特許第5834480号(P5834480)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5834480
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】ロボットハンド及びロボット
(51)【国際特許分類】
   B25J 15/04 20060101AFI20151203BHJP
【FI】
   B25J15/04 C
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-105931(P2011-105931)
(22)【出願日】2011年5月11日
(65)【公開番号】特開2012-236247(P2012-236247A)
(43)【公開日】2012年12月6日
【審査請求日】2014年4月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
(74)【代理人】
【識別番号】100107261
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 修
(72)【発明者】
【氏名】村上 憲二郎
(72)【発明者】
【氏名】吉村 和人
(72)【発明者】
【氏名】後藤 純伸
【審査官】 佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−029675(JP,A)
【文献】 特開平09−150384(JP,A)
【文献】 特表2007−516854(JP,A)
【文献】 米国特許第06234487(US,B1)
【文献】 特開昭58−171287(JP,A)
【文献】 実開平03−126590(JP,U)
【文献】 実開昭51−023966(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0012197(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00−21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を把持する複数の指部と、
前記複数の指部の間に設けられた掌部と
を備え、
前記掌部は、前記対象物に当接する当接部材を着脱可能に取り付ける取付部が設けられ、前記指部が把持した前記対象物に向かって移動可能であることを特徴とするロボットハンド。
【請求項2】
請求項1に記載のロボットハンドであって、
前記当接部材は、前記対象物と当接する部分に凹部が設けられた部材であることを特徴とするロボットハンド。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のロボットハンドであって、
前記掌部は孔を備え、
前記孔に前記当接部材の凸部を挿入して、前記当接部材を前記掌部に装着することを特徴とするロボットハンド。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載のロボットハンドを備えることを特徴とするロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物を掴むことが可能なロボットハンドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から工業製品の製造現場では、溶接や塗装などの作業を行うロボットが活用されて
いる。また、今日では、工業製品の組立ラインにロボットを設置しておき、ライン上の製
品に対してロボットが自動で各種の部品を組み付けることで、生産効率を向上させること
が広く行われている。
【0003】
組立ラインに設置されるロボットは様々な大きさや形状の対象物を取り扱う。このため
、ロボットが対象物を把持する部分(ロボットハンド)には、様々な対象物を把持して組
み立てることが可能なように、高い汎用性が要求される。そこで、種々の大きさや形状の
部品を把持可能なロボットハンドが提案されている(特許文献1、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−201538号公報
【特許文献2】特開平5−220687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、提案されているロボットハンドでは、特に小さな対象物を把持する場合に、対
象物を安定して把持することが難しいという問題があった。すなわち、これらのロボット
ハンドは、掌部の上に向かい合わせに設けられた複数本の指部で対象物を挟むことによっ
て把持する。この際、比較的大きな対象物であれば、指部で把持した対象物が掌部に当接
し、掌部によっても対象物が支持されることで安定して把持される。これに対して、比較
的小さな対象物を把持する場合、指部で把持した対象物は掌部に届かず指部によって保持
されるだけである。もちろん、指部を対象物に強く押し付ければ安定して対象物を把持で
きるが、対象物の表面に傷を付けてしまう恐れがあるため限界がある。このため、小さな
対象物を安定して把持することが困難であるという問題があった。
【0006】
この発明は、従来の技術が有する上述した課題の少なくとも一部を解決するためになさ
れたものであり、小さな対象物であっても安定して把持することが可能なロボットハンド
を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明のロボットハンドは次の構成
を採用した。すなわち、対象物を把持する複数の指部と、前記複数の指部の間に設けられ
た掌部とを備え、前記掌部には、前記対象物に当接する当接部材を着脱可能に取り付ける
取付部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
このような構成を有する本発明のロボットハンドにおいては、複数の指部によって対象
物を把持する。このとき、複数の指部で把持した対象物が掌部に当接すれば、対象物が指
部と掌部とによって安定に把持される。また、掌部が当接できないような対象物(例えば
小さな対象物)を把持する場合には、掌部に当接部材を取り付けて、掌部の代わりに当接
部材を対象物に当接させる。これにより、掌部を当接させることができない対象物でも安
定して把持することができるので、ロボットハンドが安定して把持可能な対象物の範囲を
広げることが可能となる。
【0009】
また、上述した本発明のロボットハンドにおいては、指部が把持した対象物に向かって
掌部を移動可能に設けることとしてもよい。
【0010】
こうすれば、把持しようとする対象物の大きさや、対象物が把持されている位置に応じ
て掌部を移動させることができる。従って、指部と掌部(あるいは、掌部に取り付けられ
た当接部材)とによって、より安定して対象物を把持することが可能となる。
【0011】
また、上述した本発明のロボットハンドにおいては、当接部材と対象物とが当接する部
分に凹部を設けることとしてもよい。
【0012】
こうすれば、例えば対象物を把持した際に対象物の一部が凹部に嵌り込むことで、対象
物の動きを規制することができる。従って、例えばグラつかないように把持しておくこと
が困難な形状の対象物(例えば、薄い板状の対象物)であっても、安定して把持すること
が可能となる。
【0013】
また、上述した本発明のロボットハンドは、単純な構造および制御でありながら、様々
な対象物を安定して把持することが可能である。従って、これら本発明のロボットハンド
を用いてロボットを構成すれば、構造や制御が単純でありながら、汎用性の高いロボット
を構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施例のロボットハンドの構造を示す説明図である。
図2】ロボットハンドの掌部の動きを示す説明図である。
図3】本実施例のロボットハンドが対象物を把持する様子を示した説明図である。
図4】ロボットハンドが小さな対象物を把持する場合に対象物に掌部を当接させることが困難となる理由を示した説明図である。
図5】小さな対象物を把持するためにロボットハンドの掌部に支持部材を装着する様子を示した説明図である。
図6】掌部に支持部材が装着された本実施例のロボットハンドが小さな対象物を把持する様子を示した説明図である。
図7】支持部材が薄板形状に形成されている理由を示した説明図である。
図8】第1変形例のロボットハンドの掌部に装着される支持部材の形状を示した説明図である。
図9】第2変形例のロボットハンドの支持部材の形状を示した説明図である。
図10】第3変形例のロボットハンドの支持部材の形状を示した説明図である。
図11】ロボットハンドを備えたロボットを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施
例を説明する。
A.本実施例のロボットハンドの構造:
B.本実施例のロボットハンドの把持動作:
C.変形例:
C−1.第1変形例:
C−2.第2変形例:
C−3.第3変形例:
【0016】
A.本実施例のロボットハンドの構造 :
図1は、本実施例のロボットハンド100の構造を示した説明図である。図示されてい
るように本実施例のロボットハンド100は、大きくは3つの部分から構成されている。
ロボットハンド100の土台部分は、矩形形状の上面に大きなガイド溝112が形成され
た基台110と、ガイド溝112のほぼ中央の位置に設けられた平板形状の掌部140な
どによって構成されている。
【0017】
また、図面上で基台110の左右の位置には、略直方体形状の移動部材120,130
が設けられており、移動部材120の上面には2本の指部122が設けられ、移動部材1
30の上面には2本の指部132が設けられている。移動部材120と移動部材130と
は、いずれも基台110のガイド溝112に嵌め込まれており、図示しない移動機構によ
って互いに近づく方向に摺動させたり、遠ざかる方向に摺動させたりすることが可能とな
っている。このような本実施例のロボットハンド100では、移動機構(図示せず)によ
って移動部材120と移動部材130とを遠ざけると、図1(a)に示されるように、指
部122と指部132との間隔が広がり、逆に移動部材120と移動部材130と近づけ
ると、図1(b)に示されるように、指部122と指部132との間隔が狭まるようにな
っている。また、本実施例のロボットハンド100では、基台110の中央に設けた掌部
140を次のように移動させることが可能となっている。
【0018】
図2は、本実施例のロボットハンド100の掌部140の動きを示した説明図である。
図2には、図1に示したロボットハンド100を手前側から見たときの様子が示されてい
る。図2(a)に示されるように、ロボットハンド100の掌部140は、基台110の
中央から立設された支持バー114に支持された状態で、指部122,132の根元に近
い位置に収容されている。また、支持バー114は、基台110の内部の図示しない昇降
機構によって紙面上で上下の方向に移動可能となっており、昇降機構を駆動することによ
り、掌部140を上下に移動させることが可能である。図2(b)には、掌部140を指
部122,132の先端側に移動させたときの様子が示されている。
【0019】
B.本実施例のロボットハンドの把持動作 :
図3は、本実施例のロボットハンド100が対象物を把持する様子を示した説明図であ
る。図3には、比較的大きな対象物Wをロボットハンド100が把持する様子が示されて
いる。図示されているように、ロボットハンド100が対象物Wを把持する場合には、指
部122,132の間隔を狭めて対象物Wを掴むとともに、掌部140を指部122,1
32の先端側に移動させて対象物Wに当接させる。このとき、指部122,132で対象
物Wを掴んだ後に掌部140を対象物Wに当接させてもよいし、逆に掌部140を対象物
Wに当接させた後に指部122,132で掴んでもよい。あるいは、指部122,132
で対象物Wを掴む動作と掌部140を当接させる動作を同時に行うこととしてもよい。
【0020】
このように本実施例のロボットハンド100は、掌部140が移動可能に設けられてい
るので、指部122,132によって対象物Wを掴むだけでなく、掌部140によっても
対象物Wを支持しておくことができる。従って、指部122,132のみによって対象物
Wを把持する場合と比較して、対象物Wを安定して把持することが可能となる。ところが
、小さな対象物Wを把持する場合には、以下に示すように掌部140で対象物Wを支持す
ることが困難となる場合がある。
【0021】
図4は、ロボットハンド100が小さな対象物Wを把持する場合に対象物Wに掌部14
0を当接させることが困難となる理由を示した説明図である。図示されているように小さ
な対象物Wを把持する場合、対象物Wが指部122,132の先端付近に保持されるので
、対象物Wに掌部140を当接させるためには、掌部140を指部122,132の先端
付近まで移動させる必要がある。ここで、本実施例のロボットハンド100の指部122
,132は先端がロボットハンド100の中心軸に向かって末狭まり形状に形成されてい
るため(図1を参照)、掌部140を移動させると掌部140が対象物Wに当接する前に
指部122,132と干渉する。その結果、掌部140を対象物Wに当接させることがで
きなくなる。尚、図4では、指部122,132と掌部140とが干渉して掌部140の
移動が制限される位置が線分AAによって示されている。そこで、本実施例のロボットハ
ンド100では、小さな対象物Wを把持する場合には、以下のような部材をロボットハン
ド100に装着してから対象物Wを把持する動作を行う。
【0022】
図5は、小さな対象物Wを把持するためにロボットハンド100の掌部140に支持部
材142を装着する様子を示した説明図である。図示されているように、本実施例のロボ
ットハンド100の掌部140の中央の位置には、小さな取付孔140h(取付部)が設
けられている。そして、ロボットハンド100によって小さな対象物Wを把持する場合に
は、取付孔140hに対して薄板形状の支持部材142(当接部材)の凸部を挿入して、
支持部材142を掌部140に装着する。
【0023】
図6は、掌部140に支持部材142が装着された本実施例のロボットハンド100が
小さな対象物Wを把持する様子を示した説明図である。図示されているように掌部140
の上には支持部材142が装着されているので、小さな対象物Wを指部122,132で
掴んだ状態で掌部140を指部122,132の先端側に移動させていくと、掌部140
が指部122,132と干渉する前に支持部材142が対象物Wに当接する。その結果、
小さな対象物Wであっても支持部材142によって支持することができるので、指部12
2,132と支持部材142とによって対象物Wを安定して把持することが可能となる。
また、本実施例の支持部材142は、上述したように薄い板状に形成されているが(図5
を参照)、これは次のような理由による。
【0024】
図7は、本実施例の支持部材142が薄板形状に形成されている理由を示した説明図で
ある。尚、図7には、基台110の上方からロボットハンド100を見たときの様子が示
されている。図7(a)に示されているように、本実施例のロボットハンド100には、
移動部材120に設けられた2本の指部122の間と、移動部材130の2本の指部13
2との間に、若干の隙間Gが設けられている。また、支持部材142は、この隙間Gより
も小さな厚みの薄板形状に形成されており、且つ隙間Gに対して嵌り込む位置に設けられ
ている。このため、指部122,132を図面上で左右の方向にどのように移動させたと
しても支持部材142とは干渉せず、また支持部材142を図面奥から手前の方向にどれ
だけ移動させても指部122,132には干渉しないようになっている。従って、例えば
図7(b)に示されるように、非常に薄い対象物Wを把持しようとして指部122と指
部132との間隔をかなり狭めたとしても、支持部材142を指部122,132に干渉
させることなく対象物Wに当接させることができる。その結果、こうした対象物Wであっ
ても指部122,132と支持部材142とによって安定して把持することが可能となる
【0025】
C.変形例 :
上述した実施例には、いくつかの変形例が考えられる。以下では、これらの変形例につ
いて簡単に説明する。尚、以下に説明する変形例において、上述した実施例と同様の構成
部分については、実施例と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0026】
C−1.第1変形例 :
上述した実施例のロボットハンド100では、支持部材142を薄板形状に形成するも
のと説明した。ここで、支持部材は、掌部140が指部122,132と干渉する前に対
象物Wと当接可能となるように、ある程度の高さをもった部材であればよく、例えば以下
のような形状の部材を支持部材に用いることとしてもよい。
【0027】
図8は、第1変形例のロボットハンド100の掌部140に装着される支持部材の形状
を示した説明図である。図8(a)に示されているように、第1変形例の支持部材144
は、立方体形状に形成されている。
【0028】
このように支持部材144を立方体形状にしておけば、前述した薄板形状の支持部材1
42(図5を参照)と比べて対象物Wとの接触面積を大きく取ることができるので、支持
部材144によって対象物Wをより安定に支持することが可能である。また、対象物Wと
の接触面積が増えることで、対象物Wが支持部材144から受ける反力を大きな面積に分
散させることができる。従って、例えば図8(b)に示されるように、把持した対象物W
1を別の対象物W2に圧入する作業を行う場合に、対象物W1が支持部材144に押し付
けられても、局所的に大きな力が作用して対象物Wを傷つけてしまうことを抑制すること
が可能である。また、対象物Wを把持しているだけでも、対象物Wが自重によって支持部
材144の方向に移動しようとすることで、対象物Wは支持部材144からの反力を受け
得るが、対象物Wとの接触面積が増えることで、こうした反力によって対象物Wが傷つく
ことも同様に抑制できる。
【0029】
C−2.第2変形例 :
上述した実施例および第1変形例のロボットハンド100では、支持部材の上面(すな
わち対象物Wと当接する面)は平坦であるものと説明した。しかし、支持部材が対象物W
と当接する部分には、以下のような切欠き構造を設けることとしてもよい。
【0030】
図9は、第2変形例のロボットハンド100の支持部材の形状を示した説明図である。
図示した第2変形例の支持部材146は、薄板形状の支持部材146の上面に小さな切欠
き146rが設けられている。尚、図9では、薄板形状の支持部材146が示されている
が、支持部材の形状は薄板形状には限られず、例えば図8を用いて前述したように、立方
体形状の支持部材144の上面に切欠きを設けることとしてもよい。
【0031】
このように支持部材146の上面に切欠き146rを設けておくと、図9に示されるよ
うに、対象物Wの一部が切欠き146rに嵌り込むことで対象物Wがグラつくことを防止
することができる。その結果、対象物Wをより安定に把持することが可能となる。
【0032】
C−3.第3変形例 :
上述した第2変形例では、支持部材に切欠きを設けておくことで、対象物Wがグラつく
ことを防止するものと説明した。ここで、ロボットハンド100が把持した対象物Wが外
力を受けて動いてしまう場合には、対象物Wがグラつく場合の他にも、回転体形状の対象
物Wが、指部122,132の間で回転する場合が想定される。こうした対象物Wの回転
を防止する目的で、支持部材を以下のように形成することとしてもよい。
【0033】
図10は、第3変形例のロボットハンド100の支持部材の形状を示した説明図である
。尚、図10では、回転体形状の対象物の一例として、円筒形状の対象物Wを把持する場
合が示されている。図示した第3変形例の支持部材148には、上面に半月形の凹部14
8hが設けられている。また、ロボットハンド100が把持する円筒形状の対象物Wの一
端には、支持部材148の凹部148hに対して嵌め込み可能な半月形の凸部が設けられ
ている。尚、支持部材148の凹部148hの形状(および対象物Wの凸部の形状)は、
凸部を凹部148hに嵌合させた状態で、対象物Wが回転することを規制可能な形状であ
ればよく、必ずしも半月形である必要はない。
【0034】
このように支持部材148および対象物Wを形成しておけば、対象物Wの凸部の位置と
支持部材148の凹部148hの位置とを対応させた状態で対象物Wを指部122,13
2で掴み、この状態で対象物Wと支持部材148とを嵌合させることで、対象物Wの回転
を規制することができる。また、図9では、円筒形状の対象物Wを把持する場合について
例示したが、円筒形状に限られず、回転体形状の対象物をロボットハンド100が把持す
る場合には、同様にして対象物Wの回転を規制することができる。従って、回転体形状の
対象物Wを指部122,132と支持部材148とによって安定して把持することが可能
となる。
【0035】
以上、各種実施例のロボットハンドについて説明したが、本発明は上記の実施例および
変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施す
ることが可能である。例えば、上述した実施例および変形例のロボットハンドは、同じ移
動部材に設けられた2本の指部がセットになって、一の方向に接近あるいは離間するもの
と説明したが、これらの指部材は、向かい合う2本の指部がセットになって、上述した一
の方向と略直行する方向にも接近あるいは離間可能としてもよい。
【0036】
また、上述した実施例および変形例のロボットハンドは、単純な構造および制御であり
ながら、様々な対象物を把持することが可能である。従って、図11に示したように、ロ
ボットアーム300の先端に、これらのロボットハンドを装着してロボット500を構成
すれば、構造や制御が単純でありながら、汎用性の高いロボット500を得ることが可能
となる。
【符号の説明】
【0037】
100…ロボットハンド、 110…基台、 112…ガイド溝、
114…支持バー、 120…移動部材、 122…指部、
130…移動部材、 132…指部、 140…掌部、
140h…取付孔、 142…支持部材、 144…支持部材、
146…支持部材、 148…支持部材、 148h…凹部、
300…ロボットアーム、 500…ロボット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11