特許第5829020号(P5829020)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5829020
(24)【登録日】2015年10月30日
(45)【発行日】2015年12月9日
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム装置、ゲームプログラム、および、ゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/5258 20140101AFI20151119BHJP
   A63F 13/525 20140101ALI20151119BHJP
   A63F 13/211 20140101ALI20151119BHJP
   A63F 13/428 20140101ALI20151119BHJP
【FI】
   A63F13/5258
   A63F13/525
   A63F13/211
   A63F13/428
【請求項の数】44
【全頁数】53
(21)【出願番号】特願2010-286209(P2010-286209)
(22)【出願日】2010年12月22日
(65)【公開番号】特開2012-130562(P2012-130562A)
(43)【公開日】2012年7月12日
【審査請求日】2013年11月14日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
【住所又は居所】京都府京都市南区上鳥羽鉾立町11番地1
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【弁理士】
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 惇
【住所又は居所】京都府京都市南区上鳥羽鉾立町11番地1 任天堂株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】太田 敬三
【住所又は居所】京都府京都市南区上鳥羽鉾立町11番地1 任天堂株式会社内
【審査官】 鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−545510(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0096657(US,A1)
【文献】 特開2008−015679(JP,A)
【文献】 特開2007−054520(JP,A)
【文献】 特開2001−046743(JP,A)
【文献】 特開2006−174930(JP,A)
【文献】 特開2010−142305(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00−98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の操作装置と、当該第1の操作装置に対する操作に基づいてゲーム処理を実行するゲーム処理部とを含むゲームシステムであって、
前記第1の操作装置は、
方向入力部と、
前記第1の操作装置の姿勢を算出するための物理量を取得するセンサ部と、
ゲーム画像を表示する表示部とを備え、
前記ゲーム処理部は、
前記センサ部によって取得された物理量に基づいて前記第1の操作装置の姿勢を算出する姿勢算出部と、
前記第1の操作装置の姿勢に基づいて仮想空間内における仮想カメラの姿勢を制御するカメラ姿勢制御部と、
前記方向入力部に対する入力に基づいて前記仮想カメラの位置を制御するカメラ位置制御部と、
前記表示部に表示すべき前記ゲーム画像を前記仮想カメラの位置および姿勢に基づいて生成する画像生成部とを含み、
前記ゲーム処理部は、前記仮想空間内における所定のオブジェクトの位置を前記方向入力部に対する入力に基づいて制御するオブジェクト制御部をさらに備え、
前記カメラ位置制御部は、前記所定のオブジェクトが前記仮想カメラの視野範囲内に含まれるように前記仮想カメラの位置を制御する、ゲームシステム。
【請求項2】
前記オブジェクト制御部は、前記方向入力部に対する入力に基づいて前記所定のオブジェクトの姿勢を制御し、
前記カメラ姿勢制御部は、少なくとも所定方向に関して前記オブジェクト制御部によって前記所定のオブジェクトの姿勢が変化した場合、当該所定方向に関して前記所定のオブジェクトの姿勢と前記仮想カメラの姿勢とが一致するように前記仮想カメラの姿勢を変化させる、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記オブジェクト制御部は、所定方向に関して前記第1の操作装置の姿勢の変化に応じて前記仮想カメラの姿勢が変化した場合、当該所定方向に関して前記所定のオブジェクトの姿勢と前記仮想カメラの姿勢とが一致するように前記オブジェクトの姿勢を変化させる、請求項1または請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記オブジェクト制御部は、少なくとも所定の速度以上で前記所定方向に関して前記第1の操作装置の姿勢の変化に応じて前記仮想カメラの姿勢が変化した場合、前記オブジェクトの姿勢を前記仮想カメラに追従して変化させることで前記オブジェクトの姿勢を前記仮想カメラの姿勢と一致させる、請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記オブジェクト制御部は、前記第1の操作装置が備える第1の方向入力部に対する第1の方向入力に応じて、前記仮想カメラの視線方向の成分を有する所定の第1の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御するとともに、前記第1の操作装置が備える第2の方向入力部に対する第2の方向入力に応じて、前記第1の移動方向に垂直な方向でかつ前記表示部の画面の上下方向に対応する第2の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記オブジェクト制御部は、前記第1および第2の方向入力部のうちの一方の方向入力部に対する第3の方向入力に応じて、前記第1および第2の移動方向に垂直な第3の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御する、請求項5に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記オブジェクト制御部は、前記第1および第2の方向入力部のうちの他方の方向入力部に対する第4の方向入力に応じて前記オブジェクトの姿勢を制御する、請求項6に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記方向入力部は、少なくとも上下左右の方向を入力可能であり、
前記第1の方向入力および第2の方向入力は、上下方向の入力であって、
前記第3の方向入力および第4の方向入力は、左右方向の入力である、請求項6または請求項7に記載のゲームシステム。
【請求項9】
前記第1の操作装置は、押圧可能なキー操作部をさらに備え、
前記オブジェクト制御部は、前記キー操作部に対するキー操作に応じて前記所定のオブジェクトに所定の動作を行わせる、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項10】
前記第1の操作装置は、前記表示部の画面上に設けられるタッチパネルをさらに備え、
前記オブジェクト制御部は、前記タッチパネルに対する操作に応じて前記所定のオブジェクトに所定の動作を行わせる、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項11】
前記方向入力部は、前記表示部の左右に設けられる第1の方向入力部と第2の方向入力部とを含み、
各前記方向入力部は、2次元の任意の方向に移動可能な操作部材を移動させることによる入力操作が可能である、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項12】
前記センサ部は慣性センサを含む、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項13】
前記ゲーム処理部は、前記表示部の画面上の位置を特定する所定の操作に応じて、当該位置に対応する前記仮想空間内の位置に向かって射撃を行う処理を実行する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項14】
前記ゲームシステムは、
前記ゲーム処理部を備え、前記表示部とは異なる所定の表示装置にゲーム画像を出力するゲーム装置と、
前記第1の操作装置とは異なる、1以上の第2の操作装置とを含み、
前記ゲーム処理部は、前記第1の操作装置に対する操作と前記第2の操作装置に対する操作とに基づいてゲーム処理を実行し、
前記画像生成部は、前記表示部に表示するためのゲーム画像、および、前記所定の表示装置に表示するためのゲーム画像をそれぞれ生成する、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項15】
前記ゲーム処理部は、前記方向入力部に対する入力に基づいて前記仮想空間における3次元の各方向への移動動作が制御される第1のオブジェクトに、前記第1の操作装置に対する操作に基づいて射撃動作を行わせるとともに、前記仮想空間における所定面上を移動可能な第2のオブジェクトに、前記第2の操作装置に対する操作に基づいて移動動作および射撃動作を行わせる、請求項14に記載のゲームシステム。
【請求項16】
前記ゲームシステムは、前記ゲーム処理部を備えるゲーム装置を含み、
前記ゲーム装置は、前記ゲーム画像を圧縮して無線送信する画像送信部を備え、
前記第1の操作装置は、前記画像送信部によって送信されてくる圧縮されたゲーム画像を受信して伸張する画像受信部を備え、
前記表示部は、前記画像受信部によって伸張されたゲーム画像を表示する、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項17】
前記第1の操作装置は、前記ゲーム処理部を含む携帯型ゲーム装置である、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項18】
第1の操作装置に対する操作に基づいてゲーム処理を実行する1以上のゲーム装置によって実行されるゲーム処理方法であって、
前記第1の操作装置は、
方向入力部と、
前記第1の操作装置の姿勢を算出するための物理量を取得するセンサ部と、
ゲーム画像を表示する表示部とを備え、
前記センサ部によって取得された物理量に基づいて前記第1の操作装置の姿勢を算出する姿勢算出ステップと、
前記第1の操作装置の姿勢に基づいて仮想空間内における仮想カメラの姿勢を制御するカメラ姿勢制御ステップと、
前記方向入力部に対する入力に基づいて前記仮想カメラの位置を制御するカメラ位置制御ステップと、
前記表示部に表示すべき前記ゲーム画像を前記仮想カメラの位置および姿勢に基づいて生成する第1画像生成ステップとを含み、
前記仮想空間内における所定のオブジェクトの位置を前記方向入力部に対する入力に基づいて制御するオブジェクト制御ステップをさらに含み、
前記カメラ位置制御ステップにおいて前記ゲーム装置は、前記所定のオブジェクトが前記仮想カメラの視野範囲内に含まれるように前記仮想カメラの位置を制御する、ゲーム処理方法。
【請求項19】
前記オブジェクト制御ステップにおいて前記ゲーム装置は、前記方向入力部に対する入力に基づいて前記所定のオブジェクトの姿勢を制御し、
前記カメラ姿勢制御ステップにおいて前記ゲーム装置は、少なくとも所定方向に関して前記オブジェクト制御ステップによって前記所定のオブジェクトの姿勢が変化した場合、当該所定方向に関して前記所定のオブジェクトの姿勢と前記仮想カメラの姿勢とが一致するように前記仮想カメラの姿勢を変化させる、請求項18に記載のゲーム処理方法。
【請求項20】
前記オブジェクト制御ステップにおいて前記ゲーム装置は、所定方向に関して前記第1の操作装置の姿勢の変化に応じて前記仮想カメラの姿勢が変化した場合、当該所定方向に関して前記所定のオブジェクトの姿勢と前記仮想カメラの姿勢とが一致するように前記オブジェクトの姿勢を変化させる、請求項18または請求項19に記載のゲーム処理方法。
【請求項21】
前記オブジェクト制御ステップにおいて前記ゲーム装置は、少なくとも所定の速度以上で前記所定方向に関して前記第1の操作装置の姿勢の変化に応じて前記仮想カメラの姿勢が変化した場合、前記オブジェクトの姿勢を前記仮想カメラに追従して変化させることで前記オブジェクトの姿勢を前記仮想カメラの姿勢と一致させる、請求項20に記載のゲーム処理方法。
【請求項22】
前記オブジェクト制御ステップにおいて前記ゲーム装置は、前記第1の操作装置が備える第1の方向入力部に対する第1の方向入力に応じて、前記仮想カメラの視線方向の成分を有する所定の第1の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御するとともに、前記第1の操作装置が備える第2の方向入力部に対する第2の方向入力に応じて、前記第1の移動方向に垂直な方向でかつ前記表示部の画面の上下方向に対応する第2の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御する、請求項18から請求項21のいずれか1項に記載のゲーム処理方法。
【請求項23】
前記オブジェクト制御ステップにおいて前記ゲーム装置は、前記第1および第2の方向入力部のうちの一方の方向入力部に対する第3の方向入力に応じて、前記第1および第2の移動方向に垂直な第3の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御する、請求項22に記載のゲーム処理方法。
【請求項24】
前記オブジェクト制御ステップにおいて前記ゲーム装置は、前記第1および第2の方向入力部のうちの他方の方向入力部に対する第4の方向入力に応じて前記オブジェクトの姿勢を制御する、請求項23に記載のゲーム処理方法。
【請求項25】
前記方向入力部は、少なくとも上下左右の方向を入力可能であり、
前記第1の方向入力および第2の方向入力は、上下方向の入力であって、
前記第3の方向入力および第4の方向入力は、左右方向の入力である、請求項23または請求項24に記載のゲーム処理方法。
【請求項26】
前記第1の操作装置は、押圧可能なキー操作部をさらに備え、
前記オブジェクト制御ステップにおいて前記ゲーム装置は、前記キー操作部に対するキー操作に応じて前記所定のオブジェクトに所定の動作を行わせる、請求項18から請求項25のいずれか1項に記載のゲーム処理方法。
【請求項27】
前記第1の操作装置は、前記表示部の画面上に設けられるタッチパネルをさらに備え、
前記オブジェクト制御ステップにおいて前記ゲーム装置は、前記タッチパネルに対する操作に応じて前記所定のオブジェクトに所定の動作を行わせる、請求項18から請求項26のいずれか1項に記載のゲーム処理方法。
【請求項28】
前記表示部の画面上の位置を特定する所定の操作に応じて、当該位置に対応する前記仮想空間内の位置に向かって射撃を行う処理を実行する射撃処理ステップをさらに含む、請求項18から請求項27のいずれか1項に記載のゲーム処理方法。
【請求項29】
前記第1の操作装置に対する操作と、前記第1の操作装置とは異なる1以上の第2の操作装置に対する操作とに基づいて所定のゲーム処理を実行するゲーム処理ステップと、
前記ゲーム処理ステップによるゲーム処理の結果に基づいて、前記表示部とは異なる所定の表示装置に表示するためのゲーム画像を生成する第2画像生成ステップとを含む、装置に表示するためのゲーム画像をそれぞれ生成する、請求項18から請求項28のいずれか1項に記載のゲーム処理方法。
【請求項30】
前記ゲーム処理ステップにおいて前記ゲーム装置は、前記方向入力部に対する入力に基づいて前記仮想空間における3次元の各方向への移動動作が制御される第1のオブジェクトに、前記第1の操作装置に対する操作に基づいて射撃動作を行わせるとともに、前記仮想空間における所定面上を移動可能な第2のオブジェクトに、前記第2の操作装置に対する操作に基づいて移動動作および射撃動作を行わせる、請求項29に記載のゲーム処理方法。
【請求項31】
操作装置に対する操作に基づいてゲーム処理を実行するゲーム装置であって、
前記操作装置は、
方向入力部と、
前記操作装置の姿勢を算出するための物理量を取得するセンサ部と、
ゲーム画像を表示する表示部とを備え、
前記センサ部によって取得された物理量に基づいて前記操作装置の姿勢を算出する姿勢算出部と、
前記操作装置の姿勢に基づいて仮想空間内における仮想カメラの姿勢を制御するカメラ姿勢制御部と、
前記方向入力部に対する入力に基づいて前記仮想カメラの位置を制御するカメラ位置制御部と、
前記表示部に表示すべき前記ゲーム画像を前記仮想カメラの位置および姿勢に基づいて生成する画像生成部とを備え
前記ゲーム装置は、前記仮想空間内における所定のオブジェクトの位置を前記方向入力部に対する入力に基づいて制御するオブジェクト制御部をさらに備え、
前記カメラ位置制御部は、前記所定のオブジェクトが前記仮想カメラの視野範囲内に含まれるように前記仮想カメラの位置を制御する、ゲーム装置。
【請求項32】
前記オブジェクト制御部は、前記方向入力部に対する入力に基づいて前記所定のオブジェクトの姿勢を制御し、
前記カメラ姿勢制御部は、少なくとも所定方向に関して前記オブジェクト制御部によって前記所定のオブジェクトの姿勢が変化した場合、当該所定方向に関して前記所定のオブジェクトの姿勢と前記仮想カメラの姿勢とが一致するように前記仮想カメラの姿勢を変化させる、請求項31に記載のゲーム装置。
【請求項33】
前記オブジェクト制御部は、所定方向に関して前記操作装置の姿勢の変化に応じて前記仮想カメラの姿勢が変化した場合、当該所定方向に関して前記所定のオブジェクトの姿勢と前記仮想カメラの姿勢とが一致するように前記オブジェクトの姿勢を変化させる、請求項31または請求項32に記載のゲーム装置。
【請求項34】
前記オブジェクト制御部は、少なくとも所定の速度以上で前記所定方向に関して前記操作装置の姿勢の変化に応じて前記仮想カメラの姿勢が変化した場合、前記オブジェクトの姿勢を前記仮想カメラに追従して変化させることで前記オブジェクトの姿勢を前記仮想カメラの姿勢と一致させる、請求項33に記載のゲーム装置。
【請求項35】
前記オブジェクト制御部は、前記操作装置が備える第1の方向入力部に対する第1の方向入力に応じて、前記仮想カメラの視線方向の成分を有する所定の第1の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御するとともに、前記操作装置が備える第2の方向入力部に対する第2の方向入力に応じて、前記第1の移動方向に垂直な方向でかつ前記表示部の画面の上下方向に対応する第2の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御する、請求項31から請求項34のいずれか1項に記載のゲーム装置。
【請求項36】
前記オブジェクト制御部は、前記第1および第2の方向入力部のうちの一方の方向入力部に対する第3の方向入力に応じて、前記第1および第2の移動方向に垂直な第3の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御する、請求項35に記載のゲーム装置。
【請求項37】
前記オブジェクト制御部は、前記第1および第2の方向入力部のうちの他方の方向入力部に対する第4の方向入力に応じて前記オブジェクトの姿勢を制御する、請求項36に記載のゲーム装置。
【請求項38】
操作装置に対する操作に基づいてゲーム処理を実行するゲーム装置のコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムであって、
前記操作装置は、
方向入力部と、
前記操作装置の姿勢を算出するための物理量を取得するセンサ部と、
ゲーム画像を表示する表示部とを備え、
前記センサ部によって取得された物理量に基づいて前記操作装置の姿勢を算出する姿勢算出手段と、
前記操作装置の姿勢に基づいて仮想空間内における仮想カメラの姿勢を制御するカメラ姿勢制御手段と、
前記方向入力部に対する入力に基づいて前記仮想カメラの位置を制御するカメラ位置制御手段と、
前記表示部に表示すべき前記ゲーム画像を前記仮想カメラの位置および姿勢に基づいて生成する画像生成手段として前記コンピュータを機能させ
前記ゲームプログラムは、前記仮想空間内における所定のオブジェクトの位置を前記方向入力部に対する入力に基づいて制御するオブジェクト制御手段として前記コンピュータをさらに機能させ、
前記カメラ位置制御手段は、前記所定のオブジェクトが前記仮想カメラの視野範囲内に含まれるように前記仮想カメラの位置を制御する、ゲームプログラム。
【請求項39】
前記オブジェクト制御手段は、前記方向入力部に対する入力に基づいて前記所定のオブジェクトの姿勢を制御し、
前記カメラ姿勢制御手段は、少なくとも所定方向に関して前記オブジェクト制御手段によって前記所定のオブジェクトの姿勢が変化した場合、当該所定方向に関して前記所定のオブジェクトの姿勢と前記仮想カメラの姿勢とが一致するように前記仮想カメラの姿勢を変化させる、請求項38に記載のゲームプログラム。
【請求項40】
前記オブジェクト制御手段は、所定方向に関して前記操作装置の姿勢の変化に応じて前記仮想カメラの姿勢が変化した場合、当該所定方向に関して前記所定のオブジェクトの姿勢と前記仮想カメラの姿勢とが一致するように前記オブジェクトの姿勢を変化させる、請求項38または請求項39に記載のゲームプログラム。
【請求項41】
前記オブジェクト制御手段は、少なくとも所定の速度以上で前記所定方向に関して前記操作装置の姿勢の変化に応じて前記仮想カメラの姿勢が変化した場合、前記オブジェクトの姿勢を前記仮想カメラに追従して変化させることで前記オブジェクトの姿勢を前記仮想カメラの姿勢と一致させる、請求項40に記載のゲームプログラム。
【請求項42】
前記オブジェクト制御手段は、前記操作装置が備える第1の方向入力部に対する第1の方向入力に応じて、前記仮想カメラの視線方向の成分を有する所定の第1の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御するとともに、前記操作装置が備える第2の方向入力部に対する第2の方向入力に応じて、前記第1の移動方向に垂直な方向でかつ前記表示部の画面の上下方向に対応する第2の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御する、請求項38から請求項41のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項43】
前記オブジェクト制御手段は、前記第1および第2の方向入力部のうちの一方の方向入力部に対する第3の方向入力に応じて、前記第1および第2の移動方向に垂直な第3の移動方向への前記所定のオブジェクトの移動を制御する、請求項42に記載のゲームプログラム。
【請求項44】
前記オブジェクト制御手段は、前記第1および第2の方向入力部のうちの他方の方向入力部に対する第4の方向入力に応じて前記オブジェクトの姿勢を制御する、請求項43に記載のゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム空間における複数の方向に対する入力指示を行うゲームシステム、ゲーム装置、ゲームプログラム、および、ゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム空間における複数の方向に対する入力指示を行うことができるゲームシステムがある。例えば非特許文献1に記載のゲームでは、2つの方向入力手段(スティックやボタン等)を用いて、ゲーム空間内におけるプレイヤキャラクタおよび視点(仮想カメラ)の複数の移動方向に対して指示を行うことができる。具体的には、上記ゲームにおいては、コントローラに設けられたスティックを用いて、プレイヤキャラクタの前後方向の移動、および、左右方向の回転を指示することができる。さらに、コントローラに設けられた方向入力ボタンを用いて、プレイヤキャラクタの左右方向の平行移動、および、視線の上下方向の変更を指示することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】ゴールデンアイ007、[online]、2010年10月29日検索、インターネット<URL:http://www.nintendo.co.jp/n01/n64/software/nus_p_ngej/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記非特許文献1に記載のゲームの操作方法では、2つの方向入力手段のみでオブジェクトまたは仮想カメラの移動方向を制御するので、特定の方向に対して入力指示を行うことができず、同時に指示可能な方向が十分ではない場合があった。具体的には、上記ゲームの操作方法では、プレイヤキャラクタを上下方向に移動させる指示を行うことはできない。なお、多数の方向に対する指示を可能とするためには、1種類の入力指示についてゲーム空間における2種類の方向を割り当て、切り替え操作に応じて当該2種類の方向を切り替える方法も考えられる。しかし、この方法では切り替え操作が必要となるので、上記2種類の方向に対して入力指示を同時に行うことができない。以上より、従来のゲームにおいては、複数の方向に対する入力指示については、プレイヤが入力操作を快適に行うことができない場合があった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、複数の方向に対する入力指示に関する操作性を向上することができるゲームシステム、ゲーム装置、ゲームプログラム、および、ゲーム処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の(1)〜(18)の構成を採用した。
【0007】
(1)
本発明の一例は、第1の操作装置と、当該第1の操作装置に対する操作に基づいてゲーム処理を実行するゲーム処理部とを含むゲームシステムである。
第1の操作装置は、方向入力部と、センサ部と、表示部とを備える。センサ部は、第1の操作装置の姿勢を算出するための物理量を取得する。表示部は、ゲーム画像を表示する。
ゲーム処理部は、姿勢算出部と、カメラ姿勢制御部と、カメラ位置制御部と、画像生成部とを含む。姿勢算出部は、センサ部によって取得された物理量に基づいて第1の操作装置の姿勢を算出する。カメラ姿勢制御部は、第1の操作装置の姿勢に基づいて仮想空間内における仮想カメラの姿勢を制御する。カメラ位置制御部は、方向入力部に対する入力に基づいて仮想カメラの位置を制御する。画像生成部は、表示部に表示すべきゲーム画像を仮想カメラの位置および姿勢に基づいて生成する。
【0008】
上記「第1の操作装置」とは、方向入力部、センサ部、および表示部を備える任意の装置を含む概念であり、後述する実施形態における端末装置や、下記(18)における携帯型ゲーム装置を含む概念である。
上記「ゲームシステム」は、第1の操作装置とゲーム処理部とを含んでいればよく、後述する実施形態や下記(15)〜(17)のように、複数の装置で構成されるものであってもよいし、下記(18)における携帯型ゲーム装置のように1体のゲーム装置として構成されるものであってもよい。
上記「方向入力部」は、後述する実施形態におけるアナログスティックの他、十字ボタンや、タッチパネルや、タッチパッド等、少なくとも上下方向および左右方向の2つの方向を入力可能な入力装置であればよい。
上記「物理量」とは、それに基づいて操作装置の姿勢を算出(推測)することができればどのようなものであってもよい。また、上記「センサ部」は、このような「物理量」を検出することができればどのようなものであってもよい。例えば、「センサ部」は、後述する実施形態における角速度センサや加速度センサといった慣性センサの他、磁気センサであってもよいし、カメラであってもよい。なお、センサ部が磁気センサである場合には、磁気センサによって検出される方位の情報が上記物理量に相当する。また、センサ部がカメラである場合には、撮像された画像に関する数値(例えば各画素値)、あるいは、当該画像から得られる数値(例えば、撮像された画像内における所定の撮像対象の位置座標)が上記物理量に相当する。
上記「カメラ位置制御部」は、方向入力部に対する入力から直接、仮想カメラの位置を算出してもよいし、下記(2)や後述する実施形態のように、方向入力部に対する入力に基づいて制御される所定のオブジェクトの位置に応じて仮想カメラの位置を制御するものであってもよい。
【0009】
上記(1)の構成によれば、複数の方向入力部に対する操作によって仮想カメラの位置が制御されるとともに、第1の操作装置の姿勢を変化させる操作によって仮想カメラの姿勢が制御される。つまり、プレイヤは、複数の方向入力部を用いて複数種類の方向入力指示を行うことができるとともに、第1の操作装置の姿勢を変化させる操作によっても方向入力指示を行うことができる。しかも、プレイヤは、これらの方向入力指示を同時に行うことができ、仮想カメラの移動操作および回転操作を同時に行うことができる。以上のように、上記(1)の構成によれば、複数の方向に対する入力指示に関する操作性を向上することができる。
【0010】
また、上記(1)の構成によれば、仮想カメラの姿勢は第1の操作装置の姿勢に基づいて制御されるので、プレイヤは第1の操作装置の姿勢を変化させる操作によって、第1の操作装置に表示されるゲーム画像の視線方向を容易かつ直感的な操作で変化させることができる。
【0011】
(2)
ゲーム処理部は、仮想空間内における所定のオブジェクトの位置を方向入力部に対する入力に基づいて制御するオブジェクト制御部をさらに備えていてもよい。このとき、カメラ位置制御部は、所定のオブジェクトが仮想カメラの視野範囲内に含まれるように仮想カメラの位置を制御する。
【0012】
上記(2)の構成によれば、プレイヤは、方向入力部に対する操作によって所定のオブジェクト(および仮想カメラ)を移動させることができるとともに、第1の操作装置の姿勢を変化させる操作によって、当該所定のオブジェクトを見る視点および視線を変化させることができる。これによれば、所定のオブジェクトを移動させつつ、当該オブジェクトの周囲を見回すといったゲーム操作を容易に行うことができる。
【0013】
(3)
オブジェクト制御部は、方向入力部に対する入力に基づいて所定のオブジェクトの姿勢を制御してもよい。このとき、カメラ姿勢制御部は、少なくとも所定方向に関してオブジェクト制御部によって所定のオブジェクトの姿勢が変化した場合、当該所定方向に関して所定のオブジェクトの姿勢と仮想カメラの姿勢とが一致するように仮想カメラの姿勢を変化させる。
【0014】
上記(3)の構成によれば、プレイヤは、方向入力部に対する操作によって所定のオブジェクトの姿勢を変化させることができる。また、上記(3)の構成によれば、所定方向に関して、方向入力部に対する操作によって所定のオブジェクトの姿勢が変化した場合には、所定のオブジェクトの姿勢に一致するように仮想カメラの姿勢も変化する。これによれば、上記所定方向に関しては所定のオブジェクトと仮想カメラとの向きが一致するので、ゲーム画像における視線方向と、ゲーム画像に含まれる操作対象(オブジェクト)の向きとが異なることによる違和感を防止することができ、当該オブジェクトの操作性をより向上することができる。
【0015】
(4)
オブジェクト制御部は、所定方向に関して第1の操作装置の姿勢の変化に応じて仮想カメラの姿勢が変化した場合、当該所定方向に関して所定のオブジェクトの姿勢と仮想カメラの姿勢とが一致するようにオブジェクトの姿勢を変化させてもよい。
【0016】
上記(4)の構成によれば、所定方向に関して、第1の操作装置の姿勢を変化させる操作によって仮想カメラの姿勢が変化した場合には、仮想カメラの姿勢に一致するように所定のオブジェクトの姿勢も変化する。これによれば、上記所定方向に関しては所定のオブジェクトと仮想カメラとの向きが一致するので、ゲーム画像における視線方向と、ゲーム画像に含まれる操作対象の向きとが異なることによる違和感を防止することができ、当該オブジェクトの操作性をより向上することができる。
【0017】
(5)
オブジェクト制御部は、少なくとも所定の速度以上で所定方向に関して第1の操作装置の姿勢の変化に応じて仮想カメラの姿勢が変化した場合、オブジェクトの姿勢を仮想カメラに追従して変化させることでオブジェクトの姿勢を仮想カメラの姿勢と一致させてもよい。
【0018】
上記(5)においては、オブジェクト制御部は、少なくとも所定の速度以上で仮想カメラの姿勢が変化した場合に、オブジェクトの姿勢を仮想カメラの姿勢に追従させればよい。したがって、上記所定の速度よりも低い速度で仮想カメラの姿勢が変化する場合には、オブジェクトの姿勢を仮想カメラの姿勢に合わせて(遅れずに)変化させてもよいし、オブジェクトの姿勢を仮想カメラの姿勢に追従して(遅れが生じるように)変化させてもよい。
【0019】
上記(5)の構成によれば、第1の操作装置の姿勢を変化させる操作によって所定の速度以上で仮想カメラの姿勢が変化する場合には、オブジェクトの姿勢は、仮想カメラの姿勢に追従して変化する。これによれば、仮想カメラの姿勢変化に合わせてオブジェクトの姿勢が急激に変化することを防止することができるので、オブジェクトの動作が不自然になることを防止することができる。
【0020】
(6)
オブジェクト制御部は、第1の操作装置が備える第1の方向入力部に対する第1の方向入力に応じて、仮想カメラの視線方向の成分を有する所定の第1の移動方向への所定のオブジェクトの移動を制御する。それとともに、オブジェクト制御部は、第1の操作装置が備える第2の方向入力部に対する第2の方向入力に応じて、第1の移動方向に垂直な方向でかつ表示部の画面の上下方向に対応する第2の移動方向への所定のオブジェクトの移動を制御してもよい。
【0021】
上記「第1の移動方向」は、当該視線方向と平行な方向に限らず、仮想カメラの視線方向の成分を有する方向であればよい。また、上記「第2の移動方向」は、第1の移動方向に垂直な方向であって、かつ、その方向に所定のオブジェクトが移動した場合に、画面上において所定のオブジェクトが画面の上下方向に移動しているように見える方向であればよい。
【0022】
上記(6)の構成によれば、プレイヤは、第1の方向入力部と第2の方向入力部とに対して操作を行うことで、所定のオブジェクトを仮想カメラの視線方向に移動させるとともに、画面の上下方向に移動させることができる。これによれば、プレイヤは、画面の奥行き方向と上下方向との両方にオブジェクトを同時に移動させることができるので、3次元空間内におけるオブジェクトの移動操作の操作性を向上することができる。
【0023】
(7)
オブジェクト制御部は、第1および第2の方向入力部のうちの一方の方向入力部に対する第3の方向入力に応じて、第1および第2の移動方向に垂直な第3の移動方向への所定のオブジェクトの移動を制御してもよい。
【0024】
上記(7)の構成によれば、プレイヤは、2つの方向入力部に対する操作によって所定のオブジェクトを3次元空間の各方向に移動させることができるので、3次元空間におけるオブジェクトの移動操作をより容易にすることができる。
【0025】
(8)
オブジェクト制御部は、第1および第2の方向入力部のうちの他方の方向入力部に対する第4の方向入力に応じてオブジェクトの姿勢を制御してもよい。
【0026】
上記(8)の構成によれば、プレイヤは、方向入力部によってオブジェクトを3次元空間の各方向に移動させるだけでなく、オブジェクトの姿勢を変化させることができる。
【0027】
(9)
方向入力部は、少なくとも上下左右の方向を入力可能であってもよい。このとき、第1の方向入力および第2の方向入力は、上下方向の入力である。第3の方向入力および第4の方向入力は、左右方向の入力である。
【0028】
上記(9)の構成によれば、画面の奥行き方向および上下方向に対応するオブジェクトの移動が、方向入力部に対する上下方向の入力に応じて行われるので、プレイヤは、自然な操作感覚でオブジェクトを容易に操作することができる。
【0029】
(10)
第1の操作装置は、押圧可能なキー操作部をさらに備えていてもよい。このとき、オブジェクト制御部は、キー操作部に対するキー操作に応じて所定のオブジェクトに所定の動作を行わせる。
【0030】
上記(10)の構成によれば、プレイヤは、キー操作部に対する操作によってオブジェクトに所定の動作を行わせることができる。これによれば、所定のオブジェクトを移動させつつ、当該オブジェクトの周囲を見回しながら、適宜のタイミングで当該オブジェクトに所定の動作を行わせるといったゲーム操作を容易に行うことができる。
【0031】
(11)
第1の操作装置は、表示部の画面上に設けられるタッチパネルをさらに備えていてもよい。このとき、オブジェクト制御部は、タッチパネルに対する操作に応じて所定のオブジェクトに所定の動作を行わせる。
【0032】
上記(11)の構成によれば、プレイヤは、タッチパネルに対する操作によってオブジェクトに所定の動作を行わせることができる。これによれば、所定のオブジェクトを移動させつつ、当該オブジェクトの周囲を見回しながら、適宜のタイミングで当該オブジェクトに所定の動作を行わせるといったゲーム操作を容易に行うことができる。
【0033】
(12)
複数の方向入力部は、表示部の左右に設けられる第1の方向入力部と第2の方向入力部であってもよい。このとき、各方向入力部は、2次元の任意の方向に移動可能な操作部材を移動させることによる入力操作が可能である。
【0034】
上記(12)の構成によれば、2つの方向入力部が表示部の左右に設けられるので、プレイヤは、画面の左右両側を把持することによって、2つの方向入力部に対する操作を行うことができるとともに、第1の操作装置の姿勢を変化させる操作を行うことができる。これによれば、これらの操作を同時に行うことが容易になるので、第1の操作装置の操作性を向上することができる。また、プレイヤは、操作部材に対する入力操作によって、詳細な方向を入力することができる。
【0035】
(13)
センサ部は慣性センサを含んでいてもよい。
【0036】
上記「慣性センサ」は、どのような慣性センサでもよいが、例えば3軸の加速度センサおよび3軸のジャイロセンサであってもよい。
【0037】
上記(13)の構成によれば、慣性センサを用いることによって、第1操作装置の動きや姿勢を精度良く検出することができる。
【0038】
(14)
ゲーム処理部は、表示部の画面上の位置を特定する所定の操作に応じて、当該位置に対応する仮想空間内の位置に向かって射撃を行う処理を実行してもよい。
【0039】
上記(14)の構成によれば、画面に向かって射撃操作を行う射撃ゲームにおいて、プレイヤは、第1の操作装置を用いたゲーム操作によってゲーム画像の視点の移動および視線方向の変更を容易に行うことができる。すなわち、上記(14)の構成によれば、視点の移動や視線方向の変更といった複雑な操作を第1の操作装置によって簡単に行うことができる射撃ゲームを提供することができる。
【0040】
(15)
ゲームシステムは、ゲーム装置と、1以上の第2の操作装置とを含んでいてもよい。ゲーム装置は、ゲーム処理部を備え、表示部とは異なる所定の表示装置にゲーム画像を出力する。第2の操作装置は、第1の操作装置とは異なる操作装置である。このとき、ゲーム処理部は、第1の操作装置に対する操作と第2の操作装置に対する操作に基づいてゲーム処理を実行する。画像生成部は、表示部に表示するためのゲーム画像、および、所定の表示装置に表示するためのゲーム画像をそれぞれ生成する。
【0041】
上記「ゲーム装置」は、ゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づいて画像を生成する情報処理装置であればどのようなものであってもよい。上記ゲーム装置は、ゲーム専用の情報処理装置であってもよいし、一般的なパーソナルコンピュータのような多用途の情報処理装置であってもよい。
上記「第2操作装置」は、後述する実施形態におけるコントローラの他、プレイヤがゲーム操作のための入力を行うことが可能な操作装置であればどのようなものであってもよい。
【0042】
上記(15)の構成によれば、第1の操作装置を操作するプレイヤ(第1プレイヤと呼ぶ)が表示部に表示されるゲーム画像を見てプレイし、第2の操作装置を操作するプレイヤ(第2プレイヤ)が所定の表示装置に表示されるゲーム画像を見てプレイする、複数人プレイのゲームを提供することができる。ここで、第1プレイヤは、第1の操作装置の姿勢を変化させることで視線方向を自由に変化させることができるので、仮想空間内を広く見渡すことができる。そのため、例えば第2の操作装置が複数であり、1人の第1プレイヤと複数人の第2プレイヤとが対戦する場合であっても、第1プレイヤが不利になりすぎることがないので、上記(15)の構成は、1人対複数人の対戦ゲームに適用すると有効である。
【0043】
(16)
ゲーム処理部は、方向入力部に対する入力に基づいて仮想空間における3次元の各方向への移動動作が制御される第1のオブジェクトに、第1の操作装置に対する操作に基づいて射撃動作を行わせるとともに、仮想空間における所定面上を移動可能な第2のオブジェクトに、第2の操作装置に対する操作に基づいて移動動作および射撃動作を行わせてもよい。
【0044】
上記「第1のオブジェクト」は、後述する実施形態におけるヘリコプターの他、第1の操作装置に対する操作に基づいて仮想空間における3次元の各方向に移動可能なオブジェクトであればどのようなものであってよい。
上記「第2のオブジェクト」は、後述する実施形態におけるプレイヤオブジェクトの他、第1の操作装置に対する操作に基づいて仮想空間における所定面(例えば仮想空間に形成される地面)上を移動可能なオブジェクトであればどのようなものであってもよい。
【0045】
上記(16)の構成によれば、仮想空間を3次元的に移動可能な第1のオブジェクトと、仮想空間の所定面上を移動可能な第2のオブジェクトとが対戦する形式の射撃ゲームを実現することができる。ここで、第1の操作装置を操作するプレイヤは、3次元空間の前後、左右、および上下方向に第1のオブジェクトを移動させることができるとともに、視線方向(射撃方向)を自由に変化させることができる。すなわち、上記プレイヤは、第1オブジェクトの移動動作および射撃動作の操作を第1の操作装置によって容易に行うことができる。
【0046】
(17)
ゲームシステムは、ゲーム処理部を備えるゲーム装置を含んでいてもよい。このとき、ゲーム装置は、ゲーム画像を圧縮して無線送信する画像送信部を備える。第1の操作装置は、画像送信部によって送信されてくる圧縮されたゲーム画像を受信して伸張する画像受信部を備える。表示部は、画像受信部によって伸張されたゲーム画像を表示する。
【0047】
上記(17)の構成によれば、プレイヤが把持して使用する第1の操作装置と、第1の操作装置とは別体のゲーム装置とによってゲームシステムが構成される。ここで、第1の操作装置は画像データの伸張処理を少なくとも実行すればよく、ゲーム処理についてはゲーム装置側で実行すればよく、第1の操作装置側の処理負荷を所定の範囲に抑えることができる。第1の操作装置には高い情報処理能力が要求されないので、プレイヤが手に持って使用する第1の操作装置の小型化・軽量化が容易になり、製造も容易になる。さらに、上記(17)の構成によれば、ゲーム画像は、圧縮されてゲーム装置から第1の操作装置へ送信されるので、ゲーム画像を高速に無線送信することができ、ゲーム処理が行われてからゲーム画像が表示されるまでの遅延を少なくすることができる。
【0048】
(18)
第1の操作装置は、ゲーム処理部を含む携帯型ゲーム装置であってもよい。
【0049】
上記(18)の構成によれば、携帯型ゲーム装置によってゲームシステムを実現することができる。
【0050】
本発明の別の一例は、上記(1)〜(18)のゲームシステムにおけるゲーム処理部を備えるゲーム装置の形態であってもよい。また、本発明の別の一例は、ゲーム装置のコンピュータを上記ゲーム処理部における各部と同等の手段として機能させるゲームプログラムの形態であってもよい。さらに、本発明の別の一例は、上記(1)〜(18)の入力システムまたはゲームシステムにおいて行われるゲーム処理方法の形態であってもよい。
【発明の効果】
【0051】
本発明によれば、複数の方向入力部に対する操作によって仮想カメラの位置を制御することができるとともに、第1の操作装置の姿勢を変化させる操作によって仮想カメラの姿勢を制御することができる。これによって、複数の方向入力部に対する操作と、第1の操作装置の姿勢を変化させる操作とを同時に行うことができ、複数の方向に対する入力指示に関する操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
図1】ゲームシステム1の外観図
図2】ゲーム装置3の内部構成を示すブロック図
図3】コントローラ5の外観構成を示す斜視図
図4】コントローラ5の外観構成を示す斜視図
図5】コントローラ5の内部構造を示す図
図6】コントローラ5の内部構造を示す図
図7】コントローラ5の構成を示すブロック図
図8】端末装置7の外観構成を示す図
図9】ユーザが端末装置7を把持した様子を示す図
図10】端末装置7の内部構成を示すブロック図
図11】本実施形態における端末用ゲーム画像の一例を示す図
図12】本実施形態におけるテレビ用ゲーム画像の一例を示す図
図13】左アナログスティック53Aに対する操作とヘリコプター80の動作との対応を示す図
図14】右アナログスティック53Bに対する操作とヘリコプター80の動作との対応を示す図
図15】端末装置7の姿勢と仮想カメラの姿勢との対応を示す図
図16】仮想カメラ90の姿勢変化に追従してヘリコプター80の姿勢が変化する様子を示す図
図17】仮想カメラ90の姿勢変化に追従してヘリコプター80の姿勢が変化する様子を示す図
図18】ゲーム処理において用いられる各種データを示す図
図19】ゲーム装置3において実行されるゲーム処理の流れを示すメインフローチャート
図20図19に示すゲーム制御処理(ステップS4)の詳細な流れを示すフローチャート
図21図20に示す姿勢算出処理(ステップS11)の詳細な流れを示すフローチャート
図22図20に示すオブジェクト制御処理(ステップS12)の詳細な流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0053】
[1.ゲームシステムの全体構成]
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1について説明する。図1は、ゲームシステム1の外観図である。図1において、ゲームシステム1は、テレビジョン受像器等に代表される据置型のディスプレイ装置(以下、「テレビ」と記載する)2、据置型のゲーム装置3、光ディスク4、コントローラ5、マーカ装置6、および、端末装置7を含む。ゲームシステム1は、コントローラ5を用いたゲーム操作に基づいてゲーム装置3においてゲーム処理を実行し、ゲーム処理によって得られるゲーム画像をテレビ2および/または端末装置7に表示するものである。
【0054】
ゲーム装置3には、当該ゲーム装置3に対して交換可能に用いられる情報記憶媒体の一例である光ディスク4が脱着可能に挿入される。光ディスク4には、ゲーム装置3において実行されるための情報処理プログラム(典型的にはゲームプログラム)が記憶されている。ゲーム装置3の前面には光ディスク4の挿入口が設けられている。ゲーム装置3は、挿入口に挿入された光ディスク4に記憶されている情報処理プログラムを読み出して実行することによってゲーム処理を実行する。
【0055】
ゲーム装置3には、テレビ2が接続コードを介して接続される。テレビ2は、ゲーム装置3において実行されるゲーム処理によって得られるゲーム画像を表示する。テレビ2はスピーカ2a(図2)を有しており、スピーカ2aは、上記ゲーム処理の結果得られるゲーム音声を出力する。なお、他の実施形態においては、ゲーム装置3と据置型の表示装置とは一体となっていてもよい。また、ゲーム装置3とテレビ2との通信は無線通信であってもよい。
【0056】
テレビ2の画面の周辺(図1では画面の上側)には、マーカ装置6が設置される。詳細は後述するが、ユーザ(プレイヤ)はコントローラ5を動かすゲーム操作を行うことができ、マーカ装置6は、コントローラ5の動きや位置や姿勢等をゲーム装置3が算出するために用いられる。マーカ装置6は、その両端に2つのマーカ6Rおよび6Lを備えている。マーカ6R(マーカ6Lも同様)は、具体的には1以上の赤外LED(Light Emitting Diode)であり、テレビ2の前方に向かって赤外光を出力する。マーカ装置6はゲーム装置3に接続されており、ゲーム装置3はマーカ装置6が備える各赤外LEDの点灯を制御することが可能である。なお、マーカ装置6は可搬型であり、ユーザはマーカ装置6を自由な位置に設置することができる。図1ではマーカ装置6がテレビ2の上に設置された態様を表しているが、マーカ装置6を設置する位置および向きは任意である。
【0057】
コントローラ5は、自機に対して行われた操作の内容を表す操作データをゲーム装置3に与えるものである。コントローラ5とゲーム装置3とは無線通信によって通信可能である。本実施形態では、コントローラ5とゲーム装置3との間の無線通信には例えばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の技術が用いられる。なお、他の実施形態においてはコントローラ5とゲーム装置3とは有線で接続されてもよい。また、本実施形態では、ゲームシステム1に含まれるコントローラ5は1つとするが、ゲーム装置3は複数のコントローラと通信可能であり、所定台数のコントローラを同時に使用することによって複数人でゲームをプレイすることが可能である。コントローラ5の詳細な構成については後述する。
【0058】
端末装置7は、ユーザが把持可能な程度の大きさであり、ユーザは端末装置7を手に持って動かしたり、あるいは、端末装置7を自由な位置に配置したりして使用することが可能である。詳細な構成は後述するが、端末装置7は、表示手段であるLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)51、および、入力手段(後述するタッチパネル52やジャイロセンサ64等)を備える。端末装置7とゲーム装置3とは無線(有線であってもよい)によって通信可能である。端末装置7は、ゲーム装置3で生成された画像(例えばゲーム画像)のデータをゲーム装置3から受信し、画像をLCD51に表示する。なお、本実施形態では表示装置としてLCDを用いているが、端末装置7は、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)を利用した表示装置等、他の任意の表示装置を有していてもよい。また、端末装置7は、自機に対して行われた操作の内容を表す操作データをゲーム装置3に送信する。
【0059】
[2.ゲーム装置3の内部構成]
次に、図2を参照して、ゲーム装置3の内部構成について説明する。図2は、ゲーム装置3の内部構成を示すブロック図である。ゲーム装置3は、CPU(Central Processing Unit)10、システムLSI11、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14、およびAV−IC15等を有する。
【0060】
CPU10は、光ディスク4に記憶されたゲームプログラムを実行することによってゲーム処理を実行するものであり、ゲームプロセッサとして機能する。CPU10は、システムLSI11に接続される。システムLSI11には、CPU10の他、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14およびAV−IC15が接続される。システムLSI11は、それに接続される各構成要素間におけるデータ転送の制御、表示すべき画像の生成、外部装置からのデータの取得等の処理を行う。なお、システムLSI11の内部構成については後述する。揮発性の外部メインメモリ12は、光ディスク4から読み出されたゲームプログラムや、フラッシュメモリ17から読み出されたゲームプログラム等のプログラムを記憶したり、各種データを記憶したりするものであり、CPU10のワーク領域やバッファ領域として用いられる。ROM/RTC13は、ゲーム装置3の起動用のプログラムが組み込まれるROM(いわゆるブートROM)と、時間をカウントするクロック回路(RTC:Real Time Clock)とを有する。ディスクドライブ14は、光ディスク4からプログラムデータやテクスチャデータ等を読み出し、後述する内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12に読み出したデータを書き込む。
【0061】
システムLSI11には、入出力プロセッサ(I/Oプロセッサ)11a、GPU(Graphics Processor Unit)11b、DSP(Digital Signal Processor)11c、VRAM(Video RAM)11d、および内部メインメモリ11eが設けられる。図示は省略するが、これらの構成要素11a〜11eは内部バスによって互いに接続される。
【0062】
GPU11bは、描画手段の一部を形成し、CPU10からのグラフィクスコマンド(作画命令)に従って画像を生成する。VRAM11dは、GPU11bがグラフィクスコマンドを実行するために必要なデータ(ポリゴンデータやテクスチャデータ等のデータ)を記憶する。画像が生成される際には、GPU11bは、VRAM11dに記憶されたデータを用いて画像データを作成する。なお、本実施形態においては、ゲーム装置3は、テレビ2に表示するゲーム画像と、端末装置7に表示するゲーム画像との両方を生成する。以下では、テレビ2に表示されるゲーム画像を「テレビ用ゲーム画像」と呼び、端末装置7に表示されるゲーム画像を「端末用ゲーム画像」と呼ぶことがある。
【0063】
DSP11cは、オーディオプロセッサとして機能し、内部メインメモリ11eや外部メインメモリ12に記憶されるサウンドデータや音波形(音色)データを用いて、音声データを生成する。なお、本実施形態においては、ゲーム音声についてもゲーム画像と同様、テレビ2のスピーカから出力するゲーム音声と、端末装置7のスピーカから出力するゲーム音声との両方が生成される。以下では、テレビ2から出力されるゲーム音声を「テレビ用ゲーム音声」と呼び、端末装置7から出力されるゲーム音声を「端末用ゲーム音声」と呼ぶことがある。
【0064】
上記のようにゲーム装置3において生成される画像および音声のうちで、テレビ2において出力される画像および音声のデータは、AV−IC15によって読み出される。AV−IC15は、読み出した画像データをAVコネクタ16を介してテレビ2に出力するとともに、読み出した音声データを、テレビ2に内蔵されるスピーカ2aに出力する。これによって、テレビ2に画像が表示されるとともにスピーカ2aから音が出力される。
【0065】
また、ゲーム装置3において生成される画像および音声のうちで、端末装置7において出力される画像および音声のデータは、入出力プロセッサ11a等によって端末装置7へ送信される。入出力プロセッサ11a等による端末装置7へのデータの送信については後述する。
【0066】
入出力プロセッサ11aは、それに接続される構成要素との間でデータの送受信を実行したり、外部装置からのデータのダウンロードを実行したりする。入出力プロセッサ11aは、フラッシュメモリ17、ネットワーク通信モジュール18、コントローラ通信モジュール19、拡張コネクタ20、メモリカード用コネクタ21、コーデックLSI27に接続される。また、ネットワーク通信モジュール18にはアンテナ22が接続される。コントローラ通信モジュール19にはアンテナ23が接続される。コーデックLSI27は端末通信モジュール28に接続され、端末通信モジュール28にはアンテナ29が接続される。
【0067】
ゲーム装置3は、インターネット等のネットワークに接続して外部情報処理装置(例えば他のゲーム装置や、各種サーバ等)と通信を行うことが可能である。すなわち、入出力プロセッサ11aは、ネットワーク通信モジュール18およびアンテナ22を介してインターネット等のネットワークに接続し、ネットワークに接続される外部情報処理装置と通信することができる。入出力プロセッサ11aは、定期的にフラッシュメモリ17にアクセスし、ネットワークへ送信する必要があるデータの有無を検出し、当該データが有る場合には、ネットワーク通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに送信する。また、入出力プロセッサ11aは、外部情報処理装置から送信されてくるデータやダウンロードサーバからダウンロードしたデータを、ネットワーク、アンテナ22およびネットワーク通信モジュール18を介して受信し、受信したデータをフラッシュメモリ17に記憶する。CPU10はゲームプログラムを実行することにより、フラッシュメモリ17に記憶されたデータを読み出してゲームプログラムで利用する。フラッシュメモリ17には、ゲーム装置3と外部情報処理装置との間で送受信されるデータの他、ゲーム装置3を利用してプレイしたゲームのセーブデータ(ゲームの結果データまたは途中データ)が記憶されてもよい。また、フラッシュメモリ17にはゲームプログラムが記憶されてもよい。
【0068】
また、ゲーム装置3は、コントローラ5からの操作データを受信することが可能である。すなわち、入出力プロセッサ11aは、コントローラ5から送信される操作データをアンテナ23およびコントローラ通信モジュール19を介して受信し、内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0069】
また、ゲーム装置3は、端末装置7との間で画像や音声等のデータを送受信することが可能である。入出力プロセッサ11aは、端末装置7へゲーム画像(端末用ゲーム画像)を送信する場合、GPU11bが生成したゲーム画像のデータをコーデックLSI27へ出力する。コーデックLSI27は、入出力プロセッサ11aからの画像データに対して所定の圧縮処理を行う。端末通信モジュール28は、端末装置7との間で無線通信を行う。したがって、コーデックLSI27によって圧縮された画像データは、端末通信モジュール28によってアンテナ29を介して端末装置7へ送信される。なお、本実施形態では、ゲーム装置3から端末装置7へ送信される画像データはゲームに用いるものであり、ゲームにおいては表示される画像に遅延が生じるとゲームの操作性に悪影響が出る。そのため、ゲーム装置3から端末装置7への画像データの送信に関しては、できるだけ遅延が生じないようにすることが好ましい。したがって、本実施形態では、コーデックLSI27は、例えばH.264規格といった高効率の圧縮技術を用いて画像データを圧縮する。なお、それ以外の圧縮技術を用いてもよいし、通信速度が十分である場合には無圧縮で画像データを送信する構成であってもよい。また、端末通信モジュール28は、例えばWi−Fiの認証を受けた通信モジュールであり、例えばIEEE802.11n規格で採用されるMIMO(Multiple Input Multiple Output)の技術を用いて端末装置7との間の無線通信を高速に行うようにしてもよいし、他の通信方式を用いてもよい。
【0070】
また、ゲーム装置3は、画像データの他、音声データを端末装置7へ送信する。すなわち、入出力プロセッサ11aは、DSP11cが生成した音声データを、コーデックLSI27を介して端末通信モジュール28へ出力する。コーデックLSI27は、音声データに対しても画像データと同様に圧縮処理を行う。音声データに対する圧縮の方式は、どのような方式であってもよいが、圧縮率が高く、音声の劣化が少ない方式が好ましい。また、他の実施形態においては、音声データは圧縮されずに送信されてもよい。端末通信モジュール28は、圧縮された画像データおよび音声データを、アンテナ29を介して端末装置7へ送信する。
【0071】
さらに、ゲーム装置3は、上記画像データおよび音声データの他に、必要に応じて各種の制御データを端末装置7へ送信する。制御データは、端末装置7が備える構成要素に対する制御指示を表すデータであり、例えばマーカ部(図10に示すマーカ部55)の点灯を制御する指示や、カメラ(図10に示すカメラ56)の撮像を制御する指示等を表す。入出力プロセッサ11aは、CPU10の指示に応じて制御データを端末装置7へ送信する。なお、この制御データに関して、本実施形態ではコーデックLSI27はデータの圧縮処理を行わないが、他の実施形態においては圧縮処理を行うようにしてもよい。なお、ゲーム装置3から端末装置7へ送信される上述のデータは、必要に応じて暗号化がされていてもよいし、されていなくともよい。
【0072】
また、ゲーム装置3は、端末装置7から各種データを受信可能である。詳細は後述するが、本実施形態では、端末装置7は、操作データ、画像データ、および音声データを送信する。端末装置7から送信される各データはアンテナ29を介して端末通信モジュール28によって受信される。ここで、端末装置7からの画像データおよび音声データは、ゲーム装置3から端末装置7への画像データおよび音声データと同様の圧縮処理が施されている。したがって、これら画像データおよび音声データについては、端末通信モジュール28からコーデックLSI27に送られ、コーデックLSI27によって伸張処理が施されて入出力プロセッサ11aに出力される。一方、端末装置7からの操作データに関しては、画像や音声に比べてデータ量が少ないので、圧縮処理が施されていなくともよい。また、必要に応じて暗号化がされていてもよいし、されていなくともよい。したがって、操作データは、端末通信モジュール28で受信された後、コーデックLSI27を介して入出力プロセッサ11aに出力される。入出力プロセッサ11aは、端末装置7から受信したデータを、内部メインメモリ11eまたは外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0073】
また、ゲーム装置3は、他の機器や外部記憶媒体に接続することが可能である。すなわち、入出力プロセッサ11aには、拡張コネクタ20およびメモリカード用コネクタ21が接続される。拡張コネクタ20は、USBやSCSIのようなインターフェースのためのコネクタである。拡張コネクタ20に対しては、外部記憶媒体のようなメディアを接続したり、他のコントローラ等の周辺機器を接続したり、有線の通信用コネクタを接続することによってネットワーク通信モジュール18に替えてネットワークとの通信を行ったりすることができる。メモリカード用コネクタ21は、メモリカードのような外部記憶媒体を接続するためのコネクタである。例えば、入出力プロセッサ11aは、拡張コネクタ20やメモリカード用コネクタ21を介して外部記憶媒体にアクセスし、外部記憶媒体にデータを保存したり、外部記憶媒体からデータを読み出したりすることができる。
【0074】
ゲーム装置3には、電源ボタン24、リセットボタン25、およびイジェクトボタン26が設けられる。電源ボタン24およびリセットボタン25は、システムLSI11に接続される。電源ボタン24がオンされると、図示しないACアダプタによって外部の電源からゲーム装置3の各構成要素に対して電力が供給される。リセットボタン25が押されると、システムLSI11は、ゲーム装置3の起動プログラムを再起動する。イジェクトボタン26は、ディスクドライブ14に接続される。イジェクトボタン26が押されると、ディスクドライブ14から光ディスク4が排出される。
【0075】
なお、他の実施形態においては、ゲーム装置3が備える各構成要素のうちでいくつかの構成要素は、ゲーム装置3とは別体の拡張機器として構成されてもよい。このとき、拡張機器は、例えば上記拡張コネクタ20を介してゲーム装置3と接続されるようにしてもよい。具体的には、拡張機器は、例えば上記コーデックLSI27、端末通信モジュール28およびアンテナ29の各構成要素を備えており、拡張コネクタ20に対して着脱可能であってもよい。これによれば、上記各構成要素を備えていないゲーム装置に対して上記拡張機器を接続することによって、当該ゲーム装置を端末装置7と通信可能な構成とすることができる。
【0076】
[3.コントローラ5の構成]
次に、図3図7を参照して、コントローラ5について説明する。図3は、コントローラ5の外観構成を示す斜視図である。図4は、コントローラ5の外観構成を示す斜視図である。図3は、コントローラ5の上側後方から見た斜視図であり、図4は、コントローラ5を下側前方から見た斜視図である。
【0077】
図3および図4において、コントローラ5は、例えばプラスチック成型によって形成されたハウジング31を有している。ハウジング31は、その前後方向(図3に示すZ軸方向)を長手方向とした略直方体形状を有しており、全体として大人や子供の片手で把持可能な大きさである。ユーザは、コントローラ5に設けられたボタンを押下すること、および、コントローラ5自体を動かしてその位置や姿勢(傾き)を変えることによってゲーム操作を行うことができる。
【0078】
ハウジング31には、複数の操作ボタンが設けられる。図3に示すように、ハウジング31の上面には、十字ボタン32a、1番ボタン32b、2番ボタン32c、Aボタン32d、マイナスボタン32e、ホームボタン32f、プラスボタン32g、および電源ボタン32hが設けられる。本明細書では、これらのボタン32a〜32hが設けられるハウジング31の上面を「ボタン面」と呼ぶことがある。一方、図4に示すように、ハウジング31の下面には凹部が形成されており、当該凹部の後面側傾斜面にはBボタン32iが設けられる。これらの各操作ボタン32a〜32iには、ゲーム装置3が実行する情報処理プログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。また、電源ボタン32hは遠隔からゲーム装置3本体の電源をオン/オフするためのものである。ホームボタン32fおよび電源ボタン32hは、その上面がハウジング31の上面に埋没している。これによって、ユーザがホームボタン32fまたは電源ボタン32hを誤って押下することを防止することができる。
【0079】
ハウジング31の後面にはコネクタ33が設けられている。コネクタ33は、コントローラ5に他の機器(例えば、他のセンサユニットやコントローラ)を接続するために利用される。また、ハウジング31の後面におけるコネクタ33の両側には、上記他の機器が容易に離脱することを防止するために係止穴33aが設けられている。
【0080】
ハウジング31上面の後方には複数(図3では4つ)のLED34a〜34dが設けられる。ここで、コントローラ5には、他のコントローラと区別するためにコントローラ種別(番号)が付与される。各LED34a〜34dは、コントローラ5に現在設定されている上記コントローラ種別をユーザに通知したり、コントローラ5の電池残量をユーザに通知したりする等の目的で用いられる。具体的には、コントローラ5を用いてゲーム操作が行われる際、上記コントローラ種別に応じて複数のLED34a〜34dのいずれか1つが点灯する。
【0081】
また、コントローラ5は撮像情報演算部35(図6)を有しており、図4に示すように、ハウジング31前面には撮像情報演算部35の光入射面35aが設けられる。光入射面35aは、マーカ6Rおよび6Lからの赤外光を少なくとも透過する材質で構成される。
【0082】
ハウジング31上面における1番ボタン32bとホームボタン32fとの間には、コントローラ5に内蔵されるスピーカ47(図5)からの音を外部に放出するための音抜き孔31aが形成されている。
【0083】
次に、図5および図6を参照して、コントローラ5の内部構造について説明する。図5および図6は、コントローラ5の内部構造を示す図である。なお、図5は、コントローラ5の上筐体(ハウジング31の一部)を外した状態を示す斜視図である。図6は、コントローラ5の下筐体(ハウジング31の一部)を外した状態を示す斜視図である。図6に示す斜視図は、図5に示す基板30を裏面から見た斜視図となっている。
【0084】
図5において、ハウジング31の内部には基板30が固設されており、当該基板30の上主面上に各操作ボタン32a〜32h、各LED34a〜34d、加速度センサ37、アンテナ45、およびスピーカ47等が設けられる。これらは、基板30等に形成された配線(図示せず)によってマイクロコンピュータ(Micro Computer:マイコン)42(図6参照)に接続される。本実施形態では、加速度センサ37は、X軸方向に関してコントローラ5の中心からずれた位置に配置されている。これによって、コントローラ5をZ軸回りに回転させたときのコントローラ5の動きが算出しやすくなる。また、加速度センサ37は、長手方向(Z軸方向)に関してコントローラ5の中心よりも前方に配置されている。また、無線モジュール44(図6)およびアンテナ45によって、コントローラ5がワイヤレスコントローラとして機能する。
【0085】
一方、図6において、基板30の下主面上の前端縁に撮像情報演算部35が設けられる。撮像情報演算部35は、コントローラ5の前方から順に赤外線フィルタ38、レンズ39、撮像素子40、および画像処理回路41を備えている。これらの部材38〜41はそれぞれ基板30の下主面に取り付けられる。
【0086】
さらに、基板30の下主面上には、上記マイコン42およびバイブレータ46が設けられている。バイブレータ46は、例えば振動モータやソレノイドであり、基板30等に形成された配線によってマイコン42と接続される。マイコン42の指示によりバイブレータ46が作動することによってコントローラ5に振動が発生する。これによって、コントローラ5を把持しているユーザの手にその振動が伝達される、いわゆる振動対応ゲームを実現することができる。本実施形態では、バイブレータ46は、ハウジング31のやや前方寄りに配置される。つまり、バイブレータ46がコントローラ5の中心よりも端側に配置することによって、バイブレータ46の振動によりコントローラ5全体を大きく振動させることができる。また、コネクタ33は、基板30の下主面上の後端縁に取り付けられる。なお、図5および図6に示す他、コントローラ5は、マイコン42の基本クロックを生成する水晶振動子、スピーカ47に音声信号を出力するアンプ等を備えている。
【0087】
なお、図3図6に示したコントローラ5の形状や、各操作ボタンの形状、加速度センサやバイブレータの数および設置位置等は単なる一例に過ぎず、他の形状、数、および設置位置であってもよい。また、本実施形態では、撮像手段による撮像方向はZ軸正方向であるが、撮像方向はいずれの方向であってもよい。すなわち、コントローラ5における撮像情報演算部35の位置(撮像情報演算部35の光入射面35a)は、ハウジング31の前面でなくてもよく、ハウジング31の外部から光を取り入れることができれば他の面に設けられてもかまわない。
【0088】
図7は、コントローラ5の構成を示すブロック図である。コントローラ5は、操作部32(各操作ボタン32a〜32i)、撮像情報演算部35、通信部36、加速度センサ37、およびジャイロセンサ48を備えている。コントローラ5は、自機に対して行われた操作内容を表すデータを操作データとしてゲーム装置3へ送信するものである。なお、以下では、コントローラ5が送信する操作データを「コントローラ操作データ」と呼び、端末装置7が送信する操作データを「端末操作データ」と呼ぶことがある。
【0089】
操作部32は、上述した各操作ボタン32a〜32iを含み、各操作ボタン32a〜32iに対する入力状態(各操作ボタン32a〜32iが押下されたか否か)を表す操作ボタンデータを通信部36のマイコン42へ出力する。
【0090】
撮像情報演算部35は、撮像手段が撮像した画像データを解析してその中で輝度が高い領域を判別してその領域の重心位置やサイズなどを算出するためのシステムである。撮像情報演算部35は、例えば最大200フレーム/秒程度のサンプリング周期を有するので、比較的高速なコントローラ5の動きでも追跡して解析することができる。
【0091】
撮像情報演算部35は、赤外線フィルタ38、レンズ39、撮像素子40、および画像処理回路41を含んでいる。赤外線フィルタ38は、コントローラ5の前方から入射する光から赤外線のみを通過させる。レンズ39は、赤外線フィルタ38を透過した赤外線を集光して撮像素子40へ入射させる。撮像素子40は、例えばCMOSセンサやあるいはCCDセンサのような固体撮像素子であり、レンズ39が集光した赤外線を受光して画像信号を出力する。ここで、撮像対象となる端末装置7のマーカ部55およびマーカ装置6は、赤外光を出力するマーカで構成される。したがって、赤外線フィルタ38を設けることによって、撮像素子40は、赤外線フィルタ38を通過した赤外線だけを受光して画像データを生成するので、撮像対象(マーカ部55および/またはマーカ装置6)の画像をより正確に撮像することができる。以下では、撮像素子40によって撮像された画像を撮像画像と呼ぶ。撮像素子40によって生成された画像データは、画像処理回路41で処理される。画像処理回路41は、撮像画像内における撮像対象の位置を算出する。画像処理回路41は、算出された位置を示す座標を通信部36のマイコン42へ出力する。この座標のデータは、マイコン42によって操作データとしてゲーム装置3に送信される。以下では、上記座標を「マーカ座標」と呼ぶ。マーカ座標はコントローラ5自体の向き(傾斜角度)や位置に対応して変化するので、ゲーム装置3はこのマーカ座標を用いてコントローラ5の向きや位置を算出することができる。
【0092】
なお、他の実施形態においては、コントローラ5は画像処理回路41を備えていない構成であってもよく、撮像画像自体がコントローラ5からゲーム装置3へ送信されてもよい。このとき、ゲーム装置3は、画像処理回路41と同様の機能を有する回路あるいはプログラムを有しており、上記マーカ座標を算出するようにしてもよい。
【0093】
加速度センサ37は、コントローラ5の加速度(重力加速度を含む)を検出する、すなわち、コントローラ5に加わる力(重力を含む)を検出する。加速度センサ37は、当該加速度センサ37の検出部に加わっている加速度のうち、センシング軸方向に沿った直線方向の加速度(直線加速度)の値を検出する。例えば、2軸以上の多軸加速度センサの場合には、加速度センサの検出部に加わっている加速度として、各軸に沿った成分の加速度をそれぞれ検出する。なお、加速度センサ37は、例えば静電容量式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)型加速度センサであるとするが、他の方式の加速度センサを用いるようにしてもよい。
【0094】
本実施形態では、加速度センサ37は、コントローラ5を基準とした上下方向(図3に示すY軸方向)、左右方向(図3に示すX軸方向)および前後方向(図3に示すZ軸方向)の3軸方向に関してそれぞれ直線加速度を検出する。加速度センサ37は、各軸に沿った直線方向に関する加速度を検出するものであるため、加速度センサ37からの出力は3軸それぞれの直線加速度の値を表すものとなる。すなわち、検出された加速度は、コントローラ5を基準に設定されるXYZ座標系(コントローラ座標系)における3次元のベクトルとして表される。
【0095】
加速度センサ37が検出した加速度を表すデータ(加速度データ)は、通信部36へ出力される。なお、加速度センサ37が検出した加速度は、コントローラ5自体の向き(傾斜角度)や動きに対応して変化するので、ゲーム装置3は取得された加速度データを用いてコントローラ5の向きや動きを算出することができる。本実施形態では、ゲーム装置3は、取得された加速度データに基づいてコントローラ5の姿勢や傾斜角度等を算出する。
【0096】
なお、加速度センサ37(後述する加速度センサ63についても同様)から出力される加速度の信号に基づいて、ゲーム装置3のプロセッサ(例えばCPU10)またはコントローラ5のプロセッサ(例えばマイコン42)等のコンピュータが処理を行うことによって、コントローラ5に関するさらなる情報を推測または算出(判定)することができることは、当業者であれば本明細書の説明から容易に理解できるであろう。例えば、加速度センサ37を搭載するコントローラ5が静止状態であることを前提としてコンピュータ側の処理が実行される場合(すなわち、加速度センサによって検出される加速度が重力加速度のみであるとして処理が実行される場合)、コントローラ5が現実に静止状態であれば、検出された加速度に基づいてコントローラ5の姿勢が重力方向に対して傾いているか否かまたはどの程度傾いているかを知ることができる。具体的には、加速度センサ37の検出軸が鉛直下方向を向いている状態を基準としたとき、1G(重力加速度)がかかっているか否かによって、コントローラ5が基準に対して傾いているか否かを知ることができるし、その大きさによって基準に対してどの程度傾いているかも知ることができる。また、多軸の加速度センサ37の場合には、さらに各軸の加速度の信号に対して処理を施すことによって、重力方向に対してコントローラ5がどの程度傾いているかをより詳細に知ることができる。この場合において、プロセッサは、加速度センサ37からの出力に基づいてコントローラ5の傾斜角度を算出してもよいし、当該傾斜角度を算出せずに、コントローラ5の傾斜方向を算出するようにしてもよい。このように、加速度センサ37をプロセッサと組み合わせて用いることによって、コントローラ5の傾斜角度または姿勢を判定することができる。
【0097】
一方、コントローラ5が動的な状態(コントローラ5が動かされている状態)であることを前提とする場合には、加速度センサ37は重力加速度に加えてコントローラ5の動きに応じた加速度を検出するので、検出された加速度から重力加速度の成分を所定の処理により除去することによってコントローラ5の動き方向を知ることができる。また、コントローラ5が動的な状態であることを前提とする場合であっても、検出された加速度から、加速度センサの動きに応じた加速度の成分を所定の処理により除去することによって、重力方向に対するコントローラ5の傾きを知ることが可能である。なお、他の実施例では、加速度センサ37は、内蔵の加速度検出手段で検出された加速度信号をマイコン42に出力する前に当該加速度信号に対して所定の処理を行うための、組込み式の処理装置または他の種類の専用の処理装置を備えていてもよい。組込み式または専用の処理装置は、例えば、加速度センサ37が静的な加速度(例えば、重力加速度)を検出するために用いられる場合、加速度信号を傾斜角(あるいは、他の好ましいパラメータ)に変換するものであってもよい。
【0098】
ジャイロセンサ48は、3軸(本実施形態では、XYZ軸)回りの角速度を検出する。本明細書では、コントローラ5の撮像方向(Z軸正方向)を基準として、X軸回りの回転方向をピッチ方向、Y軸回りの回転方向をヨー方向、Z軸回りの回転方向をロール方向と呼ぶ。ジャイロセンサ48は、3軸回りの角速度を検出することができればよく、用いるジャイロセンサの数および組み合わせはどのようなものであってもよい。例えば、ジャイロセンサ48は、3軸ジャイロセンサであってもよいし、2軸ジャイロセンサと1軸ジャイロセンサとを組み合わせて3軸周りの角速度を検出するものであってもよい。ジャイロセンサ48で検出された角速度を表すデータは、通信部36へ出力される。また、ジャイロセンサ48は1軸または2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。
【0099】
通信部36は、マイコン42、メモリ43、無線モジュール44、およびアンテナ45を含んでいる。マイコン42は、処理を行う際にメモリ43を記憶領域として用いながら、マイコン42が取得したデータをゲーム装置3へ無線送信する無線モジュール44を制御する。
【0100】
操作部32、撮像情報演算部35、加速度センサ37、およびジャイロセンサ48からマイコン42へ出力されたデータは、一時的にメモリ43に格納される。これらのデータは、操作データ(コントローラ操作データ)としてゲーム装置3へ送信される。すなわち、マイコン42は、ゲーム装置3のコントローラ通信モジュール19への送信タイミングが到来すると、メモリ43に格納されている操作データを無線モジュール44へ出力する。無線モジュール44は、例えばBluetooth(ブルートゥース)(登録商標)の技術を用いて、所定周波数の搬送波を操作データで変調し、その微弱電波信号をアンテナ45から放射する。つまり、操作データは、無線モジュール44で微弱電波信号に変調されてコントローラ5から送信される。微弱電波信号はゲーム装置3側のコントローラ通信モジュール19で受信される。受信された微弱電波信号について復調や復号を行うことによって、ゲーム装置3は操作データを取得することができる。そして、ゲーム装置3のCPU10は、コントローラ5から取得した操作データを用いてゲーム処理を行う。なお、通信部36からコントローラ通信モジュール19への無線送信は所定の周期毎に逐次行われるが、ゲームの処理は1/60秒を単位として(1フレーム時間として)行われることが一般的であるので、この時間以下の周期で送信を行うことが好ましい。コントローラ5の通信部36は、例えば1/200秒に1回の割合で操作データをゲーム装置3のコントローラ通信モジュール19へ出力する。
【0101】
以上のように、コントローラ5は、自機に対する操作を表す操作データとして、マーカ座標データ、加速度データ、角速度データ、および操作ボタンデータを送信可能である。また、ゲーム装置3は、上記操作データをゲーム入力として用いてゲーム処理を実行する。したがって、上記コントローラ5を用いることによって、ユーザは、各操作ボタンを押下する従来の一般的なゲーム操作に加えて、コントローラ5自体を動かすゲーム操作を行うことができる。例えば、コントローラ5を任意の姿勢に傾ける操作、コントローラ5によって画面上の任意の位置を指示する操作、および、コントローラ5自体を動かす操作等を行うことが可能となる。
【0102】
また、本実施形態において、コントローラ5は、ゲーム画像を表示する表示手段を有しないが、例えば電池残量を表す画像等を表示するための表示手段を有していてもよい。
【0103】
[4.端末装置7の構成]
次に、図8図10を参照して、端末装置7の構成について説明する。図8は、端末装置7の外観構成を示す図である。図8における(a)図は端末装置7の正面図であり、(b)図は上面図であり、(c)図は右側面図であり、(d)図は下面図である。また、図9は、ユーザが端末装置7を把持した様子を示す図である。
【0104】
図8に示されるように、端末装置7は、大略的には横長の長方形の板状形状であるハウジング50を備える。ハウジング50は、ユーザが把持することができる程度の大きさである。したがって、ユーザは、端末装置7を持って動かしたり、端末装置7の配置位置を変更したりすることができる。
【0105】
端末装置7は、ハウジング50の表面にLCD51を有する。LCD51は、ハウジング50の表面の中央付近に設けられる。したがって、ユーザは、図9に示すようにLCD51の両側部分のハウジング50を持つことによって、LCD51の画面を見ながら端末装置を持って動かすことができる。なお、図9ではユーザがLCD51の左右両側の部分のハウジング50を持つことで端末装置7を横持ちで(横に長い向きにして)持つ例を示しているが、端末装置7を縦持ちで(縦に長い向きにして)持つことも可能である。
【0106】
図8の(a)図に示すように、端末装置7は、操作手段として、LCD51の画面上にタッチパネル52を有する。本実施形態では、タッチパネル52は抵抗膜方式のタッチパネルである。ただし、タッチパネルは抵抗膜方式に限らず、例えば静電容量方式等、任意の方式のタッチパネルを用いることができる。また、タッチパネル52はシングルタッチ方式でもよいし、マルチタッチ方式であってもよい。本実施形態では、タッチパネル52として、LCD51の解像度と同解像度(検出精度)のものを利用する。ただし、必ずしもタッチパネル52の解像度とLCD51の解像度が一致している必要はない。タッチパネル52に対する入力は通常タッチペンを用いて行われるが、タッチペンに限らずユーザの指でタッチパネル52に対する入力をすることも可能である。なお、ハウジング50には、タッチパネル52に対する操作を行うために用いられるタッチペンを収納するための収納穴が設けられていてもよい。このように、端末装置7はタッチパネル52を備えるので、ユーザは、端末装置7を動かしながらタッチパネル52を操作することができる。つまりユーザは、LCD51の画面を動かしつつ、その画面に対して直接(タッチパネル52によって)入力を行うことができる。
【0107】
図8に示すように、端末装置7は、操作手段として、2つのアナログスティック53Aおよび53Bと、複数のボタン54A〜54Lとを備えている。各アナログスティック53Aおよび53Bは、方向を指示するデバイスである。各アナログスティック53Aおよび53Bは、ユーザの指で操作されるスティック部がハウジング50の表面に対して任意の方向(上下左右および斜め方向の任意の角度)にスライド(または傾倒)することができるように構成されている。また、左アナログスティック53AはLCD51の画面の左側に、右アナログスティック53BはLCD51の画面の右側にそれぞれ設けられる。したがって、ユーザは、左右いずれの手でもアナログスティックを用いて方向を指示する入力を行うことができる。また、図9に示すように、各アナログスティック53Aおよび53Bは、ユーザが端末装置7の左右部分を把持した状態で操作可能な位置に設けられるので、ユーザは、端末装置7を持って動かす場合においても各アナログスティック53Aおよび53Bを容易に操作することができる。
【0108】
各ボタン54A〜54Lは、所定の入力を行うための操作手段である。以下に示すように、各ボタン54A〜54Lは、ユーザが端末装置7の左右部分を把持した状態で操作可能な位置に設けられる(図9参照)。したがって、ユーザは、端末装置7を持って動かす場合においてもこれらの操作手段を容易に操作することができる。
【0109】
図8の(a)図に示すように、ハウジング50の表面には、各操作ボタン54A〜54Lのうち、十字ボタン(方向入力ボタン)54Aと、ボタン54B〜54Hとが設けられる。つまり、これらのボタン54A〜54Gは、ユーザの親指で操作可能な位置に配置されている(図9参照)。
【0110】
十字ボタン54Aは、LCD51の左側であって、左アナログスティック53Aの下側に設けられる。つまり、十字ボタン54Aはユーザの左手で操作可能な位置に配置されている。十字ボタン54Aは、十字の形状を有しており、上下左右の方向を指示することが可能なボタンである。また、ボタン54B〜54Dは、LCD51の下側に設けられる。これら3つのボタン54B〜54Dは、左右両方の手で操作可能な位置に配置されている。また、4つのボタン54E〜54Hは、LCD51の右側であって、右アナログスティック53Bの下側に設けられる。つまり、4つのボタン54E〜54Hはユーザの右手で操作可能な位置に配置されている。さらに、4つのボタン54E〜54Hは、(4つのボタン54E〜54Hの中心位置に対して)上下左右の位置関係となるように配置されている。したがって、端末装置7は、ユーザに上下左右の方向を指示させるためのボタンとして4つのボタン54E〜54Hを機能させることも可能である。
【0111】
また、図8の(a)図、(b)図、および(c)図に示すように、第1Lボタン54Iおよび第1Rボタン54Jは、ハウジング50の斜め上部分(左上部分および右上部分)に設けられる。具体的には、第1Lボタン54Iは、板状のハウジング50における上側の側面の左端に設けられ、上側および左側の側面から露出している。また、第1Rボタン54Jは、ハウジング50における上側の側面の右端に設けられ、上側および右側の側面から露出している。このように、第1Lボタン54Iは、ユーザの左手人差し指で操作可能な位置に配置され、第1Rボタン54Jは、ユーザの右手人差し指で操作可能な位置に配置される(図9参照)。
【0112】
また、図8の(b)図および(c)図に示すように、第2Lボタン54Kおよび第2Rボタン54Lは、板状のハウジング50の裏面(すなわちLCD51が設けられる表面の反対側の面)に突起して設けられる足部59Aおよび59Bに配置される。具体的には、第2Lボタン54Kは、ハウジング50の裏面の左側(表面側から見たときの左側)のやや上方に設けられ、第2Rボタン54Lは、ハウジング50の裏面の右側(表面側から見たときの右側)のやや上方に設けられる。換言すれば、第2Lボタン54Kは、表面に設けられる左アナログスティック53Aの概ね反対側の位置に設けられ、第2Rボタン54Lは、表面に設けられる右アナログスティック53Bの概ね反対側の位置に設けられる。このように、第2Lボタン54Kは、ユーザの左手中指で操作可能な位置に配置され、第2Rボタン54Lは、ユーザの右手中指で操作可能な位置に配置される(図9参照)。また、第2Lボタン54Kおよび第2Rボタン54Lは、図8の(c)図に示すように、上記足部59Aおよび59Bの斜め上方を向く面に設けられ、斜め上方を向くボタン面を有する。ユーザが端末装置7を把持した場合には中指は上下方向に動くと考えられるので、ボタン面を上方に向けることで、ユーザは第2Lボタン54Kおよび第2Rボタン54Lを押下しやすくなる。また、ハウジング50の裏面に足部が設けられることにより、ユーザはハウジング50を把持しやすくなり、かつ、足部にボタンが設けられることで、ハウジング50を把持したまま操作しやすくなる。
【0113】
なお、図8に示す端末装置7に関しては、第2Lボタン54Kおよび第2Rボタン54Lが裏面に設けられるので、LCD51の画面(ハウジング50の表面)が上を向いた状態で端末装置7を載置させる場合、画面が完全に水平にはならない場合がある。そのため、他の実施形態においては、ハウジング50の裏面に3つ以上の足部が形成されてもよい。これによれば、LCD51の画面が上を向いた状態では足部が床面に接することで床面に載置できるので、画面が水平になるように端末装置7を載置することができる。また、着脱可能な足部を追加することで端末装置7を水平に載置するようにしてもよい。
【0114】
各ボタン54A〜54Lには、ゲームプログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。例えば、十字ボタン54Aおよびボタン54E〜54Hは方向指示操作や選択操作等に用いられてもよいし、各ボタン54B〜54Eは決定操作やキャンセル操作等に用いられてもよい。
【0115】
なお、図示しないが、端末装置7は、端末装置7の電源をオン/オフするための電源ボタンを有している。また、端末装置7は、LCD51の画面表示をオン/オフするためのボタンや、ゲーム装置3との接続設定(ペアリング)を行うためのボタンや、スピーカ(図10に示すスピーカ67)の音量を調節するためのボタンを有していてもよい。
【0116】
図8の(a)図に示すように、端末装置7は、マーカ55Aおよびマーカ55Bからなるマーカ部(図10に示すマーカ部55)をハウジング50の表面に備えている。マーカ部55は、LCD51の上側に設けられる。各マーカ55Aおよびマーカ55Bは、マーカ装置6の各マーカ6Rおよび6Lと同様、1以上の赤外LEDで構成される。マーカ部55は、上述のマーカ装置6と同様、コントローラ5の動き等をゲーム装置3が算出するために用いられる。また、ゲーム装置3はマーカ部55が備える各赤外LEDの点灯を制御することが可能である。
【0117】
端末装置7は、撮像手段であるカメラ56を備えている。カメラ56は、所定の解像度を有する撮像素子(例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等)と、レンズとを含む。図8に示すように、本実施形態では、カメラ56はハウジング50の表面に設けられる。したがって、カメラ56は、端末装置7を持っているユーザの顔を撮像することができ、例えばLCD51を見ながらゲームを行っている時のユーザを撮像することができる。
【0118】
なお、端末装置7は、音声入力手段であるマイク(図10に示すマイク69)を備えている。ハウジング50の表面には、マイクロフォン用孔60が設けられる。マイク69はこのマイクロフォン用孔60の奥のハウジング50内部に設けられる。マイクは、ユーザの音声等、端末装置7の周囲の音を検出する。
【0119】
端末装置7は、音声出力手段であるスピーカ(図10に示すスピーカ67)を備えている。図8の(d)図に示すように、ハウジング50の下側側面にはスピーカ孔57が設けられる。スピーカ67の出力音はこのスピーカ孔57から出力される。本実施形態では、端末装置7は2つのスピーカを備えており、左スピーカおよび右スピーカのそれぞれの位置にスピーカ孔57が設けられる。
【0120】
また、端末装置7は、他の装置を端末装置7に接続するための拡張コネクタ58を備えている。本実施形態においては、図8の(d)図に示すように、拡張コネクタ58は、ハウジング50の下側側面に設けられる。なお、拡張コネクタ58に接続される他の装置はどのようなものであってもよく、例えば、特定のゲームに用いるコントローラ(銃型のコントローラ等)やキーボード等の入力装置であってもよい。他の装置を接続する必要がなければ、拡張コネクタ58は設けられていなくともよい。
【0121】
なお、図8に示した端末装置7に関して、各操作ボタンやハウジング50の形状や、各構成要素の数および設置位置等は単なる一例に過ぎず、他の形状、数、および設置位置であってもよい。
【0122】
次に、図10を参照して、端末装置7の内部構成について説明する。図10は、端末装置7の内部構成を示すブロック図である。図10に示すように、端末装置7は、図8に示した構成の他、タッチパネルコントローラ61、磁気センサ62、加速度センサ63、ジャイロセンサ64、ユーザインタフェースコントローラ(UIコントローラ)65、コーデックLSI66、スピーカ67、サウンドIC68、マイク69、無線モジュール70、アンテナ71、赤外線通信モジュール72、フラッシュメモリ73、電源IC74、および電池75を備える。これらの電子部品は、電子回路基板上に実装されてハウジング50内に収納される。
【0123】
UIコントローラ65は、各種の入出力部に対するデータの入出力を制御するための回路である。UIコントローラ65は、タッチパネルコントローラ61、アナログスティック53(アナログスティック53Aおよび53B)、操作ボタン54(各操作ボタン54A〜54L)、マーカ部55、磁気センサ62、加速度センサ63、およびジャイロセンサ64に接続される。また、UIコントローラ65は、コーデックLSI66と拡張コネクタ58に接続される。また、UIコントローラ65には電源IC74が接続され、UIコントローラ65を介して各部に電力が供給される。電源IC74には内蔵の電池75が接続され、電力が供給される。また、電源IC74には、コネクタ等を介して外部電源から電力を取得可能な充電器76またはケーブルを接続することが可能であり、端末装置7は、当該充電器76またはケーブルを用いて外部電源からの電力供給と充電を行うことができる。なお、端末装置7は、図示しない充電機能を有するクレイドルに端末装置7を装着することで充電を行うようにしてもよい。
【0124】
タッチパネルコントローラ61は、タッチパネル52に接続され、タッチパネル52の制御を行う回路である。タッチパネルコントローラ61は、タッチパネル52からの信号に基づいて所定の形式のタッチ位置データを生成してUIコントローラ65へ出力する。タッチ位置データは、タッチパネル52の入力面において入力が行われた位置の座標を表す。なお、タッチパネルコントローラ61は、タッチパネル52からの信号の読み込み、および、タッチ位置データの生成を所定時間に1回の割合で行う。また、UIコントローラ65からタッチパネルコントローラ61へは、タッチパネル52に対する各種の制御指示が出力される。
【0125】
アナログスティック53は、ユーザの指で操作されるスティック部がスライドした(または傾倒した)方向および量を表すスティックデータをUIコントローラ65へ出力する。また、操作ボタン54は、各操作ボタン54A〜54Lに対する入力状況(押下されたか否か)を表す操作ボタンデータをUIコントローラ65へ出力する。
【0126】
磁気センサ62は、磁界の大きさおよび方向を検知することで方位を検出する。検出された方位を示す方位データは、UIコントローラ65へ出力される。また、UIコントローラ65から磁気センサ62へは、磁気センサ62に対する制御指示が出力される。磁気センサ62に関しては、MI(磁気インピーダンス)素子、フラックスゲートセンサ、ホール素子、GMR(巨大磁気抵抗)素子、TMR(トンネル磁気抵抗)素子、あるいはAMR(異方性磁気抵抗)素子等を用いたセンサがあるが、方位を検出することができればどのようなものが用いられてもよい。なお、厳密には、地磁気以外に磁界が発生している場所においては、得られた方位データは方位を示さないことになるが、そのような場合であっても、端末装置7が動いた場合には方位データが変化するため、端末装置7の姿勢の変化を算出することができる。
【0127】
加速度センサ63は、ハウジング50の内部に設けられ、3軸(図8の(a)図に示すxyz軸)方向に沿った直線加速度の大きさを検出する。具体的には、加速度センサ63は、ハウジング50の長辺方向をx軸、ハウジング50の短辺方向をy軸、ハウジング50の表面に対して垂直な方向をz軸として、各軸の直線加速度の大きさを検出する。検出された加速度を表す加速度データはUIコントローラ65へ出力される。また、UIコントローラ65から加速度センサ63へは、加速度センサ63に対する制御指示が出力される。加速度センサ63は、本実施形態では例えば静電容量式のMEMS型加速度センサであるとするが、他の実施形態においては他の方式の加速度センサを用いるようにしてもよい。また、加速度センサ63は1軸または2軸方向を検出する加速度センサであってもよい。
【0128】
ジャイロセンサ64は、ハウジング50の内部に設けられ、上記x軸、y軸およびz軸の3軸周りの角速度を検出する。検出された角速度を表す角速度データは、UIコントローラ65へ出力される。また、UIコントローラ65からジャイロセンサ64へは、ジャイロセンサ64に対する制御指示が出力される。なお、3軸の角速度を検出するために用いられるジャイロセンサの数および組み合わせはどのようなものであってもよく、ジャイロセンサ64はジャイロセンサ48と同様、2軸ジャイロセンサと1軸ジャイロセンサとで構成されてもよい。また、ジャイロセンサ64は1軸または2軸方向を検出するジャイロセンサであってもよい。
【0129】
UIコントローラ65は、上記の各構成要素から受け取ったタッチ位置データ、スティックデータ、操作ボタンデータ、方位データ、加速度データ、および角速度データを含む操作データをコーデックLSI66に出力する。なお、拡張コネクタ58を介して端末装置7に他の装置が接続される場合には、当該他の装置に対する操作を表すデータが上記操作データにさらに含まれていてもよい。
【0130】
コーデックLSI66は、ゲーム装置3へ送信するデータに対する圧縮処理、および、ゲーム装置3から送信されたデータに対する伸張処理を行う回路である。コーデックLSI66には、LCD51、カメラ56、サウンドIC68、無線モジュール70、フラッシュメモリ73、および赤外線通信モジュール72が接続される。また、コーデックLSI66はCPU77と内部メモリ78を含む。端末装置7はゲーム処理自体を行なわない構成であるが、端末装置7の管理や通信のための最小限のプログラムを実行する必要がある。電源投入時にフラッシュメモリ73に格納されたプログラムを内部メモリ78に読み出してCPU77が実行することで、端末装置7が起動する。また、内部メモリ78の一部の領域はLCD51のためのVRAMとして使用される。
【0131】
カメラ56は、ゲーム装置3からの指示に従って画像を撮像し、撮像した画像データをコーデックLSI66へ出力する。また、コーデックLSI66からカメラ56へは、画像の撮像指示等、カメラ56に対する制御指示が出力される。なお、カメラ56は動画の撮影も可能である。すなわち、カメラ56は、繰り返し撮像を行って画像データをコーデックLSI66へ繰り返し出力することも可能である。
【0132】
サウンドIC68は、スピーカ67およびマイク69に接続され、スピーカ67およびマイク69への音声データの入出力を制御する回路である。すなわち、コーデックLSI66から音声データを受け取った場合、サウンドIC68は当該音声データに対してD/A変換を行って得られる音声信号をスピーカ67へ出力し、スピーカ67から音を出力させる。また、マイク69は、端末装置7に伝わる音(ユーザの音声等)を検知して、当該音を示す音声信号をサウンドIC68へ出力する。サウンドIC68は、マイク69からの音声信号に対してA/D変換を行い、所定の形式の音声データをコーデックLSI66へ出力する。
【0133】
コーデックLSI66は、カメラ56からの画像データ、マイク69からの音声データ、および、UIコントローラ65からの操作データを、端末操作データとして無線モジュール70を介してゲーム装置3へ送信する。本実施形態では、コーデックLSI66は、画像データおよび音声データに対して、コーデックLSI27と同様の圧縮処理を行う。上記端末操作データ、ならびに、圧縮された画像データおよび音声データは、送信データとして無線モジュール70に出力される。無線モジュール70にはアンテナ71が接続されており、無線モジュール70はアンテナ71を介してゲーム装置3へ上記送信データを送信する。無線モジュール70は、ゲーム装置3の端末通信モジュール28と同様の機能を有している。すなわち、無線モジュール70は、例えばIEEE802.11nの規格に準拠した方式により、無線LANに接続する機能を有する。送信されるデータは必要に応じて暗号化されていてもよいし、されていなくともよい。
【0134】
以上のように、端末装置7からゲーム装置3へ送信される送信データには、操作データ(端末操作データ)、画像データ、および音声データが含まれる。なお、拡張コネクタ58を介して端末装置7に他の装置が接続される場合には、当該他の装置から受け取ったデータが上記送信データにさらに含まれていてもよい。また、赤外線通信モジュール72は、他の装置との間で例えばIRDAの規格に従った赤外線通信を行う。コーデックLSI66は、赤外線通信によって受信したデータを、必要に応じて上記送信データに含めてゲーム装置3へ送信してもよい。
【0135】
また、上述のように、ゲーム装置3から端末装置7へは、圧縮された画像データおよび音声データが送信される。これらのデータはアンテナ71および無線モジュール70を介してコーデックLSI66に受信される。コーデックLSI66は、受信した画像データおよび音声データを伸張する。伸張された画像データはLCD51へ出力され、画像がLCD51に表示される。また、伸張された音声データはサウンドIC68へ出力され、サウンドIC68はスピーカ67から音を出力させる。
【0136】
また、ゲーム装置3から受信されるデータに制御データが含まれる場合、コーデックLSI66およびUIコントローラ65は、制御データに従った制御指示を各部に行う。上述のように、制御データは、端末装置7が備える各構成要素(本実施形態では、カメラ56、タッチパネルコントローラ61、マーカ部55、各センサ62〜64、および赤外線通信モジュール72)に対する制御指示を表すデータである。本実施形態では、制御データが表す制御指示としては、上記各構成要素を動作させたり、動作を休止(停止)させたりする指示が考えられる。すなわち、ゲームで使用しない構成要素については電力消費を抑えるために休止させてもよく、その場合、端末装置7からゲーム装置3へ送信される送信データには、休止した構成要素からのデータが含まれないようにする。なお、マーカ部55は赤外LEDであるので、制御は単に電力の供給のON/OFFでよい。
【0137】
以上のように、端末装置7は、タッチパネル52、アナログスティック53、および操作ボタン54といった操作手段を備えるが、他の実施形態においては、これらの操作手段に代えて、または、これらの操作手段とともに、他の操作手段を備える構成であってもよい。
【0138】
また、端末装置7は、端末装置7の動き(位置や姿勢、あるいは、位置や姿勢の変化を含む)を算出するためのセンサとして、磁気センサ62、加速度センサ63、およびジャイロセンサ64を備えるが、他の実施形態においては、これらのセンサのうち1つまたは2つのみを備える構成であってもよい。また、他の実施形態においては、これらのセンサに代えて、または、これらのセンサとともに、他のセンサを備える構成であってもよい。
【0139】
また、端末装置7は、カメラ56およびマイク69を備える構成であるが、他の実施形態においては、カメラ56およびマイク69を備えていなくてもよく、また、いずれか一方のみを備えていてもよい。
【0140】
また、端末装置7は、端末装置7とコントローラ5との位置関係(コントローラ5から見た端末装置7の位置および/または姿勢等)を算出するための構成としてマーカ部55を備える構成であるが、他の実施形態ではマーカ部55を備えていない構成としてもよい。また、他の実施形態では、端末装置7は、上記位置関係を算出するための構成として他の手段を備えていてもよい。例えば、他の実施形態においては、コントローラ5がマーカ部を備え、端末装置7が撮像素子を備える構成としてもよい。さらにこの場合、マーカ装置6は赤外LEDに代えて、撮像素子を備える構成としてもよい。
【0141】
[5.ゲーム処理の概要]
次に、本実施形態のゲームシステム1において実行されるゲーム処理の概要について説明する。本ゲーム処理によって実行されるゲームは、端末装置7と複数のコントローラ5とを操作装置として用いて、複数人のプレイヤが対戦する形式の射撃ゲームである。なお、本実施形態においては、ゲームシステム1が4つのコントローラ5を含み、4つのコントローラ5が用いられる場合について説明する。つまり、本実施形態においては、端末装置7を操作する1人のプレイヤと、4つのコントローラ5を1つずつ操作する4人のプレイヤとの合計5人のプレイヤによってゲームがプレイされる。なお、他の実施形態においては、コントローラ5の数はいくつであってもよい。
【0142】
図11は、本実施形態における端末用ゲーム画像の一例を示す図である。図11に示すように、端末装置7には端末用ゲーム画像として、ヘリコプターオブジェクト(以下、単にヘリコプターと記載する)80を含む仮想のゲーム空間の画像、および、カーソル81の画像が表示される。また、状況によっては、コントローラ5を用いた操作対象である、プレイヤを模したオブジェクト(プレイヤオブジェクトと呼ぶ)が表示されることもある。ヘリコプター80は、端末装置7に対する操作に従って動作が制御される。本実施形態においては、ヘリコプター80は、ゲーム空間における3次元の各方向に移動可能である。具体的には、ヘリコプター80は、前後、左右、および上下方向に移動(平行移動)が可能であるとともに、ヨー方向(上下方向を軸とした回転方向)およびロール方向(前後方向を軸とした回転方向)に回転することが可能である。なお、ロール方向の回転については、ゲームによっては行わなくともよく、ヨー方向の回転だけであってもよい。また、端末装置7を操作するプレイヤは、ヘリコプター80に射撃動作を行わせることができる。すなわち、ヘリコプター80は、所定の射撃操作(例えば、第1Lボタン54Iまたは第1Rボタン54Jを押下する操作)が行われたことに応じて、カーソル81が指し示す位置に向かって弾を発射する動作を行う。
【0143】
図12は、本実施形態におけるテレビ用ゲーム画像の一例を示す図である。図12に示すように、テレビ用ゲーム画像の領域はコントローラ5の数(換言すれば、コントローラ5を用いるプレイヤの人数。ここでは4つ)に分割される。分割された1つの領域には、コントローラ5を用いた操作の対象であるプレイヤオブジェクトを含むゲーム空間の画像と、カーソルとが含まれる。図12においては、各コントローラ5に対応する操作対象であるプレイヤオブジェクト82〜85が、4つの領域に1つずつ表示されるとともに、カーソル86〜89が各領域に1つずつ表示される。また、状況によっては、各領域には、他の領域に対応するプレイヤオブジェクトや、ヘリコプター80が表示されることもある。プレイヤは、コントローラ5を操作することによって、プレイヤオブジェクトに地上を移動させたり、カーソルが指し示す位置に向かって射撃動作を行わせたりすることが可能である。
【0144】
端末装置7を操作するプレイヤは、端末装置7を操作することによってヘリコプター80を移動させつつ射撃を行い、プレイヤオブジェクトに弾を当てる。一方、各コントローラ5を操作する各プレイヤは、コントローラ5を操作することによってプレイヤオブジェクト82〜85を移動させつつ射撃を行い、ヘリコプター80に弾を当てる。このように、本ゲームは、ヘリコプター80とプレイヤオブジェクト82〜85との間で互いに弾を撃ち合って対戦する射撃ゲームである。
【0145】
以下、端末装置7に対する操作について詳細に説明する。まず、図13および図14を参照して、端末装置7を用いてヘリコプター80を操作する方法について説明する。本実施形態においては、ヘリコプター80は、端末装置7が備える2つのアナログスティック53に対する操作によって制御される。具体的には、ヘリコプター80の移動(平行移動)と、ヨー方向に関する回転とが制御される。
【0146】
図13は、左アナログスティック53Aに対する操作とヘリコプター80の動作との対応を示す図である。図13に示すように、左アナログスティック53Aに対する上方向の入力に応じて、ヘリコプター80は前方向に平行移動(前進)し、左アナログスティック53Aに対する下方向の入力に応じて、ヘリコプター80は後方向に平行移動(後退)する。また、左アナログスティック53Aの左方向に対する入力に応じて、ヘリコプター80は左方向に平行移動し、左アナログスティック53Aに対する右方向の入力に応じて、ヘリコプター80は右方向に平行移動する。
【0147】
図14は、右アナログスティック53Bに対する操作とヘリコプター80の動作との対応を示す図である。図14に示すように、右アナログスティック53Bに対する上方向の入力に応じて、ヘリコプター80は上方向に移動(上昇)し、右アナログスティック53Bに対する下方向の入力に応じて、ヘリコプター80は下方向に移動(下降)する。また、右アナログスティック53Bに対する左方向の入力に応じて、ヘリコプター80は左方向に回転(左旋回)し、右アナログスティック53Bに対する右方向の入力に応じて、ヘリコプター80は右方向に回転(右旋回)する。
【0148】
以上のように、本実施形態においては、プレイヤは、2つのアナログスティック53に対する方向入力操作によって3次元的にヘリコプター80を移動させることが可能である。なお、詳細は後述するが、本実施形態においては、端末装置7をヨー方向に回転させることによってもヘリコプター80の位置・姿勢は変化する。また、ピッチ方向の回転によってヘリコプター80の姿勢がさらに変化するようにしてもよい。ここでは、端末装置7におけるロール方向、ヨー方向、およびピッチ方向とは、端末装置7の画面(LCD51)に垂直な軸(図8に示すz軸)が水平方向と平行な所定方向を向く状態にある端末装置7のz軸回りの回転方向、y軸回りの回転方向、およびx軸回りの回転方向を指す。
【0149】
次に、図15を参照して、端末装置7に表示される端末用ゲーム画像の視点を操作する方法、すなわち、端末用ゲーム画像を生成するための仮想カメラを操作する方法について説明する。本実施形態においては、上記仮想カメラは、端末装置7の姿勢に基づいて制御される。具体的には、仮想カメラの姿勢は、現実空間における端末装置7の姿勢に応じた姿勢となるように制御され、仮想カメラの位置は、ヘリコプター80が仮想カメラの視野範囲(撮影範囲)に含まれるように制御される。
【0150】
図15は、端末装置7の姿勢と仮想カメラの姿勢との対応を示す図である。図15においては、端末装置7のz軸が水平方向と平行となる所定の基準状態にある場合において、仮想カメラ90は仮想空間における水平方向と平行な所定の基準姿勢となる。ここで、仮想カメラ90は、端末装置7が上記基準状態から回転した方向に応じた方向に、回転量に応じた回転量だけ、仮想カメラ90を基準姿勢から回転させた姿勢となるように制御される。例えば、基準姿勢から右を向くように(ヨー方向に)端末装置7が回転された場合、仮想カメラ90は、上記基準姿勢から右を向くように(ヨー方向に)回転する。また、基準姿勢から下を向くように(ピッチ方向に)端末装置7が回転された場合、仮想カメラ90は、上記基準姿勢から下を向くように(ピッチ方向に)回転する。また、図示しないが、基準姿勢から画面に垂直な軸回りに(ロール方向に)端末装置7が回転された場合、仮想カメラ90は、視線方向の軸回りに(ロール方向に)回転する。このように、本実施形態においては、現実空間における端末装置7の姿勢と仮想のゲーム空間における仮想カメラ90の姿勢とが対応するように制御される。これによって、プレイヤは、端末装置7を用いた容易かつ直感的な操作で端末用ゲーム画像の視線の向きを変更することができる。
【0151】
また、仮想カメラ90の位置は、ヘリコプター80が視野範囲に含まれるように制御される。具体的には、仮想カメラ90は、ヘリコプター80の位置Pを向き、当該位置Pから所定距離だけ離れた位置に設定される。したがって、基準姿勢から右を向くように端末装置7が回転された場合、仮想カメラ90は上記基準姿勢から左方向に移動され、基準姿勢から下を向くように端末装置7が回転された場合、仮想カメラ90は上記基準姿勢から上方向に移動する(図15参照)。なお、他の実施形態においては、仮想カメラ90はヘリコプター80の位置に設定されてもよい。つまり、端末装置7には、いわゆる一人称視点のゲーム画像が表示されてもよい。また、仮想カメラ90とヘリコプター80の距離がゲームの状況によって変わる場合があってもよい。
【0152】
以上のように、本実施形態においては、端末装置7の2つのアナログスティック53に対する操作と、端末装置7自体の姿勢を変化させる操作とによって、ヘリコプター80を3次元的に移動させることができるとともに、ヘリコプター80を見る視線(仮想カメラ90)を3次元的に変化させることができる。すなわち、本実施形態によれば、複数の方向に対する入力指示(ヘリコプター80および仮想カメラ90を移動・回転させる指示)を、端末装置7を用いて直感的な操作で容易に行うことができ、複数の方向に対する入力指示に関する操作性を向上することができる。
【0153】
なお、2つのアナログスティック53に対する入力操作によるヘリコプター80の制御と、端末装置7の姿勢操作による仮想カメラ90の制御とを独立して単に実行するとすれば、プレイヤが操作に違和感を抱くおそれがある。そこで、本実施形態においては、ヘリコプター80および仮想カメラ90に対して以下の制御が行われる。
【0154】
本実施形態では、右アナログスティック53Bに対する左右方向の入力によってヘリコプター80がヨー方向(ゲーム空間における鉛直軸回りの回転方向)に回転した場合、仮想カメラ90は、ヨー方向に関してヘリコプター80と同じ方向を向くように制御される。つまり、ヨー方向に関しては、右アナログスティック53Bに対する入力によってヘリコプター80の姿勢が変化した場合には、仮想カメラ90の姿勢はヘリコプター80と一致するように変化する。この理由は、ヨー方向に関しては、ヘリコプター80の向きと仮想カメラ90の向きとが一致していないと、ヘリコプター80の操作に対してプレイヤが違和感を抱くおそれがあるからである。具体的に説明すると、本実施形態においては、ヘリコプター80は、左アナログスティック53Aに対する上下方向の入力に応じてヘリコプター80を基準とした前後方向に移動する。そのため、ヨー方向に関してヘリコプター80の向きと仮想カメラ90の向きとが一致していない場合には、上記上下方向の入力によってヘリコプター80が画面の奥行き方向とは異なる方向に移動する。このように、上下方向の入力が画面の奥行き方向に対応していない場合には、プレイヤが違和感を抱くおそれがある。なお、右アナログスティック53Bに対する操作によるヘリコプター80の回転に応じて仮想カメラ90の姿勢を変化させると、現実空間における端末装置7の姿勢と、仮想空間における仮想カメラ90の姿勢との対応関係が変化してしまう。しかし、ヨー方向(左右方向)に関しては、上記対応関係が変化しても、ユーザが違和感を抱くおそれはないと考えられる。以上の理由より、本実施形態においては、ヨー方向に関してはヘリコプター80と仮想カメラ90との姿勢を一致させるようにしている。ただし、ヘリコプター80の姿勢と仮想カメラ90の姿勢は常に完全に一致していなくともよく、ユーザが違和感を抱かないように、ヘリコプター80の姿勢を仮想カメラ90の姿勢に追従させるようにすればよい。
【0155】
さらに、本実施形態では、ヨー方向に関して端末装置7の姿勢を変化させることによって仮想カメラ90の姿勢が変化した場合、ヘリコプター80の姿勢は、ヨー方向に関して仮想カメラ90の姿勢と一致するように制御される。ここで、プレイヤは端末装置7を自由な速度で回転させることができ、端末装置7の姿勢を比較的高速に変化させることが可能であるので、仮想カメラ90の姿勢は、端末装置7の姿勢に合わせて比較的高速に変化する。しかし、ヘリコプター80の姿勢を仮想カメラの90の姿勢変化に合わせて高速に変化させると、ヘリコプター80の動作が不自然になってしまう。そのため、本実施形態では、端末装置7の姿勢が変化することによって仮想カメラ90の姿勢が変化する場合、ヘリコプター80の姿勢は仮想カメラ90の姿勢に追従して(若干遅れて)変化するように制御される。このとき、右アナログスティック53Bの左右方向の入力があった場合には、ゲーム装置3は、ヘリコプター80の姿勢をさらに変化させるようにしてもよい。
【0156】
図16および図17は、仮想カメラ90の姿勢変化に追従してヘリコプター80の姿勢が変化する様子を示す図である。端末装置7の姿勢が変化した場合には、図16に示すように、端末装置7の姿勢変化に合わせて仮想カメラ90の姿勢(および位置)が変化する。この場合、図17に示すように、ヘリコプター80の姿勢は、所定の速度以下の回転速度で仮想カメラ90の姿勢を追従するように変化し、最終的に仮想カメラ90の姿勢と一致する(図17に示す矢印参照)。このように、仮想カメラ90の姿勢が変化した場合には、ヘリコプター80の姿勢は仮想カメラ90の姿勢から遅れて変化する。これによって、端末装置7の姿勢の変化に応じてヘリコプター80の姿勢が急激に変化することを防止することができ、ヘリコプター80に自然な動作を行わせることができる。
【0157】
[6.ゲーム処理の詳細]
次に、本ゲームシステムにおいて実行されるゲーム処理の詳細を説明する。まず、ゲーム処理において用いられる各種データについて説明する。図18は、ゲーム処理において用いられる各種データを示す図である。図18において、ゲーム装置3のメインメモリ(外部メインメモリ12または内部メインメモリ11e)に記憶される主なデータを示す図である。図18に示すように、ゲーム装置3のメインメモリには、ゲームプログラム100、端末操作データ101、コントローラ操作データ107、および処理用データ108が記憶される。なお、メインメモリには、図18に示すデータの他、ゲームに登場する各種オブジェクトの画像データやゲームに使用される音声データ等、ゲームに必要なデータが記憶される。
【0158】
ゲームプログラム100は、ゲーム装置3に電源が投入された後の適宜のタイミングで光ディスク4からその一部または全部が読み込まれてメインメモリに記憶される。なお、ゲームプログラム100は、光ディスク4に代えて、フラッシュメモリ17やゲーム装置3の外部装置から(例えばインターネットを介して)取得されてもよい。また、ゲームプログラム100に含まれる一部(例えば、コントローラ5および/または端末装置7の姿勢を算出するためのプログラム)については、ゲーム装置3内に予め記憶されていてもよい。
【0159】
端末操作データ101は、端末装置7に対するプレイヤの操作を表すデータである。端末操作データ101は、端末装置7から送信されてゲーム装置3において取得され、メインメモリに記憶される。端末操作データ101は、角速度データ102、加速度データ103、タッチ位置データ104、操作ボタンデータ105、および、スティックデータ106を含む。なお、メインメモリには、最新の(最後に取得された)ものから順に所定個数の端末操作データが記憶されてもよい。
【0160】
角速度データ102は、ジャイロセンサ64によって検出された角速度を表すデータである。本実施形態では、角速度データ102は、図8に示すxyzの3軸回りのそれぞれの角速度を表すものであるが、他の実施形態においては、任意の1軸以上の軸回り角速度を表すものであればよい。
【0161】
加速度データ103は、加速度センサ63によって検出された加速度(加速度ベクトル)を表すデータである。本実施形態では、加速度データ103は、図8に示すxyzの3軸の方向に関する加速度を各成分とする3次元の加速度を表すものであるが、他の実施形態においては、任意の1以上の方向に関する加速度を表すものであればよい。
【0162】
タッチ位置データ104は、タッチパネル52の入力面において入力が行われた位置(タッチ位置)を表すデータである。本実施形態では、タッチ位置データ104は、上記入力面上の位置を示すための2次元座標系の座標値を表す。なお、タッチパネル52がマルチタッチ方式である場合には、タッチ位置データ104は複数のタッチ位置を表すこともある。
【0163】
操作ボタンデータ105は、端末装置7に設けられる、押圧可能なキー操作部(各操作ボタン54A〜54L)に対する入力状態を表すデータである。具体的には、操作ボタンデータ105は、各操作ボタン54A〜54Lが押下されているか否かを表す。
【0164】
スティックデータ106は、各アナログスティック53Aおよび53Bのスティック部がスライドした(または傾倒した)方向および量を表すデータである。アナログスティック53は、2次元の任意の方向に移動可能な操作部材(スティック部)を移動することによる入力操作が可能な入力装置であり、スティックデータ106は、当該操作部材が操作された方向(操作方向)および量(操作量)を表すものである。本実施形態においては、アナログスティック53に対する操作量および操作方向は、左右方向に関する操作量をx成分とし、上下方向に関する操作量をy成分とする2次元座標によって表されるものとする。
【0165】
なお、端末操作データ101には、上記データ102〜105の他、磁気センサ62によって検出された方位を表す方位データが含まれていてもよい。また、本実施形態においては、端末操作データ101の他、カメラ画像データおよび/またはマイク音データが端末装置7からゲーム装置3へ送信されてもよい。カメラ画像データは、端末装置7のカメラ56によって撮像された画像(カメラ画像)を表すデータである。マイク音データは、端末装置7のマイク69によって検出された音声(マイク音)を表すデータである。なお、これらカメラ画像データおよびマイク音データは、コーデックLSI66によって圧縮されてゲーム装置3へ送信され、ゲーム装置3においてコーデックLSI27によって伸張されてメインメモリに記憶されてもよい。
【0166】
なお、端末操作データ101は、方向を指示する入力を表すデータと、端末装置7の姿勢を算出するための物理量を表すデータとを少なくとも含んでいればよい。なお、上記「方向を指示する入力を表すデータ」は、本実施形態ではスティックデータ106であるが、他の実施形態においては、十字ボタン54Aに対する入力を表すデータや、4つのボタン54E〜54Hに対する入力を表すデータであってもよい。また、上記物理量を表すデータは、本実施形態では加速度データ103、角速度データ102、および方位データであるが、他の実施形態においては、端末操作データ101は、これら3つのデータのうちいずれか1つまたは2つを含むものであってもよい。また、端末装置7が他の入力手段(例えば、タッチパッドや、コントローラ5の撮像手段等)を有する場合には、端末操作データ101は、当該他の入力手段から出力されるデータを含んでいてもよい。
【0167】
コントローラ操作データ107は、コントローラ5に対するユーザ(プレイヤ)の操作を表すデータである。コントローラ操作データ107は、コントローラ5から送信されてゲーム装置3において取得され、メインメモリに記憶される。上述のように、コントローラ操作データ107は、上記加速度センサ37およびジャイロセンサ48の検出結果を表すデータ、各操作ボタン32a〜32iに対する入力状態を表すデータ、および、上記マーカ座標を表すデータを含む。本実施形態においては、4つのコントローラ5からそれぞれ送信されてくる4つのコントローラ操作データ107がメインメモリにそれぞれ記憶される。メインメモリには、4つのコントローラ5毎に最新の(最後に取得された)ものから順に所定個数のコントローラ操作データが記憶されてもよい。
【0168】
なお、コントローラ操作データ107は、コントローラ5を操作するユーザの操作を表すものであればよく、上記の各データの一部のみを含むものであってもよい。また、コントローラ5が他の入力手段(例えば、タッチパネルやアナログスティック等)を有する場合には、コントローラ操作データ107は、当該他の入力手段に対する操作を表すデータを含んでいてもよい。
【0169】
処理用データ108は、後述するゲーム処理(図19)において用いられるデータである。処理用データ108は、端末姿勢データ109、オブジェクト姿勢データ110、オブジェクト位置データ111、カメラ姿勢データ112、および、カメラ位置データ113を含む。なお、図18に示すデータの他、処理用データ108は、ゲームに登場する各種オブジェクトに設定される各種パラメータを表すデータ等、ゲーム処理において用いられる各種データを含む。
【0170】
端末姿勢データ109は、端末装置7の姿勢を表すデータである。端末装置7の姿勢は、例えば、所定の基準姿勢から現在の端末装置7の姿勢への回転を表す回転行列によって表現されてもよいし、3次のベクトルまたは3つの角度によって表現されてもよい。また、本実施形態においては、端末装置7の姿勢として3次元空間における姿勢が用いられるが、他の実施形態においては、2次元平面における姿勢が用いられてもよい。本実施形態では、端末姿勢データ109は、上記端末操作データに含まれる加速度データ103および角速度データ102に基づいて算出される。端末姿勢データ109の算出方法についてはステップS11で後述する。
【0171】
オブジェクト姿勢データ110は、仮想のゲーム空間におけるヘリコプター80の姿勢を表すデータである。また、オブジェクト位置データ111は、仮想のゲーム空間におけるヘリコプター80の位置を表すデータである。詳細はステップS12で後述するが、オブジェクト姿勢データ110およびオブジェクト位置データ111は、上記スティックデータ106と上記端末姿勢データ109とに基づいて算出される。
【0172】
カメラ姿勢データ112は、仮想のゲーム空間における仮想カメラ90の姿勢を表すデータである。カメラ位置データ113は、仮想のゲーム空間における仮想カメラ90の位置を表すデータである。詳細はステップS13で後述するが、カメラ姿勢データ112およびカメラ位置データ113は、上記スティックデータ106と上記端末姿勢データ109とに基づいて算出される。
【0173】
なお、ヘリコプター80および仮想カメラ90の姿勢は、例えば、回転行列によって表現されてもよいし、3次のベクトルまたは3つの角度によって表現されてもよい。また、ヘリコプター80および仮想カメラ90の位置は、ゲーム空間内の位置を表すための3次元座標系の座標値によって表現される。
【0174】
次に、ゲーム装置3において行われるゲーム処理の詳細を、図19図23を用いて説明する。図19は、ゲーム装置3において実行されるゲーム処理の流れを示すメインフローチャートである。ゲーム装置3の電源が投入されると、ゲーム装置3のCPU10は、図示しないブートROMに記憶されている起動プログラムを実行し、これによってメインメモリ等の各ユニットが初期化される。そして、光ディスク4に記憶されたゲームプログラムがメインメモリに読み込まれ、CPU10によって当該ゲームプログラムの実行が開始される。なお、ゲーム装置3においては、電源投入後にゲームプログラムがすぐに実行される構成であってもよいし、電源投入後にまず所定のメニュー画面を表示する内蔵プログラムが実行され、その後ユーザによってゲームの開始が指示されたことに応じてゲームプログラムが実行される構成であってもよい。図19に示すフローチャートは、以上の処理が完了した後に行われる処理を示すフローチャートである。
【0175】
なお、図19図23に示すフローチャートの各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよい。また、変数の値や、判断ステップで利用される閾値も、単なる一例に過ぎず、必要に応じて他の値を採用してもよい。また、本実施形態では、上記フローチャートの各ステップの処理をCPU10が実行するものとして説明するが、上記フローチャートの一部のステップの処理を、CPU10以外のプロセッサや専用回路が実行するようにしてもよい。
【0176】
まずステップS1において、CPU10は初期処理を実行する。初期処理は、仮想のゲーム空間を構築し、ゲーム空間に登場する各オブジェクトを初期位置に配置したり、ゲーム処理で用いる各種パラメータの初期値を設定したりする処理である。なお、本実施形態においては、初期処理において、ヘリコプター80の初期位置および初期姿勢を表すデータがそれぞれオブジェクト位置データ111およびオブジェクト姿勢データ110としてメインメモリに記憶される。また、仮想カメラ90は、ヘリコプター80の位置を向き、当該位置から所定距離だけ離れた位置となるように初期位置および初期姿勢が設定される。仮想カメラ90の初期位置および初期姿勢を表すデータは、それぞれカメラ位置データ113およびカメラ姿勢データ112としてメインメモリに記憶される。ステップS1の次にステップS2の処理が実行される。以降、ステップS2〜S9の一連の処理からなる処理ループが所定時間(1フレーム時間)に1回の割合で繰り返し実行される。
【0177】
ステップS2において、CPU10は、4つのコントローラ5から送信されてくるコントローラ操作データをそれぞれ取得する。各コントローラ5はコントローラ操作データをゲーム装置3へ繰り返し送信するので、ゲーム装置3においては、コントローラ通信モジュール19が各コントローラ操作データを逐次受信し、受信された各コントローラ操作データが入出力プロセッサ11aによってメインメモリに逐次記憶される。送受信の間隔はゲームの処理時間よりも短い方が好ましく、例えば200分の1秒である。ステップS2においては、CPU10は、最新のコントローラ操作データ107をメインメモリから読み出す。ステップS2の次にステップS3の処理が実行される。
【0178】
ステップS3において、CPU10は、端末装置7から送信されてくる端末操作データを取得する。端末装置7は、端末操作データをゲーム装置3へ繰り返し送信するので、ゲーム装置3は端末操作データを逐次受信する。ゲーム装置3においては、端末通信モジュール28が端末操作データを逐次受信し、入出力プロセッサ11aが端末操作データをメインメモリに逐次記憶する。ステップS3においては、CPU10は、最新の端末操作データ107をメインメモリから読み出す。ステップS3の次にステップS4の処理が実行される。
【0179】
ステップS4において、CPU10はゲーム制御処理を実行する。ゲーム制御処理は、プレイヤによるゲーム操作に従ってゲーム空間内のオブジェクトを動作させる処理等を実行し、ゲームを進行させる処理である。具体的には、本実施形態におけるゲーム制御処理においては、ヘリコプター80および仮想カメラ90を制御する処理、および、プレイヤオブジェクトを制御する処理等が実行される。以下、図20を参照して、ゲーム制御処理の詳細について説明する。
【0180】
図20は、図19に示すゲーム制御処理(ステップS4)の詳細な流れを示すフローチャートである。ゲーム制御処理においてはまずステップS11において、CPU10は、姿勢算出処理を実行する。姿勢算出処理は、端末操作データ101に基づいて端末装置7の姿勢を算出する処理である。以下、図21を参照して、姿勢算出処理の詳細について説明する。
【0181】
図21は、図20に示す姿勢算出処理(ステップS11)の詳細な流れを示すフローチャートである。姿勢算出処理においてはまずステップS21において、CPU10は、角速度データ102に基づいて端末装置7の姿勢(第1姿勢と呼ぶ)を算出する。角速度に基づく第1姿勢を算出する方法はどのような方法であってもよいが、当該第1姿勢は、前回の姿勢(前回に算出された姿勢)と、今回の角速度(今回の処理ループにおけるステップS3で取得された角速度)とを用いて算出される。具体的には、CPU10は、前回の姿勢を今回の角速度で単位時間分だけ回転させることによって姿勢を算出する。なお、前回の姿勢は、メインメモリに記憶されている端末姿勢データ109により表され、今回の角速度は、メインメモリに記憶されている角速度データ102により表される。したがって、CPU10は、メインメモリから端末姿勢データ109および角速度データ102を読み出して、端末装置7の姿勢を算出する。以上のようにして算出された「角速度に基づく姿勢」を表すデータはメインメモリに記憶される。ステップS21の次にステップS22の処理が実行される。
【0182】
なお、上記ステップS21において角速度から姿勢を算出する場合、初期姿勢を定めておくのがよい。つまり、端末装置7の姿勢を角速度から算出する場合には、CPU10は、最初に端末装置7の初期姿勢を設定しておく。端末装置7の初期姿勢は、加速度データに基づいて算出されてもよいし、端末装置7を特定の姿勢にした状態でプレイヤに所定の操作を行わせることで、所定の操作が行われた時点における特定の姿勢を初期姿勢として設定するようにしてもよい。なお、空間における所定方向を基準とした絶対的な姿勢として端末装置7の姿勢を算出する場合には上記初期姿勢を算出することが良いが、例えばゲーム開始時点における端末装置7の姿勢を基準とした相対的な姿勢として端末装置7の姿勢を算出する場合には、上記初期姿勢は算出されなくても良い。
【0183】
ステップS22において、CPU10は、端末装置7の加速度に基づいて端末装置7の姿勢(第2姿勢と呼ぶ。)を算出する。具体的には、CPU10は、メインメモリから加速度データ103を読み出して、加速度データ103に基づいて第2姿勢を算出する。ここで、端末装置7がほぼ静止している状態では、端末装置7に対して加えられる加速度は重力加速度に相当する。したがって、この状態では、検出された重力加速度の方向(重力方向)に対する端末装置7の向き(姿勢)を当該加速度データ103に基づいて算出することができる。このように、加速度センサ37が重力加速度を検出する状況では、重力方向を基準とした第2姿勢を加速度データ103に基づいて算出することができる。以上のようにして算出された第2姿勢を表すデータはメインメモリに記憶される。ステップS22の次にステップS23の処理が実行される。
【0184】
ステップS23において、CPU10は、加速度に基づく第2姿勢を用いて、角速度に基づく第1姿勢を補正する。具体的には、CPU10は、これらの姿勢を表すデータをメインメモリから読み出し、第1姿勢を第2姿勢へ所定の割合で近づける補正を行う。この所定の割合は、予め定められた固定値であってもよいし、検出される加速度等に応じて設定されてもよい。例えば、CPU10は、検出される加速度の大きさが重力加速度の大きさに近い場合には、第1姿勢を第2姿勢へ近づける割合を大きくし、検出される加速度の大きさが重力加速度の大きさから離れている場合には、当該割合を小さくするようにしてもよい。補正は、第1姿勢を重力加速度が示す姿勢に近づける補正であるので、必ずしも第2姿勢を算出して記憶する必要はなく、第1姿勢によって示される下方向が、加速度ベクトルに近づくように、第1姿勢を回転させるだけでもよい。また、加速度に基づく姿勢に関しては、重力方向を軸とする回転方向については姿勢を算出することができないので、当該回転方向に関しては補正が行われなくてもよい。
【0185】
本実施形態においては、上記ステップS23の処理における補正後の姿勢を表すデータが端末姿勢データ109としてメインメモリに記憶される。上記ステップS23の後、CPU10は姿勢算出処理を終了する。ステップS11の姿勢算出処理の次に、ステップS12の処理が実行される。
【0186】
なお、CPU10は、磁気センサ62によって検出される方位データから、端末装置7を基準とした所定の方位(すなわち、所定の方位を基準とした端末装置7の姿勢)を知ることができる。したがって、他の実施形態においては、CPU10は、角速度データ102および加速度データ103に加えて、上記方位データをさらに用いて端末装置7の姿勢を算出してもよい。方位データを用いて端末装置7の姿勢を算出する場合には、実空間における所定方向を基準とした絶対的な姿勢を算出することができるので、端末装置7の姿勢をより正確に算出することができる。なお、方位データに関して、地磁気以外の磁界が発生している場所においては、方位データは厳密には絶対的な方位(北等)を示さないことになるが、その場所における磁界の方向に対する端末装置7の相対的な方向が示されるので、そのような場合であっても端末装置7の姿勢を算出することが可能である。また、他の実施形態においては、上記3つのデータのうち1つまたは2つに基づいて姿勢を算出するようにしてもよい。
【0187】
ステップS12において、CPU10はオブジェクト制御処理を実行する。オブジェクト制御処理は、端末装置7に対する操作に基づいてヘリコプター80の動作を制御し、仮想カメラ90を設定する処理である。以下、図22を参照して、オブジェクト制御処理の詳細について説明する。
【0188】
図22は、図20に示すオブジェクト制御処理(ステップS12)の詳細な流れを示すフローチャートである。オブジェクト制御処理においてはまずステップS31において、CPU10は、上記ステップS11で算出された端末装置7の姿勢に基づいて仮想カメラ90の姿勢を制御する。仮想カメラ90の姿勢の制御方法は、端末装置7の姿勢に応じて仮想カメラ90の姿勢が変化するものであればどのような方法であってもよいが、本実施形態では、現実空間における端末装置7の姿勢に対応するように仮想カメラ90の姿勢が制御される(図15参照)。具体的には、端末装置7の姿勢がある状態から変化した場合、仮想カメラ90は、当該ある状態の時の仮想カメラ90の姿勢から、端末装置7の変化方向に応じた方向に、変化量に応じた量だけ回転される。ステップS31における具体的な処理としては、CPU10は、端末姿勢データ109をメインメモリから読み出し、端末装置7の姿勢に基づいて仮想カメラ90の姿勢を算出する。そして、算出された姿勢を表すデータを新たなカメラ姿勢データ112としてメインメモリに記憶する。ステップS31の次にステップS32の処理が実行される。
【0189】
ステップS32において、CPU10は、ヘリコプター80のヨー方向に関する姿勢が、仮想カメラ90の姿勢と異なっているか否かを判定する。具体的には、CPU10は、オブジェクト姿勢データ110およびカメラ姿勢データ112をメインメモリから読み出し、両者の姿勢がヨー方向に関して異なるか否かを判定する。ステップS32の判定結果が肯定である場合、ステップS33の処理が実行される。一方、ステップS32の判定結果が否定である場合、ステップS33の処理がスキップされてステップS34の処理が実行される。
【0190】
ステップS33において、CPU10は、仮想カメラ90の姿勢を追従するようにヘリコプター80を回転させる。具体的には、ヘリコプター80は、仮想カメラ90の姿勢に近づく方向へ、所定の回転量だけ回転される。この所定の回転量は、予め定められており、例えば、後述するステップS37における回転量の最大値と等しいかあるいは同程度の大きさに設定される。また、所定の回転量以下の回転量だけ回転させるとヘリコプター80の姿勢と仮想カメラ90の姿勢とが一致する場合は、両者が一致する回転量だけヘリコプター80は回転される。ステップS33の具体的な処理としては、CPU10は、オブジェクト姿勢データ110およびカメラ姿勢データ112をメインメモリから読み出し、オブジェクト姿勢データ110が表す姿勢を上記の方法に従って回転させた回転後の姿勢を算出する。回転後の姿勢を表すデータは新たなオブジェクト姿勢データ110としてメインメモリに記憶される。ステップS33の次にステップS34の処理が実行される。
【0191】
上記ステップS33の処理によれば、ヨー方向に関しては、仮想カメラ90の姿勢に追従するようにヘリコプター80が回転する。これによって、仮想カメラ90の姿勢とヘリコプター80の姿勢とは一致することとなる。これによれば、ヨー方向に関してヘリコプター80の向きと仮想カメラ90の向きとが一致していないことによってプレイヤが操作に違和感を抱くことを防止することができ、ヘリコプター80の操作性を向上することができる。また、上記ステップS33の処理によれば、仮想カメラ90の姿勢に追従する際のヘリコプター80の回転速度が所定速度以下に抑えられるので、仮想カメラ90が速く回転する場合でもヘリコプター80を自然に動作させることができる。なお、他の実施形態においては、上記ステップS39において、CPU10は、仮想カメラ90の姿勢と一致するようにヘリコプター80の姿勢を制御するようにしてもよい。また、他の実施形態においては、端末装置7の姿勢変化に応じた仮想カメラ90の姿勢変化の速度が所定値以上である場合には、仮想カメラ90に追従するようにヘリコプター80を回転させ、当該仮想カメラ90の姿勢変化の速度が所定値よりも小さい場合には、仮想カメラ90に一致するにヘリコプター80を回転させてもよい。
【0192】
また、他の実施形態において、ヘリコプター80の姿勢と仮想カメラ90の姿勢とを一致させる必要性が低い場合には、上記ステップS32およびS33の処理は実行されなくてもよい。例えば、ヘリコプター80の後方からヘリコプター80の正面方向を見たゲーム画像がテレビ2に表示される場合には、端末装置7に表示されるゲーム画像ではヘリコプター80の姿勢と仮想カメラ90の姿勢とを一致させなくてもよいので、上記ステップS32およびS33の処理は実行されなくてもよい。
【0193】
ステップS34において、CPU10は、左アナログスティック53Aの上下方向に関する入力に基づいて、ヘリコプター80の前後方向の移動を制御する。ステップS34における具体的な制御方法はどのような方法であってもよいが、本実施形態においては、ヘリコプター80は、上下方向に関する左アナログスティック53Aの操作量に応じた移動量だけ前後方向に移動される。具体的には、CPU10は、スティックデータ106をメインメモリから読み出し、左アナログスティック53Aに対する操作を表す2次元座標系のy成分値(上下方向の傾倒量を表す)に応じて前後方向の移動量を算出する。次に、CPU10は、ヘリコプター80の移動前の位置を、ヘリコプター80を基準とした前後方向へ、上記算出された移動量だけ移動させた移動後の位置を算出する。なお、上記「ヘリコプター80の移動前の位置」は、オブジェクト位置データ111によって表され、「ヘリコプター80を基準とした前後方向」は、オブジェクト姿勢データ110から決められる。したがって、CPU10は、オブジェクト姿勢データ110およびオブジェクト位置データ111をメインメモリから読み出し、これらのデータを用いて上記移動後の位置を算出する。算出された移動後の位置を表すデータは新たなオブジェクト位置データ111としてメインメモリに記憶される。ステップS34の次にステップS35の処理が実行される。
【0194】
ステップS35において、CPU10は、左アナログスティック53Aの左右方向に関する入力に基づいて、ヘリコプター80の左右方向の移動を制御する。ステップS35における具体的な制御方法はどのような方法であってもよいが、本実施形態においては、上記ステップS34に準じた方法で左右方向の移動が制御される。具体的には、CPU10は、スティックデータ106をメインメモリから読み出し、左アナログスティック53Aに対する操作を表す2次元座標系のx成分値(左右方向の傾倒量を表す)に応じて左右方向の移動量を算出する。次に、CPU10は、オブジェクト姿勢データ110およびオブジェクト位置データ111をメインメモリから読み出し、ヘリコプター80の移動前の位置を、ヘリコプター80を基準とした左右方向へ、上記算出された移動量だけ移動させた移動後の位置を算出する。算出された移動後の位置を表すデータは新たなオブジェクト位置データ111としてメインメモリに記憶される。ステップS35の次にステップS36の処理が実行される。
【0195】
ステップS36において、CPU10は、右アナログスティック53Bの上下方向に関する入力に基づいて、ヘリコプター80の上下方向の移動を制御する。ステップS36における具体的な制御方法はどのような方法であってもよいが、本実施形態においては、上記ステップS34に準じた方法で上下方向の移動が制御される。具体的には、CPU10は、スティックデータ106をメインメモリから読み出し、右アナログスティック53Bに対する操作を表す2次元座標系のy成分値(上下方向の傾倒量を表す)に応じて左右方向の移動量を算出する。次に、CPU10は、オブジェクト姿勢データ110およびオブジェクト位置データ111をメインメモリから読み出し、ヘリコプター80の移動前の位置を、ヘリコプター80を基準とした上下方向へ、上記算出された移動量だけ移動させた移動後の位置を算出する。算出された移動後の位置を表すデータは新たなオブジェクト位置データ111としてメインメモリに記憶される。ステップS36の次にステップS37の処理が実行される。
【0196】
以上のステップS34〜S36の処理によって、アナログスティック53に対する入力に基づいてヘリコプター80の位置が制御される。具体的には、アナログスティック53に対する入力に応じてヘリコプター80が3次元の各方向(前後、左右、および上下方向)へ移動されることとなる。なお、上記ステップS34〜S36の一連の処理は1フレーム処理中に実行されるので、プレイヤは、ヘリコプター80を各方向に同時に移動させることができる。つまり、プレイヤが左アナログスティック53Aを斜め方向に入力した場合や、各アナログスティック53Aおよび53Bを同時に入力した場合には、ヘリコプター80は斜め方向に移動する。
【0197】
なお、本実施形態においては、左アナログスティック53Aに対する上下方向の入力が、ヘリコプター80の前後方向に対応し、左アナログスティック53Aに対する左右方向の入力が、ヘリコプター80の左右方向に対応し、右アナログスティック53Bに対する上下方向の入力が、ヘリコプター80の上下方向に対応している。ここで、他の実施形態においては、方向入力部(アナログスティック53)に対する入力方向と、操作対象(ヘリコプター80)の移動方向との対応関係は、どのようなものであってもよい。例えば、他の実施形態においては、右アナログスティック53Bに対する左右方向の入力が、ヘリコプター80の左右方向に対応してもよい(このとき、左アナログスティック53Aに対する左右方向の入力が、ヘリコプター80の左右方向の回転に対応していてもよい)。また、例えば、左アナログスティック53Aと右アナログスティック53Bとの役割を本実施形態とは逆にしてもよい。なお、画面の奥行き方向(仮想カメラ90の視線方向。ここでは、ヘリコプター80の前後方向)の移動、および、画面の上下方向(ここでは、ヘリコプター80の上下方向)の移動については、方向入力部に対する上下方向の入力が対応付けられることが好ましい。これによれば、プレイヤは、自然な操作感覚でオブジェクトを容易に操作することができるからである。
【0198】
ステップS37において、CPU10は、右アナログスティック53Bの左右方向に関する入力に基づいて、ヘリコプター80のヨー方向(左右方向)の回転を制御する。ステップS37における具体的な制御方法はどのような方法であってもよいが、本実施形態においては、ヘリコプター80は、左右方向に関する右アナログスティック53Bの操作量に応じた回転量だけヨー方向に回転される。具体的には、CPU10は、スティックデータ106をメインメモリから読み出し、右アナログスティック53Bに対する操作を表す2次元座標系のx成分値(左右方向の傾倒量を表す)に応じて回転量を算出する。次に、CPU10は、オブジェクト姿勢データ110をメインメモリから読み出し、オブジェクト姿勢データ110が表す回転前の姿勢を上記回転量だけ回転させた回転後の姿勢を算出する。算出された回転後の姿勢を表すデータは新たなオブジェクト姿勢データ110としてメインメモリに記憶される。ステップS37の次にステップS38の処理が実行される。
【0199】
上記ステップS37のように、本実施形態においては、方向入力部(アナログスティック53)に対する操作に基づいてヘリコプター80の姿勢が制御された。ここで、他の実施形態においては、ヘリコプター80の姿勢は、方向入力部(アナログスティック53)に対する操作に基づいて制御されなくてもよく、この場合には上記ステップS37の処理は実行されなくてもよい。
【0200】
なお、以上のステップS34〜S37の処理においては、ヘリコプター80の移動量または回転量は、アナログスティック53の操作量(スライド量)に応じた量となるように算出された。ここで、他の実施形態においては、ヘリコプター80の移動量または回転量は、予め定められた固定量であってもよい。また、方向入力部としてタッチパネルが用いられてもよく、この場合には、タッチパネルに対する入力により決められる線分(入力された軌跡を表す線分でもよいし、入力面上の所定位置からタッチ位置までの線分でもよい。)の長さに応じた量となるように、上記移動量または回転量が算出されてもよい。
【0201】
なお、他の実施形態においては、上記ステップS37の処理によるヘリコプター80の回転が行われる場合(すなわち、右アナログスティック53Bに対して左右方向の入力がある場合)には、上記ステップS33の処理は実行されなくてもよい。つまり、右アナログスティック53Bに対して左右方向の入力がある場合には当該入力に応じた回転が優先され、仮想カメラ90に追従する回転は、当該入力が終了した後で行われるようにしてもよい。また、上記とは逆に、仮想カメラ90に追従する回転が優先されてもよい。つまり、仮想カメラ90に追従する回転が行われる場合(ステップS33の処理が実行される場合)には、上記ステップS37の処理がスキップされてもよい。
【0202】
ステップS38において、CPU10は、ヘリコプター80がヨー方向に関して回転したか否かを判定する。ステップS38の判定処理は、アナログスティック53に対する入力によってヘリコプター80がヨー方向(左右方向)に回転したか否かを判定するための処理であり、右アナログスティック53Bの左右方向に関する入力があったか否かによって行うことができる。具体的には、CPU10は、メインメモリから読み出したスティックデータ106を参照することで上記の判定を行う。ステップS38の判定結果が肯定である場合、ステップS39の処理が実行される。一方、ステップS38の判定結果が否定である場合、ステップS39の処理がスキップされてステップS40の処理が実行される。
【0203】
ステップS39において、CPU10は、ヘリコプター80のヨー方向の姿勢に合わせて仮想カメラ90をヨー方向に回転させる。すなわち、仮想カメラ90の姿勢は、ヨー方向に関してヘリコプター80の姿勢が回転した角度と同じ角度だけ回転される。具体的には、CPU10は、オブジェクト姿勢データ110をメインメモリから読み出し、変更後の仮想カメラ90の姿勢を算出する。そして、変更後の仮想カメラ90の姿勢を表すデータを新たなカメラ姿勢データ112としてメインメモリに記憶する。ステップS39の次にステップS40の処理が実行される。
【0204】
本実施形態においては、ヨー方向に関してヘリコプター80の姿勢と仮想カメラ90の姿勢とを一致させるべく、上記ステップS38およびS39の処理が実行された。ここで、他の実施形態においては、CPU10は、ヨー方向以外のピッチ方向および/またはロール方向についてもステップS38およびS39と同様の処理を実行し、ヘリコプター80の姿勢と仮想カメラ90の姿勢とを一致させるようにしてもよい。
【0205】
ステップS40において、CPU10は、ヘリコプター80が仮想カメラ90の視野範囲内に含まれるように仮想カメラ90の位置を制御する。仮想カメラ90の位置は、ヘリコプター80の位置と仮想カメラ90の姿勢とに基づいて設定される。具体的には、CPU10は、オブジェクト位置データ111およびカメラ姿勢データ112をメインメモリから読み出し、仮想カメラ90がヘリコプター80の位置を向き、かつ、当該位置から所定距離だけ離れた位置となるように仮想カメラ90の位置を算出する(図15参照)。そして、算出された位置を表すデータをカメラ位置データ113としてメインメモリに記憶する。なお、上記ステップS40では、方向入力部(アナログスティック53)に対する入力に基づいて制御されるヘリコプター80の位置に基づいて、仮想カメラ90の位置が制御されるので、本実施形態では、方向入力部に対する入力に基づいて仮想カメラ90の位置が制御されるとも言える。ステップS40の次にステップS41の処理が実行される。
【0206】
なお、他の実施形態において、例えば端末用ゲーム画像をヘリコプター80から見た一人称視点の画像とする場合には、ヘリコプター80と同じ位置に仮想カメラ90を設定してもよい。
【0207】
ステップS41において、CPU10は、ヘリコプター80による射撃動作を制御する。具体的には、CPU10はまず、操作ボタンデータ105をメインメモリから読み出し、所定の射撃操作(例えば、第1Lボタン54Iまたは第1Rボタン54Jを押下する操作)が行われたか否かを判定する。射撃操作が行われた場合、CPU10は、カーソル81が指し示す(ゲーム空間内の)位置に向かって弾を発射する動作をヘリコプター80に行わせる。なお、他の実施形態においては、上記射撃操作は、タッチパネル52に対する操作であってもよい。すなわち、CPU10は、タッチパネル52に対する操作が行われた場合、タッチ位置が指し示すゲーム空間内の位置に向かって弾を発射する動作をヘリコプター80に行わせるようにしてもよい。ステップS41の後、CPU10は、オブジェクト制御処理を終了する。
【0208】
また、本実施形態においては、上記ステップS41において操作対象のオブジェクト(ヘリコプター80)に射撃動作を行わせるようにしたが、他の実施形態においては、操作対象のオブジェクトに他の動作を行わせるようにしてもよい。例えば、CPU10は、操作対象のオブジェクトに他の攻撃動作を行わせるようにしてもよいし、アイテムを使用する動作等を行わせるようにしてもよい。
【0209】
上記オブジェクト制御処理によれば、仮想のゲーム空間内におけるヘリコプター80の動作が、方向入力部(アナログスティック53)に対する入力に基づいて制御される。ここで、本実施形態では、各アナログスティック53に対する上下方向の入力が、ヘリコプター80の前後方向と上下方向との移動にそれぞれ対応付けられている(ステップS34およびS36)ので、プレイヤは、自然な操作感覚でヘリコプター80を容易に操作することができる。また、左アナログスティック53Aに対する左右方向の入力が、ヘリコプター80の左右方向の移動に対応付けられている(ステップS35)ので、各アナログスティック53を用いてヘリコプター80を3次元空間の各方向に移動させることができる。さらに、右アナログスティック53Bに対する左右方向の入力が、ヘリコプター80のヨー方向の回転に対応付けられている(ステップS37)ので、ヘリコプター80を平行移動させるだけでなくヘリコプター80の姿勢を変化させることができる。
【0210】
なお、他の実施形態においては、CPU10は、端末装置7のロール方向あるいはピッチ方向に関する姿勢に応じて、ヘリコプター80の姿勢および/または位置を制御するようにしてもよい。例えば、端末装置7が所定の基準状態からロール方向に傾いた場合、当該基準状態からの傾き量に応じた回転量だけヘリコプター80をロール方向に回転させてもよい。なお、上記所定の基準状態とは、例えば端末装置7のx軸が水平となる所定の状態である。さらに、上記の場合、CPU10は、傾き量に応じた移動量だけヘリコプター80を左右方向に移動させてもよい。なお、このときヘリコプター80を移動させる方向は、ヘリコプター80の左右方向でもよいし、ゲーム空間における水平方向であってもよい。なお、ピッチ方向についてもロール方向と同様に、端末装置7が所定の基準状態からピッチ方向に傾いた場合、CPU10は、当該基準状態からの傾き量に応じた回転量だけヘリコプター80をピッチ方向に回転させてもよい。
【0211】
また、上記オブジェクト制御処理によれば、端末装置7の姿勢に応じて仮想カメラ90の姿勢が変化する(ステップS31)。これによれば、プレイヤは端末装置7の姿勢を変化させる操作によってゲーム画像における視線方向を変化させることができ、直感的な操作で容易に視線方向を変化させることができる。また、プレイヤは、端末装置7の姿勢を変化させる操作と、各アナログスティック53に対する操作とを同時に行うことができるので、ヘリコプター80に関する操作を容易に行うことができる。
【0212】
また、上記オブジェクト制御処理によれば、アナログスティック53に対する入力によってヨー方向に関してヘリコプター80の姿勢が変化した場合(ステップS38でYesの場合)、ヨー方向に関してヘリコプター80の姿勢と同じだけ仮想カメラ90の姿勢が回転するように、仮想カメラ90の姿勢が変化される(ステップS39)。したがって、ヨー方向に関してはヘリコプター80の向きと仮想カメラ90の向きとを対応させることができ、両者の向きが異なることによってプレイヤが操作に違和感を抱くことを防止することができる。なお、他の実施形態において、ヘリコプター80の姿勢と仮想カメラ90の姿勢とを一致させる必要性が低い場合には、上記ステップS32およびS33の処理と同様、ステップS38およびS39の処理は実行されなくてもよい。
【0213】
図20の説明に戻り、ステップS12のオブジェクト制御処理の次にステップS13〜S15の一連の処理が実行される。ステップS13〜S15の一連の処理は、プレイヤオブジェクト82〜85の動作を制御するとともに、プレイヤオブジェクト82〜85を表示するための仮想カメラを制御する処理である。なお、ステップS13〜S15の一連の処理は、プレイヤオブジェクト毎に実行される。すなわち、本実施形態においてはプレイヤオブジェクトは4つであるので、4つの各プレイヤオブジェクト82〜85について上記ステップS13〜S15の処理が実行される。
【0214】
ステップS13において、CPU10は、コントローラ5に対する操作に基づいてプレイヤオブジェクトの移動を制御する。具体的には、CPU10は、コントローラ操作データ107をメインメモリから読み出し、コントローラ操作データ107に基づいてプレイヤオブジェクトを移動させる。移動後の位置を表すデータはメインメモリに記憶される。なお、プレイヤオブジェクトに対する制御方法はどのようなものであってもよい。例えば、プレイヤオブジェクトは、コントローラ5の十字ボタン32aに対する方向入力に応じた方向に所定の速度で移動してもよい。また、アナログスティックを有する機器がコントローラ5に接続されて使用される場合には、当該アナログスティックに対する方向入力に基づいてプレイヤオブジェクトの移動が制御されてもよい。ステップS13の次にステップS14の処理が実行される。
【0215】
ステップS14において、CPU10は、テレビ用ゲーム画像を生成するための仮想カメラの位置および姿勢を制御する。この仮想カメラは、プレイヤオブジェクトが視野範囲に含まれるように制御されればどのように制御されてもよい。例えば、CPU10は、プレイヤオブジェクトの後方であってプレイヤオブジェクトの位置よりやや上方の位置に、プレイヤオブジェクトの方を向く姿勢で仮想カメラを設定する。設定された仮想カメラの位置および姿勢を表すデータはメインメモリに記憶される。なお、本実施形態においては、テレビ2の画面は4分割されてテレビ2には4つのゲーム画像が表示されるので、上記仮想カメラは4つ設定される。また、4つの仮想カメラは、4つのプレイヤオブジェクトに1つずつ対応し、対応するプレイヤオブジェクトが視野範囲に含まれるように制御される。ステップS14の次にステップS15の処理が実行される。
【0216】
ステップS15において、CPU10は、プレイヤオブジェクトによる射撃動作を制御する。具体的には、CPU10はまず、カーソル(図12に示すカーソル86〜89)の位置を算出する。カーソルの位置はどのように決定されてもよいが、例えば、コントローラ5の撮像方向(図3に示すZ軸)が指し示す画面上の位置がカーソルの位置として算出されてもよい。なお、この位置は、上述のマーカ座標から算出することができる。また、例えば、カーソルの位置は、コントローラ5の十字ボタン32aに対する方向入力に応じて移動するように算出されてもよい。次に、CPU10は、コントローラ操作データ107をメインメモリから読み出し、所定の射撃操作(例えば、Aボタン32dを押下する操作)が行われたか否かを判定する。射撃操作が行われた場合、CPU10は、カーソルが指し示す(ゲーム空間内の)位置に向かって弾を発射する動作をプレイヤオブジェクトに行わせる。ステップS15の次にステップS16の処理が実行される。
【0217】
ステップS16において、CPU10は、その他のゲーム進行処理を行う。その他のゲーム進行処理とは、上記ステップS11〜S15の処理以外にステップS4のゲーム制御処理において実行される処理である。上記その他のゲーム進行処理には、例えば、ヘリコプター80およびプレイヤオブジェクト82〜85以外の他のオブジェクト(例えば射撃動作によって発射された弾等)の動作を制御する処理や、ヘリコプター80およびプレイヤオブジェクト82〜85に弾が当たったか否かを判定する処理や、弾が当たったオブジェクトのパラメータ(例えば体力を表すパラメータ)を変化させる処理等が含まれる。上記の処理の他、ステップS16においてはゲームの進行に必要な処理が適宜実行される。上記ステップS16の後、CPU10はゲーム制御処理を終了する。
【0218】
図19の説明に戻り、ステップS4(ゲーム制御処理)の次のステップS5において、テレビ2に表示するためのテレビ用ゲーム画像がCPU10およびGPU11bによって生成される。すなわち、CPU10およびGPU11bは、ステップS4のゲーム制御処理の結果を表すデータをメインメモリから読み出し、また、ゲーム画像を生成するために必要なデータをVRAM11dから読み出し、テレビ用ゲーム画像を生成する。本実施形態では、まず、上記ステップS14で設定された各仮想カメラに基づいて、仮想カメラから見たゲーム空間を表す画像がそれぞれ生成され、生成された各画像の上にカーソルの画像が追加される。そして、4つの各画像を1つの画像とすることでテレビ用ゲーム画像が生成される。生成されたテレビ用ゲーム画像はVRAM11dに記憶される。上記ステップS5の次にステップS6の処理が実行される。
【0219】
ステップS6において、端末装置7に表示するための端末用ゲーム画像がCPU10およびGPU11bによって生成される。すなわち、CPU10およびGPU11bは、ステップS4のゲーム制御処理の結果を表すデータをメインメモリから読み出し、また、ゲーム画像を生成するために必要なデータをVRAM11dから読み出し、端末用ゲーム画像を生成する。本実施形態では、CPU10はカメラ姿勢データ112およびカメラ位置データ113をメインメモリから読み出し、仮想カメラから見たゲーム空間を表す画像がCPU10およびGPU11bによって生成される。また、生成された画像の所定位置(例えば、画像の中心よりやや上方の位置(図11参照))にカーソル81の画像が追加されることで、端末用ゲーム画像が生成される。生成された端末用ゲーム画像はVRAM11dに記憶される。上記ステップS6の次にステップS7の処理が実行される。
【0220】
ステップS7において、CPU10は、テレビ2へゲーム画像を出力する。具体的には、CPU10は、VRAM11dに記憶されたテレビ用ゲーム画像のデータをAV−IC15へ送る。これに応じて、AV−IC15はテレビ用ゲーム画像のデータをAVコネクタ16を介してテレビ2へ出力する。これによって、テレビ用ゲーム画像がテレビ2に表示される。また、ステップS7においては、ゲーム画像のデータと共にゲーム音声のデータがテレビ2へ出力され、テレビ2のスピーカ2aからゲーム音声が出力されてもよい。ステップS7の次にステップS8の処理が実行される。
【0221】
ステップS8において、CPU10は、端末装置7へゲーム画像を送信する。具体的には、VRAM11dに記憶された端末用ゲーム画像の画像データは、CPU10によってコーデックLSI27に送られ、コーデックLSI27によって所定の圧縮処理が行われる。圧縮処理が施された画像のデータは、端末通信モジュール28によってアンテナ29を介して端末装置7へ送信される。端末装置7は、ゲーム装置3から送信されてくる画像のデータを無線モジュール70によって受信し、受信された画像データに対してコーデックLSI66によって所定の伸張処理が行われる。伸張処理が行われた画像データはLCD51に出力される。これによって、端末用ゲーム画像がLCD51に表示される。また、ステップS8においては、ゲーム画像のデータと共にゲーム音声のデータが端末装置7へ送信され、端末装置7のスピーカ67からゲーム音声が出力されてもよい。ステップS8の次にステップS9の処理が実行される。
【0222】
なお、本実施形態においては、カーソル81はLCD51の画面の所定位置に表示される。したがって、プレイヤは、端末装置7の姿勢を変化させる操作によって、仮想カメラの姿勢(ゲーム画像における視線方向)を変化させることで、カーソル81が指し示す位置(すなわち、射撃方向)を変化させることができる。これによれば、プレイヤは、端末装置7の姿勢を変化させることで射撃方向を容易かつ迅速に変化させることができる。
【0223】
ステップS9において、CPU10は、ゲームを終了するか否かを判定する。ステップS9の判定は、例えば、ゲームオーバーになったか否か、あるいは、プレイヤがゲームを中止する指示を行ったか否か等によって行われる。ステップS9の判定結果が否定の場合、ステップS2の処理が再度実行される。一方、ステップS9の判定結果が肯定の場合、CPU10は図19に示すゲーム処理を終了する。以降、ステップS2〜S9の一連の処理は、ステップS9でゲームを終了すると判定されるまで繰り返し実行される。
【0224】
以上に説明したゲーム処理によれば、2つのアナログスティック53に対する操作による方向入力指示と、端末装置7自体の姿勢を変化させる操作による方向入力指示とによって、操作対象(ヘリコプター80および仮想カメラ90)の位置および姿勢を3次元的に変化させることができる。本実施形態によれば、複数の方向に関する方向入力指示を、端末装置7を用いて容易に行うことができ、複数の方向に関する方向入力指示の操作性を向上することができる。
【0225】
[7.変形例]
上記実施形態は本発明を実施する一例であり、他の実施形態においては例えば以下に説明する構成で本発明を実施することも可能である。
【0226】
(端末装置の姿勢の算出に関する変形例)
上記実施形態においては、端末装置7の姿勢は、端末装置7が有する慣性センサ(加速度センサ63およびジャイロセンサ64)の検出結果を用いて算出された。ここで、他の実施形態においては、端末装置7の姿勢の算出方法はどのような方法であってもよい。例えば、他の実施形態においては、端末装置7が有する他のセンサ部(例えば磁気センサ62やカメラ56)の検出結果を用いて端末装置7の姿勢が算出されてもよい。また、例えば、ゲームシステム1が端末装置7を撮像するカメラを端末装置7とは別に備えている場合には、ゲーム装置3は当該カメラで端末装置7を撮像した撮像結果を取得し、撮像結果を用いて端末装置7の姿勢を算出するようにしてもよい。
【0227】
(端末装置7による操作対象に関する変形例)
上記実施形態においては、端末装置7の操作対象、すなわち、アナログスティック53によって位置が制御されるとともに端末装置7の姿勢によって姿勢が制御される操作対象は、ヘリコプター80および仮想カメラ90であった。ここで、端末装置7の操作対象は、仮想空間に配置されるどのようなものであってもよい。例えば、他の実施形態においては、端末装置7の操作対象は仮想カメラのみであってもよいし、所定のオブジェクトのみであってもよい。
【0228】
(ゲーム内容に関する変形例)
上記実施形態においては、複数人のプレイヤが対戦する形式のゲームを例として説明したが、他の実施形態においては、ゲームの内容はどのようなものであってもよい。例えば、他の実施形態においては、飛行機や車等の移動体オブジェクトを操作装置7によって操作する1人プレイのゲームが実行されてもよい。また、他の実施形態においては、操作対象となるオブジェクトが配置されず(または表示されず)、仮想カメラ(ゲーム画像の視点および視線方向)を端末装置7によって操作するゲームが実行されてもよい。
【0229】
(ゲームシステム1の構成に関する変形例)
上記実施形態においては、ゲームシステム1は、操作装置として機能する端末装置7およびコントローラ5と、ゲーム処理を実行するゲーム装置3とを含む構成であった。ここで、ゲームシステムは、操作装置と、操作装置に対する操作に基づいてゲーム処理を実行するゲーム処理部とを含む構成であればどのような構成であってもよい。例えば、他の実施形態においては、操作装置(上記実施形態で言えば端末装置7)がゲーム処理部を含む構成であってもよい。つまり、ゲームシステムが1つの携帯型のゲーム装置によって実現されてもよい。また、他の実施形態においては、ゲームシステムが複数の端末装置7を備え、複数人のプレイヤが端末装置7を用いて操作対象(ヘリコプター80および仮想カメラ90)を操作するようにしてもよい。
【0230】
(ゲーム処理を実行する情報処理装置に関する変形例)
上記実施形態においては、ゲームシステム1において実行される一連のゲーム処理をゲーム装置3が実行したが、ゲーム処理の一部は他の装置によって実行されてもよい。例えば、他の実施形態においては、ゲーム処理の一部(例えば、端末用ゲーム画像の生成処理)を端末装置7が実行するようにしてもよい。また、他の実施形態では、互いに通信可能な複数の情報処理装置を有するゲームシステムにおいて、当該複数の情報処理装置がゲーム処理を分担して実行するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0231】
本発明は、複数の方向に対する入力指示に関する操作性を向上すること等を目的として、ゲームシステムやゲーム装置に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0232】
1 ゲームシステム
2 テレビ
3 ゲーム装置
4 光ディスク
5 コントローラ
7 端末装置
10 CPU
11e 内部メインメモリ
12 外部メインメモリ
35 撮像情報演算部
37 加速度センサ
44 無線モジュール
48 ジャイロセンサ
51 LCD
52 タッチパネル
53 アナログスティック
54 操作ボタン
62 磁気センサ
63 加速度センサ
64 ジャイロセンサ
66 コーデックLSI
70 無線モジュール
80 ヘリコプターオブジェクト
81 カーソル
90 仮想カメラ
100 ゲームプログラム
101 端末操作データ
109 端末姿勢データ
110 オブジェクト姿勢データ
111 オブジェクト位置データ
112 カメラ姿勢データ
113 カメラ位置データ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22