【文献】
ヤマダゲーム版『戦国学園KABUKI』で“未来ステップアップガチャ”が本日より開催! 山田章博さんの描いた“森蘭丸”カードが登場,[ONLINE],電撃オンライン,2013年 5月28日,URL,http://dengekionline.com/elem/000/000/644/644432/
【文献】
ステップアップガチャでRRR&RR獲得チャンスが増える♪,[ONLINE],トイ・プラネット運営チーム,2014年 4月23日,URL,http://casual.hangame.co.jp/notice4.nhn?m=read&view=&bbsid=1649&bbstype=notice&gameid=O_MJI_NOTICE&page=1&docid=6321679
【文献】
ステップアップガチャ,[ONLINE],2014年 7月14日,URL,http://ckguru.moo.jp/pokekin/entry9.html
【文献】
コンプガチャなき今、どんなガチャがあるか調べてみた。,[ONLINE],SIROKグロースハックブログ,2013年 9月20日,URL,http://growthhack.sirok.co.jp/socialgames/complite_gacha/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本実施形態ではゲームにおいて抽選(ガチャ)によりアイテムを提供する例を説明するが、ゲームにおいて実行されるアイテムの抽選に限定されるものではない。本発明は抽選に基づいてプレイヤに特典を付与する仕組みを採用する情報処理装置、プログラム及び情報処理システム等に広く適用できる。
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
図1の情報処理システム1は1台以上のクライアント端末2とゲームサーバ装置3とがインターネット等のネットワーク4を介して接続されている。
【0012】
クライアント端末2はプレイヤが操作するPC、スマートフォン、タブレットなどの端末装置、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。ゲームサーバ装置3はクライアント端末2でプレイヤにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。
【0013】
なお、本発明は
図1に示すクライアント・サーバ型の情報処理システム1の他、ゲーム内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置においても適用可能である。
図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば
図1のゲームサーバ装置3は複数のコンピュータに分散して構成してもよい。
【0014】
<ハードウェア構成>
《クライアント端末及びゲームサーバ装置》
図1のクライアント端末2及びゲームサーバ装置3は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピュータにより実現される。
図2は、本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【0015】
図2のコンピュータは、入力装置501、表示装置502、外部I/F503、RAM504、ROM505、CPU506、通信I/F507、及びHDD508などを備えており、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び表示装置502は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0016】
入力装置501はプレイヤが各種信号を入力するのに用いるタッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどである。表示装置502は画面を表示する液晶や有機ELなどのディスプレイである。通信I/F507はコンピュータをネットワーク4に接続するインタフェースである。これによりコンピュータは通信I/F507を介してデータ通信を行うことができる。
【0017】
また、HDD508はプログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータにはコンピュータ全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0018】
なお、コンピュータはHDD508に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用するものであってもよい。
【0019】
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータ500は外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどがある。
【0020】
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM505にはコンピュータの起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
【0021】
CPU506は、ROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0022】
本実施形態に係るクライアント端末2及びゲームサーバ装置3は上記したハードウェア構成のコンピュータにおいてプログラムを実行することにより後述するような各種処理を実現できる。
【0023】
<ソフトウェア構成>
本実施形態に係る情報処理システム1のソフトウェア構成について説明する。
図1の情報処理システム1は例えば
図3に示す処理ブロックにより実現される。
図3は本実施形態に係る情報処理システムの一例の処理ブロック図である。
【0024】
情報処理システム1のゲームサーバ装置3はプログラムを実行することにより、通信部10、制御部12、記憶部14を実現する。制御部12はゲーム進行部20、ガチャ抽選部22、おまけ抽選部24、表示制御部26を有する構成である。記憶部14は抽選情報記憶部30、プレイヤ情報記憶部32、アイテム情報記憶部34を有する構成である。
【0025】
また、情報処理システム1のクライアント端末2はプログラムを実行することにより操作受付部50、制御部52、記憶部54、通信部56、画面表示部58を実現する。制御部52は要求送信部66、応答受信部68を有する構成である。
【0026】
ゲームサーバ装置3の通信部10はクライアント端末2との通信を行う。制御部12はゲームに関する処理を行い、ゲームを進行させる。記憶部14はゲームに関する情報を記憶する。
【0027】
制御部12のゲーム進行部20はクライアント端末2がプレイヤから受け付けた操作に基づき、ゲームを進行させる。ガチャ抽選部22はプレイヤからアイテムの抽選実行の操作を受け付けると、プレイヤに提供するアイテムの抽選を後述のように行う。おまけ抽選部24はガチャ抽選部22によるアイテムの抽選に合わせて、プレイヤにおまけとして提供するアイテムの抽選を後述のように行う。抽選は、抽選対象であるアイテム群からプレイヤに付与するアイテムを、抽選条件に基づいて選択する情報処理である。
【0028】
表示制御部26は、ゲーム進行部20によるゲームの進行に従い、クライアント端末2の画面表示を制御する。
【0029】
また、記憶部14の抽選情報記憶部30は、無料抽選、有料抽選、ステップアップ抽選又はボックス抽選などの抽選の形態ごとに抽選条件を記憶している。抽選情報記憶部30はプレイヤにおまけとして提供するアイテムの抽選条件を記憶している。なお、抽選情報記憶部30が記憶する抽選情報の詳細は後述する。
【0030】
プレイヤ情報記憶部32はプレイヤに関するプレイヤ情報を記憶している。なお、プレイヤ情報記憶部32が記憶するプレイヤ情報の詳細は後述する。アイテム情報記憶部34はアイテムに関するアイテム情報を記憶している。アイテム情報記憶部34が記憶するアイテム情報には、抽選対象であるアイテム群のアイテム情報が含まれる。
【0031】
クライアント端末2の操作受付部50はクライアント端末2を操作するプレイヤからの操作を受け付ける。また、制御部52はクライアント端末2におけるゲームに関する処理を行う。制御部52の要求送信部66は操作受付部50がプレイヤから受け付けた操作の内容に基づき、ゲームサーバ装置3に対して要求を送信する。応答受信部68は、要求送信部66がゲームサーバ装置3に対して送信した要求に対する処理結果などの応答を受信する。
【0032】
また、記憶部54はクライアント端末2において必要となる情報を記憶する。通信部56はゲームサーバ装置3との通信を行う。画面表示部58はゲームサーバ装置3からの制御に従い、クライアント端末2の画面表示を行う。
【0033】
図1の情報処理システム1は例えば
図4に示す処理ブロックにより実現してもよい。
図4は本実施形態に係る情報処理システムの他の例の処理ブロック図である。
図4の情報処理システム1は、
図3の情報処理システム1においてゲームサーバ装置3に設けられていたゲーム進行部20及び表示制御部26が、クライアント端末2の制御部52に設けられている構成である。また、
図4の情報処理システム1はゲームサーバ装置3の制御部12に抽選応答部28が追加され、クライアント端末2の制御部52に抽選要求部62が追加された構成である。
【0034】
クライアント端末2の抽選要求部62は操作受付部50がプレイヤから受け付けた操作の内容に基づき、ゲームサーバ装置3に対して抽選要求を送信する。ガチャ抽選部22はクライアント端末2からの抽選要求に基づき、プレイヤに提供するアイテムの抽選を後述のように行う。また、おまけ抽選部24はガチャ抽選部22によるアイテムの抽選に合わせて、プレイヤにおまけとして提供するアイテムの抽選を後述のように行う。
【0035】
ゲームサーバ装置3の抽選応答部28は抽選要求部62がゲームサーバ装置3に対して行った抽選要求に対する抽選結果などの応答をクライアント端末2に送信する。このようにクライアント端末2のゲーム進行部60はプレイヤに提供するアイテムの抽選をゲームサーバ装置3に行わせて、その抽選結果を取得できる。
【0036】
図3又は
図4に示したように、本実施形態に係る情報処理システム1はゲームの進行や表示制御をクライアント端末2で行ってもゲームサーバ装置3で行ってもよい。図示していないが、本実施形態に係る情報処理システム1はガチャ抽選部22やおまけ抽選部24をゲームサーバ装置3以外の他のサーバ装置やクライアント端末2に設けた構成であってもよい。
【0037】
なお、クライアント端末2の制御部52はHTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータや、ページデータ内に含まれるスクリプトなどをゲームサーバ装置3から受信してゲームに関する処理を行うブラウザ型がある。また、クライアント端末2の制御部52はインストールされたアプリケーションに基づいてゲームに関する処理を行うアプリケーション型がある。
【0038】
<アイテムの抽選の概要>
ここで、本実施形態のゲームにおいて対象となるステップアップ抽選(ステップアップガチャ)の概要について説明する。通常、ステップアップ抽選は、プレイヤが抽選を行うほどゲーム的価値(レアリティ)の高いアイテムの当選確率が上昇する。なお、ステップアップ抽選はレアリティの高いアイテムの当選確率を上昇させる代わりに、プレイヤが支払う対価を上昇させるものもある。なお、プレイヤが支払う対価は、ゲーム中で使用される通貨などの無料でプレイヤが取得できるものであっても、有料でプレイヤが購入したものであってもよい。このようなステップアップ抽選はプレイヤにアイテムの抽選を多く行わせるための仕組みの一例である。
【0039】
そして、通常のステップアップ抽選ではレアリティの高いアイテムが当選した場合や抽選が所定回数を超えた場合などのリセット条件を満たすと、レアリティの高いアイテムの当選確率がリセットされ、当選確率が元に戻ってしまう。通常のステップアップ抽選では、この当選確率が元に戻ってしまうタイミングが、プレイヤにとっての抽選のやめ時となることが多かった。
【0040】
そこで、本実施形態におけるステップアップ抽選では、プレイヤによる抽選回数を回数だけではなく、周回数と回数とにより管理する。回数はプレイヤが抽選を実行する度に1ずつ増加していく。回数が1周毎の上限回数に達した場合は、周回数が1増加し、回数がリセットされる。また、本実施形態のゲームにおいては上限周回数を設けている。
【0041】
例えば本実施形態におけるステップアップ抽選では、1周毎の上限回数が5回、上限周回数が3回であれば、1周目に5回、2周目に5回、3周目に5回の合計15回の抽選が可能である。それぞれの抽選を周回及び回数により管理できるため、本実施形態におけるステップアップ抽選では、回数毎に抽選条件を異ならせる他、周回毎にも抽選条件を異ならせることができる。
【0042】
そこで、本実施形態における情報処理システム1では、おまけ抽選部24の抽選条件をガチャ抽選部22が行うステップアップ抽選の周回毎に異ならせることで、プレイヤがおまけとして取得できるアイテムが、ステップアップ抽選の周回毎に異なるようにした。
【0043】
したがって、本実施形態における情報処理システム1では、ステップアップ抽選の次の周回において、おまけとして取得できるアイテムが、プレイヤにとって魅力的なアイテムであれば、プレイヤがステップアップ抽選を続ける動機付けとなり得る。このような仕組みにより本実施形態における情報処理システム1では、上記した抽選のやめ時の問題を解消できる。
【0044】
なお、周回という語句は一例であって、上限回数に達した回数を識別できる語句であればよく、例えばステージや面、レベルなどであってもよい。
【0045】
<処理>
《アイテムの抽選》
本実施形態における情報処理システム1では、例えば
図5に示すようにステップアップ抽選処理が実行される。
図5は本実施形態における情報処理システムのステップアップ抽選処理の一例のフローチャートである。以下では、ステップアップ抽選をステップアップガチャと呼ぶ。また、ここでは
図3の情報処理システム1を一例として説明する。
図4の情報処理システム1においてもステップアップ抽選及びおまけ抽選に関する処理は
図3の情報処理システム1と同様である。
【0046】
ステップS11において、プレイヤは本実施形態におけるステップアップガチャをするための操作をクライアント端末2に対して行う。クライアント端末2の操作受付部50はプレイヤからステップアップガチャをするための操作を受け付ける。クライアント端末2の要求送信部66は操作受付部50がプレイヤから受け付けたステップアップガチャをするための操作に基づき、ゲームサーバ装置3に要求を行う。
【0047】
なお、プレイヤはステップアップガチャをするための操作を行う前に例えば
図6に示すステップアップガチャ詳細画面1000を表示装置502に表示させて、ステップアップガチャの抽選条件やおまけの抽選条件を確認してもよい。
【0048】
図6はステップアップガチャ詳細画面の一例のイメージ図である。
図6に示すステップアップガチャ詳細画面1000は上限周回数が3、上限回数が5である例を示す。
図6のステップアップガチャ詳細画面1000では、回数毎に異なるステップアップガチャの抽選条件と、周回数毎に異なる、おまけの抽選条件とが表示されている。
【0049】
図6のステップアップガチャ詳細画面1000では、例えば1回目の抽選の抽選条件としてプレイヤが支払う対価「100」とプレイヤが取得できるアイテムの内容「★3以上アイテム×1、デコ(スタンプ)×1」が表示されている。なお「★3」はアイテムのレアリティを示すものであり、数字が大きいほどレアリティが高いアイテムであることを表している。
【0050】
また、
図6のステップアップガチャ詳細画面1000では、1周目〜3周目にプレイヤが取得できるアイテム群の画像が周毎に表示されている。したがって、プレイヤは周回毎に取得できるおまけを事前に確認できる。なお、
図6のステップアップガチャ詳細画面1000では、周回毎の上限回数「5回」と、周回毎のおまけの数「5個」とが同数であるために、重複したおまけが選択されない抽選条件とすることで、5回の抽選により全てのおまけをプレイヤが取得できる。
【0051】
本実施形態に係る情報処理システム1において、例えばプレイヤにとって魅力的なアイテム群を2周目や3周目のおまけとして表示しておけば、プレイヤは1周目が終了しても2周目や3周目のステップアップガチャを続けたい気持ちが喚起される。
【0052】
図5のステップS12に戻り、ゲームサーバ装置3のゲーム進行部20はクライアント端末2からステップアップガチャをするための操作内容を受け付け、ガチャ抽選部22にステップアップガチャの実行を要求する。ガチャ抽選部22は後述するステップアップガチャ制御処理を行い、ユーザに提供するアイテムを選択する。
【0053】
また、ステップS13に進み、ゲームサーバ装置3のゲーム進行部20はガチャ抽選部22によるアイテムの選択後、おまけ抽選部24に、おまけとしてプレイヤに提供するアイテムを選択するための、おまけルーレットの実行を要求する。なお、ステップS13のおまけルーレット制御処理の詳細は後述する。
【0054】
《ステップアップガチャ制御処理》
図5のステップS12のステップアップガチャ制御処理は例えば
図7に示すような手順で実行される。
図7はステップアップガチャ制御処理の一例のフローチャートである。
【0055】
ステップS21において、ガチャ抽選部22はゲーム進行部20からステップアップガチャの実行を要求されると、プレイヤ情報記憶部32が記憶する
図8に示すようなプレイヤ情報からステップアップガチャを行うプレイヤのプレイヤ情報を取得する。
【0056】
図8はプレイヤ情報の一例の構成図である。
図8のプレイヤ情報は項目としてプレイヤID、ガチャ周回数、ガチャ回数、取得おまけIDを有する。プレイヤIDはプレイヤを一意に識別するための情報の一例である。ガチャ周回数は、プレイヤのステップアップガチャの周回数を表している。ガチャ回数は、プレイヤのステップアップガチャの回数を表している。取得おまけIDはガチャ周回数が表すステップアップガチャの周回においてプレイヤが取得済みのアイテムのアイテムIDを表している。なお、
図8のプレイヤ情報では取得おまけIDを有する例を示しているが、例えばガチャ周回数が表すステップアップガチャの周回においてプレイヤが未取得のアイテムのアイテムIDを表す未取得おまけIDを有していてもよい。
【0057】
図7に戻り、ステップS22において、ガチャ抽選部22はステップアップガチャを行うプレイヤのプレイヤ情報のガチャ周回数及びガチャ回数から、そのプレイヤのステップアップガチャの現在の周回数及び回数を取得できる。そして、ガチャ抽選部22はプレイヤのステップアップガチャの現在の周回数及び回数に応じた抽選条件を、抽選情報記憶部30に記憶されている
図9のようなステップアップ抽選情報から取得する。
【0058】
図9はステップアップ抽選情報の一例の構成図である。
図9のステップアップ抽選情報は項目として周回数、回数、金額、取得数を有する。周回数及び回数は、ステップアップガチャの周回数及び回数を表す。金額は、周回数及び回数で特定されるステップアップガチャを行うためにプレイヤが支払う対価を表す。取得数は、周回数及び回数で特定されるステップアップガチャを行うことでプレイヤが取得できるアイテムのレアリティ及び個数を表す。
【0059】
例えば
図9では周回数「1」及び回数「1」で特定されるステップアップガチャを1回行うためにプレイヤが金額「100」を支払う必要があることを表している。また、
図9では周回数「1」及び回数「1」で特定されるステップアップガチャを実行することでレアリティ「★3以上」のアイテムを1個取得できることを表している。なお、
図9では金額及び取得数が抽選条件を表している。
【0060】
このように
図9のステップアップ抽選情報は、ステップアップガチャの周回数及び回数に応じた抽選条件を記憶している。したがって、ガチャ抽選部22はプレイヤのステップアップガチャの周回数及び回数に応じた抽選条件を取得できる。
図7に戻り、ガチャ抽選部22はプレイヤのステップアップガチャの周回数及び回数に応じた抽選条件でステップアップガチャを実行する。
【0061】
ステップS23に進み、ガチャ抽選部22はステップアップガチャの抽選結果に基づいて
図8に示したプレイヤ情報を更新する。例えばガチャ抽選部22は、ステップアップガチャを実行したプレイヤのプレイヤ情報のガチャ回数を1増加させる。なお、ガチャ回数が上限回数に達した場合、ガチャ抽選部22はガチャ周回数を1増加し、ガチャ回数を1に戻す。
【0062】
さらに、ガチャ抽選部22は、ステップアップガチャによりプレイヤが取得したアイテムのアイテムIDを取得おまけIDに追加する。なお、ガチャ抽選部22はガチャ周回数を1増加し、ガチャ回数を1に戻すとき、取得おまけIDに記載されているアイテムIDを消去する。
【0063】
ガチャ抽選部22は、
図8のプレイヤ情報によりプレイヤ毎のステップアップガチャの回数及び周回数と、その周回においてプレイヤが取得済みのアイテムと、を管理することができる。
【0064】
《おまけルーレット制御処理》
図5のステップS13のおまけルーレット制御処理は例えば
図10に示すような手順で実行される。
図10は、おまけルーレット制御処理の一例のフローチャートである。
【0065】
ステップS31において、おまけ抽選部24はゲーム進行部20からおまけルーレットの実行を要求されると、プレイヤ情報記憶部32が記憶する
図8に示すようなプレイヤ情報からステップアップガチャを行うプレイヤのプレイヤ情報を取得する。
【0066】
ステップS32において、おまけ抽選部24はステップアップガチャを行ったプレイヤのプレイヤ情報のガチャ周回数から、そのプレイヤのステップアップガチャの現在の周回数を取得できる。そして、おまけ抽選部24はプレイヤのステップアップガチャの現在の周回数に応じた抽選条件を、抽選情報記憶部30に記憶されている
図11のようなおまけ抽選情報から取得する。
【0067】
図11はおまけ抽選情報の一例の構成図である。
図11のおまけ抽選情報は項目として周回数、アイテムIDを有する。周回数は、ステップアップガチャの周回数を表す。アイテムIDは、おまけルーレットによりプレイヤが取得できるアイテムのアイテムIDを表している。
【0068】
したがって、
図11のおまけ抽選情報によれば、おまけルーレットによりプレイヤが取得できるアイテム群をステップアップガチャの周回数と対応付けることができる。なお、
図11ではアイテムIDが抽選条件を表している。
【0069】
例えば
図11では周回数「1」で特定されるステップアップガチャを1回行ったあとのおまけルーレットによりプレイヤがアイテムID「i11〜i15」のアイテム群から何れかのアイテムを取得できることを表している。
【0070】
ステップS33において、おまけ抽選部24はステップS32で取得したアイテムIDのアイテムからステップS31で取得したプレイヤ情報の取得おまけIDのアイテムを除いたおまけルーレットを実行する。
【0071】
図12はおまけルーレット画面の一例のイメージ図である。おまけルーレット画面1100では、ステップS32で取得したアイテムIDのアイテム画像1101a〜1101eを表示する。また、おまけルーレット画面1100では、ステップS31で取得したプレイヤ情報の取得おまけIDのアイテム画像(例えばアイテム画像1101c)を、他のアイテム画像1101a、1101b、1101d及び1101eと異ならせる(例えばグレー表示など)ことによりプレイヤに取得済みのアイテムであることを示している。
【0072】
おまけルーレットが開始されると、おまけルーレット画面1100はアイテム画像1101a、1101b、1101d及び1101eが順番に選択状態となり、最終的にアイテム画像1101a、1101b、1101d及び1101eの何れかが選択された状態で停止する。そして、おまけルーレット画面1100は、おまけルーレット画面1110に遷移し、選択されたアイテム画像1101を表示する。
【0073】
ステップS34に進み、おまけ抽選部24はおまけルーレットの抽選結果に基づいて
図8に示したプレイヤ情報を更新する。例えばおまけ抽選部24は、おまけルーレットを実行したプレイヤのプレイヤ情報の取得おまけIDに、おまけルーレットによりプレイヤが取得したアイテムのアイテムIDを取得おまけIDに追加する。
【0074】
おまけ抽選部24は
図11のおまけ情報を利用することで、ステップアップガチャの周回ごとに異なるアイテム群から、おまけルーレットによりアイテムを選択してプレイヤに提供できる。
【0075】
本実施形態の情報処理システム1によれば、ステップアップガチャのおまけをステップアップガチャの周回毎に異ならせるようにしたことで、ステップアップガチャの当選確率がリセットされる、いわゆるプレイヤによるやめ時をプレイヤに与えてしまうという問題を解消できる。
【0076】
(他の実施形態1)
上述した本実施形態の情報処理システム1ではステップアップ抽選に適用した例を説明したが、例えばボックス抽選(ボックスガチャ)に適用することもできる。ボックス抽選とはボックスに入れられたアイテムを取り出していくイメージの抽選形態である。ボックス抽選は各アイテムの残り数が設定されており、抽選により選択される度に、アイテムの残り数が減っていく。そして、残り数が0となったアイテムは選択されなくなる。このように、ボックス抽選は抽選(ガチャ)を続けることで最終的に全てのアイテムを取得できる抽選形態である。
【0077】
このようなボックス抽選において周回数の管理を追加する。ボックス抽選では、例えばボックス内の全てのアイテムの残り数が0となったときに周回数を1増加させ、ボックス内のアイテムの残り数を初期化するボックスリセットを行う。本実施形態の情報処理システム1ではボックス抽選のおまけ抽選によりプレイヤが取得できるアイテムを、ボックス抽選の周回数ごとに異ならせることによりプレイヤによるボックス抽選のやめ時の問題を解消できる。
【0078】
なお、ボックスリセットはボックス内の全てのアイテムの残り数が0になる前であってもプレイヤやゲームの運営等が任意のタイミングで行うことができる。例えば本実施形態の情報処理システム1ではプレイヤが全てのアイテムの残り数が0になる前にボックスリセットを行った場合に周回数を初期値「1」に戻し、運営がボックスリセットを行った場合に周回数を維持するなどの運用が可能である。
【0079】
また、
図11のおまけ抽選情報では、おまけの抽選条件として、おまけルーレットによりプレイヤが取得できるアイテムをステップアップ抽選の周回数と対応付ける例を示したが、例えばレアリティの高いアイテムの当選確率をステップアップ抽選の周回数と対応付けることができる。この場合は、レアリティの高いアイテムの当選確率が抽選条件を表している。
【0080】
図13はおまけ抽選情報の他の例の構成図である。
図13のおまけ抽選情報は項目として周回数、レアアイテム当選確率を有する。レアアイテム当選確率は、おまけルーレットによりプレイヤがレアリティの高いアイテムを取得できる確率を表している。
図13のおまけ抽選情報によれば、おまけルーレットによりプレイヤがレアリティの高いアイテムを取得できる確率をステップアップ抽選の周回数と対応付けることができる。
【0081】
おまけ抽選部24は
図13のおまけ情報を利用することで、ステップアップ抽選の周回ごとに異なるレアアイテム当選確率によるおまけルーレットによりアイテムを選択してプレイヤに提供できる。したがって、プレイヤは1周目のステップアップ抽選が終了したとしても、レアアイテム当選確率が高くなる2周目や3周目のステップアップガチャを続けたい気持ちが喚起される。なお、
図13のおまけ抽選情報を利用する情報処理システム1は、ステップアップ抽選の周回と対応付けて、おまけのステップアップ抽選を行う抽選形態とも考えられる。
【0082】
(他の実施形態2)
上述した本実施形態の情報処理システム1では好ましい実施形態として上限周回数を3回とした例で説明したが、上限周回数は設定されずに無制限であってもよい。例えば、上限周回数が無制限の場合に、プレイヤがおまけとして取得できるアイテムがステップアップ抽選の周回毎に異なるように、ある周回が完了するとおまけアイテムの更新をしてもよい。具体的には以下の
図14のフローチャートを用いて説明する。
【0083】
図14はおまけ抽選情報の上限周回数を無制限とした場合のフローチャートである。ステップS41〜S43の処理は上述したステップS21〜S23と同様の処理なので説明を省略する。
【0084】
ステップS44において、ガチャ抽選部22は、ガチャ回数が上限回数に達したか否かを判定する。判定の結果、ガチャ回数が上限回数に達した場合に、ガチャ抽選部22はステップS45の処理に進む。ガチャ回数が上限回数に達していない場合に、ガチャ抽選部22は、処理を終了する。
【0085】
ステップS45において、ガチャ抽選部22は、おまけアイテムの更新を実行する。具体的には、1周目のガチャ回数が上限回数に達した場合には、4周目でのおまけアイテムを決定し、決定した4周目でのおまけアイテムを、2周目、3周目でのおまけアイテムと共に、
図6で示した例と同様にクライアント端末2の画面に表示することで、新たなおまけをプレイヤに報知する。
【0086】
なお、おまけアイテムの更新は無制限に実行できる必要があるため、おまけアイテムを更新するときには、複数のアイテムの中からおまけアイテムを抽選によりランダムに決定するなど、所定の規則に基づいておまけアイテムを決定することが好ましい。
【0087】
(他の実施形態3)
各周の上限回数は一律である必要はなく、それぞれ異なっていてもよい。例えば、1周目の上限回数が3回、2周目の上限回数が5回、3周目の上限回数が10回で、上限周回数が3回であれば、合計18回の抽選が可能となる。この場合でも、周回毎に抽選条件を異ならせることで本実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0088】
(まとめ)
本実施形態によれば、ステップアップ抽選やボックス抽選のおまけとして実行できるおまけ抽選でプレイヤが取得できるアイテムを、ステップアップ抽選やボックス抽選の周回毎に異なるようにしたことで、ステップアップ抽選やボックス抽選のやめ時の問題を解消できる。
【0089】
また、本実施形態によれば、ステップアップ抽選やボックス抽選のおまけとして実行できるおまけ抽選の抽選条件を、ステップアップ抽選やボックス抽選の周回毎にプレイヤにとって有利にしていくことで、ステップアップ抽選やボックス抽選のやめ時の問題を解消できる。
【0090】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。第1の抽選条件はステップアップ抽選、ボックス抽選の抽選条件に相当する。第1の特典を抽選してプレイヤに提供する第1の抽選手段はアイテムを抽選するガチャ抽選部22に相当する。
【0091】
所定回数までの数を表す第1の回数はプレイヤ情報記憶部32に記憶されているプレイヤ情報のガチャ回数に相当する。所定回数を一単位として表す第2の回数はプレイヤ情報記憶部32に記憶されているプレイヤ情報のガチャ周回数に相当する。
【0092】
第1の抽選手段による抽選の回数を、所定回数までの数を表す第1の回数と、所定回数を一単位として表す第2の回数と、によりプレイヤ毎に管理する管理手段は、プレイヤ情報記憶部32に相当する。
【0093】
第2の抽選条件は、おまけ抽選の抽選条件に相当する。第2の抽選条件に基づき第2の特典を抽選してプレイヤに提供する第2の抽選手段は、おまけを抽選するおまけ抽選部24に相当する。
【解決手段】第1の抽選条件に基づき第1の特典を抽選してプレイヤに提供する第1の抽選手段(ガチャ抽選部22)と、第1の抽選手段22による抽選の回数を、所定回数までの数を表す第1の回数と、所定回数を一単位として表す第2の回数と、によりプレイヤ毎に管理する管理手段(記憶部14)と、第1の抽選手段22により抽選を行ったプレイヤの第2の回数と対応付けられた第2の抽選条件に基づき第2の特典を抽選してプレイヤに提供する第2の抽選手段(おまけ抽選部24)とを有する。