【文献】
ドラゴンポーカー,ファミ通App iPhone&Android NO.004,株式会社エンターブレイン,2012年11月 5日,2刷,P.40−41
【文献】
ドラゴンポーカー,電撃ゲームアプリ Vol.6,株式会社アスキー・メディアワークス,2012年10月16日,第15巻第19号通巻204号,P.12−13,アスキードットPC2012年12月号増刊
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記割当処理部は、複数の基礎オブジェクトを第1プレイヤと第2プレイヤとに無作為に分配し、前記第1プレイヤおよび前記第2プレイヤの各々について、当該プレイヤに付与された各補助オブジェクトを当該プレイヤの複数の基礎オブジェクトに対して無作為に割当てる割当処理を実行し、
前記第1ゲーム処理部は、前記第1プレイヤの各基礎オブジェクトの第1遊技情報と前記第2プレイヤの各基礎オブジェクトの第1遊技情報とを適用した第1ゲーム処理を実行し、
前記第2ゲーム処理部は、前記第1ゲーム処理に適用された第1遊技情報に対応する前記第1プレイヤの基礎オブジェクトに割当てられた各補助オブジェクトの第2遊技情報と、前記第1ゲーム処理に適用された第1遊技情報に対応する前記第2プレイヤの基礎オブジェクトに割当られた各補助オブジェクトの第2遊技情報とを適用した前記第2ゲーム処理を実行し、
前記勝敗決定部は、前記第2ゲーム処理の結果に応じて前記第1プレイヤと前記第2プレイヤとの間の勝敗を決定する
請求項1から請求項4の何れかのゲーム装置。
前記第1ゲーム処理部は、前記第1プレイヤおよび前記第2プレイヤの各々が、自身に分配された複数の基礎オブジェクトのうち第1遊技情報が所定の条件を充足する基礎オブジェクトを交互に提出するゲームの前記第1ゲーム処理を実行し、
前記第2ゲーム処理部は、前記第1プレイヤが前記第1ゲーム処理にて提出した基礎オブジェクトに割当てられた各補助オブジェクトの第2遊技情報と、前記第2プレイヤが前記第1ゲーム処理にて提出した基礎オブジェクトに割当てられた各補助オブジェクトの第2遊技情報とを適用した前記第2ゲーム処理を実行する
請求項5のゲーム装置。
前記ゲームは、前記第1プレイヤからの指示に応じて実行された前記第1ゲーム処理および前記第2ゲーム処理の結果が、前記第2プレイヤからの指示を契機として前記第2プレイヤに通知される非同期型ゲームである
請求項5から請求項7の何れかのゲーム装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るゲームシステム100のブロック図である。
図1に示すように、第1実施形態のゲームシステム100は、複数の端末装置12とゲーム装置14Aとを具備する。各端末装置12は、例えば携帯電話機やスマートフォン等の情報処理装置であり、通信網16(例えば移動通信網やインターネット)を介してゲーム装置14Aと相互に通信する。ゲーム装置14Aは、各端末装置12を使用するプレイヤにコンピュータゲームを提供するサーバ装置(例えばウェブサーバ)である。
【0014】
図1に示すように、各端末装置12は、制御装置20と記憶装置22と通信装置24と表示装置26と入力装置28とを具備するコンピュータシステムで実現される。制御装置20は、端末装置12の各要素を統括的に制御する演算処理装置である。通信装置24は、通信網16を介してゲーム装置14Aと通信する。なお、端末装置12と通信網16との間の通信は典型的には無線通信であるが、例えば据置型の情報処理装置を端末装置12として利用する場合には端末装置12と通信網16とが有線通信することも可能である。記憶装置22(例えば半導体記録媒体)は、制御装置20が実行するプログラムや制御装置20が使用する各種のデータを記憶する。
【0015】
表示装置26(例えば液晶表示パネル)は、制御装置20による制御のもとで各種の画像を表示する。入力装置28は、端末装置12に対する指示をプレイヤが入力するための機器であり、例えばプレイヤが操作する複数の操作子を含んで構成される。なお、表示装置26と一体に構成されたタッチパネルや、端末装置12に対する指示を音声で入力するためのマイクロホンを入力装置28として採用することも可能である。
【0016】
第1実施形態のゲーム装置14Aは、各端末装置12のプレイヤが参加して相互に連関するSNS(Social Networking Service)ゲームを各端末装置12のプレイヤに提供する。具体的には、ゲーム装置14Aは、各端末装置12の入力装置28に対するプレイヤからの指示に応じて端末装置12から送信される要求を契機として各種の処理を実行し、処理結果に応じたゲーム画面を端末装置12の表示装置26に表示させる。第1実施形態では、各プレイヤがゲーム内で獲得したキャラクタ(例えばモンスター)を利用して他のプレイヤと対戦するイベント(以下「対戦イベント」という)を実行する対戦ゲームが各端末装置12に提供される。
【0017】
図1に示すように、ゲーム装置14Aは、制御装置42と記憶装置44と通信装置46とを具備する。相互に別体に構成された複数の装置(例えば通信網16を介して相互に通信する複数のサーバ装置)でゲーム装置14Aを実現することも可能である。制御装置42は、ゲーム装置14Aの各要素を統括的に制御する演算処理装置である。通信装置46は、通信網16を介して各端末装置12と通信する。
【0018】
記憶装置44は、制御装置42が実行するプログラム(ゲームプログラム)や制御装置42が使用する各種のデータを記憶する。例えば半導体記録媒体や磁気記録媒体等の記録媒体または複数種の記録媒体の組合せが記憶装置44として採用され得る。なお、ゲーム装置14Aとは別体の外部装置(例えばサーバ装置)に記憶装置44を設置し、ゲーム装置14Aが通信網16を介して記憶装置44内の情報を外部装置から取得する構成も採用され得る。すなわち、記憶装置44はゲーム装置14Aの必須の要件ではない。また、例えば相互に独立した複数の記憶回路(例えば地理的に相異なる位置に設置された複数のサーバ装置)で記憶装置44(仮想的な1個の記録媒体)を構成することも可能である。
【0019】
記憶装置44は、各端末装置12のプレイヤ毎にプレイヤ情報Qを記憶する。
図2は、プレイヤ情報Qの模式図である。
図2に示すように、任意のプレイヤのプレイヤ情報Qは、識別情報PIDと所有キャラクタ情報CAと選択キャラクタ情報CBとを含んで構成される。識別情報PIDは、各プレイヤを識別するための情報である。所有キャラクタ情報CAは、プレイヤが所有するキャラクタ(以下「所有キャラクタ」という)を指定する情報であり、各所有キャラクタに対応する複数の単位データUを含んで構成される。
【0020】
図2に示すように、各単位データUは、所有キャラクタを識別するための識別情報CIDと、所有キャラクタの能力を指定する遊技情報Yとを包含する。遊技情報Yは、体力YLと攻撃力YATと防御力YDFとを含んで構成される。体力YLは、攻撃に対する所有キャラクタの耐久能力(ヒットポイント)の指標値である。攻撃力YATは、所有キャラクタの攻撃能力の指標値であり、防御力YDFは、所有キャラクタの防御能力の指標値である。複数の所有キャラクタの合成や所有キャラクタに対する特定のアイテムの使用により所有キャラクタの遊技情報Y(YL,YAT,YDF)は変更され得る。なお、各単位データUでは所有キャラクタの識別情報CIDのみを指定し、各キャラクタの遊技情報Yをプレイヤ情報Qとは別個のデータ(マスターデータ)として識別情報CIDに対応付けて記憶および管理することも可能である。
【0021】
各端末装置12のプレイヤは、端末装置12の入力装置28を適宜に操作することで、所有キャラクタ情報CAが指定する複数の所有キャラクタのうち対戦イベントに参加する複数(K個)の所有キャラクタ(以下「選択キャラクタ」という)を選択する。所定値を上限として任意の個数Kの所有キャラクタが選択される。プレイヤ情報Q内の選択キャラクタ情報CBは、プレイヤが選択したK個の選択キャラクタを指定する。具体的には、選択キャラクタ情報CBは、各選択キャラクタの識別情報CIDを含んで構成される。なお、選択キャラクタを選択する方法は任意であり、プレイヤによる選択には限定されない。例えば、各プレイヤの複数の所有キャラクタから所定の規則でK個の選択キャラクタを制御装置42が自動的に選択する(例えば攻撃力YATや防御力YDFの降順で上位に位置するK個の選択キャラクタを選択する)ことも可能である。
【0022】
制御装置42は、記憶装置44に記憶されたプログラムを実行することで、
図1に示すように、各端末装置12にゲームを提供するための複数の機能(付与処理部52,対戦処理部54)を実現する。なお、制御装置42の各機能を複数の装置に分散することも可能である。
【0023】
付与処理部52は、各プレイヤにキャラクタを付与する。すなわち、付与処理部52は、付与対象のキャラクタに対応する単位データUを、プレイヤのプレイヤ情報Qに含まれる所有キャラクタ情報CAに追加する。具体的には、付与処理部52は、端末装置12に対する各プレイヤからの指示に応じてゲーム内で実行される各種のイベントの結果としてプレイヤにキャラクタを付与する。例えば、仮想空間を探索する探索イベント、または、抽選処理(有償/無償)でキャラクタを選択する抽選イベントの結果としてプレイヤにキャラクタが付与される。また、複数のキャラクタを合成した別個のキャラクタをプレイヤに付与する構成や、他のプレイヤから譲渡が指示されたキャラクタを譲受側のプレイヤに付与する構成も採用され得る。
【0024】
図1の対戦処理部54は、2人のプレイヤが自身の所有キャラクタを利用して対戦する対戦イベントのゲーム処理(以下「対戦処理」という)を実行する。第1実施形態の対戦処理は、任意の端末装置12のプレイヤP1が対戦イベントの開始を指示した場合に実行され、プレイヤP1が対戦相手に指定したプレイヤP2の選択キャラクタとプレイヤP1の選択キャラクタとを対戦させることで両者間の勝敗を決定する処理である。対戦処理の結果(勝敗)は、対戦イベントの開始を指示したプレイヤP1の端末装置12に通知され、対戦相手のプレイヤP2の端末装置12からの要求を契機としてプレイヤP2の端末装置12にも通知される。すなわち、プレイヤP2は、自身を対戦相手とする対戦イベントがプレイヤP1からの指示に応じて実行されたことを対戦イベントの実行中には認識する必要がない。以上の説明から理解される通り、第1実施形態のゲーム装置14Aが提供するゲーム(対戦イベント)は、プレイヤP1とプレイヤP2とが同時にゲームを実行する必要がない(例えば、対戦処理の結果が対戦相手のプレイヤP2に対して実時間的ないし即時的に通知される必要がない)非同期型ゲームである。したがって、複数のプレイヤが同時にゲームに参加することが要求される同期型ゲームと比較して、多数のプレイヤが対戦イベントに容易に参加できるという利点がある。ただし、本発明は同期型ゲームにも適用され得る。
【0025】
図3は、プレイヤP1とプレイヤP2とについて実行される対戦処理のフローチャートである。
図3に示すように、対戦処理は、初期化処理SAと第1ゲーム処理SBと第2ゲーム処理SCと勝敗決定処理SDとを含んで構成される。初期化処理SAは、プレイヤP1とプレイヤP2とを対戦させるための準備的な処理である。
【0026】
第1ゲーム処理SBは、遊技情報Xが設定された複数の仮想的なカード(プレイングカード)を利用したゲームをプレイヤP1とプレイヤP2との間で展開する処理である。第1実施形態では、
図4に枠線F0で示す通り、相異なる数字(1,2,……,9,10,J,Q,K)が付与された13枚のカードを4種類の図柄(スペード,クラブ,ダイヤ,ハートの各スーツ)について用意した合計52枚のカードを利用するトランプゲームが第1ゲーム処理SBにて実行される。
図4に示すように、各カードの遊技情報Xは、数字と図柄との組合せに相当する。すなわち、遊技情報Xが相違する52枚のカードが第1ゲーム処理SBでは利用される。
【0027】
図3の第2ゲーム処理SCは、プレイヤP1の選択キャラクタ情報CBが指定するK1個の選択キャラクタと、プレイヤP2の選択キャラクタ情報CBが指定するK2個の選択キャラクタとを利用したゲームをプレイヤP1とプレイヤP2との間で展開する処理である。第2ゲーム処理SCには第1ゲーム処理SBの結果が反映される。勝敗決定処理SDは、第2ゲーム処理SCの結果に応じてプレイヤP1およびプレイヤP2の勝敗を決定する処理である。以上の説明から理解される通り、第1実施形態の制御装置42(対戦処理部54)は、第1ゲーム処理SBを実行する要素(第1ゲーム処理部)、および、第2ゲーム処理SCを実行する要素(第2ゲーム処理部)として機能する。また、制御装置42が勝敗決定処理SDを実行することで、プレイヤP1とプレイヤP2との間の勝敗を決定する要素(勝敗決定部)が実現される。対戦処理の各処理の具体例を以下に詳述する。
【0028】
図5は、初期化処理SAのフローチャートである。初期化処理SAを開始すると、対戦処理部54は、対戦処理に適用される各変数(N,ZAT,ZDF)を所定値に初期化する(SA1)。変数Nは、対戦イベント内で単位となるゲーム(以下「単位ゲーム」という)の回数(ラウンド番号)に相当する。対戦処理部54は、変数Nを所定値(例えば1)に初期化する。また、対戦処理部54は、プレイヤP1およびプレイヤP2の各々の総攻撃力ZATおよび総防御力ZDFを所定値(例えばゼロ)に初期化する。総攻撃力ZATおよび総防御力ZDFは、第2ゲーム処理SCに適用される変数である。
【0029】
各変数を初期化すると、対戦処理部54は、相異なる遊技情報Xが設定された52枚のカードをプレイヤP1とプレイヤP2とに無作為に分配する(SA2)。具体的には、
図4に枠線F1および枠線F2で示す通り、プレイヤP1とプレイヤP2との各々に26枚のカードが分配される。例えば、対戦処理部54は、複数の乱数で構成される乱数列を生成し、各乱数に対応するカードをプレイヤP1とプレイヤP2とに交互に付与することで各カードをランダムに分配する。
【0030】
52枚のカードを分配すると、対戦処理部54は、プレイヤに分配された各カードにそのプレイヤの各選択キャラクタを無作為に割当てる割当処理をプレイヤP1およびプレイヤP2の各々について実行する(SA3)。具体的には、対戦処理部54は、
図4に示す通り、プレイヤP1の選択キャラクタ情報CBが指定するK1個の選択キャラクタをプレイヤP1の26枚のカードに対してランダムに割当てる割当処理と、プレイヤP2の選択キャラクタ情報CBが指定するK2個の選択キャラクタをプレイヤP2の26枚のカードに対してランダムに割当てる割当処理とを実行する。以上の説明から理解される通り、制御装置42(対戦処理部54)がステップSA3を実行することで、各選択キャラクタをカードに対して無作為に割当てる要素(割当処理部)が実現される。
【0031】
各プレイヤが選択可能な選択キャラクタの総数は、1人のプレイヤに分配されるカードの総数(26枚)を下回る。したがって、ステップSA3の割当処理が実行された時点では、選択キャラクタが割当てられていないカード({26−K}枚)が存在する。そこで、対戦処理部54は、
図4に示すように、選択キャラクタの未割当の各カードに所定のキャラクタ(以下「標準キャラクタ」という)を割当てる(SA4)。第1実施形態の標準キャラクタは、各プレイヤのゲームの進行度や所有キャラクタには依存しない各プレイヤに共通のキャラクタ(例えばいわゆるザコキャラクタ)であり、遊技情報Yの各変数(体力YL,攻撃力YAT,防御力YDF)が所定値(例えばゼロ)に設定される。ステップSA3およびステップSA4の処理により、ステップSA2で各プレイヤに分配された全部のカードにキャラクタが割当てられる。
【0032】
対戦処理部54は、変数Nが1であるか否かを判定する(SA5)。前述の通り、対戦処理が開始された直後のステップSA1で変数Nは1に初期化される。変数Nが1である場合(SA5:YES)、対戦処理部54は、プレイヤP1およびプレイヤP2の各々の体力ZLを初期値に設定する(SA6)。具体的には、プレイヤP1の体力ZLは、ステップSA3およびステップSA4でプレイヤP1のカードに割当てられた26個のキャラクタ(選択キャラクタおよび標準キャラクタ)の体力YLに応じた数値(例えば体力YLの合計値)に設定される。同様に、プレイヤP2の体力ZLは、プレイヤP2のカードに割当てられた26個のキャラクタの体力YLに応じた数値に設定される。他方、変数Nが1でない場合(SA5:NO)、各プレイヤの体力ZLは初期化されずに現状の数値に維持される。以上が初期化処理SAの具体例である。
【0033】
図3の第1ゲーム処理SBでは、各プレイヤに分配された26枚のカードの遊技情報Xを利用したターン制のコンピュータゲームが実行される。第1実施形態の第1ゲーム処理SBで実行されるゲームは、プレイヤP1およびプレイヤP2の各々が、自身に分配された複数のカードのうち遊技情報X(数字と図柄との組合せ)が所定の条件(以下「提出条件」という)を充足するカードを交互に場に提出するトランプゲームである。例えば大富豪(大貧民)や七並べ等の公知のトランプゲームが第1ゲーム処理SBにて実行される。
【0034】
第1ゲーム処理SBを開始すると、対戦処理部54は、プレイヤP1およびプレイヤP2の何れかを、自身のカードを提出すべき手番のプレイヤ(以下「ターンプレイヤ」という)に選定する(SB1)。各単位ゲームの最初に実行されるステップSB1ではプレイヤP1およびプレイヤP2の一方が所定の規則でターンプレイヤに選定され、第2回目以降のステップSB1ではプレイヤP1およびプレイヤP2の一方から他方にターンプレイヤが変更される。
【0035】
対戦処理部54は、遊技情報Xが提出条件を充足するカード(すなわち場に提出可能なカード)をターンプレイヤが保有しているか否かを判定する(SB2)。提出可能なカードをターンプレイヤが保有する場合(SB2:YES)、対戦処理部54は、遊技情報Xが提出条件を充足するカードをターンプレイヤが選択して提出するための提出処理を実行する(SB3)。具体的には、対戦イベントの開始を指示したプレイヤP1(端末装置12を操作可能な状態にあるプレイヤ)がターンプレイヤである場合、対戦処理部54は、遊技情報Xが提出条件を充足するプレイヤP1のカードのうち端末装置12の入力装置28に対する操作でプレイヤP1が指定したカードを場に提出する処理を実行する。他方、プレイヤP1が対戦相手に指定したプレイヤP2(端末装置12を操作可能な状態には必ずしもないプレイヤ)がターンプレイヤである場合、対戦処理部54は、プレイヤP2のカードのうち遊技情報Xが提出条件を充足するカードを所定の規則で自動的に選択して場に提出する処理を実行する。
【0036】
ステップSB3の提出処理を実行すると、対戦処理部54は、提出処理でターンプレイヤが提出したカード(以下「提出カード」という)に前述のステップSA3およびステップSA4で割当てられたキャラクタ(選択キャラクタ,標準キャラクタ)の遊技情報Yに応じてターンプレイヤの総攻撃力ZATおよび総防御力ZDFを変更する(SB4)。具体的には、対戦処理部54は、提出カードに割当てられたキャラクタの攻撃力YATをターンプレイヤの総攻撃力ZATに加算し(ZAT←ZAT+YAT)、提出カードに割当てられたキャラクタの防御力YDFをターンプレイヤの総防御力ZDFに加算する(ZDF←ZDF+YDF)。
【0037】
ステップSB4の処理を実行すると、対戦処理部54は、1枚以上のカードがターンプレイヤに残存しているか否か(ステップSA2で分配された全部のカードをターンプレイヤが提出したか否か)を判定する(SB5)。ターンプレイヤが1枚以上のカードを保有している場合(SB5:YES)、対戦処理部54は、処理をステップSB1に移行する。すなわち、プレイヤP1およびプレイヤP2の一方から他方にターンプレイヤが変更されたうえでステップSB2以降の処理が実行される。以上の説明から理解される通り、第1ゲーム処理SBでは、遊技情報Xが提出条件を充足するカードをプレイヤP1およびプレイヤP2の各々が手持のカードから交互に提出するトランプゲームが実行される。
【0038】
第1ゲーム処理SBのステップSB2またはステップSB5の結果が否定である場合、対戦処理部54は、第2ゲーム処理SCを実行する。第1ゲーム処理SBの説明から理解される通り、第2ゲーム処理SCが開始される時点では、プレイヤP1の総攻撃力ZATは、直前までの第1ゲーム処理SBでプレイヤP1が提出したカードに割当てられた各キャラクタ(選択キャラクタおよび標準キャラクタ)の攻撃力YATに応じた数値(各攻撃力YATの合計値)に設定され、プレイヤP1の総防御力ZDFは、第1ゲーム処理SBでプレイヤP1が提出したカードに割当てられた各キャラクタの防御力YDFに応じた数値(各防御力YDFの合計値)に設定されている。同様に、プレイヤP2の総攻撃力ZATは、第1ゲーム処理SBでプレイヤP2が提出したカードに割当てられた各キャラクタの攻撃力YATに応じた数値に設定され、プレイヤP2の総防御力ZDFは、第1ゲーム処理SBでプレイヤP2が提出したカードに割当てられた各キャラクタの防御力YDFに応じた数値に設定されている。第2ゲーム処理SCの詳細を以下に説明する。
【0039】
第1ゲーム処理SBにてステップSB2の結果が否定である場合(提出条件を充足するカードをターンプレイヤが保有していない場合)、対戦処理部54は、現段階のターンプレイヤを防御側に選定するとともにターンプレイヤ以外のプレイヤ(以下「非ターンプレイヤ」という)を攻撃側に選定する(SC11)。すなわち、提出条件を充足するカードをターンプレイヤが提出できない場合、ターンプレイヤを攻撃する権利が非ターンプレイヤに付与される。
【0040】
対戦処理部54は、攻撃側のプレイヤの総攻撃力ZATと防御側のプレイヤの総防御力ZDFとの差分(ZAT−ZDF)を防御側のプレイヤの体力ZLから減算する(SC12)。攻撃側の総攻撃力ZATと防御側の総防御力ZDFとの差分(ZAT−ZDF)は、攻撃側のプレイヤが防御側のプレイヤに付与するダメージを意味する。以上の説明から理解される通り、第2ゲーム処理SCでは、攻撃側のプレイヤが第1ゲーム処理SBで提出したカードに割当てられた各キャラクタの攻撃力YATに応じた総攻撃力ZATと、防御側のプレイヤが第1ゲーム処理SBで提出したカードに割当てられた各キャラクタの防御力YDFに応じた総防御力ZDFとを適用したプレイヤ間の対戦が実行される。すなわち、攻撃側のプレイヤが提出したカードに割当てられたキャラクタが、防御側のプレイヤが提出したカードに割当てられたキャラクタを攻撃する仮想的な戦闘が展開される。
【0041】
防御側のプレイヤの体力YLをステップSC12で更新すると、対戦処理部54は、初期化処理SAのステップSA1と同様に、プレイヤP1およびプレイヤP2の双方の総攻撃力ZATおよび総防御力ZDFを所定値(例えばゼロ)に初期化する(SC13)。そして、対戦処理部54は、ステップSC12で更新された防御側の体力ZLが正数であるか否か(すなわち、防御側のプレイヤの体力ZLが攻撃後に残存しているか否か)を判定する(SC14)。更新後の体力ZLが正数である場合(SC14:YES)、対戦処理部54は、処理をステップSB1に移行して第1ゲーム処理SBを再開する。以上のように第1ゲーム処理SB(カードの提出)が反復されることで一方のプレイヤ(ターンプレイヤ)が全部のカードを提出すると、ステップSB5の結果が否定に遷移する。
【0042】
第1ゲーム処理SBのステップSB5の結果が否定である場合(ターンプレイヤに手持のカードが残存していない場合)、対戦処理部54は、現段階のターンプレイヤを攻撃側に選定するとともに非ターンプレイヤを防御側に選定する(SC21)。すなわち、ターンプレイヤが手持の全部のカードを提出した場合、非ターンプレイヤを攻撃する権利がターンプレイヤに付与される。
【0043】
対戦処理部54は、前述のステップSC12と同様に、攻撃側のプレイヤの総攻撃力ZATと防御側のプレイヤの総防御力ZDFとの差分(ZAT−ZDF)を防御側のプレイヤの体力ZLから減算する(SC22)。すなわち、攻撃側のプレイヤが第1ゲーム処理SBで提出したカードに割当てられた各キャラクタの攻撃力YATに応じた総攻撃力ZATと、防御側のプレイヤが第1ゲーム処理SBで提出したカードに割当てられた各キャラクタの防御力YDFに応じた総防御力ZDFとを適用したプレイヤ間の対戦が実行される。そして、対戦処理部54は、前述のステップSC13と同様に、プレイヤP1およびプレイヤP2の各々の総攻撃力ZATおよび総防御力ZDFを所定値(例えばゼロ)に初期化する(SC23)。また、対戦処理部54は、前述のステップSC14と同様に、ステップSC22で更新された防御側の体力ZLが正数であるか否かを判定する(SC24)。
【0044】
更新後の防御側の体力ZLが正数である場合(SC24:YES)、対戦処理部54は、単位ゲームの番号を意味する変数Nが所定値Nmax(例えば3)を下回るか否かを判定する(SC25)。変数Nが所定値Nmaxを下回る場合(SC25:YES)、対戦処理部54は、変数Nに1を加算したうえで(SC26)、
図5の初期化処理SAのステップSA2に処理を移行する。したがって、各プレイヤに対するカードの分配(SA2)と各カードに対するキャラクタの割当(SA3,SA4)とが実行されたうえで第1ゲーム処理SBと第2ゲーム処理SCとが実行される。以上の説明から理解される通り、各プレイヤに対するカードの分配(SA2)およびキャラクタの割当(SA3,SA4)と第1ゲーム処理SBおよび第2ゲーム処理SCとを含む単位ゲーム(1ラウンド)が、プレイヤP1およびプレイヤP2の一方の体力ZLが消滅する(0以下の数値に低下する)までNmax回を上限として反復される。なお、ステップSC26で変数Nに1が加算されることで
図5の初期化処理SAのステップSA5の結果が否定に遷移するから、各プレイヤの体力ZLを初期化するステップSA6は実行されない。すなわち、第2回目(N=2)以降の単位ゲームでは直前の単位ゲームの終了時の各プレイヤの体力ZLが引継がれる。ただし、各プレイヤの体力ZLを単位ゲーム毎に初期化することも可能である。
【0045】
攻撃側のプレイヤによる攻撃の結果として防御側のプレイヤの体力ZLが消滅した場合(SC14:NO,SC24:NO)、または、変数Nが上限値Nmaxに到達した場合(SC25:NO)、対戦処理部54は、第2ゲーム処理SCの結果に応じてプレイヤP1とプレイヤP2との勝敗を決定する勝敗決定処理SDを実行する。具体的には、防御側のプレイヤの体力ZLが消滅した場合(SC14:NO,SC24:NO)、対戦処理部54は、攻撃側のプレイヤを勝者に選定するとともに防御側のプレイヤを敗者に選定する。また、変数Nが上限値Nmaxに到達した場合(SC25:NO)、対戦処理部54は、プレイヤP1の体力ZLとプレイヤP2の体力ZLとを比較し、体力ZLが大きいプレイヤを勝者に選定するとともに他方のプレイヤを敗者に選定する。前述の通り、対戦処理の結果(勝敗)は、プレイヤP1の端末装置12に通知され、プレイヤP2の端末装置12からの要求を契機としてプレイヤP2の端末装置12にも通知される。
【0046】
以上に説明した通り、第1実施形態では、各プレイヤのカードにそのプレイヤの各選択キャラクタが無作為に割当てられたうえで、各プレイヤのカードの遊技情報Xを適用した第1ゲーム処理SBと、第1ゲーム処理SBでの各提出カードに割当てられた選択キャラクタの遊技情報Yを適用した第2ゲーム処理SCとが実行される。したがって、攻撃力YATや防御力YDFが大きい選択キャラクタ(すなわち強力な選択キャラクタ)でも、第1ゲーム処理SBの提出条件のもとでは提出が困難なカードに割当てられた場合には対戦イベントにて有効に利用できない。したがって、選択キャラクタのみを適用した対戦をプレイヤP1とプレイヤP2との間で実行する構成と比較して、対戦イベントにおける勝敗のランダム性を充分に確保することが可能である。例えば、強力な選択キャラクタを所有しない初心者でも、強力な選択キャラクタを所有するベテランに勝利する可能性がある。また、第1実施形態では、各プレイヤに分配された複数のカードの一部に選択キャラクタが割当てられ、残余のカードにはプレイヤ間で共通の標準キャラクタが割当てられるから、勝敗のランダム性が向上するという効果は格別に顕著である。しかも、第1実施形態では、各カードに対する選択キャラクタの無作為な割当に加えて、遊技情報Xが相違する複数のカードが無作為にプレイヤP1とプレイヤP2とに分配される。したがって、例えば遊技情報Xが共通する複数のカードをプレイヤP1とプレイヤP2とに均等に分配する構成と比較して、勝敗のランダム性が向上するという効果は格別に顕著である。
【0047】
また、第1ゲーム処理SBでは、遊技情報Xが提出条件を充足するカードがプレイヤ間で交互に提出され、第2ゲーム処理SCでは、第1ゲーム処理SBでの提出カードに割当てられた選択キャラクタの遊技情報Yがプレイヤ間の対戦に適用される。したがって、第1ゲーム処理SBで各カードを提出する戦略の巧拙が勝敗に影響する興趣性の高いゲームが提供されるという利点がある。
【0048】
第1実施形態では、各プレイヤが自身の所有キャラクタから任意に選択した選択キャラクタが対戦イベント(第2ゲーム処理SC)に適用される。したがって、選択キャラクタの種類等に各プレイヤの意図を反映させた興趣性の高いゲームが実現されるという利点がある。また、各キャラクタの遊技情報Yは攻撃力YATと防御力YDFとを含み、第2ゲーム処理SCでは、各選択キャラクタの攻撃力YATに応じた総攻撃力ZATが加味される攻撃側と、各選択キャラクタの防御力YDFに応じた総防御力ZDFが加味される防御側とに各プレイヤが選別される。したがって、攻撃力YATが高い所有キャラクタを選択して攻撃側の対戦を有利に展開するか、防御力YDFが高い所有キャラクタを選択して防御側の対戦を有利に展開するかといった戦略が勝敗に影響する興趣性の高いゲームが提供されるという利点がある。
【0049】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0050】
図6は、第2実施形態におけるプレイヤ情報Qの模式図である。
図6に示すように、第2実施形態のプレイヤ情報Qは、第1実施形態と同様の要素(識別情報PID,所有キャラクタ情報CA,選択キャラクタ情報CB)に関係情報Rを追加した構造である。関係情報Rは、各プレイヤ間の交流関係(ソーシャルグラフ)を規定するデータであり、プレイヤとの交流関係が成立した他の各プレイヤの識別情報PIDを指定する。例えばSNSのサービス内で成立する関係(友達関係)やゲーム内で成立する関係(仲間関係)が関係情報Rに登録される。
【0051】
図7は、第2実施形態における初期化処理SAの部分的なフローチャートである。
図7に示すように、各プレイヤのカードにキャラクタを割当てる割当処理(
図5のステップSA3)が、第2実施形態ではステップSA31とステップSA32とを包含する。ステップSA31において、対戦処理部54は、第1実施形態のステップSA3と同様に、プレイヤに分配された各カードにそのプレイヤの各選択キャラクタを無作為に割当てる割当処理をプレイヤP1およびプレイヤP2の各々について実行する。
【0052】
第2実施形態の対戦処理部54は、
図8に示すように、プレイヤに分配された複数のカードのうち自身の選択キャラクタが割当てられていない各カードに対し、関係情報Rにてそのプレイヤとの関係が規定された他のプレイヤ(以下「関係プレイヤ」という)の所有キャラクタを支援キャラクタとして割当てる(SA32)。所定値を上限としてH人の関係プレイヤがプレイヤ毎に関係情報Rから選択される。具体的には、対戦処理部54は、プレイヤP1の関係情報Rから選択されたH1人の関係プレイヤをプレイヤP1の関係情報Rから選択し、各関係プレイヤの1個の所有キャラクタを支援キャラクタとしてプレイヤP1の各カードに割当てる。同様に、対戦処理部54は、プレイヤP2の関係情報Rから選択されたH2人の関係プレイヤの各々の1個の所有キャラクタを支援キャラクタとしてプレイヤP2の各カードに割当てる。なお、上限を上回る総数の関係プレイヤが存在する場合には、特定の方法(例えばランダム)で上限数の関係プレイヤが選択される。
【0053】
関係プレイヤの複数の所有キャラクタから支援キャラクタを選択する方法は任意である。例えば、関係プレイヤの複数の所有キャラクタのうち攻撃力YATまたは防御力YDF(または両者の合計値)が最大である所有キャラクタを支援キャラクタとして選択する方法や、関係プレイヤの複数の所有キャラクタのうちその関係プレイヤが事前に選択した所有キャラクタ(リーダーキャラクタ)を支援キャラクタとして選択する方法が好適である。なお、1人の関係プレイヤの2個以上の所有キャラクタを支援キャラクタとして各カードに割当てる構成も採用され得る。
図8に示すように、ステップSA31およびステップSA32の割当処理でキャラクタ(選択キャラクタまたは支援キャラクタ)が割当てられない各カード({26−K−H}枚)には、第1実施形態と同様に標準キャラクタが割当てられる。第1ゲーム処理SBや第2ゲーム処理SCの内容は第1実施形態と同様である。
【0054】
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、各プレイヤとの関係が登録された関係プレイヤの所有キャラクタが支援キャラクタとして自身の選択キャラクタとともに各カードに割当てられる。以上の構成では、例えばプレイヤ自身が強力な選択キャラクタを所有していない場合でも、強力なキャラクタを所有する他のプレイヤとの関係が関係情報Rに登録されている場合にはそのキャラクタが支援キャラクタとして対戦イベントに参加する。したがって、勝敗のランダム性が向上するという前述の効果は格別に顕著である。
【0055】
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態に係るゲーム装置14Bのブロック図である。第3実施形態のゲーム装置14Bは、例えば携帯電話機やスマートフォン等の情報処理装置(典型的には携帯型の電子機器)で実現され、第1実施形態の端末装置12と同様に、制御装置20と記憶装置22と通信装置24と表示装置26と入力装置28とを具備する。
【0056】
記憶装置22は、制御装置20が実行するプログラム(ゲームプログラム)に加えて、ゲーム装置14Bを所有するプレイヤP1のプレイヤ情報Qを記憶する。通信装置24は、他のプレイヤP2が所持するゲーム装置14Bと直接に通信(例えば近距離無線通信)することでプレイヤP2のプレイヤ情報Qを取得する。なお、各プレイヤのプレイヤ情報Qを管理装置(例えばサーバ装置)にて集中的に記憶および管理し、各ゲーム装置14Bが対戦相手の各プレイヤのプレイヤ情報Qを管理装置から取得することも可能である。表示装置26および入力装置28は第1実施形態と同様である。
【0057】
制御装置20は、記憶装置22に記憶されたプログラムを実行することで付与処理部62および対戦処理部64として機能する。付与処理部62は、第1実施形態の付与処理部52と同様に、ゲーム装置14Bを使用するプレイヤP1にキャラクタを付与する。対戦処理部64は、第1実施形態の対戦処理部54と同様に、ゲーム装置14Bを所有するプレイヤP1とプレイヤP1が対戦相手に指定したプレイヤP2とを対戦させる対戦処理を実行する。対戦処理部54が実行する対戦処理には、通信装置24が取得したプレイヤP2のプレイヤ情報Qと記憶装置22に記憶されたプレイヤP1のプレイヤ情報Qとが適用される。対戦処理の結果(勝敗)は表示装置26に表示される。
【0058】
以上の説明から理解される通り、第3実施形態のゲーム装置14Bは、第1実施形態のゲーム装置14Aが端末装置12に提供する機能を装置単体で実現する。したがって、第3実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。なお、第2実施形態の構成を第3実施形態に採用することも可能である。
【0059】
<変形例>
前述の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
【0060】
(1)前述の各形態では、プレイヤP1とプレイヤP2との対戦を想定したが、複数のプレイヤの間の対戦は本発明に必須の要件ではない。例えば、任意のプレイヤP1と仮想的な対戦相手とにカードを分配し、プレイヤP1の選択キャラクタを手持の各カードに無作為に割当てるとともに所定のキャラクタを対戦相手の各カードに割当てたうえで、第1実施形態と同様の第1ゲーム処理SBおよび第2ゲーム処理SCを実行することも可能である。また、プレイヤがひとりで遊技可能なゲーム(トランプゲーム)を第1ゲーム処理SBにて実行することも可能である。例えば、遊技情報Xが提出条件を充足するカードを第1ゲーム処理SBにてプレイヤP1が順次に提出し、各提出カードに割当てられた選択キャラクタの遊技情報Yに応じた得点を第2ゲーム処理SCにて算定し、第2ゲーム処理SCで算定された得点に応じて勝敗決定処理SDでプレイヤP1の勝敗を決定する構成が採用され得る。
【0061】
(2)前述の各形態では、複数の所有キャラクタのうちプレイヤが事前に選択した選択キャラクタを対戦イベントに適用したが、選択キャラクタの選択は省略され得る。例えば、各プレイヤの所有キャラクタの全部を各カードに割当てることも可能である。また、対戦イベント毎に無作為に複数の所有キャラクタから選択キャラクタを選択することも可能である。
【0062】
(3)前述の各形態では、カードを利用したゲームの第1ゲーム処理SBを例示したが、第1ゲーム処理SBのゲームに利用される対象(目的物)はカードに限定されない。例えば、前述の各形態におけるカードの代わりに麻雀牌を利用した麻雀ゲームを第1ゲーム処理SBにて実行することも可能である。以上の例示から理解される通り、前述の各形態のカードは、第1ゲーム処理SBに利用される任意のオブジェクト(基礎オブジェクト)の一例である。
【0063】
(4)前述の各形態では、プレイヤが所有するキャラクタを利用した第2ゲーム処理SCを例示したが、第2ゲーム処理SCに利用される対象(目的物)はキャラクタに限定されない。例えば、前述の各形態におけるキャラクタの代わりに、武器や防具等のアイテムや、キャラクタが描画された仮想的なカードを利用した第2ゲーム処理SCを実行することも可能である。以上の説明から理解される通り、前述の各形態のキャラクタは、第2ゲーム処理SCに利用される任意のオブジェクト(補助オブジェクト)の一例である。
【0064】
(5)前述の各形態では、割当処理でキャラクタが割当てられない各カードに標準キャラクタを割当てたが、割当処理の実行前に全部のカードに対して標準キャラクタを付与し、割当処理にて各カードに割当てられた標準キャラクタを選択キャラクタや支援キャラクタに置換することも可能である。また、標準キャラクタの割当を省略することも可能である。例えば、プレイヤに分配された全部のカードに選択キャラクタや支援キャラクタを割当てることも可能である。
【0065】
(6)前述の各形態では、各プレイヤの選択キャラクタを各カードに無作為に割当てたが、「無作為な割当」は、完全にランダムな割当のほか、各プレイヤの意図等の他の要因を或る程度は反映した割当(実質的に無作為な割当)も含意する。例えば、プレイヤの所望の選択キャラクタを特定のカードに優先的に割当てたうえで残余のカードに対して選択キャラクタをランダムに割当てることも可能である。すなわち、「無作為な割当」とは、プレイヤの意図(作為)のみで各カードにキャラクタが割当てられるわけではない(各カードと各キャラクタとの組合せに或る程度のランダム性が付与される)ことを意味する。
【0066】
同様に、複数のカードを各プレイヤに無作為に分配するという場合の「無作為な分配」は、完全にランダムな分配には限定されない。例えば、特定のカードを一方のプレイヤに分配したうえで残余のカードを各プレイヤにランダムに分配することも可能である。すなわち、「無作為な分配」とは、プレイヤの意図(作為)のみで複数のカードが分配されたり、遊技情報Xが共通するカードの全部が各プレイヤに均等に分配されたりするわけではない(各プレイヤに対するカードの分配に或る程度のランダム性が付与される)ことを意味する。