【文献】
「KONAMI OFFICIAL BOOKS PS2・PSP対応 うまくなる!!ウイニングイレブン2009」,株式会社コナミデジタルエンタテインメント,2009年 2月19日,初版,第29頁
【文献】
「ベースボールヒーローズ3」,電撃ARCADEカードゲーム,メディアワークス,2008年 5月 9日,第14巻第17号,第106頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
[1.ゲームシステムの全体構成]
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。
図1は、実施形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステム1は、サーバ10及びゲーム装置20を含む。サーバ10及びゲーム装置20は、通信ネットワーク2を介して、互いにデータ送受信可能に接続される。
【0011】
サーバ10は、例えば、サーバコンピュータによって実現される。
図1に示すように、サーバ10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、例えば、マイクロプロセッサ等を含み、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部(例えばRAM)及び補助記憶部(例えばハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ)を含む。通信部13は、通信ネットワーク2を介してデータ通信を行うためのものである。
【0012】
ゲーム装置20は、ユーザが使用するコンピュータであり、特にユーザがゲームをプレイするために使用するコンピュータである。ゲーム装置20は、例えば、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯用ゲーム機、携帯電話機(スマートフォンを含む)、携帯情報端末(タブレット型コンピュータを含む)、又はパーソナルコンピュータによって実現される。
図1に示すように、ゲーム装置20は、制御部21、記憶部22、通信部23、操作部24、表示部25、及び音声出力部26を含む。
【0013】
制御部21、記憶部22、及び通信部23は、サーバ10の制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様である。操作部24は、例えば、ゲームコントローラ、キー、レバー、タッチパネル、又はマウス等を含み、ユーザがゲーム操作を行うためのものである。なお、操作部24は、ユーザが音声又はジェスチャによってゲーム操作を行うためのものであってもよい。表示部25は、例えば、液晶表示パネル又は有機ELディスプレイ等であり、制御部21の指示に従って画面を表示する。音声出力部26は、例えばスピーカ又はヘッドホン等であり、制御部21の指示に従って音声データを出力する。
【0014】
プログラムやデータは、例えば、通信ネットワーク2を介してサーバ10又はゲーム装置20に供給される。なお、サーバ10又はゲーム装置20は、情報記憶媒体(例えば光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラム又はデータを読み取るための構成要素を含むようにしてもよい。そして、情報記憶媒体を介してサーバ10又はゲーム装置20にプログラムやデータを供給するようにしてもよい。
【0015】
[2.ゲームシステムにおいて実行されるゲーム]
ゲームシステム1は、ユーザが保有する複数のゲームデータと、対戦相手データと、に基づいて対戦を実行する。ゲームデータ及び対戦相手データは、例えば、キャラクタ、カード、及びアイテム等である。本実施形態では、ユーザが保有するキャラクタでサッカーチーム(以降、ユーザチームという。)を組み、対戦相手チームと対戦するゲームが実行される場合を説明する。即ち、ここでは、スポーツに関する対戦が実行される場合を説明する。なお、現実世界で行われている競技(例えば、サッカー)と同じ競技であって、架空世界で行われる競技が、ここでのスポーツに相当する。
【0016】
ユーザチームと対戦相手チームとの対戦は、定期的に実行される。ここでは、予め定められた対戦日時(例えば、所定曜日の所定時刻)が到来した場合、各ユーザのユーザチームは、他のユーザのユーザチーム(本実施形態では、対戦相手データに相当する)と自動的に対戦し、その対戦結果が決定される。そして、ある一定期間(例えば、2週間)における対戦結果に応じて、各ユーザのランキングが決定される。ユーザは、対戦に勝利することを目指して、対戦日時が到来する前に、ユーザは、ユーザチームのフォーメーションやポジション、試合に出場させるキャラクタ等を設定して対戦に備えることになる。
【0017】
図2は、ユーザチームの設定を行うための設定画面の一例を示す図である。
図2に示すように、設定画面30には、試合に最初から出場するキャラクタ(いわゆる、スターティングメンバー)を示す出場キャラクタ32と、控えのキャラクタを示す控えキャラクタ34と、が表示される。なお、控えのキャラクタも試合に出場することができる。設定画面30において、ユーザは、ユーザチームのフォーメーションを変更することができる。ユーザが選択したフォーメーションは、出場キャラクタ32の位置関係に反映される。出場キャラクタ32及び控えキャラクタ34のうちの何れかをユーザが選択すると、当該選択されたキャラクタの詳細情報36が表示される。
【0018】
詳細情報36に示すように、各キャラクタには、基本ポジション36A、複数種類の能力パラメータ36B、契約期間36C、及び評価点36Dが関連付けられている。基本ポジション36Aは、複数のポジション(例えば、フォワード、ミッドフィールダー、ディフェンダー、及びゴールキーパー)のうちでキャラクタに割り当てられたポジションである。なお、ユーザは、基本ポジション36A以外のポジションをキャラクタに設定することもできる。
【0019】
能力パラメータ36Bは、キャラクタの能力の高さを示す数値であり、ここでは、スピード、パワー、及びテクニックの3種類がある。本実施形態では、各キャラクタに設定されるポジションに応じて、当該キャラクタの能力パラメータ36Bが変化する。例えば、あるキャラクタにそのキャラクタが得意とするポジションが設定されると、当該キャラクタの能力パラメータ36Bが基本値よりも高くなる。一方、あるキャラクタにそのキャラクタが不得意なポジションが設定されると、当該キャラクタの能力パラメータ36Bが基本値よりも低くなる。契約期間36Cは、対戦で各キャラクタを使用できる期間である。契約期間36Cは、現実世界における期間であってもよいし、ゲームの中の架空世界における期間であってもよい。各キャラクタの契約期間36Cは、ユーザの操作に応じて延長することができる。
【0020】
評価点36Dは、対戦におけるキャラクタの活躍度(貢献度)を示す。例えば、キャラクタの評価点36Dが高いほど、当該キャラクタがユーザチームに貢献していることを示す。先述のように、キャラクタはポジションに応じて能力パラメータが変化するので、例えば、キャラクタが活躍できるようなフォーメーションやポジションが設定された場合は、当該キャラクタの評価点36Dが高くなり、キャラクタが活躍できないようなフォーメーションやポジションが設定された場合は、評価点36Dが低くなる。
【0021】
また、ユーザは、出場キャラクタ32と控えキャラクタ34とを入れ替えることで、ユーザチームに所属するキャラクタのうちで、試合に出場するキャラクタを変更する。更に、ユーザは、出場キャラクタ32どうしを入れ替えることで、出場キャラクタ32のポジションを変更することもできる。
【0022】
ユーザチームと対戦相手チームとの対戦は、ユーザチームの能力パラメータの合計値と、対戦相手チームの能力パラメータの合計値と、に基づいて実行される。例えば、ユーザチームと対戦相手チームのうち、能力パラメータの合計値が高い方が勝利する確率が高くなる。ユーザチームの能力パラメータの合計値が高い方が対戦で有利になるので、ユーザは、ユーザチーム全体のバランスを考えて、能力パラメータの合計値が高くなるように、フォーメーションや各キャラクタのポジションをユーザは設定する。
【0023】
本実施形態では、各ユーザは、他のユーザが保有するキャラクタの評価点を確認することで、自分が保有するキャラクタが活躍できるフォーメーション及びポジションを検討することができる。ここでは、ユーザが指定したキャラクタ別に評価点を確認する方法と、ユーザが指定したポジション別に評価点を確認する方法と、について説明する。
【0024】
図3は、ユーザが指定したキャラクタ別に評価点が表示されるキャラクタ別確認画面の一例を示す図である。
図3に示すように、キャラクタ別確認画面40には、ユーザチームに所属するキャラクタを示すキャラクタリスト42が表示される。キャラクタリスト42に表示されたキャラクタの何れかをユーザが選択すると、他のユーザが保有する当該キャラクタの評価点が、評価リスト44に表示される。なお、評価リスト44に表示されるキャラクタには、当該評価リスト44を表示させるユーザが保有するキャラクタが含まれているようにしてもよい。
【0025】
評価リスト44には、ユーザが指定したキャラクタと同じキャラクタを保有する他のユーザと、当該他のユーザのランキングと、当該同じキャラクタの評価点と、当該他のユーザのユーザチームのフォーメーションと、当該同じキャラクタのポジションと、が表示される。例えば、評価リスト44は、評価点の降順に表示されるようにしてもよいし、他のソート条件に基づいて表示されるようにしてもよい。ユーザは、評価リスト44が示す評価点を見ることで、自分が指定したキャラクタが活躍できるフォーメーションやポジションを判断することができる。
【0026】
図4は、ユーザが指定したポジション別に評価点が表示されるポジション別確認画面の一例を示す図である。
図4に示すように、ポジション別確認画面50には、ユーザがポジションを指定するためのポジション画像52が表示される。なお、ポジション別確認画面50では、ユーザチームに設定されているフォーメーションに対応するポジションを指定できるようにしてもよいし、ユーザにフォーメーションを指定させ、当該指定されたフォーメーションに対応するポジションを指定できるようにしてもよい。
【0027】
ユーザがポジション画像52を指定すると、他のユーザが保有するキャラクタのうち、当該ポジション画像52が示すポジションが設定されているキャラクタの評価点が、評価リスト54に表示される。なお、評価リスト44と同様に、評価リスト54に表示されるキャラクタには、当該評価リスト54を表示させるユーザが保有するキャラクタが含まれているようにしてもよい。
【0028】
評価リスト54には、ユーザが指定したポジションが設定されているキャラクタを保有する他のユーザと、当該他のユーザのランキングと、当該キャラクタの評価点と、当該キャラクタの名称と、が表示される。なお、評価リスト44と同様、評価リスト54が所定の条件のもとでソートされるようにしてもよい。ユーザは、評価リスト54が示す評価点を見ることで、自分が指定したポジションで活躍できるキャラクタを判断することができる。
【0029】
上記のように、本実施形態のゲームシステム1は、評価リスト44,56を表示させることで、キャラクタに設定すべきポジションをユーザが判断しやすくなる構成になっている。以下、本技術について、詳細に説明する。
【0030】
[3.ゲームシステムにおいて実現される機能]
図5は、ゲームシステム1で実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。
図5に示すように、ゲームシステム1は、ゲームデータ記憶部60、フォーメーション取得部62、役割設定部64、対戦実行部66、評価記録部68、受付部70、及び提示部72を実現する。
【0031】
本実施形態では、ゲームデータ記憶部60は、記憶部12を主として実現され、他の各機能は、制御部11を主として実現される。また、ゲームシステム1において必須の機能は、役割設定部64、対戦実行部66、評価記録部68、受付部70、及び提示部72であり、他の機能は省略するようにしてもよい。
【0032】
[3−1.ゲームデータ記憶部]
ゲームデータ記憶部60は、ゲームを実現するために必要な各種データを記憶する。ここでは、キャラクタの基本情報を示すキャラクタデータ、各ユーザがプレイするゲームの状況を示すゲーム状況データ、及びゲームにおいて設定可能なフォーメーションを定義したフォーメーションデータについて説明する。
【0033】
図6は、キャラクタデータのデータ格納例を示す図である。
図6に示すように、キャラクタデータは、キャラクタ名、基本ポジション、レベル、及び能力パラメータを含む。レベルは、キャラクタの強さに関する情報である。能力パラメータは、ユーザがキャラクタを獲得したときの初期値である。
【0034】
図7は、ゲーム状況データのデータ格納例を示す図である。
図7に示すように、ゲーム状況データは、ユーザ名、保有チケット数、保有コイン数、ユーザチーム名、ユーザのランキング、ユーザの対戦成績、現在のフォーメーション、及びユーザチームに所属するキャラクタに関する情報を含む。
【0035】
保有チケット数及び保有コイン数は、ユーザがキャラクタを獲得するために必要なゲームパラメータであり、ゲームの実行結果や他のユーザからのプレゼント等に応じて獲得することができる。例えば、ユーザは、保有チケットを消費することにより、獲得するキャラクタの抽選を行うことができる。当該抽選では、キャラクタデータに格納されたキャラクタのうちの少なくとも一つが選出される。ユーザは、当該選出されたキャラクタを、保有コインを消費することで獲得することができる。ユーザが獲得したキャラクタは、ゲーム状況データに追加される。
【0036】
キャラクタに関する情報は、ユーザが保有するキャラクタ名、キャラクタの契約期間、現在のポジション、現在の評価点、能力パラメータを含む。なお、ここでは、ポジションが設定されているキャラクタは、試合に出場するキャラクタであり、ポジションが空欄のキャラクタは、控えキャラクタである。また、ゲーム状況データに格納される能力パラメータは、各ユーザが保有するキャラクタの能力パラメータの現在値(基準値)であり、ゲームの進行に応じて変化するようにしてもよいし、キャラクタデータに格納された初期値のままであってもよい。
【0037】
ゲーム状況データは、ゲームの実行結果に応じて適宜更新される。例えば、ゲームが実行され、ユーザがチケットやコインを獲得した場合は、当該ユーザに対応するレコードの保有チケット数や保有コイン数が更新される。更に、各ユーザのユーザチームの対戦結果に応じて、当該ユーザに対応するレコードのランキングや対戦成績が更新される。また、各ユーザがフォーメーションやポジション等の変更操作を行った場合には、当該ユーザに対応するレコードのフォーメーションやキャラクタに関する情報が更新される。キャラクタの契約が更新された場合には、当該キャラクタの契約期間が更新される。また、対戦が終了すると、試合に出場したキャラクタの評価点が更新される。
【0038】
図8は、フォーメーションデータのデータ格納例を示す図である。
図8に示すように、フォーメーションデータは、フォーメーション名、当該フォーメーションで設定可能なポジションの組み合わせ、及び能力パラメータを変化させるキャラクタの関連付けを示す。本実施形態では、フォーメーションデータに格納されているキャラクタに、当該キャラクタに関連付けられたポジションが設定された場合、当該キャラクタの能力パラメータが変化する。
【0039】
なお、ゲームデータ記憶部60に記憶されるデータは、上記の例に限られない。ゲームを実行するために必要なデータが、ゲームデータ記憶部60に記憶されていればよい。例えば、対戦に関する条件と評価点との関連付けを示すデータが、ゲームデータ記憶部60に記憶されているようにしてもよい。
【0040】
[3−2.フォーメーション取得部]
フォーメーション取得部62は、役割の組み合わせ(例えば、フォーメーション)を複数記憶する手段(例えば、ゲームデータ記憶部60)の記憶内容を取得する。ここでは、フォーメーション取得部62は、フォーメーションデータを取得する。
【0041】
[3−3.役割設定部]
役割設定部64は、各ゲームデータ(例えば、キャラクタ)に、対戦における複数の役割(例えば、ポジション)の少なくとも一つを設定する。本実施形態では、複数のユーザがゲームシステム1を利用するので、役割設定部64は、各ユーザが保有する各ゲームデータ(例えば、キャラクタ)に役割(例えば、ポジション)を設定することになる。
【0042】
また、本実施形態では、複数の役割の組み合わせ(例えば、フォーメーション)が用意されているので、役割設定部64は、複数の役割の組み合わせのうちで指定された組み合わせに基づいて、各ゲームデータ(例えば、キャラクタ)に、当該組み合わせに含まれる役割(例えば、ユーザが指定したフォーメーションで設定可能なポジション)の少なくとも一つを設定することになる。
【0043】
例えば、役割設定部64は、フォーメーションデータを参照して、ユーザが指定したフォーメーションで設定可能なポジションを特定する。そして、役割設定部64は、ゲーム状況データを参照して、これら特定された複数のポジションのうち指定されたポジションを、ユーザチームに所属するキャラクタのうちで指定されたキャラクタに設定する。
【0044】
[3−4.対戦実行部]
対戦実行部66は、ユーザが保有する複数のゲームデータ(例えば、キャラクタ)と、対戦相手データ(例えば、対戦相手チームのキャラクタ)と、に基づいて対戦を実行する。本実施形態では、複数のユーザがゲームシステム1を利用するので、対戦実行部66は、各ユーザが保有する各ゲームデータと、対戦相手データと、に基づいて、当該ユーザの対戦を実行することになる。
【0045】
対戦実行部66は、ユーザチームのうち試合に出場するキャラクタの能力パラメータと、対戦相手チームのうち試合に出場するキャラクタの能力パラメータと、に基づいて、対戦を実行する。例えば、対戦実行部66は、各キャラクタの能力パラメータを、予め定められた数式に代入することによって、対戦を実行する。ここでは、対戦実行部66は、対戦の勝敗、各チームの得点、対戦における各キャラクタの行動、得点をあげたキャラクタ、及び最も活躍したキャラクタを決定する。
【0046】
本実施形態では、対戦実行部66は、各ゲームデータの役割(例えば、キャラクタのポジション)に基づいて、対戦における当該ゲームデータの能力を変化させる。対戦実行部66は、当該変化された各ゲームデータ(例えば、キャラクタ)の能力に基づいて、対戦を実行する。即ち、ユーザチームの各キャラクタのポジションに応じて当該キャラクタの能力パラメータが変わるので、各キャラクタのポジションは、対戦結果に影響を与えることになる。
【0047】
例えば、対戦実行部66は、各キャラクタのポジションに基づいて能力パラメータを変化させる。対戦実行部66は、フォーメーションデータに格納された各キャラクタに、当該キャラクタに関連付けられたポジションが設定された場合、当該キャラクタの能力パラメータを変化させる。対戦実行部66は、キャラクタのポジションに応じて、当該キャラクタの能力パラメータを上げるようにしてもよいし下げるようにしてもよい。なお、能力パラメータの変化量は、固定値であってもよいし、キャラクタやポジションごとに異なってもよい。更に、能力パラメータの変化量は、予め定められた方法に基づいて変化するようにしてもよい。
【0048】
[3−5.評価記録部]
評価記録部68は、対戦が実行された場合、当該対戦における各ゲームデータの評価情報(例えば、キャラクタの評価点)を取得して、当該ゲームデータの役割(例えば、ポジション)に関連付けて記憶手段(例えば、ゲームデータ記憶部60)に記録する。本実施形態では、複数のユーザがゲームシステム1を利用するので、評価記録部68は、各ユーザの対戦が実行された場合、当該ユーザが保有する各ゲームデータの評価情報(例えば、キャラクタの評価点)を取得して、当該ゲームデータの役割に関連付けて記憶手段に記録することになる。
【0049】
図9は、評価点の算出方法を示す図である。
図9に示すデータは、対戦に関する条件(例えば、対戦の結果や対戦の内容に関する条件)と各キャラクタの評価点の算出方法との関係を定義したデータであり、ゲームデータ記憶部60に記憶されており、数式形式であってもよいし、テーブル形式であってもよい。例えば、評価記録部68は、実行された対戦が満たす条件に関連付けられた評価点を各キャラクタに付与する。当該データでは、対戦でキャラクタが活躍するほど、当該キャラクタの評価点が高くなるように、評価点の決定方法が定められている。即ち、チームの勝利に貢献する行動が評価点の加点対象となり、チームの勝利に貢献しない行動が評価点の減点対象となるように、評価点の算出方法が定義されている。
【0050】
図9に示すように、キャラクタの行動と評価点とが関連付けられている場合、評価記録部68は、対戦における各キャラクタの行動に関連付けられた評価点を、各キャラクタに付与する。また例えば、チーム全体の結果(例えば、勝敗や得点)と評価点とが関連付けられている場合、評価記録部68は、チーム全体の結果に関連付けられた評価点を、各キャラクタに付与する。
【0051】
本実施形態では、各ゲームデータの能力(例えば、キャラクタの能力パラメータ)が変化するので、評価記録部68は、各ゲームデータの能力が変化した対戦が実行された場合に評価点の記録を行うことになる。例えば、評価記録部68は、最適なポジションが設定されてキャラクタの能力パラメータが上がった場合は、能力パラメータが変化しない場合よりも高い評価点を与える。逆に、評価記録部68は、適合しないポジションが設定されてキャラクタの能力パラメータが下がった場合は、能力パラメータが変化しない場合よりも低い評価点を与える。即ち、本実施形態では、各キャラクタのポジションに応じて当該キャラクタの能力パラメータが変化するので、各キャラクタのポジションは当該キャラクタの評価点に影響を与えるといえる。
【0052】
また、本実施形態では、役割の組み合わせ(例えば、フォーメーション)が指定されるので、評価記録部68は、各ゲームデータの評価情報(例えば、評価点)を、ユーザにより指定された役割の組み合わせに更に関連付けて記録することになる。本実施形態では、評価記録部68は、試合に出場した各キャラクタの評価点を、ユーザチームのフォーメーションと、当該キャラクタのポジションと、に関連付けて、ゲーム状況データに格納することになる。
【0053】
[3−6.受付部]
受付部70は、複数のゲームデータ(例えば、キャラクタ)又は複数の役割(例えば、ポジション)の何れかの指定を受け付ける。本実施形態では、複数のユーザがゲームシステム1を利用するので、受付部70は、各ユーザによる、当該ユーザが保有する複数のゲームデータ(例えば、キャラクタ)又は複数の役割(例えば、ポジション)のうちから指定を受け付ける。
【0054】
また本実施形態では、役割の組み合わせ(例えば、フォーメーション)が複数あるので、受付部70は、複数の当該組み合わせの何れかの指定を更に受け付ける。そして、受付部70は、ユーザにより指定された組み合わせ(例えば、フォーメーション)に含まれる役割(例えば、ポジション)の何れかの指定を受け付ける。
【0055】
例えば、受付部70は、各ユーザのユーザチームに所属するキャラクタのうちから指定を受け付ける。また例えば、受付部70は、フォーメーションデータに格納されたフォーメーションのうちから、各ユーザによる指定を受け付ける。そして、受付部70は、当該指定されたフォーメーションで設定可能なポジションのうちから、各ユーザによる指定を受け付ける。
【0056】
[3−7.提示部]
提示部72は、ゲーム状況データに格納された各キャラクタの評価点を提示する。なお、提示とは、音声又は画像で情報を通知することである。ここでは、先述のように、ユーザが指定したキャラクタ別に評価点を提示する方法と、ユーザが指定したポジション別に評価点を提示する方法と、がある。
【0057】
[キャラクタ別に提示する場合]
提示部72は、ユーザにより指定されたゲームデータの評価情報(例えば、キャラクタの評価点)を当該評価情報に関連付けられた役割(例えば、ポジション)ごとに提示する。本実施形態では、複数のユーザがゲームシステム1を利用するので、提示部72は、他のユーザが保有する、ユーザにより指定されたゲームデータと同じ種類のゲームデータの評価情報(例えば、キャラクタの評価点)を当該評価情報に関連付けられた役割ごとに提示することになる。
【0058】
即ち、提示部72は、あるユーザが指定したキャラクタと同じキャラクタであって、他のユーザが保有するキャラクタの評価点を、当該キャラクタのポジションとともに提示する。例えば、提示部72は、ゲーム状況データに格納された評価点のうち、ユーザが指定したキャラクタと同じキャラクタの評価点を取得する。そして、提示部72は、当該取得した評価点を、当該評価点に関連付けられたポジション(即ち、当該評価点を獲得したキャラクタのポジション)とともに提示する。
【0059】
本実施形態では、役割の組み合わせ(例えば、フォーメーション)が複数あるので、提示部72は、ユーザにより指定されたゲームデータ(例えば、キャラクタ)の評価情報(例えば、評価点)を当該評価情報に関連付けられた役割の組み合わせごとに提示することになる。
【0060】
即ち、提示部72は、あるユーザが指定したキャラクタと同じキャラクタであって、他のユーザが保有するキャラクタの評価点を、当該他のユーザのユーザチームのフォーメーションとともに提示する。提示部72は、ユーザが指定したキャラクタと同じキャラクタの評価点を取得する。そして、提示部72は、当該取得した評価点を、当該評価点に関連付けられたフォーメーション(即ち、当該評価点を獲得したキャラクタのチームのフォーメーション)とともに提示する。
【0061】
[ポジション別に提示する場合]
また、提示部72は、ユーザにより指定された役割(例えば、ポジション)に関連付けられた各ゲームデータの評価情報(例えば、キャラクタの評価点)を提示する。本実施形態では、複数のユーザがゲームシステム1を利用するので、提示部72は、ユーザにより指定された役割(例えば、ポジション)に関連付けられた、他のユーザが保有する各ゲームデータの評価情報(例えば、キャラクタの評価点)を提示する。
【0062】
本実施形態では、役割の組み合わせ(例えば、フォーメーション)が複数あるので、提示部72は、ユーザにより指定された役割の組み合わせに関連付けられた各ゲームデータの評価情報(例えば、キャラクタの評価点)を提示する。即ち、提示部72は、ユーザにより指定された組み合わせ(例えば、フォーメーション)及び役割(例えば、ポジション)に関連付けられた各ゲームデータの評価情報を提示する。
【0063】
例えば、提示部72は、ゲーム状況データに格納された評価点のうち、ユーザが指定したフォーメーション及びポジションが設定されているキャラクタの評価点を取得する。そして、提示部72は、当該取得した評価点を、当該評価点が付与されたキャラクタ(即ち、当該評価点を獲得したキャラクタ)とともに提示する。
【0064】
[4.ゲームシステムにおいて実行される処理]
図10及び
図11は、ゲームシステム1が実行する処理を示すフロー図である。
図10及び
図11に示す処理は、制御部11が、記憶部12に記憶されたプログラムに従って動作し、制御部21が、記憶部22に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。下記に説明する処理が実行されることにより、
図5に示す機能ブロックが実現される。
【0065】
まず、
図10に示すように、サーバ10においては、制御部11は、キャラクタ別確認画面40を表示させるか、ポジション別確認画面50を表示させるか、を判定する(S1)。S1においては、制御部11は、ゲーム装置20から受信した信号に基づいて、キャラクタ別確認画面40を表示させるための操作が行われたか、ポジション別確認画面50を表示させるための操作が行われたか、を判定する。
【0066】
キャラクタ別確認画面40を表示させると判定された場合(S1;キャラクタ別確認画面)、制御部11は、キャラクタ別確認画面40の表示データを生成してゲーム装置20に送信する(S2)。S2においては、制御部11は、ゲーム状況データを参照して、キャラクタ別確認画面40の表示要求をしたユーザのユーザチームに所属する各キャラクタを特定する。そして、制御部11は、当該特定したキャラクタに基づいて、キャラクタリスト42を含むキャラクタ別確認画面40の表示データを生成する。
【0067】
ゲーム装置20においては、表示データを受信すると、制御部21は、表示部25にキャラクタ別確認画面40を表示させる(S3)。制御部21は、操作部24からの信号に基づいて、キャラクタリスト42が示すキャラクタが選択されたか否かを判定する(S4)。S4においては、制御部21は、ユーザチームに所属するキャラクタの何れかが指定されたかを判定することになる。
【0068】
キャラクタが選択されたと判定された場合(S4;Y)、制御部21は、評価リスト44の表示要求を送信する(S5)。当該表示要求には、キャラクタリスト42が示すキャラクタのうち、ユーザが指定したキャラクタを識別する情報が含まれる。なお、ユーザを識別する情報は、ゲーム装置20からサーバ10へ適宜送信されるものとする。
【0069】
サーバ10においては、表示要求を受信すると、制御部11は、ゲーム状況データを参照して、ユーザが指定したキャラクタと同じキャラクタを保有する他のユーザ、当該他のユーザのランキング、当該他のユーザが保有する当該キャラクタの評価点、当該他のユーザのユーザチームのフォーメーション、及び当該他のユーザが保有する当該キャラクタのポジションを取得する(S6)。
【0070】
制御部11は、S6における取得結果に基づいて、評価リスト44の表示データを生成して送信する(S7)。S7においては、制御部11は、S6において取得した他のユーザ、ランキング、評価点、フォーメーション、及びポジションが関連付けられた評価リスト44の表示データを生成する。
【0071】
ゲーム装置20においては、表示データを受信すると、制御部21は、キャラクタ別確認画面40に評価リスト44を表示させる(S8)。制御部21は、終了条件が満たされるか否かを判定する(S9)。終了条件は、本処理を終了するための予め定められた条件であり、例えば、他の画面に遷移するための指示が行われたか否か等である。
【0072】
終了条件が満たされないと判定された場合(S9;N)、S4に戻る。その後、ユーザチームの別のキャラクタが指定された場合は、当該キャラクタに対応する評価リスト44が表示されることになる。一方、終了条件が満たされると判定された場合(S9;Y)、本処理は終了する。
【0073】
一方、ポジション別確認画面50を表示させると判定された場合(S1;ポジション別確認画面)、
図11に移り、制御部11は、ポジション別確認画面50の表示データを生成してゲーム装置20に送信する(S10)。S10においては、制御部11は、ゲーム状況データを参照して、キャラクタ別確認画面40の表示要求をしたユーザのユーザチームのフォーメーションに基づいてポジション画像52の配置を決定する。
【0074】
ゲーム装置20においては、表示データを受信すると、制御部21は、表示部25にポジション別確認画面50を表示させる(S11)。制御部21は、操作部24からの信号に基づいて、ポジション画像52の何れかが選択されたか否かを判定する(S12)。
【0075】
ポジション画像52の何れかが選択されたと判定された場合(S12;Y)、制御部21は、評価リスト54の表示要求を送信する(S13)。当該表示要求には、ユーザが指定したポジション画像52を識別する情報が含まれる。
【0076】
サーバ10においては、表示要求を受信すると、制御部11は、ゲーム状況データを参照して、ユーザが指定したポジションが設定されているキャラクタを保有する他のユーザ、当該他のユーザのランキング、当該キャラクタの評価点、及び当該キャラクタ名を取得する(S14)。
【0077】
制御部11は、S14における取得結果に基づいて、評価リスト54の表示データを生成して送信する(S15)。S15においては、制御部11は、S14において取得した他のユーザ名、ランキング、評価点、及びキャラクタ名が関連付けられた評価リスト54の表示データを生成する。
【0078】
ゲーム装置20においては、表示データを受信すると、制御部21は、ポジション別確認画面50に評価リスト54を表示させる(S16)。制御部21は、終了条件が満たされるか否かを判定する(S17)。終了条件が満たされると判定されない場合(S17;N)、S12に戻る。その後、別のポジション画像52が指定された場合は、当該ポジションに対応する評価リスト54が表示されることになる。一方、終了条件が満たされると判定された場合(S17;Y)、本処理は終了する。
【0079】
以上説明したゲームシステム1によれば、ユーザチームに所属する各キャラクタに設定すべきポジションをユーザが判断しやすくなる。例えば、ユーザは、キャラクタ別確認画面40の評価リスト44を確認することで、ある特定のキャラクタを活躍させるためのポジションを把握することができる。また例えば、ユーザは、ポジション別確認画面50の評価リスト44を確認することで、ある特定のポジションで活躍できるキャラクタを把握することができる。
【0080】
また、ユーザチームの各キャラクタのポジションに応じて能力パラメータが変化する場合に、ユーザが保有するキャラクタに設定すべきポジションを判断しやすくなる。例えば、最適なポジションが設定されて能力パラメータが高くなっているキャラクタほど、対戦で活躍して評価点が高くなるので、ユーザは、どのキャラクタに何のポジションを設定すれば能力パラメータが高くなるかを容易に把握することができる。
【0081】
また、ユーザが設定すべきフォーメーションと、各キャラクタに設定すべきポジションと、を同時に判断しやすくなる。例えば、ユーザは、キャラクタ別確認画面40の評価リスト44を確認することで、評価点の高いキャラクタのチームに設定されているフォーメーション及び当該キャラクタのポジションを確認できる。
【0082】
また、ポジション別確認画面50において、ユーザがフォーメーションを指定する場合、当該指定されたフォーメーションが設定されたチームの各キャラクタの評価点が評価リスト54に表示されるので、ユーザは、自分が指定したフォーメーションをユーザチームに設定すべきか否かを判断しやすくなり、当該フォーメーションの各役割を設定すべき各キャラクタも判断しやすくなる。
【0083】
また、ポジション別確認画面50において、ユーザが指定したフォーメーションで設定可能なポジションの何れかをユーザが指定することによって、当該指定されたポジションを設定すべきキャラクタを判断しやすくなる。
【0084】
また、上記のように、複数のユーザが参加するゲームの場合、他のユーザが保有するキャラクタの評価点を表示させることによって、各ユーザは、自分が保有するキャラクタに設定すべきポジションを、他のユーザのチームの対戦を利用して判断することができる。
【0085】
また、例えば、サッカーゲームが実行される場合には、ユーザが選択できるフォーメーションやユーザが獲得可能なキャラクタは多数存在するので、各フォーメーションで設定可能なポジションとキャラクタの組み合わせは多数存在することになる。このため、ユーザは、評価点を参照することによって、これら多数の組み合わせの中から、各キャラクタに設定すべきポジションを判断しやすくなる。
【0086】
[5.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0087】
(1)例えば、ユーザが指定したフォーメーションで設定可能な各ポジションが設定されているキャラクタの評価点に基づいて、当該フォーメーションで最適な出場キャラクタの組み合わせを示すベストイレブンが提示されるようにしてもよい。
【0088】
図12は、変形例(1)の機能ブロック図である。
図12に示すように、変形例(1)では、実施形態の機能に加えて、提案部74が実現される。提案部74は、制御部11を主として実現される。なお、ゲームシステム1において、提案部74は省略するようにしてもよい。提案部74は、複数の組み合わせ(例えば、フォーメーション)のうち指定された組み合わせに関連付けられた各評価情報(例えば、評価点)に基づいて、当該組み合わせに含まれる各役割を設定すべきゲームデータ(例えば、キャラクタ)をユーザに提案する。
【0089】
図13は、ベストイレブンを提示するためのベストイレブン画面の一例である。例えば、ベストイレブン画面80において、フォーメーションデータに格納されたフォーメーションのうちの何れかを、ユーザは指定する。提案部74は、ゲーム状況データを参照し、ユーザが指定したフォーメーションが設定されているユーザチームを特定する。そして、提案部74は、当該ユーザチームのうち、ポジションが設定されているキャラクタ及び当該キャラクタの評価点を取得する。そして、提案部74は、これら取得されたキャラクタ及び評価点に基づいて、ベストイレブン画面80に、キャラクタ画像82を表示させる。
【0090】
キャラクタ画像82は、ユーザが指定したフォーメーションの各ポジションが設定されたキャラクタのうち、評価点が最も高いキャラクタを示す。例えば、提案部74は、ユーザが指定したフォーメーションに基づいて、キャラクタ画像82の配置を決定する。なお、提案部74は、ユーザが指定したフォーメーションの各ポジションが設定されたキャラクタの評価点に基づいてキャラクタ画像82を表示させるようにすればよく、評価点が最も高いキャラクタのキャラクタ画像82でなくてもよい。例えば、各キャラクタ画像82が示すキャラクタが重複しないように、2番目以降に評価点が高いキャラクタを示すキャラクタ画像82が表示されるようにしてもよい。
【0091】
変形例(1)によれば、ユーザが指定したフォーメーションに含まれる各ポジションを設定すべきキャラクタを判断しやすくなる。例えば、ユーザは、ベストイレブン画面80のキャラクタ画像82を確認することで、ユーザが指定したフォーメーションで活躍できるキャラクタを判断しやすくなる。このため、ユーザは、どのキャラクタをどのポジションに設定すれば対戦が有利になるかを判断しやすくなったり、まだ獲得していないキャラクタのうち、どのキャラクタを獲得すれば対戦が有利になるかを判断しやすくなったりする。
【0092】
(2)また例えば、実施形態と上記変形例とを組み合わせるようにしてもよい。
【0093】
また例えば、上記のようなゲームにおいて、各キャラクタに、複数のポジションが設定されるようにしてもよい。また例えば、ユーザに提示される評価情報は、上記説明した数値に限られず、各キャラクタの評価の良し悪しを表す記号や画像等であってもよい。また例えば、サッカーゲームではフォーメーションが存在するが、フォーメーションが存在しないゲームでは、キャラクタの役割のみが指定されるようにしてもよい。
【0094】
また例えば、上記においては、各機能ブロックがサーバ10で実現される場合を説明したが、各機能は、ゲーム装置20で実現されるようにしてもよい。更に、サーバ10とゲーム装置20とで各機能が分担されるようにしてもよい。
【0095】
例えば、ゲームデータ記憶部60が記憶部22を主として実現されるようにしてもよい。この場合、制御部11は、通信ネットワーク2を介して、記憶部22の各種データを取得するようにしてもよい。また例えば、役割設定部64、対戦実行部66、評価記録部68、受付部70、及び提示部72が制御部21を主として実現されるようにしてもよい。この場合、制御部21は、記憶部12に記憶されたデータを通信ネットワーク2を介して取得して、各種処理を実行する。
【0096】
また例えば、本発明は、キャラクタを獲得して対戦するゲーム以外のゲームを実行するゲームシステムにも適用することができる。本発明は、ユーザが保有するゲームデータと対戦相手データとに基づいて対戦が実行されるゲームに適用できる。例えば、ユーザがカードやアイテムを収集するゲームにも、本発明を適用してもよい。この場合、カードやアイテムに役割が与えられることになる。他にも例えば、各種スポーツに関するゲーム(例えば、バスケットボールゲーム、アイスホッケーゲーム、又は、アメリカンフットボールゲーム)、シューティングゲーム(例えば、FPS;First Person Shooting)やアクションゲーム、ロールプレイングゲーム等を実行するゲームシステムにも、本発明を適用することができる。
【0097】
[6.発明のまとめ]
以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。
本発明に係るゲームシステム(1)及びゲーム装置(20)は、ユーザが保有する複数のゲームデータ(例えば、キャラクタ)と、対戦相手データ(例えば、対戦相手チームのキャラクタ)と、に基づいて対戦を実行するゲームシステム(1)及びゲーム装置(20)であって、各ゲームデータに、対戦における複数の役割(例えば、ポジション)の少なくとも一つを設定する設定手段(64)と、対戦が実行された場合、当該対戦における各ゲームデータの評価情報(例えば、評価点)を取得して、当該ゲームデータの役割に関連付けて記憶手段(60)に記録する記録手段(68)と、前記複数のゲームデータ又は前記複数の役割の何れかの指定を受け付ける受付手段(70)と、前記指定されたゲームデータの前記評価情報を当該評価情報に関連付けられた役割ごとに提示する、又は、前記指定された役割に関連付けられた各ゲームデータの前記評価情報を提示する提示手段(72)と、を含むことを特徴とする。
【0098】
本発明に係るゲーム制御方法は、ユーザが保有する複数のゲームデータ(例えば、キャラクタ)と、対戦相手データ(例えば、対戦相手チームのキャラクタ)と、に基づいて対戦を実行するゲームの制御方法であって、各ゲームデータに、対戦における複数の役割(例えば、ポジション)の少なくとも一つを設定する設定ステップ(64)と、対戦が実行された場合、当該対戦における各ゲームデータの評価情報(例えば、評価点)を取得して、当該ゲームデータの役割に関連付けて記憶手段(60)に記録する記録ステップ(68)と、前記複数のゲームデータ又は前記複数の役割の何れかの指定を受け付ける受付ステップ(70)と、前記指定されたゲームデータの前記評価情報を当該評価情報に関連付けられた役割ごとに提示する、又は、前記指定された役割に関連付けられた各ゲームデータの前記評価情報を提示する提示ステップ(72)と、を含むことを特徴とする。
【0099】
本発明に係るプログラムは、ユーザが保有する複数のゲームデータ(例えば、キャラクタ)と、対戦相手データ(例えば、対戦相手チームのキャラクタ)と、に基づいて対戦を実行するコンピュータを、各ゲームデータに、対戦における複数の役割(例えば、ポジション)の少なくとも一つを設定する設定手段(64)、対戦が実行された場合、当該対戦における各ゲームデータの評価情報(例えば、評価点)を取得して、当該ゲームデータの役割に関連付けて記憶手段(60)に記録する記録手段(68)、前記複数のゲームデータ又は前記複数の役割の何れかの指定を受け付ける受付手段(70)、前記指定されたゲームデータの前記評価情報を当該評価情報に関連付けられた役割ごとに提示する、又は、前記指定された役割に関連付けられた各ゲームデータの前記評価情報を提示する提示手段(72)、として機能させる。
【0100】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0101】
本発明によれば、ゲームデータに設定すべき役割をユーザが判断しやすくなる。
【0102】
また、本発明の一態様では、各ゲームデータ(例えば、キャラクタ)には、対戦における能力(例えば、能力パラメータ)が設定されており、前記ゲームシステム(1)は、各ゲームデータの役割(例えば、ポジション)に基づいて、当該ゲームデータの能力を変化させる手段(66)を更に含み、前記記録手段(68)は、各ゲームデータの能力が変化して対戦が実行された場合、当該対戦における各ゲームデータの前記評価情報(例えば、評価点)を取得して、当該ゲームデータの役割に関連付けて前記記憶手段(60)に記録する、ことを特徴とする。当該態様によれば、ゲームデータの役割に応じて能力が変化する場合にユーザが保有するゲームデータに設定すべき役割を判断しやすくなる。
【0103】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステム(1)は、役割(例えば、ポジション)の組み合わせ(例えば、フォーメーション)を複数記憶する手段の記憶内容を取得する手段(62)を更に含み、前記設定手段(64)は、前記複数の組み合わせのうちで指定された組み合わせに基づいて、各ゲームデータ(例えば、キャラクタ)に、当該組み合わせに含まれる役割の少なくとも一つを設定し、前記記録手段(68)は、各ゲームデータの前記評価情報(例えば、評価点)を、前記指定された組み合わせに更に関連付けて記録し、前記提示手段(72)は、前記指定されたゲームデータの前記評価情報を当該評価情報に関連付けられた組み合わせごとに提示する、ことを特徴とする。当該態様によれば、ユーザが設定すべき役割の組み合わせと、各ゲームデータに設定すべき役割と、を判断しやすくなる。
【0104】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステム(1)は、役割の組み合わせ(例えば、フォーメーション)を複数記憶する手段の記憶内容を取得する手段(62)を更に含み、前記設定手段(64)は、前記複数の組み合わせのうちで指定された組み合わせに基づいて、各ゲームデータ(例えば、キャラクタ)に、当該組み合わせに含まれる役割(例えば、ポジション)の少なくとも一つを設定し、前記記録手段(68)は、各ゲームデータの前記評価情報(例えば、評価点)を、前記指定された組み合わせに更に関連づけて記録し、前記受付手段(70)は、前記複数の組み合わせの何れかの指定を更に受け付け、前記提示手段(72)は、前記指定された組み合わせに関連付けられた各ゲームデータの前記評価情報を提示する、ことを特徴とする。当該態様によれば、ユーザが設定すべき役割の組み合わせと、各ゲームデータに設定すべき役割と、を判断しやすくなる。
【0105】
また、本発明の一態様では、前記受付手段(70)は、前記指定された組み合わせ(例えば、フォーメーション)に含まれる役割(例えば、ポジション)の何れかの指定を受け付け、前記提示手段(72)は、前記指定された組み合わせ及び役割に関連付けられた各ゲームデータ(例えば、キャラクタ)の前記評価情報(例えば、評価点)を提示する、ことを特徴とする。当該態様によれば、ユーザが設定すべき役割の組み合わせと、各ゲームデータに設定すべき役割と、を判断しやすくなる。
【0106】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステム(1)は、前記複数の組み合わせ(例えば、フォーメーション)のうち指定された組み合わせに関連付けられた各評価情報(例えば、評価点)に基づいて、当該組み合わせに含まれる各役割(例えば、ポジション)を設定すべきゲームデータ(例えば、キャラクタ)を前記ユーザに提案する手段(74)、を更に含むことを特徴とするム。当該態様によれば、ユーザが指定した役割の組み合わせに含まれる各役割を設定すべきゲームデータを判断しやすくなる。
【0107】
また、本発明の一態様では、前記ゲームシステム(1)は、複数のユーザの各々が保有する前記複数のゲームデータ(例えば、キャラクタ)と、前記対戦相手データ(例えば、対戦相手チームのキャラクタ)と、に基づいて当該ユーザの対戦を実行し、前記設定手段(64)は、各ユーザが保有する各ゲームデータに役割(例えば、ポジション)を設定し、前記記録手段(68)は、各ユーザの対戦が実行された場合、当該ユーザが保有する各ゲームデータの前記評価情報(例えば、評価点)を取得して、当該ゲームデータの役割に関連付けて前記記憶手段(60)に記録し、前記受付手段(70)は、各ユーザによる、当該ユーザが保有する前記複数のゲームデータ又は前記複数の役割のうちから指定を受け付け、前記提示手段(72)は、他のユーザが保有する、前記指定されたゲームデータと同じ種類のゲームデータの前記評価情報を当該評価情報に関連付けられた役割ごとに提示する、又は、前記指定された役割に関連付けられた、各ユーザが保有する各ゲームデータの前記評価情報を提示する、ことを特徴とする。当該態様によれば、他のユーザのゲームデータの評価情報により、ゲームデータに設定すべき役割をユーザが判断しやすくなる。
【0108】
また、本発明の一態様では、前記対戦は、スポーツに関する対戦であり、前記複数のゲームデータの各々は、ゲームキャラクタであり、前記複数の役割の各々は、前記スポーツに関するポジションであり、前記設定手段(64)は、各ゲームキャラクタに、複数の前記ポジションの少なくとも一つを設定し、前記記録手段(68)は、前記スポーツに関する対戦が実行された場合、当該対戦における各ゲームキャラクタの前記評価情報(例えば、評価点)を取得して、当該ゲームキャラクタのポジションに関連付けて前記記憶手段(60)に記録し、前記受付手段(70)は、前記複数のゲームキャラクタ又は前記複数のポジションの何れかの指定を受け付け、前記提示手段(72)は、前記指定されたゲームキャラクタの前記評価情報を当該ゲームキャラクタのポジションごとに提示する、又は、前記指定されたポジションに関連付けられた各ゲームキャラクタの前記評価情報を提示する、ことを特徴とする。当該態様によれば、ゲームキャラクタに設定すべきポジションをユーザが判断しやすくなる。