特許第5833346号(P5833346)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャープ株式会社の特許一覧
<>
  • 特許5833346-冷蔵庫 図000002
  • 特許5833346-冷蔵庫 図000003
  • 特許5833346-冷蔵庫 図000004
  • 特許5833346-冷蔵庫 図000005
  • 特許5833346-冷蔵庫 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5833346
(24)【登録日】2015年11月6日
(45)【発行日】2015年12月16日
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 21/08 20060101AFI20151126BHJP
   F25D 29/00 20060101ALI20151126BHJP
   F25B 49/02 20060101ALI20151126BHJP
【FI】
   F25D21/08 H
   F25D29/00 A
   F25B49/02 510A
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-127693(P2011-127693)
(22)【出願日】2011年6月7日
(65)【公開番号】特開2012-255572(P2012-255572A)
(43)【公開日】2012年12月27日
【審査請求日】2014年3月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
(74)【代理人】
【識別番号】100128842
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 温
(72)【発明者】
【氏名】阿部 慎一
(72)【発明者】
【氏名】前田 卓哉
(72)【発明者】
【氏名】山本 浩太郎
【審査官】 藤崎 詔夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−157437(JP,A)
【文献】 実開昭51−014858(JP,U)
【文献】 特開2009−216291(JP,A)
【文献】 実開昭56−096294(JP,U)
【文献】 特開2011−058742(JP,A)
【文献】 特開2007−085710(JP,A)
【文献】 実開昭56−047494(JP,U)
【文献】 実開昭49−102344(JP,U)
【文献】 特開平01−150782(JP,A)
【文献】 特開平01−150781(JP,A)
【文献】 特開平11−294807(JP,A)
【文献】 特開昭57−072030(JP,A)
【文献】 実開平03−052572(JP,U)
【文献】 実開昭51−145972(JP,U)
【文献】 実開昭60−123541(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 21/08
F25B 49/02
F25D 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷気を生成する冷却器と、前記冷却器を配して冷気が流通する冷気ダクトと、前記冷気ダクト内に配して前記冷却器を除霜する除霜ヒータと、前記冷却器の温度を検知する温度センサとを備え、
前記温度センサは前記冷却器に向く一方の側と該一方の側と反対側となる他方の側とに露出領域を有し、
前記一方の側から平面投影した前記温度センサの露出領域は前記他方の側から平面投影した前記温度センサの露出領域よりも広く、
前記除霜ヒータが前記冷却器の下方に配され、前記温度センサが前記冷却器の上方に配され
前記温度センサを保持する保持部が前記温度センサの上方を覆い、
前記保持部の一部が開口して前記他方の側の露出領域が形成されることを特徴とする冷蔵庫。
【請求項2】
前記温度センサが柱状に形成されるとともに、前記温度センサを保持する保持部が前記温度センサを挿通して挟持する挿通部を有し、前記挿通部の一端に端面を有し、前記温度センサが前記端面に当接して位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記温度センサを保持する保持部は前記温度センサが前記冷気ダクトの前壁又は後壁から離れて配置されるように形成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除霜ヒータ及び温度センサを備えた冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の冷蔵庫は特許文献1に開示されている。この冷蔵庫は上部に冷蔵室が配され、冷蔵室の下方に冷凍室が配される。冷凍室の背後には冷気ダクトが設けられ、冷気ダクトに冷却器が配される。冷却器は冷凍サイクルを運転する圧縮機に接続され、低温に維持される。
【0003】
冷気ダクト内には冷却器の上方に送風機が配される。送風機の駆動によって冷気ダクトに気流が流通し、冷却器との熱交換によって冷気が生成される。また、除霜ヒータが輻射や伝導等の熱の伝達効率を考慮して冷却器の下方に配される。冷却器の上方には除霜ヒータの停止時期を検出する温度センサが設けられる。
【0004】
冷却器に着霜すると目詰まりによって冷却能力が低下するため、所定の時期に冷却器の除霜運転が行われる。除霜運転が開始されると圧縮機及び送風機が停止され、除霜ヒータが駆動される。除霜ヒータの輻射熱によって冷却器は下方から昇温され、温度センサの検知温度が着霜を溶解する所定の停止温度(例えば、10℃)に到達すると除霜ヒータが停止される。これにより、冷却器の下部から上部まで停止温度よりも高温になり、冷却器が除霜される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−58742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の冷蔵庫によると、冷却ダクト内で結露した水滴が滴下して温度センサに付着すると温度センサの動作不良が発生する問題があった。
【0007】
本発明は、温度センサの動作不良の発生を低減できる冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は、冷気を生成する冷却器と、前記冷却器を配して冷気が流通する冷気ダクトと、前記冷気ダクト内で前記冷却器の下方に配して前記冷却器を除霜する除霜ヒータと、前記冷却器の上方に配して温度検知して前記除霜ヒータの停止時期を検出する温度センサと、前記冷気ダクトの前壁又は後壁に設けられるとともに前記温度センサを保持する保持部とを備え、前記保持部によって前記温度センサの上方を覆ったことを特徴としている。
【0009】
この構成によると、冷却器との熱交換によって生成された冷気により貯蔵室内が冷却される。除霜ヒータが駆動されると冷却器に着霜した霜が除霜される。また、保持部により保持された温度センサにより、冷却器の上方の温度を検知し、温度センサの検知温度が所定温度になると除霜ヒータが停止される。温度センサは上方を覆う保持部により冷却ダクト内において滴下してくる水滴から保護される。
【0010】
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記温度センサが柱状に形成されるとともに、前記保持部が前記温度センサを挿通して挟持する挿通部を有することを特徴としている。
【0011】
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記挿通部は前記温度センサの下方を露出させる開口部を有することを特徴としている。この構成によると、水滴が温度センサに付着した場合でも水滴は開口部を介して下方に抜ける。
【0012】
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記保持部は前記挿通部の一端から軸方向に凹設される凹部を有し、前記開口部を前記凹部の下方に延出したことを特徴としている。この構成によると、温度センサが凹部の開口面の周囲に当接して位置決めされる。また、凹部の下方に延びる開口部を介して温度センサのリード線が引き出される。
【0013】
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記温度センサは前記保持部によって上方を覆われた第1領域と上方を露出した第2領域とを有することを特徴としている。
【0014】
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、平面投影して前記温度センサの面積に対する第1領域の面積を40%〜60%にしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、冷却ダクト内で結露した水滴が滴下してきたときに温度センサの上方を覆う保持部が温度センサを水滴から保護する。これにより、温度センサの動作不良を低減して適正に除霜ヒータの停止時期を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態の冷蔵庫を示す側面断面図
図2】本発明の実施形態の冷蔵庫に係る保持部を示す斜視図
図3】本発明の実施形態の冷蔵庫の温度センサの取付け状態を示す断面図
図4】本発明の実施形態の冷蔵庫に係る保持部を示す斜視図
図5】本発明の実施形態の冷蔵庫の温度センサの取付け状態を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本実施形態の冷蔵庫1を示す側面断面図である。冷蔵庫1は上部に貯蔵物を冷蔵保存して扉2aにより前面を開閉される冷蔵室2が配される。冷蔵室2の下方には貯蔵物を冷凍保存して扉3aにより前面を開閉される冷凍室3が断熱壁6を介して配される。冷凍室3の下部後方には冷凍サイクルを運転する圧縮機17を配した機械室5が設けられる。
【0018】
冷蔵室2及び冷凍室3の背後にはそれぞれ背面板12a、13aで仕切られた冷気ダクト12、13が設けられる。冷気ダクト12、13は断熱壁6に設けたダンパ16を介して連通する。冷気ダクト12には冷蔵室ファン14が設けられ、冷気ダクト13には冷凍室ファン15及び冷却器20が設けられる。
【0019】
冷却器20は圧縮機17に接続して冷凍サイクルの低温側に配され、冷気ダクト13を流通する空気と熱交換して冷気を生成する。冷凍室ファン15は冷却器20の上方に配され、冷気ダクト13内に気流を発生させる。
【0020】
冷蔵室2の背面板12aの上部には冷気の吐出口2bが開口する。冷凍室3の背面板13aの上部には冷気の吐出口3bが開口し、背面板13aの下部には冷却器20に面して冷気を冷気ダクト13に戻す戻り口3cが開口する。冷却器20の上方に冷凍室ファン15を配して戻り口3cが冷却器20の下部に面するので、冷却器20と空気とが熱交換する距離を長く確保して熱交換効率を向上させることができる。
【0021】
冷気ダクト13内には輻射や伝導等の熱の伝達効率を考慮して冷却器20よりも下方に除霜ヒータ40が配される。除霜ヒータ40の通電によって冷却器20が除霜される。冷却器20の上方には除霜ヒータ40の停止時期を検出する温度センサ25が設けられる。また、除霜ヒータ40は温度センサ25の検知温度に基づいて停止される。
【0022】
温度センサ25は冷気ダクト13の前壁である背面板13aから突出する保持部30により保持される。保持部30は背面板13aを構成する樹脂成形品の一部に形成される。保持部30により温度センサ25は所定位置に位置決めして配される。なお、保持部30は冷気ダクト13の背面板13と対向する後壁に設けても同様の効果が得られる。
【0023】
図2は保持部30を上方から示す斜視図であり、図3は温度センサ25の取り付け状態を示す保持部30の上面断面図である。なお、図3に示すYは冷蔵庫1の左右方向を示し、Xは冷蔵庫1の前後方向を示す。保持部30は背面板13から冷蔵庫1の前後方向Xに突出しており、後端を開放した筒状に形成される。保持部30は内径が異なる挿通部31及び凹部34を有している。挿通部31は柱状の温度センサ25を挿通して挟持する。挿通部31は温度センサ25の上方を覆うカバー部32を有し、除霜時や結露等によって冷気ダクト13内に滴下する水滴から温度センサ25を保護する。これにより、水滴による温度センサ25の動作不良を低減することができる。
【0024】
凹部34は挿通部31の一端から軸方向に凹設される。挿通部31に挿通された温度センサ25は凹部34の後端面の周囲に当接して位置決めされる。これにより、冷気ダクト13内に温度センサ25を冷却器20の前後方向の略中央部に配置される。このため、除霜時に冷却器20の上部の温度を正確に検知することができる。また、背面板13aを成形する際に保持部30の前方の背面板13aの前面を凹欠させる必要がなく、冷凍室3内の冷気から温度センサ25を離れて配置することができる。従って、冷凍室3内の温度の影響を低減して温度センサ25の検知精度を向上することができる。
【0025】
挿通部31の周面には下方に面して開口するスリット状の開口部33が設けられる。開口部33によって温度センサ25の下方が露出する。これにより、温度センサ25上に水滴が付着した場合でも開口部33を介して下方に水滴を排出することができる。また、開口部33は挿通部31から凹部34に延びて形成される。これにより、温度センサ25のリード線を凹部34から下方に引き出すことができ、リード線への水滴の付着を低減することができる。
【0026】
図4は保持部30の変形例を示す斜視図であり、図5図4で示した保持部30の上面断面図である。カバー部32は温度センサ25の上方を全て覆わなくてもよい。温度センサ25の上方においてカバー部32に覆われた領域を第1領域25aとし、カバー部32に覆われていない露出する領域を第2領域25bとした場合、第1領域25aの面積を平面投影した温度センサ25の上方の面積に対して40%〜60%に形成することが好ましい。第1領域25aが40%より小さい場合、水滴から温度センサ25を十分に保護することができない。一方、第1領域25aを60%以下よりすることにより、温度センサ25の感度が上げることができる。
【0027】
本実施形態によると、冷却器20の上方に配して温度検知して除霜ヒータ40の停止時期を検出する温度センサ25を保持する保持部30が有するカバー部32によって温度センサ25の上方を覆うことにより、滴下してくる水滴から温度センサ25を保護することができる。これにより、温度センサ25の動作不良を低減して適正に除霜ヒータ40の停止時期を検出することができる。
【0028】
また、保持部30が柱状の温度センサ25を挿通して挟持する挿通部31を有することにより、温度センサ25を安定して保持することができる。
【0029】
また、挿通部31は温度センサ25の下方を露出させる開口部33を有することにより、温度センサ25に万が一水滴が付着した場合でも温度センサ25の下方に伝った水滴を開口部33から排出することができる。
【0030】
また、保持部30は挿通部31の一端から軸方向に凹設される凹部34を有することにより、挿通部31に挿通された温度センサ25は凹部34の後端面の周囲に当接して位置決めされる。これにより、冷気ダクト13内に温度センサ25を冷却器20の前後方向の略中央部に配置される。また、背面板13aを成形する際に保持部30の前方の背面板13aの前面を凹欠させる必要がなく、冷凍室3内の冷気から温度センサ25を離れて配置することができる。このため、除霜時に冷却器20の上部の温度を正確に検知することができる。また、挿通部31は温度センサ25の下方を露出させる開口部33を有することにより、温度センサ25の下方に伝った水滴を開口部33から排出することができる。
【0031】
また、温度センサ25は保持部30によって上方を覆われた第1領域25aと上方を露出した第2領域25bとを有することにより、水滴から温度センサ25を保護しながら温度センサ25の感度を上げることができる。
【0032】
また、平面投影して温度センサ25の面積に対する第1領域25aの面積を40%〜60%にすることにより、水滴から温度センサ25を保護しながら温度センサ25の感度を上げることができる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明によると、除霜ヒータの停止時期を検出する温度センサを備えた冷蔵庫に利用することができる
【符号の説明】
【0034】
1 冷蔵庫
2 冷蔵室
2a、3a 扉
2b、3b 吐出口
3 冷凍室
3c 戻り口
5 機械室
12、13 冷気ダクト
14 冷蔵室ファン
15 冷凍室ファン
16 ダンパ
17 圧縮機
20 冷却器
25 温度センサ
30 保持部
31 挿通部
32 カバー部
33 開口部
34 凹部
40 除霜ヒータ
図1
図2
図3
図4
図5