(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1トレンチおよび前記第2トレンチは同方向を長手方向として構成されていると共に並べられて配置されることで前記トレンチゲート構造と前記スーパージャンクション構造における低濃度領域とが並べられて配置されており、
前記第1トレンチの先端と比較して、前記第2トレンチの先端が突き出してレイアウトされていると共に、前記第2トレンチの先端が前記第1トレンチの先端よりも突き出している距離(a)が前記第1高濃度領域(5c)の下面と前記ドリフト層(2)の下面との距離よりも大きくされていることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
前記不純物埋込層は、前記第2低濃度領域の表面に形成されると共に該第2低濃度領域と共に前記第3トレンチ内に埋め込まれて形成され、前記第2低濃度領域と比較して第2導電型不純物濃度が高く設定されると共に、前記第1トレンチよりも深くされた第2導電型の第2高濃度領域(21c)を備えていることを特徴とする請求項3に記載の炭化珪素半導体装置。
前記外周領域における前記不純物埋込層の内側には、前記ドリフト層の上において前記セル領域を囲んで配置された第2導電型のリサーフ層(22)が備えられていることを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
前記凹部は深さが変化する段付き形状とされ、前記セル領域から外周方向に離れるに従って段階的に深さが深くされ、前記凹部のうち前記セル領域側の段では、その底部に前記ベース領域が残されており、該ベース領域によって前記リサーフ層が構成されていることを特徴とする請求項8に記載の炭化珪素半導体装置。
前記第2トレンチの内壁には、第1導電型もしくはI型の周辺領域(23)が備えられており、該周辺領域の上に前記第1低濃度領域および前記第1高濃度領域が形成されていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
前記セル領域には、凹部(20)が形成されて前記ソース領域および前記ベース領域が除去されることで露出した前記ドリフト層の表面にショットキー接触させられたショットキー電極(24)が形成されていると共に、該ショットキー電極の下方に前記第1低濃度領域および前記第1高濃度領域が配置されることでPNダイオードが構成されたジャンクションバリアショットキーダイオードが備えられていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
前記第2トレンチ内に前記ソース電極が部分的に入り込んでおり、前記第2トレンチ内において前記高濃度領域に前記ソース電極が接触させられていることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置。
第1または第2導電型の炭化珪素基板(1)の主表面上に形成された炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層(2)上に、炭化珪素からなる第2導電型のベース領域(3)が形成されていると共に、前記ベース領域の上に炭化珪素からなる第1導電型のソース領域(4)が形成された半導体基板が用いられており、
前記ベース領域よりも深い第1トレンチ(6)内にゲート絶縁膜(8)が形成されていると共に該ゲート絶縁膜上にゲート電極(9)が形成されることでトレンチゲート構造が構成され、
かつ、前記ソース領域の表面から前記ベース領域を貫通して前記ドリフト層に達すると共に前記第1トレンチよりも深くされた第2トレンチ(5a)内に、第2導電型不純物濃度が比較的低く設定された第2導電型の第1低濃度領域(5b)と、前記第1低濃度領域の表面に形成され、前記第1低濃度領域と比較して第2導電型不純物濃度が高く設定されると共に、前記第1トレンチよりも深くされることでディープ層を構成する第2導電型の第1高濃度領域(5c)と、を有した第2導電型領域(5)が構成され、
前記ソース領域や前記第2導電型領域を介して前記ベース領域に対して電気的に接続されたソース電極(11)および前記炭化珪素基板の裏面に電気的に接続されたドレイン電極(12)を有する半導体スイッチング素子を備えた炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
前記炭化珪素基板の主表面上にドリフト層が形成されていると共に、該ドリフト層上に前記ベース領域が形成され、さらに該ベース領域の上にソース領域が形成された半導体基板を用意する工程と、
前記半導体基板のうちの前記第2トレンチの形成予定領域が開口するマスクを用いてエッチングを行うことで、前記第2トレンチを形成する工程と、
前記第2トレンチ内において、該第2トレンチの底面から側面を全面覆うように、第2導電型不純物濃度が比較的低く設定された第2導電型の第1層(31a)を形成すると共に、該第2トレンチ内において該第1層を覆うように、該第1層と比較して第2導電型不純物濃度が比較的高く設定された第2導電型の第2層(31b)を前記第1トレンチの底部よりも深い位置まで形成する工程と、
前記ソース領域が露出するように前記第1、第2層を部分的に除去し、前記第2トレンチ内に残された前記第1、第2層によって前記第1低濃度領域および前記第1高濃度領域を構成する工程と、を有していることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
前記第2トレンチ内に前記第1層および前記第2層を形成する際に、前記第2トレンチ内に前記第1層および前記第2層を形成しても前記第2トレンチ内に部分的に隙間が残るようにし、
前記ソース電極を形成する際に、前記第2トレンチ内において、前記ソース電極を前記第2層にて構成される前記第1高濃度領域に接触させることを特徴とする請求項15ないし17のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
【0019】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。ここではトレンチゲート構造の半導体スイッチング素子として反転型のMOSFETが形成されたSiC半導体装置を例に挙げて説明する。
【0020】
図1に示すSiC半導体装置は、半導体素子が形成されるセル領域とこのセル領域を囲む外周耐圧構造が備えられた外周領域(終端構造領域)とを有した構成とされている。本実施形態では、半導体素子として、反転型のトレンチゲート構造のMOSFETが備えられている。
【0021】
図2に示すように、SiC半導体装置は、SiCからなるn
+型基板1の主表面上にSiCからなるn型ドリフト層2とp型ベース領域3、および、n
+型ソース領域4が順にエピタキシャル成長させられたものを半導体基板として用いて形成されている。
【0022】
n
+型基板1は、n型不純物濃度が例えば1.0×10
19/cm
3とされ、厚さが300μm程度とされている。n型ドリフト層2は、下層部2aと上層部2bとでn型不純物濃度が変えられており、下層部2aは例えば1.5〜6.0×10
16/cm
3で厚さ6.0μm、上層部2bは下層部よりも低濃度とされ、例えば0.5〜2.0×10
16/cm
3で厚さ2.0μmとされている。下層部2aは、n型カラムを構成する部分となっており、後述するp型カラムとのチャージバランスを考慮して不純物濃度や幅などが設定されている。
【0023】
また、p型ベース領域3は、p型不純物濃度が例えば1.5〜6.0×10
16/cm
3、厚さ0.5μm程度で構成されている。n
+型ソース領域4は、表層部におけるn型不純物濃度が例えば2.5×10
18〜1.0×10
19/cm
3、厚さ0.5μm程度で構成されている。
【0024】
セル領域では、半導体基板の表面側においてp型ベース領域3およびn
+型ソース領域4が残されており、このn
+型ソース領域4およびp型ベース領域3を貫通してn型ドリフト層2に達するようにp型領域5が形成されている。
【0025】
p型領域5は、n
+型基板1まで達するように形成されたトレンチ5a内を埋め込むように形成されており、p型不純物濃度が異なる2つの領域5b、5cを有した構成とされている。具体的には、p型領域5は、トレンチ5aの内壁面、つまり底面および側面上に形成された低濃度領域5bと、低濃度領域5bよりもp型不純物濃度が高濃度とされた高濃度領域5cとによって構成されている。
【0026】
低濃度領域5bは、p型カラムを構成する部分であり、例えばp型不純物濃度が4.15×10
16〜1.65×10
17cm
3、幅が0.8μm、厚さが8μmで構成されている。具体的には、低濃度領域5bのうちトレンチ5aの底面に形成された部分によってp型カラムが構成されており、この部分の厚みが下層部2aとほぼ等しくされている。低濃度領域5bの幅(つまりトレンチ5aの幅)およびp型不純物濃度は、n型カラムとのチャージバランスを考慮して設定されている。
【0027】
高濃度領域5cは、p
+型ディープ層を構成する部分である。高濃度領域5cの底部は後述するトレンチゲート構造を構成するためのトレンチ6の底部よりも深い位置まで形成されており、高濃度領域5cの底部において優先的にボディーブレークが生じる構成とされている。高濃度領域5cのp型不純物濃度や幅は、ボディーブレーク時に完全空乏化しないように設定されており、例えばp型不純物濃度が2.5×10
18〜1.0×10
19/cm
3、深さが3μmで構成されている。例えば、n型ドリフト層2の上層部2bのn型不純物濃度が1.0×10
16/cm
3で設定されている場合において、オフ時に1200Vのドレイン電圧が掛かったと想定すると、高濃度領域5cのp型不純物濃度および幅が上記値であると、破壊電界強度に達しても空乏化されない領域が残る。これにより、効果的にブレークダウン電流を引き抜くことができる。
【0028】
このように構成されるp型領域5は、
図1に示すようにセル領域の外縁を囲むように角部が丸められた四角形状にレイアウトされていると共に、その内側において一方向を長手方向としたライン状のものが複数本並べられることでストライプ状にレイアウトされている。
【0029】
また、p型ベース領域3およびn
+型ソース領域4を貫通してn型ドリフト層2に達するように、例えば幅が0.8μm、深さが2.0μmのトレンチ6が形成されている。このトレンチ6の側面と接するように上述したp型ベース領域3およびn
+型ソース領域4が配置されている。トレンチ6は、
図2の紙面左右方向を幅方向、紙面垂直方向を長手方向、紙面上下方向を深さ方向とするライン状のレイアウトで形成されている。
【0030】
また、トレンチ6は、複数本が平行に等間隔で並べられることでストライプ状とされている。そして、各トレンチ6の間に、上記したp型領域5のうちのライン状とされた部分が一本ずつ配置されている。各トレンチ6の側面とp型領域5とは所定距離離間されており、p型ベース領域3のうちトレンチ6の側面に接している部分にチャネルを形成して電流が流されるようになっている。また、
図1に示すように、各トレンチ6の先端に対して、p型領域5の先端が距離aだけ突き出して配置されている。距離aは、n型ドリフト層2の下層部2aの厚さよりも大きく、換言すれば高濃度領域5cの下面とn型ドリフト層2の下面との距離よりも大きくされ、高濃度領域5cの先端よりも各トレンチ6の先端が内側に配置されるようにしている。
【0031】
さらに、トレンチ6の内壁面はゲート絶縁膜8にて覆われている。ゲート絶縁膜8は、例えばトレンチ6の内壁面を熱酸化した熱酸化膜などによって構成されており、ゲート絶縁膜8の厚みはトレンチ6の側面側と底部側共に75nm程度となっている。
図1および
図2では、ゲート絶縁膜8の底部および両先端部のコーナー部が角張った形状となっているが、予めトレンチ6を丸め処理しておくことで丸まった形状となるようにもできる。このようにすれば、ゲート絶縁膜8を全体的に均一な膜厚で構成することが可能となり、トレンチ6のコーナー部で薄くならないようにできる。そして、このゲート絶縁膜8の表面において、トレンチ6を埋め込むようにゲート電極9が形成されている。
【0032】
また、n
+型ソース領域4およびp型領域5の表面やゲート電極9の表面には、層間絶縁膜10を介してソース電極11やゲート配線(図示せず)が形成されている。ソース電極11およびゲート配線は、複数の金属(例えばNi/Al等)にて構成されており、少なくともn型SiC(具体的にはn
+型ソース領域4)と接触する部分はn型SiCとオーミック接触可能な金属で構成され、少なくともp型SiC(具体的にはp型領域5)と接触する部分はp型SiCとオーミック接触可能な金属で構成されている。なお、これらソース電極11およびゲート配線は、層間絶縁膜10上に形成されることで電気的に絶縁されており、層間絶縁膜10に形成されたコンタクトホールを通じてソース電極11はn
+型ソース領域4およびp型領域5を介してp型ベース領域3と電気的に接触させられ、ゲート配線はゲート電極9と電気的に接触させられている。
【0033】
そして、n
+型基板1の裏面側にはn
+型基板1と電気的に接続されたドレイン電極12が形成されている。このような構造により、nチャネルタイプの反転型のトレンチゲート構造のMOSFETが構成されている。そして、このようなMOSFETが各p型領域5の間に配置されることでセル領域が構成されている。
【0034】
一方、外周領域では、n
+型ソース領域4およびp型ベース領域3を貫通してn型ドリフト層2に達するように凹部20が形成されることでメサ構造とされている。このため、セル領域から離れた位置ではp型ベース領域3が除去され、n型ドリフト層2が露出させられている。
【0035】
また、凹部20の下方に位置するn型ドリフト層2の表層部には、セル領域を囲むように、複数本(
図1中では3本記載してある)のp型不純物埋込層21が備えられている。p型不純物埋込層21は、上記したp型領域5と同様、トレンチ21a内に低濃度領域21bと高濃度領域21cとを備えた構造となっている。p型不純物埋込層21のうちの高濃度領域21cをガードリングとして機能させる。このp型不純物埋込層21は、ガードリングとして機能できる濃度および深さで構成されていれば良いが、本実施形態では、低濃度領域21bと高濃度領域21cがそれぞれp型領域5の低濃度領域5bと同じ濃度とされている。そして、低濃度領域21bのうちトレンチ21aの底面に形成された部分の厚みが下層部2aとほぼ等しくされている。
【0036】
そして、図示していないが、必要に応じてp型不純物埋込層21よりも外周にEQR構造が備えられることにより、セル領域を囲む外周耐圧構造が備えられた外周領域が構成されている。
【0037】
以上のような構造により、本実施形態にかかるSiC半導体装置が構成されている。続いて、本実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法について
図3を参照して説明する。
【0038】
〔
図3(a)に示す工程〕
まず、半導体基板として、SiCからなるn
+型基板1の主表面上にSiCからなるn型ドリフト層2とp型ベース領域3、および、n
+型ソース領域4が順にエピタキシャル成長させられたトリプルエピ基板を用意する。
【0039】
〔
図3(b)に示す工程〕
n
+型ソース領域4の表面にマスク材(図示せず)を配置したのち、フォトリソグラフィによってマスク材のうちのp型領域5およびp型不純物埋込層21の形成予定位置を開口させる。そして、マスク材を配置した状態でRIE(Reactive Ion Etching)などの異方性エッチングを行うことで、p型領域5およびp型不純物埋込層21の形成予定位置にトレンチ5a、21aを形成する。その後、マスク材を除去する。
【0040】
〔
図3(c)に示す工程〕
エピタキシャル成長装置を用いて、トレンチ5a、21a内を含めてn
+型ソース領域4の表面全面に低濃度領域5b、21bを形成するための比較的低不純物濃度に設定されたp型層(第1層)31aを成膜する。続けて、p型ドーパントの導入量を変えてエピタキシャル成長を行い、p型層31aの上に高濃度領域5c、21cを形成するための比較的高不純物濃度で構成されたp
+型層(第2層)31bを成膜する。これらp型層31aおよびp
+型層31bにより、トレンチ5a、21a内が埋め込まれるようにする。
【0041】
〔
図3(d)に示す工程〕
研削やCMP(Chemical Mechanical Polishing)などによる平坦化によって、n
+型ソース領域4の表面を露出させる。これにより、p型層31aおよびp
+型層31bはトレンチ5a、21a内にのみ残る。このようにして、p型層31aによって低濃度領域5b、21bが構成されると共に、p
+型層31bによって高濃度領域5c、21cが構成され、p型領域5およびp型不純物埋込層21が構成される。
【0042】
なお、この工程をCMPのような平坦化研磨によって行うようにすれば、表面状態良く平坦化が行えるため、この後行われるトレンチゲート構造を構成するためのトレンチ6の形成においても、寸法精度の高いトレンチ形状を実現できる。このため、微細化された素子が容易に実現可能となる。また、エピタキシャル成長によってp型領域5およびp型不純物埋込層21を構成しているため、イオン注入と異なり、イオン注入ダメージのないPN接合を構成できる。また、イオン注入では不可能なアスペクト比の大きい層を形成できるため、セルサイズの微細化が容易になる。
【0043】
〔
図3(e)に示す工程〕
n
+型ソース領域4やp型領域5およびp型不純物埋込層21の表面にマスク材(図示せず)を配置したのち、フォトリソグラフィによってマスク材のうちのトレンチ6および凹部20の形成予定位置を開口させる。そして、マスク材を配置した状態でRIEなどの異方性エッチングを行うことにより、セル領域においてトレンチ6を形成すると共に外周領域において凹部20を形成する。その後、マスク材を除去する。
【0044】
そして、必要に応じて、1600度以上の減圧下における水素雰囲気、例えば1625℃、2.7×10
4Pa(200Torr)の高温水素雰囲気での熱処理による水素エッチングを実施する。この水素エッチングによってトレンチ6の内壁面の丸め処理が行われ、トレンチ6の開口入口やコーナー部を丸められると共に、トレンチエッチングのダメージ除去が行われる。
【0045】
〔
図3(f)に示す工程〕
ウェット雰囲気による熱酸化によってゲート絶縁膜8を形成したのち、ゲート絶縁膜8の表面にドープドPoly−Si層を成膜し、このドープドPoly−Si層をパターニングすることでトレンチ6内に残し、ゲート電極9を形成する。この後の工程については、従来と同様であり、層間絶縁膜10の形成工程、フォト・エッチングによるコンタクトホール形成工程、電極材料をデポジションしたのちパターニングすることでソース電極11やゲート配線層を形成する工程、n
+型基板1の裏面にドレイン電極12を形成する工程等を行う。これにより、
図2に示すトレンチゲート構造のMOSFETがセル領域に備えられると共に、セル領域を囲む外周耐圧構造が外周領域に備えられたSiC半導体装置が完成する。
【0046】
以上説明したように、本実施形態では、セル領域において、n
+型基板1まで達するように形成されたトレンチ5a内を埋め込むように低濃度領域5bと高濃度領域5cを有するp型領域5を備えた構成としている。これにより、低濃度領域5bによってp型カラムを構成すると共に、高濃度領域5cによってp
+型ディープ層を構成することができる。
【0047】
したがって、低濃度領域5bによるp型カラムとn型ドリフト層2によるn型カラムとによってSJ構造を構成できることから、オン抵抗の低減を図ることが可能になる。また、高濃度領域5cによるp
+型ディープ層によってオフ時にドレイン電位をブロックできるため、ゲート絶縁膜8にかかる電界を緩和でき、ゲート絶縁膜8が破壊されることを防止できる。同様に、高濃度領域5cによるp
+型ディープ層によってオフ時にドレイン電位をブロックできるため、p型ベース領域3の電界が上昇しないようにできる。このため、p型ベース領域3の不純物濃度を低濃度にして高いチャネル移動度を得るようにした場合でも、パンチスルー現象の発生を抑制でき、高いドレイン耐圧を得ることができる。さらに、高濃度領域5cを直接ソース電極11に接続しているため、サージ耐量の高い素子を実現することも可能となる。よって、オン抵抗の低減とゲート絶縁膜8の破壊防止の両方を実現できるSiC半導体装置とすることが可能となる。
【0048】
また、各トレンチ6の先端に対して、p型領域5の先端が距離aだけ突き出して配置されるようにし、距離aをn型ドリフト層2の下層部2aの厚さ、換言すれば高濃度領域5cの下面とn型ドリフト層2の下面との距離よりも大きくしている。このようなレイアウトとしていることから、必ず各高濃度領域5cの先端が各トレンチ6の先端よりも突き出るようにでき、トレンチ6の先端においてもゲート絶縁膜8に掛かる電界を緩和でき、ゲート絶縁膜8が破壊されることを防止することができる。
【0049】
そして、このような構造のSiC半導体装置における低濃度領域5bと高濃度領域5cとを同じトレンチ5a内に異なる不純物濃度のp型層を順に埋め込むことによって構成している。したがって、pカラムを構成するための低濃度領域5bとp
+型ディープ層を構成するための高濃度領域5cを独立した工程によって別々に形成する場合と比較して、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
【0050】
また、外周領域においても、セル領域のp型領域5と同様の構成のp型不純物埋込層21を備え、p型不純物埋込層21をn
+型基板1まで達するように形成されたトレンチ21a内を埋め込む低濃度領域21bと高濃度領域21cが備えられた構成としている。このため、高濃度領域21cにてガードリングの機能を果たさせることができる。そして、このようなp型不純物埋込層21をセル領域のp型領域5と同時に形成することが可能であるため、これらの製造工程を共通化させることが可能となり、製造工程の簡略化を図ることができる。
【0051】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してトレンチ6と凹部20の深さを変えたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0052】
図4に示すように、本実施形態では、トレンチ6と凹部20の深さを変えている。具体的には、トレンチ6よりも凹部20が深くなるようにしている。このように、トレンチ6と凹部20の深さを別々に設定することで、それぞれで耐圧設計を行うことが可能となり、例えば、外周領域においてブレークダウンが生じるようにするなど、適宜耐圧を調整することが可能となる。
【0053】
なお、このような構造のSiC半導体装置は、トレンチ6の形成工程と凹部20の形成工程を別々の工程として実施すればよいだけで、その他の工程については第1実施形態と同様である。
【0054】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してp型不純物埋込層21の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0055】
図5に示すように、本実施形態では、トレンチ21aおよびp型不純物埋込層21の深さを変えており、セル領域から外周方向に離れるに連れて順にトレンチ21aおよびp型不純物埋込層21の深さが浅くなる構造としている。このように、p型不純物埋込層21の深さを徐々に変化させることで、外周領域での等電位線分布に沿った形状でp型不純物埋込層21を構成することが可能となり、終端構造に必要とされる領域を小さくすることが可能となる。これにより、SiC半導体装置のサイズの小型化を図ることが可能となる。
【0056】
なお、このような深さの異なるp型不純物埋込層21を構成するには、トレンチ21aを別工程で形成することで深さを変化させるという方法もあるが、トレンチ21aの幅をセル領域から離れるに従って狭くするという方法を用いることができる。トレンチ21aの幅が狭くなるほどエッチングガスが入り込み難くなることから、エッチングレートが遅くなる。このため、トレンチ21aの幅がセル領域から離れるに従って狭くなるようにすることで、各p型不純物埋込層21を形成するためのトレンチ21aを同時に形成したとしても、各トレンチ21aの深さを変化させられる。したがって、このような方法を採用すれば、1つ1つのトレンチ21aを別工程で形成するのではなく、同時に形成することが可能となり、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
【0057】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してp型リサーフ層を備えた構造にしたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0058】
図6に示すように、外周領域に形成される凹部20を深さが変化する段付き形状とし、セル領域から外周方向に離れるに従って段階的に深さが深くなるようにしている。凹部20のうちセル領域側の段では、その底部がp型ベース領域3の底部よりも浅く設定され、p型ベース領域3が残された状態になっている。また、凹部20のうちセル領域から離れた方の段では、その底部がp型ベース領域3の底部よりも深く設定され、p型ベース領域3が残されていない状態となっている。
【0059】
このような構造のSiC半導体装置では、凹部20のうちのセル領域側の段の底部に残されたp型ベース領域3をp型リサーフ層22として機能させることが可能となる。p
+型リサーフ層22は、セル領域を囲みつつp型不純物埋込層21よりも内側に配置されるもので、p型不純物埋込層21と同様、例えば各角部が丸められた四角形状のレイアウトとして形成される。
【0060】
このように、p型不純物埋込層21に加えてp型リサーフ層22を備えた構造とすることができ、より効果的に電界緩和を図ることができるため、セル領域として寄与しない終端構造の面積を小さくすることが可能となる。したがって、SiC半導体装置のサイズ(チップサイズ)の小型化を図ることが可能となり、引いては製造コストの削減を図ることが可能となる。
【0061】
(第4実施形態の変形例)
上記第4実施形態のようなp型リサーフ層22を備えた構造は、
図7に示すように、n型ドリフト層2の表層部にp型リサーフ層22を形成することによっても実現できる。例えば凹部20を形成したのち、マスクを用いたp型不純物のイオン注入によってp型リサーフ層22を形成することができる。
【0062】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してp型領域5の周囲の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0063】
図8に示すように、p型領域5の周囲を囲むように、n
-型層もしくはI型層からなる周辺領域23を備えるようにしている。この周辺領域23は、トレンチ5aの内壁面を覆うように所定厚さでエピタキシャル成長させることで形成され、
その内側に低濃度領域5bおよび高濃度領域5cを形成することで、周辺領域23に囲まれたp型領域5が構成されるようにしている。
【0064】
このように、周辺領域23を備えることにより、オン時のドレイン−ソース間容量を小さくすることが可能となり、SJ構造特有の急激なドレイン−ソース間容量を低減できるため、よりスイッチング特性を向上させることが可能となる。
【0065】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してp型不純物埋込層21の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0066】
図9に示すように、p型不純物埋込層21が高濃度領域21cを無くして低濃度領域21bのみによって構成されるようにしても良い。このように、外周領域から高濃度領域21cを無くすことにより、より耐圧向上を図ることが可能となる。
【0067】
このような構造は、例えば以下のような方法によって製造可能である。例えば、トレンチ5a、21aを別々に形成し、トレンチ21aの深さがトレンチ5aの深さよりも浅くなるようにしておくことにより、高濃度領域21cの方が高濃度領域21cよりも底部の位置が高くなるようにできる。このため、凹部20を形成するときに、高濃度領域21cがすべて除去されるようにでき、
図9の構造を実現できる。また、例えば、トレンチ6と凹部20を別々に形成するようにし、凹部20の深さを深くしてトレンチ21a内に成膜された高濃度領域21cの部分がすべて除去されるようにすることでも、
図9の構造を実現できる。また、トレンチ21aの幅がトレンチ5aの幅よりも狭くなるようにし、トレンチ21aの方がトレンチ5aよりもエッチングレートが遅くなるようにすることで、高濃度領域21cの方が高濃度領域5cよりも底部の位置が高い位置となるようにする。このようにすれば、トレンチ6および凹部20を同時に形成する際に高濃度領域21cがすべて除去されるようにでき、
図9の構造を実現できる。
【0068】
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して外周領域における外周耐圧構造を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0069】
図10に示すように、外周領域に備えたp型不純物埋込層21をドット状にレイアウトしている。ドットの間隔は一定であっても良いが、
図10に示すようにセル領域から外周方向に離れるにしたがって広くなるようにすると好ましい。このようにすることで、電界緩和が必要とされる範囲を狭くすることが可能となり、SiC半導体装置のサイズの小型化を図ることが可能となる。
【0070】
なお、図中において二点差線で示した部分の断面形状は
図2と同様の形状となっており、p型不純物埋込層21はドット状のレイアウトとされても、第1実施形態と同様の構造として構成することができる。勿論、
図5のように徐々にp型不純物埋込層21の深さが浅くなるようにしても良いし、
図9のように低濃度領域21bのみによって構成されるようにしても良い。さらに、
図6および
図7のようにp型リサーフ層22を備えるようにしても良い。
【0071】
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して外周領域における外周耐圧構造を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0072】
図11に示すように、外周領域の外周耐圧構造として、p型不純物埋込層21の代わりに、外周領域にもp型領域5を備えた構造としている。すなわち、外周領域についても、セル領域と同様にストライプ状に配置したp型領域5を備えるようにし、SJ構造を備えるようにしている。このように、外周耐圧構造として、SJ構造を備えるようにすることもできる。そして、このように外周耐圧構造もSJ構造とする場合、セル領域に備えられるSJ構造と同じ構造、すなわちp型領域5が同じピッチ、同じ深さ同じ濃度で構成できることから、外周領域でのチャージバランス設計が容易となり、製造工程も容易になる。
【0073】
また、この場合において、本実施形態ではp型リサーフ層22も備えるようにしており、p型リサーフ層22の外側の輪郭に沿ってp型領域5の先端を終端させるようにしている。このように、p型リサーフ層22を備えるようにすれば、より外周領域での電界緩和を図ることが可能となり、耐圧向上が図れる。
【0074】
(第9実施形態)
本発明の第9実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して外周領域の代わりに、もしくは外周領域と共にジャンクションバリアショットキーダイオード(以下、JBSという)を備えたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0075】
図12および
図13に示すように、本実施形態では、セル領域の外縁部にショットキー電極24を備えた構造としている。具体的には、セル領域の外縁部にも凹部20が形成されるようにしており、この凹部20内において層間絶縁膜10を除去してn型ドリフト層2を露出させるようにしている。ショットキー電極24は、このn型ドリフト層2が露出させられた部分の表面上に形成され、n型ドリフト層2とショットキー接触させることによって構成されている。また、セル領域の外縁部においてもp型領域5を形成し、p型領域5がショットキー電極24と接触させられるようにしている。
【0076】
このような構造により、ショットキー電極24とn型ドリフト層2との接触によって構成したショットキーバリアダイオード(SBD)と、p型領域5とn型ドリフト層2とによって構成したPNダイオードとを備えたJBSを構成している。このように、トレンチゲート構造のMOSFETに加えてJBSを備えたSiC半導体装置とすることもできる。
【0077】
このような構造は、第1実施形態の構造のSiC半導体装置に対して、単にショットキー電極24を形成するだけで実現できる。したがって、ショットキー電極24の成膜工程を追加するだけで、本実施形態の構造のSiC半導体装置を実現することが可能となる。
【0078】
(第10実施形態)
本発明の第10実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してトレンチ5a、21a内の構成を変えたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0079】
図14に示すように、本実施形態では、トレンチ5a内に低濃度領域5bおよび高濃度領域5cに加えてソース電極11が部分的に入り込み、トレンチ5a内において高濃度領域5cとソース電極11とが接触させられた構造とされている。また、トレンチ21a内に低濃度領域21bおよび高濃度領域21cに加えて層間絶縁膜10(もしくはゲート絶縁膜8)が部分的に入り込んだ構造とされている。
【0080】
このように、トレンチ5a、21a共に、低濃度領域5b、21bおよび高濃度領域5c、21cにて完全に埋め込まれている必要はなく、部分的に埋め込まれていない構造であっても良い。そして、その埋め込まれていない部分に、トレンチ5aについてはソース電極11が部分的に入り込んだり、トレンチ21aについては層間絶縁膜10が部分的に入り込んだ構造とされていても良い。
【0081】
特に、トレンチ5a内に部分的にソース電極11が入り込んだ構造とされた場合、トレンチ5a内がすべて低濃度領域5bおよび高濃度領域5cで埋め込まれた場合と比較して、高濃度領域5cの底部からソース電極11に到達するまでの内部抵抗を低減できる。したがって、実質的に高濃度領域5cにて構成しているp
+型ディープ層の低抵抗化を図ることが可能となる。
【0082】
なお、
図14では、トレンチ5aのうち低濃度領域5bおよび高濃度領域5cにて埋め込まれていない部分の底部がトレンチゲート構造を構成するトレンチ6の底部よりも深くなる例を挙げたが、それよりも浅くても良い。その場合、トレンチ5aのみが低濃度領域5bおよび高濃度領域5cにて完全に埋め込まれていない構造となり、トレンチ21aについては低濃度領域21bおよび高濃度領域21cで埋め込まれた構造となっていても良い。
【0083】
続いて、本実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法について
図15を参照して説明する。
【0084】
まず、
図15(a)〜(c)に示す工程において、第1実施形態で説明した
図3(a)〜(c)と同様の工程を行う。ただし、
図15(c)に示す工程では、トレンチ5a、21aが低濃度領域5b、21bおよび高濃度領域5c、21cを構成するp型層31aやp
+型層31bにて完全に埋め込まれず部分的に隙間が残るようにする。
【0085】
その後、
図15(d)、(e)に示す工程において、第1実施形態で説明した
図3(d)、(e)と同様の工程を行う。そして、
図15(f)に示す工程において、
図3(f)と同様の工程によってトレンチ6内にトレンチゲート構造を形成したのち、層間絶縁膜10の形成工程を行う。
【0086】
このとき、トレンチ5a、21aのうち低濃度領域5b、21bおよび高濃度領域5c、21cで埋め込まれていない部分に、層間絶縁膜10(もしくはゲート絶縁膜8)の形成と同時に絶縁膜が入り込んだ状態になる。このため、この後の層間絶縁膜10に対してコンタクトホールを形成するコンタクトホール形成工程の際に、トレンチゲート構造や凹部20内をマスクして保護つつ、トレンチ5a内に入り込んだ絶縁膜も同時に除去する。それから、ソース電極11の形成工程を行うと、トレンチ5a内にもソース電極11が部分的に入り込んだ状態となる。
【0087】
このようにして、本実施形態に係るSiC半導体装置を形成することができる。このように、第1実施形態に対して層間絶縁膜10をパターニングする際のマスクを変更するだけで、その他は第1実施形態と同様の製造工程によって本実施形態に係るSiC半導体装置を製造することができる。
【0088】
(他の実施形態)
上記各実施形態では、本発明を適用した場合の一例について説明したが、適宜設計変更などを行うことができる。例えば、上記各実施形態では、ゲート絶縁膜8の例として熱酸化による酸化膜を挙げたが熱酸化によらない酸化膜もしくは窒化膜などを含むものであっても構わない。また、ドレイン電極12の形成工程に関しても、ソース電極11の形成前などとしても構わない。
【0089】
また、上記各実施形態において、p型領域5とp型不純物埋込層21の深さを同じにする場合においても、これらの幅を等しくせず、異なる幅となるようにしても良い。例えば、
図16に示すように、p型不純物埋込層21の幅の方がp型領域5の幅よりも広くなるようにすることができる。また、
図17に示すように、p型不純物埋込層21の幅をセル領域の外側に向かうに従って徐々に狭くするようにしても良い。さらに、
図18に示すように、上記第1実施形態と同様、セル領域においてp型領域5をストライプ状にした部分とセル領域の外縁を囲むように角部が丸められた四角形状のレイアウトとしつつ、これらを分離した構造にするのではなく連結した構造としても良い。
【0090】
また、半導体基板としてトリプルエピ基板を用いなくても良い。例えば、n
+型基板1上にエピタキシャル成長させたn
-型ドリフト層2の表層部にp型不純物をイオン注入することでp型ベース領域3を形成し、p型ベース領域3の表層部にn型不純物にイオン注入することでn
+型ソース領域4を形成したものを半導体基板として用いても良い。
【0091】
また、上記した各実施形態の相互間において、適宜組み合わせが可能である。例えば、第3実施形態で説明したようにセル領域から離れるに従ってトレンチ21aの深さを徐々に浅くする構造を、第2、第4〜第9実施形態などに適用することもできる。同様に、第9実施形態のようにJBSを備えた構造を、第2〜第8実施形態などにも適用できる。さらに、第1、第7〜第9、他の実施形態では、
図1、
図10〜
図12および
図18を参照してSiC半導体装置のレイアウトの一例を説明したが、第2〜第6実施形態や
図16および
図17に示した構造のいずれに対しても、これら各レイアウトを適用できる。
【0092】
また、上記各実施形態では、第1導電型をn型、第2導電型をp型としたnチャネルタイプのMOSFETを例に挙げて説明したが、各構成要素の導電型を反転させたpチャネルタイプのMOSFETに対しても本発明を適用することができる。また、上記説明では、トレンチゲート構造のMOSFETを例に挙げて説明したが、同様のトレンチゲート構造のIGBTに対しても本発明を適用することができる。IGBTは、上記各実施形態に対して基板1の導電型をn型からp型に変更するだけであり、その他の構造や製造方法に関しては上記各実施形態と同様である。