特許第5834405号(P5834405)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許5834405シリコーンプレポリマー、シリコーンポリマー、眼用レンズおよびコンタクトレンズ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5834405
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】シリコーンプレポリマー、シリコーンポリマー、眼用レンズおよびコンタクトレンズ
(51)【国際特許分類】
   C08F 290/00 20060101AFI20151203BHJP
   C08F 8/00 20060101ALI20151203BHJP
   G02B 1/04 20060101ALI20151203BHJP
   G02C 7/04 20060101ALI20151203BHJP
【FI】
   C08F290/00
   C08F8/00
   G02B1/04
   G02C7/04
【請求項の数】17
【全頁数】43
(21)【出願番号】特願2010-289985(P2010-289985)
(22)【出願日】2010年12月27日
(65)【公開番号】特開2011-153298(P2011-153298A)
(43)【公開日】2011年8月11日
【審査請求日】2013年12月19日
(31)【優先権主張番号】特願2009-296804(P2009-296804)
(32)【優先日】2009年12月28日
(33)【優先権主張国】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003159
【氏名又は名称】東レ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】中村 正孝
【審査官】 大木 みのり
(56)【参考文献】
【文献】 特表平06−503114(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/116132(WO,A1)
【文献】 特表2010−522266(JP,A)
【文献】 特表2008−514799(JP,A)
【文献】 特表2009−542850(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/006285(WO,A1)
【文献】 特表2010−532417(JP,A)
【文献】 特表平08−507798(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08C 19/00 − 19/44
C08F 6/00 −246/00
C08F 301/00
C08F 283/01
C08F 290/00 −290/14
C08F 299/00 −299/08
G02C 1/00 − 13/00
A61L 15/00 − 33/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分子内に重合性基を一つ有し、かつ水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基、およびリン酸基からなる群から選ばれた親水性基を有する少なくとも一種類の親水性マクロモノマー、ならびに分子内に一つの重合性基及び少なくとも一つの水酸基を有する極性シリコーンモノマーを少なくとも一種類含むモノマー混合物を重合して得られる構造を有し、かつ分子内に少なくとも一種類のラジカル重合可能な重合性基を有し、かつ主鎖にシロキサン結合を含まないことを特徴とするシリコーンプレポリマー。
【請求項2】
前記分子内に重合性基を一つ有し、かつ水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基、およびリン酸基からなる群から選ばれた親水性基を有する親水性マクロモノマーとして、重合開始剤に由来する反応性基にさらに重合性基を導入したマクロモノマーであるマクロモノマーA、および連鎖移動剤に由来する反応性基にさらに重合性基を導入したマクロモノマーであるマクロモノマーBを含むことを特徴とする請求項1記載のシリコーンプレポリマー。
【請求項3】
前記重合開始剤に由来する反応性基、および連鎖移動剤に由来する反応性基がそれぞれ独立に水酸基、アミノ基、チオール基、エステル基、カルボキシル基およびカルボン酸無水物基からなる群から選ばれた少なくとも一種類の官能基であることを特徴とする請求項2記載のシリコーンプレポリマー。
【請求項4】
前記親水性マクロモノマーが、分子内に水酸基、アミノ基、カルボキシル基からなる群から選ばれた少なくとも一つの官能基を有する重合開始剤、および分子内に水酸基、アミノ基、カルボキシル基からなる群から選ばれた少なくとも一つの官能基を有する連鎖移動剤を用いて親水性モノマーをラジカル重合した後、得られた重合体混合物にラジカル重合可能な官能基を有する化合物を反応させて得られる親水性マクロモノマー混合物であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のシリコーンプレポリマー。
【請求項5】
前記重合開始剤に下記式(j1)〜(j4)
【化1】
のいずれかで表される重合開始剤を用いて得られる親水性マクロモノマーであることを特徴とする請求項記載のシリコーンプレポリマー。
【請求項6】
前記連鎖移動剤として下記一般式(d1)〜(d4)
【化2】
のいずれかで表される連鎖移動剤を用いて得られる親水性マクロモノマーであることを特徴とする請求項記載のシリコーンプレポリマー。(Lは炭素数1〜10の2価の置換基を表す。R10、R11は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
【請求項7】
ケイ素含有量が10〜30重量%であり、かつ極性シリコーンモノマーの合計が、プレポリマー固形分に対して30〜90重量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のシリコーンプレポリマー。
【請求項8】
前記極性シリコーンモノマーのうち、少なくとも一種類が下記一般式(d)
【化3】
で表されるモノマーであることを特徴とする請求項1記載のシリコーンプレポリマー。
(式(d)中、Rは水素またはメチル基を表す。Lは炭素数1〜20のアルキレン基またはアリーレン基を表す。Dはシリコーン基を表す。)
【請求項9】
前記極性シリコーンモノマーのうち、少なくとも一種類が下記一般式(e)
【化4】
で表されるモノマーであることを特徴とする請求項1記載のシリコーンプレポリマー。
(式(e)中、Rは水素またはメチル基を表す。Lは炭素数1〜20のアルキレン基またはアリーレン基を表す。Gは少なくとも1つの水酸基を有する炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基を表す。Dはシリコーン基を表す。)
【請求項10】
前記一般式(d)または(e)中のDが下記一般式(f)
【化5】
で表されることを特徴とする請求項8または9記載のシリコーンプレポリマー。
(式(f)中、E〜E11はそれぞれが互いに独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基のいずれかを表す。hは0〜200の整数を表し、i、j、kはそれぞれが互いに独立に0〜20の整数を表す。ただしh=i=j=k=0の場合を除く。)
【請求項11】
前記極性シリコーンモノマーのうち、少なくとも一種類が下記一般式(s)
【化6】
で表されるモノマーであることを特徴とする請求項1記載のシリコーンプレポリマー。
(式(s)中、nは3〜10の整数を表す。Rは炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基を表す。Rは水素またはメチル基を表す。)
【請求項12】
前記ラジカル重合可能な重合性基が(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基からなる群から選ばれた重合性基であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のシリコーンプレポリマー。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに記載のシリコーンプレポリマーを重合して得られることを特徴とするシリコーンポリマー。
【請求項14】
下記a)およびb)を含むシリコーンプレポリマー/親水性マクロモノマー混合物を共重合して得られることを特徴とするシリコーンポリマー。
a)分子内に重合性基を一つ有し、かつ水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基、およびリン酸基からなる群から選ばれた親水性基を有する少なくとも一種類の親水性マクロモノマー
b)分子内に一つの重合性基及び少なくとも一つの極性基を有する極性シリコーンモノマーを少なくとも一種類含むモノマー混合物を重合して得られる構造を有し、かつ分子内に少なくとも一種類のラジカル重合可能な重合性基を有し、かつ主鎖にシロキサン結合を含まないことを特徴とするシリコーンプレポリマー
【請求項15】
前記親水性マクロモノマーが、重合開始剤に由来する反応性基にさらに重合性基を導入したマクロモノマーであるマクロモノマーA、および連鎖移動剤に由来する反応性基にさらに重合性基を導入したマクロモノマーであるマクロモノマーBを含む親水性マクロモノマーであることを特徴とする請求項14に記載のシリコーンポリマー。
【請求項16】
請求項13〜15のいずれか記載のシリコーンポリマーからなることを特徴とする眼用レンズ。
【請求項17】
請求項13〜15のいずれか記載のシリコーンポリマーからなることを特徴とするコンタクトレンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、親水性マクロモノマーをプレポリマー主鎖に共重合することにより、重合原液の粘度が低く、かつ親水性ポリマーのしみ出しのないプレポリマーを提供することを目的とする。本発明の主鎖に親水性マクロモノマーを有するプレポリマーは、プレポリマーの精製段階で未重合の親水性マクロモノマーが除去されることから、レンズ化したときの親水性ポリマーのしみ出しが少ないという特長を有する。また、重合原液の粘度も従来の高分子量親水性ポリマーを内部湿潤剤として用いた場合と比較して低粘度であるという特長を有する。本発明の主鎖に親水性マクロモノマーを有するプレポリマーを重合して得られるシリコーンポリマーはコンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜などの眼用レンズの原料として好適である。また、本発明の別の態様はシリコーンプレポリマー、および親水性マクロモノマーを含む混合物を重合して得られるシリコーンポリマーである。本態様のシリコーンポリマーも親水性ポリマーのしみ出しが少なく、重合原液が低粘度であるという特長を有し、コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜などの眼用レンズの原料として好適である。
【背景技術】
【0002】
従来、重合時の収縮が抑制可能であり、また重合後、残存モノマーの抽出工程が不要であるといった利点があることから、コンタクトレンズの重合において、重合性基を有するプレポリマーを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1は主に親水性プレポリマーであるポリHEMAについて記載されており、該プレポリマーは水溶性溶媒に可溶である。
【0003】
一方、連続装用に用いるコンタクトレンズ用素材を得る場合には、十分な酸素透過性を得るためシリコーンモノマーを共重合させる方法が知られており、上記特許文献1中でも共重合成分としてシリコーンモノマーを用いてもよいとされ、種々のモノマーが例示されている。しかしながら、上記特許文献1中にはシリコーンモノマーを共重合させた場合の重合組成や重合方法について明記されていない。
【0004】
また、シリコーンモノマーを用いる場合、シリコーン成分は疎水性であるため、何らかの方法でコンタクトレンズ表面に濡れ性を付与する必要がある。その方法の一つとして、例えばポリ(ビニルピロリドン)のような親水性ポリマーを内部湿潤剤として重合原液に加えて重合する方法が知られている(例えば、特許文献2)。
【0005】
しかしながら、内部湿潤剤をプレポリマーに適用した場合、高分子量の親水性ポリマーを用いると重合原液の粘度が高くなりすぎ、得られるコンタクトレンズに欠けやバリなどの不良を生じやすいという問題があった。また、粘度を下げようとして低分子量の親水性ポリマーを用いた場合、十分な濡れ性が得られないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第WO2003/077792号パンフレット
【特許文献2】国際公開第WO2003/022322号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、親水性マクロモノマーをプレポリマー主鎖に共重合することにより、重合原液の粘度が低く、かつ十分な濡れ性を有する成型体を与えるプレポリマーを提供することを目的とする。本発明のシリコーンプレポリマーを重合して得られるシリコーンポリマーはコンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜などの眼用レンズの原料に好適である。また、本発明の別の態様はシリコーンプレポリマー、および親水性マクロモノマーを含む混合物を重合して得られるシリコーンポリマーである。本態様のシリコーンポリマーも親水性ポリマーのしみ出しが少なく、重合原液が低粘度であるという特長を有し、コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜などの眼用レンズの原料として好適である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は下記の構成を有する。すなわち、
(1) 分子内に重合性基を一つ有し、かつ水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基、およびリン酸基からなる群から選ばれた親水性基を有する少なくとも一種類の親水性マクロモノマー、ならびに分子内に一つの重合性基及び少なくとも一つの極性基を有する極性シリコーンモノマーを少なくとも一種類含むモノマー混合物を重合して得られる構造を有し、かつ分子内に少なくとも一種類のラジカル重合可能な重合性基を有し、かつ主鎖にシロキサン結合を含まないことを特徴とするシリコーンプレポリマー。
(2) 前記分子内に重合性基を一つ有し、かつ水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基、およびリン酸基からなる群から選ばれた親水性基を有する親水性マクロモノマーとして、重合開始剤に由来する反応性基にさらに重合性基を導入したマクロモノマーであるマクロモノマーA、および連鎖移動剤に由来する反応性基にさらに重合性基を導入したマクロモノマーであるマクロモノマーBを含むことを特徴とする上記(1)記載のシリコーンプレポリマー。
(3) 前記重合開始剤に由来する反応性基、および連鎖移動剤に由来する反応性基がそれぞれ独立に水酸基、アミノ基、チオール基、エステル基、カルボキシル基およびカルボン酸無水物基からなる群から選ばれた少なくとも一種類の官能基であることを特徴とする上記(2)記載のシリコーンプレポリマー。
(4) 前記分子内に重合性基を一つ有し、かつ水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基、およびリン酸基からなる群から選ばれた親水性基を有する親水性マクロモノマーとして、下記一般式(i1)〜(i5)

【0009】
【化1】
【0010】
からなる群から選ばれた構造を有する少なくとも1種類のマクロモノマーA、および下記一般式(c1)、(c2)
【0011】
【化2】
【0012】
で表される構造を有する少なくとも1種類のマクロモノマーBを含むことを特徴とする上記(1)記載のシリコーンプレポリマー。
(R〜Rは下記一般式(m)
【0013】
【化3】
【0014】
で表されるモノマーが、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルアクリル、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、(メタ)アクリル酸、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−4−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−4−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−4,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−ビニルイミダゾール、酢酸ビニル(重合後、加水分解によりポリビニルアルコールとなる)、アクリロイルモルホリン、N,N−ジエチルアクリルアミド及びN−イソプロピルアクリルアミドからなる群から選ばれた親水性モノマーとなる基を表す。R、Rは炭素数1〜20のアルキル基、またはAを表す。R〜Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、またはAを表す。ただし、(i1)〜(i5)はいずれも少なくとも一つのAを含む。R〜Rは互いに環を形成していてもよい。R10、R11は炭素数1〜20のアルキル基を表し、互いに環を形成していてもよい。A、Aはそれぞれ独立に、ラジカル重合可能な官能基を有する炭素数1〜20の置換基である。)
(5) A、Aがそれぞれアクリル基、メタクリル基、スチリル基、ビニル基からなる群から選ばれたラジカル重合可能な官能基を有する置換基であることを特徴とする上記(4)記載のシリコーンプレポリマー。
(6) A、Aがそれぞれ下記式(a1)〜(a5)

【0015】
【化4】
【0016】
で表される構造から選ばれた重合性置換基であることを特徴とする上記(4)記載のシリコーンプレポリマー。(RはHまたはメチル基を表す。XはO、またはNHを表す。L、Lは炭素数1〜10の2価の置換基を表す。)
(7) 前記一般式(m)で表される親水性モノマーの重合性基が、アクリル基、メタクリル基、スチリル基、ビニル基からなる群から選ばれた重合性基であることを特徴とする上記(4)〜(6)のいずれかに記載のシリコーンプレポリマー。
(8) 前記親水性マクロモノマーが、分子内に水酸基、アミノ基、カルボキシル基からなる群から選ばれた少なくとも一つの官能基を有する重合開始剤、および分子内に水酸基、アミノ基、カルボキシル基からなる群から選ばれた少なくとも一つの官能基を有する連鎖移動剤を用いて親水性モノマーをラジカル重合した後、得られた重合体混合物にラジカル重合可能な官能基を有する化合物を反応させて得られる親水性マクロモノマー混合物であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のシリコーンプレポリマー。
(9) 前記重合開始剤に下記式(j1)〜(j4)
【0017】
【化5】
【0018】
のいずれかで表される重合開始剤を用いて得られる親水性マクロモノマーであることを特徴とする上記(8)記載のシリコーンプレポリマー。
(10) 前記連鎖移動剤として下記一般式(d1)〜(d4)
【0019】
【化6】
【0020】
のいずれかで表される連鎖移動剤を用いて得られる親水性マクロモノマーであることを特徴とする上記(8)記載のシリコーンプレポリマー。(Lは炭素数1〜10の2価の置換基を表す。R10、R11は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
(11) ケイ素含有量が10〜30重量%でありかつ極性シリコーンモノマーの合計が、プレポリマー固形分に対して30〜90重量%であることを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載のシリコーンプレポリマー。
(12) 前記極性シリコーンモノマーが有する極性基が水酸基、アミド基、カルボキシル基、アミノ基、カーボネート基、カーバメート基、スルホンアミド基、スルホン酸基、リン酸基、メトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシエトキシエチル基からなる群から選ばれた基であることを特徴とする上記()記載のシリコーンプレポリマー。
(13) 前記極性シリコーンモノマーが有する極性基が水酸基であることを特徴とする上記()記載のシリコーンプレポリマー。
(14) 前記極性シリコーンモノマーのうち、少なくとも一種類が下記一般式(d)
【0021】
【化7】
【0022】
で表されるモノマーであることを特徴とする上記()記載のシリコーンプレポリマー。
(式(d)中、Rは水素またはメチル基を表す。Lは炭素数1〜20のアルキレン基またはアリーレン基を表す。Dはシリコーン基を表す。)
(15) 前記極性シリコーンモノマーのうち、少なくとも一種類が下記一般式(e)
【0023】
【化8】
【0024】
で表されるモノマーであることを特徴とする上記()記載のシリコーンプレポリマー。
(式(e)中、Rは水素またはメチル基を表す。Lは炭素数1〜20のアルキレン基またはアリーレン基を表す。Gは少なくとも1つの水酸基を有する炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基を表す。Dはシリコーン基を表す。)
(16) 前記一般式(d)および/または(e)中のDが下記一般式(f)

【0025】
【化9】
【0026】
で表されることを特徴とする上記(14)または(15)記載のシリコーンプレポリマー。
(式(f)中、E〜E11はそれぞれが互いに独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基のいずれかを表す。hは0〜200の整数を表し、i、j、kはそれぞれが互いに独立に0〜20の整数を表す。ただしh=i=j=k=0の場合を除く。)
(17) 前記極性シリコーンモノマーのうち、少なくとも一種類が下記一般式(s)
【0027】
【化10】
【0028】
で表されるモノマーであることを特徴とする上記(11)記載のシリコーンプレポリマー。
(式(s)中、nは3〜10の整数を表す。Rsは炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基を表す。)
18) 前記ラジカル重合可能な重合性基が(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基からなる群から選ばれた重合性基であることを特徴とする上記(1)〜(17)のいずれかに記載のシリコーンプレポリマー。
19) 上記(1)〜(18)のいずれかに記載のシリコーンプレポリマーを重合して得られることを特徴とするシリコーンポリマー。
20) 下記a)およびb)を含むシリコーンプレポリマー/親水性マクロモノマー混合物を共重合して得られることを特徴とするシリコーンポリマー。
a)分子内に重合性基を一つ有し、かつ水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基、およびリン酸基からなる群から選ばれた親水性基を有する少なくとも一種類の親水性マクロモノマー
b)分子内に重合性基を一つ有する少なくとも一種類のシリコーンモノマーを含むモノマー混合物を重合して得られる構造を有し、かつ分子内に少なくとも一種類のラジカル重合可能な重合性基を有し、かつ主鎖にシロキサン結合を含まないことを特徴とするシリコーンプレポリマー
21) 上記(19)または(20)記載のシリコーンポリマーからなることを特徴とする眼用レンズ。
22) 上記(19)または(20)記載のシリコーンポリマーからなることを特徴とするコンタクトレンズ。
である。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、重合原液の粘度が低く、かつ十分な濡れ性を有する成型体を与えるシリコーンプレポリマーを得ることができる。本発明のシリコーンプレポリマーを重合して得られるシリコーンポリマーはコンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜などの眼用レンズの原料に特に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、R(1/Q)対 厚さ(lm)のプロット図を表す。
図2図2は、酸素透過性測定用の装置を示す。
図3図3は、酸素透過性の測定に用いられる電極ユニットの構造を示す。
図4図4は、酸素透過性測定用装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の一態様に係るシリコーンプレポリマーは分子内に重合性基を一つ有し、かつ水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基、およびリン酸基からなる群から選ばれた親水性基を有する少なくとも一種類の親水性マクロモノマー、ならびに分子内に重合性基を一つ有する少なくとも一種類のシリコーンモノマーを含むモノマー混合物を重合して得られる構造を有する。すなわち、シリコーンプレポリマー中に親水性マクロモノマー由来のユニットが含まれる構造であり、これとは別に、後述する如く、前記親水性マクロモノマーがシリコーンプレポリマーに含まれていないが、共重合されてシリコーンポリマーを形成するものであってもよい。なお、本明細書において、「プレポリマー」という用語は、通常、モノマー及び最終ポリマーとの間の中間体である、比較的低分子量のポリマーであり、かつ分子内に複数の重合性基を有するポリマーを指す。プレポリマーを単独重合、もしくは一部他モノマーを加えて共重合させることにより最終ポリマーを得ることができる。
【0032】
前記分子内に重合性基を一つ有し、かつ水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基、およびリン酸基からなる群から選ばれた親水性基を有する親水性マクロモノマーは、重合開始剤に由来する反応性基にさらに重合性基を導入したマクロモノマーであるマクロモノマーA、および連鎖移動剤に由来する反応性基にさらに重合性基を導入したマクロモノマーであるマクロモノマーBをいずれも含むことが好ましい。
【0033】
前記重合開始剤に由来する反応性基、および連鎖移動剤に由来する反応性基の好適な例として水酸基、アミノ基、チオール基、エステル基、カルボキシル基およびカルボン酸無水物基が挙げられる。それらのうち、反応性が高く、重合性基導入率を高めることができる点で好ましいのは水酸基、アミノ基である。
【0034】
前記マクロモノマーAの好適な例としては、下記一般式(i1)〜(i5)
【0035】
【化11】
【0036】
からなる群から選ばれた構造を有する少なくとも1種類の親水性マクロモノマーが挙げられる。
【0037】
前記マクロモノマーBの好適な例としては、下記一般式(c1)〜(c2)
【0038】
【化12】
【0039】
で表される構造を有する少なくとも1種類の親水性マクロモノマーが挙げられる。
一般式(i1)〜(i5)、(c1)〜(c2)中、R〜Rは下記一般式(m)
【0040】
【化13】
【0041】
で表されるモノマーが、親水性モノマーとなる基を表す。一般式(m)で表されるモノマーの重合性基として好ましいのはアクリル基、メタクリル基、スチリル基、ビニル基からなる群から選ばれたラジカル重合可能な官能基を有する置換基である。これらのうち、得られるシリコーンポリマーの物性の点でアクリル基、ビニル基がより好ましく、アクリル基が最も好ましい。
【0042】
一般式(m)で表されるモノマーとして好ましいのは、(メタ)アクリル酸類、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、スチレン類、N−ビニルカルボン酸アミド類、環状N−ビニルピリジン類、N−ビニルイミダゾール類である。
【0043】
前記式(m)で表されるモノマーは親水性モノマーであり、好適な例として、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルアクリル、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、(メタ)アクリル酸、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−4−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−4−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−4,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−ビニルイミダゾール、酢酸ビニル(重合後、加水分解によりポリビニルアルコールとなる)、アクリロイルモルホリン、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミドなどが挙げられる。これらのうち、得られるマクロモノマー混合物の親水性と溶解性のバランスの点から好ましいのはN−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、酢酸ビニル(重合後、加水分解によりポリビニルアルコールとなる)である。
【0044】
一般式(i1)〜(i5)、(c1)〜(c2)中、R、Rは炭素数1〜20のアルキル基、またはAを表す。R、Rが炭素数1〜20のアルキル基の場合の好適な例として、メチル基、エチル基、プロピル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、s−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、イコシル基などが挙げられる。前記アルキル基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。
【0045】
はラジカル重合可能な官能基を有する置換基を有する炭素数1〜20の置換基である。ラジカル重合可能な官能基の好適な例として、(メタ)アクリル基、スチリル基、ビニル基などが挙げられ、それらのうち、得られるマクロモノマー混合物の重合性の点で最も好ましいのは(メタ)アクリル基である。さらにその具体的な構造として下記一般式(a1)〜(a5)
【0046】
【化14】
【0047】
で表される置換基が挙げられる。
【0048】
一般式(a1)〜(a5)中、RはHまたはメチル基を表す。
【0049】
一般式(a1)〜(a5)中、XはO、またはNHを表す。
【0050】
一般式(a1)〜(a5)中、L、Lは炭素数1〜10の2価の置換基を表す。より好ましくは炭素数1〜20のアルキレン基、アリーレン基である。その好適な例として、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、オクチレン基、デシレン基、フェニレン基などが挙げられる。前記アルキレン基、アリーレン基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。
【0051】
一般式(i1)〜(i5)、(c1)〜(c2)中、R〜Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、またはAを表す。ただし、(i1)〜(i5)はいずれも少なくとも一つのAを含む。R〜RがHまたは炭素数1〜20のアルキル基である場合の好適な例として、メチル基、エチル基、プロピル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、s−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、イコシル基などが挙げられる。前記アルキル基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。
【0052】
〜Rは互いに環を形成していてもよい。その好適な例として、−R−R−がエチレン基、プロピレン基、ブチレン基の場合が挙げられる。それらのうち、形成される環の安定性の点で最も好ましいのは−R−R−がエチレン基の場合である。
【0053】
10、R11は炭素数1〜20のアルキル基を表し、互いに環を形成していてもよい。好適な例として、メチル基、エチル基、プロピル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、s−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、イコシル基などが挙げられる。前記アルキル基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。互いに環を形成する場合の好適な例として、−R10−R11−がエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基などが挙げられる。これらのうち、形成される環の安定性の点で好ましいのはブチレン基、ペンチレン基である。
【0054】
はラジカル重合可能な官能基を有する炭素数1〜20の置換基である。A中のラジカル重合可能な官能基の好適な例として(メタ)アクリル基、スチリル基、ビニル基が挙げられ、それらのうち、得られるマクロモノマー混合物の重合性の点で最も好ましいのは(メタ)アクリル基である。より具体的な例として下記一般式(a1)〜(a5)
【0055】
【化15】
【0056】
で表される構造が挙げられる。
一般式(a1)〜(a5)中、RはHまたはメチル基を表す。
【0057】
一般式(a1)〜(a5)中、XはO、またはNHを表す。
【0058】
一般式(a1)〜(a5)中、L、Lは炭素数1〜10の2価の置換基を表す。より好ましくは炭素数1〜20のアルキレン基、アリーレン基である。その好適な例として、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、オクチレン基、デシレン基、フェニレン基などが挙げられる。前記アルキレン基、アリーレン基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。
【0059】
前記マクロモノマーAのより具体的な構造の例として、下記一般式(e1)〜(e6)
【0060】
【化16】
【0061】
で表される構造が挙げられる。これらのうち、重合性官能基の導入に、完全に除去することが困難な縮合剤を用いる必要がない点、および反応性の高いアミノ基、水酸基とイソシアナート、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物の組み合わせで合成可能であることから重合性官能基を高い導入率で導入可能である点で好ましいのは式(e1)〜(e5)で表される構造であり、さらに反応性が高い点でより好ましいのはアミノ基を有する開始剤から得られる式(e1)〜(e3)の構造であり、反応時に塩を生じないことから最も好ましいのは、式(e1)で表される構造、およびそれが加水分解されて生成する式(e2)で表される構造である。式(e1)で表される構造は加水分解される場合があり、例えば本発明のマクロモノマー混合物を眼用レンズに用いた場合には、煮沸滅菌時の加熱により式(e2)で表される構造へ変化することがありうる。式(e2)の構造は加水分解に対してより安定であり好ましい。
【0062】
前記マクロモノマーBのより具体的な構造の例として、下記一般式(f1)〜(f5)
【0063】
【化17】
【0064】
で表される構造が挙げられる。これらのうち、重合性官能基の導入に、完全に除去することが困難な縮合剤を用いる必要がない点、および反応性の高いアミノ基、水酸基とイソシアナート、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物の組み合わせで合成可能であることから重合性官能基を高い導入率で導入可能な点でより好ましいのは、(f1)〜(f4)の構造であり、反応時に塩を生じないことから最も好ましいのは、式(f1)、(f2)で表される構造である。
【0065】
本発明のシリコーンプレポリマーに用いられるマクロモノマー混合物は、重合開始剤に由来する反応性基を有するポリマーx、および連鎖移動剤に由来する反応性基を有するポリマーyを含むマクロモノマー中間体混合物に重合性基を導入することにより得ることができる。
【0066】
前記重合開始剤に由来する反応性基、および連鎖移動剤に由来する反応性基の好適な例として水酸基、アミノ基、チオール基、エステル基、カルボキシル基およびカルボン酸無水物基が挙げられる。それらのうち、反応性が高く、重合性基導入率を高めることができる点で好ましいのは水酸基、アミノ基である。
【0067】
前記ポリマーxの好適な例としては、下記一般式(x1)〜(x5)
【0068】
【化18】
【0069】
からなる群から選ばれた構造を有するポリマーが挙げられる。
【0070】
前記ポリマーyの好適な例としては、下記一般式(y1)〜(y3)
【0071】
【化19】
【0072】
からなる群から選ばれた構造を有するポリマーが挙げられる。
上記一般式(x1)〜(x5)、(y1)〜(y3)中、R〜Rは下記一般式(m)
【0073】
【化20】
【0074】
で表されるモノマーについては一般式(i1)〜(i5)、(c1)〜(c3)の場合と同様である。
【0075】
一般式(x1)〜(x5)中、R12、R13は炭素数1〜20のアルキル基、またはBを表す。R12、R13が炭素数1〜20のアルキル基の場合の好適な例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、s−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、イコシル基などが挙げられる。前記アルキル基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。これらの中で、より好ましいのはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基であり、最も好ましいのはメチル基である。
【0076】
一般式(x1)〜(x5)中、Bは反応性基を有する炭素数1〜20の置換基である。反応性基の好適な例として、水酸基、アミノ基、カルボキシル基が挙げられる。それらのうち、反応性の点でより好ましいのは水酸基、アミノ基であり、最も好ましいのはアミノ基である。
【0077】
一般式(x2)〜(x5)中、R14〜R16はHまたは炭素数1〜20のアルキル基、またはBを表す。ただし、(x1)〜(x5)はいずれも少なくとも一つのBを有するモノマーである。R14〜R16がHまたは炭素数1〜20のアルキル基である場合の好適な例として、H、メチル基、エチル基、プロピル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、s−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、イコシル基などが挙げられる。前記アルキル基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。これらの中でより好ましいのはメチル基、エチル基、プロピル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基であり、最も好ましいのはH、メチル基、n−ブチル基である。
【0078】
一般式(x2)〜(x5)において、R12〜R16は互いに環を形成していてもよい。その好適な例として、−R15−R16−がエチレン基、プロピレン基、ブチレン基の場合が挙げられる。それらのうち、形成される環の安定性の点で最も好ましいのは−R15−R16−がエチレン基の場合である。
【0079】
一般式(y2)中、R10、R11は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、互いに環を形成していてもよい。好適な例として、メチル基、エチル基、プロピル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、s−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、イコシル基などが挙げられる。前記アルキル基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。これらのうち、立体障害が小さく、連鎖移動が起こりやすい点で好ましいのはメチル基、エチル基、プロピル基である。互いに環を形成する場合の好適な例として、−R10−R11−がエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基などが挙げられる。これらのうち、形成される環の安定性の点で好ましいのはブチレン基、ペンチレン基である。
【0080】
一般式(y1)〜(y3)中、Bは反応性基を有する炭素数1〜20の置換基である。反応性官能基の好適な例として、水酸基、アミノ基、カルボキシル基が挙げられる。それらのうち、反応性の点でより好ましいのは水酸基、アミノ基であり、最も好ましいのは水酸基である。
【0081】
本発明のシリコーンプレポリマーに用いられるマクロモノマー中間体混合物、マクロモノマー混合物をラジカル重合により得る際に用いられる重合開始剤は、分子内に水酸基、アミノ基、カルボキシル基からなる群から選ばれた少なくとも一つの官能基を有する。その好適な例として、下記式(j1)〜(j4)
【0082】
【化21】
【0083】
で表される重合開始剤が挙げられる。上記のうち、得られるマクロモノマー中間体混合物の開始剤末端の反応性が高いという点でより好ましいのは分子内に水酸基、アミノ基を有する(j1)〜(j3)で表される重合開始剤であり、最も好ましいのは分子内にアミノ基を有する(j1)で表される重合開始剤である。また、その使用量は、得ようとするマクロモノマー混合物の目標分子量により適宜調整されるべきものであるが、少なすぎると重合が開始せず、多すぎると分子量が低くなりすぎたり、再結合停止が起こりやすくなって両末端に官能基の入ったマクロモノマーが生成しやすくなることから、モノマーに対して0.001〜5モル%が好ましく、0.005〜3モル%がより好ましく、0.01〜1モル%が最も好ましい。
【0084】
本発明のシリコーンプレポリマーに用いられるマクロモノマー中間体混合物、マクロモノマー混合物をラジカル重合により得る際に用いられる連鎖移動剤は分子内に水酸基、アミノ基、カルボキシル基からなる群から選ばれた少なくとも一つの官能基を有することが好ましい。その好適な例として下記一般式(d1)〜(d5)
【0085】
【化22】
【0086】
で表される連鎖移動剤が挙げられる。
【0087】
式(d1)〜(d5)中、Lは炭素数1〜10の2価の置換基を表す。より好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基、アリーレン基である。その例として、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、オクチレン基、デシレン基、フェニレン基などが挙げられる。前記アルキレン基、アリーレン基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。それらのうち、立体障害が小さく、連鎖移動が起こりやすいという点で最も好ましいのはエチレン基、プロピレン基である。
【0088】
一般式(d1)〜(d5)中、R10、R11は炭素数1〜20のアルキル基を表す。その例として、メチル基、エチル基、プロピル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、s−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、イコシル基などが挙げられる。前記アルキル基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。これらのうち、立体障害が小さく、連鎖移動が起こりやすい点で好ましいのはメチル基、エチル基、プロピル基である。R10、R11が互いに環を形成する場合の−R10−R11−の好適な例として、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ドデシレン基、イコシレン基が挙げられる。それらのうち、形成される環の安定性の点で好ましいのはブチレン基、ペンチレン基である。
【0089】
本発明のシリコーンプレポリマーに用いられるマクロモノマー中間体混合物、マクロモノマー混合物を得る際に用いられる連鎖移動剤の好適な例として、2−メルカプトエタノール、2−アミノエタンチオール、2−アミノエタンチオール塩酸塩、2−チオプロピオン酸などが挙げられる。それらのうち、得られる連鎖移動剤末端の反応性の高さの点から2−メルカプトエタノール、2−アミノエタンチオール、2−アミノエタンチオール塩酸塩が最も好ましい。また、その使用量は、得ようとするマクロモノマー混合物の目標分子量によって適宜調整されるべきものであるが、多すぎると未反応の連鎖移動剤が系中に残存しやすくなることから、モノマーに対して0.01〜50モル%が好ましく、0.05〜40モル%がより好ましく、0.1〜25モル%が最も好ましい。
【0090】
本発明のシリコーンプレポリマーに用いられるマクロモノマー中間体混合物、マクロモノマー混合物を重合により得る際は、重合溶媒を使用することができる。溶媒としては有機系、無機系の各種溶媒が適用可能である。例を挙げれば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール、3,7−ジメチル−3−オクタノール、テトラヒドロリナロールなどの各種アルコール系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの各種芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エーテル、ケロシン、リグロイン、パラフィンなどの各種脂肪族炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの各種ケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、フタル酸ジオクチル、二酢酸エチレングリコールなどの各種エステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールランダム共重合体などの各種グリコールエーテル系溶剤であり、これらは単独あるいは混合して使用することができる。これらの中で水、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール、3,7−ジメチル−3−オクタノールはラジカル重合を阻害しにくい点でより好ましい。
【0091】
本発明のシリコーンプレポリマーに用いられるマクロモノマー中間体混合物、マクロモノマー混合物を得る際、重合溶媒を使用する場合のモノマー濃度は、低すぎると十分な分子量が得られず、高すぎると重合熱で暴走する危険性があることから、10重量%〜80重量%が好ましく、15重量%〜65重量%がより好ましく、20重量%〜50重量%が最も好ましい。
【0092】
本発明のシリコーンプレポリマーに用いられるマクロモノマー中間体混合物、マクロモノマー混合物の分子量は、小さすぎるとマクロモノマー混合物の物性が十分に発現せず、高すぎると重合原液の粘度が高くなる、溶解性が低くなるといった問題が生じることから、1000〜200万が好ましく、1万〜100万がより好ましく、20万〜80万が最も好ましい。
【0093】
本発明のシリコーンプレポリマーは分子内に少なくとも一種類のラジカル重合可能な重合性基を有し、かつ主鎖にシロキサン結合を含まない。
【0094】
本発明のシリコーンプレポリマーのケイ素原子含有量は、低すぎるとシリコーンプレポリマーを重合して得られるシリコーンポリマーが十分な酸素透過性を得られず、高すぎると親水性マクロモノマーとの相溶性が得られなくなることから、プレポリマー固形分に対して10〜30重量%が好ましい。
【0095】
本発明のシリコーンプレポリマーは少なくとも一種類のシリコーンモノマーを重合して得られる構造を有する。さらに、シリコーンプレポリマーが水系溶媒に溶解しやすくなることから、少なくとも1種類のシリコーンモノマーが、分子内に極性基を有する極性シリコーンモノマーであることが好ましい。その含有率は、少なすぎても多すぎても水系溶媒に対する溶解性が得られないことから、シリコーンプレポリマー固形分に対して30〜90重量%であることが好ましく、40〜80重量%がより好ましく、50〜70重量%が最も好ましい。
【0096】
極性シリコーンモノマー中の極性基の好適な例として、水酸基、アミド基、カルボキシル基、アミノ基、カーボネート基、カーバメート基、スルホンアミド基、スルホン酸基、リン酸基、メトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシエトキシエチル基が挙げられる。それらのうち、最も好ましいのは水酸基である。
極性シリコーンモノマーの好適な例をより具体的に示すと、下記一般式(d)
【0097】
【化23】
【0098】
で表されるシリコーンモノマー、下記一般式(e)
【0099】
【化24】
【0100】
で表されるシリコーンモノマー、下記一般式(s)
【0101】
【化25】
【0102】
で表されるシリコーンモノマーが挙げられる。
【0103】
一般式(d)、(e)、(s)中、Rは水素またはメチル基を表す。
【0104】
一般式(d)、(e)中、Lは炭素数1〜20のアルキレン基またはアリーレン基を表す。その例としてメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、オクチレン基、デシレン基、フェニレン基などが挙げられる。前記アルキレン基、アリーレン基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。これらのうち、シリコーンモノマーの疎水性と得られるシリコーンポリマーの弾性率のバランスの点でより好ましいのはエチレン基、プロピレン基、ブチレン基であり、最も好ましいのはプロピレン基である。
【0105】
一般式(d)、(e)中、Dはシリコーン基を表す。その好適な例として、下記一般式(f)
【0106】
【化26】
【0107】
で表されるシリコーン基が挙げられる。
【0108】
一般式(f)中、E〜E11はそれぞれが互いに独立に水素、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基のいずれかを表す。
【0109】
一般式(f)中、hは0〜200の整数を表し、i、j、kはそれぞれが互いに独立に0〜20の整数を表す(ただし、h=i=j=k=0の場合を除く)。h+i+j+kの合計は、小さすぎると十分な酸素透過性が得られず、大きすぎると親水性モノマーとの相溶性が低下することから、2〜100が好ましく、2〜10がより好ましく、3〜8が最も好ましい。また、得られるシリコーンプレポリマーを重合して得られるシリコーンポリマーの形状回復性の点で好ましいのは、i=j=k=0である。
【0110】
一般式(e)中、Gは少なくとも1つの水酸基を有する炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基を表す。その例として、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基などが挙げられる。
【0111】
一般式(s)中、nは3〜10の整数を表すが、小さすぎると十分な酸素透過性が得られず、大きすぎると親水性モノマーとの相溶性が低下することから、3〜8がより好ましい。
【0112】
一般式(s)中、Rsは炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基を表す。その例として、メチル基、エチル基、プロピル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、s−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、イコシル基、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。前記アルキル基は分岐状であっても直鎖状であってもよい。Rsの炭素数が多すぎると相対的にシリコーン含有量が下がり酸素透過性が低下することから、炭素数1〜10のアルキル基またはアリール基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が最も好ましい。
【0113】
本発明のシリコーンポリマーの別の好ましい態様として、下記a)およびb)を含むシリコーンプレポリマー/親水性マクロモノマー混合物を共重合して得られることを特徴とするシリコーンポリマーが挙げられる。
a)分子内に重合性基を一つ有し、かつ水酸基、アミド基、カルボキシル基、スルホン酸基、およびリン酸基からなる群から選ばれた親水性基を有する少なくとも一種類の親水性マクロモノマー
b)分子内に重合性基を一つ有する少なくとも一種類のシリコーンモノマーを含むモノマー混合物を重合して得られる構造を有し、かつ分子内に少なくとも一種類のラジカル重合可能な重合性基を有し、かつ主鎖にシロキサン結合を含まないことを特徴とするシリコーンプレポリマー
本態様のシリコーンポリマーに用いられる親水性マクロモノマーの好ましい態様については、前記態様のシリコーンプレポリマーに用いられる親水性マクロモノマーの場合と同様である。
【0114】
また、本態様のシリコーンポリマーに用いられるシリコーンプレポリマーの好ましい態様は、「親水性マクロモノマーと共重合して用いられることから主鎖に必ずしも親水性マクロモノマー由来のユニットを含む必要はない」という点以外は前記態様のシリコーンプレポリマーの場合と同様である。
【0115】
本発明のシリコーンポリマーを重合により得る際は、重合溶媒を使用することができる。溶媒としては有機系、無機系の各種溶媒が適用可能である。例を挙げれば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール、3,7−ジメチル−3−オクタノール、テトラヒドロリナロールなどの各種アルコール系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの各種芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エーテル、ケロシン、リグロイン、パラフィンなどの各種脂肪族炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの各種ケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、フタル酸ジオクチル、二酢酸エチレングリコールなどの各種エステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールランダム共重合体などの各種グリコールエーテル系溶剤であり、これらは単独あるいは混合して使用することができる。これらの中でアルコール系溶剤およびグリコールエーテル系溶剤は得られたシリコーンポリマー中から溶剤を水による洗浄で容易に除去できる点で好ましい。
【0116】
本発明のシリコーンポリマーは、単独で所望の形状に成型して使用することもできるし、他の材料と混合してから成型することもできる。また成型品の表面にコーティングして適用することも好適である。
【0117】
本発明のシリコーンポリマーを成型して眼用レンズとして用いる場合、その重合方法、成形方法としては通常次の方法を使用することができる。たとえば一旦、丸棒や板状に成形し、これを切削加工等によって所望の形状に加工する方法、モールド重合法、およびスピンキャスト法などである。
【0118】
一例として本発明のシリコーンポリマーからなる眼用レンズをモールド重合法により得る場合について、次に説明する。
【0119】
本発明のシリコーンプレポリマーを含む組成物を、レンズ形状を有する2枚のモールドの空隙に充填する。そして光重合あるいは熱重合を行ってレンズ形状に賦型する。モールドは樹脂、ガラス、セラミックス、金属等で製作されているが、光重合の場合は光学的に透明な素材が用いられ、通常は樹脂またはガラスが使用される。眼用レンズを製造する場合には、多くの場合、2枚の対向するモールドにより空隙が形成されており、その空隙にシリコーンプレポリマー組成物が充填される。続いて、空隙にシリコーンプレポリマー組成物を充填したモールドは、紫外線のような活性光線を照射されるか、オーブンや液槽に入れて加熱されて、シリコーンプレポリマーを重合する。光重合の後に加熱重合したり、逆に加熱重合後に光重合するなど、両者を併用する方法もあり得る。光重合の場合は、例えば水銀ランプや捕虫灯を光源とする紫外線を多く含む光を短時間(通常は1時間以下)照射するのが一般的である。熱重合を行う場合には、室温付近から徐々に昇温し、数時間ないし数十時間かけて60℃〜200℃の温度まで高めていく条件が、シリコーンポリマーの光学的な均一性、品位を保持し、かつ再現性を高めるために好まれる。
【0120】
本発明のシリコーンポリマーの酸素透過性は、酸素透過係数70×10−11(cm/sec)mLO/(mL・hPa)以上が好ましい。なお、本発明のポリマーの酸素透過係数は、電極法により測定された値を用いる。
【0121】
本発明のシリコーンポリマーの濡れ性は、水中に浸漬したシリコーンポリマーを引き上げた時点からシリコーンポリマー表面の水の液膜が切れ始める時点までの、液膜の保持時間によって判定される。保持時間は1秒以上が好ましく、3秒以上がより好ましく、5秒以上が最も好ましい。
【0122】
本発明のシリコーンポリマーの含水率は低すぎるとシリコーンポリマーが固くなりすぎ、高すぎると眼用レンズとして用いた場合に乾燥感を生じやすいことから20〜70%が好ましく、25〜60%がより好ましく、30〜55%が最も好ましい。
【0123】
本発明のシリコーンポリマーは、コンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜などの眼用レンズに特に好適である。
【実施例】
【0124】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
測定方法
(1)含水率
シリコーンハイドロゲルの含水状態の重量(W1)、および乾燥状態の重量(W2)を測定し、次式により含水率を算出した。
【0125】
含水率(%)=(W1−W2)/W1×100
ただし、本発明においてシリコーンハイドロゲルの含水状態とは、シリコーンハイドロゲルを25℃の純水に6時間以上浸漬した状態を意味する。また、シリコーンハイドロゲルの乾燥状態とは真空乾燥機で40℃、16時間以上乾燥させた状態を意味する。
【0126】
(2)酸素透過係数
理化精機工業社製の製科研式フィルム酸素透過率計を用いて、サンプルの酸素透過係数を測定した。フィルム状のサンプルの酸素透過係数は、35℃にて水中で測定した。厚さの異なる4種類のフィルムサンプルを調製した(0.1mm、0.2mm、0.3mm及び0.4mm;直径16mm)。これらの厚さの異なる4種類のサンプルを測定して、各例におけるPmを決定した(図1参照)このサンプルの一つを、電極に接続した。0.5NのKCl(水溶液)を、電解液として電極に注入した(図2ないし4参照)。電極を、蒸留水中に設置した(pH=7、体積=800ml)。最初に、零点補正を行うため、窒素バブリング下での電流(流速=100mL/分;平衡に達した後に電流iを測定する)を測定した。次いで、酸素バブリング下での電流を測定した。以下の式により、Rを計算した:
【0127】
【数1】
【0128】
(ここで、Ps=760mmHg(大気圧)、N=4(電極での反応に関与する電子数)、F=96500クーロン/mol(ファラデー係数)、A=電極の面積(cm)、i=測定電流(uA))。Rは、定常(非比例)部分を伴うので、Pmの決定には、複数回の測定とプロッティングが必要である(図1参照)。R対サンプルの厚さをプロットした。傾きの逆数が、酸素透過係数(Pm)である。
【0129】
合成例1
500mL三口フラスコにN−ビニルピロリドン(NVP、77.80g、0.70mol)、下記式(j1)
【0130】
【化27】
【0131】
で表される重合開始剤であるVA−061(和光純薬、1.04g、4.15mmol)、2−メルカプトエタノール(2−ME、4.67g、59.8mmol)、t−アミルアルコール(TAA、205.89g)を加え、三方コック、温度計、メカニカルスターラを装着した。三口フラスコ内部を真空ポンプで脱気して、アルゴン置換を3回繰り返した後、75℃に昇温して、7時間撹拌した。
重合終了後、室温まで冷却し、重合反応液をn−ヘキサン900mL中に注ぎ入れて静置後、上澄み液をデカンテーションで除いた。n−ヘキサン/エタノール=450mL/20mLで2回洗浄した。固形分を真空乾燥機で40℃、16時間乾燥させた。液体窒素を入れ、スパチュラで破砕してチャック付き袋に移し替えた。真空乾燥機で40℃、3時間乾燥させ、マクロモノマー中間体混合物を得た。
【0132】
上記で得たポリマー 50g、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT) 15.0 mg(ポリマーに対して300ppm)、1,4−ジオキサン 330gを500mLの四つ口丸底フラスコに加えた。四つ口丸底フラスコにメカニカルスターラ、玉栓、窒素ラインにつながった連結管、クライゼン管を取り付け、その先にリービッヒ冷却管、曲管、ナスフラスコを接続した。窒素気流下で撹拌しながら126℃(バス温)に昇温し、1,4−ジオキサンの残存量が約110〜120gになるまで、126℃を保持して反応系中から水分を除去した。90℃まで冷却した。ジラウリン酸ジブチルスズ(IV)30μL、2−イソシアナートエチルメタクリレート(MOI)2.635gを窒素気流下添加し、90℃で3時間反応させた。
【0133】
反応終了後、70℃まで冷却し、エタノールを20g加えて、60分間撹拌した。室温まで冷却後、重合反応液をn−ヘキサン/メタノール600/10mL中に注ぎ入れた。上澄み液をデカンテーションで除いた。n−ヘキサン/メタノール=400mL/20mLで2回洗った。固形分を真空乾燥機で40℃、16時間乾燥させた。液体窒素を入れ、スパチュラで破砕してチャック付き袋に移し替えた。真空乾燥機で40℃、3時間乾燥させ、PVPマクロモノマー混合物を得た。
【0134】
合成例2、3
重合開始剤量、連鎖移動剤量、溶媒量、MOI量をそれぞれ下の表1のように変える他は合成例1と同様にしてPVPマクロモノマー混合物を得た。
【0135】
合成例1〜3において得られたPVPマクロモノマー混合物の分子量をGPCで測定したところ、表1の通りであった。
【0136】
【表1】
【0137】
合成例4〜6
モノマーをNVPからN,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)に変更し、重合開始剤量、連鎖移動剤量、溶媒量、MOI量をそれぞれ下の表2のように変える他は合成例1と同様にしてPDMAマクロモノマー混合物を得た。
【0138】
【表2】
【0139】
実施例1
【0140】
【表3】
【0141】
DMA:N,N−ジメチルアクリルアミド
OH−mPDMS:シリコーンモノマー
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
Norbloc:2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(紫外線吸収剤)
Blue HEMA:下式(r)
【0142】
【化28】
【0143】
で表される重合性染料
DSH:ドデシルメルカプタン
ADVN:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(重合開始剤)
TAA:t−アミルアルコール
モノマー混合液Bを表3の仕込み比に従って300mLナスフラスコに調製した。また、合成例1で得られたマクロモノマー混合物を表3のマクロモノマー溶液Cの仕込み比で溶液にし、溶解を確認した後、モノマー混合液Bに混合した。モノマー混合液Bのうち、9.62g(7.5重量%分)をとり、500mL四つ口フラスコに加え、さらに表1の初期溶液Aの各成分(DMA、ADVN、TAA)を500mL四つ口フラスコに加えた。モノマー混合液B(残り92.5重量%分)入りのナスフラスコに三方コックをつけ、真空ライン、アルゴンラインに接続した。超音波を当てながら、三方コックを真空ライン側に切り替えて減圧後、三方コックをアルゴン側に切り替え、常圧に戻した。減圧とアルゴン置換をさらに3回繰り返して溶存酸素を除去した後、三方コックの水平方向の管を窒素ラインと接続した。500mL四つ口フラスコにメカニカルスターラ、アルゴンラインおよび真空ラインにつないだ三方コック、玉栓2つを装着し、混合液Bと同様の手順で溶存酸素を除去後、アルゴンラインに接続した。重合はアルゴン雰囲気下で行った。窒素ガスを通し、空気を追い出したバイトンチューブ(長さ1.5m×内径1mm×外径3mm)を混合液Bの三方コックの垂直方向の管からナスフラスコに差し込んだ。バイトンチューブの反対側の端を、滴下用シリンジ針と圧力抜き用の針を通したシリコーンゴム栓の滴下用シリンジ針の方につないだ。混合液Bのバイトンチューブをチューブポンプにセットし、チューブポンプを作動させて、混合液Bにつながった針の針先ぎりぎりまでモノマー混合液を行き渡らせた。あらかじめ60℃に加熱しておいた水浴に四つ口フラスコをセットした。4つ口フラスコの2つある玉栓のうちの一つを上記シリコーンゴム栓と差し替えた。撹拌しながら60℃で5分間加熱した後、チューブポンプを作動させ、混合液Bを225分かけて滴下した。その間、0分、20分、40分、60分、80分、100分、120分、150分、180分、210分、240分、300分、360分、720分の計14回、四つ口フラスコからサンプリングし、GPC測定によりOH−mPDMS、DMAのモノマー消費速度を計算した。12時間後、加熱を止め、室温まで冷却した。エバポレータで溶媒(TAA)を留去した(バス温60℃)。メタノール180gを加え、60℃で撹拌しながら固形分を溶解させた。1Lビーカーにメタノール/水混合液(混合前体積比50/50)600mLを入れ、そこにメタノール溶液を撹拌しながら加えた。沈降するまで30分〜1時間放置し、上澄み液を捨てた。メタノール/水混合液(混合前体積比70/30)600mLを加えて撹拌した。沈降するまで30分〜1時間放置し、上澄み液を捨てた。メタノール/水混合液(混合前体積比80/20)600mLを加えて撹拌した。沈降するまで30分〜1時間放置し、上澄み液を捨てた。メタノール/水混合液(混合前体積比85/15)600mLを加えて撹拌した。沈降するまで30分〜1時間放置し、上澄み液を捨てた。得られた固形分を45℃、20時間真空乾燥した。液体窒素を加え、破砕して保存用のチャック付き袋に移しかえた。保存用チャック付き袋を真空乾燥機に入れ、40℃で3時間真空乾燥した。
【0144】
実施例2
300mLの四口フラスコに上記で得たポリマー30g、BHT 4.5mg、トルエン167gを加え、メカニカルスターラ、連結管、クライゼン管を取り付け、その先にリービッヒ冷却管、曲管、ナスフラスコを接続した。窒素気流下で撹拌しながらバス温126℃に昇温し、トルエンが約110〜120g留出するまで126℃を保持して反応系中から水分を除去した。60℃まで冷却後、クライゼン管を取り外し、玉栓をつけた。ビスマス(III)トリス(2−エチルヘキサノエート)トルエン溶液*0.516mL、2−イソシアナートエチルメタクリレート(MOI)0.695mLを窒素気流下添加し、100℃で5時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、メタノールを20g加えて、30分間撹拌した。反応液をエバポレータで50℃に加熱しながら濃縮し、得られた濃縮物にメタノール70gを加えて均一溶液にした。メタノール/水混合液(混合前体積比50/50)250mL中に、上記濃縮物メタノール溶液を撹拌しながら加え、0.5〜1時間静置後、上澄み液を除去した。メタノール/水混合液(混合前体積比70/30)200mLを加え、撹拌、0.5〜1時間静置後、上澄み液を除去した。メタノール/水混合液(混合前体積比75/25)200mLを加え、撹拌、0.5〜1時間静置後、上澄み液を除去した。メタノール/水混合液(混合前体積比80/20)200mLを加え、撹拌、0.5〜1時間静置後、上澄み液を除去した。得られた固形物を真空乾燥機で40℃、18時間乾燥した。得られた固形分に液体窒素を加えて粉砕して保存用チャック付き袋に移した。真空乾燥機で40℃、3時間減圧乾燥して、目的のシリコーンプレポリマーを得た。
*ビスマス(III)トリス(2−エチルヘキサノエート)(BTEH、和光純薬工業)の使用量は0.0012mL(ポリマー重量に対して約30ppm)であるが、粘度が高く、少量を量りとるのが困難なため、BTEH0.1183mL(0.1072g)/トルエン50mL溶液を調製して用いている。
【0145】
実施例3〜7
マクロモノマーとして合成例2〜6のそれぞれにおいて得られたPVPマクロモノマー混合物、PDMAマクロモノマー混合物を表4に示す如く使用する以外は実施例1と同様の方法で重合し、実施例2と同様の方法で重合性基を導入してシリコーンプレポリマーを得た。
【0146】
【表4】
【0147】
実施例8〜10
実施例2〜4で得られたシリコーンプレポリマー45重量%、TAA 55重量%の溶液を調製し、粘度を測定した。結果は表5の通りであった。
【0148】
【表5】
【0149】
合成例7
【表6】
【0150】
DMA:N,N−ジメチルアクリルアミド
OH−mPDMS:シリコーンモノマー
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
Norbloc:2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(紫外線吸収剤)
Blue HEMA:下式(r)
【0151】
【化29】
【0152】
で表される重合性染料
DSH:ドデシルメルカプタン
ADVN:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(重合開始剤)
TAA:t−アミルアルコール
モノマー混合液Bを表6の仕込み比に従って300mLナスフラスコに調製した。混合液Bのうち、9.62g(7.5重量%分)をとり、500mL四つ口フラスコに加え、さらに表6の初期溶液Aの各成分(DMA、ADVN、TAA)を加えた。開始剤溶液Cを100mLナスフラスコに表6の仕込み比に従って調製した。混合液B(残り92.5重量%分)のナスフラスコに三方コックをつけ、真空ライン、アルゴンラインに接続した。超音波を当てながら、三方コックを真空ライン側に切り替えて減圧後、三方コックをアルゴン側に切り替え、常圧に戻した。減圧とアルゴン置換を3回繰り返し、溶存酸素を除去した後、三方コックの水平方向の管を窒素ラインと接続した。溶液Cについても同様の操作で溶存酸素を除去し、窒素ラインと接続した。四つ口フラスコにメカニカルスターラ、アルゴンラインおよび真空ラインにつないだ三方コック、玉栓2つを装着し、混合液Bと同様の手順で溶存酸素を除去後、アルゴンラインに接続した。重合はアルゴン雰囲気下で行った。窒素ガスを通し、空気を追い出したバイトンチューブ(長さ1.5m×内径1mm×外径3mm)を混合液Bの三方コックの垂直方向の管からナスフラスコに差し込んだ。バイトンチューブの反対側の端を、滴下用シリンジ針と圧力抜き用の針を通したシリコーンゴム栓の滴下用シリンジ針の方につないだ。溶液Cについても同様にバイトンチューブで滴下用シリンジ針に接続した。混合液B、溶液Cのバイトンチューブをチューブポンプにセットした。チューブポンプを作動させ、混合液B、溶液Cにつながった針の針先ぎりぎりまで両液を行き渡らせた。あらかじめ60℃に加熱しておいた水浴に四つ口フラスコをセットした。4つ口フラスコの2つある玉栓のうちの一つを上記シリコーンゴム栓と差し替えた。撹拌しながら60℃で5分間加熱した後、チューブポンプを作動させ、混合液B、溶液Cの滴下を開始した。B液を275分かけて、C液を210分かけて滴下した。その間、0分、20分、40分、60分、80分、100分、120分、150分、180分、210分、240分、300分、360分、720分の計14回、四つ口フラスコからサンプリングし、GPC測定によりOH−mPDMS、DMAのモノマー消費速度を計算した。12時間後、加熱を止め、室温まで冷却した。エバポレータで溶媒(TAA)を留去した(バス温60℃)。メタノール180gを加え、60℃で撹拌しながら固形分を溶解させた。1Lビーカーにメタノール/水混合液(混合前体積比50/50)600mLを入れ、そこにメタノール溶液を撹拌しながら加えた。沈降するまで30分〜1時間放置し、上澄み液を捨てた。メタノール/水混合液(混合前体積比70/30)600mLを加えて撹拌した。沈降するまで30分〜1時間放置し、上澄み液を捨てた。メタノール/水混合液(混合前体積比80/20)600mLを加えて撹拌した。沈降するまで30分〜1時間放置し、上澄み液を捨てた。メタノール/水混合液(混合前体積比85/15)600mLを加えて撹拌した。沈降するまで30分〜1時間放置し、上澄み液を捨てた。得られた固形分を45℃、20時間真空乾燥した。液体窒素を加え、破砕して保存用のチャック付き袋に移しかえた。保存用チャック付き袋を真空乾燥機に入れ、40℃で3時間真空乾燥した。得られたポリマーに実施例2と同様の方法で重合性基を導入し、親水性マクロモノマーが含まれていないこと以外は実施例2と同組成のシリコーンプレポリマーを得た。
【0153】
比較例1
合成例7で得られたシリコーンプレポリマー38重量%、PVP K90を7重量%、TAA 55重量%を混合した溶液(実施例8の溶液組成比に相当)*1を調製し、粘度を測定したところ、表5の通りであった。
*1比較例1のシリコーンプレポリマー(38重量%)、およびPVP K90(7重量%)が、実施例8の親水性マクロモノマーを主鎖に共重合したシリコーンプレポリマー45重量%に対応。
【0154】
実施例14
合成例7で得られたシリコーンプレポリマー38重量%、合成例2で得られた親水性マクロモノマー7重量%、TAA 55重量%を混合した溶液(実施例8の溶液組成比に相当)*2を調製し、粘度を測定したところ、表5の通りであった。
*2実施例14のシリコーンプレポリマー(38重量%)、および親水性マクロモノマー(7重量%)が、実施例8の親水性マクロモノマーを主鎖に共重合したシリコーンプレポリマー45重量%に対応。
【0155】
実施例11〜13、15
実施例8〜10、14で作製したシリコーンプレポリマー重合原液をアルゴン雰囲気下で脱気した。窒素雰囲気下のグローブボックス中で10cm角、厚さ3mmのガラス板2枚(うち1枚には剥離しやすいようにアルミシールを貼付)の間に、厚さ100μmのパラフィルムの中央部を切り抜いたものを2枚スペーサーとして挟み、そこにモノマー混合物を流し込んで、光照射(東芝FL6D、8.4キロルクス、15分間)により板間重合してフィルム状サンプルを得た。
得られたフィルム状サンプルを、水中で超音波を20分間あててガラス板から剥離し、60%IPA水溶液に60℃で一晩浸漬し、さらに80%IPA水溶液に60℃、2時間浸漬して残存モノマーなどの不純物を抽出し、50%IPA水溶液、25%水溶液、水と段階的にIPA濃度を下げた液におよそ30分ずつ浸漬して水和した。200mLガラス瓶中のホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬し、該ガラス瓶をオートクレーブに入れ、120℃で30分間煮沸処理を行った。放冷後、フィルム状サンプルをガラス瓶から取り出し、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬した。得られたサンプルは透明で濁りがなく、コンタクトレンズ用シリコーンポリマーとして好適であった。得られたサンプルの濡れ性、含水率は表7に示したとおりであり、いずれのサンプルも1秒以上の液膜保持時間を有し、良好な濡れ性を示した。
【0156】
比較例
合成例7で得られたシリコーンプレポリマー38重量部、TAA 55重量部(比較例1の重合原液から湿潤剤(PVP K90)7重量%を除いた液に相当)を重合原液として用いる以外は実施例11〜13と同様の操作を行い、フィルム状のサンプルを得た。得られたフィルムの濡れ性を目視で確認したところ、水中から引き上げて瞬時に液膜は消失し、全く濡れ性を示さなかった。
【0157】
【表7】
【産業上の利用可能性】
【0158】
本発明はシリコーンプレポリマー、およびそれを重合して得られるシリコーンポリマーに関するもので、該シリコーンポリマーはコンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜などの眼用レンズに特に好適に用いられる。
図1
図2
図3
図4