【文献】
Alexandre Fonte, Marilia Curado and Edmundo Monteiro,Interdomain quality of service routing: setting the grounds for the way ahead,annals of telecommunications,Springer,2008年11月25日,Volume 63, Number 11-12,pp.683-695
【文献】
Ha Trung Phan and Doan B. Hoang,Extension of BGP to Support Multi-domain FICC-Diffserv Architecture,Proceedings of 20th International Conference on Advanced Information Networking and Applications,IEEE,2006年 4月18日,pp.269-274
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ネットワーク性能パラメータは、遅延、パケットロス率、および/もしくは遅延ジッタ、または前記ネットワーク性能パラメータのうち1つまたは複数に従って計算された包括性能パラメータである、請求項1に記載の方法。
前記PCRが配置されている自律システム(AS)内部のBGP接続がフル・メッシュであるとき、前記AS内部でのPCRの自動探索は性能ルーティング能力交渉プロセスにより完了される、請求項3または4に記載の方法。
前記PCRが配置されたAS内部でルーティング反映器(RR)が配備されているとき、前記PCRは、前記AS内部で、特定の意味を有する拡張グループ属性を保持する更新メッセージを通知して、前記AS内部でのPCRの自動探索を実現する必要がある、請求項3または4に記載の方法。
性能パラメータ属性値が同一のNLRIを有する性能ルートにおいて最小である性能ルートを、前記第1PCRにより最適性能ルートとして使用し、前記最適性能ルートと、前記最適性能ルートに対して生成された前記第2性能パラメータ属性をローカル・ルーティング情報ベース(Loc−RIB)に保存するステップをさらに含む、請求項6または7に記載の方法。
前記Loc−RIBにおける前記最適性能ルートが変化したとき、前記第1PCRにより、新たな最適性能ルートを隣接PCRに送信するステップであって、前記隣接PCRに送信された前記新たな最適性能ルートにおける次ホップ属性の値が前記第2PCRに設定されたとき、前記第1性能パラメータ属性の値は、前記第1PCRの隣接PCRに送信される性能ルーティング情報の性能パラメータ属性の値として使用され、
前記第1PCRの前記隣接PCRに送信された前記新たな最適性能ルートの前記次ホップ属性の値が前記第1PCRに設定されたとき、前記第2性能パラメータ属性の値は、前記第1PCRの前記隣接PCRに送信される性能ルーティング情報の性能パラメータ属性の値として使用されるステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
前記第1PCRのLoc−RIBにおける前記最適性能ルートが更新されたときに、更新された前記最適性能ルートを隣接PCRに通知するように構成されたルーティング情報通知ユニットをさらに備える、請求項11に記載の第1PCR。
性能ルーティング能力をBGP近傍と交渉して、ピア端末が前記性能ルートの送信、処理、および受信をサポートするかどうかを確認するように構成された性能ルーティング能力交渉ユニットをさらに備える、請求項11または12に記載の第1PCR。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本発明の諸実施形態における技術的解決策を、本発明の諸実施形態における添付図面を参照して明確かつ十分に説明する。明らかに、説明する実施形態は、本発明の諸実施形態の全部ではなく一部にすぎない。当業者が本発明の諸実施形態に基づいて創造的作業なしに取得する他の全ての実施形態は本発明の保護範囲に入る。
【0013】
以下で、本発明の諸実施形態で提供する性能ベースのルーティング方法および装置を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
実施形態1
1態様では、
図1に示すように、本発明の1実施形態において性能ベースのルーティング方法を提供する。当該方法を、第1のPCR(Performance Routing Capable Router、性能ルーティング能力付きBGPルータ)で実装してもよい。当該方法は以下を含む。
【0015】
101では、第2のPCRにより送信された第1の性能ルーティング情報を受信する。当該第1の性能ルーティング情報は、第1の性能パラメータ属性を含む。
【0016】
例えば、第1の性能ルーティング情報はさらに、ネットワーク層到達可能性情報NLRI(Network Layer Reachability Information)と経路属性を含んでもよい。ここで、経路属性における次ホップ(Next−hop)の値は、第2のPCRのアドレスであり、第1のPCRおよび第2のPCRは、夫々、互いに対して隣接PCRであり、第1の性能パラメータ属性は、次ホップ情報が示すPCRとネットワーク層到達可能性情報NLRI(Network Layer Reachable Information)が示すPCRとの間のネットワーク性能パラメータを含む。
【0017】
本実施形態では、性能パラメータ属性に含まれるネットワーク性能パラメータは、遅延、パケットロス率、および/もしくは遅延ジッタであってもよく、または、以上のパラメータの1つまたは複数に従って計算される包括性能パラメータであってもよい。
【0018】
例えば、送信された性能ルーティング情報を、他のアドレス・サブファミリのルーティング情報から区別すべき新たに定義されたサブファミリを用いて符号化してもよく、送信された性能ルーティング情報を、既存のアドレス・ファミリ/アドレス・サブファミリを用いて符号化してもよい。第1の性能パラメータ属性は、第1の性能ルーティング情報の経路属性に保持され、例えば、経路属性のMED(マルチ・エグジット・ディスクリプタ、Multi−Exit Discriminators)属性フィールドのような既存の属性フィールドに保持される。または、新たに追加した属性フィールドを使用して性能パラメータ属性を保持してもよい。
【0019】
例えば、第1の性能ルーティング情報はさらにMPLSラベルを含んでもよい。MPLSラベルは、当該第1の性能ルーティング情報に対応する性能ルートに対して第2のPCRにより割り当てられたラベルである。その結果、データ・パケットのデータ転送を、当該性能ルートに基づいてMPLSにより実装することができる。例えば、第1の性能ルーティング情報を、BGP更新(update)メッセージで送信してもよい。
【0020】
102で、第1の性能ルーティング情報に対応する性能ルートが第1のPCRの隣接ルーティング情報base−in Adj−RIB−inに存在するかどうかを判定する。ここで、当該第1の性能ルーティング情報に対応する性能ルートは、宛先PCRと第2のPCRの間の性能ルートである。
【0021】
103では、第1の性能ルーティング情報に対応する性能ルートがAdj−RIB−inに存在しないとき、第1の性能ルーティング情報を第1のPCRのAdj−RIB−inに追加する。
【0022】
当該実施形態で提供する性能ベースのルーティング方法での性能ルートは、ネットワーク性能パラメータ値を経路選択測定値として使用することに基づくルーティング方法である。例えば、ネットワーク性能パラメータは、遅延、パケットロス率、もしくは遅延ジッタのようなパラメータであってもよく、または、入力として複数の上記個々の性能パラメータとともに特定のアルゴリズムを使用することによって計算される包括性能パラメータであってもよい。例えば、性能ルートにおけるネットワーク性能パラメータ値が小さいほど、性能が向上する。即ち、経路が良好になる。ルーティングの利点は、パラメータ選択とパラメータに対応する具体的なアルゴリズムに基づいて決まることに留意されたい。以上の定義は、ルーティングの利点を決定するための1つの可能な方式にすぎない。
【0023】
さらに、本方法は以下を含んでもよい。104では、第2の性能パラメータ属性を当該第1の性能ルーティング情報に対応する性能ルートに追加する。当該第2の性能パラメータ属性の値は、当該第1の性能パラメータ属性の値と、第1のPCRから当該第1の性能ルーティング情報の中の次ホップ情報が示す
PCRへのネットワーク性能パラメータ値とに基づく。
【0024】
特に、当該第2の性能パラメータ属性の値は、第1のPCRと第1の性能ルーティング情報に含まれるNLRIが示す宛先PCRとの間の経路のネットワーク性能パラメータ値である。
【0025】
105では、第2の性能パラメータ属性に従って、同一のNLRIを有する性能ルートから最適性能ルートを選択し、当該最適性能ルートと当該最適性能ルートにおける第2の性能パラメータ属性を第1のPCRのローカル・ルーティング情報ベースLoc−RIBに保存する。
【0026】
例えば、第2の性能パラメータ属性の値が特定の宛先PCRに対する性能ルートにおいて最小であるような性能ルートを、宛先PCRに対する最適性能ルートとして使用してもよい。例えば、性能ベースのルーティング方法がさらに以下を含んでもよい。
【0027】
106では、第1のPCRのローカル・ルーティング情報ベースにおいて最適性能ルートが更新された場合には、第1のPCRは更新された最適性能ルートを隣接PCRに通知する。
【0028】
例えば、第1のPCRが更新された最適性能ルートを隣接PCRに送信することが、第1のPCRが隣接PCRに送信された性能ルーティング情報において次ホップを自身(第1のPCR)に設定し、性能パラメータ属性を第1のPCRから更新された最適性能ルートの宛先PCRへの性能ルートの性能パラメータ属性に設定すること、または、第1のPCRが、隣接PCRに送信された更新された性能ルーティング情報における次ホップを、更新された性能ルーティング情報の送信元である隣接PCRに設定し、性能パラメータ属性を、更新された性能ルーティング情報の送信元である隣接PCRから更新された性能ルートの宛先PCRへの性能ルートの性能パラメータ属性に設定すること、そして、性能ルーティング情報を第1のPCRの隣接PCRに送信することを含んでもよい。例えば、第2の性能パラメータ属性を含み第1のPCRのローカル・ルーティング情報ベースの中にある最適性能ルートが更新された場合には、第1のPCRはこの場合には更新された最適性能ルートを隣接PCRに通知し、通知の最中に、第1のPCRは、性能ルーティング情報の次ホップを第1のPCR自体に設定してもよく、この場合では、通知された性能ルーティング情報の性能パラメータ属性は第2の性能パラメータ属性、即ち、第1のPCRから更新された最適性能ルートにおけるNLRIが示す宛先PCRへの性能ルートの性能パラメータ属性であり、通知された性能ルーティング情報の次ホップが性能ルーティング情報の送信元である隣接PCR、即ち、第2のPCRに設定される場合には、通知された性能ルーティング情報の性能パラメータ属性はこの場合では、第1の性能パラメータ属性、即ち、第2のPCRから更新された最適性能ルートにおけるNLRIが示す宛先PCRへの性能ルートの性能パラメータ属性である。当該第1のPCRにより隣接PCRに通知された性能ルーティング情報にけるNLRIは不変のままである。
【0029】
それに応じて、当該第1のPCRにより隣接PCRに通知された性能ルーティング情報がMPLSラベル情報を含む場合には、保持されているMPLSラベルは、性能ルーティング情報における次ホップPCRに対応するMPLSラベルである。例えば、性能ルーティング情報における次ホップPCRが第2のPCRである場合には、MPLSラベルは、第2のPCRにより割り当てられたラベルである。性能ルーティング情報における次ホップPCRが第1のPCRである場合には、MPLSラベルは第1のPCRにより割り当てられたラベルである。
【0030】
本発明の当該実施形態で提供した性能ベースのルーティング方法では、性能ルートの交換が実現され、当該性能ルートがパケット・ルーティングに使用され、それにより良好なサービス・エクスペリエンスがユーザに提供される。
【0031】
実施形態2
図2に示すように、以上の方法の実施形態1に対応して、本発明の1実施形態では、第2のPCRにより送信された第1の性能ルーティング情報を受信するように構成された第1の性能ルーティング情報受信ユニット21であって、当該第1の性能ルーティング情報は第1の性能パラメータ属性を含む、第1の性能ルーティング情報受信ユニット21と、当該第1の性能ルーティング情報に対応する性能ルートが当該第1のPCRの隣接ルーティング情報base−in Adj−RIB−inに存在するかどうかを判定するように構成された判定ユニット22と、当該第1の性能ルーティング情報に対応する性能ルートが当該第1のPCRのAdj−RIB−inに存在しないときに、当該第1の性能ルーティング情報を当該第1のPCRのAdj−RIB−inに追加するように構成された性能ルーティング情報格納ユニット23と、を備えた性能ベースの
第1のPCRを提供する。第1の性能ルーティング情報受信ユニット21が性能ルーティング情報を受信する方法は上記のステップ101と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。性能ルーティング情報格納ユニット23が性能ルーティング情報をAdj−RIB−inに追加するプロセスは上記のステップ103と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0032】
さらに、性能ベースの
第1のPCRはさらに、当該第1のPCRから当該第1の性能ルーティング情報の中の次ホップ情報により示される
PCRへのネットワーク性能パラメータ値と、当該第1の性能パラメータ属性のネットワーク性能パラメータ値とに従って、第2の性能パラメータ属性の値を生成し、当該第2の性能パラメータ属性を当該第1の性能ルーティング情報に追加するように構成された第2の性能パラメータ属性生成ユニット24であって、当該第2の性能パラメータ属性の値は、第1のPCRと第1の性能ルーティング情報に含まれるNLRIが示す宛先PCRとの間の経路のネットワーク性能パラメータ値である、第2の性能パラメータ属性生成ユニット24と、当該第2の性能パラメータ属性に従って同一のNLRIを有する性能ルートから最適性能ルートを選択し、当該最適性能ルートと、当該第2の性能パラメータ属性をローカル・ルーティング情報ベースLoc−RIBに保存するように構成された最適性能ルート選択ユニット25と、を備えてもよい。最適性能ルート選択ユニット25が上述の動作を実施するプロセスは上記のステップ105と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0033】
さらに、性能ベースの
第1のPCRはさらに、第1のPCRのローカル・ルーティング情報ベースにおける最適性能ルートが更新されたときに、更新された最適性能ルートを隣接PCRに通知するように構成されたルーティング情報通知ユニット26を備えてもよい。ルーティング情報通知ユニット26が上述の動作を実施するプロセスは上記のステップ106と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0034】
本発明の当該実施形態で提供した性能ベースの
第1のPCRでは、性能ルートの交換が実現され、当該性能ルートがパケット・ルーティングに使用され、それにより良好なサービス・エクスペリエンスがユーザに提供される。
【0035】
実施形態3
図3に示すように、本発明の1実施形態では性能ベースのルーティング方法を提供する。当該方法は、ASとAS内部の間で性能ルーティング情報を送信するために使用され、当該AS内部のBGPルータは、フル・メッシュ(Full Mesh)方式で接続される。当該方法は以下を含む。
【0036】
301では、ローカルPCRが性能ルーティング能力をBGP近傍と交渉する。本ステップでは、ローカルPCRがBGPマルチプロトコル拡張能力通知プロセスにより性能ルーティング能力をBGP近傍と交渉して、ローカルPCRとBGP近傍がそれぞれ性能ルートの送信、処理、および受信をサポートするかどうかを交渉してもよい。
【0037】
特に、性能ルーティング能力交渉が、RFC4760で定義されたマルチプロトコル拡張能力通知プロセスに基づいてもよく、BGPメッセージにおける能力任意パラメータ(Capability Optional Parameter)内のフィールドを以下のように設定してもよい。
【0038】
能力コード(capability code)=1は、BGPメッセージがマルチプロトコルBGP(Multi−Protocol Border Gateway Protocol)であることを示し、能力値(Capability Value)フィールドにおけるAFI(Address Family Identifier、アドレス・ファミリ識別子)フィールドは、性能ルートによって送信された経路がIPv4の経路かIPv6の経路かを示し、SAFI(Subsequent Address Family Identifier、後続アドレス・ファミリ識別子)フィールドは、性能ルートに対してIANA(Internet Assigned Numbers Authority、インターネット割当番号機関)により個別に割り当てられたSAFIコードに設定される。
【0039】
本実施形態では、当該AS内部のBGPはフル・メッシュ方式で接続される。したがって、ローカルPCRは、以上の能力交渉プロセスを通じてAS内部の全ての隣接PCRを発見することができる。即ち、性能ルーティング能力交渉が成功した後、ローカルPCRと隣接PCRは、互いを発見することができ、PCRがASBR(AS Bo
rder Router、自律システム・ボーダ・ルータ)である場合には、PCRは、当該PCRとのEBGP(External Border Gateway Protocol、外部ボーダー・ゲートウェイ・プロトコル)隣接物の中にあるリモートAS内部のPCRを発見することもできる。
【0040】
特に、
図4に示すように、フル・メッシュのBGPセッション/接続が、AS100内部のBGPルータとAS200の間で確立される。BGP性能ルーティング能力交渉プロセスを通じて、R1は、IBGP近傍R2とR3がPCRであり、一方で、EBGP近傍R4もPCRであることを発見する。同様に、他のPCRも、IBGP(Interior Border Gateway Protocol、内部ボーダー・ゲートウェイ・プロトコル)またはEBGPセッションの性能ルーティング交渉を通じて、そのIBGP近傍またはEBGP近傍がPCRであるかどうかを発見することができる。
【0041】
ルーティング反映器RRをAS内部に配備するとき、
図6に示すように、R0は性能ルーティング能力を有するルーティング反映器、R1乃至R3は性能ルーティング能力を有するBGPルータPCRであり、R1乃至R3は、AS内部で、特定の意味を有する拡張グループ属性を保持するBGP更新メッセージを通知して、AS内部でPCR自動探索機能を実現する。ルーティング反映器RRをAS内部に配備するとき、RRに接続されたPCRを各々、互いに対する隣接PCRと称する。ルーティング反映器RRをAS内部で配備するとき、一部のPCRルータの間にはBGPセッション/接続が存在しないので、ステップ301によりAS内部の全ての近傍PCRを発見することはできない。この場合、交渉の後、AS内部のPCR自動探索を、特定の意味を有する拡張グループ属性を保持する更新メッセージをAS内部の近傍PCRに送信することによって実現する。更新メッセージ内のNRLIフィールドは、更新メッセージを送信するPCRのIPアドレスを保持し、当該アドレスはPCRのIDでもある。
【0042】
302では、ローカルPCRは、ローカルPCRと隣接PCRの間のネットワーク性能を測定する。
【0043】
本ステップでは、PCRがPCRと隣接PCRの間のネットワーク性能を測定してもよい。当該ネットワーク性能は、例えば、ローカルPCRから隣接PCRへの遅延、パケットロス率、および/または遅延ジッタであってもよい。当該遅延は、例えば、ラウンド・トリップ時間RTT(Round Trip Time)であってもよい。PCRは、送信性能を定期測定方式で測定してもよく、または、諸要件に従う他の測定方式を使用してもよい。さらに、PCRがASBRである場合には、当該PCRと、当該PCRのEBGP近傍としてのリモートAS内部のPCRとの間の遅延を測定してもよい。
【0044】
特に、
図5に示すように、AS100内部のPCR(例えばR1、R2、およびR3)が互いに対してRTT測定を実施する。さらに、AS100のASBRとしてのR1とAS200内部のR4(即ち、R1のEBGP近傍)が、互いに対してRTT測定を実施する。同様に、AS200内部のPCR(例えば、R4およびR5)が、互いに対してRTT測定を行う。
【0045】
例えば、隣接PCRに対する遅延の以上の測定をICMP(Internet Control Message Protocol、インターネット制御メッセージ・プロトコル)PING(Packet Internet Groper、パケット・インターネット・グローパ)方式で実装してもよい。詳細はここでは繰り返し説明しない。
【0046】
303では、ローカルPCRは、隣接PCRが送信した第1の性能ルーティング情報を受信する。第1の性能ルーティング情報は第1の性能パラメータ属性を含む。
【0047】
例えば、第1の性能ルーティング情報は、NLRIと第1の性能パラメータ属性を含む。NLRIは、第1の性能ルートの宛先PCRに関するものである。例えば、送信された性能ルーティング情報を、他のアドレス・サブファミリのルーティング情報から区別すべき新たに定義されたサブファミリを用いて符号化してもよい。送信された性能ルーティング情報を、既存のアドレス・ファミリ/アドレス・サブファミリを用いて符号化してもよい。第1の性能パラメータ属性は、第1の性能ルーティング情報の経路属性で保持され、例えば、当該経路属性のMED(マルチ・エグジット・ディスクリプタ、Multi−Exit Discriminators)属性フィールドのような既存の属性フィールドで保持され、または、新たに追加した属性フィールドを用いて性能パラメータ属性を保持してもよい。
【0048】
当該経路属性における次ホップは、第1の性能ルーティング情報を送信した隣接PCRであってもよく、この場合、当該第1の性能パラメータ属性の値は、隣接PCRとNLRIで示された宛先PCRの間のネットワーク性能パラメータである。あるいは、当該経路属性における次ホップが、第1の性能ルーティング情報を送信した隣接PCRと異なる別のPCRのアドレスのプレフィックスであってもよく、この場合、当該第1の性能パラメータ属性は、別のPCRとNLRIで示された宛先PCRとの間のネットワーク性能パラメータである。第1の性能ルーティング情報を、例えば、BGP更新メッセージで保持してもよい。第1の性能ルーティング情報はまた、第1の性能ルーティング情報の隣接PCRにより割り当てられたMPLSラベルを含んでもよい。
【0049】
例えば、第1の性能ルーティング情報は、測定により取得された、隣接PCRに隣接する別のPCR隣接のネットワーク性能に従って隣接PCRにより取得されたローカル性能ルーティング情報、または、隣接PCR内のローカル・ルーティング情報ベースLoc−RIBに格納された最適性能ルーティング情報である。第1の性能ルーティング情報が隣接PCRのローカル性能ルーティング情報である場合には、ローカル性能ルーティング情報を取得するプロセスに関し、以下のステップ304の説明を参照してもよい。例えば、第1の性能ルーティング情報の性能パラメータ属性が当該第1の性能ルーティング情報に対応する性能ルートのネットワーク性能パラメータを保持する。当該ネットワーク性能パラメータは、遅延、パケットロス率、および/または遅延ジッタであり、または、以上のパラメータの1つまたは複数に従って計算される包括性能パラメータであってもよい。
【0050】
例えば、
図5に示すように、R1は、R3が送信した性能ルーティング情報を受信する。ここで、性能ルーティング情報の宛先PCRのネットワーク・アドレスのプレフィックスはR2であり、性能パラメータ属性は、2秒の値を有するラウンド・トリップ時間であり、次ホップはR3であり、MPLSラベルは400である。
【0051】
304では、ローカルPCRが、第1の性能ルーティング情報に対応する第1の性能ルートがAdj−RIB−inに存在するかどうかを判定する。
【0052】
305では、PCRが、第1の性能ルートがローカルPCRのAdj−RIB−inに存在しないとき、第1の性能ルーティング情報をAdj−RIB−inに追加する。
【0053】
306では、第2の性能パラメータ属性を生成し、当該第2の性能パラメータ属性を第1の性能ルーティング情報に対応する性能ルートに追加する。当該第2の性能パラメータ属性の値は、当該第1の性能パラメータ属性の当該値と、第1のPCRから当該第1の性能ルーティング情報における次ホップ情報により示される
PCRへの経路のネットワーク性能パラメータ値とに基づく。
【0054】
例えば、第1のPCRから第1の性能ルーティング情報の中の次ホップ情報が示す
PCRへの経路のネットワーク性能パラメータ値を取得するための2つの方式がありうる。
【0055】
方式1では、ローカル性能ルーティング情報の中のNLRIを有するローカル性能ルーティング情報が第1の性能ルーティング情報の中の次ホップ・アドレスと同一であることを確認し、ローカル性能ルーティング情報の性能パラメータ属性におけるネットワーク・パラメータ値を取得する。
【0056】
例えば、ローカルPCRがローカル性能ルーティング情報を生成するプロセスは以下の通りである。
【0057】
ローカルPCRが、ステップ302での測定により取得した異なる近傍PCRのネットワーク性能パラメータに従ってローカル性能ルーティング情報を生成する。当該ネットワーク性能パラメータは、例えば、遅延、パケットロス率、および/または遅延ジッタであってもよい。ローカル性能ルーティング情報はまた、ネットワーク層到達可能性情報NLRI(Network Layer Reachability Information)と次ホップ(Next−hop)情報を含む。当該NLRIは、ローカルPCRにより測定されたネットワーク性能パラメータの経路の宛先PCRである。例えば、ネットワーク性能パラメータを、ローカル性能ルーティング情報の経路属性に保持してもよく、当該経路属性は、既存の経路属性または新たに追加された経路属性であってもよい。ローカル性能ルーティング情報がMPLSラベルを含んでもよいことに留意されたい。当該MPLSラベルは、ローカル性能ルーティング情報に対応する性能ルートに対するローカルPCRにより割り当てられたラベルである。その結果、データ・パケットのデータ転送を、性能ルートに基づいてMPLS方式で実現することができる。
【0058】
例えば、ローカル性能ルートの経路属性が、ローカルPCRと隣接PCRの間のRTT遅延を保持し、ローカル性能ルートのNLRIは隣接PCRであり、ローカル性能ルートの経路属性の次ホップ(Next−hop)値はローカルPCRのIPアドレスに設定され、ローカル性能ルートの経路属性は、ローカル性能ルートに対してローカルPCRにより割り当てられたMPLSラベルを保持する。当該ラベルは、ローカルPCRに対して一意である。
【0059】
特に、
図5に示すR1を例にとると、RTT測定の後、R1は3つのローカル性能ルートを生成する。それらは以下の通りである。
R2を有する性能ルート。当該性能ルートのネットワーク層到達可能性情報NLRI(Network Layer Reachability Information)はR2のIPアドレスであり、RTT遅延は6秒であり、次ホップ・アドレスはR1自体であり、割り当てられたMPLSラベルは100である。
R3への性能ルート。当該性能ルートのネットワーク層到達可能性情報NLRI(Network Layer Reachability Information)はR3のIPアドレスであり、RTT遅延は3秒であり、次ホップ・アドレスはR1自体であり、割り当てられたMPLSラベルは200である。
R4への性能ルート。当該性能ルートのネットワーク層到達可能性情報NLRI(Network Layer Reachability Information)はR4のIPアドレスであり、RTT遅延は3秒であり、次ホップ・アドレスはR1自体であり、割り当てられたMPLSラベルは300である。
【0060】
ルーティング反映器RRをAS内部で配備するとき、例えば、性能ルーティング能力を有するRRのみが、能力交渉プロセスにおいてその性能ルーティング能力を通知すればよく、他の時点では、RRがPCRであることを示すための特別なBGP更新メッセージを送出する必要はない。このように、他のAS内部のPCRはRRに対してRTTを測定する必要はない。
【0061】
方式2では、ローカルPCRと隣接PCRの間にありステップ302で測定された、記録されたネットワーク性能パラメータ値を直接使用する。
【0062】
例えば、生成された第2の性能パラメータ属性がネットワーク性能パラメータを保持する。当該ネットワーク性能パラメータは、遅延、パケットロス率、および/もしくは遅延ジッタ、または以上のパラメータの1つまたは複数に従って計算された包括性能パラメータであってもよい。保持されたネットワーク性能パラメータが送信遅延、例えば、ラウンド・トリップ時間RTTであるとき、当該第2の性能パラメータ属性の値は、第1の性能パラメータ属性の値と、ローカルPCRから当該第1の性能ルーティング情報の中の次ホップ情報が示す
PCRへのネットワーク性能パラメータ値との和である。特に、
図5に示すように、R1は、R3が送信した性能ルーティング情報を受信する。宛先PCRのネットワーク・アドレスのプレフィックスはR2であり、性能パラメータ属性におけるラウンド・トリップ時間は2秒であり、次ホップ・アドレスはR3であり、当該ルートに対してR3により割り当てられたMPLSラベルは400である。R1によって生成されたR1からR2のローカル性能ルーティング情報とR3により送信された受信された性能ルーティング情報とに従って、R1はR3と通るR1からR2への性能ルーティング情報を生成する。宛先PCRのプレフィックスのネットワーク・アドレスはR2であり、ラウンド・トリップ時間は3+2=5秒であり、次ホップ・アドレスはR3であり、当該性能ルートに対して割り当てられたMPLSラベルは500である。他のPCRに同様な動作を実施して、AS100内部の他のPCRに対する性能ルーティング情報を生成してもよい。
【0063】
R4は、R1からAS100内部の他のPCRへのR1により送信された性能ルーティング情報を受信し、R1へのローカル性能ルーティング情報を使用することによって、AS100内部の他のPCRへの性能ルーティング情報を生成してもよい。性能ルーティング情報を生成するプロセスは、R1が性能ルーティング情報を生成するプロセスと同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0064】
307では、ローカルPCRが、第2の性能パラメータ属性に従って、最適性能ルートを、宛先PCRのネットワーク・アドレスの同一のプレフィックスを有する性能ルートから選択し、当該最適性能ルートをLoc−RIBに保存する。
【0065】
特に、
図5に示すように、R1からR2への2つの経路が存在し、性能パラメータ属性に従って、R3を通るR1からR2への経路の遅延が5秒であることが分かる。これは、直接R1からR2への性能ルートの6秒という遅延値より短い。したがって、R2を通るR3への経路が最適性能ルートとして使用され、その対応する性能ルーティング情報がR1のLoc−RIBに保存される。例えば、R1のLoc−RIBに保存された最適性能ルートは、第1の性能パラメータ属性と第2の性能パラメータ属性の両方を有する。
【0066】
308では、最適性能ルートが変化したとき、ローカルPCRは変化した最適性能ルートを別の隣接PCRに通知する。
【0067】
例えば、ローカルPCRが更新された最適性能ルートを隣接PCRへ送信することが、ローカルPCRが、隣接PCRに送信された性能ルーティング情報の中の次ホップをローカルPCR自体に設定し、性能パラメータ属性を、ローカルPCRから更新された最適性能ルートのNLRIが指す宛先PCRへの性能ルートの性能パラメータ属性に設定すること、または、ローカルPCRが、隣接PCRに送信された更新された性能ルーティング情報における次ホップを、どの更新された性能ルーティング情報が生成されたかに従って隣接PCRからの性能ルーティング情報の隣接PCRに設定し、性能パラメータ属性を、どの性能ルーティング情報が更新されたかに従って隣接PCRからの性能情報の性能パラメータ属性に設定することを含んでもよい。次に、性能ルーティング情報を、ローカルPCRの隣接PCRに送信する。例えば、第2の性能パラメータ属性を含む第1の性能ルーティング情報が、R1のローカル・ルーティング情報ベースの中のR1からR2への最適経路として保存されると仮定する。R1は隣接PCR、例えばR4に第1の性能ルーティング情報を通知し、第1の性能ルーティング情報を通知する間に、性能ルーティング情報の次ホップをR1自体に設定してもよい。通知された性能ルーティング情報で保持される性能パラメータ属性は第2の性能パラメータ属性、即ち、R3を通るR1からR2への性能ルートの性能パラメータ属性である。通知された第1の性能ルーティング情報の次ホップが、第1の性能ルーティング情報の送信元である隣接PCR、即ち、R3に設定された場合には、通知された性能ルーティング情報の性能パラメータ属性は第1の性能パラメータ属性、即ち、R3が第1の性能ルーティング情報をR1に送信したときに保持されている第1の性能パラメータ属性である。第1の性能パラメータ属性は、R2からR3への性能ルートの性能パラメータ属性に対応する。性能ルートを通知する間は、当該第1のPCRにより隣接PCRに通知された性能ルーティング情報におけるNLRIは不変なままである。
【0068】
それに応じて、当該第1のPCRにより隣接PCRに通知された性能ルーティング情報がMPLSラベル情報を含む場合には、保持されたMPLSラベルは、性能ルーティング情報における次ホップPCRに対応するMPLSラベルである。例えば、性能ルーティング情報における次ホップPCRが第2のPCRである場合には、MPLSラベルは第2のPCRにより割り当てられたラベルであり、性能ルーティング情報における次ホップPCRが第1のPCRである場合には、MPLSラベルは第1のPCRにより割り当てられたラベルである。
【0069】
特に、
図5に示すように、第2のルーティング性能情報がR1のLoc−RIBで更新される。即ち、NLRIはR2であり、RTT遅延は5秒であり、次ホップ・アドレスはR3であり、MPLSラベルは500である。R1が隣接PCRに性能ルートを通知すると、R1は通知された性能ルーティング情報の次ホップ・アドレスをR1自体に変更して、隣接PCRに通知された性能ルーティング情報が、NLRIがR2であり、ラウンド・トリップ時間が5秒であり、次ホップ・アドレスがR1であり、MPLSラベルが500であるようにしてもよい。次に、性能ルーティング情報が別の隣接PCR、例えばR4に送信される。別の例として、R1は更新された最適性能ルートに対応する第1の性能ルーティング情報を隣接PCRに通知してもよい。この場合、通知された性能ルーティング情報の次ホップ・アドレスを、第1の性能ルーティング情報の送信元である隣接PCR、例えばR3に設定し、隣接PCRに通知された性能ルーティング情報が、NLRIがR2であり、ラウンド・トリップ時間が2秒であり、次ホップ・アドレスがR3であり、MPLSラベルが第1の性能ルーティング情報においてラベル400であるようにすべきである。次に、当該性能ルーティング情報が別の隣接PCR、例えばR4に送信される。
【0070】
R1により通知された性能ルーティング情報を受信した後に、R4はステップ305乃至ステップ308を実施して最適性能ルートを取得してもよく、最適性能ルートが更新されたとき、R4の隣接PCRに新たな最適性能ルーティング情報を通知してもよい。
【0071】
さらに、ルーティング・ループまたは反復送信を防ぐために、BGPのルーティング通知スプリット・ホライズン(split−horizon)の既存の原理に厳密に従う。即ち、ルーティング反映器RRであることを除いて、IBGP近傍から学習した経路を他のIBGP近傍に送信することはできない。
【0072】
他のアドレス・サブファミリのルーティング情報から区別すべき新たに定義したサブファミリを用いて、通知された性能ルーティング情報を符号化してもよく、既存のアドレス・ファミリ/アドレス・サブファミリを用いて、通知された性能ルーティング情報を符号化してもよく、第1の性能パラメータ属性は
通知された性能ルーティング情報の経路属性に保持され、例えば、経路属性のMED(マルチ・エグジット・ディスクリプタ、Multi−Exit Discriminators)属性のような既存の属性フィールドに保持され、または、新たに追加された属性フィールドを使用して性能パラメータ属性を保持してもよいことに留意されたい。
【0073】
特定のアプリケーションでは、PCRがデータ・パケットを受信しローカル・ポリシが性能ルーティング転送であるとき、PCRはLoc−RIBにおいて対応する最適性能ルートを発見し、対応する最適性能ルートに従ってデータ・パケットを転送する。
【0074】
ルーティング反映器RRをAS内部で配備するとき、性能ルーティング能力を有するRRにより、Add−path(経路追加)機能(詳細は、draft−ietf−idr−add−pathsを参照)、即ち、性能ルーティング情報を転送するときの複数経路を通知する機能が有効になる。このように、性能ルーティング能力を有するRRは、BGPルーティング反映規則に従って、AS内部の各PCRが通知した性能ルーティング情報をRRの近傍PCRに送信して、最終的に、PCRまたは近傍PCRが送信した性能ルーティング情報がAS内部の全てのPCRにより受信できることを保証してもよい。したがって、RRを使用するとき、性能ルートの最終計算結果は影響を受けない。即ち、RRはPCRの間での性能ルートの配信と同期のみを完了し、性能ルートの計算結果には影響を及ぼさない。特定の実装方式は上記のステップと同じであり、ここでは繰り返し説明しない。
【0075】
本発明の当該実施形態で提供した性能ベースのルーティング方法では、性能ルートの交換が実現され、当該性能ルートがパケット・ルーティングに使用され、それにより良好なサービス・エクスペリエンスがユーザに提供される。
【0076】
実施形態4
以上の方法の実施形態3に対応して、本発明の1実施形態ではさらに、性能ベースの
第1のPCRを提供する。性能ベースの
第1のPCRは、PCR(Performance Routing Capable Router、性能ルーティング能力を有するBGPルータ)であってもよい。
【0077】
本発明の当該実施形態で提供する性能ベースの
第1のPCRを、以下ではローカルPCRと称する。本発明の当該実施形態で提供する性能ベースの
第1のPCRは、性能ルーティング能力をBGP近傍と交渉して、ピア端末が性能ルートの送信、処理、および受信をサポートするかどうかを確認するように構成された性能ルーティング能力交渉ユニット71と、ネットワーク性能を隣接PCRで測定するように構成されたネットワーク性能測定ユニット72であって、近傍PCRが、例えば、ローカルPCRが配置されているAS内部の別の隣接PCRであってもよく、隣接ASBRとしてのPCRであってもよい、ネットワーク性能測定ユニット72と、隣接PCRにより送信された第1の性能ルーティング情報を受信するように構成された第1の性能ルーティング情報受信ユニット73であって、当該第1の性能ルーティング情報は第1の性能パラメータ属性を含む第1の性能ルーティング情報受信ユニット73と、当該第1の性能ルーティング情報に対応する第1の性能ルートがAdj−RIB−inに存在するかどうかを判定するように構成された判定ユニット74と、当該第1の性能ルートがAdj−RIB−inに存在しないときには、当該第1の性能ルーティング情報をAdj−RIB−inに追加するように構成された性能ルーティング情報格納ユニット75と、ローカル性能ルートの性能パラメータ属性と第1の性能パラメータ属性に従って第2の性能パラメータ属性を生成し、当該第2の性能パラメータ属性を第1の性能ルーティング情報に追加するように構成された第2の性能パラメータ属性生成ユニット76と、第2の性能パラメータ属性に従って最適性能ルートを同一のNLRIを有する性能ルートから選択し、当該最適性能ルートと当該最適性能ルートに対して生成した
第2の性能パラメータ属性をLoc−RIBに保存するように構成された最適性能ルート選択ユニット77と、最適性能ルートが変化したとき、変化した最適性能ルートを別の隣接PCRに通知するように構成されたルーティング情報通知ユニット78と、隣接PCRに対してローカル性能ルーティング情報を生成するように構成されたローカル性能ルーティング情報生成ユニット79であって、当該ローカル性能ルーティング情報内の性能パラメータ属性は、ネットワーク性能測定ユニット72による測定を通じて取得された隣接PCRのネットワーク性能パラメータを含むローカル性能ルーティング情報生成ユニット79と、を備える。性能ルーティング能力交渉ユニット71が性能ルーティング能力をBGP近傍と交渉するプロセスはステップ301と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。ネットワーク性能測定ユニット72がネットワーク性能を隣接PCRで測定するプロセスはステップ302と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。特に、ネットワーク性能測定ユニット72は、遅延測定モジュール721、パケットロス率測定モジュール722、および/または遅延ジッタ測定モジュール723を備えてもよい。例えば、
ネットワーク性能測定ユニット72は、送信性能をICMP(Internet Control Message Protocol、インターネット制御メッセージ・プロトコル)PING(Packet Internet Groper、パケット・インターネット・グローパ)方式で測定してもよい。第1の性能ルーティング情報受信ユニット74が隣接PCRにより送信された第1の性能ルーティング情報を受信するプロセスはステップ303と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。判定ユニット
73が、第1の性能ルーティング情報に対応する第1の性能ルートがAdj−RIB−inに存在するかどうかを判定するプロセスはステップ304と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。第2の性能パラメータ属性生成ユニット76が上述の動作を実施するプロセスはステップ306と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。最適性能ルート選択ユニット
77が上述の動作を実施するプロセスはステップ307と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。ルーティング情報通知ユニット78が上述の動作を実施するプロセスはステップ308と同じであり、ここでは繰り返し説明しない。ローカル性能ルーティング情報生成ユニット79が隣接PCRに対してローカル性能ルーティング情報を生成するプロセスは、ステップ306においてローカル性能ルーティング情報を生成するプロセスと同じであり、ここでは繰り返し説明しない。例えば、第2の性能パラメータ属性生成ユニット76は特に、性能パラメータ情報をAS内部の別の隣接PCRまたは隣接ASBRとしてのPCRに記録するように構成されたネットワーク性能パラメータ記録モジュール761であって、当該性能パラメータ情報は、ネットワーク性能測定ユニットによる測定により取得した、当該AS内部の別の隣接PCRまたは隣接ASBRとしてのPCRに対するネットワーク性能パラメータを含むネットワーク性能パラメータ記録モジュール761と、ネットワーク性能パラメータ記録モジュール76により記録される、ローカルPCRから第1の性能ルーティング情報内の次ホップ情報が示すPCRへのネットワーク性能パラメータ値と当該第1の性能パラメータ属性の中のネットワーク性能パラメータ値とに従って第2の性能パラメータ属性を生成し、当該第2の性能パラメータ属性を第1の性能ルーティング情報に追加するように構成された第2の性能パラメータ属性生成モジュール762と、を備えてもよい。別の例として、第2の性能パラメータ属性生成ユニットは特に、ローカル性能ルーティング情報の中のNLRIが第1の性能ルーティング情報の中の次ホップ・アドレスと同一であるローカル性能ルーティング情報を確認し、ローカル性能ルーティング情報の性能パラメータ属性におけるネットワーク・パラメータ値を取得するように構成されたローカル性能ルーティング性能パラメータ属性取得モジュール763と、ローカル性能ルーティング性能パラメータ属性取得モジュール763により取得された、ローカルPCRから第1の性能ルーティング情報内の次ホップ情報が示すPCRへのネットワーク性能パラメータ値と第1の性能パラメータ属性の中のネットワーク性能パラメータ値とに従って第2の性能パラメータ属性を生成し、当該第2の性能パラメータ属性を第1の性能ルーティング情報に追加するように構成された第2の性能パラメータ属性生成モジュール762と、を備えてもよい。
【0078】
ルーティング反映器RRが、性能ベースの
第1のPCRが配置されるAS内部に配備されるとき、性能ベースの
第1のPCRはさらに、当該AS内部で、特定の意味を有する拡張グループ属性を保持するBGP更新メッセージを通知して、AS内部のPCRの自動探索機能を実現するように構成された拡張グループ属性通知ユニット710を備える。
【0079】
本発明の当該実施形態で提供した性能ベースの
第1のPCRでは、性能ルートの交換が実現され、当該性能ルートがパケット・ルーティングに使用され、それにより良好なサービス・エクスペリエンスがユーザに提供される。
【0080】
実装方式の以上の説明を通じて、本発明をソフトウェアと必要な汎用ハードウェア・プラットフォームとにより実装してもよく、または、特に、ハードウェアにより実装してもよいことは当業者には明確に理解される。かかる理解に基づいて、先行技術に貢献する本発明の技術的解決策の全部または一部をソフトウェア製品の形で具体化してもよい。コンピュータソフトウェア製品を、ROM/RAM、磁気ディスク、または光ディスクのような記憶媒体に格納してもよく、コンピュータソフトウェア製品は、諸実施形態で説明した方法または本発明の諸実施形態の一部を実施するように(パーソナル・コンピュータ、サーバ、またはネットワーク装置等であってもよい)コンピュータ装置に指示するための幾つかの命令を含む。
【0081】
以上の説明は本発明の特定の実装方式にすぎず、本発明の保護範囲を限定しようとするものではない。本発明で開示した技術範囲に入る当業者に容易想到な任意の変形または置換えは本発明の保護範囲に入る。したがって、本発明の保護範囲は、諸請求項の保護範囲に従う。