特許第5827941号(P5827941)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5827941
(24)【登録日】2015年10月23日
(45)【発行日】2015年12月2日
(54)【発明の名称】レーザー処理装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/268 20060101AFI20151112BHJP
   B23K 26/12 20140101ALI20151112BHJP
【FI】
   H01L21/268 G
   H01L21/268 T
   B23K26/12
【請求項の数】3
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2012-276995(P2012-276995)
(22)【出願日】2012年12月19日
(65)【公開番号】特開2013-131753(P2013-131753A)
(43)【公開日】2013年7月4日
【審査請求日】2012年12月19日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0138701
(32)【優先日】2011年12月20日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510223380
【氏名又は名称】エーピー システムズ インコーポレイテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】513032220
【氏名又は名称】サムスン・ディスプレイ・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG DISPLAY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】パク フン ウク
(72)【発明者】
【氏名】イム キ ソク
(72)【発明者】
【氏名】キム スン ジン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ ドン キュ
【審査官】 桑原 清
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−140230(JP,A)
【文献】 特開2008−294100(JP,A)
【文献】 特開2006−344675(JP,A)
【文献】 特開2005−085881(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/268
B23K 26/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー処理装置であって、
反応チャンバーの内部に設置され、基板が載置されるステージと、
前記ステージに備えられ、前記基板と前記ステージとの間の酸素を前記反応チャンバーの外部に排出する真空部と、
前記ステージに基板が載置されると、前記ステージの中央部から外側方向に順次酸素排出作業が実施されるように前記真空部に作動信号を送信する制御部と
を備え、
前記ステージは、
前記ステージの中央を横切るように配置され、前記ステージを二つの対称な区域に分割する中央部と、
前記中央部に隣接した第1の側部と、
前記第1の側部の外側に隣接した第2の側部と、
前記第2の側部の外側に隣接した第3の側部と、
前記第2の側部を横切るように配置された複数の交差部とを含み、
前記真空部は、前記ステージに備えられた複数の真空ホール部を含み、
前記複数の真空ホール部は、
前記中央部の内部に形成された第1の真空ホール部と、
前記第1の側部の内部に形成された第2の真空ホール部と、
前記第2の側部の内部に形成された第3の真空ホール部と、
前記第3の側部の内部に形成された第4の真空ホール部と、
前記交差部の内部に形成された第5の真空ホール部と、
を含み、
前記制御部は、前記第1の側部と、前記第2の側部及び前記第3の側部の方向に順次酸素の排出作業を実施した後、前記第2の側部を横切る前記複数の交差部から再び酸素排出を行って、前記基板の中央部と側端部との間に残存する酸素を除去することを特徴とするレーザー処理装置。
【請求項2】
前記真空部は、
前記複数の真空ホール部に連結され、前記反応チャンバーの外部に酸素を排出する真空ポンプを含むことを特徴とする、請求項1に記載のレーザー処理装置。
【請求項3】
レーザー処理装置の制御方法であって、
反応チャンバーの内部に設置されたステージに基板が載置されると、前記ステージの中央部から酸素を排出する段階と、
前記中央部からの酸素排出が完了すると、前記中央部に隣接した第1の側部から酸素を排出する段階と、
前記第1の側部からの酸素排出が完了すると、前記第1の側部の外側に隣接した第2の側部から酸素を排出する段階と、
前記第2の側部からの酸素排出が完了すると、前記第2の側部の外側に隣接した第3の側部から酸素を排出する段階と、
前記第3の側部からの酸素排出が完了すると、前記第2の側部を横切る複数の交差部から再び酸素を排出して、前記基板の中央部と側端部との間に残存する酸素を除去する段階とを含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザー処理装置及びその制御方法に関し、特に、基板でレーザー処理が要求される部分のみに選択的にレーザー処理を実施することができ、基板がステージに載置されるときに基板とステージとの間に気体が残存することを防止することができるレーザー処理装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子、フラットパネルディスプレイ(FPD)素子、及び太陽電池素子などを製造するとき、高温で薄膜を蒸着すると、熱化学反応によって反応炉が汚染したり、所望しなかった化合物が生成されるなどの多くの問題が発生する。
【0003】
したがって、低い温度で薄膜を蒸着するためにレーザー励起プラズマ化学気相蒸着などが使用されている。
一方、基板の大型化によって薄膜蒸着後のアニーリング時に均一性を確保しにくいので、多様な代案が提示されており、その一つがレーザーを用いたアニーリング方法である。
【0004】
反応チャンバーには反応ガス流出入口が設けられ、上端には石英窓が設置される。石英窓の上側にはレーザー装置が設置され、レーザー装置から照射されるレーザービームは、石英窓を通過して反応チャンバー内の基板に到逹する。
【0005】
レーザービームは、カーテン形態で基板に対して垂直に又は少し傾いた状態で照射される。
基板がレーザービームの面に対して一側方向に水平に移動することによって、基板の全面にレーザービームの照射が行われる。
【0006】
本発明の背景技術は、特許文献1(2010年12月31日公開、発明の名称:エネルギービームの長さ及び強度調節が可能なレーザー処理装置)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】大韓民国公開特許公報第10−2010−0138509号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一般的なレーザー処理装置は、基板全体にレーザービームを照射してレーザー処理を行うので、基板で処理が要求されない部分にまでレーザービームが照射され、レーザー処理に必要とされる時間を減少させにくいという問題を有する。
【0009】
また、一般的なレーザー処理装置は、基板がステージに載置されるときに基板とステージとの間に残存する気体を除去する別途の装置がないので、大型の基板がステージに載置されると、基板とステージとの間に気体が残存し得る。
【0010】
基板がステージに載置されると、基板とステージとの間に残存する気体は、気泡を発生させるようになり、基板の平坦度を一定しない。さらに、レーザー処理の間に、基板とステージとの間に残存する気体は、レーザービームを焦点範囲から逸脱させ、基板の全体面積に対する熱処理を不均一にするという問題を有する。
【0011】
したがって、これを改善する必要性が要請される。
本発明は、基板でレーザー処理が要求される部分のみに選択的にレーザー処理を実施することができ、基板がステージに載置されるときに基板とステージとの間に気体が残存することを防止することができるレーザー処理装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記のような目的を達成するために、本発明は、反応チャンバーの内部に設置され、基板が載置されるステージと、前記ステージに備えられ、基板と前記ステージとの間の酸素を前記反応チャンバーの外部に排出する真空部と、前記ステージに基板が載置されると、前記ステージの中央部から外側方向に順次酸素排出作業が実施されるように前記真空部に作動信号を送信する制御部とを備えることを特徴とするレーザー処理装置を提供する。
【0013】
また、前記真空部は、前記ステージに備えられる複数の真空ホール部と、前記真空ホール部に連結され、前記反応チャンバーの外部に酸素を排出する真空ポンプとを含むことを特徴とする。
【0014】
また、前記ステージは、前記ステージの中央を横切るように配置され、前記ステージを二つの対称な区域に分割する中央部と、前記中央部に隣接した第1の側部と、前記第1の側部の外側に隣接した第2の側部と、前記第2の側部の外側に隣接した第3の側部と、前記第2の側部を横切るように配置された複数の交差部とを含むことを特徴とする。
【0015】
また、前記真空ホール部は、前記中央部の内部に形成された第1の真空ホール部と、前記第1の側部の内部に形成された第2の真空ホール部と、前記第2の側部の内部に形成された第3の真空ホール部と、前記第3の側部の内部に形成された第4の真空ホール部と、前記交差部の内部に形成された第5の真空ホール部とを含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、反応チャンバーの内部に設置されるステージに基板が載置されると、前記ステージの中央部から酸素を排出する段階と、前記中央部からの酸素排出が完了すると、前記中央部に隣接した第1の側部から酸素を排出する段階と、前記第1の側部からの酸素排出が完了すると、前記第1の側部の外側に隣接した第2の側部から酸素を排出する段階と、前記第2の側部からの酸素排出が完了すると、前記第2の側部の外側に隣接した第3の側部から酸素を排出する段階と、前記第3の側部からの酸素排出が完了すると、前記第2の側部を横切る交差部から酸素を排出する段階とを含むことを特徴とするレーザー処理装置の制御方法を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るレーザー処理装置及びその制御方法は、基板でレーザー処理が要求される部分のみにレーザービームを照射できるので、レーザービームを照射する作業時間が短縮され、レーザー処理に必要とされる時間及び費用を節減することができるという利点を有する。
【0018】
また、本発明に係るレーザー処理装置及びその制御方法は、基板とステージとの間の空間において、中央部から外側方向に順次真空が形成されるので、基板とステージとの間に気体が残存することを防止し、大型基板をレーザー処理する際の基板とステージとの間での気泡発生を効果的に防止することができるという利点を有する。
【0019】
これによって、大型基板の全体面積に対する平坦度を一定にし、光源であるレーザービームの焦点範囲内での照射が可能になり、大型基板の全体面積に対する熱処理が均一に行われるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置を示した斜視図である。
図2】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の反応チャンバー及びマーキング部を示した構成図である。
図3】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置によって基準点が生成された基板の平面図である。
図4】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置のマーキング部を示した斜視図である。
図5】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の除去部を示した斜視図である。
図6】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の遮断部を示した斜視図である。
図7】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置のレーザー検査状態を示した斜視図である。
図8】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の遮断部の作動状態を示した斜視図である。
図9】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置のステージを示した平面図である。
図10】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置を示したブロック図である。
図11】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の制御方法を示したフローチャートである。
図12】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の酸素排出方法を示したフローチャートである。
図13】本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の振動感知方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付の各図面を参照して本発明に係るレーザー処理装置及びその制御方法の一実施例を説明する。
このような過程で図面に示した各線の太さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便宜上誇張して図示する場合がある。
【0022】
また、後述する各用語は、本発明での機能を考慮して定義された用語であって、これは、使用者及び運用者の意図又は慣例によって変わり得る。
したがって、これら用語は、本明細書全般にわたる内容に基づいて定義しなければならない。
【0023】
図1は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置を示した斜視図で、図2は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の反応チャンバー及びマーキング部を示した構成図で、図3は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置によって基準点が生成された基板の平面図である。
【0024】
また、図4は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置のマーキング部を示した斜視図で、図5は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の除去部を示した斜視図である。
【0025】
図1図5を参照すると、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置は、基板100が載置されるステージ12を備える反応チャンバー10と、反応チャンバー10に備えられ、基板100に基準点102を形成するマーキング部20と、基板100の位置又は基準点102の位置を感知するセンシング部26と、基板100が載置されるステージ12を移動させる駆動部14と、レーザービームを照射するレーザー発生部50と、レーザー発生部50から照射されるレーザービームを反応チャンバー10の内部に伝達する光学部70と、レーザー発生部50から照射されるレーザービームを遮断する遮断部51と、ステージ12に備えられ、基板100とステージ12との間の酸素を反応チャンバー10の外部に排出する真空部30と、反応チャンバー10、レーザー発生部50、光学部70又はステージ12の振動を感知する振動感知部80と、センシング部26から送信される位置信号によってマーキング部20又は駆動部14に作動信号を送信し、ステージ12に基板100が載置されると、ステージ12の中央部12aから外側方向に順次酸素排出作業が実施されるように真空部30に作動信号を送信し、振動感知部80から送信される振動信号によって遮断部51を動作させるか否かを判定する制御部90とを含む。
【0026】
反応チャンバー10の内部に基板100が収納されると、センシング部26の作動によって基板100の位置が感知され、制御部90に位置信号を送信するようになり、制御部90から送信される作動信号によって駆動部14が駆動し、基板100内部の目標位置がマーキング部20に対向するように基板100が移動する。
【0027】
基板100内部の目標位置がマーキング部20に対向するように移動すると、マーキング部20の作動によって基板100内部の目標位置に基準点102が形成される。
基準点102が形成された後、センシング部26から送信される位置信号に基づいて判定された基準点102からレーザー処理が実施される処理位置106までの距離及び方向を計算することにより、処理位置106が判定される。
【0028】
基板100の処理位置106が反応チャンバー10の内部に照射されるレーザービームと対向するように駆動部14が作動し、基板100を移動させる。
その後、レーザー発生部50からレーザービームが供給されると、光学部70に沿って反射されながら反応チャンバー10側にレーザービームが供給され、反応チャンバー10の上面に設置される石英窓を通してレーザービームが反応チャンバー10の内部に供給される。
【0029】
このとき、反応チャンバー10の内部に設置されるステージ12の上面に基板100が載置されるので、反応チャンバー10の内部に供給されるレーザービームによって基板100の処理位置106にレーザー処理が行われる。
【0030】
マーキング部20は、反応チャンバー10の内部に設置され、基板100にレーザービームを照射する処理部22と、処理部22によって基準点102が形成されるときに発生する異物を吸入して反応チャンバー10の外部に排出する除去部24とを含む。
【0031】
処理部22が反応チャンバー10の内部に設置されるので、基板100に基準点102を形成する作業は別途に実施されず、反応チャンバー10の内部に基板100を収納した後、レーザー処理が実施される前に、基準点102を形成することが可能である。
【0032】
基準点102が形成される間、処理部22から供給されるレーザービームが基板100に照射され、基板100で発生する異物は、除去部24によって吸入されて反応チャンバー10の外部に排出される。
【0033】
除去部24は、処理部22を取り囲むように「C」字状の曲線をなす曲線部24aと、曲線部24aに形成され、異物を吸入できるようにする真空ホール24bとを含む。
曲線部24aは平面が「C」字状に形成され、除去部24をなすブロックの下端部に形成され、処理部22でレーザービームが照射される部位を取り囲むように配置される。
【0034】
曲線部24aの内壁に多数の真空ホール24bが形成され、真空ホール24bは真空ポンプに連結されるので、処理部22から照射されるレーザービームが曲線部24aを経て基板100に照射され、基準点102を形成する。
【0035】
このとき、基板100から発生する異物は、真空ホール24bを介して吸入された後、除去部24の内部に形成される流路に沿って反応チャンバー10の外部に排出される。
真空ホール24bから反応チャンバー10の外側に延在する流路及び処理部22は、本発明の技術構成を認知した当業者が容易に実施できるものであるので、これについての具体的な図面や説明は省略する。
【0036】
センシング部26は、基板100のコーナー位置を感知する第1のセンサー26aと、基準点102の位置を感知する第2のセンサー26bと、反応チャンバー10の内部に照射されるレーザービームの位置を感知する第3のセンサー26cとを含む。
【0037】
基板100が反応チャンバー10の内部に収納されてステージ12の上面に載置されると、多数の第1のセンサー26aが基板100のコーナーを感知して位置信号を送信するので、制御部90で基板100の位置を判定するようになる。
【0038】
基板100の位置が設定位置から離隔すると、制御部90から送信される駆動信号によって駆動部14が駆動され、基板100の位置を移動させる。
したがって、基板100内部の目標位置がマーキング部20に対向するように基板100が設定位置に配置され、処理部22からレーザービームが目標位置に照射されることによって基準点102を形成する。
【0039】
基準点102の形成が完了すると、第2のセンサー26bによって基準点102の位置が感知されることによって位置信号が制御部90に送信され、制御部90が、基準点102に基づいて処理位置106を計算する。
【0040】
第3のセンサー26cは、光学部70を通して反応チャンバー10の内部に照射されるレーザービームの位置を感知するので、レーザー処理が開始される初期にレーザービームが照射される位置と、基板100の処理位置106とが対向するようにレーザービームの位置が制御される。
【0041】
図6は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の遮断部を示した斜視図で、図7は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置のレーザー検査状態を示した斜視図で、図8は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の遮断部の作動状態を示した斜視図である。
【0042】
また、図9は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置のステージを示した平面図で、図10は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置を示したブロック図である。
図1図6図10を参照すると、真空部30は、ステージ12に備えられる複数の真空ホール部32と、真空ホール部32に連結され、反応チャンバー10の外部に酸素を排出する真空ポンプ34とを含む。
【0043】
センシング部26によって基板100の位置が感知され、駆動部14によって、基板100の目標位置がマーキング部20に対向するように配置された後で真空ポンプ34が作動し、基板100とステージ12との間の空間に残存する酸素が真空ホール部32を介して吸入されて反応チャンバー10の外部に排出される。
【0044】
したがって、基板100とステージ12との間に酸素が残存することを防止することができ、レーザー処理の間に基板100上に異物が発生することを防止できるようになる。
ステージ12は、ステージ12の中央を横切るように配置され、ステージ12を二つの対称な区域に分割する中央部12aと、中央部12aに隣接した第1の側部12bと、第1の側部12bの外側に隣接した第2の側部12cと、第2の側部12cの外側に隣接した第3の側部12dと、第2の側部12cを横切るように配置される複数の交差部12eとを含む。
【0045】
基板100とステージ12との間で酸素を排出するときは、基板100の中央部12aに酸素が残存することを防止するために、基板100の中央部12aから酸素を排出し始め、外側方向に順次排出作業が実施される。
【0046】
したがって、ステージ12の上面を前記のように中央部12a、第1の側部12b、第2の側部12c、第3の側部12d及び交差部12eに分割し、それぞれの区域から反応チャンバー10の外側に延在する排気ラインを設置する。
【0047】
真空ホール部32は、中央部12aの内部に形成される第1の真空ホール部32aと、第1の側部12bの内部に形成される第2の真空ホール部32bと、第2の側部12cの内部に形成される第3の真空ホール部32cと、第3の側部12dの内部に形成される第4の真空ホール部32dと、交差部12eの内部に形成される第5の真空ホール部32eとを含む。
【0048】
基板100内部の目標位置がマーキング部20に対向するように基板100が正確な位置に載置されると、ステージ12の中央部12aに形成される第1の真空ホール部32aに連結される第1の真空ポンプ34aが駆動し、基板100の中央部12aから酸素が排出される。
【0049】
その後、第2の真空ポンプ34b、第3の真空ポンプ34c、第4の真空ポンプ34d及び第5の真空ポンプ34eが順次駆動し、第1の側部12b、第2の側部12c、第3の側部12d及び交差部12eから順次酸素が排出され、基板100とステージ12との間に酸素が残存することを防止するようになる。
【0050】
交差部12eは、第2の側部12cを横切るように形成される区域であって、多数の交差部12eが一定の間隔で配置される。
大型の基板100がステージ12に載置されるときは、中央部12aから外側方向に順次酸素排出を行う場合でも中央部12aと第3の側部12dとの間に酸素が残存し得る。
【0051】
したがって、中央部12aから側方向に順次酸素排出を行った後、第2の側部12cを横切る交差部12eから再び酸素排出を行い、大型の基板100とステージ12との間に酸素が残存することを効果的に防止できるようになる。
【0052】
遮断部51は、レーザー発生部50の排出口に設置され、レーザービームが通過する流入口52a及び吐出口52bを備えるケース52と、流入口52aと吐出口52bとの間に設置され、レーザービームを反射させることによって、レーザービームが吐出口52bを介して照射されることを防止する第1の遮断部54と、第1の遮断部54によって反射されるレーザービームの強度を測定するパワーメーター58とを含む。
【0053】
基板100がステージ12に載置された後、レーザー発生部50からレーザービームが照射されると、レーザービームは、流入口52aを介してケース52の内部に導入された後、吐出口52bを経て光学部70側に照射される。
【0054】
光学部70の内部に照射されるレーザービームは、多数のレンズを通過した後、反応チャンバー10側に屈折又は反射され、ステージ12に載置された基板100に照射される。
【0055】
本実施例は、遮断部51によってレーザービームが選択的に遮断されるので、レーザー発生部50の駆動中に反応チャンバー10の内部に照射されるレーザービームを選択的に遮断できるようになる。
【0056】
したがって、基板100のレーザー処理が要求される処理位置106と処理位置106との間に間隔が連続的に配置されるようにレーザー処理を実施することが可能である。
ステージ12に基板100が載置された状態でレーザービームが反応チャンバー10の内部に照射されると、レーザービームが基板100に照射されながらレーザー処理が行われ、駆動部14によってステージ12が一側方に移動すると、レーザービームが基板100をスキャンしながら広い面積にレーザー処理を行うようになる。
【0057】
本実施例は、遮断部51によってレーザービームが選択的に反応チャンバー10の内部に照射されるので、駆動部14によってステージ12が移動するときに、レーザービームが一定の時間間隔で反応チャンバー10の内部に照射されると、多数の処理位置106が一定の間隔で配置されるように基板100がレーザー処理される。
【0058】
第1の遮断部54は、流入口52aと吐出口52bとの間に設置される第1の反射板54aと、第1の反射板54aを支持し、ケース52に回転可能に設置される第1の回転軸54bと、第1の回転軸54bに動力を提供する第1のモーター54cとを含む。
【0059】
第1の回転軸54bが第1の反射板54aの一側端部に連結されるので、第1のモーター54cによって第1の回転軸54bが回転すると、第1の反射板54aが回転軸を中心に回転しながら流入口52aと吐出口52bとの間の空間を通過するようになる。
【0060】
第1の反射板54aが流入口52aと吐出口52bとの間に配置されるときは、流入口52aを介してケース52の内部に流入するレーザービームが第1の反射板54aによって反射され、吐出口52bに沿ってケース52の外部に排出されずにパワーメーター58側に向かうようになる。
【0061】
したがって、反応チャンバー10の内部に照射されるレーザービームは、一定の時間間隔で照射され、基板100の処理位置106の間に間隔104を形成するレーザー処理を行う。
【0062】
第1の反射板54aによって反射されるレーザービームがパワーメーター58に照射されるので、レーザー発生部50から照射されるレーザービームのパワーを測定できるようになる。
【0063】
また、本実施例の遮断部51は、第1の遮断部54によって反射されるレーザービームを反射させる第2の遮断部56と、第2の遮断部56から反射されるレーザービームを相殺させるビームダンプ59とをさらに含む。
【0064】
第1の反射板54aから反射されるレーザービームが、パワーメーター58側に向けられずに、第2の遮断部56の動作によってビームダンプ59側に反射されるので、ビームダンプ59でレーザービームが相殺される。
【0065】
パワーメーター58によってレーザービームの強度を測定する作業は、周期的に行われるか、または特定の条件によって試験が実施されるときに行われる。
したがって、本実施例のように基板100が、不連続的な処理位置106においてレーザー処理されるときは、第1の遮断部54及び第2の遮断部56を同時に作動させ、流入口52aを介してケース52に導入されるレーザービームを第1の遮断部54及び第2の遮断部56によってビームダンプ59側に反射させて相殺させる。
【0066】
第2の遮断部56は、第1の反射板54aとパワーメーター58との間に設置される第2の反射板56aと、第2の反射板56aを支持し、ケース52に回転可能に設置される第2の回転軸56bと、第2の回転軸56bに動力を提供する第2のモーター56cとを含む。
【0067】
第2のモーター56cに電源が印加されて第2の回転軸56bが回転すると、第2の反射板56aが第1の反射板54aとパワーメーター58との間に配置されるので、第1の反射板54aによってパワーメーター58側に反射されるレーザービームが第2の反射板56aによってビームダンプ59側に反射される。
【0068】
第1のモーター54cとしては、第2のモーター56cに比べて大きな回転速度で回転する大容量のモーターを使用し、これは、第1の反射板54aの回転速度が大きいほど、基板100の処理位置106の間の間隔を狭くすることができ、非常時にレーザービームを迅速に遮断できるようにするためである。
【0069】
振動感知部80は、反応チャンバー10に設置される第1の振動感知センサー82と、レーザー発生部50に設置される第2の振動感知センサー84と、光学部70に設置される第3の振動感知センサー86と、ステージ12に設置される第4の振動感知センサー88とを含む。
【0070】
レーザー処理が実施される間に第1の振動感知センサー82によって反応チャンバー10に発生する振動を測定し、第2の振動感知センサー84によってレーザー発生部50に発生する振動を測定し、第3の振動感知センサー86によって光学部70に発生する振動を測定し、第4の振動感知センサー88によってステージ12に発生する振動を測定する。
【0071】
第1の振動感知センサー82〜第3の振動感知センサー86で発生する振動の大きさが設定値以上であると、制御部90で異常と判定し、第1のモーター54cに駆動信号を送信するので、第1の回転軸54bが回転しながら第1の反射板54aがレーザービームをパワーメーター58側に反射させるようになる。
【0072】
したがって、光学部70に沿って反応チャンバー10の内部に照射されていたレーザービームが遮断され、レーザー処理が中断される。
第4の振動感知センサー88で測定される振動が設定値以上であるときは、制御部90で異常と判定してステージ12に制御信号を送信し、ステージ12に発生する振動を相殺させる。
【0073】
本実施例のステージ12は、気体が充填されてステージ12を支持するエアステージ12であって、これは、本発明の技術構成を認知した当業者が容易に実施できるものであるので、エアステージ12についての具体的な図面や説明は省略する。
【0074】
本実施例の光学部70は、レーザー発生部50の遮断部51に隣接して設置される本体74と、本体74を支持する支持台72と、本体74から反応チャンバー10の石英窓側に延在する通路部76と、通路部76の端部に光学レンズが設置されて構成される供給部78とを含む。
【0075】
光学部70に設置される第3の振動感知センサー86は、本体74に設置することができ、通路部76の内部に設置される複数のレンズに設置することができ、供給部78の内部に設置される光学レンズに設置することができる。
【0076】
これは、本発明の技術構成を認知した当業者が容易に変更して実施できるものであるので、他の実施例についての具体的な図面や説明は省略する。
図中、参照符号22aは、処理部22からレーザービームが照射される吐出ホール部22aである。
【0077】
以下では、前記のように構成された本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の制御方法を説明する。
図11は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の制御方法を示したフローチャートで、図12は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の酸素排出方法を示したフローチャートで、図13は、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の振動感知方法を示したフローチャートである。
【0078】
図1図13を参照すると、本発明の一実施例に係るレーザー処理装置の制御方法は、反応チャンバー10の内部に載置される基板100の位置を感知する段階(S10)と、基板100内部の目標位置にマーキング部20が対向するように基板100を移動させる段階(S20)と、マーキング部20を駆動させ、基板100に基準点102を形成する段階(S30)と、基板100とステージ12との間の酸素を除去する段階(S40)と、処理が開始されてから最初に行われるレーザー処理であるかどうかを判定する段階(S50)と、基準点102を基準にしてレーザー処理が行われる処理位置106を計算して保存する段階(S60)と、反応チャンバー10の外部から反応チャンバー10の内部にレーザービームを照射し、制御部90に保存された処理位置106に対応する基板100に対してレーザー処理を行う段階(S70)と、レーザー処理が行われた基板100の個数が設定値に到達したかどうかを判定する段階(S80)とを含む。
【0079】
基板100が反応チャンバー10の内部に供給されてステージ12に載置されると、第1のセンサー26aによって基板100のコーナーが感知され、第1のセンサー26aから送信される位置信号に基づいて制御部90で基板100の位置を設定位置と比較するようになる。
【0080】
基板100の位置が設定位置と離隔する場合は、制御部90から送信される駆動信号によって駆動部14が駆動され、基板100が設定位置に配置されるようにする。
ここで、「設定位置」とは、基板100内の目標位置がマーキング部20に対向するように配置される位置を意味する。
【0081】
基板100が設定位置に配置された後、処理部22からレーザービームが照射され、基板100に基準点102を形成すると、反応チャンバーに繰り返して提供される各基板100上の常に同一の位置に基準点102が形成されるようになる。
【0082】
基準点102が形成された後は、第2のセンサー26bで基準点102の位置を感知して制御部90に位置信号を送信し、第3のセンサー26cでレーザービームが照射される位置を感知して制御部90に位置信号を送信する。
【0083】
第2のセンサー26b及び第3のセンサー26cから送信される位置信号に基づいて、制御部90では、基準点102からレーザー処理が行われる処理位置106を計算する。
前記のようなセンシング部26の動作によって、レーザー処理が繰り返され、多数の基板100が連続的に供給される場合にも、同一の処理位置106にレーザー処理を行えるようになる。
【0084】
処理が開始されてから最初に行われるレーザー処理であるかどうかを判定する段階(S50)において、処理が開始されてから最初に行われる処理でないと判定された場合は、反応チャンバー10の外部から反応チャンバー10の内部にレーザービームを照射し、制御部90に保存された処理位置106にレーザー処理を行う段階(S70)が実施される。
【0085】
多数の基板100にレーザー処理を行う量産工程においては、複数の基板100の各々の、最初にレーザー処理が実施されるときに制御部90に保存された処理位置106と同一の部分に対して連続してレーザー処理が行なわれる。
【0086】
したがって、2番目に行われるレーザー処理からは、基準点102から処理位置106を計算する段階(S60)を省略した状態で実施されるので、レーザー処理に必要とされる時間を減少できるようになる。
【0087】
前記のようなレーザー処理では、第1のモーター54cによって回転する第1の反射板54aによってレーザービームが選択的に反応チャンバー10に供給されるので、多数の処理位置106が一定の間隔で連続的に配置されるようにレーザー処理を実施することが可能である。
【0088】
したがって、レーザー処理以後に実施される処理では、基準点102に基づいて処理位置106を判定し、レーザー処理が行われた処理位置106のみに次の処理を実施できるようになる。
【0089】
前記のように製品として使用されない基板100にはレーザー処理又は次の処理が実施されず、そのような処理は、処理位置106のみに実施されるので、製品生産に要する時間及び費用を節減できる。
【0090】
レーザー処理が繰り返され、レーザー処理が行われた基板100の数が設定値に到達すると、レーザー処理が終了する。
レーザー処理が行われた基板100の数が設置値に到達するかどうかを判定する段階(S80)において、処理された基板100の数が設定値に到達していないと判定された場合は、反応チャンバー10からレーザー処理が行われた基板100を排出し、新しい基板100を供給する段階(S90)が実施され、その後、基板100の位置を感知する段階(S10)が実施される。
【0091】
基板100とステージ12との間に残存する酸素を除去する段階(S40)は、反応チャンバー10の内部に設置されるステージ12に基板100が載置されると、ステージ12の中央部12aから酸素を排出する段階(S41)と、中央部12aからの酸素排出が完了すると、中央部12aに隣接した第1の側部12bから酸素を排出する段階(S42)と、第1の側部12bからの酸素排出が完了すると、第1の側部12bの外側に隣接した第2の側部12cから酸素を排出する段階(S44)と、第2の側部12cからの酸素排出が完了すると、第2の側部12cの外側に隣接した第3の側部12dから酸素を排出する段階(S46)と、第3の側部12dからの酸素排出が完了すると、第2の側部12cを横切る交差部12eから酸素を排出する段階(S48)とを含む。
【0092】
基板100内部の目標位置がマーキング部20に対向するように基板100が移動した後は、最初に基板100の中央部12aからの酸素排出が行われ、第1の側部12b、第2の側部12c及び第3の側部12d方向に酸素排出が順次行われる。
【0093】
その後、第2の側部12cを横切る交差部12eから再び酸素排出が行われるので、基板100とステージ12との間に酸素が残存することを効果的に防止できるようになる。
特に、大型の基板100がステージ12に載置される場合は、基板100の中央部12aと側端部との間に酸素が残存しやすい。
【0094】
本実施例は、中央部12aから外側方向に順次酸素排出を行った後、第2の側部12cを横切る交差部12eから再び酸素排出を行うので、大型基板100とステージ12との間に酸素が残存することをより効果的に防止できるようになる。
【0095】
レーザー処理装置の制御方法のうちレーザー処理を行う段階(S70)では、反応チャンバー10、レーザー発生部50、光学部70及びステージ12で発生する振動を感知する段階が実施される。
【0096】
本実施例に係るレーザー処理装置で振動を感知するためのレーザー処理装置の制御方法は、基板100が載置されるステージ12を備える反応チャンバー10の振動が設定値未満であるかどうかを判定する段階(S110)と、反応チャンバー10の振動が設定値未満であると、反応チャンバー10の内部に照射されるレーザービームを提供するレーザー発生部50の振動が設定値未満であるかどうかを判定する段階(S120)と、レーザー発生部50の振動が設定値未満であると、レーザー発生部50から照射されるレーザービームを反応チャンバー10の内部に案内する光学部70の振動が設定値未満であるかどうかを判定する段階(S130)と、光学部70の振動が設定値未満であると、ステージ12の振動が設定値未満であるかどうかを判定する段階(S140)とを含む。
【0097】
レーザー処理段階(S70)が実施されると、第1の振動感知センサー82によって反応チャンバー10の振動を測定し、第2の振動感知センサー84によってレーザー発生部50の振動を測定し、第3の振動感知センサー86によって光学部70の振動を測定し、第4の振動感知センサー88によってステージ12の振動を感知する。
【0098】
反応チャンバー10の振動を測定する段階(S110)で反応チャンバー10の振動が設定値以上であると判定されると、遮断部51の動作によってレーザービームが遮断される段階(S150)が実施される。
【0099】
レーザー発生部50の振動を測定する段階(S120)でレーザー発生部50の振動が設定値以上であると判定されると、遮断部51の動作によってレーザービームが遮断される段階(S150)が実施される。
【0100】
光学部70の振動を測定する段階(S130)で光学部70の振動が設定値以上であると判定されると、遮断部51の動作によってレーザービームが遮断される段階(S150)が実施される。
【0101】
前記のように反応チャンバー10、レーザー発生部50又は光学部70のうちいずれか一つで測定される振動が設定値以上であると、制御部90で第1のモーター54cに作動信号を送信する。
【0102】
したがって、第1のモーター54cが駆動されて第1の回転軸54b及び第1の反射板54aを回転させるので、流入口52aを介してケース52の内部に流入するレーザービームは、吐出口52bを介して反応チャンバー10に供給されずに遮断される。
【0103】
ステージ12の振動を測定する段階(S140)でステージ12の振動が設定値以上であると判定されると、ステージ12を制御し、振動を相殺させる段階(S160)が実施される。
【0104】
本実施例のステージ12は、空気圧によって支持されるエアステージ12であるので、ステージ12の振動が設定値以上であると、空圧を低下させ、ステージ12に伝達される振動が空気圧を用いた支持部によって相殺されるようにする。
【0105】
これによって、基板でレーザー処理が要求される部分のみに選択的にレーザー処理を実施することができ、レーザー処理のための基板の位置合わせ作業を簡素化することができるレーザー処理装置及びその制御方法を提供できるようになる。
【0106】
本発明は、図面に示した一実施例を参考にして説明したが、これは例示的なものに過ぎなく、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であることを理解するだろう。
【0107】
また、レーザー処理装置及びその制御方法を例に挙げて説明したが、これは例示的なものに過ぎず、レーザー処理装置及びその制御方法でない他の製品にも本発明の処理装置及びその制御方法を使用することができる。
【0108】
したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、下記の特許請求の範囲によって定めなければならない。
【符号の説明】
【0109】
10:反応チャンバー、12:ステージ、12a:中央部、12b:第1の側部、12c:第2の側部、12d:第3の側部、12e:交差部、14:駆動部、20:マーキング部、22:処理部、22a:吐出ホール部、24:除去部、24a:曲線部、24b:真空ホール部、26:センシング部、26a:第1のセンサー、26b:第2のセンサー、26c:第3のセンサー、30:真空部、32:真空ホール部、32a:第1の真空ホール部、32b:第2の真空ホール部、32c:第3の真空ホール部、32d:第4の真空ホール部、32e:第5の真空ホール部、34:真空ポンプ、34a:第1の真空ポンプ、34b:第2の真空ポンプ、34c:第3の真空ポンプ、34d:第4の真空ポンプ、34e:第5の真空ポンプ、50:レーザー発生部、51:遮断部、52:ケース、52a:流入口、52b:吐出口、54:第1の遮断部、54a:第1の反射板、54b:第1の回転軸、54c:第1のモーター、56:第2の遮断部、56a:第2の反射板、56b:第2の回転軸、56c:第2のモーター、58:パワーメーター、59:ビームダンプ、70:光学部、72:支持台、74:本体、76:通路部、78:供給部、80:振動感知部、82:第1の振動感知センサー、84:第2の振動感知センサー、86:第3の振動感知センサー、88:第4の振動感知センサー、90:制御部、100:基板、102:基準点、104:間隔、106:処理位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13