特許第5834641号(P5834641)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5834641
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】包装用箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/02 20060101AFI20151203BHJP
   B65D 21/02 20060101ALI20151203BHJP
【FI】
   B65D5/02 Z
   B65D21/02 D
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-191877(P2011-191877)
(22)【出願日】2011年9月2日
(65)【公開番号】特開2013-52898(P2013-52898A)
(43)【公開日】2013年3月21日
【審査請求日】2014年8月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100062225
【弁理士】
【氏名又は名称】秋元 輝雄
(72)【発明者】
【氏名】遠山 健司
(72)【発明者】
【氏名】山口 誠
【審査官】 西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−263330(JP,A)
【文献】 特表平09−505018(JP,A)
【文献】 国際公開第1994/025351(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/00− 5/76
B65D 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部が胴周り方向に四面の側面板と四面の傾斜側面板とが一面ずつ交互に並んだ八面の面板からなり胴断面が八角形状とされていて、胴部における天部側の辺に連接された複数の天部閉鎖フラップを折り倒して天部が閉鎖され、前記胴部における底部側の辺に連接された複数の底部閉鎖フラップを折り倒して底部が閉鎖されている包装用箱であって、前記天部に平坦な係止凸部が設けられ、前記底部に前記天部の係止凸部に対応する位置にして平たい凹みである係止凹部が設けられていて、包装用箱を上下に重ねたときの下位の包装用箱の天部の前記係止凸部が上位の包装用箱の底部の前記係止凹部に入り込みが可能とされている包装用箱において、
前記係止凸部は、傾斜側面板の上辺が位置する天部の四隅それぞれに前記傾斜側面板の上辺に連接されて前記天部閉鎖フラップの上に折り倒されているフラップからなるものであり、平面形状が八角形状とされた天部の四隅である四か所に前記係止凸部が配置されていて、
前記底部閉鎖フラップは、胴部において対向する一組の側面板の下辺に連接されて折り倒された内フラップと対向するもう一組の側面板の下辺に連接されて折り倒された外フラップとからなり、前記底部は前記内フラップの下に外フラップを重ね合わせて閉鎖されていて、前記外フラップの両側に前記係止凸部に対応した切り欠きが設けられ、前記係止凹部は、底部における前記内フラップへの前記外フラップの切り欠き部分の重ね合わせにより前記内フラップを上面として形成されていて、
前記係止凹部での内フラップには、前記傾斜側面板の下辺が当接してこの傾斜側面板の下辺の位置を経て箱外方に張り出す張り出し部が設けられ、
上下の包装用箱を積み重ねて下位の包装用箱の天部の前記係止凸部と上位の包装用箱の底部の前記係止凹部とを対応させたときに、前記上位の包装用箱の傾斜側面板の下辺と前記下位の包装用箱の傾斜側面板の上辺とで、前記張り出し部を挟み込み可能な構成とされていることを特徴とする包装用箱。
【請求項2】
上記天部閉鎖フラップは、胴部において対向する一組の側面板の上辺に連接されて折り倒された内フラップと対向するもう一組の側面板の上辺に連接されて折り倒された外フラップとからなり、上記天部は前記内フラップの上に外フラップを重ね合わせて閉鎖されていて、この天部閉鎖フラップの内、外フラップの側端部分は内フラップの基端部分に重ね合わされ、傾斜側面板の上辺に連接されて上記係止凸部である上記フラップが、外フラップの基端部分の近傍に重ね合わされていて、外フラップにフラップを重ね合わせてなるこの係止凸部が、外フラップの基端部分と内フラップの基端部分とに近接配置されている請求項1に記載の包装用箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内部に物品を収める包装用箱であって、胴部の断面形状が八角形状の包装用箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から胴部の断面が八角形状となっている段ボール製の包装用箱が流通していて、この包装用箱には例えば特許文献1に示されているように段ボール製の一枚のブランクから製函されているものがある。この特許文献1で示されている包装用箱を得るためのブランクは、胴部周り方向に沿って4面の側面板と4面の傾斜側面板とが1面ずつ交互に並んで連接した8面の面板とこの8面の面板の連接方向端部に位置する糊代とからなる胴部形成部と、前記面板それぞれの面板連接方向に直交する方向で対向する辺の内の一方の辺(底部側の辺)に連接されたフラップからなる底部形成部と前記面板それぞれの他方の辺(天部側の辺)に連接されたフラップからなる天部形成部とを備えている。
【0003】
そして、製函に際しては、製函機における断面八角形状のマンドレルにブランクの胴部形成部を巻き付けて、胴部断面が八角形状となるように胴部における側面板と傾斜側面板との間の連接部位を折り出し、また、この巻き付ける時点で胴部形成部における糊代とこの糊代とは反対側の対応部とを貼り合わせるサイド貼りを行なっている。さらにこの公報掲載の技術では、胴部断面を八角形状とした後にマンドレルに胴部が巻き付いている状態のまま一方の端部、例えば天部形成部の各フラップの折り倒しと貼り合わせをして天部閉鎖を行なって、他方の端部が開放された箱を形成している。この後に物品を充填してから残りの端部における各フラップの折り倒しと貼り付けをして底部閉鎖を行なっていた。
【0004】
このように胴部断面を八角形状とした包装用箱にあっては、複数の箱の向きを揃えて積み重ねる棒積みをするときの積み重ねが容易になるように、傾斜側面板の上部に上方に凸の突片を設けるとともに、その傾斜側面板の下部には凹みを設けて、下位側の箱の突片が上位側の箱の凹みに入り込む工夫が提案されている。
【0005】
胴部断面を八角形状とした包装用箱を棒積みした際に上位の箱と下位の箱との間でズレが生じ難くなるようにして積み重ね状態を安定させる工夫が特許文献2に示されている。この特許文献2で示されている胴部を八角形状とした箱の天部では、対向する一組であって幅広とされた側面板の上辺に連接の二枚のフラップを天部閉鎖フラップとし、この天部閉鎖フラップである前記フラップを折り倒してから、対向するもう一組であって細幅とされた側面板の上辺に連接の二枚のフラップを折り倒して重ね合わせており、天部閉鎖フラップに重なる一対のフラップが平らな係止部分として天部の上に形成している。
【0006】
また、箱の底部の閉鎖では四枚の底部閉鎖フラップにより閉鎖しており、細幅の側面板の下辺に連接の二枚のフラップを底部閉鎖フラップでの先折りする内フラップとして折り倒し、その後に太幅の側面板の下辺に連接の二枚のフラップを底部閉鎖フラップでの外フラップとして前記内フラップの下になるように折り倒している。この底部での太幅の側面板の下辺に連接のフラップ(外フラップ)の端辺隅部の切り欠き形状が、天部の係止部分の側辺形状に合わされていて、底部での外フラップが折り倒されて突き合わせの配置となることで、先に折り倒しされた内フラップの下面側に平たい凹み部分が形成され、その凹み部分の上下対応位置と平面形状とを前記係止部分に対応するようにしている。そして、例えば二つの箱の向きを揃えて上下に積み重ねるようにすれば、下位の箱の天部の係止部分が、下位の箱の底部の凹み部分に入り込むようになり、これによって、上下の箱の間でズレが生じさせないことを目的とした試みが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3304991号公報
【特許文献2】意匠登録第1144557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
胴部断面を八角形状とした箱の天部に、一対のフラップの折り倒しにより平たい係止部分を形成するとともに、その平たい係止部分に対応した凹み部分を底部に形成した箱は、向きを揃えて棒積みした際の上下の箱の間のズレを防止する機能を有する点では優れている。
【0009】
一方、特許文献2の箱を概略的に図示した図5に表現されているように、箱aの天部bは二枚のフラップcを先に折り倒して突き合わせ状の配置とし、その突き合わせ部分となっている端辺の隅部それぞれの上に折り重なるようにして上記係止部分を形成する略台形状のフラップdを折り倒しているものであるため、つぎの問題がある。この天部において上方からの荷重に対し、係止部分となるフラップdの折り元部分、即ち、細幅の側面板の上辺となる部分X1には、それに抗する強度を期待することができる。しかし、前記下位のフラップcには、これを下方からの支えとなる板材が存在しないことから、天部中央の部分X2に向かうに従って上方荷重に対する強度の低下が著しいという問題がある。
【0010】
上記箱の天部でのフラップの重ね合わせ部分については通常の箱と同様にホットメルト接着剤による接合が行なわれるが、長手側のフラップを短手側のフラップが下支えした状態で貼り合わされる通常の箱とは異なるため、また、下位のフラップの突き合わせ部分の両側部それぞれを上位のフラップの折り元に乗せることもできないため、接着剤による貼り合わせが行なわれているといえども天部中央に向かうにしたがって強度が低下する度合いが高い。
【0011】
そこで本発明は上記事情に鑑み、天部に平たい係止部分があるとともに底部にその係止部分に応じた平たい凹み部分があり、積み重ねの際に上位の箱の凹み部分に下位の箱の平たい係止部分が入り込むことで上下の箱の間のズレを防止するという構造の利点を活かしつつ、天部中央の上方からの荷重に対する強度低下を極力小さくすることを課題とし、天部の強度が向上した包装用箱を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(請求項1)
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、胴部が胴周り方向に四面の側面板と四面の傾斜側面板とが一面ずつ交互に並んだ八面の面板からなり胴断面が八角形状とされていて、胴部における天部側の辺に連接された複数の天部閉鎖フラップを折り倒して天部が閉鎖され、前記胴部における底部側の辺に連接された複数の底部閉鎖フラップを折り倒して底部が閉鎖されている包装用箱であって、前記天部に平坦な係止凸部が設けられ、前記底部に前記天部の係止凸部に対応する位置にして平たい凹みである係止凹部が設けられていて、包装用箱を上下に重ねたときの下位の包装用箱の天部の前記係止凸部が上位の包装用箱の底部の前記係止凹部に入り込みが可能とされている包装用箱において、
前記係止凸部は、傾斜側面板の上辺が位置する天部の四隅それぞれに前記傾斜側面板の上辺に連接されて前記天部閉鎖フラップの上に折り倒されているフラップからなるものであり、平面形状が八角形状とされた天部の四隅である四か所に前記係止凸部が配置されていて、
前記底部閉鎖フラップは、胴部において対向する一組の側面板の下辺に連接されて折り倒された内フラップと対向するもう一組の側面板の下辺に連接されて折り倒された外フラップとからなり、前記底部は前記内フラップの下に外フラップを重ね合わせて閉鎖されていて、前記外フラップの両側に前記係止凸部に対応した切り欠きが設けられ、前記係止凹部は、底部における前記内フラップへの前記外フラップの切り欠き部分の重ね合わせにより前記内フラップを上面として形成されていて、
前記係止凹部での内フラップには、前記傾斜側面板の下辺が当接してこの傾斜側面板の下辺の位置を経て箱外方に張り出す張り出し部が設けられ、
上下の包装用箱を積み重ねて下位の包装用箱の天部の前記係止凸部と上位の包装用箱の底部の前記係止凹部とを対応させたときに、前記上位の包装用箱の傾斜側面板の下辺と前記下位の包装用箱の傾斜側面板の上辺とで、前記張り出し部を挟み込み可能な構成とされていることを特徴とする包装用箱であり、この包装用箱を提供して上記課題を解消するものである。
【0013】
(請求項2)
そして、本発明において、上記天部閉鎖フラップは、胴部において対向する一組の側面板の上辺に連接されて折り倒された内フラップと対向するもう一組の側面板の上辺に連接されて折り倒された外フラップとからなり、上記天部は前記内フラップの上に外フラップを重ね合わせて閉鎖されていて、この天部閉鎖フラップの内、外フラップの側端部分は内フラップの基端部分に重ね合わされ、傾斜側面板の上辺に連接されて上記係止凸部である上記フラップが、外フラップの基端部分の近傍に重ね合わされていて、外フラップにフラップを重ね合わせてなるこの係止凸部が、外フラップの基端部分と内フラップの基端部分とに近接配置されているものとすることが良好である。
【発明の効果】
【0015】
(請求項1の発明の効果)
請求項1の発明によれば、平面形状が八角形状とされた天部の四隅に、胴部の傾斜側面板の上辺に連接されて折り倒したフラップにより平らな係止凸部を設けているので、天部における残りの四辺中の対向する一組の辺を折り元部分としている一対の内フラップを先に折り倒し、そして、対向するもう一組の辺を折り元部分としている一対の外フラップを、前記内フラップの上に乗るように折り倒して重ね合わせることができ、先折りした一対の内フラップが、後折りした外フラップの下支えの役割をなすようになる。このように閉鎖形成された天部では、外フラップの端縁部分はその両側が内フラップにて支えられているので、上方荷重に対する天部周辺から天部の中央に至るに従って強度が低下する度合いが小さくなるという効果を奏し、棒積みが適正に行なえる利点に加えて優れた効果を有するものとなる。
さらに、本発明によれば、係止凹部での内フラップが傾斜側面板の下端位置から外方に張り出しているので、包装用箱を上下に積み重ねて下位の包装用箱の天部の係止凸部が上位の包装用箱の底部の係止凹部に入り込んだ際に、下位の包装用箱の天部の係止凸部が連続する傾斜側面板の上端と、上位の包装用箱の底部の係止凹部において凹部内上面となる内フラップに乗る傾斜側面板の下端とが、それらの製造誤差などによって少し位置ズレした場合でも、その間に上位の包装用箱の底部での前記内フラップが介在するようになるため、上位の包装用箱における傾斜側面板側からの荷重を下位の包装用箱の傾斜側面板へと伝えて、位置ズレによる上位の傾斜側面板下端や下位の傾斜側面板上端に荷重集中による変形を生じさせ難くすることができるという効果を奏する。
【0016】
(請求項2の発明の効果)
通常のブロック状の包装用箱においては、その天部を閉鎖している天部閉鎖フラップでの上位となる外フラップが、重ね合わせで下位となる対の内フラップの折り元の部分まで及んでいて、その折り元の上に乗った状態で重ね合わされており、重ね合わせ上位の外フラップに加わる上方荷重をそのフラップ自体の折り元部分に連続する側面板と下位の内フラップの折り元部分に連続する側面板に伝えて支持させることができる。
【0017】
そして、請求項2の発明によれば、内フラップの基端に重なっている外フラップの側辺部分からその外フラップ自体の基端まで外フラップが跨っていて、その外フラップの上に係止凸部となるフラップが折り倒されており、その係止凸部の両側に丈夫な外フラップの折り元部分と内フラップの折り元部分とが存在する位置関係となってそれらの折り元部分が側面板にも連続していることから、係止凸部に上方から荷重が加わっても胴部における複数の面板に荷重が伝達されて係止凸部周りの強度が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る製造方法によりなる包装用箱の一例を示す説明図である。
図2】包装用箱を得るためのブランクを示す説明図である。
図3】箱積み重ねの際の上位の包装用箱の底部と下位の包装用箱の天部とを示す説明図である。
図4】天部の係止凸部と底部の係止凹部との対応を示す説明図である。
図5】従来例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
つぎに本発明を図1から図4に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図中1は胴部断面が八角形状となっている包装用箱で、該包装用箱1は一枚の段ボール製のブランク2から製函されたものである。前記ブランク2は図2に示すように胴部形成部3と天部形成部4と底部形成部5とを備えている。なお、図2では箱内面側となる面を見た状態となるようにブランク2が図示されている。
【0021】
胴部形成部3は胴部断面(箱の平断面)がこの包装用箱1の胴部Aを八角形状にして得るための部分であり、通常の四角形状の箱における胴部をサイド貼りして形成する場合と同様にサイド貼りが行なえるように、8面の面板を一連に連接するとともにその連接方向の端部に糊代6を連接している。前記8面の面板は4面の側面板7,8,9,10と4面の傾斜側面板11,12,13,14とであり、胴部周り方向に沿って前記側面板7,8,9,10と傾斜側面板11,12,13,14とが1面ずつ交互に並んで折り罫を介して連接され、前記糊代6も連接方向の端部となる側面板10の側辺に折り罫を介して連接されている。したがって、胴部形成部3では糊代6を含めて9面の面板が連接された状態となっている。
【0022】
本実施の形態の包装用箱1では箱幅方向の寸法が箱前後方向の寸法より大きいものとなっていて、胴部断面の形状が箱幅方向に長い長方形状の四隅を落とした八角形状となるように、側面板7,9の幅寸法(連接方向)が側面板8、10の幅寸法より大きくなっており、傾斜側面板11,12,13,14の幅寸法が側面板8,10の幅寸法より小さく設けられている。
【0023】
天部形成部4は八角形状にして閉じられて四隅に平たい平板形状の係止凸部B1を配した天部Bを得るための部分であって、上記8面の面板7〜14それぞれの上辺に折り罫を介して連接されたフラップ15,16,17,18,19,20,21,22がある。図示されているように太幅の側面板7,9の上辺には、胴部断面の八角形状に応じた八角形状の半面となる形状としたフラップ16、20が連接され、細幅の側面板8、10の上辺にはこの側面板8,10と同様の幅とされた略四角形状のフラップ18、22が連接され、さらに傾斜側面板11,12,13,14の上辺に略三角形状としたフラップ15,17,19,21が連接されている。後述するようにこのフラップ15,17,19,21により前記係止凸部B1が形成される(図1参照)。
【0024】
底部形成部5は八角形状にして閉じられて四隅に平たくして凹んだ係止凹部C1を配した底部Cを得るための部分であって、上記側面板7,8,9,10それぞれの下辺に折り罫を介して連接されたフラップ23,24,25,26がある。細幅の側面板8,10の下辺に連接されたフラップ24,26を倒し込んでから太幅の側面板7,9の下辺に連接されているフラップ23,25を倒し込んで底部Cを閉鎖したときにその底部Cの四隅に上記係止凸部B1に合致した形状でその係止凸部B1が入り込むことができる前記係止凹部C1を得るように前記フラップ23,24,25,26それぞれが形成されている(図3参照)。
【0025】
図示されている形態では、太幅の側面板7,9に連接のフラップ23,25が略T型とされていて、略三角形状の係止凸部B1の平面形状に応じた係止凹部C1が得られるようにフラップ23,25の側部の基端側が鈎状に切り欠かれている。細幅の側面板8,10の下辺に連接されたフラップ24,26は、傾斜側面板11,12,13,14それぞれの下辺と前記フラップ23,25それぞれの側辺(鈎状とされた切り欠き部分)との間で製函時に形成される開放部分を塞ぎ、即ち、係止凹部C1での内天面部分が形成されるようにした形状とするとともに、傾斜側面板11,12,13,14の下辺の位置を経て容器外に張り出して張り出し縁の傾斜が傾斜側面板の傾斜と揃うように側部基端側の縁形状が設定されている。勿論、ブランク2上での板面の取り合いを考慮した形状とされている。
【0026】
製函された包装用箱1が図1に示されている。この包装用箱1の天部Bの四隅には、上述したように平たい係止凸部B1が配置されており、この係止凸部B1はフラップ15,17,19,21をフラップ16,20に折り重ねて接着することで形成されている。この天部Bをより詳しく説明すれば、天部Bを閉鎖されたものとする天部閉鎖フラップが、太幅の側面板7,9の上辺に連接されて折り倒されている上記フラップ16,20と、細幅の側面板8,10の上辺に連接されて折り倒されている上記フラップ18,22とである。この細幅の側面板8,10に連接のフラップ18,22を先に折り倒していることから、この一対が天部Bでの内フラップとなり、太幅の側面板7,9に連接の前記フラップ16,20は後に折り倒して前記内フラップ18,22に重ね合わされていることから、この一対が天部Bでの外フラップとなっており、このように内フラップ18,22を折り倒し、それらに重なるようにして外フラップ16,20を折り倒しており、内フラップと外フラップとの重なり合う個所がホットメルト接着剤などの接着手段を用いて貼り合わされ、これによって天部Bが閉鎖形成されている(図3参照)。
【0027】
さらに上記外フラップ16,20の上にフラップ15,17,19,21が折り倒され、外フラップに対して上記接着手段を用いて貼り合わせることによって、平面形状を八角形状となっている天部Bの四隅となる四か所に略三角形の平板状とした上記係止凸部B1が形成されている。この係止凸部B1であるフラップ15,17,19,21が折り重なっている外フラップ16,20それぞれの両側にあっては、内フラップ18,22によって下支えされている。また、この外フラップ16,20の側辺は、内フラップ18,22の基端部分に乗るようにして重ねられている。
【0028】
そして係止凸部B1となるフラップ15,17,19,21それぞれは、側辺が内フラップ18,22の基端部分に対応している外フラップ16,20の側部であってその外フラップ16,20の基端部分に近接した個所にして、この外フラップ16,20に重ねられていることから、係止凸部B1に加わる上方荷重は、近接している内フラップ18,22の基端部分から細幅の側面板8,10に伝わり、また同様に近接している外フラップ16,20の基端部分から太幅の側面板7,9にも伝わる。勿論、フラップ15,17,19,21の基端部分から傾斜側面板11,12,13,14にも伝わることから、係止凸部B1に加わる上方荷重が分散され、よってこの係止凸部B1周りの強度が向上している。
【0029】
上述したように底部Cは、細幅の側面板8,10の下辺に連接して折り倒された上記フラップ24,26と、太幅の側面板7,9の下辺に連接して折り倒された上記フラップ23,25とを底部閉鎖フラップとして重ね合わせて閉鎖形成されており、先折りされるフラップ24,26を内フラップとして、後折りして前記内フラップ24,26に重ね合わされてその重ね合わせ部分を上記接着手段で貼り合わせるフラップ23,25を外フラップとしている。
【0030】
上述したように上記外フラップ23,25の両側には、上記係止凸部B1の三角形状に対応するように鉤状にした切り欠きが設けられ、また、内フラップ24,26の両側の基部側が図示のように角取りされた縁形状にして傾斜側面板11,12,13,14の下辺の位置を経て箱外方に張り出す張り出し部27が設けられており、先折りして倒し込まれた内フラップ24,26において基端側の両側部分には傾斜側面板11,12,13,14の下辺が当接し、この傾斜側面板の下辺が当接している位置から前記張り出し部27が外方に向けて張り出している。勿論、この包装用箱1の取り扱いに支障を来す張り出し量ではない。そして、後折りとして倒し込まれた外フラップ23,25が前記内フラップ24,26に重なり、この内フラップ24,26に外フラップ23,25の側方の鉤状の切り欠き部分が重なることで、内フラップ24,26の側方部分を内天面とした上記係止凹部C1が形成されている。
【0031】
このように底部Cでの四隅に天部Bの係止凸部B1に対応した係止凹部C1が設けられていて、図3に示すように、複数個の包装用箱1を上下にしながら上位の包装用箱1の底部C側の係止凹部C1に下位の包装用箱1の天部Bの係止凸部B1を対応させて重ねることで、上位の係止凹部C1に下位の係止凸部B1が入り込むようになり、上位に乗せた包装用箱1が下位の包装用箱1に対して横方向にズレることなく安定して積み重ねることができるように設けられている。
【0032】
下位の包装用箱1における天部Bの係止凸部B1を上位の包装用箱1の底部Cの係止凹部C1に入り込ませて棒積みした際の積み重ねが安定するように設けられているが、包装用箱1それぞれの製造誤差などによって下位の包装用箱1の傾斜側面板の上辺位置(係止凸部を形成するフラップ15,17,19,21が連続する部分)と上位の包装用箱1の傾斜側面板の下辺位置とが僅かながら位置ズレする可能性もある。
【0033】
しかし、本実施の例にあっては傾斜側面板11,12,13,14の下辺は張り出し部27に当接しているものであって、上下に包装用箱1を係止凸部B1と係止凹部C1とを対応させながら積み重ねたときには、上位の包装用箱1の傾斜側面板11,12,13,14の下辺と下位の包装用箱1の傾斜側面板の上辺とが、上位の包装用箱1の底部Cの内フラップ24,26の一部分、即ち前記張り出し部27を挟み込むこととなり(図4参照)、上位の傾斜側面板11,12,13,14から下位の傾斜側面板11,12,13,14へスムーズに荷重の伝達ができる。
【0034】
よって、上位の包装用箱1の傾斜側面板11,12,13,14の下辺周りや、下位の包装用箱1の傾斜側面板11,12,13,14の上辺周りの局所に荷重集中が生じず、変形を防止できるものとなる。よって、棒積みの形態がより一層安定したものとすることができる。図4においては、一つのコーナー部分の組み合わせとして、下位の包装用箱1におけるフラップ17により形成された係止凸部B1と、上位の包装用箱1における内フラップ24の側部での係止凹部C1との組み合わせを図示しているが、他のコーナー部分の組み合わせにあっても同様である。
【0035】
ブランク2で示されているように太幅の側面板9の両側辺の中段からその側辺に沿って側面板9と外フラップ20との連接部位の両端に達し、そしてその外フラップ20において天部中心側に傾斜してフラップ端辺に達している対の切り取り線28が設けられている。さらに前記側面板9の前記切り取り線28の端部位置それぞれには略コ字状とした切り込み29が設けられており、製函された包装容器1から収納物を取り出す際に、前記切り込み29の間をその切り込み29の部分で形成される舌片を摘み持つなどして切り裂くとともに、前記切り取り線28それぞれを切断しながら外フラップ20の中央部分から側面板9の中段までを取り除くようにする。これによって包装用箱1が開封されて、内部にある商品を取り出すことができるようになる。
【符号の説明】
【0036】
A…胴部
B…天部 B1…係止凸部
C…底部 C1…係止凹部
1…包装用箱
3…胴部形成部
4…天部形成部
5…底部形成部
7,8,9,10…側面板
11,12,13,14…傾斜側面板
15,17,19,21…フラップ
16、20…外フラップ
18,22…内フラップ
23,25…外フラップ
24,26…内フラップ
27…張り出し部
図1
図2
図3
図4
図5