特許第5832178号(P5832178)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5832178
(24)【登録日】2015年11月6日
(45)【発行日】2015年12月16日
(54)【発明の名称】洗浄方法及び洗浄システム
(51)【国際特許分類】
   B01D 65/06 20060101AFI20151126BHJP
【FI】
   B01D65/06
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-153880(P2011-153880)
(22)【出願日】2011年7月12日
(65)【公開番号】特開2013-17959(P2013-17959A)
(43)【公開日】2013年1月31日
【審査請求日】2014年3月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】303046314
【氏名又は名称】旭化成ケミカルズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100133307
【弁理士】
【氏名又は名称】西本 博之
(72)【発明者】
【氏名】橋本 知孝
(72)【発明者】
【氏名】鈴村 慶太郎
【審査官】 岡田 三恵
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−300384(JP,A)
【文献】 特開2001−038176(JP,A)
【文献】 特開2006−204996(JP,A)
【文献】 特開2011−083656(JP,A)
【文献】 特開平07−256253(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0067737(US,A1)
【文献】 特開2002−028453(JP,A)
【文献】 特開2010−253355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 65/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄システムによる浸漬膜モジュールのろ過膜の洗浄方法であって、
前記洗浄システムは、
浸漬膜モジュールを浸漬させると共に、洗浄用の薬液を含有する洗浄液が導入される槽と、
前記浸漬膜モジュールによってろ過された前記洗浄液を排出する排出ラインと、
前記排出ラインに設けられると共に、前記洗浄液を吸引する吸引手段と、
前記排出ラインにおける前記吸引手段の上流側に接続されると共に、前記浸漬膜モジュールと前記槽とを連絡し、前記洗浄液を循環させる循環ラインと、
前記循環ラインに設けられると共に、前記洗浄液を循環させる循環手段と、
前記排出ラインにおいて、前記吸引手段の上流側で且つ前記循環ラインと前記排出ラインとの接続部分の下流側に取り付けられた第1バルブと、
前記循環ラインにおいて前記循環手段の上流側に取り付けられた第2バルブと、を備え、
前記浸漬膜モジュールを洗浄するときには、前記洗浄液が導入された前記槽内に前記浸漬膜モジュールを設置し、前記第1バルブを閉じると共に前記第2バルブを開放して、前記浸漬膜モジュールのろ過膜に前記洗浄液を透過させると共に、前記循環手段によって前記循環ライン前記洗浄液を循環させ
前記槽から前記洗浄液を排出するときには、前記第1バルブを開放すると共に前記第2バルブを閉じて、前記吸引手段によって前記排出ラインで前記洗浄液を排出することを特徴とする洗浄方法。
【請求項2】
浸漬膜モジュールを浸漬させると共に、洗浄用の薬液を含有する洗浄液が導入される槽と、
前記浸漬膜モジュールによってろ過された前記洗浄液を排出する排出ラインと、
前記排出ラインに設けられると共に、前記洗浄液を吸引する吸引手段と、
前記排出ラインにおける前記吸引手段の上流側に接続されると共に、前記浸漬膜モジュールと前記槽とを連絡し、前記洗浄液を循環させる循環ラインと、
前記循環ラインに設けられると共に、前記洗浄液を循環させる循環手段と、
前記排出ラインにおいて、前記吸引手段の上流側で且つ前記循環ラインと前記排出ラインとの接続部分の下流側に取り付けられた第1バルブと、
前記循環ラインにおいて前記循環手段の上流側に取り付けられた第2バルブと、を備え、
前記浸漬膜モジュールを洗浄するときには、前記洗浄液が導入された前記槽内に前記浸漬膜モジュールを設置し、前記第1バルブを閉じると共に前記第2バルブを開放して、前記浸漬膜モジュールのろ過膜に前記洗浄液を透過させると共に、前記循環手段によって前記循環ライン前記洗浄液を循環させ
前記槽から前記洗浄液を排出するときには、前記第1バルブを開放すると共に前記第2バルブを閉じて、前記吸引手段によって前記排出ラインで前記洗浄液を排出することを特徴とする洗浄システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬液を含有する洗浄液を用いた浸漬膜モジュールのろ過膜の洗浄方法及び洗浄システムに関する。
【背景技術】
【0002】
種々の原水のろ過には、浸漬膜モジュールが好適に用いられている。この浸漬膜モジュールにあっては、ろ過の継続に伴い原水中の除去対象物質が膜表面に付着して孔を閉塞するため、徐々にろ過性能が低下し、ついにはろ過できなくなってしまうという問題がある。そこで、ろ過性能を維持するために、薬液に浸漬させると共に、空気等の気体により浸漬膜モジュールの下方から曝気を行い、膜面に付着した除去対象物を除去することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許3684825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の洗浄方法では、十分に汚れを除去しようとすると薬液に浸漬膜モジュールを長時間浸漬する必要があり、ろ過膜が劣化するといった問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、効果的に浸漬膜モジュールのろ過膜の洗浄を行うことができる洗浄方法及び洗浄システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る洗浄方法は、浸漬膜モジュールのろ過膜の洗浄方法であって、洗浄用の薬液を含有する洗浄液が導入された槽内に浸漬膜モジュールを設置し、ろ過膜に洗浄液を透過させると共に、浸漬膜モジュールと槽とを連絡する循環ラインによって洗浄液を循環させることを特徴とする。
【0007】
この洗浄方法では、浸漬膜モジュールのろ過膜に薬液を含有する洗浄液を透過させている。したがって、薬液は、浸漬膜モジュールのろ過膜の膜面に接触するだけではなく、ろ過膜の内部にまで透過する。これにより、ろ過膜の微細な空隙(孔)に堆積した除去対象物にまで薬液が行き渡り、その除去対象物を溶解して除去できる。また、除去対象物を効果的に除去できるため、薬液による洗浄時間の短縮が図れ、ろ過膜の劣化を抑制し得る。さらに、洗浄液を循環ラインにより循環させることにより、槽内に流れが生じて洗浄液が攪拌され、ろ過膜の膜面に付着した除去対象物を好適に除去できる。したがって、効果的に浸漬膜モジュールのろ過膜の洗浄を行うことが可能となる。
【0008】
洗浄液を浸漬膜モジュールにおいて吸引してろ過を行い、ろ過した洗浄液を循環ラインによって循環させることが好ましい。このようにすれば、より一層効果的に浸漬膜モジュールのろ過膜の洗浄を行うことができる。
【0009】
また、本発明に係る洗浄システムは、浸漬膜モジュールを浸漬させると共に、洗浄用の薬液を含有する洗浄液が導入される槽と、浸漬膜モジュールと槽とを連絡し、洗浄液を循環させる循環ラインと、を備え、洗浄液が導入された槽内に浸漬膜モジュールを設置し、浸漬膜モジュールのろ過膜に洗浄液を透過させると共に、循環ラインによって洗浄液を循環させることを特徴とする。
【0010】
この洗浄システムでは、薬液を含有する洗浄液が導入された槽において、浸漬膜モジュールのろ過膜に洗浄液を透過させている。したがって、薬液は、浸漬膜モジュールのろ過膜の膜面に接触するだけではなく、ろ過膜の内部にまで透過する。これにより、ろ過膜の微細な空隙(孔)に堆積した除去対象物にまで薬液が行き渡り、その除去対象物を溶解して除去できる。また、除去対象物を効果的に除去できるため、薬液による洗浄時間の短縮が図れ、ろ過膜の劣化を抑制し得る。さらに、洗浄液を循環ラインにより循環させることにより、槽内に流れが生じて洗浄液が攪拌され、ろ過膜の膜面に付着した除去対象物を好適に除去できる。したがって、効果的に浸漬膜モジュールのろ過膜の洗浄を行うことが可能となる。
【0011】
浸漬膜モジュールによってろ過された洗浄液を排出する排出ラインと、排出ラインに設けられると共に、洗浄液を吸引する吸引手段と、を備え、循環ラインは、排出ラインにおいて、吸引手段の下流側に接続されている。このような構成によれば、吸引手段によって洗浄液を循環させることができるため、循環用のポンプを更に設ける必要がない。したがって、洗浄システムの構成の簡易化を図れる。
【0012】
浸漬膜モジュールによってろ過された洗浄液を排出する排出ラインと、排出ラインに設けられると共に、洗浄液を吸引する吸引手段と、循環ラインに設けられると共に、洗浄液を循環させる循環手段と、を備え、循環ラインは、排出ラインにおいて、吸引手段の上流側に接続されている。このような構成によれば、除去対象物を含んだ洗浄液が吸引手段を通過しないため、吸引手段の劣化を防止できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、より効果的に浸漬膜モジュールのろ過膜の洗浄を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態に係る洗浄システムの構成を示す図である。
図2】中空糸膜を示す図である。
図3】ろ過による洗浄を説明するための図である。
図4】第2実施形態に係る洗浄システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0016】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る洗浄システムの構成を示す図である。図1に示すように、洗浄システム1は、複数(ここでは3つ)の浸漬膜モジュール3を浸漬させる浸漬槽5と、各浸漬膜モジュール3に集液ラインL1を介して接続されるヘッダー管7と、ヘッダー管7に接続され、ろ過された液体(以下、ろ過水)を排出するろ過水ライン(排出ライン)L2と、ろ過水ラインL2に取り付けられ、ろ過水を吸引する吸引ポンプ(吸引手段)Pと、ろ過水を貯留する貯留タンク9と、ろ過水ラインL2に接続される循環ラインL3とを備えている。ろ過水ラインL2において、吸引ポンプPと貯留タンク9との間には、バルブB1が取り付けられている。
【0017】
なお、図1に示す洗浄システム1は、被ろ過水(原水)をろ過するろ過システムとしても機能する。すなわち、ろ過システムでは、浸漬槽5に連続的、または断続的にろ過対象となる被ろ過水が導入され、浸漬膜モジュール3により被ろ過水がろ過処理されるようになっている。
【0018】
浸漬膜モジュール3は、複数本の中空糸膜3a(図2参照)から構成されている。中空糸膜3aは、内部にろ過水の流路が形成されたチューブ形状(筒状)をなしており、その壁面は被ろ過水をろ過するためのろ過膜となっているため、ろ過水を吸い込むことによって被ろ過水中の汚泥を除去することができる。
【0019】
循環ラインL3は、浸漬膜モジュール3と浸漬槽5とを連絡し、浸漬膜モジュール3においてろ過された(中空糸膜3aを透過した)洗浄液Wを浸漬槽5に戻す管である。循環ラインL3の一端部は、ろ過水ラインL2において、吸引ポンプPの下流側、すなわち吸引ポンプPと貯留タンク9との間に接続されている。循環ラインL3の他端部は、浸漬槽5内に設置されている。より具体的には、循環ラインL3の他端部、すなわち中空糸膜3aを透過した洗浄液Wの排出口は、浸漬槽5の側面寄りに設置されている。この循環ラインL3から排出された洗浄液Wの液流と、吸引ポンプPの吸引とにより、浸漬槽5内の洗浄液Wが攪拌される。また、循環ラインL3には、バルブB2が取り付けられている。
【0020】
洗浄システム1において、浸漬槽5には、洗浄液Wが導入される。洗浄液Wには、洗浄用の薬液が含有されている。この薬液としては、以下のものを用いることができる。例えば、洗浄(除去)対象となる除去対象物S(図2参照)が活性汚泥から産出される多糖類、糖蛋白、低分子有機物などである場合には、アルカリ洗浄が有効であるため、薬液として、次亜塩素酸ナトリウム:NaClO(500mg/1〜2wt%)、水酸化ナトリウム:NaOH(500mg/1〜2wt%)を用いることができる。
【0021】
また、洗浄対象となる除去対象物Sがカルシウムや酸化鉄などの無機化合物などである場合には、酸洗浄が有効であるため、薬液として、有機酸(クエン酸、シュウ酸、酢酸など:0.1〜2wt%)や、無機酸(塩酸、硫酸、硝酸など:0.1〜2wt%)を用いることができる。
【0022】
続いて、洗浄システム1における浸漬膜モジュール3の中空糸膜3aの洗浄方法について説明する。
【0023】
まず、汚泥を取り除いた浸漬槽5に浸漬膜モジュール3を浸漬させて、薬液を含有する洗浄液Wで浸漬槽5を満たす。また、ろ過水ラインL2のバルブB1を閉めると共に、循環ラインL3のバルブB2を開放する。次に、吸引ポンプPで吸引し、浸漬膜モジュール3により洗浄液Wをろ過する。このとき、ろ過水ラインL2により搬送されるろ過された洗浄液Wは、循環ラインL3により浸漬槽5に戻される。
【0024】
浸漬膜モジュール3により洗浄液Wをろ過する(透過させる)時間、すなわち洗浄時間は、アルカリ洗浄の場合には少なくとも2時間〜24時間であることが好ましく、4時間〜12時間であることがより好ましい。また、酸洗浄の場合には、少なくとも0.5時間〜12時間であることが好ましい。
【0025】
このように浸漬膜モジュール3において洗浄液Wを繰り返し透過させることにより、図2及び図3に示すように、浸漬膜モジュール3の中空糸膜3aの微細な空隙(孔)Hに薬液が透過し、内部に付着した除去対象物Sを溶解して除去する。そして、吸引ポンプPの吸引により、溶解された除去対象物Sは、ろ過水ラインL2及び循環ラインL3を介して浸漬槽5に戻される。所定時間の運転後、浸漬槽5内の洗浄液Wを排出すると共に、浸漬槽5内を例えば水などの液体で満たし、浸漬膜モジュール3において所定時間ろ過を行う。以上のようにして、浸漬膜モジュール3の中空糸膜3aの洗浄が行われる。
【0026】
以上説明したように、洗浄システム1による浸漬膜モジュール3の中空糸膜3aの洗浄方法では、浸漬膜モジュール3において薬液を含有する洗浄液Wのろ過を行っている。したがって、薬液は、浸漬膜モジュール3の中空糸膜3aの膜面に接触するだけではなく、中空糸膜3aの内部にまで透過する。これにより、中空糸膜3aの微細な空隙(孔)Hに堆積した除去対象物Sにまで薬液が行き渡り、その除去対象物Sを溶解して除去できる。また、除去対象物Sを効果的に除去できるため、薬液による洗浄時間の短縮が図れ、中空糸膜3aの劣化を抑制し得る。さらに、循環ラインL3により洗浄液Wを循環させるため、その液流により浸漬槽5内の洗浄液Wが攪拌され、中空糸膜3aの膜面に付着した除去対象物Sを好適に除去できる。したがって、効果的に浸漬膜モジュール3の洗浄を行うことができる。
【0027】
また、洗浄システム1では、ろ過水ラインL2において吸引ポンプPの下流側に循環ラインL3が接続されている。これにより、循環ラインL3において洗浄液Wを浸漬槽5に戻すためのポンプを必要としない。したがって、洗浄システム1の構成の簡易化を図れる。
【0028】
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態について説明する。図4は、第2実施形態に係る洗浄システムを示す図である。図4に示す洗浄システム1Aは、循環ラインL3Aの構成が第1実施形態と異なっている。
【0029】
ろ過水ラインL2には、吸引ポンプPの上流側に、バルブ(第1バルブ)B3が取り付けられている。循環ラインL3Aは、浸漬膜モジュール3においてろ過された洗浄液Wを浸漬槽5に戻すラインである。循環ラインL3Aの一端部は、ろ過水ラインL2において、吸引ポンプPの上流側に接続されている。循環ラインL3Aの他端部は、浸漬槽5内に設置されている。また、循環ラインL3Aには、洗浄液Wを吸引する循環ポンプ(循環手段)P1と、バルブ(第2バルブ)B2とが取り付けられている。
【0030】
続いて、洗浄システム1Aにおける浸漬膜モジュール3の中空糸膜3aの洗浄方法について説明する。
【0031】
まず、汚泥を取り除いた浸漬槽5に浸漬膜モジュール3を浸漬させて、薬液を含有する洗浄液Wで浸漬槽5を満たす。また、ろ過水ラインL2のバルブB3を閉めると共に、循環ラインL3AのバルブB2を開放する。次に、循環ポンプP1で吸引し、浸漬膜モジュール3により洗浄液Wをろ過する。このとき、ろ過水ラインL2により搬送されるろ過された洗浄液Wは、循環ラインL3Aにより浸漬槽5に戻される。
【0032】
以上説明したように、洗浄システム1Aによる浸漬膜モジュール3の中空糸膜3aの洗浄方法では、浸漬膜モジュール3において薬液を含有する洗浄液Wのろ過を行っている。したがって、薬液は、浸漬膜モジュール3の中空糸膜3aの膜面に接触するだけではなく、中空糸膜3aの内部にまで透過する。これにより、中空糸膜3aの微細な空隙(孔)Hに堆積した除去対象物Sにまで薬液が行き渡り、その除去対象物Sを溶解して除去できる。また、除去対象物Sを効果的に除去できるため、薬液による洗浄時間の短縮が図れ、中空糸膜3aの劣化を抑制し得る。さらに、循環ラインL3Aにより洗浄液Wを循環させるため、その液流により浸漬槽5内の洗浄液Wが攪拌され、中空糸膜3aの膜面に付着した除去対象物Sを好適に除去できる。したがって、効果的に浸漬膜モジュール3の洗浄を行うことができる。
【0033】
また、循環ラインL3Aは、ろ過水ラインL2において、吸引ポンプPの上流側に接続されている。そのため、吸引ポンプPを除去対象物Sが通過しないため、吸引ポンプPの劣化を防止でき、吸引ポンプPの長期利用が可能となる。
【0034】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、浸漬膜モジュール3により薬液を含む洗浄液Wをろ過しているが、洗浄液Wを用いた逆圧水洗浄を行ってもよい。具体的には、洗浄システム1(1A)においては、吸引ポンプP(P1)の液流の方向を逆方向とし、浸漬槽5の洗浄液Wを循環ラインL3(L3A)を介して汲み上げて浸漬膜モジュール3の内部に供給する。この場合においても、浸漬膜モジュール3の中空糸膜3aにおいて、その内部にまで薬液が透過するため、除去対象物Sを効果的に除去できる。
【0035】
また、中空糸膜3aの洗浄に用いる薬液は、上記のものだけに限定されない。薬液は、除去対象となる除去対象物Sに応じて適宜選択されればよい。
【符号の説明】
【0036】
1,1A…洗浄システム、3…浸漬膜モジュール、3a…中空糸膜(ろ過膜)、5…浸漬槽、L2…ろ過水ライン(排出ライン)、L3,L3A…循環ライン、P…吸引ポンプ(吸引手段)、P1…循環ポンプ(循環手段)、W…洗浄液。
図1
図2
図3
図4