(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態の説明に先立ち、本実施形態の基礎となる予備的事項について説明する。
【0014】
この電子機器90は、回路基板10、補強版50、LGAコネクタ100、半導体パッケージ30、及びヒートシンク40を有する。
【0015】
このうち、回路基板10は、サーバ等の電子機器においてはシステムボードとして供せられるものであって、その一方の主面には銅膜をパターニングしてなる導電性の第1のランド10aが形成され、他方の主面には補強板50が固着される。
【0016】
補強板50は、半導体パッケージ30を取り付ける際に回路基板10の変形を防ぐためのものであり、その材料は特に限定されない。ここでは、半導体パッケージ30で発生した熱を速やかに外部に逃がすべく、補強板50の材料としてステンレス等の熱伝導率の高い金属を用いるのが好適である。
【0017】
その補強板50には、ねじ穴51aが形成されており、そのねじ穴51aに連通する貫通孔11が回路基板10に設けられる。
【0018】
一方、LGAコネクタ100は、フレーム101と突起電極102とを有する。このうち、フレーム101は、樹脂を材料とするものであって、複数の貫通孔101aを備える。そして、その貫通孔101aの各々に上記の突起電極102が挿入される。
【0019】
突起電極102は、ゴムに銀等の導電性フィラーを分散させた導電性ゴムや導電性エラストマを材料とし、第1のランド10aと対向する位置に設けられる。
【0020】
半導体パッケージ30は、LGAコネクタ100と接続される電子部品の一例であって、パッケージ基板31aと、半導体チップ31bと、ヒートスプレッダ32とを有する。
【0021】
このうち、パッケージ基板31aは、セラミック製又はプラスチック製のコア基材上に配線層を形成してなる回路基板であって、その表面に銅膜をパターニングしてなる導電性の第2のランド30aを備える。
【0022】
一方、半導体チップ31bは、例えばCPU等の能動素子であって、図示しないはんだバンプを介してパッケージ基板31aに接続される。
【0023】
パッケージ基板31a及び半導体チップ31bの上には、凹状に形成されたヒートスプレッダ32が接着剤により接合されている。そして、半導体チップ31bから発生した熱は、ヒートスプレッダ32及びヒートシンク40を介して外部に逃がされる。
【0024】
ヒートシンク40は、例えばアルミニウム板を加工してなる。なお、そのヒートシンク40の表面に複数の放熱フィンを設けてもよい。このヒートシンク40には、貫通孔40aが形成され、その貫通孔40aとバネ42とにネジ60が挿入される。
【0025】
使用時には、補強板50のねじ穴51aにネジ60を締め込み、バネ42の付勢力によってヒートシンク40を回路基板10側に押し付ける。これにより、第1のランド10aと第2のランド30aとが突起電極102を介して電気的に接続されることになる。
【0026】
ところで、上記のように回路基板10と半導体パッケージ30とはLGAコネクタ100により電気的に接続されるが、実際の使用時にはこれらの間に接続不良が発生することがある。
【0027】
このように接続不良が発生する一因として半導体パッケージ30や回路基板10の反りがある。また、ランド10a、30aの高さが製造時にばらつくことによって接続不良が起きることもある。
【0028】
図2(a)、(b)は、半導体パッケージ30と回路基板10の各々に反りが生じた場合のLGAコネクタ100とその周囲の拡大断面図である。
【0029】
突起電極102は、円錐の頂点を平坦化した形状の突出部102aを有し、本来ならその突出部102aの平坦な端部102bが第1のランド10a及び第2のランド30aに当接する。
【0030】
しかし、半導体パッケージ30や回路基板10は、内部に含まれる材料の熱膨張率の差等によって
図2(a)のように反りが生じる場合がある。そのため、一部の突起電極102がランド10a、30aから離れてしまい、突起電極102を用いて第1のランド10aと第2のランド30aとを電気的に接続することができなくなってしまう。
【0031】
この例のように半導体パッケージ30が上に凸状に反り、回路基板10が下に凸状に沿った場合には、半導体パッケージ30の中央付近においてこのような接続不良が発生しやすい。
【0032】
このような接続不良を防ぐために、
図2(b)に示すように、ネジ60(
図1参照)の締め込み量を増加させることも考えられる。この場合は、突起電極102が圧縮されて、LGAコネクタ100の中央付近の突起電極102が第1のランド10a及び第2のランド30aと当接する。
【0033】
しかし、このようにすると、LGAコネクタ100の周辺付近の突起電極102に加わる圧力が過大になり、突起電極102が破損するなどして接続部分の信頼性が低下する。
【0035】
(本実施形態)
図3は、本実施形態に係る電子機器の断面図である。なお、
図3において、
図1で説明したのと同じ要素には
図1におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
【0036】
この電子機器1においては、流体24を封入してなるLGAコネクタ20を介してパッケージ基板31aと回路基板10とが電気的に接続される。
【0037】
図4は、LGAコネクタ20の分解斜視図である。
【0038】
図4に示すように、LGAコネクタ20は、複数の突起電極22を備えた第1の可撓性基材21a及び第2の可撓性基材21bとを備え、これらの可撓性基材21a、21bの間に中間基材23が設けられている。
【0039】
この中間基材23は、銅等の金属膜をパターニングしてなる導体パターン23cを備え、この導体パターン23cを介して第1の可撓性基材21aの突起電極22と第2の可撓性基材21bの突起電極22とを接続する。
【0040】
また、第1の可撓性基材21a及び第2の可撓性基材21bの周縁部にはシール部25が設けられている。このシール部25は、スペーサ25cと、そのスペーサ25cを上下から加圧する第1のフレーム25a及び第2のフレーム25bと、それらを締め付けるためのネジ25dとを有する。
【0041】
スペーサ25cは、第1の可撓性基材21a及び第2の可撓性基材21bの間に配置され、第1のフレーム25a及び第2のフレーム25bと共働して、第1の可撓性基材21a及び第2の可撓性基材21bの間の空間を封止する。
【0042】
以下、LGAコネクタ20の各部の構成について更に説明する。
【0043】
図5(a)は第1の可撓性基材21aの平面図であり、
図5(b)は
図5(a)のD−D線に沿った断面図である。
【0044】
図5(a)に示すように、第1の可撓性基材21aは、可撓性を有する材料によって形成されたシート21cと、そのシート21cに取り付けられた複数の突起電極22とを有する。シート21cは、例えば平面視で一辺が50mm程度の正方形であり、その厚さは例えば0.3mm程度である。特に限定されないが、シート21cの材料としては、ゴムやエラストマ等を用いることができる。
【0045】
図5(b)に示すように、シート21cには複数の貫通孔21hが形成されており、その貫通孔21hには突起電極22の基端部22c側が挿入されている。この基端部22cの底面はシート21cの下面と略同じ高さに形成されており、基端部22cの底面上には例えば銅膜等をパターニングしてなる内側電極22dが形成されている。
【0046】
突起電極22の材料は特に限定されないが、銀粉等の導電性フィラーをゴムやエラストマ等に分散させた導電性ゴム、又は導電性エラストマをその材料として使用するのが好ましい。
【0047】
なお、第2の可撓性基材21bも上記の第1の可撓性基材21aと同様の構造であり、その説明は省略する。
【0048】
次に、中間基材23について説明する。
【0049】
図6(a)は中間基材23の一部を拡大した平面図であり、
図6(b)は
図6(a)のE−E線に沿った断面図であり、
図6(c)は
図6(a)のF−F線に沿った断面図である。
【0050】
図6(a)〜(c)に示すように、中間基材23は、例えばポリイミド樹脂等を材料とする第1の樹脂フィルム23a及び第2の樹脂フィルム23bを備えており、可撓性を有する。また、それらの樹脂フィルム23a、23bの間には、例えば銅等の金属膜をパターニングしてなる導体パターン23cが突起電極22(
図4参照)に対応して複数設けられている。
【0051】
図6(a)に示すように、各導体パターン23cは平面視でS字状に形成されており、その両端に円形の第1のパッド23d及び第2のパッド23eを備える。
【0052】
また、第1のパッド23d及び第2のパッド23eの横には、導体パターン23cの輪郭に沿ってスリット23fが形成されている。このスリット23fは、第1の樹脂フィルム23a及び第2の樹脂フィルム23bを貫通する深さに形成されており、これによりパッド23d、23e付近の導体パターン23cが中間基材23の厚さ方向に柔軟に弾性変形できる。
【0053】
図6(b)に示すように、第1のパッド23dは、第1の樹脂フィルム23aに形成された開口23gを通じて第1の樹脂フィルム23aから露出している。また、
図6(c)に示すように第2のパッド23eは、第2の樹脂フィルム23bの開口23hを通じて第2の樹脂フィルム23bから露出している。
【0054】
図7(a)は、LGAコネクタ20の第1のパッド23d付近の断面図であり、
図7(b)はLGAコネクタ20の第2のパッド23e付近の断面図である。
【0055】
図7(a)に示すように、中間基材23の導体パターン23cの第1のパッド23dは、第1の可撓性基材21aに設けられた突起電極22と電気的に接続される。また、
図7(b)に示すように、第2のパッド23eは、第2の可撓性基材21bに設けられた突起電極22と電気的に接続される。このようにして、上下の突起電極22同士が導体パターン23cを介して電気的に接続されている。
【0056】
本実施形態の中間基材23では、パッド23d、23e付近の導体パターン23cが柔軟に弾性変形できるため、第1の可撓性基材21a及び第2の可撓性基材21bが変形した場合であっても、上下の突起電極22同士が電気的に接続された状態を維持できる。
【0057】
図8(a)は、シール部25付近の拡大断面図であり、
図8(b)はシール部25の流体注入口付近の拡大断面図である。
【0058】
図8(a)に示すように、第1の可撓性基材21aと第2の可撓性基材21bとの間にシール部25のスペーサ25cが配置される。このスペーサ25cの上下の主面には凸部25fが形成されており、この凸部25fの頂面が第1の可撓性基材21a及び第2の可撓性基材21bと当接している。
【0059】
そして、スペーサ25cが配置された部分の第1の可撓性基材21a及び第2の可撓性基材21bを挟むように、第1のフレーム25a及び第2のフレーム25bが設けられている。なお、第1のフレーム25a、第2のフレーム25b及びスペーサ25cの材料は特に限定されないが、その材料として例えばステンレス等を用いることができる。
【0060】
第1のフレーム25a及び第2のフレーム25bにはネジ25dが設けられる。このネジ25dを締め込むことで、第1の可撓性基材21a及び第2の可撓性基材21bがスペーサ25c側に押圧される。これにより、スペーサ25cの凸部25fが第1及び第2の可撓性基材21a、21bに圧入されて、第1及び第2の可撓性基材21a、21bの間の空間が封止される。
【0061】
上記のようにして封止された第1及び第2の可撓性基材21a、21bの間の空間には電気絶縁性の流体24が封入されている。この流体24の材料としては、ゴム、エラストマーシート及び金属を腐食しないものを使用するのが好ましい。そのような材料には、例えば、パーフルオロエーテル等のフッ素系の液体やシリコーンオイルがある。また、流体24として加圧した不活性ガスを用いてもよい。
【0062】
なお、
図8(b)に示すように、シール部25のスペーサ25cには、流体24を導入するための流体導入管25eが設けられている。使用時においては、その流体導入管25eは、樹脂やはんだ等の栓25hで塞がれる。
【0063】
ここで、既述のように半導体パッケージ30や回路基板10には反りが生ずることがある。また、製造時に第2のランド30aの高さがばらつくこともある。これらの場合であっても、本実施形態では半導体パッケージ30と回路基板10との間の接続不良が以下のようにして防止される。
【0064】
図9(a)は、回路基板10と半導体パッケージ30の各々に反りが生じた場合における本実施形態に係るLGAコネクタの拡大断面図である。
【0065】
図9(a)に示すように、この例では、半導体パッケージ30及び回路基板10の間隔がそれらの中央部で広くなり、周縁部で狭くなる。この場合は、第1の可撓性基材21aと第2の可撓性基材21bが撓んでこれらの間に封止された流体24が流動するため、LGAコネクタ24の外形がパッケージ基板31と回路基板10の反りに追従して変形する。
【0066】
この結果、各突起状電極22の高さもパッケージ基板30等の反りに追従して変化し、全ての突起電極22が第1ランド10a及び第2のランド30aと接触するので、LGAコネクタ10を介して半導体パッケージ30と回路基板10とを確実に接続できる。
【0067】
しかも、LGAコネクタ20の内部に封入された流体24が流動することにより、突起電極22と第2のランド30a等との接触圧が突起電極22毎にばらつくのを抑制できるので、一部の突起電極22のみに過剰な圧力が加わるのを防ぐことができる。
【0068】
一方、
図9(b)は、第2のランド30aの高さがばらついた場合における本実施形態に係るLGAコネクタの拡大断面図である。
【0069】
この例では、パッケージ基板30の面内において第2のランド30aの高さHがばらついている。この場合にも、LGAコネクタ20の内部に封入された流体24が流動することで、第1の可撓性基材21aが第2のランド30aの高さに応じて変形する。
【0070】
これにより、全ての突起電極22が第2のランド30aと接触して半導体パッケージ30と回路基板10との接続信頼性が向上する。更に、各突起電極22の接触圧のばらつきが低減されるため、一部の突起電極22に過剰な圧力が加わるのを防ぐことができる。
【0071】
以上のように、本実施形態によれば、半導体パッケージ30等の電子部品や回路基板10にLGAコネクタ20を確実に接触させることができるので、これらの接続信頼性を向上させることができる。
【0072】
以下、本実施形態のLGAコネクタ20の製造方法について説明する。
【0073】
図10(a)〜(c)は、本実施形態に係るLGAコネクタの可撓性基材の製造途中の拡大断面図である。
【0074】
まず、
図10(a)に示すように、例えばシリコーンゴム等を材料とするシート21cを用意する。
【0075】
次に、そのシート21cの所定位置にパンチング等の機械加工により複数の貫通孔21hを形成する。なお、射出成型により貫通孔21h及びシート21を同時に形成してもよい。
【0076】
次に、
図10(b)に示すように、シート21cの貫通孔21hに連通する凹部71aが形成された金型71をシート21cの一方の面に配する。そして、銀等の導電性フィラーを含んだエラストマを、シート21cの貫通孔21h及び金型71の凹部71aに射出成型することにより、突起電極22を形成する。
【0077】
その突起電極22において、貫通孔21h内に形成された部分は、既述の基端部22cとなる。
【0079】
次に、
図10(c)に示すように、シート21cの他方の面にフォトレジストを塗布した後、そのフォトレジストをフォトリソグラフィ法によりパターンニングして、突起電極22の基端部22c上に開口72aを有するレジストパターン72を形成する。
【0080】
次いで、レジストパターン72をマスクにしたスパッタ法により銅等の金属膜を堆積させて突起電極22の基端部22cの上に内側電極22dを形成する。なお、内側電極22dは、めっき法又は蒸着法等で形成してもよい。
【0081】
その後、レジストパターン72を除去する。
【0082】
以上により、第1の可撓性基材21aが完成する。
【0083】
また、上記の
図10(a)〜(c)に示したのと同様の工程を行うことで、第2の可撓性基材21bを作製する。
【0084】
次に、中間基材23を以下のようにして作製する。
【0085】
図11(a)〜(d)は、本実施形態に係るLGAコネクタの中間基材の製造途中の拡大斜視図である。
【0086】
先ず、
図11(a)に示すように、主面上に銅等の金属膜23nが形成された第2の樹脂フィルム23bを用意する。
【0087】
次に、
図11(b)に示すように、フォトリソグラフィ法により金属膜23nをパターニングして、端部に第1及び第2のパッド23d、23eを有するS字状の導体パターン23cを形成する。
【0088】
次に、
図11(c)に示すように、導体パターン23c及び第2の樹脂フィルム23bの上に、ポリイミド樹脂等を材料とする第1の樹脂フィルム23aを貼着する。
【0089】
その後、導体パターン23cの第1のパッド23dの上の第1の樹脂フィルム23aを除去して開口23gを形成する。
【0090】
次いで、導体パターン23cの第2のパッド23eの上の第2の樹脂フィルム23bを除去して開口23hを形成する。これらの開口23g、23hの形成方法は特に限定されず、レーザ加工やエッチングにより各開口23g、23hを形成し得る。
【0091】
その後、
図11(d)に示すように、レーザ加工により、第1のパッド23d及び第2のパッド23eの横の樹脂フィルム23a、23bにスリット23fを形成する。なお、スリット23fはエッチング又は機械加工で形成してもよい。
【0092】
以上の工程により、中間基材23が完成する。
【0093】
次に、上記のように作製された第1及び第2の可撓性基材21a、21bと中間基材23とを次のように接続する。
【0094】
図12(a)〜(c)は、本実施形態に係るLGAコネクタの製造途中の拡大断面図である。
【0095】
図12(a)に示すように、中間基材23の第1の樹脂フィルム23a側に、第1の可撓性基材21aを配置する。そして、内側電極22dと第1のパッド23dとをハンダペースト等により接合してこれらを互いに電気的に接続する。
【0096】
その後、
図12(b)に示すように、中間基材23の第2の樹脂フィルム23b側に第2の可撓性基材21bを配置する。そして、第2の可撓性基材21bの内側電極22dと第2のパッド23eとをハンダペーストにより接合することにより、内側電極22dと第2のパッド23eとを電気的に接続する。
【0097】
次に、
図12(c)に示すように、第1の可撓性基材21a及び第2の可撓性基材21bの周縁部に、スペーサ25c、第1のフレーム25a、及び第2のフレーム25bから形成されるシール部25を取り付ける。
【0098】
そして、シール部25の角部に設けられたネジ25d(
図8(a)参照)を締め込むことで、第1のフレーム25aと第2のフレーム25bとを機械的に接続する。これにより、スペーサ25cによって第1の可撓性基材21aと第2の可撓性基材21bとの間の空間が封止される。
【0099】
その後、
図13の平面図に示すように、シール部25の流体導入管25eと流体排出管25gとの間で例えばパーフルオロエーテル等の流体24を流して、第1の可撓性基材21a及び第2の可撓性基材21bの間の空間に流体24を満たす。このとき、余分な空気等は流体排出部25gから排出される。その後、流体導入管25e及び流体排出部25gを樹脂やはんだ等の栓25h(
図8(b)参照)で封止する。
【0100】
以上により、LGAコネクタ20が完成する。
【0101】
以上説明した実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0102】
(付記1)表面に導電性の第1のランドが形成された回路基板と、
前記回路基板の前記表面に対向して配置され、前記回路基板と対向する表面に導電性の第2のランドが形成された電子部品と、
前記回路基板と前記電子部品とを接続するコネクタを備え、
前記コネクタは、
第1の突起電極を有する第1の可撓性基材と、
前記第1の突起電極と電気的に接続された第2の突起電極を有するとともに、前記第1の可撓性基材から間隔を置いて配置される第2の可撓性基材と、
前記第1の可撓性基材と前記第2の可撓性基材の間の空間に封止された流体と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【0103】
(付記2)前記第1の可撓性基材と前記第2の可撓性基材との間に、前記第1の突起電極と第2の突起電極とを接続する導体パターンを有する中間基材を備えることを特徴とする付記1に記載の電子機器。
【0104】
(付記3)前記導体パターンの横の前記中間基材にスリットが形成されており、前記導体パターンの前記第1の突起電極との接続部分及び第2の突起電極との接続部分が前記中間基材の厚さ方向に弾性変形可能なことを特徴とする付記2に記載の電子機器。
【0105】
(付記4)前記第1の可撓性基材及び前記第2の可撓性基材の周縁部には、前記第1の可撓性基材及び前記第2の可撓性基材の間に充填された流体を封止するシール部が設けられていることを特徴とする付記1乃至付記3の何れか1項に記載の電子機器。
【0106】
(付記5)前記第1の可撓性基材及び第2の可撓性基材は貫通孔を備え、前記第1の突起電極及び第2の突起電極の基端部は前記可撓性基材の貫通孔に挿入されていることを特徴とする付記1に記載の電子機器。
【0107】
(付記6)前記第1の可撓性基材及び第2の可撓性基材はゴム又はエラストマにより形成されていることを特徴とする付記5に記載の電子機器。
【0108】
(付記7)前記第1の突起電極及び第2の突起電極は導電性フィラーを含有するエラストマによって形成されることを特徴とする付記5に記載の電子機器。
【0109】
(付記8)前記流体は、絶縁性であり且つ不活性な液体又は気体であることを特徴とする付記1乃至付記7の何れか1項に記載の電子機器。
【0110】
(付記9)第1の突起電極を有する第1の可撓性基材と、
前記第1の突起電極と電気的に接続された第2の突起電極を有するとともに、前記第1の可撓性基材から間隔を置いて配置された第2の可撓性基材と、
前記第1の可撓性基材と前記第2の可撓性基材の間の空間に封止された流体と、
を備えることを特徴とするコネクタ。
【0111】
(付記10)第1の可撓性基材の第1の突起電極と、前記第1の可撓性基材から間隔をおいて設けられた第2の可撓性基材の第2の突起電極とを電気的に接続する工程と、
前記第1の可撓性基材と前記第2の可撓性基材との間の空間を流体で封止する工程と、
を備えるコネクタの製造方法。