特許第5816004号(P5816004)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5816004
(24)【登録日】2015年10月2日
(45)【発行日】2015年11月17日
(54)【発明の名称】紙幣収納繰出装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 9/00 20060101AFI20151029BHJP
【FI】
   G07D9/00 405J
   G07D9/00 326
【請求項の数】4
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2011-142388(P2011-142388)
(22)【出願日】2011年6月27日
(65)【公開番号】特開2013-8343(P2013-8343A)
(43)【公開日】2013年1月10日
【審査請求日】2014年4月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】西田 繁信
(72)【発明者】
【氏名】有方 淳
【審査官】 望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−266213(JP,A)
【文献】 特開平02−066036(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から搬送されてくる紙幣を収納し、収納した紙幣を外部へ繰り出す紙幣収納繰出装置であって、
テープと、
前記テープの一端が取り付けられ、前記テープと一緒に前記紙幣を巻き取りおよび巻き戻すドラムと、
前記テープの他端が取り付けられ、前記ドラムに対して前記テープを巻き取りおよび巻き戻すリールと、
前記ドラムと前記リールとの間で前記テープを幅方向に湾曲させるガイド面を備えたテープガイドと
を具備し、
前記テープガイドのガイド面は、前記リールに巻き取った際に内径側となる前記テープの面が凹面となるように湾曲させる
ことを特徴とする紙幣収納繰出装置。
【請求項2】
外部から搬送されてくる紙幣を収納し、収納した紙幣を外部へ繰り出す紙幣収納繰出装置であって、
テープと、
前記テープの一端が取り付けられ、前記テープと一緒に前記紙幣を巻き取りおよび巻き戻すドラムと、
前記テープの他端が取り付けられ、前記ドラムに対して前記テープを巻き取りおよび巻き戻すリールと、
前記ドラムと前記リールとの間で前記テープを幅方向に湾曲させるガイド面を備えたテープガイドと、
前記リールでの前記テープの巻き取り量に応じて前記テープガイドを移動させるテープガイド移動手段と
を具備していることを特徴とする紙幣収納繰出装置。
【請求項3】
前記テープガイドのガイド面は、中央の直線面とこの直線面の両側から湾曲した湾曲面とを有する
ことを特徴とする請求項1または2記載の紙幣収納繰出装置。
【請求項4】
前記テープガイド移動手段は、前記テープガイドのガイド面を前記テープに押し付ける方向に付勢する付勢手段を有している
ことを特徴とする請求項2記載の紙幣収納繰出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープの巻き取り、巻き戻しと一緒に、紙幣の収納、繰り出しをする紙幣収納繰出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙幣を入出金処理する紙幣入出金機などの紙幣処理機では、紙幣の収納、繰り出しをするために、1本のテープを用いたテープ収納式(テープ一重巻き取り式)の紙幣収納繰出装置を備えたものがある。
【0003】
この紙幣収納繰出装置では、1本のテープの一端を巻き取りおよび巻き戻すドラム、このドラムに対してテープの他端を巻き取りおよび巻き戻すリール、外部から搬送されてくる紙幣を受け入れたり外部に紙幣を繰り出すための出入口、およびドラムとリールとの間に揺動可能に配置してドラムに対して巻き取りおよび巻き戻すテープおよび紙幣をガイドするガイド体などを備えている。ガイド体は、出入口付近に支点を有し、この支点を中心として揺動可能なガイド通路を形成している(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
そして、外部から搬送されてくる紙幣を出入口からガイド体のガイド通路に受け入れ、ドラムに巻き取るテープとドラムの外周面との間にガイド体のガイド通路から紙幣を送り込むことにより、テープと一緒に紙幣をドラムに巻き取って収納している。一方、ドラムからテープを巻き戻すことにより、巻き戻すテープとドラムの外周面との間から紙幣をガイド体のガイド通路に繰り出し、ガイド通路から出入口を通じて外部に繰り出している。
【0005】
また、リールとドラムとの間でテープが移動する際、紙幣の状態、部品のばらつきやがたつきなどで、テープが幅方向に位置ずれすることがある。一般的に、それを防止するために、テープの移動領域の両側にテープの幅と同等の垂直な壁を設け、テープが幅方向に位置ずれしたら、テープが壁に当たってそれ以上ずれないように規制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2008/047094号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、テープの移動領域の両側に設けた垂直な壁でテープが幅方向にずれるのを規制しているが、実際に規制が効き始めるのはリールの幅を超えるぐらいのずれが生じてからであり、確実に規制することができず、また、テープのずれ量が一定量を超えると、テープが折れ、折れた状態でリールやドラムに巻き取られ、テープの折れた部分の巻き取り径が大きくなるなどの巻き取り異常が発生する問題がある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ドラムとリールとの間で移動するテープの幅方向のずれを防止するとともにずれが生じた場合には自動的に修正できる紙幣収納繰出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の紙幣収納繰出装置は、外部から搬送されてくる紙幣を収納し、収納した紙幣を外部へ繰り出す紙幣収納繰出装置であって、テープと、前記テープの一端が取り付けられ、前記テープと一緒に前記紙幣を巻き取りおよび巻き戻すドラムと、前記テープの他端が取り付けられ、前記ドラムに対して前記テープを巻き取りおよび巻き戻すリールと、前記ドラムと前記リールとの間で前記テープを幅方向に湾曲させるガイド面を備えたテープガイドとを具備し、前記テープガイドのガイド面は、前記リールに巻き取った際に内径側となる前記テープの面が凹面となるように湾曲させるものである。
【0010】
請求項2記載の紙幣収納繰出装置は、外部から搬送されてくる紙幣を収納し、収納した紙幣を外部へ繰り出す紙幣収納繰出装置であって、テープと、前記テープの一端が取り付けられ、前記テープと一緒に前記紙幣を巻き取りおよび巻き戻すドラムと、前記テープの他端が取り付けられ、前記ドラムに対して前記テープを巻き取りおよび巻き戻すリールと、前記ドラムと前記リールとの間で前記テープを幅方向に湾曲させるガイド面を備えたテープガイドと、前記リールでの前記テープの巻き取り量に応じて前記テープガイドを移動させるテープガイド移動手段とを具備しているものである。
【0011】
請求項3記載の紙幣収納繰出装置は、請求項1または2記載の紙幣収納繰出装置において、前記テープガイドのガイド面は、中央の直線面とこの直線面の両側から湾曲した湾曲面とを有するものである。
【0012】
求項記載の紙幣収納繰出装置は、請求項記載の紙幣収納繰出装置において、前記テープガイド移動手段は、前記テープガイドのガイド面を前記テープに押し付ける方向に付勢する付勢手段を有しているものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の紙幣収納繰出装置によれば、テープガイドのガイド面によりドラムとリールとの間でテープを幅方向に湾曲させるため、ドラムとリールとの間で移動するテープの幅方向のずれを防止できるとともにずれが生じたとしても自動的に修正でき、さらに、テープガイドのガイド面が、リールに巻き取るテープの面が凹面となるように湾曲させるため、テープが幅方向にずれていたとしても、テープのずれた側が先にリールの幅内に接地することで、テープをリールの幅内に正常に巻き取ることができる。
【0014】
請求項2記載の紙幣収納繰出装置によれば、テープガイドのガイド面によりドラムとリールとの間でテープを幅方向に湾曲させるため、ドラムとリールとの間で移動するテープの幅方向のずれを防止できるとともにずれが生じたとしても自動的に修正でき、さらに、テープガイド移動手段が、リールでのテープの巻き取り量に応じてテープガイドを移動させ、リールでのテープの巻き取り量とテープガイドの位置との関係を適切に保つことができる。
【0015】
請求項3記載の紙幣収納繰出装置によれば、請求項1または2記載の紙幣収納繰出装置の効果に加えて、テープガイドのガイド面が、中央の直線面とこの直線面の両側から湾曲した湾曲面とを有するため、テープをガイド面の中央に寄せる作用が生じ、テープの幅方向の位置を一定にできるとともに、テープが幅方向にずれたとしても自動的に修正することができる。
【0016】
求項記載の紙幣収納繰出装置によれば、請求項記載の紙幣収納繰出装置の効果に加えて、付勢手段が、テープガイドのガイド面をテープに押し付ける方向に付勢するため、テープの幅方向の位置を一定にできるとともに、テープが幅方向にずれたとしても自動的に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】紙幣収納繰出装置の第1の実施の形態を示し、(a)はドラムにおけるテープの最小巻き取り状態の断面図、(b)はドラムにおけるテープの最大巻き取り状態の断面図である。
図2】同上紙幣収納繰出装置の一部を省略した斜視図である。
図3】同上紙幣収納繰出装置の一部の斜視図である。
図4】同上紙幣収納繰出装置のリール付近の斜視図である。
図5】同上紙幣収納繰出装置の誘導ローラ付近の斜視図である。
図6】同上紙幣収納繰出装置の誘導ローラ付近の平面図である。
図7】同上紙幣収納繰出装置を用いた紙幣処理機の断面図である。
図8】同上紙幣処理機の下部搬送路の一部を示す断面図である。
図9】同上紙幣収納繰出装置のテープガイドの動作を(a)〜(c)に説明する説明図である。
図10】同上紙幣収納繰出装置の接触ローラの動作を説明する説明図である。
図11】同上紙幣収納繰出装置の第1の誘導ローラの動作を(a)〜(e)に説明する説明図である。
図12】紙幣収納繰出装置の第2の実施の形態を示し、ドラムにおけるテープの最大巻き取り状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、第1の実施の形態を、図1ないし図11を参照して説明する。
【0019】
図7に紙幣を入出金する紙幣入出金機である紙幣処理機11の断面図を示す。この紙幣処理機11は、機体12、この機体12の上部に設けられた上部ユニット13、および機体12の下部に設けられて機体12から引出可能な下部ユニット14を備えている。
【0020】
上部ユニット13には、紙幣を入金する入金口15、紙幣を出金する出金口16、紙幣を搬送する上部搬送路17、この上部搬送路17で搬送する紙幣を識別する識別部18、および上部搬送路17から送り込まれる紙幣を収納する一時保留部19が配設されている。出金口16には、上部搬送路17から送り込まれる紙幣を1枚ずつ受け取って出金口16内に集積する羽根車方式の集積機構が用いられている。
【0021】
下部ユニット14には、上部搬送路17に接続された下部搬送路20、およびこの上部搬送路17から下部搬送路20に搬送されてくる紙幣を収納する金種別の紙幣収納部21および回収用の紙幣回収部22が配設されている。
【0022】
一時保留部19、紙幣収納部21および紙幣回収部22は、紙幣を1枚ずつ分離状態で収納し、収納した紙幣を1枚ずつ繰り出す紙幣収納繰出装置23で構成されている。この紙幣収納繰出装置23には、1本のテープを用いたテープ収納式(テープ一重巻き取り式)が採用されている。
【0023】
なお、上部搬送路17および下部搬送路20で搬送する紙幣を分岐または合流する各位置には、紙幣をスムーズに分岐または合流させる図示しない切換機構が配置されている。
【0024】
また、本実施の形態において、紙幣処理機11で取り扱う紙幣の搬送方向は、紙幣の長手方向に対して直交する短手方向である。なお、紙幣の搬送方向を、紙幣の長手方向の向きとしても同様に処理できる。
【0025】
そして、紙幣処理機11の入金処理時には、入金口15に例えば複数枚一括投入された紙幣を1枚ずつ上部搬送路17に送り込み、識別部18で識別する。識別部18で正常と識別された紙幣を一時保留部19に搬送して一時保留する。また、入金口15に投入された紙幣の一時保留までの処理が完了した後、収納が指令されると、一時保留部19に一時保留していた紙幣を1枚ずつ上部搬送路17に繰り出し、識別部18で識別した後、下部搬送路20に搬送し、該当する金種の紙幣収納部21に搬送して収納する。なお、一時保留部19への収納順を記憶しておけば、識別部18による識別を省略することもできる。また、返却が指令されると、一時保留部19に一時保留していた紙幣を1枚ずつ上部搬送路17に繰り出し、出金口16に搬送して返却する。
【0026】
紙幣処理機11の出金処理時には、出金該当金種の紙幣収納部21に収納している紙幣を、1枚ずつ下部搬送路20に繰り出し、下部搬送路20から上部搬送路17に搬送し、識別部18で識別する。識別部18で正常と識別された紙幣を出金口16に搬送して出金する。
【0027】
次に、図1ないし図6に、紙幣収納部21の1つを構成する紙幣収納繰出装置23を示す。紙幣収納繰出装置23は、両側の側板30およびこれら側板30を連結する複数の連結部材31を含む直方体形状のフレーム32を備えている。
【0028】
このフレーム32の一面は、下部搬送路20に対向して下部搬送路20の一部を構成する通路面33として形成されている(図7および図8参照)。この通路面33には、下部搬送路20に対して紙幣34を出し入れする出入口35が開口形成されている。
【0029】
フレーム32の両側板30間には、テープ36の一端が取り付けられたドラム37、テープ36の他端が取り付けられたリール38、下部搬送路20内を搬送する紙幣34を出入口35に取り込んだり出入口35から下部搬送路20に繰り出す紙幣を案内する分岐レバー39、出入口35に接続された紙幣搬送用の搬送機構40、およびこの搬送機構40とドラム37の周面との間でテープ36および紙幣34をガイドする揺動可能なガイド体41などが配設されている。
【0030】
ドラム37は側板30の略中央域に配置され、リール38は出入口35および搬送機構40の側部に並んで配置され、ガイド体41はドラム37とリール38との間に揺動可能に配置されている。
【0031】
搬送機構40により、出入口35からドラム37へ向けた方向に沿って延びていて出入口35とガイド体41とを接続する固定通路42が形成されている。ガイド体41には、テープ36および紙幣34をガイドするガイド通路43が形成されている。このガイド通路43は、ガイド体41が揺動するので揺動通路44として構成されている。
【0032】
そして、紙幣収納時には、出入口35から紙幣34を取り込み、搬送機構40およびガイド体41を通じてドラム37へ搬送し、ドラム37に巻き取るテープ36とともに紙幣34を巻き取って収納し、また、紙幣繰出時には、リール38へのテープ36の巻き取りにより、つまりドラム37からのテープ36の巻き戻しにより、ドラム37から紙幣34をガイド体41に巻き戻し、搬送機構40を通じて出入口35に繰り出すように構成されている。
【0033】
また、テープ36は、その幅が、紙幣34の搬送方向に対して交差する幅つまり紙幣34の長手方向の幅(以下、単に、紙幣34の幅という)より小さく形成されている。テープ36は、2本用いられ、ドラム37およびリール38の軸方向に間隔を開けて並列に配置されている。そのため、2本のテープ36は紙幣34の幅方向の2箇所を押さえた状態でドラム37に巻き取られ、巻き取り状態では2本のテープ36間および2本のテープ36の両側から紙幣34の幅方向の中央部分および両側部分が露出する状態となる。
【0034】
テープ36は、所定量以上の光透過性を有する例えば透明なフィルム材料で形成されており、ドラム37に取り付けられる一端域にはドラム37からの巻き戻し限度を検知するための所定量以上の光透過性を有さない例えば不透明部が設けられ、リール38に取り付けられる他端域にはドラム37への巻き取り限度を検知するための所定量以上の光透過性を有さない例えば不透明部が設けられている。これら不透明部は、例えば不透明なシールで構成され、2本のテープ36のそれぞれに貼り付けられている。
【0035】
なお、ドラム37およびリール38に巻き取った際に内径側となるテープ36の面を第1の面36aと呼び、外径側となる面を第2の面36bと呼ぶ。
【0036】
また、ドラム37は、リール38に比べて大径の円筒状で、両側板30に回転自在に軸支されたドラム軸47を中心として固定位置で円周方向に回転可能としている。ドラム37の内側にはドラム37を回転させるモータ48が配置され、このモータ48が一側の側板30に取り付けられている。
【0037】
リール38は、両側板30に回転可能に軸支されたリール軸49にトルクリミッタ50を介して取り付けられ、リール軸49を中心として固定位置で円周方向に回転可能としている。
【0038】
一側の側板30の外側には、ドラム37からリール38に回転駆動力を伝達する伝達機構が配設されているとともに、ドラム37の回転量を検知する回転量検知部51が配設されている。伝達機構は、リール38の巻き取り方向にはリール軸49に回転駆動力を伝達し、リール38の巻き戻し方向にはリール軸49に回転駆動力を伝達しないワンウェイクラッチを備えている。
【0039】
そして、紙幣収納時に、モータ48でドラム37を巻き取り方向に回転駆動する際には、ワンウェイクラッチによってリール38に回転駆動力が伝達されず、ドラム37に巻き取られるテープ36がトルクリミッタに抗してリール38から引き出される。また、紙幣繰出時に、モータ48がドラム37を巻き戻し方向に回転駆動する際には、ワンウェイクラッチを介してリール38に回転駆動力が伝達され、リール38が巻き取り方向に回転する。このとき、リール38でテープ36を巻き取る速度がドラム37からテープ36を巻き戻す速度よりも常に速くなるように、トルクリミッタ50を介してリール38へ回転駆動力を伝達することにより、リール38でテープ36をたるみなく巻き取れるようになっている。
【0040】
また、分岐レバー39は、レバー軸53を支点として揺動可能とし、ソレノイドの駆動により下部搬送路20に対して進退するようになっている。そして、分岐レバー39が下部搬送路20に進出することにより、下部搬送路20内を搬送する紙幣34を出入口35に取り込んだり紙幣34を出入口35から下部搬送路20に繰り出し、一方、分岐レバー39が下部搬送路20から退避することにより、下部搬送路20内を搬送する紙幣34の通過を許容するようになっている。
【0041】
また、搬送機構40は、一対のベルト55a,55b、およびこれらベルト55a,55bを固定通路42および揺動通路44の両側に沿って回転可能に張設するとともにベルト55a,55bの表面を互いに接触させる複数のプーリ56a,56b,57a,57b,58を備えている。複数のプーリ56a,56b,57a,57b,58のうち、固定通路42側に配置されるプーリ56a,56bは、出入口35の両側で、両側の側板30に対して固定位置で回転可能に軸支され、また、揺動通路44側に配置されるプーリ57a,57bは、ガイド体41に回転可能に軸支されていてガイド体41と一緒に揺動し、また、一方のベルト55aの中間部に配置されるプーリ58は、出入口35よりドラム37に寄った位置で、両側の側板30に対して固定位置で回転可能に軸支されている。
【0042】
プーリ58のプーリ軸59は、揺動するガイド体41の支点41aとなっている。出入口35から支点41a付近までが固定通路42として形成され、支点41a付近からガイド体41内が揺動通路44として形成されている。固定通路42には、紙幣34をガイドする固定ガイド60が配設されている。
【0043】
プーリ56bの軸にはギヤ61が取り付けられ、紙幣収納繰出装置23を紙幣処理機11に装着することにより、ギヤ61が紙幣処理機11に配置された駆動機構のギヤに噛合し、駆動機構からギヤ61を通じてベルト55bに回転駆動力が伝達される。ギヤ61からは伝達手段62を介してプーリ58のプーリ軸59に回転駆動力が伝達され、これにより、ベルト55aに回転駆動力が伝達される。
【0044】
また、ガイド体41は、第1のガイド部材64と第2のガイド部材65とを有し、これら第1のガイド部材64および第2のガイド部材65の両側が支持部材66によって一体に連結され、これら両側の支持部材66がプーリ軸59に揺動可能に支持されている。すなわち、ガイド体41が支点41aを中心として揺動可能に支持されている。
【0045】
第1のガイド部材64と第2のガイド部材65とが互いに対向する内面を通路面とし、これら通路面間にテープ36および紙幣34をガイドするガイド通路43が形成され、すなわち支点41aを中心として揺動する揺動通路44が形成されている。
【0046】
ガイド体41の支点41aは、出入口35からドラム37に向けて形成された固定通路42の端部(ドラム37寄りの端部)に位置されている。すなわち、図1(a)に示すように、ガイド体41の支点41aは、ドラム37の回転中心(ドラム軸47)とリール38の回転中心(リール軸49)との間を結ぶ仮想線L1に平行な領域A内であって、ドラム37の回転中心(ドラム軸47)から(第1の)仮想線L1に対して直交する(第2の)仮想線L2とリール38の回転中心(リール軸49)から仮想線L1に対して直交する(第3の)仮想線L3との間の領域A内に位置されている。さらに、ガイド体41の支点41aは、図1(b)に示すように、ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取り量が最大となる最大巻き取り状態での最大外径部37aより外で、かつ最大外径部37aとの距離がリール38の回転中心(リール軸49)との距離より小さい位置であるとともに最大外径部37aと出入口35との間の略中間位置に位置されている。
【0047】
図1(b)に示すように、ガイド体41の形状すなわち第1のガイド部材64および第2のガイド部材65の形状、ガイド通路43および揺動通路44の形状は、ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取り量が最大となる最大巻き取り状態での最大外径部37aに沿った湾曲形状に形成されている。
【0048】
第1のガイド部材64の支点41aとは反対の先端側には、第2のガイド部材65の支点41aとは反対の先端側より長く延長された延長部64aが形成されている。この第1のガイド部材64の延長部64aには、ドラム37に巻き取られるテープ36の接点Pよりも巻き取り方向の下流側で、2本のテープ36間を通じてドラム37またはドラム37に巻き取られた紙幣34に直接接触する接触ローラ67が配置されている。
【0049】
接触ローラ67は、第1の接触ローラ67aと第2の接触ローラ67bとから構成されている。第1の接触ローラ67aは、ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取り量が所定量より少ない巻き取り状態での外径が所定外径より小さいときに、ドラム37に巻き取られた紙幣34に接触する。第2の接触ローラ67bは、ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取り量が所定量より多い巻き取り状態での外径が所定外径より大きいときに、ドラム37に巻き取られた紙幣34に接触する。なお、これら第1の接触ローラ67aおよび第2の接触ローラ67bとも、ドラム37に巻き取られるテープ36の接点Pよりも巻き取り方向の下流側に接触する。
【0050】
ガイド体41の第2のガイド部材65とフレーム32との間には、ガイド体41がドラム37に向けて接近するように付勢する付勢手段としてのスプリング68が張設されている。このスプリング68の付勢により、接触ローラ67がドラム37側に常に押し付けられている。
【0051】
したがって、ガイド体41は、支点41aを中心として、ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取りおよび巻き戻しに応じて揺動するように構成されている。
【0052】
第2のガイド部材65の先端側には、各テープ36の位置に対応して、ドラム37からテープ36とともに巻き戻す紙幣34をドラム37の周面から剥がして揺動通路44に送り込む剥がし爪69が揺動可能に配置されている。剥がし爪69は、ドラム37へ向けて揺動して剥がし爪69の先端がテープ36に常に接触するようにスプリングなどで付勢されている。
【0053】
第2のガイド部材65の先端側の両側には、第2のガイド部材65の先端側の両側が斜めに切り欠かれ、ドラム37から巻き戻される紙幣34の両側部分が揺動通路44内に進入しやすいようにガイドするガイド部70が形成されている。
【0054】
また、第1のガイド部材64および第2のガイド部材65には、搬送機構40のプーリ57a,57bがそれぞれ回転可能に軸支されている。
【0055】
また、第1のガイド部材64には、リール38と揺動通路44との間でテープ36をガイドするガイドローラ72が回転可能に軸支されているとともに、リール38とガイドローラ72との間でテープ36をガイドするテープガイド73が取り付けられている。
【0056】
図3および図4に示すように、テープガイド73は、平板状の板で形成されており、各テープ36が挿通するガイド溝74が2箇所に形成され、これらガイド溝74の内縁にテープ36が摺動するガイド面75が形成されている。このガイド面75の中央にはリール38の軸方向と平行な直線面75aが形成され、この直線面75aの両側に湾曲面75bが形成されている。なお、これら湾曲面75bの両側にはリール38の軸方向に対して直交する規制面76が形成されている。ガイド面75の直線面75aの幅はテープ36の幅より小さく、テープ36の幅方向の位置が正常な場合には、テープ36の幅方向の両側が湾曲面75bに接触するように構成されている。そして、テープ36の幅方向の位置が正常な場合には、テープ36の幅方向の中央が直線面75aに接触するとともにテープ36の幅方向の両側が湾曲面75bに接触し、リール38に巻き取るテープ36の第1の面36aが凹面となるように、テープ36が幅方向に湾曲する。
【0057】
テープガイド73は、リール38でのテープ36の巻き取り量に応じてテープガイド73を移動させるテープガイド移動手段77によって支持されている。このテープガイド移動手段77では、テープガイド73に形成されたスライド溝78を通じて支持部材79を第1のガイド部材64側に取り付けることにより、テープガイド73をテープ36の面に直交する方向にスライド可能に支持している。テープガイド73と第1のガイド部材64との間には付勢手段としてのスプリング80が張設され、テープガイド73のガイド面75をテープ36に所定の押圧力で常に押圧するように構成されている。
【0058】
なお、第1のガイド部材64には、テープ36の一端域および他端域にそれぞれ設けられた不透明部を検知することにより、ドラム37からの巻き戻し限度およびドラム37への巻き取り限度を検知するテープエンド検知部82が配置されている。このテープエンド検知部82は、各テープ36毎に対応してそれぞれ配置されている。
【0059】
また、図1に示すように、第2のガイド部材65の先端部付近であって、ドラム37に対向する揺動通路44(ガイド通路43)の端部付近には、ガイドローラ72と揺動通路44(ガイド通路43)との間でテープ36および紙幣34をガイドするガイド機構84が配設されている。図5および図6に示すように、このガイド機構84は、2本のテープ36の位置に対応してそれぞれ個別に配設されており、第1のガイド部材64に配置される駆動ローラ85および伝達ローラ86と、第2のガイド部材65に配置される第1ないし第4の誘導ローラ87,88,89,90とを備えている。
【0060】
駆動ローラ85および伝達ローラ86は、周面が軸方向に平行なゴムローラで構成され、同軸で一体に回転するように設けられている。これら駆動ローラ85および伝達ローラ86は、第1のガイド部材64に取り付けられたローラ軸91によって回転可能に軸支され、第1のガイド部材64に形成された開口部から揺動通路44内に突出されている。ローラ軸91の両端には第1のガイド部材64に取り付けられた板ばね92が当接され、この板ばね92により駆動ローラ85および伝達ローラ86が揺動通路44内に突出するように付勢されている。そして、駆動ローラ85はテープ36の第2の面36bに接触して駆動力が伝達される位置に配置され、伝達ローラ86はテープ36の幅方向の外側に外れた位置であってテープ36より突出する紙幣34の側部部分に対応する位置に配置されている。
【0061】
第1ないし第4の誘導ローラ87,88,89,90は、第2のガイド部材65に回転可能に軸支されたローラ軸93によって同軸で一体に回転するように構成されている。第1、第2および第4の誘導ローラ87,88,90は、周面にゴム製のオーリングを取り付けたゴムローラで構成され、第3の誘導ローラ89は周面が軸方向に平行なゴムローラで構成されている。第1の誘導ローラ87は、テープ36の幅方向の外側に外れた位置であってテープ36より突出する紙幣34の側部部分に対応する位置に配置され、伝達ローラ86に点接触されている。第2の誘導ローラ88は、テープ36の第1の面36aに点接触され、駆動ローラ85との間にテープ36を挟持している。第3の誘導ローラ89は、第2の誘導ローラ88の軸方向の両側に位置し、テープ36の第1の面36aに対して所定の隙間を開けて対向されている。第4の誘導ローラ90は、第1の誘導ローラ87がテープ36の幅方向に外れる側の位置に対して反対側の位置であって2本のテープ36間の紙幣34の中央部分に対応する位置に配置されている。なお、第3の誘導ローラ89は、テープ36を保持するものではないので、必ずしもゴムローラでなくてもよい。
【0062】
そして、ドラム37に対するテープ36の巻き取りおよび巻き戻し時に、テープ36の第2の面36bに接触する駆動ローラ85に移動するテープ36から駆動力が伝達され、この駆動ローラ85と一体に回転する伝達ローラ86から第1の誘導ローラ87に駆動力が伝達され、この第1の誘導ローラ87から第2ないし第4の誘導ローラ88,89,90に駆動力が伝達されるように構成されている。
【0063】
なお、ガイド機構84の駆動ローラ85と第2の誘導ローラ88との接触点および伝達ローラ86と第1の誘導ローラ87との接触点から、一対のベルト55a,55bの接触部分までの距離は、紙幣34の搬送方向の長さより短い寸法に設定されている。これにより、誘導通路44内の紙幣34はベルト55a,55bおよびガイド機構84の少なくとも一方には必ず保持された状態で搬送される。また、ガイド機構84の駆動ローラ85と第2の誘導ローラ88との接触点および伝達ローラ86と第1の誘導ローラ87との接触点から、ドラム37にテープ36が巻き取られる接点Pまでの距離は、紙幣34の搬送方向の長さより短い寸法に設定されている。これにより、ドラム37に対して巻き取りおよび巻き戻される紙幣34はドラム37およびガイド機構84の少なくとも一方には必ず保持された状態となる。
【0064】
また、ローラ軸93には、剥がし爪69が回転可能に取り付けられている。この剥がし爪69には、第1ないし第4の誘導ローラ87,88,89,90のそれぞれの間の隙間に入り込んで紙幣34をガイドする複数のリブ69aが設けられている。
【0065】
また、ガイド体41には、揺動通路44内のテープ36とともに紙幣34が搬送される領域でその紙幣34を検知する紙幣検知部95が設けられている。この紙幣検知部95は、光センサで構成され、紙幣34の通過時にセンサ光が遮光されることで紙幣34を検知する。
【0066】
また、図8に下部搬送路20とこの下部搬送路20に沿って配置される複数の紙幣収納部21である紙幣収納繰出装置23とを示す。下部搬送路20には上部搬送路17から搬送されてきて各紙幣収納部21に収納する紙幣34を検知するタイミングセンサ97が配置されている。
【0067】
なお、一時保留部19、紙幣収納部21および紙幣回収部22に用いられる紙幣収納繰出装置23は、基本的な構成は同じで、配置や向きに応じてレイアウトが異なっている。
【0068】
次に、紙幣収納繰出装置23の動作を説明する。
【0069】
まず、紙幣収納時の動作について説明する。
【0070】
図8において、下部搬送路20には、紙幣収納部21に収納する識別済みの紙幣34が上部搬送路17から搬送されてくる。
【0071】
下部搬送路20に搬送されてくる紙幣34をタイミングセンサ97で検知すると、紙幣34を収納する該当金種の紙幣収納部21である紙幣収納繰出装置23において、分岐レバー39が下部搬送路20に進出し、搬送されてくる紙幣34を出入口35に取り込む。
【0072】
このとき、紙幣処理機11の駆動機構により、全ての紙幣収納繰出装置23の搬送機構40が紙幣34を収納する方向に駆動されている。ただし、各紙幣収納繰出装置23のドラム37のモータ48は、紙幣34が紙幣収納繰出装置23内の所定の位置まで取り込まれないと駆動されない。
【0073】
出入口35に取り込まれた紙幣34は、搬送機構40のベルト55a,55b間に挟み込んで固定通路42からガイド体41内の揺動通路44に搬送する。
【0074】
下部搬送路20に搬送されてくる紙幣34をタイミングセンサ97で検知してから所定時間後に、紙幣34を収納する該当金種の紙幣収納繰出装置23のモータ48を紙幣収納方向に対応した方向へ駆動し、ドラム37を巻き取り方向に回転させ、このドラム37でテープ36を巻き取り始める。
【0075】
モータ48の回転は、リール軸49への伝達機構に伝達されるが、伝達機構のワンウェイクラッチによりリール軸49には伝達されない。そのため、リール軸49にトルクリミッタ50を介して取り付けられたリール38は巻き戻し方向に回転せず、ドラム37に巻き取られるテープ36にテンションがかかる。また、テープ36にかかるテンションがトルクリミッタ50の設定トルク値より大きくなると、トルクリミッタ50に滑りが生じてリール38が巻き戻し方向に回転する。したがって、リール38からは、一定のテンションがかかった状態でテープ36を巻き戻すことになる。
【0076】
テンションがかかった状態でリール38から巻き戻されたテープ36はテープガイド73を通じて揺動通路44内に移動する。このとき、図9(c)に示すように、テープガイド73のガイド面75に対してテープ36の幅方向の位置が正常な場合には、テープ36の幅方向の中央が直線面75aに接触するとともにテープ36の幅方向の両側が湾曲面75bに接触し、テープ36が幅方向に湾曲する。この状態で、テープ36を幅方向の両側に両側の湾曲面75bとの接触抵抗がかかり、テープ36の張力によってテープ36を中央に寄せる作用が働き、テープ36の幅方向の位置を正常な状態に保持する。仮に、図9(a)に示すように、テープ36が左側に片寄った場合、テープ36の左側と左側の湾曲面75bとの摩擦抵抗が増大することにより、図9(b)に示すように、摩擦抵抗の小さい右側へテープ36が移動し、図9(c)に示すように、テープ36の幅方向の位置が正常な状態に修正される。したがって、テープ36の幅方向の位置を正常な状態で、テープ36をドラム37に巻き取ることができる。
【0077】
そして、紙幣34の搬送方向先端がガイド機構84に到達すると、テープ36と紙幣34とを駆動ローラ85と第2の誘導ローラ88との間に挟み込み、これらテープ36および紙幣34を一緒にドラム37の外周面に向けて送り込む。また、テープ36から外れた紙幣34の両側部分を伝達ローラ86と第1の誘導ローラ87との間に挟み込み、ドラム37の外周面に向けて送り込む。さらに、テープ36から外れた紙幣34の中央部分を第4の誘導ローラ90でドラム37の外周面に向けて送り込む。さらに、第2の誘導ローラ88の軸方向の両側に配置した第3の誘導ローラ89により、第2の誘導ローラ88で送られるテープ36および紙幣34をガイドする。
【0078】
テープ36がドラム37の外周面に接する接点Pでテープ36とドラム37の外周面との間に紙幣34を挟み込み、テープ36とともに紙幣34をドラム37に巻き取って収納する。
【0079】
そして、ドラム37に巻き取って収納していく紙幣34の通過を紙幣検知部95で検知すると、モータ48を停止させてドラム37の回転を停止させ、1枚の紙幣34の収納を完了する。
【0080】
続けて、次に収納する紙幣34を紙幣検知部95が検知することにより、モータ48を紙幣収納方向に対応した方向へ再び回転駆動し、上述したような収納動作を繰り返す。
【0081】
このような制御をすることにより、適切な紙幣間隔をあけて紙幣34をドラム37に巻き取って収納することができる。
【0082】
また、ドラム37の接点Pよりも巻き取り方向の下流側で、接触ローラ67が2本のテープ36間で紙幣34に直接接触し、紙幣34をドラム37に押さえ付ける。図10に示すように(図10ではドラム37に複数枚の紙幣34を巻き取った状態を示す)、ドラム37にテープ36で紙幣34を巻き取ると、テープ36が接触する紙幣34の部分が締め付けられるが、テープ36が接触する以外の紙幣34の部分が膨みやすく、この紙幣34の膨らんだ部分でドラム37の巻き取り外径が大きくなる。紙幣34の膨らんだ部分に接触ローラ67が接触することにより、ドラム37の正確な巻き取り外径に応じて、ドラム37の巻き取り外径とガイド体41の揺動角度との関係を適切に保つことができ、しかも、紙幣34の膨らみをある程度押さえることができる。
【0083】
また、図1(a)にはドラム37におけるテープ36の最小巻き取り状態(紙幣34の未収納状態)、図1(b)にはドラム37におけるテープ36の最大巻き取り状態(紙幣34の最大量収納状態)を示す。
【0084】
図1(a)に示すように、ドラム37におけるテープ36の最小巻き取り状態では、ガイド体41がテープ36が巻き取られているリール38から離反するとともにドラム37の巻き取り空間に侵入してリール38よりもドラム37に接近した状態となっている。接触ローラ67のうち、第1の接触ローラ67aがドラム37に接触し、ドラム37の巻き取り外径とガイド体41の揺動角度との関係を適切に保っている。
【0085】
ドラム37にテープ36および複数枚の紙幣34を巻き取っていくと、ドラム37におけるテープ36の巻き取り状態での外径が大きくなる。ドラム37におけるテープ36の巻き取り状態での外径が大きくなることにより、接触ローラ67がドラム37の外径方向へ押され、ガイド体41が支点41aを中心にスプリング68の付勢に抗してドラム37側からリール38側へ向けて揺動する。
【0086】
図1(b)に示すように、ドラム37におけるテープ36の最大巻き取り状態に近付くと、ガイド体41がリール38の巻き取り空間に侵入してドラム37よりもリール38に接近した状態となる。接触ローラ67のうち、第2の接触ローラ67bがドラム37に接触し、ドラム37の巻き取り外径とガイド体41の揺動角度との関係を適切に保つ。
【0087】
なお、ドラム37へのテープ36の巻き取り始めからのモータ48の回転量を回転量検知部51で検知しているため、このモータ48の回転量に基づいてドラム37の外径を判断し、ドラム37の外径部分の回転速度が一定になるように、つまり紙幣34の収納速度が一定になるように、モータ48を制御する。このモータ48の回転量に基づいて、テープ巻き取り量または紙幣収納量が最大となる満杯状態を判断し、紙幣34の収納を停止するように制御する。
【0088】
次に、紙幣繰出時の動作について説明する。
【0089】
紙幣繰出時には、紙幣処理機11の駆動機構により、全ての紙幣収納繰出装置23の搬送機構40が紙幣34を繰り出す方向に駆動されている。
【0090】
複数の紙幣収納繰出装置23のうち、繰り出す種類の紙幣34を収納している紙幣収納繰出装置23のドラム37のモータ48が順番に駆動され、1つの金種ずつ下部搬送路20に繰り出す。
【0091】
紙幣収納繰出装置23のモータ48を紙幣繰出方向に対応した方向へ回転駆動することにより、ドラム37が巻き戻し方向に回転し、このドラム37からテープ36を巻き戻し始める。
【0092】
同時に、モータ48の回転を伝達機構およびワンウェイクラッチを介してリール軸49に伝達し、リール軸49とともにトルクリミッタ50を介してリール38が巻き取り方向に回転し、リール38でテープ36を巻き取り始める。
【0093】
このとき、リール38とドラム37とのテープ巻き取り量の比にかかわらず、リール38によるテープ巻き取り速度がドラム37からのテープ巻し戻し速度より速く、リール38で巻き取るテープ36にテンションがかかる。
【0094】
テープ36にかかるテンションがトルクリミッタ50の設定トルク値より大きくなると、トルクリミッタ50に滑りが生じ、一定のトルクがかった状態でリール38がリール軸49よりも遅い回転速度で同じテープ巻き取り方向に回転する。したがって、リール38には、一定のテンションがかかった状態でテープ36を巻き取ることになる。
【0095】
そして、ドラム37からのテープ36の巻き戻しにより、テープ36と一緒に紙幣34を巻き戻す。ドラム37から巻き戻す紙幣34を剥がし爪69でドラム37の周面から確実に剥がし、テープ36と剥がし爪69との間を通じてガイド機構84に送り込む。
【0096】
ガイド機構84では、テープ36と紙幣34とを駆動ローラ85と第2の誘導ローラ88との間に挟み込み、これらテープ36および紙幣34を一緒に揺動通路44内に送り込む。また、テープ36から外れた紙幣34の両側部分を伝達ローラ86と第1の誘導ローラ87との間に挟み込み、揺動通路44内に送り込む。さらに、テープ36から外れた紙幣34の中央部分を第4の誘導ローラ40で揺動通路44内に送り込む。さらに、第2の誘導ローラ88の軸方向の両側に配置した第3の誘導ローラ89により、第2の誘導ローラ88で送られるテープ36および紙幣34をガイドする。
【0097】
このドラム37からの紙幣34の巻き戻し時において、図11(a)に示すように、テープ36から外れた紙幣34の側部部分において紙幣34の巻き戻し方向先端に破れている破れ部分34aがあると、その紙幣34の破れ部分34aがガイド体41の揺動通路44に入らずにガイド体41の外側に引っ掛かり、紙幣34の破れがさらに大きくなるおそれがある。また、紙幣34が大きく破れることなく繰り出されたとしても、搬送経路で紙幣34が引っ掛かり、詰まりが発生しやすい問題がある。なお、紙幣34の破れ部分34aは、第1のガイド部材64の延長部64aがあるため、その延長部64a側には紙幣34の面から突出しないが、第2のガイド部材65側は空間となっており、ドラム37に巻き付けられていた巻き癖がついていることから、第2のガイド部材65側に紙幣34の面から突出しやすい。
【0098】
第2のガイド部材65の端部には、テープ36の幅方向に外れた位置に、巻き戻し方向に回転駆動されている第1の誘導ローラ87が配置されているため、図11(b)(c)に示すように、紙幣34の破れ部分34aの面が第1の誘導ローラ87に接触した場合には、第1の誘導ローラ87で紙幣34の破れ部分34aを巻き戻し方向とは反対側に強制的に折り畳み、第1の誘導ローラ87と伝達ローラ86との間に紙幣34の破れ部分34aを挟み込んで折り、揺動通路44内に送り込む。または、図11(d)(e)に示すように、紙幣34の破れ部分34aの先端が第1の誘導ローラ87に接触した場合には、第1の誘導ローラ87で紙幣34の破れ部分34aの先端を巻き戻し方向に強制的に送り、第1の誘導ローラ87と伝達ローラ86との間に挟み込んで、揺動通路44内に送り込む。
【0099】
さらに、第2のガイド部材65の端部には、テープ36の幅方向に外れた位置に、巻き戻し方向に回転駆動されている第4の誘導ローラ90が配置されているため、紙幣34の中央部分に破れている部分があっても、第1の誘導ローラ87と同様に紙幣34の破れている部分を揺動通路44内に送り込むことができる。
【0100】
したがって、ドラム37から巻き戻す紙幣34の巻き戻し方向先端が破れていても、その紙幣34の破れている部分を揺動通路44に誘導でき、紙幣34の破れを大きくしたり、搬送経路で紙幣34が詰まるのを防止できる。
【0101】
また、ドラム37から巻き戻して揺動通路44内を搬送するテープ36と紙幣34のうち、テープ36はガイドローラ72を介して揺動通路44から引き出してリール38に巻き取り、紙幣34は一対のベルト55a,55b間に挟み込んで保持し、出入口35に搬送して下部搬送路20に繰り出す。
【0102】
また、ガイドローラ72を介して揺動通路44から引き出されるテープ36はテープガイド73を通じてリール38に巻き取る。このとき、図9(c)に示すように、テープガイド73のガイド面75に対してテープ36の幅方向の位置が正常な場合には、テープ36の幅方向の中央が直線面75aに接触するとともにテープ36の幅方向の両側が湾曲面75bに接触し、テープ36が幅方向に湾曲する。この状態で、テープ36を幅方向の両側に両側の湾曲面75bとの接触抵抗がかかり、テープ36の張力によってテープ36を中央に寄せる作用が働き、テープ36の幅方向の位置を正常な状態に保持する。仮に、図9(a)に示すように、テープ36が左側に片寄った場合、テープ36の左側と左側の湾曲面75bとの摩擦抵抗が増大することにより、図9(b)に示すように、摩擦抵抗の小さい右側へテープ36が移動し、図9(c)に示すように、テープ36の幅方向の位置が正常な状態に修正される。したがって、テープ36の幅方向の位置を正常な状態で、テープ36をリール38に巻き取ることができる。
【0103】
さらに、テープガイド73のガイド面75がリール38に巻き取るテープ36の第1の面36aが凹面となるように湾曲させるため、テープ36が幅方向にずれたままリール38に達したとしても、テープ36のずれた側が先にリール38の幅内に接地することで、そのテープ36のずれた側から反対側にリール38との接地点が移行していくため、テープ36をリール38の幅内に正常に巻き取ることができる。
【0104】
そして、紙幣34を繰り出す枚数が1枚であれば、繰り出す紙幣34の通過を紙幣検知部95で検知した後に、次回に繰り出す紙幣34の繰り出し方向の先端を紙幣検知部95で検知すると、モータ48を停止させて、ドラム37の回転を停止させる。これにより、次回に繰り出す紙幣34の繰り出し方向の先端を揺動通路44内の所定の繰り出し待機位置に停止させ、次回の紙幣34の繰り出し時に、紙幣34を迅速に繰り出すことができる。
【0105】
また、複数枚の紙幣34を繰り出す場合には、繰り出し枚数分の紙幣34の通過を紙幣検知部95で検知するまで、モータ48を連続して駆動し、最後に繰り出す紙幣34の通過を紙幣検知部95で検知した後に、次回に繰り出す紙幣34の繰り出し方向の先端を紙幣検知部95で検知すると、モータ48を停止し、複数枚の紙幣34の繰り出しを完了する。
【0106】
また、ドラム37からテープ36を巻き戻して紙幣34を繰り出していくと、ドラム37におけるテープ36の巻き取り状態での外径が小さくなる。ドラム37におけるテープ36の巻き取り状態での外径が小さくなることにより、スプリング68の付勢によりガイド体41が支点41aを中心にリール38側からドラム37側へ向けて揺動する。
【0107】
図1(a)に示すように、ドラム37におけるテープ36の最小巻き取り状態に近付くと、ガイド体41がドラム37の巻き取り空間に侵入してリール38よりもドラム37に接近した状態となる。接触ローラ67のうち、第1の接触ローラ67aが2本のテープ36間を通じてドラム37に巻き取られている紙幣34に直接接触し、ドラム37の正確な巻き取り状態の外径に応じて、ドラム37の巻き取り外径とガイド体41の揺動角度との関係を適切に保つ。
【0108】
なお、ドラム37からのテープ36の巻き戻し始めからのモータ48の回転量を回転量検知部51で検知しているため、このモータ48の回転量に基づいてドラム37の外径を判断し、ドラム37の外径部分の回転速度が一定になるように、つまり紙幣34の繰り出し速度が一定になるように、モータ48を制御する。
【0109】
以上のように、本実施の形態の紙幣収納繰出装置23では、ガイド体41の支点41aを、ドラム37の回転中心とリール38の回転中心との間を結ぶ仮想線Lに平行な領域A内であって、ドラム37の回転中心から仮想線L1に対して直交する仮想線L2とリール38の回転中心から仮想線L1に対して直交する仮想線L3との間の領域A内に配置したため、ドラム37とリール38との間でのガイド体41の回動角度を大きく取ることができ、ドラム37およびリール38の巻き取り空間を有効利用して、紙幣34の収納枚数を増加できる。
【0110】
例えば、ガイド体41の支点41aを領域Aより外で出入口35側に配置した場合、ガイド体41がリール38に干渉して、ガイド体41の回動角度を大きく取ることができずない。それに対して、ガイド体41の支点41aを領域A内に配置することにより、ドラム37とリール38との間でのガイド体41の回動角度を大きく取ることができる。
【0111】
出入口35からドラム37に向けて固定通路42を設け、この固定通路42側に位置する支点41aを中心として揺動する揺動通路44を設けたため、揺動通路44の支点41aを出入口35以外の任意の位置に配置できるようになることで、ドラム37とリール38との間での揺動通路44の回動角度を大きく取ることができ、ドラム37およびリール38の巻き取り空間を有効利用して、紙幣34の収納枚数を増加できる。
【0112】
ガイド体41および揺動通路44の支点41aを、ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取り量が最大となる最大巻き取り状態での最大外径部37aより外で、かつ最大外径部37aとの距離がリール38の回転中心との距離より小さい位置であるとともに最大外径部37aと出入口35との間の略中間位置に位置したため、ガイド体41および揺動通路44の回動角度を大きく取ることができ、ドラム37およびリール38の巻き取り空間を有効利用して、紙幣34の収納枚数を増加できる。
【0113】
ガイド体41および揺動通路44が、ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取り量が最大となる最大巻き取り状態での最大外径部37aに沿った湾曲形状に形成されているため、ガイド体41および揺動通路44の回動角度を大きく取ることができ、ドラム37およびリール38の巻き取り空間を有効利用して、紙幣34の収納枚数を増加できる。
【0114】
ガイド体41の接触ローラ67が、ドラム37に巻き取られたテープ36および紙幣34のいずれか一方でかつドラム37とテープ36との接点Pよりも巻き取り方向の下流側に接触するため、ガイド体41および揺動通路44の支点41aとドラム37側への接点Pとの距離を長くし、紙幣34の収納枚数が増加してドラム37によるテープ36および紙幣34の巻き取り量の最小と最大との差が大きくなっても、ドラム37の巻き取り外径とガイド体41の揺動角度との関係を常に適切に保ち、ドラム37に対する紙幣34の巻き取りおよび巻き戻しを確実にできる。特に、ドラム37の巻き取り外径が変化しても、そのドラム37の巻き取り状態の外周面に対して、ガイド体41に設けられている剥がし爪69の先端の角度の変化を少なくでき、ドラム37からの紙幣34の巻き戻しを確実にできる。
【0115】
また、ガイド体41の接触ローラ67がドラム37にテープ36で巻き取られた紙幣34に直接接触するため、ドラム37の正確な巻き取り外径に応じて、ドラム37の巻き取り外径とガイド体41の揺動角度との関係を常に適切に保ち、ドラム37に対する紙幣34の巻き取りおよび巻き戻しを確実にできる。
【0116】
接触ローラ67が、ドラム37に巻き取られるテープ36の接点Pよりも巻き取り方向の下流側に接触するため、ドラム37にテープ36で紙幣34が巻き取られてから、その紙幣34に接触ローラ67が接触することになり、接触ローラ67との接触で紙幣34がずれるのを防止できる。
【0117】
接触ローラ67が、ドラム37の軸方向に間隔を開けて巻き取られる2本のテープ36の間で紙幣34に接触するため、2本のテープ36の締め付けのばらつきで紙幣34がずれるのを接触ローラ67で押さえることができるとともに、2本のテープ36の間で紙幣34の膨らむ部分を接触ローラ67で押圧し、紙幣34の膨らみを抑制することができる。
【0118】
ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取り量が所定量より少ない巻き取り状態での外径が所定外径より小さいときに、接触ローラ67の第1の接触ローラ67aがドラム37に巻き取られた紙幣34に接触し、また、ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取り量が所定量より多い巻き取り状態での外径が所定外径より大きいときに、接触ローラ67の第2の接触ローラ67bがドラム37に巻き取られた紙幣34に接触するため、ドラム37の巻き取り量が変化しても、ドラム37の巻き取り外径とガイド体41の揺動角度との関係を常に適切に保ち、ドラム37に対する紙幣34の巻き取りおよび巻き戻しを確実にできる。
【0119】
特に、剥がし爪69の先端はテープ36との摩擦で磨耗していくため、ドラム37の巻き取り外径が大きくなると、剥がし爪69の先端がドラム37の巻き取り状態の外面との角度が小さくなるため、剥がし爪69の先端とドラム37の巻き取り状態の外面との間に隙間が生じ、紙幣34を剥がし爪69の先端でドラム37から確実に剥がせなくなる場合がある。そのため、ドラム37の巻き取り外径が大きいときには、第2の接触ローラ67bがドラム37に巻き取られた紙幣34に接触することにより、剥がし爪69の先端がドラム37の巻き取り状態の外面との角度が小さくならないようにガイド体41を揺動させ、剥がし爪69の先端とドラム37の巻き取り状態の外面との間に隙間の発生を防止し、紙幣34を剥がし爪69の先端でドラム37から確実に剥がすことができる。
【0120】
なお、図10に2点鎖線にて接触ローラ67を示すように、接触ローラ67は、ドラム37の軸方向に間隔を開けて巻き取られる2本のテープ36より外側で紙幣34に接触するようにしてもよい。この場合にも、2本のテープ36から外れて膨らむ紙幣34の外側部分を接触ローラ67で押圧し、紙幣34の膨らみを抑制することができる。この場合、テープ36より外側に外れた紙幣34の両側部分の片側だけに接触ローラ67を接触させるようにしてもよいし、両側に接触させるようにしてもよい。テープ36より外側に外れた紙幣34の両側部分の片側だけに接触ローラ67を接触させる場合でも、接触ローラ67が、ドラム37に巻き取られるテープ36の接点Pよりも巻き取り方向の下流側に接触することにより、ドラム37にテープ36で紙幣34が巻き取られてから、その紙幣34に接触ローラ67が接触することになるため、接触ローラ67との接触で紙幣34がずれるのを防止できる。また、接触ローラ67は、2本のテープ36の間とテープ36の両外側との両方で紙幣34に接触するようにしてもよい。
【0121】
また、ドラム37に対向するガイド通路43の端部側に、テープ36の第1の面36a側でテープ36の幅方向に外れた位置にドラム37に対して巻き取りおよび巻き戻すテープ36の移動方向に対応する方向に回転駆動される第1の誘導ローラ87が配置されているため、ドラム37から巻き戻す紙幣34の巻き戻し方向先端が破れていても、その紙幣34の破れている部分をガイド通路43に誘導でき、紙幣34の破れを大きくしたり、搬送経路で紙幣34が詰まるのを防止できる。
【0122】
第1の誘導ローラ87と同軸で一体に回転しテープ36の第1の面36aに接触する第2の誘導ローラ88を備えるとともに、テープ36の第2の面36bに接触して第2の誘導ローラ88との間にテープ36を挟持しテープ36から駆動力が伝達される駆動ローラ85を備え、駆動ローラ85から第1の誘導ローラ87に駆動力を伝達するため、テープ36の駆動力で第1の誘導ローラ87を回転駆動できる。
【0123】
テープ36の幅方向に外れた位置に駆動ローラ85と同軸で一体に回転する伝達ローラ86を備え、この伝達ローラ86が第1の誘導ローラ87に接触するため、伝達ローラ86により駆動ローラ85から第1の誘導ローラ87に駆動力を伝達することができるとともに、第1の誘導ローラ87と伝達ローラ86との間で紙幣34の巻き戻し方向先端の破れている部分を強制的に折り畳み、ガイド通路43に誘導でき、紙幣34の破れを大きくしたり、搬送経路で紙幣が詰まるのを防止できる。
【0124】
第1の誘導ローラ87が伝達ローラ86と点接触するため、ドラム37に対して巻き取りおよび巻き戻す紙幣34が蛇行するのを防止できるとともに紙幣34のしわや膨らみを伸ばしやすくできる。
【0125】
第2の誘導ローラ88がテープ36と点接触するため、ドラム37に対して巻き取りおよび巻き戻すテープ36が蛇行するのを防止できる。また、ドラム37に対して巻き取りおよび巻き戻す紙幣34が蛇行するのを防止できるとともに紙幣34のしわや膨らみを伸ばしやすくできる。
【0126】
第1の誘導ローラ87と同軸で一体に回転しテープ36の第1の面36aをガイドする第3の誘導ローラ89を備えているため、テープ36を確実にガイドできる。
【0127】
第1の誘導ローラ87がテープ36の幅方向に外れる側の位置に対して反対側の位置に第1の誘導ローラ87と同軸で一体に回転する第4の誘導ローラ90を備えているため、第1の誘導ローラ87および第4の誘導ローラ90により、テープ36の両側から外れた紙幣の部分において、紙幣34の巻き戻し方向先端が破れていても、紙幣34の破れている部分をガイド通路43に誘導でき、紙幣34の破れを大きくしたり、搬送経路で紙幣が詰まるのを防止できる。
【0128】
第1の誘導ローラ87および伝達ローラ86がゴムローラであるため、駆動力の伝達を確実にできるとともに、第1の誘導ローラ87と伝達ローラ86との間で紙幣34の巻き戻し方向先端の破れている部分を強制的に折り畳みやすくできる。
【0129】
第2の誘導ローラ88および第4の誘導ローラ90がゴムローラであるため、紙幣34の巻き戻し方向先端の破れている部分をガイド通路43に確実に誘導できる。
【0130】
また、テープガイド73のガイド面75によりドラム37とリール38との間でテープ36を幅方向に湾曲させるため、ドラム37とリール38との間で移動するテープ36の幅方向のずれを防止できるとともにずれが生じたとしても自動的に修正できる。
【0131】
テープガイド73のガイド面75がリール38に巻き取るテープ36の第1の面36aが凹面となるように湾曲させるため、テープ36が幅方向にずれていたとしても、テープ36のずれた側が先にリール38の幅内に接地することで、テープ36をリール38の幅内に正常に巻き取ることができる。
【0132】
テープガイド73のガイド面75が中央の直線面75aとこの直線面75aの両側から湾曲した湾曲面75bとを有するため、テープ36をガイド面75の中央に寄せる作用が生じ、テープ36の幅方向の位置を一定にできるとともに、テープ36が幅方向にずれたとしても自動的に修正することができる。
【0133】
テープガイド移動手段77がリール38でのテープ36の巻き取り量に応じてテープガイド73を移動させ、リール38でのテープ36の巻き取り量とテープガイド73の位置との関係を適切に保つことができる。
【0134】
テープガイド移動手段77のスプリング80によりテープガイド73のガイド面75をテープ36に押し付ける方向に付勢するため、テープ36の幅方向の位置を一定にできるとともに、テープ36が幅方向にずれたとしても自動的に修正することができる。
【0135】
なお、図12に示すように、ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取り量が所定量より多い巻き取り状態での外径が所定外径より大きいときに、ガイド体41の接触部材99がドラム37に巻き取られた紙幣34に接触するようにしてもよい。この接触部材99は、第1のガイド部材64と一体に形成してもよいし、第1のガイド部材64とは別に形成して第1のガイド部材64に取り付けるようにしてもよい。
【0136】
そして、ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取り量が所定量より少ない巻き取り状態での外径が所定外径より小さいときに、接触ローラ67がドラム37に巻き取られた紙幣に接触し、また、ドラム37へのテープ36および紙幣34の巻き取り量が所定量より多い巻き取り状態での外径が所定外径より大きいときに、ガイド体41の接触部材99がドラム37に巻き取られた紙幣34に接触するため、ドラム37の巻き取り量が変化しても、ドラム37の巻き取り外径とガイド体41の揺動角度との関係を常に適切に保ち、ドラム37に対する紙幣34の巻き取りおよび巻き戻しを確実にできる。
【0137】
また、第1の接触ローラ67aと第2の接触ローラ67bとに代えて、第1の接触ローラ67aと第2の接触ローラ67bとに相当する接触部材を第1のガイド部材64に設けてもよい。
【0138】
なお、前記実施の形態において、テープ36は、2本に限らず、1本でのみでも、ドラム37への紙幣34の巻き取りおよび巻き戻しを行うことができる。
【符号の説明】
【0139】
23 紙幣収納繰出装置
34 紙幣
36 テープ
37 ドラム
38 リール
73 テープガイド
75 ガイド面
75a 直線面
75b 湾曲面
77 テープガイド移動手段
80 付勢手段としてのスプリング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12