特許第5833337号(P5833337)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5833337
(24)【登録日】2015年11月6日
(45)【発行日】2015年12月16日
(54)【発明の名称】原動機
(51)【国際特許分類】
   F03G 7/00 20060101AFI20151126BHJP
   F03G 5/06 20060101ALI20151126BHJP
【FI】
   F03G7/00 B
   F03G5/06 A
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-104720(P2011-104720)
(22)【出願日】2011年4月14日
(65)【公開番号】特開2011-179506(P2011-179506A)
(43)【公開日】2011年9月15日
【審査請求日】2014年4月12日
(31)【優先権主張番号】特願2010-106742(P2010-106742)
(32)【優先日】2010年4月14日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】509265575
【氏名又は名称】松井 裕憲
(72)【発明者】
【氏名】松井 裕憲
【審査官】 瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−309228(JP,A)
【文献】 特開2000−236904(JP,A)
【文献】 米国特許第06239501(US,B1)
【文献】 米国特許第05918381(US,A)
【文献】 特開2001−241375(JP,A)
【文献】 特開平05−044628(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 3/00
F03B 17/06
F03G 3/00, 5/00, 7/00
H02K 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの力により内圧が変化する第1の容器と、
隔たれた空間を内部に有する第2の容器と、
前記第1の容器と、前記第2の容器と、が流体を共有するための流体の経路としての流体経路と、
流体の流動により回転する回転体と、
を具備することを特徴とする、流体機械。
【請求項2】
外部からの力により内圧が変化する第1の容器と、
圧力により体積が変化する隔たれた空間、を有し内圧により容積が変化する第2の容器と、
流体の流動により回転する回転体と、
を具備し、
前記第1の容器の内圧の変化に伴い前記第2の容器の内圧が変化するように流体の経路を構成し、
前記回転体を前記流体の経路に流体の流動の際に回転を行うように構成する、
ことを特徴とする、流体機械。
【請求項3】
請求項1もしくは請求項2、記載の流体機械であって、
流体の流動を前記第1の容器から前記第2の容器への方向に制限する手段を備えた流体経路を少なくとも1つと、
流体の流動を前記第2の容器から前記第1の容器への方向に制限する手段を備えた流体経路を少なくとも1つと、
具備することを特徴とする、流体機械。
【請求項4】
請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3、記載の流体機械であって、
前記第2の容器、および、前記流体経路、および、前記回転体、の少なくとも1つが、前記第1の容器の内部にあることを特徴とする、流体機械。
【請求項5】
請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3もしくは請求項4、記載の流体機械であって、
前記第2の容器の隔たれた空間の、流体および量を変更するための調整手段を具備することを特徴とする、流体機械。
【請求項6】
請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3もしくは請求項4もしくは請求項5、記載の流体機械であって、
回転体の回転運動により発電する発電手段を具備することを特徴とする、発電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を利用して作動する原動機に関するである。
【背景技術】
【0002】
従来、自然エネルギーを機械的な仕事に変換する機械、装置、として原動機があり多岐にわたって利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−309228
【特許文献2】特開2000−236904
【特許文献3】特開2001−241375
【特許文献4】特開平5−44628
【特許文献5】米国特許6239501
【特許文献6】米国特許5918381
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
流体を利用して作動する原動機において、作動流体を循環利用し、且つ、小型化を図ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
課題を解決するための請求項1記載の原動機は、外部からの力により内圧が変化する第1の容器と、隔たれた空間を内部に有する第2の容器と、前記第1の容器と、前記第2の容器と、が流体を共有するための流体経路と、流体の流動により回転する回転体と、を備えることを特徴とする。
【0006】
課題を解決するための請求項2記載の原動機は、外部からの力により内圧が変化する第1の容器と、圧力により体積が変化する隔たれた空間、を有し内圧により容積が変化する第2の容器と、流体の流動により回転する回転体と、を具備し、前記第1の容器の内圧の変化に伴い前記第2の容器の内圧が変化するように流体の経路を構成し、前記回転体を前記流体の経路に流体の流動の際に回転を行うように構成する、ことを特徴としている。
【0007】
課題を解決するための請求項3記載の原動機は、請求項1もしくは請求項2、記載の原動機であって、流体の流動を第1の容器から第2の容器への方向に制限する手段を備えた流体経路を少なくとも1つと、流体の流動を第2の容器から第1の容器への方向に制限する手段を備えた流体経路を少なくとも1つと、を具備することを特徴としている。
【0008】
課題を解決するための請求項4記載の原動機は、請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3、記載の原動機であって、前記第2の容器、および、前記流体経路、および、前記回転体、の少なくとも1つが、前記第1の容器の内部にあることを特徴としている。
【0009】
課題を解決するための請求項5記載の原動機は、請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3もしくは請求項4、記載の原動機であって、前記第2の容器内部の隔たれた空間の、流体および量を変更するための調整手段を具備することを特徴としている。
【0010】
課題を解決するための請求項6記載の発電機は、請求項1もしくは請求項2もしくは請求項3もしくは請求項4もしくは請求項5、記載の原動機であって、回転体の回転運動により発電する発電手段を具備することを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
隔たれた空間が、流体を受ける容器の役割と、流体を戻すポンプの役割と、をするため小型化を図ることができ、流動の方向を制限することで原動機の効率を上げることができ、第1の容器の内部に構成要素の一部を備えることでより小型化を図ることができ、隔たれた空間内部の流体を容易に調整できるようにすることで原動機作動するのに必要な力の範囲を容易に調整でき、原動機を発電に利用することで、産業上の利用価値が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1原動機の概要図(断面図)
図2原動機の概要図(断面図)
図3原動機の概要図(断面図)
図4原動機の概要図(断面図)
図5原動機の概要図(断面図)
図6原動機の概要図(断面図)
図7原動機の概要図(断面図)
図8】流体の経路に回転体を設置した場合の概略図
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0013】
第1の容器1aと、第2の容器2aと、第1の容器1aと第2の容器2aとが流体を共有するための流体の経路としての流体経路3a、流体の流動を回転へと変えるための回転体4aから、第1の容器1aから第2の容器2aへおよび、第2の容器2aから第1の容器1aへ、の少なくとも1つの方向へ流体が流動する際に回転体4aが回転を行い且つ外部へ流体が流出しないように構成し、流体の流動により作動する原動機とする。図1)、(図2)、(図3)、(図4)、(図5)、(図6)、(図7)、が、この場合の1例であり、概要図である。また、図8が流体の経路に回転体を設置した場合の概略図であり、図1)、(図2)、(図3)、(図4)、(図5)、(図6)、(図7)、では概要のみとし簡略化しているがこのように流体が流出しないように回転体を備えるようにする。この時の流体は流体であればよく、気体や液体など流動性をもつから最適のを用いればよい。流体としては水や石鹸水や油や空気や窒素など周知のが多くあるため説明を省略する。
【0014】
また、図3)、(図4)、(図6)、(図7)、のように、第2の容器2aおよび流体経路3aおよび回転体4aを第1の容器内部1aに備えるようにしてもよいし、第2の容器2aおよび流体経路3aおよび回転体4aの少なくとも1つを第1の容器内部1aに備えるようにしてもよい。
【0015】
第1の容器1aは、外部からの力を受けて容積が変化し内圧が変化するように構成する。
【0016】
第1の容器1aは例えば、変形可能な伸縮性が無く流体を透過しない形成材を風船形状や容器形状や蛇腹形状に流体が流出しないように形成する。
【0017】
第2の容器2aは外部からの力では容積が変化せず内圧を受けて容積が変化するように、隔たれた空間2cを具備し構成する。
【0018】
第2の容器2aは例えば、変形せず伸縮性が無く流体を透過しない形成材を風船形状や容器形状に形成する。隔たれた空間2cは一定の空間を保つようにすることが望ましく、内圧を受けて体積が変化した後、内圧が減少した際には変化前の体積に戻るように構成する。例えば、第2の容器2aの内部を、伸縮性があり流体を透過しない形成材で隔壁2bを形成し隔てることにより隔たれた空間2cを形成する。この他にも、隔たれた空間2cを内包し密閉した風船形状や容器形状の第3の容器2eを第2の容器内に備えるようにしたり、第2の容器をシリンダ形状にし、ピストン2dにより隔たれた空間2cを形成したり、してもよい。この時の第3の容器2eは伸縮性があり流体を透過しない形成材で形成することが望ましく、ピストンとシリンダは変形せず伸縮性が無く流体を透過しない形成材で形成することが望ましい。隔たれた空間2c内部は真空状態でもよいし、流体を有してもよく原動機の構成上最適な状態とすればよい。
【0019】
隔たれ空間2cが、一定の空間を保つのを補助するための弾性体7aを隔たれた空間2c内部に備えるようにしたり、磁石を互いが反発しあうように2c内部に設置したりしてもよい。
【0020】
隔たれた空間2cは、隔たれた空間2cの内部の流体の種類や量を調整(変更)できるように調整手段6aを備えることがより望ましい。流体の種類や量を調整できるようにする場合は、例えば球技のボールに用いられている弁やタイヤに用いられている弁などのようなを、空間を形成する壁面の一部に設け、流体の種類や量を調整できるようにする。
【0021】
図2)、(図5、のように、隔たれた空間2cは、閉空間でなくともよい。ただしこの場合は、隔たれた空間2cが、一定の空間を保つことができるように、弾性体7aを隔たれた空間2c内部に備えるか、第2の容器2aの内部を隔てる形成材を伸縮性があり流体を透過しない形成材とすることが望ましい。
【0022】
流体経路3aは、第1の容器1aと、第2の容器2aと、が流体を共有できるようなものであれば良い。
【0023】
流体経路3aは例えば、変形せず伸縮性が無く流体を透過しない形成材を筒形状に形成する。
【0024】
また、流体の流動を第1の容器1aから第2の容器2aへ、もしくは第2の容器2aから第1の容器1aへと制限することがより望ましい。流体の流動を制限する場合は、逆止め弁5a(5b)など、一方向にのみ流体の流動を可能とするような手段を流体経路3aに具備し制限する。図1)、(図3)、(図4)、(図5)、(図6)、(図7)、において、5aは流体の流動を第1の容器1aから第2の容器2aへ制限しており、5bは流体の流動を第2の容器2aから第1の容器1aへ制限している。
【0025】
回転体4aは、流体を受け、回転を行うようなであればよい
【0026】
回転体4aは例えば、タービンや水力発電や風力発電などに用いられているような羽根車などの流体を受けて回転するようなであればよい。
【0027】
回転体4aの回転により発電を行うようにすることがより望ましい。
【0028】
回転体4aの回転により、発電を行うようにする場合は、回転体4a自体が発電能力を有する物(回転体兼発電手段8a)や、回転体4aの回転を利用して発電機を作動するなど周知のが多くあり最適なを用いれば良い。周知のとしてオルタネータやダイナモなど電磁誘導により誘導電流を発生させるがある。
【0029】
変形可能な伸縮性が無く流体を透過しない形成材としては、エラストマーや合成ゴムや天然ゴムや合成樹脂や天然樹脂等の高分子化合物を伸縮しないようにしたを用いれば良い。ただし、変形し伸縮性が無く流体を透過しないであれば良くこの限りではない。
【0030】
変形せず伸縮性が無く流体を透過しない形成材としては、金属や木材や高分子化合物を硬化させた物、等を用いればよい。ただし、変形せず伸縮性が無く流体を透過しないであればよくこの限りではない。
【0031】
伸縮性があり流体を透過しない形成材としては、エラストマーや合成ゴムや天然ゴムや合成樹脂や天然樹脂等の高分子化合物を用いればよい。ただし、伸縮性があり流体が透過しないであれば良くこの限りではない。
【0032】
弾性体7aは、ばねやスポンジや合成ゴムや天然ゴムや合成樹脂や天然樹脂、等の弾性をもつであれよい。ただし、弾性を持っていれば良くこの限りではない。
【0033】
原動機内の流体の流動について説明する。第1の容器1aに掛かる外圧が高まると内圧が高まり、この内圧により第2の容器2aの隔たれた空間2cの体積が減少し、減少に伴い第1の容器1aから第2の容器2aへと流体が流動する。また第1の容器1aに掛かる外圧が低くなると、内圧が低くなり第2の容器2aの隔たれた空間2cの体積が増加し、増加に伴い第2の容器2aから第1の容器1aへと流体が流動する。
【実施例2】
【0034】
かかと部分に空洞を有する靴を作製し、かかと部分に本発明の発電機を設置し使用する。
【符号の説明】
【0035】
1a 第1の容器
2a 第2の容器
2b 隔壁
2c 隔たれた空間
2d ピストン
2e 第3の容器
3a 流体経路
4a 回転体
5a 逆止め弁
5b 逆止め弁
6a 調整手段
7a 弾性体
8a 回転体兼発電手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8