(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ネットワークエンティティにおける前記移動局から、ワイヤレス送信機の前記サブセットについての前記アルマナック情報を識別する情報を示す1つまたは複数の信号を受信するステップと、
ワイヤレス送信機の前記サブセットについての前記アルマナック情報を示す1つまたは複数の信号を前記移動局に送信するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記移動局からネットワークエンティティに、ワイヤレス送信機の前記サブセットについての前記アルマナック情報を識別する情報を示す1つまたは複数の信号を送信するための手段と、
ワイヤレス送信機の前記サブセットについての前記アルマナック情報を示す1つまたは複数の信号を前記移動局において受信するための手段とをさらに備える、請求項24に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
上述したように、アルマナック中の情報は、少なくとも部分的には、移動局についての位置推定演算を実施するのに使うことができる。移動局についての位置推定値は、移動局から、たとえば宇宙ビークル(SV)、地上波基地局、またはアクセスポイントなど、1つまたは複数の送信機までの測定距離またはレンジに少なくとも部分的に基づいて、また、1つまたは複数の送信機のロケーションに少なくとも部分的に基づいて取得され得る。送信機までのレンジは、送信機によって送信されるとともに移動局において受信される1つまたは複数の信号の1つまたは複数の特性に基づいて測定され得る。送信機のロケーションは、少なくともいくつかのケースでは、送信機の識別情報に基づいて確かめることができ、送信機の識別情報は、送信機から受信された信号から確かめることができる。
【0012】
アルマナックは、位置推定に使われるシステム用に維持され得る。アルマナックは、たとえば、位置推定演算において使うことができる情報を含む、様々なタイプの情報を含み得る。そのような情報は、たとえば、1つまたは複数のワイヤレス通信システムの様々なワイヤレス送信機の識別情報およびロケーションを含み得る。
【0013】
いくつかのワイヤレス通信システムの場合、陸上送信機に関連した情報を記憶するアルマナックは、「基地局アルマナック」(BSA)と呼ばれ得る。本明細書で使用する「アルマナック」および「基地局アルマナック」という用語は、互換的に使うことができ、ワイヤレス通信ネットワークの複数の送信機に関連した、どの編成情報セットも含むことを意図している。BSAは、たとえば、BSAサーバなど、コンピューティングプラットフォームのメモリに、または別の例では、移動局のメモリに記憶することができる。別の態様では、BSAは、BSAサーバから1つまたは複数の移動局に送信され得る。
【0014】
一態様では、移動局は、受信したアルマナック情報を使って、たとえば、いくつかの送信機からの情報および測定値を使う三辺測量またはマルチラテレーションによって、位置推定演算を実施することができる。移動局は、別の態様では、受信したアルマナック情報を使って、少なくとも部分的には、1つまたは複数の宇宙ビークル(SV)から受信した信号からの測定値を使う位置推定演算を実施するために、SPSによって送信された信号を獲得するためのコードフェーズ探索ウィンドウを狭めることもできる。たとえば、探索ウィンドウを狭めるために、移動局は、BSA情報を使って、移動局に現在サービスしているセルラー通信システムセクタの識別を、アルマナックエントリに関連付ければよい。エントリは、サービングセクタに対する送信機のロケーションを与えることができ、そのロケーションから、移動局の近似的ロケーション(たとえば、数キロメートル以内)が取得され得る。
【0015】
移動局は、少なくとも部分的にはサイズおよびコストの問題により、情報を記憶するための容量が限られている。また、ワイヤレス通信チャネルは、限られた帯域幅を有し得る。したがって、位置フィックス演算において使用する見込みがより高いアルマナック情報を移動局に提供し、使用する見込みがない情報は移動局に提供しないことが有利な場合がある。このようにして、移動局において記憶されるアルマナック情報の量は、記憶容量によって課される限度内に保つことができ、アルマナック情報を送信する際に使用される通信チャネル帯域幅の量を削減することができる。
【0016】
ある態様では、複数のワイヤレス送信機からなるサブセットは、移動局の将来のナビゲーション動作への予想寄与に少なくとも部分的に基づいて判断され得る。予想寄与は、少なくとも部分的には、予想寄与の値と、個々のワイヤレス送信機についての、1つまたは複数の信号を移動局に獲得させる見込みとに基づいて判断され得る。ワイヤレス送信機のサブセットの判断は、個々のワイヤレス送信機についての見込みが、あらかじめ選択された閾値を超えるかどうか判断することを含み得る。さらなる態様では、ワイヤレス送信機のサブセットについてのアルマナック情報を示す1つまたは複数の信号が、移動局に送信され得る。移動局に送達されるアルマナック情報の量は、ある態様では、指定された最大量によってさらに制限され得るが、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。このようにして、移動局は、位置フィックス演算を実施する際に使用する見込みが最も高いアルマナック情報を記憶しており、移動局に送達され記憶される無関係な情報の量は、少なくともある程度まで最小限にすることができる。また、移動局にアルマナック情報を送達するのに使用される通信チャネル帯域幅の量も、やはり少なくともある程度まで最小限にすることができる。
【0017】
図1は、移動局150と通信している、SPS110およびワイヤレス通信ネットワーク120の概略的なブロック図である。ワイヤレス通信ネットワーク120は、この例では、たとえば、移動局150を含むいくつかの移動局に対して音声通信を可能にすることができるセルラー通信ネットワークを含んでよく、音声通信の提供に加え、移動局についての位置推定をさらにサポートすることができる。ワイヤレス通信ネットワーク120は、いくつかのネットワークタイプのいずれを含んでもよく、いくつかの例については後で説明する。ワイヤレス通信ネットワーク120は、この例では、たとえば移動局150など、いくつかのワイヤレス端末に通信を提供する基地局132、134、および136を備える。簡単のために、いくつかの基地局132、134、および136のみを示し、1つの移動局150を
図1に示す。当然ながら、他の例は、追加のいくつかの基地局を含んでよく、
図1に示す基地局の構成は例示的な構成にすぎない。また、ワイヤレス通信ネットワーク120は、例示的ワイヤレス通信システムにすぎず、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。
【0018】
本明細書で使用する「ワイヤレス送信機」という用語は、たとえば、セルラーネットワークなど、ワイヤレス通信システムにおける通信を容易にするのに使われる、どのワイヤレス通信局またはデバイスも含むことを意図しているが、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。セルラーネットワークにおいて使用される例示的タイプのワイヤレス送信機は、基地局と呼ばれ得る。別の態様では、ワイヤレス送信機は、セルラー電話サービスを業務または家庭用に拡張するのに使用されるフェムトセルを備え得る。そのような実装形態において、1つまたは複数の移動局は、たとえば、符号分割多元接続(CDMA)セルラー通信プロトコルによりフェムトセルと通信することができ、フェムトセルは、インターネットなど、別のブロードバンドネットワークを経由して、より大きいセルラー電気通信ネットワークへのアクセスを移動局に提供することができる。別の態様では、ワイヤレス送信機は、様々な電子デバイスタイプのいずれにも含まれ得る。ある態様では、ワイヤレス送信機は、たとえば、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントを備え得る。そのようなWLANは、ある態様では、IEEE802.11x規格のうち1つまたは複数に準拠するネットワークを含み得るが、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。さらに、デバイスの説明における「送信機」という用語の使用は、そのデバイスの機能を送信のみに限定するものではない。たとえば、基地局およびアクセスポイントは通常、ワイヤレス信号の送信と受信の両方が可能である。
【0019】
本明細書で使用する「移動局」(MS)という用語は、時間ごとに変化する位置を有し得るデバイスを指す。そのような位置変化は、いくつかの例として、方向、距離、方位などに対する変化を含み得る。特定の例では、移動局は、セルラー電話、ワイヤレス通信デバイス、ユーザ機器、ラップトップコンピュータ、他のパーソナル通信システム(PCS)デバイス、携帯情報端末(PDA)、パーソナルオーディオデバイス(PAD)、ポータブルナビゲーションデバイス、または他のポータブル通信デバイスを含み得る。移動局は、機械可読命令によって制御される機能を実施するように適合されたプロセッサまたはコンピューティングプラットフォームも備え得る。
【0020】
ある態様では、SPS110は、いくつかのSV、たとえばSV112、114、および116を含み得る。ある例では、SPS110は、GPS、GLONASSおよびGalileoなど、1つまたは複数の衛星測位システムを含み得るが、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。1つまたは複数の態様では、移動局150は、SV112、114、および116から信号を受信することができ、基地局132、134、および136のうち1つまたは複数と通信することができる。たとえば、移動局150は、SVまたは基地局のうち1つまたは複数から受信した1つまたは複数の信号から、1つまたは複数の測定値を取得することができる。ただし、いくつかの状況では、SPSからの計時信号が入手可能でない場合がある。そのような状況において、移動局150は、基地局132、134、または136のうち1つまたは複数との通信を通して、伝播遅延情報を集めればよい。移動局150は、基地局132、134、または136のうち1つまたは複数との通信を通して受信したタイミングキャリブレーションパラメータに少なくとも部分的に基づいて、さらに、基地局の既知のロケーションに少なくとも部分的に基づいて、移動局の位置を算出することができる。移動局150は、基地局ソース、衛星ソース、または両方から受信される信号についての推定伝播遅延を利用して、そのようなソースまでのレンジを測定することもできる。
【0021】
別の態様では、位置判断算出は、移動局150ではなく、たとえば、
図1に示すロケーションサーバ170などのネットワークエンティティによって実施することができる。そのような算出は、基地局132、134、または136のうち1つまたは複数から移動局150によって集められた情報に少なくとも部分的に基づき得る。さらなる態様では、ロケーションサーバ170は、算出した位置を移動局150に送信することができる。
【0022】
この例でのモバイル交換センタ(MSC)140は、基地局132、134、および136に結合することができ、たとえば公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータサービングノード(PDSN)160など、他のシステムおよびネットワークにさらに結合することができる。この例でのMSC140は、MSC140に結合された基地局に対して調整および制御を可能にし、これらの基地局によってサービスされる移動局との間のデータのルーティングをさらに制御する。
図1に示す例では、PDSN160は、MSC140をロケーションサーバ170に、およびBSAサーバ180に結合することができる。ロケーションサーバ170は、ロケーションデータを収集しフォーマットし、位置推定のための支援を移動局に提供し、または移動局についての位置推定値を取得するための計算を実施することができる。BSAサーバ180は、この例ではワイヤレス通信ネットワーク120についての階層基地局アルマナックを記憶するBSA185を管理する。階層基地局アルマナックの例は、後で
図5に関連して提示する。
【0023】
一態様では、BSAサーバ180は、移動局150にアルマナック情報を与えることができる。移動局150に与えられるべき情報は、移動局150についての将来のナビゲーション動作への予想寄与に少なくとも部分的に基づいて選択されるBSA185のサブセットを含み得る。ある態様では、予想寄与は、少なくとも部分的には、個々のワイヤレス送信機についての、1つまたは複数の信号を移動局に獲得させる見込みに基づいて、または予想寄与の値に基づいて判断することができる。移動局において受信されるワイヤレス信号に関する限り、本明細書で使用する「獲得する」という用語は、移動局が、受信したワイヤレス信号の処理を可能にするのに十分な情報をワイヤレス信号から取得して、信号中で送信された少なくとも何らかのデータを取得することを指す。ワイヤレス信号を獲得する際に移動局によって取得され得る例示的タイプの情報は、ごくいくつかの例を挙げると、搬送周波数、無線周波数(RF)フェーズ、コード、コードフェーズ、タイミング、またはドップラーシフトを含み得るが、それに限定されない。さらに、請求する主題の範囲は、ワイヤレス信号を獲得するための、どの特定の技法にも限定されないことに留意されたい。
【0024】
将来の移動局ナビゲーション動作への予想寄与を判断する際、様々なタイプの情報のうちどれもが考慮され得る。たとえば、ある態様では、将来の移動局への予想寄与は、個々のワイヤレス送信機についての、測距能力、予想される測定精度、予想される観察精度、カバレージエリアサイズ、または過去のナビゲーション動作における重要度に関連した情報のうち1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて判断され得る。ただし、これらは、予想寄与を判断する際に使われ得る例示的な情報タイプにすぎず、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。追加態様では、個々のワイヤレス送信機についての、1つまたは複数の信号を移動局に獲得させる見込みを判断する際、様々なタイプの情報のどれもが考慮され得る。たとえば、ある態様では、そのような見込みは、移動局の現在のロケーションへの、個々の送信機の近接度に少なくとも部分的に基づき得る。別の態様では、そのような見込みは、過去にどの程度頻繁に、移動局が個々のワイヤレス送信機から信号を獲得したかに少なくとも部分的に基づき得る。さらなる態様では、そのような見込みは、移動局の履歴ルートへの、個々の送信機の近接度に少なくとも部分的に基づき得る。そのような見込みが基づき得る情報の他の例は、移動局によってサポートされる無線アクセスタイプ、移動局によってサポートされる個々の無線アクセスタイプ用の搬送周波数、移動局において現時点で可能にされている無線アクセスタイプ、および個々のワイヤレス送信機が、移動局による観察をロケーションサーバ170などのネットワークサーバに報告する複数の他の移動局に、どの程度頻繁に信号を獲得させるかを含み得る。当然ながら、これらは、複数のワイヤレス送信機のうち個々のワイヤレス送信機についての、1つまたは複数の信号を移動局に獲得させる見込みを判断する際に使用することができる情報のタイプの例にすぎず、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。
【0025】
別の態様では、移動局150に与えられるべき情報は、移動局によって指定された1つまたは複数の追加パラメータに少なくとも部分的に基づいて選択されるBSA185のサブセットを含み得る。そのようなパラメータは、移動局によって指定され得るパラメータのごくいくつかの例を挙げれば、たとえば、移動局150によって指定された1つまたは複数のネットワークまたはサブネットワーク、移動局150が、記憶することができるとネットワークに対して伝えるデータの量、データの具体的内容、またはデータの粒度を含み得る。
【0026】
図2は、移動局322の例示的実装形態の概略ブロック図である。ある態様では、移動局322は、SPS受信機210およびワイヤレス通信トランシーバ220を備える。したがって、移動局322は、SPS110など、1つまたは複数のSPSと、ある態様ではセルラーネットワークを含み得る、または別の態様ではWLANを含み得るワイヤレス通信ネットワーク120など、1つまたは複数の地上波ワイヤレスネットワークの両方と通信することができる。別の態様では、移動局322は、一例では、位置フィックス情報をフィックスデータベース230に記憶し、基地局アルマナック情報を基地局アルマナック(BSA)240に記憶するように区分されたメモリデバイスをさらに備え得る。
【0027】
フィックスデータベース230に記憶されるフィックス情報は、位置フィックス演算の過程において集められた情報を含み得る。そのような位置フィックス情報は、位置フィックスの特定のインスタンスに従ってフィックス情報が編成され、または索引付けられる「フィックスデータベース」と呼ばれ得る、移動局322の送信機データベース250に記憶することができる。フィックス情報は、位置フィックス演算中に観察または識別された特定のワイヤレス送信機に従ってフィックス情報が編成され、または索引付けられ得る送信機データベース250に記憶することもできる。さらなる態様では、移動局322は、この例では、たとえばデッドレコニングナビゲーション動作中に使用することができる慣性測定ユニット(IMU)270に組み込まれる1つまたは複数のセンサを含み得る。移動局322は、この例では、プロセッサ260をさらに備える。当然ながら、これは移動局の構成の一例にすぎず、特許請求される主題の範囲はこの点について限定されない。
【0028】
ある態様では、複数のワイヤレス送信機についてのロケーション情報は、ワイヤレス通信ネットワーク120内のBSAサーバ180などのネットワークエンティティに記憶することができ、またはワイヤレスネットワーク内の広範な他のリソースのうちいずれにも記憶することができる。さらに、ある例では、ワイヤレス送信機についてのロケーション情報は、経度および緯度を含んでよく、別の例では高度情報を含んでもよい。ただし、これらは単にワイヤレス送信機についてのロケーション情報の例にすぎず、特許請求する主題の範囲はこの点について限定されない。別の態様では、いくつかのワイヤレス送信機は、自機のロケーションをブロードキャストすることができ、そのようなロケーション情報は、移動局322の送信機データベース250など、移動局内の1つまたは複数のデータベースに記憶することができる。そのようなワイヤレス送信機ロケーション情報は、たとえば、支援サーバまたは
図1のロケーションサーバ170などのロケーションサーバなど、他のネットワークエンティティと共有することができる。
【0029】
さらに、追加態様では、BSA240は、たとえば、
図1のBSA185など、より大きいBSAデータベースのサブセットを記憶していてもよい。ある態様では、ロケーションサーバ170またはBSAサーバ180などのネットワークエンティティが、BSA185に記憶された情報に関連付けられた複数のワイヤレス送信機のうちどれが、1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みがあるか判断することができ、複数のワイヤレス送信機のうち個々のワイヤレス送信機についての、将来の移動局322のナビゲーション動作への予想寄与をさらに判断することができる。前述のように、将来の移動局への予想寄与は、個々のワイヤレス送信機についての、測距能力、予想される測定精度、予想される観察精度、カバレージエリアサイズ、または過去のナビゲーション動作における重要度に関連した情報のうち1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて判断され得る。さらに、個々のワイヤレス送信機についての、1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みは、移動局322の現在のロケーションへの、個々の送信機の近接度に少なくとも部分的に基づき得る。別の態様では、見込みは、移動局322が過去に個々のワイヤレス送信機から信号を獲得した、一定期間にわたる発生回数に少なくとも部分的に基づき得る。さらなる態様では、見込みは、移動局322の履歴ルートへの、個々の送信機の近接度に少なくとも部分的に基づき得る。見込みが基づき得る情報の他の例は、移動局322によってサポートされる無線アクセスタイプ、移動局322によってサポートされる個々の無線アクセスタイプ用の使用率、移動局322において現時点で可能にされている無線アクセスタイプ、および個々のワイヤレス送信機が、移動局による観察をロケーションサーバ170などのネットワークサーバに報告する複数の他の移動局に、どの程度頻繁に信号を獲得させるかを含み得る。当然ながら、これらは、複数のワイヤレス送信機のうち個々のワイヤレス送信機についての、1つまたは複数の信号を移動局に獲得させる見込みを判断する際に使用することができる情報の例にすぎず、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。
【0030】
ある態様では、ロケーションサーバ170またはBSAサーバ180などのネットワークエンティティが、予想寄与と、特定のワイヤレス送信機の1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みとを判断するために、ネットワークエンティティは、移動局322から情報を受信すればよい。上述したように、移動局322は、位置フィックス演算中に観察される送信機を識別しロケーション特定する情報を含む、フィックスデータベース230中の、位置フィックス演算に関連した情報を収集することができる。特定の送信機に関連した情報は、一例示的実装形態では、送信機データベース250に記憶することができる。フィックスデータベース230または送信機データベース250に記憶された情報は、ある例示的実装形態では、ロケーションサーバ170またはBSAサーバ180などのネットワークエンティティに与えられ得る。ワイヤレス通信ネットワーク120に与えられる情報は、少なくともいくつかのワイヤレス送信機の、1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みを判断するのに十分な情報を、ワイヤレス通信ネットワーク120に与えることができる。当然ながら、移動局が過去に信号をそこから獲得した送信機に関する情報が判断され得るのとまったく同様に、移動局が過去に信号をそこから獲得していない送信機に関する情報も判断され得る。移動局が過去に信号をそこから獲得していない送信機は、ある態様では、1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みが比較的小さいと判断され得る。
【0031】
図3は、たとえば、WLAN332およびセルラーネットワーク334など、1つまたは複数のワイヤレス通信ネットワーク330を介して、およびインターネット340を介していくつかの移動局320と通信している例示的な基地局アルマナック(BSA)サーバ350を示す図である。この例では、移動局322は、パケット交換ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)332とセルラーネットワーク334の両方との通信をサポートすることができるマルチモードデバイスを表し得る。当然ながら、これらは、マルチモードデバイスが通信することができるワイヤレス通信ネットワークのタイプの例にすぎず、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。また、この例では、移動局324は、セルラーネットワーク334との通信をサポートすることができる単一モードデバイスを表し得る。やはり、セルラーネットワークは、移動局が通信を確立することができるワイヤレス通信ネットワークの一例にすぎない。
【0032】
図3は、移動局320が監視することができる、いくつかの送信機タイプ310をさらに示す。移動局320は、様々な送信機タイプから送信される信号を監視することができる、様々なそれぞれの送信機タイプに関連付けられた任意の所与のネットワークに加入していても、加入していなくてもよい。したがって、移動局に与えられるBSA情報は、移動局が加入していないネットワークに関連付けられた情報を含んでも含まなくてもよい。移動局は、BSA情報についての要求を行う場合、特定のネットワークまたは特定の送信機タイプを指定することができる。
図3の例では、移動局320のうち1つまたは複数が、少なくともBSAのサブセットを含むBSA情報をBSAサーバ350に対して要求することができる。
【0033】
別の態様では、BSAサーバ350は、外部アルマナックソース360からBSAを取得することができる。たとえば、セルラーネットワークプロバイダは、BSA情報を展開し、またはBSAサーバ350に提供するために、サードパーティと契約することができる。少なくとも、この情報のサブセットは最終的に、移動局320のうち1つまたは複数に送信され得る。さらなる態様では、移動局320のうち1つまたは複数が、少なくとも部分的には例示的送信機310のうち1つまたは複数から送信される信号の監視によりBSA情報を展開するとき、BSAサーバ350は、移動局320のうち1つまたは複数から、そのような情報を受信することができる。さらに、別の態様では、移動局320のうち1つまたは複数は、外部提供されたBSA情報が、移動局がそのような要求を行ったことに応答して、移動局に送達されるべきかどうか、または少なくとも部分的には移動局によって元々展開されたBSA情報が送達されるべきかどうか選択することができる。さらなる態様では、移動局320のうち1つまたは複数が、外部ソースおよびローカルソースから、情報の組合せを選択することができる。
【0034】
図3の例は2つの移動局を示しているが、実際には、広範な異なる機能性または記憶能力を呈する非常に様々な移動局タイプが、多種多様の可能ネットワークタイプと通信するのに使用され得る。さらに、移動局は、広範な異なる使用形態を呈し得る。したがって、個々の移動局が求め、または要求し得るBSA情報の個別化サブセットをBSAサーバ350が与えることが有利な場合があり、指定され得るパラメータのごくいくつかの例を挙げれば、指定されたファイルサイズ、カバレージエリア、または送信機タイプに従って柔軟にフォーマットされたそのような情報を提供することがさらに有利な場合がある。一態様では、これらのパラメータは、移動局によって指定され得る。
【0035】
追加態様では、要求側移動局に与えられるBSA情報に情報が含まれるべき送信機は、要求側移動局の現在の推定ロケーションへの、個々の送信機の近接度に従って判断され得る。どのBSA情報を要求側移動局に与えるべきか判断するための、この技法の背景にある発想は、要求側移動局が、移動局の推定ロケーションを囲む、指定された幾何学的形状と交差するカバレージエリアをもつワイヤレス送信機に対して、比較的近い将来に信号を獲得する見込みがより高くなり得るということである。ある態様では、形状は、要求側移動局の推定ロケーションから伸びる指定された半径をもつ円を含み得る。一例では、送信機についての個々のカバレージエリアが、形状と交差し、または形状によって全体的に囲い込まれ、もしくはその間のどこかにある(たとえば、カバレージエリアの推定中心が形状の内側にある)場合、所与の送信機は、それについての情報が、要求側移動局に与えられるBSA情報に含まれている。さらに別の例では、所与の送信機グループについての情報を、要求側移動局に与えられるべきBSA情報に含めるかどうかの判断は、要求側移動局において利用可能なデータストレージに少なくとも部分的に基づいて、条件付きで行うことができる。たとえば、個々の送信機または送信機グループのいずれかについての情報は、空間利用可能性に応じて含まれてよく、BSA情報サイズ閾値に達するまで情報が追加される。BSA情報サイズは、たとえば、要求側モバイルデバイスにおける利用可能なデータストレージの最大サイズまたは所望サイズに基づき得る。
【0036】
図4は、移動局にアルマナック情報を送達するための例示的プロセス400の図である。より詳細には、
図4は、ネットワークアルマナック410のサブセットを移動局322に送達するための例示的プロセスを示す。ある態様では、ネットワークアルマナック410は、複数のワイヤレス送信機に関連した情報を含み得る。ネットワークアルマナック410は、ある例示的実装形態では、複数のセルラー基地局についての、また、複数のWLANアクセスポイントについての情報を含み得る。ただし、請求する主題の範囲は、どの特定のタイプの送信機にも限定されない。ネットワークアルマナック410は、たとえば、送信機のうち少なくともいくつかについてのロケーション情報を含む、複数の基地局および複数のアクセスポイントについての広範な情報タイプのうちいずれも記憶することができる。ネットワークアルマナック410に記憶され、または移動局322に与えられ得る他のタイプの情報については、
図5に関連して後でより詳しく説明する。
【0037】
例示的プロセス400に関して、区分マネージャ420は、ネットワークアルマナック410を、いくつかの地域アルマナック区分430といくつかの低密度ネットワークアルマナック(SNA)440区分に区分することができる。「低密度ネットワークアルマナック」は、基地局またはアクセスポイントのグルーピングを含むアルマナックに関し得る。グルーピングは概して、アルマナックにおいて表される、個々のネットワークおよびネットワークの基底領域についての階層識別情報要素に関連付けられ得る。地域アルマナック区分430は、名前が示すように、地理的領域に従って区分される、より詳細な情報を含み得る。
【0038】
ダウンロードマネージャ450は、ある態様では、モバイルダウンロード460により、移動局322にどの情報を与えるべきか判断することができる。ある態様では、ダウンロードマネージャ450は、ネットワークアルマナック410に記憶された情報に関連付けられた、個々のワイヤレス送信機からの、移動局322についての将来のナビゲーション動作への予想寄与に少なくとも部分的に基づいて、移動局322に与えるべき情報を選択し得る。予想寄与は、たとえば、個々のワイヤレス送信機についての、測距能力、予想される測定精度、予想される観察精度、カバレージエリアサイズ、または過去のナビゲーション動作における重要度に関連した情報のうち1つまたは複数に少なくとも部分的に基づいて判断され得る。また、情報は、ネットワークアルマナック410に記憶された情報に関連付けられた複数のワイヤレス送信機のうちどれが、1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みがあるかに少なくとも部分的に基づいて選択され得る。見込みは、移動局322の現在のロケーションへの、個々の送信機の近接度に少なくとも部分的に基づいてよく、または、別の態様では、見込みは、移動局322が過去に個々のワイヤレス送信機から信号を獲得した、一定期間にわたる発生回数に少なくとも部分的に基づいてよい。追加の例では、見込みは、移動局322の履歴ルートへの、個々の送信機の近接度に少なくとも部分的に基づいてよく、または、別の態様では、見込みは、移動局322によってサポートされる無線アクセスタイプに少なくとも部分的に基づき得る。見込みは、移動局322によってサポートされる個々の無線アクセスタイプの使用率、移動局322において現時点で可能にされている無線アクセスタイプにも少なくとも部分的に基づいてよく、または、個々のワイヤレス送信機が、ダウンロードマネージャ450などのネットワークエンティティに移動局の観察を報告する複数の他の移動局に信号をどの程度頻繁に獲得させるかにも少なくとも部分的に基づいてよい。当然ながら、これらは、複数のワイヤレス送信機のうち個々のワイヤレス送信機についての、1つまたは複数の信号を移動局に獲得させる見込みを判断する際に使用することができる情報の例にすぎず、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。
【0039】
移動局322は、ある態様では、アップロードマネージャ470を通して、ネットワークアルマナック情報についての要求を与えることができ、ダウンロード要求401は、ダウンロードマネージャ450にフォワードされ得る。また、前述のように、移動局322は、フィックスデータベース230または送信機データベース250に記憶されたワイヤレス送信機情報を、
図4に示す例では、アップロードマネージャ470を含むネットワークエンティティに与えることができる。アップロードマネージャ470は、いくつかの他の移動局からワイヤレス送信機情報をさらに収集することができ、そのような情報は、ネットワークアルマナック410に追加され得る。別の態様では、ネットワークアルマナック410において表されるワイヤレス送信機のうち少なくともいくつかについて、様々な移動局から付加情報が集められると、情報は、追加参照ポイントが取得されるので、精製され、より正確にされ得る。たとえば、第1の移動局が、特定のワイヤレス送信機のロケーションを報告することができる。第2の移動局は、第1の移動局によって報告されたものとはいくぶん異なる、その特定のワイヤレス送信機のロケーションを報告することができる。2つの参照ポイントを使うだけでは、この特定の例において、特定のワイヤレス端末の、適度に正確なロケーションを判断することが困難であり得る。ただし、追加報告が、後の時点および異なるロケーションにおいて、追加移動局から、または同じ第1および第2の移動局から取得され得る場合は、特定の送信機のロケーションのより正確な推定値が取得され得る。
【0040】
図5は、例示的な階層型ワイヤレス送信機アルマナック500の例を示す概略図である。この例では、階層構造は、WLANに関連した情報を記憶することができる。ただし、これ以降の考察では、図示する階層編成がどのタイプのネットワークにも使われ得るときの、セルラーワイヤレス通信に関連した要素についても論じる。前記のように、移動局は、少なくとも部分的にはサイズおよびコストの問題により、情報を記憶するための容量が限られ得る。通常、基地局アルマナックに含まれる多くの情報は、セルラーシステムなどのワイヤレス通信システムにわたるほとんどまたはすべての送信機用のほとんどまたはすべてのセクタについて記憶された同様のパラメータにより反復する。様々な送信機に関連した情報は、フラットリスティング(flat listing)として記憶することができ、このリスティングでは、個々の送信機についての指定された情報が、たとえば、個々の送信機すべてのための個々のセクタすべてについての別個のエントリに記憶される。したがって、送信機情報の反復性により、およびそのような情報を記憶するための、移動局の限られた容量により、情報の不必要な複製を削減することによって、基地局アルマナックに送信機情報をより効率的に記憶することが有利であり得る。
【0041】
一態様では、基地局アルマナック用の情報は、階層編成を使って記憶することができる。階層編成は、いくつかのレベルを含み得る。一例では、最上位レベルはヘッダーを含んでよく、最も低いレベルは、WLAN332などのワイヤレス通信システムのケースでは、アクセスポイント識別レベル550を含んでよく、またはセルラーネットワーク334などのワイヤレス通信システムでは、最も低いレベルはセクタ識別(SECTOR_ID)レベルを含んでよい。すべてまたはほぼすべてのアクセスポイントまたはセクタにわたって共通し得る情報を繰り返すのではなく、共通情報は、ヘッダーに記憶すればよい。このようにして、共通情報の単一インスタンスをヘッダーに記憶すればよく、その情報は、アクセスポイントまたはセクタエントリすべてにおいて繰り返される必要はない。一態様では、ヘッダーに記憶された情報は、アクセスポイント識別またはセクタ識別レベルの個々のエントリにどのような例外も明記されていない限り、アクセスポイント識別またはセクタ識別レベルのすべてのエントリに適用可能であることが理解されよう。概して、従来の基地局アルマナックの相当な数のエントリ中で、他の方法では繰り返されないどの情報も、階層基地局アルマナックの上位レベルにある単一エントリに記憶することができ、そうすることによって、他の方法では従来の基地局アルマナック中に見られる繰返しの量が大きく削減される。
【0042】
一態様での階層ワイヤレス送信機アルマナック500は、BSAサーバ180または350などのBSAサーバに記憶されたBSAを表し得る。別の態様では、階層ワイヤレス送信機アルマナック500は、移動局に送信されるとともに移動局において記憶されるべきBSA情報を表し得る。1つの例示的タイプのワイヤレス通信ネットワークは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワークを含み得る。CDMAネットワークは、階層状に編成され得るIDパラメータを含み得る。したがって、所与の1組の送信機についてのアルマナックを階層方式で伝えることが有利であり得る。同様に、WLAN332についてのIDパラメータが、階層方式で編成され得る。
図5に示す例では、階層ワイヤレス送信機アルマナック500は、ヘッダーレベル510、1つまたは複数のシステム識別レベルエントリを含み得るシステム識別(SID)レベル520、1つまたは複数のネットワーク識別レベルエントリを含み得るネットワーク識別レベル(NID)530、WLANのケースでは領域識別レベル540、またはセルラーネットワークのケースではセル識別レベル、およびWLANのケースではアクセスポイント識別レベル550、またはセルラーネットワークのケースではセクタ識別レベルなど、複数の階層レベルを含み得る。
図5の例では、SIDレベル520は、1対のエントリSID521およびSID522を含み、NIDレベル530はエントリNID531およびNID532を含み、領域識別レベル540は領域エントリ541〜544を含み、アクセスポイント識別レベル550はアクセスポイントエントリ551〜579(
図6に見られるように、偶数はスキップする)を含む。NIDエントリ531および532は、一例では、1つまたは複数のネットワークプロバイダを識別することができる1つまたは複数のネットワーク識別子を含み得る。ある態様では、領域エントリ541〜544は、1つまたは複数の領域識別値または1つもしくは複数の領域識別子を含んでよく、アクセスポイントエントリ551〜579は、1つまたは複数のアクセスポイント識別値を含んでよい。当然ながら、階層ワイヤレス送信機アルマナック500用に示す例示的編成は例にすぎず、請求する主題の範囲は、これらの点において限定されない。たとえば、請求する主題の範囲は、階層ワイヤレス送信機アルマナック500用に示すレベルの具体的な数またはタイプに限定されない。同様に、請求する主題の範囲は、様々なレベルの階層ワイヤレス送信機アルマナック500内の、図示する数またはタイプのエントリに限定されない。
【0043】
追加態様では、一部のネットワークは、階層エンコード方式を使用しない。たとえば、WLAN332の一部であり得るものなどのワイヤレスアクセスポイントは、アクセスポイントの所有者がアクセスポイントをどこに置くかに従って、アドホック方式で編成され得る。ワイヤレスアクセスポイントアルマナックは、より多数の送信機により、より密である見込みがある。移動局322などの移動局に送信されるべきBSAサブセットに含まれるべきワイヤレス送信機は、移動局によって指定された幾何学的形状エリア内の、送信機のロケーションに少なくとも部分的に基づいて、または送信機のカバレージエリアを指定されたエリアに含めることによって選択され得る。与えられる情報の粒度は、一態様において、対象となっているエリアの中心では、比較的遠いロケーションにおけるよりも大きくなり得る。これにより、移動局322は、移動局322が近くに配置される見込みがある場合は、より高い密度および精度で、BSA情報をBSAサーバ350から受信するが、より広いエリアについてのアルマナック情報をもつことも可能になる。たとえば、移動局322は、BSAサーバ350への要求中で、移動局自体の推定ロケーションに最も近い、最も密なアルマナックを指定することができ、さらに離れた距離における、より粗いアルマナック情報を指定することもできる。
【0044】
図6は、地
図600上に黒い点として標示される、いくつかのワイヤレストランシーバの例示的ロケーションを示す地
図600の図である。
図6の例では、地
図600は、様々なロケーションに分散されたアクセスポイント601、603、605、607、609、611、613、615、617、619、621、625、627、および629を示す。ある態様でのアクセスポイント601〜629は、WLANアクセスポイントを含み得るが、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。地
図600には、空港602、高速道路620、病院606、オフィスビル群610、自動車給油所608、およびオフィスビル604も示されている。地
図600は、664、666、668、672で標示される、南北に走るいくつかの道路、および空港602へのアクセスを提供する道路662をさらに示す。また、651、653、655、657、659、および661で標示される、東西に走るいくつかの道路が示されている。当然ながら、地
図600およびその様々な構成要素は、請求する主題の様々な態様の考察を容易にする目的で提示しているにすぎない。地
図600およびその構成要素は、たとえば、建物、道路、またはアクセスポイントの現実的または正確な配置または構成を示すことは意図していない。
【0045】
前に説明したように、移動局322などの移動局には、複数のアクセスポイントのうち個々のアクセスポイントから、移動局322についての将来のナビゲーション動作への予想寄与に少なくとも部分的に基づいて、アルマナック情報のサブセットが提供され得る。予想寄与は、たとえば、予想寄与の値に、また、個々のアクセスポイントについての、1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みに基づき得る。さらに、一態様では個々のアクセスポイントについての、1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みは、移動局322の現在のロケーションへの、個々のアクセスポイントの近接度に少なくとも部分的に基づき得る。たとえば、移動局322は、そのロケーションが、道路657と659との間の、道路664沿いの病院606に置かれた、地
図600上の位置「A」にあると推定すると仮定する。ある態様では、移動局422は、アクセスポイント601〜629についてのアルマナック情報を保持するための十分なデータ記憶容量を有し得る。ただし、より現実的な設定では、地
図600に示すような領域は、図示するよりもはるかに多くのアクセスポイントを含む見込みがある。たとえば、オフィスビル604および610の各々は、建物の中にいくつかのアクセスポイントを有し得る。多くの家庭、オフィス、小売店、レストランなどが、住人、居住者、顧客、従業員、旅行者などにWi-Fiアクセスを提供するためにアクセスポイントを組み込むことができる。ただし、説明目的で、
図6に関連した例では、アクセスポイント601〜629は、アルマナックに記憶するために対応可能な既知または推定情報をもつアクセスポイントすべてを表すと仮定される。
【0046】
図6および地
図600に関連した例では、移動局322は、階層ワイヤレス送信機アルマナック500へのアクセスを有し得る。1つもしくは複数の例では、地
図600に示すエリアは、
図5に示す、階層ワイヤレス送信機アルマナック500の領域エントリ541に対応し得る。アクセスポイント601〜629は、それぞれ、階層ワイヤレス送信機アルマナック500のアクセスポイント識別レベル550中のアクセスポイントエントリ551〜579に関連付けられる。アクセスポイント識別レベル550のアクセスポイントエントリ551〜579は、領域エントリ541に関連付けられることに留意されたい。ある態様では、領域エントリ541は、アクセスポイントエントリ551〜579を、領域エントリ541に関連付けられたものとして識別する情報を含み得る。領域エントリ541は、領域エントリ541に関連するアクセスポイントのすべてまたはほとんどに共通する情報を含み得る。たとえば、アクセスポイントすべてがIEEE801.11g規格に準拠する場合、領域エントリ541はその情報を記憶することができ、その情報は、個々のアクセスポイントエントリ551〜579に記憶される必要はない。
【0047】
移動局322が病院606にある位置「A」に置かれている例に戻ると、複数のアクセスポイント601〜629のうちどれが、近くの1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みがあるかに関する判断が、ダウンロードマネージャ450またはBSAサーバ350などのネットワークエンティティによって行われ得る。この例では、判断は、移動局322の推定ロケーションへの、個々のアクセスポイントの近接度に少なくとも部分的に基づき得る。ある態様では、位置「A」にレンジが最接近したアクセスポイントが、信号を近くの移動局322に獲得させる見込みがより大きい。別の態様では、アクセスポイント601〜629のうちどれが、位置「A」にレンジが最接近しているかに関する判断を行うことができ、そのような判断に少なくとも部分的に応答して、位置「A」にレンジが最接近していると判断されたアクセスポイントに関連付けられたアルマナック情報が、移動局322に送達され得る。このようにして、移動局322がポイント「A」から動いたとき、移動局322が観察する見込みがあるアクセスポイントについてのアルマナック情報は、移動局322においてすでに記憶されている。この例では、アクセスポイント607、609、および627は、信号を移動局322に獲得させる見込みがあると判断され得る。当然ながら、実際の実装では、より多くのアクセスポイントが関与し得る。別の態様では、移動局322についての位置フィックスを定期的に繰り返すことができ、移動局322において記憶されたアルマナック情報が、それに従ってアップデートされ得る。
【0048】
上で言及した別の例示的技法は、移動局322に過去に個々のアクセスポイントから信号を獲得させた、一定期間にわたる発生回数に少なくとも部分的に基づいて、複数のアクセスポイントのうち個々のアクセスポイントについて、1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みを判断することに関し得る。本例では、ユーザが、週に5回、仕事に移動局322を持ち運ぶと仮定し、仕事に行くためのユーザの経路が、道路653を、アクセスポイント621および625を通って東から西に運転することを含むとさらに仮定する。ユーザは、同じ道路に沿って西から東に運転し、アクセスポイント621および625のそばを再度通り過ぎて、仕事から戻る。したがって、この簡単な例では、アクセスポイント621および625は、移動局322によって、週に少なくとも10回観察される。さらに、ユーザは、道路651に沿ってはめったに移動しないと仮定する。したがって、移動局322は、アクセスポイント615をめったに観察することはない。その結果、この例では、アクセスポイント621および625は、1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みがあると判断されてよく、移動局322には、それらのアクセスポイントに関連したアルマナック情報が与えられ得る。また、この例では、アクセスポイント615は、アクセスポイント625に距離が比較的接近しているが、移動局322は、アクセスポイント615をめったに観察しないので、たとえば、アクセスポイント615についてのアルマナック情報を、移動局322に与えることはできない。
【0049】
追加例では、複数のアクセスポイントのうち個々のアクセスポイントについて、1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みを判断するための技法は、移動局322の履歴ルートへの、個々のアクセスポイントの近接度に少なくとも部分的に基づいて、そのような見込みを判断することを含み得る。地
図600に戻ると、ユーザは時々、南から北に動きながら高速道路620に沿って移動している間、移動局322を持ち運ぶと仮定する。この簡単な例では、頻繁には起こり得ないが、毎回またはほぼ毎回、移動局は、アクセスポイント603、605、および607を、その順序で観察し、移動局322は、続けて、アクセスポイント609、611、および613を観察する。したがって、ダウンロードマネージャ450またはBSAサーバ350などのネットワークリソースは、移動局がその経路に沿ってアクセスポイントを移動局322が観察する見込みをもって履歴ルートに沿って進んでいると判断すると、その履歴ルートに沿ったアクセスポイントに関連したアルマナック情報を移動局322に与えることができる。
【0050】
履歴ルートの別の例として、移動局322が、空港602への移動を示すアクセスポイント605を、次いで601を観察する時間の大部分において、移動局は次に、移動局がサンフランシスコ国際空港(SFO)にあることを発見すると仮定する。この例では、移動局322がアクセスポイント605および601を続けて観察したとダウンロードマネージャ450が判断した場合、ダウンロードマネージャは、SFOに関連したアルマナック情報を移動局322に与えることができ、そうすることによって、移動局322が実際に、最終的にはSFOにあるべきである場合、移動局は、所望のアルマナック情報をすでに記憶しており、到着すると直ちにナビゲーションが始まり得る。
【0051】
追加態様では、複数のアクセスポイントのうち個々のアクセスポイントについての、1つまたは複数の信号を移動局322に獲得させる見込みを判断するための技法は、移動局322の予測ルートへの、個々のアクセスポイントの近接度に少なくとも部分的に基づいて、そのような見込みを判断することを含み得る。ある態様では、予測ルートは、移動局322の1つまたは複数の履歴ルートに少なくとも部分的に基づき得るが、請求する主題は、この点において範囲が限定されない。別の態様では、前述のように、見込みは、移動局322によってサポートされる無線アクセスタイプに少なくとも部分的に基づき得る。見込みは、移動局322によってサポートされる個々の無線アクセスタイプの使用率、移動局322において現時点で可能にされている無線アクセスタイプにも少なくとも部分的に基づいてよく、または、個々のワイヤレス送信機が、ダウンロードマネージャ450などのネットワークエンティティに移動局の観察を報告する複数の他の移動局に信号を獲得させた、一定期間にわたる発生回数にも少なくとも部分的に基づいてよい。当然ながら、これらは、複数のワイヤレス送信機のうち個々のワイヤレス送信機についての、1つまたは複数の信号を移動局に獲得させる見込みを判断する際に使用することができる情報の例にすぎず、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。
【0052】
本明細書に記載する例において、移動局322などの移動局は、BSAサーバ350に対してBSA情報を要求するものとして説明される。移動局322からの要求の受信に応答して、BSAサーバ350は、適切な情報を構成し、構成した情報を移動局322に送達する。ただし、これらの例には、移動局322にBSA情報を通信するための様々な技法があり得るいくつかの変形があり得る。いくつかのケースでは、使われる技法は、特定のタイプのエアインターフェースに少なくとも部分的に依存し得る。いくつかのエアインターフェースでは、送信側エンティティは、それ自体のBSA情報またはその近隣のBSA情報を記憶およびフォワードすることが可能であってもよい。たとえば、
図1を参照すると、基地局132は、BSA情報を記憶することができ、移動局150から要求を受信すると、そのBSA情報の少なくとも一部分を移動局150にフォワードすることができる。基地局132は、上で言及した例に従って、情報を圧縮または暗号化することができる。別の態様では、基地局132は、BSA情報についての移動局の要求を認める前に、移動局150を認証すればよい。
【0053】
さらに、一態様では、基地局132は、レンジ内にあるとともに基地局132と通信する能力および権限をもつ移動局に、BSA情報を定期的にブロードキャストすることができる。そのような送信は、移動局から、または別のネットワークエンティティからのプロンプトありまたはなしで行うことができる。別の態様では、移動局150には、移動局150がBSA情報をそこから取得することができるネットワークロケーションをポイントするユニフォームリソースロケータ(URL)が与えられ得る。
図1の例では、ネットワークエンティティは、BSAサーバ180を含み得る。ただし、
図3に示すように、別の例では、移動局は、サードパーティ外部アルマナックソース360からデータベース情報を取得することもできる。ある態様では、移動局324などの移動局は、オンデマンドBSAアップデートを提供する、サードパーティ外部アルマナックソース360からのサービスに加入することができる。あるいは、別の態様では、サードパーティ外部アルマナックソース360は、定期的に、または、たとえばシステム再構成により必要が生じたときはいつでも、アップデートを提供し得る。
【0054】
前述のように、BSAサーバ350は、一態様ではサードパーティからBSA情報を受信することができる。別の態様では、BSAサーバ350または1つもしくは複数の基地局もしくはアクセスポイントなど、BSA情報を記憶する他のどのネットワークエンティティも、1つまたは複数の移動局から集められたBSA情報を受信することができる。移動局から集められた情報は、たとえば、位置推定演算中に集められた情報を含み得る。別の態様では、いくつかの移動局が、信号をそこから受信した送信機のデータベースを記憶することができる。データベースは、一態様では、たとえば、ロケーション情報、搬送周波数などのような、それらの送信機についてのいくつかの属性を含み得る。この情報は、ワイヤレスネットワークによって移動局に与えられていてよく、または情報は、移動局自体によって導出されていてよい。ソースにかかわらず、集められた情報は、所与のエリア内の移動局によって使われ得るBSAの展開および維持において望ましい場合がある。
【0055】
追加態様では、移動局は、たとえば、より完全なBSA情報と引き換えに、指定された量の情報を基地局アルマナックサーバに報告すると予想され得る。移動局によって集められ報告される情報は、一連のロケーションとともにそれぞれのロケーション不確実性を含んでよく、移動局がそれらのロケーションから観察した送信機の発見属性をさらに含み得る。属性は、たとえば、送信機識別情報、ならびに信号搬送周波数、相対もしくは絶対信号強度、カラーコーディング、スロットタイミング、またはBSAサーバが個々の送信機のカバレージエリアをマップするのを助け得る他のどの関連情報を含んでもよい。属性は、個々の送信機についてのコードフェーズ、または何らかの標準タイミングソース(SPS時間など)と、1つもしくは複数の受信信号のフレーミング構造との間のタイミング関係をさらに含み得る。
【0056】
図7は、移動局に対する将来のナビゲーション動作への、1つまたは複数のそれぞれのワイヤレス送信機の、1つまたは複数の予想寄与に少なくとも部分的に基づいて、移動局に送信すべきワイヤレス送信機アルマナック情報のサブセットを判断するための例示的プロセスの流れ図である。ブロック710で、移動局に対する将来のナビゲーション動作への予想寄与は、予想寄与の値と、複数のワイヤレス送信機のうち個々のワイヤレス送信機についての、1つまたは複数の信号を移動局に獲得させる見込みとに少なくとも部分的に基づいて、複数のワイヤレス送信機のうち個々のワイヤレス送信機について判断され得る。ある態様では、予想寄与の値は、非限定的例として、特定の送信機の、測距能力、予想される測定もしくは観察精度、カバレージエリアサイズ、または前のナビゲーション動作における重要度に関連した統計に基づき得る。個々のワイヤレス送信機についての、1つまたは複数の信号を移動局に獲得させる見込みを判断するための可能な技法の例は、上で論じ、たとえば、移動局の現在のロケーションへの個々の送信機の近接度に少なくとも部分的に基づいて、そのような見込みを判断することを含んでよく、または、別の態様では、そのような見込みは、過去にどの程度頻繁に移動局が個々のワイヤレス送信機から信号を獲得したかに少なくとも部分的に基づき得る。追加の例では、見込みは、移動局の履歴ルートへの、個々の送信機の近接度に少なくとも部分的に基づいてよく、または、別の態様では、そのような見込みは、移動局によってサポートされる無線アクセスタイプに少なくとも部分的に基づき得る。見込みは、移動局によってサポートされる個々の無線アクセスタイプの使用率、移動局において現時点で可能にされている無線アクセスタイプにも少なくとも部分的に基づいてよく、または、個々のワイヤレス送信機が、ダウンロードマネージャまたはBSAサーバなどのネットワークエンティティに移動局の観察を報告する複数の他の移動局に信号を獲得させた、一定期間にわたる発生回数にも少なくとも部分的に基づいてよい。見込みは、他の例では、移動局の予測ルートへの個々の送信機の近接度に、または移動局がワイヤレス送信機を通して通信することを許可されるかどうかに少なくとも部分的に基づき得る。
【0057】
ブロック720で、ワイヤレス送信機のサブセットは、個々のワイヤレス送信機についての判断された予想寄与に少なくとも部分的に基づいて判断され得る。ある態様では、ワイヤレス送信機のサブセットの判断は、個々のワイヤレス送信機についての見込みが、あらかじめ選択された閾値を超えるかどうか判断することを含み得る。ブロック730で、判断されたワイヤレス送信機サブセットについてのアルマナック情報が識別され得る。請求する主題による例は、ブロック710〜730のすべて、より少数、またはより多数を含み得る。さらに、ブロック710〜730の順序は、例示的順序にすぎず、請求する主題の範囲は、この点について限定されない。
【0058】
図8は、
図1〜
図7に関連して本明細書に記載した例示的技法のいずれをも実施するように適合され得る移動局800の例のブロック図である。1つまたは複数の無線トランシーバ870は、音声、またはデータなどのベースバンド情報をもつRFキャリア信号をRFキャリア上に変調し、そのようなベースバンド情報を取得するために、変調されたRFキャリアを復調するように適合され得る。アンテナ872は、ワイヤレス通信リンクを介して変調されたRFキャリアを送信し、ワイヤレス通信リンクを介して変調されたRFキャリアを受信するように適合され得る。
【0059】
ベースバンドプロセッサ860は、中央処理装置(CPU)820からのベースバンド情報を、ワイヤレス通信リンクでの送信用にトランシーバ870に提供するように適合され得る。ここで、CPU820は、そのようなベースバンド情報を、ユーザインターフェース810内の入力デバイスから取得することができる。ベースバンドプロセッサ860は、ユーザインターフェース810内の出力デバイスを通した送信用に、トランシーバ870からCPU820にベースバンド情報を与えるようにも適合され得る。
【0060】
ユーザインターフェース810は、音声やデータなどのユーザ情報を入力し、または出力する複数のデバイスを備え得る。そのようなデバイスは、非限定的例として、キーボード、ディスプレイ画面、マイクロホン、およびスピーカーを含み得る。
【0061】
受信機880は、SPSからの送信を受信し、復調し、復調された情報を相関器840に供給するように適合され得る。相関器840は、受信機880によって提供された情報から相関関数を導出するように適合され得る。相関器840はまた、トランシーバ870によって供給された、パイロット信号に関係する情報からパイロット関連相関関数を導出するように適応され得る。この情報は、移動局によって、ワイヤレス通信サービスを獲得するのに使われ得る。チャネルデコーダ850は、ベースバンドプロセッサ860から受信したチャネルシンボルを下位ソースビット(underlying source bits)に復号するように適合され得る。チャネルシンボルが、畳込み符号化されたシンボルを含む一例では、そのようなチャネルデコーダは、ビタビデコーダを含み得る。チャネルシンボルが畳込み符号の直列または並列連結を含む第2の例では、チャネルデコーダ850は、ターボデコーダを含み得る。
【0062】
メモリ830は、本明細書において説明または提案したプロセス、実装形態、またはそれらの例のうちの1つまたは複数を実施するように実行可能である機械可読命令を記憶するように適合され得る。CPU820は、そのような機械可読命令を入手、実行するように適合され得る。
【0063】
図9は、たとえば、
図1〜
図7に示した、移動局に与えるべきアルマナック情報を判断するため、およびアルマナック情報を送信するための例示的技法に関連して上述した技法またはプロセスを実装するように構成可能な1つまたは複数のデバイスを含み得る例示的システム900を示す概略図である。システム900は、たとえば、第1のデバイス902、第2のデバイス904、および第3のデバイス906を含むことができ、これらのデバイスは、ワイヤレス通信ネットワーク908を通して互いに動作可能に結合され得る。
【0064】
図9に示す第1のデバイス902、第2のデバイス904および第3のデバイス906は、ワイヤレス通信ネットワーク908を介してデータを交換するように構成可能であり得るどのデバイス、アプライアンスまたは機械も表し得る。限定ではなく例として、第1のデバイス902、第2のデバイス904、または第3のデバイス906のうちいずれも、たとえば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ワークステーション、サーバデバイスなどのような1つもしくは複数のコンピューティングデバイスもしくはプラットフォーム、たとえば、携帯情報端末、モバイル通信デバイスなどのような1つもしくは複数のパーソナルコンピューティングもしくは通信デバイスもしくはアプライアンス、たとえば、データベースもしくはデータ記憶サービスプロバイダ/システム、ネットワークサービスプロバイダ/システム、インターネットもしくはイントラネットサービスプロバイダ/システム、ポータルもしくはサーチエンジンサービスプロバイダ/システム、ワイヤレス通信サービスプロバイダ/システムなどのコンピューティングシステムもしくは関連サービスプロバイダ能力、またはそれらの任意の組合せを含み得る。第1、第2、および第3のデバイス902、904、および906のいずれも、それぞれ、本明細書に記載する例による基地局アルマナックサーバ、基地局、または移動局のうち1つまたは複数を含み得る。
【0065】
同様に、
図9に示すワイヤレス通信ネットワーク908は、第1のデバイス902、第2のデバイス904、および第3のデバイス906のうち少なくとも2つの間でのデータの交換をサポートするように構成可能な、1つまたは複数の通信リンク、プロセス、またはリソースを表す。限定ではなく例として、ワイヤレス通信ネットワーク908は、ワイヤレスもしくはワイヤード通信リンク、電話もしくは電気通信システム、データバスもしくはチャネル、光ファイバー、地上波もしくは宇宙ビークルリソース、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、イントラネット、インターネット、ルータもしくはスイッチなど、または任意のそれらの組合せを含み得る。図示するように、たとえば、第3のデバイス906の、部分的に曖昧にされた破線ボックスによって示されるように、ワイヤレス通信ネットワーク908に動作可能に結合された追加の同類デバイスがあり得る。
【0066】
システム900中に示す様々なデバイスおよびネットワークの全部または一部、ならびに本明細書でさらに説明するプロセスおよび方法が、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたは任意のそれらの組合せを使用して、または場合によってはそれらを含んで実装され得ることを認識されたい。
【0067】
したがって、限定ではなく例として、第2のデバイス904は、バス928を通してメモリ922に動作可能に結合された少なくとも1つの処理ユニット920を含み得る。
【0068】
処理ユニット920は、データ計算手順または処理の少なくとも一部を実行するように構成可能な、1つまたは複数の回路を代表するものである。限定ではなく例として、処理ユニット920は、1つまたは複数のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタル信号プロセッサ、プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイなど、またはそれらの任意の組合せを含み得る。
【0069】
メモリ922は、任意のデータ記憶機構を表す。たとえば、メモリ922は1次メモリ924または2次メモリ926を含み得る。1次メモリ924は、たとえば、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリなどを含み得る。この例では処理ユニット920とは別個なものとして示しているが、1次メモリ924の全部または一部が処理ユニット920内に設けられるか、または場合によっては処理ユニット920とコロケート/結合され得ることを理解されたい。
【0070】
2次メモリ926は、たとえば、1次メモリ、または、たとえば、ディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ、ソリッドステートメモリドライブなど、1つもしくは複数のデータ記憶デバイスもしくはシステムと同じまたは同様のタイプのメモリを含み得る。いくつかの実装形態では、2次メモリ926は、コンピュータ可読記録媒体940を動作可能に受容できてよく、または場合によってはそれに結合されるように構成可能であり得る。コンピュータ可読記録媒体940は、たとえば、システム900内のデバイスのうち1つまたは複数に対してデータ、コードまたは命令を運び、またはアクセス可能にすることができるどの媒体も含み得る。コンピュータ可読記録媒体940は、記憶媒体と呼ばれることもある。
【0071】
第2のデバイス904は、たとえば、少なくともワイヤレス通信ネットワーク908への、第2のデバイス904の動作可能結合を提供し、または他のやり方でサポートする通信インターフェース930を含み得る。限定ではなく例として、通信インターフェース930は、ネットワークインターフェースデバイスまたはカード、モデム、ルータ、スイッチ、トランシーバなどを含み得る。
【0072】
第2のデバイス904は、たとえば、入力/出力デバイス932を含み得る。入力/出力デバイス932は、人間もしくは機械入力を受諾し、もしくは他のやり方で採り入れるように構成可能であり得る1つもしくは複数のデバイスもしくは特徴、または人間もしくは機械出力を送達し、もしくは他のやり方で提供するように構成可能であり得る1つもしくは複数のデバイスもしくは特徴を表す。限定ではなく例として、入力/出力デバイス932は、動作可能に構成されたディスプレイ、スピーカー、キーボード、マウス、トラックボール、タッチスクリーン、データポートなどを含み得る。
【0073】
本明細書で説明される方法は、個別の例に従った用途に応じて、様々な手段により実施され得る。たとえば、そのような方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたはそれらの組合せで実施できる。ハードウェア実装では、たとえば、処理ユニットは、1つもしくは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するように設計された他のデバイスユニット、またはこれらの組合せの中で実装され得る。
【0074】
本明細書で言及する「命令」は、1つまたは複数の論理演算を表す表現に関係する。たとえば、命令は、1つまたは複数のデータオブジェクトに対して1つまたは複数の動作を実行する機械によって翻訳可能であることにより、「機械可読」であり得る。ただし、これは、命令の例にすぎず、請求する主題は、この点について限定されない。別の例では、本明細書で言及する命令は、符号化コマンドを含むコマンドセットを有する処理回路によって実行可能である符号化コマンドに関係し得る。そのような命令は、処理回路によって理解される機械語の形態で符号化され得る。やはり、これらは命令の例にすぎず、請求する主題は、この点について限定されない。
【0075】
本明細書で言及する「記憶媒体」は、1つまたは複数の機械によって知覚可能な表現を維持することが可能な媒体に関する。たとえば、記憶媒体は、機械可読命令または情報を記憶するための1つまたは複数の記憶デバイスを含み得る。そのような記憶デバイスは、たとえば、磁気、光学、または半導体記憶媒体を含むいくつかの媒体のタイプのうちの任意の1つを含み得る。そのような記憶デバイスは、長期、短期、揮発性または不揮発性メモリデバイスのうちの任意のタイプも含み得る。しかしながら、これらは単に記憶媒体の例にすぎず、特許請求する主題はこの点について限定されない。
【0076】
本明細書に含まれる詳細な説明のいくつかの部分は、特定の装置または専用のコンピューティングデバイスまたはプラットフォームのメモリ内に記憶される、バイナリのデジタル信号上の、動作のアルゴリズムまたは記号による表現の形で提示されている。この特定の明細書に関して、特定の装置などの用語は、プログラムソフトウェアからの命令に従って特定の動作を実行するように汎用コンピュータがプログラムされた場合、そのような汎用コンピュータを含む。アルゴリズム記述または記号表現は、当業者が作業内容を他の当業者に伝えるために、信号処理または関連技術において使用する技法の例である。アルゴリズムは本明細書に存在し、一般に、操作または所望の結果に導く同様の信号処理の自己矛盾のない順番であると考えられる。この場合の操作または処理は、物理量の物理的な操作を含む。通常、必須ではないが、そのような物理量は、記憶され、送信され、組み合わされ、比較され、または場合によっては操作され得る、電気信号または磁気信号の形態であり得る。そのような信号をビット、データ、値、要素、記号、文字、項、数、数字などと呼ぶことは、主としてそれが一般的な用法であるという理由で好都合である場合があることがわかっている。しかし、これらの用語または同様の用語のすべてが、適切な物理量と関連付けられるべきであり、かつ便宜的な呼び方にすぎないことを、理解されたい。別段に明記されていない限り、本明細書における説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理する」、「計算する」、「算出する」、「判断する」などの用語を利用する説明は、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスなど、特定の装置のアクションまたはプロセスを指すことを諒解されたい。したがって、本明細書の文脈においては、専用のコンピュータまたは同様の専用の電子コンピューティングデバイスは、メモリ、レジスタ、または他の情報記憶デバイス、伝送デバイス、または、専用のコンピュータもしくは同様の専用の電子コンピューティングデバイスの表示デバイスの中に、通常は物理的な電子的な量または磁気的な量として表される信号を、操作または変換することができる。
【0077】
本明細書で説明するワイヤレス通信技法は、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)などのような様々なワイヤレス通信ネットワークに関連し得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、単一キャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)ネットワーク、または上記ネットワークの任意の組合せなどであってよい。CDMAネットワークは、ほんのいくつかの無線技術を挙げると、cdma2000、広帯域CDMA(W-CDMA)のような、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実装し得る。ここで、cdma2000は、IS-95、IS-2000、およびIS-856規格に従って実装される技術を含み得る。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、Digital Advanced Mobile Phone System(D-AMPS)または何らかの他のRATを実施することができる。GSM(登録商標)およびW-CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織からの文書で説明される。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織からの文書で説明される。3GPPおよび3GPP2の文書は、公に利用可能である。たとえば、WLANは、IEEE802.11xネットワークを備えてもよく、WPANは、たとえばBluetooth(登録商標)ネットワーク、IEEE802.15xを備えてもよい。本明細書で説明するワイヤレス通信実装形態はまた、WWAN、WLAN、またはWPANの任意の組合せと関連して使用され得る。
【0078】
本明細書で用いられる「および」、および「または」という用語は、用いられる文脈にも少なくとも部分的に依存する様々な意味を含み得る。通常、「または」は、A、BまたはCのように、列挙したものを関連付けるために用いられる場合、排他的な意味で用いられる場合の、A、BまたはCとともに、包含的な意味で用いられる場合の、A、B、およびCも意味することが意図される。本明細書全体にわたる「一例(one example)」または「例(an example)」という言及は、例に関連して説明する特定の特徴、構造、または特性が、請求する主題の少なくとも1つの例に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な箇所において「一例では」または「例」という句が記載されている場合、必ずしもすべてが同じ例を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造または特性が、1つもしくは複数の例の中に組み合わされ得る。本明細書に記載する例は、デジタル信号を使って動作する機械、デバイス、エンジン、または装置を含み得る。そのような信号は、様々な場所の間で情報を提供する電子信号、光信号、電磁信号、またはどの形のエネルギーも含み得る。
【0079】
例示的な特徴であると現在考えられることが、例示され説明されてきたが、特許請求される主題から逸脱することなく、様々な他の修正を行うことができ、等価物が置換され得ることが、当業者には理解されよう。加えて、特許請求される主題の教示に個別の状況を適合させるために、本明細書で説明される中心的な概念から逸脱することなく、多くの修正が行われ得る。したがって、特許請求する主題は、開示される特定の例に限定されず、また、そのような特許請求する主題は添付の特許請求の範囲内にあるすべての態様およびその同等物を含み得ることが意図されている。