特許第5830501号(P5830501)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5830501
(24)【登録日】2015年10月30日
(45)【発行日】2015年12月9日
(54)【発明の名称】薬剤登録装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61J 3/00 20060101AFI20151119BHJP
【FI】
   A61J3/00 310K
【請求項の数】6
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-163634(P2013-163634)
(22)【出願日】2013年8月6日
(65)【公開番号】特開2015-29858(P2015-29858A)
(43)【公開日】2015年2月16日
【審査請求日】2014年9月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】野沢 誠
(72)【発明者】
【氏名】熊井 芳昭
(72)【発明者】
【氏名】大熊 裕美子
(72)【発明者】
【氏名】村田 俊英
(72)【発明者】
【氏名】釜本 俊一朗
(72)【発明者】
【氏名】守田 立
(72)【発明者】
【氏名】松井 潮美
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 宏一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 真紀
(72)【発明者】
【氏名】中島 泰浩
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−087308(JP,A)
【文献】 特開2009−131485(JP,A)
【文献】 特表2011−521731(JP,A)
【文献】 特開2003−292122(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分別して廃棄する必要があるか否かに関する情報を含む薬剤マスタを記憶する記憶部と、
薬剤に関する情報を表示する表示制御手段と、
薬剤に付されたコード情報または薬剤の外面情報を読み取って、読み取り対象の薬剤を識別する識別手段と、
前記識別手段が分別して廃棄する必要のある薬剤を識別した場合に、前記表示制御手段により分別して廃棄する必要がある薬剤であることを画面に表示して報知する報知手段と、
を備え
前記表示制御手段は、確認の入力がされた場合に、前記分別して廃棄する必要がある薬剤であることを表示した画面を消去する薬剤登録装置。
【請求項2】
前記報知手段は、前記識別手段が分別して廃棄する必要のある薬剤を識別した場合に、分別が必要な理由を表示した画面を前記表示制御手段に表示させることで報知する、
請求項1に記載の薬剤登録装置。
【請求項3】
薬剤に関する情報を印字する印字制御手段と、
を更に備え、
前記報知手段は、前記識別手段が識別した薬剤の一覧を印字する場合に、分別して廃棄する必要のある薬剤を前記印字制御手段に強調して印字させることで報知する、
請求項1または2に記載の薬剤登録装置。
【請求項4】
前記報知手段は、前記識別手段が識別した薬剤の一覧を表示する場合に、分別して廃棄する必要のある薬剤を前記表示制御手段に強調して表示させることで報知する、
請求項1〜3の何れか一項に記載の薬剤登録装置。
【請求項5】
警告音を発する発音手段と、
を更に備え、
前記報知手段は、前記識別手段が分別して廃棄する必要のある薬剤を識別した場合に、前記発音手段に警告音を発生させることで報知する、
請求項1〜4の何れか一項に記載の薬剤登録装置。
【請求項6】
分別して廃棄する必要があるか否かに関する情報を含む薬剤マスタを記憶する記憶部を備えるコンピュータを、
薬剤に関する情報を表示する表示制御手段と、
薬剤に付されたコード情報または薬剤の外面情報を読み取って、読み取り対象の薬剤を識別する識別手段と、
前記識別手段が分別して廃棄する必要のある薬剤を識別した場合に、前記表示制御手段により分別して廃棄する必要がある薬剤であることを画面に表示して報知する報知手段と、
として機能させ
前記表示制御手段は、確認の入力がされた場合に、前記分別して廃棄する必要がある薬剤であることを表示した画面を消去するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、薬剤登録装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、薬剤の取り違い等の過誤の発生を防止するために幾つかのシステムが提案されている。例えば、特許文献1記載のシステムにおいては、投薬しようとしている薬剤の容器に付されたバーコードで特定される薬剤情報と、投薬すべき薬剤の情報とを照合し、薬剤の誤使用を防止している。
【0003】
手術室においては、看護師が、手術で使用された薬剤の空容器を手術後に集め、使用薬剤についての集計結果を伝票に手作業で記入した後、伝票を医事課へ提出する作業を行っていた。そこで、装置によって使用薬剤を記録する手法が考えられる。
【0004】
しかしながら、装置によって使用薬剤を記録する場合、薬剤の空容器を廃棄する際に、空容器のラベル等の詳細を読む必要がない。そのため、看護師は、分別して廃棄しなければならない薬剤であることを見落とし、一般ごみとして廃棄してしまう可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、分別が必要な薬剤を一般ごみとして廃棄してしまうことを防止する薬剤登録装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の薬剤登録装置は、記憶部と、表示制御手段と、識別手段と、報知手段と、を備える。前記記憶部は、分別して廃棄する必要があるか否かに関する情報を含む薬剤マスタを記憶する。前記表示制御手段は、薬剤に関する情報を表示する。前記識別手段は、薬剤に付されたコード情報または薬剤の外面情報を読み取って、読み取り対象の薬剤を識別する。前記報知手段は、前記識別手段が分別して廃棄する必要のある薬剤を識別した場合に、前記表示制御手段により分別して廃棄する必要がある薬剤であることを画面に表示して報知する。そして、前記表示制御手段は、確認の入力がされた場合に、前記分別して廃棄する必要がある薬剤であることを表示した画面を消去する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態にかかる薬剤管理システムの概要構成を示すブロック図である。
図2図2は、薬剤登録装置の外観を示す正面図である。
図3図3は、薬剤登録装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図4は、薬剤マスタのデータフォーマットの一例の説明図である。
図5図5は、薬剤登録装置の機能構成を示すブロック図である。
図6図6は、薬剤情報が印字された使用品伝票を示す正面図である。
図7図7は、薬剤登録装置のMPUが制御プログラムに従って実行する使用薬剤登録処理の流れを示すフローチャートである。
図8図8は、薬剤登録開始画面の一例を示す説明図である。
図9図9は、手入力画面の一例を示す説明図である。
図10図10は、警告画面の一例を示す説明図である。
図11図11は、薬剤登録画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、実施形態にかかる薬剤管理システム10の概要構成を示すブロック図である。図1に示すように、薬剤管理システム10は、電子カルテサーバ11と、医師用の情報処理端末装置12と、看護師用の情報処理端末装置13と、薬剤監査装置14と、無線基地局15及び公衆通信ネットワーク16を介して通信ネットワーク17に接続された医師用の携帯情報処理端末装置18と、薬剤部サーバ19と、薬剤登録装置20と、を備えている。
【0009】
電子カルテサーバ11は、電子カルテを管理し、記憶するための装置である。医師用の情報処理端末装置12は、電子カルテの記入などを行うための装置である。看護師用の情報処理端末装置13は、電子カルテサーバ11が管理する電子カルテの参照及び確認を行うための装置である。薬剤監査装置14は、電子カルテに含まれる指示書情報(例えば、処方箋情報)に基づいて薬剤の取揃え等の支援および監査を行うための装置である。薬剤部サーバ19は、薬剤部に配置され薬剤払出等を管理するための装置である。また、薬剤部サーバ19は、薬剤のコード情報または薬剤の外面情報(薬剤のラベルを表す特徴量、薬剤の色合いや表面の凹凸状況等の表面の状態を表す特徴量など)に対応付けて薬剤に係る薬剤情報(名称、量など)を登録している。薬剤登録装置20は、手術室に配置され、看護師によって手術中に使用された薬剤、あるいは救急の場などにおいて看護師や薬剤師等によって緊急的に使用された薬剤の登録支援を行うための装置である。本実施形態においては、薬剤登録装置20は、手術室に配置されるものであって、看護師によって手術中に使用された薬剤の登録支援に用いられることを想定する。
【0010】
上記構成において、電子カルテサーバ11、情報処理端末装置12、情報処理端末装置13、薬剤監査装置14、薬剤部サーバ19及び薬剤登録装置20は、通信ネットワーク17に接続されている。
【0011】
図2は、薬剤登録装置20の外観を示す正面図である。図2に示すように、薬剤登録装置20は、大別すると、薬剤登録装置20の制御主体となる装置本体部24と、スキャナ22と、各種情報をプリントアウトするためのプリンタ23とを備えている。
【0012】
装置本体部24は、オペレータとなる看護師が各種操作を行うとともに、使用された薬剤のリスト等の各種情報を表示可能なタッチパネルディスプレイ21を備えている。
【0013】
スキャナ22は、カラーCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやカラーCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等のイメージセンサとLED(Light Emitting Diode)などの光源とを有している。スキャナ22は、看護師ID(IDentification)のコードシンボル、患者IDのコードシンボル、薬剤のコードシンボル、薬剤の画像などの撮像を行う。スキャナ22が所定のフレームレートで順次撮像したフレーム画像(撮像画像)は、後述するRAM(Random Access Memory)33(図3参照)に保存される。
【0014】
なお、スキャナ22は、図2に示すようなテーブル上に載置する形状に限るものではなく、床上に立設させるスタンド形状であってもよい。
【0015】
また、薬剤登録装置20は、薬剤の重量を測定する秤や、薬剤に付されたRFID(Radio Frequency IDentification)との間でデータの読取り/書込みを行うRFIDリーダライタ等を備えていてもよい。
【0016】
図3は、薬剤登録装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、薬剤登録装置20は、装置全体を制御するMPU(Micro Processing Unit)31と、ROM(Read Only Memory)32と、RAM33と、外部記憶装置34と、通信インタフェース動作を行う通信インタフェース(I/F)38とを装置本体部24に備えている。ROM32は、制御プログラムを含む各種データを不揮発的に記憶する。RAM33は、ワークエリアとして機能するとともに、各種データを一時的に記憶する。外部記憶装置34は、データベース等の大容量データや制御プログラムを記憶可能なハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)によって構成されている。
【0017】
ここで、タッチパネルディスプレイ21、スキャナ22、プリンタ23、通信インタフェース38及びスピーカ37は、入出力I/O39を介してバス40に接続されている。このバス40には、MPU31、ROM32、RAM33及び外部記憶装置34が接続されている。
【0018】
なお、タッチパネルディスプレイ21は、表示部であるディスプレイ35及びタッチパネル36を主体に構成されている。
【0019】
また、スピーカ37は、警告音を発する場合などに使用される。
【0020】
また、記憶部である外部記憶装置34は、使用薬剤記憶テーブルTと、薬剤マスタDBとを備えている。使用薬剤記憶テーブルTは、使用された薬剤についての集計結果を記憶する。
【0021】
薬剤マスタDBは、薬剤の廃棄方法に関する情報を含む薬剤情報を記憶した薬剤データベースである。ここで、図4は、薬剤マスタDBのデータフォーマットの一例の説明図である。薬剤マスタDBは、コード情報と、薬剤名称と、薬剤単位と、製造会社と、分別フラグと、を関連付けて記憶する。
【0022】
コード情報は、薬剤を識別するための識別子である。例えば、コード情報は、バーコードに付されている番号である。または、例えば、コード情報は、薬剤の外面情報などであってもよい。薬剤名称は、薬剤の名称である。薬剤単位は、薬剤の基準の量を示している。製造会社は、薬剤を製造している企業を示している。分別フラグは、薬剤の廃棄方法に関する情報である。具体的には、分別フラグは、例えば、対象となる薬剤の廃棄方法が定められているか否かを示すフラグである。分別フラグは、廃棄方法が定められている場合に有効となる。一方、分別フラグは、廃棄方法が定められていない場合に無効となる。
【0023】
更に詳しくは、薬剤や薬剤の空容器は、薬剤の種類によって分別して廃棄しなければならない。例えば、廃棄物は、廃棄方法が異なるものとして感染性廃棄物と非感染性廃棄物とがある。感染性廃棄物は、廃棄する際に袋分けなどの仕分けをして廃棄する。そして、感染性廃棄物に分類される薬剤は、排出者責任による処理が義務付けられ、大部分の医療機関では外部専門の委託業者へ委託処理される。
【0024】
このような構成により、薬剤登録装置20のMPU31は、ROM32や外部記憶装置34に記憶された制御プログラムに従って動作することで、使用された薬剤の登録支援を行う。
【0025】
次に、実施形態にかかる薬剤登録装置20が有する特徴的な機能について説明する。図5は、薬剤登録装置20の機能構成を示すブロック図である。MPU31は、ROM32や外部記憶装置34に記憶された制御プログラムに従って動作することで、図5に示すように、登録手段311と、表示制御手段312と、読取手段313と、識別手段314と、印字制御手段315と、報知手段316と、として機能する。
【0026】
読取手段313は、スキャナ22がスキャンした撮像画像から、薬剤の識別子を読み取る。具体的には、読取手段313は、使用される薬剤に付されたコードシンボルのコード情報または使用される薬剤の全部または一部の外面情報を読み取る。バーコードや二次元コードなどのコードシンボルからコード情報を検出する処理については、従来からある技術なのでここでの説明は省略する。
【0027】
識別手段314は、読取手段313による読み取り結果として得られた情報(コード情報または外面情報)に基づいて薬剤を識別して薬剤情報を抽出する。具体的には、識別手段314は、読取手段313が読み取ったコード情報と一致するコード情報を薬剤マスタから検索することで識別する。
【0028】
また、薬剤の外面情報に基づいて薬剤を識別する方法は、予めコード情報に対応付けて薬剤の外面情報をテーブルとして記憶しておき、外面情報に基づく薬剤の薬剤情報をテーブルから抽出するようにすればよい。
【0029】
登録手段311は、識別手段314で識別された薬剤を、外部記憶装置34の使用薬剤記憶テーブルTに登録する。
【0030】
表示制御手段312は、表示部であるディスプレイ35に、識別手段314が識別した薬剤情報の表示を制御する。
【0031】
印字制御手段315は、印字部であるプリンタ23を制御して、識別手段314が識別した薬剤情報を印字させる。
【0032】
報知手段316は、分別フラグが有効となっている薬剤、即ち、廃棄方法が定められている薬剤を識別手段314が識別した場合に、廃棄方法が定められている旨を報知する。報知は、様々な方法で行われる。例えば、報知手段316は、分別が必要な理由を表示した画面を表示制御手段312に表示させることで報知する。または、報知手段316は、表示制御手段312に感染マークM2(図11参照)を付加して強調して表示させることで報知する。または、報知手段316は、印字制御手段315に感染マークM1(図6参照)を付加して強調して印字させることで報知する。または、報知手段316は、スピーカ37からブザー音などの警告音を例えば3秒間ほど発することにより報知する。
【0033】
ここで、図6は、薬剤情報が印字された使用品伝票Dを示す正面図である。使用品伝票Dは、図6に示すように、使用薬剤記憶テーブルTに登録された薬剤の一覧を印字した伝票である。使用品伝票Dは、ヘッダD1と、基本情報D2と、使用薬剤データD3と、廃棄品データD4と、承認印欄D5とを備えている。ヘッダD1は、伝票名称を印字する領域である。基本情報D2は、出力日時と、対象期間と、発行場所と、作業者と、患者数とを印字する領域である。
【0034】
使用薬剤データD3は、No列と、薬品名列と、単位列と、本数列と、定数列と、を印字する。No列は、分類名と、項目Noとが印字される。分類名は、薬剤の分類の名称である。また、分類名は、分類番号の順番で印字される。項目Noは、薬剤種別ごとに付与される一連の番号であって、分類名が異なる場合であっても一連の番号が継続して付与される。
【0035】
薬品名列は、薬剤名と、感染マークM1と、薬剤のコード番号と、を印字している。薬剤名は、薬剤の名称である。感染マークM1は、薬剤マスタDBの分別フラグが有効になっている場合に表示される。また、分別フラグが有効である場合に、薬剤名は、太字にて印字される。このように、感染マークM1を印字したり、薬剤名を太字で印字するなどの方法により強調することで、注意を喚起する。
【0036】
なお、感染マークM1が印字された場合の薬剤名の強調表示は、表示する色を変えることで強調してもよい。または、薬剤名の強調表示は、薬剤名のフォントや大きさを変えることで強調してもよい。
【0037】
薬剤のコード番号は、薬剤のコードシンボルに付されている番号である。図6は、薬剤名「CCCC薬」にて分別フラグが有効になり感染マークM1が印字された状態を示している。
【0038】
図6に示すように、単位列は、対象の薬剤の使用量の基準を示している。本数列は、対象の薬剤が使用された量を示している。定数列は、対象の薬剤が常備される量を示している。これにより、薬剤部は、薬剤の補充等を行う。廃棄品データD4は、廃棄された薬剤が印字される領域である。承認印欄D5は、承認印を捺印する欄が印字される領域である。
【0039】
次に、上述した実施形態にかかる薬剤登録装置20のMPU31が制御プログラムに従って実行する使用薬剤登録処理について説明する。実施形態にかかる薬剤登録装置20は、使用された薬剤のコードシンボルや薬剤の画像などをスキャンし、薬剤登録処理を実行する。
【0040】
図7は、薬剤登録装置20のMPU31が制御プログラムに従って実行する使用薬剤登録処理の流れを示すフローチャートである。
【0041】
薬剤登録装置20のMPU31は、初期状態として、ディスプレイ35に患者登録画面を表示する(ステップS1)。したがって、オペレータ(看護師)は、患者登録処理を行うために、患者のリストバンドに付されている患者IDのコードシンボルをスキャナ22の前にかざして、患者IDを読み込ませる。
【0042】
薬剤登録装置20のMPU31は、患者登録処理により患者IDを登録すると(ステップS2;Yes)、ディスプレイ35の表示画面に薬剤登録開始画面G1を表示させる(ステップS3)。なお、薬剤登録装置20のMPU31は、患者IDが登録できない場合(ステップS2;No)、ステップS1に戻り、患者登録画面を再度表示する。
【0043】
ここで、図8は、薬剤登録開始画面G1の一例を示す説明図である。薬剤登録開始画面G1は、図8に示すように、薬剤のコードシンボルの読み取らせ方が表示される。また、薬剤登録開始画面G1は、手入力ボタンB1を備える。手入力ボタンB1は、薬剤のコードシンボルに付されている数字を手入力で登録する場合に押下するボタンである。
【0044】
手入力ボタンB1が押下されず(ステップS4;No)、スキャナ22の前に薬剤がかざされた場合に、薬剤登録装置20のMPU31は、コードシンボルを読み取る(ステップS5)。薬剤登録装置20のMPU31は、コードシンボルの読み取りが成功したか否かを判定する(ステップS6)。コードシンボルの読み取りが失敗した場合に(ステップS6;No)、薬剤登録装置20のMPU31は、エラーを表示してステップS4に戻る(ステップS7)。
【0045】
コードシンボルの読み取りに成功した場合に(ステップS6;Yes)、薬剤登録装置20のMPU31は、コードシンボルのコード情報と一致するコード情報を薬剤マスタDBから検索する(ステップS8)。薬剤登録装置20のMPU31は、検索が成功したか否かを判定する(ステップS9)。薬剤マスタDBの検索が失敗した場合に(ステップS9;No)、薬剤登録装置20のMPU31は、エラーを表示してステップS4に戻る(ステップS10)。
【0046】
薬剤マスタDBの検索が成功した場合に(ステップS9;Yes)、薬剤登録装置20のMPU31は、薬剤マスタDBの内容を使用薬剤記憶テーブルTに登録する(ステップS14)。
【0047】
図8に戻り、手入力ボタンB1が押下された場合に(ステップS4;Yes)、薬剤登録装置20のMPU31は、手入力画面G2を表示させる(ステップS11)。図9は、手入力画面G2の一例を示す説明図である。図9の(a)は、手入力画面G2の検索前を示す一例である。図9の(a)は、「薬剤コードを入力してください。」とのガイドコメントを表示して、コードシンボルに付されているコード情報の入力を求める。図9の(b)は、手入力画面G2の検索後を示す一例である。図9の(b)は、「薬剤を確定してください。」とのガイドコメントを表示して、検索条件と一致した候補一覧から薬剤の確定を求める。また、図9に示すように、手入力画面G2は、数字ボタンB2と、検索ボタンB3と、キャンセルボタンB4と、確定ボタンB5とを備えている。
【0048】
数字ボタンB2は、コードシンボルに付されているコード情報を入力する場合に使用するボタンである。数字ボタンB2は、0から9までの数字と、誤入力時に使用する一文字削除ボタンとを備えている。検索ボタンB3は、入力した番号と、一致するコード情報を有する薬剤とを検索する場合に使用するボタンである。検索ボタンB3が押下されると、薬剤登録装置20のMPU31は、手入力画面G2の検索後の画面を表示する。
【0049】
キャンセルボタンB4は、手入力を中止する場合に使用するボタンである。確定ボタンB5は、検索した薬剤を確定する場合に使用するボタンである。キャンセルボタンB4が押下されると(ステップS12;Yes)、薬剤登録装置20のMPU31は、手入力画面G2を消去してステップS4に戻る。キャンセルボタンB4が押下されず(ステップS12;No)、確定ボタンB5も押下されない場合に(ステップS13;No)、薬剤登録装置20のMPU31は、ステップS11に戻り、手入力画面G2を維持する。確定ボタンB5が押下された場合に(ステップS13;Yes)、薬剤登録装置20のMPU31は、手入力画面G2を消去後、ステップS14に移行して使用薬剤記憶テーブルTに登録する(ステップS14)。
【0050】
次いで、薬剤登録装置20のMPU31は、使用薬剤記憶テーブルTに登録された内容を薬剤登録画面G4(図11参照)に表示する(ステップS15)。次いで、薬剤登録装置20のMPU31は、分別フラグが有効であるか否かを判定する(ステップS16)。
【0051】
分別フラグが無効である場合に(ステップS16;No)、薬剤登録装置20のMPU31は、ステップS21に移行する。
【0052】
一方、分別フラグが有効である場合に(ステップS16;Yes)、薬剤登録装置20のMPU31は、一般ごみとして廃棄不可である旨の警告音としてブザー音を発することにより報知する(ステップS17)。次いで、薬剤登録装置20のMPU31は、警告画面G3をポップアップ表示する(ステップS18)。図10は、警告画面G3の一例を示す説明図である。警告画面G3は、分別が必要な薬剤であることを報知する画面である。そして、警告画面G3は、図10に示すように、「感染性廃棄物です。一般ゴミには絶対に捨てないでください。」というガイドコメントが表示される。これにより、薬剤登録装置20は、オペレータ(看護師)に廃棄方法の注意を促す。また、警告画面G3は、図10に示すように、OKボタンB6を備える。
【0053】
OKボタンB6が押下されない場合に(ステップS19;No)、警告画面G3の表示を維持する。OKボタンB6が押下された場合に(ステップS19;Yes)、薬剤登録装置20のMPU31は、感染マークM2を付加して薬剤登録画面G4を表示する(ステップS20)。ここで、図11は、薬剤登録画面G4の一例を示す説明図である。薬剤登録画面G4は、図11に示すように、使用薬剤記憶テーブルTに登録された薬剤の一覧を表示する画面である。薬剤登録画面G4は、手入力ボタンB1と、印刷ボタンB7とを備える。図11は、CCCC薬について感染マークM2が付加されている状態を示している。
【0054】
薬剤登録装置20のMPU31は、印刷ボタンB7が押下されるか否かを判定する(ステップS21)。印刷ボタンB7が押下されない場合に(ステップS21;No)、薬剤登録装置20のMPU31は、ステップS4に戻る。印刷ボタンB7が押下された場合に(ステップS21;Yes)、薬剤登録装置20のMPU31は、印字データを生成する(ステップS22)。
【0055】
次いで、薬剤登録装置20のMPU31は、使用薬剤記憶テーブルTに、分別フラグが有効である薬剤が含まれているか否かを判定する(ステップS23)。分別フラグが有効である薬剤が含まれていない場合に(ステップS23;No)、薬剤登録装置20のMPU31は、ステップS25に移行する。分別フラグが有効である薬剤が含まれている場合に(ステップS23;Yes)、薬剤登録装置20のMPU31は、印字データに感染マークM1を付加する(ステップS24)。
【0056】
次いで、薬剤登録装置20のMPU31は、印字データを用いてプリンタ23に印刷させる(ステップS25)。
【0057】
以上のように、本実施形態によれば、薬剤マスタDBは、一般ごみとして廃棄可能か否かを示す分別フラグを有している。報知手段316は、分別フラグが有効となっている薬剤を検知した場合に報知する。よって、分別が必要な廃棄物であることを見落とし、一般ごみとして廃棄してしまうことを防止することが可能となる。
【0058】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0059】
なお、上記実施形態では、看護師によって手術中に使用された薬剤の登録支援に用いられることを想定して説明している。廃棄方法が定められている旨の報知は、看護師によって手術中に使用された薬剤の登録支援に限らない。例えば、医師の指示により集めた薬剤が過不足なく集められているか否かの監査業務時に、薬剤を廃棄する場合に報知を行ってもよい。具体的には、指示された薬剤の取り揃えが完了後、集めた薬剤の全部又は、一部に廃棄理由が生じた場合に、再度、薬剤の取り揃えを行う。その際、廃棄する薬剤に、廃棄方法が定められている薬剤が含まれている場合に、廃棄方法が定められている旨の報知を行ってもよい。
【0060】
または、薬剤は使用しなかったが、容器の破損などの理由により薬剤を廃棄する場合に、廃棄方法が定められている旨の報知を行ってもよい。
【0061】
なお、上記実施形態では、薬剤に付されたバーコードや二次元コードなどのコードシンボルからコード情報を読み取ると説明しているが、コード情報は、コードシンボル以外であってもよい。例えば、コード情報は、RFIDなどからコード情報を読み取るとしてもよい。この場合には、RFIDリーダライタ等を新たに備えればよい。
【0062】
なお、上記実施形態では、フローチャートにおいて、患者IDを入力すると説明しているが、患者IDは入力しないとしてもよい。これにより、急患の患者が運ばれてきた際にも速やかに業務を行うことが可能となる。
【0063】
なお、上記実施形態では、薬剤登録画面G4に感染マークM2を付加することで強調表示すると説明している。しかし、強調表示の方法はこれに限らない。例えば、強調表示は、太字で表示する、色を変える、点滅させる、アニメーションを用いて表示する、背景の色を変えるなどであってもよい。
【0064】
なお、上記実施形態では、感染性産業廃棄物であった場合に、ブザー音などの警告音を発することにより報知すると説明している。しかし警告音は、これに限らない。例えば、感染性産業廃棄物である旨を音声にて報知してもよい。
【0065】
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らず、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0066】
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよく、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0067】
34 外部記憶装置
312 表示制御手段
314 識別手段
315 印字制御手段
316 報知手段
M1、M2 感染マーク
D 使用品伝票
G3 警告画面
G4 薬剤登録画面
【先行技術文献】
【特許文献】
【0068】
【特許文献1】特開2002−163357号公報
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