特許第5833766号(P5833766)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5833766
(24)【登録日】2015年11月6日
(45)【発行日】2015年12月16日
(54)【発明の名称】スキル正規化ハイブリッドゲーム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20151126BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20151126BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20151126BHJP
【FI】
   A63F13/80 F
   A63F13/30
   A63F13/798
【請求項の数】11
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2014-535994(P2014-535994)
(86)(22)【出願日】2012年10月17日
(65)【公表番号】特表2014-531956(P2014-531956A)
(43)【公表日】2014年12月4日
(86)【国際出願番号】US2012060600
(87)【国際公開番号】WO2013059308
(87)【国際公開日】20130425
【審査請求日】2014年5月28日
(31)【優先権主張番号】61/627,737
(32)【優先日】2011年10月17日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/630,204
(32)【優先日】2011年12月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513275274
【氏名又は名称】ギャンブリット ゲーミング,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】アーノン,マイルズ
(72)【発明者】
【氏名】シレ,フランク
(72)【発明者】
【氏名】メイヤーホッファー,エリック
(72)【発明者】
【氏名】ロス,ケイトリン
【審査官】 柴田 和雄
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/109454(WO,A1)
【文献】 特開2005−027950(JP,A)
【文献】 EXTREME STUDENTIZED DEVIATE TEST,[online],The National Institute of Standards and Technology,2011年 8月 8日,NIST Dataplot,[2015年4月16日検索],URL,http://www.itl.nist.gov/div898/software/dataplot/refman1/auxillar/esd.htm
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 − 13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステムであって、
ゲーム世界サーバに接続された実世界サーバであって、前記実世界サーバは、クレジット量の賭博について、ランダムに生成される支払金を提供するように構成された賭博ゲームを提供するように構成されている実世界サーバと、
ネットワークにより前記ゲーム世界サーバに接続されたコントローラと
前記ネットワークにより、前記コントローラを前記実世界サーバに接続する、前記ゲーム世界サーバと
を備え、
前記コントローラは、
娯楽ゲームを実行するように構成され、プレーヤのスキルを用いた前記娯楽ゲームの実行時に結果を提供
前記ネットワークを介して、ゲームプレイ賭博イベント発生を前記ゲーム世界サーバに通信し、前記ゲームプレイ賭博イベント発生は、前記プレーヤのスキルを用いた前記娯楽ゲームの実行に基づいており、前記プレーヤのスキルを用いた前記娯楽ゲームの実行は、前記賭博ゲームにおけるクレジット量の賭博をトリガし、前記賭博ゲームにおいて使用するためのクレジット量をランダムに生成し、
前記ネットワークを介して、前記プレーヤに対してハンディキャップを実行するための命令を受信し、
前記プレーヤに対してハンディキャップを実行する
ように構成され、
記ゲーム世界サーバは、
ゲームプレイ賭博イベント発生を前記コントローラから受信し、
前記コントローラから受信した前記ゲームプレイ賭博イベント発生を前記実世界サーバに通信し、
前記プレーヤに対するプレーヤ成績測定値を決定し、前記プレーヤ成績測定値は、前記プレーヤのスキルを用いた前記娯楽ゲームの実行の結果と、前記賭博ゲームにおいてトリガされたクレジット量のうちの前記プレーヤのクレジットの使用とを含み、
前記受信したプレーヤ成績測定値に少なくとも部分的に基づいて、前記プレーヤにランキングを割り当てし、
前記プレーヤのスキルを用いた前記娯楽ゲームの実行結果と、前記ゲーム世界エンジンからの前記プレーヤについての前記成績測定値に含まれる、前記賭博ゲームにおいてトリガされた前記賭博において前記プレーヤによって利用されたクレジット量との間の比率と、前記ランキングとに少なくとも部分的に基づいて、前記プレーヤにハンディキャップを割り当て
前記コントローラによって実行された前記エンターテイメントゲーム内で前記プレーヤに対する前記ハンディキャップを実行するように前記コントローラに命令することにより、前記プレーヤにハンディキャップ付与する
ように構成される、ネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステム
【請求項2】
前記プレーヤ成績測定値は、前記プレーヤの対戦プレーヤに対する結果をさらに含み、
前記ランクは、前記対戦プレーヤのランクおよび前記プレーヤの前記対戦プレーヤに対する結果に基づいて、前記プレーヤへと割り当てられる、
請求項に記載のネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステム
【請求項3】
前記プレーヤ成績測定値は、ゲーム属性に基づいて前記プレーヤが獲得した経験ポイントに関する情報をさらに含み、
前記ランクは、前記プレーヤが獲得した経験ポイントに関する情報と、前記プレーヤが前回までに獲得した経験ポイントに基づいて予測されるランクとに基づいて、前記プレーヤへ割り当てられる、
請求項に記載のネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステム
【請求項4】
前記ゲーム世界サーバは、前記プレーヤの成績測定値が予測されるプレーヤ成績測定値から逸脱することを決定するように、さらに構成される、請求項1に記載のネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステム
【請求項5】
前記プレーヤの成績測定値が予測されるプレーヤ成績測定値から逸脱することを決定することは、棄却検定を用いて行われる、請求項に記載のネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステム
【請求項6】
前記棄却検定は、グラブス棄却検定である、請求項に記載のネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステム
【請求項7】
前記棄却検定は、DixonのQ検定である、請求項に記載のネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステム
【請求項8】
前記ゲーム世界サーバは、前記プレーヤの成績測定値が予測されるプレーヤ成績測定値から逸脱すると決定された場合、プレーヤのハンディキャップを調節するようにさらに構成される、請求項に記載のネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステム
【請求項9】
前記予測されるプレーヤ成績は、プレーヤ成績測定値の履歴に基づく、請求項に記載のネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステム
【請求項10】
前記ゲーム世界サーバと、前記実世界サーバとは、同一の処理装置を使用して構成される、請求項1に記載のネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステム。
【請求項11】
前記ゲーム世界サーバと、前記実世界サーバと、前記コントローラとは、異なる処理装置を使用して構成され、
前記ゲーム世界サーバと、前記実世界サーバとは、前記ネットワークを介して通信する、請求項1に記載のネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国仮出願第61/627,737号(出願日:2011年10月17日)および米国仮出願第61/630,204号(出願日:2011年12月6日)による恩恵を主張し、また、国際特許出願PCT/US11/26768(出願日:2011年3月1日)、米国仮特許出願第61/459,131号(出願日:2010年12月6日)、米国仮特許出願第61/460,362号(出願日:2010年12月30日)、米国仮特許出願第61/516,693号(出願日:2011年4月6日)、米国仮特許出願(名称:「Enriched Table Top Game Play Environment (Single Or Multi−Player) For Casino Applications」、出願日:2011年9月30日)に関連する。本明細書中、上記文献それぞれの内容全体を、本明細書中にその全体が記載されているかのように、参照により援用する。また、上記文献それぞれの内容全体は、米国仮特許出願第61/627,769号(出願日:2011年10月17日)に関連する。
【0002】
本発明の実施形態は、一般にゲームに関し、より詳細には、賭博ゲームと娯楽ゲームとの両方を含むスキル正規化ハイブリッドゲームにおいて多様なスキルレベルを有するプレーヤが参加する、スキル正規化娯楽ゲームに関する。
【背景技術】
【0003】
ゲームマシン製造業界においては、賭博ゲームを備えたゲームマシンが従来から開発されている。賭博ゲームは典型的には賭博であり、ゲームの結果は一般に(スロットマシンのように)チャンスのみに依存する。一方、スキルを要するゲームにおいては、ゲーム結果が、ゲームに関するプレーヤのスキルに依存し得る点において、賭博とスキルを要するゲームとの間には差がある。賭博ゲームは典型的には双方向ではなく、娯楽ゲームのように高度なグラフィックを含まない。娯楽ゲームは、ビデオゲームなどのスキルを要するゲームである。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態によるシステムおよび方法は、スキル正規化ハイブリッドゲームを作動させる。一実施形態は、スキル正規化ハイブリッドゲームを含む。このスキル正規化ハイブリッドゲームは、実世界エンジンを含む賭博ゲームであって、実世界エンジンは、賭博ゲームに対するランダムに生成される支払金を提供するように構成された賭博ゲームと、娯楽ゲームを実行するように構成された娯楽ソフトウェアエンジンであって、娯楽ソフトウェアエンジンにより、プレーヤのスキルを用いた娯楽ゲームの実行の結果が得られ、娯楽ソフトウェアエンジンは、娯楽ゲームのユーザインターフェースを管理する、娯楽ソフトウェアエンジンと、ゲーム世界エンジンであって、ゲーム世界エンジンは、娯楽ソフトウェアエンジンを管理し、プレーヤのスキルを用いた娯楽ゲームの実行に基づいてゲームプレイ賭博イベント発生を通知するように構成され、プレーヤのスキルを用いた娯楽ゲームの実行により、賭博ゲームについてのランダムに生成される支払金が賭博ゲームに対してトリガされる、ゲーム世界エンジンと、スキル正規化モジュールと、を含む。スキル正規化モジュールは、ゲーム世界エンジンからの少なくとも1人のプレーヤに対するプレーヤ成績測定値を受信することと、ゲーム世界エンジンからの少なくとも1人のプレーヤに対する成績測定値に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1人のプレーヤにハンディキャップを割り当てることと、ハンディキャップに関する情報をゲーム世界エンジンへ送ることであって、ハンディキャップに関する情報は、各割り当てられたハンディキャップをスキル正規化ハイブリッドゲーム内において実行するようにゲーム世界エンジンを構成する、こととを行うように構成される。
【0005】
さらなる実施形態において、スキル正規化モジュールは、ゲーム世界エンジンからの少なくとも1人のプレーヤに対する成績測定値に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1人のプレーヤにハンディキャップを割り当てることを行うように、さらに構成される。割り当てることは、受信されたプレーヤ成績測定値に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1人のプレーヤにランクを割り当てることと、ハンディキャップが割り当てられたプレーヤのランクに基づいて、少なくとも1人のプレーヤにハンディキャップを割り当てることとにより、行われる。
【0006】
別の実施形態において、プレーヤ成績測定値は、対戦プレーヤに対する第1のプレーヤの結果を含む。対戦プレーヤのランクおよび対戦プレーヤに対する第1のプレーヤの結果に基づいて、ランクが第1のプレーヤへ割り当てられる。
【0007】
さらなる実施形態において、プレーヤ成績測定値は、ゲーム属性に基づいて獲得された経験ポイントに関する情報を含む。プレーヤが獲得した経験ポイントに関する情報に基づいて、ランクがプレーヤに割り当てられ、プレーヤが前回までに獲得した経験ポイントに基づいて、予測されるランクが割り当てられる。
【0008】
さらに別の実施形態において、スキル正規化モジュールは、プレーヤの成績測定値が予測されるプレーヤ成績測定値から有意に逸脱することを決定するように構成される。
【0009】
さらなる実施形態において、プレーヤの成績測定値が予測されるプレーヤ成績測定値から有意に逸脱することを決定することは、棄却検定を用いて行われる。
【0010】
さらに別の実施形態において、棄却検定は、グラブス棄却検定である。
【0011】
また、さらなる実施形態において、棄却検定は、DixonのQ検定である。
【0012】
また、別の実施形態において、プレーヤの成績測定値が予測されるプレーヤ成績測定値から有意に逸脱することが決定された場合、スキル正規化モジュールは、プレーヤのハンディキャップを調節するように構成される。
【0013】
さらなる実施形態において、予測されるプレーヤ成績は、プレーヤ成績測定値の履歴に基づく。
【0014】
別の実施形態において、スキル正規化ハイブリッドゲームを作動させる方法が用いられる。スキル正規化ハイブリッドゲームは、プレーヤのスキルを用いた娯楽ゲームが実行された後に結果を提供するように構成された娯楽ゲームを含む。方法は、少なくとも1人のプレーヤに対するプレーヤ成績測定値をゲーム世界エンジンからスキル正規化モジュールを用いて受信することを含む。ゲーム世界エンジンは、プレーヤのスキルを用いた娯楽ゲームの実行に基づいて、ゲームプレイ賭博イベント発生を通知するように構成される。プレーヤのスキルを用いた娯楽ゲームの実行により、実世界エンジンを含む賭博ゲームに対して、賭博ゲームについてのランダムに生成される支払金がトリガされる。実世界エンジンを含む賭博ゲームは、賭博ゲームに対するランダムに生成される支払金を提供するように構成される。方法はまた、ゲーム世界エンジンからの少なくとも1人のプレーヤに対する成績測定値に少なくとも部分的に基づいて、スキル正規化モジュールを用いて少なくとも1人のプレーヤにハンディキャップを割り当てることと、スキル正規化モジュールを用いてハンディキャップに関する情報をゲーム世界エンジンへ送ることであって、ハンディキャップに関する情報は、各割り当てられたハンディキャップをスキル正規化モジュールを用いてスキル正規化ハイブリッドゲーム内において実行するように、ゲーム世界エンジンを構成する。
【0015】
さらなる実施形態において、ゲーム世界エンジンからの少なくとも1人のプレーヤに対する成績測定値に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1人のプレーヤにハンディキャップを割り当てることは、受信されたプレーヤ成績測定値に基づいてスキル正規化モジュールを用いてランクを各プレーヤへ割り当てることと、スキル正規化モジュールを用いてハンディキャップが割り当てられたプレーヤのランクに基づいて、ハンディキャップを各プレーヤへ割り当てることとを含む。
【0016】
さらに別の実施形態において、プレーヤ成績測定値は、対戦プレーヤに対する第1のプレーヤの結果を含む。対戦プレーヤのランクおよび対戦プレーヤに対する第1のプレーヤの結果に基づいて、ランクが第1のプレーヤへと割り当てられる。
【0017】
また、さらなる実施形態において、プレーヤ成績測定値は、ゲーム属性に基づいて獲得された経験ポイントに関する情報を含む。ランクは、プレーヤが獲得した経験ポイントに関する情報に基づいて、プレーヤへ割り当てられ、予測されるランクが、プレーヤが前回までに獲得した経験ポイントに基づいて割り当てられる。
【0018】
また、別の実施形態において、スキル正規化モジュールは、プレーヤの成績測定値が予測されるプレーヤ成績測定値から有意に逸脱することを決定するように構成される。
【0019】
さらなる実施形態において、プレーヤの成績測定値が予測されるプレーヤ成績測定値から有意に逸脱することを決定することは、棄却検定を用いる。
【0020】
別のさらなる実施形態において、棄却検定は、グラブス棄却検定である。
【0021】
また、さらなる実施形態において、棄却検定は、DixonのQ検定である。
【0022】
また、さらに別の実施形態において、スキル正規化モジュールは、プレーヤの成績測定値が予測されるプレーヤ成績測定値から有意に逸脱することが決定された場合、プレーヤのハンディキャップを調節するように構成される。
【0023】
さらなる実施形態において、プロセッサ命令を含む機械可読媒体が用いられる。命令がプロセッサによって実行されると、プロセッサは、プロセスを行う。プロセスは、少なくとも1人のプレーヤに対するプレーヤ成績測定値をゲーム世界エンジンから受信することであって、ゲーム世界エンジンは、プレーヤのスキルを用いた娯楽ゲームの実行に基づいて、ゲームプレイ賭博イベント発生を通知するように構成され、実行により、賭博ゲームについてのランダムに生成される支払金が賭博ゲームへトリガされる、ことと、ゲーム世界エンジンからの少なくとも1人のプレーヤに対する成績測定値に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1人のプレーヤにハンディキャップを割り当てることとと、ハンディキャップに関する情報をゲーム世界エンジンへ送ることであって、ハンディキャップに関する情報は、各割り当てられたハンディキャップをスキル正規化ハイブリッドゲーム内において実行するように、ゲーム世界エンジンを構成する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1A】本発明の実施形態によるスキル正規化ハイブリッドゲームを示す。
図1B】本発明の実施形態による、スキル正規化ハイブリッドゲームを示す展開図である。
図1C】本発明の実施形態によるネットワーク分散型スキル正規化ハイブリッドゲームを示すシステム図である。
図2】本発明の実施形態によるスキル正規化ハイブリッドゲームの動作を示すシーケンス図である。スキル正規化ハイブリッドゲームは、プレーヤランクに基づいてハンディキャップを実行する。
図3A】本発明の実施形態による、ランクが既知である他のプレーヤとの直接対戦時における、プレーヤ成績測定値を用いたプロセスのフローチャートである。
図3B】本発明の実施形態による、経験ポイントが既知である他のプレーヤとの直接対戦時における、プレーヤ成績測定値を用いたプロセスのフローチャートである。
図4】本発明の実施形態による、プレーヤが予測される成績から有意に逸脱したかについての決定に基づいてプレーヤのランクを調節するスキル正規化ハイブリッドゲームの動作を示すシーケンス図である。
図5A】本発明の実施形態による、プレーヤの現在の成績が成績履歴から有意にしたかを、スキル正規化モジュールを用いて決定するためのプロセスのフローチャートである。
図5B】本発明の実施形態による、スキル正規化ハイブリッドゲームにおけるプレーヤの成績をプレーヤの実際の能力と矛盾するものとして拒絶することが不適切となる確率を決定するために用いることが可能なルックアップテーブルである。
図6】本発明の実施形態による、ハンディキャップによりプレーヤが予測される成績から有意逸脱したについての決定に基づいてプレーヤのランクを調節するためのスキル正規化ハイブリッドゲームの動作を示すシーケンス図である。
図7】本発明の実施形態による、処理装置のハードウェアアーキテクチャ図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここで図面を参照して、スキル正規化ハイブリッドゲームの動作のためのシステムおよび方法が図示されている。一部の実施形態において、正規化ハイブリッドゲームは、1つの形態のハイブリッドゲームであり、賭博ゲームと娯楽ゲームとの両方を一体化させたものである。賭博ゲームは、賭博ゲームを管理する実世界エンジン(RWE)を含む。娯楽ゲームは、ゲームの娯楽部分を管理するゲーム世界エンジン(GWE)と、ユーザの娯楽のためのゲームを実行する娯楽ソフトウェアエンジン(ESE)とを含む。特定の実施形態において、スキル正規化ハイブリッドゲームは、賭博ゲームおよび娯楽ゲームのうち一方または双方と関連付けられたユーザインターフェースも含む。
【0026】
スキル正規化ハイブリッドゲームの動作において、プレーヤは、ゲーム世界環境における娯楽ゲームの多様な種類の要素に作用する。これらの要素のうちのいくつかに作用が及ぶと、賭博ゲームにおいて賭博がトリガされる。娯楽ゲームをプレイする場合、これらの要素を用いて、プレーヤは、娯楽ゲーム内においてゲーム世界クレジット(GWC)を消費および獲得することができる。これらのクレジットは、ゲーム世界オブジェクト、経験ポイント、ポイントなどの形態をとり得る。賭博は、実世界クレジット(RCまたはRWC)を用いて賭博ゲームにおいて行われる。実世界クレジットは、実際の通貨のであってもよいし、あるいは仮想通貨のクレジットであってもよい。賭博ゲームからの賭博結果に起因して、実際のクレジットまたは仮想クレジットが消費、損失または獲得され得る。加えて、賭博ゲームにおける賭博結果に起因して、娯楽ゲーム中の要素に影響が発生し得る(例えば、消費された要素の回復、要素の損失、固定要素の回復または配置)。例示的な要素の1つとして、イネーブリング要素(EE)がある。イネーブリング要素(EE)は、娯楽ゲームへのプレーヤの参加を可能にする要素であり、参加時において消費され得、娯楽ゲーム内における参加時において補充され得る。他の種類の1つとして、作用型要素(AE)がある。作用型要素(AE)は、作用を受ける要素であり、娯楽ゲームの通常の参加時において回復することはできない。
【0027】
多様なハイブリッドゲームについて、国際特許出願第PCT/US11/26768号(出願日:2011年3月1日、名称)「ENRICHED GAME PLAY ENVIRONMENT (SINGLE and/or MULTI−PLAYER) FOR CASINO APPLICATIONS」)および国際特許出願第PCT/US11/63587号(出願日:2011年12月6日、名称)「ENRICHED GAME PLAY ENVIRONMENT (SINGLE and/or MULTI−PLAYER) FOR CASINO APPLICATIONS」)中に記載がある。ここに、上記文献のそれぞれの開示内容の全体を参照により援用する。
【0028】
多くの実施形態において、スキル正規化ハイブリッドゲームの娯楽ゲームのプレイが、娯楽ゲームにおけるプレーヤのスキルレベルに関係無く、スキル正規化ハイブリッドゲームのプレーヤにとって公正であるように、スキル正規化ハイブリッドゲームがスキル正規化モジュールを利用する。スキル正規化モジュールは、娯楽ゲームのプレイに対してハンディキャップを用いることにより、スキルの低いプレーヤもスキルの高いプレーヤも通常のレベルの満足感および進展を娯楽ゲームのプレイにおいて得ることができ、また、娯楽ゲームの直接対戦において異なるスキルレベルのプレーヤ間において公正なレベルでの競争を得ることができる。特定の実施形態において、スキル正規化モジュールは娯楽ゲームのプレイの監視のみを行うため、娯楽ゲームにおけるプレーヤのスキルレベルに関係無く、スキル正規化ハイブリッドゲームにおける公正なゲームプレイが保証される。特定の実施形態において、スキル正規化モジュールは、スキル正規化ハイブリッドゲームにおけるプレーヤのスキルレベルに関係無く娯楽ゲームの公正な参加を保証するために例えば賭博ゲームからの支払金に起因して娯楽ゲームにおけるランダム結果を因数分解することにより、スキル正規化ハイブリッドゲーム全体を監視する。
【0029】
一部の実施形態において、スキル正規化モジュールは、プレーヤのスキルレベルに関係無く、公正なゲームプレイを保証する。このような保証は、プレーヤ成績測定値に基づいてスキル正規化ハイブリッドゲームの各プレーヤにランクを割り当てることと、各プレーヤのランクに基づいてハンディキャップを割り当てることとにより、行われる。特定の実施形態において、プレーヤ成績測定値は、対戦相手との直接対戦からのプレーヤの成績結果に基づく。特定の実施形態において、プレーヤ成績測定値は、ゲーム属性についての経験ポイントであり、プレーヤのランクの導出の根拠となり得る。
【0030】
多数の実施形態において、プレーヤが娯楽ゲームにおけるプレーヤの予測される成績から有意に逸脱する場合、スキル正規化モジュールは、初期プレーヤランクを割り当ててプレーヤにハンディキャップを付加した後、娯楽ゲームのプレイ時におけるプレーヤの成績を監視する。特定の実施形態において、プレーヤの現在の成績測定値および成績履歴測定値を用いた統計分析を用いて、プレーヤが娯楽ゲームにおいて予測される成績から有意に逸脱しているかを決定する。本発明の実施形態によるスキル正規化ハイブリッドゲームについて、以下にさらに説明する。
【0031】
スキル正規化ハイブリッドゲーム
多数の実施形態において、スキル正規化ハイブリッドゲームは、高レベルの娯楽コンテンツをスキルを要するゲーム(娯楽ゲーム)と一体化させ、賭博経験を賭博(賭博ゲーム)と一体化させ、プレーヤのスキルレベルと無関係の公正なゲームプレイ経験をスキル正規化モジュールと一体化させる。スキル正規化ハイブリッドゲームを用いることにより、(遭遇してきた障害/挑戦、プレイ時間および他の要素によって測定された)ユーザのゲーム経験をプレーヤのスキルによって形成しつつ、プレーヤスキルから独立したランダム結果を提供することができる。本発明の実施形態によるスキル正規化ハイブリッドゲームを図1Aに示す。スキル正規化ハイブリッドゲーム128は、RWE102、GWE112、ESE120、賭博ゲームユーザインターフェース122、娯楽ゲームユーザインターフェース124およびスキル正規化モジュール126を含む。これら2つのユーザインターフェースは、同一ユーザインターフェースの一部であり得るが、図示の実施形態においては別個に図示されている。RWE102は、GWE112と、賭博ゲームユーザインターフェース122とに接続される。ESE120は、GWE112と、娯楽ゲームユーザインターフェース124とに接続される。GWE112はまた、娯楽ゲームユーザインターフェース124へ接続される。スキル正規化モジュール126は、GWE112へ接続される。
【0032】
一部の実施形態において、RWE102は、forスキル正規化ハイブリッドゲーム128の賭博ゲームのための基本的オペレーティングシステムであり、賭博ゲームを制御し、作動させる。賭博ゲームの動作は、金銭(例えば、実際の資金)によって有効化され、実際の賭博クレジットをランダム賭博結果に基づいて増減する。ランダム賭博結果の賭博条件提示は典型的には、ゲーム管轄団体によって調節される。多数の実施形態において、RWEは、RWオペレーティングシステム(OS)104、乱数生成器(RNG)106、レベル「n」の実世界クレジットペイテーブル(テーブルLn−RWC)108、RWCメータ110および他のソフトウェア構成を含む。これらの他のソフトウェア構成により、公正なかつ透明な賭博条件提示を提供することと、ゲーム規制団体による認可をゲームが受けることを可能にする監査可能なシステムおよび機能を含むこととが可能になる。
【0033】
乱数生成器(RNG)106は、ランダム結果の生成に用いられるソフトウェアおよび/またはハードウェアアルゴリズムおよび/またはプロセスを含む。レベル「n」の実世界クレジットペイテーブル(テーブルLn−RWC)108は、乱数生成器(RNG)106と共に用いられることにより、ゲームプレイの関数として獲得される実世界クレジット(RWC)を指令するテーブルであり、従来のスロットマシンにおいて用いられるペイテーブルに類似する。テーブルLn−RWC支払金は、プレーヤスキルから独立する。1つまたは複数のテーブルLn−RWCペイテーブル108が賭博ゲーム内に設けられる。テーブルの選択は、要素(限定するものではないが、プレーヤが獲得したゲーム進捗および/またはプレーヤが資格を有するボーナス対戦)によって決定され得る。実世界クレジット(RWC)は、スロットマシンゲームクレジットに類似するクレジットであり、金銭の形態(例えば、硬貨または電子的資金9の形態でユーザによって賭博ゲームへ入力される。RWCは、乱数生成器の結果に基づいてテーブルLn−RWC実世界クレジットペイテーブル108に従って、プレーヤスキルから独立してデクリメントまたは増加することができる。特定の実施形態において、より高レベルのESEゲームに入るためには、一定量のRWCが必要となり得る。RWCは、より高レベルのゲームへ繰り越すこともできるし、あるいは、プレーヤが現金払いを好む場合は支払うこともできる。特定のゲーム「レベルn」に入るために必要なRWC量は、各レベルにおいて同じでなくてもよい。
【0034】
多数の実施形態において、GWE112は、スキル正規化ハイブリッドゲーム動作全体を管理し、RWE102およびESE120は、有効にGWE112に対するサポートユニットとなる。一部の実施形態において、GWE112は、娯楽ゲームのための機械、電子およびソフトウェアシステムを含む。GWE112は、GWゲームオペレーティングシステム(OS)114を含む。GWゲームオペレーティングシステム(OS)114は、娯楽ゲームの制御を提供する。GWEは、レベル「n」のゲーム世界クレジットペイテーブル(テーブルLn−GWC)116をさらに含む。このテーブルからの入力により、娯楽ゲームのプレイが影響を受ける。GWE112は、RWE102へさらに接続することにより、ゲーム上において利用可能なRWC量と、賭博ゲーム上の賭博についての他の測定基準(およびRWEのプレイにおけるRWC量に影響を与え得るもの)とを決定することができる。GWEは、多様な監査ログおよび活動メータ(例えば、GWCメータ)118をさらに含む。GWE112はまた、プレーヤおよびゲーム上におけるプレーヤの活動に関連する多様なデータを交換するための集中サーバーへ接続される。GWE112は、ESE120へさらに接続される。
【0035】
多数の実施形態において、レベル「n」のゲーム世界クレジットペイテーブル(テーブルLn−GWC)116は、n番目のレベルのゲームにおいてプレーヤスキルの関数として獲得されたGWCを指令する。このテーブルによって支配される支払金は、一般的にプレーヤスキルおよびゲームプレイに依存し、乱数生成器へ接続されない場合もあれば、接続される場合もある。一部の実施形態において、ゲーム世界クレジット(GWC)は、プレーヤスキルの関数として獲得または枯渇した(すなわち、ゲームの文脈においてプレーヤ成績の関数として獲得または枯渇した)プレーヤポイントである。GWCは、典型的なビデオゲームにおける「スコア」に類似する。各娯楽ゲームは、テーブルLn−GWC116中に埋設された1つ以上の得点基準を有する。テーブルLn−GWC116は、ゲームのゴールに対するプレーヤ成績を反映する。GWCは、1つのレベルのゲームプレイから別のレベルのゲームプレイへ繰り越すことができ、最終的には多様な方法で支払うことができる(例えば、直接現金でまたは間接的に(例えば、宝くじ抽選への収益入口、あるいは賞金付きのトーナメントにおける収益参加または勝利)。GWCは、プレーヤ追跡カード上またはネットワークベースのプレーヤ追跡システム中に保存することができ、GWCは、特定のプレーヤに起因する。
【0036】
特定の実施形態において、GWEの動作は、今日スロットマシンにおいて許容されているプレーヤ選択パラメータ(限定するものではないが、賭博額、(ボタンの押下またはスロットハンドルの牽引による)プレーヤが希望するプレイの速度および/またはボーナス対戦への賭博への同意)を除いて、RWEの賭博動作に影響を与えない。この点において、RWE102は、公正かつ透明な、非スキルベースの賭博条件提示コプロセッサをGWE112へ提供する。図示の実施形態において、GWE112とRWE102との間に図示される通信リンクにより、GWE112は、賭博ゲーム中において利用可能なRWC量に関する情報をRWE102から得ることができる。この通信リンクは、RWEの必要な状態動作(例えば、オンラインまたはチルト)も搬送することができる。この通信リンクは、多様な賭博制御要素をさらに伝達することができる。これらの多様な賭博制御要素は、RWE102によって入力として用いられる(例えば、ゲーム毎に消費されたRWC数またはジャックポット対戦に参加するためのプレーヤの選択)。図1Aにおいて、特定の娯楽ゲームクラブポイント、プレーヤ状態を伝達し、娯楽ゲーム経験の調節またはRWE102における賭博状態の理解においてプレーヤが有用と感じ得る選択およびメッセージの選択を制御する際に必要となり得るように、GWE112がプレーヤのユーザインターフェースへ直接接続されている様子も図示されている。
【0037】
各種実施形態において、ESE120は、娯楽ゲームのためのビジュアル、音声およびプレーヤ制御を管理および制御する。特定の実施形態において、ESE120は、一組の手動操作および/または頭部、ジェスチャー、および/または眼追跡システムを通じてプレーヤからの入力を受容し、ビデオ、音声および/または他の感覚出力をユーザインターフェースへと出力する。多数の実施形態において、ESE120は、GWE112とのデータ交換と、GWE112からの制御情報の受容とを行うことができる。一部の実施形態において、ESE120は、特定の娯楽ゲームソフトウェアプログラムを実行するパーソナルコンピュータ(PC)、Sony PlayStation(登録商標)(Sony Computer Entertainment(日本国東京)によって開発されたビデオゲームコンソール)またはMicrosoft Xbox(登録商標)(Microsoft Corporation(Redmond、Washington)によって開発されたビデオゲームコンソール)を用いて実行され得る。多数の実施形態において、ESEは、電気機械式ハイブリッドゲームであるスキル正規化ハイブリッドゲームの電気機械式ゲームシステムであり得る。電気機械式ハイブリッドゲームは、プレーヤ娯楽のための電気機械式ゲームを実行する。電気機械式ゲームは、機械コンポーネントおよび電気コンポーネント双方を用いた任意のゲームであり得る。ゲームは、少なくとも1人のプレーヤまたは電気機械式ゲーム自体によって行われる機械運動の組み合わせとして動作する。多様な電気機械式ハイブリッドゲームについて、国際特許出願第PCT/US12/58156号(出願日:2012年9月29日)に記載がある。同文献の内容全体を参照により援用する。
【0038】
(限定するものではないが)、用いるキャラクターのレベル、ゲームの難度レベルの変更、用いる銃または車の種類の変更および/またはキャラクターが利用することが可能であるかまたは出合う部分の要求など、そのプレイへの影響を与えるために特定のGWゲーム制御パラメータおよび要素をGWE112がインターフェースを介してESE120へ送ることができる点を除いて、ESE120は、GWE112からほぼ独立して動作する。これらのゲーム制御パラメータおよび要素は、プレーヤによる作用を受けている娯楽ゲーム中の要素によってトリガされた賭博ゲームの賭博結果に基づき得る。ESE120は、プレーヤの観点からシームレスに実行している間常に、GWE112からのこの入力を受容し、調節を行い、プレイアクションを継続することができる。ESEの動作は、ほとんどがスキルに基づいている(ただし、ESEのアルゴリズムが偶然ゲームの通常動作に複雑性を注入することで、当該娯楽ゲームに予測不可能性を生成する場合を除く)。このインターフェースを用いて、ESE120は、ゲームにおいてGWE112に対して行われた、限定するものではないが、異なる銃の選択および/またはGW環境内の特殊な部分のプレーヤによる選択などのプレーヤの選択を伝達することもできる(。ESE120とのインターフェースをこのように有するGWEのこのアーキテクチャにおける役割としては、娯楽ソフトウェアから公正なおよび透明なランダムチャンス賭博ゲームへの透明な接続を提供することであり、これにより、典型的な人気のある(スキルベースの)娯楽ゲームをプレイしているというシームレスな観点をプレーヤへ提供する。特定の実施形態において、ESE120を用いて、広範なゲームを有効化することができる。このようなゲームとしては、限定するものではないが、アーケードおよびホームビデオゲームからの人気のタイトル(例を非限定的に挙げると、Gears of War(3人称シューティングゲーム(開発元:Epic Games of Cary、North Carolina)、Time Crisis(シューターアーケードゲーム(開発元:Namco Ltd、日本国東京)またはMadden Football(アメリカンフットボールビデオゲーム(開発元:EA Tiburon of Maitland、Florida)がある。このようなソフトウェアのプロバイダは、上記したインターフェースを提供することができる。このインターフェースを介して、GWE120は、賭博ゲームおよび娯楽ゲームどちらにおいてもシームレスかつ合理的な動作が可能となるよう、ESEソフトウェアの動作の修正をリクエストすることができる。
【0039】
一部の実施形態において、RWE102は、娯楽ゲームにおいて(ESE120からGWE112へと搬送されるかまたはプレーヤの観点からのゲーム全体へのバックグラウンドであるアルゴリズムに基づいてGWE112によってトリガされる)プレーヤがとるアクションに応答して、賭博ゲーム実行のトリガを受容することができるが、(限定するものではないが)、オッズ、プレイ時のRWC量、および利用可能なRWC量などの賭博ゲームの特定の局面にプレーヤを露出させるための情報をGWE112に提供することもできる。RWE102は、各個々の賭博試行において賭博されるRWC量またはRWE102が毎分あたりに実行することが可能なゲーム数、ボーナス対戦への参加、および他の要素における変更を受容することができる。しかし、これらの要素は全て、典型的なスロットマシン以外の異なる形態をとり得る。プレーヤが選択し得る異なる賭博量の例として、プレーヤがより強力なキャラクター、より強力な銃またはより良い車でゲームをプレイすることを決定する場合がある。これらの選択に起因して、標準的なスロットマシンプレーヤがハンドルが引かれるたびに賭けられるクレジット量を決定する場合と同様に、個々の賭博ゲームにおける賭博量が増減され得る。一部の実施形態において、RWE102は、複数の要素の通信をGWE112とインターフェースを介してやり取りすることができる。このような賭博の増減は、プレーヤが娯楽ゲームにおける動作プロファイルを決定する際の決定の関数となる(すなわち、キャラクター、銃、選択、車選択の力)。このようにして、プレーヤは、ハイブリッドゲームの娯楽ゲーム経験に適用可能な一定のパラメータまたはコンポーネントに対する選択マッピングにより、ゲーム毎の賭博量を常に制御する。特定の実施形態において、RWE102の動作は、10秒毎に実行される賭博であり得、賭博額が(上記したような娯楽ゲームにおける動作プロファイルのプレーヤ選択の関数として)GWE112から伝達される。
【0040】
多数の実施形態において、スキル正規化ハイブリッドゲームは、賭博ゲーム(すなわち、RWE102およびRWC)がプレーヤスキルベースではないビデオゲーム型賭博マシンを一体化させると同時に、プレーヤが自身のスキルを用いてクラブポイントを獲得することを可能にする。このようなクラブポイントは、カジノオペレータがプレーヤのために報奨、トーナメント機会および賞金へ変換することができる。賭博対賭博(例えば、スロットマシン)から直接獲得または損失された資金の実際の交換は、保存される。同時に、「ゲーマー」を刺激するための報奨の多い環境を娯楽ゲームによって確立することができる。一部の実施形態において、スキル正規化ハイブリッドゲームは、人気の高いタイトルについて「ゲーマー」にレバレッジさせることができ、また、カジノのための大転換環境を提供して、より若い世代が望む種類の娯楽に類似するゲームにプレーヤを引き寄せることができる。各種実施形態において、プレーヤは、自身のスキルをGWCの構築および資金蓄積に用いることができ、その後、この資金を用いてトーナメントおよび多様な賞金を(「ゲーマー」手腕の関数として)勝ち取ることができる。多数の実施形態により、上記したハイブリッドゲームのための娯楽ソフトウェアを娯楽ゲーム構成内において動作させるために必要な基本的な変更を最小化することができ、これにより、過剰な量の複雑なゲームタイトルおよび環境を賭博環境において高速かつ低コストで展開することが可能になる。
【0041】
特定の実施形態において、スキル正規化ハイブリッドゲームにより、プレーヤは、ゲーム世界クレジット(GWC)の蓄積によりその後の競争に参加することも可能になる。ゲーム世界クレジット(GWC)は、ユーザがゲームにおいて実証したスキルの関数として獲得される。これらの競争により、個々のプレーヤまたはプレーヤグループが相互に対抗かつ/またはカジノと対抗して、チャンスおよびスキルの組み合わせに基づいて賞金を勝ち取ることができる。これらの競争は、非同期イベントであってもよいし、同期型イベントであってもよい。非同期イベントにおいては、プレーヤは、時間および/または位置を選択して参加することができる。同期型イベントにおいては、プレーヤは、特定の時間および/または開催地において参加することができる。
【0042】
多数の実施形態において、1人以上のプレーヤが、ESE中に常駐する娯楽ゲームをプレイし、その結果は、スキルに少なくとも部分的に依存する。スキル正規化ハイブリッドゲームに含まれ得る娯楽ゲームは、単一のプレーヤとコンピュータとの間の直接対戦、2人以上のプレーヤ間または複数のプレーヤとコンピュータとの間および/または相互の直接対戦、ならびにプレーヤが娯楽ゲームの結果に賭けるプロセスを含む。娯楽ゲームは、プレーヤがコンピュータまたは他の任意のプレーヤと対抗しないゲームであってもよい(例えば、プレーヤが自分自身と有効に戦うゲーム(限定するものではないが、ソリティアおよびバベット)。
【0043】
多数の実施形態において、あるバージョンのMadden Football(登録商標)が娯楽ゲームに含まれる場合、プレーヤは、プレーヤがコンピュータを打ち負かすかまたはプレーヤが別のプレーヤや他のプレーヤと戦うかについて賭けることができる。賭けの対象としては、例えば、ゲームの最終結果および/または多様な中間ポイントに沿ったゲームの状態(限定するものではないが、第1クオーター終了時のスコア)および/またはゲームに関連する多様な測定(限定するものではないが、例えば、トータルオフェンシブヤード、ターンオーバー数、またはサック数)がある。プレーヤは、相互に賭けることもできるし、あるいは、当該娯楽ゲームにおけるスキルレベルの文脈においてコンピュータの直接競争に参加することもできる。よって、プレーヤは、(特定の実施形態において「自称スキル」であり得る)プレーヤのスキルを記述するプレーヤプロファイルと関連付けられたハンディキャップを持ち得る。ハンディキャップは、およびGWE(例えば、ローカルGWEまたはリモートサーバからのサービスを受信するGWE)によって用いられ、最終結果および/または中間結果における適切な賭けを提供し、かつ/または、ゲームプレイのプレーヤスキルの関数として調節し、かつ/または、1つ以上のスキル正規化ハイブリッドゲームにおいて直接対戦ゲームおよび/またはトーナメントに参加するプレーヤを選択する。
【0044】
多数の実施形態において、スキル正規化モジュールを用いることにより、競争に参加することができるプレーヤ数を最大化することができる。ハンディキャップを付加することにより、多様な成績可能性のプレーヤが(絶対的スキルレベルに関係無く)競争に参加することが可能になる(限定するものではないが、例えば、スキルレベルが初心者として特定されたプレーヤが、直接対戦またはトーナメントプレイにおいて高スキルのプレーヤと対戦して、有意な結果を得ることができる。
【0045】
一部の実施形態において、多数のスキル正規化ハイブリッドゲームにおいて、グローバル賭博マネージャ(GBM)を用いて賭博を行うことができる。GBMは、複数のスキル正規化ハイブリッドゲームにおいて複数のプレーヤによって行われる賭博を調節するシステムである。いくつかのインプレメンテーションにおいて、GBMは、他のプレーヤのゲーム成績に相対して、サードパーティによる賭博をサポートすることもできる。GBMは、独立型であってもよいし、あるいは、複数のシステム(例えば、ローカルESEまたはサービスをスキル正規化ハイブリッドゲームへ提供することが可能な任意のリモートサーバ)のうち1つに埋設することもできるし、あるいは、1つまたは複数のサーバ上にカジノにオンサイトで独立して動作してもよいし、一般的により大型のネットワークおよび/またはインターネットまたは「クラウド」の一部として動作してもよい。GBMはまた、ゲームプレイの関数として発行される宝くじ券の管理をサポートする。
【0046】
多数の実施形態において、スキル正規化ハイブリッドゲームは、娯楽ゲームの文脈において、ハンディキャップを提供するための尺度を提供する。ここで、娯楽ゲームの結果は、プレーヤスキルによって部分的または全体的に決定され、賭博は、スキルに関連する成績および/または結果の関数として許容される。
【0047】
スキル正規化ハイブリッドゲームの多様なコンポーネントについて上で説明したが、スキル正規化ハイブリッドゲームは、本発明の実施形態による特定の用途の要求に適した任意のコンポーネントと共に構成することができる。ネットワークに接続されたスキル正規化ハイブリッドゲームについて、以下にさらに説明する。
【0048】
ネットワークに接続されたスキル正規化ハイブリッドゲーム
本発明の多数の実施形態によるスキル正規化ハイブリッドゲームは、リモート位置からのサービス引き出しまたは他のスキル正規化ハイブリッドゲームとの通信を行うようにネットワーク接続された状態で、ローカルに動作することができる。多数の実施形態において、スキル正規化モジュールは、1つ以上のスキル正規化ハイブリッドゲームからプレーヤ成績測定値を受信し、これらのプレーヤ成績測定基準に基づいて、プレーヤにとって適切なスキルレベルまたはランクを決定する。成績測定値を非限定的に挙げると、娯楽ゲームをプレイするプレーヤの結果(例えば、GWCの支出、利益、損失または蓄積、(速度または全蓄積としての)プレーヤの経験ポイントなど、1つ以上のプレイセッション時における娯楽ゲームリソース(例えば、(速度または絶対量としての)EEまたはAE)のプレーヤの使用、またはプレーヤの使用、実際または仮想の賭博されるクレジットリソースの(速度または絶対量としての)損失または蓄積)がある。加えて、(例えば、娯楽ゲームをプレイする際のプレーヤの娯楽ゲームのプレイ結果とおよびプレーヤが利用するリソースとの間の関係(例えば、比率)を決定することにより)多様な他の測定基準を成績測定値データから導出することができる。例えば、EE、クレジット、AEなどの利用速度によりGWCまたは他の種類の経験ポイントの関係または蓄積速度を決定する。他の導出は、使用されるリソース(例えば、EE、AE、クレジット)の全体量によってGWCまたは他の経験の測定の蓄積間の関係を決定することであり得る。2人以上のプレーヤが直接対戦のスキル正規化ハイブリッドゲームにおいて相互に競争することを望む場合、スキル正規化モジュールは、プレーヤのランクの比較に基づいて、各プレーヤにとって適切なハンディキャップを決定する。本発明の実施形態による、スキル正規化ハイブリッドゲームの展開図を図1Bに示す。この図において、スキル正規化ハイブリッドゲーム130は、双方向娯楽ゲームおよび賭博ゲームを、(限定するものではないが)、土地ベースまたはカジノゲームマシン、パーソナルコンピュータ、ゲームコンソール、無線デバイス(例えば、パーソナルデジタルアシスタント、ノートパッドコンピュータまたはスマートフォン)などのプレーヤに提供することが可能な任意のコンピューティングデバイス132によってホストされ得る。スキル正規化ハイブリッドゲーム130は、コンピュータネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワークまたは広域ネットワーク)を介して多様なコンピューティングデバイスへ接続されたスキル正規化モジュールをホストするサーバ134を含み得る。
【0049】
多数の実施形態において、(限定するものではないが)、スコアを計算するためのプロセスまたはRWCおよびGWC追跡などのスキル正規化ハイブリッドゲームに関連する動作を、複数のデバイス上において行うことができる。これらの複数のデバイスは、単一のサーバまたは複数のサーバを用いてまたは単一のサーバまたは複数のサーバと接続して実行することができ、これにより、スキル正規化ハイブリッドゲームが、(限定するものではないが)、RWEおよびGWEが「クラウド」中の大規模集中サーバーであり、インターネットを介して複数の広域分散型ESEコントローラまたはクライアントに接続される場所などの、仮想空間中のシステムとして実行される。
【0050】
多数の実施形態において、RWEサーバは、スキル正規化ハイブリッドゲームのRWEの特定の機能を行うことができる。特定の実施形態において、RWEサーバは、集中オッズエンジンを含む。集中オッズエンジンは、賭博ゲームについてのランダム結果(限定するものではないが、例えば、勝ち結果/負け結果)を生成することができ、これにより、スキル正規化ハイブリッドゲーム内においてローカルに行われるRWE機能を設ける必要が無くなる。RWEサーバは、同時または疑似同時実行を複数回実行して、1つ以上のネットワーク接続されたスキル正規化ハイブリッドゲームに必要とされ得る多様なオッズパーセンテージについてのランダム結果を生成することができる。特定の実施形態において、スキル正規化ハイブリッドゲームのRWEは、(限定するものではないが)、スキル正規化ハイブリッドゲームのオペレータから提供されるテーブルLn−RWCテーブル、賭博ゲームの最大プレイの速度、賭博ゲーム貨幣額面金額または任意の促進RWCなどの情報を、RWEサーバへ送ることができる。特定の実施形態において、RWEサーバは、(限定するものではないが)、賭博ゲームのプレイヤのアカウント情報またはプレイ活動およびプレーヤと関連付けられたプロファイルにおいて用いられるRWCなどの情報を、スキル正規化ハイブリッドゲームのRWEへ送ることができる。
【0051】
一部の実施形態において、GWEサーバは、多様なスキル正規化ハイブリッドゲームにおいて、GWEの機能を行うことができる。これらの機能を(非限定的に)挙げると、選択されたゲームグループ上における高スコアを監視し、ゲームのグループを連結して直接対戦のトーナメントにおいて接続し、トーナメントマネージャとして機能する方法がある。
【0052】
各種実施形態において、プレーヤアカウント情報の管理は、GWEサーバと別にGWEパトロン管理サーバによって行われ得る。GWEパトロン管理サーバは、(限定するものではないが)、プレーヤのキャラクター、プレーヤのゲームスコア、プレーヤのRWCおよびGWCおよび管理トーナメント予約についてのデータなどのプレーヤアカウント情報を管理することができる。GWEパトロン管理サーバについてGWEサーバと別個のものとして説明するが、特定の実施形態において、GWEサーバは、GWEパトロン管理サーバの機能を行うこともできる。特定の実施形態において、スキル正規化ハイブリッドゲームのGWEは、(限定するものではないが)、ゲームにおいて用いられるGWCおよびRWC、プレーヤアカウント情報、プレーヤについてのプレイ活動およびプロファイル情報、および賭博ゲームと娯楽ゲームとの間の同期情報、またはスキル正規化ハイブリッドゲームの他の局面などの情報を、GWパトロン管理サーバへ送ることができる。特定の実施形態において、GWパトロン管理サーバは、(限定するものではないが)、娯楽ゲームタイトルおよび種類、トーナメント情報、テーブルLn−GWCテーブル、特別招待、キャラクターまたはプロファイル設定、賭博ゲームと娯楽ゲームとの間の同期情報、またはスキル正規化ハイブリッドゲームの他の局面などの情報を、スキル正規化ハイブリッドゲームのGWEへ送ることができる。
【0053】
多数の実施形態において、ESEサーバから提供されるホストは、プレーヤが相互に直接競争し、他のプレーヤと相互作用することが可能な環境を提供することにより、直接対戦を管理し、ESEサーバへ接続されたESEのネットワーク上において動作する。ESEサーバについて、GWEサーバと別個のものとして述べているが、特定の実施形態において、GWEサーバは、ESEサーバの機能も行う。
【0054】
本発明の多数の実施形態によるスキル正規化ハイブリッドゲームを実行するようにネットワークを介して接続されたサーバは、相互に伝達して、スキル正規化ハイブリッドゲーム内において用いられるサービスを提供する。一部の実施形態において、RWEサーバは、GWEサーバと伝達することができる。RWEサーバは、GWEサーバと伝達して、特定の用途に適した任意の種類の情報を伝達することができる(限定するものではないが)、これには、RWEと並列に実行してスキル正規化ハイブリッドゲームシステム要求を達成する多様な同時または疑似同時オッズエンジンを構成すること、RWE成績の測定基準(例えば、追跡システム成績のランダム実行および結果)を決定すること、監査を実行すること、オペレータ報告を提供すること、およびGWE内において動作する機能を用いるためにランダム実行の勝ち/負け結果をリクエストすること(例えば、賞金の自動抽選がESE成績の関数である場合)がある。
【0055】
一部の実施形態において、GWEサーバは、ESEサーバと伝達することができる。GWEサーバは、ESEサーバと伝達して、(限定するものではないが)、GWEサーバによるESEサーバの管理(例えば、スキル正規化ハイブリッドゲームトーナメントの管理などの特定の用途に適した任意の種類の情報を伝達することができる。典型的には、GWE(例えば、スキル正規化ハイブリッドゲーム内またはGWEサーバ上において)実行するGWE)は、トーナメントの残り部分との関係を認識していない。この理由は、典型的な構成において、実際のトーナメントのプレイはESEサーバによって管理されるからである。そのため、スキル正規化ハイブリッドゲームトーナメントの管理としては、(限定するものではないが)例えば、スキル正規化ハイブリッドゲームのオペレータによって調節することが可能なシステムプログラミングに従ってトーナメントを実行すること、特定のプレーヤのトーナメントへの参加を許可すること、トーナメントにおけるプレーヤ数およびトーナメント状態(限定するものではないが、例えば、生き残ったプレーヤの数、ゲームにおけるプレーヤの状態、トーナメント上において残っている時間)を伝達すること、ゲームに含まれるESE状態を伝達すること、トーナメント内のプレーヤの成績を伝達すること、トーナメント内の多様なメンバーのスコアを伝達すること、およびトーナメント内のGWEを各ESEと接続するための同期リンクを提供することのようなタスクがある。
【0056】
一部の実施形態において、GWEサーバは、GWパトロンサーバと伝達することができる。GWEサーバは、GWパトロンサーバと伝達して、特定の用途に適した任意の種類の情報を伝達することができる。(限定するものではないが)、このような用途には、スキル正規化ハイブリッドゲームのオペレータによって行われるシステムプログラミングに従ってトーナメントを構成するための情報、プレーヤのプロファイルと、多様な形態のゲームをプレイするための能力とをリンクさせるために必要なデータの交換(限定するものではないが、例えば、GWEサーバまたはプレーヤがプレイしているゲームにおけるGWEによって設定されたプレイの困難)、プレーヤのトーナメントに参加する能力をプレーヤの特性の関数として決定すること(限定するものではないが、例えば、プレーヤのゲーム手腕またはトーナメントスクリーニングに用いられる他の測定基準)、特定のスキル正規化ハイブリッドゲームについての(プレーヤアカウントに記録されたような)プレーヤの選好に適するようにGWEおよびESE成績を含むゲームを構成すること、販売情報の目的のためにプレーヤのプレイおよび賭博成績を決定すること、第2の抽選賞金、トーナメント賞金、RWCおよびGWCをプレーヤのアカウント中にをログすることがある。
【0057】
多数の実施形態において、多様なアルゴリズムおよび機能を実行することが可能な実際の位置は、ゲームに含まれるデバイス(RWE、GWE、ESE)内に設けられる場合もあるし、サーバ(RWEサーバ、GWEサーバ、またはESEサーバ)上に設けられる場合もあるし、あるいはこれらの組み合わせ上に設けられる場合もある。特定の実施形態において、RWEサーバ、GWEサーバ、GWパトロンサーバまたはESEサーバの特定の機能は、スキル正規化ハイブリッドゲームと共にローカルに設けられたローカルRWE、GWEまたはESE上において動作することができる。特定の実施形態において、サーバは、複数のサーバを含むサーバシステムであり、ソフトウェアは、1つ以上の物理的デバイス上において実行し得る。同様に、特定の実施形態において、複数のサーバを単一の物理的デバイス上において組み合わせることができる。
【0058】
本発明の多数の実施形態によるスキル正規化ハイブリッドゲームは、多様な構成においてリモートサーバとネットワークすることができる。本発明の実施形態によるネットワーク化されたスキル正規化ハイブリッドゲームを図1Cに示す。ネットワーク化されたスキル正規化ハイブリッドゲーム160は、RWEサーバ162、GWパトロン管理サーバ164、GWEサーバ166およびESEサーバ168と、(限定するものではないが)インターネットなどのネットワーク170を介して接続される。ネットワーク化されたスキル正規化ハイブリッドゲーム160とネットワーク化されたサーバも、ネットワーク化されたスキル正規化ハイブリッドゲームのコンポーネントそれぞれと伝達することができ、ネットワーク化されたスキル正規化ハイブリッドゲーム160と伝達する他のサーバと伝達することができる。
【0059】
上記において多様なネットワーク化されたスキル正規化ハイブリッドゲームについて述べているが、ネットワーク化されたスキル正規化ハイブリッドゲームは、本発明の実施形態による特定の用途の要求に適した任意の様態で構成することが可能である。以下、スキル正規化ハイブリッドゲーム内におけるハンディキャップの割り当てについて、さらに説明する。
【0060】
ハンディキャップの割り当て
本発明の多数の実施形態によるスキル正規化ハイブリッドゲームによれば、プレーヤの成績測定値に基づいてプレーヤにハンディキャップを割り当てることにより、プレーヤのスキルレベルに関係無く公正な娯楽ゲームのプレイが可能となる。スキル正規化ハイブリッドゲームは、GWEを含む。GWEは、スキル正規化モジュールからの入力を用いて、プレーヤに対して適切なハンディキャップを実行して、公正な娯楽ゲームのプレイを保証する。スキル正規化モジュールは、プレーヤのランクに基づいてハンディキャップの割り当てを行うことができ、プレーヤのランクは、GWEから受信された成績測定値に基づき得る。本発明の実施形態による、プレーヤのスキルレベルに応じてハンディキャップを割り当てるスキル正規化ハイブリッドゲームの動作を示すシーケンス図を図2に示す。シーケンス図200は、スキル正規化ハイブリッドゲームのGWE202と、スキル正規化モジュール204との間の相互作用を含む。このシーケンスは、スキル正規化モジュールが各プレーヤに対するプレーヤ成績測定値を受信すること(206)と、各プレーヤの成績測定値が他のプレーヤの成績測定値に関連する様態に基づいて各プレーヤについてのランクを割り当てること(208)とを含む。全てのプレーヤにランクを割り当てた後、各プレーヤのランクに基づいて、各プレーヤに適切なハンディキャップを割り当てる(214)。その後、スキル正規化モジュールは、各プレーヤにとって適切なハンディキャップをGWEへ付加する命令へ戻り(218)、GWEは当該ハンディキャップを実行する(220)。
【0061】
プレーヤにハンディキャップを割り当てるように公正された多様なスキル正規化ハイブリッドゲームについて上で説明したが、スキル正規化ハイブリッドゲームは、本発明の実施形態による特定の用途の要求に適した任意の様態で構成することが可能である。以下、スキル正規化ハイブリッドゲームにおけるランクの割り当てについてさらに説明する。
【0062】
ランク割り当て
本発明の多数の実施形態による娯楽ゲームの文脈における成績は、プレーヤスキルおよび娯楽ゲームのプレイ時において導入される一定レベルのランダムネス双方の関数である。正しいハンディキャップを適用するために、プレーヤのスキルレベルをランク付けする。プレーヤのスキルレベルの増減と共に、プレーヤの全体的ンクおよびよってハンディキャップを調節して、プレーヤのスキルレベルの変更を反映する。さらに、特定の娯楽ゲームにおけるプレーヤのスキルレベルは、他の娯楽ゲームにおけるプレーヤのスキルレベルに関連しない場合がある。例えば、競走型の娯楽ゲームにおいて成功した場合でも、シューティング型娯楽ゲームのプレーヤのスキルレベルを示さない場合がある。しかし、1つのゲームにおけるプレーヤのスキルレベルは、関連するゲームにおけるプレーヤのスキルレベルに関連し得る(例えば、同じ娯楽ゲームの続編)。
【0063】
多数の実施形態において、プレーヤの対戦の格付けおよびプレーヤの対戦相手との対戦の結果に応じて、プレーヤをランク付けすることができる。特定の実施形態において、2人のプレーヤ間の格付けにおける相対的差により、両者間の予測されるスコアの推定値が決定される。オペレータは、スキル正規化ハイブリッドゲームに適したランクシステムの設計(例えば、範囲および平均ランク)を選択することができる。よって、プレーヤの対戦の強度およびプレーヤ間のゲームプレイの実際の結果に基づいて、ランクが計算される。このシステムにおいては、成績は絶対値で測定されるのではないため、他のプレーヤとの対戦における勝利、負けおよび引き分けからハンディキャップを推測することができる。プレーヤがゲームに勝った場合、そのプレーヤは、そのゲームにおいて対戦相手よりも高レベルの成績を残したとみなされる。逆に、プレーヤが負けた場合、そのプレーヤは、そのゲームにおいて対戦相手よりも低レベルの成績を残したとみなされる。ゲームが引き分けの場合、両者のプレーヤは、ほぼ同じスキルレベルの成績を残したとみなされる。
【0064】
一部の実施形態において、その後、これらのランクを用いて、ハンディキャップ付与のために成績を予測する。プレーヤの結果がプレーヤの予測されるスコアを上回った場合、システムは、プレーヤのランクが低すぎる証拠とみなし、上方調節され得る。同様に、プレーヤの実際の結果がプレーヤの予測されるスコアを下回った場合、そのプレーヤのランクを下方調節することができる。スキル正規化モジュールは、プレーヤの成績が予測されるスコアを上回ったかまたは下回った量に比例する単純な線形調節を用いることができる。この種のシステムは、多様な娯楽ゲームにおいて用いられ得る。さらに、この格付けは、(単一のゲームセッションプレイ時に測定されたプレーヤ成績ではな)く経時的に測定されたプレーヤ成績に適用される。この調節機構は、「不感帯」または重み付け機能も含み得、これにより、プレーヤの格付けを単一の成績または最近の成績の関数として単純に調節するのではなく、より広範な1組のプレーヤ成績データの文脈において最近の結果を考慮する。
【0065】
多数の実施形態において、異なるランクを「スキル帯」に分けることができる(「スキル帯」は、人気のチェスランクシステムEloに類似しているが、同一ではない。システムEloにおいては、2000〜2199のElo格付けを有するプレーヤはエキスパートとみなされ、600〜799の格付けのプレーヤは初心者とみなされる)。その結果、一般的ハンディキャップを当該娯楽ゲームに応じて個々のランクに割り当てる代わりに、異なるスキル帯に割り当てることが可能になる。
【0066】
各種実施形態において、プレーヤが「はしご」上に配置され、特定のゲームにおけるプレーヤのスキルを示す数値が各プレーヤへ割り当てられる。このはしごシステムは、挑戦システムを介して進行する。直接対戦のゲームは、はしご上の異なる段間において予定通りにまたは即興で発生し得る。即興プレイの場合、第1のプレーヤは、はしごのより高レベルにいるプレーヤに挑戦することができる。特定の実施形態において、挑戦を拒否した場合、拒否したプレーヤに罰則が科され得る(限定するものではないが、例えば、ランクの低下および/またはトーナメント参加の禁止)。低ランクのプレーヤが試合に勝った場合、両者のプレーヤは、はしご上の位置を交換するかまたははしご上の特定の数の「段」を上方および下方移動する(その結果、両者のプレーヤが試合前に保有していた2つの段間の他のプレーヤの位置にも影響が出る場合がある)。低ランクのプレーヤが負けた場合、その低ランクのプレーヤは、他の誰かに挑戦した後でしか、同じ人物に再度挑戦することできなくなる場合がある。プレーヤが挑戦することが可能な上位段の数には、上限があり得る。はしご上への初期配置は、ランダムであってもよいし、あるいは入門試験/挑戦に基づいて決定してもよい。
【0067】
複数の実施形態において、レベルベースの昇進をプレーヤランクに割り当てることができる。プレーヤは、プレイ時間、実行されたタスク、習得されたスキルおよび/または他の多様な基準に基づいて、経験ポイント(XP)を蓄積することができる。「レベル」または「レベルアップ」するために、次のレベルに到達するための充分なXPを獲得する。1つのレベルが獲得されると、そのプレーヤの能力または統計が増加し、当該プレーヤはより強くなる。複数の実施形態において、プレーヤのランクは、プレーヤが達成したレベルおよび相応に割り当てられたハンディキャップに(少なくとも部分的に)基づく。
【0068】
多数の実施形態において、ゲームの特定の局面における成績に基づいて、スキルレベルを割り当てることができる。狩猟ゲームを含む特定の実施形態において、要素を非限定的に挙げると、精度、仕留められた動物の種類、および仕留めた頭数などの要素を別個に評価した後に組み合わせることにより、全体的ランクが得られる。特定の実施形態において、スキルレベルは、勝ち/負けに必ずしも基づかず、ハンディキャップ付与は、ゲーム特定の態様に基づき得る(上記狩猟ゲームの各局面におけるスキルを有するプレーヤに対し、特徴(限定するものではないが、例えば、より低精度の銃、より少数の動物または仕留める際の難度の高さについてハンディキャップを付与され得る)。
【0069】
一部の実施形態において、ゲームプレイの開始時における短時間において、スキル正規化モジュールがプレーヤの現在のスキルレベルを評価し、プレーヤのスキルレベル履歴に相対して当該スキルレベルを評価した後、適切なハンディキャップを付与する。複数の実施形態において、スキル正規化モジュールは、ゲームプレイ中常にプレーヤのスキルレベルを評価して、プレーヤのスキルレベルを評価する。その後、スキル正規化モジュールは、ゲームプレイセッションの終了時において適切なハンディキャップを適用する。
【0070】
各種実施形態において、プレーヤは、スキル正規化ハイブリッドゲームをモードにおいて(例えば、短時間にわたってかつ/または支払無しに)を用いることができ、これにより、プレーヤを「試験」して、スキル格付けを確立することができる。このモードは、ゲームプレイの開始時だけではなく、有限であり得る。また、この試験モードは、実際のゲームプレイと別個のものとして取り扱うことができる。
【0071】
多数の実施形態において、自称スキルの記録が無い場合、プレーヤは、自分が適切であると考えるスキルレベルを選択することができる。この選択は、ゲームプレイ開始時においてプレーヤ/アカウント選択に取り入れられるものであり、別個のイベントとしては取り扱われない。プレイが継続するにつれ、プレーヤの成績が測定され、他のプレーヤの自称スキルレベルと比較される。相違がある場合、割り当てられた格付けと付与されたハンディキャップとが調節される。あるいは、成績が不正確であると考えるプレーヤについて、プレイ資格が取り消される。
【0072】
一部の実施形態において、ランクシステムは、個々のプレーヤのためのスキルフロアを実行することができる。スキルフロアは、プレーヤに適用することが可能な最低ランクである。例えば、プレーヤのランクが「エキスパート」として確立されている場合、その後の成績が悪くても、当該プレーヤのランクは「初心者」まで落ちることは無い。しかし、当該ハイブリッドゲームに応じて、割り当てられたスキルフロアに応じて「エキスパート」のプレーヤのランクが「中間プレーヤ」まで落ちる場合はある。任意の基準(限定するものではないが、例えば、プレイしたゲーム数、勝った金額、勝ったゲーム数および/またはプレーヤのスキルレベルの確立に用いることが可能なさらなる要素)に従い、スキルフロアを割り当てることができる。
【0073】
一部の実施形態において、プレーヤクラブへの参加が必要になる場合もあれば、必要にならない場合もある。プレーヤクラブが利用できない場合またはプレーヤがプレーヤクラブに参加しないことを選択した場合も、プレーヤは特定される。特定のアカウントへの明示的リンクを用いる代わりに、チケット、コードまたはプレーヤに対し一意のIDを付与するための他の手段を用いて、プレーヤを匿名で追跡する。この一意のIDは、持続するが、プレーヤの人物には連結されていない(限定するものではないが、例えば、プレーヤの名前には特異的に連結されていない)。
【0074】
多数の実施形態において、ランクは、連続的なものであってもよいし、あるいは個別であってもよい。ランクは、カジノ、カジノファミリーおよび/または地理的位置または他の境界に対して特異的であり得る。スキル正規化モジュールは、別個のランクまたは複数のシステムおよび位置にわたるランクを正規化するように、正規化し得る。
【0075】
本発明の実施形態による、ランクが既知である他のプレーヤと共に直接対戦時においてプレーヤ成績測定値を用いるプロセスのフローチャートが図3A中に図示される。このプロセスは、対戦ランクをGWEから取り出す(302)スキル正規化モジュールを含む。このプロセスはまた、対戦相手に対するプレーヤの成績の結果を取り出すこと(304)を含む。これらの結果は、GWE中に保存され得、ゲームプレイセッションが終了した後に取り出される場合もあるし、プレーヤの競争と同時にリアルタイムで取り出される場合もある。スキル正規化モジュールが対戦ランクを取り出す(302)かまたは対戦相手に対するプレーヤの結果を取り出す(304)プロセスは、任意の順序で行うことができる。対戦相手のランクおよび対戦相手に対するプレーヤの成績結果に基づいて、プレーヤランクが計算される(306)。プレーヤランクの計算(306)の後、ランクがプレーヤに割り当てられ得る(308)。
【0076】
本発明の実施形態による、蓄積された経験ポイントに基づいてプレーヤをランク付けするプロセスのフローチャートが図3Bに図示される。このプロセス350は、スキル正規化モジュールがGWEから経験ポイントとしてプレーヤ成績を取り出すこと(352)を含む。経験ポイントは、プレーヤがスキル正規化ハイブリッドゲームをプレイしているときに1組のゲームプレイ属性(限定するものではないが、例えば、プレイ困難度またはプレーヤのプレイレベル)を用いて獲得したポイントである。また、プレーヤがこれまで獲得した経験ポイントに基づいて予測されるランクも、スキル正規化モジュールがGWEから取り出すことができる(352)。これらの予測されるランクと、経験ポイントに基づいた現在の成績とをスキル正規化モジュールによって分析する(356)ことにより、ランクをプレーヤへ割り当てることができる。
【0077】
ランクをプレーヤに割り当てるように構成された多様なスキル正規化ハイブリッドゲームについて上記したが、スキル正規化ハイブリッドゲームは、本発明の実施形態による特定の用途の要求に適した任意の方法でランク付けを割り当てるように構成することが、可能である。以下、スキル正規化ハイブリッドゲームにおけるランク評価についてさらに述べる。
【0078】
ランク評価
本発明の多数の実施形態によれば、プレーヤのランクを確立した後、プレーヤにハンディキャップを割り当てることができる。これらの割り当ては、多様な要素(限定するものではないが、例えば、スキル正規化ハイブリッドゲームの種類、ランクの種類、測定可能なGW要素、およびオペレータ選好)に基づいて異なり得る。
【0079】
一部の実施形態において、スキル正規化モジュールを用いることにより、低スキルのプレーヤであってtもプレーヤスキルに関係無く公正なゲームプレイが可能となるという利点が得られる。これらの利点としては、(非限定的に)より良い装置へのアクセス、タイミングにおける有利性、さらなる動き、有利な開始位置、相対的スコア、または他の多様な機構がある。例えば、低スキルプレーヤは、暗視ゴーグルを用いることによりシューターゲームにおいてより良い視認性を得ることもできるし、あるいは、刀で戦うゲームにおいてより良好な鎧を得ることもできる。競走ゲームにおいて、低スキルプレーヤは、レース開始時において優先スタートを認められる。順番ベースのゲームの場合、低スキルプレーヤは、対戦相手を攻撃するさらなる機会を得ることができる。戦闘ゲームにおいて、プレーヤは、ゲームプレイ時において、有利な健康状態を持つことができる。フットボールゲームにおいて、プレーヤは、各ゴールスコアについて1ポイントではなく2ポイント得ることができる。これらの利点により、ゲームプレイ結果が動的に変化し得る。
【0080】
多数の実施形態において、スキル正規化モジュールの利用により、より高スキルのプレーヤを不利にすることにより、プレーヤスキルに関係無く公正なゲームプレイを提供することができる。これらの不利点は、(非限定的に)ランダム要素または要素をゲームへ導入すること、プレーヤの選択肢を変更すること、相対的スコア付けを行うこと、またはゲームプレイ終了時においてスコア全体を調節することにより、発生し得る。シューティングゲームにおいて、例えば、標的を狙って狙撃できる精度は、プレーヤの狙いと、fプレーヤの狙撃の軌跡に影響を与えるランダムコンポーネントとの関数であり得る。より高スキルのプレーヤの場合、ランダムコンポーネントを高くすることにより、プレーヤのスキルによる影響を低減することができる。競走ゲームにおいては、より高スキルプレーヤが利用できる車をより壊れやすくすればよい。シューティングゲームにおいては、より高スキルプレーヤは、特定の銃または他の武器を用いることができない。バスケットボールシューティングゲームにおいては、プレーヤのバスケットについては、2ポイントではなく1ポイントで換算される。
【0081】
複数の実施形態において、ゲームプレイ自体は、スキル正規化モジュールの利用を通じて影響を受けないが、利用可能な支払金は異なり得る。各プレーヤのスキルレベルに応じて、非対称な賭博を構成することができる。特定の実施形態において、低スキルプレーヤが高スキルプレーヤと対戦する場合、低スキルプレーヤに高いオッズをつけて、高スキルプレーヤが低スキルプレーヤとの賭博に入ることができる。そのため、この場合の賭博は、各可能性も相応に異なるような構成になる。例えば、高スキルプレーヤおよび低スキルプレーヤはどちらとも、10クレジットを必要とし得る。高スキルプレーヤが勝った場合、高スキルプレーヤは、14クレジットを受け取る。低スキルプレーヤが勝った場合、低スキルプレーヤは、16クレジットを受け取る。残りの残高は、オペレータによってレーキとしてとられ得る。別の例において、プレーヤは、非対称の賭け金をゲームプレイにおいて差し出し得る。例えば、チェスゲームにおいて、高スキルプレーヤは100クレジットを賭ける一方、低スキルプレーヤは10クレジットを賭け得る。この場合、低スキルプレーヤは、100クレジット(からオペレータがレーキとしてとる分を差し引いた額を)を勝ち取る可能性があり、高スキルプレーヤは、10クレジット(からオペレータがレーキとしてとる分を差し引いた額を)勝ち取る可能性がある。
【0082】
本発明の実施形態による、プレーヤのランクを動的に調節するスキル正規化ハイブリッドゲームの動作を示すシーケンス図を図4に示す。スキル正規化モジュール404は、GWE402からプレーヤ成績測定値を受信(406)し、プレーヤ成績測定値に基づいてプレーヤランクを割り当てる(408)。その後、初期ランクの割り当ての後、スキル正規化モジュール404は、その後の娯楽ゲームのプレイセッションからプレーヤ成績測定値を受信する(410)。スキル正規化モジュール404は、その後の成績測定値を分析して、プレーヤが予測されるプレーヤ成績から有意に逸脱しているかを決定し(412)、有意の逸脱がある場合は、プレーヤのランクを調節することができる(414)。
【0083】
本発明の実施形態による、スキル正規化ハイブリッドゲームにおけるプレーヤの現在の成績が成績履歴を超えるかを決定するプロセスのプロセスフロー図を図5Aに示す。プロセス500は、スキル正規化モジュールがスキル正規化ハイブリッドゲームから現在のプレーヤ成績測定値を取り出すこと(502)と、成績履歴測定値を取り出すこと(504)とを含む。成績履歴測定値は、特定のプレーヤの成績履歴測定値である場合もあるし、あるいは、プレーヤのグループの成績履歴測定値である場合もある。現在のプレーヤ成績測定値および成績履歴測定値が取り出される順序は、非限定的なものであり、任意の順序で取り出しが可能である。その後、スキル正規化モジュールは、現在のプレーヤ成績測定値および成績履歴測定値に対して統計分析を行う(506)。予測される成績測定値からの逸脱が充分な場合、プレーヤのランクおよび対応するハンディキャップを相応に調節することができる(508)。各種実施形態において、プレーヤのランクおよびその後のハンディキャップをより高ランクへ再度ランク付けすることができる。しかし、現在のプレーヤの成績測定値情報から、現在のプレイセッションにおける公正なプレイの成績が悪化していることが分かった場合、プレーヤのランクおよびその後のハンディキャップをより低い値へ調節することができる。
【0084】
多数の実施形態において、棄却検定を用いて、プレーヤが予測される成績から有意に逸脱していることをプレーヤの現在の成績情報が示しているかを決定する。特定の実施形態において、限定するものではないが、グラブス棄却検定などの棄却検定が利用可能である。グラブス棄却検定を用いて、通常の母集団分布から外れているとみなされる異常値をデータセットから検出することができる。グラブス試験を行うために、値Tを計算する。
T=Abs(Xi−Xmean)/s
上記式において、
Abs()=絶対値関数
Xi=現在のプレイセッションにおいて観測されたプレーヤ成績測定値
Xmean=前回までのプレイセッションにおけるプレーヤ成績測定値の履歴の平均
s=Xmeanの標準偏差
【0085】
Tを計算した後、ルックアップテーブルを用いて、母集団Xmeanに属するものとしてXiを拒絶することが不適切となる確率を決定する。例えば、図5Bに示すルックアップテーブルを用いることができる。図5Bにおいて、見出しは、拒絶が不適切となる確率(単位;パーセンテージ)を示す。Nは、Xmeanの計算に用いられたプレーヤ成績についてサンプリングされた履歴データポイント数である。
【0086】
他の実施形態において、プレーヤ成績が過去の成績と矛盾していないかを決定するための任意の方法を特定のスキル正規化ハイブリッドゲームの要求に合わせて、用いることができる。
【0087】
N個のサンプルについて、テーブル中の値Tを参照するためにテーブルを用いる。その後、ヘッダ中に記載されている確率値の列を参照することにより、確率を決定する。例えば、N=20でサンプリングされたプレーヤ成績測定値においてTが2.71と計算された場合、サンプリングされたプレーヤ成績測定値の母集団に属していないものとしてXiを拒絶することが不適切となる可能性は2.5%である。換言すると、特定のインスタンスのプレーヤ成績が適切である可能性は97.5%である。
【0088】
一部の実施形態において、(限定するものではないが)、DixonのQ検定などの棄却検定が用いられる。DixonのQ検定において、(サンプル中の全ての値の範囲と比較した場合の)1組のサンプル値中の試験値と試験値の次に近い値との間の距離の比率を用いて、当該試験が当該1組のサンプル値と同じ母集団からのものかを決定する。特定の実施形態において、Q検定を決定するプロセスを以下に示す。
【0089】
プレーヤ成績測定値の履歴のサンプル値を、以下の順序で昇順で配置する。
<x<...<x
【0090】
最も近い隣接値XN−1から試験された現在のプレーヤ成績測定値Xをプレーヤ成績の値の範囲で除算した差として、比Qexpを計算する。
【数1】
【0091】
以下に生成される臨界Q値を含むテーブル中、得られたQexp値を臨界Q値(Qcrit)と比較する。特定の信頼区間においてQexp>Qcritである場合、試験されたプレーヤ成績値を異常値として特徴付けることができる。すなわち、現在のプレーヤ成績測定値は、統計的に有意な様態で、予測されるプレーヤ成績測定値から有意に逸脱すると特徴付けることができる。
【0092】
信頼レベル(CL)90%、95%および99%およびN=3〜10の場合の臨界Q値を含む表を以下に示す。

臨界値Qの表
【表1】
【0093】
特定の実施形態において、予測される成績は、特定のハイブリッドゲームをプレイしている際のプレーヤの固有の成績履歴であり得る。特定の実施形態において、予測される成績は、当該プレーヤの特定ハイブリッドゲームについての同じまたは類似のランクを有する他のプレーヤの成績であり得る。
【0094】
本発明の実施形態によるスキル正規化ハイブリッドゲームを記述するタイミング図を図6に示す。スキル正規化ハイブリッドゲームは、現在のプレイセッションによって動的に調節が可能なプレーヤにハンディキャップを割り当てる。タイミング図600は、スキル正規化モジュール604が第1のプレーヤについてプレーヤ成績測定値をGWE602から受信すること(606)と、その後ランクを第1のプレーヤへ割り当てること(608)とを含む。次に、スキル正規化モジュールは、プレーヤ成績測定値を第2のプレーヤから受信(610)し、第2のプレーヤについてランクを割り当てる(612)。その後、スキル正規化モジュール604は、プレーヤのランクに基づいてハンディキャップを割り当てる(614)。そして、ハンディキャップはGWE602へと送られる(616)。スキル正規化ハイブリッドゲームは、ハンディキャップを各プレーヤに対して実行する(620)。スキル正規化モジュールはまた、ハンディキャップ付きのプレイセッション時においてプレーヤ成績に関する情報を受信(622)して、プレーヤが予測されるプレーヤ成績から統計的に有意に逸脱するかを決定する(624)。プレーヤの成績に関する情報は、現在のプレーヤ成績およびプレーヤ成績履歴を含み得、また、特定のプレーヤ、他のプレーヤまたはプレーヤのグループに関する情報を含み得る。プレーヤが予測されるプレーヤ成績から統計的に有意に逸脱する場合、プレーヤのランクを相応に調節することができる(626)。特定の実施形態において、プレーヤのランクに対して行われた調節に応じて、プレーヤのハンディキャップも調節される。
【0095】
プレーヤのランクを評価するように構成された多様なスキル正規化ハイブリッドゲームについて上記に述べたが、スキル正規化ハイブリッドゲームは、ランク評価を本発明の実施形態に従って特定の用途の要求に適した様態で行うように構成することができる。以下、スキル正規化ハイブリッドゲームを実行することが可能な処理装置について、さらに説明する。
【0096】
処理装置
多様な処理装置のうち任意のものが、本発明の実施形態に従って、スキル正規化ハイブリッドゲームの多様なコンポーネントをホストすることができる。一部の実施形態において、これらの処理装置を非限定的に挙げると、ゲームマシン、汎用コンピュータ、コンピューティングデバイスおよび/またはコントローラがある。本発明の実施形態によるスキル正規化ハイブリッドゲームを実行するように構成された処理装置を図7に示す。処理装置700において、プロセッサ704は、バス728によりメモリ706に接続される。プロセッサ704はまた、非一時的なプロセッサで読み出し可能な記憶媒体へ接続される(例えば、プロセッサにより実行可能な命令712およびデータ710をシステムバス728からI/Oバス726を通じて記憶コントローラ718を通じて記憶する記憶デバイス708)。プロセッサ704はまた、プロセッサを本明細書中に記載のような他の処理装置およびネットワークへ接続するために用いることが可能な1つ以上のインターフェースへ接続される。プロセッサ704はまた、バスを介してユーザ入力デバイス714(例えば、触覚デバイス(限定するものではないが、例えば、キーボード、キーパッド、フットパッド、タッチスクリーンおよび/またはトラックボール)ならびに非接触デバイス(例えば、ユーザが処理装置と相互作用する際にユーザからの入力を受信するために処理装置によって用いられる音声入力デバイス、運動センサーおよび運動キャプチャデバイス)へ接続される。プロセッサ704は、システムバス728からI/Oバス726を介して入力コントローラ720を介して、これらのユーザ入力デバイス714に接続される。プロセッサ704はまた、バスを介して、(限定するものではないが)、ユーザが処理装置と相互作用する際にユーザが知覚することが可能な出力を生成する際に処理装置によって用いられるビジュアル出力デバイス、音声出力デバイス、および/または触覚出力デバイスなどのユーザ出力デバイス716に接続される。一部の実施形態において、プロセッサは、ビジュアル出力デバイスに接続される(限定するものではないが、例えば、表示画面、照明パネルおよび/または照明付きディスプレイ)。複数の実施形態において、プロセッサは、(限定するものではないが)、スピーカおよび/または音響増幅器などの音声出力デバイスへ接続される。多数の実施形態において、プロセッサは、触覚出力デバイスに接続される(例えば、バイブレータおよび/またはマニピュレータ)。プロセッサは、システムバス728からI/Oバス726を通じて出力コントローラ722を通じて、出力デバイスに接続される。プロセッサ704はまた、システムバス728からI/Oバス726を介して通信コントローラ724を介して、通信インターフェース702に接続される。
【0097】
各種実施形態において、プロセッサは、記憶デバイスからの命令およびデータをメモリ中にロードし、命令を実行し、データ上において動作して、本明細書中に記載のようなゲームシステムのコンポーネントの多様な態様および特徴を実行する。プロセッサは、これらの命令およびデータに従ってユーザ入力デバイスおよびユーザ出力デバイスを用いて、本明細書中に記載のようなプレーヤ、カジノオペレータおよび/またはオーナーのためのユーザインターフェースを生成および操作する。
【0098】
本明細書中に記載される処理装置について、ハードウェアコンポーネントによって保存および実行されるプロセッサおよび命令かあr構成されたものとして説明したが、処理装置は、多数の実施形態に従ってハードウェアコンポーネントのみで構成することも可能である。加えて、記憶デバイスがバスを介してプロセッサへ接続されたものとして記載したが、処理装置分野の当業者であれば、記憶デバイスは、リムーバブルメディア(限定するものではないが、例えば、USBメモリデバイス、光学CDROM、磁気媒体(例えば、テープおよびディスク))を含み得る。また、記憶デバイスは、インターフェースのうちの1つを介してまたはネットワークを介してアクセスすることができる。さらに、ユーザ入力デバイスまたはユーザ出力デバイスのうち任意のものを、インターフェースのうちの1つを介してまたはネットワークを介して、プロセッサへ接続することができる。また、単一のプロセッサについて述べているが、当業者であれば、プロセッサは、コントローラまたは他のコンピューティングデバイスまたは別個のコンピュータであってもよいし、あるいは、複数のプロセッサまたはコンピューティングデバイスによって構成してもよいことを理解する。
【0099】
多数の実施形態において、本明細書中に記載のようなRWE、GWE、ESEおよびスキル正規化モジュールのうちのいずれかを、(専用型、共有型または分散型の任意の組み合わせに関係無く)複数の処理装置上において実行することができるし、あるいは、単一の処理装置上において実行することもできる。加えて、本明細書中の要素管理プロセスの特定の態様および特徴について、RWE、GWE、ESEまたはスキル正規化モジュールに起因するものとして述べているが、これらの態様および特徴をハイブリッド形態で実行することもでき、これらの特徴または態様のうちいずれかをRWE、GWE、ESEまたはスキル正規化モジュールのうちのいずれかによってスキル正規化ハイブリッドゲーム内において実行することが、本発明の意図から逸脱することなく可能である。
【0100】
上記記載において、本発明の多数の特定の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、その一実施形態の一例として解釈されるべきである。よって、本発明は、本発明の範囲および意図から逸脱することなく、具体的に記載された様態以外の様態において実行することが可能であることが理解される。よって、本発明の実施形態は、全ての点において例示的なものとしてみなされるべきであり、限定的なものとしてみなされるべきではない。
図1A
図1B
図1C
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6
図7