特許第5829381号(P5829381)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5829381正反射面の相対位置を測定する方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5829381
(24)【登録日】2015年10月30日
(45)【発行日】2015年12月9日
(54)【発明の名称】正反射面の相対位置を測定する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/00 20060101AFI20151119BHJP
   G01C 3/06 20060101ALI20151119BHJP
【FI】
   G01B11/00 A
   G01C3/06 110A
【請求項の数】8
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2010-105016(P2010-105016)
(22)【出願日】2010年4月30日
(65)【公開番号】特開2010-261949(P2010-261949A)
(43)【公開日】2010年11月18日
【審査請求日】2013年4月30日
(31)【優先権主張番号】12/433,257
(32)【優先日】2009年4月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100090468
【弁理士】
【氏名又は名称】佐久間 剛
(74)【復代理人】
【識別番号】100116540
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 香
(74)【復代理人】
【識別番号】100139723
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 洋
(72)【発明者】
【氏名】セルゲイ ポタペンコ
【審査官】 ▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−240408(JP,A)
【文献】 特開2005−045164(JP,A)
【文献】 特開2000−028317(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00−11/30
G01C 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定線に沿う物体の正反射面の相対位置を測定する方法において、
(a)少なくとも1本のビームを前記測定線上の公称位置に集束させ、前記正反射面からの反射ビームを形成する工程、
(b)検出器平面における前記反射ビームの像を記録する工程、
(c)前記検出器平面内の前記反射ビームの像の位置を決定する工程
(d)前記反射ビームの像の位置を前記測定線に沿う前記公称位置からの前記正反射面の変位に変換する工程、
(e) 前記正反射面または前記公称位置を前記工程(d)において得られた前記変位に基づく大きさだけ移動させ、前記工程(a)〜(d)を反復する工程、及び
(f)もしも、前記工程(d)の反復において得られた前記変位の絶対値が所定の値ではない、または、前記所定の値より小さくない場合に、前記工程(d)の反復において得られた前記変位の絶対値が前記所定の値になるか、または、前記所定の値より小さくなるまで前記工程(e)を反復する工程
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記工程(a)において、複数本のビームを前記公称位置に集束させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記物体が複数の正反射面を有し、前記工程(a)において前記複数の正反射面のそれぞれから反射ビームが形成され、前記工程(b)において前記検出器平面における前記反射ビームの像が記録されることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記工程(d)が、前記測定線に沿う前記正反射面の変位と前記検出器平面における前記反射ビームの像の位置の間の変換関数を較正するために、前記測定線に沿う複数の既知の表面位置及び前記検出器平面上の対応する複数の像位置を用いる工程を含むことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
測定線に沿う物体の正反射面の相対位置を測定するための装置において、
前記測定線上の公称位置に集束し、前記正反射面からの反射ビームを形成する、少なくとも1本の光ビームを発生する光源、
検出器平面における前記反射ビームの像を記録する光検出器
前記光検出器から前記記録を受け取り、前記検出器平面内の前記反射ビームの像の位置を決定するために前記記録を処理及び解析して、前記位置を前記測定線に沿う前記公称位置からの前記正反射面の変位に変換する、データアナライザ、及び
前記データアナライザによって得られた前記変位に基づく大きさだけ、前記正反射面あるいは前記公称位置を移動させる移動装置、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項6】
結像レンズをさらに備え、前記結像レンズが前記測定線の像を前記検出器平面上に結ばせるように、前記結像レンズ及び前記検出平面の位置及び方位が定められることを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記結像レンズが対物レンズまたはシフト/チルトレンズであることを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記データアナライザが、前記測定線に沿う前記正反射面の変位と前記検出器平面上の前記反射ビームの像の位置の間の変換関数を較正するために、前記測定線に沿う複数の既知の表面位置及び前記検出器平面上の対応する複数の像位置を用いて前記位置を前記変位に変換することを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表面までの距離の測定に関する。特に、本発明は正反射面までの距離を三角測量によって測定する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
三角測量計測器は物体の表面までの距離を、特にプローブのような物理的デバイスを対象表面に接触させることが望ましくない場合に、測定するために用いられる。そのようなことは表面の清浄な品質を維持することが望ましい、例えば清浄な表面をもつフュージョン成形ガラスシートについて、当てはまり得る。そのようなガラス表面は可視光に対して正反射面として振る舞う。ガラス製造において、「表面までの距離」測定は、例えば、ガラス表面の位置を見いだしてガラス表面上の点を検査装置または処理装置の焦点に合わせるために、用いることができる。
【0003】
本開示において、語句「測定線」は測定装置の変位にともなう直線を指し、その線に沿う測定面の変位が、測定線が測定面と交差する点の相対位置として定義される。語句「測定方向」は測定線の向きを指す。語句「角許容範囲」は法線方位からの測定面の(ある角度範囲内の)傾きに関わらず、測定線に沿う変位の値を得ることができる変位計測器の能力を指す。言い換えれば、ある角度範囲内の表面傾きによって生じる絶対測定誤差は与えられた装置の仕様で定められた測定誤差をこえない。語句「公称位置」及び「公称傾き」はそれぞれ、好ましい、測定された表面位置及び表面傾きを指す。公称位置及び公称傾きの特定の定義は測定方法に依存し、以下で与えられる。
【0004】
図1は、乱反射面の場合に、光学三角測量計測器がどのようにはたらくかを示す(例えば特許文献1(コージ(Koji),2001年))。光源12(一般にはレーザダイオード)からの入り光線10が投影レンズ14を通して位置13で乱反射面16上に投射される。入り光線10によって供給される光は、表面16のスポット11において様々な方向に散乱され、反射光線18と見なされる、散乱光の一部は、対物レンズ20を通過して検出器22に向かう。対物レンズ20は検出器22上の位置17において光スポット11の像を形成することができる。位置13’における表面16が参照数字16’で表されるとすると、入り光線10は表面16’において光スポット11’を供給する。スポット11’において光は様々な方向に散乱され、反射光線18’と見なされる、散乱光の一部は、対物レンズ20を通過して検出器22に向かう。対物レンズ20は検出器22上の位置17’において光スポット11’の像を形成することができる。一般に、検出器22上の像の位置は入り光線10の方向に沿う表面16の位置に依存する。表面16が位置13から位置13’に移動すれば、対応する検出器22上の光スポットの像の位置は17から17’に移動するであろう。したがって、入り光線10の方向が測定方向として選ばれれば、検出器22上の像の位置と入り光線10の方向に沿う表面16の位置の間の対応は十分に良く定められる。図1に提示される例において入り光線10に沿う線が測定線である。
【0005】
測定線に沿う表面16の位置の値を検出器22上の反射光線18の像位置の関数として得るための変換関数を確立するために較正手順を用いることができる。乱反射面16については、乱反射角が対物レンズ20を通過して検出器22によって検出されるに十分な反射光線部分を提供するに十分に広ければ、検出器22上の像の位置は入り光線10に対する表面16の傾きに対して不感である。これは、検出器22上に像を形成するに十分な、対物レンズ20によって受け取られる反射光部分を提供するために、測定方向と表面法線の間の比較的広い角度範囲内で入り光線10が表面16上に入射でき、したがって、比較的大きな表面傾き範囲に対して装置の乱反射面までの距離測定の信頼性が高くなることを意味する。この場合、公称表面位置は最高の変位測定精度を与える作動位置範囲内の測定面の位置として定義することができる。公称傾きは、検出器によって受け取られる光の量を最大にする、変位計測器に対する測定面の傾きとして定義することができる。
【0006】
特許文献1に説明され、上述した原理は、限定付で正反射面に適用することができる。図2を参照して、位置25にある正反射面24を考察する。参照数字24’は位置25’にある正反射面24を表すとする。さらに参照数字24”は位置25”にある正反射面24を表すとする。原理により、正反射面に対して、表面の法線に対する光反射角の値は光入射角の値に等しい。例として、位置25にある正反射面24を用いれば、入射光10と表面法線26の間の角βは反射光28と表面法線26の間の角βに等しい。正反射面24’に対する法線26’は正反射面24に対する法線26に平行である。したがって、入射光10及び反射光線28’の方向も、正反射面24に対する法線26’に関して、それぞれ角β及びβをなすであろう。平行な表面24,24’までの距離を測定するため、これらの表面に対する法線(例えば法線26または26’)を測定方向として選ぶことができる。この場合、表面24の傾きは公称傾きである。反射光は正反射面のどのポイントで反射がおこったかについての情報を伝えないから、測定面は本質的に平坦であるとも仮定される。この場合、測定方向に沿う表面24,24’の位置は表面24,24’のそれぞれからの反射光線28,28’が検出器22上で受け取られるポイント29,29’の位置を測定することによって決定することができる。測定の結果、すなわち測定面変位を得るためには、検出器22上の位置を測定方向に沿う測定面の位置に相関させるための変換関数が提供されるべきである。
【0007】
上述した変換関数は測定方向26としての測定面に対する法線及び公称傾きとしての表面24の方位の選択に基づく。変換関数は、位置25”における傾斜面24”のような、公称傾きに平行ではない正反射面に対しては測定方向26に沿う正しい距離測定値を与えないであろう。位置25に対して傾けられた表面、例えば表面24”に対して、反射光線、例えば光線28”が検出器22に当たる位置は測定方向に対する表面法線の傾きに依存し、また選ばれた測定方向に沿う位置にも依存するであろう。したがって、測定方向に沿う傾斜正反射面の位置を明確に決定するためには、測定方向に対する表面法線の傾き及び検出器上の反射光線の位置の両者に関する情報が必要である。正反射面の三角測量が困難になる基本的な理由は、正反射面は直接観測することができず−周囲の光景の反射しか見えず、あるいは受光デバイスによって検出できない−という事実にある。特許文献1に説明される原理により、公称傾きにあって本質的に平行である表面に対して、あるいはある狭い表面傾き範囲内で公称傾きに対して僅かにしか傾いていない表面に対してのみ、測定方向はそのような表面に対しては垂直であるから、測定方向に沿う表面変位測定が可能になる。言い換えれば、この方法の角許容範囲は狭い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001/050711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、直接観測することができない正反射面までの距離を三角測量によって測定するための、正反射面傾斜角許容範囲が広い、方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のいくつかの態様が本明細書に開示される。これらの態様が相互に重複することがあり、重複しないこともあることは当然である。したがって一態様の一部は別の態様の範囲内に入ることがあり得るし、逆もあり得る。
【0011】
それぞれの態様は、1つ以上の特定の実施形態を含む、多くの実施形態で示される。実施形態が相互に重複することがあり、重複しないこともあることは当然である。したがって、1つの実施形態またはその特定の実施形態の一部が別の実施形態またはその特定の実施形態の範囲内に入ることも入らないこともあり得るし、逆もあり得る。
【0012】
解決すべき問題は、いかにして正反射面までの距離を、比較的広い表面傾斜角許容範囲をもって、三角測量で測定するかである。
【0013】
本発明の第1の態様において、測定線に沿う物体の正反射面の相対位置を測定する方法は、(a)少なくとも1本の集束光ビームを測定線上の公称位置に集束させる工程及び正反射面からの反射ビームを形成する工程、(b)検出器平面における反射ビームの像を記録する工程、(c)検出器平面内の反射ビームの像の位置を決定する工程、及び(d)反射ビームの像の位置を測定線に沿う公称位置からの正反射面の変位に変換する工程、を含む。
【0014】
第2の態様において、測定線に沿う物体の正反射面の相対位置を測定するための装置が提供される。本装置は、測定線上の公称位置に集束し、正反射面からの反射ビームを形成する、少なくとも1本の光ビームを発生する光源を備える。本装置は、光検出器から記録を受け取り、検出器平面内の反射ビームの像の位置を決定するために記録を処理及び解析し、この位置を測定線に沿う公称位置からの正反射面の変位に変換する、データアナライザを備える。
【0015】
与えられた測定方向における正反射面の公称位置からの変位の測定問題が解決された。ある角度範囲内の測定結果はある作動傾き範囲内の角度に対して測定面の傾きに無関係である。そのような測定により、例えば、検査装置または処理装置の光軸に対して傾けられ得る表面の所要領域上への検査装置または処理装置の焦点合わせが可能になる。正反射面の変位測定は、例えば、検査、処理、仕上げまたは洗浄プロセスのような、正反射面に関わる様々な製造プロセスの最適化を可能にするための、表面の位置の正確なトラッキングに有用である。
【0016】
本方法の精度は、入射ビームの方向と測定面の間の角度が小さい、例えば10°と20°の間、の場合には、低下することはなく、よって計測器のコンポーネントが測定線に沿う空間を遮ることはない。したがって、この空間は計測器またはその他の、正反射面を有する物品の製造プロセスまたはハンドリングのための、装置のために用いることができる。
【0017】
光学変位計測器または測定物が可動プラットフォームに搭載されていれば、連続測定工程による傾斜角許容範囲の拡大が可能になるであろう。公称位置に近接する測定面の測定及び位置決めを含む測定工程の反復により、測定面の位置の上記範囲内における最大角度許容範囲の達成が可能になる。
【0018】
複数本の集束光ビームを用いることができる。複数本のビームからの付加情報は第1の態様におけるように処理され、信頼性強化、精度向上、表面傾きに関する情報の入手の内の1つ以上のために用いられ得る。例えば、2ビーム装置の場合、2つの方程式を、変位(h)及び測定面の平面にある軸に対する測定面傾き(p)について解くことができる。
【0019】
本発明のさらなる特徴及び利点は以下の詳細な説明に述べられ、ある程度は、当業者には説明から容易に明らかであろうし、記述及び本発明の特許請求の範囲に説明され、また添付図面にも説明されるように、本発明を実施することによって認められるであろう。
【0020】
上記の全般的説明及び以下の詳細な説明が本発明の例示に過ぎず、特許請求されるような本発明の本質及び特質の理解のための概要または枠組みの提供が目的とされていることは当然である。
【0021】
添付図面は本発明のさらに深い理解を提供するために含められ、本明細書に組み入れられて、本明細書の一部をなす。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は従来の三角測量計測器を用いる乱反射面までの距離の測定を示す。
図2図2は従来の三角測量計測器を用いる正反射面までの距離の測定を示す。
図3図3は光学変位計測器の略図である。
図4図4図3の計測器とともに用いるための集束ビーム光源の略図である。
図5図5図3の光学変位計測器を用いる表面位置の測定の一例である。
図6図6図3の光学変位センサの検出器上に形成される像の一例である。
図7図7図3の光学変位計測器を用いる表面位置の測定の別の例である。
図8A図8A図1に説明されるような乱反射面三角測量計測器に対する代表的な変換関数のプロットである。
図8B図8B図3に説明されるような光学変位計測器に対する代表的な変換関数のプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
別途に示されない限り、本明細書及び特許請求の範囲に用いられる、成分の重量%及びモル%、寸法、及びある物理特性に対する値を表す数値のような、全ての数値は全ての場合において語句「約」で修飾されていると理解されるべきである。また、本明細書及び特許請求の範囲に用いられる精確な数値は本発明の別の実施形態をなすことも当然である。実施例に開示される数値の正確性を保証するために努力した。しかし、いずれの測定値にもそれぞれの測定手法に見られる標準偏差から生じるある程度の誤差が内在し得る。
【0024】
本明細書に用いられるように、本発明を説明及び特許請求するにあたり、不定冠詞“a”及び“an”は「少なくとも1つ」を意味し、そうではないことが明示されない限り「ただ1つ」に限定されるべきではない。したがって、例えば“a lens”への言及は、文脈が別途に明示しない限り、2つ以上のそのようなレンズを有する実施形態を含む。
【0025】
本明細書に用いられるように、成分または材料の「重量%」または「重量パーセント」または「重量による%」及び「モル%」または「モルパーセント」または「モルによる%」は、そうではないことが明示されない限り、その成分が含まれる組成物または物品の総重量または総モル数に基づく。
【0026】
図3は物体34の表面32までの、表面32に交差する測定線35に沿う、距離を測定するための光学変位計測器30の略図である。図3の要素36,46,42,52,54,55及び53は変位計測器30に属する。要素31は顕微鏡または、それに対して測定面32の変位が与えられる、別の装置とすることができる。光学変位計測器30は測定線35に沿う表面32と公称位置40の間の距離を測定する。光学変位計測器30の出力は少なくとも2つの異なる仕方で用いることができる。
【0027】
第1の例において、出力は測定方向35に沿う所望の位置に表面32を配置するために用いることができる。例えば、公称位置40が表面32に対する所望の位置として選ばれれば、光学変位計測器30の出力は表面32が所望の位置からどれだけ離れているかを見いだすために用いることができ、光学変位計測器30の出力は表面32を所望の位置に配置するためには表面32をどれだけの距離だけ移動させるべきかを制御するために用いることができる。一般に、測定方向に沿ういずれか既知の位置を、既知の位置と公称位置40の間の距離が知られていれば、所望の位置として選ぶことができる。
【0028】
第2の例において、光学変位計測器30の出力は、観測点、例えば観測点31から表面32までの距離を測定するために用いることができる。先述したように、光学変位計測器30は表面32と公称位置40の間の距離を測定する。したがって、観測点31と公称位置40の間の距離が知られていれば、観測点31と公称位置40の間の既知の距離及び光学変位計測器30の出力を用いて、表面32と観測点31の間の距離を容易に計算することができる。
【0029】
第1の例の変形において、光学変位計測器30は計測器30及びその他の機械的に取り付けられた計測器コンポーネントを表面32から指定された距離に保ちながら、表面32の移動をトラッキングするために用いることができる。この場合、計測器30からの出力はモーションコントローラ(図示せず)への、アナログまたはデジタル化された、フィードバック信号として用いられる。モーションコントローラは、速度、加速度及びその他の移動パラメータを定め、必要に応じて位置を修正するために移動装置(図示せず)にコマンドを送る。
【0030】
この場合はビーム38が集束するポイント40が公称位置である。公称位置は光学変位計測器30の作動範囲内に選ばれることが好ましい。語句「作動範囲」は、その内では表面32の位置の測定が可能である、測定面の位置範囲を指す。いくつかの実施形態において、公称位置40は測定方向35上で作動範囲の中間におかれる。測定線35はビーム38及び44のそれぞれの主光線38’及び44’と同じ平面にある線であり、主光線38’と測定線35の間の角度と主光線44’と測定線35の間の角度は等しい。公称傾きは測定線35に垂直な測定面の方位として定義される。図3は公称位置40において公称方位にある測定面32を示す。対物レンズ46の光軸と位置及び検出器平面50の位置は、レンズ46が検出器平面50上に測定線35の像を結ばせるように配される。この配置により、図5に示されるように、光学変位計測器30は、測定面32が公称方位に対して傾けられ、よって測定方向35が測定面32に対して垂直ではない場合であってさえも、使用可能である。一般に、測定における誤差は公称方位に対する測定面32の傾きの大きさに関係付けられるであろう。一般に、測定の誤差は測定面が公称位置の近づくと小さくなる。
【0031】
いくつかの実施形態においては、表面32が正反射面である。本明細書において、語句「正反射面」は表面が、1本の入射光線を狭い帰去方向範囲内に反射する、比較的平滑なミラー様表面であることを意味する。いくつかの実施形態において対象物34はシート材とすることができる。一実施形態において、対象物34は光に透明なシート材、例えばガラスべース材料でつくられたシートとすることができる。ガラスシートは、一様な厚さを有し、例えば米国特許第3682609号明細書(ドカーティ(Dockerty),1972年)及び米国特許第3336696号明細書(ドカーティ,1964年)に説明されるようなフュージョンプロセスで作成された、ガラスシートとすることができる。表面32を有する物体34の端は、公称位置40に対していずれか適する平行移動機構23を用いて可動とすることができる、ホルダ27で支持することができる。
【0032】
光学変位計測器30は1本以上の光ビーム38を供給する少なくとも1つの光源を備える。光ビーム38は測定方向35上の公称位置40に集束する。光源36は集束光源とすることができ、その一例が図4を参照して説明される。ビームは低コヒーレンス源、例えばLED(発光ダイオード)よるかまたは白熱光源によって発することができる。あるいは、レーザを光源として用いることができる。
【0033】
光学変位計測器30は反射光ビーム44の像を受取り、記録するための光検出器42を備える。結像レンズ46,例えば対物レンズまたはシフト/チルトレンズが検出器42上に反射44の像を形成する。検出器42は位置検知検出器またはピクセル化アレイ検出器、例えばCCD(電荷結合デバイス)センサまたはCMOS(相補型金属-酸化物-半導体)センサとすることができる。ピクセル化アレイ検出器の場合、検出器42にはピクセルのリニアアレイまたは2次元アレイを含めることができる。検出器42は本質的に、図示目的のために参照数字50で示される、検出器平面における像を受取り、記録する。
【0034】
「好ましい光学配置」は本明細書において結像レンズ46及び検出器42の、レンズ46で形成される測定線35の像が検出器平面50にあるような、位置及び方位の配置として定義される。言い換えれば、好ましい光学配置を提供するため、結像レンズ46は検出器平面50上に測定線35の像を結ばせるべきである。
【0035】
上で定義された好ましい光学配置の部分的事例である、一例において、対物レンズ46及び検出器42の位置及び方位は、対物レンズ46の光軸が測定方向35に実質的に垂直であり、検出器平面50が測定方向35に実質的に平行であるように選ばれる。別の例において、対物レンズ46及び検出器42の位置及び方位は、検出器平面50が対物レンズ46の光軸に対して傾けられ、レンズ46によって形成される測定方向35の像が検出器平面50にあるように選ばれる。図3に示される例において、対物レンズ46の軸及び検出器平面50は測定方向35に対して傾けられる。
【0036】
光源36,検出器42及び結像レンズ46の配置は、これらのコンポーネントを一緒にユニットとして移動させ得るような配置とすることができる。これは、例えば、結像レンズ46を検出器42に機械的に結合させ、検出器42及び光源36を適する共通ステージまたは共通取付具(図示せず)に取り付けることによって達成することができる。他の配置も可能である。例えば、図3に示されるように、光源36はステージ41上に取り付けることができ、検出器42及び結像レンズ46はステージ43上に取り付けることができる。ステージ41及び43は、いずれか適する平行移動機構23を用いて、表面32に対して可動とすることができる。
【0037】
光学変位計測器30は、検出器42によって集められたデータを処理するための処理エレクトロニクス52を備える。処理エレクトロニクス52の構成は用いられる検出器42のタイプに少なくともある程度依存するであろう。処理エレクトロニクス52は、検出器42から受け取られる信号の状態調整、増幅及びデジタル化の内の1つ以上を有することができる。光学変位計測器30は処理エレクトロニクス52からデータを受け取るデータアナライザ53を備える。いくつかの実施形態において、データアナライザ53は、以下に説明されるように、表面32の公称位置40からの変位を決定するための機械可読命令を有する。データアナライザ53の命令は適切なハードウエア機能を有するCPU55上で実行することができる。データアナライザ53の命令の実行はCPUまたはマイクロプロセッサ55で読み出すことができる1つ以上のプログラム記憶装置を用いることができる。プログラム命令は、例えば、1つ以上の、フロッピー(登録商標)ディスク、CD ROMまたはその他の光ディスク、磁気テープまたは磁気ディスク及びリードオンリメモリ(ROM)チップの形態、並びに技術上周知であるかまたはこれから開発される種類の形態をとることができる、いずれか適するプログラム格納装置に格納することができる。命令のプログラムは、「オブジェクトコード」、すなわちCPUによる多少の直接実行が可能な2進形式とすることができ、あるいは、実行前にコンパイルするかまたはインタープリートすることが必要な「ソースコード」、またはある程度コンパイルされたコードのような何らかの中間形態にあることができる。CPU55は光学変位計測器30の出力、例えばデータアナライザ53の結果、を適する記憶装置57に格納することができる。CPU55はデータアナライザ53の結果及び装置の状態をディスプレイ装置54上に表示することができる。処理エレクトロニクス52は測定結果をアナログ信号の形態で出力するためのデジタル−アナログコンバータを有することもできる。光学変位計測器30は記憶装置57またはCPU55と通じるモーションコントローラ59を備えることができる。モーションコントローラ59は、光学変位計測器30の測定コンポーネント(すなわち、光源36,光検出器42及び結像レンズ46)の表面32に対する位置あるいは表面32の光学変位検出器30の測定コンポーネントに対する位置を、CPU55または記憶装置57から得ることができる光学変位計測器30の出力に基づいて調節するために、移動装置、例えば1つ以上の平行移動機構23にコマンドを送ることができる。
【0038】
図4は、図3の光源36として用いることができる、集束ビーム光源の一例を示す。図示されるように、集束ビーム光源36は、本例においてはLEDとすることができる、光源60を有する。LED60はヒートシンク62上に置くことができる。集束ビーム光源36はさらに、LED60からの光を(この特定の例においては)3本の光ファイバ66に結合する、カプリングレンズ64を有する。一般に、光源60からの光は1本以上の光ファイバ66に結合させることができる。光ファイバ66は、光ファイバ66を受け入れるための穴をもつ取付具のような、適するファイバホルダ68によって支持される。いずれか適する配置の光ファイバ66の出力端69を用いることができる。例えば、出光端69は直線または三角形をなすことができる。光ファイバ66の出力端69は小形発光器としてはたらく。1つ以上のレンズからなるコンデンサ70がコンデンサ70の出光端71から離れた距離に光ファイバの出力端69の実像を形成するために用いられる。光ファイバ66のそれぞれからコンデンサ70によってつくられる光スポットの直径は光ファイバ66のコアの直径より小さくなり得る。非限定的例において、コンデンサ70は発散レンズ72及び集束レンズ74,76を有することができる。
【0039】
図5図3の光学変位計測器30の作動原理の説明図である。計算を簡単にするため、測定線35がZ軸に一致し、公称測定面方位が軸Xに平行であるように、座標系を選んだ。コンデンサ70が、図5では(x,z)座標が(0,0)の、位置40に光源60の実像を形成する。光源60のこの実像は位置40にある仮想光源78を表す。測定されるべき表面32はZ軸に沿う未知のどこかの位置にある。表面32は測定方向35(Z軸)に沿って公称位置40から変位させることができ、公称方位に対して角Aだけ傾けることができる。表面32でつくられる仮想光源78の反射は参照数字80で示される。反射80は、投影点{L,z}にある対物レンズ46によって、検出器平面50またはその近傍の点C上に結像される。角αは測定方向35に対する検出器平面50の傾角を表す。x=x’にある検出器平面50’はα=0のときの検出器平面を表す。対物レンズ46及び検出器42の位置は、線35の像が検出器平面80に結ばれるような位置、すなわち上で定義した好ましい光学配置にしたがう位置である。好ましい光学配置位置の要請を満たすには、対物レンズ46の光軸が視線方向47に一致してもしなくても差し支えない。いくつかの実施形態において、検出器平面50の傾角αは0に等しくはなく、対物レンズ46の光軸の傾角は検出器平面50上に線35の像が傾けられて結ばれるように選ばれる。同じく好ましい光学配置の条件を満たす、別の実施形態において、検出器平面50’の傾角αは参照数字50’に示されるようにゼロであり、対物レンズ46の光軸は反射80の像が検出器平面50’上に結ばれるように選ばれる。結合レンズ46としてシフトレンズが用いられれば、シフトレンズの光軸は測定方向35に垂直であるように選ぶことができ、同時に検出器平面50を測定方向35に平行にすることができる。
【0040】
表面32が公称位置40に配置されていれば、仮想光源78は表面32上にある。表面32からの仮想光源78の反射80は表面32の傾きにかかわらず仮想光源78と一致するであろう。この場合、仮想光源78の像は、表面32の傾角Aの全てに対して、(対物レンズ46の光軸が検出器平面50と交差する)点79に集束されるであろう。したがって、測定面が公称位置にある場合、検出器平面50において受け取られ、記録される像の位置79は表面32の傾角に依存しないであろう。許容される傾きの大きさの範囲は図5に示される集束ビームの開き角θによって定められる。傾角の許容値に対する要件は、対物レンズ46によって集められ、検出器42によって受け取られる反射光の量が信頼できる像解析のための像を形成するに適するであろうということである。結像対物レンズ46及びコンデンサレンズ70のアパーチャを同じに保ちながら光源90の作動距離を大きくすると、傾き許容範囲は小さくなる。傾き許容範囲を一定に保つためには、光源60及び対物レンズ46のアパーチャを、同じ開き角を保つように、作動距離に対応して大きくするべきである。表面32が公称方位に、すなわちX軸に平行に、配置されているが、公称位置40からは変位していれば、仮想光源78の反射80は全表面位置に対して測定方向35上におかれるであろう(このことは、単純化した図7に、それぞれ位置37,37’のにある表面32,32’からの反射80,80’によって示されている)。したがって、検出器平面50及び対物レンズ46が上で定義した好ましい光学配置にしたがって配置されていれば、(測定方向35上におかれている)反射80は検出器平面50上に結像されるであろう。測定面が公称位置にあるこの場合、反射80の像の位置は、検出器平面50において検出器46によって記録される公称位置40からの表面32の変位の関数になるであろう。公称方位に対する表面傾きによって生じる誤差は、公称位置において最小であり、公称位置の周りの位置範囲においても小さい。
【0041】
検出器によって取り込まれた像の解析により、検出器平面50における反射80の像の位置(または、複数本のビームまたは複数の反射面がある場合には複数の位置)が得られる。測定結果を得るためには、この位置を公称位置に対する測定面の変位に相関させる必要がある。本明細書において語句「変換関数」は、検出器平面50と測定線35に沿う測定面の公称位置からの実表面変位の間の関係式として定義される。一般に、検出器平面50における倍率は、対物レンズ46の光軸と測定面52の間の角度αにより、また結像装置でおこり得る光学歪により、変わるから、変換関数は線形ではない。
【0042】
測定方向に沿う複数の既知の表面の位置を検出器42によって検知された対応する複数の像の位置と相関させることによって変換関数を確立するために、較正手順を用いることができる。公称方位における較正関数は表面を公称位置に配置することによって得ることができる。次いで表面を、表面を公称方位に維持しながら、表面に垂直な測定方向に沿って平行移動させて、測定方向に沿う表面位置に対応する検出器上の一組の像位置を得る。適切な内挿関数、例えば多項内挿式を用いて変換関数を表すことができる。
【0043】
あるいは検出器平面Sにおける反射80の像の位置及び表面32の勾配p=tan(A)の関数とする表面32の変位h(S,p)に対する以下の理論式(1):
【数1】
【0044】
を変換関数として用いることができる。ここで、Lは対物レンズ46のx位置、αは表面32と対物レンズ46の光軸の間の角、αは検出器平面50と測定方向35の間の角である。この場合、{x,Ltanα}はX-Z座標系における軸S上の原点の位置である。小さな勾配値,p≪1に対して、表面32が公称位置42に近接しているとすれば、表面32と公称位置40の間の距離の決定における、公称方位からの表面32の傾きによって生じる、誤差は式(2):
【数2】
【0045】
と見積もることができる。式(2)から、表面32と対物レンズ46の光軸の間の角αが小さくなれば誤差が小さくなることがわかる。式(2)から、誤差は公称位置からの表面の変位hに比例することもわかる。
【0046】
データアナライザ(図3の53)は検出器42から、面検出器の場合は像の形態の、またリニアアレイの場合は波形の形態の、データを受け取る。データは、データアナライザによる受取りに先立ち、処理エレクトロニクス(図3の52)によって処理しておくことができる。説明目的のため、データアナライザによって受け取られ得るであろう像の画が図6に示される。測定物体は0.7mm厚のガラス板であった。像には2つの斑点の組90,92が見える。対象物体が透明であれば、1つの斑点の組90は対象物体の前面正反射面(図5の32)からの反射に対応し、別の斑点の組92は対象物体の背面正反射面(図5の33)からの反射に対応する。斑点の組90,92のそれぞれに、3本の光ファイバ(図4の66)によって形成された3本のビームに対応する、3つの斑点がある(図5は全面32から反射された光線だけが示されていることに注意すべきである。図5には背面33からの反射は示されていない)。距離測定値の計算には前面に対応する斑点の組90が選ばれる。距離測定値の計算のため、像のピクセル座標から距離値への多項内挿式の変換関数が用いられる。内挿式は、上述したように、位置が既知の測定方向に沿うポイントで取り込まれた一連の像である、較正データを用いてつくられる。斑点の組92は、対象物体の傾きが知られていれば対象物体の厚さを決定するため、また対象物体の厚さが知られていれば傾角を決定するために、用いることができる。本例においては、変位計測器の精度及び信頼性を高めるために複数本のビームが用いられる。
【0047】
図8Aは、正反射面の変位を測定するために、乱反射面三角測量計測器に対する代表的な変換関数を用いたときのグラフである。図8Bは本発明で説明したような光学変位計測器に対する代表的な変換関数のグラフである。図8A及び8Bにおいて、直線Pは測定表面が公称勾配にある(例えば式(1)においてp=0である)ときの変換関数である。曲線P及びPはそれぞれ、勾配p=p1及びp=p2に傾けられた表面についての、S(検出器平面上の像の位置)に対するh(測定表面と公称位置の間の距離)の代表的な依存性を示す。曲線PとPの間の差は説明目的のため誇張されている。上述した光学変位測定器については、図8Bに示されるように、曲線P及びPが公称位置,S=S,h=0において収斂する。乱反射面三角測量センサに対する代表的な変換関数においては、図8Aに示されるように、そのような収斂がおこらないことに注意されたい。公称位置における収斂は、反復測定及び、測定結果にしたがう、表面と公称位置の間の距離の短縮により、作動範囲内ではいかなる表面傾きにおいても最小測定誤差を達成する機会を与える。表面勾配がp2に等しく、実表面位置がhに等しいとすれば、検出器平面上の像の位置はSになるであろう。Sに変換関数を施した後に光学変位計測器によって報告される公称位置からの表面の測定距離はhになり、よって測定誤差の絶対値は|h−h|である。光学変位計測器または表面を公称位置からの測定距離hだけ公称位置に近づければ、公称位置に対する実表面位置はhになり、計測器によって報告される公称位置からの表面の測定距離はhになるであろう。第2の測定完了後の誤差の絶対値は|h−h|であり、これは第1の測定における誤差|h−h|より小さい。光学変位計測器または表面を距離hだけ公称位置に向けて再び移動させて表面の位置を再測定することによって、測定誤差の絶対値をさらに小さくすることができ、測定誤差の絶対値を許容範囲内に入れるために必要な反復回数は特定の装置構成に依存し、例えば、連続する変位測定値を比較することによって決定することができる。
【0048】
上述したように、光学変位計測器30は測定線に沿う表面と公称位置の間の距離を測定する。距離の測定は一ステッププロセスまたは多重ステップ反復プロセスとすることができる。一ステッププロセスにおいて、光学変位計測器30は、上述したように、表面と公称位置の間の距離を測定して、結果を出力する。結果は、後に使用するため、光学変位計測器によって、または別の装置によって、格納することができる。結果は、先述したように、単に表面の位置を見いだすため、または所望の位置に表面を移動させるために用いることができる。多重ステッププロセスは公称位置または表面の平行移動がそれぞれの間に入る一連の一ステッププロセスを含む。移動装置は指定された距離だけの平行移動が可能であるべきである。公称位置に対する表面の位置は光学変位計測器または光学変位計測器の、光の放射及び反射光の結像にかかわる、コンポーネントの平行移動によって変えることができる。二ステッププロセスにおいては、例えば、光学変位計測器を用いて表面と公称位置の間の距離を測定する。次いで、光学変位計測器の出力に等しい大きさだけ表面または公称位置を移動させる。これによって、表面は、公称位置に、または初期位置より公称位置の近くに、配置されることになろう。次いで、光学変位計測器を用いて先のステップを反復する。この反復測定プロセスの利点は、表面が公称位置に近づくにつれて測定結果が向上することである。表面の位置を知るために反復測定プロセスを用いる場合には、表面を固定しておいて公称位置を表面に向けて移動させることができる。表面を所望の位置に配置するために多重ステッププロセスを用いる場合には、公称位置が所望の表面位置の近くになるように、変位計測器を配置して固定保持するべきである。先のステップでとられた測定結果にしたがって表面を公称位置に向けて移動させるべきである。いずれの場合にも、位置エンコーダ、ステップモーターまたはその他の適するデバイスを用いて公称位置の平行移動の記録をとることができ、位置エンコーダの出力を用いてプロセスの最終結果を調節することができる。このようにすれば、所定の精度内で、ガラス表面から最適の作動距離にシート検査装置またはシート処理装置の位置を正確定めることができる(あるいは装置に対してガラスの位置を定めることができる)。
【0049】
上述した光学変位計測器の構成は、表面上のポイントの位置を知るための顕微鏡のようなその他のデバイスとともに光学変位計測器を用いることができるような構成である。実用的応用においては、顕微鏡を測定方向に沿って配置し、光学顕微鏡を通して表面を見るために光学変位計測器は測定方向に沿って距離測定を行う。光学変位計測器によって測定された距離は、例えば検査目的のために、測定された表面上の特定の位置に焦点を合わせるため、または表面を特定の位置に配置するため、あるいは表面をある距離に維持するため、顕微鏡またはその他の同様のデバイスによって用いることができる。光学変位計測器は、フュージョンプロセスによって形成されたガラスシートの表面のような、鏡面の非接触検査に有用である。
【0050】
したがって、本開示は以下の非限定的態様/実施形態の1つ以上を含む。
【0051】
C1. 測定線に沿う物体の正反射面の相対位置を測定する方法であって、
(a)少なくとも1本の集束光ビームを測定線上の公称位置に集束させ、正反射面からの反射ビームを形成する工程、
(b)検出器平面における反射ビームの像を記録する工程、
(c)検出器平面内の反射ビームの像の位置を決定する工程、及び
(d)反射ビームの像の位置を測定線に沿う公称位置からの正反射面の変位に変換する工程、
を含む方法。
【0052】
C2. 工程(a)において複数本の集束光ビームを公称位置において集束させる、C1にしたがう方法。
【0053】
C3. C1またはC2にしたがう方法において、
(e)正反射面または公称位置を工程(d)において得られた変位に基づく大きさだけ移動させる工程、及び
(f)工程(a)〜(d)を反復する工程、
をさらに含む方法。
【0054】
C4. C1またはC2にしたがう方法において、
(e)正反射面または公称位置を工程(d)において得られた変位に基づく大きさだけ移動させる工程、
(f)変位の測定における絶対誤差を決定する工程、及び
(g)絶対誤差が所定の値になるかまたは所定の値より小さくなるまで、工程(a)〜(f)を反復する工程、
をさらに含む方法。
【0055】
C5. C1またはC2にしたがう方法において、
(e)変位をこの方法の結果として格納または出力する工程、
をさらに含む方法。
【0056】
C6. 物体が複数の正反射面を有し、工程(a)において複数の正反射面のそれぞれから反射ビームが形成され、工程(b)において検出器平面における反射ビームの像が記録される、C1からC3のいずれかにしたがう方法。
【0057】
C7. 測定線の像を検出器平面上に結ばせる工程をさらに含む、C1からC6のいずれかにしたがう方法。
【0058】
C8. 工程(d)が、測定線に沿う正反射面の変位と検出器平面における反射ビームの像の位置の間の変換関数を較正するために、測定線に沿う複数の既知の表面位置及び検出器平面上の対応する複数の像位置を用いる工程を含む、C1からC7のいずれかにしたがう方法。
【0059】
C9. 測定線に沿う物体の正反射面の相対位置を測定するための装置であって、
測定線上の公称位置に集束し、正反射面からの反射ビームを形成する、少なくとも1本の光ビームを発生する光源、
検出器平面における反射ビームの像を記録する光検出器、及び
光検出器から記録を受け取り、検出器平面内の光ビームの像の位置を決定するために記録を処理及び解析し、この位置を測定線に沿う公称位置からの正反射面の変位に変換する、データアナライザ、
を備える装置。
【0060】
C10. 結像レンズをさらに備え、結像レンズが測定線の像を検出器平面上に結ばせるように、結像レンズ及び検出平面の位置及び方位が定められる、C9にしたがう装置。
【0061】
C11. 結像レンズが対物レンズまたはシフト/チルトレンズである、C10にしたがう装置。
【0062】
C12. データアナライザが、測定線に沿う正反射面の変位と検出器平面上の反射ビームの像の位置の間の変換関数を較正するために、測定線に沿う複数の既知の表面位置及び検出器平面上の対応する複数の像位置を用いて位置を変位に変換する、C9からC11のいずれかにしたがう装置。
【0063】
本発明の範囲及び精神を逸脱することなく様々な改変及び変更が本発明になされ得ることが当業者には明らかであろう。したがって、本発明の改変及び変更が添付される特許請求項及びそれらの等価物の範囲内に入れば、本発明はそのような改変及び変形を包含するとされる。
【符号の説明】
【0064】
10 入り光線
12,36,60 光源
13,13’,25,25’,25”,37,37’ 位置
14 投影レンズ
16 乱反射面
18,18’ 反射光線
20 対物レンズ
22 検出器
23 平行移動機構
24 正反射面
27 ホルダ
30 光学変位計測器
31 観測点
32,32’ 表面
33 背面
34 対象物体
35 測定方向
38 光ビーム
40 公称位置
41,43 ステージ
42 光検出器
44,80,80’ 反射
46 結像レンズ
50 検出器平面
52 処理エレクトロニクス
53 データアナライザ
54 ディスプレイ装置
55 CPU
57 記憶装置
59 モーションコントローラ
62 ヒートシンク
64 カプリングレンズ
66 光ファイバ
68 ファイバホルダ
69 ファイバ端
70 コンデンサ
72 発散レンズ
74,76 集束レンズ
79 焦点
90,92 斑点の組
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B