特許第5832005号(P5832005)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5832005
(24)【登録日】2015年11月6日
(45)【発行日】2015年12月16日
(54)【発明の名称】法面排水構造
(51)【国際特許分類】
   E02D 17/20 20060101AFI20151126BHJP
   E03F 5/06 20060101ALI20151126BHJP
【FI】
   E02D17/20 103D
   E03F5/06 Z
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-135358(P2015-135358)
(22)【出願日】2015年7月6日
【審査請求日】2015年7月10日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506199396
【氏名又は名称】株式会社地盤リスク研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100117477
【弁理士】
【氏名又は名称】國弘 安俊
(72)【発明者】
【氏名】太田 英将
【審査官】 富山 博喜
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−215003(JP,A)
【文献】 特開2006−132250(JP,A)
【文献】 実開昭61−184791(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 17/00−17/20
E03F 1/00−11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
法面の傾斜方向に形成された縦排水溝と、前記法面の小段に沿って長手方向に形成された小段排水溝と、該小段排水溝と前記縦排水溝との合流地点に設けられた集水枡とを有する法面排水構造において、
前記小段近傍の前記法面上の斜面から前記小段に架けて前記小段排水溝を跨ぐように、第1の網目状部材が傾斜状に配されると共に、
落ち葉類が、表流水の水勢によって前記第1の網目状部材上を滑動し前記小段に堆積されることを特徴とする法面排水構造。
【請求項2】
前記第1の網目状部材は、一端が前記小段近傍の前記法面上に固定されると共に、他端は前記小段に固定されていることを特徴とする請求項1記載の法面排水構造。
【請求項3】
係合部材が、前記小段排水溝の内壁乃至該内壁の近傍に設けられると共に、前記第1の網目状部材は、前記係合部材に係止されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の法面排水構造。
【請求項4】
第2の網目状部材が、前記縦排水溝を跨ぐように配されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の法面排水構造。
【請求項5】
前記第2の網目状部材は、半円状に湾曲されていることを特徴とする請求項4記載の法面排水構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、法面排水構造に関する。
【背景技術】
【0002】
宅地造成や道路建設等では、切土や盛土などにより人工的な斜面である法面が形成される。この法面には、通常、斜面安定性の確保等を意図して所定高さ毎に小段が設けられている。そして、法面の傾斜方向には縦排水溝が形成されると共に、小段の長手方向には小段排水溝が形成され、さらに、前記縦排水溝と前記小段排水溝との合流地点には集水枡が設けられており、これにより水路を形成している。そして、集中豪雨や暴風雨等(以下、「集中豪雨等」という。)が発生しても、法面を流れる表流水は縦排水溝や小段排水溝を介して集水桝に集水されて外部に排水され、これにより法面の一部に局所的に水が集中するのを回避し、法面浸水による法面崩壊を未然に防止しようとしている。
【0003】
ところで、近年では環境面等に配慮し、法面に植生工が施されることが多い。このような植生工が施された法面では、その斜面に落ち葉、枯れ枝、小枝、その他の異物ゴミ(以下、「落ち葉類」という。)が散在しており、また、集中豪雨が発生すると、大量の落ち葉類が法面の斜面に落下し、表流水と共に法面下方に流れ、小段排水溝に流入し、集水桝に案内される。
【0004】
しかしながら、この場合、落ち葉類の一部が集水桝入口に引っ掛かって通水性を阻害し、このため集水桝から水が溢れて法面の一部に集中的に水が供給され、法面崩壊を招くおそれがある。特に、集水桝にはコンクリート製の蓋が被せられているため、縦排水溝や小段排水溝との接合部の断面積が小さく、落ち葉類は集水桝入口に引っ掛かりやすい。
【0005】
そこで、特許文献1には、法面の傾斜方向に延びる縦排水溝における流路上に、法面の小段に沿って延びる小段排水溝を接続させる合流部が設けられた法面排水溝であって、 前記縦排水溝における前記合流部への流入部分の底部において、該縦排水溝の底面勾配を異ならせて流下水にジャンプ作用を及ぼすジャンプ部を設けた法面排水溝が提案されている。
【0006】
特許文献1では、集中豪雨等時には縦排水溝を流下する流量及び流速が大きくなって小段排水溝から集水桝への流入が難しくなり、小段排水溝で処理しきれなくなった表流水が小段排水溝から溢れ出すことから、縦排水溝における小段排水溝との合流部近傍にジャンプ部を設け、これにより集中豪雨等が発生しても、縦排水溝および小段排水溝を通じての法面排水量を増大させ、小段排水溝の溢水に起因した法面崩落を防止しようとしている。
【0007】
また、集水桝での溢水を防止しようとした技術としては、特許文献2も知られている。
【0008】
すなわち、特許文献2には、集水桝の上方の上部法面に設置の縦排水溝の底面に縦方向のバイパス排水溝の底面の上端を設置し、バイパス排水溝を小段に設置の集水桝の上を通してスルーパスさせ、スルーパス後のバイパス排水溝の底面をパンチングメタルから形成し、パンチングメタルからなるバイパス排水溝の底面の下端部を小段の下部法面に設置の縦排水溝の上に設けた法面排水機構が提案されている。
【0009】
この特許文献2では、縦排水溝上にバイパス排水溝を設けることにより、集水桝が大量の雨水で溢れて周辺に溢流するのを防止しようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2012−215003号公報(請求項1、段落[0004]〜[0006]、[0028]、図2等)
【特許文献2】特開2015−90010号公報(請求項1、段落[0012]、図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1では、縦排水溝における小段排水溝との合流部近傍にジャンプ部を設け、小段排水溝の溢水に起因する法面崩落を防止しようとしているものの、既設の水路にジャンプ部を設けるには、別途大規模な工事が必要となる。
【0012】
また、特許文献2では、縦排水溝にバイパス排水溝を設けることにより、縦排水溝の溢流を防止しようとしたものであり、落ち葉類の集水桝での引っ掛かりに起因した通水阻害の防止を意図するものではない。
【0013】
しかも、集中豪雨等時で法面上に落下した大部分の落ち葉類は、表流水と共に法面下方に流れて小段排水溝に流入することから、落ち葉類は集水桝入口で引っ掛かるのみならず、小段排水溝内に堆積し、このためこれら落ち葉類によって小段排水溝や集水桝を閉塞してしまうおそれがある。したがって、このような落ち葉類による通水阻害を防止するためには、特許文献1や特許文献2のような縦排水溝側で対処するのではなく、小段排水溝側で対処するのが望ましいと考えられる。
【0014】
また、法面の水路を定期的に清掃していても、集中豪雨等時は危険性が増すため、水路に近づくことはできず、したがって、既設の法面に対しその崩壊を未然に防止するための有効な対処法が要請される。
【0015】
このような対処法としては、既設の小段排水溝にコンクリート蓋やグレーチングを被せる方法が考えられる。
【0016】
しかしながら、小段排水溝にコンクリート蓋を被せる方法は、コンクリート蓋が高価な上に水が小段排水溝に流入し難くなり、また、落ち葉類がコンクリート蓋上に滞留して排水が困難になる。また、小段排水溝にグレーチングを被せる方法は、グレーチングには多数の大穴が貫設されているため、表流水は小段排水溝に流入しやすくなるが、コンクリート蓋と比較してもコスト的に高価になる。
【0017】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、簡単な工夫でもって、集中豪雨等が生じても、水路や集水桝が落ち葉類で閉塞されるのを極力回避し、法面崩壊を未然に防止することができる法面排水構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために本発明に係る法面排水構造は、法面の傾斜方向に形成された縦排水溝と、前記法面の小段に沿って長手方向に形成された小段排水溝と、該小段排水溝と前記縦排水溝との合流地点に設けられた集水枡とを有する法面排水構造において、前記小段近傍の前記法面上の斜面から前記小段に架けて前記小段排水溝を跨ぐように、第1の網目状部材が傾斜状に配されると共に、落ち葉類が、表流水の水勢によって前記第1の網目状部材上を滑動し前記小段に堆積されることを特徴としている。
【0019】
また、本発明の法面排水構造は、前記第1の網目状部材は、一端が前記小段近傍の前記法面上に固定されると共に、他端は前記小段に固定されていることを特徴としている。
【0020】
また、本発明の法面排水構造は、係合部材が、前記小段排水溝の内壁乃至該内壁の近傍に設けられると共に、前記第1の網目状部材は、前記係合部材に係止されていることを特徴としている。
【0021】
さらに、本発明の法面排水構造は、第2の網目状部材が、前記縦排水溝を跨ぐように配されていることを特徴としている。
【0022】
また、本発明の法面排水構造は、前記第2の網目状部材が、半円状に湾曲されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0023】
本発明の法面排水構造によれば、小段近傍の法面上の位置から前記小段に架けて小段排水溝を跨ぐように、第1の網目状部材が傾斜状に配されると共に、落ち葉類が、表流水の水勢によって前記第1の網目状部材上を滑動し前記小段に堆積されるので、集中豪雨等が生じ、法面上の落ち葉類が表流水と共に法面を傾斜方向に流れても、表流水は小段排水溝に流れ込む一方、落ち葉類は表流水の水勢によって傾斜状に配された第1の網目状部材上を滑動して小段に載置され、小段上に堆積する。すなわち、集中豪雨等が発生しても落ち葉類が小段排水溝に流入するのを極力回避することができ、大量の落ち葉類が小段排水溝に堆積したり、落ち葉類が集水桝の入口で引っ掛かるのを回避することができる。そして、小段上に堆積した落ち葉類は、集中豪雨等が過ぎ去った後に小段を清掃し、落ち葉類を除去することにより、法面を集中豪雨前の状態に容易に復元できる。
【0024】
このように本発明によれば、既設の水路に簡単な改良を施し、集中豪雨等が生じても落ち葉類を小段上に一時的に堆積させることにより、小段排水溝や集水桝が落ち葉類によって閉塞されるのを回避することができ、これにより通水性を確保でき、法面崩壊を未然に防ぐことが可能となる。
【0025】
また、本発明の法面排水構造は、前記第1の網目状部材は、一端が前記小段近傍の前記法面上に固定されると共に、他端は前記小段に固定されており、これにより法面の地盤が硬い場合には、第1の網目状部材の両端を固定するのみで第1の網目状部材を堅固に固定することができる。
【0026】
また、本発明の法面排水構造は、係合部材が、前記小段排水溝の内壁乃至該内壁の近傍に設けられると共に、前記第1の網目状部材は、前記係合部材に係止されることにより、法面の地盤が軟弱な場合であっても、第1の網目状部材にズレが生じたり、第1の網目状部材が小段排水溝上で過度に撓むのを防止でき、第1の網目状部材の強度を確保することができる。
【0027】
さらに、本発明の法面排水構造は、第2の網目状部材が、前記縦排水溝を跨ぐように配されているので、縦排水溝にも大きな落ち葉類が流入するのを防止することができ、水路や集水桝でのより一層の通水性を確保することが可能となる。
【0028】
また、本発明の法面排水構造は、前記第2の網目状部材が、半円状に湾曲されているので、簡易な構造で縦排水溝への落ち葉類の流入を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明に係る法面排水構造の一実施の形態(第1の実施の形態)を模式的に示す平面図である。
図2図1のA−A矢視断面図である。
図3図2のB部拡大断面図である。
図4】第1の実施の形態の第1の変形例である。
図5】第1の実施の形態の第2の変形例である。
図6】本発明に係る法面排水構造の第2の実施の形態を示す平面図である。
図7】第2の実施の形態のD−D矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づき詳説する。
【0031】
図1は、本発明に係る法面排水構造の一実施の形態(第1の実施の形態)を模式的に示す平面図であり、図2は、図1のA−A矢視断面図である。
【0032】
この法面排水構造は、法面1の傾斜方向に形成された凹状の縦排水溝2と、法面1の小段3に沿って長手方向に形成された凹状の小段排水溝4と、小段排水溝4と縦排水溝2との合流地点に設けられた集水枡5とを有している。また、法面1の斜面1aには、環境等の配慮から樹木等の緑化材6が植生されている。
【0033】
図3は、図1のB部拡大図である。
【0034】
すなわち、この法面排水構造は、図3に示すように、小段3近傍の法面1上の斜面1aから前記小段3に架けて小段排水溝4を跨ぐようにメッシュ状の第1の網目状部材7が傾斜状に配されている。具体的には、この第1の網目状部材7は、落ち葉類が小段排水溝4に落下するのを極力回避できるように、前記小段排水溝4の略全域に亙って配されており、アンカーピンやボルト等の固着具8a、8bにより一端は斜面1aに固定されると共に、他端は小段3に固定されている。
【0035】
尚、第1の網目状部材7の目開きは、大きな落ち葉類が小段排水溝4に落下して該小段排水溝4の通水性を妨げないような大きさであればよく、例えば10〜30mm程度の目開きのものを使用することができる。
【0036】
また、第1の網目状部材7の材質も特に限定されるものではなく、金属製、樹脂製等、いずれであってもよい。
【0037】
このように構成された法面排水構造では、小段3近傍の法面1上の斜面1aから前記小段3に架けて小段排水溝4を跨ぐように第1の網目状部材7が傾斜状に配されると共に、落ち葉類が、表流水の水勢によって第1の網目状部材7上を滑動し小段3に堆積されるので、集中豪雨等が発生し、緑化材6からの落ち葉類が表流水と共に法面1を傾斜方向に流れても、表流水は第1の網目状部材7を介して小段排水溝4に流れ込む一方で、落ち葉類は表流水の水勢によって、矢印Cに示すように、傾斜状に配された第1の網目状部材7を滑動して小段3上に載置され、落ち葉類9は小段3上に堆積する。すなわち、集中豪雨等が発生しても落ち葉類9が小段排水溝4に流入するのを極力回避することができ、大量の落ち葉類9が小段排水溝4内に堆積したり、落ち葉類9が集水桝5の入口で引っ掛かるのを回避することができる。そして、小段3上に堆積した落ち葉類9は、集中豪雨等が過ぎ去った後に小段3を清掃し、落ち葉類9を除去することにより、法面を集中豪雨前の状態に容易に復元できる。
【0038】
このように本実施の形態によれば、既設の水路に簡単な改良を施し、集中豪雨等が生じても落ち葉類9を小段3上に一時的に堆積させることにより、小段排水溝4や集水桝5が落ち葉類9によって閉塞されるのを回避することができ、これにより通水性を確保でき、法面崩壊を未然に防ぐことが可能となる。
【0039】
図4は、第1の実施の形態の第1の変形例を示す要部拡大断面図である。
【0040】
この第1の変形例では、係合部材10a、10bが、小段排水溝4の内壁近傍の小段3に打設されると共に、第1の網目状部材7は、前記係合部材10a、10bに係止されている。すわなち、係合部材10a、10bは、例えば頭部が鍔状に形成されたピン状を有しており、該係合部材10a、10bは第1の網目状部材7に挿通されて前記小段3に打設されると共に、第1の網目状部材7は係合部材10a、10bの頭部で係止されている。
【0041】
このように第1の変形例では、係合部材10a、10bが、小段排水溝3の内壁近傍に設けられると共に、第1の網目状部材7は、係合部材10a、10bに係止されているので、法面1の地盤が軟弱な場合であっても、第1の網目状部材7にズレが生じたり、第1の網目状部材7が小段排水溝4上で過度に撓むのを防止でき、第1の網目状部材7の強度を確保することができる。すなわち、法面1の地盤が硬い場合には、第1の網目状部材7の両端を固定するのみで十分であるが、法面1の地盤が軟弱な場合や、法面1の性状によって第1の網目状部材7の傾斜方向の寸法を長くせざるを得ない場合は、両端を固着具8a、8bで固着するのみならず、第1の網目状部材7を係合部材10a、10bで係止することにより、第1の網目状部材7にズレが生じたり、第1の網目状部材7が小段排水溝4上で過度に撓むのを防止でき、第1の網目状部材7の強度を確保することができる。
【0042】
尚、この第1の変形例では、係合部材10a、10bを小段排水溝4の近傍域の小段3に打設しているが、集中豪雨等で第1の網目状部材7が吹き飛ばされない構造であれば、特に限定されるものではなく、例えば、係合部材10a、10bを小段排水溝4の内壁に沿うように配し、係合部材10a、10bが内壁側に引っ張られるように第1の網目状部材7に張力を持たせるような構成としてもよい。
【0043】
図5は第1の実施の形態の第2の変形例を示す要部拡大図である。
【0044】
この第2の変形例では、水切りコンクリート11により法面1に法枠12が形成された場合を示している。
【0045】
この場合は、第1の網目状部材7は、一端が固着具8aを介して水切りコンクリート11に固定され、他端は固着具8bを介して小段3に固定されている。
【0046】
このように法面1の斜面に法枠12が形成されている場合は、一端を水切りコンクリート11に固定することにより、第1の網目状部材7の傾斜方向の寸法を短くすることが可能である。
【0047】
図6は、本発明に係る法面排水構造の第2の実施の形態を模式的に示す平面図であり、図7図6のD−D矢視断面図である。
【0048】
この第2の実施の形態では、第1の実施の形態に加え、第2の網目状部材13が縦排水溝2を跨ぐように配されている。すなわち、第2の網目状部材13は、第1の網目状部材7と同様にメッシュ状に形成されると共に、図7に示すように半円状に湾曲されてアンカーピンやボルト等の固着具14a、14bにより法面1上に固定されている。
【0049】
尚、第2の網目状部材13の目開きや材質についても、第1の網目状部材と同様、特に限定されるものでないのはいうまでもない。
【0050】
このように第2の網目状部材13を、縦排水溝2を跨ぐように該縦排水溝2と対向状に配することにより、縦排水溝2への落ち葉類の流入を防ぐことができる。すなわち、小段排水溝4に比べ、縦排水溝2には法面1の斜面からの落ち葉類の流入量は少ないと考えられるが、本第2の実施の形態のように縦排水溝2にも該縦排水溝2を跨ぐように第2の網目状部材13を配することにより、大きな落ち葉類が縦排水溝2に流入するのを防止することができ、水路や集水桝でのより一層の通水性を確保することが可能となる。
【0051】
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した第1の実施の形態における第2の変形例でも、必要に応じ第1の変形例と略同様の係合部材を設けることができる。また、施工現場に応じ第1及び第2の網目状部材7、13の上面又は下面等を適宜の補強材で補強するのも好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0052】
集中豪雨が生じても、植生工が施された既設の法面の法面崩壊を未然に防止する。
【符号の説明】
【0053】
1 法面
2 縦排水溝
3 小段
4 小段排水溝
5 集水枡
7 第1の網目状部材
10a、10b 係合部材
13 第2の網目状部材
【要約】
【課題】簡単な工夫でもって、集中豪雨等が生じても、水路や集水桝が落ち葉類で閉塞されるのを極力回避し、法面崩壊を未然に防止することができるようにする。
【解決手段】法面1の傾斜方向に縦排水溝を形成し、法面1の小段3に沿って長手方向に小段排水溝4を形成し、小段排水溝4と縦排水溝との合流地点に集水桝を設け、これにより水路工を形成している。小段3近傍の法面1上の斜面1aから小段3に架けて小段排水溝4を跨ぐように、第1の網目状部材7が傾斜状に配されている。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7