特許第5815890号(P5815890)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5815890選択可能な電力モードを有するデバイスにおけるタイミング回路較正
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5815890
(24)【登録日】2015年10月2日
(45)【発行日】2015年11月17日
(54)【発明の名称】選択可能な電力モードを有するデバイスにおけるタイミング回路較正
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20151029BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20151029BHJP
   H04M 1/73 20060101ALI20151029BHJP
【FI】
   H04W52/02 110
   H04W56/00 130
   H04M1/73
【請求項の数】30
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2014-547377(P2014-547377)
(86)(22)【出願日】2012年12月12日
(65)【公表番号】特表2015-507865(P2015-507865A)
(43)【公表日】2015年3月12日
(86)【国際出願番号】US2012069197
(87)【国際公開番号】WO2013090397
(87)【国際公開日】20130620
【審査請求日】2015年3月19日
(31)【優先権主張番号】13/329,174
(32)【優先日】2011年12月16日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(72)【発明者】
【氏名】モエグレイン、マーク・エル.
(72)【発明者】
【氏名】ジャラリ、アーマド
(72)【発明者】
【氏名】ティアン、ビン
(72)【発明者】
【氏名】キング、スコット
【審査官】 遠山 敬彦
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0304761(US,A1)
【文献】 特開2010−130192(JP,A)
【文献】 特表2005−537752(JP,A)
【文献】 再公表特許第2008/044416(JP,A1)
【文献】 特表2012−528536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04M 1/73
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の選択可能な電力モードで動作可能なデバイスを用いて、
地上ベース送信機から捕捉された信号から取得される位相値に少なくとも部分的に基づいてタイミング回路を設定することと、ここにおいて、前記信号はパイロット信号を備え、前記位相値は、前記パイロット信号の1つまたは複数の時間位相測定値に少なくとも部分的に基づいて決定され、前記位相値はさらに、ネットワーク時間を示す
前記信号を捕捉するために使用された受信機の少なくとも一部分がディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分が前記タイミング回路を使用する、低電力モードに、
前記位相値に少なくとも部分的による、前記デバイスが特徴付けられた環境内にあることを示すプロフィールテストが満たされたとの決定、または
前記位相値に少なくとも部分的に基づいた、前記デバイスが制約された動き状態であるとの決定
のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を遷移することと
を備える方法。
【請求項2】
1つまたは複数の属性値にさらに少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードに遷移することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つまたは複数の属性値のうち少なくとも1つは、慣性センサまたは環境センサのうち少なくとも1つからの1つまたは複数の信号から取得される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記デバイスは、前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
前記信号を再捕捉し、前記再捕捉された信号から少なくとも新しい位相値を取得するために前記受信機をイネーブルすることと、
前記新しい位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定することと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記信号の再捕捉の失敗に応答して、第2の信号から第2の位相値を取得し、前記第2の位相値に少なくとも部分的に基づいて前記タイミング回路を再設定するために、少なくとも1つの他の地上ベース送信機から前記第2の信号を捕捉しようと試みることと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
をさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記デバイスは、前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
複数の地上ベース送信機から送信された信号の探索を実行するために前記受信機を使用することと、
前記探索で識別された複数の信号から、前記複数の信号に対する対応信号安定性値の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記信号を選択することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記信号安定性値のうちの少なくとも1つは、
受信信号のタイプ、受信信号強度測定値、受信信号位相ドリフト測定値、受信信号周波数、受信信号周波数安定性、受信信号利用性測定値、送信機位置不確定性、送信機レンジ、送信機電力、送信機のタイプ、送信機アンテナのタイプのうち少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記デバイスは、前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
1つまたは複数の地上ベース送信機のために、基地局アルマナックまたは隣接リストのうち少なくとも1つの少なくとも一部分にアクセスすることと、
前記少なくとも前記一部分に少なくとも部分的に基づいて前記信号を選択することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作している間、送信機、または、前記受信機のうち少なくとも1つの使用をイネーブルすることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
複数の選択可能な電力モードで動作可能なデバイスでの使用のための装置であって、
地上ベース送信機から捕捉される信号から取得される位相値に少なくとも部分的に基づいてタイミング回路を設定するための手段と、ここにおいて、前記信号は、パイロット信号を備え、前記位相値は、前記パイロット信号の1つまたは複数の時間位相測定値に少なくとも部分的に基づいて決定され、前記位相値はさらに、ネットワーク時間を示す
前記位相値に少なくとも部分的による、前記デバイスが特徴付けられた環境内にあることを示すプロフィールテストが満たされたとの決定、または
前記位相値に少なくとも部分的に基づいた、前記デバイスが制約された動き状態であるとの決定
のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を低電力モードに遷移するための手段と、
を備え、前記デバイスが前記低電力モードで動作している間、前記信号を捕捉するために使用された受信機の少なくとも一部分は、ディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分は、前記タイミング回路を使用する、装置。
【請求項11】
1つまたは複数の属性値にさらに少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードに遷移するための手段をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記1つまたは複数の属性値のうち少なくとも1つは、慣性センサまたは環境センサのうち少なくとも1つからの1つまたは複数の信号から取得される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
前記信号を再捕捉し、前記再捕捉された信号から少なくとも新しい位相値を取得しようと試みるための手段と、
前記新しい位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定するための手段と、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作するための手段と
をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記信号の再捕捉の失敗に応答して、少なくとも1つの他の地上ベース送信機から第2の信号を捕捉し、前記第2の信号から第2の位相値を取得しようと試みるための手段と、
前記第2の位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定するための手段と、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
をさらに備える、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
複数の地上ベース送信機から送信された信号の探索を実行するための手段と、
前記探索で識別された複数の信号から前記信号を選択するための手段と
をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項16】
複数の選択可能な電力モードで動作可能なデバイスであって、
受信機と、
タイミング回路と、
処理ユニットと
を備え、前記処理ユニットは、
前記受信機を使用して、地上ベース送信機から捕捉される信号から取得される位相値に少なくとも部分的に基づいて前記タイミング回路を設定することと、ここにおいて、前記信号は、パイロット信号を備え、前記位相値は、前記パイロット信号の1つまたは複数の時間位相測定値に少なくとも部分的に基づいて決定され、前記位相値はさらに、ネットワーク時間を示す
前記受信機の少なくとも一部分がディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分が前記タイミング回路を使用する、低電力モードに、
前記位相値に少なくとも部分的による、前記デバイスが特徴付けられた環境内にあることを示すプロフィールテストが満たされたとの決定、または
前記位相値に少なくとも部分的に基づいた、前記デバイスが制約された動き状態であるとの決定
のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を遷移することと
を行う、デバイス。
【請求項17】
前記処理ユニットは、
1つまたは複数の属性値にさらに少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードにさらに遷移することをさらに行う、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
慣性センサまたは環境センサのうち少なくとも1つをさらに備え、
前記1つまたは複数の属性値のうち少なくとも1つは、前記慣性センサまたは前記環境センサのうち少なくとも1つからの1つまたは複数の信号から取得される、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記処理ユニットは、前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
前記受信機を使用して前記信号を再捕捉し、前記信号から少なくとも新しい位相値を取得しようと試みることと、
前記新しい位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定することと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
をさらに行う、請求項16に記載のデバイス。
【請求項20】
前記処理ユニットは、
前記信号の再捕捉の失敗に応答して、前記受信機を使用して、少なくとも1つの他の地上ベース送信機から第2の信号を捕捉し、前記第2の信号から第2の位相値を取得しようと試みることと、
前記第2の位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定することと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
をさらに行う、請求項19に記載のデバイス。
【請求項21】
前記処理ユニットは、前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
前記受信機を使用して、複数の地上ベース送信機から送信された信号の探索を実行することと、
前記探索で識別された複数の信号から、前記複数の信号に対する対応信号安定性値の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記信号を選択することと
をさらに行う、請求項16に記載のデバイス。
【請求項22】
前記処理ユニットは、前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
1つまたは複数の地上ベース送信機のために、基地局アルマナックまたは隣接リストのうち少なくとも1つの少なくとも一部分にアクセスすることと、
前記少なくとも前記一部分に少なくとも部分的に基づいて前記信号を選択することと
をさらに行う、請求項16に記載のデバイス。
【請求項23】
送信機をさらに備え、
前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、前記処理ユニットは、
前記送信機または前記受信機のうち少なくとも1つの使用をイネーブルすることをさらに行う、請求項16に記載のデバイス。
【請求項24】
コンピュータ実装可能命令を備えた非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実装可能命令は、
地上ベース送信機から捕捉された信号から取得される位相値に少なくとも部分的に基づいてタイミング回路を設定することと、ここにおいて、前記信号はパイロット信号を備え、前記位相値は、前記パイロット信号の1つまたは複数の時間位相測定値に少なくとも部分的に基づいて決定され、前記位相値はさらに、ネットワーク時間を示す
前記位相値に少なくとも部分的による、デバイスが特徴付けられた環境内にあることを示すプロフィールテストが満たされたとの決定、または
前記位相値に少なくとも部分的に基づいた、前記デバイスが制約された動き状態であるとの決定
のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を低電力モードに遷移することと
を行うように前記デバイスの処理ユニットによって実行可能であり、前記デバイスが前記低電力モードで動作している間、前記信号を捕捉するために使用された受信機の少なくとも一部分は、ディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分は、前記タイミング回路を使用する、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項25】
前記コンピュータ実装可能命令は、
1つまたは複数の属性値にさらに少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードに遷移することを行うように前記処理ユニットによってさらに実行可能である、請求項24に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項26】
前記1つまたは複数の属性値のうち少なくとも1つは、慣性センサまたは環境センサのうち少なくとも1つからの1つまたは複数の信号から取得される、請求項25に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項27】
前記コンピュータ実装可能命令は、前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
少なくとも新しい位相値を取得するために前記信号を再捕捉しようと試みることと、
前記新しい位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定することと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
を行うように前記処理ユニットによってさらに実行可能である、請求項24に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項28】
前記コンピュータ実装可能命令は、
前記信号の再捕捉の失敗に応答して、第2の信号についての第2の位相値を取得するために、前記受信機を使用して、少なくとも1つの他の地上ベース送信機から前記第2の信号を捕捉しようと試みることと、
前記第2の位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定することと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
を行うように前記処理ユニットによってさらに実行可能である、請求項27に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項29】
前記コンピュータ実装可能命令は、前記デバイスが、前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
複数の地上ベース送信機から送信された信号の探索を実行するために前記受信機を開始することと、
前記探索で識別された複数の信号から、前記複数の信号に対する対応信号安定性値の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記信号を選択することと
を行うように前記処理ユニットによってさらに実行可能である、請求項24に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項30】
前記コンピュータ実装可能命令は、前記デバイスが、前記低電力モード以外の電力モードで動作している場合に、
1つまたは複数の地上ベース送信機のために、基地局アルマナックまたは隣接リストのうち少なくとも1つの少なくとも一部分にアクセスすることと、
前記少なくとも前記一部分に少なくとも部分的に基づいて前記信号を選択することと
を行うように前記処理ユニットによってさらに実行可能である、請求項24に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、2011年12月16日に出願された米国非仮特許出願第13/329,174号に優先権を主張するPCT出願であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0001]本明細書で開示される主題は、電子デバイスに関し、より詳細には、異なる電力モードで選択的に動作しうる電子デバイスで使用するための方法、装置、および製造品(articles of manufacture)に関する。
【背景技術】
【0003】
[0002]全地球測位システム(GPS)および他の同様の衛星測位システム(SPS)は、屋外環境にあるデバイスのためのナビゲーションサービスを可能にしている。いくつかの衛星信号が室内環境では容易に受信および/または捕捉されない可能性があるため、位置ロケーションおよび/または他の同様のナビゲーションサービスを可能にするために異なる技法が用いられうる。室内用途の場合、例えば、特定のデバイスは、知られているロケーションに配置された地上ワイヤレスアクセスポイント(例えば、IEEE規格802.11アクセスポイント、等)へのレンジを測定することによって、位置フィックス(position fix)を取得しうる。そのようなレンジは、例えば、そのようなアクセスポイントから受信された信号からMAC IDアドレスを取得することと、例えば、ほんのいくつかの例を挙げれば、信号強度、ラウンドトリップ時間(RTT)遅延、飛行時間(TOF)のような、受信信号の1つまたは複数の特徴を測定することとによって測定されうる。SPSおよび屋内測位システムに加えて、既存のワイヤレス通信事業者のインフラストラクチャは、適用可能なデバイスのロケーションを推定するための、観測到着時間差(OTDOA)および/またはアドバンスド順方向リンク三辺測量(AFLT)技法を可能にしうる。例えば、隣接した基地局送信機のロケーションおよび時間基準データについての知識を持った上で、デバイスは、観測された信号伝播遅延に基づいて(例えば、捕捉信号の位相値を時間基準と比較することで)、そのような基地局送信機へのレンジを推定しうる。
【0004】
[0003]上で識別された測位技法がモバイルハンドセットまたは他のパーソナルナビゲーションデバイスによって用いられているが、そのような測位技法は、アセット追跡タグ、ペットの首輪、子供追跡タグ、および/または、同様のもののようなロケーション追跡デバイスによっても用いられうる。したがって、例えば、ロケーション追跡デバイスは、最新の位置、等を報告するための、ロケーションサーバへのメッセージの送信(例えば、ワイヤレスセルラネットワークを通して)に続いて、上記技法のうち1つ以上を使用して位置フィックスを取得しうる。ロケーション追跡デバイスは、限られたバッテリ容量および/または、場合によっては長期の予期される展開を有しうるため、電気電力使用量を節約することが有益でありうる。
【発明の概要】
【0005】
[0004]特定の態様にしたがって、方法は、複数の選択可能な電力モードで動作可能なデバイスに実装され、ここにおいて、方法は、地上ベース送信機から捕捉された信号から取得される1つまたは複数の属性値に含まれる位相値に少なくとも部分的に基づいてタイミング回路を設定することと、信号を捕捉するために使用された受信機の少なくとも一部分がディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分がタイミング回路を使用する低電力モード(lower power mode)に、1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて、デバイスの動作を選択的に遷移することと、を備えうる。
【0006】
[0005]特定の例示的な実装では、そのような方法はさらに、デバイスが特徴付けられた環境内に存在する可能性が高いことを示す、1つまたは複数の属性値がプロフィールテストを満たすとの決定、および/または、デバイスが制約された動き状態である可能性が高いとの決定に少なくとも部分的に基づいて、デバイスの動作を低電力モードに選択的に遷移することを備えうる。
【0007】
[0006]特定の他の態様にしたがって、複数の選択可能な電力モードで動作可能なデバイスで使用するための装置が提供されうる。装置は、地上ベース送信機から捕捉された信号から取得される1つまたは複数の属性値に含まれる位相値に少なくとも部分的に基づいてタイミング回路を設定するための手段と、1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて、デバイスの動作を低電力モードに遷移するための手段と、を備え、ここにおいて、デバイスが低電力モードで動作している間、信号を捕捉するために使用された受信機の少なくとも一部分がディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分がタイミング回路を使用しうる。
【0008】
[0007]さらに別の態様にしたがって、複数の選択可能な電力モードで動作可能なデバイスは、受信機、タイミング回路、および処理ユニットを備えうる。処理ユニットは、受信することを使用して地上ベース送信機から捕捉された信号から取得される1つまたは複数の属性値に含まれる位相値に少なくとも部分的に基づいてタイミング回路を設定し、受信機の少なくとも一部分がディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分がタイミング回路を使用する低電力モードに、1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて、デバイスの動作を選択的な遷移しうる。
【0009】
[0008]さらに別の態様にしたがって、複数の選択可能な電力モードで動作可能なデバイスで使用するための製品が提供されうる。製品は、地上ベース送信機から捕捉された信号から取得される1つまたは複数の属性値に含まれる位相値に少なくとも部分的に基づいてタイミング回路を設定し、1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて、デバイスの動作を低電力モードに遷移するように、デバイスの処理ユニットによって実行可能なコンピュータ実装可能な命令を記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体を備え、ここにおいて、デバイスが低電力モードで動作している間、信号を捕捉するために使用された受信機の少なくとも一部分がディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分がタイミング回路を使用しうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
[0009]非限定的かつ非包括的な態様が、以下の図に関して説明され、ここで、同様の参照番号は、別途特定されていない限り、様々な図を通じて同様の部分を指す。
図1図1は、ある実装にしたがって、異なる動作モード間で選択的に遷移することによって、電力を節約するロケーション追跡デバイスを備える例示的な環境を示す概略図である。
図2図2は、ある実装にしたがって、異なる動作モード間で選択的に遷移することによって、電力を節約するために、ロケーション追跡デバイスの形式で、例示的なコンピューティングプラットフォームの特定の特性(feature)を示す概略図である。
図3図3は、ある実装にしたがって、環境を特徴付け、その環境内に位置付けられている間に異なる動作モード間で選択的に遷移するために、デバイスで使用するための例示的なプロセスまたは方法の特定の特性を示すフローチャートである。
図4図4は、ある実装にしたがって、電力を節約しうる、異なる動作モード間で選択的に遷移するためにデバイスで使用するための例示的なプロセスまたは方法の特定の特性を示すフローチャートである。
図5図5は、ある実装にしたがって、異なる動作モード間で選択的に遷移し、これらモードのうちの少なくとも1つで使用されるタイミング回路を設定するための、デバイスで使用するための例示的なプロセスまたは方法の特定の特性を示すフローチャートである。
図6図6は、ある実装にしたがって、電力を節約するためにデバイスに実装されうる例示的なモード遷移スキームの特定の特性を示す図である。
【詳細な説明】
【0011】
[0016]複数のモードで動作することができるポータブル電子デバイスに実装されうる技法が本明細書で提供され、ここで、特定のモードは、デバイスが、電気電力使用量を節約することを可能にしうる。したがって、デバイスの特定の例示的な動作モードは、異なる電力モードを表しているとみなされうる。例えば、デバイスはその動作モードに依存して異なる量の電気電力を使用しうるため、1つまたは複数の動作モードは、「高電力モード(higher power mode)」とみなされ、1つまたは複数の動作モードは、「中間電力モード(medium power mode)」とみなされ、1つまたは複数の動作モードは、「低電力モード」とみなされうる。ここで、示唆されるように、高電力モードで動作するデバイスは、それが中間電力モードまたは低電力モードで動作している場合に使用しうる電気電力よりも多くを使用しうる。同様に、中間電力モードで動作するデバイスは、それが低電力モードしている場合に使用しうる電気電力よりも多くを使用しうる。
【0012】
[0017]より詳細に本明細書で示されるように、特定の例示的な実装では、デバイスは、その動作的な電力モードに依存して、特定のコンポーネント、回路、および/または機能を、動作的にイネーブルおよびディスエーブルしうる。例えば、デバイスが高電力モードで動作する特定の実装では、デバイスは、1つまたは複数の受信機、1つまたは複数の送信機、1つまたは複数のセンサ、等の動作をイネーブルしうる。しかしながら、中間電力モードで動作するそのような例示的なデバイスは、1つまたは複数の受信機および/または1つまたは複数のセンサの動作をイネーブルするが、1つまたは複数の送信機、等の動作をディスエーブルしうる。さらに依然として、低電力モードで動作するそのような例示的なデバイスは、1つまたは複数の受信機、1つまたは複数のセンサ、1つまたは複数の送信機、等の動作をディスエーブルし、一方で、少なくとも、デバイスが、例えば、より後の時点で、別の動作モードに遷移することを可能にするのに十分な回路をイネーブルする。
【0013】
[0018]この点を考慮に入れて、例えば、バッテリ寿命を改善するためにデバイスにおける電気電力の節約を促進しうる方法で、デバイスをある電力モードから別の電力モードに選択的に遷移するためにデバイスで使用されうる様々な方法および装置が本明細書で説明されるだろう。
【0014】
[0019]より詳細に本明細書で説明されるように、例示的なデバイスは、そのデバイスが1つまたは複数のオンボード受信機および/または1つまたは複数のオンボードセンサを使用してその環境を特徴付けうる1つまたは複数の電力モードで動作しうる。例えば、環境は、1つまたは複数の受信機によって捕捉された1つまたは複数のRF信号から決定される1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて特徴付けられうる。例えば、環境は、1つまたは複数のオンボードセンサ(例えば、慣性センサ、環境センサ)によって生成された1つまたは複数の信号から決定される1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて特徴付けられうる。
【0015】
[0020]一態様によれば、環境を特徴付ける際、例示的なデバイスは、例えば、1つまたは複数の属性値に基づいて、その環境についての「プロフィールテスト」を確立しうるか、または、場合によっては、別のデバイスからプロフィールテストを取得しうる。プロフィールテストの全体または一部は、それが、対応する環境内に位置付しうるか否かを決定するために、デバイスによって使用されうる。例えば、デバイスは、特定の環境に入る(move into)、および、そこから出る(move out of)可能性があるため、デバイスは、1つまたは複数の捕捉されたRF信号および/または1つまたは複数のセンサから1つまたは複数の属性値を選択的に決定し、そのような属性値を、1つまたは複数のプロフィールテストの1つまたは複数の対応条件と比較して、適切な一致が存在するかを決定しうる。適切な一致が存在する場合(すなわち、プロフィールテストが満たされた場合)、デバイスは、それが、満たされたプロフィールテストに対応する環境内に位置していると推測しうる。反対に、適切な一致がない場合(すなわち、プロフィールテストが少しも満たされなかった場合)、デバイスは、その環境についての新しいプロフィールテストを確立しようと試みうるか、または、場合によっては、その環境についての適用可能なプロフィールテストを別のデバイスから取得しようと試みうる。新しいプロフィールテストが確立または取得されると、それは、将来の使用のためにデバイス内のメモリに記憶され、および/または、別のデバイスに送信されうる。ゆえに、特定の例示的な実装では、デバイスは、その環境を特徴付けるために、必要に応じて、1つまたは複数の電力モードに遷移し、および/または、他の方法で、1つまたは複数のプロフィールテストまたはその一部分を確立、取得、送信、記憶、アクセス、または変更しうる。
【0016】
[0021]特定の例示的な実装にしたがって、様々なプロフィールテストが実装され、それは、以下の非限定的な例の1つ以上を全部または一部を含む。特定の都市では、プロフィールテストは、1つまたは複数の履歴上のおよび/または予期される属性値を、1つまたは複数の最近取得された属性値と比較するか、または、他の方法で考慮しうる。例えば、特定の環境についての記録されている履歴温度および/または予期される温度領域に関連付けられた1つまたは複数の属性値は、例えば、温度プローブから、より最近取得された属性値と比較されうる。特定の例では、そのようなプロフィールテストはまた、異なる時刻、日付、等を考慮に入れうる。そのような温度関連データに基づいて、確率スコア(probability score)が、例えば、特定の特徴付けられた環境内にある、または、それの外にあるデバイスに割り当てられうる。この挙動(behavior)の例は、デバイスが、特徴付けられた環境からそれが外されていることを推測するため、および、場合によっては、そのロケーションを決定するためにより高い電力状態に遷移するためのものでありうる。
【0017】
[0022]別の例では、1つまたは複数の信号の位相値および/または相対位相値は、特定の領域、安定性、および/または分散を有し、それらは、予期される位相および予期される位相分散を形成する。ゆえに、例えば、そのような位相示数(reading)に関連する1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて、デバイスは、それが、制約された動き状態である可能性が高いこと、または逆に、それが、特定の環境に留まっており、よってそのロケーションを決定するためにより高い電力状態に遷移する可能性が高いことを推測しうる。この場合も同様に、当業者は、様々な属性値および環境特徴付けが、時刻、曜日、等のような一時的な要因を含みうること、および、特定の環境内の相対または絶対信号強度特徴付けも含みうるか他の方法でそれらに関連することを気づきうる。
【0018】
[0023]別の態様にしたがって、デバイスにとって、ある電力モードから別の電力モードに特に遷移すること、または、逆に、デバイスが移動中である場合には、ある電力モードから別の電力モードに遷移しないことは、有益でありうる。例えば、特定のデバイスは、デバイスが移動中でありうるとの決定に応答して高電力モードに遷移しうる。例えば、ロケーション追跡デバイスは、移動中の動きを追跡するように設計されうる。しかしながら、他のデバイスは、移動する間、消費電力を減らすように設計されうる。例えば、ロケーション追跡デバイスは、十分な停止の後の、そのロケーション位置の推定および/または報告を待つことで、消費電力を減らすように設計されうる。ゆえに、本明細書でより詳細に説明されるように、特定の例示的な実装では、デバイスは、デバイスが「制約された動き状態」である可能性が高いとの決定に少なくとも部分的に基づいて、ある電力モードから別の電力モードに遷移するか否かを決定しうる。さらに、特定の例示的な実装では、デバイスは、デバイスが「制約された動き状態」である可能性が高いとの決定に少なくとも部分的に基づいて、環境を特徴付けるようと試みるか否かを決定しうる。
【0019】
[0024]例えば、デバイスは、1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて、それが制約された動き状態である可能性が高いと決定しうる。例えば、デバイスは、ある時間にわたって任意の変化が起こったか否かを決定するために、捕捉信号についての属性値を比較しうる。変更があることは、デバイスが移動中であり、よって、制約された動き状態である可能性が高くないことを示しうる。例えば、デバイスが移動中である場合、デバイスが送信機のより近くに、または、それから離れるように動くにつれ、捕捉信号に関連する属性値が変更されうることが予期されうる。例えば、捕捉信号についての強度値、位相値、および/または周波数ドップラ値のうち1つ以上は、デバイスが、送信側デバイスに向かって、または、それから離れるように移動するにつれ、ある時間にわたって増加または減少しうる。同様に、デバイスは、デバイスが制約された動き状態でありうるか否かを決定するために、例えば、1つまたは複数のセンサについての1つまたは複数の属性値を、1つまたは複数の適用可能な閾値と比較しうる。例えば、加速度値、知覚速度値、振動値、回転運動値、磁気値、音量値、光量値、温度値、等のうち1つまたは複数は、デバイスが移動中であるか制約された動き状態であるかを示しうる対応閾値と比較されうる。特定の例では、そのような閾値は、デバイスが制約された動き状態であることを目的として、デバイスのあらゆる検出可能な動きをほとんど許可しない可能性がある。しかしながら、他の例では、いくつかの閾値は、制約された動き状態でありながら、デバイスが特定の検出可能な動きを経験することを可能にしうる。
【0020】
[0025]このように、デバイスが制約された動き状態である可能性が高いか否かを決定する際に考慮されうる閾値または値の閾値領域は、例えば、単純に、動き制約値と呼ばれうる。特定の例示的な例では、デバイスは、例えば、その推定されたロケーション位置、特徴付けられた環境、動作モード、等にかかわらず、一般的な方法で1つまたは複数の動き制約値を使用しうる。特定の他の例示的な例では、デバイスは、その推定された位置、特徴付けられた環境または予期される環境、その動作モード、および/または、同様のもの、あるいは、それらのある組み合わせ、に基づいて、1つまたは複数の特定の動き制約値を使用しうる。ゆえに、例えば、特定の実装では、プロフィールテストは、1つまたは複数の動き制約値を備え、それは、1つまたは複数の属性値に対応し、特定の環境に関係しうる。
【0021】
[0026]複数の閾値は、それらが効果的な一連のモードを形成しうるように存在しうることは認識されるべきである。例えば、デバイスの周りの環境が変更される可能性は、プロフィールテストの一部として決定されうる。さらなる例では、そのような可能性は、特定の機能を実行するための1つまたは複数の更新レートを決定するために使用されうる。特定の例示的な実装では、複数の潜在的な更新レートは、複数の異なる電力モードに対応しうる。
【0022】
[0027]より詳細に以下で説明されるように、高電力モードまたは中間電力モードであるデバイスは、例えば、地上ベース送信機から信号を捕捉し、そのようなものから、位相値のような少なくとも1つの属性値を決定しうる。位相値は、送信側デバイス、および/または、それに動作的に結合されうる他のデバイスで使用されるクロック時間を示しうる。例えば、位相値は、ネットワーク時間または他の同様の同期されたタイミング特徴を示しうる。
【0023】
[0028]このように、デバイス内のタイミング回路は、そのような位相値に少なくとも部分的に基づいて設定されうる。タイミング回路が設定された場合、および、プロフィールテストが満たされたとの決定に応答して、デバイスは、例えば、信号を捕捉するために使用された受信機の少なくとも一部分がディスエーブルされ、残りのイネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分が、設定されたタイミング回路によって生成されるクロック信号に少なくとも部分的に基づいて動作しうる低電力モードに遷移しうる。特定の例示的な実装では、低電力モードへの遷移はさらに、デバイスが高い確率で制約された動き状態であるとの決定を条件としうる。
【0024】
[0029]例示的なデバイスが低電力モードである場合、続いて、残りのイネーブルなデバイス回路は、例えば、高電力モードまたは中間電力モードのような別の電力モードへの遷移が起こりそうであると決定しうる。というのも、デバイスは、特定のスケジュールにしたがって、低電力モードから遷移するようにプログラムされうるためである。例えば、スケジュールは、デバイスに、位置フィックスを取得すること、1つまたは複数のセンサの使用をイネーブルすること、位置フィックスを報告することを可能するために、または、いくつかの他の理由で、遷移が、何度も、および/または、いくらかの時間の通過後に、起こりそうであると特定しうる。ゆえに、特定の例示的な実装では、デバイスは、時間値(例えば、設定された時間、タイマ期限、等)、および/またはタイミング精度値(例えば、最後に設定されてからのタイミング回路の精度に基づいた)に少なくとも部分的に基づいて、低電力モードからの遷移が起こりそうであると決定しうる。特定の例では、例えば、時間値は、場合によっては、特定の環境を説明するために、プロフィールテストに含まれうる。いくつかの例示的な実装では、デバイスは、慣性センサ値および/または環境センサ値に少なくとも部分的に基づいて、ここで、デバイスが低電力モードである間そのようなセンサがイネーブルであると想定する、低電力モードからの遷移が起こりそうであるか否かを決定しうる。さらに別の例示的な実装では、デバイスは、例えば、バッテリ電力値(例えば、推定または測定されたバッテリ寿命、充電レベル、等に基づいた)、最後の位置フィックス、ユーザ入力、および/または、同様のもの、あるいはそれらの組み合わせのような、利用可能でありうる他の情報に少なくとも部分的に基づいて、低電力モードからの遷移が起こりそうであるか否かを決定しうる。
【0025】
[0030]ここで図1に注目すると、これは、ある実装にしたがって、2つ以上の動作モードの間でデバイス102を選択的に遷移するために使用されうる装置116を有する例示的なデバイス102を備える例示的な環境100を示す概略ブロック図である。
【0026】
[0031]示されるように、環境100はまた、1つまたは複数のネットワーク104、1つまたは複数の他のデバイス106、および1つまたは複数の地上ベース送信機110を備え、それらすべてまたはいくつかは、1つまたは複数のワイヤレスおよび/またはワイヤード通信リンクを介して互いに動作的に結合されうる。代表的なSPS 118も示されており、これは、GNSSおよび/または同様のもの備え、デバイス102によって受信され、位置ロケーション処理のために使用されうる信号を送信する(例えば、ロケーション受信機124を介して)。特定の例示的な例では、送信機110は、デバイス102のネットワークインターフェース114および/またはロケーション受信機124によって受信されうる1つまたは複数のワイヤレス信号111を送信しうる。特定の例示的な例示では、他のデバイス106は、デバイス102のネットワークインターフェース114によって受信されうる1つまたは複数のワイヤレス信号107を送信し、および/または、ネットワークインターフェース114によって送信されうる1つまたは複数のワイヤレス信号107を受信しうる。特定の例示的な例では、他のデバイス106は、ネットワーク104とのワイヤード通信リンクを通して1つまたは複数の信号を送信し、および/または、ネットワーク104とのワイヤード通信リンクを通して1つまたは複数の信号を受信しうる。特定の例示的な例では、ネットワーク104は、デバイス102のネットワークインターフェース114によって受信されうる1つまたは複数のワイヤレス信号105を送信し、および/または、ネットワークインターフェース114によって送信されうる1つまたは複数のワイヤレス信号107を受信しうる。特定の例では、信号111は、1X CDMAパイロット信号、EVDOパイロット信号、LTEパイロット信号、セルラ通信ネットワーク信号、ワイヤレス通信ネットワーク信号、LORANブロードキャスト通信ネットワーク信号、ワイヤレスアドホックネットワーク通信信号(例えば、Zigbee(登録商標)、等)、および/または、同様のものを備えうる。
【0027】
[0032]本明細書で提供される技法が、様々な異なるタイプの送信機110によって送信されうる様々な異なるタイプの信号111を活用しうることは理解されるべきである。したがって、いくつかの非限定的な例として、例えば、1つまたは複数の地上ベース送信機は、数例を挙げると、ある形態の連続パイロット信号、ある形態の時間多重化パイロット信号、ある形態の直交周波数分割多重化(OFDM)パイロット信号、いくつかの形態の非同期ビーコンブロードキャスト、ある形態のアドバンスド順方向リンク三辺測量(AFLT)パイロット信号、ある形態の符号分割多元接続(CDMA)パイロット信号、ある形態のセルラ通信ネットワーク信号、ある形態のワイヤレス通信ネットワーク信号、ある形態のワイヤレスアドホックネットワーク通信信号、ある形態のワイヤレスブロードキャストネットワーク信号、ある形態のナビゲーションビーコン信号、および/または、同様のものを送信しうる。
【0028】
[0033]例として、デバイス102は、ユーザによってあちこちに動かされ、および/または、ある方法であちこちに位相されうる他のオブジェクトに取り付けられうる任意の電子デバイスを備え、それは、送信機110(例えば、アクセスポイント、セルタワー、ビーコン、衛星、等)、および/または、場合によってはネットワーク104内の他のリソース、等によって送信される信号を受信するためのネットワークインターフェース114を備えうる。したがって、いくつかの例として、デバイス102は、アセット追跡タグ、ペットの首輪、子供追跡タグのようなロケーション追跡デバイス、および/または、同様のものを備えうる。
【0029】
[0034]装置116は、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせたもの、およい/または、ファームウェアとソフトウェアを組み合わせたもの、あるいは、例えば、本明細書で説明されるように、デバイス102に提供され、デバイス102の動作的な電力モードを決定するために少なくとも部分的に使用されうる他の同様のロジックのような回路を示す。
【0030】
[0035]ネットワーク104は、1つまたは複数の通信および/またはコンピューティングリソース(例えば、デバイスおよび/またはサービス)を示し、デバイスは、例えば、1つまたは複数のワイヤードまたはワイヤレス通信リンクを使用するネットワークインターフェース114を介して、それらと通信しうるか、または、それを通して通信しうる。したがって、特定の例では、デバイス102は、ネットワーク104を介して、データおよび/または命令を受信しうる(または、送りうる)。特定の例において、デバイス102は、例えば、送信機110からの信号を受信するだけでなく、そのような送信機(例えば、受信機を有する)に信号を送信することも行う。
【0031】
[0036]特定の例示的な実装では、デバイス102は、1つまたは複数の送信機110および/またはネットワーク104に関連付けられうる1つまたは複数のワイヤレス通信ネットワーク、ロケーションサービス、および/または、同様のもの、あるいは、それらの任意の組み合わせ、に関連付けられた信号を受信するためにイネーブルされうる。
【0032】
[0037]例えば、デバイス102は、ワイヤレス広域ネットワーク(WWAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)、等の、様々なワイヤレス通信ネットワークとともに使用するためにイネーブルされうる(例えば、ネットワークインターフェース114を介して)。「ネットワーク」および「システム」という用語は、交換可能に使用されうる。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数多元接続(OFDMA)ネットワーク、単一キャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワーク、等でありうる。CDMAネットワークは、いくつか無線技術を挙げれば、cdma2000、広帯域CDMA(W−CDMA)、時分割同期符号分割多元接続(TD−SCDMA)のような1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実装しうる。ここで、cdma2000は、IS−95、IS−2000、およびIS−856規格にしたがって実装される技術を含みうる。TDMAネットワークは、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))、デジタルアドバンスドモバイル電話システム(D−AMPS)、またはある他のRATを実装しうる。GSMおよびW−CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)」という名称の団体による文書に記載されている。Cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)」という名称の団体による文書に記載されている。3GPPおよび3GPP2の文書は、公に入手可能である。例えば、WLANは、IEEE 802.11xネットワークを含み、WPANは、ブルートゥースネットワーク、IEEE 802.15xを含みうる。ワイヤレス通信ネットワークは、例えば、ロングタームエボリューション(LTE)、アドバンスドLTE、WiMAX、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)のようないわゆる次世代技術(例えば、「4G」)、および/または、同様のものを含みうる。
【0033】
[0038]特定の例示的な実装では、デバイス102は、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)または同様の衛星および/または地上ロケーティングサービス、ロケーションベースサービス(例えば、セルラネットワーク、WiFiネットワーク、等を介した)、および/または、同様のもの、あるいは、それらのある組み合わせのような様々なロケーションサービスと使用するために、例えば、ネットワークインターフェース114またはロケーション受信機124を介してイネーブルされうる。
【0034】
[0039]1つまたは複数の他のデバイス106は、特定の実装では、ネットワークインターフェース114に類似したものでありうる1つまたは複数のネットワークインターフェース(示されない)を介して、デバイス102および/またはネットワーク104に接続しているものとして示されている。他のデバイス106は、例えば、1つまたは複数のコンピューティングプラットフォーム、1つまたは複数の他のデバイス、1つまたは複数の電化製品、1つまたは複数の機械、および/または、同様のもの、あるいは、それらのある組み合わせを備えうる。装置116は、例えば、1つまたは複数の属性値、1つまたは複数の動き制約値、1つまたは複数のプロフィールテスト、および/または、同様のもの、あるいは、それらのある組み合わせを、1つまたは複数の他のデバイス106から取得しうる(ネットワークインターフェース114を介して)。
【0035】
[0040]さらに、装置116を用いて、デバイス102は、例えば、1つまたは複数の受信機(例えば、ネットワークインターフェース114内の、または、1つまたは複数のロケーション受信機124)によって捕捉された1つまたは複数のRF信号について1つまたは複数の属性値を決定しうる。装置116を用いて、デバイス102は、例えば、1つまたは複数の慣性センサ120(例えば、加速度計、ジャイロメータ、ジャイロスコープ、等)、1つまたは複数の環境センサ122(例えば、磁気メータ、コンパス、気圧計、温度計、温度プローブ、圧力ゲージ、マイクロフォンまたは他のサウンドトランスデューサ、または、他の光感度センサ、等)、および/または、同様のもの、あるいは、それらのある組み合わせついての1つまたは複数の属性値を決定しうる。
【0036】
[0041]図2は、ある実装にしたがって、電力を節約する方法で2つ以上の動作モードの間で選択的に遷移するのに使用するためのデバイス102の形式で示される例示的なコンピューティングプラットフォーム200の特定の特性を示す概略ブロック図である。
【0037】
[0042]示されるように、デバイス102は、1つまたは複数の接続206を介してメモリ204に結合された、データ処理(例えば、本明細書で提供される技法にしたがった)を実行するための1つまたは複数の処理ユニット202を備えうる。処理ユニット202は、例えば、ハードウェアで、またはハードウェアとソフトウェアを組み合わせたもので実装されうる。処理ユニット202は、データコンピューティングプロシージャまたはプロセスの少なくとも一部分を実行するように構成可能な1つまたは複数の回路を示しうる。限定ではない例として、処理ユニットは、1つまたは複数のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタルシグナルプロセッサ、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または、同様のもの、あるいは、それらの任意の組み合わせを含みうる。
【0038】
[0043]メモリ204は、任意のデータ記憶メカニズムを示しうる。メモリ204は、例えば、プライマリメモリ204−1および/またはセカンダリメモリ204−2を含みうる。プライマリメモリ204−1は、例えば、ランダムアクセスメモリ、読取専用メモリ、等を備えうる。この例では処理ユニットとは離れたものとして示されているが、プライマリメモリの全体または一部が、処理ユニット202、または、デバイス102内の他の同様な回路内に提供されうるか、あるいは、他の方法でそれらと同じ場所に位置付けられる/それらと結合される、ことは理解されるべきである。セカンダリメモリ204−2は、例えば、プライマリメモリ、および/または、ディスクドライブ、実状態メモリドライブ、等のような1つまたは複数のデータ記憶デバイスまたはシステムと同一または同様のタイプのメモリを備えうる。特定の実装では、セカンダリメモリは、コンピュータ可読媒体250を動作的に受け入れるか、または、他の方法でそれに結合されるように構成可能である。メモリ204および/またはコンピュータ可読媒体250は、例えば、本明細書で提供されるような技法および/または装置116(図1)にしたがって、データ処理に関連付けられた命令252を備えうる。
【0039】
[0044]デバイス102は、例えば、1つまたは複数のユーザ入力デバイス208、1つまたは複数の出力デバイス210、1つまたは複数のネットワークインターフェース114、1つまたは複数のロケーション受信機124、1つまたは複数の慣性センサ120、および/または、1つまたは複数の環境センサ122をさらに備えうる。特定の例示的な実装では、環境センサ122は、カメラあるいはある他の形態の光感知センサまたはフォト検出器、マイクロフォン、ガスまたは煙検出器、温度プローブ、および/または、同様のものを備えうる。
【0040】
[0045]入力デバイス208は、例えば、1つまたは複数のユーザ入力を受信するために使用される、様々なボタン、スイッチ、タッチパッド、トラックボール、ジョイスティック、タッチスクリーン、マイクロフォン、カメラ、および/または、同様のものを備えうる。出力デバイス210は、例えば、視覚出力、音声出力、および/または、触知性出力をユーザに対して生成するのに使用されうる様々なデバイスを備えうる。
【0041】
[0046]ネットワークインターフェース114は、例えば、1つまたは複数の通信リンクを介して、例えば、1つまたは複数の送信機110および/またはネットワーク104(図1)への接続性を提供しうる。ロケーション受信機124は、例えば、特定の時間におけるデバイス102のロケーションを推定するのに使用されうる信号を1つまたは複数のロケーションサービス、SPS、等(示されない)から取得しうる。
【0042】
[0047]処理ユニット202および/または命令252は、例えば、装置116のようなメモリ204に記憶されている1つまたは複数の符号化電気信号を提供するか、または、他の方法でそれに関連付けられうる。何度も、メモリ204は、1つまたは複数のモード218、1つまたは複数の信号強度値220、1つまたは複数の信号タイミング位相値222、1つまたは複数のプロフィールテスト224、1つまたは複数の時間値226(例えば、期間時間、日付、スケジュール、タイマ、等に関連付けられた)、1つまたは複数の精度値228(例えば、時間、位置、等に関連付けられた)、1つまたは複数のセンサ関連属性値230(例えば、1つまたは複数の慣性または環境センサからの1つまたは複数の測定値に関連付けられた)、1つまたは複数の電力ソース値232(例えば、利用可能な残りの電力、使用済み電力、消費電力、特定の閾値電力レベルセッティング/インジケータ、等に関連付けられた)、1つまたは複数の位置フィックス234(例えば、地理または他のマップ座標、速度、高度、レンジ、等)、1つまたは複数のユーザ入力236(例えば、モード選択、モードオーバーライド、モード選好、オン/オフ、等)、1つまたは複数の周波数ドップラ値238、1つまたは複数の位置不確定値240、1つまたは複数の時間不確定値242、1つまたは複数の信号安定性値246、ならびに/あるいは、1つまたは複数のアルマナック(almanac)、隣接リスト、または他の同様のデータコンパイル/ファイル248のうちすべてまたは一部、等、ならびに/あるいは、同様のもの、もしくは、例えば、本明細書では様々な例示的な技法で説明されるような、それらの任意の組み合わせ、をある方法で表す1つまたは複数の符号化電気信号を備えうる。
【0043】
[0048]図2にさらに示されるように、デバイス102は、本明細書で様々な例で説明されるように、デバイス102が低電力モードである場合に使用されうる、タイミング回路260を備えうる。タイミング回路260は、低電力モードで使用するためのクロック信号を生成しうる。例として、タイミング回路260は、内蔵クロック時間を進めるために(例えば、基準時間とのクロック時間の同期化の間に)使用されうる音叉水晶発振器および/または同様のものを備えうる。加えて、デバイス102は、1つまたは複数の電力ソース262を備えうる。例として、特定の例では、電力ソース262は、バッテリを備えうる。
【0044】
[0049]例として簡単に示されるように、電力制御270は、接続206を介して全体的または部分的に、および/または、デバイス102内の別の場所に提供されうる。電力制御270は、いくつかの方法でデバイス102内の1つまたは複数の回路、受信機、送信機、チップ、センサ、インターフェース、等を選択的にイネーブルまたはディスエーブルするために、処理ユニット202(例えば、動作中の装置116)に応答しうる。したがって、例えば、電力制御270は回路、等の全体または一部を、例えば、動作モードによって定義されるようなある方式でそれをイネーブルまたはディスエーブルするために、選択的に電力アップまたは電力ダウンしうる。ゆえに、例えば、電力制御270は、デバイス102が低電力モードである場合、ロケーション受信機124および/またはネットワークインターフェース114の全体または一部を電力ダウンするか、または、他の方法である程度ディスエーブルする。加えて、例えば、電力制御270は、デバイス102が、例えば、高電力モードまたは中間電力モードといった別のモードである場合、ロケーション受信機124ならびに/あるいはインターフェース114の受信機および/または送信機の全体または一部を電力アップするか、または、他の方法でイネーブルしうる。したがって、電力制御270は、デバイス102内の様々な回路をディスエーブルおよび/またはイネーブルするようにサービスし、かつ、デバイス102の動作モードに依存して使用されうるか使用されない可能性のある様々なハードウェア、ファームウェア、および/または、例えば、スイッチ、ロジックゲート、等のような他の同様のロジックを備えうる。
【0045】
[0050]図3は、ある実装にしたがって、デバイスが、ある環境にいる間にそれが取得しうる様々な属性値を既存のプロフィールテストと比較すること、および、必要に応じて、その環境についてそれが学習した内容に基づいて新しいまたは変更されたプロフィールテストを確立することを可能にする高電力モードでデバイスが動作している場合に開始する、デバイス102で使用するための例示的なプロセスまたは方法300の特定の特性を示すフローチャートである。
【0046】
[0051]例示的なブロック302において、デバイスが高電力モードである場合、デバイスは、1つまたは複数の受信機および/または1つまたは複数のセンサを使用して1つまたは複数の属性値を決定しうる。例えば、特定の例では、デバイスは、地上ベース送信機から受信された少なくとも1つの信号についての強度値および/または位相値を決定しうる。例えば、ある形態のパイロット信号は、セルラ通信ネットワークの基地局送信機から受信され、デバイスは、1つまたは複数の受信された信号強度測定値に少なくとも部分的に基づいて強度値を、1つまたは複数の時間位相測定値に少なくとも部分的に基づいて位相値を、および/または、同様のものを決定しうる。特定の例では、例えば、そのような値は、単数値または複数値(singular or plural)、例えば、平均および分散、または、単に、暗示される誤差推定値を有する単一値でありうる。以前に述べられたように、かつ、ブロック302に含まれうるように、さらなる属性値は、環境をさらに特徴付けるために、他の受信機および/または様々なセンサを用いて取得されうる測定値、等に基づきうる。
【0047】
[0052]例示的なブロック304において、例えば、ブロック302からの属性値のうち少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、プロフィールテストが満たされるか否かが決定されうる。したがって、例えば、1つまたは複数のプロフィールテストは、プロフィールテストにおいて特定される条件と、ブロック302からの対応属性値との間の一致の重要な尤度が存在するか否かを決定すると考えられうる。当業者は、特定の例では、いくつかの属性値および対応テスト条件が、例えば、設計、受信機および/またはセンサの動作能力、ターゲット環境、等に依存して、そのような決定においてより重くまたは軽く重み付けられうることを理解するであろう。また、かなりの可能性の一致とは、必ずしも、すべてのテスト条件についての完全一致に限定されるわけではなく、様々な設計考慮に依存して、かなり低いレベルの確実性を表しうることは、認識されるべきである。
【0048】
[0053]例示的なブロッ306において、少なくとも低電力モードで動作する際にデバイスによって使用されうるタイミング回路が設定されうる。例えば、タイミング回路は、捕捉信号についての位相値に少なくとも部分的に基づいて設定されうる。
【0049】
[0054]例示的なブロック308において、デバイスは、低電力モードに遷移しうる。そのような低電力モードへの遷移は、例えば、ブロック304においてプロフィールテストが満たされたこと、および、場合によってはブロック306においてタイミング回路が設定されたこと、に少なくとも部分的に基づいて予測されうる。満たされたプロフィールテストとは、デバイスがプロフィールテストに関連付けられた、特徴付けられた環境内に存在している可能性が高いことを示しうる。特定の例では、ブロック310において、低電力モードへの遷移は、デバイスが制約された動き状態である可能性が高いとの決定に少なくとも部分的に基づいてさらに予測されうる。
【0050】
[0055]図4は、ある実装にしたがって、デバイスが低電力モードで動作する(例えば、方法300の結果として)場合に開始する、デバイス102で使用するための例示的なプロセスまたは方法400の特定の特性を示すフローチャートであり、これにより、デバイスは、例えば、中間電力モードまたは高電力モードのような別のモードに、選択的および/または他の方法で間欠的に遷移することができ、ここでは、1つまたは複数の新しい属性値が決定され、場合によってはある方式で使用されうる。
【0051】
[0056]例示的なブロック402において、デバイスが低電力モードである場合、遷移が起こりそうであるとの決定に応答して、デバイスは、例えば、中間電力モードまたは場合によっては高電力モードのような別のモードに遷移しうる。例として、デバイスが低電力モードである場合にディスエーブルされている1つまたは複数の受信機および/または1つまたは複数のセンサは、デバイスが中間電力モードまたは高電力モードである場合にイネーブルされうるか、または他の方法で使用されうる。ブロック404において、デバイスが低電力モードである場合にイネーブルであるデバイス内の回路は、例えば、時間、タイマ、タイミング回路、スケジュール、1つまたは複数の不確定値、モデル関数、統計関数、および/または同様のもの、あるいはそれらの組み合わせに少なくとも部分的に基づいて、遷移が起こりそうであるか否かを決定しうる。
【0052】
[0057]例示的なブロック406において、デバイスが中間電力モード(または、場合によっては高電力モード)である場合、少なくとも新しい位相値を決定するために、以前捕捉された少なくとも1つの信号を再捕捉しようとする試みがなされうる。新しい位相値が決定されると、タイミング回路(例えば、低電力モードで動作する間デバイスによって使用される)は、新しい位相値に少なくとも部分的に基づいて、ある方法で再設定されうるか、または、他の方法で影響を受ける可能性があり、デバイスは、プロフィールテストが満たされたままである場合、低電力モードに遷移しうる。ブロック408において、特定の例では、デバイスは、例えば、1つまたは複数の受信機および/または1つまたは複数のセンサについての1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて、低電力モードに遷移する前にそれが制約された動き状態にあるか否かを決定しうる。
【0053】
[0058]図5は、ある実装にしたがって、デバイスが低電力モードで動作する場合に使用されうるタイミング回路を設定するためにデバイス102での使用のための例示的なプロセスまたは方法500の特定の特性を示すフローチャートである。
【0054】
[0059]例示的なブロック502において、デバイスは、高電力モードまたは中間電力モードに置かれうる。このように、例えば、例示的なブロック504において、少なくとも1つの受信機が、使用のためにイネーブルされうる。
【0055】
[0060]特定の例示的な実装では、ブロック506において、基地局アルマナックおよび/または他の同様の情報が取得されうる。特定の例示的な実装では、ブロック例508において、1つまたは複数の予期される信号安定性値、および/または、1つまたは複数の取得された基地局アルマナックにあるような、取得された情報、等、あるいは、それらのある一部分、に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のRF信号が選択されうる(例えば、1つまたは複数のイネーブルな受信機による探索および場合によっては捕捉のために)。
【0056】
[0061]例えば、デバイスは、利用可能なまたは予期される信号に対する対応信号安定性値の比較に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の地上ベース送信機から捕捉すべき1つまたは複数の特定の信号を選択しうる。例として、信号安定性値は、受信信号のタイプ、受信信号強度測定値、受信信号位相ドリフト測定値、受信信号周波数、受信信号周波数安定性、受信信号利用性測定値、送信機位置不確定性、送信機レンジ、送信機電力、送信機のタイプ、送信機アンテナのタイプ、および/または、同様のもの、あるいは、それらのある組み合わせを備えうるか、そうでなければ、それらに少なくとも部分的に基づきうる。[関連する請求項の用語に変更に伴って更新…]
[0062]というのも、デバイスは、基地局アルマナックおよび/または他の同様のデータコンパイル(例えば、複数の地上ベース送信機のうち少なくとも1つについての)の全体または一部を取得および使用し、セルラおよび/または他の同様の「隣接リスト」として、その基地局アルマナックを、ならびに/あるいは、他の同様のデータコンパイル/ファイルに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数の信号を選択しうるためである。
【0057】
[0063]特定の例示的な実装では、デバイスは、地上ベースおよび/または衛星ベース送信機から送信された信号を探索するための予期される時間および/または周波数ウィンドウを決定するために、アルマナック情報または同様のものを、それ自体のクロック状態と組み合わせうるか、または、他の方法でそれらを処理しうる。例えば、時間ウィンドウは、信号が有益である可能性が高い時間、および/または、信号の特定の位相が、例えば、探索不確定性を減らすことが予期される時間を示しうる。同様に、周波数不確定性を減らすために、類似した技法が使用されうる。例えば、デバイスが室内にある可能性が高い場合、高い速度レートを有する可能性は低い。したがって、デバイスの動きに起因する予期されるドップラ不確定性が減らされうる。同様に、例えば、特徴付けられた環境の方向関数として、または環境特徴付けから導き出されるパラメータの関数として、デバイス位置およびクロック不確定性の増加が同様に減らされうる。そのような例示的な不確定性の増加のレートは、デバイスがある時点で遷移することを考慮しうる動作モードについての決定に織り込まれうる。
【0058】
[0064]例示的なブロック510において、デバイスは、地上ベース送信機から少なくとも第1の信号を捕捉しうる。例示的なブロック512において、デバイスは、第1の信号について少なくとも位相値を決定しうる。例示的なブロック514において、デバイスは、例えば、例示的なブロック512からの位相値に少なくとも部分的に基づいて、タイミング回路(例えば、デバイスが低電力モードで動作する場合に使用される)を設定しうるか、または、他の方法でそれに動作的に影響を及ぼしうる。
【0059】
[0065]例示的なブロック516において、デバイスは、遷移を開始し、デバイスを低電力モードに置きうる。ここで、前に説明されたように、低電力モードで動作するデバイスは、それが高電力モードまたは中間電力モード(および、場合によっては、特定の他の電力モード)である場合よりも電気電力を消費しないことができる。例示的なブロック518において、デバイスは、デバイスが高電力モードである場合にイネーブルである少なくとも1つの受信機またはその一部分をディスエーブルしうる。例示的なブロック520において、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分は、場合によってはブロック514で設定されたような、タイミング回路を使用して動作されうる。例えば、処理ユニットまたは他の対応ロジック回路の少なくとも一部分は、デバイスが低電力モードの場合にタイミング回路からクロック信号または他の同様の信号を受信しうる。
【0060】
[0066]特定の例示的な実装では、タイミング回路260(図2)は、外部の時間および/または周波数ソースを基準とし、それは、また、位置フィックスを取得するために使用されうる基準クロック信号(例えば、GPS衛星信号、CDMAセルラ信号、OFDMセルラ信号、等)によって変調された信号のより簡単な捕捉を可能にしうる。そのような信号の捕捉に応じて、次に、デバイス102(図1)は、タイミング回路260を基準クロック信号に同期しうる。
【0061】
[0067]デバイス102の特定の例示的な実装は、タイミング回路260によって提供されうる内蔵クロック時間を進めるために、および/または、それに動作的に影響を及ぼすために、音叉水晶発振器(示されない)を用いうる。音叉発振器は、費用がかからないが、電力効率が良い傾向にあるため、それらは典型的に、きわめて正確というわけではなく、例えば、内蔵クロック時間を基準時間と再同期するための外部の信号の頻繁な捕捉を必要とする。音叉発振器は、下記の式によって推定される周波数で発振しうる。
【数1】
【0062】
ここで、fおよびTは、プロセスパラメータであり、Tは、発振器の温度である。この例では、値0.04ppmが使用されるが、他の実装では、異なる値(より高いまたはより低い)が使用されうることは理解されるべきである。
【0063】
[0068]T、f、およびTについての知識が無い場合、当業者は典型的に、約100ppmの精度を達成することしか予期できない。加えて、水晶の経年に伴って、fおよびTは、ドリフトする傾向にありうる。音叉発振器の精度を改善するためのいくつかの方法は、温度補償(TCXO:temperature compensation)、加熱(促成温度(forcing a temperature)−OXCO)、およびマイクロプロセッサ制御を含む。後者のケースは、単純に、発振器温度が測定され、水晶の周波数が公称周波数へと「引っ張られる(pulled)」TCXOのアナログ回路の代わりにマイクロプロセッサを使用する。これらの解決策は、費用がかかり、かなりの電力を使用する傾向にある。
【0064】
[0069]ある実装によれば、タイミング回路260のデバイス時間クロックは、デバイス時間クロックを基準時間と同期化する(例えば、GPS信号、セルラ基地局から送信された信号、AFLTパイロット、等の捕捉、を通して)イベント間の期間に音叉発振器によって進められうる。同期化イベント間のこれら期間の間、発振器の温度は、発振器の周波数ドリフトの推定値を取得するために(例えば、Tを取得するための)センサを使用して間欠的に測定されうる。次に、測定された周波数ドリフトは、以前の同期化イベントからクロックドリフトを推定するために累算されうる。1つの例示的な実装では、温度センサは、発振器の温度の例示的な測定値を取得するために間欠的にアクティブ化されうる。
【0065】
[0070]また、基準時間を取得するための同期化イベント(例えば、GPS信号の捕捉を通した)では、クロック誤差を取得するために、発振器温度をサンプリングすることで修正されたクロック時間が、基準時間(誤差がないと想定される)と比較されうる。次に、このクロック誤差は、上で示されたように、fの推定値を計算する際に使用するためのプロセスパラメータfおよびTの推定値を更新するために使用されうる。
【0066】
[0071]特定の例示的な実装では、デバイスは、位置フィックスを取得するための信号を捕捉するため、および/または、デバイスクロック時間を基準クロックと同期化するために回路をイネーブルしうる第1のモード、デバイスクロック時間を進めるために発振器をイネーブルしうる第2のモード、および、発振器の温度をサンプリングするための温度センサをイネーブルしうる第3のモード、という少なくとも3つのモードを定義しうる。デバイスクロックを基準時間と同期化するイベント間に(例えば、上で説明されたように信号を捕捉することによって)、デバイスは、温度測定サンプルを取得するために、第3のモードへと第2のモードから間欠的に「起こされ」うる。温度測定サンプルまたは他の同様の対応する温度値は、発振器周波数ドリフトおよび/または同様のものを推定するために使用されうる。それらは、次々に、タイミング回路260のデバイスクロック時間を調整するために累算されうる
[0072]1つの例示的なプロセスは、(a)パラメータfおよびTを推定すること、(b)デバイスが第1のモードである場合に、タイミング誤差をゼロ設定する(zero out)(例えば、基準時間と同期化する)ために信号を使用し、次に、受信機をディスエーブルすること、(c)第2のモードに遷移し(例えば、1秒または2秒間スリープするために)、タイミング回路260の発振器を使用してクロック時間を進めることと、(d)第3のモードに遷移し、発振器温度を測定することと、(e)短い期間にわたって「瞬間周波数」fを算出することと、(f)クロック時間への修正を計算するために瞬間周波数からの周波数のドリフトを累算することと、(g)ある時間期間(例えば、数分)の間(c)から(f)を繰り返すことと、(h)信号を再捕捉して時間基準(例えば、位相値)を取得するために第1のモードに遷移することと、(i)誤差を決定するためにクロック時間を時間基準と比較することと、(j)誤差を使用して、時間クロックを再同期し、推定値fおよびTを更新することと、(k)場合によっては(b)から(k)を繰り返すことと、を備えうる。
【0067】
[0073]次に、図6が参照され、これは、ある実装にしたがって、電力を節約するために、デバイス102(図1)に実装されうる例示的なモード遷移スキーム600の特定の特性を示す図である。
【0068】
[0074]ここで、例えば、デバイス102は、例えば、ブロック502(図5)にあるように、高電力モード601に置かれ、そのため、ワイヤレス信号を受信および送信しうる。特定の例では、高電力モード601は、完全に電源が入れられているモード、初期スタートアップモード、等を表しうる。
【0069】
[0075]デバイス102は、例えば、条件付き矢印610によって表される特定の条件に応答して、高電力モード601と低電力モード602との間で遷移しうる。例えば、デバイス102を高電力モード601から低電力モード602に遷移する矢印610は、ブロック306、308、および/または、310(図3)のうちの1つ以上、および/または、ブロック516、518、および/または520(図5)のうちの1つ以上で示されるような条件付きプロセスを表しうる。ゆえに、例えば、デバイス102が低電力モード602である場合、ワイヤレス信号は、デバイス102によって受信または送信されない可能性がある。特定の例では、低電力モード602は、高電力モード601比べて、消費電力を減らしうるスリープモードを表しうる。
【0070】
[0076]デバイス102は、例えば、条件付き矢印620によって表される特定の条件に応答して、低電力モード602と中間電力モード603との間で遷移しうる。例えば、デバイス102を低電力モード602から中間電力モード603に遷移する矢印620は、ブロック402および/または404(図4)のうち1つ以上で示されるような条件付きプロセスを表しうる。ゆえに、例えば、中間電力モード603では、デバイスは、ワイヤレス信号を捕捉はするが、送信しない可能性がある。
【0071】
[0077]デバイス102は、例えば、条件付き矢印630によって表される特定の条件に応答して、中間電力モード603と低電力モード602との間で遷移しうる。例えば、デバイス102を中間電力モード603から低電力モード602に遷移する矢印630は、ブロック406、408、および/または410(図4)のうち1つ以上で示されるような条件付きプロセスを表しうる。
【0072】
[0078]点線640で示されるように、特定の実装では、高電力モード601は、中間電力モード603を備えうる。例えば、高電力モード601は、中間電力モード603であるような、デバイス102に対して、ワイヤレス信号を受信すること、様々なセンサを使用すること等、を許可しうる。そのため、条件付き矢印620は、低電力モード602から高電力モード601への遷移を同様に表し、条件付き矢印620は、高電力モード601から低電力モード602への遷移(条件付き矢印610のそれに類似した)を表しうる。実際、特定の例示的な実装では、デバイス102は、単純に、2つの動作モード、すなわち、高電力モード601および低電力モード602を有し、それらは、上述されたように条件付き矢印が適用されうる。
【0073】
[0079]「一例」、「ある例」、「特定の例」、または「例示的な実装」への本明細書を通じての参照は、特性および/または例に関して説明された特定の特性、構造、または特徴が、請求される主題の少なくとも1つの特性および/または例に含まれうることを意味する。したがって、本明細書を通じて様々な場所にある「一例では」、「ある例」、「特定の例では」、または「特定の実装では」という表現または他の同様の表現の存在は、すべてが、必ずしも、同一の特性、例、および/または限定を指しているわけではない。さらに、特定の特性、構造、または特徴は、1つまたは複数の例および/または特性で組み合わせられうる。
【0074】
[0080]本明細書で説明された方法は、特定の特性および/または例に係るアプリケーションに依存して、様々な手段によって実装されうる。例えば、そのような方法な、ソフトウェアとともに、ハードウェア、ファームウェア、および/または、それらの組み合わせで実装されうる。ハードウェアでの実装の場合、例えば、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するよう設計された別のデバイスユニット、および/または、それらの組み合わせに実装されうる。
【0075】
[0081]先の詳細な説明では、請求される主題の完全な理解を提供するために、様々な特定の詳細が示されている。しかしながら、請求される主題がこれら特定の詳細なしに実施されうることは当業者によって理解されるだろう。別の例では、当業者によって知られるであろう方法および装置が、請求される主題を曖昧にしないために、詳細に説明されている。
【0076】
[0082]先の詳細な説明のいくつかの部分は、特定な装置または専用コンピューティングデバイスまたはプラットフォームのメモリ内に記憶されている2値デジタル電子信号上の動作のアルゴリズムまたはシンボル表現の観点から、示されている。この特定の明細書に照らして、特定の装置という用語または同様のものは、それがプログラムソフトウェアからの命令に準じた特定の機能を実行するようにプログラムされると、汎用コンピュータを含む。アルゴリズム記述子またはシンボル表現は、仕事(work)内容を他の当業者に伝達するために、信号処理または関連技術において当業者によって使用される技法の例である。アルゴリズムは、本明細書では、および一般的に、望ましい結果を導く首尾一貫した一連の動作または同様の信号処理とみなされる。この文脈では、動作または処理は、物理量の物理的な操作を含む。典型的に、必要なわけではないが、そのよう量は、情報を表す電子信号として、記憶、転送、組み合わせ、比較、または他の方法で操作されることができる電気信号または磁気信号の形態をとりうる。ビット、データ、値、エレメント、シンボル、特徴、用語、数、番号、情報、または、同様のものとしてそのような信号を参照することが、主に共通使用の理由で、時折便利であることが証明されている。しかしながら、これらまたは同様の用語はすべて、適切な物理量に関連付けられるべきであり、単に便利なラベルであることは理解されるべきである。別途明記されない限り、以下の説明から明らかなように、本明細書を通じて、「処理する」、「計算する」、「算出する」、「決定する」、「確立する」、「取得する」、「識別する」、「維持する」のような用語、および/または、同様のものを使用した説明が、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのような特定の装置の動作またはプロセスを指すことは認識される。したがって、本明細書に照らして、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスは、典型的に、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、または他の情報記憶デバイス、送信デバイス、またはディスプレイデバイス内の物理的な電子量または磁気量として表される信号を操作または変換することができる。この特定の特許出願に照らして、「特定の装置」という用語は、それがプログラムソフトウェアからの命令に準じた特定の機能を実行するようにプログラムされると、汎用コンピュータを含みうる。
【0077】
[0083]本明細書で使用される場合、「および」、「または」、「および/または」という用語は、そのような用語が使用される内容に少なくとも部分的に依存することも予期されうる様々な意味を含みうる。典型的に、A、B、または請求項など、「または」がリストを関連付けるために使用される場合、A、B、および請求項、ここでは包括的な感覚で使用される、を意味し、同様に、A、B、または請求項、ここでは排他的な感覚で使用される、を意味することが意図される。加えて、本明細書で使用される場合、「1つ以上(の)」という用語は、任意の特性、構造、または特徴を単数形で説明するために使用されうるか、または、複数の特性、構造、または特徴、あるいは、それらのある他の組み合わせを説明するために使用されうる。しかしながら、これは、単なる例示的な例であり、請求される主題がこの例に限定されないことに注意されたい。
【0078】
[0084]例示的な特性であるとここで考えられている内容が例示および説明されているが、請求される主題から逸脱することなく、様々な他の変更がなされうること、および、同等物が代用されうることは当業者によって理解されるであろう。加えて、本明細書で説明された主要な概念から逸脱することなく、特定の状況を請求される主題の教示に適用するために、多くの変更がなされうる。
【0079】
[0085]よって、請求される主題が、開示された特定の例に限定されるものではないこと、しかしながら、そのような請求される主題はまた、添付の請求項の範囲内にあるすべての態様およびその同等物を含みうること、が意図される。
以下に本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
複数の選択可能な電力モードで動作可能なデバイスを用いて、
地上ベース送信機から捕捉された信号から取得される1つまたは複数の属性値に含まれる位相値に少なくとも部分的に基づいてタイミング回路を設定することと、
前記1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて、前記信号を捕捉するために使用された受信機の少なくとも一部分がディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分が前記タイミング回路を使用する、低電力モードに前記デバイスの動作を選択的に遷移することと
を備える方法。
[C2]
前記デバイスが特徴付けられた環境内にあることを示す、前記1つまたは複数の属性値がプロフィールテストを満たすとの決定に少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードに遷移することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C3]
前記デバイスが制約された動き状態であるとの決定に少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードに遷移することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C4]
前記1つまたは複数の属性値のうち少なくとも1つは、慣性センサまたは環境センサのうち少なくとも1つからの1つまたは複数の信号から取得される、C1に記載の方法。
[C5]
前記デバイスは、前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
前記信号を再捕捉し、前記再捕捉された信号から少なくとも新しい位相値を取得するために前記受信機をイネーブルすることと、
前記新しい位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定することと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C6]
前記信号の再捕捉の失敗に応答して、第2の信号から第2の位相値を取得し、前記第2の位相値に少なくとも部分的に基づいて前記タイミング回路を再設定するために、少なくとも1つの他の地上ベース送信機から前記第2の信号を捕捉しようと試みることと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
をさらに備える、C5に記載の方法。
[C7]
前記デバイスは、前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
複数の地上ベース送信機から送信された信号の探索を実行するために前記受信機を使用することと、
前記探索で識別された複数の信号から、前記複数の信号に対する対応信号安定性値の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記信号を選択することと
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C8]
前記信号安定性値のうちの少なくとも1つは、
受信信号のタイプ、受信信号強度測定値、受信信号位相ドリフト測定値、受信信号周波数、受信信号周波数安定性、受信信号利用性測定値、送信機位置不確定性、送信機レンジ、送信機電力、送信機のタイプ、送信機アンテナのタイプのうち少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、C7に記載の方法。
[C9]
前記デバイスは、前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
1つまたは複数の地上ベース送信機のために、基地局アルマナックまたは隣接リストのうち少なくとも1つの少なくとも一部分にアクセスすることと、
前記少なくとも前記一部分に少なくとも部分的に基づいて前記信号を選択することと
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C10]
前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作している間、送信機、または、前記受信機のうち少なくとも1つの使用をイネーブルすることをさらに備える、C1に記載の方法。
[C11]
複数の選択可能な電力モードで動作可能なデバイスでの使用のための装置であって、
地上ベース送信機から捕捉される信号から取得される1つまたは複数の属性値に含まれる位相値に少なくとも部分的に基づいてタイミング回路を設定するための手段と、
前記1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を低電力モードに遷移するための手段と、
を備え、前記デバイスが前記低電力モードで動作している間、前記信号を捕捉するために使用された受信機の少なくとも一部分は、ディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分は、前記タイミング回路を使用する、装置。
[C12]
前記デバイスが特徴付けられた環境内にあることを示す、前記1つまたは複数の属性値がプロフィールテストを満たすとの決定に少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードに遷移するための手段をさらに備える、C11に記載の装置。
[C13]
前記デバイスが制約された動き状態であるとの決定に少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードに遷移するための手段をさらに備える、C11に記載の装置。
[C14]
前記1つまたは複数の属性値のうち少なくとも1つは、慣性センサまたは環境センサのうち少なくとも1つからの1つまたは複数の信号から取得される、C11に記載の装置。
[C15]
前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
前記信号を再捕捉し、前記再捕捉された信号から少なくとも新しい位相値を取得しようと試みる手段と、
前記新しい位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定するための手段と、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作するための手段と
をさらに備える、C11に記載の装置。
[C16]
前記信号の再捕捉の失敗に応答して、少なくとも1つの他の地上ベース送信機から第2の信号を捕捉し、前記第2の信号から第2の位相値を取得しようと試みるための手段と、
前記第2の位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定するための手段と、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
をさらに備える、C15に記載の装置。
[C17]
前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
複数の地上ベース送信機から送信された信号の探索を実行するための手段と、
前記探索で識別された複数の信号から前記信号を選択するための手段と
をさらに備える、C11に記載の装置。
[C18]
複数の選択可能な電力モードで動作可能なデバイスであって、
受信機と、
タイミング回路と、
処理ユニットと
を備え、前記処理ユニットは、
前記受信することを使用して、地上ベース送信機から捕捉される信号から取得される1つまたは複数の属性値に含まれる位相値に少なくとも部分的に基づいてタイミング回路を設定することと、
前記1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて、前記受信機の少なくとも一部分がディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分が前記タイミング回路を使用する、低電力モードに前記デバイスの動作を選択的に遷移することと
を行う、デバイス。
[C19]
前記処理ユニットは、
前記デバイスが特徴付けられた環境内にあることを示す、前記1つまたは複数の属性値がプロフィールテストを満たすとの決定に少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードにさらに遷移することをさらに行う、C18に記載のデバイス。
[C20]
前記処理ユニットは、
前記デバイスが制約された動き状態であるとの決定に少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードに遷移することをさらに行う、C18に記載のデバイス。
[C21]
慣性センサまたは環境センサのうち少なくとも1つをさらに備え、
前記1つまたは複数の属性値のうち少なくとも1つは、前記慣性センサまたは前記環境センサのうち少なくとも1つからの1つまたは複数の信号から取得される、C18に記載のデバイス。
[C22]
前記処理ユニットは、前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
前記受信機を使用して前記信号を再捕捉し、前記信号から少なくとも新しい位相値を取得しようと試みることと、
前記新しい位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定することと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
をさらに行う、C18に記載のデバイス。
[C23]
前記処理ユニットは、
前記信号の再捕捉の失敗に応答して、前記受信機を使用して、少なくとも1つの他の地上ベース送信機から第2の信号を捕捉し、前記第2の信号から第2の位相値を取得しようと試みることと、
前記第2の位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定することと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
をさらに行う、C22に記載のデバイス。
[C24]
前記処理ユニットは、前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
前記受信機を使用して、複数の地上ベース送信機から送信された信号の探索を実行することと、
前記探索で識別された複数の信号から、前記複数の信号に対する対応信号安定性値の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記信号を選択することと
をさらに行う、C18に記載のデバイス。
[C25]
前記処理ユニットは、前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
1つまたは複数の地上ベース送信機のために、基地局アルマナックまたは隣接リストのうち少なくとも1つの少なくとも一部分にアクセスすることと、
前記少なくとも前記一部分に少なくとも部分的に基づいて前記信号を選択することと
をさらに行う、C18に記載のデバイス。
[C26]
送信機をさらに備え、
前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、前記処理ユニットは、
前記送信機または前記受信機のうち少なくとも1つの使用をイネーブルすることをさらに行う、C18に記載のデバイス。
[C27]
コンピュータ実装可能命令をその上に記憶した非一時的なコンピュータ可読媒体を備え、前記コンピュータ実装可能命令は、
地上ベース送信機から捕捉された信号から取得される1つまたは複数の属性値に含まれる位相値に少なくとも部分的に基づいてタイミング回路を設定することと、
前記1つまたは複数の属性値に少なくとも部分的に基づいて、デバイスの動作を低電力モードに遷移することと
を行うように前記デバイスの処理ユニットによって実行可能であり、前記デバイスが前記低電力モードで動作している間、前記信号を捕捉するために使用された受信機の少なくとも一部分は、ディスエーブルされ、イネーブルなデバイス回路の少なくとも一部分は、前記タイミング回路を使用する、製品。
[C28]
前記コンピュータ実装可能命令は、
前記デバイスが特徴付けられた環境内にあることを示す、前記1つまたは複数の属性値がプロフィールテストを満たしたとの決定に少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードに遷移することを行うように前記処理ユニットによってさらに実行可能である、C27に記載の製品。
[C29]
前記コンピュータ実装可能命令は、
前記デバイスが制約された動き状態であるとの決定に少なくとも部分的に基づいて、前記デバイスの動作を前記低電力モードに遷移することを行うように前記処理ユニットによってさらに実行可能である、C27に記載の製品。
[C30]
前記1つまたは複数の属性値のうち少なくとも1つは、慣性センサまたは環境センサのうち少なくとも1つからの1つまたは複数の信号から取得される、C27に記載の製品。
[C31]
前記コンピュータ実装可能命令は、前記デバイスが前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
少なくとも新しい位相値を取得するために前記信号を再捕捉しようと試みることと、
前記新しい位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定することと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
を行うように前記処理ユニットによってさらに実行可能である、C27に記載の製品。
[C32]
前記コンピュータ実装可能命令は、
前記信号の再捕捉の失敗に応答して、第2の信号についての第2の位相値を取得するために、前記受信機を使用して、少なくとも1つの他の地上ベース送信機から前記第2の信号を捕捉しようと試みることと、
前記第2の位相値に少なくとも部分的に基づいて、前記タイミング回路を再設定することと、
前記再設定されたタイミング回路を使用して前記低電力モードで前記デバイスを動作することと
を行うように前記処理ユニットによってさらに実行可能である、C31に記載の製品。
[C33]
前記コンピュータ実装可能命令は、前記デバイスが、前記低電力モード以外の電力モードで動作する場合に、
複数の地上ベース送信機から送信された信号の探索を実行するために前記受信機を開始することと、
前記探索で識別された複数の信号から、前記複数の信号に対する対応信号安定性値の比較に少なくとも部分的に基づいて、前記信号を選択することと
を行うように前記処理ユニットによってさらに実行可能である、C27に記載の製品。
[C34]
前記コンピュータ実装可能命令は、前記デバイスが、前記低電力モード以外の電力モードで動作している場合に、
1つまたは複数の地上ベース送信機のために、基地局アルマナックまたは隣接リストのうち少なくとも1つの少なくとも一部分にアクセスすることと、
前記少なくとも前記一部分に少なくとも部分的に基づいて前記信号を選択することと
を行うように前記処理ユニットによってさらに実行可能である、C27に記載の製品。
図1
図2
図3
図4
図5
図6