記データアクセス手段は、自車の進行に伴い地図の表示範囲が変化する場合に変化後の地図に新たに前記所定規制データを表示するときに前記所定規制データ記憶手段にアクセスすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば大型車両に対する所定の通行規制が設定されている道路と、当該所定の通行規制の内容と、を対応付けた所定規制データを予め記憶する所定規制データ記憶手段と、地図記憶手段または所定規制データ記憶手段に所定の状況に応じて独立してアクセスして地図データまたは所定規制データを読み込むデータアクセス手段と、を備え、探索実行手段は、データアクセス手段によって読み込んで、整形手段が所定のデータ形式に整形した所定規制データに基づいて、通行が規制された道路を経路探索の対象から除外した上で案内経路を探索する構成とした。
この構成により、所定の通行規制を地図データに予め含める必要がなく、また探索実行手段は、所定の通行規制を示す所定規制データを送信データの規制情報と同様に処理すれば良いため、これら地図データ、及び探索実行手段への変更を抑えつつ所定の通行規制を反映した経路探索が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の機能的構成を示すブロック図である。
図2】車両情報及び設定項目の内容の一例を示す図である。
図3】大型車両規制データの模式図である。
図4】規制データファイルの模式図である。
図5】経路探索部の機能的構成を示すブロック図である。
図6】統一中間形式データ及び経路探索用規制情報の模式図である。
図7】案内経路の探索処理のフローチャートである。
図8】案内経路の再探索の説明図である。
図9】案内経路の再探索処理のフローチャートである。
図10】案内経路の再探索の動作説明図である。
図11】地図上に付されたアイコン選択時のポップアップ表示の説明図である。
図12】通行規制の音声出力処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るナビゲーション装置1の機能的構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置1は、車両に搭載され、目的地までの案内経路を探索する経路探索機能と、案内経路にしたがって車両の進行を誘導して経路を案内する経路案内機能とを備えた車載装置であり、以下では、ナビゲーション装置1が大型車両に搭載されているものとして説明する。
なお、本実施形態において、大型車両とは、日本国における道路交通法に基づき大型自動車、特定中型自動車に分類される車両であって、車両の長さ、高さ、及び車両総重量のうちの少なくとも1つが、同道路交通法に規定された普通自動車の規格を超えることで当該普通自動車と区別される車両を指し、例えば大型の貨物自動車(トラック)やバスなどが具体例として挙げられる。
【0016】
図1に示すように、ナビゲーション装置1は、制御部10と、位置検出部12と、操作部14と、記憶部16と、VICSデータ受信部18と、表示部20とを備えている。
制御部10は、各部を中枢的に制御するものであり、マイコンやROM、RAM等を備えている。また、制御部10は、制御プログラム11を実行することで、現在位置から目的地までの案内経路を探索する経路探索部30、及び、案内経路にしたがって車両の進行を案内する経路案内部32として機能し、また記憶部16のデータに必要に応じてアクセスするデータアクセス部33として機能する。
位置検出部12は、現在位置を検出し制御部10に出力するものであり、GPSやジャイロスコープ等を備えている。
操作部14は、ユーザの指示入力や情報入力を受け付けて制御部10に出力するものであり、タッチパネルや操作ボタン、リモートコントローラなどを備え、目的地設定や後述する車両情報の設定等に用いられる。
【0017】
記憶部16は、経路探索、及び経路案内に用いられる各種データを記憶するものであり、地図データ記憶部35と、大型車両規制データ記憶部36と、車両情報設定記憶部38とを備えている。
地図データ記憶部35は、経路探索、及び経路案内に必要な道路データを含む地図データを記憶する。道路データには、道路の両端や道路の途中の交差点などに対応するノードと、ノード間の道路部分であるリンクとを含み、各ノードやリンクには、道路種別やリンクコスト(走行距離や走行所要時間)等の種々のデータが道路情報として予め対応付けられている。
【0018】
地図データは、JIS(Japanese Industrial Standards)で定める地域メッシュに基づいて分割されて格納されている。地域メッシュは、一定の経線、緯線で地域を網の目状に区画するものであり、経度差1度、緯度差40分で区画された範囲の1次メッシュ、1次メッシュを縦横8等分した2次メッシュ、及び2次メッシュを縦横10等分した3次メッシュなどが規格化されている。本実施形態では、後述するVICSデータDvが2次メッシュを基準に提供されることから、これに合わせて少なくとも2次メッシュの地図データを用いることとしている。勿論、VICSデータDvに合わせて用いる2次メッシュの他に、1次メッシュや3次メッシュ、さらに2分の1地域メッシュ等の地図データをナビゲーションに用いても良い。
なお、地図データには、この他にも、表示用のデータとして、建物や、交通機関、河川等の背景や表示用のアイコンのデータも含まれている。
【0019】
大型車両規制データ記憶部36は、所定規制データたる大型車両規制データDa(図3参照)を予め記憶する。大型車両規制データDaは、大型車両に対する通行規制(所定の通行規制)が設定されている道路のリンク(より正確には、後述するVICSリンク)に、当該通行規制の内容を示す大型車両規制情報を対応付けたデータである。大型車両に対する通行規制の内容としては、「大型車通行止規制」や「車両総重量規制」、「車両高さ規制」、「車両幅規制」、「車両長さ規制」、「危険物積載車両通行止規制」といった内容が挙げられる。「大型車通行止規制」は法令上「大型自動車」に区分される車両の通行を規制する。「車両総重量規制」、「車両高さ規制」、「車両幅規制」、及び「車両長さ規制」は、それぞれ通行可能な車両の総重量(積載物を含めた車両の総重量)、高さ(積載物を含めた車両の高さ)、幅(積載物を含めた車両の幅)、及び長さ(積載物を含めた車両の長さ)を規定し、該当外の車両の通行を規制する。「危険物積載車両通行止規制」は危険物を積載した車両の通行を規制する。自装置が搭載された車両が、いずれかの規制対象に該当するときには、該当のリンク(道路)を通行できないことになる。
【0020】
車両情報設定記憶部38は、自装置が搭載されている車両(以下、「自車」と言う)の車両情報Dsを記憶する。この車両情報Dsは、上記大型車両規制情報の通行規制のそれぞれに自車が該当するか否かを判定するために用いられるものであり、車両情報Dsの設定項目の内容Dtは、通行規制の対象を基準に予め設けられており、これら車両情報Ds及び内容Dtの一例を図2に示す。本実施形態では、車両情報Dsとして、大型車か否かを示すフラグ、車両の重量、高さ、幅、長さ、及び危険物積載の有無を含んでいる。大型車か否かは、その国の法規(本実施形態では日本の道路交通法)にしたがって決定される。なお、日本の道路交通法において、「中型自動車」には、車両総重量又は最大積載量が大きい「特定中型自動車」が含まれており、この「特定中型自動車」は「大型自動車」として通行を規制する必要があることから、ナビゲーション装置1は「特定中型自動車」を大型車両として取り扱うこととしている。
【0021】
VICSデータ受信部18は、VICSセンタ5から送信されている送信データとしてのVICSデータDvを受信して制御部10に出力する。VICSデータDvは、道路沿いに一定間隔で設けられたビーコンや、FM多重放送といった各種の配信形態を通じて送信されており、VICSデータ受信部18は、少なくとも1つ以上の配信形態のVICSデータDvを受信する。このVICSデータDvは、車両が走行している地域の交通情報を含むものであり、このVICSデータDvを受信することで、走行地域の交通情報をリアルタイムに取得できる。
【0022】
VICSでは、2次メッシュを単位として所定メッシュ分(例えば9メッシュ分)の範囲内の交通情報をVICSデータDvにより配信することとし、各2次メッシュの範囲に含まれているリンク(以下、「VICSリンク」と言う)は、図3に示すように、構成リンクごとに一意のリンク番号が付されてVICSリンクデータDbとして管理されている。
またVICSデータDvは、VICSリンクのリンク番号に、種々の道路情報を対応付けてデータ化されており、この道路情報の1つに、道路の通行規制に関する規制情報が含まれている。この規制情報には、大型車両規制情報と同様に、「大型車通行止規制」や「車両総重量規制」、「車両高さ規制」、「車両幅規制」、「車両長さ規制」、「危険物積載車両通行止規制」といった各種内容の通行規制が示されており、これにより、ナビゲーション装置1では走行地域の道路に設定されている通行規制をリアルタイムに特定できる。
【0023】
また、上述の大型車両規制データDaは、VICSデータDvに準じて生成されている。すなわち、大型車両規制データDaは、2次メッシュ単位の範囲ごとに、大型車両の通行が規制されているVICSリンク(すなわち道路)に、その規制内容を示す大型車両規制情報を対応付けてデータ化されている。
その生成手順について具体的には、図3に示すように、先ず、VICSデータDvと同様に、地図データの2次メッシュ単位の範囲ごとに、当該2次メッシュに含まれているリンク(2次メッシュ範囲の地図データの道路)のうち、大型車両規制情報が設定されているリンク(道路)を集めた大型車両規制情報素データDcを作成する。次いで、同一の2次メッシュについて、大型車両規制情報素データDcと、VICSリンクデータDbとを対比して、VICSリンクデータDbのVICSリンクのうち、大型車両規制情報が付されているものを抽出し(図3の例では、リンク番号1、及び3)、当該VICSリンクのリンク番号に大型車両規制情報を対応付けることで大型車両規制データDaを生成する。
【0024】
2次メッシュ単位で生成された大型車両規制データDaは、図4に示すように、1次メッシュ範囲の集合データDdとしてデータ化され、さらに、当該集合データDdが全国分集められて1つの規制データファイルDeが構成され、当該規制データファイルDeが大型車両規制データ記憶部36に記憶される。
このように、大型車両規制データDaが1つの規制データファイルDeとして纏められているため取り扱いが容易になり、また地図データのディレクトリ構造下に簡単に組み込むことができることからファイル管理が容易となる。また例えばDVD等の記録媒体に地図データに組み込んだ形で一緒に収録して配布することができる。その一方で、大型車両規制データDaが地図データと独立したデータであることから、大型車両規制データDaだけの更新も容易となる。
【0025】
前掲図1に戻り、表示部20は、探索された案内経路を地図上に表示し、更に現在位置を表示することで経路を案内するものであり、例えばフラットパネルディスプレイ等を備えている。また表示部20には各種設定画面や操作メニュー画面等も表示される。
【0026】
次いで制御部10の各部について詳述すると、データアクセス部33は、経路探索部30、及び経路案内部32の要求に応じて記憶部16にアクセスして地図データや大型車両規制データDaを読み込み、これらを要求している経路探索部30及び経路案内部32に出力する。
ここで、大型車両規制データDaの読み込みは、データアクセス部33が地図データを読み込む際に一緒に読み込む構成が考えられる。ただし、ナビゲーション装置1では、経路探索や経路案内の他にも、地図データにアクセスされて利用される既存プロセスが多くあるため、大型車両規制データDaを地図データと一緒に読み込む構成とすると、既存プロセスの変更やアクセス性能への影響が大きくなる。
そこで、本実施形態では、データアクセス部33は、地図データにアクセスする制御タスク(スレッド)と独立して大型車両規制データDaにアクセスして読み込みを行うこととしている。
【0027】
具体的には、大型車両規制データDaにアクセスする必要が生じる状況には次の3つが想定される。すなわち、第1に、大型車両規制データDaを反映した経路探索を行うとき、第2に経路案内の開始時に表示する周辺地域の地図上に大型車両に対する通行規制を表示するとき、第3に自車の進行に伴い地図の表示範囲が変化した場合に変化後の地図に大型車両に対する通行規制を新たに表示するときである。
そこで制御部10は、経路探索時、経路案内開始時(ナビゲーション開始時)、及び表示地図の変化時を契機に、大型車両規制データDaにアクセスする制御タスクを生成し、データアクセス部33が制御タスクに基づいて大型車両規制データDaにアクセスして読み込みを行う。これにより、既存プロセスを変更する必要がなく、また大型車両規制データDaへのアクセス頻度も抑えられる。
【0028】
図5は、経路探索部30の機能的構成を示す図である。
経路探索部30は、現在位置から目的地に至る案内経路を、地図データの道路データと、VICSデータDv及び大型車両規制データDaとに基づいて探索するものであり、VICSデータ解析部40と、探索実行部42とを備えている。
VICSデータ解析部40は、VICSデータ受信部18で受信されたVICSデータDv、及び大型車両規制データDaに基づいて、自車の通行が規制された道路(VICSリンク)を示す経路探索用規制情報50を生成し探索実行部42に出力するものであり、データ整形部44と、解析変換部46とを備えている。
【0029】
データ整形部44は、FM多重放送やビーコン等の各種の配信形態で提供されているVICSデータDvを統一中間形式データ52に整形し解析変換部46に出力する。統一中間形式データ52は、VICSデータDvに含まれている規制情報に基づいて案内経路を探索する際に、当該VICSデータDvを処理する各種の装置で共通に用いられるデータ形式であり、図6に示すように、共通のヘッダ情報たるページ管理ヘッダ54と、配信対象の2次メッシュを識別する2次メッシュID55と、識別情報56と、サブヘッダで区画された情報ブロック58とを含んでいる。
識別情報56は、情報の提供元を示すものであり、VICSデータDvの配信形態、及び大型車両規制データDaをそれぞれ識別する。
また情報ブロック58には、二次メッシュに含まれるVICSリンクのうち、通行規制が設定されているVICSリンクと、通行規制の内容を示す規制情報が記述されている。
なお、図6に示す統一中間形式データ52には、後述する解析変換部46のデータ解析によって規制情報が自車の車両情報に応じて変換された状態のものを示している。
【0030】
ここで大型車両規制データDaは、VICSデータDvに準じて生成されていることから、実質的にはVICSデータDvの配信形態が新たに増える位置付けとなる。したがって、かかる大型車両規制データDaがデータ整形部44に入力されることで、VICSデータDvが入力されたときと同様に統一中間形式データ52に整形されて解析変換部46に出力される。
これにより、解析変換部46、及び後段の探索実行部42では、データの出所がVICSデータDvか大型車両規制データDaかにかかわらず、VICSデータDvに対する従前通りの処理を用いて大型車両規制データDaを処理することができ、当該解析変換部46、及び探索実行部42についてのプログラムの変更点を最小にすることができる。
【0031】
解析変換部46は、統一中間形式データ52と車両情報とに基づいて、自車に対する通行規制が「通行止」であるVICSリンクを抽出した経路探索用規制情報50を生成し、探索実行部42に出力する。
すなわち、解析変換部46は、統一中間形式データ52を受け取ると、情報ブロック58の規制情報に示された通行規制(例えば「車両総重量規制」や「車両高さ規制」など)ごとに自車が規制の対象となるか否かを車両情報に基づいて判定し、対象となる場合には、規制情報を「通行止」に変換して変換規制情報を生成する。次いで解析変換部46は、変換規制情報の中から規制情報が「通行止」に変換されたVICSリンクを抽出することで上記経路探索用規制情報50を生成し、探索実行部42に出力する。また、この解析変換部46は、経路探索用規制情報50を経路案内部32にも出力しており、自両が通行止となる道路を経路案内部32が地図上に表示する際に参照される。
【0032】
解析変換部46では、VICSデータDvを通じて提供される通行規制として、大型車両規制データDaの大型車両規制情報が新たに追加された位置付けとして、統一中間形式データ52を解析、変換することから、従来のVICSにおいて、地域内に通行規制が複数存在するのと同様に、大型車両規制データDaに基づく通行規制とVICSデータDvに基づく通行規制とが同じ地域に存在する場合でも、当該大型車両規制データDaの通行規制を含めた全ての通行規制(「通行止」)が経路探索用規制情報50として探索実行部42に出力され、案内経路の探索に反映されることとなる。
【0033】
経路探索用規制情報50の生成は、統一中間形式データ52ごとに行われ、経路探索用規制情報50のそれぞれには、統一中間形式データ52に含まれていた2次メッシュID55及び識別情報56と、経路探索用規制情報50が生成された時刻(年月日時分秒)を示す情報生成時刻59とが記録されている。識別情報56及び情報生成時刻59により、経路探索用規制情報50が、VICSデータDv及び大型車両規制データDaのどちらに基づいて何時生成されたのかが特定される。
なお、情報生成時刻59には、VICSデータDvの受信時刻を用いることもできる。情報生成時刻59に受信時刻を用いる場合には、大型車両規制データDaについては大型車両規制データDaの制作年月日、或いは上記情報生成時刻59などが用いられる。
【0034】
探索実行部42は、地図データの道路データと、経路探索用規制情報50とに基づいて、「通行止」のVICSリンクを除いて、現在地点から目的地までのリンクコストの総和が最小になる案内経路を探索し、表示部20に出力する。
【0035】
経路案内部32は、表示部20の地図上に、経路探索部30によって探索された案内経路に、自車の現在位置、及び進行方向を重ねて地図上に表示して走行経路を案内する。
また経路案内部32は、走行地域周辺の地図を表示する際には、上記経路探索用規制情報50、及び統一中間形式データ52に基づいて、自車が「通行止」となっている道路、及び他の通行規制が設定されている道路に、通行規制の内容ごとに異なるアイコン(図像)を付して表示することで、通行規制の内容をユーザに通知する。さらに経路案内部32は、「通行止」のアイコンを付す場合には、経路探索用規制情報50の識別情報56に基づいて、前掲図6に示すように、VICSデータDvの配信形態、及び大型車両規制データDaごとに異なるアイコン60A、60Bを表示する。これにより、ユーザは、道路の「通行止」が大型車両規制データDaに基づくものか、VICSデータDvのどの配信形態に基づくのかを識別できる。
【0036】
経路案内部32は、複数のVICSデータDvの配信形態、及び大型車両規制データDaのそれぞれから複数の通行規制が提供されている場合には、それぞれのアイコンを地図上に表示することとなるが、複数のVICSデータDvに基づく通行規制が同じ道路(始点)に対して提供された場合には、情報生成時刻59やVICSデータDvの受信時刻に基づいて、情報が提供された時刻が最新の通行規制に対応したアイコンを表示することで、常に最新の通行規制情報をユーザに通知する。
また、VICSデータDvに基づく通行規制と、大型車両規制データDaに基づく通行規制とが同じ道路(始点)に対して提供された場合、大型車両規制データDaに基づく通行規制は、必ず「通行止」となることから、常に大型車両規制データDaに基づく通行規制(すなわち「通行止」)のアイコン60Bを表示するようにする。このとき、VICSデータDvに基づく通行規制のアイコンを視認可能に大型車両規制データDaに基づく「通行止」のアイコン60Bの下に重ねて表示することで、ユーザがVICSデータDvにより通行規制の情報が提供されていることを分かるようにしても良い。
【0037】
次いで、上記ナビゲーション装置1の動作について説明する。
図7は、経路探索処理のフローチャートである。
経路探索部30は、操作部14の操作により、目的地が設定され経路探索が指示されると(ステップS1)、位置検出部12から自車の現在位置を取得する(ステップS2)。
次いで、経路探索部30は、大型車両規制データDaに基づいて、大型車両に対して通行規制されている道路を特定する処理を行う。このとき、現在位置から目的地の間に案内経路として想定され得る全ての道路について大型車両規制データDaを読み込むことで、これらの道路に対する通行規制を完全に反映した走行経路探索が実現される。しかしながら、考え得る全ての案内経路について大型車両規制データDaを読み込む構成とすると、処理が膨大となり、経路探索に要する処理時間が長くなってしまう。
【0038】
そこで本実施形態では、図8(A)に示すように、自車の現在位置Oを中心に2次メッシュMの単位で所定メッシュ分(図示例では9メッシュ分)の範囲Rについてだけ大型車両規制データDaを読み込み、これらの大型車両規制データDaの通行規制を反映した経路探索を行うこととしている。このとき大型車両規制データDaを読み込むメッシュ分(範囲R)は、1つのVICSデータDvが提供する交通情報のメッシュ分(地域範囲)と合わせることが望ましい。
【0039】
前掲図7に戻り、経路探索部30は、データアクセス部33を通じて大型車両規制データ記憶部36にアクセスし、現在位置Oを中心に上記所定範囲Rについて大型車両規制データDaがあるか否かを判定する(ステップS3)。該当する大型車両規制データDaがある場合(ステップS3:Yes)、経路探索部30は、該当する大型車両規制データDaをデータアクセス部33を通じて読込み(ステップS4)、そして大型車両規制データDaの通行規制が、車両情報設定記憶部38に記憶されている車両情報Dsに合致する場合には(ステップS5:Yes)、上記VICSデータ解析部40により大型車両規制データDaに基づいて経路探索用規制情報50を生成する(ステップS6)。また、該当する大型車両規制データDaがない場合には(ステップS3:No)、経路探索用規制情報50を生成する必要がないことから、経路探索部30はステップS7に処理手順を進める。
【0040】
次いで経路探索部30は、現在位置Oの周辺地域(すなわち上記所定範囲R)についてのVICSデータDvがVICSデータ受信部18により受信されているか否かを判定する(ステップS7)。VICSデータDvが受信されている場合には(ステップS7:YES)、経路探索部30は、上記VICSデータ解析部40によりVICSデータDvに基づいて経路探索用規制情報50を生成し(ステップS8)、VICSデータDvが受信されていない場合には(ステップS7:No)、処理手順を次のステップS9に進める。
このステップS9では、経路探索部30は、地図データの道路データと、経路探索用規制情報50とに基づいて、自車が「通行止」の道路(リンク)を除外した上で、リンクコストの総和が最小となる案内経路を探索して案内経路を決定する(ステップS9)。
以上の処理により、大型車両規制データDaに示された大型車両規制情報を反映し、自車の通行が規制される道路を除外した経路探索が行われる。
かかる経路探索の結果は、経路案内部32によって表示部20の地図上に表示されることとなるが、このときには、VICSデータDvに基づく「通行止」のアイコン60Aと、大型車両規制データDaに基づく「通行止」のアイコン60Bとが、それぞれ該当の道路に表示される。また「通行止」の他にも、VICSデータDvに基づく各種の通行規制のアイコンが地図上に表示される。
【0041】
ところで、案内経路の探索動作では、上述の通り、現在位置を中心に2次メッシュMの単位で所定範囲Rについてだけ大型車両規制データDaを読み込み経路探索に反映する構成としている。したがって、自車が所定範囲Rの外に進行したときには、その時点で案内されている経路には大型車両規制データDaが反映されていない。
そこで、本実施形態では、経路探索部30は自車が進行するにつれて新たな大型車両規制データDaを順次読み案内経路を再探索(リルート)することとし、この再探索処理について次に説明する。
【0042】
図9は、再探索処理のフローチャートである。
経路案内部32による経路案内動作の間、経路探索部30は、位置検出部12から間欠的に現在位置Oを取得し(ステップS10)、現在位置Oを中心とした所定範囲Rに新たな2次メッシュがあるか否かを判定する(ステップS11)。例えば図8(B)に示すように、自車が2次メッシュ単位で1メッシュ分進行することで、進行後の所定範囲Rには進行前の所定範囲Rに比べて新たな2次メッシュMaが加わる。ステップS11の判定により、新たな2次メッシュMaがない場合には(ステップS11:No)、読み込み対象の大型車両規制データDaが無いため、経路探索部30は、現在位置Oの監視を継続すべくステップS10に処理手順を戻す。
【0043】
一方、新たな2次メッシュMaがある場合には(ステップS11:Yes)、経路探索部30は、新たな2次メッシュMaに対応して大型車両規制データDaがあるか否かを判定する(ステップS12)。大型車両規制データDaがない場合には(ステップS12:No)、案内経路の再探索は必要ないため、経路探索部30は、現在位置Oの監視を継続すべくステップS10に処理手順を戻す。
【0044】
これに対して、大型車両規制データDaがある場合には(ステップS12:Yes)、経路探索部30は、該当する大型車両規制データDaをデータアクセス部33を通じて読込み(ステップS13)、上記VICSデータ解析部40により大型車両規制データDaに基づいて経路探索用規制情報50を生成する(ステップS14)し、この経路探索用規制情報50に基づいて、自車が「通行止」の道路(リンク)を除外した上で、リンクコストの総和が最小となる案内経路を再探索して案内経路を決定する(ステップS15)。
その後、自車の進行に応じて再探索すべく、経路探索部30は、ステップS10に処理手順を戻して現在位置Oの監視を継続する。
【0045】
なお、上記ステップS12の判定では、新たな大型車両規制データDaがある場合でも、現在の案内経路上の道路に「通行止」を設定する新たな通行規制がない場合には、案内経路の再探索が不要であるため、経路探索部30は、大型車両規制データDaに基づく再探索は行わずに、処理手順をステップS10に戻す。
【0046】
この再探索処理により、図10に示すように、自車が2次メッシュMの単位で1メッシュ分だけ進行するごとに新たな大型車両規制データDaによる大型車両情報の有無が確認され、案内経路上に大型車両規制データDaの大型車両情報(すなわち「通行止」)がある場合には案内経路が再探索されることから、大型車両規制データDaに基づき「通行止」となっている道路に自車が誘導されることがない。また、新たに大型車両規制データDaがある場合にだけ、案内経路が再探索されることから、再探索の頻度を最小にすることができる。
なお、案内経路の再探索は、新たなVICSデータDvを受信し、自車が「通行止」となる道路が案内経路上に新たに出現した場合にも、その都度別途に行われる。
【0047】
以上の経路探索の結果、各道路(リンク)に設定された通行規制が特定され、ナビゲーション装置1は、表示部20に地図を表示する際には、例えば図11(A)に示すように、通行規制に対応するアイコン(図示例では大型車両の「通行止」のアイコン60Bのみを例示する)を、通行規制された道路のそれぞれに付して表示する。この状態において、例えば操作部14の操作によって、いずれかのアイコン60Bがカーソル80で選択されたときには、ナビゲーション装置1は、このアイコン60Bが示す通行規制の具体的な規制内容を規制データファイルDeや経路探索用規制情報50に基づき特定し、図11(B)に示すように、小窓82によりポップアップ表示する。このとき、1つの道路(リンク)に対して複数種類の通行規制が設定されている場合、各通行規制の具体的な規制内容がユーザ操作に応じて1つずつ順番にポップアップ表示される。
このように、アイコン60Bが選択された場合に、通行規制の具体的な規制内容を小窓82によりポップアップ表示する構成したため、規制内容の表示に表示部20の表示領域が占有されることがなく、当該表示領域を有効に利用できる。
【0048】
また、ナビゲーション装置1は、経路案内中において、通行規制が設定された道路が接近するにしたがい、その旨を音声により案内する。
すなわち、図12に示すように、ナビゲーション装置1は、間欠的に現在位置を取得し(ステップS20)、自車の進行方向に存在する、通行規制が設定された道路まで道なりで所定距離以下になったか否かを、規制データファイルDeや経路探索用規制情報50に基づき判断する(ステップS21)。所定距離以下になった場合には(ステップS21:YEs)、進行方向に通行規制が設定された道路がある旨を音声により出力する(ステップS22)。この音声出力では、通行規制が設定された道路までの距離や通行規制の規制内容といった適宜の内容が音声により出力される。
これにより、表示部20を見ずとも前方にある通行規制された道路を把握できる。
なお、道なりの距離に限らず、通行規制が設定された道路と現在位置との間の直線距離に基づいて通行規制に係る音声を出力しても良い。
【0049】
以上説明したように、本実施形態によれば、VICSデータDvの規制情報、及び地図データに基づいて通行規制された道路を除いて案内経路を探索する探索実行部42に対し、VICSデータDvの規制情報を探索実行部42が処理するときのデータ形式と共通のデータ形式である統一中間形式データ52に、大型車両に対する通行規制が設定されている道路を示す大型車両規制データDaを整形して入力し、大型車両に対する通行規制が設定された道路を除いた案内経路を探索させる構成とした。
この構成により、大型車両に対する通行規制を地図データに予め含める必要がなく、また探索実行部42は、大型車両規制データDaをVICSデータDvの規制情報と同様に処理して経路探索すれば良いため、これら地図データ、及び探索実行部42への変更を抑えつつ、大型車両に対する通行規制を反映した経路探索が可能になる。
【0050】
また本実施形態によれば、探索実行部42には、現在位置Oを中心とした所定範囲Rの道路についての大型車両規制データDaを入力して案内経路を探索させ、現在位置Oが2次メッシュMを単位とした1メッシュ分移動するごとに移動後の現在位置Oを中心した所定範囲Rの道路について大型車両規制データDaを入力し案内経路を再探索させる構成とした。
これにより、目的地までの案内経路として想定され得る全ての大型車両規制データDaを一度に読み込んで経路探索する場合に比べて、高速に、なおかつ実用的なレベルで案内経路を探索し、ユーザに提供できる。
【0051】
また本実施形態によれば、移動後の所定範囲Rに新たな大型車両規制データDaが存在する場合、すなわち大型車両に対する通行規制が設定されている道路が新たに含まれた場合に限り再探索する構成としたため、再探索の回数を抑えて処理の低減を図ることができる。
【0052】
また本実施形態によれば、通行規制が設定された道路のそれぞれに、通行規制の内容を示すアイコンを、当該通行規制が大型車両規制データDaに基づくか否かに応じて異ならせて付した地図を表示する構成とした。
これにより、ユーザは、通行規制が大型車両規制データDaに基づくものであるか否かを簡単に識別できる。
【0053】
また本実施形態によれば、VICSデータDvに基づく通行規制と大型車両規制データDaに基づく大型車両の通行規制とが同じ道路について設定されているときには、当該道路に大型車両規制データDaに基づく通行規制の内容を付して表示する構成とした。
これにより、自車に対する実際の道路の通行規制を正確に表示できる。
【0054】
また本実施形態によれば、通行規制が設定された道路に、通行規制の内容に応じたアイコンを付して表示部20に表示し、このアイコンが操作部14の操作によって選択された場合に、選択されたアイコンの通行規制の内容を小窓82によりポップアップ表示する構成としたため、規制内容の表示に表示部20の表示領域が占有されることがなく、当該表示領域を有効に利用できる。
【0055】
また本実施形態によれば、通行規制が設定された道路までの距離が所定距離以下になった場合に、通行規制に係る音声を出力する構成としたため、表示部20を見ずとも前方にある通行規制された道路を速やかに把握できる。
【0056】
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示するものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
【0057】
例えば、上述した実施形態では、車両の一例として大型車両を例示したが、これに限らず、任意の車両が本発明に係るナビゲーション装置1を用いることができる。
また、ナビゲーション装置1を搭載した車両のユーザが、大型車両に対する通行規制を要しない場合に、経路探索部30が大型車両規制データDaを用いずに探索実行部42に経路探索させるようにする構成としても良い。
【0058】
また例えば、VICSデータDvを受信して経路探索に利用するナビゲーション装置1tについて例示したが、これに限らない。すなわち、VICSデータDvに限らず、例えばRDS−TMC等の経路探索時に利用される情報を含む送信データを受信し、当該送信データの情報に基づいて探索実行部42が経路探索を行うナビゲーション装置であれば、本発明を適用することができる。
【0059】
また例えば、所定の通行規制として、大型車両に対する通行規制を例示したが、これに限らず、任意の通行規制とすることができる。特に地図データの道路データに予め設定されていない通行規制とすることで、新たな通行規制を反映した経路探索を簡単に実現できる。
【0060】
また例えば、走行地域周辺の地図を表示部20が表示する際には、自車が「通行止」となっている道路、及び他の通行規制が設定されている道路に、通行規制の内容ごとに異なるアイコンを付して表示する構成とした。しかしながら、これに限らず、アイコン以外の記号や文字、図像により通行規制の内容を示し、道路と対応付けて表示する構成としても良い。
【0061】
また、本発明は、車両に搭載されるナビゲーション装置に限らず、任意の船舶や航空機等の乗り物に搭載されるナビゲーション装置に広く適用でき、また車載型に限らず、人が携帯する携帯型とすることもできる。
【符号の説明】
【0062】
1 ナビゲーション装置
10 制御部
11 制御プログラム
12 位置検出部
16 記憶部
18 VICSデータ受信部(受信手段)
20 表示部(表示手段)
30 経路探索部
35 地図データ記憶部(地図記憶手段)
36 大型車両規制データ記憶部(所定規制データ記憶手段)
38 車両情報設定記憶部
40 VICSデータ解析部
42 探索実行部(探索実行手段)
44 データ整形部(整形手段)
46 解析変換部
50 経路探索用規制情報
52 統一中間形式データ(共通のデータ形式)
56 識別情報
60A、60B アイコン
Da 大型車両規制データ(所定規制データ)
Dv VICSデータ(送信データ)
O 現在位置
R 所定範囲
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12