特許第5830427号(P5830427)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5830427
(24)【登録日】2015年10月30日
(45)【発行日】2015年12月9日
(54)【発明の名称】投函口装置
(51)【国際特許分類】
   A47G 29/126 20060101AFI20151119BHJP
【FI】
   A47G29/126
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-89596(P2012-89596)
(22)【出願日】2012年4月10日
(65)【公開番号】特開2013-215443(P2013-215443A)
(43)【公開日】2013年10月24日
【審査請求日】2014年6月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】平山 健司
(72)【発明者】
【氏名】中野 正也
(72)【発明者】
【氏名】仲谷 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】市川 憲司
【審査官】 平田 慎二
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭53−006298(JP,U)
【文献】 実開平05−088384(JP,U)
【文献】 実開平07−038000(JP,U)
【文献】 実公昭41−015981(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 29/126
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投函口が開口された投函口部材と、
前記投函口を閉鎖する投函扉と、
前記投函扉を回動自在に軸支する支軸と、
前記支軸を、当該支軸の軸方向に交差する方向に移動可能に案内するガイド溝を有するガイド部材と、
前記支軸に取り付けられるとともに、前記投函口を閉鎖する方向に前記投函扉を付勢するばね部材と、を備え、
前記支軸が前記ガイド溝の一方の端部側である閉鎖位置にある場合に、前記投函扉によって前記投函口が閉鎖可能となり、前記支軸が前記一方の端部側から他方の端部側である開放位置の方向に移動した場合に、前記投函扉と前記投函口との間に隙間が確保され
前記ガイド溝における閉鎖位置より開放位置側には、前記支軸を閉鎖位置側に移動しないように保持する保持部が形成されている
ことを特徴とする投函口装置。
【請求項2】
投函口が開口された投函口部材と、
前記投函口を閉鎖する投函扉と、
前記投函扉を回動自在に軸支する支軸と、
前記支軸を、当該支軸の軸方向に交差する方向に移動可能に案内するガイド溝を有するガイド部材と、
前記支軸に取り付けられるとともに、前記投函口を閉鎖する方向に前記投函扉を付勢するばね部材と、を備え、
前記支軸が前記ガイド溝の一方の端部側である閉鎖位置にある場合に、前記投函扉によって前記投函口が閉鎖可能となり、前記支軸が前記一方の端部側から他方の端部側である開放位置の方向に移動した場合に、前記投函扉と前記投函口との間に隙間が確保され
前記ばね部材は、ねじりコイルばねで構成され、
前記ねじりコイルばねのコイル軸は、前記支軸に挿通し、
前記ねじりコイルばねの第一の端部は、前記投函口部材の内面に当接し、
前記ねじりコイルばねの第二の端部は、前記投函扉の内面に当接する
ことを特徴とする投函口装置。
【請求項3】
投函口が開口された投函口部材と、
前記投函口を閉鎖する投函扉と、
前記投函扉を回動自在に軸支する支軸と、
前記支軸を、当該支軸の軸方向に交差する方向に移動可能に案内するガイド溝を有するガイド部材と、
前記支軸に取り付けられるとともに、前記投函口を閉鎖する方向に前記投函扉を付勢するばね部材と、を備え、
前記支軸が前記ガイド溝の一方の端部側である閉鎖位置にある場合に、前記投函扉によって前記投函口が閉鎖可能となり、前記支軸が前記一方の端部側から他方の端部側である開放位置の方向に移動した場合に、前記投函扉と前記投函口との間に隙間が確保され
前記支軸は、水平方向に沿って設けられ、
前記ガイド部材は、左右方向に離れて前記投函口部材の内面に設けられ、
前記ガイド溝は、前記閉鎖位置から開放位置まで円弧状に形成され、
前記ガイド溝の開放位置は、前記ガイド溝の閉鎖位置よりも上方でかつ投函口から離れている
ことを特徴とする投函口装置。
【請求項4】
前記支軸は、水平方向に沿って設けられ、
前記ガイド部材は、左右方向に離れて前記投函口部材の内面に設けられ、
前記各ガイド部材は、前記投函口部材の内面に固定された固定面部と、前記固定面部の上端部から前記投函口から離れる方向に延長された上面部と、前記上面部の端部から下方に延長された内面部と、前記内面部の下端部から前記投函口に近づく方向に延長された下面部と、前記下面部の端部から上方に延長された仕切部とを備え、
前記仕切部および内面部間の溝と、前記固定面部および仕切部間の溝とで前記ガイド溝が構成され、
前記仕切部および内面部間の溝の下端部が前記閉鎖位置とされ、
前記固定面部および仕切部間の溝で前記保持部が構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の投函口装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアなどに設けられて、郵便物や新聞紙等の投函物を投函する投函口装置に関する。
【背景技術】
【0002】
玄関ドアやポストには、郵便物などの投函物を投函する投函口および投函扉を有する投函口装置が設けられる。この投函口装置における投函扉の支持構造として、投函扉で挟まれた手を投函口から引き抜く際の安全性を向上したものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1は、投函扉を内開き方向に回動して軸支する支軸を、投函扉の閉鎖位置に保持すると共に、前記支軸を、該閉鎖位置から投函口の開口方向と交差する方向に移動可能に保持する保持手段を備える。この保持手段は、前記支軸を閉鎖位置において支承する支承部材と、前記支軸を前記移動した位置から閉鎖位置に復帰させるばね部材とを備える。ばね部材は、支軸と投函口内の不動部位に亘って配設されている。
【0004】
この特許文献1では、投函口に挿し込まれた手を抜く際に、前記保持手段によって支軸を開口方向と交差する方向に移動させることができる。このため、投函扉が手に食い込むことを防止でき、安全性の高い投函扉の支持構造を提供できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−45328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献1では、前記支軸および投函扉は、常時、前記ばね部材で閉鎖位置に付勢されている。このため、投函口に挿し込まれた投函物や手を引き抜く際に、前記支軸がばね部材の付勢方向とは逆方向に移動するため、投函物や手を引き抜くことはできる。
しかしながら、投函口から投函物や手が完全に引き抜かれるまで、前記ばね部材によって投函扉が投函物や手に食い込む方向に力が加わり続けてしまうという問題があった。このため、投函物や手を引き抜く際に、前記ばね部材によって加わる付勢力が抵抗となり、投函物や手を引き抜く力がある程度必要となり、子供など引き抜く力が弱い場合に容易に引き抜くことができないという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、投函口に投函物や手が挿し込まれた際に、投函物や手を容易に引き抜くことができる投函口装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の投函口装置は、投函口が開口された投函口部材と、前記投函口を閉鎖する投函扉と、前記投函扉を回動自在に軸支する支軸と、前記支軸を、当該支軸の軸方向に交差する方向に移動可能に案内するガイド溝を有するガイド部材と、前記支軸に取り付けられるとともに、前記投函口を閉鎖する方向に前記投函扉を付勢するばね部材と、を備え、前記支軸が前記ガイド溝の一方の端部側である閉鎖位置にある場合に、前記投函扉によって前記投函口が閉鎖可能となり、前記支軸が前記一方の端部側から他方の端部側である開放位置の方向に移動した場合に、前記投函扉と前記投函口との間に隙間が確保され、前記ガイド溝における閉鎖位置より開放位置側には、前記支軸を閉鎖位置側に移動しないように保持する保持部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、支軸をガイド部材によって投函扉の閉鎖位置から開放位置まで、前記支軸の軸方向に交差する方向に移動可能に設けており、開放位置の方向に前記支軸が移動された場合に前記投函扉および前記投函口間に隙間が確保される。このため、投函扉および投函口間に挟まれた投函物や手を、投函側(投函口部材の外側)から引き抜く際に、前記支軸および投函扉をガイド部材によって開放位置に向かって移動させることができる。このため、投函物や手を投函口の投函側(外側)から引き抜く際に、投函扉が投函物や手に食い込むことがなく、投函物や手を傷つけることなく容易に引き抜くことができる。
また、投函扉を付勢するばね部材を支軸に取り付けており、支軸に対して投函扉を付勢することで、前記特許文献のように、支軸自体を閉鎖位置に向かって付勢する必要がない。このように、支軸自体は、ばねで閉鎖位置に付勢されていないため、支軸を閉鎖位置から開放位置に向かって移動する場合に大きな力を必要としない。このため、支軸や投函扉を容易に移動でき、投函物や手を投函口から小さな力で容易に引き抜くことができる。従って、子供などの力が弱い人でも投函物や手を容易に引き抜くことができる。
なお、前記隙間は、投函物や手の厚さ寸法を考慮して、投函物や手を容易に引き抜くことができる寸法の隙間が確保できるように設定すればよい。また、前記投函扉は、前記投函口部材の内側から前記投函口を開閉する内開きタイプのものである。ここで、投函口部材は、玄関ドアに取り付けられたり、屋外の門柱などに固定されたポストなどに取り付けられる。従って、投函口部材の外側とは、玄関ドアの室外側やポストの外部側であり、投函口に投函物を投函する投函側となる。また、投函口部材の内側とは、玄関ドアの室内側やポストの内部側となる。また、支軸の軸方向は、前記投函口の貫通方向(前記投函口部材の外側から内側に向かう方向)に直交する方向である。従って、前記支軸の軸方向に交差する方向とは、例えば、玄関ドアやポストに設けられた横型(支軸が水平方向)の投函口装置であれば、例えば、上下方向や斜め上方などである。
【0011】
本発明によれば、支軸をガイド溝の閉鎖位置より開放位置側に形成された保持部に移動すれば、支軸は閉鎖位置側に移動しないように保持される。このため、支軸や投函扉を手で支えていなくても、投函扉および投函口間に隙間を確保できるため、投函物や手をより一層スムーズに引き抜くことができる。
【0012】
本発明の投函口装置は、投函口が開口された投函口部材と、前記投函口を閉鎖する投函扉と、前記投函扉を回動自在に軸支する支軸と、前記支軸を、当該支軸の軸方向に交差する方向に移動可能に案内するガイド溝を有するガイド部材と、前記支軸に取り付けられるとともに、前記投函口を閉鎖する方向に前記投函扉を付勢するばね部材と、を備え、前記支軸が前記ガイド溝の一方の端部側である閉鎖位置にある場合に、前記投函扉によって前記投函口が閉鎖可能となり、前記支軸が前記一方の端部側から他方の端部側である開放位置の方向に移動した場合に、前記投函扉と前記投函口との間に隙間が確保され、前記ばね部材は、ねじりコイルばねで構成され、前記ねじりコイルばねのコイル軸は、前記支軸に挿通し、前記ねじりコイルばねの第一の端部は、前記投函口部材の内面に当接し、前記ねじりコイルばねの第二の端部は、前記投函扉の内面に当接することを特徴とする
【0013】
本発明によれば、ねじりコイルばねのコイル軸を支軸に挿通することで、ばね部材を組み込むことができ、組立作業性を向上できる。
また、ねじりコイルばねの各端部を、投函口部材や投函扉の内面に当接させているので、支軸を閉鎖位置から開放位置に移動する際に抵抗なくスムーズに移動できる。特に、支軸を閉鎖位置から開放位置に移動する際に、支軸が投函口から離れる方向に移動すれば、ねじりコイルばねの第一の端部の前記投函口部材の内面への当接力が弱まる。このため、前記ねじりコイルばねの第二の端部によって、前記投函扉に加わる付勢力も弱まり、投函物や手に投函扉が当たる力も弱めることができる。
ここで、前記内面とは、前記投函口部材や投函扉の内側の面である。従って、投函口装置がポストに設けられている場合は、前記内面は、ポストの内側の面である。また、投函口装置が玄関ドアに設けられている場合は、前記内面は、玄関ドアの室内側の面である。
【0014】
本発明の投函口装置は、投函口が開口された投函口部材と、前記投函口を閉鎖する投函扉と、前記投函扉を回動自在に軸支する支軸と、前記支軸を、当該支軸の軸方向に交差する方向に移動可能に案内するガイド溝を有するガイド部材と、前記支軸に取り付けられるとともに、前記投函口を閉鎖する方向に前記投函扉を付勢するばね部材と、を備え、前記支軸が前記ガイド溝の一方の端部側である閉鎖位置にある場合に、前記投函扉によって前記投函口が閉鎖可能となり、前記支軸が前記一方の端部側から他方の端部側である開放位置の方向に移動した場合に、前記投函扉と前記投函口との間に隙間が確保され、前記支軸は、水平方向に沿って設けられ、前記ガイド部材は、左右方向に離れて前記投函口部材の内面に設けられ、前記ガイド溝は、前記閉鎖位置から開放位置まで円弧状に形成され、前記ガイド溝の開放位置は、前記ガイド溝の閉鎖位置よりも上方でかつ投函口から離れていることを特徴とする
【0015】
本発明によれば、ガイド溝が円弧状に形成されているため、ガイド溝の開放位置は、閉鎖位置に対して、投函口の貫通方向(例えば玄関ドアの見込み方向)および上下方向の両方向で離れた位置となる。従って、支軸がガイド溝の閉鎖位置から開放位置に向かって移動すると、支軸は投函口から離れ、かつ上方に移動するため、投函扉および投函口間の隙間寸法も徐々に大きくできる。この際、ガイド溝が円弧状であるから、支軸をスムーズに移動でき、投函物や手をより一層スムーズに引き抜くことができる。
【0016】
本発明において、前記支軸は、水平方向に沿って設けられ、前記ガイド部材は、左右方向に離れて前記投函口部材の内面に設けられ、前記各ガイド部材は、前記投函口部材の内面に固定された固定面部と、前記固定面部の上端部から前記投函口から離れる方向に延長された上面部と、前記上面部の端部から下方に延長された内面部と、前記内面部の下端部から前記投函口に近づく方向に延長された下面部と、前記下面部の端部から上方に延長された仕切部とを備え、前記仕切部および内面部間の溝と、前記固定面部および仕切部間の溝とで前記ガイド溝が構成され、前記仕切部および内面部間の溝の下端部が前記閉鎖位置とされ、前記固定面部および仕切部間の溝で前記保持部が構成されていることが好ましい。
【0017】
本発明によれば、ガイド溝が上下方向の溝で形成され、仕切部および内面部間の溝の下端部が閉鎖位置とされている。このため、支軸をガイド溝の閉鎖位置から開放位置側に向かって上方に移動すると、投函扉および投函口間の隙間寸法も徐々に大きくできる。この際、ガイド溝が上下方向に沿って形成されているので、ガイド部材の投函口の開口方向の厚さ寸法を抑えることができる。
また、ガイド溝における保持部(固定面部および仕切部間の溝)は、前記仕切部の上部で仕切部および内面部間の溝に連続しているため、支軸を保持部まで移動すれば、自動的に仕切部および内面部間の溝に戻ることがなく、支軸および投函扉を保持部に保持し続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施形態を適用した玄関ドアを示す正面図。
図2】前記玄関ドアの要部を示す縦断面図。
図3】第1実施形態の投函口装置の内面を示す正面図。
図4】第1実施形態において投函扉が閉鎖位置にある状態を示す縦断面図。
図5】第1実施形態において投函物を投函した状態を示す縦断面図。
図6】第1実施形態において手を差し込んだ状態を示す縦断面図。
図7】第1実施形態において手を差し込んだ状態を示す縦断面図。
図8】第1実施形態において投函扉が開放位置に移動した状態を示す正面図。
図9】第1実施形態において投函扉が開放位置に移動した状態を示す縦断面図。
図10】第2実施形態の投函口装置の内面を示す正面図。
図11】第2実施形態の投函口装置が閉鎖位置にある状態を示す縦断面図。
図12】第2実施形態において投函物を投函した状態を示す縦断面図。
図13】第2実施形態において手を差し込んだ状態を示す縦断面図。
図14】第2実施形態において手を差し込んだ状態を示す縦断面図。
図15】第2実施形態において投函扉を開放位置側に移動した状態を示す正面図。
図16】第2実施形態において投函扉が開放位置に移動した状態を示す縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は玄関ドア1の室外側の正面図であり、図2は玄関ドア1に設けられる郵便受け2を示す概略断面図である。
郵便受け2は、玄関ドア1を貫通する貫通孔1Aの外側としての室外側から装着された投函口装置3と、玄関ドア1の内面としての室内面に装着された受け箱4を備えて構成されている。受け箱4は従来と同様の一般的なものであるため、説明を省略する。
【0020】
[投函口装置]
投函口装置3は、図3、4に示すように、投函口部材10と、投函扉20と、支軸30と、ばね部材40とを備えて構成されている。
なお、図3は、投函口装置3を内側としての室内側から見た概略図であり、図4は、図3のA−A線に沿った概略断面図である。
【0021】
[投函口部材]
投函口部材10は、投函口11が開口された板状の部材である。投函口部材10の室内側の面には、左右一対のガイド部材12が突設されている。このガイド部材12は、板状(プレート状)に形成され、投函口部材10に一体に形成してもよいし、投函口部材10に接着剤などで固定してもよい。
【0022】
ガイド部材12には、図4に示すように、支軸30を案内する長溝状のガイド溝121が形成されている。
ガイド溝121は、投函口11の貫通方向(見込み方向)、つまり玄関ドア1の貫通孔1Aの貫通方向である室内外方向と、前記支軸30の軸方向(本実施形態では水平方向)とに交差する方向に連続して形成されている。具体的には、ガイド溝121は、前記ガイド部材12の対向面(垂直面)に沿う方向で、下端の閉鎖位置から上端の開放位置まで、円弧溝状に形成されている。このガイド溝121は、閉鎖位置から開放位置に向かうにしたがって、上方かつ受け箱4の室内側に向かう方向に形成されている。すなわち、ガイド溝121は、室内側に向かって斜め上方に連続して形成されている。
【0023】
ガイド溝121の上端つまり開放位置側には、支軸30を保持する溝状の保持部122が形成されている。すなわち、ガイド溝121の上端側は略水平方向に形成され、その下面には上方に突出する突起123が形成されている。従って、支軸30がガイド溝121を移動し、前記突起123を乗り越えて保持部122まで移動すると、突起123によって支軸30の閉鎖位置側への移動が規制されるため、支軸30は保持部122に保持された状態に維持される。従って、支軸30は、保持部122に保持されることで、開放位置に保持されることになる。
【0024】
[支軸]
支軸30は、丸棒からなり、その両端は各ガイド部材12のガイド溝121に挿入されている。そして、図3に示すように、支軸30の両端部はカシメ等によって潰されており、ガイド部材12から外れないように構成されている。
【0025】
[投函扉]
投函扉20は、前記支軸30に対して回動自在に軸支されている。投函扉20は、前記投函口11に嵌合する本体部21と、本体部21の上端部から突出されてL字状に折曲された突出部22と、突出部22から連続する軸挿通部23とを備えて構成されている。
本体部21は、図4に示すように、室外側に向かって突出して前記投函口11に嵌合する嵌合部を備えている。従って、本体部21は、板状の部材を絞り加工することなどで製造できる。
【0026】
突出部22は、図3に示すように、本体部21の上端部の左右両端に設けられている。
軸挿通部23には、前記支軸30が挿通される軸孔が形成されている。従って、軸挿通部23に支軸30が挿通されることで、投函扉20は支軸30に対して回動自在に取り付けられている。
この投函扉20は、投函口11を閉鎖する閉鎖位置から受け箱4の室内側に向かって回動して開かれるため、内開き形式の扉である。
【0027】
[ばね部材]
ばね部材40は、本実施形態では、1段曲げのねじりコイルばねで構成されている。従って、ばね部材40は、コイル軸41、第一の端部42、第二の端部43を備えている。そして、コイル軸41部分に前記支軸30が挿通されている。また、第一の端部42は、投函口部材10の内面としての室内面に当接し、第二の端部43は投函扉20の内面としての室内面に当接している。
ばね部材40は、図4に示すように、投函扉20が投函口11を閉鎖している状態で、投函扉20が風などで室内側に開かないように所定の付勢力(ばね力)で投函扉20を室外側に向かって付勢している。
【0028】
[投函物の投函時の動作]
図5に示すように、投函口11に新聞や郵便物などの投函物100が投函された場合、前記投函扉20は、投函物100によって押され、前記ばね部材40の付勢力に抗して室内側に回動する。この際、支軸30は、ガイド溝121の閉鎖位置に配置された状態で前記投函扉20が室内側に開く。
【0029】
さらに、投函物100を押し込むと、投函扉20は、支軸30を回転軸としてさらに室内側に開く。従って、そのまま投函物100を押し込めば、投函物100は受け箱4内に投入される。
一方、投函物100が貫通孔1A部分を通過して、完全に受け箱4内に投入されると、投函扉20は、ばね部材40の付勢力で投函口11を閉鎖する位置(図4の状態)に戻る。
【0030】
[手を引き抜く場合の動作]
投函物100を投函口11から受け箱4まで押し込んだ場合や、投函口11に誤って手を差し込んだ場合に、図6に示すように、手(指)200が投函扉20と投函口11や貫通孔1Aとの間に挟まってしまうことがある。
この場合、手を投函口11から引き抜こうとしても、ばね部材40で付勢された投函扉20に指が引っ掛かって、手200が挟まれた状態が続き、投函口11から引き抜き難いことがある。
また、新聞等の投函物が投函口11に差し込まれている場合に、玄関ドア1の室外側から投函物を引き抜く場合も、前記投函物が投函扉20と投函口11との間に挟まってしまうことがある。この場合、投函物を引き抜き難いことがある。
【0031】
一方、本実施形態では、図7に示すように、支軸30がガイド溝121に沿って移動可能である。このため、手200を上方に移動すれば、前記支軸30がガイド溝121に沿って上方に移動し、投函扉20も上方に移動するため、投函扉20と投函口11や貫通孔1Aとの間に隙間が形成される。
このため、手200が投函扉20および投函口11等で挟まれる状態を容易に回避できる。特に、支軸30は自重で下方の閉鎖位置に配置されており、ばね等で下方に付勢されていないので、支軸30および投函扉20のガイド溝121に沿った移動は小さな力で容易に行うことができる。
【0032】
さらに、支軸30および投函扉20をガイド溝121に沿って斜め上方に移動し、支軸30が突起123を超えて保持部122に移動すると、図8、9に示すように、投函扉20および支軸30は開放位置に保持される。
このため、投函扉20を手で支えなくても、投函扉20と投函口11との間に所定寸法の隙間を確保でき、その状態を維持できる。
【0033】
また、開放位置に保持された投函扉20および支軸30を、上方に移動させながら閉鎖位置側に移動して支軸30を突起123の閉鎖位置側に移動すれば、保持状態を解除できる。従って、その状態で手を離せば、自重によって投函扉20および支軸30はガイド溝121に沿って閉鎖位置(最下端)まで移動し、さらに前記ばね部材40の付勢力で投函扉20が投函口11を閉鎖する位置(図4の状態)に復帰する。
【0034】
[第1実施形態の作用効果]
(1)本実施形態では、支軸30をガイド部材12のガイド溝121に沿って移動可能に設けているため、投函物や手が投函扉20および投函口11間に挟まれたために、室外側(外側)から引き抜こうとした際に、前記支軸30および投函扉20がガイド溝121に沿って移動する。このため、投函物や手を投函口11から引き抜く際に、容易に引き抜くことができる。
特に、本実施形態では、支軸30自体は、ばねによって閉鎖位置方向に付勢されていないため、支軸30を閉鎖位置から開放位置に向かって移動する場合に大きな力を必要としない。このため、子供の手が挟まれた場合でも、子供の力で支軸30や投函扉20をガイド溝121に沿って移動することもでき、手を投函口11から容易に引き抜くことができる。
【0035】
(2)ガイド溝121の閉鎖位置より開放位置側に保持部122を形成しているので、開放位置まで移動した支軸30を保持部122で保持することができる。支軸30を保持部122で保持すれば、投函扉20を手で支えずに、投函扉20および投函口11間に開口(隙間)を確保することができる。従って、投函物や手を投函口11から引き抜く際に、常時、投函扉20が投函物や手に当たり続けることを防止でき、投函物や手をより一層スムーズに引き抜くことができる。
さらに、保持部122は、ガイド溝121の下面に突起123を設けることで形成されており、支軸30を保持部122に移動したり、保持部122から取り外すことも容易に行うことができる。従って、開放位置に保持された投函扉20や支軸30を、元の閉鎖位置に戻すことも容易に行うことができる。
【0036】
(3)ガイド溝121を略円弧状に形成しているので、支軸30を閉鎖位置から開放位置に移動するに従って、支軸30を上方だけでなく受け箱4の内側(投函口11から離れる方向)に移動することができる。このため、投函扉20を投函口11から徐々に室内側(内側)に離して隙間を形成できる。
さらに、ばね部材40は、第一の端部42を投函口部材10に当接させることで、第二の端部43を投函扉20に押し付けて付勢している。従って、この付勢力は、支軸30と、第一の端部42が当接する投函口部材10の距離が小さいほど大きくなる。このため、支軸30がガイド溝121の開放位置に向かって移動して投函口部材10から離れると、ばね部材40によって投函扉20に加わる付勢力も低下する。
従って、ガイド溝121を、閉鎖位置から開放位置に向かうにしたがって、支軸30が上方および室内側(内側)に移動するように略円弧状に形成することで、ばね部材40による付勢力を低下でき、かつ、投函口11と投函扉20との隙間も大きくできる。このため、投函物や手をより一層容易に引き抜くことができる。
【0037】
(4)投函口装置3は、支軸30に投函扉20やばね部材40を取り付け、さらにこの支軸30を、投函口部材10のガイド部材12のガイド溝121に取り付けることで構成できる。このため、玄関ドア1の貫通孔1Aに、投函扉20、支軸30、ばね部材40が取り付けられた投函口部材10を取り付けるだけで投函口装置3を構成できる。このため、玄関ドア1の貫通孔1A側に特別な構造を設ける必要が無く、容易に施工できる。さらに、既存の玄関ドア1の投函口装置に対しても、容易に交換して施工できる。
【0038】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
第2実施形態の投函口装置3Aは、図10、11に示すように、第1実施形態の投函口装置3と同様に、投函口部材10A、投函扉20A、支軸30A、ばね部材40Aを備えている。なお、図11は、図10のB−B線に沿った概略断面図である。
投函口部材10Aは、投函口11Aが開口された板状の部材である。投函口部材10Aの内側としての室内側の面には、左右一対のガイド部材12Aが溶接などで固定されている。
【0039】
ガイド部材12Aは、所定幅寸法の金属板材を折曲して構成されている。これにより、ガイド部材12Aは、投函口部材10Aに固定された固定面部125と、固定面部125の上端部から折曲されて投函口11Aから離れる方向(受け箱4の内側としての室内側に向かう方向)に延長された上面部126と、上面部126の室内側端部から折曲されて下方に延長された内面部127と、内面部127の下端部から投函口11Aに近づく方向(外側としての室外側に向かう方向)に円弧状に湾曲して延長された下面部128と、下面部128の室外側の端部から上方に延長された仕切部129とを備える。
【0040】
図11に示すように、投函扉20Aが閉鎖位置に位置する場合、支軸30Aは下面部128に位置している。また、内面部127および仕切部129間には、支軸30Aを案内する案内溝131が形成されている。この案内溝131は、上面部126および仕切部129間を介して、固定面部125および仕切部129間に形成された保持溝132に連続している。そして、前記保持溝132によって本発明の保持部が構成され、案内溝131および保持溝132によって、本発明のガイド溝130が構成されている。
【0041】
[支軸]
支軸30Aは、丸棒からなり、その両端は各ガイド部材12Aのガイド溝130に挿入されている。
【0042】
[投函扉]
投函扉20Aは、前記支軸30Aに対して回動自在に軸支されている。投函扉20Aは、前記投函口11Aに嵌合する本体部21Aと、本体部21Aの上端部から突出されてL字状に折曲された突出部22Aと、突出部22Aの先端側に連続する軸挿通部23Aとを備えて構成されている。
突出部22Aは、本体部21Aの上端部の四箇所に設けられている。
軸挿通部23Aは、円弧状に折曲されており、前記支軸30Aが挿通されている。これにより、投函扉20Aは支軸30Aに対して回動自在に取り付けられている。
この投函扉20Aは、投函口11Aを閉鎖する閉鎖位置から室内側に向かって回動して開かれるため、内開き形式の扉である。
【0043】
[ばね部材]
ばね部材40Aは、ねじりコイルばねで構成されている。ばね部材40Aは、2つのコイル軸41Aを備え、このコイル軸41A部分に前記支軸30Aが挿通されている。また、各コイル軸41Aから連続する第一の端部42Aは、投函口部材10Aの内面としての室内面に当接する。一方、コイル軸41Aから連続する第二の端部43Aは連結部44Aで互いに連結されている。この連結部44Aは投函扉20Aの内面としての室内面に当接している。
ばね部材40Aは、図11に示すように、投函扉20Aが投函口11を閉鎖している状態で、投函扉20が風などで室内側に開かないように所定の付勢力(ばね力)で投函扉20を投函口部材10Aの外側である室外側に向かって付勢している。
【0044】
[投函物の投函時の動作]
図12に示すように、投函口11Aに新聞や郵便物などの投函物100が投函された場合、前記投函扉20Aは、投函物100によって押され、前記ばね部材40Aの付勢力に抗して受け箱4の室内側に回動する。この際、支軸30Aは、ガイド溝130の閉鎖位置(内面部127および仕切部129を連結する下面部128に当接する位置)に配置された状態で前記投函扉20Aが室内側に開く。
【0045】
さらに、投函物100を押し込むと、投函扉20Aは、支軸30Aを回転軸としてさらに室内側に開く。従って、そのまま投函物100を押し込めば、投函物100は受け箱4内に投入される。
一方、投函物100が貫通孔1A部分を通過して、完全に受け箱4内に投入されると、投函扉20Aは、ばね部材40Aの付勢力で投函口11Aを閉鎖する位置(図11の状態)に戻る。
【0046】
[手を引き抜く場合の動作]
投函物100を投函口11Aから受け箱4まで押し込んだ場合や、投函口11Aに誤って手を差し込んだ場合に、図13に示すように、手(指)200が投函扉20Aと投函口11Aや貫通孔1Aとの間に挟まってしまうことがある。
【0047】
本実施形態では、図14、15に示すように、支軸30Aがガイド溝130に沿って移動可能である。このため、手200を上方に移動すれば、前記支軸30Aがガイド溝130の案内溝131に沿って上方に移動し、投函扉20Aも上方に移動するため、投函扉20Aと投函口11Aや貫通孔1Aとの間に隙間が形成される。
このため、手200が投函扉20Aおよび投函口11等で挟まれる状態を容易に回避できる。特に、支軸30Aは自重で下方の閉鎖位置に配置されており、ばね等で下方に付勢されていないので、支軸30Aおよび投函扉20Aのガイド溝130に沿った移動は小さな力で容易に行うことができる。
【0048】
さらに、支軸30Aおよび投函扉20Aをガイド溝130の案内溝131に沿って上方に移動し、支軸30Aが仕切部129を超えて固定面部125および仕切部129間の保持溝132に移動すると、図16に示すように、突出部22Aの上面側が投函口部材10Aに当接して係止されて支軸30Aは開放位置に保持され、投函扉20Aは内開き状態に維持される。
このため、投函扉20Aと投函口11Aとの間に隙間を確保でき、その状態を維持できる。
【0049】
また、開放位置に保持された投函扉20Aおよび支軸30Aを、上方に移動させて案内溝131に移動すれば、保持状態を解除できる。従って、その状態で手を離せば、自重によって投函扉20Aおよび支軸30Aは案内溝131に沿って閉鎖位置(最下端)まで移動し、さらに前記ばね部材40Aの付勢力で投函扉20Aが投函口11Aを閉鎖する位置(図11の状態)に復帰する。
【0050】
[第2実施形態の作用効果]
第2実施形態の投函口装置3Aによれば、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(1)すなわち、第2実施形態では、支軸30Aをガイド部材12Aのガイド溝130に沿って、少なくとも上下方向に移動可能に設けているため、投函物や手が投函扉20Aおよび投函口11A間に挟まれたために、投函側(投函口11Aの外側)から引き抜こうとした際に、前記支軸30Aおよび投函扉20Aがガイド溝130の案内溝131に沿って上方に移動する。このため、投函物や手を投函口11Aから引き抜く際に、容易に引き抜くことができる。
特に、本実施形態では、支軸30A自体は、ばねによって閉鎖位置に付勢されていないため、支軸30Aを閉鎖位置から開放位置に向かって移動する場合に大きな力を必要としない。このため、子供の手が挟まれた場合でも、子供の力で支軸30Aや投函扉20Aをガイド溝130に沿って移動することもでき、手を投函口11Aから容易に引き抜くことができる。
【0051】
(2)ガイド溝130に保持溝132を形成し、保持溝132まで支軸30Aを移動した際に、突出部22Aが投函口部材10Aに当接するため、保持溝132部分で投函扉20Aを保持することができる。支軸30Aを案内溝131から保持溝132に移動して突出部22Aを投函口部材10Aに当接させれば、本体部21Aを内開き状態で保持できる。このため、投函扉20Aおよび投函口11A間に開口(隙間)を維持することができる。従って、投函物や手を投函口11Aから引き抜く際に、常時、投函扉20Aが投函物に当たり続けることを防止でき、投函物や手をより一層スムーズに引き抜くことができる。
さらに、案内溝131および保持溝132は、仕切部129で仕切られているだけであり、支軸30Aを、案内溝131から保持溝132に移動したり、保持溝132から案内溝131に移動することも容易に行うことができる。従って、開放位置に保持された投函扉20Aや支軸30Aを、元の閉鎖位置に戻すことも容易に行うことができる。
【0052】
(3)ガイド溝130を上下方向に形成したので、ガイド部材12Aの見込み方向の寸法を小さく抑えることができる。このため、玄関ドア1の厚さ寸法が小さい場合でも、投函口装置3Aを容易に組み込むことができる。
【0053】
(4)投函口装置3Aは、投函扉20Aやばね部材40Aが取り付けられた支軸30Aを、投函口部材10Aのガイド部材12Aのガイド溝130に取り付けることで構成できる。このため、玄関ドア1の貫通孔1Aに、投函扉20A、支軸30A、ばね部材40Aが取り付けられた投函口部材10Aを取り付けるだけで投函口装置3Aを構成できる。このため、玄関ドア1の貫通孔1A側に特別な構造を設ける必要が無く、施工作業も容易である。さらに、既存の玄関ドア1の投函口装置に対しても、容易に交換して施工できる。
【0054】
(5)ガイド部材12Aの保持溝132の下端が開口されているので、支軸30Aを保持溝132の下端開口から挿入して投函口装置3Aを組み立てることもでき、組立作業性を向上できる。
【0055】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、ばね部材40、40Aは、ねじりコイルばねに限らず、支軸30、30Aに取り付けられて、前記投函扉20、20Aを投函口11、11A側に付勢できるものであればよい。
また、前記各実施形態では、ガイド溝121、130に保持部122や保持溝132を形成していたが、この保持部122や保持溝132を設けなくてもよい。さらに、前記第1実施形態では、保持部122をガイド溝121の端部に形成していたが、保持部122はガイド溝121の途中に形成してもよく、ガイド溝121において閉鎖位置より開放位置側に形成すればよい。
【0056】
さらに、前記実施形態では、玄関ドア1に設ける投函口装置3、3Aであったが、屋外に設けられるポストに本発明の投函口装置を用いてもよい。
また、投函口装置としては、支軸30、30Aが水平方向に設けられた横型のポスト口に限らず、支軸が垂直方向に設けられた縦型のポスト口にも適用できる。
【符号の説明】
【0057】
1…玄関ドア、1A…貫通孔、2…郵便受け、3、3A…投函口装置、4…受け箱、10、10A…投函口部材、11、11A…投函口、12、12A…ガイド部材、20、20A…投函扉、30、30A…支軸、40、40A…ばね部材、41、41A…コイル軸、42、42A…第一の端部、43、43A…第二の端部、44A…連結部、100…投函物、121、130…ガイド溝、122…保持部、123…突起、125…固定面部、126…上面部、127…内面部、128…下面部、129…仕切部、131…案内溝、132…保持溝、200…手。
図1
図2
図3
図4
図5
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図16