特許第5835026号(P5835026)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5835026
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】X線撮影装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/08 20060101AFI20151203BHJP
【FI】
   A61B6/08 301
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-52436(P2012-52436)
(22)【出願日】2012年3月9日
(65)【公開番号】特開2013-183959(P2013-183959A)
(43)【公開日】2013年9月19日
【審査請求日】2014年6月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100101753
【弁理士】
【氏名又は名称】大坪 隆司
(72)【発明者】
【氏名】奥村 皓史
(72)【発明者】
【氏名】奥野 智晴
【審査官】 伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−192185(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3154899(JP,U)
【文献】 特開2008−234399(JP,A)
【文献】 特開2011−15166(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00 − 6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に向けてX線を照射するX線管と、前記X線管から照射され前記被検体を通過したX線を検出するX線検出器と、スイッチの操作により点灯または消灯するランプを有し、前記ランプの点灯制御を行う照明制御装置と、を備えたX線撮影装置であって、
前記照明制御装置は、
前記スイッチからの入力を受け付ける入力受信部と、
前記スイッチからの入力回数を管理する入力回数管理部と、
前記入力回数管理部において積算された前記スイッチからの入力回数に応じて前記ランプの点灯時間が設定される点灯タイマーと、
前記入力受信部または前記点灯タイマーからの信号に基づいて前記ランプの点灯および消灯を制御する点灯制御部と、
を備えたことを特徴とするX線撮影装置。
【請求項2】
請求項1に記載のX線撮影装置において、
前記点灯タイマーに設定された点灯時間に、前記ランプの点灯中における前記スイッチの入力の1回につき一定の時間が追加されるX線撮影装置。
【請求項3】
請求項1に記載のX線撮影装置において、
前記照明制御装置は、
前記入力回数管理部における前記スイッチの入力回数を管理する管理時間が設定される入力管理タイマーをさらに備え、
前記点灯タイマーに設定された点灯時間に、前記スイッチの1回目の入力から前記入力管理タイマーに設定された時間が経過するまでの間の前記スイッチの入力の1回につき一定の時間が追加され、
前記点灯制御部は、前記入力管理タイマーに設定された管理時間が経過した後であり、かつ、前記点灯タイマーに設定された点灯時間内の前記スイッチの入力により、前記ランプを消灯させるX線撮影装置。
【請求項4】
請求項1に記載のX線撮影装置において、
前記照明制御装置は、
前記入力回数管理部における前記スイッチの入力回数を管理する管理時間が設定される入力管理タイマーをさらに備え、
前記点灯タイマーに設定された点灯時間に、前記スイッチのn回目の入力からn+1回目の入力までの間が、前記入力管理タイマーに設定された管理時間内のときに、前記スイッチの入力の一回につき一定の時間が追加され、
前記点灯制御部は、前記入力管理タイマーに設定された管理時間が経過した後であり、かつ、前記点灯タイマーに設定された点灯時間内の前記スイッチの入力により前記ランプを消灯させるX線撮影装置。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載のX線撮影装置において、
前記スイッチは、前記ランプを点灯および消灯させる点灯開始スイッチと、前記ランプの点灯時間を設定する点灯時間設定スイッチと、であり、
前記点灯制御部は、前記点灯開始スイッチからの入力により前記入力受信部に入力された点灯信号を受信した後に、前記入力管理部において積算された前記点灯時間設定スイッチの入力回数に応じて前記点灯タイマーに設定された点灯時間の間、前記ランプを点灯させるX線撮影装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載のX線撮影装置において、
前記点灯タイマーに設定される点灯時間および/または消灯までの時間を表示する表示部を備えるX線撮影装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載のX線撮影装置において、
前記ランプは、前記X線管から前記被検体に向けて照射されるX線照射野を調整するコリメータ内に配設される照視野ランプであるX線撮影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、照明制御装置を備えたX線撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線撮影装置に配設される照明装置としては、例えば、コリメータ(可動絞り)に配設される照視野ランプがある。この照視野ランプは、コリメータを利用してX線管から被検体である患者に向けて照射されるX線照射野を調整するときに、X線照射野を視認できるようにするためのものであり、コリメータリーフに対し患者とは逆側に配設される。すなわち、照視野ランプは、コリメータリーフを移動させてX線照射野を調整するときに光照射野を形成させるために点灯される。
【0003】
このようなX線撮影装置において、コリメータはX線管と一体的に移動可能に、X線管を収容するX線照射装置に付設されている。このため、照視野ランプを長時間点灯させると、照視野ランプからの発熱により装置の温度が上昇し、オペレータや患者が火傷をする危険がある。このような火傷の危険を回避する目的で、照視野ランプの点灯スイッチが押された場合に、一定時間だけ照視野ランプを点灯させる照明制御が行われている。例えば、特許文献1では、異なる照度でのランプの点灯を要求するボタンに対応して設けられたタイマーにより、光の照射時間を制限している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−311929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、オペレータがコリメータを利用してX線照射野を調整するのに要する作業時間は、撮影しようとする部位などにより異なる。一方で、従来のような、タイマーに設定された一定時間だけ照視野ランプが点灯する構成では、オペレータが必要とする作業時間に応じて照視野ランプを点灯させておきたい時間を変更することが、容易に行えなかった。このため、照視野ランプの点灯時間が、オペレータが必要とする作業時間より長すぎる場合や短すぎる場合があった。
【0006】
例えば、作業時間がタイマーに設定された時間より長い場合には、オペレータが作業を行っている途中で照視野ランプが一定時間を経過したことにより消灯した後に、再度スイッチを操作して点灯させていた。このように、オペレータは、X線照射野の調整などのX線撮影の準備作業を行っている途中でX線照射野の視認ができなくなったり、照視野ランプの再点灯などの操作を行わなければならなくなり、作業効率が低下するという問題が生じていた。
【0007】
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、照明装置の点灯時間の変更を容易に行うことが可能な照明制御装置を備えたX線撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、被検体に向けてX線を照射するX線管と、前記X線管から照射され前記被検体を通過したX線を検出するX線検出器と、スイッチの操作により点灯または消灯するランプを有し、前記ランプの点灯制御を行う照明制御装置と、を備えたX線撮影装置であって、前記照明制御装置は、前記スイッチからの入力を受け付ける入力受信部と、前記スイッチからの入力回数を管理する入力回数管理部と、前記入力回数管理部において積算された前記スイッチからの入力回数に応じて前記ランプの点灯時間が設定される点灯タイマーと、前記入力受信部または前記点灯タイマーからの信号に基づいて前記ランプの点灯および消灯を制御する点灯制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記点灯タイマーに設定された点灯時間に、前記ランプの点灯中における前記スイッチからの入力の1回につき一定の時間が追加される。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記照明制御装置は、前記入力回数管理部における前記スイッチからの入力回数を管理する管理時間が設定される入力管理タイマーをさらに備え、前記点灯タイマーに設定された点灯時間に、前記スイッチの1回目の入力から前記入力管理タイマーに設定された時間が経過するまでの間の前記スイッチからの入力の1回につき一定の時間が追加され、前記点灯制御部は、前記入力管理タイマーに設定された管理時間が経過した後であり、かつ、前記点灯タイマーに設定された点灯時間内の前記スイッチの操作により、前記ランプを消灯させる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記照明制御装置は、前記入力回数管理部における前記スイッチからの入力回数を管理する管理時間が設定される入力管理タイマーをさらに備え、前記点灯タイマーに設定された点灯時間に、前記スイッチからのn回目の入力からn+1回目の入力までの間が、前記入力管理タイマーに設定された管理時間内のときに、前記スイッチからの1回につき一定の時間が追加され、前記点灯制御部は、前記入力管理タイマーに設定された管理時間が経過した後であり、かつ、前記点灯タイマーに設定された点灯時間内の前記スイッチからの入力により前記ランプを消灯させる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記スイッチは、前記ランプを点灯および消灯させる点灯開始スイッチと、前記ランプの点灯時間を設定する点灯時間設定スイッチと、であり、前記点灯制御部は、前記点灯開始スイッチからの入力により前記入力受信部に入力された点灯信号を受信した後に、前記入力管理部において積算された前記点灯時間設定スイッチの入力回数に応じて前記点灯タイマーに設定された点灯時間の間、前記ランプを点灯させる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明において、前記点灯タイマーに設定される点灯時間および/または消灯までの時間を表示する表示部を備える。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明において、前記ランプは、前記X線管から前記被検体に向けて照射されるX線照射野を調整するコリメータ内に配設される照視野ランプである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、スイッチからの入力回数を管理する入力回数管理部と、入力回数管理部において積算されたスイッチからの入力回数に応じてランプの点灯時間が設定される点灯タイマーとを備えることにより、ランプの点灯時間を容易に変更することが可能となる。
【0016】
請求項3および請求項4に記載の発明によれば、入力回数管理部においてスイッチからの入力回数を管理する管理時間が設定される入力管理タイマーを備えることにより、ランプの点灯時間を容易に設定することが可能となる。また、1のスイッチの機能を入力管理タイマーで管理されている時間とそれ以外とで切り換えることができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、点灯開始スイッチと点灯時間設定スイッチとを備え、ランプの点灯・消灯と、点灯時間の設定とを別々のスイッチからの入力信号により行うため、ランプの点灯・消灯と、ランプの点灯時間の変更とを容易に行うことが可能となる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、表示部に設定されたランプの点灯時間や消灯までの時間を表示することから、オペレータは、作業の途中で、点灯時間が作業終了までの適切な時間であるかを知ることができ、必要に応じて点灯時間の延長・短縮を容易に行うことが可能となる。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、コリメータの照視野ランプの点灯時間を容易に変更ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】この発明に係るX線撮影装置の概要図である。
図2】X線照射部3等の要部を示す概要図である。
図3】この発明の第1実施形態に係る照明制御装置として機能する主要な構成を示すブロック図である。
図4】この発明の第2実施形態に係る照明制御装置として機能する主要な構成を示すブロック図である。
図5】この発明の第3実施形態に係る照明制御装置として機能する主要な構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係るX線撮影装置の概要図である。
【0022】
このX線撮影装置は、被検体である患者1を載置するテーブル2と、患者1に向けてX線を照射するX線管7を備えたX線照射部3と、X線検出部としてのフラットパネルディテクタ4と、コリメータ8とを備える。X線管7から照射されたX線は、患者1を透過してフラットパネルディテクタ4に入射する。フラットパネルディテクタ4は、入射したX線に対応した画像信号を出力する。
【0023】
コリメータ8は、複数のコリメータリーフ6を備える。X線撮影を行うときには、照視野ランプ24を点灯した状態で、図示しない駆動モータの駆動によりコリメータリーフ6を各々移動させ、X線の曝射範囲を設定する。そして、照視野ランプ24を消灯させた後、この状態でX線管7からX線を照射することにより、複数のコリメータリーフ6により規定された曝射範囲にのみX線が照射される。
【0024】
図2は、この発明に係るX線撮影装置におけるX線照射部3等の要部を示す概要図である。
【0025】
このX線照射部3は、複数種の付加フィルターが配設された回転板11と、この回転板11を回転させるモータ12とを備えた付加フィルター移動機構を有する。また、コリメータ8は、コリメータリーフ6に対し患者1とは逆側に配設され、コリメータリーフ6により調整されたX線照射野を視認するための光照射野を形成する、照視野ランプ24およびミラー25を備える。この照視野ランプ24から照射された光は、ミラー25により反射され、複数のコリメータリーフ6によりその照射領域を制限された後に、患者1に照射される。このとき、X線管7からミラー25を透過して患者1に照射されるX線と、照視野ランプ24からミラー25で反射されて患者1に照射される光とは、その光軸が一致しており、また、その焦点も一致している。このため、コリメータ8により形成されるX線照射野と光照射野は一致する。
【0026】
照視野ランプ24と、回転板11を回転させるモータ12とは、制御部41に連結されている。この制御部41は、RAM、ROM等の記憶装置およびCPU等の演算装置を備え、照視野ランプ24の点灯状態を制御する。また、この制御部41は、回転板11を回転させるモータ12を制御して、回転板11を回転させる。この制御部41には、オペレータが照視野ランプ24の点灯および消灯のために操作するスイッチ等が配設された入力部42と、各種の情報を表示するための表示部43とが接続されている。
【0027】
図3は、この発明の第1実施形態に係る照明制御装置として機能する主要な構成を示すブロック図である。
【0028】
制御部41は、照視野ランプ24の点灯および消灯のための押しボタン式のスイッチ44からの入力を受信する入力受信部51と、スイッチが操作された回数を管理する入力管理部52と、照視野ランプ24の点灯時間が設定される点灯タイマー54と、照視野ランプ24の点灯および消灯を制御する点灯制御部53とを備える。スイッチ44と、入力受信部51と、点灯タイマー54と、点灯制御部53は、この実施形態の照明制御装置を構成する。
【0029】
以上のような構成を有するX線撮影装置により光照射野を利用してX線照射野を確認するためには、まず、オペレータはスイッチ44を操作して照視野ランプ24を点灯させる。このとき、スイッチ44からの入力は入力受信部51を介して入力回数管理部52および点灯制御部53に伝達される。なお、照視野ランプ24が消灯している状態での、1回目のスイッチ44からの入力が、照視野ランプ24を点灯させる入力となる。
【0030】
点灯タイマー54には、照視野ランプ24が消灯している状態での、1回目のスイッチ44からの入力により、予め決めておいた1回目のスイッチ操作により照視野ランプ24を点灯できる所定の時間(例えば、10秒)が設定される。また、入力回数管理部52では、オペレータがスイッチを押した回数、すなわち1回目のスイッチ44からの入力も含めて入力回数が積算される。
【0031】
照視野ランプ24が点灯すると、点灯タイマー54では、設定された点灯時間を1秒単位で減少させるカウントダウンが開始される。ここで、点灯タイマー54における点灯時間がゼロになる前に、オペレータによりスイッチ44が再度操作されると、その入力は、入力回数管理部52により入力回数として積算されるとともに、入力回数が1回増えるごとに、予め決めておいた一定の時間がさらに点灯時間として加えられる。例えば、所定の時間および一定の時間が各10秒で、オペレータが、照視野ランプ24が消灯している状態でスイッチ44を操作してから、点灯タイマー54においてカウントダウンされる点灯時間がゼロになるまでの間のスイッチ44からの入力回数が3回であった場合には、10秒(所定の時間)+10秒(一定の時間)+10秒(一定の時間)=30秒が、照視野ランプ24の連続した点灯時間となる。すなわち、この実施形態において、スイッチ44は、照視野ランプ24を点灯させるためのスイッチ、および、照視野ランプ24の点灯時間を設定するためのスイッチとして機能する。
【0032】
点灯制御部53は、点灯タイマー54における点灯時間のカウントダウンの状況を定期的(例えば、0.5秒毎)に参照し、残り点灯時間(消灯までの時間)がゼロにならない限り、照視野ランプ24を点灯させておく。
【0033】
しかる後、点灯タイマー54における点灯時間がゼロになると、点灯制御部53により、照視野ランプ24が消灯されるとともに、入力回数管理部52において積算されているスイッチ44からの入力回数がリセットされる。なお、照視野ランプ24の点灯中における残り点灯時間は、必要に応じて表示部43に表示される。
【0034】
以上のような構成を有する照明制御装置を備えたX線撮影装置においては、X線撮影を実行する前に、光照射野を利用してX線照射野を確認する際に、照視野ランプ24の点灯時間の延長を容易に行うことができることから、作業の途中で照視野ランプ24が消灯して、X線照射野が一時的に視認できなくなる状態となることを防止することができる。
【0035】
図4は、この発明の第2実施形態に係る照明制御装置として機能する主要な構成を示すブロック図である。
【0036】
この実施形態においては、上述した第1実施形態と、制御部41において入力管理タイマー55をさらに備える点において異なる。すなわち、この実施形態では照明制御装置の構成として入力管理タイマー55をさらに備える。なお、第1実施形態と同様の構成は、同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0037】
入力管理タイマー55には、オペレータがスイッチ44を操作することにより入力受信部51が受信する入力のうち、入力回数管理部52が入力回数として管理する時間(例えば、5秒)が設定される。すなわち、入力回数管理部52は、照視野ランプ24が消灯している状態でのスイッチ44からの入力を1回目の入力として、その後、入力管理タイマー55に設定された5秒間の間のスイッチ44からの入力回数を積算する。
【0038】
点灯タイマー52においては、入力管理タイマー55に設定された時間が経過するまでの間、入力回数管理部52において積算して管理するスイッチ44からの入力が1回増えるごとに、所定の時間に一定の時間が追加される。点灯制御部53は、点灯タイマー54の点灯時間の残り時間がゼロにならない限り、照視野ランプ24を連続して点灯させる。すなわち、5秒間の間のスイッチ44からの入力が計4回であった場合には10秒(所定の時間)+10秒(一定の時間)+10秒(一定の時間)+10秒(一定の時間)=40秒が、照視野ランプ24の連続した点灯時間となる。このように、この実施形態では、照視野ランプ24の連続した点灯時間を、オペレータが予想したX線照射野の調整にかかる作業時間に合わせて容易に設定することができる。
【0039】
この実施形態においては、照視野ランプ24が消灯している状態で、点灯タイマー54の時間がゼロであるときのスイッチ44からの入力は、点灯制御部53により照視野ランプ24を点灯させる入力となり、照視野ランプ24が点灯された後、入力管理タイマー55に設定された時間が経過する前であり、かつ、点灯タイマー54の時間がゼロでないときのスイッチ44からの入力は、点灯タイマー54に設定される照視野ランプ24の点灯時間を一定の時間ずつ長くするための入力となる。また、入力管理タイマー55に設定された時間が経過した後であり、かつ、点灯タイマー54の時間がゼロでないときのスイッチ44からの入力は、点灯タイマー54の残り時間をリセットしてゼロとすることにより、点灯制御部53により照視野ランプ24を消灯させるための入力となる。すなわち、この実施形態において、スイッチ44は、照視野ランプ24を点灯させるためのスイッチ、照視野ランプ24の点灯時間を変更・設定するためのスイッチ、ならびに、照視野ランプ24を消灯させるためのスイッチとして機能する。
【0040】
以上のように、この実施形態に係る照明制御装置を備えたX線撮影装置においては、入力管理タイマー55に設定された時間内のスイッチ44からの入力により、照視野ランプ24の点灯時間を、オペレータが点灯させたい長さの時間に設定することができる。さらに、設定した時間よりも早くX線照射野の調整作業が終わったときには、点灯タイマー54の残り点灯時間がゼロになる前であっても、スイッチ44を操作することにより照視野ランプ24を消灯させ、X線撮影を行うことも可能である。このように、照視野ランプ24の点灯時間の変更が容易に行えるため、オペレータの作業効率を向上させることができる。
【0041】
なお、この実施形態の変形例として、点灯タイマー54に設定される照視野ランプ24の点灯時間を、入力管理タイマー55に設定された時間内に入力回数管理部52が積算したスイッチ44からの入力回数に一定の時間を乗じた時間としてもよい。また、制御部41が備える記憶装置(図示せず)にスイッチ44からの入力回数とそれに対応する点灯時間を記述したテーブル(例えば、入力回数が1回のときには点灯時間は10秒、入力回数が2回のときには点灯時間は30秒、入力回数が3回のときには点灯時間は40秒などの内容を記述した対応表)を記憶させておき、入力管理タイマー55に設定された時間内に入力回数管理部52が積算したスイッチ44からの入力回数に対応する点灯時間を、テーブルから点灯タイマー54に読み込ませることで点灯時間を設定するようにしてもよい。点灯タイマー54への点灯時間の設定について、このような変形を行う場合には、入力管理タイマー55に設定された時間が経過したときに、点灯制御部53により照視野ランプ24を点灯させ、点灯タイマー54における点灯時間のカウントダウンを開始するようにする。
【0042】
また、上述した実施形態では、入力回数管理部52は、1回目のスイッチ44からの入力から、入力管理タイマー55に設定された時間内のスイッチ44からの入力を積算して管理するようにしているが、例えば、入力管理タイマー55に設定された時間が5秒のとき、1回目の入力から2日目の入力までが5秒以内、2回目の入力から3回目の入力までが5秒以内、のように、n回目の入力からn+1回目までの入力が入力管理タイマー55に設定された時間であれば、入力回数管理部52がスイッチ44からの入力を管理し、点灯時間を一定の時間ずつ長くするようにしてもよい。
【0043】
図5は、この発明の第3実施形態に係る照明制御装置として機能する主要な構成を示すブロック図である。
【0044】
この実施形態においては、上述した第1実施形態に係る照明制御装置として機能する構成のうち、入力部42に配設されるスイッチ44に替えて、照視野ランプ24の点灯時間だけを設定するためのスイッチ45(点灯時間設定スイッチ)と、照視野ランプ24の点灯および消灯のための入力のみを行うスイッチ46(点灯開始スイッチ)とを入力部42に備える。なお、上述した実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0045】
この実施形態では、照視野ランプ24を点灯させてX線照射野を視認しようとするときに、オペレータは、照視野ランプ24が消灯している状態で、押しボタン式のスイッチ45を押して点灯タイマー54に照視野ランプ24の点灯時間を設定する。スイッチ45からの入力は、入力受信部51を介して入力回数管理部52に伝達され、入力回数管理部52では、オペレータがスイッチ45を押した回数、すなわち入力回数が積算される。
【0046】
点灯タイマー54においては、入力回数管理部52において積算しているスイッチ44の入力回数が1回増えるごとに、所定の時間に一定の時間を追加して、点灯時間が設定される。しかる後、オペレータが押しボタン式のスイッチ46を押すと、その入力は入力受信部51を介して点灯制御部53に伝達され、照視野ランプ24が点灯されるとともに、点灯タイマー54における点灯時間のカウントダウンが開始される。点灯制御部53は、点灯タイマー54の残り時間がゼロとならない限り、照視野ランプ24を連続して点灯させる。
【0047】
なお、点灯タイマー54における点灯時間の設定においては、スイッチ46の入力があるまでに、入力回数管理部52が積算したスイッチ45の入力回数に一定の時間を乗じた時間を点灯時間として設定してもよく、また、制御部41に内装された記憶装置に記憶させておいたスイッチ45の入力回数とそれに対応する点灯時間を記述したテーブルを参照して、入力回数管理部52が積算したスイッチ45の入力回数に対応する点灯時間を設定してもよい。
【0048】
点灯タイマー54の時間がゼロになる前に、オペレータがスイッチ45を操作した場合には、点灯タイマー54の点灯時間の残り時間に一定の時間が追加され、照視野ランプ24の連続した点灯時間が延長される。また、点灯タイマー54の時間がゼロになる前にオペレータがスイッチ46を操作した場合には、点灯タイマー54の点灯時間の残り時間がリセットされゼロとなり、点灯制御部53は、照視野ランプ24を消灯させる。このとき、入力回数管理部52において積算された入力回数もリセットされる。
【0049】
以上のように、この実施形態に係る照明制御装置を備えたX線撮影装置においては、照視野ランプ24が消灯している状態で、かつ、オペレータがスイッチ46を操作する前に、オペレータが予想したX線照射野の調整にかかる作業時間に合わせてスイッチ45を操作することにより、照視野ランプ24を、予めオペレータが点灯させておきたい時間に設定することができる。また、照視野ランプ24が点灯している状態では、スイッチ46は、照視野ランプ24を点灯タイマー54の時間が1秒単位でカウントダウンされてゼロとなる前に、点灯タイマー54の残り時間をリセットして強制的に照視野ランプ24を消灯させるスイッチとしても機能することから、設定した時間よりも早くX線照射野の調整作業が終わったときには、オペレータはスイッチ46を操作して照視野ランプ24を消灯し、X線撮影を行うことができる。このため、オペレータの作業効率を向上させることができる。
【0050】
なお、上述した第1〜第3実施形態における照明制御装置は、部品としてのコリメータの制御装置の一部として構成してもよい。また、上述した第1〜第3実施形態における照明制御装置は、X線撮影装置のコリメータの照視野ランプの点灯制御を行うものに限定されるものではない。例えば、特開2002−233521号公報に記載されたような回診用X線装置の、装置の進行方向を照明する照明灯の点灯制御にも利用することが可能である。さらに、上述した照明制御装置は、X線撮影装置に備えられる照明装置への適用に限定されるものではなく、スイッチの操作により点灯および消灯が行われ、タイマーにより点灯時間が設定される照明装置に適用することが可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 患者
2 テーブル
3 X線照射部
4 フラットパネルディテクタ
6 コリメータリーフ
7 X線管
8 コリメータ
11 回転板
12 モータ
24 照視野ランプ
25 ミラー
41 制御部
42 入力部
43 表示部
44 スイッチ
45 スイッチ
46 スイッチ
51 入力受信部
52 入力回数管理部
53 点灯制御部
54 点灯タイマー
55 入力管理タイマー
図1
図2
図3
図4
図5