(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の判定手段は、前記第1出力と前記第2出力との差が、第1基準値より小さい場合に、前記燃料性状センサについて異常有りの判定をすることを特徴とする請求項1に記載の燃料性状センサの異常判定装置。
前記第2の判定手段は、前記第2出力と、前記所定値との差が、第2基準値より大きい場合に、前記燃料性状センサについて異常有りの判定をすることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料性状センサの異常判定装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、複数の異なる周波数でスイッチのON/OFFを繰り返すことで、異なる周期での検知電極の充電及び放電が行われる。しかしながら、このように燃料性状センサの故障検出のために複数の周波数の切り替えを必要とする場合、その切り替えを精度よく行うための回路等により、燃料性状センサに関するコストが増大することが考えられる。また充電及び放電の周期に応じたセンサ出力の変化の特性は、燃料の成分毎に異なっている。従って、複数の周期を用いて異常判定を行う場合、複数の周期それぞれに対する燃料ごとの特性を踏まえた適合を行う必要があり、適合のための工数が増大することが考えられる。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、燃料性状センサに燃料性状に応じた正しい値を出力できない異常が生じているか否かを、印加電圧の周波数を切り替えることなく判定することができる燃料性状センサの異常判定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、上記の目的を達成するため、被検燃料の静電容量を感知する感知部を有する静電容量式の燃料性状センサの異常判定装置であって、
前記感知部に所定の電圧を印加した状態で、前記燃料性状センサの出力である第1出力を取得する手段と、
前記感知部に電圧が印加されていない状態で、前記燃料性状センサの出力である第2出力を取得する手段と、
前記第1出力と前記第2出力との比較により、前記燃料性状センサの異常の有無を判定する第1の判定手段と、
前記第2出力と所定値との比較により、前記燃料性状センサの異常の有無を判定する第2の判定手段と、を備え、
前記所定値は
、前記燃料性状センサが正常な場合であって、前記感知部に電圧が印加されて
おらず、かつ、前記感知部の静電容量がゼロ
であるときの、前記燃料性状センサの出力であることを特徴とする。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、前記
第1の判定手段が、前記第1出力と前記第2出力との差が第1基準値より小さい場合に、前記燃料性状センサについて異常有りの判定をするものである。
【0009】
第
3の発明は、第
1または2の発明において、前記
第2の判定手段が、前記第2出力と、前記
所定値との差が、第2基準値より大きい場合に、前記燃料性状センサについて異常有りの判定をするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、燃料性状センサの感知部に所定の電圧を印加した場合の出力と、電圧印加がされていない場合の出力との比較により、燃料性状センサの異常を検出することができる。これにより電圧の印加状態と印加停止状態との切り替えだけで燃料性状センサの異常を判定することができ、異常判定のための複数の周波数の印加電圧の切り替えを必要としない。従って、異常判定装置の簡略化を図り、低コストで燃料性状センサの異常判定を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態.
[実施の形態のシステムの全体構成]
図1は、本発明の実施の形態におけるアルコール濃度センサの異常判定装置を含むシステムの全体の構成について説明するための図である。
図1のシステムにおいて、内燃機関2は、アルコール(ここではエタノール)と炭化水素系燃料(ここではガソリン)とが混合した燃料を使用可能なFFV(Flexible Fuel Vehicle)用内燃機関である。
【0013】
内燃機関2の各気筒には燃料を供給するための燃料噴射弁10が設置されている。燃料噴射弁10には燃料通路12が接続されている。燃料通路12の上流側は、燃料を貯留する燃料タンク14に接続されている。燃料通路12にはフューエルポンプ16が設置されている。また燃料通路12のフューエルポンプ16の下流には燃料性状センサの1つであるアルコール濃度センサ18が設置されている。本実施の形態においてアルコール濃度センサ18は、被検燃料のエタノール濃度に応じた出力を発するセンサである。
【0014】
図1のシステムはECU20を備えている。ECU20はアルコール濃度センサ18を含む各種センサに電気的に接続され、これらセンサの出力を取り込む。またECU20は、例えばフューエルポンプ16や燃料噴射弁10等のアクチュエータに電気的に接続され、取り込んだ各センサの信号を処理して所定の制御プログラムに従って、これらアクチュエータを操作する。
【0015】
[アルコール濃度センサの構成と濃度検出について]
図2は、アルコール濃度センサ18の原理的構成を模式的に示す図である。アルコール濃度センサ18は静電容量式のセンサである。アルコール濃度センサ18は、
図2に示されるような感知部30を有している。感知部30は、対向する位置に電極間距離dを隔てて設けられた一対の電極32を有している。各電極32の互いに対向する面は表面積Sを有している。アルコール濃度センサ18が燃料通路12に設置される場合、感知部30の電極32は燃料通路12内部に配置され、電極32間に流通する燃料が被検燃料となる。
【0016】
一対の電極32には、図示しない回路を介して電極32間に所定の交流電圧が印加される。一対の電極32に電圧が印加された場合の電極32間の静電容量Cは、電極32間に存在する燃料の誘電率εに応じたものとなる。具体的に電極32間の静電容量Cは、電極間距離d、電極32の表面積S、電極32間の物質(即ち被検燃料)の誘電率εにより、次式(1)により表すことができる。
静電容量C=ε×S/d ・・・・(1)
【0017】
ところで燃料の誘電率εは、燃料成分毎の固有の値であり、燃料のエタノール濃度に応じて変化する値である。従って電極32間の静電容量Cに基づいて、燃料のエタノール濃度を算出することが可能である。感知部30にはオペアンプやゲイン抵抗等を含む図示しない回路が接続されている。この回路によって、感知部30からは、電極32間の静電容量Cに応じた電圧がセンサ出力Vetとして出力される。
【0018】
ところで、アルコール濃度センサ18は、本実施の形態において異常判定装置として機能するマイコン36を内蔵している。マイコン36は、感知部30からの出力を取り込んで、出力に応じたアルコール濃度の算出を行う。また、マイコン36は、制御信号により感知部30の電極32間に交流電圧が印加されている状態と、電圧が印加されていない状態との切り替えを行う。更にマイコン36は、ECU20に電気的に接続されて、ECU20にアルコール濃度センサ18に関する情報の信号を出力し、ECU20から内燃機関2の運転状態等に関する情報の信号等が入力される。
【0019】
[実施の形態の異常判定制御]
本実施の形態においてアルコール濃度センサ18のマイコン36はアルコール濃度センサ18の異常判定制御を行う。より具体的には、アルコール濃度センサ18のセンサ出力が一定の出力に固定して変化しない、所謂スタック異常が起きているか否かの判定を行う。
【0020】
図3は、本実施の形態1における異常判定制御について説明するための図であり、アルコール濃度センサ18が正常、異常の場合の出力変化を表す図である。
図3において横軸は(a)〜(c)に共通する時間を表している。また
図3において(a)は印加電圧Vを示し、(b)はアルコール濃度センサ18が正常の場合のセンサ出力、(c)はアルコール濃度センサ18にスタック異常が生じている場合のセンサ出力を表している。
【0021】
図3の例では、
図3の(a)に示されるように、時刻T0より前は、感知部30の電極32間に交流電圧である印加電圧Vが印加されている状態であり、時刻T0において電圧印加が停止され、時刻T0後は、電圧が印加されていない状態となっている。
【0022】
図3の(b)に示されるように、アルコール濃度センサ18が正常である場合には、時刻T0以前における感知部30のセンサ出力Vetは、電極32間に存在する燃料のエタノール濃度に応じたものとなる。時刻T0において印加電圧Vの印加が停止されると、応答遅れ分の時間が経過した後、センサ出力Vetは、電圧印加停止時の電圧Vsbとなる。なお、電圧印加をしていない時の正常なセンサ出力Vsbは、静電容量Cがゼロの時の出力であり、燃料濃度に影響されないアルコール濃度センサ18ごとの固有値である。
【0023】
一方、
図3の(c)に示されるように、アルコール濃度センサ18にスタック異常が生じている場合、印加電圧Vが印加されていても電圧印加が停止されていても、センサ出力Vetは一定の出力に固定し、変化しない。
【0024】
以上より、本実施の形態では、印加電圧Vを印加している状態におけるセンサ出力である第1出力Vetと、電圧印加を停止し所定の応答遅れ時間が経過した後の所定のタイミングT1における出力である第2出力Vsとを取得する。そして第1出力Vetと第2出力Vsに基づいて、以下(1)(2)に該当すると判断される場合に、アルコール濃度センサ18にスタック異常が有ると判定する。
【0025】
(1) センサ出力が印加電圧V印加時と電圧印加停止後とで、変化していない又は殆ど変化していない場合
(2) 電圧印加を停止した時の第2出力Vsが、静電容量ゼロの時の出力Vsbと異なる場合
【0026】
上記(1)に該当するか否かは、第1出力Vetと第2出力Vsとの差(Vet―Vst)の絶対値が、第1基準値Ref1より小さいか否かにより判別される。ここで第1基準値Ref1は、ゼロ又はゼロ近傍の、第1、第2出力の差が殆どないと判断される領域の上限値付近の値に適宜設定される。この値はマイコン36に予め記憶しておく。
【0027】
上記(2)に該当するか否かは、第2出力Vsと静電容量ゼロ時の出力Vsbとの差(Vs−Vsb)の絶対値が、第2基準値Ref2より大きいか否かにより判断される。第2基準値Ref2は、両出力が異なると判断される領域の上限値付近の値に適宜設定される。第2基準値Ref2及び静電容量ゼロ時の出力Vsbの値は、予めマイコン36に記憶しておく。
【0028】
図4は、本発明の実施の形態において実行される制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。
図4のルーチンは、内燃機関2の運転中、一定時間ごとに繰り返し実行されるルーチンである。
【0029】
図4のルーチンでは、まず濃度検出条件が成立したか否かが判別される(S102)。濃度検出条件は、燃料のエタノール濃度を安定的に測定するのに必要な条件であり、適宜設定されマイコン36に予め記憶されている。具体的な濃度検出条件としては、例えば、内燃機関2が始動後かつ暖機後であるか、アルコール濃度センサ18が故障していないか、濃度検出時の電圧Vが印加されているか等があげられる。ステップS102において、濃度検出条件の成立が認められない場合には、今回の処理は一旦終了する。
【0030】
ステップS102において濃度検出条件の成立が認められると、次に、ステップS104において、第1出力Vetが取得される(S104)。ここで取得される第1出力Vetは所定の電圧印加時の出力であり、センサが正常であれば、燃料の静電容量Cに応じた出力、即ち燃料のエタノール濃度に応じた出力となっている。
【0031】
次に、異常判定実行条件が成立したか否かが判別される(S106)。異常判定実行条件は、現在、アルコール濃度センサ18の異常判定が必要なタイミングであって、かつ、異常判定を正しく行うことが可能な状態であるかを判別するための条件である。異常判定実行条件は、予め適宜設定されマイコン36に記憶されている。具体的な異常判定実行条件としては、例えば、前回の給油後、燃料濃度が十分に安定する時間が経過したか、前回の異常判定からの走行距離が一定距離以上となっているか、などが挙げられる。ステップS106において異常判定実行条件の成立が認められない場合には、今回の処理は一旦終了する。
【0032】
ステップS106において異常判定実行条件の成立が認められると、次に、ステップS108において、感知部30への電圧印加が停止される。次に、電圧印加停止後から一定時間経過したタイミングで第2出力Vsが検出される(S110)。ここで一定時間は、電圧印加停止後、第2出力Vsが電圧印加停止時の出力になるまでの応答遅れ時間よりも長い時間に設定され、予めマイコン36に記憶されている。
【0033】
次に、第1出力Vetと第2出力Vsとの差|Vet−Vs|が、第1基準値Ref1より小さいか否かが判別される(S112)。ここで第1基準値Ref1は上記のように設定され予めマイコン36に記憶されている。第1出力Vetと第2出力Vsとの差|Vet−Vs|が第1基準値Ref1より小さい場合、即ち|Vet−Vs|<Ref1の成立が認められる場合には、電圧印加時と電圧印加停止後とで出力が変化していないことが確認される。従って、この場合、ステップS114に進み、アルコール濃度センサ18に異常があると判断され、故障判定が出される。ここでは故障判定が記憶されると共に、故障判定の信号が、通常のエタノール濃度の信号とは別の信号としてECU20に出力されるなど、所定の処理が実行される。
【0034】
一方、ステップS112において|Vet−Vs|<Ref1の成立が認められない場合、次に、ステップS116に進み、第2出力Vsと、静電容量がゼロのときの出力Vsbとの差|Vs−Vsb|が第2基準値Ref2より大きいか否かが判別される。第2基準値Ref2は上記のように設定され予めマイコン36に記憶された値である。
【0035】
ステップS116において、|Vs―Vsb|>Ref2の成立が認められた場合、電圧印加を停止したにも関わらず、出力が電圧印加停止時の出力に戻っていないことが認められる。従って|Vs―Vsb|>Ref2の成立が認められた場合には、アルコール濃度センサ18の異常があると判断され、ステップS114において故障判定が出される。
【0036】
一方、ステップS112において|Vet−Vs|<Ref1の成立が認められず、かつ、ステップS116において|Vs―Vsb|>Ref2の成立が認められない場合、電圧印加時と、電圧印加停止時とで出力が変化し、かつ電圧印加停止時には出力は静電容量ゼロ時の出力Vsbを示していることが認められる。従って、この場合、処理はステップS118に進み、アルコール濃度センサ18は正常と判定される。
【0037】
ステップS114の故障判定または、ステップS118の正常判定の後、電圧印加停止が解除される(S120)。これにより異常判定制御は終了し、センサが正常である場合には、アルコール濃度センサ18により燃料のエタノール濃度が検出される通常モードに戻される。その後、今回の処理は一旦終了する。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態によれば、電圧印加停止前後の出力の差によって、アルコール濃度センサ18のスタック異常の有無が判定される。ここでアルコール濃度センサ18の感知部30の静電容量は、燃料のアルコール濃度が0%〜100%のどのような濃度であってもゼロとはならず、アルコール濃度センサ18が正常であれば、電圧印加時の出力と電圧停止時(静電容量がゼロの場合)の出力とは異なるものとなる。従って、本実施の形態のように電圧印加停止前後の出力を比較することで、アルコール濃度センサ18のスタック異常を確実に検出することができる。
【0039】
また本実施の形態では、電圧印加時の出力と電圧印加停止後の出力とを用いて異常判定を行うことができる。従って、例えば異常判定のために周波数を切り替える等の回路が不要となり、センサ回路の簡略化を図ることができる。従って、アルコール濃度センサ18に関するコストを低減することができる。
【0040】
また、本実施の形態では、通常のエタノール濃度検出時と同じ電圧印加時の出力と、電圧印加停止後の出力とにより異常判定が実行される。従って、異常判定制御において周波数や成分毎の適合が不要であり、より簡単に異常判定を行うことができる。
【0041】
なお、本実施の形態では、アルコール濃度センサ18はマイコン36に、静電容量Cに応じた電圧を出力する場合について説明した。しかし本発明において燃料性状センサはこれに限られるものではなく、感知部30の静電容量Cと相関する値をセンサ出力とするものであってもよい。
【0042】
また、本実施の形態では、第1出力Vetを取得した後、続けて電圧印加を停止して異常判定を行う場合について説明した。しかし本発明において、異常判定に用いられる第1出力Vet取得と、電圧印加停止時の第2出力Vsの取得とは、連続して行われるものでなくてもよい。具体的には、例えば、
図4のルーチンを、ステップS104とS106との間で切り離したものとしてもよい。即ち、第1出力Vetとして、所定の条件が満たされた運転状態における適当な時点のセンサ出力を取得して記憶しておくようにしてもよい。そして、異常判定実行条件が成立した場合に、電圧印加を停止して、停止時の出力Vsを取得し、出力Vsと既に記憶されている出力Vetとに基づいて異常判定を行うようにしてもよい。また、電圧印加停止時の第2出力Vsが、第1出力Vetより前に取得されたものであってもよい。
【0043】
但し、第1出力Vet取得時と第2出力Vs取得時の間隔があいているような場合、両出力取得時点で、温度や他のセンサ出力に影響する他の条件が大きく異なっていないか等を、異常判定実行条件として加えることが望ましい。これにより、より正確に異常判定を行うことができる。
【0044】
また、本実施の形態においては、異常判定実行条件として、走行距離が一定距離以上であるか等を挙げて説明した。しかし本発明において異常判定を実行する間隔は、一定走行距離である場合に限られない。例えば、本発明における異常判定は一定時間間隔で行われるものとすることもできる。また、走行距離や一定時間ごとに行うものに限らず、例えば内燃機関2の始動から停止までのワントリップの間に、一回又は複数回の異常判定を行う設定としてもよい。
【0045】
また、本実施の形態においては、第1出力Vetと第2出力Vsとの差が、第1基準値Ref1より小さい場合に異常と判定する場合について説明した。しかし、本発明において、異常の判定はこれに限られるものではなく、第1出力Vetと第2出力Vsとを比較して両出力の変化が認められない場合に異常判定をするものであれば、出力の差を用いるものに限定されない。具体的には、例えば、静電容量ゼロ時の出力Vsbがゼロでないセンサの場合、第1出力Vetと第2出力Vsとの比に基づいて異常判定を行うこともできる。
【0046】
また、本実施の形態では、第1出力Vetと第2出力Vsとは、出力をそのまま用いる場合について説明した。しかしながら、これらの出力に替えて、例えば複数回検出した出力の平均値等を用いて異常判定を行うようにしてもよい。また、本発明では、アルコール濃度センサ18として内部に温度センサを内蔵し、マイコン36により温度センサ出力(又は温度)に応じてセンサ出力が補正されるものを用いてもよい。この場合、温度に応じて補正されたセンサ出力を用いて、異常判定を行うことができ、より高い精度で異常判定を行うことができる。
【0047】
また、本実施の形態では、アルコール濃度センサ18がマイコン36を内蔵し、アルコール濃度センサ18自体が異常判定装置を有する場合について説明した。しかし、本発明はこのような場合に限られるものではなく、アルコール濃度センサ18に、外部に設けられた異常判定装置が接続されているものであってもよい。また、アルコール濃度センサ18の異常判定がECU20により行われるものであってもよい。
【0048】
また、本実施の形態では、第1出力Vet取得時には、感知部30に所定の交流電圧Vが印加される場合について説明した。しかし、本発明において第1出力Vet取得、即ちエタノール濃度検出のために印加される電圧は、交流電圧Vに限られるものではない。例えば、一定の周期で一定の電圧の印加と停止を繰り返すように電圧を印加するものであってもよい。
【0049】
また、本実施の形態ではアルコール濃度センサの異常を判定する場合について説明した。しかし、本実施の形態を燃料中の他の成分の濃度に応じた出力を発する、静電容量式の燃料性状センサに適用し、その燃料性状センサの異常判定を行うものとしてもよい。
【0050】
また、以上の実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、この実施の形態において説明する構造等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。