特許第5815923号(P5815923)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5815923
(24)【登録日】2015年10月2日
(45)【発行日】2015年11月17日
(54)【発明の名称】電動ハンド
(51)【国際特許分類】
   B25J 15/08 20060101AFI20151029BHJP
【FI】
   B25J15/08 C
【請求項の数】2
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2010-64307(P2010-64307)
(22)【出願日】2010年3月19日
(65)【公開番号】特開2011-194523(P2011-194523A)
(43)【公開日】2011年10月6日
【審査請求日】2013年1月9日
【審判番号】不服2014-13850(P2014-13850/J1)
【審判請求日】2014年7月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上田 剛史
【合議体】
【審判長】 栗田 雅弘
【審判官】 刈間 宏信
【審判官】 西村 泰英
(56)【参考文献】
【文献】 特開平8−39474(JP,A)
【文献】 特開平11−69388(JP,A)
【文献】 実開昭61−141088(JP,U)
【文献】 実開平5−63793(JP,U)
【文献】 実開昭62−141491(JP,U)
【文献】 特開昭60−118480(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンド本体に設けられたモータの回転を一対の把持部材の開閉動作に変換して把持対象物を把持する電動ハンドにおいて、
前記ハンド本体に、前記モータの出力軸と平行となるように回転可能に設けられ、外周に右ねじおよび左ねじを形成した回転軸と、
前記モータの前記出力軸の回転を前記回転軸に伝達する伝動機構と、
前記回転軸の前記右ねじおよび前記左ねじにそれぞれ螺合するねじ手段を有し、前記回転軸の一方向の回転および前記一方向とは逆の他方向の回転に伴って互いに接近する方向および互いに離間する方向に移動する一対の直動部材と、
前記一対の直動部材を互いに接近する方向および互いに離間する方向のうちのいずれか一方の方向に付勢するばね部材と、
前記一対の直動部材前記一対の把持部材とを連結する連結部材と、
前記直動部材と前記連結部材の前記把持部材が連結される端部とは反対の端部側との間において、前記直動部材と前記連結部材との間に挟み込まれて設けられるとともに前記回転軸の径方向において外周側が前記連結部材で包囲されており、前記直動部材と前記連結部材との接近によって圧縮され、前記直動部材と前記連結部材との離間によって伸長する弾性部材と、
前記把持部材によって前記把持対象物を把持する把持力を、前記弾性部材のばね定数を用いて算出するために、前記直動部材と前記連結部材との間の相対的な移動距離に基づいて、前記弾性部材の変位量を検出する変位量センサと、を備え、
前記連結部材は、
前記一対の直動部材と前記一対の把持部材との移動方向が一致するように前記一対の直動部材の一方と前記一対の把持部材の一方、および前記一対の直動部材の他方と前記一対の把持部材の他方とを連結し、
または前記一対の直動部材と前記一対の把持部材との移動方向が逆になるように前記一対の直動部材の一方と前記一対の把持部材の他方、および前記一対の直動部材の他方と前記一対の直動部材の一方とを連結し、
前記一対の直動部材の移動方向を変換して前記一対の把持部材へ伝達することを特徴とする電動ハンド。
【請求項2】
前記モータの回転位置を検出する回転センサと、
前記変位量センサで検出した前記弾性部材の変位量に基づいて前記把持部材による把持対象物の把持力を算出する把持力算出手段と、
前記回転センサで検出した前記モータの回転位置、および前記変位量センサで検出した前記弾性部材の変位量に基づいて、前記モータの回転位置を制御して前記把持部材の変位量を制御する変位量制御手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の電動ハンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータにより一対の把持部材を開閉動作させて把持対象物を把持する構成の電動ハンドに関する。
【背景技術】
【0002】
モータにより一対の把持部材を開閉動作させる構成の電動ハンドとしては、特許文献1に開示されたものがある。これは、ステッピングモータと、このステッピングモータの出力軸に直結され先端にねじ部を有した回転軸と、この回転軸に螺挿されるねじを備えた直動部材と、前記一対の把持部材に開閉動作を行わせる開閉機構と、前記直動部材の駆動力を開閉機構に伝動する伝動軸とを有しており、前記伝動軸は、直動部材に対して一定距離だけ移動可能で、把持部材に対して把持動作を行わせる方向にばねで付勢されて直動部材に組み付けられて、把持部材が把持対象物を把持するときは、上記ばねを介して把持する、というものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−113486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電動ハンドは、各種部品を把持して搬送するなどのために広く用いられている。この電動ハンドでは、停電時に把持力が無くなることが欠点として挙げられるが、特許文献1の電動ハンドでは、把持部材により把持対象物を把持する際、ばねのばね力で把持対象物を把持する状態になるので、停電した場合にも、把持力を保持できる。
しかしながら、ロボットのアームの先端に取り付けて使用する場合には、小形の電動ハンドであることが望まれるが、特許文献1の電動ハンドは、ねじ部を有した回転軸がステッピングモータの出力軸に直結されているので、電動ハンド全体としての長さが回転軸の軸方向に長くなり、大型になり勝ちである。
【0005】
また、特許文献1の電動ハンドでは、一対の把持部材が閉じ方向に移動する場合に把持対象物を把持するようになっているが、把持対象物によっては、例えば把持対象物が有する穴の中に一対の把持部材を挿入して開き方向に移動させることにより当該把持対象物を把持することが好ましい場合もある。しかしながら、開き方向での把持では、ばねの付勢力が把持力として作用せず、停電した場合に、螺合しているねじ同士のがたによって把持力が失われてしまう。
さらに、破損が生じやすい把持対象物の場合、電動ハンドには適度な柔軟性が要求される。一方、柔軟性を有する電動ハンドの場合、一対の把持部材の移動量の正確な把握が困難となる。そのため、把持対象物が破損しやすい場合、把持の柔軟性と把持力の正確な検出とを両立させる必要がある。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、大型化を避けつつ、一対の把持部材の閉じ方向および開き方向のいずれの移動でも把持対象物が把持され、且つ、停電時にも把持力を失うことがなく、把持の柔軟性と把持力の正確な検出とを両立する電動ハンドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、モータと回転軸とが並列配置となっているので、電動ハンド全体として長尺とならず、小型に構成できる。また、一対の直動部材の移動は一対の把持部材に伝えられるが、一対の直動部材の各々の移動を伝える相手を変更することにより、一対の把持部材の閉じ方向の移動で把持対象物を把持することも、開き方向の移動で把持対象物を把持することもでき、しかも、いずれの方向で把持しても、ばね部材の付勢力を把持力として作用させることができる。
【0008】
また、本発明では、回転軸に沿って移動する直動部材と把持部材に連結される連結部材との間に弾性部材を備えている。弾性部材は、直動部材と連結部材とが接近するとき圧縮され、直動部材と連結部材とが離間するとき伸長する。このように、直動部材と連結部材との間に弾性部材を設けることにより、把持部材から把持対象物へ加わる力の一部は弾性部材の変形によって吸収される。したがって、把持対象物が破損しやすい場合でも、把持対象物を柔軟に把持することができる。
【0009】
さらに、本発明では、直動部材と連結部材との間の相対的な移動距離を検出する変位量センサを備えている。把持部材の把持力は、弾性部材の変位に相関する。すなわち、把持部材の把持力は、直動部材と連結部材との間に挟み込まれる弾性部材に加わる力と一致する。そのため、把持力は、弾性部材の変位量を検出することにより、弾性部材のばね定数に基づいて算出される。この弾性部材の変位は、変位量センサで検出した直動部材と連結部材との相対的な移動距離に基づいて取得される。したがって、直動部材と連結部材との間に弾性部材を挟み込むことにより把持対象物の柔軟な把持を図りつつ、把持対象物に加わる把持力を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態による電動ハンドにおいて閉じ方向で把持する場合を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)のア−ア線に沿う断面図
図2】本発明の一実施形態による電動ハンドにおいて開き方向で把持する場合を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)のイ−イ線に沿う断面図
図3図1の要部を拡大した断面図
図4】本発明の一実施形態による電動ハンドを示すブロック図
図5】本発明の一実施形態による電動ハンドの制御の流れを示す概略図
図6】本発明の一実施形態による電動ハンドの制御の流れを示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態をロボットのアーム先端に取り付けられる電動ハンドに適用して図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態でいうロボットとは、直角座標型ロボット、垂直多関節型ロボット、水平多関節型ロボットのほか、1本のレールに移動体を往復移動可能に設け、この移動体に直動軸(アーム)を移動体の移動方向と直交する方向に移動可能に設けた構成のものも含むとする。
【0012】
図1には、電動ハンドの全体が示されている。この電動ハンドは、例えばサーボモータ1を電動駆動源とし、このサーボモータ1の回転を1本の回転軸2に伝え、この回転軸2の回転運動を変換手段によって一対の直動部材3,4の直線運動に変換する。つまり、回転軸2が一方向に回転する場合には、一対の直動部材3,4が互いに接近する方向に直線移動し、回転軸2が上記一方向とは逆の他方向に回転する場合には、一対の直動部材3,4が互いに離間する方向に直線移動するように構成し、そして、この一対の直動部材3,4の移動によって一対の把持部材を開閉させようとするものである。
【0013】
本実施形態の電動ハンドの第1の特徴は、一対の把持部材の閉じ方向(接近方向)の移動によって把持対象物を把持できると共に、一対の把持部材の開き方向(離間方向)の移動によっても把持対象物を把持できることにある。第2の特徴は、一対の直動部材3,4の互いに接近する方向と互いに離間する方向のうちの一方、例えば互いに接近する方向に一対の直動部材3,4を付勢するばね部材が設けられていること、そして、第3の特徴は、上記ばね部材によって付勢された方向に一対の直動部材3,4が移動するとき、一対の直動部材3,4と一対の把持部材との連結の仕方によって一対の把持部材を閉じ方向にも、開き方向にも移動させることができ、一対の把持部材の閉じ方向の移動によって把持対象物を把持した場合でも、一対の把持部材の開き方向の移動によって把持対象物を把持した場合でも、ばね部材のばね力を把持力として効かすことができることである。さらに、第4の特徴は、一対の直動部材3,4と把持部材に連結している連結部材との間には弾性部材が設けられており、この弾性部材の変位量が直動部材3,4と連結部材との間の相対的な移動距離として変位量センサで検出される。そのため、把持部材から把持対象物へ加わる力の一部は弾性部材の変形によって吸収されるので、把持対象物が破損しやすい場合でも、把持対象物を柔軟に把持することができる。また、把持部材の把持力は、直動部材と連結部材との間に挟み込まれる弾性部材に加わる力と一致する。そのため、把持力は、変位量センサで弾性部材の変位量を検出することにより、弾性部材のばね定数に基づいて算出される。したがって、直動部材と連結部材との間に弾性部材を挟み込むことにより把持対象物の柔軟な把持を図りつつ、把持対象物に加わる把持力を正確に検出することができる。
【0014】
なお、一対の把持部材の開き方向の移動によって把持対象物を把持する事例としては、把持対象物に例えば穴が形成されていて一対の把持部材をその穴内に挿入して開き方向に移動させることで一対の把持部材を穴の内周面の互いに反対側に押し当てて把持することが考えられる。その他、把持対象物に一対の凸部が存在する場合に、一対の把持部材を一対の凸部の間に差し入れて開き方向に移動させることによって把持する場合など種々考えられる。一対の把持部材としては、閉じ方向で把持する場合と開き方向で把持する場合とを兼用するものであっても良いし、異なるものを用いても良い。
【0015】
さて、サーボモータ1は、出力軸9の回転位置を検出するためのロータリエンコーダ(回転センサ)10を備え、電動ハンドの四角い箱型の本体11内に取り付けられている。後述する制御部は、ロータリエンコーダ10から出力される回転位置検出信号をフィードバック信号としてサーボモータ1を制御する。
前記回転軸2は、本体11内にサーボモータ1の出力軸9と平行となるように配設され、両端部が軸受12によって回転可能に支持されている。この回転軸2とサーボモータ1の出力軸9は、共に一端部が本体11の側面から外方に突出しており、その回転軸2と出力軸9の一端部間は伝動機構、例えばベルト伝動機構13により連結されている。つまり、回転軸2と出力軸9の一端部には、それぞれ歯付きプーリー14,15が取着されている。そして、両歯付きプーリー14,15間に歯付きベルト16が掛け渡されている。したがって、サーボモータ1が起動すると、その出力軸9の回転がベルト伝動機構13によって回転軸2に伝達される。なお、ベルト伝動機構13は、本体11に取り付けられたカバー17によって覆い隠されている。
【0016】
回転軸2には、変換手段としての右ねじ18と左ねじ19が形成されている。そして、この回転軸2の右ねじ18と左ねじ19には、それぞれ内側に右ねじ18と左ねじ19に螺合する直動部材(ボールナット)3,4が取り付けられている。したがって、回転軸2が回転すると、両直動部材3,4は互いに反対方向に直線移動する。
直動部材3,4は、互いに対向する端部側に径大部3a,4aを有している。そして、直動部材3,4には、ばね部材としての圧縮コイルばね20,21が巻装されており、直動部材3側の圧縮コイルばね20は、両端を径大部3aおよび一方の軸受12に押し当て、直動部材4側の圧縮コイルばね21は、両端を径大部4aおよび他方の軸受12に押し当てている。このように設けられた圧縮コイルばね20,21は、直動部材3,4を互いに反対方向である接近方向に付勢している。
【0017】
本体11の直動部材3,4近くの外側面には、案内部材22が取り付けられている。この案内部材22には、直動部材3,4の移動方向と同方向に延びる案内溝23が形成されており、この案内溝23に一対のスライダ24,25が摺動可能に嵌め込まれている。本体11の外側面および案内部材22には、本体11内と案内溝23との間を連通させる細長い開口部26,27が形成されている。
【0018】
一対のスライダ24,25は、一対の第1の連結部材28,29または図2の一対の第2の連結部材30,31によって一対の直動部材3,4に連結される。具体的には、第1の連結部材28,29を用いる場合には、図1に示すように、一方の直動部材3は一方の第1の連結部材28によって一方のスライダ24に連結され、他方の直動部材4は、他方の第1の連結部材29によって他方のスライダ25に連結される。また、第2の連結部材30,31を用いる場合には、図2に示すように、一方の直動部材3は一方の第2の連結部材30によって他方のスライダ25に連結され、他方の直動部材4は、他方の第2の連結部材30によって一方のスライダ24に連結される。
【0019】
ここで、第1の連結部材28,29および両第2の連結部材30,31の形態を説明する。両第1の連結部材28,29は、図1に示すようにレッグ部28a,29aの一端側に連結部28b,29bを有しており、第2の連結部材30,31は、図2に示すようにレッグ部30a,31aの一端側に同じく連結部30b,31bを有している。そして、図1に示すように、第1の連結部材28,29のうちの一方の第1の連結部材28の連結部28bは、直動部材3に着脱可能に取り付けられ、他方の第1の連結部材29の連結部29bは、他方の直動部材4に着脱可能に取り付けられる。
また、図2に示すように、第2の連結部材30,31のうちの一方の第2の連結部材30の連結部30bは、一方の直動部材3に着脱可能に取り付けられ、他方の第2の連結部材30の連結部31bは、他方の直動部材4に着脱可能に取り付けられる。
【0020】
図1に示すように、直動部材3,4に取り付けられた状態で第1の連結部材28,29のレッグ部28a,29aの他端部は、案内部材22の開口部27内にあり、このレッグ部28a,29aの他端部に、互いに離れる方向に延びる短いL字形の取付部28c,29cが形成されている。そして、取付部28cがスライダ24にねじ33によって着脱可能に取り付けられ、取付部29cがスライダ25に別のねじ33によって着脱可能に取り付けられる。
一方、図2に示すように、直動部材3,4に取り付けられた状態で第2の連結部材30,31のレッグ部30a,31aの他端部は、案内部材22の開口部27内にあって互いに干渉しないように当該開口部27の幅方向の一方側および他方側に偏って位置し、このレッグ部の他端部に互いに接近する方向に伸びる長いL字形の取付部30c,31cが延長されている。そして、取付部30cがスライダ25にねじ33によって着脱可能に取り付けられ、取付部31cがスライダ24にねじ33によって着脱可能に取り付けられている。
【0021】
以上のような第1の連結部材28,29および第2の連結部材30,31を選択的に用いて一対の直動部材3,4と一対のスライダ24,25とを連結することにより、直動部材3,4の互いに接近する方向の移動によって、スライダ24,25が互いに接近する方向に移動され(第1の連結部材28,29を用いた場合)、或いはスライダ24,25が互いに離間する方向に移動する(第2の連結部材30,31を用いた場合)ようになる。
【0022】
そして、このスライダ24,25に第1の把持部材5,6または第2の把持部材7,8が選択的に取り付けられる。つまり、直動部材3,4とスライダ24,25とを、第1の連結部材28,29を用いて連結した場合には、スライダ24,25に第1の把持部材5,6を取り付け、第2の連結部材30,31を用いて連結した場合には、スライダ24,25に第2の把持部材7,8を取り付ける。
【0023】
次に、図3を参照して本実施形態による電動ハンドの要部を説明する。図3では、直動部材3側について第1の連結部材28を用いる例について説明する。なお、直動部材4側も、直動部材3側と同一の構造である。また、電動ハンドには、第2の連結部材30,31を用いてもよい。
図3に示す場合、連結部材28は、連結部28bから筒状に延びる筒部28dを有している。筒部28dは、連結部28bと一体に、連結部28bから軸受12側へ筒状に延びて形成されている。直動部材3の径大部3aは、この筒部28dの内側に挿入されている。これにより、直動部材3は、径大部3aが筒部28dの内側において回転軸2の軸方向へ往復移動可能である。この直動部材3と連結部材28との間には、弾性部材50が挟み込まれている。弾性部材50は、直動部材3の径大部3aの端面と、連結部材28の筒部28dの連結部28b側の端面との間に挟み込まれている。弾性部材50は、例えばゴムや発泡樹脂などの弾性を有する柔軟な材料で形成されている。これにより、直動部材3の径大部3aが連結部材28の筒部28dへ押し込まれる方向へ移動するとき、弾性部材50は圧縮される。一方、直動部材3の径大部3aが連結部材28の筒部28dから抜き出る方向へ移動するとき、弾性部材50は伸長する。
【0024】
連結部材28は、ボルト51によって直動部材3に着脱可能に取り付けられている。ボルト51は、連結部材28の連結部28bおよび弾性部材50を貫いて、端部が直動部材3の径大部3aにねじ込まれている。これにより、直動部材3が対向する直動部材4側へ移動するとき、直動部材3は弾性部材50を圧縮しつつ移動する。これとともに、ボルト51の直動部材4側の端部は、直動部材3の移動にともなって連結部材28の連結部28bから対向する直動部材4側へ突出する。一方、直動部材3が直動部材4と反対側へ移動するとき、直動部材3と連結部材28との距離が拡大するため、直動部材3から弾性部材50へ加わる力は減少し、弾性部材50は自身の弾性力により伸長する。これとともに、ボルト51の直動部材4側の端部は、直動部材3の移動にともなって連結部28bの直動部材4側の端面に向けて移動する。
【0025】
上記の構成により、把持部材5,6で図示しない把持対象物を把持するとき、直動部材3と直動部材4とは互いに接近する。そして、把持部材5,6の双方が把持対象物に接することにより、把持部材5,6は、把持対象物を把持する。ここで、把持対象物が脆弱あるいは柔軟な材料で形成されているとき、把持部材5,6がさらなる接近を行うと、把持対象物に破損を招く原因となる。本実施形態の場合、把持部材5,6の双方が把持対象物に接して把持しているときに、直動部材3,4にさらなる移動が生じると、直動部材3,4は連結部材28,29との間に挟み込まれている弾性部材50を圧縮する。つまり、弾性部材50が把持対象物よりも柔軟であれば、把持対象物を把持した状態で直動部材3,4にさらなる移動が生じても、直動部材3,4は弾性部材50を変形させるだけである。そのため、直動部材3,4の移動は、連結部材28,29および把持部材5,6を経由して把持対象物に伝達されず、把持対象物の破損が回避される。
【0026】
一方、直動部材3,4が後退すなわち互いに離間する方向へ移動するとき、弾性部材50が圧縮されていれば、ボルト51の端部と連結部28b,29bとが接するまで連結部材28,29および把持部材5,6は移動しない。ボルト51の端部と連結部28b,29bとが接すると、直動部材3,4の駆動力は連結部材28,29へ伝わる。そのため、連結部材28,29および把持部材5,6は、直動部材3,4とともに移動する。
【0027】
次に、上記の構成による電動ハンドの制御機構および制御について説明する。
電動ハンドは、上記の機械的な構成に加え、変位量センサ61および制御部62を備えている。変位量センサ61は、直動部材3と連結部材28、および直動部材4と連結部材29との間の相対的な移動距離に基づいて、弾性部材50の変位量を検出する。変位量センサ61は、一方の端部が直動部材3,4に取り付けられ、他方の端部が連結部材28、29に取り付けられている。変位量センサ61は、直動部材3,4と連結部材28,29との間の相対的な移動距離に基づいて、この移動距離に対応する弾性部材50の変位量を検出する。図3に示す具体的な例の場合、変位量センサ61は、一方が直動部材3に取り付けられ、他方が連結部材28に取り付けられている。変位量センサ61は、この直動部材3と連結部材28との間の相対的な距離の変化を検出するリニアセンサである。
【0028】
制御部62は、上述のロータリエンコーダ10および変位量センサ61に接続している。ロータリエンコーダ10は、検出したサーボモータ1の回転位置を電気信号として制御部62へ出力する。また、変位量センサ61は、検出した弾性部材50の変位量を電気信号として制御部62へ出力する。また、制御部62は、サーボモータ1と接続し、サーボモータ1の回転角度を制御する。制御部62は、図示しないCPU、ROMおよびRAMからなるマイクロコンピュータで構成されている。制御部62は、ROMに記憶されているコンピュータプログラムにしたがってサーボモータ1をはじめとする電動ハンドの全体を制御する。
【0029】
把持力算出部63および変位量制御部64は、制御部でコンピュータプログラムを実行することにより、ソフトウェア的に実現されている。なお、把持力算出部63および変位量制御部64は、ハードウェア的に実現してもよい。把持力算出部63は、変位量センサ61で検出した弾性部材50の変位量に基づいて、把持部材5,6および把持部材7,8による把持対象物の把持力を算出する。具体的には、把持部材5,6および把持部材7,8による把持対象物の把持力F(N)は、以下の式(1)から算出される。
【0030】
F=x×k (1)
式(1)において、xは弾性部材50の変位量(m)であり、kは弾性部材50のばね定数(N/m)である。このように、把持力Fは、変位量センサ61で検出した弾性部材50の変位量xに基づいて、弾性部材50について既知のばね定数kから算出される。弾性部材50の変位量は、弾性部材50が変位を開始してからの直動部材3,4と連結部材28,29との間の相対的な移動量に一致する。すなわち、弾性部材50が変位を開始する位置が既知であれば、そこからの直動部材3,4と連結部材28,29との相対的な移動量は弾性部材50の変位量となる。この弾性部材50の変位量は、連結部材28,29によって直動部材3,4と連結される把持部材5,6および把持部材7,8の移動量に一致する。その結果、把持力Fは、上記の式(1)から算出することができる。このように、把持力算出部63は、変位量センサ61で検出した弾性部材50の変位量xに基づいて、把持力Fを算出する。
【0031】
変位量制御部64は、ロータリエンコーダ10で検出したサーボモータ1の回転位置、および変位量センサ61で検出した弾性部材50の変位量に基づいて、サーボモータ1の回転位置を制御して、把持部材5,6および把持部材7,8の変位量を制御する。把持対象物が柔軟である場合、ロータリエンコーダ10で検出したサーボモータ1の回転位置と、変位量センサ61で検出した把持部材5,6および把持部材7,8の実際の変位量に対応する変位量xとの間にはずれが生じる。そこで、変位量制御部64は、このロータリエンコーダ10で検出したサーボモータ1の回転位置と、変位量センサ61で検出した変位量xに基づいて、把持部材5,6および把持部材7,8の位置をフィードバック制御する。
【0032】
次に、電動ハンドの制御手順について説明する。
まず、図5に基づいて把持対象物の破壊を考慮した制御について説明する。なお、この制御手順では、図1に示す構成の電動ハンドを例に説明する。
電動ハンドの運転が開始されると、制御部62は、把持部材5,6を移動させる(S101)。具体的には、制御部62は、サーボモータ1を駆動し、直動部材3,4を互いに接近する方向へ駆動する。そして、制御部62は、変位量センサ61で変位量xを検出する(S102)。すなわち、制御部62は、任意の測定時期において、変位量センサ61から出力される電気信号に基づいて、直動部材3,4と連結部材28,29との間の相対的な移動距離を変位量xとして取得する。
【0033】
制御部62は、S102において変位量xを取得すると、今回取得した変位量xnが前回取得した変位量xn−1より大きいか否かを判断する(S103)。把持部材5,6が把持対象物を把持するまで、すなわち把持部材5,6が把持対象物を把持していないとき、把持部材5,6が連結された連結部材28,29には反力が加わらない。そのため、弾性部材50は、把持部材5,6が把持対象物を把持するまで変位量が「0」すなわちx=0となる。そして、把持部材5,6が把持対象物を把持すると、把持対象物から連結部材28,29に反力が加わるため、弾性部材50の変位量xは徐々に増大する。そこで、制御部62は、変位量xを定期的に検出し、今回取得した変位量xnが前回取得した変位量xn−1よりも大きいか否かを判断する。今回取得した変位量xnが前回取得した変位量xn−1以下、すなわち変位量xに変化がないとき(S103:No)、制御部62はS101へリターンし把持部材5,6をさらに移動させる。
【0034】
一方、制御部62で今回取得した変位量xnが前回取得した変位量xn−1よりも大きいと判断すると(S103:Yes)、把持力算出部63は取得した変位量xnに相当する把持力Fを算出する(S104)。すなわち、把持力算出部63は、S102で取得した変位量xに基づいて、式(1)から把持力Fを算出する。そして、変位量制御部64は、S104で算出した把持力Fが予め設定されている把持力下限値Fa以上であるか否かを判断する(S105)。この把持力下限値Faは、把持対象物を把持可能な最小限の把持力として、把持対象物の種類に応じて予め設定され、ROMに記憶されている。
【0035】
変位量制御部64は、算出した把持力Fが把持力下限値Fa以上であると判断すると(S105:Yes)、サーボモータ1の駆動を停止し、把持部材5.6の移動を停止させる。すなわち、把持力Fが把持力下限値Fa以上になると、把持対象物の破壊を招くおそれがある。そこで、変位量制御部64は、S104で算出した把持力Fが把持力下限値Fa以上になると、把持部材5,6の移動を停止させる。
【0036】
一方、変位量制御部64は、S104で算出した把持力Fが把持力下限値Faより小さいと判断すると(S105:No)、S101へリターンし、把持部材5,6をさらに移動させる。把持力Fが把持力下限値Faよりも小さいとき、把持部材5,6をさらに移動させても把持対象物の破壊を招くおそれはない。そこで、変位量制御部64は、把持力Fが把持力下限値Faより小さいと判断すると、サーボモータ1を例えば1ステップ進め、把持部材5,6をさらに移動させる。そして、変位量制御部64は、S105において把持力Fが把持力下限値Fa以上と判断されるまで、S101以降の処理を繰り返す。
【0037】
次に、図6に基づいて把持対象物の破壊だけでなく把持部材の位置精度を考慮した制御について説明する。なお、この制御手順でも、図1に示す構成の電動ハンドを例に説明する。
電動ハンドの運転が開始されると、制御部62は、把持部材5,6を移動させる(S201)。具体的には、制御部62は、サーボモータ1を駆動し、直動部材3,4を互いに接近する方向へ駆動する。そして、制御部62は、変位量センサ61で変位量xを検出し、ロータリエンコーダ10で変位量rを検出する(S202)。すなわち、制御部62は、任意の測定時期において、変位量センサ61およびロータリエンコーダ10から出力される電気信号に基づいて、変位量xおよび変位量rを取得する。ここで、変位量xは、上記の通り、直動部材3,4と連結部材28,29との間の相対的な移動距離である。また、変位量rは、ロータリエンコーダ10で取得したサーボモータ1の回転位置に基づいて取得した変位量である。
【0038】
制御部62は、S202において変位量xおよび変位量rを取得すると、変位量センサ61で今回取得した変位量xnが前回取得した変位量xn−1より大きいか否かを判断する(S203)。上述の通り、把持部材5,6が把持対象物を把持するまで、弾性部材50の変位量xは「0」となる。そして、把持部材5,6が把持対象物を把持すると、把持対象物から連結部材28,29に加わる反力によって、弾性部材50の変位量xは徐々に増大する。そこで、制御部62は、変位量xを定期的に検出し、今回取得した変位量xnが前回取得した変位量xn−1よりも大きいか否かを判断する。今回取得した変位量xnが前回取得した変位量xn−1以下、すなわち変位量xに変化がないとき(S203:No)、制御部はS201へリターンし把持部材5,6をさらに移動させる。
【0039】
一方、制御部62で今回取得した変位量xnが前回取得した変位量xn−1よりも大きいと判断すると(S203:Yes)、把持力算出部63は取得した変位量xnに相当する把持力Fを算出する(S204)。すなわち、把持力算出部63は、S202で取得した変位量xに基づいて、式(1)から把持力Fを算出する。そして、変位量制御部64は、S204で算出した把持力Fが予め設定されている把持力上限値Fbより小さいか否かを判断する(S205)。この把持力上限値Fbは、把持対象物を破壊するおそれのある把持力であり、把持対象物の種類に応じて予め設定され、ROMに記憶されている。
【0040】
変位量制御部64は、算出した把持力Fが把持力上限値Fb以上であると判断すると(S205:No)、サーボモータ1の駆動を停止し、把持部材5,6の移動を停止させる(S206)。すなわち、把持力Fが把持力上限値Fb以上であると、把持部材5,6で把持する把持対象物に破損を生じるおそれがある。そこで、変位量制御部64は、サーボモータ1の駆動を停止し、把持部材5,6のさらなる移動を制限する。
【0041】
一方、変位量制御部64は、S204で算出した把持力Fが把持力上限値Fbより小さいと判断すると(S205:Yes)、変位の総量Lを算出する(S207)。この変位の総量Lは、S202で取得した変位量xと変位量rとの差、すなわちL=r−xである。サーボモータ1を駆動することにより、把持部材5,6に連結する直動部材3,4は、把持対象物に向けて移動する。一方、把持部材5,6が把持対象物に接すると、把持対象物から把持部材5,6へ加わる反力により弾性部材50は圧縮される。そのため、把持部材5,6は、直動部材3,4の移動方向とは逆方向へ押し返される。このように、実際の把持部材5,6の変位の総量Lは、ロータリエンコーダ10で検出したサーボモータ1の回転位置に基づく変位量rと相違する。そこで、変位量制御部64は、サーボモータ1の変位量rと、弾性部材50の変位量xから、実際の把持部材5,6の変位の総量Lを算出する。
【0042】
変位量制御部64は、S207で変位の総量Lを算出すると、算出した変位の総量Lが予め設定されている目標変位量Laに到達したか否かを判断する(S208)。この目標変位量Laは、把持対象物を把持するための変位量として、把持対象物に応じて予め設定され、ROMに記憶されている。
【0043】
変位量制御部64は、算出した変位の総量Lが目標変位量Laに到達したと判断すると(S208:Yes)、サーボモータ1の駆動を停止し、把持部材5,6の移動を停止させる。すなわち、変位の総量Lが目標変位量Laより大きくなると、把持対象物の破壊を招くおそれがある。そこで、変位量制御部64は、S207で算出した変位の総量Lが目標変位量Laに到達すると、把持部材5,6の移動を停止させる。
【0044】
一方、変位量制御部64は、S207で算出した変位の総量Lが目標変位量Laに到達していないと判断すると(S208:No)、S201へリターンし、把持部材5,6をさらに移動させる。変位の総量Lが目標変位量Laよりも小さいとき、把持部材5,6をさらに移動させても把持対象物の破壊を招くおそれはない。そこで、変位量制御部64は、変位の総量Lが目標変位量Laよりも小さいと判断すると、サーボモータ1を例えば1ステップ進め、把持部材5,6をさらに移動させる。そして、変位量制御部64は、S208において変位の総量Lが目標変位量Laに到達するまで、S201以降の処理を繰り返す。
このように本実施形態によれば、回転軸2がサーボモータ1と並列に配設されているので、本体11としては、サーボモータ1の出力軸9に回転軸2を直結する場合とは異なり、それ程長尺にならず、小型化できる。
【0045】
また、本実施形態では、把持対象物を、把持部材の閉じ方向の移動および開き方向の移動のいずれによってでも把持することができる。その上、把持対象物を、把持部材の閉じ方向の移動および開き方向の移動のいずれで把持する場合でも、圧縮コイルばね20,21のばね力を把持力として作用させることができ、サーボモータ1を断電しても把持対象物の把持が解除される恐れはない。
また、本発実施形態では、回転軸2に沿って移動する直動部材3,4と把持部材5,6,7,8に連結される連結部材28,29,30,31との間に弾性部材50を備えている。弾性部材50は、直動部材3,4と連結部材28,29,30,31とが接近するとき圧縮され、直動部材3,4と連結部材28,29,30,31とが離間するとき伸長する。このように、直動部材3,4と連結部材28,29,30,31との間に弾性部材50を設けることにより、把持部材5,6,7,8から把持対象物へ加わる力の一部は弾性部材50の変形によって吸収される。したがって、把持対象物が破損しやすい場合でも、把持対象物を柔軟に把持することができる。
【0046】
さらに、本実施形態では、直動部材3,4と連結部材28,29,30,31との間の相対的な移動距離を検出する変位量センサ61を備えている。把持部材5,6,7,8の把持力は、弾性部材50の変位に相関する。すなわち、把持部材5,6,7,8の把持力は、直動部材3,4と連結部材28,29,30,31との間に挟み込まれる弾性部材50に加わる力と一致する。そのため、把持力は、弾性部材50の変位量を検出することにより、弾性部材50のばね定数に基づいて算出される。したがって、直動部材3,4と連結部材28,29,30,31との間に弾性部材50を挟み込むことにより把持対象物の柔軟な把持を図りつつ、把持対象物に加わる把持力を正確に検出することができる。
【0047】
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施形態に限定されるものではなく、以下のような拡張或いは変更が可能である。
駆動源としてのモータは、ステッピングモータであっても良い。
サーボモータ1から回転軸2へは、歯車伝動機構によって回転伝達する構成であっても良い。
圧縮コイルばねを一対の直動部材3,4間に介在させて直動部材3,4を互いに離間する方向に付勢し、直動部材3,4の離間方向の移動によって一対の把持部材を閉じ方向或いは開き方向に移動させて把持対象物を把持するようにしても良い。
スライダ24,25を省略し、直動部材3,4を第1の連結部材28,29或いは第2の連結部材30,31によって第1の把持部材5,6或いは第2の把持部材7,8に連結する構成としても良い。
【0048】
ばね部材としては、圧縮コイルばねに限られず、引張コイルばねを用いても良い。また、コイルばねに限られない。
電動ハンドの用途としては、ロボットに取り付けられるものに限られない。
また、弾性部材50は、直動部材3,4と連結部材28,29,30,31との間であれば、いずれの位置に配置しても良い。
【符号の説明】
【0049】
図面中、1はサーボモータ、2は回転軸、3,4は直動部材、5,6は把持部材、7,8は把持部材、10はロータリエンコーダ10(回転センサ)、11は本体、13はベルト伝動機構、18は右ねじ、19は左ねじ、20,21は圧縮コイルばね(ばね部材)、22は案内部材、24,25はスライダ、28,29は連結部材、30,31は連結部材、50は弾性部材、61は変位量センサ、63は把持力算出部、64は変位量制御部を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6