特許第5824164号(P5824164)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許5824164解析結果データ配信装置、解析結果データ配信システム、および解析結果提示端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5824164
(24)【登録日】2015年10月16日
(45)【発行日】2015年11月25日
(54)【発明の名称】解析結果データ配信装置、解析結果データ配信システム、および解析結果提示端末
(51)【国際特許分類】
   H03M 7/30 20060101AFI20151105BHJP
【FI】
   H03M7/30 Z
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-543069(P2014-543069)
(86)(22)【出願日】2012年10月25日
(86)【国際出願番号】JP2012077555
(87)【国際公開番号】WO2014064793
(87)【国際公開日】20140501
【審査請求日】2015年3月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】針谷 昌幸
(72)【発明者】
【氏名】馮 益祥
【審査官】 北村 智彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−032020(JP,A)
【文献】 特開2006−155178(JP,A)
【文献】 特開2011−142446(JP,A)
【文献】 特開2011−082637(JP,A)
【文献】 特開2012−029219(JP,A)
【文献】 特開2012−054634(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03M 7/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者からデータの解析結果転送要求を受けて前記データの解析結果を提示する端末からのネットワークを介した前記解析結果転送要求に応じて前記解析結果を前記端末に提供する解析結果データ配信装置であって、
前記データの圧縮方法と圧縮率とを対応付けた圧縮テーブルを記憶する記憶部と、
前記端末から送信された前記解析結果転送要求を受けた場合に、前記ネットワークの通信速度を取得する回線部と、
前記圧縮率を変化させ、変化された前記圧縮率の各パターンについて、前記データの圧縮後のサイズを算出するサイズ算出部と、
前記通信速度と前記データの圧縮後のサイズとに基づいて、前記圧縮率の各パターンにおける伝送時間を算出し、前記伝送時間と前記端末から指定された前記解析結果の納期とに基づいて、前記納期までに提供可能な前記データの圧縮方法のうち最も詳細なデータとなる圧縮方法を前記解析結果として前記端末の表示部に表示させる圧縮方法提示部と、
前記ネットワークの通信速度を監視する監視部と、
前記監視部による前記通信速度の監視結果と前記納期とに基づいて、前記納期に対して遅延なく前記データを送信できるか否かを判定し、前記納期に対して遅延なく前記データを送信できないと判定した場合に、前記表示部により前記圧縮方法の変更を促す圧縮方法変更部と、
を備えることを特徴とする解析結果データ配信装置。
【請求項2】
前記圧縮方法提示部は、前記納期を満たす前記データの圧縮方法を選択可能な形式で前記表示部に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の解析結果データ配信装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記データの圧縮方法を複数記憶し、前記サイズ算出部は、前記圧縮方法の組み合わせのそれぞれについて前記データの圧縮後のサイズを算出する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の解析結果データ配信装置。
【請求項4】
前記圧縮方法変更部は、前記表示部に前記納期に対する許容遅延時間を入力させることにより前記圧縮方法の変更を促す、
ことを特徴とする請求項1に記載の解析結果データ配信装置。
【請求項5】
前記サイズ算出部は、前記データの解析に必要な物理量の数を削減する程度を前記圧縮率として、前記データの圧縮後のサイズを算出する、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の解析結果データ配信装置。
【請求項6】
利用者からデータの解析結果転送要求を受けて前記データの解析結果を提示する端末と、
前記端末からの前記解析結果転送要求に応じて前記解析結果を前記端末に提供するサーバとがネットワークを介して接続された解析結果データ配信システムであって、
前記端末は、
前記利用者から前記解析結果の納期の入力を受け付ける入力部と、
前記入力部が受け付けた前記納期を前記サーバに送信し、または前記サーバから前記解析結果を受信する通信部と、
前記通信部が前記サーバから受信した前記解析結果を表示する表示部と、を備え、
前記サーバは、
前記データの圧縮方法と圧縮率とを対応付けた圧縮テーブルを記憶する記憶部と、
前記端末から送信された前記解析結果転送要求を受けた場合に、前記ネットワークの通信速度を取得する回線部と、
前記圧縮率を変化させ、変化された前記圧縮率の各パターンについて、前記データの圧縮後のサイズを算出するサイズ算出部と、
前記通信速度と前記データの圧縮後のサイズとに基づいて、前記圧縮率の各パターンにおける伝送時間を算出し、前記伝送時間と前記納期とに基づいて、前記納期までに提供可能な前記データの圧縮方法のうち最も詳細なデータとなる圧縮方法を前記解析結果として前記表示部に表示させる圧縮方法提示部と、
前記ネットワークの通信速度を監視する監視部と、
前記監視部による前記通信速度の監視結果と前記納期とに基づいて、前記納期に対して遅延なく前記データを送信できるか否かを判定し、前記納期に対して遅延なく前記データを送信できないと判定した場合に、前記表示部により前記圧縮方法の変更を促す圧縮方法変更部と、
を備えることを特徴とする解析結果データ配信システム。
【請求項7】
利用者からのデータの解析結果転送要求に応じて前記解析結果を端末に提供するサーバであって前記データの圧縮方法と圧縮率とを対応付けた圧縮テーブルを記憶する記憶部を有したサーバにネットワークを介して接続され、前記利用者からデータの解析結果転送要求を受けて前記データの解析結果を提示する解析結果提示端末であって、
前記利用者から前記解析結果の納期の入力を受け付ける入力部と、
前記入力部が受け付けた前記納期を前記サーバに送信し、または前記サーバから、前記サーバの回線部が前記端末から送信された前記解析結果転送要求を受けた場合に、前記ネットワークの通信速度を取得し、前記サーバのサイズ算出部が前記圧縮率を変化させ、変化された前記圧縮率の各パターンについて、前記データの圧縮後のサイズを算出し、前記サーバの圧縮方法提示部が前記通信速度と前記データの圧縮後のサイズとに基づいて、前記圧縮率の各パターンにおける伝送時間を算出し、前記伝送時間と前記納期とに基づいて、
前記納期までに提供可能な前記データの圧縮方法のうち最も詳細なデータとなる圧縮方法を前記解析結果として受信する通信部と、
前記通信部が前記サーバから前記解析結果を受信した場合に、前記サーバから受信した前記解析結果を、前記納期を満たす前記データの圧縮方法を選択可能な形式で表示する表示部と、を備え、
前記表示部は、前記サーバの監視部が前記ネットワークの通信速度を監視し、前記サーバの圧縮方法変更部が前記監視部による前記通信速度の監視結果と前記納期とに基づいて、前記納期に対して遅延なく前記データを送信できるか否かを判定して前記納期に対して遅延なく前記データを送信できないと判定した場合に、前記納期に対する許容遅延時間を入力させることにより前記圧縮方法の変更を促す画面を表示する、
ことを特徴とする解析結果提示端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、数値解析計算の結果として出力される解析結果データを、ネットワークを通じて配信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特許文献1がある。この公報には、様々な端末同士でデータ通信を行う場合に、ネットワーク速度及びデータ端末の能力に基づき、最適な圧縮方式や圧縮率等の圧縮条件を選択することで、高速かつ効率よくデータ通信を行う技術が開示されている。
【0003】
また、特許文献2がある。この公報には、文字情報を多く含んだ画像情報や写真などの情報量が多い画像情報を伝送する電子会議システムにおいて、ネットワーク伝送速度に基づき許容伝送時間以内となるように、画像情報を圧縮する方式を選択し画像伝送する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−204138号公報
【特許文献2】特開2003−284021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
技術計算の分野では、3D-CADモデルや数値解析の結果等、数GB〜数TBに至るさらに大きいサイズのデータを扱っている。大規模な数値解析計算には、莫大な計算機資源が必要であるため、ネットワークを介して接続した、例えばスーパーコンピュータと呼ばれる大規模計算機を用いて計算を行う必要がある。スーパーコンピュータの利用により計算時間の短縮を図ることができるが、その一方で、数GB〜数TBに至る大規模な解析結果データをネットワークを介して伝送する必要が生じる。例えば10GBのファイルを10Mbpsのネットワーク回線を介して伝送する時間は、理論値で8000秒(約2時間13分)、実際にはロスがあるのでこれより時間がかかり、通信のエラーにより伝送が停止する等のトラブルが発生することがある。
【0006】
特許文献1および特許文献2は、動画や画像や音声といった比較的大きいサイズのデータの転送を対象として、ネットワークの伝送速度や端末情報に応じて、データの圧縮方法を選択する装置が記載されている。データの圧縮方法選択においては、両文献ともデータの圧縮率に基づき、複数の圧縮方法から実質的な転送速度が最大となる圧縮方法を自動選択している。両文献において、圧縮率は圧縮方法に応じて既知の定数として取り扱っているが、今回対象としている解析結果データに関しては、解析データ中から必要な物理量(強度解析の場合、応力、変位等の情報)のみを抽出して伝送してもよい場合があり、圧縮率を定数として扱うことはできない。圧縮率が精度良く求められない場合、要求された時間内にデータ伝送が終了しない等の問題が生じる場合がある。
【0007】
また、特許文献1および特許文献2では、データ伝送開始時にネットワークの速度を取得し、これにもとづきデータ圧縮方法を選択することが記されている。しかしながら、ネットワークの速度はネットワークに投入されたトラフィックの量によって変化する。画像や音声といったデータでは伝送時間が短いためその影響は少ないが、先に述べたような数時間に及ぶデータ伝送の場合、影響が大きい。そのため、特許文献2に記載されている許容伝送時間以内に伝送が完了できるかは不確定性が高くなる。
【0008】
このように、解析結果データの伝送に関わる課題について示してきたが、伝送した解析結果データに基づき、利用者は分析を行いそこで得られた知見を、製品開発等で活用することになる。製品開発はスケジュールが決まっている場合が一般的であるから、利用者としては、予定した時間までにできるだけ詳細な解析結果データを伝送したいというニーズがある。
【0009】
本発明の目的は、先に述べた利用者のニーズを鑑みて、利用者の要求時間までに、できるだけ詳細な解析データを伝送して提供することが可能な解析結果データ配信装置、解析結果データ配信システム、および解析結果提示端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる解析結果データ配信装置は、利用者からデータの解析結果転送要求を受けて前記データの解析結果を提示する端末からのネットワークを介した前記解析結果転送要求に応じて前記解析結果を前記端末に提供する解析結果データ配信装置であって、前記データの圧縮方法と圧縮率とを対応付けた圧縮テーブルを記憶する記憶部と、前記端末から送信された前記解析結果転送要求を受けた場合に、前記ネットワークの通信速度を取得する回線部と、前記圧縮率を変化させ、変化された前記圧縮率の各パターンについて、前記データの圧縮後のサイズを算出するサイズ算出部と、前記通信速度と前記データの圧縮後のサイズとに基づいて、前記圧縮率の各パターンにおける伝送時間を算出し、前記伝送時間と前記端末から指定された前記解析結果の納期とに基づいて、前記納期までに提供可能な前記データの圧縮方法のうち最も詳細なデータとなる圧縮方法を前記解析結果として前記端末の表示部に表示させる圧縮方法提示部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる解析結果データ配信システムは、利用者からデータの解析結果転送要求を受けて前記データの解析結果を提示する端末と、前記端末からの前記解析結果転送要求に応じて前記解析結果を前記端末に提供するサーバとがネットワークを介して接続された解析結果データ配信システムであって、前記端末は、前記利用者から前記解析結果の納期の入力を受け付ける入力部と、前記入力部が受け付けた前記納期を前記サーバに送信し、または前記サーバから前記解析結果を受信する通信部と、前記通信部が前記サーバから受信した前記解析結果を表示する表示部と、を備え、前記サーバは、前記データの圧縮方法と圧縮率とを対応付けた圧縮テーブルを記憶する記憶部と、前記端末から送信された前記解析結果転送要求を受けた場合に、前記ネットワークの通信速度を取得する回線部と、前記圧縮率を変化させ、変化された前記圧縮率の各パターンについて、前記データの圧縮後のサイズを算出するサイズ算出部と、前記通信速度と前記データの圧縮後のサイズとに基づいて、前記圧縮率の各パターンにおける伝送時間を算出し、前記伝送時間と前記納期とに基づいて、前記納期までに提供可能な前記データの圧縮方法のうち最も詳細なデータとなる圧縮方法を前記解析結果として前記表示部に表示させる圧縮方法提示部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる解析結果提示端末は、利用者からのデータの解析結果転送要求に応じて前記解析結果を端末に提供するサーバであって前記データの圧縮方法と圧縮率とを対応付けた圧縮テーブルを記憶する記憶部を有したサーバにネットワークを介して接続され、前記利用者からデータの解析結果転送要求を受けて前記データの解析結果を提示する解析結果提示端末であって、前記利用者から前記解析結果の納期の入力を受け付ける入力部と、前記入力部が受け付けた前記納期を前記サーバに送信し、または前記サーバから、前記サーバの回線部が前記端末から送信された前記解析結果転送要求を受けた場合に、前記ネットワークの通信速度を取得し、前記サーバのサイズ算出部が前記圧縮率を変化させ、変化された前記圧縮率の各パターンについて、前記データの圧縮後のサイズを算出し、前記サーバの圧縮方法提示部が前記通信速度と前記データの圧縮後のサイズとに基づいて、前記圧縮率の各パターンにおける伝送時間を算出し、前記伝送時間と前記納期とに基づいて、前記納期までに提供可能な前記データの圧縮方法のうち最も詳細なデータとなる圧縮方法を前記解析結果として受信する通信部と、前記通信部が前記サーバから前記解析結果を受信した場合に、前記サーバから受信した前記解析結果を、前記納期を満たす前記データの圧縮方法を選択可能な形式で表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、利用者の要求時間までに、できるだけ詳細な解析データを伝送して提供することが可能な解析結果データ配信装置、解析結果データ配信システム、および解析結果提示端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】解析結果データ配信装置の構成例である。
図2】解析結果納期入力画面の例である。
図3】解析モデルの例である。
図4】解析結果データの例である。
図5】データ圧縮アーカイブの例である。
図6】データサイズテーブルの例である。
図7】データ伝送時間テーブルの例である。
図8A】データ圧縮方法提示部の画面表示例である(結果提示画面)。
図8B】データ圧縮方法提示部の画面表示例である(物理量選択画面)。
図9】データ圧縮方法変更部の画面表示例である。
図10】許容する遅延時間設定部の画面表示例である。
図11】データ圧縮方法提示変更処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる解析結果データ配信装置、解析結果データ配信システム、および解析結果提示端末の実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
図1は、本実施例の解析結果データ配信装置の構成の例である。本装置は、システム利用者が解析結果を評価する端末3と、数値解析計算を行い、解析結果データを端末3に伝送するサーバ1と、端末3とサーバ1間で解析結果を伝送するためのネットワーク2とを有して構成される。すなわち、本装置は、サーバ1で数値計算した結果を、ネットワーク2を介して端末3に伝送し、端末3を用いて解析結果の評価を行うという、一連の作業を支援する装置である。なお、以下では特に図示していないが、端末3は、PC(Personal Computer)等の一般的な情報処理装置であり、ディスプレイ等の表示装置、キーボード等の入力装置(これらをあわせて入出力装置とも呼ぶ。)、サーバ1との通信を行うNIC(Network Interface Card)等の通信部、これらの動作を制御するCPU(Central Processing Unit)等の制御部を有している。
【0017】
さらにサーバ1には、システム利用者が入出力装置を通じて解析結果の要求納期を入力したデータを受け付ける解析結果納期入力部101と、ネットワーク回線の通信速度を取得するネットワーク回線通信速度取得部102と、一つ以上のデータ圧縮方法が登録されたデータ圧縮方法アーカイブ104と、伝送する解析結果データとデータ圧縮方法アーカイブ104に登録されたデータ圧縮方法に基づきデータサイズを算出するデータサイズ算出部105と、算出されたデータサイズとネットワーク回線速度と解析結果の要求納期に基づき、データ圧縮方法をシステム利用者に提示しデータ圧縮方法の選択を促すデータ圧縮方法提示部106と、システム利用者の選択したデータ圧縮方法に基づき解析結果データの圧縮を行う解析結果データ圧縮部107と、圧縮した解析結果データをネットワーク2を通じて伝送する解析結果データ提供部108で構成される。さらに上記の構成に加え、データの伝送を監視するデータ転送監視部109を備え、データ伝送遅延の判断を行い、遅延が生じそうな場合には新たなデータ圧縮方法をシステム利用者に提示しデータ圧縮方法の変更を促すデータ圧縮方法変更部110を備える構成としてもよい。なお、サーバ1は、端末3と同様に、通信部や制御部を有し、制御部が上述した各部の動作を制御している。以下各処理部について説明する。
(1)解析結果納期入力部101
解析結果納期入力部101は、システム利用者に端末3の入出力装置を通じて、伝送対象となる解析結果データの名称とその要求納期の入力を促す。解析結果納期入力部101が、入出力装置に表示させる解析結果納期入力画面の例を図2に示す。図2に示すように、解析結果納期入力画面には、システム利用者が上述した入力装置を用いて入力するための解析結果データの名称201、およびそのデータの要求納期202の入力欄、入力内容をサーバ1に送信して処理を開始させるための実行ボタン203、入力内容をキャンセルして処理を終了させるためのキャンセルボタン204が設けられている。
【0018】
なお、解析結果データの入力方法については、解析結果納期入力部101が、あらかじめサーバ1内に記憶されている解析結果データの一覧を表示させ、システム利用者にその中から伝送対象の解析結果データを選択させる方法などを用いてもよい。このような一覧形式とすることにより、システム利用者は容易に解析データの指定が可能となる。さらに、要求納期についても、解析結果納期入力部101が、あらかじめサーバ1内に記憶されているプルダウンメニューを表示させ、その中から要求納期を選択させる方法を用いてもよい。この場合も、解析結果データの一覧を表示させる場合と同様に、システム利用者は容易に要求納期の指定が可能となる。そして、システム利用者により実行ボタン203が選択された場合には、データ圧縮方法の選択処理が開始され、キャンセルボタン204が選択された場合には、処理を終了する。
(2)ネットワーク回線通信速度取得部102
一般に、ネットワーク回線の通信速度は、データの伝送量に依存するため、例えば100Mbpsのネットワーク回線でも実効伝送速度は100Mbps以下となる。ここでは、ネットワーク回線通信速度取得部102は、ネットワーク2の実効伝送速度を取得する。実効伝送速度の取得方法は、例えば、pingを用いて得られた応答時間を基に算出する方法等、既に様々なものがあるがいずれを用いてもよい。いずれの方法を用いた場合にも、ネットワーク回線通信速度取得部では例えば2Mbps等の実効伝送速度を取得する。
(3)解析結果データ103
解析結果データ103は、解析結果納期入力部101が、システム使用者から上述した入出力装置を介して指定を受け付けた解析結果データであり、実際にはサーバ1のHDD(Hard Disk Drive)等の記憶部に記憶される。ここで解析結果データ103について説明する。解析結果データ103は、解析モデルに対して数値解析計算を行った結果を示すデータである。本実施例では、数値解析計算を行うための各種の処理には他のサーバやシステムで行われる前提で説明しているが、サーバ1の内部で行うこととしてもよい。
【0019】
図3は、解析結果データ103を得る対象となる3次元の解析モデルの例である。図3に示すように、解析モデル301は、格子302の集合で定義され、格子の頂点303を節点と呼ぶ。ここでは、格子の例として六面体格子を記したが、四面体、三角柱などの格子を用いる場合もある。いずれにしても解析モデルは、一つ以上の格子と複数の節点で構成され、それぞれに固有の識別子である番号が付与されている。解析結果データ103は、図4に示すように、例えば、物理量名称と各格子番号における物理量値を対応付けて登録したデータである。一般に、解析結果データには、解析に必要な一つ以上の物理量が登録されている。図4では、格子302ごとに取得されたX軸方向の応力についての解析結果データ103の例を示しているが、Y軸方向、Z軸方向の解析結果データもこれと同様に上述した記憶部に記憶されている。さらに、本実施例では、応力についての解析結果データについて示しているが、例えば、各格子302における温度等、様々な物理量について解析結果データがあり、上述した記憶部に記憶されている。なお、ここでは、格子に対して物理量が登録されている例について記載したが、節点に対して物理量が登録されている場合もある。
(4)データ圧縮アーカイブ104
図5は、データ圧縮アーカイブ104の例であり、一つ以上のデータ圧縮方法が登録されたテーブルであり、データ圧縮方法を識別するための識別番号(No)と、圧縮方法(方式)と、その方式での圧縮率(計算方法)とが対応付けられている。図5に示すように、1番目には、「物理量の桁削除」による圧縮方法が例として記されており、これは指数として登録された物理量の少数点以下を省略しデータ圧縮する方法である。例えば、-3.262897176E-03という数値では、小数点以下の桁数が9桁であり、この桁数を2桁に圧縮すれば-3.26E-03となる。データ圧縮量(すなわち、桁数を省略する度合い)は、圧縮後9文字/圧縮前16文字で56%となるがデータの詳細度は低下する。なお、この値は圧縮率の最大値であり、後述するように、データサイズ算出部105は、最大の圧縮率から順に最小の圧縮率(すなわち、圧縮しない場合)に変えた場合までの複数の圧縮率のすべてのパターンにおけるデータサイズを算出する。このように、複数の圧縮率についてデータサイズを算出することにより、多面的にデータサイズの圧縮方法を提示することが可能となる。
【0020】
また、2番目には「物理量の削除」による圧縮方法が例として記されており、これは伝送する物理量数を減らすことでデータ圧縮する方法である。ここでは、伝送する物理量数/解析結果データ103に含まれる物理量数に圧縮できる。例えば、解析結果データ103に含まれる物理量の数が20で、伝送する物理量数が10の場合の圧縮率(すなわち、物理量を削減する度合い)は10/20で1/2となる。この圧縮方法では、伝送する物理量についてはデータの詳細度は保持される。
【0021】
ここでは、二種類のデータ圧縮方法について記したが、これ以外のデータ圧縮方法でもデータの圧縮方法と圧縮率を定義できれば、ZIP等の汎用的な圧縮方法もデータ圧縮アーカイブ104に登録することができる。またその他の例としては、以下の二つがある。
【0022】
一つは、数値データの配信がある。圧縮の方法として、モデル中にある物理量の最大と最小値を取得し圧縮して転送する場合、物理量の数×2×物理量のデータ数までデータを圧縮できる。この場合の圧縮率は、物理量の数×2×物理量のデータ数/解析データの物理量数×要素数×物理量のデータ数であり、要素数が多い場合には、非常に高い圧縮率を実現できる。
【0023】
二つ目は、格子を間引く方法である。これについては、特開2010−170349号公報に記載されているが、圧縮率は1.0-格子数の削減率(削減された格子数/元の格子数)で表現でき、システム利用者が入力した要求時間に間に合うように、予め目標の圧縮率を求めておき、これに合わせて格子数を低減する方法もある。
【0024】
なお、データ圧縮アーカイブ104に記憶されている値(上述した桁、物理量などの値)は圧縮率の最大値であり、後述するように、データサイズ算出部105は、最大の圧縮率から順に最小の圧縮率(すなわち、圧縮しない場合)とした場合までの複数の圧縮率のすべてのパターンにおけるデータサイズを算出する。
(5)データサイズ算出部105
データサイズ算出部105は、データ圧縮方法アーカイブ104の組み合わせで、解析結果データ103を圧縮した際の圧縮後データサイズを算出する。例えば、解析結果データのサイズが10GB、物理量数が16、解析結果データの小数点以下桁数が9桁であった場合について説明する。伝送する物理量数を8、伝送する小数点以下の桁数を3桁にする場合の圧縮率は、8/16×圧縮後10文字/圧縮前16文字で、31.25%であり、圧縮後のサイズは3.12GB程度となる。ここでは、全てのデータ圧縮方法の組み合わせで、圧縮後のデータサイズを算出しておき、例えば図6に示すようなデータサイズテーブルを作成する。図6に示すように、データサイズテーブル601は、伝送データの小数点以下桁数と、伝送する物理量数と、その桁数および物理量数のときの圧縮後データサイズとが対応付けて記憶され、伝送データの小数点以下桁数が9桁であって伝送する物理量数16の場合から、伝送データの小数点以下桁数が0桁であって伝送する物理量数1の場合まで、全てのパターンについて圧縮後のデータサイズが算出されている。なお、本実施の形態では、2つの圧縮方法の組み合わせの数だけ圧縮後データサイズを算出しているが、1つの圧縮方法について圧縮後データサイズを算出することももちろん可能である。圧縮方法の組み合わせの数が多いほど、様々な圧縮方法を考慮した詳細な圧縮後データサイズを算出することができる。
(6)データ圧縮方法提示部106
データ圧縮方法提示部106では、データサイズ算出部105で作成したデータサイズテーブル601とネットワーク回線速度取得部102が取得した実効伝送速度から、データサイズテーブル601の各ファイルの伝送時間を算出し、要求納期内に伝送できる組み合わせと伝送終了時間を提示する。10Mbsのネットワーク回線においては、理想状態では1.25MB/sのデータ伝送が可能である。例えば、実効伝送速度が2Mbpsの場合には、データサイズテーブル601の各ファイルの伝送時間は、図7に示すデータ伝送時間テーブル701のようになり、データ圧縮方法提示部106によって算出された値が記憶される。図7に示すように、データ伝送時間テーブル701は、伝送データの小数点以下桁数および伝送する物理量数における圧縮後の伝送時間が対応付けて記憶されている。
【0025】
ここで、要求納期が2012/6/29の20:00であり、現在の時間が2012/6/29の16:25の場合、伝送に使える時間は3時間35分である。データ圧縮方法提示部106は、データサイズテーブル601を参照することにより、この時間以内で最も近い行を検索する。ここでは、伝送データの小数点以下桁数を3桁にして、伝送する物理量を8にすれば3時間28分で伝送できることが分かるので、データ圧縮方法提示部106は、図8Aのような結果提示画面801を利用者に提示して、データ圧縮の必要性を提示する。このように、画面上でデータ圧縮方法を提示することで、利用者は直感的に容易に圧縮方法を認識することができる。
【0026】
図8Aに示すように、結果提示画面801には、データ圧縮方法提示部106が検索した小数点以下桁数802と、物理量数(最大)803とが表示されている。小数点以下桁数802では、要求納期までに解析結果をダウンロードする場合には、小数点以下桁数を削除する必要があり、物理量数803では、伝送する物理量を最大で8つまでに限定する必要があることを提示している。
【0027】
これらの各情報に加え、データ圧縮方法提示部106は、伝送の終了時間をダウンロード完了予想時刻804として画面上に提示する。なお、図8Aでは、最もシステム利用者のニーズに合致していると考えられる結果のみを画面上に表示させているが、図7に示したデータ伝送時間テーブル701に示した他のパターンの結果を表示させることとしてもよい。特に、物理量については、システム利用者が、画面上の「選択」ボタン805を選択し、解析結果納期入力部101が端末3からその操作結果を受信することにより、データ圧縮方法提示部106は、図8Bに示すような物理量選択画面810を端末3に提示し、システム利用者に物理量の取捨選択を促すこととしてもよい。この場合、システム利用者は、容易に伝送する物理量を選択(または削除)でき、柔軟に(自らのニーズに合った)解析データを得ることができる。さらに、システム利用者が、システムが提示した内容に満足できない場合には、図8Aに示した画面上で「次候補」ボタン807を選択し、解析結果納期入力部101が端末3からその操作結果を受信することにより、データ圧縮方法提示部106は、現在表示している結果の次に要求納期に近い行の圧縮方法を画面上に表示させることもできる。また、これと同様に「前候補」ボタン806が選択された場合には、データ圧縮方法提示部106は、より要求納期に近い行の圧縮方法を画面上に表示させることもできる。
【0028】
なお、システムが提示した内容に不満の場合には、システム利用者は本画面で小数点以下の桁数や、伝送する物理量の数を入力することもできる。この場合、例えば、システム利用者がダウンロード完了予想時刻804を画面上から入力し、解析結果納期入力部101が端末3からその時刻を受信すると、データ圧縮方法提示部106は、その時刻をキーとして図7に示したデータ伝送時間テーブル701にアクセスし、その時刻までの時間に最も近い圧縮後伝送時間を特定し、特定した圧縮後伝送時間に対応する小数点桁数や物理量数を取得して画面上に表示させることとしてもよい。この場合、システム利用者はダウンロード終了時間を意識して柔軟に圧縮方法を選択できる。
【0029】
そして、画面上において圧縮の設定を完了した後、システム利用者が「実行」ボタン808を選択すると、解析結果納期入力部101がその操作結果を端末3から受信し、後述する解析データ圧縮部107および解析結果データ提供部108によって解析結果データの圧縮および伝送処理が開始される。なお、「キャンセル」ボタン809が選択された場合には、データ圧縮方法提示部106は、処理を終了させる。
(7)解析データ圧縮部107
データ圧縮方法提示部106が設定した圧縮方法にて、解析結果データ103を圧縮し、圧縮後の解析データ(圧縮解析データ)を作成する。
(8)解析結果データ提供部108
解析結果データ提供部108は、解析データ圧縮部107が作成した圧縮解析データをネットワーク2を介して、利用者の使用している端末3に転送する。
【0030】
このように、システム利用者が端末3の画面上から要求納期を入力すれば、本装置が適切な解析結果データの圧縮方法を提示してくれるので、システム利用者は、容易に期日までに解析結果データを入手できる。ここまで示してきた解析結果データ配信装置において、さらに以下の構成を加えることで、ネットワークの実効伝送速度の変化を考慮した解析結果データ配信を行うこともできる。
(9)データ転送監視部109
データ転送監視部109は、ネットワーク伝送されたデータサイズを監視する。データ転送監視部109が、データ転送開始からある時点(例えば、転送開始から1分後)で伝送されたデータサイズを取得し、ネットワーク回線通信速度取得部102が、その間での伝送速度を算出する。そして、データ圧縮方法提示部106が、算出された伝送速度と、データサイズ算出部105で作成したデータサイズテーブル601から伝送時間を算出し、図7に示したデータ伝送時間テーブルを更新することも可能である。この場合、システム利用者は、その時点で変化するネットワーク2のトラフィック状況に応じて、より正確なダウンロード終了時間を把握することができるようになる。なお、この処理は上述したデータサイズが取得可能な場合には、一般的に使われているツール等を用いてよい。
(10)データ圧縮方法変更部110
データ圧縮方法変更部110は、データ転送監視部109が取得したデータ伝送サイズを参照し、システム利用者の入力した要求納期に対して、遅延なくデータ伝送できるかを判定して見積もる。ここで、伝送する圧縮解析結果のデータサイズをSall[MB]、これまで伝送したデータサイズをSsend[MB]、現時点のネットワークの実効伝送速度をV[MB/s]とし、システム利用者が入力した要求納期までの時間をt[sec]とする。データ圧縮方法変更部110は、例えば、条件式(Sall-Ssend)/V>tの成立性をチェックし、この条件を満足するか否かを判定し、この条件を満足すると判定した際には、図9に示す結果変更提示画面901を提示して、データ圧縮方法の変更を促す。データ圧縮方法変更部110は、図9に示すように、結果変更提示画面901として、図8Aに示した結果提示画面801の各項目と同様の項目に加え、現在の小数点以下桁数902および現在の物理量数(最大)903を表示させる。このように、データ圧縮方法変更部110が、結果変更提示画面901に現在の小数点以下桁数902および現在の物理量数(最大)903を表示することで、利用者は容易に設定値をどのように変更すべきかを認識することができる。
【0031】
ここで表示されるデータ圧縮方法は、例えば、現時点から伝送を開始して要求納期までに伝送可能な圧縮方法を提示してもよいし、現在伝送中の圧縮解析データの伝送する物量を減らす方法を提示してもよい。また、多少の遅延を許容するために、データ圧縮方法変更部110が、図10に示すような要求納期に対して遅延を許容する遅延時間設定画面110を提示することとしてもよい。このような遅延時間設定画面110を提示することにより、その時々の利用者のニーズに合った要求納期を設定することができる。図10に示すように、遅延時間設定画面110には、許容遅延時間1002が設けられ、この欄に許容遅延時間taddが入力され、「設定」ボタン1003が選択された場合、データ圧縮方法変更部110は、条件式(Sall-Ssend)/V>t+ taddの成立性をチェックし、データ圧縮方法の変更を促すこととなる。
【0032】
このように、データ伝送開始時の実効伝送速度だけでなく、データ転送時の実効伝送速度を加味することで、ネットワークの実効伝送速度の変化を考慮して効率よく解析結果データ配信を行うことができる。続いて、本システムで行われる処理(データ圧縮方法提示変更処理)について説明する。
【0033】
図11は、データ圧縮方法提示変更処理の処理手順を示すフローチャートである。図11に示すように、データ圧縮方法提示変更処理では、まず、端末3の入出力装置が利用者から解析結果ファイルの転送要求を受け付け、通信部を介してその転送要求をサーバ1に送信し(ステップS1101)、サーバ1の解析結果納期入力部101は、そのファイル(ファイル名)と、要求納期の入力要求を端末3に送信し(ステップS1102)、図2に示した解析結果納期入力画面を表示装置に表示させる(ステップS1103)。
【0034】
端末3の入出力装置が解析結果ファイル名称と要求納期を受け付けると、通信部を介してそのファイル名称と要求納期をサーバ1に送信し(ステップS1104)、サーバ1のネットワーク回線通信速度取得部102は、そのときのネットワーク2の通信速度を取得する(ステップS1105)。そして、データサイズ算出部105は、データ圧縮アーカイブ104を参照してデータ圧縮方法を取得し(ステップS1106)、全てのデータ圧縮方法の組み合わせについて圧縮後のデータサイズを算出してデータサイズテーブル601を作成する(ステップS1107)。
【0035】
そして、データ圧縮方法提示部106は、データサイズ算出部105で作成したデータサイズテーブル601とネットワーク回線速度取得部102が取得した実効伝送速度から、データサイズテーブル601の各ファイルの伝送時間を算出し(ステップS1108)、ステップS1104で受信した要求納期内に伝送できる最適な圧縮方法と伝送時間を選択し(ステップS1109)、その最適な圧縮方法と伝送時間を図8Aに示した結果提示画面801として送信する(ステップS1110)。
【0036】
端末3の表示装置は、サーバ1から受信した結果提示画面801を表示し(ステップS1111)、入出力装置が利用者からデータ圧縮方法の選択および実行操作を受け付けて、通信部を介してサーバ1にそのデータ圧縮方法を送信し(ステップS1112)、サーバ3の解析データ圧縮部107が、そのデータ圧縮方法で解析結果データ103を圧縮して圧縮解析データを作成し(ステップS1113)、解析結果データ提供部108が、解析データ圧縮部107が作成した圧縮解析データをネットワーク2を介して、利用者の使用している端末3に転送する(ステップS1113、S1115)。そして、ステップS1115の処理が終了すると、利用者は、所望の解析ファイルを要求納期の期間内に得ることとなる。
【0037】
なお、要求納期までに要求した解析ファイルが得られない可能性もあるため、さらにネットワークの実効伝送速度の変化を考慮して解析結果データを配信することもできる。
【0038】
例えば、ステップS1111においてデータ圧縮方法を提示した場合において、さらにデータ転送監視部109が、データ転送開始からある時点までの間で伝送されたデータサイズを取得した後、ネットワーク回線通信速度取得部102が、その間での伝送速度を算出する(ステップS1116)。そして、データ圧縮方法変更部110は、システム利用者の入力した要求納期に対して、算出された伝送速度で遅延なくデータ伝送できるかを判定し、遅延なくデータ伝送できないと判定した場合には、結果変更提示画面901を提示して、データ圧縮方法の変更を促す(ステップS1117、S1118)。
【0039】
そして、端末3の入出力装置が利用者から変更後のデータ圧縮方法の入力を受け付けて、そのデータ圧縮方法を通信部を介してサーバ1に送信し(ステップS1119)、ステップS1113〜S1115の場合と同様に、サーバ1の解析データ圧縮部107が、そのデータ圧縮方法で解析結果データ103を圧縮して圧縮解析データを作成し(ステップS1120)、解析結果データ提供部108が、解析データ圧縮部107が作成した圧縮解析データをネットワーク2を介して、利用者の使用している端末3に転送する(ステップS1121、S1122)。
【0040】
このように、本実施の形態では、本システムがデータ圧縮方法提示変更処理を行うので、利用者の要求時間までの間で、できるだけ詳細な解析データを伝送して提供することが可能となり、また、ネットワークの実効伝送速度に変化があり、ネットワーク回線の伝送速度の低下により要求納期に間に合わなそうな場合には、新たな圧縮方法を用いて要求納期に近い時間でできるだけ詳細な解析データを伝送して提供することが可能となる。
【0041】
すなわち、従来のデータ配信装置に、解析結果データと圧縮方法からデータの圧縮率を算出する手段を設けることで、精度よく解析結果データの伝送時間を算出し、システム利用者の要求納期に合わせて、解析結果データを配信できるようになる。さらに、データの伝送を監視してデータ伝送遅延の判断を行い、遅延が生じそうな場合には新たなデータ圧縮方法をシステム利用者に提示しデータ圧縮方法の変更を促す手段を設けることで、例えば、ネットワーク回線の伝送速度の低下により要求納期に間に合わなそうな場合に、新たな圧縮方法を用いて要求納期に近い時間で解析結果データ伝送を行うことができる。
【0042】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形が可能である。たとえば、サーバ1が有する各部(解析結果納期入力部101、ネットワーク回線通信速度取得部102、データ圧縮方法アーカイブ104と、データサイズ算出部105、データ圧縮方法提示部106、解析結果データ圧縮部107、解析結果データ提供部108、データ転送監視部109、データ圧縮方法変更部110)の一部を他のサーバが有するように構成することも可能である。この場合、サーバ1で行われる処理が分散されるため、サーバ1に対する負荷を軽減することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 計算サーバ
2 ネットワーク
3 クライアント端末
101 解析結果納期入力部
102 ネットワーク回線通信速度部
103 解析結果データ
104 データ圧縮方法アーカイブ
105 データサイズ算出部
106 データ圧縮方法提示部
107 解析結果データ圧縮部
108 解析結果データ提供部
109 データ伝送監視部
110 データ圧縮方法変更部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11