(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。以下に説明する実施の形態は、競馬においてインターネット投票によりユーザが馬券(勝馬投票券)を購入するための情報処理システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。レースに出場する競走馬は、本発明におけるレース対象の一例である。馬券は、本発明における投票券の一例である。なお、本発明が適用可能な競技は競馬に限られない。例えば、競輪、競艇、オートレース等の公営競技等に本発明が適用可能である。
【0030】
[1.第1実施形態]
[1−1.情報処理システムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係る情報処理システムSの構成について、
図1及び
図2を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システムSの概要構成の一例を示す図である。
【0031】
図1に示すように、情報処理システムSは、馬券発売代行サーバ1と、主催元サーバ2と、複数のユーザ端末3と、を含んで構成されている。そして、馬券発売代行サーバ1と主催元サーバ2と各ユーザ端末3とは、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0032】
馬券発売代行サーバ1は、競馬の主催者に代わって馬券を発売するための競馬サイトに関する各種処理を行うサーバ装置である。馬券発売代行サーバ1は、本発明における情報処理装置の一例である。馬券発売代行サーバ1は、主催者が発表するレースに関する情報を、主催元サーバ2から取得する。また、馬券発売代行サーバ1は、ユーザ端末3からの要求に応じて、ウェブページを送信する。これにより、馬券発売代行サーバ1は、レースに関する情報等を提供する。提供される情報としては、例えば、開催情報、出馬表、オッズ、予想、レース結果等がある。また、馬券発売代行サーバ1は、例えば、馬券の購入を受け付ける処理を行ったり、的中した馬券に対する払い戻しの処理を行ったりする。馬券を購入することは、ユーザが決定した競走馬に投票することである。
【0033】
競馬サイトのユーザは、馬券を購入するとき、買い目や購入枚数等を選択する。買い目は、式別(投票法)、及び、投票対象としてユーザが選択した競走馬又は枠を含む。投票対象の競走馬又は枠は、馬番又は枠番で指定される。馬番の組み合わせだけではなく、着順をも的中させる式別の場合、買い目は、各投票対象の競走馬に対する着順も含む。
【0034】
また、馬券発売代行サーバ1は、ユーザ端末3からの要求に基づいて、ユーザによるレースの予想の投稿を受け付ける。ユーザは、予想を投稿するとき、着順が上位であると予想する競走馬として、本命(favorite)、対抗(rival)、単穴(dark horse)及び連下(lower level)を選択する。本命、対抗、単穴及び連下の何れかに選択された競走馬を、予想馬と称する。ユーザは、自らが投稿した予想や他人の予想に基づいて馬券を購入することができる。
【0035】
主催元サーバ2は、競馬の主催者がレースの情報を提供したり、馬券を発行したりするために設置されたサーバ装置である。主催元サーバ2は、レースに関する情報を馬券発売代行サーバ1へ送信する。
【0036】
ユーザ端末3は、競馬サイトを利用するユーザの端末装置である。ユーザ端末3は、ユーザからの操作に基づいて馬券発売代行サーバ1にアクセスすることにより、馬券発売代行サーバ1からウェブページを受信して表示する。ユーザ端末3には、ブラウザや電子メールクライアント等のソフトウェアが組み込まれている。ユーザ端末3としては、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン等の携帯情報端末、携帯電話機等が用いられる。
【0037】
競馬サイトにおいて表示されるウェブページの1つとして、開催情報ページがある。開催情報ページは、本日開催されるレースの予定表が表示されるウェブページである。
図2は、開催情報ページの画面表示例を示す図である。
図2に示すように、開催情報ページには、予定表101、スクロールボタン102及び103等が表示される。予定表101には、複数のレースアイコン104が表示される。レースアイコン104は、レースを表すアイコンである。レースアイコンは、本発明において、表示が制御されるレース情報の一例である。レースアイコン104内にはレース番号が表示される。複数の競馬場でレースが開催される場合、競馬場ごとに複数のレースアイコン104が横一列に表示される。各レースアイコン104の下には、発走時刻105が表示される。発走時刻105は、レースアイコン104が表すレースが開始される時刻である。横方向におけるレースアイコン104の位置は発走時刻に対応している。
図2の例において、競馬場Aで開催される第1レースは13時05分に開始される。また例えば、競馬場Bで開催される第5レースは13時30分に開始される。スクロールボタン102及び103は、予定表101を横方向にスクロールさせるためのボタンである。
【0038】
ユーザが何れかのレースアイコン104を選択すると、ユーザ端末3は出馬表ページを画面に表示する。出馬表ページには、選択されたレースアイコン104に対応するレースの出馬表が表示される。また、出馬表ページには、オッズページ、レース分析ページ、予想一覧ページ等のウェブページへのリンクが表示される。オッズページには、そのレースのオッズが表示される。レース分析ページには、そのレースに出場する競走馬の分析結果が表示される。予想一覧ページには、そのレースの予想の一覧が表示される。出馬表ページ、オッズページ、レース分析ページ、予想一覧ページ等のウェブページのそれぞれは、本発明において、投票する競走馬を決定するためにユーザが閲覧するレース情報の一例である。オッズページ、レース分析ページ、予想一覧ページ等にも、同じレースに関する他のウェブページへのリンクが表示される。なお、レースアイコン104が選択された場合、レース分析ページ、又は予想一覧ページ等が表示されてもよい。また例えば、1つのレースに関する全ての情報が1つのウェブページに表示されてもよい。
【0039】
ユーザは、レースに関する情報として、出馬表ページ、オッズページ、レース分析ページ、予想一覧ページ等のウェブページに表示される情報を見て、投票する競走馬を検討する。そして、ユーザは、投票する競走馬を決定して、馬券を購入する。従って、ユーザが馬券を購入するためには、投票する競走馬を検討するための時間が必要となる。その一方で、各レースには馬券の販売締切時刻がある。従って、ユーザ端末3が開催情報ページを表示した時点において、本日開催されるレースの中で販売締切時刻までに十分な検討時間をとることができないレースが存在する場合がある。
【0040】
そこで、馬券発売代行サーバ1は、ユーザの基本検討時間を推定する。基本検討時間は、投票する競走馬をユーザが検討するのに要するとされる基本的な時間である。開催情報ページをユーザ端末3に表示させるとき、馬券発売代行サーバ1は、基本検討時間に基づいて、レースに関する情報が表示されるウェブページの表示優先度を決定する。そして、馬券発売代行サーバ1は、表示優先度に基づいて、レースアイコン104の表示を制御する。これにより、馬券発売代行サーバ1は、投票する競走馬を決定するための十分な検討時間をユーザがとることができるレースのレースアイコン104を優先して表示させる。馬券発売代行サーバ1の処理内容の詳細については後述する。
【0041】
[1−2.馬券発売代行サーバの構成]
次に、馬券発売代行サーバ1の構成について、
図3及び
図4を用いて説明する。
【0042】
図3(a)は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。
図3(a)に示すように、馬券発売代行サーバ1は、通信部11と、記憶部12と、入出力インターフェース13と、システム制御部14と、を備えている。そして、システム制御部14と入出力インターフェース13とは、システムバス15を介して接続されている。
【0043】
通信部11は、ネットワークNWに接続してユーザ端末3等との通信状態を制御するようになっている。
【0044】
記憶部12は、本発明における記憶手段の一例である。記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部12には、会員情報DB12a、レース情報DB12b、馬券情報DB12c、オッズ情報DB12d、予想情報DB12e、操作履歴DB12f、馬券購入履歴DB12g、検討時間DB12h等のデータベースが構築されている。「DB」は、データベースの略語である。
【0045】
図4(a)は、会員情報DB12aに登録される内容の一例を示す図である。会員情報DB12aには、競馬サイトに会員登録しているユーザに関する会員情報が、ユーザごとに対応付けて登録される。具体的に、会員情報DB12aには、ユーザID、パスワード、ニックネーム、氏名、生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番号、電子メールアドレス、クレジットカード情報等のユーザの属性が対応付けて登録される。ユーザIDは、ユーザの識別情報である。ユーザIDは、本発明におけるユーザ識別情報の一例である。
【0046】
図4(b)は、レース情報DB12bに登録される内容の一例を示す図である。レース情報DB12bには、レースに関するレース情報が、レースごとに登録される。具体的に、レース情報DB12bには、レースID、レース名、グレード、競馬場ID、開催日、販売締切時刻、発走時刻、レース番号、馬場情報、出走馬情報、騎手情報等の情報が対応付けて登録される。レースIDは、レースの識別情報である。競馬場IDは、レースが開催される競馬場の識別情報である。販売締切時刻は、馬券の販売が締め切られる時刻である。すなわち、販売締切時刻まで馬券の購入が可能である。レース場の馬場情報は、例えば、馬場状態等を含む。販売締切時刻は、発走時刻よりも前の時間である。例えば、販売締切時刻は、発走時刻よりも1〜4分前であってもよい。なお、販売締切時刻から発走時刻までに要する時間が全レースで同一であってもよい。この場合、レース情報DB12bには、例えば発走時刻のみが登録されてもよい。この場合、システム制御部14は、発走時刻から販売締切時刻を計算することができる。出走馬情報は、レースに出場する競走馬に関する情報である。例えば、出走馬情報には、出走馬の馬番、枠番、馬名、馬体重、前回のレースからの馬体重の増減、レースタイム、勝利数、勝率等が登録されている。騎手情報は、競走馬に騎乗する騎手に関する情報である。例えば、騎手情報には、騎乗する競走馬の馬番、騎手名、騎手の過去の成績、騎手変更の有無等が、競走馬ごとに登録される。
【0047】
図4(c)は、馬券情報DB12cに登録される内容の一例を示す図である。馬券情報DB12cには、発売される馬券に関する馬券情報が、馬券ごとに登録されている。具体的に、馬券情報DB12cには、レースID、買い目情報等が対応付けて登録される。レースIDは、買い目情報が示す馬券が、どのレースの馬券であるかを示す。買い目情報は、馬券ID、式別及び投票対象の番号を含む。馬券IDは、馬券の識別情報である。式別として、例えば、単勝式、複勝式、枠番号二連勝複式(枠複)、枠番号二連勝単式(枠単)、馬番号二連勝単式(馬複)、馬番号二連勝単式(馬単)、拡大馬番号二連勝複式(ワイド)、馬番号三連勝複式(三連複)、番号三連勝単式(三連単)等がある。投票対象の番号は、馬番又は枠番である。投票対象の番号は、式別に応じて一又は複数登録されている。式別と投票対象の番号との組み合わせは、買い目を示す。
【0048】
図4(d)は、オッズ情報DB12dに登録される内容の一例を示す図である。オッズ情報DB12dには、馬券のオッズに関するオッズ情報が、各馬券について所定時間間隔ごとに登録される。具体的に、オッズ情報DB12dには、レースID、馬券ID、更新日時、オッズ等が対応付けて登録される。オッズ情報は、主催元サーバ2から馬券発売代行サーバ1へ所定時間間隔(例えば、1分間隔等)で送信される。システム制御部14は、受信したオッズ情報をオッズ情報DB12dに登録する。更新日時は、馬券IDが示す馬券のオッズが主催元サーバ2により更新された日時を示す。
【0049】
図4(e)は、予想情報DB12eに登録される内容の一例を示す図である。予想情報DB12eには、ユーザによるレースの予想を示す予想情報が、馬券発売代行サーバ1が予想を受け付けるごとに登録される。具体的に、予想情報DB12eには、ユーザID、投稿日時、レースID、予想馬情報等が対応付けて登録される。ユーザIDは、予想を行ったユーザを示す。投稿日時は、予想が投稿された日時を示す。レースIDは、受け付けられた予想がどのレースに対する予想であるかを示す。予想馬情報は、ユーザが選択した予想馬を示す。具体的に、予想馬情報は、本命馬の馬番、対抗馬の馬番、単穴馬の馬番、連下馬の馬番を含む。
【0050】
図4(f)は、操作履歴DB12fに登録される内容の一例を示す図である。操作履歴DB12fには、競馬サイトにおけるユーザの操作履歴が登録される。操作履歴は、本発明における履歴の一例である。競馬サイトにおいて、ユーザが何らかの操作をすると、ユーザ端末3は、操作に応じたリクエストを馬券発売代行サーバ1へ送信する。システム制御部14は、リクエストを受信するごとに、操作履歴を登録する。具体的に、操作履歴DB12fには、ユーザID、操作日時、URL等が登録される。ユーザIDは、操作を行ったユーザを示す。操作日時は、操作が行われた日時を示す。より具体的に、操作日時は、操作履歴DB12fに操作履歴が登録された日時である。履歴詳細は、操作に関する詳細な情報である。履歴詳細は、例えば、ユーザ端末3から送信されたリクエストに含まれるURL(Uniform Resource Locator)であってもよい。
【0051】
操作履歴のうち、ウェブページの閲覧の履歴を、閲覧履歴という。履歴詳細は、少なくとも操作区分を含む。システム制御部14は、操作区分から、操作履歴が閲覧履歴であるか否かを判定することができる。操作履歴が閲覧履歴である場合、操作日時はアクセス日時を示す。アクセス日時は、ウェブページの表示が開始された日時である。また、閲覧履歴の場合、履歴詳細は、更にレースID及び内容種別等を含む。レースIDは、閲覧されたウェブページがどのレースに関するウェブページかを示す。内容種別は、閲覧されたウェブページに表示される内容の種類を示す。例えば、内容種別は、出馬表ページ、オッズページ、レース分析ページ、予想一覧ページ等、閲覧されたウェブページの種類を示してもよい。
【0052】
図4(g)は、馬券購入履歴DB12gに登録される内容の一例を示す図である。馬券購入履歴DB12gには、ユーザによる馬券の購入の履歴が、購入された馬券ごとに馬券購入履歴として登録される。馬券購入履歴は、本発明における履歴の一例である。具体的に、馬券購入履歴DB12gには、ユーザID、購入日時、レースID、買い目情報、購入枚数等が対応付けて登録される。ユーザIDは、馬券を購入したユーザを示す。購入日時は、馬券の購入が受け付けられた日時を示す。買い目情報は、ユーザが購入した馬券を示すとともに、投票対象としてユーザが選択した出走馬を示す。レースID、馬券ID及び買い目情報の組み合わせは、馬券情報DB12cに登録されるレースID、馬券ID及び買い目情報の番号の組み合わせのうちの何れかと一致する。
【0053】
図4(h)は、検討時間DB12hに登録される内容の一例を示す図である。検討時間DB12hには、基本検討時間が登録される。具体的に、検討時間DB12hには、ユーザID及び基本検討時間がユーザごとに対応付けて登録される。
【0054】
次に、記憶部12に記憶されるその他の情報について説明する。記憶部12には、ウェブページを表示するためのHTML文書、XML(Extensible Markup Language)文書、画像データ、テキストデータ、電子文書等の各種データが記憶されている。また、記憶部12には、各種の設定値、閾値、定数等が記憶されている。
【0055】
また、記憶部12には、オペレーティングシステム、WWW(World Wide Web)サーバプログラム、DBMS(Database Management System)、馬券発行代行管理プログラム等の各種プログラムが記憶されている。馬券発行代行管理プログラムは、馬券の購入の受け付け、基本検討時間の推定、表示優先度の決定、レースアイコンの表示制御等の処理を実行するためのプログラムである。馬券発行代行管理プログラムは、本発明における情報処理プログラムの一例である。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、光ディスク等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。また、馬券発行代行管理プログラムは、プログラム製品であってもよい。
【0056】
入出力インターフェース13は、通信部11及び記憶部12とシステム制御部14との間のインターフェース処理を行うようになっている。
【0057】
システム制御部14は、CPU14a、ROM(Read Only Memory)14b、RAM(Random Access Memory)14c等により構成されている。CPU14は、プロセッサの一例である。なお、本発明は、CPUと異なる様々なプロセッサに対しても適用可能である。記憶部12、ROM14b及びRAM14cは、それぞれメモリの一例である。なお、本発明は、ハードディスク、ROM及びRAMと異なる様々なメモリに対しても適用可能である。
【0058】
なお、馬券発売代行サーバ1が、複数のサーバ装置で構成されてもよい。例えば、馬券の購入の受け付けや払い戻し等の処理を行うサーバ装置、基本検討時間の推定、表示優先度の決定、レースアイコンの表示制御を行うサーバ装置、ユーザ端末3からのリクエストに応じてウェブページを送信するサーバ装置、及びデータベースを管理するサーバ装置等が、互いにLAN等で接続されてもよい。
【0059】
[1−3.システム制御部の機能詳細]
次に、
図3(b)、
図5及び
図6を用いて、システム制御部14の機能について説明する。
図3(b)は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部14は、CPU14aが、馬券発行代行管理プログラム等のプログラムを読み出し実行することにより、
図3(b)に示すように、検討時間推定部141、表示優先度決定部142、情報表示制御部143等として機能する。検討時間推定部141は、本発明における推定手段、閲覧時間特定手段、特性特定手段の一例である。表示優先度決定部142は、本発明における取得手段、決定手段の一例である。情報表示制御部143は、本発明における制御手段の一例である。
【0060】
検討時間推定部141は、操作履歴DB12fに登録された操作履歴に基づいて、基本検討時間を推定する。基本検討時間が推定されるユーザを、対象ユーザという。検討時間推定部141は、例えば、対象ユーザの操作履歴のみを用いて、対象ユーザの基本検討時間を推定してもよいし、対象ユーザ以外のユーザの操作履歴を用いて、対象ユーザの基本検討時間を推定してもよい。また例えば、検討時間推定部141は、全ユーザの操作履歴を用いて、対象ユーザの基本検討時間を推定してもよい。また例えば、検討時間推定部141は、対象ユーザの操作履歴の数が所定数以上である場合、対象ユーザの操作履歴を用い、対象ユーザの操作履歴の数が所定数未満である場合、対象ユーザ以外のユーザの操作履歴を用いてもよい。なお、本実施形態では、対象ユーザの操作履歴のみを用いる場合について説明する。
【0061】
検討時間推定部141は、例えばレースに関する情報が表示されるウェブページの閲覧履歴に基づいて基本検討時間を推定してもよい。閲覧履歴を用いる理由は、ユーザは、ウェブページの情報を見ながら、投票する競走馬を検討する蓋然性があるからである。検討時間推定部141は、閲覧履歴からウェブページの閲覧時間を特定してもよい。閲覧時間は、ユーザがウェブページを閲覧した時間の長さを示す。閲覧時間は、例えば、ウェブページが継続して表示された時間であってもよい。また例えば、閲覧時間は、或るウェブページが表示されてから、次のウェブページが表示されるまでに経過した時間であってもよい。検討時間推定部141は、例えば、レースごとに閲覧時間を計算する。或るレースに関するウェブページが複数回閲覧された場合、検討時間推定部141は、例えば、閲覧時間の合計値をそのレースについての閲覧時間として計算する。検討時間推定部141は、例えば、計算した閲覧時間を基本検討時間に決定してもよい。複数のレースについて閲覧時間を特定した場合、検討時間推定部141は、例えば、閲覧時間の平均値を、基本検討時間に決定してもよい。
【0062】
表示優先度決定部142は、検討時間推定部141が推定した基本検討時間を取得する。開催情報ページのリクエストを受信したとき、表示優先度決定部142は、基本検討時間、現在時刻、及び本日開催される複数のレースのそれぞれの販売締切時刻に基づいて、本日開催される各レースに関する情報を表示するウェブページの表示優先度を決定する。この場合の現在時刻は、開催情報ページへのアクセス時刻である。例えば、アクセス時刻から販売締切時刻までに経過する時間を検討可能時間とする。表示優先度決定部142は、例えば検討可能時間が基本検討時間以上であるレースの表示優先度は、検討可能時間が基本検討時間未満であるレースの表示優先度よりも高いと判定してもよい。つまり、表示優先度決定部142は、十分な検討時間がとれるレースに関する情報を表示するウェブページの表示優先度を高くする。
【0063】
表示優先度決定部142は、検討可能時間が基本検討時間以上であるレースを1つのみ特定してもよいし、複数特定してもよい。表示優先度決定部142は、特定した1又は複数のレースの表示優先度を、他のレースの表示優先度よりも高いと判定する。検討時間推定部141は、例えば、複数のレースについて投票する競走馬をユーザが順次検討すると仮定した場合において、各レースで検討時間をそれぞれ確保することが可能な2以上のレースの組み合わせを決定してもよい。そして、表示優先度決定部142は、決定した組み合わせの表示優先度が他のレースの表示優先度よりも高いと決定してもよい。
【0064】
以下に具体例を示す。
図5(a)は、本日開催される各レースの発走時刻の一例を示す図である。
図5(a)に示すように、競馬場A、B及びCでレースが開催される。競馬場Aでは11レース、競馬場Bでは14レース、競馬場Cでは13レースが開催される。競馬場Aの第1レースの発走時刻は13時05分である。競馬場Bの第1レースの発走時刻は11時30分である。競馬場Cの第1レースの発走時刻は12時10分である。説明の便宜上、各競馬場において、30分おきにレースが開始されるとする。また、発走時刻の2分前が販売締切時刻であるとする。
【0065】
図5(b)は、表示優先度が高いレースの組み合わせとして決定された組み合わせの一例を示す図である。
図5(b)に示すように、ユーザXの基本検討時間は40分であり、ユーザXの開催情報ページのアクセス時刻は11時55分である。ユーザXが11時55分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻、すなわち投票する競走馬をユーザが決定する時刻は12時35分である。そのため、販売締切時刻が12時35分以降である場合、ユーザXは馬券を購入することができる。従って、発走時刻が12時37分以降であるレースの表示優先度が、他のレースの表示優先度よりも高い。そこで、表示優先度決定部142は、発走時刻が12時37分以降であるレースのうち1つを、ユーザXが検討する順番が1番目のレースに決定する。投票する競走馬をユーザが検討する順番を、検討順という。例えば、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が12時37分に最も近いレースを決定してもよい。例えば、競馬場Cの第2レースの発走時刻が12時40分であるので、表示優先度決定部142は、このレースを1番目のレースに決定する。1番目のレースの検討終了時刻である12時35分からユーザXが検討を開始した場合、検討が終了する時刻は13時15分である。従って、発走時刻が13時17分以降であるレースの表示優先度が、他のレースの表示優先度よりも高い。そこで、表示優先度決定部142は、例えば発走時刻が13時30分である競馬場Bの第5レースを、ユーザXが検討する順番が2番目のレースに決定する。表示優先度決定部142は、3番目以降のレースも同様に決定する。これにより、表示優先度決定部142は、競馬場Cの第2レース、競馬場Bの第5レース、競馬場Bの第6レース、競馬場Cの第6レース、競馬場Bの第9レース、競馬場Bの第10レース、競馬場Cの第10レース、競馬場Bの第13レース、競馬場Bの第14レースという9個のレースの組み合わせを決定する。
【0066】
ユーザYの基本検討時間は20分であり、ユーザYの開催情報ページのアクセス時刻は12時25分である。ユーザYが12時25分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻は12時45分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば、発走時刻が13時00分である競馬場Bの第4レースを1番目のレースに決定する。次にユーザYが12時45分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻は13時05分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば、発走時刻が13時10分である競馬場Cの第3レースを2番目のレースに決定する。表示優先度決定部142は、3番目以降のレースも同様に決定し、
図5(b)に示すように、16個のレースの組み合わせを決定する。
【0067】
ユーザZの基本検討時間は55分であり、ユーザZの開催情報ページのアクセス時刻は11時30分である。ユーザZが11時30分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻は12時25分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば、発走時刻が12時30分である競馬場Bの第3レースを1番目のレースに決定する。次にユーザZが12時25分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻は13時20分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば、発走時刻が13時30分である競馬場Bの第5レースを2番目のレースに決定する。表示優先度決定部142は、3番目以降のレースも同様に決定し、
図5(b)に示すように、7個のレースの組み合わせを決定する。
【0068】
情報表示制御部143は、表示優先度決定部142により決定された表示優先度に基づいて、開催情報ページにおけるレースに関する情報の表示を制御する。表示が制御される情報は、ユーザがレースを識別可能な情報であればよい。例えば、情報表示制御部143は、表示優先度が高いと判定したレースのレースアイコンの表示態様を変更してもよい。情報表示制御部143は、例えば、表示優先度が高いと決定したレースのレースアイコンが、他のレースアイコンよりもユーザが見やすい表示態様で表示されるように、開催情報ページを生成してもよい。表示態様として、例えば、レースアイコン内の文字のフォントスタイル、色、大きさや太さ、レースアイコンの色や大きさ、レースアイコンの枠の色や太さ等がある。例えば、表示優先度が高いと判定したレースのレースアイコンが点滅してもよい。
図6は、開催情報ページの画面表示例を示す図である。
図6は、
図5(b)の例においてユーザXのユーザ端末3が開催情報ページを表示した場合の例である。
図6においては、表示優先度が高いと決定したレースのレースアイコンの枠が、他のレースアイコンの枠よりも太くなっている点が
図2と異なる。
図6の例では、競馬場Cの第2レース、競馬場Bの第5レース、競馬場Bの第6レース、競馬場Cの第6レース等のレースアイコンとして、枠が太くなっているレースアイコン106が表示されている。これにより、ユーザXは、レースアイコン106に対応するレースについて検討を行えばよいかを知ることができる。そこで、ユーザXは、複数のレースアイコンのうちレースアイコン106を優先的に選択することができる。これにより、ユーザXは、例えば競馬場Cの第2レース等のウェブページを優先的に表示させて、投票する競走馬を検討することができる。
【0069】
また、
図6に示すように、情報表示制御部143は、例えば矢印107が更に表示されるように開催情報ページを生成してもよい。例えば、情報表示制御部143は、検討順が隣り合うレースのレースアイコン106の間に、矢印107を表示させる。具体的に、或る検討順のレースのレースアイコン106から次の検討順のレースのレースアイコン106に向かう矢印107が表示される。
図6の例では、競馬場Cの第2レースと競馬場Bの第5レースのレースアイコン106の間、競馬場Bの第5レースと競馬場Bの第6レースのレースアイコン106の間、競馬場Bの第6レースと競馬場Cの第6レースのレースアイコン106の間等に、それぞれ矢印107が表示されている。これにより、ユーザXは、如何なる順番で検討を行えばよいかを知ることができる。
【0070】
[1−4.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図7乃至
図9を用いて説明する。
【0071】
図7は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による基本検討時間推定処理の一例を示すフローチャートである。システム制御部14は、ユーザごとに基本検討時間推定処理を実行する。例えば、システム制御部14は、定期的に基本検討時間推定処理を実行してもよい。例えば、システム制御部14は、1日に所定回数、基本検討時間推定処理を実行してもよい。
【0072】
図7に示すように、検討時間推定部141は、対象ユーザのユーザIDを取得する(ステップS1)。次いで、検討時間推定部141は、対象ユーザのユーザIDに対応する購入履歴を馬券購入履歴DB12gから検索する。このとき、検討時間推定部141は、購入日時が所定期間内に含まれる購入履歴のみを検索してもよい。検討時間推定部141は、検索した各購入履歴からレースIDを取得する。また、検討時間推定部141は、対象ユーザのユーザIDに対応する操作履歴を操作履歴DB12fから検索する(ステップS2)。
【0073】
次いで、検討時間推定部141は、取得したレースIDのうち1つを選択する(ステップS3)。次いで、検討時間推定部141は、ステップS2で検索した閲覧履歴の中から、選択したレースIDに対応する閲覧履歴を抽出する(ステップS4)。このとき、検討時間推定部141は、購入履歴に含まれる購入日時よりもアクセス日時が早い閲覧履歴を抽出する。次いで、検討時間推定部141は、総閲覧時間を計算する(ステップS5)。例えば、検討時間推定部141は、抽出した閲覧履歴から、ウェブページのアクセス日時を取得する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS2で検索された閲覧履歴に含まれるアクセス日時のうち、抽出した閲覧履歴から取得したアクセス日時の次に早いアクセス日時を取得する。次いで、検討時間推定部141は、取得した2つのアクセス日時の差を、1つのウェブページの閲覧時間として計算する。検討時間推定部141は、抽出した閲覧履歴ごとに閲覧時間を計算する。次いで、検討時間推定部141は、閲覧時間の合計値を、総閲覧時間として計算する。
【0074】
次いで、検討時間推定部141は、購入履歴から取得したレースIDの中にまだ選択していないレースIDがあるか否かを判定する(ステップS6)。このとき、検討時間推定部141は、まだ選択していないレースIDがあると判定した場合には(ステップS6:YES)、ステップS7に進む。ステップS7において、検討時間推定部141は、まだ選択していないレースIDのうち1つを選択する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS4に進む。
【0075】
一方、検討時間推定部141は、全てのレースIDを選択したと判定した場合には(ステップS6:NO)、ステップS8に進む。ステップS8において、検討時間推定部141は、全ての総閲覧時間の平均値を、基本検討時間として計算する。次いで、検討時間推定部141は、基本検討時間を対象ユーザのユーザIDと対応付けて検討時間DB12hに登録する(ステップS9)。ステップS9を終えると、検討時間推定部141は、基本検討時間推定処理を終了させる。
【0076】
図8は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による開催情報ページ要求受信処理の一例を示すフローチャートである。システム制御部14は、ユーザ端末3から開催情報ページ要求を受信するごとに、開催情報ページ要求受信処理を実行する。開催情報ページ要求は、開催情報ページのリクエストを示す。開催情報ページ要求を送信してきたユーザ端末3を利用するユーザをアクセスユーザという。
【0077】
図8に示すように、情報表示制御部143は、アクセスユーザのユーザIDを取得する(ステップS11)。例えば、ユーザは、事前に競馬サイトにログインするときにユーザIDを入力し、ユーザ端末3は、入力されたユーザIDを馬券発売代行サーバ1へ送信する。システム制御部14は、受信したユーザIDを、例えばセッションIDと対応付けてRAM14c等に記憶させる。そして、システム制御部14は、セッションIDをクッキーとしてユーザ端末3へ送信する。その後、ユーザ端末3から馬券発売代行サーバ1へ送信される要求にはセッションIDが付加されている。選択馬情報取得部141は、セッションIDに基づいて、ユーザIDを取得することができる。
【0078】
次いで、情報表示制御部143は、レース情報DB12bから、本日開催される各レースのレース情報を取得する(ステップS12)。具体的に、情報表示制御部143は、開催日が今日の日付であるレース情報を取得する。次いで、表示優先度決定部142は、表示優先度決定処理を実行する(ステップS13)。表示優先度決定処理において、表示優先度決定部142は、本日開催される各レースの表示優先度を決定する。そして、表示優先度決定部142は、優先リストを生成する。優先リストには、表示優先度が他のレースよりも高いと決定されたレースのレースIDが登録される。また、表示優先度決定部142は、表示優先度が高いレースの数を、優先レース数Nとしてカウントする。表示優先度決定処理の詳細は後述する。
【0079】
次いで、情報表示制御部143は、記憶部12から、開催情報ページのHTML文書のテンプレートを取得する。次いで、情報表示制御部143は、取得したHTML文書に、本日開催されるレースの情報の表示用データを追加する(ステップS14)。例えば、情報表示制御部143は、ステップS12で取得したレース情報から、競馬場ID、レースID、レース番号及び発走時刻を取得する。次いで、情報表示制御部143は、競馬場ID、レース番号及び発走時刻に基づいて、開催情報ページの予定表101内におけるレースアイコン及び発走時刻の表示位置を特定する。次いで、情報表示制御部143は、特定した表示位置でレースアイコン及び発走時刻が表示されるように、レースアイコン及び発走時刻の表示用データをHTML文書に追加する。開催情報ページのHTML文書には、スタイルシートが含まれている。スタイルシートには、表示優先度が高いレースアイコン用の表示形式と、表示優先度が低いレースアイコン用の表示形式とがそれぞれ定義されている。情報表示制御部143は、表示用のデータを追加したレースアイコンの表示形式として、表示優先度が低いレースアイコン用の表示形式を指定する。情報表示制御部143は、各レース情報についてこのような処理を実行する。
【0080】
次いで、情報表示制御部143は、検討順iを1に設定する(ステップS15)。次いで、情報表示制御部143は、優先リストからi番目に登録されているレースIDを取得する(ステップS16)。次いで、情報表示制御部143、取得したレースIDに対応するレースアイコンの表示形式を変更する(ステップS17)。具体的に、情報表示制御部143は、HTML文書において、取得したレースIDに対応するレースアイコンの表示用データの表示形式の指定を、表示優先度が高いレースアイコン用の表示形式に変更する。また、検討順iが2以上である場合、情報表示制御部143は、更に矢印の表示用のデータをHTML文書に追加する。例えば、情報表示制御部143は、検討順i−1のレースIDに対応するレースアイコンの表示位置と、検討順iのレースIDに対応するレースアイコンの表示位置とに基づいて、矢印の開始点及び終了点の表示位置の座標を決定する。そして、情報表示制御部143は、決定した座標をHTML文書に追加する。
【0081】
次いで、情報表示制御部143は、検討順iが優先レース数N未満であるか否かを判定する(ステップS18)。このとき、情報表示制御部143は、検討順iが優先レース数N未満であると判定した場合には(ステップS18:YES)、ステップS19に進む。ステップS19において、情報表示制御部143は、検討順iに1を加算する。次いで、情報表示制御部143は、ステップS16に進む。一方、情報表示制御部143は、検討順iが優先レース数N未満ではないと判定した場合には(ステップS18:NO)、ステップS20に進む。ステップS20において、表示用データの追加により完成したHTML文書を、アクセスユーザのユーザ端末3へ送信する。ステップS20を終えると、情報表示制御部143は、開催情報ページ要求受信処理を終了させる。
【0082】
HTML文書を受信したユーザ端末3は、HTML文書に基づいて開催情報ページを画面に表示する。このとき、ユーザ端末3は、各レースアイコンを、指定された表示形式で表示する。また、ユーザ端末3は、HTML文書に含まれるスクリプトを実行する。これにより、ユーザ端末3は、各矢印の開始点及び終了点の座標をHTML文書から取得する。そして、ユーザ端末3は、開始点から終了点へ向かう矢印を、開催情報ページにオーバーレイ表示する。このようにして、ユーザ端末3の画面には、例えば
図6に示すような開催情報ページが表示される。
【0083】
図9は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による表示優先度決定処理の一例を示すフローチャートである。
図9に示すように、表示優先度決定部142は、開催情報ページ要求受信処理で取得されたレース情報を、販売締切時刻が早い順にソートする(ステップS21)。次いで、表示優先度決定部142は、検討時間DB12hから、アクセスユーザのユーザIDに対応する基本検討時間を取得する(ステップS22)。次いで、表示優先度決定部142は、優先レース数Nを0に設定する(ステップS23)。また、表示優先度決定部142は、空の優先リストを生成する。次いで、表示優先度決定部142は、アクセス時刻として、現在時刻を取得する。そして、表示優先度決定部142は、アクセス時刻に基本検討時間を加算することにより、検討終了時刻を計算する(ステップS24)。
【0084】
次いで、表示優先度決定部142は、取得されたレース情報の中に、販売締切時刻が検討終了時刻以降であるレース情報が少なくとも1つあるか否かを判定する(ステップS25)。このとき、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が検討終了時刻以降であるレース情報があると判定した場合には(ステップS25:YES)、ステップS26に進む。ステップS26において、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が検討終了時刻以降であるレース情報のうち1つを選択する。次いで、表示優先度決定部142は、優先レース数Nに1を加算する(ステップS27)。次いで、表示優先度決定部142は、選択したレース情報に含まれるレースIDを、優先リストに登録する(ステップS28)。次いで、表示優先度決定部142は、現在の検討終了時刻に基本検討時刻を加算することにより、新しい検討終了時刻を計算する(ステップS29)。次いで、情報表示制御部143は、ステップS25に進む。ステップS25において、情報表示制御部143は、販売締切時刻が検討終了時刻以降であるレース情報がないと判定した場合には(ステップS25:NO)、表示優先度決定処理を終了させる。
【0085】
[1−5.変形例1]
図9の例では、ユーザが複数のレースについて、投票する競走馬を連続して検討するとみなされている。すなわち、表示優先度決定部142は、或るレースの検討終了時刻を、次のレースの検討開始時刻に決定していた。しかしながら、表示優先度決定部142は、別の方法で検討開始時刻を決定してもよい。例えば、表示優先度決定部142は、ユーザが検討を行ったレースが終了した後に、次のレースの検討を開始するとみなしてもよい。すなわち、表示優先度決定部142は、或るレースの終了時刻を、次のレースの検討開始時刻に決定してもよい。表示優先度決定部142は、例えば、発走時刻から所定時間が経過したときに、レースが終了するとみなしてもよい。
【0086】
図10(a)は、表示優先度が高いレースの組み合わせとして決定された組み合わせの変形例を示す図である。本日開催される各レースの発走時刻は、
図5(a)が示す時刻と同じである。発走時刻から5分が経過したときにレースが終了するものとする。
【0087】
図5(b)に示すように、ユーザXの基本検討時間は40分であり、ユーザXの開催情報ページのアクセス時刻は11時55分である。ユーザXが11時55分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻は12時35分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば発走時刻が12時40分である競馬場Cの第2レースを1番目のレースに決定する。このレースは12時45分に終了する。ユーザXが12時45分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻は13時25分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば発走時刻が13時30分である競馬場Bの第5レースを、ユーザXが検討する順番が2番目のレースに決定する。このレースは13時35分に終了する。ユーザXが13時35分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻は14時25分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば発走時刻が14時30分である競馬場Bの第7レースを、ユーザXが検討する順番が3番目のレースに決定する。表示優先度決定部142は、4番目以降のレースも同様に決定する。これにより、表示優先度決定部142は、競馬場Cの第2レース、競馬場Bの第5レース、競馬場Bの第7レース、競馬場Bの第9レース、競馬場Bの第11レース、競馬場Bの第13レースという6個のレースの組み合わせを決定する。
【0088】
ユーザYの基本検討時間は20分であり、ユーザYの開催情報ページのアクセス時刻は12時20分である。ユーザYが12時20分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻は12時40分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば、発走時刻が13時00分である競馬場Bの第4レースを1番目のレースに決定する。次にユーザYが13時05分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻は13時25分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば、発走時刻が13時25分である競馬場Bの第5レースを2番目のレースに決定する。表示優先度決定部142は、3番目以降のレースも同様に決定し、
図10(a)に示すように、10個のレースの組み合わせを決定する。
【0089】
ユーザZの基本検討時間は55分であり、ユーザZの開催情報ページのアクセス時刻は11時30分である。ユーザZが11時30分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻は12時25分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば、発走時刻が12時30分である競馬場Bの第3レースを1番目のレースに決定する。次にユーザZが12時35分から検討を開始した場合、検討が終了する時刻は13時30分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば、発走時刻が13時35分である競馬場Aの第2レースを2番目のレースに決定する。表示優先度決定部142は、3番目以降のレースも同様に決定し、
図10(a)に示すように、6個のレースの組み合わせを決定する。
【0090】
本変形例の場合、
図9のステップS29において、表示優先度決定部142は、選択したレース情報から発走時刻を取得する。次いで、表示優先度決定部142は、発走時刻に、記憶部12に予め記憶されたレース所要時間を加算して、レース終了時刻を計算する。表示優先度決定部142は、レース終了時刻を検討開始時刻に決定する。次いで、表示優先度決定部142は、検討開始時刻に基本検討時間を加算して、新しい検討終了時刻を計算する。
【0091】
[1−6.変形例2]
表示優先度決定部142は、本日開催される複数のレースのうち、表示優先度が高いレースに含まれる必須のレースを決定してもよい。そして、決定した必須のレースに基づいて、表示優先度が高い他のレースを決定してもよい。ここで、表示優先度決定部142は、必須のレースについての検討時間が確保可能なように、他のレースを決定する。表示優先度決定部142は、例えばメインレースを必須のレースに決定してもよい。メインレースは、例えば本日開催されるレースの中でグレードが最も高いレースである。
【0092】
図10(b)は、表示優先度が高いレースの組み合わせとして決定された組み合わせの変形例を示す図である。本日開催される各レースの発走時刻は、
図5(a)が示す時刻と同じである。メインレースは競馬場Bの第14レースであるとする。このレースの発走時刻は18時00分である。従って、ユーザは17時58分までに検討を終了する必要がある。
【0093】
図5(b)に示すように、ユーザXの基本検討時間は40分であり、ユーザXの開催情報ページのアクセス時刻は11時55分である。先ず、表示優先度決定部142は、競馬場Bの第14レースを決定する。17時58分に検討が終了する検討開始時刻は17時18分である。40分の検討時間を確実に確保するためには、検討順が1つ前のレースの販売締切時刻が17時18分以前である必要がある。そこで、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が17時18分以前であるレースのうち1つを、検討順が1つ前のレースに決定する。例えば、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が17時18分に最も近いレースを決定してもよい。例えば、競馬場Cの第11レースの発走時刻が17時10分であるので、表示優先度決定部142は、このレースを、検討順が1つ前のレースに決定する。競馬場Cの第11レースの販売締切時刻は17時08分である。17時08分に検討が終了する検討開始時刻は16時28分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば販売締切時刻が16時10分である競馬場Cの第9レースを、検討順が更に1つ前のレースに決定する。同様に、表示優先度決定部142は、競馬場Cの第7レース、第5レース、第3レースを順次決定する。競馬場Cの第3レースの発走時刻は13時10分であり、販売締切時刻は13時08分である。13時08分に検討が終了する検討開始時刻は、12時28分である。販売締切時刻が12時28分以前であるレースは、競馬場Bの第1及び第2レース、競馬場Cの第1レースである。各レースの発走時刻は、11時30分、12時00分、12時10分である。従って、各レースの検討開始時刻は、10時50分、11時20分、11時30分である。何れの検討開始時刻もアクセス時間よりも早い。そのため、ユーザXは十分な検討時間をとることができない。そこで、表示優先度決定部142は、競馬場Cの第3レースで、表示優先度が高いレースの決定を終了させる。
【0094】
ユーザYの基本検討時間は20分であり、ユーザYの開催情報ページのアクセス時刻は12時20分である。先ず、表示優先度決定部142は、競馬場Bの第14レースを決定する。17時58分に検討が終了する検討開始時刻は17時38分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば販売締切時刻が17時40分である競馬場Cの第12レースを、検討順が1つ前のレースに決定する。同様に、表示優先度決定部142は、表示優先度が高いレースを順次決定し、
図10(b)に示すように、11個のレースの組み合わせを決定する。
【0095】
ユーザZの基本検討時間は55分であり、ユーザZの開催情報ページのアクセス時刻は11時30分である。先ず、表示優先度決定部142は、競馬場Bの第14レースを決定する。17時58分に検討が終了する検討開始時刻は17時03分である。そこで、表示優先度決定部142は、例えば販売締切時刻が17時05分である競馬場Aの第9レースを、検討順が1つ前のレースに決定する。同様に、表示優先度決定部142は、表示優先度が高いレースを順次決定し、
図10(b)に示すように、6個のレースの組み合わせを決定する。
【0096】
図11は、本変形例に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による表示優先度決定処理の一例を示すフローチャートである。
図11において、
図9と同様の処理については同様の符号が付されている。
図11に示すように、表示優先度決定部142は、ステップS21〜S24を実行する。次いで、表示優先度決定部142は、初回検討終了時刻を、ステップS24で計算された検討終了時刻に設定する(ステップS31)。次いで、表示優先度決定部142は、開催情報ページ要求受信処理で取得されたレース情報の中に、販売締切時刻が初回検討終了時刻以降であるレース情報が少なくとも1つあるか否かを判定する(ステップS32)。このとき、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が初回検討終了時刻以降であるレース情報がないと判定した場合には(ステップS32:NO)、表示優先度決定処理を終了させる。一方、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が初回検討終了時刻以降であるレース情報があると判定した場合には(ステップS32:YES)、ステップS33に進む。ステップS33において、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が初回検討終了時刻以降であるレース情報のうち、グレードが最も高いレース情報を選択する。
【0097】
次いで、表示優先度決定部142は、優先レース数Nに1を加算する(ステップS34)。次いで、表示優先度決定部142は、選択したレース情報に含まれるレースIDを、優先リストに登録する(ステップS35)。次いで、表示優先度決定部142は、選択したレース情報に含まれる販売締切時刻から基本検討時刻を減算することにより、検討開始時刻を計算する(ステップS36)。次いで、表示優先度決定部142は、開催情報ページ要求受信処理で取得したレース情報の中に、販売締切時刻が検討開始時刻以前であり、且つ販売締切時刻が初回検討終了時刻以降であるレース情報が少なくとも1つあるか否かを判定する(ステップS37)。このとき、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が検討開始時刻以前であり、且つ販売締切時刻が初回検討終了時刻以降であるレース情報があると判定した場合には(ステップS37:YES)、ステップS38に進む。ステップS38において、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が検討開始時刻以前であり、且つ販売締切時刻が初回検討終了時刻以降であるレース情報のうち1つを選択する。次いで、表示優先度決定部142は、ステップS34に進む。
【0098】
一方、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が検討開始時刻以前であるレース情報がないと判定するか、又は販売締切時刻が初回検討終了時刻以降であるレース情報がないと判定した場合には(ステップS37:NO)、ステップS39に進む。ステップS39において、表示優先度決定部142は、優先リスト中のレースIDの並びを、優先リストに登録された順とは逆順にソートして、優先リストを書き換える。次いで、表示優先度決定部142は、ステップS33で選択されたレース情報から販売締切時刻を取得する。そして、表示優先度決定部142は、取得した販売締切時刻に基本検討時間を加算して、検討終了時刻を計算する。次いで、表示優先度決定部142は、ステップS25〜S29を実行する。ステップS29を終えると、表示優先度決定部142は、ステップS25に進む。ステップS25において、表示優先度決定部142は、販売締切時刻が検討終了時刻以降であるレース情報がないと判定した場合には(ステップS25:NO)、表示優先度決定処理を終了させる。
【0099】
なお、表示優先度決定部142は、ユーザが検討を行ったレースが終了した後に、次のレースの検討を開始するとみなしてもよい。この場合、表示優先度決定部142は、各レースの販売締切時刻にレース所要時間を加算して、レース終了時刻を計算する。そして、
図9のステップS37において、表示優先度決定部142は、レース終了時刻が検討開始時刻以前であり、且つ販売締切時刻が初回検討終了時刻以降であるレース情報があるか否かを判定する。表示優先度決定部142は、この条件を満たすレース情報のうち1つを選択する(ステップS38)。ステップS29において、表示優先度決定部142は、変形例1と同様に検討終了時刻を計算する。
【0100】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、レースに出場する複数の競走馬の中から投票する競走馬を対象ユーザが検討するのに要する検討時間を取得する。また、システム制御部14が、検討時間と、現在時刻と、複数のレースのそれぞれの販売締切時刻とに基づいて、複数のレースのそれぞれに関するウェブページの表示優先度を決定する。また、システム制御部14が、決定された表示優先度に基づいて、レースアイコンの表示を制御する。従って、馬券の販売締切時刻までに十分な検討時間をとることができるレースに関する情報を優先して表示させることができる。
【0101】
また、システム制御部14が、操作履歴に基づいて検討時間を推定してもよい。このとき、システム制御部14は、レースに関する情報のウェブページの閲覧履歴から特定される閲覧時間に基づいて、検討時間を推定してもよい。この場合、過去の閲覧時間に基づいて検討時間を推定することができる。
【0102】
また、システム制御部14が、複数のレースの中から、検討時間をそれぞれ確保可能な2以上のレースの組み合わせを、レースアイコンを優先的に表示させる組み合わせに決定してもよい。そして、システム制御部14が、決定された組み合わせに基づいて、レースアイコンの表示を制御してもよい。この場合、ユーザが順次検討及び投票を行うことができる複数のレースのそれぞれの情報を優先して表示させることができる。
【0103】
[2.第2実施形態]
[2−1.馬券発売代行サーバ1の機能概要]
次に、第2実施形態における機能概要について、
図12及び
図13を用いて説明する。本実施形態において、検討時間推定部141は、基本検討時間の推定に用いる操作履歴を、表示優先度を決定するレースと関連するレースに関する操作履歴のみに限定する。その理由は、如何なるレースであるかによって検討時間が異なる場合があるからである。従って、検討時間推定部141は、表示優先度を決定するレースごとに基本検討時間を決定する。表示優先度を決定するレースと関連するレースを、関連レースという。その他の点において、第2実施形態は第1実施形態と同様である。
【0104】
例えば、検討時間推定部141は、表示優先度を決定するレースのレース属性と同じレース属性を有するレースを、関連レースに決定する。例えば、レース属性は、レースの条件であってもよい。レースの条件は、例えば、グレード、距離、馬場、競馬場等の何れかの条件であってもよい。また、レースの条件は、複数の条件の組み合わせであってもよい。
【0105】
また例えば、レース属性は、レースに出場する複数の競走馬の優劣の傾向であってもよい。その理由は、優劣の傾向によって検討時間が異なる場合があるからである。優劣の傾向によって、そのレースが、大本命がいるレースであるか、混戦が予想されるレースであるか、又はこれらの中間のレースであるか等を特定することができる。競走馬の優劣を比較可能な情報の項目として、例えば、オッズ(単勝オッズ)、馬体重、馬体重の増減、過去のレースのレースタイム、勝利数、勝率等がある。これらの情報は、オッズ情報又はレース情報に含まれる出走馬情報から取得可能である。オッズが低い競走馬ほど優位である。馬体重が軽い競走馬ほど優位である。馬体重の増減が小さい競走馬ほど優位である。レースタイムが短い競走馬ほど優位である。勝利数が多い競走馬ほど優位である。勝率が高い競走馬ほど優位である。検討時間推定部141は、例えばこれらの項目の情報のうち何れかの項目の情報を用いて、優劣の傾向を決定してもよい。
【0106】
検討時間推定部141は、各レースについて、相対的に優位な競走馬と相対的に劣位な競走馬とを特定する。このとき、検討時間推定部141は、相対的に優位な競走馬と相対的に劣位な競走馬との間の優位差が顕著な差となるように、相対的に優位な競走馬及び相対的に劣位な競走馬を特定する。優位差は、例えば、オッズの差、レースタイムの差、勝利数の差、勝率の差、馬体重の差、優位度の差等である。優劣差が顕著な差であると認められる条件は、例えば予め定められていてもよい。例えば、検討時間推定部141は、各競走馬の優劣順位を決定する。優劣順位は、優位な順に各出走馬の順位を決定したときの順位である。検討時間推定部141は、優劣順位が隣り合う競走馬間での優劣差を計算してもよい。そして、検討時間推定部141は、計算された優劣差の中で最大の優劣差を、顕著な優劣差に決定してもよい。相対的に優位な競走馬が1頭のみであるレースは、その競走馬が大本命であるレースである。相対的に優位な競走馬の数が多いレースであるほど、混戦が予想される。相対的に優位な競走馬の数を優位頭数という。検討時間推定部141は、例えば、表示優先度を決定するレースの優位頭数と同じ優位頭数のレースを、関連レースに決定してもよい。
【0107】
図12(a)〜
図12(c)は、関連レースの決定例を示す図である。説明の便宜上、各レースには6頭の競走馬が出走するものとする。また例えば、オッズを用いて優劣頭数が決定されるとする。
図12(a)は、表示優先度が決定されるレースのオッズの一例を示す図である。
図12(a)に示すように、優劣順位が2番目の競走馬のオッズと優劣順位が3番目の競走馬のオッズとの差が顕著である。従って、このレースの優位頭数は2である。
【0108】
図12(b)は、別のレースのオッズの一例を示す図である。
図12(b)に示すように、優劣順位が5番目の競走馬のオッズと優劣順位が6番目の競走馬のオッズとの差が顕著である。従って、このレースの優位頭数は5である。優位頭数が一致しないため、検討時間推定部141は、このレースを、表示優先度が決定されるレースの関連レースではないと決定する。
【0109】
図12(c)は、更に別のレースのオッズの一例を示す図である。
図12(c)に示すように、優劣順位が2番目の競走馬のオッズと優劣順位が3番目の競走馬のオッズとの差が顕著である。従って、このレースの優位頭数は2である。優位頭数が一致するため、検討時間推定部141は、このレースを、表示優先度が決定されるレースの関連レースであると決定する。
【0110】
図13は、検討時間DB12hに登録される内容の一例を示す図である。
図13に示すように、検討時間DB12hには、ユーザID、レース属性値及び基本検討時間が、ユーザとレース属性値との組み合わせごとに対応付けて登録される。レース属性値は、関連レースの判定に用いられるレース属性において取り得る属性値である。関連レースの判定に用いられるレース属性がレース条件である場合、レース属性値は、例えばグレードの値、距離の値、馬場を示す識別情報、又は競馬場ID等であってもよい。関連レースの判定に用いられるレース属性が優劣の傾向である場合、レース属性値は、例えば優位頭数であってもよい。
【0112】
次に、情報処理システムSの動作について、
図14及び
図15を用いて説明する。
図14は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による基本検討時間推定処理の一例を示すフローチャートである。
図14において、
図7と同様の処理については同様の符号が付されている。
図14に示すように、検討時間推定部141は、ステップS1及びS2を実行する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS2で取得した各レースIDに対応するレース情報をレース情報DB12bから取得する(ステップS51)。次いで、検討時間推定部141は、関連レースの判定に用いられるレース属性において取り得る全てのレース属性値のうち1つを選択する(ステップS52)。次いで、検討時間推定部141は、ステップS2で取得されたレースIDの中から、選択したレース属性値と同じレース属性値のレースのレースIDを抽出する(ステップS53)。例えば、関連レースの判定に用いられるレース属性がレース条件である場合、検討時間推定部141は、レース情報から、関連レースの判定に用いられるレース属性の値を取得する。そして、検討時間推定部141は、取得した値が、選択したレース属性値に一致するレースのレースIDを抽出する。
【0113】
関連レースの判定に用いられるレース属性が優劣の傾向である場合、検討時間推定部141は、ステップS2で取得された各レースIDが示すレースの優位頭数を決定する。具体的に、検討時間推定部141は、競走馬間の優劣を決定するための項目の値を取得する。競走馬間の優劣を決定するための項目がオッズである場合、検討時間推定部141は、ステップS2で取得されたレースIDに対応する各競走馬の単勝オッズをオッズDB12dから取得する。競走馬間の優劣を決定するための項目が馬体重、馬体重の増減、過去のレースのレースタイム、勝利数又は勝率である場合、検討時間推定部141は、レース情報に含まれる出走馬情報から、各競走馬のその項目の値を取得する。検討時間推定部141は、取得した値に基づいて、各競走馬の馬番を優位な順にソートして、各競走馬の優劣順位を決定する。次いで、検討時間推定部141は、優劣順位が隣り合う競走馬間の優劣差を計算する。次いで、検討時間推定部141は、計算した優劣差のうち最も大きい優劣差を特定する。次いで、検討時間推定部141は、特定した優劣差が計算された2頭の競走馬の優劣順位のうち、高い方の優劣順位を選択する。次いで、検討時間推定部141は、選択した優劣順位に相当する数を、優位頭数に決定する。そして、検討時間推定部141は、計算された優位頭数が、選択したレース属性値が示す優位頭数と一致するレースのレースIDを抽出する。
【0114】
次いで、検討時間推定部141は、抽出したレースIDのうち1つを選択する(ステップS54)。次いで、検討時間推定部141は、第1実施形態と同様にステップS4〜S8を実行する。ステップS8の後、検討時間推定部141は、ステップS8で計算した基本検討時間を、対象ユーザのユーザID、及び選択されたレース属性値と対応付けて検討時間DB12hに登録する(ステップS55)。次いで、検討時間推定部141は、関連レースの判定に用いられるレース属性において取り得る全てのレース属性値の中にまだ選択していないレース属性値があるか否かを判定する(ステップS56)。このとき、検討時間推定部141は、まだ選択していないレース属性値があると判定した場合には(ステップS56:YES)、ステップS57に進む。ステップS57において、検討時間推定部141は、まだ選択していないレース属性値のうち1つを選択する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS53に進む。一方、検討時間推定部141は、全てのレース属性値を選択したと判定した場合には(ステップS56:NO)、基本検討時間推定処理を終了させる。
【0115】
図15は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による表示優先度決定処理の一例を示すフローチャートである。
図15に示すように、表示優先度決定部142は、開催情報ページ要求受信処理で取得されたレース情報のうち1つを選択する(ステップS61)。次いで、表示優先度決定部142は、選択されたレース情報に対応するレースのレース属性値を取得する(ステップS62)。レース属性値の取得方法は、
図14のステップS53と同様である。次いで、表示優先度決定部142は、取得したレース属性値及びアクセスユーザのユーザIDに対応する基本検討時間を、検討時間DB12hから取得する。そして、表示優先度決定部142は、選択したレース情報に含まれる販売締切時刻に、取得した基本検討時間を加算することにより、選択したレース情報に対応するレースの検討開始期限時刻を計算する(ステップS63)。次いで、表示優先度決定部142は、開催情報ページ要求受信処理で取得されたレース情報の中にまだ選択されていないレース情報があるか否かを判定する(ステップS64)。このとき、表示優先度決定部142は、まだ選択されていないレース情報があると判定した場合には(ステップS64:YES)、ステップS65に進む。ステップS66において、表示優先度決定部142は、まだ選択されていないレース情報のうち1つを選択する。次いで、表示優先度決定部142は、ステップS62に進む。
【0116】
一方、表示優先度決定部142は、全てのレース情報を選択したと判定した場合には(ステップS64:NO)、ステップS66に進む。ステップS66において、表示優先度決定部142は、開催情報ページ要求受信処理で取得されたレース情報を販売締切時刻でソートする。次いで、表示優先度決定部142は、優先レース数Nを0に設定する(ステップS67)。また、表示優先度決定部142は、空の優先リストを生成する。次いで、表示優先度決定部142は、アクセス時刻として、現在時刻を取得する。そして、表示優先度決定部142は、検討開始時刻をアクセス時刻に設定する(ステップS68)。次いで、表示優先度決定部142は、取得されたレース情報のうち、検討開始期限時刻が検討開始時刻以降であるレース情報が少なくとも1つあるか否かを判定する(ステップS69)。このとき、表示優先度決定部142は、検討開始期限時刻が検討開始時刻以降であるレース情報があると判定した場合には(ステップS69:YES)、ステップS70に進む。ステップS70において、表示優先度決定部142は、検討開始期限時刻が検討開始時刻以降であるレース情報のうち1つを選択する。次いで、表示優先度決定部142は、優先レース数Nに1を加算する(ステップS71)。次いで、表示優先度決定部142は、選択したレース情報に含まれるレースIDを、優先リストに登録する(ステップS72)。次いで、表示優先度決定部142は、現在の検討開始時刻に、選択したレース情報についてステップS63で取得された基本検討時間を加算することにより、新しい検討開始時刻を計算する(ステップS73)。次いで、情報表示制御部143は、ステップS69に進む。ステップS69において、表示優先度決定部142は、検討開始期限時刻が検討開始時刻以降であるレース情報がないと判定した場合には(ステップS69:NO)、表示優先度決定処理を終了させる。
【0117】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、対象ユーザのユーザIDと対応付けて記憶された操作履歴のうち、表示優先度が決定されるレースと関連するレースの操作履歴に基づいて、表示優先度が決定されるレースの検討時間を推定する。従って、レースごとに適切な検討時間を推定することができる。
【0118】
[3.第3実施形態]
[3−1.馬券発売代行サーバ1の機能概要]
次に、第3実施形態における機能概要について、
図16を用いて説明する。本実施形態において、検討時間推定部141は、対象ユーザ以外ユーザの履歴を用いて、対象ユーザの基本検討時間を推定する。このとき、検討時間推定部141は、全ユーザのうち、例えば競馬サイトにおける対象ユーザの行動特性と同じ行動特性を有するユーザの履歴のみを用いてもよい。その理由は、行動特性が同じユーザは同じような時間で検討を行う蓋然性があるからである。基本検討時間の推定に履歴が用いられるユーザを、参照ユーザという。検討時間推定部141は、参照ユーザの履歴に基づいて、参照ユーザが競走馬を決定するのに要した時間をその参照ユーザの検討時間として決定する。検討時間推定部141は、例えば、表示優先度が決定されるレースごとに、参照ユーザの検討時間のうち、表示優先度が決定されるレースと関連するレースについての検討時間のみに基づいて、基本検討時間を推定してもよい。参照ユーザの検討時間の決定方法は、例えば第2実施形態における対象ユーザの基本検討時間の推定方法と同じであってもよい。その他の点において、第3実施形態は第2実施形態と同様である。
【0119】
競馬サイトにおける行動特性は、例えば、検討時間に影響する可能性がある行動の特性であってもよい。例えば、行動特性は、出馬表ページ、オッズページ、レース分析ページ、予想一覧ページ等の、レースに関する情報が表示されるウェブページのうち、ユーザが最も長く又は多く閲覧するウェブページで示されてもよい。また例えば、行動特性は、レースに関する情報が表示されるウェブページを、ユーザが閲覧する順序で示されてもよい。また行動特性は、ユーザが馬券を購入するタイミングで示されてもよい。また例えば、ユーザが馬券を購入する傾向があるレースに出場する複数の競走馬の優劣の傾向で示されてもよい。また他の方法で行動特性が示されてもよい。
【0120】
図16は、会員情報DB12aに登録される内容の一例を示す図である。
図16が
図4(a)と異なる点は、会員情報DB12aに行動特性情報が更に登録されることである。行動特性情報は、ユーザの行動特性を示す情報である。例えば、ユーザが最も長く又は多く閲覧するウェブページの内容種別が行動特性情報に格納されてもよい。また例えば、ユーザが閲覧する複数のウェブページの内容種別と閲覧される順番とが対応付けて行動特性情報に格納されてもよい。また例えば、ユーザが馬券を購入する時刻から発走時間までに要する時間が行動特性情報に格納されてもよい。また例えば、ユーザが馬券を購入する傾向があるレースの優位頭数が行動特性情報に格納されてもよい。
【0121】
なお、検討時間推定部141は、対象ユーザの検討時間と参照ユーザの検討時間の両方に基づいて、対象ユーザの基本検討時間を推定してもよい。例えば、検討時間推定部141は、検討時間の平均値を基本検討時間に決定してもよい。このとき、検討時間推定部141は、例えば、対象ユーザの検討時間の重みを参照ユーザの検討時間の重みよりも大きくして、加重平均を計算してもよい。
【0122】
[3−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図17及び
図18を用いて説明する。
図17は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による基本検討時間推定処理の一例を示すフローチャートである。
図17において、
図14と同様の処理については同様の符号が付されている。
【0123】
図17に示すように、検討時間推定部141は、ステップS1を実行する。次いで、検討時間推定部141は、対象ユーザのユーザIDに対応する購入履歴を馬券購入履歴DB12gから検索する。また、検討時間推定部141は、対象ユーザのユーザIDに対応する操作履歴を操作履歴DB12fから検索する(ステップS81)。
【0124】
次いで、検討時間推定部141は、ステップS2で検索した履歴に基づいて、対象ユーザの行動特性を特定する。そして、検討時間推定部141は、対象ユーザのユーザIDに対応付けて行動特性情報を会員情報DB12aに登録する(ステップS82)。例えば、検討時間推定部141は、閲覧履歴に基づいて、閲覧されたウェブページの内容種別ごとの閲覧時間又は閲覧回数を計算する。そして、検討時間推定部141は、閲覧時間が最も長い又は閲覧回数が最も多い内容種別を、行動特性情報に決定する。また例えば、検討時間推定部141は、閲覧履歴に基づいて、レースごとに、閲覧されたウェブページの内容種別をウェブページのアクセス日時の順に並べた配列を生成する。次いで、検討時間推定部141は、内容が同じ配列を1つのグループにまとめ、グループごとに、配列の数をカウントする。そして、検討時間推定部141は、配列の数が最も多いグループを特定し、そのグループに対応する配列を行動特性情報に決定する。また例えば、検討時間推定部141は、馬券購入履歴から購入日時を取得するとともに、馬券購入履歴に含まれるレースIDに対応するレース情報をレース情報DB12bから検索する。また、検討時間推定部141は、レース情報から開催日及び発走時刻を取得する。また、検討時間推定部141は、購入日時、開催日及び発走時刻に基づいて、馬券の購入日時から発送日時までの経過時間を計算する。馬券購入履歴ごとに経過時間を計算すると、検討時間推定部141は、各馬券購入履歴を、経過時間に応じて、複数の時間範囲の何れかに分類する。時間範囲は、例えば、0〜1時間、1時間〜2時間、2時間〜3時間等であってもよい。次いで、検討時間推定部141は、時間範囲ごとに、分類された馬券購入履歴の数をカウントする。そして、検討時間推定部141は、分類された馬券購入履歴の数が最も多い時間範囲を、行動特性情報に決定する。また例えば、検討時間推定部141は、馬券購入履歴からレースIDを取得する。次いで、検討時間推定部141は、取得したレースIDに対応する優位頭数を決定する。レースIDごとに優位頭数を決定すると、各レースIDを、優位頭数でグループ分けする。次いで、検討時間推定部141は、グループごとにレースIDの数を計算する。そして、検討時間推定部141は、レースIDの数が最も多いグループに対応する優位頭数を行動特性情報に決定する。
【0125】
次いで、検討時間推定部141は、ステップS82で決定された行動特性情報と一致する行動特性情報に対応するユーザIDを、会員情報DB12aから検索する(ステップS83)。このユーザIDが、参照ユーザのユーザIDである。次いで、検討時間推定部141は、全てのレース属性値のうち1つを選択する(ステップS52)。次いで、検討時間推定部141は、参照ユーザ時間決定処理を実行する(ステップS84)。参照ユーザ時間決定処理において、検討時間推定部141は、各参照ユーザの検討時間を特定する。参照ユーザ時間決定処理の詳細は後述する。
【0126】
次いで、検討時間推定部141は、参照ユーザ時間決定処理で参照ユーザについて特定された検討時間の平均値を計算することにより、対象ユーザの基本検討時間を計算する(ステップS85)。次いで、検討時間推定部141は、ステップS55〜S57を実行する。ステップS57を終えると、検討時間推定部141は、ステップS84に進む。ステップS56において、検討時間推定部141は、全てのレース属性値を選択したと判定した場合には(ステップS56:NO)、基本検討時間推定処理を終了させる。
【0127】
図18は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による参照ユーザ時間決定処理の一例を示すフローチャートである。
図18に示すように、検討時間推定部141は、参照ユーザのユーザIDのうち1つを選択する(ステップS91)。次いで、検討時間推定部141は、参照ユーザのユーザIDに対応する購入履歴を馬券購入履歴DB12gから検索する。そして、検討時間推定部141は、検索した各購入履歴からレースIDを取得する。また、また、検討時間推定部141は、参照ユーザのユーザIDに対応する操作履歴を操作履歴DB12fから検索する(ステップS92)。次いで、検討時間推定部141は、取得した各レースIDに対応するレース情報をレース情報DB12bから取得する(ステップS93)。次いで、検討時間推定部141は、取得されたレースIDの中から、基本検討時間推定処理で選択したレース属性値と同じレース属性値のレースのレースIDを抽出する(ステップS94)。レースIDの抽出方法は、
図14に示すステップS53と同様である。
【0128】
次いで、検討時間推定部141は、抽出したレースIDのうち1つを選択する(ステップS95)。次いで、検討時間推定部141は、ステップS92で検索された操作履歴の中から、選択したレースIDに対応する閲覧履歴を抽出する(ステップS96)。このとき、検討時間推定部141は、購入履歴に含まれる購入日時よりもアクセス日時が早い閲覧履歴を抽出する。次いで、検討時間推定部141は、総閲覧時間を計算する(ステップS97)。総閲覧時間の計算方法は、
図7に示すステップS5と同様である。次いで、検討時間推定部141は、購入履歴から取得したレースIDの中にまだ選択していないレースIDがあるか否かを判定する(ステップS98)。このとき、検討時間推定部141は、まだ選択していないレースIDがあると判定した場合には(ステップS98:YES)、ステップS99に進む。ステップS99において、検討時間推定部141は、まだ選択していないレースIDのうち1つを選択する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS96に進む。
【0129】
一方、検討時間推定部141は、全てのレースIDを選択したと判定した場合には(ステップS98:NO)、ステップS100に進む。ステップS100において、検討時間推定部141は、全ての総閲覧時間の平均値を、選択したユーザIDに対応する参照ユーザの検討時間として計算する。次いで、検討時間推定部141は、参照ユーザのユーザIDの中にまだ選択していないユーザIDがあるか否かを判定する(ステップS101)。このとき、検討時間推定部141は、まだ選択していないユーザIDがあると判定した場合には(ステップS101:YES)、ステップS102に進む。ステップS102において、検討時間推定部141は、まだ選択していないユーザIDのうち1つを選択する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS92に進む。一方、検討時間推定部141は、全てのユーザIDを選択したと判定した場合には(ステップS101:NO)、参照ユーザ時間決定処理を終了させる。
【0130】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、対象ユーザのユーザIDと対応付けて記憶された操作履歴に基づいて、該ユーザの行動特性を特定する。また、システム制御部14が、特定された行動特性を有する参照ユーザが、表示優先度が決定されるレースと関連するレースで投票する競走馬を検討するのに要した時間に基づいて、対象ユーザの検討時間を推定する。従って、他のユーザの操作履歴を用いても、検討時間を適切に推定することができる。また、レースごとに適切な検討時間を推定することができる。
【0131】
[4.第4実施形態]
[4−1.馬券発売代行サーバ1の機能概要]
次に、第4実施形態における機能概要について、
図19を用いて説明する。本実施形態において、検討時間推定部141は、閲覧履歴に基づいて、ウェブページに表示される内容の種類ごと、すなわち内容種別ごとに、1回当たりの閲覧時間を特定する。また、検討時間推定部141は、閲覧履歴に基づいて、対象ユーザによる1レースあたりのウェブページの閲覧回数を、内容種別ごとに特定する。そして、検討時間推定部141は、閲覧時間及び閲覧回数に基づいて、基本検討時間を推定する。例えば、検討時間推定部141は、内容種別ごとに、閲覧時間と閲覧回数とを掛け合わせて1レースあたりの閲覧時間を計算し、全ての内容種別の1レースあたりの閲覧時間の合計値を、基本検討時間として決定してもよい。その他の点において、第4実施形態は第1実施形態と同様である。
【0132】
例えば、検討時間推定部141は、内容種別ごとに、1回当たりの閲覧時間に閲覧回数を掛けて、内容種別に対応する1レース当たりの閲覧時間を計算してもよい。検討時間推定部141は、例えばこの1レース当たりの閲覧時間を、内容基本検討時間に決定してもよい。内容基本検討時間は、対象ユーザの内容種別に対応する基本検討時間である。そして、検討時間推定部141は、例えば全ての内容基本検討時間の合計値を、基本検討時間として計算してもよい。
図19は、基本検討時間の推定例を示す図である。
図19に示すように、出馬表ページ、オッズページ、レース分析ページ、予想一覧ページの閲覧時間及び閲覧回数は、それぞれ20分と2回、5分と5回、0分と0回、10分と1回であるとする。従って、出馬表ページ、オッズページ、レース分析ページ、予想一覧ページのそれぞれの内容基本検討時間は、40分、25分、0分、10分である。そのため、基本検討時間は75分である。
【0133】
検討時間推定部141は、1回当たりの閲覧時間として、例えば対象ユーザの閲覧時間を用いてもよいし、対象ユーザとは異なるユーザの閲覧時間を用いてもよい。また、検討時間推定部141は、対象ユーザと、対象ユーザとは異なるユーザの両方の閲覧時間を用いてもよい。対象ユーザとは異なるユーザの閲覧時間を用いる場合、検討時間推定部141は、例えば第3実施形態のように、閲覧時間を用いるユーザを、対象ユーザの行動特性と同じ行動特性を有する参照ユーザのみに限定してもよい。
【0134】
検討時間推定部141は、例えば、全てのレースについての閲覧時間及び閲覧回数を用いてもよい。また例えば、検討時間推定部141は、第2実施形態のように、表示優先度が決定されるレースに関連するレースについての閲覧時間及び閲覧回数のみを用いてもよい。
【0135】
[4−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図20及び
図21を用いて説明する。なお、以下に説明する動作例は、対象ユーザの行動特性と同じ行動特性を有する参照ユーザの閲覧時間が用いられるとともに、表示優先度が決定されるレースに関連するレースについての閲覧時間及び閲覧回数が用いられる場合の例である。
図20は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による基本検討時間推定処理の一例を示すフローチャートである。
図20において、
図17と同様の処理については同様の符号が付されている。
図20に示すように、検討時間推定部141は、ステップS1、S81〜S83及びS52を実行する。次いで、検討時間推定部141は、基本検討時間を0に設定する(ステップS111)。次いで、検討時間推定部141は、全ての内容種別のうち1つを選択する(ステップS112)。
【0136】
次いで、検討時間推定部141は、対象ユーザについて、選択した内容種別のウェブページの閲覧回数を計算する(ステップS113)。具体的に、検討時間推定部141は、ステップS81で検索された馬券購入履歴からレースIDを取得し、取得されたレースIDの中から、ステップS52で選択したレース属性値と同じレース属性値のレースのレースIDを抽出する。次いで、検討時間推定部141は、抽出したレースIDごとに、対象ユーザのユーザID及びレースIDに対応する閲覧履歴を検索する。次いで、検討時間推定部141は、検索した閲覧履歴のうち、選択された内容種別がと同じ内容種別を含む閲覧履歴を抽出する。そして、検討時間推定部141は、抽出した閲覧履歴の数を、閲覧回数としてカウントする。
【0137】
次いで、検討時間推定部141は、参照ユーザ時間決定処理を実行する(ステップS84)。本実施形態の場合、参照ユーザ時間決定処理において、検討時間推定部141は、各参照ユーザについて、選択された内容種別に対応する参照閲覧時間を特定する。参照閲覧時間は、参照ユーザがウェブページを閲覧した時間である。次いで、検討時間推定部141は、参照ユーザ時間決定処理において特定された全参照ユーザの参照閲覧時間の平均値に閲覧回数を掛けて、内容種別に対応する内容基本検討時間を計算する。そして、検討時間推定部141は、内容基本検討時間を基本検討時間に加算する(ステップS114)。
【0138】
次いで、検討時間推定部141は、全ての内容種別の中にまだ選択していない内容種別があるか否かを判定する(ステップS115)。このとき、検討時間推定部141は、まだ選択していない内容種別があると判定した場合には(ステップS115:YES)、ステップS116に進む。ステップS116において、検討時間推定部141は、まだ選択していない内容種別のうち1つを選択する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS113に進む。一方、検討時間推定部141は、全ての内容種別を選択したと判定した場合には(ステップS115:NO)、ステップS55〜S57を実行する。ステップS57を終えると、検討時間推定部141は、ステップS111に進む。ステップS56において、検討時間推定部141は、全てのレース属性値を選択したと判定した場合には(ステップS56:NO)、基本検討時間推定処理を終了させる。
【0139】
図21は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による参照ユーザ時間決定処理の一例を示すフローチャートである。
図21において、
図18と同様の処理については同様の符号が付されている。
図21に示すように、検討時間推定部141は、ステップS91〜S95を実行する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS92で検索された操作履歴の中から、ステップS95で選択したレースID、及び基本検討時間推定処理で選択した内容種別に対応する閲覧履歴を抽出する(ステップS121)。次いで、検討時間推定部141は、抽出された閲覧履歴に基づいて、1回当たりの閲覧時間を計算する。複数の閲覧履歴が複数検索された場合、検討時間推定部141は、各閲覧履歴について閲覧時間を計算し、全ての閲覧時間の平均値を、1回当たりの閲覧時間として計算する。
【0140】
次いで、検討時間推定部141は、ステップS98及びS99を実行する。ステップS99を終えると、検討時間推定部141は、ステップS121に進む。ステップS98において、検討時間推定部141は、全てのレースIDを選択したと判定した場合には(ステップS98:NO)、ステップS123に進む。ステップS123において、検討時間推定部141は、1回当たりの閲覧時間の平均値を、選択したユーザIDに対応する参照ユーザの参照閲覧時間として計算する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS101及びS102を実行する。ステップS102を終えると、検討時間推定部141は、ステップS92に進む。ステップS101において、検討時間推定部141は、全てのユーザIDを選択したと判定した場合には(ステップS101:NO)、参照ユーザ時間決定処理を終了させる。
【0141】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、操作履歴に基づいて、閲覧時間と、対象ユーザによるレースに関する情報のウェブページの閲覧回数とを、ウェブページの内容種別ごとに特定する。また、システム制御部14が、内容種別ごとに特定された閲覧時間及び閲覧回数に基づいて、検討時間を推定する。従って、ユーザのウェブページの閲覧傾向に応じた検討時間を推定することができる。
【0142】
[5.第5実施形態]
[5−1.馬券発売代行サーバ1の機能概要]
次に、第5実施形態における機能概要について、
図22を用いて説明する。本実施形態においては、閲覧時間及び閲覧回数に基づいて基本検討時間を推定するとき、検討時間推定部141は、閲覧されたウェブページの情報量と、表示優先度が決定されるレースのウェブページの情報量を用いる。その理由は、レースに関する情報の内容の種類が同じであっても、情報量に応じて、ユーザが競走馬を検討する時間が変わるからである。情報量は、例えば、ウェブページに表示される文字の数であってもよい。本実施形態の場合、検討時間推定部141は、表示優先度が決定されるレースを特定したときに、最終的な基本検討時間を推定してもよい。その他の点において、第5実施形態は第4実施形態と同様である。
【0143】
例えば、検討時間推定部141は、内容種別ごとに、1回当たりの閲覧時間を内容種別に対応するウェブページの情報量で割って、内容種別に対応した、1情報量当たりの閲覧時間を計算してもよい。検討時間推定部141は、この閲覧時間を、対象ユーザの単位基本検討時間に決定してもよい。単位基本検討時間は、内容種別に対応した、1情報量当たりの基本検討時間である。表示優先度が決定されるレースが特定されたとき、検討時間推定部141は、例えば単位基本検討時間に、表示優先度が決定されるレースにおいて内容種別に対応するウェブページの情報量を掛けて、1回当たりの検討時間を計算する。次いで、検討時間推定部141は、例えば1回当たりの検討時間に閲覧回数を掛けて、内容基本検討時間を計算し、内容基本検討時間の合計を基本検討時間として計算する。
図22(a)は、基本検討時間の推定例を示す図である。
図22(a)に示すように、各ウェブページの閲覧時間及び閲覧回数は、
図19と同じである。閲覧された出馬表ページ、オッズページ、レース分析ページ、予想一覧ページの情報量は、それぞれ1000、500、800、300である。従って、各内容種別に対応する単位基本検討時間は、0.02分、0.01分、0分、0.03分である。表示優先度が決定されるレースの各内容種別に対応するウェブページの情報量は、750、500、1200、900である。従って、各内容種別に対応する内容基本検討時間は、30分、25分、0分、30分である。そのため、基本検討時間は85分である。
【0144】
図22(b)は、検討時間DB12hに登録される内容の一例を示す図である。
図22(b)に示すように、検討時間DB12hには、ユーザID、レース属性値、内容種別、単位基本検討時間及び閲覧回数が、ユーザ、レース属性値及び内容種別の組み合わせごとに対応付けて登録される。また、記憶部12には、レースに関する情報を表示すウェブページの各HTML文書が、レースID、内容種別及びそのウェブページの情報量と対応付けて記憶される。
【0145】
[5−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図23乃至
図26を用いて説明する。
【0146】
図23は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による基本検討時間推定処理の一例を示すフローチャートである。
図23において、
図20と同様の処理については同様の符号が付されている。
図23に示すように、検討時間推定部141は、ステップS1、S81〜S83、S52、S112、S113を実行する。次いで、検討時間推定部141は、参照ユーザ時間決定処理を実行する(ステップS84)。本実施形態の場合、参照ユーザ時間決定処理において、検討時間推定部141は、各参照ユーザについて、選択された内容種別に対応する参照単位閲覧時間を特定する。参照単位閲覧時間は、参照ユーザの1情報量当たりの閲覧時間である。次いで、検討時間推定部141は、参照ユーザ時間決定処理において特定された、全参照ユーザの参照単位閲覧時間の平均値を、単位基本検討時間として計算する(ステップS131)。次いで、検討時間推定部141は、単位基本検討時間、及びステップS113で計算した閲覧回数を、対象ユーザのユーザID、ステップS52で選択したレース属性値、及びステップS112で選択した内容種別に対応付けて検討時間DB12hに登録する。
【0147】
次いで、検討時間推定部141は、ステップS115及びS116を実行する。ステップS116を終えると、検討時間推定部141は、ステップS113に進む。ステップS115において、検討時間推定部141は、全ての内容種別を選択したと判定した場合には(ステップS115:NO)、ステップS56及びS57を実行する。ステップS57を終えると、検討時間推定部141は、ステップS112に進む。ステップS56において、検討時間推定部141は、全てのレース属性値を選択したと判定した場合には(ステップS56:NO)、基本検討時間推定処理を終了させる。
【0148】
図24は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による参照ユーザ時間決定処理の一例を示すフローチャートである。
図24において、
図21と同様の処理については同様の符号が付されている。
図24に示すように、検討時間推定部141は、ステップS91〜S95、S121、S122を実行する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS95で選択したレースID、及び基本検討時間推定処理で選択した内容種別に対応する情報量を、記憶部12から検索する(ステップS141)。次いで、検討時間推定部141は、閲覧時間を情報量で割ることにより、単位閲覧時間を計算する(ステップS142)。
【0149】
次いで、検討時間推定部141は、ステップS98及びS99を実行する。ステップS99を終えると、検討時間推定部141は、ステップS121に進む。ステップS98において、検討時間推定部141は、全てのレースIDを選択したと判定した場合には(ステップS98:NO)、ステップS143に進む。ステップS143において、検討時間推定部141は、単位閲覧時間の平均値を、選択した選択したユーザIDに対応する参照ユーザの参照単位閲覧時間として計算する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS101及びS102を実行する。ステップS102を終えると、検討時間推定部141は、ステップS92に進む。ステップS101において、検討時間推定部141は、全てのユーザIDを選択したと判定した場合には(ステップS101:NO)、参照ユーザ時間決定処理を終了させる。
【0150】
図25は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による表示優先度決定処理の一例を示すフローチャートである。
図25において、
図15と同様の処理については同様の符号が付されている。
図25に示すように、表示優先度決定部142は、ステップS61及びS62を実行する。次いで、検討時間推定部141は、第2基本検討時間推定処理を実行する(ステップS151)。第2基本検討時間推定処理において、検討時間推定部141は、選択したレース情報に対応するレースの基本検討時間を推定する。第2基本検討時間推定処理の詳細は後述する。
【0151】
次いで、表示優先度決定部142は、ステップS64及びS65を実行する。ステップS65を終えると、表示優先度決定部142は、ステップS62に進む。ステップS64において、表示優先度決定部142は、全てのレース情報を選択したと判定した場合には(ステップS64:NO)、ステップS66〜S73を実行する。ステップS73を終えると、表示優先度決定部142は、ステップS69に進む。ステップS69において、表示優先度決定部142は、検討開始期限時刻が検討開始時刻以降であるレース情報がないと判定した場合には(ステップS69:NO)、表示優先度決定処理を終了させる。
【0152】
図26は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による第2基本検討時間推定処理の一例を示すフローチャートである。
図26に示すように、検討時間推定部141は、基本検討時間を0に設定する(ステップS161)。次いで、検討時間推定部141は、全ての内容種別のうち1つを選択する(ステップS162)。次いで、検討時間推定部141は、対象ユーザのユーザID、表示優先度決定処理で選択されたレース属性値、及び選択した内容種別に対応する単位基本検討時間及び閲覧回数を、検討時間DB12hから取得する(ステップS163)。次いで、検討時間推定部141は、表示優先度決定処理で検索したレース情報に含まれるレースID、及び選択した内容種別に対応する情報量を記憶部12から取得する(ステップS164)。次いで、検討時間推定部141は、単位基本検討時間に情報量と閲覧回数とを掛けることにより、内容基本検討時間を計算する(ステップS165)。次いで、検討時間推定部141は、内容基本検討時間を基本検討時間に加算する(ステップS166)。
【0153】
次いで、検討時間推定部141は、全ての内容種別の中にまだ選択していない内容種別があるか否かを判定する(ステップS167)。このとき、検討時間推定部141は、まだ選択していない内容種別があると判定した場合には(ステップS167:YES)、ステップS168に進む。ステップS168において、検討時間推定部141は、まだ選択していない内容種別のうち1つを選択する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS163に進む。一方、検討時間推定部141は、全ての内容種別を選択したと判定した場合には(ステップS167:NO)、第2基本検討時間推定処理を終了させる。
【0154】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、閲覧時間、閲覧回数、及びウェブページの情報量を内容種別ごとに特定する。また、システム制御部14が、内容種別ごとの閲覧時間、閲覧回数及び情報量と、表示優先度が決定されるウェブページの情報量とに基づいて、そのウェブページの検討時間を推定する。従って、表示優先度が決定されるウェブページの情報量に応じて検討時間を適切に推定することができる。
【0155】
[6.第6実施形態]
[6−1.馬券発売代行サーバ1の機能概要]
次に、第6実施形態における機能概要について説明する。本実施形態において、検討時間推定部141は、レースに関する情報のウェブページの閲覧が開始されてから、同じレースの馬券が購入されるまでの経過した時間に基づいて、対象ユーザの基本検討時間を推定する。その理由は、ユーザは、レースに関する情報を見始めてから馬券を購入するまでの間に、投票する競走馬を検討する蓋然性があるからである。検討時間推定部141は、例えば、ウェブページの閲覧開始時刻から馬券の購入時刻までの経過時間を、基本検討時間に決定してもよい。その他の点において、第6実施形態は第1実施形態と同様である。
【0156】
検討時間推定部141は、例えば、対象ユーザの経過時間を用いてもよいし、対象ユーザ以外ユーザの経過時間を用いてもよい。また例えば、検討時間推定部141は、対象ユーザと、対象ユーザ以外ユーザの両方の経過時間を用いてもよい。対象ユーザとは異なるユーザの閲覧時間を用いる場合、検討時間推定部141は、例えば第3実施形態のように、閲覧時間を用いるユーザを、対象ユーザの行動特性と同じ行動特性を有する参照ユーザのみに限定してもよい。
【0157】
検討時間推定部141は、例えば、全てのレースについての経過時間を用いてもよい。また例えば、検討時間推定部141は、第2実施形態のように、表示優先度が決定されるレースに関連するレースについての経過時間のみを用いてもよい。
【0158】
[6−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図27を用いて説明する。
図27は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による基本検討時間推定処理の一例を示すフローチャートである。
図27において、
図7と同様の処理については同様の符号が付されている。
図27に示すように、検討時間推定部141は、ステップS1〜S4を実行する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS4で抽出された各閲覧履歴から閲覧日時を取得する。そして、検討時間推定部141は、取得した閲覧日時のうち最先の閲覧日時を特定する(ステップS171)。次いで、検討時間推定部141は、対象ユーザのユーザID及び選択されたレースIDに対応する購入履歴から購入日時を取得する。そして、検討時間推定部141は、購入日時から閲覧日時を減算して経過時間を計算する。検討時間推定部141は、この経過時間を検討時間に決定する(ステップS172)。次いで、検討時間推定部141は、ステップS6及びS7を実行する。ステップS7を終えると、検討時間推定部141は、ステップS4に進む。ステップS6において、検討時間推定部141は、全てのレースIDを選択したと判定した場合には(ステップS6:NO)、ステップS173に進む。ステップS173において、検討時間推定部141は、全ての検討時間の平均値を、基本検討時間として計算する。次いで、検討時間推定部141は、ステップS9を実行して、基本検討時間推定処理を終了させる。
【0159】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、閲覧履歴と購入履歴とから特定される、レースに関する情報が表示されるウェブページの閲覧開始から投票までの経過時間に基づいて、検討時間を推定する。従って、適切な検討時間を推定することができる。
【0160】
なお、上記各実施形態においては、本発明の情報処理装置が、クライアントサーバシステムにおけるサーバ装置に適用されていた。しかしながら、本発明の情報処理装置が、サーバ装置以外の情報処理装置に適用されてもよい。例えば、本発明の情報処理装置がユーザ端末3等の端末装置に適用されてもよい。そして、例えば、情報処理装置が備える制御部が本発明における各手段として機能することにより、制御部が、基本検討時間の推定及び表示優先度の決定を行い、表示優先度に基づいて、開催情報ページのレースアイコン等の表示を制御してもよい。また、制御部が、ディスプレイ等の表示手段により、開催情報ページ等のウェブページを表示させてもよい。この場合、表示手段は、情報処理装置に備えられていてもよい。或いは、表示手段は、情報処理装置とは別個の装置であってもよい。
【0161】
また、サーバ装置と端末装置が協働して処理を行ってもよい。この場合、本発明における手段のそれぞれが、サーバ装置及び端末装置の何れに備えられてもよい。