【文献】
自社SNSで“ファッション好き”増やす,月刊ネット販売,日本,宏文出版株式会社,2012年 2月25日,第13巻 第3号,pp.24-25
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザは商品の組合せ(例えば、服飾品のコーディネート)について自分自身の好みを持っている。しかし、特許文献1に記載の技術では、ユーザに提供される商品の組合せが予め特定のものに固定されているので、提供される組合せがユーザの好みに合わず、ユーザが商品の購入を諦めてしまうことがありうる。また、上記の技術では、ユーザが興味を持っている商品同士を組み合わせて使用した場合の印象をユーザに伝えることが難しい。
【0005】
そこで、ユーザが商品を使用したときの印象を提示できるような画像を提供することが要請されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係る情報提供装置は、ユーザの端末から商品の表示要求を受信する受信部と、商品の購入履歴又は閲覧履歴を示すアクセス履歴を記憶するアクセス履歴記憶部を参照して、過去にユーザが購入又は閲覧した商品を特定するアクセス履歴取得部と、商品の組合せの画像を記憶する画像記憶部から、表示要求で示される商品とアクセス履歴取得部により特定された商品とを含む画像を抽出する画像抽出部と、画像抽出部によって抽出された画像を含む情報を端末に送信する送信部と、を備える。
【0007】
本発明の一形態に係る情報提供方法は、ユーザの端末から商品の表示要求を受信する受信ステップと、商品の購入履歴又は閲覧履歴を示すアクセス履歴を記憶するアクセス履歴記憶部を参照して、過去にユーザが購入又は閲覧した商品を特定するアクセス履歴取得ステップと、商品の組合せの画像を記憶する画像記憶部から、表示要求で示される商品とアクセス履歴取得ステップおいて特定された商品とを含む画像を抽出する画像抽出ステップと、画像抽出ステップにおいて抽出された画像を含む情報を端末に送信する送信ステップと、を含む。
【0008】
本発明の一形態に係る情報提供プログラムは、コンピュータを、ユーザの端末から商品の表示要求を受信する受信部と、商品の購入履歴又は閲覧履歴を示すアクセス履歴を記憶するアクセス履歴記憶部を参照して、過去にユーザが購入又は閲覧した商品を特定するアクセス履歴取得部と、商品の組合せの画像を記憶する画像記憶部から、表示要求で示される商品とアクセス履歴取得部により特定された商品とを含む画像を抽出する画像抽出部と、画像抽出部によって抽出された画像を含む情報を端末に送信する送信部と、して機能させる。
【0009】
本発明の一形態に係る情報提供プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、ユーザの端末から商品の表示要求を受信する受信部と、商品の購入履歴又は閲覧履歴を示すアクセス履歴を記憶するアクセス履歴記憶部を参照して、過去にユーザが購入又は閲覧した商品を特定するアクセス履歴取得部と、商品の組合せの画像を記憶する画像記憶部から、表示要求で示される商品とアクセス履歴取得部により特定された商品とを含む画像を抽出する画像抽出部と、画像抽出部によって抽出された画像を含む情報を端末に送信する送信部と、して機能させる情報提供プログラムを記録する。
【0010】
このような形態によれば、表示要求で示される商品とアクセス履歴取得部により特定された商品とを含む画像が抽出され、その抽出された画像がユーザの端末に送信される。過去に端末のユーザが購入又は閲覧した商品は、ユーザが興味を持っている商品であると推測される。このため、表示要求で示される商品とアクセス履歴取得部により特定された商品とを含む画像をユーザに提示することで、ユーザが興味を持つ商品を組み合わせた場合の印象を提示することができ、その結果、ユーザの購入意欲を喚起することができる。
【0011】
さらに別の形態に係る情報提供装置では、画像抽出部が、画像記憶部から、表示要求で示される商品を含むが、アクセス履歴取得部により特定された商品を含まない画像を更に抽出し、表示要求で示される商品とアクセス履歴取得部により特定された商品とを含む画像が、表示要求で示される商品を含むが、アクセス履歴取得部により特定された商品を含まない画像よりも目立つように端末に表示されてもよい。
【0012】
この場合には、ユーザが興味を持つ商品を組み合わせた場合の印象を提示することができる画像を目立つように表示させることができる。
【0013】
さらに別の形態に係る情報提供装置では、表示要求が、商品の検索条件を示すクエリーであり、画像抽出部が、画像記憶部から、検索条件を満たす商品を含むが、アクセス履歴取得部により特定された商品を含まない画像を更に抽出し、検索条件を満たす商品とアクセス履歴取得部により特定された商品とを含む画像が、検索条件を満たす商品を含むが、アクセス履歴取得部により特定された商品を含まない画像よりも目立つように端末に表示されてもよい。
【0014】
この場合には、ユーザが興味を持つ商品を組み合わせた場合の印象を提示することができる画像を目立つように表示させることができる。
【0015】
さらに別の形態に係る情報提供装置では、画像記憶部が、ユーザとは異なる他のユーザが投稿した画像を記憶してもよい。
【0016】
この場合には、他のユーザが投稿した画像をユーザに送信する画像として利用することができるので、管理者が予め画像を登録する手間を省くことができる。
【0017】
さらに別の形態に係る情報提供装置では、画像記憶部が、外部のインターネットサイトに他のユーザが投稿した画像を記憶してもよい。
【0018】
この場合には、外部ネットワークのコンピュータシステムの利用者が投稿した画像をユーザに送信する画像として利用することができるので、管理者が予め画像を登録する手間を省くことができる。
【0019】
さらに別の形態に係る情報提供装置では、他のユーザが投稿した画像を閲覧したユーザによって商品が購入された場合に、他のユーザに所定の報酬を付与する報酬付与部を更に備えてもよい。
【0020】
この場合には、他のユーザに所定の報酬が付与されるため、商品の組合せの画像の積極的な投稿を他のユーザに促すことができる。
【0021】
さらに別の形態に係る情報提供装置では、表示要求で示される商品とアクセス履歴取得部により特定された商品とを含む画像が画像記憶部に追加されたことを契機として、ユーザに該画像に関する情報を通知する通知部を更に備えてもよい。
【0022】
この場合には、ユーザが追加された画像を参照できるので、ユーザの商品に対する購入意欲を喚起することができる。
【0023】
さらに別の形態に係る情報提供装置では、他のユーザにより投稿された画像が、使用者が商品の組合せを着用している場面を映した着用場面画像であるか否かを判定する第1判定部を更に備え、第1判定部により他のユーザにより投稿された画像が着用場面画像でないと判定された場合には、送信部が、該画像を端末に送信しないようにしてもよい。
【0024】
この場合には、ユーザが商品を購入する上で有用な情報である、使用者が商品の組合せを使用している場面を映した画像のみをユーザに送信することができる。
【0025】
さらに別の形態に係る情報提供装置では、表示要求で示される商品を映した第1の基準画像の特徴点が他のユーザにより投稿された画像に所定割合以上存在し、且つ、アクセス履歴取得部により特定された商品を映した第2の基準画像の特徴点が投稿された画像に所定割合以上含まれているか否かを判定する第2判定部を更に備え、第2判定部により他のユーザにより投稿された画像に第1及び第2の基準画像の特徴点がそれぞれ所定割合以上存在しないと判定された場合には、送信部が、該画像を端末に送信しないようにしてもよい。
【0026】
この場合には、ユーザが商品を購入する上で有用な情報である、商品の全体が映っている画像のみをユーザに送信することができる。
【0027】
さらに別の形態に係る情報提供装置では、表示要求で示される商品とアクセス履歴取得部により特定された商品とを含む画像が存在しない場合に、画像抽出部が、表示要求で示される商品に設定されたデフォルトの画像を抽出してもよい。
【0028】
この場合には、記画像抽出部において画像が抽出できなかった場合であっても、商品に関する画像をユーザに提示することができる。
【0029】
さらに別の形態に係る情報提供装置では、ユーザの身体的特徴を取得する身体情報取得部を更に備え、画像記憶部が、身体的特徴に関する情報を含む商品の組合せの画像を記憶し、画像抽出部が、表示要求で示される商品とアクセス履歴取得部により特定された商品とを含む画像であって、ユーザの身体的特徴に対応する画像を画像記憶部から抽出してもよい。
【0030】
この場合には、表示要求で示される商品とアクセス履歴取得部により特定された商品とを含む画像であって、ユーザの身体的特徴に対応する画像が抽出される。このようなユーザの身体的特徴に対応する画像を端末に送信することで、ユーザが商品を使用したときの印象をそのユーザに提示することができ、その結果、ユーザの購入意欲を喚起することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の一側面によれば、ユーザの購入意欲を喚起することができる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0034】
(第1実施形態)
まず、
図1〜5を用いて、第1実施形態に係る情報提供サーバ(情報提供装置)10の機能及び構成を説明する。情報提供サーバ10は、オンライン・ショッピング・サイトで販売される商品の購入をユーザに促すことを目的として、商品の組合せの画像をユーザに提供するコンピュータ・システムである。商品の組合せの画像とは、例えば服飾品や家具等の、組み合わせて使用する商品がコーディネートされた場面を映した画像である。また、画像は静止画像及び動画像を含む概念である。以下では、情報提供サーバ10が、商品の組合せの画像として、コーディネートされた服飾品の画像をユーザに提供する態様について説明する。
図1に示すように、情報提供サーバ10は通信ネットワークNを介してユーザ端末Tuと接続されている。
【0035】
ユーザ端末Tuは、商品の組合せの画像を閲覧し、場合によってはその情報を参考にして商品を購入する者(ユーザ)の端末である。
【0036】
本実施形態では、ユーザ端末Tuが複数台存在することを前提とするが、ユーザ端末Tuの台数は限定されない。また、ユーザ端末Tuの種類も限定されない。例えば、ユーザ端末Tuが、パーソナルコンピュータや携帯情報端末(PDA)、携帯電話機などであってもよい。
【0037】
図2に示すように、情報提供サーバ10は機能的構成要素としてリクエスト受信部(受信部)11、購入履歴記憶部(アクセス履歴記憶部)12、購入履歴取得部(アクセス履歴取得部)13、画像情報記憶部14、画像記憶部15、画像抽出部16、及び送信部17を備えている。画像情報記憶部14及び画像記憶部15が特許請求の範囲における画像記憶部に相当する。
【0038】
この情報提供サーバ10は、
図3に示すように、オペレーティングシステムやアプリケーション・プログラムなどを実行するCPU101と、ROM及びRAMで構成される主記憶部102と、ハードディスクなどで構成される補助記憶部103と、ネットワークカードなどで構成される通信制御部104と、キーボードやマウスなどの入力部105と、モニタなどの出力部106とで構成される。
図2に示す各機能は、CPU101や主記憶部102の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、CPU101の制御の下で通信制御部104や入力部105、出力部106などを動作させ、主記憶部102や補助記憶部103におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。処理に必要なデータやデータベースは主記憶部102や補助記憶部103内に格納される。
【0039】
なお、
図3では情報提供サーバ10が1台のコンピュータで構成されているように示しているが、情報提供サーバ10の機能を複数台のコンピュータに分散させてもよい。例えば、データベース機能を備えるコンピュータとそれ以外の機能を備えるコンピュータとにより情報提供サーバ10を構成してもよい。
【0040】
リクエスト受信部11は、ユーザ端末Tuから商品に関する画像の表示要求を受信する手段である。この表示要求は、ユーザが表示を要求する商品を特定する識別子である商品IDと、そのユーザを特定する識別子であるユーザIDを含んでいる。リクエスト受信部11は、ユーザ端末Tuから受信した表示要求を購入履歴取得部13に出力する。
【0041】
購入履歴記憶部12は、ユーザの商品購入履歴を示す購入履歴情報を記憶する手段である。購入履歴情報は、ユーザが過去に購入した商品を示す情報である。
図4に示すように、購入履歴情報は、購入履歴を特定する識別子である購入履歴IDと、購入商品に関する情報(商品ID、商品名)と、購入したユーザを特定する識別子であるユーザIDとを含んでいる。なお、購入履歴情報に含まれる情報は
図4の例に限定されず、例えば、商品のカテゴリ等を含んでもよい。
【0042】
購入履歴取得部13は、過去にユーザが購入した商品を特定する手段である。購入履歴取得部13は、リクエスト受信部11から表示要求の入力を受け付けると、その表示要求に含まれるユーザIDに対応する購入履歴情報を購入履歴記憶部12から取得し、その購入履歴情報に対応する商品を特定する。購入履歴取得部13は、特定した商品の商品IDを画像抽出部16に出力する。また、購入履歴取得部13は、表示要求を画像抽出部16に出力する。
【0043】
画像情報記憶部14は、商品の組合せの画像に関する画像情報を記憶する手段である。
図5に示すように、画像情報は、画像を特定する識別子である画像IDと、該画像に含まれる複数の商品の商品IDとを含んでいる。
図4に示す購入履歴情報の例を用いて説明すると、
図5の画像情報では、画像ID「P001」の画像は、「シャツA」、「時計B」、及び「靴B」のコーディネートを含む画像であることを示す。
【0044】
画像記憶部15は、画像IDと画像データとを関連付けて記憶する手段である。画像データは、モデルが商品を実際に使用している場面を映した画像を示すデータである。なお、画像情報に画像データを含めてもよく、その場合には画像記憶部15を省略することができる。
【0045】
画像抽出部16は、表示要求で示される商品と購入履歴取得部13によって特定された商品とを含む画像を画像情報記憶部14及び画像記憶部15から抽出する手段である。画像抽出部16は、抽出した画像を送信部17に出力する。画像抽出部16が複数の画像を抽出した場合には、画像抽出部16は、複数の画像を送信部17に送信してもよいし、いずれか1つの画像のみを送信部17に送信してもよい。表示要求で示される商品と購入履歴取得部13によって特定された商品とを含む画像が存在しない場合には、画像抽出部16は商品毎に予め設定されているデフォルト画像を送信部17に出力してもよい。デフォルト画像は、表示要求で示される商品と他の商品との標準的な組合せを示す画像である。
【0046】
以下、
図4に示す購入履歴情報、及び
図5に示す画像情報の例を用いて、購入履歴取得部13及び画像抽出部16による画像の抽出例を示す。ユーザ端末Tuから受信した表示要求がユーザID「U001」及び商品ID「M002」を含んでいたとする。この場合には、購入履歴取得部13は、ユーザID「U001」に対応する2レコード分の購入履歴情報(購入履歴IDが「B001」、「B002」である購入履歴情報)を抽出し、該購入履歴情報に対応する商品「シャツA」及び「パンツA」を特定する。購入履歴取得部13は、これらの商品に対応する商品ID「M003」及び「M004」を画像抽出部16に出力する。
【0047】
画像抽出部16は、表示要求で示される商品ID「M002」と、購入履歴取得部13から出力され商品ID「M003」又は「M004」とを含む3レコード分の画像情報(画像IDが「P001」、「P002」及び「P003」である画像情報)を抽出する。そして、画像抽出部16は、画像ID「P001」、「P002」及び「P003」に関連づけられている3つの画像を画像記憶部15から抽出する。画像抽出部16は、抽出した3つの画像を送信部17に出力する。
【0048】
送信部17は、画像抽出部16によって抽出された画像をユーザ端末Tuに送信する手段である。これにより、ユーザが要求した商品とユーザが過去に購入した商品との組合せの画像が、ユーザ端末Tuに表示される。
【0049】
次に、
図6を用いて、情報提供サーバ10の動作を説明するとともに本実施形態に係る情報提供方法について説明する。
【0050】
ユーザが要求した商品とユーザが過去に購入した商品との組合せに対応する画像は
図6に示すように処理が実行されることでユーザに提供される。まず、リクエスト受信部11がユーザ端末Tuから商品の表示要求を受信する(ステップS11、受信ステップ)。この表示要求には、ユーザID及び商品IDが含まれている。
【0051】
次に、購入履歴取得部13がユーザIDに対応する購入履歴情報を購入履歴記憶部12から取得する(ステップS12、アクセス履歴取得ステップ)。続いて、画像抽出部16が表示要求で示される商品とユーザが過去に購入した商品とを含む画像を抽出する(ステップS13、画像抽出ステップ)。
【0052】
続いて、表示要求で示される商品とユーザが過去に購入した商品とを含む画像を取得できた場合には(ステップS14;YES)、送信部17がその画像をユーザ端末Tuに送信する(ステップS15、送信ステップ)。一方、そのような画像が存在しなかった場合には(ステップS14;No)、送信部17はユーザによって指定された商品のデフォルト画像をユーザ端末Tuに送信する(ステップS16、送信ステップ)。
【0053】
次に、
図7を用いて、コンピュータを情報提供サーバ10として機能させるための情報提供プログラムを説明する。
【0054】
情報提供プログラムP1は、メインモジュールP10、リクエスト受信モジュールP11、購入履歴記憶モジュールP12、購入履歴取得モジュールP13、画像情報記憶モジュールP14、画像記憶モジュールP15、画像抽出モジュールP16、及び送信モジュールP17を備えている。
【0055】
メインモジュールP10は、情報提供機能を統括的に制御する部分である。リクエスト受信モジュールP11、購入履歴記憶モジュールP12、購入履歴取得モジュールP13、画像情報記憶モジュールP14、画像記憶モジュールP15、画像抽出モジュールP16、及び送信モジュールP17を実行することにより実現される機能はそれぞれ、上記のリクエスト受信部11、購入履歴記憶部12、購入履歴取得部13、画像情報記憶部14、画像記憶部15、画像抽出部16、及び送信部17の機能と同様である。
【0056】
情報提供プログラムP1は、例えば、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体または半導体メモリに記録された態様で提供される。また、情報提供プログラムP1は、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0057】
以上説明したように、本実施形態によれば、表示要求で示される商品と購入履歴取得部13により特定された商品とを含む画像が抽出され、その抽出された画像がユーザ端末Tuに送信される。これにより、ユーザが興味を持つ商品をユーザが所持している商品と組合せた場合の印象を提示することができ、その結果、ユーザの購入意欲を喚起することができる。
【0058】
インターネット・ショッピング・サイトでは、ユーザが商品を使用したときの印象を把握できない場合には、ユーザが様々な画像を閲覧しようとサイト内を探索するため、サーバの負荷が増加するおそれがある。これに対して、本実施形態によれば、ユーザが興味を持つ商品をユーザが所持している商品と組合せた場合の印象を提示することができるので、ユーザがサイト内を探索する必要性が低くなり、その結果、サーバの負荷の増加を抑制することができる。
【0059】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る情報提供サーバ10Aについて説明する。この情報提供サーバ10Aは、他のユーザが投稿した画像を抽出する。以下では、第1実施形態と同一又は同等の事項については説明を省略する。
【0060】
図8に示すように、情報提供サーバ10Aは、画像情報記憶部14及び画像記憶部15に代えて、コメント受信部18、コメント記憶部(画像記憶部)19、及び報酬付与部20を更に備えている。本実施形態では、画像抽出部16は、コメント記憶部19から画像を抽出する。その他の構成は情報提供サーバ10と同じである。
【0061】
オンライン・ショッピング・サイトでは、
図9に示すように、ユーザが購入商品に関するレビューやコメントを書き込んだり、これらのレビューやコメントとともに画像をアップロードしたりすることができる機能が用意されていることがある。コメント受信部18は、ユーザ端末Tuのユーザとは異なる第三者端末Tpのユーザ(他のユーザ、以下では「モデルユーザ」ともいう。)からコメント等のテキストデータ及び画像を受信する。コメント受信部18は、第三者端末Tpからコメント等を受信すると、これらのテキストデータ及び画像を含むコメント情報をコメント記憶部19に格納する。
【0062】
コメント記憶部19は、コメント受信部18から受信したコメント情報を記憶する手段である。
図10に示すように、コメント情報は、コメントを特定する識別子であるコメントIDと、コメントと、そのコメントとともにアップロードされた画像と、コメントされた商品の商品IDと、コメントを投稿したユーザのユーザIDとを含んでいる。ここで、コメントとともにアップロードされる画像は、商品の組合せの画像であり、その画像には複数の商品の商品IDが関連付けられている。
【0063】
報酬付与部20は、モデルユーザが投稿した画像がユーザ端末Tuされた場合にモデルユーザに所定の報酬を付与する手段である。報酬付与部20は、モデルユーザがアップロードした画像がユーザ端末Tuに送信されると、対応するモデルユーザに所定の報酬を付与する。なお、モデルユーザに報酬が付与される条件は、画像がユーザ端末Tuに送信された場合に限られず、ユーザ端末Tuのユーザが提示された画像の商品を購入した場合としてもよい。
【0064】
画像抽出部16は、表示要求で示される商品とユーザが過去に購入した商品とを含む画像をコメント記憶部19から抽出する。画像抽出部16は抽出した画像を送信部17に出力する。
【0065】
図4に示す購入履歴情報及び
図10に示すコメント情報の例を用いて、画像抽出部16の処理の例を説明する。ユーザ端末Tuから受信した表示要求がユーザID「U003」及び商品ID「M002」を含んでいるものとする。この場合には、購入履歴取得部13は、ユーザID「U003」に対応する購入履歴IDが「B004」である購入履歴情報を抽出し、該購入履歴情報に対応する商品「コートA」を特定する。購入履歴取得部13は、これらの商品に対応する商品ID「M005」を画像抽出部16に出力する。
【0066】
画像抽出部16は、商品ID「M002」及び商品ID「M005」に対応するコメントID「C001」を含むコメント情報を抽出する。続いて、画像抽出部16は、抽出したコメント情報に対応する「画像A」を抽出し、その画像を送信部17に出力する。
【0067】
送信部17は、「画像A」をユーザ端末Tuに送信する。これにより、モデルユーザが投稿した画像であって、ユーザが要求した商品とユーザが過去に購入した商品とがコーディネートされた画像がユーザ端末Tuに表示される。また、送信部17は「画像A」をユーザ端末Tuに送信すると、送信完了を示す信号を報酬付与部20に出力する。その後、報酬付与部20は、「画像A」を投稿したユーザID「U004」のモデルユーザに対して所定の報酬を付与する。
【0068】
なお、上記の例では、コメント記憶部19にコメント情報として複数の商品の商品IDが関連付けられているが、必ずしもコメント情報は商品IDを含んでいなくてもよい。このような場合には、画像抽出部16は、コメント情報のコメント欄から商品名に関する記載を検索し、その記載を商品を特定する情報として用いてもよい。例えば、画像抽出部16は、
図10に示すコメント情報における購入履歴の商品名に対応する「コートA」という記載、及び表示要求の商品名に対応する「時計B」という記載から、「画像A」を抽出してもよい。
【0069】
本実施形態に係る情報提供サーバ10Aにおいても、上述した情報提供サーバ10と同一または同様の効果を奏する。また、上記で説明したように、本実施形態によれば、コメント記憶部19が、ユーザ端末Tuのユーザとは異なる第三者端末Tpのユーザが投稿した画像を記憶している。したがって、第三者端末Tpのユーザが投稿した画像をユーザに送信する画像として利用することができるので、管理者が予め画像を登録する手間を省くことができる。
【0070】
また、本実施形態によれば、モデルユーザが投稿した画像がユーザ端末Tuに送信された場合にモデルユーザに所定の報酬が付与されるので、商品の組合せの画像の積極的な投稿をモデルユーザに促すことができる。
【0071】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る情報提供サーバ10Bについて説明する。この情報提供サーバ10Bは、外部ネットワークのコンピュータシステムの画像を抽出する。以下では、第1実施形態と同一又は同等の事項については説明を省略する。
【0072】
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)等のインターネット上のシステムでは、利用者が購入した商品についてのコメントを書き込んだり、画像をアップロードしたりする機能が設けられている場合がある。情報提供サーバ10Cは、これらの外部サイトから画像を抽出する。
【0073】
図11に示すように、情報提供サーバ10Bは、画像情報記憶部14及び画像記憶部15を備えておらず、報酬付与部20を備えている。本実施形態では、画像抽出部16は、外部サイトであるSNSサーバ30から画像を抽出する。その他の構成は情報提供サーバ10と同じである。
【0074】
SNSサーバ30は、外部サイトの1つであり、コメント受信部31及びコメント記憶部32を備えている。コメント受信部31は、SNSサーバ30の利用者であるSNSユーザ端末Tsのユーザ(以下では「SNSユーザ」ともいう。)からコメント等のテキストデータ及び画像を受信する。コメント受信部31は、SNSユーザ端末Tsからコメント等を受信すると、これらのテキストデータ及び画像を含むコメント情報をコメント記憶部32に格納する手段である。コメント記憶部32は、コメント受信部31から入力されたコメント情報を記憶する手段である。
【0075】
画像抽出部16は、通信ネットワークNを介してコメント記憶部32を参照し、表示要求で示される商品とユーザが過去に購入した商品とを含む画像を抽出する。例えば、画像抽出部16は、表示要求で示される商品の商品名及びユーザが過去に購入した商品の商品名を含むコメントをコメント記憶部32から検索し、そのコメントに対応する画像を抽出する。なお、画像抽出部16のSNSサーバ30からの画像抽出手法は上記のものに限定されず、任意の手法を用いることができる。例えば、SNSユーザが投稿した画像に商品IDが関連づけられて記憶されている場合には、商品IDに基づいて、画像を抽出してもよい。
【0076】
報酬付与部20は、SNSユーザが投稿した画像がユーザ端末Tuされた場合にモデルユーザに所定の報酬を付与する手段である。報酬付与部20は、SNSユーザがアップロードした画像がユーザ端末Tuに送信されると、対応するSNSユーザに所定の報酬を付与する。なお、SNSユーザに報酬が付与される条件は、画像がユーザ端末Tuされた場合に限られず、ユーザ端末Tuのユーザが提示された画像の商品を購入した場合としてもよい。
【0077】
本実施形態に係る情報提供サーバ10Bにおいても、上述した情報提供サーバ10と同一または同様の効果を奏する。また、上記で説明したように、本実施形態によれば、画像抽出部16は、SNSユーザが投稿した画像を抽出する。これにより、SNSユーザが投稿した画像をユーザに送信することができるので、管理者が予め画像を登録する手間を省くことができる。
【0078】
また、本実施形態によれば、SNSユーザが投稿した画像がユーザ端末Tuされた場合にSNSユーザに所定の報酬が付与されるので、SNSユーザに商品の組合せの画像を積極的に投稿することを促すことができる。
【0079】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る情報提供サーバ10Cについて説明する。この情報提供サーバ10Cは、抽出された画像が商品の使用状態を示す画像である否かを判定する。以下では、第3実施形態と同一又は同等の事項については説明を省略する。
【0080】
図12に示すように、本実施形態の情報提供サーバ10Cでは、判定部(第1判定部、第2判定部)21を更に備えており、画像抽出部16において抽出された画像は判定部21に出力される。その他は、第3実施形態の情報提供サーバ10Bと同じである。
【0081】
判定部21は、画像抽出部16によって抽出された画像(以下、「対象画像」ともいう)が、商品の組合せを使用している場面を映した画像であるか否かを判定する。SNSサーバ30のコメント記憶部32に格納される画像は、SNSユーザが自由に投稿することができる画像であるため、SNSユーザが商品の組合せを使用している場面を映した画像ではない場合や、商品の組合せ全体が映っていない画像である場合がある。そこで、判定部21は、対象画像が商品の組合せを使用している場面を映した画像でないと判定した場合には、対象画像が送信部17に対象画像が送信されないようにする。以下、判定部21が、商品の組合せを使用している場面を映した画像であるか否かを判定する手法について説明する。
【0082】
判定部21は、画像抽出部16から対象画像が入力されると、対象画像の特徴を示す特徴量を計算する。また、判定部21は、対象画像と同じ商品の組合せが使用されている場面を示す画像(以下、「比較画像」ともいう)の特徴量を計算する。ここで、比較画像はデフォルト画像であってもよい。そして、判定部21は、対象画像及び比較画像の特徴量を比較し、両画像の類似度を求める。判定部21は、両画像の類似度が所定の範囲内である場合には、対象画像を送信部17に出力する。一方、両画像の類似度が所定の範囲内ではない場合には、判定部21は対象画像を送信部17に出力せずに破棄する。これにより、商品の組合せを使用している場面を映した画像であると予測される画像のみがユーザ端末Tuに送信され、商品の組合せを使用している場面を映した画像ではないと予測される画像がユーザ端末Tuに送信されることが防止される。なお、判定部21は、対象画像を破棄した場合には、対象画像に代えて、商品に固定されたデフォルト画像を送信部に出力してもよい。これにより、ユーザ端末Tuに何も画像が送信されることを防止することができる。
【0083】
また、判定部21は、対象画像内の商品の組合せの画像が占める割合に基づいて、対象画像を送信部17に送信するか否かを決定してもよい。例えば、判定部21は各商品が映っている画像(以下、「基準画像」という。)について予め複数の特徴点を設定しておき、対象画像に含まれる特徴点の数に基づいて、対象画像に商品の組合せの全体が映っているか否かを判定する。この場合には、判定部21は、対象画像に商品の組合せの全体が映っていると判定した場合には、対象画像を送信部17に出力し、対象画像に商品の組合せの全体が映っていないと判定した場合には、対象画像を送信部17に出力せずに破棄する。これにより、商品の組合せの全体が映っている画像のみがユーザ端末Tuに送信され、商品の組合せの全体が映っていない画像がユーザ端末Tuに送信されることを防止することができる。なお、基準画像は背景が無地の画像であることが好ましい。
【0084】
また、判定部21は、表示要求で示される商品を映した第1の基準画像の特徴点がSNSユーザにより投稿された画像に所定割合以上存在し、且つ、購入履歴取得部13により特定された商品を映した第2の基準画像の特徴点がSNSユーザにより投稿された画像に所定割合以上含まれているか否かを判定してもよい。例えば、判定部21は、対象画像がトップスとボトムスの組合せ画像であるとすると、該トップスの基準画像(第1の基準画像)の特徴点が対象画像に所定割合以上含まれており、且つ、該ボトムスの基準画像(第2の基準画像)の特徴点が対象画像に所定割合以上含まれている場合には、対象画像に、コーディネートされた商品がそれぞれ映っていると判定し得る。判定部21は、対象画像がコーディネートされた商品がそれぞれ映っていると判定した場合には、対象画像を送信部17に出力し、そうでない場合には、対象画像を送信部17に出力せずに対象画像を破棄する。これにより、組み合わされた商品全体が映っていない画像が送信されることを防止することができる。
【0085】
また、判定部21は、対象画像に含まれる特徴点が画像の所定範囲全体に分散して存在している場合に、対象画像が商品を着用している場面を映した画像であると判定してもよい。ここで、所定範囲とは、例えば、トップス又はボトムス等の商品のカテゴリに基づいて定められる範囲であり、その範囲は商品がトップスであれば画像の上方に設定され、商品がボトムスであれば画像の下方に設定され、商品がワンピースであれば画像全体に設定され得る。この場合には、コメント記憶部32には、商品のカテゴリが記憶されていることを要する。判定部21は、対象画像に含まれる各基準画像の特徴点の範囲が所定範囲より大きい場合に、特徴点が所定範囲全体に散らばっていると判定する。例えば、対象画像がトップスとボトムスの組合せ画像であるとすると、判定部21は、トップスについては画像の上方に特徴点が散らばっており、ボトムスについては画像の下方に特徴点が散らばっている場合に対象画像が商品を着用している場面を映した画像であると判定する。判定部21は、対象画像が商品を着用している場面を映した画像であると判定した場合には、対象画像を送信部17に出力し、そうでない場合には、対象画像を送信部17に出力せずに対象画像を破棄する。これにより、対象画像が商品を着用している場面ではない画像が送信されることを防止することができる。
【0086】
対象画像が基準画像の特徴点を所定割合以上含んでいない場合には、対象画像が商品の一部が拡大された画像である可能性や、対象画像の画質が悪い可能性が高い。また、対象画像の特徴点が、商品のカテゴリに応じて上方又は下方に散らばって存在していない場合には、対象画像が商品全体が映っているものの小さく映っている画像である可能性や、商品を着用していない画像である可能性が高い。よって、このような判定部21によれば、商品の一部がアップで映っている画像や、商品が小さく映っている画像、商品の着用画像ではない画像がユーザに送信されることを防止することができ、モデルが商品を着用した状態の画像である可能性が高く、見やすい画像を選別して送信することが可能となる。
【0087】
また、判定部21は、色のヒストグラムマッチングを用いて対象画像と比較画像とが類似するか否かを判定してもよい。この場合には、判定部21は、対象画像と比較画像との色のヒストグラムが類似する場合に、対象画像が商品の着用画像であると判定し得る。色のヒストグラムマッチングを行う際には、対象画像と比較画像それぞれについて、横軸は色を表すパラメータ(例えば、Grayスケール(=RGB/3))、縦軸はその画素の数を示すヒストグラムが作成される。判定部21は、対象画像と比較画像とのヒストグラムの形状が似ている場合には、対象画像と比較画像とが類似していると判定する。対象画像と比較画像のヒストグラムの形状が似ている場合には、対象画像には、比較画像と同じ商品が同程度の大きさで映っている可能性高いと予測されるためである。
【0088】
また、判定部21は、以下のように商品の全体が映っている画像や見やすい画像を抽出してもよい。まず、判定部21は、SNSユーザにより投稿された対象画像が所定数溜まると、各対象画像を互いに比較して類似している画像毎にグルーピングする。ここで、各対象画像が類似するか否かを判定する方法は、上記で述べたように特徴点の数に基づく方法や、色のヒストグラムの方法等、任意の方法を用いることができる。次に、判定部21は、対象画像の内、複数の対象画像がグルーピングされなかった画像を除外する。例えば、10個の対象画像が存在しており、そのうち5つの対象画像が第1グループに属し、3つの対象画像が第2グループに属し、1つの対象画像が第3グループに属し、残りの1つの対象画像が第4グループに属するようにグルーピングされた場合、判定部21は、第3グループ及び第4グループに属する(すなわち、他の対象画像と同じグループに属していない)2つの画像を除外する。このような判定方法によれば、比較画像を用いずに判定を行うことができる。そして、判定部21は、複数の画像が抽出された場合、画像サイズが大きい対象画像を上位に表示されるように送信部17に出力する。また、判定部21は、特徴点の含まれる割合が多い対象画像が上位に表示されるように送信部17に送信してもよい。
【0089】
本実施形態に係る情報提供サーバ10Cにおいても、上述した情報提供サーバ10Bと同一または同様の効果を奏する。また、情報提供サーバ10Cによれば、ユーザが商品の購入をする上で有用な情報である商品を組合せて使用している場面を映した画像のみをユーザ端末Tuに送信することができる。
【0090】
(第5実施形態)
次に、第5実施形態に係る情報提供サーバ10Dについて説明する。この情報提供サーバ10Dは、ユーザの身体的特徴に基づいて画像を検索する。以下では、第1実施形態と同一又は同等の事項については説明を省略する。
【0091】
図13に示すように、本実施形態の情報提供サーバ10Dは、ユーザ情報記憶部22と身体情報取得部23と検索部24とを更に備えており、リクエスト受信部11は、ユーザ端末Tuからの表示要求を身体情報取得部23にも出力する。また、画像情報記憶部14は身体的特徴を示す情報を含んでいる。その他は、第1実施形態の情報提供サーバ10と同じである。本実施形態では、画像抽出部16及び検索部24が特許請求の範囲の画像抽出部に相当する。
【0092】
ユーザ情報記憶部22は、ユーザに関するユーザ情報を記憶する手段である。ユーザ情報は、ユーザIDと、ユーザの身体的特徴を示すユーザ身体情報とを含んでいる。
図14に示す例では、ユーザの身長、体重、及び性別がユーザ身体情報に相当する。これらのユーザ身体情報は、各ユーザ端末Tuのユーザによって予め登録される。なお、ユーザ身体情報は、身長、体重、及び性別の他に、胸囲、胴囲、腰位等のユーザの寸法や、年齢、肌の色、人種等の情報を含んでもよい。
【0093】
身体情報取得部23は、ユーザ身体情報を取得する手段である。身体情報取得部23は、リクエスト受信部11から表示要求の入力を受け付けると、その表示要求に含まれるユーザIDに対応するユーザ身体情報をユーザ情報記憶部22から取得する。身体情報取得部23は、取得したユーザ身体情報を検索部24に出力する。
【0094】
画像情報記憶部14は、
図15に示すように、画像情報として、画像ID及び該画像に含まれる複数の商品の商品IDに加えて、当該画像に映るモデルの身長、体重、及び性別を記憶している。ここで、モデルとは、商品が実際に使用されている場面を映した画像において、被写体となる商品の組合せを使用している人物のことをいう。例えば、取引対象の商品が衣類である場合には、当該衣類の組合せを着用した状態で画像に映っている人物がモデルである。この例では、モデルの身長、体重、及び性別が、モデルの身体的特徴を示すモデル身体情報である。これらのモデル身体情報は、情報提供サーバ10の管理者によって予め登録されるものである。なお、モデル身体情報は、上記で示す項目以外に、胸囲、胴囲、腰位等のモデルの寸法や、年齢、肌の色、人種等の情報を含んでもよい。
【0095】
画像抽出部16は、表示要求で示される商品と購入履歴取得部13によって特定された商品とを含む画像に対応する画像情報を抽出する。画像抽出部16は、抽出した画像情報を検索部24に出力する。
【0096】
検索部24は、画像抽出部16により抽出された画像情報から、ユーザ身体情報に対応する画像情報を検索し、検索された画像情報の画像IDで示される画像を画像記憶部15から抽出する手段である。ユーザ身体情報に対応する画像情報とは、ユーザ身体情報に類似するモデル身体情報が含まれている画像情報のことである。以下、
図4に示す購入履歴情報、
図14に示すユーザ情報、及び
図15に示す画像情報の例を用いて、情報提供サーバ10Dによる画像の抽出例を示す。
【0097】
ユーザ端末Tuから受信した表示要求がユーザID「U001」及び商品ID「M002」を含んでいたとする。この場合には、購入履歴取得部13は、ユーザID「U001」に対応する2レコード分の購入履歴情報(購入履歴IDが「B001」、「B002」である購入履歴情報)を抽出し、該購入履歴情報に対応する商品「シャツA」及び「パンツA」を特定する。購入履歴取得部13は、これらの商品に対応する商品ID「M003」及び「M004」を画像抽出部16に出力する。また、身体情報取得部23は、ユーザID「U001」に対応するユーザ身体情報として、身長「185(cm)」、体重「65(kg)」を検索部24に出力する。
【0098】
画像抽出部16は、表示要求で示される商品ID「M002」と、購入履歴取得部13から出力され商品ID「M003」又は「M004」とを含む3レコード分の画像情報(画像IDが「P001」、「P002」及び「P003」である画像情報)を抽出する。画像抽出部16は、抽出した3つの画像情報を検索部24に出力する。
【0099】
検索部24は、画像抽出部16から入力された三つの画像情報のうち、ユーザの身長との差が所定の範囲内のモデル身体情報を含む画像情報を抽出する。続いて、検索部24は、抽出された画像情報のうち、ユーザ身体情報の体重に最も近いモデル身体情報を含む画像情報を抽出する。例えば、身長に関する所定の範囲を5cmとした場合には、検索部24は、ユーザの身長「185(cm)」との差が5cm以内である、画像IDが「P001」、「P002」である二つの画像情報を抽出する。続いて、検索部24は、ユーザの体重「65(kg)」に最も近いモデル身体情報に対応する、画像ID「P002」の画像情報を抽出する。そして、検索部24は、画像ID「P002」に関連づけられている画像を画像記憶部15から抽出する。
【0100】
検索部24は、抽出した画像を送信部17に出力する。ユーザ身体情報に類似するモデル身体情報が含まれている画像情報が存在しない場合には、検索部24は商品毎に予め設定されているデフォルト画像を送信部17に出力してもよい。デフォルト画像は、例えば、標準的な体型のモデルが商品の組合せを使用している場面を映した画像である。
【0101】
なお、検索部24による上記の画像抽出方法は一例であり、ユーザ身体情報及びモデル身体情報が類似すると判断する条件は任意に決めてよい。例えば、検索部24は、ユーザの身長及び体重とは異なる身体情報を用いて画像情報を抽出してもよい。例えば、検索部24は、性別や人種が同じであることを、画像情報を抽出するための条件としてもよい。
【0102】
本実施形態に係る情報提供サーバ10Dにおいても、上述した情報提供サーバ10と同一または同様の効果を奏する。また、本実施形態では、表示要求で示される商品及びユーザが過去に購入した商品であって、ユーザの身体的特徴に対応する画像が抽出される。このようなユーザの身体的特徴に対応する画像をユーザ端末Tuに送信することで、ユーザが商品を組合せて使用したときの印象をそのユーザに提示することができ、その結果、ユーザの購入意欲を喚起することができる。
【0103】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0104】
例えば、情報提供サーバ10〜10Dは、以下のように変形されてもよい。上記実施形態では、画像抽出部16は、表示要求で示される商品と購入履歴取得部13によって特定された商品とを含む画像を抽出している。しかし、画像抽出部16は、表示要求で示される商品及び購入履歴取得部13によって特定された商品を含む画像を抽出するとともに、表示要求で示される商品を含むが、購入履歴取得部13によって特定された商品を含まない画像を抽出し、それぞれ抽出した画像を送信部17に送信してもよい。この場合には、送信部17は、表示要求で示される商品及び購入履歴取得部13によって特定された商品を含む画像が、表示要求で示される商品を含むが、購入履歴取得部13によって特定された商品を含まない画像よりも上位に表示されるように、これらの画像をユーザ端末Tuに送信してもよい。これにより、ユーザが興味を持つ商品の組合せの画像を優先的に表示させることができる。
【0105】
また、画像抽出部16により、表示要求で示される商品及び購入履歴取得部13によって特定された商品を含む画像が複数抽出された場合には、送信部17は、抽出された画像のうち、購入履歴取得部13によって特定された商品がトップス又はボトムスである画像を、購入履歴取得部13によって特定された商品が時計やアクセサリである画像よりも上位に表示されるようにユーザ端末Tuに送信してもよい。この場合には、画像情報において商品のカテゴリ(例えば、トップス、ボトムス、時計、アクセサリ等)を商品IDに関連付けて記憶し、各カテゴリに優先順位を設定しておくことが好ましい。例えば、時計等のアクセサリは、トップス及びボトムスよりも優先順位を低く設定してもよい。時計やアクセサリ等をトップス及びボトムスよりも優先順位を低くするのは、時計やアクセサリ等の画像は、トップスやボトムスの画像よりも見にくいため、ユーザに与える印象が弱いと考えられるためである。このような態様によれば、購入履歴取得部13によって特定された商品がトップス又はボトムスのように視覚的に印象の強い商品との組合せの画像が上位に表示されるので、より有益な情報を見やすい位置に表示することができる。
【0106】
また、画像抽出部16により、表示要求で示される商品及び購入履歴取得部13によって特定された商品を含む画像が複数抽出された場合には、送信部17は、購入数が多い商品の組合せの画像を上位に表示されるようにユーザ端末Tuに送信してもよい。この購入数は、購入履歴記憶部12から他のユーザの購入履歴を抽出し、商品の組合せの画像に含まれる複数の商品を購入したユーザ数をカウントして得られる。このように、他のユーザに人気のある商品の組合せの画像を上位に表示されることで、ユーザに有益な情報を見やすい位置に表示することができ、その結果、ユーザの購入意欲を喚起することができる。
【0107】
なお、上記の例では、送信部17が画像抽出部16により抽出された画像を上位に表示させることで抽出された画像が目立つように表示させている。しかし、送信部17は、画像を大きく表示させたり、強調して表示させたりして、抽出された画像が目立つように表示させてもよい。
【0108】
また、上記実施形態では、情報提供サーバ10〜10Dが購入履歴に基づいて、ユーザが過去に購入した商品を含む画像を抽出しているが、情報提供サーバ10〜10Dがユーザの閲覧履歴に基づいてユーザが過去に閲覧した商品を含む画像を抽出してもよい。この場合には、購入履歴記憶部12に代えて、ユーザの閲覧記録を記憶する閲覧履歴記憶部を備えることを要する。
【0109】
また、情報提供サーバ10〜10Dは、表示要求で示される商品と過去にユーザがアクセスした商品とを含む画像が画像情報記憶部14、コメント記憶部19、又はコメント記憶部32等に追加されたことを契機として、ユーザにこの画像に関する情報を通知する通知部を備えていてもよい。この場合には、管理者により画像情報記憶部14に、ユーザ端末Tuのユーザからの表示要求で示される商品と過去にユーザがアクセスした商品とを含む画像に関する画像情報が追加された場合には、通知部は、ユーザが興味を有する商品の組合せの画像が追加された旨を示す情報をユーザ端末Tuに送信する。また、第三者端末Tp又はSNSユーザ端末Tsから、ユーザ端末Tuのユーザからの表示要求で示される商品と過去にユーザがアクセスした商品とを含む画像をコメント受信部18又はコメント受信部31が受信し、その画像がコメント記憶部19又はコメント記憶部32に格納された場合には、通知部は、ユーザが興味を有する商品の組合せの画像が追加された旨を示す情報をユーザ端末Tuに送信する。
【0110】
通知部は、ユーザに追加された画像に関する情報をメールで通知してもよいし、ユーザがショッピングサイトに再度アクセスしたときにWebページ上で通知してもよい。通知部は、任意のタイミングで画像に関する情報をユーザに通知し得る。あるいは、通知部は、ユーザ端末Tuからショッピングサイトのページの要求を受信したときに、ページに新たに追加された画像が表示されるようにWebページの情報を送信してもよい。あるいは、通知部は、ユーザが他のWebサイトにアクセスしたときに、そのWebサイトの広告欄に追加された商品の画像を表示させてもよい。これにより、ユーザが追加された画像を参照できるので、ユーザの商品に対する購入意欲を喚起することができる。
【0111】
また、第1〜第5実施形態では情報提供サーバ10〜10Dが複数の記憶部を備えているが、これらの記憶部は情報提供サーバ10以外のサーバに設けられてもよい。また、複数の記憶部が一つにまとめられていてもよいし、一つの記憶部が複数の記憶部として分散して記憶されていてもよい。
【0112】
また、第1〜第5実施形態の情報提供サーバの機能は、任意に組み合わせてもよい。例えば、第1実施形態と第2実施形態の情報提供サーバの機能を組み合わせた場合には、画像抽出部16が画像情報記憶部14、画像記憶部15、及びコメント記憶部19から画像を抽出する。これにより、管理者により画像情報記憶部及び画像記憶部15に記憶された画像及びモデルユーザにより投稿された画像の双方から画像を抽出して、その画像をユーザに提示することができる。また、第1実施形態と第3実施形態の情報提供サーバの機能を組み合わせた場合には、画像抽出部16が画像情報記憶部14、画像記憶部15、及びSNSサーバ30から画像を抽出する。これにより、管理者により画像情報記憶部及び画像記憶部15に記憶された画像及びSNSユーザにより投稿された画像の双方から画像を抽出して、その画像をユーザに提示することができる。また、例えば、情報提供サーバ10Cで示す判定部21を情報提供サーバ10〜10B、10Dが備えていてもよい。
【0113】
また、第3実施形態の画像抽出部16の画像抽出元は、SNSサーバに限定されず、ブログ等の任意の外部サーバであってもよい。また、情報提供サーバ10A〜10Cは、必ずしも報酬付与部20を備えていなくてもよい。更に、上記実施形態では、表示要求が1つの商品IDを含むものとして説明したが、表示要求が複数の商品IDを含んでいてもよい。また、表示要求が検索条件を示すクエリーであってもよい。ここで、検索条件には、商品のカテゴリ(トップス、ボトムス等)、各種のキーワードが含まれる。表示要求がクエリーである場合には、画像抽出部16が、画像記憶部15、コメント記憶部19、又はコメント記憶部32から、検索条件を満たす商品と購入履歴取得部13により特定された商品とを含む画像を抽出する。また、画像抽出部16は、検索条件を満たす商品を含むが、購入履歴取得部13により特定された商品を含まない画像も抽出する。そして、検索条件を満たす商品と購入履歴取得部13により特定された商品とを含む画像が、検索条件を満たす商品を含むが、購入履歴取得部13により特定された商品を含まない画像よりも目立つようにユーザ端末Tuに表示させてもよい。