特許第5832001号(P5832001)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5832001-スライドパッケージ 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5832001
(24)【登録日】2015年11月6日
(45)【発行日】2015年12月16日
(54)【発明の名称】スライドパッケージ
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/38 20060101AFI20151126BHJP
   B65D 85/10 20060101ALI20151126BHJP
【FI】
   B65D5/38 D
   B65D85/10
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-507046(P2014-507046)
(86)(22)【出願日】2012年3月26日
(86)【国際出願番号】JP2012057725
(87)【国際公開番号】WO2013145074
(87)【国際公開日】20131003
【審査請求日】2013年12月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004569
【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090022
【弁理士】
【氏名又は名称】長門 侃二
(72)【発明者】
【氏名】原田 蔵人
【審査官】 谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−094480(JP,A)
【文献】 特開2004−323079(JP,A)
【文献】 特開2009−292516(JP,A)
【文献】 特開平10−035644(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/38
B65D 85/10
A24F 15/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に開口部を有する矩形箱状の外箱と、前記開口部から外方にスライド可能に前記外箱に収納され、前記外箱の開口部を塞ぐ壁部を有する矩形箱状の内箱とを備え、前記内箱を前記開口部から前記外方にスライドしたときに前記内箱の一部が露出して当該露出部分の一側面側である前側が開口するスライドパッケージであって、
前記外箱は、当該外箱の内面に沿って前記内箱のスライド方向の内方に延出したインナフラップを備え、
前記内箱は、箱本体と、前記箱本体の前記一側面側とは反対側の後端部に前記内箱のスライド方向に垂直な前後方向に揺動可能に接続され前記壁部を含む蓋部と、前記蓋部の後部から前記内箱のスライド方向の内方に延出し前記インナフラップが係止される開口穴を有する係止部材を含んで構成され前記内箱が前記外方にスライドしたときに前記インナフラップが前記係止部材を介して前記蓋部の後部を引いて前記蓋部を後方に揺動させる開蓋手段と、を備え、
前記係止部材は、前記内箱から前記外箱に向けて後方に突出する突起部を有し、
前記インナフラップは、前記突起部を係止可能な係止穴を有し、
前記突起部は、前記係止部材に対して前記内箱のスライド方向に揺動可能に設けられ、前記内箱が前記外箱に収納されて前記壁部により前記開口部が塞がれたときに先端が前記外方を向いた状態で前記係止穴に進入して係止されるとともに当該先端が前記外箱に当接して前記内箱を前方に付勢し、前記内箱が前記外方にスライドしたときに前記先端が前記外方への向きから前記内方へ反転して前記係止穴から離脱可能に構成されていることを特徴とするスライドパッケージ。
【請求項2】
一端に開口部を有する矩形箱状の外箱と、前記開口部から外方にスライド可能に前記外箱に収納され、前記外箱の開口部を塞ぐ壁部を有する矩形箱状の内箱とを備え、前記内箱を前記開口部から前記外方にスライドしたときに前記内箱の一部が露出して当該露出部分の一側面側である前側が開口するスライドパッケージであって、
前記外箱は、当該外箱の内面に沿って前記内箱のスライド方向の内方に延出したインナフラップを備え、
前記内箱は、箱本体と、前記箱本体の前記一側面側とは反対側の後端部に前記内箱のスライド方向に垂直な前後方向に揺動可能に接続され前記壁部を含む蓋部と、前記蓋部の後部から前記内箱のスライド方向の内方に延出し前記インナフラップが係止される開口穴を有する係止部材を含んで構成され前記内箱が前記外方にスライドしたときに前記インナフラップが前記係止部材を介して前記蓋部の後部を引いて前記蓋部を後方に揺動させる開蓋手段と、を備え、
前記係止部材は、前記内箱から前記外箱に向けて後方に突出する突起部を有し、
前記インナフラップは、前記突起部を係止可能な係止穴を有し、前記外箱に前記内箱が収容されているときに前記開口穴に差し込まれ、前記係止部材に対して交差した状態であり、
前記突起部は、前記係止部材に対して前記内箱のスライド方向に揺動可能に設けられ、前記内箱が前記外箱に収納されて前記壁部により前記開口部が塞がれたときに先端が前記外方を向いた状態で前記係止穴に進入して係止されるとともに当該先端が前記外箱に当接することを特徴とするスライドパッケージ。
【請求項3】
前記突起部は、前記係止部材に切り込みを入れて当該係止部材の一部を引き起こして形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のスライドパッケージ。
【請求項4】
前記切り込みは、前記開口穴の縁部から前記内箱のスライド方向の外方に向けて前記係止部材に入れられることを特徴とする請求項3に記載のスライドパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シガレットの収納に好的なスライドパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
シガレットを収納するパッケージとして、例えば矩形状の本体にヒンジを介して一体的な蓋を備えたヒンジリッド型のシガレットパッケージが広く知られている。
更に、蓋が完全に閉じた状態であることを知らしめるために、蓋の開閉時に可聴音を発生させることが可能なシガレットパッケージが提案されている。
例えば特許文献1では、ヒンジ部を跨いで箱本体の一部を突出させ、蓋の開時にこの突出部を曲げて可聴音を発生させる。
【0003】
また、特許文献2では、蓋と箱本体との間に係止手段を設け、蓋の開閉時にこの係止手段から可聴音が発生する。更に、この係止手段は蓋と箱本体とを係止する機能を有しており、蓋の閉じた状態において予期せぬ蓋の開きを防止して、パッケージ内に収納しているシガレット等の落下を防止することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−287508号公報
【特許文献2】特開平11−49149号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年では、ヒンジリッド型のシガレットパッケージだけでなく、種々の形状のシガレットパッケージが増加してきている。例えば、矩形状の外箱の上部が開口し、この外箱に内箱をスライドさせて収納するスライド型のシガレットパッケージ(スライドパッケージ)が提案されている。
そして、スライド型のシガレットパッケージにおいても、内箱の収納時に、特許文献1や特許文献2のように可聴音を発生させる機能が要求されている。特許文献1や特許文献2の構造では、ヒンジリッド型のシガレットパッケージに適用可能であっても、スライド型のシガレットパッケージでは可聴音を発生させるように適用することが困難である。
また、スライド型のシガレットパッケージは、内箱と外箱と間に隙間ができやすく、
例えばシガレットの葉のような細かな破片が隙間からこぼれ落ちる虞があり、これを簡単な構造で解消されることが望まれる。
【0006】
本発明は前述したような状況を鑑みてなされたもので、その目的は、簡単な構造で、内箱の収納時に可聴音を発生させるとともに、内箱の収納時に内箱と外箱との間の隙間を減少させて密封性を向上可能なスライドパッケージを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的は、本願発明のスライドパッケージにより達成され、当該スライドパッケージは、一端に開口部を有する矩形箱状の外箱と、前記開口部から外方にスライド可能に前記外箱に収納され、前記外箱の開口部を塞ぐ壁部を有する矩形箱状の内箱とを備え、前記内箱を前記開口部から前記外方にスライドしたときに前記内箱の一部が露出して当該露出部分の一側面側である前側が開口するスライドパッケージであって、
前記外箱は、当該外箱の内面に沿って前記内箱のスライド方向の内方に延出したインナフラップを備え、
前記内箱は、箱本体と、前記箱本体の前記一側面側とは反対側の後端部に前記内箱のスライド方向に垂直な前後方向に揺動可能に接続され前記壁部を含む蓋部と、前記蓋部の後部から前記内箱のスライド方向の内方に延出し前記インナフラップが係止される開口穴を有する係止部材を含んで構成され前記内箱が前記外方にスライドしたときに前記インナフラップが前記係止部材を介して前記蓋部の後部を引いて前記蓋部を後方に揺動させる開蓋手段と、を備え、
前記係止部材は、前記内箱から前記外箱に向けて後方に突出する突起部を有し、
前記インナフラップは、前記外箱に前記突起部を係止可能な係止穴を有し、
前記突起部は、前記係止部材に対して前記内箱のスライド方向に揺動可能に設けられ、前記内箱が前記外箱に収納されて前記壁部により前記開口部が塞がれたときに先端が前記外方を向いた状態で前記係止穴に進入して係止されるとともに当該先端が前記外箱に当接して前記外箱に対して前記内箱を前方に付勢し、前記内箱が前記外方にスライドしたときに前記先端が前記外方への向きから前記内方へ反転して前記係止穴から離脱可能に構成されている。
【0009】
あるいは、本願発明のスライドパッケージは、一端に開口部を有する矩形箱状の外箱と、前記開口部から外方にスライド可能に前記外箱に収納され、前記外箱の開口部を塞ぐ壁部を有する矩形箱状の内箱とを備え、前記内箱を前記開口部から前記外方にスライドしたときに前記内箱の一部が露出して当該露出部分の一側面側である前側が開口するスライドパッケージであって、
前記外箱は、当該外箱の内面に沿って前記内箱のスライド方向の内方に延出したインナフラップを備え、
前記内箱は、箱本体と、前記箱本体の前記一側面側とは反対側の後端部に前記内箱のスライド方向に垂直な前後方向に揺動可能に接続され前記壁部を含む蓋部と、前記蓋部の後部から前記内箱のスライド方向の内方に延出し前記インナフラップが係止される開口穴を有する係止部材を含んで構成され前記内箱が前記外方にスライドしたときに前記インナフラップが前記係止部材を介して前記蓋部の後部を引いて前記蓋部を後方に揺動させる開蓋手段と、を備え、
前記係止部材は、前記内箱から前記外箱に向けて後方に突出する突起部を有し、
前記インナフラップは、前記突起部を係止可能な係止穴を有し、前記外箱の前記内箱が収容されているときに前記開口穴に差し込まれ、前記係止部材に対して交差した状態であり、
前記突起部は、前記係止部材に対して前記内箱のスライド方向に揺動可能に設けられ、前記内箱が前記外箱に収納されて前記壁部により前記開口部が塞がれたときに先端が前記外方を向いた状態で前記係止穴に進入して係止されるとともに当該先端が前記外箱に当接することを特徴とする。
好ましくは、前記突起部は、前記係止部材に切り込みを入れて当該係止部材の一部を引き起こして形成される。
好ましくは、前記切り込みは、前記開口穴の縁部から前記内箱のスライド方向の外方に向けて前記係止部材に入れられる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のスライドパッケージでは、内箱が外箱に収納されて突起部が係止穴に係止されたときに可聴音を発生させることで、内箱の収納を知らしめることが可能となり、内箱の完全な収納を促すことができる。
また、内箱が外箱に収納されたときに、突起部が外箱に対して内箱を前方に付勢するので、外箱の前側の部位と内箱との隙間を縮小させ密封性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本願発明の第1の実施形態に係るアップスライドパッケージの形状を示した斜視図である。
図2】第1の実施形態のアップスライドパッケージの後部構造を示す斜視図である。
図3】第1の実施形態のアップスライドパッケージにおける内箱のリッドフラップと外箱のインナフラップとの係止要領を示す説明図である。
図4】第1の実施形態のアップスライドパッケージの内箱収納時における内部構造を示す縦断面図である
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図を参照して本願発明に係る実施形態となるスライドパッケージを説明する。
図1は、本願発明のスライドパッケージの一実施形態であるアップスライドパッケージ1の外観を示す斜視図である。図2は、第1の実施形態のアップスライドパッケージの後部構造を示す斜視図である。
本アップスライドパッケージ1は、シガレット等の棒状喫煙物品を収容するのに好適である。
本実施形態のアップスライドパッケージ1は、図1、2に示すように、内箱2と外箱3を備えている。外箱3は、矩形状をなし、アウタ前壁12、アウタ後壁14(後壁)及び一対のアウタ側壁16を有し、その上端に開口部18が形成されている。アウタ前壁12にはその一部が開口してアパーチャ20が形成され、このアパーチャ20はアウタ前壁12の中央に配置されている。
【0013】
内箱2は外箱3内に上下方向に摺動自在に収容されている。図1は、内箱2の一部が外箱3の開口部18から上方に突出した状態で示されている。内箱2もまた矩形状をなし、内箱本体24を含む。この内箱本体24は、インナ前壁26、インナ後壁28、一対のインナ側壁30及び図示しないインナ底壁を有する。
インナ前壁26の一部はアパーチャ20を通じて露出されている。また、インナ前壁26の上縁は浅いU字形に切り取られてノッチ32が形成されている。
【0014】
内箱本体24の上部には、インナ前壁26、インナ後壁28及び一対のインナ側壁30のそれぞれの上縁を縁部とするインナ開口部34が形成されている。
内箱2はヒンジリッド36(蓋部)を更に含み、このヒンジリッド36はインナ開口部34の後縁にヒンジ線38を介して接続されている。ヒンジリッド36はヒンジ線38の回りに回動し、インナ開口部34を開閉する。
詳しくは、ヒンジリッド36は上壁40(壁部)と、リッド後壁42及び一対のリッド側壁44を含む。ヒンジリッド36が閉位置にあるとき、一対のリッド側壁44はアウタ側壁16の上部の内側に収納され、一方、上壁40はインナ開口部34を上方から覆う。
【0015】
図1から明らかなように内箱2には製品、例えばインナパックAが収容されており、このインナパックAは、フィルタシガレットFCの束と、この束を包み込む包材(図示しない)により構成されている。
内箱2が外箱3内に完全に収容された収容位置にあるとき、ヒンジリッド36は閉位置にあって、ヒンジリッド36の上壁40が外箱3の開口部18を覆うように位置付けられる。
【0016】
一方、ユーザがアップスライドパッケージ1を片手にて把持し、その手の親指を外箱3のアパーチャ20を通じ、収容位置にある内箱2に押し当てて内箱2を上方(外方)にスライドさせたとき、ヒンジリッド36は外箱3の開口部18から上方(外方)に突出しながらヒンジ線38の回りに回動し、図1に示されるように開かれる。それ故、ユーザは内箱本体24内からフィルタシガレットFCを取り出すことができる。
【0017】
上述した内箱2のスライドに連動したヒンジリッド36の開操作を可能にするため、アップスライドパッケージ1は開蓋装置(開蓋手段)を有しており、この開蓋装置に関して以下に説明する。
開蓋装置はリッドフラップ46(係止部材)を含み、このリッドフラップ46は図2、3から明らかなように上壁40の後縁からリッド後壁42に沿って下方に延出し、アウタ後壁14とインナ後壁28との間に進入している。リッドフラップ46には開口部48(開口穴)が形成されている。開口部48は、略矩形状であって、下縁が幅方向に延びるように形成されている。
【0018】
また、リッドフラップ46には第1折り曲げ線50が形成されており、この第1折り曲げ線50はヒンジ線38と平行、即ち、リッドフラップ46をその幅方向に横断して延びている。それ故、リッドフラップ46は第1折り曲げ線50に沿って折り曲げが許容されている。
【0019】
更に、図3に示されるように、リッドフラップ46には必要に応じて第2折り曲げ線52が形成されている、この第2折り曲げ線52もまた、リッドフラップ46をその幅方向に横断して延び、第1折り曲げ線50とリッドフラップ46の下縁との間に位置付けられている。例えば、第2折り曲げ線52は前述した開口部48の下縁近傍に位置付けられ、開口部48にて分断されている。
【0020】
リッドフラップ46は第1及び第2折り曲げ線50,52のそれぞれに沿って一旦折られて、その下縁と第1折り曲げ線50との間のロア部位がインナ後壁28から浮き上がった状態にある。
一方、外箱3にはインナフラップ54が備えられている。なお、図3には外箱3のアウタ後壁14のみが示されている。インナフラップ54はアウタ後壁14の上縁からアウタ後壁14の内面に沿って下方に延びている。
【0021】
インナフラップ54は、アウタ後壁14の上縁から中間部まで幅が徐々に狭くなるように形成されるとともに、その下端部は開口部48の幅より狭く形成されている。
外箱3に内箱2が収容されているとき、図3中1点鎖線で示されるようにインナフラップ54の下端部が、対応する開口部48に上方から差し込まれ、リッドフラップ46に対して交差した状態にある。
【0022】
ここで、前述したリッドフラップ46のロア部位が浮き上がった状態にあるので、インナ後壁28とアウタ後壁14とがリッドフラップ46を挟んで重ね合わされることで、インナフラップ54の下端部が対応する開口部48に差し込まれる。
【0023】
そして、図2に示すように、内箱2が外箱3の開口部18から上方に突出され、ヒンジリッド36がリッドフラップ46の一部とともに外箱3外に露出した状態において、インナフラップ54が開口部48の側縁に突き当たり、更なるインナフラップ54の開口部48への挿入が妨げられるように、インナフラップ54の幅と開口部48の下縁の上下位置とが設定されている。したがって、このようなインナフラップ54と開口部48の側縁との突き当たりは、外箱3からのリッドフラップ46の更なる突出を規制する。
【0024】
更に、内箱2を外箱3から突出させようとすると、リッドフラップ46の更なる突出が規制されているので、内箱2の上昇に伴い、ヒンジリッド36はヒンジ線38の回りに後方に向けて回動し、図1に示されるように開かれる。
【0025】
インナフラップ54が開口部48の側縁に突き当たって、リッドフラップ46の更なる突出が規制されたときに、第1折り曲げ線50はアウタ後壁14の上縁よりも上方に位置し、一方、ヒンジ線38は第1折り曲げ線50よりも上方に位置している。
【0026】
それ故、ヒンジ線38回りのヒンジリッド36の回動がリッドフラップ46によって妨げられることもなく、また、第1折り曲げ線50に沿うリッドフラップ46の曲げもまたアウタ後壁14によって妨げられることはない。この結果、前述した内箱2の更なる突出に連動し、ヒンジリッド36は円滑に開かれる。
【0027】
更に、リッドフラップ46には、開口部48の上方に隣接して、クリックタブ60(突起部)が設けられている。クリックタブ60は、開口部48の上縁から幅方向に互いに間隔をおいて上方に向けて例えば2mm程度の一対の切り込み61をリッドフラップ46に入れ、一対の切り込み61の上端を結ぶタブ折り込み線62に沿って先端(下端)を後方側に引き起こして形成される。
【0028】
更に、外箱3のインナフラップ54には、クリックタブ60が挿入される開口部65(係止穴)が設けられている。図4に示すように、内箱2が外箱3に完全に収納されているときには、クリックタブ60は強く折り曲げられ、先端が上方に反転した状態で開口部65内に挿入される。
この内箱2が外箱3に完全に収納されている状態から、内箱2を上方に引き出すと、クリックタブ60の先端がインナフラップ54の開口部65の上縁部に係止される。更に内箱2を上方に引き出すと、クリックタブ60は、先端が反転して下方に向き、クリックタブ60とインナフラップ54との係止が解かれる。これにより、更なる内箱2の引き出しが可能となる。
【0029】
内箱2を外箱から大きく引き出した状態から下方にスライドさせて外箱に収納しようとすると、クリックタブ60の先端部が外箱3のアウタ後壁14の上端部に当接して反転し、先端が上方を向いた状態でアウタ後壁14と内箱2との間にクリックタブ60が収納される。そして、内箱2が外箱3に完全に収納される直前に、クリックタブ60が開口部65へ侵入するように、開口部65とクリックタブ60の上下位置が設定されている。
このように、クリックタブ60とインナフラップ54とが係止されることで、内箱2の収納状態が保持される。
【0030】
また、クリックタブ60が開口部65へ侵入すると、クリックタブ60の先端が外箱3のアウタ後壁14に衝突してクリック音(可聴音)が発生する。これにより、内箱2の完全な収納が判別し易くなる。
また、内箱2の収納時には、図4に示すように、クリックタブ60が反転した状態でその先端が外箱3のアウタ後壁14に当接するため、クリックタブ60の折り曲げの反力によって、リッドフラップ46がアウタ後壁14から前方に付勢される。したがって、内箱2が外箱3のアウタ前壁12に押し付けられ、ヒンジリッド36の上壁40やインナ側壁30の前縁部とアウタ前壁12とが密着され、内箱収納時におけるアップスライドパッケージ1内の密閉性を向上させることができる。
【0035】
お、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で、種々の変更が可能であることは、言うまでもない
【符号の説明】
【0036】
1 アップスライドパッケージ(スライドパッケージ)
2 内箱
3 外箱
14 アウタ後壁(後壁)
18 開口部
24 内箱本体
36 ヒンジリッド(蓋部)
40 上壁(壁部)
46 リッドフラップ(開蓋手段、係止部材)
48 開口部(開口穴)
54 インナフラッ
60 クリックタブ(突起部)
61 切り込み
65 開口部(係止穴)
71 スライドパッケージ
72 内箱
73 上壁(壁部)
76 リッドフラップ(係止部材)
図1
図2
図3
図4