(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(a)液体脂肪成分が、周囲温度において大気圧下で液体である、動物又は植物起源の油、鉱物油、合成油、シリコーン油及び炭化水素からなる群から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
(b)固体脂肪成分が、周囲温度において大気圧下で固体である、動物又は植物起源の脂肪、鉱物脂、合成脂肪、シリコーン化合物及び炭化水素からなる群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
(c)12から17のHLB値を有する非イオン性界面活性剤が、12から17のHLB値を有する、ポリエトキシル化、ポリプロポキシル化又はポリグリセロール化されておりかつ少なくとも1つの脂肪鎖を有するアルコール、α-ジオール、及びアルキルフェノール;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのコポリマー;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールの縮合物;ポリエトキシル化脂肪アミド;ポリグリセロール化脂肪アミド;ソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;スクロースの脂肪酸エステル; 天然起源のエトキシル化油;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;(C6〜C24)アルキルポリグリコシド;N-(C6〜C24)アルキルグルカミン誘導体;アミンオキシド;並びにN-(C10〜C14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシドからなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
(c)12から17のHLB値を有する非イオン性界面活性剤が、12から17のHLB値を有する、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールの縮合物から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
(f)12未満のHLB値を有する非イオン性界面活性剤が、12未満のHLB値を有する、ポリエトキシル化、ポリプロポキシル化又はポリグリセロール化されておりかつ少なくとも1つの脂肪鎖を有するアルコール、α-ジオール、アルキルフェノール又は脂肪酸;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのコポリマー;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールの縮合物;ポリエトキシル化脂肪アミド;ポリグリセロール化脂肪アミド;ポリエトキシル化脂肪アミン;ソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;天然起源のエトキシル化油;スクロースの脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;C2〜C3ポリオールの脂肪酸モノ又はジエステル;(C6〜C24)アルキルポリグリコシド;N-(C6〜C24)アルキルグルカミン誘導体;アミンオキシド;並びにN-(C10〜C14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシドからなる群から選択される、請求項11又は12に記載の化粧用組成物。
(f)12未満のHLB値を有する非イオン性界面活性剤が、12未満のHLB値を有する、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールの縮合物から選択される、請求項11から13のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明者らは鋭意検討の結果、アンモニア以外のアルカリ剤を含み、他の化粧用組成物と組み合わせて使用することができるケラチン繊維を酸化するための化粧用組成物を改善して、ケラチン繊維をカラーリングする又は脱色する又はパーマをかける美容性能を向上させることができることを見出した。
【0029】
本発明によれば、毛髪等のケラチン繊維を酸化するための化粧用組成物の改善は、化粧用組成物中の成分の種類及び量の特定の条件によって達成することができる。
【0030】
したがって、本発明の化粧用組成物は、
(a)少なくとも1種の液体脂肪成分;
(b)少なくとも1種の固体脂肪成分;
(c)12から17のHLB値を有する少なくとも1種の非イオン性界面活性剤;
(d)少なくとも1種の両性界面活性剤;及び
(e)少なくとも1種の酸化剤
を含み、
(a)液体脂肪成分及び(b)固体脂肪成分の全量が、組成物の全重量に対して、30から60重量%であり、
(a)液体脂肪成分の量/(b)固体脂肪成分の量の重量比Aが3以下であり、
(b)固体脂肪成分の量が、組成物の全重量に対して、10から20重量%であり、
(c)12から17のHLB値を有する非イオン性界面活性剤の量が、組成物の全重量に対して、0.01から2.5重量%である、
ことを特徴とする。
【0031】
以下に、本発明の化粧用組成物を更に詳細に説明する。
【0032】
(1)脂肪成分
本発明の化粧用組成物は、少なくとも1種の液体脂肪成分及び少なくとも1種の固体脂肪成分を含む。
【0033】
ここで、「液体」及び「固体」は、脂肪成分がそれぞれ、周囲温度(25℃)において大気圧(760mmHg又は10
5Pa)下で、液体若しくはペースト(非固体)又は固体の形態であることを意味する。
【0034】
本発明の範囲において、脂肪成分は、ポリアルコキシル化(ポリエトキシル化又はポリオキシプロピレン化)、ポリグリセロール化化合物、及び、モノ又はジグリセリド等の界面活性剤とは異なることに留意しなければならない。
【0035】
液体脂肪成分は、それらが周囲温度において大気圧下で液体であるという条件で、動物又は植物起源の油、鉱物油、動物又は植物油以外のエステル油及び人工トリグリセリド等の合成油、シリコーン油並びに炭化水素、特に脂肪族炭化水素からなる群から選択することができる。これらの油は揮発性であっても又は不揮発性であってもよい。
【0036】
固体脂肪成分は、それらが周囲温度において大気圧下で固体であるという条件で、動物又は植物起源の脂肪、鉱物脂、動物又は植物脂以外の脂肪エステル及び人工トリグリセリド等の合成脂肪、シリコーン化合物並びに炭化水素、特に脂肪族炭化水素からなる群から選択することができる。
【0037】
炭化水素油の例として、例えば、直鎖又は分枝炭化水素、例えば、鉱物油(例えば、流動パラフィン)、パラフィン、ワセリン又はペトロラタム、ナフタレン等;水添ポリイソブテン、イソエイコサン及びデセン/ブテンコポリマー;並びにそれらの混合物を挙げることができる。
【0038】
シリコーン油の例として、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の直鎖オルガノポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状オルガノポリシロキサン;及びそれらの混合物を挙げることができる。
【0039】
植物油の例として、例えば、亜麻仁油、ツバキ油、マカダミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボカド油、サザンカ油、ヒマシ油、紅花油、ホホバ油、ヒマワリ油、アーモンド油、菜種油、ゴマ油、ダイズ油、ピーナッツ油、及びそれらの混合物を挙げることができる。
【0040】
動物油の例として、例えば、スクアレン及びスクアランを挙げることができる。
【0041】
エステル油の例として、例えば、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、ヘキサン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸エチル、オクタン酸セチル、オクタン酸オクチルドデシル、ネオペンタン酸イソデシル、プロピオン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル、オクタン酸2-エチルヘキシル、カプリル酸/カプリン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、ラウリン酸イソヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸イソデシル、トリ(2-エチルヘキサン酸)グリセリル、テトラ(2-エチルヘキサン酸)ペンタエリスリチル(pentaerythrithyl tetra(2-ethylhexanoate))、コハク酸2-エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、及びそれらの混合物を挙げることができる。
【0042】
脂肪成分は、少なくとも1種の脂肪酸であってよい。2種以上の脂肪酸を使用してもよい。脂肪酸は、飽和又は不飽和であってよく、6から30個の炭素原子、特に9から30個の炭素原子を含有してもよい。脂肪酸は、より特定すれば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸及びイソステアリン酸から選ばれる。好ましくは、脂肪成分は脂肪酸ではない。
【0043】
脂肪成分は、少なくとも1種の高級アルコールであってよい。2種以上の高級アルコールを使用してもよい。
【0044】
「高級アルコール」という用語は本明細書において、任意の飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝C
8〜C
30脂肪アルコールを意味する。
【0045】
C
8〜C
30脂肪アルコールのうち、例えば、C
12〜C
22脂肪アルコールが使用される。これらのうち、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、リノレイルアルコール、ウンデシレニルアルコール、パルミトレイルアルコール、リノレニルアルコール、ミリスチルアルコール、アラキドニルアルコール及びエルシルアルコール並びにそれらの混合物を挙げることができる。一実施形態において、セチルアルコール、ステアリルアルコール又はそれらの混合物(例えば、セテアリルアルコール)並びにミリスチルアルコールを、固体脂肪成分として使用することができる。別の実施形態において、イソステアリルアルコールを、液体脂肪成分として使用することができる。
【0046】
脂肪成分は、ロウであってもよい。本明細書において「ロウ」は、脂肪化合物が室温(25℃)において大気圧(760mmHg)下で実質的に固体の形態であり、一般に35℃以上の融点を有することを意味する。ロウ状脂肪成分として、化粧品において一般的に使用されるロウを、単独で又はそれらを組み合わせて使用することができる。
【0047】
例えば、ロウは、カルナウバロウ、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライト、水添ホホバ油、New Phase Technologies社によって「Performalene 400 Polyethylene」という名称で販売されているワックス等のポリエチレンワックス、シリコーンワックス、例えば、Goldschmidt社によって「Abil Wax 9810」の名称で販売されている製品等のポリ(C
24〜C
28)アルキルメチルジメチルシロキサン、パーム脂、Kester Keunen社によって「Kester Wax K82H」の名称で販売されているC
20〜C
40アルキルステアレート、安息香酸ステアリル、セラックロウ及びそれらの混合物から選ぶことができる。例えば、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、オゾケライト、水添ホホバ油及びポリエチレンワックスから選ばれるロウが使用される。少なくとも1つの態様において、ロウは、好ましくは、キャンデリラロウ及びオゾケライト及びそれらの混合物から選ばれる。
【0048】
本発明によれば、少なくとも1種の液体及び少なくとも1種の固体脂肪成分は、上記の脂肪化合物又は物質から選択される。
【0049】
本発明によれば、以下の条件(i)から(iii)が満たされるべきである。
【0050】
(i)液体脂肪成分及び固体脂肪成分の全量が、本発明の化粧用組成物の全重量に対して、30から60重量%、好ましくは40から55重量%である。
【0051】
(ii)固体脂肪成分の量は、本発明の化粧用組成物の全重量に対して、10から20重量%、好ましくは10から15重量%である。
【0052】
(iii)液体脂肪成分の量/固体脂肪成分の量の重量比Aは、3以下、好ましくは2.9以下である。
【0053】
上記の条件(i)から(iii)のいずれかが満たされない場合、本発明の組成物の美容性能(例えば、カラーリング又は脱色効率)は悪化する。
【0054】
(2)非イオン性界面活性剤
本発明の化粧用組成物は、12から17のHLB値を有する、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を含む。それらが12から17のHLB値を有する限り、2種以上の非イオン性界面活性剤を使用してもよい。
【0055】
12から17のHLB値を有する非イオン性界面活性剤は、それらが12から17のHLB値を有するという条件で、ポリエトキシル化、ポリプロポキシル化又はポリグリセロール化されており、少なくとも1つの脂肪鎖を有するアルコール、α-ジオール、又はアルキルフェノール;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのコポリマー;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールの縮合物;ポリエトキシル化脂肪アミド;ポリグリセロール化脂肪アミド;ソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;スクロースの脂肪酸エステル; 天然起源のエトキシル化油;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル; (C
6〜C
24)アルキルポリグリコシド;N-(C
6〜C
24)アルキルグルカミン誘導体;アミンオキシド;N-(C
10〜C
14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシドからなる群から選択されることが好ましい。
【0056】
これらの界面活性剤は、それ自体よく知られている化合物である(例えば、この点に関して、「Handbook of Surfactants」、M.R.Porter、Blackie&Son出版(グラスゴー及びロンドン)、1991年、116〜178頁を参照されたい)。したがって、それらの界面活性剤は、例えば、ポリエトキシル化、ポリプロポキシル化又はポリグリセロール化されており、例えば8から18個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪鎖を有するアルコール、α-ジオール、アルキルフェノール及び脂肪酸から選ぶことができ、エチレンオキシド又はプロピレンオキシド基の数は2から50までの範囲、及びグリセロール基の数は2から30までの範囲とすることが可能である。マルトース誘導体もまた挙げることができる。限定はしないが、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのコポリマー、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールの縮合物;例えば2から30molのエチレンオキシドを含むポリエトキシル化脂肪アミド、例えば1から5個の、例えば1.5から4個のグリセロール基を含むポリグリセロール化脂肪アミド;2から30molのエチレンオキシドを含む、ソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;スクロースの脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、(C
6〜C
24)アルキルポリグリコシド、N-(C
6〜C
24)アルキルグルカミン誘導体、アミンオキシド、例えば(C
10〜C
14)アルキルアミンオキシド又はN-(C
10〜C
14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシド;並びにそれらの混合物もまた挙げることができる。
【0057】
アルキルポリグルコシドは、6から24個の炭素原子、例えば8から16個の炭素原子を含み、1、2又は3個の糖単位を含む親水性(グルコシド)基を含むアルキル基を含んでもよい。これらのアルキルポリグルコシドのうち、限定はしないが、デシルグルコシド(C
9/C
11アルキルポリグルコシド(1.4))、例えばKao Chemicals社によってMydol10(登録商標)の名称で、Cognis社によってPlantaren2000UP(登録商標)の名称で、及びSeppic社によってOramix NS10(登録商標)の名称で販売されている製品等;カプリリル/カプリルグルコシド、例えば、Seppic社によってOramix CG110(登録商標)の名称で販売されている製品等;ラウリルグルコシド、例えば、Cognis社によってPlantaren1200N(登録商標)及びPlantacare1200(登録商標)の名称で販売されている製品等;並びにヤシ油アルキルグルコシド(cocoglucoside)、例えば、Cognis社によってPlantacare818/UP(登録商標)の名称で販売されている製品等を挙げることができる。
【0058】
マルトース誘導体は、例えば、欧州特許出願公開EP-A-566438において記載されているもの、例えば、O-オクタノイル-6'-D-マルトース等、又は他に、仏国特許第FR-2,739,556号において記載されているO-ドデカノイル-6'-D-マルトースである。
【0059】
ポリグリセロール化脂肪アルコールのうち、限定はしないが、ポリグリセロール化ドデカンジオール(3.5molのグリセロール)、Chimex社によってChimexane NF(登録商標)の名称で製造されている製品を挙げることができる。
【0060】
ポリエチレングリコールの脂肪酸エステルは、例えば、ポリエチレングリコールのグリセロール化エステル、例えば、混合物ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル/水添パーム油脂肪酸PEG-200グリセリル(CTFA名)、例えば、Degussa Care Specialties社による商品Rewoderm LI S80等から選ぶことができる。
【0061】
12から17のHLB値を有する非イオン性界面活性剤は、12から17のHLB値を有する、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールの縮合物から選択されることが好ましい。より好ましくは、縮合物は、8から30個の炭素原子を有する脂肪アルコールのポリエチレングリコール及び/又はポリプロピレングリコールエーテルである。
【0062】
12から17のHLB値を有する、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールの縮合物の例として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン-ポリオキシオプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレン-ポリオキシオプロピレンアルキルフェニルエーテルを挙げることができる。
【0063】
12から17のHLB値を有する非イオン性界面活性剤の例として、特に、ラウレス-9、PPG-2-デセス-10、ステアリン酸ポリグリセリル-6、セテス-12、イソステアリン酸PEG-12、ステアリン酸グリセリル/ステアリン酸PEG-40、イソステアリン酸PEG-15グリセリル、オクチルドデセス-16、ジラウリン酸PEG-20、ジイソステアリン酸PEG-30グリセリル、PEG-40水添ヒマシ油、PEG-40ヒマシ油、トリイソステアリン酸PEG-50グリセリル、トリオレイン酸PEG-50グリセリル、ラウリン酸PEG-50水添ヒマシ油、ソルビタンココエート、ラウレス-10、イソステアレス-15、オレス-15、ステアレス-15、デシルテトラデセス-20、コレス-20、水添ダイマージリノレス-30、PCAイソステアリン酸PEG-60水添ヒマシ油、ステアリン酸PEG-15グリセリル、ベヘネス-20、PPG-2デセス-12、イソセテス-15、セテス-15、オクチルドデセス-20、コレス-24、PEG-50水添ヒマシ油、PEG-50ヒマシ油、トリイソステアリン酸PEG-60グリセリル、トリオレイン酸PEG-60グリセリル、ラウリン酸PEG-60水添ヒマシ油、ラウレス-12、PPG-2デセス-15、セテス-17、イソステアレス-20、オレス-20、ステアレス-20、イソステアリン酸PEG-20グリセリル、デシルテトラデセス-25、水添ダイマージリノレス-40、ラウリン酸PEG-12、ラウレス-15、イソセテス-20、セテス-20、イソステアリン酸PEG-20、ステアリン酸PEG-20、ステアリン酸PEG-20グリセリル、オレス-23、ポリソルベート80、オクチルドデセス-25、イソステアリン酸PEG-25グリセリル、ステアリン酸グリセリル/ステアリン酸PEG-100、ベヘネス-30、コレス-30、PEG-60水添ヒマシ油、PPG-2デセス-20、イソステアレス-25、ステアレス-25、PCAイソステアリン酸グリセレス-25、ジイソステアリン酸PEG-60グリセリル、セテス-25、ラウレス-20、イソセテス-25、セテス-30、ステアリン酸PEG-30、イソステアリン酸PEG-30グリセリル、ステアリン酸PEG-30グリセリル、水添ダイマージリノレス-60、PEG-80水添ヒマシ油、PEG-20ソルビタンココエート、イソステアリン酸PEG-40グリセリル、PEG-100水添ヒマシ油、ラウレス-25、PPG-2デセス-30、ステアレス-40、ステアリン酸PEG-40グリセリル、水添ダイマージリノレス-80、ラウレス-30、ステアリン酸PEG-40、オレイン酸PEG-40ソルビタン、オレス-50、イソステアリン酸PEG-50グリセリル、ラウレス-50、ジステアリン酸PEG-150、ステアリン酸PEG-100、セテアレス-25、及びセテアレス-33を挙げることができる。
【0064】
12から17のHLB値を有する非イオン性界面活性剤の量は、化粧用組成物の全重量に対して、0.01重量%から2.5重量%、好ましくは0.10重量%から1.5重量%である。
【0065】
本発明の化粧用組成物は、12未満のHLB値を有する少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を更に含んでもよい。それらが12未満のHLB値を有する限り、2種以上の非イオン性界面活性剤を使用してもよい。
【0066】
12未満のHLB値を有する非イオン性界面活性剤は、それらが12未満のHLB値を有するという条件で、ポリエトキシル化、ポリプロポキシル化又はポリグリセロール化されておりかつ少なくとも1つの脂肪鎖を有するアルコール、α-ジオール、アルキルフェノール又は脂肪酸;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのコポリマー;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールの縮合物;ポリエトキシル化脂肪アミド;ポリグリセロール化脂肪アミド;ポリエトキシル化脂肪アミン;ソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;天然起源のエトキシル化油;スクロースの脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;C
2〜C
3ポリオールの脂肪酸モノ又はジエステル;(C
6〜C
24)アルキルポリグリコシド;N-(C
6〜C
24)アルキルグルカミン誘導体;アミンオキシド;並びにN-(C
10〜C
14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシドからなる群から選択されることが好ましい。
【0067】
12未満のHLB値を有する非イオン性界面活性剤は、12未満のHLB値を有する、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールの縮合物から選択されることが好ましい。より好ましくは、縮合物は、8から30個の炭素原子を有する脂肪アルコールのポリエチレングリコール及び/又はポリプロピレングリコールエーテルである。
【0068】
12未満のHLB値を有する、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと脂肪アルコールの縮合物の例として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンアルキルフェニルエーテルを挙げることができる。
【0069】
12未満のHLB値を有する非イオン性界面活性剤の例として、特に、ラウリン酸PEG-40水添ヒマシ油、トリオレンイン酸PEG-40グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-40グリセリル、PEG-30ヒマシ油、PEG-30水添ヒマシ油、ジラウリン酸PEG-16、コレス-15、デシルテトラデセス-15、オレス-12、ステアリン酸PEG-10グリセリル、オレイン酸PEG-10、ステアリン酸PEG-10、イソステアリン酸PEG-10、セテス-10、イソセテス-10、ラウレス-7、PCAイソステアリン酸PEG-40水添ヒマシ油、イソステアリン酸PEG-40水添ヒマシ油、ステアレス-11、イソステアレス-10、水添ダイマージリノレス-20、オレス-10、PPG-2デセス-7、トリイソステアリン酸PEG-60水添ヒマシ油、イソステアリン酸PEG-10グリセリル、イソステアリン酸PEG-8、ジイソステアリン酸PEG-20グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ジラウリン酸PEG-12、オクチルドデセス-10、PCAイソステアリン酸PEG-30水添ヒマシ油、ラウリン酸PEG-30水添ヒマシ油、トリオレンイン酸PEG-30グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-30グリセリル、コレス-10、イソステアリン酸PEG-8グリセリル、オレス-8、セテス-7、ラウレス-5、ベヘネス-10、イソステアリン酸ソルビタン、トリイソステアリン酸PEG-50水添ヒマシ油、イソステアリン酸PEG-30水添ヒマシ油、PEG-20水添ヒマシ油、水添レシチン、PPG-2デセス-5、オレイン酸ソルビタン、ステアリン酸ソルビタン、デシルテトラデセス-10、オレイン酸PEG-6、イソステアリン酸PEG-6、ステアリン酸PEG-5グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-40水添ヒマシ油、イソステアリン酸PEG-6グリセリル、ステアレス-6、オレス-6、ラウリン酸PEG-20水添ヒマシ油、ジイソステアリン酸PEG-12、ジラウリン酸PEG-8、ステアリン酸PEG-5、セテス-5、オレイン酸ポリグリセリル-2、イソステアリン酸PEG-20水添ヒマシ油、トリオレンイン酸PEG-20グリセリル、トリステアリン酸PEG-20、トリイソステアリン酸PEG-20、ジオレイン酸PEG-12、ジステアリン酸PEG-12、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-6、イソステアリン酸PEG-5グリセリル、ステアリン酸ポリグリセリル-2、トリステアリン酸ポリグリセリル-10、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ステアレス-12、ジステアリン酸ポリグリセリル-6、ステアレス-5、オレス-5、ラウレス-3、トリイソステアリン酸PEG-30水添ヒマシ油、ジラウリン酸PEG-6、コレス-5、オクチルドデセス-5、イソステアリン酸PEG-15水添ヒマシ油、セスキオレイン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、ベヘネス-5、イソステアリン酸PEG-3、ジオクチルドデセス-5ラウロイルグルタミン酸塩、ジオレイン酸PEG-8、ジステアリン酸PEG-8、ジイソステアリン酸PEG-8、デシルテトラデセス-5、セテス-3、ステアリン酸グリセリル、PEG-7水添ヒマシ油、イソステアリン酸PEG-3グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-20水添ヒマシ油、オレス-3、ステアレス-3、イソステアリン酸PEG-10水添ヒマシ油、ジイソステアリン酸PEG-6、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、ジラウリン酸PEG-4、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸PEG-2、ラウリン酸プロピレングリコール、トリオレンイン酸PEG-10グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-10グリセリル、PEG-5水添ヒマシ油、ジオレイン酸PEG-6、ジステアリン酸PEG-6、ジステアリン酸ポリグリセリル-3、ステアリン酸グリセリル、トリステアリン酸PEG-10グリセリル、セテス-2、トリイソステアリン酸PEG-15水添ヒマシ油、ステアレス-2、ジステアレス-2グルタミン酸ラウロイル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2、グルタミン酸ジオクチルドデセス-2ラウロイル、ジオレイン酸PEG-4、ジイソステアリン酸PEG-4、ジステアリン酸ポリグリセリル-2、ステアリン酸グリコール、イソステアリン酸PEG-5水添ヒマシ油、ジステアリン酸PEG-4グリセリル、ジステアリン酸PEG-4、ヘキシルデシルミリストイルメチルアミノプロピオネート、ステアリン酸プロピレングリコール、トリイソステアリン酸PEG-10水添ヒマシ油、ジステアリン酸PEG-4トリメチロールプロパン、ジラウリン酸PEG-2、トリステアリン酸PEG-6グリセリル、トリミリスチン酸PEG-5トリメチロールプロパン、グルタミン酸ジヘキシルデシルラウロイル、ジイソステアリン酸PEG-3、トリイソステアリン酸PEG-5グリセリル、トリオレンイン酸PEG-5グリセリル、トリステアリン酸PEG-5、グルタミン酸ジオクチルドデシルラウロイル、グルタミン酸ジオクチルドデシルステアロイル、ジイソステアリン酸PEG-2、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジステアリン酸プロピレングリコール、ジステアリン酸グリコール、ジオレイン酸グリコール、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、トリステアリン酸PEG-4グリセリル、ジステアリン酸PEG-2、トリイソステアリン酸PEG-5水添ヒマシ油、ジラウリン酸プロピレングリコール、ジラウリン酸グリコール、トリオレンイン酸PEG-3グリセリル、及びトリイソステアリン酸PEG-3グリセリルを挙げることができる。
【0070】
好ましくは、これらの界面活性剤のHLB値は、1から12未満までの範囲、より好ましくは4.5から11.5までの範囲にある。
【0071】
12未満のHLB値を有する非イオン性界面活性剤の量は、化粧用組成物の全重量に対して、1重量%から10重量%、好ましくは3重量%から7重量%であってよい。
【0072】
(3)両性界面活性剤
本発明の化粧用組成物は、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含む。両性界面活性剤の2種以上を使用してもよい。
【0073】
両性界面活性剤は限定されない。両性又は双性イオン性界面活性剤は、例えば(非限定的なリスト)、脂肪族基が、8から22個の炭素原子を含み、少なくとも1つの水可溶化アニオン性基(例えば、カルボキシレート、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネート)を含有する直鎖又は分枝鎖である、脂肪族の第二級又は第三級アミン等のアミン誘導体、及び任意選択により第四級化されたアミン誘導体とすることができる。
【0074】
アミドアミンカルボキシル化誘導体のうち、米国特許第2,528,378号及び第2,781,354号において記載されており、CTFA辞典、第3版、1982(その開示は参照により本明細書に組み込まれる)において、それぞれの構造:
R
1-CONHCH
2CH
2-N
+(R
2)(R
3)(CH
2COO
-)
(式中、
R
1は、加水分解ココヤシ油中に存在する酸R
1-COOHのアルキル基、ヘプチル、ノニル又はウンデシル基を意味し、
R
2は、β-ヒドロキシエチル基を意味し、
R
3は、カルボキシメチル基を意味する);及び
R
1'-CONHCH
2CH
2-N(B)(C)
(式中、
Bは、-CH
2CH
2OX'を表し、
Cは、-(CH
2)
z-Y'を表し、z=1又は2であり、
X'は、-CH
2CH
2-COOH基、-CH
2-COOZ'、-CH
2CH
2-COOH、-CH
2CH
2-COOZ'又は水素原子を意味し、
Y'は、-COOH、-COOZ'、-CH
2-CHOH-SO
3Z'又はCH
2-CHOH-SO
3H基を意味し、
Z'は、ナトリウム等のアルカリ又はアルカリ土類金属のイオン、アンモニウムイオン又は有機アミンに由来するイオンを表し、
R
1'は、ココヤシ油中若しくは加水分解亜麻仁油中に存在する酸R
1'-COOHのアルキル基、C
7、C
9、C
11若しくはC
13アルキル基等のアルキル基、C
17アルキル基及びそのイソ型、又は不飽和のC
17基を意味する)
を有する、アンホカルボキシグリシネート及びアンホカルボキシプロピオネートという名称で分類されている、Miranolという名称で販売されている製品を挙げることができる。
【0075】
両性界面活性剤は、(C
8〜C
24)-アルキルアンホモノアセテート、(C
8〜C
24)アルキルアンホジアセテート、(C
8〜C
24)アルキルアンホモノプロピオネート、及び(C
8〜C
24)アルキルアンホジプロピオネートから選択されることが好ましい。
【0076】
これらの化合物は、CTFA辞典、第5版、1993において、ココアンホジ酢酸二ナトリウム、ラウロアンホジ酢酸二ナトリウム,カプリルアンホジ酢酸二ナトリウム、カプリルアンホジ酢酸二ナトリウム、ココアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸及びココアンホジプロピオン酸という名称で分類されている。
【0077】
例として、Miranol(登録商標)C2M濃縮物という商標名でRhodia Chimie社によって販売されているココアンホジアセテートを挙げることができる。
【0078】
好ましくは、両性界面活性剤はベタインであってよい。
【0079】
ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくは、アルキルベタイン、アルキルアミドアルキルベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン及びアルキルアミドアルキルスルホベタイン、特に、(C
8〜C
24)アルキルベタイン、(C
8〜C
24)アルキルアミド(C
1〜C
8)アルキルベタイン、スルホベタイン及び(C
8〜C
24)アルキルアミド(C
1〜C
8)アルキルスルホベタインからなる群から選択される。一実施形態において、ベタイン型の両性界面活性剤は、(C
8〜C
24)アルキルベタイン、(C
8〜C
24)アルキルアミド(C
1〜C
8)アルキルスルホベタイン、スルホベタイン及びホスホベタインから選ばれる。
【0080】
挙げることができる非限定的な例は、単独で又は混合物として、CTFA辞典、第9版、2002において、ココベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、パルミタミドプロピルベタイン、ステアラミドプロピルベタイン、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココヒドロキシスルタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン及びココスルタインという名称で分類されている化合物を含む。
【0081】
ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくは、アルキルベタイン及びアルキルアミドアルキルベタイン、特にココベタイン及びコカミドプロピルベタインである。
【0082】
両性界面活性剤の量は、組成物の全重量に対して、0.01重量%から3重量%、好ましくは0.10重量%から0.40重量%、より好ましくは0.2重量%から0.30重量%であってよい。
【0083】
(4)酸化剤
本発明の化粧用組成物は、少なくとも1種の酸化剤を含む。2種以上の酸化剤を使用してもよい。
【0084】
酸化剤は、過酸化水素、過酸化塩(peroxygenated salt)及び加水分解によって過酸化水素を生成することができる化合物から選ばれてもよい。例えば、酸化剤は、過酸化水素水溶液、過酸化尿素、アルカリ金属臭素酸塩及びフェリシアン化物並びに過ホウ酸塩及び過硫酸塩等の過酸塩から選ぶことができる。例えばラッカーゼ、ペルオキシダーゼ及び2-電子オキシドレダクターゼ、例えばウリカーゼ等から選ばれる少なくとも1種のオキシダーゼ酵素も、それらのそれぞれの供与体又は補助因子の存在下において適切な場合、酸化剤として使用してもよい。
【0085】
酸化剤は過酸化水素であることが好ましい。
【0086】
酸化剤の濃度は、化粧用組成物の全重量に対して、0.1重量%から20重量%まで、例えば5重量%から15重量%まで等の範囲であってよい。
【0087】
一実施形態では、酸化剤が過酸化水素である場合、組成物は、少なくとも1種の過酸化水素安定剤を含んでもよく、これは、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属ピロリン酸塩、アルカリ金属及びアルカリ土類金属スズ酸塩、フェナセチン並びに酸とオキシキノリンとの塩、例えば硫酸オキシキノリンから選ばれてもよい。別の実施形態では、少なくとも1種のピロリン酸塩と任意選択により組み合わせた少なくとも1種のスズ酸塩が使用される。
【0088】
サリチル酸及びその塩、ピリジンジカルボン酸及びその塩、並びにパラセタモールを使用することも可能である。
【0089】
化粧用組成物において、過酸化水素安定剤の濃度は、化粧用組成物の全重量に対して、0.0001重量%から5重量%まで、例えば0.01重量%から2重量%まで等の範囲であってよい。
【0090】
過酸化水素を含む組成物において、過酸化水素対安定剤の濃度比は、0.05:1から1000:1まで、例えば0.1:1から500:1まで等、更に例えば1:1から300:1まで等の範囲であってよい。
【0091】
(5)他の成分
本発明の化粧用組成物は、水性媒体を含んでもよい。
【0092】
本発明の化粧用組成物における媒体は、水を含んでもよい。水の量は、組成物の全重量に対して、65重量%以下、好ましくは5重量%から50重量%、より好ましくは10重量%から45重量%、更により好ましくは20重量%から40重量%であってよい。
【0093】
水性媒体は、少なくとも1種の有機溶媒を更に含んでもよい。有機溶媒は、好ましくは水混和性である。有機溶媒として、例えば、C
1〜C
4アルカノール、例えば、エタノール及びイソプロパノール等;グリセロール;グリコール及びグリコールエーテル、例えば2-ブトキシエタノール、プロピレングリコール、プロピレングリコールのモノメチルエーテル、ジエチレングリコールのモノエチルエーテル及びモノメチルエーテル等;並びに、芳香族アルコール、例えば、ベンジルアルコール及びフェノキシエタノール等、類似製品、並びにそれらの混合物を挙げることができる。
【0094】
有機溶媒は、組成物の全重量に対して、1から40重量%まで、好ましくは1から30重量%まで、より好ましくは5から20重量%までの範囲の量で存在してよい。
【0095】
本発明の化粧用組成物は、陰イオン及び陽イオン界面活性剤から選択される少なくとも1種の追加の界面活性剤を更に含んでもよい。2種以上の追加の界面活性剤を使用してもよい。
【0096】
追加の界面活性剤の量は、組成物の全重量に対して、0.001から10重量%まで、好ましくは0.01から5重量%まで、より好ましくは0.1から3重量%までの範囲であってよい。
【0097】
本発明の化粧用組成物はまた、有効量の、様々な一般的な補助剤等の、酸化染色において他で以前に知られている他の作用剤、例えば、EDTA及びエチドロン酸等の金属イオン封鎖剤、UV遮断剤、有機変性シリコーン(例えばアミン基を用いて)等の上述したもの以外のシリコーン、防腐剤、セラミド、擬似セラミド、ビタミン又はプロビタミン、例えばパンテノール、乳白剤等も含んでもよい。
【0098】
本発明の化粧用組成物の形態は、特に限定されず、O/W型エマルジョン、W/O型エマルジョン、水性ゲル、水性溶液等の様々な形態をとってもよい。O/W型エマルジョンの形態が好ましい。
【0099】
本発明の化粧用組成物の粘度は、特に限定されない。粘度は、25℃で、200rpm(1分間当たりの回転)でRheomat180測定装置を用いて測定することができる。Rheomat180は、粘度に応じて異なるローターを、例えば、0.2から4Pa・sまでの粘度の範囲ではローター3を、2Pa・sを超える粘度の範囲ではローター4を備える。この粘度は、一般的に、ローターの回転が開始してから10分後に測定される。上記に示した条件下で測定される場合、本発明の化粧用組成物の粘度は、例えば、1から2000Pa・sまで、好ましくは1から1000Pa・sまでの範囲であり得る。
【0100】
本発明の化粧用組成物のpHは、通常1.5から12までである。好ましくは、1.5から7まで、好ましくは2から6の範囲とすることができ、従来技術においてよく知られている少なくとも1種の酸性化剤を使用して所望の値まで調整してもよい。
【0101】
酸性化剤は、例えば、無機若しくは有機酸、例えば、塩酸、オルトリン酸、カルボン酸、例えば、酒石酸、クエン酸、乳酸又はスルホン酸であってもよい。
【0102】
毛髪染色又は毛髪脱色プロセスにおいて使用される場合、本発明の化粧用組成物は、少なくとも1種のアルカリ剤、並びに任意選択により酸化染料及び/又は直接染料等の少なくとも1種のカラーリング物質を含む他の別個の化粧用組成物と混合されることによって、使用されてもよい。
【0103】
この場合、本発明の化粧用組成物及び別個の化粧用組成物は、第1の区画が本発明の化粧用組成物を含み、第2の又は続く区画が別個の化粧用組成物を含む多区画系又はキットに処方してもよい。多区画系は、弁及びノズル等の、上述の組成物を混合及び/又は塗布する手段を備えていてもよい。
【0104】
アルカリ剤は、無機アルカリ剤であってもよい。無機アルカリ剤は、アルカリ金属塩;アルカリ土類金属塩;アルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物からなる群から選択されることが好ましい。
【0105】
無機アルカリ金属水酸化物の例として、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムを挙げることができる。アルカリ土類金属水酸化物の例として、水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムを挙げることができる。水酸化ナトリウムが好ましい。
【0106】
アルカリ剤は、有機アルカリ剤であってもよい。有機アルカリ剤は、モノアミン及びその誘導体;ジアミン及びその誘導体;ポリアミン及びその誘導体;塩基性アミノ酸及びその誘導体;塩基性アミノ酸及びその誘導体のオリゴマー;塩基性アミノ酸及びその誘導体のポリマー;尿素及びその誘導体;グアニジン及びその誘導体からなる群から選択されることが好ましい。
【0107】
有機アルカリ剤の例として、アルカノールアミン、例えば、モノ、ジ及びトリエタノールアミン並びにイソプロパノールアミン;尿素、グアニジン及びそれらの誘導体;塩基性アミノ酸、例えば、リシン又はアルギニン等;並びにジアミン、例えば、以下の構造:
【0109】
(式中、Wは、ヒドロキシル又はC
1〜C
4アルキル基により任意選択により置換されているプロピレン等のアルキレンを表し、R
a、R
b、R
c及びR
dは、独立に、水素原子、アルキル基又はC
1〜C
4ヒドロキシアルキル基を表す)において記載されているもの等(これは、1,3-プロパンジアミン及びその誘導体により例示することができる)を挙げることができる。アルギニン、尿素及びモノエタノールアミンが好ましい。
【0110】
一実施形態によれば、アルカリ剤は、アルカノールアミン、好ましくはモノエタノールアミンである。
【0111】
アルカリ剤は、使用可能な化粧用組成物の全重量に対して、0.01から50重量%まで、好ましくは0.1から30重量%まで、より好ましくは0.3から10重量%までの全量で使用されてもよい。
【0112】
酸化染料は、酸化ベース、酸化カップラー、及びそれらの酸付加塩から選択することができる。
【0113】
酸化ベースは、酸化染色において従来知られているものから、好ましくは、オルト-及びパラ-フェニレンジアミン、二重塩基、オルト-及びパラ-アミノフェノール、複素環塩基、並びにそれらの酸付加塩からなる群から選択することができる。
【0114】
パラ-フェニレンジアミンのうち、より特定すれば、パラ-フェニレンジアミン、パラ-トリレンジアミン、2-クロロ-パラ-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチルパラ-フェニレンジアミン、N,N-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジプロピル-パラフェニレンジアミン、4-アミノ-N,N-ジエチル-3-メチルアニリン、N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-パラフェニレンジアミン、4-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-メチルアニリン、4-N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-クロロアニリン、2-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、2-フルオロ-パラフェニレンジアミン、2-イソプロピル-パラ-フェニレンジアミン、N-(β-ヒドロキシプロピル)-パラフェニレンジアミン、2-ヒドロキシメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ジメチル-3-メチルパラ-フェニレンジアミン、N,N-(エチル-β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、N-(β,γ-ジヒドロキシプロピル)-パラ-フェニレンジアミン、N-(4'-アミノフェニル)-パラ-フェニレンジアミン、N-フェニル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、2-β-アセチルアミノ-エチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、N-(β-メトキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、2-メチル-1-N-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、N-(4-アミノフェニル)-3-ヒドロキシ-ピロリジン、2-[{2-[(4-アミノフェニル)アミノ]エチル}(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-エタノール、及びそれらの酸付加塩を挙げることができる。
【0115】
最も特に好ましいものはパラ-フェニレンジアミン、パラ-トリレンジアミン、2-イソプロピル-パラフェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチル-パラ-フェニレンジアミン、2-β-ヒドロキシエチルオキシ-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、2,6-ジエチル-パラ-フェニレンジアミン、2,3-ジメチル-パラ-フェニレンジアミン、N,N-ビス(β-ヒドロキシエチル)-パラ-フェニレンジアミン、2-クロロ-パラ-フェニレンジアミン、及びそれらの酸付加塩である。
【0116】
二重塩基のうち、より特定すれば、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパノール、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)エチレンジアミン、N,N'-ビス(4-アミノフェニル)-テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4-アミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(4-メチルアミノフェニル)テトラメチレンジアミン、N,N'-ビス(エチル)-N,N'-ビス(4'-アミノ-3'-メチルフェニル)エチレン-ジアミン、1,8-ビス(2,5-ジアミノフェノキシ)-3,5-ジオキサオクタン、及びそれらの酸付加塩を挙げることができる。
【0117】
式(II)のこれらの二重塩基のうち、N,N'-ビス(β-ヒドロキシエチル)-N,N'-ビス(4'-アミノフェニル)-1,3-ジアミノプロパノール、1,8-ビス(2,5-ジアミノフェノキシ)-3,5-ジオキサオクタン又はそれらの酸付加塩の1つが特に好ましい。
【0118】
パラ-アミノフェノールのうち、より特定すれば、パラ-アミノフェノール、4-アミノ-3-メチルフェノール、4-アミノ-3-フルオロフェノール、4-アミノ-3-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メチルフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシメチルフェノール、4-アミノ-2-メトキシメチルフェノール、4-アミノ-2-アミノメチルフェノール、4-アミノ-2-(β-ヒドロキシエチルアミノメチル)フェノール、及びそれらの酸付加塩を挙げることができる。
【0119】
本発明の状況において酸化ベースとして使用することができるオルト-アミノフェノールは、2-アミノフェノール、2-アミノ-1-ヒドロキシ-5-メチルベンゼン、2-アミノ-1-ヒドロキシ-6-メチルベンゼン、5-アセトアミド-2-アミノフェノール、及びそれらの酸付加塩から特に選ばれる。
【0120】
本発明における染色用組成物における酸化ベースとして使用することができる複素環塩基のうち、より特定すれば、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラゾール誘導体、及びそれらの酸付加塩を挙げることができる。
【0121】
ピリジン誘導体のうち、より特定すれば、例えば英国特許第1,026,978号及び英国特許第1,153,196号に記載されている化合物、例えば2,5-ジアミノピリジン、2-(4-メトキシフェニル)アミノ-3-アミノピリジン、2,3-ジアミノ-6-メトキシピリジン、2-(β-メトキシエチル)アミノ-3-アミノ-6-メトキシピリジン、3,4-ジアミノピリジン等、及びそれらの酸付加塩を挙げることができる。
【0122】
ピリミジン誘導体のうち、より特定すれば、例えば、独国特許第2 359 399号;日本特許第88-169571号;日本特許第91-10659号、又は特許出願公開WO 96/15765において記載されている化合物、例えば、2,4,5,6-テトラアミノピリミジン、4-ヒドロキシ-2,5,6-トリアミノピリミジン、2-ヒドロキシ-4,5,6-トリアミノピリミジン、2,4-ジヒドロキシ-5,6-ジアミノピリミジン、2,5,6-トリアミノ-ピリミジン等並びにピラゾロピリミジン誘導体、例えば、特許出願FR-A-2 750 048において挙げられているもの(それらとしては、ピラゾロ[1,5-a]-ピリミジン-3,7-ジアミン; 2,5-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]-ピリミジン-3,7-ジアミン; ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,5-ジアミン; 2,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,5-ジアミン; 3-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-オール; 3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-オール; 2-(3-アミノ-ピラゾロ-[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミノ)エタノール、2-(7-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルアミノ)エタノール、2-[(3-アミノ-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イル)-(2-ヒドロキシ-エチル)アミノ]-エタノール、2-[(7-アミノピラゾロ[1,5-a]-ピリミジン-3-イル)-(2-ヒドロキシエチル)アミノ]エタノール、5,6-ジメチルピラゾロ-[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、2,6-ジメチルピラゾロ-[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、2,5,N7,N7-テトラメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3,7-ジアミン、3-アミノ-5-メチル-7-イミダゾリルプロピル-アミノピラゾロ[1,5-a]-ピリミジン、を挙げることができる)、それらの付加塩及び互変異性平衡が存在する場合それらの互変異性型、並びにそれらの酸付加塩を挙げることができる。
【0123】
ピラゾール誘導体のうち、より特定すれば、独国特許第3 843 892号、独国特許第4 133 957号並びに特許出願WO 94/08969、WO 94/08970、FR-A-2 733 749及びDE 195 43 988において記載されている化合物、例えば、4,5-ジアミノ-1-メチルピラゾール、3,4-ジアミノピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(4'-クロロベンジル)-ピラゾール、4,5-ジアミノ-1,3-ジメチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-フェニルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-メチル-3-フェニルピラゾール、4-アミノ-1,3-ジメチル-5-ヒドラジノ-ピラゾール、1-ベンジル-4,5-ジアミノ-3-メチル-ピラゾール、4,5-ジアミノ-3-tert-ブチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-tert-ブチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-(4'-メトキシフェニル)ピラゾール、4,5-ジアミノ-1-エチル-3-ヒドロキシ-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-メチルピラゾール、4,5-ジアミノ-3-ヒドロキシメチル-1-イソプロピル-ピラゾール、4,5-ジアミノ-3-メチル-1-イソプロピル-ピラゾール、4-アミノ-5-(2'-アミノエチル)アミノ-1,3-ジメチルピラゾール、3,4,5-トリアミノピラゾール、1-メチル-3,4,5-トリアミノ-ピラゾール、3,5-ジアミノ-1-メチル-4-メチルアミノピラゾール、3,5-ジアミノ-4-(β-ヒドロキシ-エチル)アミノ-1-メチルピラゾール、及びそれらの酸付加塩等を挙げることができる。
【0124】
酸化ベースとして使用することができる複素環塩基のうち、より特定すれば、ジアミノピラゾロピラゾロン、とりわけ2,3-ジアミノ-6,7-ジヒドロ-1H,5H-[ピラゾロ1,2,a]ピラゾール-1-オン(IV)、並びにこれらのジアミノピラゾロピラゾロンの酸との付加塩を挙げることができる。
【0125】
酸化染料は、酸化染色において従来知られているものから、好ましくは、メタ-フェニレンジアミン、メタ-アミノフェノール、メタ-ジフェノール、ナフトール、複素環カップラー及びそれらの酸付加塩からなる群から選択することができる酸化カップラーであってよい。
【0126】
複素環カップラーは、インドール誘導体、インドリン誘導体、セサモール及びその誘導体、ピリジン誘導体、ピラゾロトリアゾール誘導体、ピラゾロン、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾキサゾール、1,3-ベンゾジオキソール、キノリン並びにそれらの酸付加塩からなる群から選択されてもよい。
【0127】
これらのカップラーは、より特定すれば、2,4-ジアミノ-1-(β-ヒドロキシエチルオキシ)ベンゼン、2-メチル-5-アミノフェノール、5-N-(β-ヒドロキシエチル)アミノ-2-メチルフェノール、3-アミノフェノール、2-クロロ-3-アミノ-6-メチルフェノール、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシ-2-メチルベンゼン、4-クロロ-1,3-ジヒドロキシベンゼン、2-アミノ-4-(β-ヒドロキシエチルアミノ)-1-メトキシベンゼン、1,3-ジアミノベンゼン、2-メチル-5-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-アミノ-2-ヒドロキシトルエン、1,3-ビス(2,4-ジアミノフェノキシ)-プロパン、セサモール、1-アミノ-2-メトキシ-4,5-メチレン-ジオキシベンゼン、α-ナフトール、6-ヒドロキシインドール、4-ヒドロキシインドール、4-ヒドロキシ-N-メチルインドール、6-ヒドロキシ-インドリン、2,6-ジヒドロキシ-4-メチルピリジン、1-H-3-メチルピラゾール-5-オン、1-フェニル-3-メチルピラゾール-5-オン、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、3,6-ジメチル-ピラゾロ[3,2-c]-1,2,4-トリアゾール、2,6-ジメチルピラゾロ[1,5-b]-1,2,4-トリアゾール、及びそれらの酸付加塩から選ばれる。
【0128】
一般的に、酸化ベース及びカップラーの酸付加塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、乳酸塩及び酢酸塩から特に選ばれる。
【0129】
本発明の化粧用組成物は、1種又は複数の酸化染料を、組成物の全重量に対して、0.0001から20重量%、好ましくは0.0005から15重量%、より好ましくは0.005から10重量%の量で含んでもよい。
【0130】
ケラチン繊維に塗布される化粧用組成物のpHは、一般に、例えば、4から12まででよい。アルカリ剤と混合される場合、pHは、6から12まで、好ましくは7から11の範囲とすることができ、従来技術においてよく知られている少なくとも1種の酸性化剤を使用して所望の値まで調整してもよい。
【0131】
本発明の化粧用組成物は、毛髪等のケラチン繊維のカラーリング又は脱色において、ケラチン繊維を組成物で直接処理することによって使用することができる。脱色又はカラーリングは、それぞれ、約1から60分までの曝露時間の後、繊維をすすぎ、任意選択によりシャンプーで洗浄し、再びすすぎ、次いで乾燥するか、又は、本発明の化粧用組成物及び少なくとも1種のアルカリ剤を含む他の別個の化粧用組成物を、ケラチン繊維への塗布の直前に混合することによって即席で調製される化粧用組成物を、濡れた又は乾いたケラチン繊維に塗布する工程;
約1から60分までの、好ましくは約5から45分までの範囲の曝露時間の間、化粧用組成物を放置して作用させる工程;
繊維をすすぐ工程;及び
任意選択により、それをシャンプーで洗浄する工程、それを再びすすぐ工程、及び次いでそれを乾燥させる工程
を含むプロセスによって実施される。
【0132】
本発明の化粧用組成物は、毛髪等のケラチン繊維のパーマにおいて、例えば、
チオグリコール酸等の還元剤を含む化粧用組成物を、濡れた又は乾いたケラチン繊維に塗布する工程;約5から40分までの曝露時間の後、ケラチン繊維をすすぐ工程、次いで、本発明の化粧用組成物を塗布する工程
を含むプロセスによって使用することができる。約1から20分の曝露時間の後、繊維をすすぎ、任意選択によりシャンプーで洗浄し、再びすすぎ、次いで乾燥する。
【0133】
化粧用組成物の塗布は、室温で実現しても、又は40から220℃までの範囲の、好ましくは40から80℃までの範囲の温度を発生させることができる加熱装置を使用して実現してもよい。
【実施例】
【0134】
本発明を、実施例によってより詳細に記述するが、これは本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
【0135】
(実施例1〜14及び比較例1〜6)
Table1〜4(表1〜4)に示す実施例1〜14及び比較例1〜6による以下の組成物を、Table1〜4(表1〜4)に示す成分を混合することによって調製した。表において示す成分の量についての数値はすべて、活性材料の「重量%」に基づく。
【0136】
【表1】
【0137】
[脱色効率評価]
実施例1及び2と比較例1〜7の各配合物を、Table2(表2)に示す組成を有するクリームと1.5:1の重量比で混合した。1.0gの得られた混合物を、1.0gの天然の日本人黒色毛髪の房に30分間27℃で塗布した。
【0138】
毛髪の房を温水で洗浄し、次いで1回シャンプーした。乾燥した後、ΔE(L
*a
*b
*系の下でのもとの毛髪の色と脱色した毛髪の色との間の)を、比色計(Konica-Minolta:CM-508d)を使用して決定した。色強度について、3つの実験を繰り返し、結果をこれら3つのデータの平均として計算した。
【0139】
【表2】
【0140】
脱色効率もまた、以下の基準に従って決定した。
ΔE
5未満: 低
5から6の間: 中間
6を超える: 高
【0141】
評価の結果を、Table3(表3)に示す。Table3(表3)に示されているように、実施例1及び2で処理した毛髪の房は、比較例1〜7よりも高い脱色効率を示した。これらの結果は、実施例1及び2が、毛髪により良好な脱色作用をもたらすことができることを示す。
【0142】
【表3】