特許第5830568号(P5830568)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープ株式会社の特許一覧
特許5830568端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路
<>
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000002
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000003
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000004
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000005
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000006
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000007
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000008
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000009
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000010
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000011
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000012
  • 特許5830568-端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5830568
(24)【登録日】2015年10月30日
(45)【発行日】2015年12月9日
(54)【発明の名称】端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/18 20090101AFI20151119BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20151119BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20151119BHJP
   H04J 99/00 20090101ALI20151119BHJP
【FI】
   H04W28/18
   H04W16/28 130
   H04W24/10
   H04J15/00
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-91440(P2014-91440)
(22)【出願日】2014年4月25日
(62)【分割の表示】特願2013-175126(P2013-175126)の分割
【原出願日】2010年9月3日
(65)【公開番号】特開2014-168280(P2014-168280A)
(43)【公開日】2014年9月11日
【審査請求日】2014年4月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】示沢 寿之
(72)【発明者】
【氏名】野上 智造
【審査官】 三浦 みちる
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−092433(JP,A)
【文献】 Huawei, Panasonic, Ericsson, ST-Ericsson, NTT DOCOMO, CATT, CATR, Qualcomm Incorporated, Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell, CMCC, Motorola, NEC, Nokia, Nokia Siemens Networks, New Postcom, Potevio,Correction on the definition of ue-SpecificRefSigsSupported,3GPP TSG-RAN2 Meeting #70 R2-103463,2010年 5月14日
【文献】 Huawei,DCI for Rel-10 downlink MIM,3GPP TSG RAN WG1 meeting #62 R1-104506,2010年 8月17日
【文献】 NTT DOCOMO, AT&T, Deutsche Telekom, TeliaSonera,UE Category for Rel.10,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #62 R1-104944,2010年 8月19日
【文献】 Nokia, Nokia Siemens Networks,CSI-RS design for LTE-Advanced downlink,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #56-bis R1-091351,3GPP,2009年 3月18日
【文献】 NTT DOCOMO,Intra-cell CSI-RS design,3GPP TSG-RAN WG1#61 R1-103253,2010年 5月 4日
【文献】 Samsung,DL RS Designs for Higher Order MIMO,3GPP TSG RAN WG1 #56 R1-090619,2009年 2月 3日
【文献】 NTT DOCOMO, INC.,CR to 36.306 on UE capabilities for Rel-10 LTE features,3GPP TSG-RAN2 Meeting #73bis R2-112363,2011年 4月 5日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局装置と通信する端末装置であって、
前記端末装置が8アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号を用いるPDSCH送信モードをサポートしているかを表す端末ケイパビリティ情報を前記基地局装置に通知する、端末装置。
【請求項2】
前記端末装置は、キャリアアグリゲーションに関する情報を含む前記端末ケイパビリティ情報を前記基地局装置に通知する、請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記PDSCH送信モードは、情報データ信号が最大8レイヤー送信の送信方式である、請求項1または2に記載の端末装置。
【請求項4】
所定の情報が含まれる前記端末ケイパビリティ情報は前記PDSCH送信モードをサポートしていることを示す、請求項1から3のいずれかに記載の端末装置。
【請求項5】
基地局装置と通信する端末装置の送信方法であって、
前記端末装置が8アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号を用いるPDSCH送信モードをサポートしているかを表す端末ケイパビリティ情報を前記基地局装置に通知する手段を有する、送信方法。
【請求項6】
前記端末装置は、キャリアアグリゲーションに関する情報を含む前記端末ケイパビリティ情報を前記基地局装置に通知する、請求項5に記載の送信方法。
【請求項7】
前記PDSCH送信モードは、情報データ信号が最大8レイヤー送信の送信方式である、請求項5または6に記載の送信方法。
【請求項8】
所定の情報が含まれる前記端末ケイパビリティ情報は前記PDSCH送信モードをサポートしていることを示す、請求項5から7のいずれかに記載の送信方法。
【請求項9】
端末装置と通信する基地局装置であって、
前記端末装置が8アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号を用いるPDSCH送信モードをサポートしているかを表す端末ケイパビリティ情報を前記端末装置から受信する、基地局装置。
【請求項10】
端末装置と通信する基地局装置の受信方法であって、
前記端末装置が8アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号を用いるPDSCH送信モードをサポートしているかを表す端末ケイパビリティ情報を前記端末装置から受信する手段を有する、受信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、基地局装置、通信方法および集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(Third Generation Partnership Project)によるWCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE−Advanced)やWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)のような無線通信システムでは、基地局および移動端末に、複数の送受信アンテナをそれぞれ備え、MIMO(Multi Input Multi Output)技術により、高速なデータ伝送を実現することができる。
【0003】
そのような無線通信システムでは、基地局および移動端末間で共に既知の信号で構成される伝送路状況測定用参照信号を用いることによって、基地局と移動端末との間の伝送路状況を推定し、その推定結果に基づいて、変調方式および符号化率(MCS(Modulation and Coding Scheme))、空間多重数(レイヤー数、ランク数)、プレコーディング重み(プレコーディング行列、プレコーダ)などを適応的に制御することで、より効率的なデータ伝送を実現することができる。例えば、非特許文献1で記載された方法を用いることができる。
【0004】
図11は、基地局1100から移動端末1110へのデータ伝送を行なう下り回線(ダウンリンク、下りリンク)を考えた場合の適応制御を行なう一例を示すブロック図である。
【0005】
基地局1100では、まず、多重部1102において、基地局固有の伝送路状況測定用参照信号(CSI−RS(Channel State Information−Reference Signal)、パイロット信号、既知信号)を、移動端末1110のためのデータ信号または他の移動端末宛のデータ信号に多重して、送信アンテナ1103から送信する。移動端末1110では、分離部1112において、受信アンテナ1111で受信した信号から伝送路状況測定用参照信号を分離する。フィードバック情報生成部1113において、その伝送路状況測定用参照信号に基づいて、フィードバック情報を生成し、送信アンテナ1114から上り回線(アップリンク、上りリンク)を通じて送信する。基地局1100では、フィードバック情報処理部1105において、受信アンテナ1104が受信した信号から移動端末1110が送信したフィードバック情報を識別し、処理する。適応制御部1101では、受信したフィードバック情報に基づいて、移動端末1110に対するデータ信号に適応制御を行なう。
【0006】
一方、無線通信システムにおいて、基地局がカバーするエリア内には、様々なケイパビリティ(性能、能力)を有する移動端末が存在することになる。そのため、基地局が、移動端末のケイパビリティ(移動端末ケイパビリティ)を知ることによって、そのような移動端末を収容することができる。そのような制御方法は、例えば、非特許文献2で記載された方法を用いることができる。
【0007】
図12は、移動端末から基地局に移動端末ケイパビリティを通知する制御の一例を示す図である。基地局1201は、移動端末1202に対して、RRC(Radio Resource Control Signaling)シグナリング等を通じて、移動端末ケイパビリティ問い合わせ(UECapabilityEnquiry)1203を通知する。移動端末1202は、基地局1201に対して、RRCシグナリングを通じて、移動端末ケイパビリティ情報(UECapabilityInformation)1204を通知する。移動端末ケイパビリティ情報は、例えば、非特許文献3で記載された情報を用いることができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA);Physical layer procedures (Release 8)、2008年12月、3GPP TS 36.213 V8.8.0 (2009−9)
【非特許文献2】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA) Radio Resource Control (RRC); Protocol specification (Release 8),2009年12月、3GPP TS 36.331 V8.8.0 (2009−12)
【非特許文献3】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA) User Equipment (UE) radio access capabilities (Release 8),2009年9月、3GPP TS 36.306 V8.5.0 (2009−09)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来の通信方式では、複数種類のコードブックによるプレコーディング行列が規定される場合、移動端末がサポートするコードブックが、基地局と移動端末との間で共有することができず、適切なプレコーダの指定および適用が困難であり、伝送効率の向上を妨げる要因となっていた。
【0010】
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、複数種類のコードブックによるプレコーディング行列が規定される基地局と移動端末との間で通信を行う通信システムにおいて、移動端末がサポートするコードブックを基地局と移動端末との間で共有することができる端末装置、基地局装置、通信システムおよび通信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)本発明の一態様による端末装置は、基地局装置と通信する端末装置であって、
前記端末装置が8アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号を用いるPDSCH送信モードをサポートしているかを表す端末ケイパビリティ情報を前記基地局装置に通知する。
【0012】
(2)また、本発明の一態様による端末装置は、上記端末装置であって、キャリアアグリゲーションに関する情報を含む前記端末ケイパビリティ情報を前記基地局装置に通知する。
【0013】
(3)また、本発明の一態様による端末装置は上記端末装置であって、前記PDSCH送信モードは、情報データ信号が最大8レイヤー送信の送信方式である。
【0014】
(4)また、本発明の一態様による端末装置は上記端末装置であって、所定の情報が含まれる前記端末ケイパビリティ情報は前記PDSCH送信モードをサポートしていることを示す。
【0015】
(5)また、本発明の一態様による端末装置は上記端末装置であって、前記特定のアンテナポート数に対して規定される伝送路状況測定用参照信号は、前記基地局装置および前記端末装置との間で互いに既知の信号を用いて、アンテナポート間で符号分割多重および周波数分割多重される。
【0016】
(6)また、本発明の一態様による通信方法は、基地局装置と通信する端末装置の通信方法であって、前記端末装置が8アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号を用いるPDSCH送信モードをサポートしているかを表す端末ケイパビリティ情報を前記基地局装置に通知する手段を有する。
【0017】
(7)また、本発明の一態様による通信方法は上記通信方法であって、前記PDSCH送信モードは、情報データ信号が最大8レイヤー送信の送信方式である。
【0018】
(8)また、本発明の一態様による通信方法は上記通信方法であって、所定の情報が含まれる前記端末ケイパビリティ情報は前記PDSCH送信モードをサポートしていることを示す。
【0019】
(9)また、本発明の一態様による基地局装置は、前記端末装置が8アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号を用いるPDSCH送信モードをサポートしているかを表す端末ケイパビリティ情報を前記端末装置から受信する。
【0020】
(10)また、本発明の一態様による通信方法は、端末装置と通信する基地局装置の通信方法であって、前記端末装置が8アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号を用いるPDSCH送信モードをサポートしているかを表す端末ケイパビリティ情報を前記端末装置から受信する手段を有する。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、移動端末がサポートするコードブックを基地局と移動端末との間で共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第1の実施形態で用いる移動端末ケイパビリティ情報の一例である。
図2】本発明の第1の実施形態で用いる移動端末カテゴリーの一例である。
図3】8アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号がマッピングされたリソースブロックペアを示す図である。
図4】4アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号がマッピングされたリソースブロックペアを示す図である。
図5】伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて規定するコードブックの一例を示す図である。
図6】本発明の第1の実施形態で用いる送信モードの一例を示す図である。
図7】伝送路状況測定用参照信号のポート数および送信モードに応じて規定するコードブックの一例を示す図である。
図8】本発明の第2の実施形態で用いる移動端末ケイパビリティ情報の一例である。
図9】下りリンクにおける最大空間多重数に応じて規定するコードブックの一例を示す図である。
図10】移動端末カテゴリーに応じて規定するコードブックの一例を示す図である。
図11】基地局1100から移動端末1110へのデータ伝送を行なう下り回線(ダウンリンク、下りリンク)を考えた場合の適応制御を行なう一例を示すブロック図である。
図12】移動端末から基地局に移動端末ケイパビリティを通知する制御の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。本第1の実施形態における通信システムは、基地局(基地局装置、送信装置、セル、送信点、送信アンテナ群、送信アンテナポート群、コンポーネントキャリア、eNodeB、第1の通信装置)および移動端末(端末装置、受信点、受信端末、受信装置、第2の通信装置、受信アンテナ群、受信アンテナポート群、UE(User Equipment))を備える。
【0024】
本第1の実施形態における通信システムにおいて、まず、基地局は、移動端末に対して、移動端末ケイパビリティ問い合わせ(端末装置ケイパビリティ問い合わせ、UEケイパビリティ問い合わせ、UE Capability Enquiry)を通知し、移動端末ケイパビリティ情報(端末装置ケイパビリティ情報、UEケイパビリティ情報、UE Capability Information)を送信するように指示する。移動端末は、基地局からの移動端末ケイパビリティ問い合わせに基づいて、基地局に対して、移動端末ケイパビリティ情報を送信する。
【0025】
図1は、本発明の第1の実施形態で用いる移動端末ケイパビリティ情報の一例である。移動端末ケイパビリティ情報は、移動端末カテゴリー、下りリンク(DL;Downlink)におけるキャリアアグリゲーション情報、下りリンクにおける最大空間多重数、下りリンクにおける8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポート、上りリンク(UL;Uplink)におけるキャリアアグリゲーション情報、上りリンクにおける最大空間多重数を含んで構成される。
【0026】
図2は、本発明の第1の実施形態で用いる移動端末カテゴリーの一例である。移動端末カテゴリーは、下りリンクおよび上りリンクにおけるそれぞれの最大データレート、下りリンクにおける最大空間多重数を含んで構成される。図2で示す移動端末カテゴリーは、それらのパラメータによって、8つの移動端末カテゴリーで構成される。なお、移動端末カテゴリー6〜8の時、下りリンクにおける最大空間多重数は、移動端末カテゴリーでは通知せず、図1で示す移動端末ケイパビリティで通知する。
【0027】
図1に示す下りリンクおよび上りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報は、それぞれ下りリンクおよび上りリンクにおいて、アグリゲーション(統合、集約)するコンポーネントキャリアの数とコンポーネントキャリア毎の周波数帯域幅(システム帯域幅)との組み合わせで構成され、その移動端末が送受信可能な組み合わせ(パラメータ)が示される。具体的な情報として、例えば、それぞれの組み合わせに対応したビットマップ形式の情報や、その移動端末が送受信可能な最大のパラメータを1つ選択する方法などが用いられることができる。また、コンポーネントキャリアの数と周波数帯域幅はそれぞれ独立したパラメータとしてもよい。
【0028】
図1に示す下りリンクおよび上りリンクにおける最大空間多重数は、その移動端末が下りリンクおよび上りリンクにおいて送受信可能な最大空間多重数を示す。なお、移動端末ケイパビリティ情報に示す下りリンクにおける最大空間多重数は、図2に示す移動端末カテゴリー6〜8の時に用いられる。すなわち、図2に示す移動端末カテゴリー1〜5の時は、移動端末ケイパビリティ情報に示す下りリンクにおける最大空間多重数は通知する必要がなくなる。なお、図2に示す移動端末カテゴリー1〜5の時でも、移動端末は、移動端末ケイパビリティ情報に示す下りリンクにおける最大空間多重数を通知してもよい。その場合は、基地局は、移動端末ケイパビリティ情報に示す下りリンクにおける最大空間多重数または移動端末カテゴリーで示す下りリンクにおける最大空間多重数のいずれかを優先して採用することができる。
【0029】
図1に示す下りリンクにおける8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポート(アンテナポート15〜22のサポート)は、その移動端末が8アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号をサポートしているかどうかを示す情報である。なお、アンテナポートは、リソースグリッドとも称される。例えば、その移動端末が8アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号をサポートする場合、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートは、「1」を示す。また、その移動端末が8アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号をサポートしない場合、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートは、「0」を示す。
【0030】
以下では、移動端末が基地局に対して、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを通知することによる効果を説明する。
【0031】
図3は、8アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号がマッピングされたリソースブロックペアを示す図である。図3は基地局のアンテナポート数(CSIポート数)が8のときの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる場合を示している。また、図3は1つのサブフレーム内の2つのリソースブロックを表しており、1つのリソースブロックペアが構成されている。1つのリソースブロックは周波数方向に12のサブキャリアと時間方向に7のOFDMシンボルで構成される。1つのOFDMシンボルのうち、それぞれのサブキャリアは、リソースエレメントとも称される。それぞれのサブフレームのうち、時間方向に前後の7つのOFDMシンボルはそれぞれスロットとも称される。
【0032】
ここで、リソースブロックは、通信システムが用いる周波数帯域幅(システム帯域幅)に応じて、その数を変えることができる。例えば、6〜110個のリソースブロックが用いられることができ、さらに、キャリアアグリゲーション(周波数アグリゲーション)により、全システム帯域幅を110個以上にすることも可能である。通常コンポーネントキャリアは100リソースブロックで構成し、コンポーネントキャリア間にガードバンドをはさんで、5個のコンポーネントキャリアで、全システム帯域幅を500リソースブロックにすることができる。これを、帯域幅で表現すると、例えば、コンポーネントキャリアは20MHzで構成し、コンポーネントキャリア間にガードバンドをはさんで、5個のコンポーネントキャリアで、全システム帯域幅を100MHzにすることができる。
【0033】
図3の色付けしたリソースエレメントのうち、CDMグループ番号1〜2のデータ信号復調用参照信号をそれぞれD1〜D2、CDMグループ番号1〜4の伝送路状況測定用参照信号をそれぞれC1〜C4と表している。さらに、それらの参照信号をマッピングしたリソースエレメント以外のリソースエレメントに、情報データ信号または制御情報信号がマッピングされる。
【0034】
伝送路状況測定用参照信号は、それぞれのCDMグループにおいて、2チップの直交符号(Walsh符号)が用いられ、それぞれの直交符号にCSIポート(伝送路状況測定用参照信号のポート(アンテナポート、リソースグリッド))が割り当てられ、2CSIポート毎に符号分割多重(CDM;Code Division Multiplexing)される。さらに、それぞれのCDMグループが周波数分割多重される。4つのCDMグループを用いて、CSIポート1〜8(アンテナポート15〜22)の8アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる。例えば、伝送路状況測定用参照信号のCDMグループC1は、CSIポート1および2(アンテナポート15および16)の伝送路状況測定用参照信号をCDMし、マッピングされる。伝送路状況測定用参照信号のCDMグループC2は、CSIポート3および4(アンテナポート17および18)の伝送路状況測定用参照信号をCDMし、マッピングされる。伝送路状況測定用参照信号のCDMグループC3は、CSIポート5および6(アンテナポート19および20)の伝送路状況測定用参照信号をCDMし、マッピングされる。伝送路状況測定用参照信号のCDMグループC4は、CSIポート7および8(アンテナポート21および22)の伝送路状況測定用参照信号をCDMし、マッピングされる。
【0035】
基地局のアンテナポート数が8の場合、情報データ信号または制御情報信号のレイヤー数(ランク数、空間多重数、DMRSポート数)は最大8とすることができ、例えば、情報データ信号のレイヤー数を2、制御情報信号のレイヤー数を1とすることができる。データ信号復調用参照信号は、それぞれのCDMグループにおいて、レイヤー数に応じて、2チップまたは4チップの直交符号が用いられ、2レイヤーまたは4レイヤー毎にCDMされる。さらに、それぞれのCDMグループが周波数分割多重される。2つのCDMグループを用いて、DMRSポート1〜8(アンテナポート7〜14)の8レイヤーのデータ信号復調用参照信号がマッピングされる。
【0036】
図4は、4アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号がマッピングされたリソースブロックペアを示す図である。図4は基地局のアンテナポート数が4のときの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる場合を示している。
【0037】
図4の色付けしたリソースエレメントのうち、CDMグループ番号1〜2のデータ信号復調用参照信号をそれぞれD1〜D2、CDMグループ番号1〜2の伝送路状況測定用参照信号をそれぞれC1〜C2と表している。さらに、それらの参照信号をマッピングしたリソースエレメント以外のリソースエレメントに、情報データ信号または制御情報信号がマッピングされる。
【0038】
伝送路状況測定用参照信号は、それぞれのCDMグループにおいて、2チップの直交符号(Walsh符号)が用いられ、それぞれの直交符号にCSIポートが割り当てられ、2CSIポート毎にCDMされる。さらに、それぞれのCDMグループが周波数分割多重される。2つのCDMグループを用いて、CSIポート1〜4(アンテナポート15〜18)の4アンテナポートの伝送路状況測定用参照信号がマッピングされる。例えば、伝送路状況測定用参照信号のCDMグループC1は、CSIポート1および2(アンテナポート15および16)の伝送路状況測定用参照信号をCDMし、マッピングされる。伝送路状況測定用参照信号のCDMグループC2は、CSIポート3および4(アンテナポート17および18)の伝送路状況測定用参照信号をCDMし、マッピングされる。
【0039】
基地局のアンテナポート数が4の場合、情報データ信号または制御情報信号のレイヤー数は最大4とすることができる。データ信号復調用参照信号は、それぞれのCDMグループにおいて、レイヤー数に応じて、2チップの直交符号が用いられ、2レイヤー毎にCDMされる。さらに、それぞれのCDMグループが周波数分割多重される。2つのCDMグループを用いて、DMRSポート1〜4(アンテナポート7〜10)の4レイヤーのデータ信号復調用参照信号がマッピングされる。
【0040】
また、基地局は、アンテナポート数が1または2のときの伝送路状況測定用参照信号を送信することができる。1アンテナポート用または2アンテナポート用の伝送路状況測定用参照信号は、図3または図4で示す伝送路状況測定用参照信号のCDMグループC1を用いて、送信することができる。
【0041】
移動端末は、基地局が送信する伝送路状況測定用参照信号を用いて、基地局と移動端末間の伝送路状況を測定し、基地局の移動端末に対する適応制御を実現するためのフィードバック情報を生成し、基地局にフィードバック(通知)する。
【0042】
特に、移動端末は、フィードバック情報として、基地局が移動端末宛の情報データ信号に対してプレコーディング処理を行うためのプレコーディング行列を生成できる。プレコーディング処理は、基地局が移動端末に対して、情報データ信号を最適に送信するために行われる。例えば、プレコーディング処理は、移動端末が空間多重された情報データ信号を分離しやすくするためや、移動端末が受信する情報データ信号の受信電力(SNR;Signal to Noise power Ratio、SINR;Signal and Interference to Noise power Ratio)を最適(最大)にするため等の目的として行われることができる。
【0043】
また、移動端末がフィードバックするフィードバック情報のオーバーヘッドを削減するために、プレコーディング行列は予めコードブックとして規定され、基地局と移動端末間で共有されることができる。これにより、移動端末は、規定されたコードブックから最適なプレコーディング行列を選択し、そのインデックスをPMI(Precoding Matrix Indicator)としてフィードバックすることができる。
【0044】
さらに、そのコードブックは、複数規定されることができる。例えば、コードブックは、伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて、規定されることができる。図5は、伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて規定するコードブックの一例を示す図である。伝送路状況測定用参照信号のポート数が1、2または4の時は、コードブック1(第1のコードブック)が用いられる。伝送路状況測定用参照信号のポート数が8の時は、コードブック2(第2のコードブック)が用いられる。
【0045】
このとき、それぞれのコードブックは、様々な目的や理由で規定することができる。例えば、コードブック1は、伝送路状況測定用参照信号のポート数が1、2または4で運用される無線通信システム(例えば、LTE)への後方互換性を保つために、その無線通信システムで規定されているコードブックを再利用することができる。コードブック2は、伝送路状況測定用参照信号のポート数が1、2または4で運用される無線通信システムへの後方互換性を考慮する必要のない無線通信システムで規定されるコードブックを用いることができる。また、例えば、コードブック1は、SU−MIMO(Single User−MIMO)に最適なコードブックで規定することができる。コードブック2は、さらにMU−MIMO(Multi User−MIMO)あるいは高ランクのSU−MIMOに最適なコードブックで規定することができる。
【0046】
ここで、無線通信システムにおいて複数種類のコードブックが規定されている場合、具体的には、図5で示すように、伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じてコードブックを規定する場合、移動端末は、規定された全てのコードブックを保持しておく必要がある。すなわち、移動端末は、その移動端末が受信可能な伝送路状況測定用参照信号の最大ポート数に関わらず、規定された全てのコードブックを保持しておく必要がある。
【0047】
そのため、移動端末は、移動端末ケイパビリティ情報として、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを基地局に通知することにより、そのような課題を解決することができる。すなわち、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号をサポートしない移動端末は、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを「0」として通知することにより、図5で示したコードブック2を保持する必要がなくなり、コードブック1のみを保持することができる。そのため、その移動端末の記憶容量が削減でき、その移動端末の処理が軽減できる。さらに、基地局は、その移動端末を含む移動端末のスケジューリング処理およびハンドオーバ処理を軽減させることができる。
【0048】
また、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号をサポートする移動端末は、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートを「1」として通知する。このとき、その移動端末は、コードブック1およびコードブック2を保持することが好ましいが、コードブック2のみを保持してもよい。
【0049】
基地局は、移動端末から8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートが「0」として通知された場合、その移動端末に対しては最大8レイヤー送信の送信方式以外の送信方式(送信モード)を設定することができる。例えば、基地局は、その移動端末に対して、伝送路状況測定用参照信号のポート数が1、2または4で運用される無線通信システムで用いられる送信方式(送信モード)を設定することができる。
【0050】
また、基地局は、移動端末から8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートが「1」として通知された場合、その移動端末に対しては最大8レイヤー送信の送信方式も含めた送信方式(送信モード)を設定することができる。
【0051】
図6は、本発明の第1の実施形態で用いる送信モードの一例を示す図である。図6に示す送信モードのうち、PMIをフィードバックする送信モード4、5、6および8は、コードブック1のみが用いられ、送信モード9は、コードブック1またはコードブック2が用いられる。また、それぞれの送信モードに対応した制御情報信号のフォーマット(DCI(Downlink Control Information)フォーマット)が規定されている。なお、送信モード9は、コードブック2のみが用いられるように規定してもよい。
【0052】
このとき、基地局は、移動端末から8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートが「0」として通知された場合、その移動端末に対しては送信モード1〜8のいずれかを設定することができる。
【0053】
なお、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートは、移動端末カテゴリーに応じて、通知される場合と通知されない場合を切り替えることもでき、例えば、移動端末カテゴリーが1〜7の場合のみ通知されるようにしてもよい。
【0054】
また、基地局は、移動端末から8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートが「1」として通知された場合、その移動端末に対しては送信モード1〜9のいずれかを設定することができる。
【0055】
さらに、伝送路状況測定用参照信号のポート数に加えて、送信モードにも応じてコードブックを規定することができる。図7は、伝送路状況測定用参照信号のポート数および送信モードに応じて規定するコードブックの一例を示す図である。図6に示す送信モードのうち、PMIをフィードバックする送信モード4、5、6および8の場合、コードブック1を用いる。送信モード9において、伝送路状況測定用参照信号のポート数が1、2および4の場合、コードブック1を用い、伝送路状況測定用参照信号のポート数が8の場合、コードブック2を用いる。また、移動端末ケイパビリティ情報は、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに加えて、送信モード9のサポートとして、送信モード9をサポートしているかどうかを示す情報を含めてもよい。さらに、それぞれの制御情報はジョイントコーディングして、そのインデックスを制御情報としてもよい。また、移動端末ケイパビリティ情報は、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに代えて、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号および送信モード9のサポートとして、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号が受信可能であり、さらに送信モード9をサポートしているかどうかを示す情報を含めてもよい。さらに、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号および送信モード9のサポートは、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて、通知される場合と通知されない場合を切り替えることもでき、例えば、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数が8の場合のみ通知されるようにしてもよい。
【0056】
なお、移動端末ケイパビリティ情報は、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに代えて、送信モード9のサポートとして、送信モード9をサポートしているかどうかを示す情報を含めてもよい。さらに、送信モード9のサポートは、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて、通知される場合と通知されない場合を切り替えることもでき、例えば、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数が8の場合のみ通知されるようにしてもよい。
【0057】
なお、移動端末ケイパビリティ情報は、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに代えて、DCIフォーマット1Cのサポートとして、DCIフォーマット1Cをサポートしているかどうかを示す情報を含めてもよい。さらに、DCIフォーマット1Cのサポートは、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて、通知される場合と通知されない場合を切り替えることもでき、例えば、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数が8の場合のみ通知されるようにしてもよい。
【0058】
なお、移動端末ケイパビリティ情報は、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに代えて、コードブック2のサポートとして、コードブック2をサポートしているかどうかを示す情報を含めてもよい。さらに、コードブック2のサポートは、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて、通知される場合と通知されない場合を切り替えることもでき、例えば、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数が8の場合のみ通知されるようにしてもよい。
【0059】
なお、移動端末ケイパビリティ情報は、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートに代えて、伝送路状況測定用参照信号の最大受信可能ポート数(フィードバック情報生成可能な最大ポート数)を含めてもよい。さらに、伝送路状況測定用参照信号の最大受信可能ポート数は、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数に応じて、通知される場合と通知されない場合を切り替えることもでき、例えば、基地局の伝送路状況測定用参照信号のポート数が8の場合のみ通知されるようにしてもよい。
【0060】
なお、以上の説明では、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートは、移動端末ケイパビリティ情報として通知していたが、これに限定するものではない。例えば、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートは、移動端末カテゴリーに含めて通知してもよい。また、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)やRRCシグナリングを通じて送信する制御情報信号や情報データ信号等に含めて通知することもできる。
【0061】
なお、以上の説明では、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートは、独立した制御情報として通知していたが、その他の制御情報と合成した制御情報を規定し、すなわちジョイントコーディングして、そのインデックスを示す情報を制御情報として、通知することもできる。例えば、8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポートは、移動端末カテゴリー、下りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報、下りリンクにおける最大空間多重数、下りリンクにおける8アンテナポート伝送路状況測定用参照信号のサポート、上りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報、上りリンクにおける最大空間多重数、下りリンクおよび上りリンクにおけるそれぞれの最大データレート、送信モード、DCIフォーマット等とジョイントコーディングして通知することもできる。
【0062】
以上のように、移動端末が、その移動端末によってサポートされるコードブックを、複数のコードブックで規定されるプレコーダを有する基地局に、移動端末ケイパビリティ情報等を通じて、明示的(エクスプリシット)に通知することにより、その移動端末の記憶容量が削減でき、その移動端末の処理が軽減できる。さらに、基地局は、その移動端末を含む移動端末のスケジューリング処理およびハンドオーバ処理を軽減させることができる。
【0063】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。本第2の実施形態における通信システムは、本発明の第1の実施形態における通信システムと同様に、基地局および移動端末を備える。以下では、本発明の第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0064】
図8は、本発明の第2の実施形態で用いる移動端末ケイパビリティ情報の一例である。移動端末ケイパビリティ情報は、移動端末カテゴリー、下りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報、下りリンクにおける最大空間多重数、上りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報、上りリンクにおける最大空間多重数を含んで構成される。
【0065】
本第2の実施形態では、図8で示す移動端末ケイパビリティ情報の一部に関連付けることによって、その移動端末がサポートするコードブックは、インプリシット(黙示的、暗示的)に通知される。
【0066】
例えば、その移動端末がサポートするコードブックは、図8で示す移動端末ケイパビリティ情報の下りリンクにおける最大空間多重数に関連付けて、通知されることができる。
【0067】
図9は、下りリンクにおける最大空間多重数に応じて規定するコードブックの一例を示す図である。下りリンクにおける最大空間多重数が1、2または4の時は、コードブック1が用いられる。下りリンクにおける最大空間多重数が8の時は、コードブック2が用いられる。
【0068】
これにより、受信可能な下りリンクにおける最大空間多重数が1、2または4の移動端末、すなわち、移動端末ケイパビリティで通知する下りリンクにおける最大空間多重数が1、2または4の移動端末は、コードブック2を保持する必要がなくなり、その移動端末の記憶容量が削減でき、その移動端末の処理が軽減できる。さらに、基地局は、その移動端末を含む移動端末のスケジューリング処理およびハンドオーバ処理を軽減させることができる。
【0069】
また、例えば、その移動端末がサポートするコードブックは、図8で示す移動端末ケイパビリティ情報の移動端末カテゴリーに関連付けて、通知されることができる。
【0070】
図10は、移動端末カテゴリーに応じて規定するコードブックの一例を示す図である。移動端末カテゴリーが1、2、3、4、5、6、7の時は、コードブック1が用いられる。移動端末カテゴリーが8の時は、コードブック2が用いられる。
【0071】
これにより、移動端末カテゴリーが1、2、3、4、5、6、7の移動端末、すなわち、移動端末ケイパビリティで通知する移動端末カテゴリーが1、2、3、4、5、6、7の移動端末は、コードブック2を保持する必要がなくなり、その移動端末の記憶容量が削減でき、その移動端末の処理が軽減できる。さらに、基地局は、その移動端末を含む移動端末のスケジューリング処理およびハンドオーバ処理を軽減させることができる。
【0072】
なお、以上の説明では、下りリンクにおける最大空間多重数または移動端末カテゴリーに関連付けて、その移動端末がサポートするコードブックはインプリシットに通知される場合を説明したが、これに限定するものではない。例えば、その移動端末がサポートするコードブックは、下りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報、下りリンクにおける伝送路状況測定用参照信号のポート数、上りリンクにおけるキャリアアグリゲーション情報、上りリンクにおける最大空間多重数、下りリンクおよび上りリンクにおけるそれぞれの最大データレート、送信モード、DCIフォーマット等に関連付けて、インプリシットに通知することもできる。
【0073】
なお、以上の説明では、移動端末ケイパビリティ情報の一部に関連付けることによって、その移動端末がサポートするコードブックは、インプリシットに通知される場合を説明したが、これに限定するものではない。例えば、その移動端末がサポートするコードブックは、移動端末カテゴリー情報の一部に関連付けてもよい。また、その移動端末がサポートするコードブックは、PDCCHやRRCシグナリングを通じて送信する制御情報信号や情報データ信号等に関連付けて通知することもできる。
【0074】
以上のように、移動端末が、その移動端末によってサポートされるコードブックを、複数のコードブックで規定されるプレコーダを有する基地局に、移動端末ケイパビリティ情報等を通じて、黙示的(インプリシット)に通知することにより、その移動端末の記憶容量が削減でき、その移動端末の処理が軽減できる。さらに、基地局は、その移動端末を含む移動端末のスケジューリング処理およびハンドオーバ処理を軽減させることができる。
【0075】
(第3の実施形態)
上記第1あるいは第2の実施形態では、1つのセルにおけるコードブック2のサポートの可否の明示的あるいは黙示的な通知に関して説明した。本発明の第3の実施形態では、1つの移動端末が、アンテナポート数が互いに異なるセル(基地局)に収容される場合におけるコードブック2のサポートの可否の通知およびその後の処理について説明する。
【0076】
8アンテナポート用のコードブックであるコードブック2をサポートする移動端末は、図1に示したように移動端末ケイパビリティ情報を用いて、自身が8アンテナポート用のコードブックであるコードブック2をサポートすることを基地局に明示的に通知する。一方、8アンテナポート用のコードブックであるコードブック2をサポートしない(有しない)移動端末は、図1に示したように移動端末ケイパビリティ情報を用いて、自身が8アンテナポート用のコードブックであるコードブック2をサポートしないことを基地局に明示的に通知する。
【0077】
あるいは、8アンテナポート用のコードブックであるコードブック2をサポートする移動端末は、図8に示したように移動端末ケイパビリティ情報を用いて、自身が8アンテナポート用のコードブックであるコードブック2をサポートすることを基地局に黙示的に通知する。一方、8アンテナポート用のコードブックであるコードブック2をサポートしない(有しない)移動端末は、図1に示したように移動端末ケイパビリティ情報を用いて、自身が8アンテナポート用のコードブックであるコードブック2をサポートしないことを基地局に黙示的に通知する。
【0078】
基地局が1、2または4アンテナポートでの送信を行う(1、2または4ポートのセルを張る)基地局である場合、基地局は図7に示したようにコードブック1を用いる送信モードでとしてモード4・5・6・8・9を用いることができる。コードブック2をサポートする移動端末およびサポートしない移動端末はともにコードブック1を用いることができるため、基地局は両方の移動端末に対してモード4・5・6・8・9を設定することができる。ここで、モード1から8は基本的な送信モードであり、モード9は拡張された送信モードである。拡張された送信モードは、基本的な送信モードに比べて機能拡張された送信モードであり、スケジューリングの自由度や制御情報のオーバーヘッドや最大伝送レートなどの点において優れている。
【0079】
一方、基地局が8アンテナポートでの送信を行う(8ポートのセルを張る)基地局である場合、基地局は図7に示したようにコードブック1を用いる送信モードでとしてモード4・5・6・8、およびコードブック2を用いる送信モードでとしてモード9を用いることができる。基地局は、コードブック2をサポートする移動端末に対してモード4・5・6・8・9を設定することができる。また、コードブック2をサポートしない移動端末に対してモード9を設定しないようにする。
【0080】
このように、移動端末が、8アンテナポート用のコードブックであるコードブック2のサポートの可否の明示的あるいは黙示的に通知することにより、コードブック2をサポートしない移動端末も1、2または4アンテナポートでの送信を行う基地局においてモード9を用いることができる。そのため、その移動端末の記憶容量が削減でき、その移動端末の処理が軽減できる。また、基地局は、効率的なスケジューリングおよびハンドオーバを行うことができる。
【0081】
なお、上記各実施形態における基地局装置の全部または一部、あるいは端末装置の全部または一部との機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0082】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
【0083】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0084】
また、基地局装置の全部または一部と、端末装置の全部または一部との機能を集積回路に集約して実現してもよい。基地局装置、及び端末装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
【0085】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
【0086】
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
【0087】
(1)本発明の一態様による端末装置は、複数のコードブックで規定されるプレコーダを有する基地局装置と通信する端末装置であって、前記複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して通知することを特徴とする。これにより、基地局は、通知された情報を用いて効率的なスケジューリングおよびハンドオーバを行うことができる。
【0088】
(2)また、本発明の一態様による端末装置は上記の端末装置であって、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して明示的に通知することを特徴とする。これにより、少ないコードブックのみをサポートする端末装置の記憶容量が削減でき、その端末装置の処理が軽減できる。
【0089】
(3)また、本発明の一態様による端末装置は上記の端末装置であって、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して黙示的に通知することを特徴とする。これにより、少ないコードブックのみをサポートする端末装置の記憶容量が削減でき、その端末装置の処理が軽減できる。
【0090】
(4)また、本発明の一態様による端末装置は上記の端末装置であって、前記端末装置の通信能力を示す端末装置ケイパビリティ情報により、前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して通知することを特徴とする。これにより、前記端末装置がサポートするコードブックを効率的に通知することができる。
【0091】
(5)また、本発明の一態様による基地局装置は、複数のコードブックで規定されるプレコーダを有する基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムにおける基地局装置であって、前記端末装置から通知される、前記複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報に基づいて、送信モードを決定することを特徴とする。これにより、基地局は、効率的な送信モードを決定することができる。
【0092】
(6)また、本発明の一態様による通信システムは、複数のコードブックで規定されるプレコーダを有する基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムであって、前記端末装置は、前記複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して通知し、前記基地局装置は、前記情報に基づいて、送信モードを決定することを特徴とする。これにより、基地局は、効率的な送信モードを決定することができる。
【0093】
(7)また、本発明の一態様による通信方法は、複数のコードブックで規定されるプレコーダを有する基地局装置と通信する端末装置の通信方法であって、前記複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して通知するステップを含むことを特徴とする。これにより、基地局は、通知された情報を用いて効率的なスケジューリングおよびハンドオーバを行うことができる。
【0094】
(8)また、本発明の一態様による通信方法は、複数のコードブックで規定されるプレコーダを有する基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムにおける基地局装置の通信方法であって、前記端末装置から通知される、前記複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報に基づいて、送信モードを決定するステップを含むことを特徴とする。これにより、基地局は、効率的な送信モードを決定することができる。
【0095】
(9)また、本発明の一態様による通信方法は、複数のコードブックで規定されるプレコーダを有する基地局装置と端末装置との間で通信する通信システムの通信方法であって、前記端末装置は、前記複数のコードブックの中から前記端末装置がサポートするコードブックを示す情報を、前記基地局装置に対して通知するステップを含み、前記基地局装置は、前記情報に基づいて、送信モードを決定するステップを含むことを特徴とする。これにより、基地局は、効率的な送信モードを決定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、無線基地局装置や無線端末装置や無線通信システムや無線通信方法に用いて好適である。
【符号の説明】
【0097】
1100…基地局
1101…適応制御部
1102…多重部
1103…送信アンテナ
1104…受信アンテナ
1105…フィードバック情報処理部
1110…移動端末
1111…受信アンテナ
1112…分離部
1113…フィードバック情報生成部
1114…送信アンテナ
1201…基地局
1202…移動端末
1203…移動端末ケイパビリティ問い合わせ
1204…移動端末ケイパビリティ情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12