特許第5835030号(P5835030)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5835030
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】蓄熱装置
(51)【国際特許分類】
   F28D 20/00 20060101AFI20151203BHJP
   C09K 5/16 20060101ALI20151203BHJP
   F28F 23/02 20060101ALI20151203BHJP
【FI】
   F28D20/00 G
   C09K5/16
   F28F23/02 A
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-54822(P2012-54822)
(22)【出願日】2012年3月12日
(65)【公開番号】特開2013-190114(P2013-190114A)
(43)【公開日】2013年9月26日
【審査請求日】2014年4月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(72)【発明者】
【氏名】針生 聡
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 貴文
【審査官】 藤崎 詔夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−208865(JP,A)
【文献】 特開昭54−033865(JP,A)
【文献】 特開平02−207836(JP,A)
【文献】 特開2011−058678(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28D 20/00
C09K 5/16
F28F 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ンモニアと化学反応して熱を発生させる化学蓄熱材を有する反応器と、
前記反応器と接続され、前記アンモニアを貯留するタンクと、
前記反応器を空気により冷却する冷却手段とを備え
前記反応器は、積層された複数枚のプレートを更に有し、
前記化学蓄熱材は、前記プレート上に配置されており、
前記冷却手段は、前記プレート上に設けられ、前記空気を流すための空気流路を有し、
前記反応器には、前記アンモニアを前記化学蓄熱材に接するように流すためのアンモニア流路が形成されていることを特徴とする蓄熱装置。
【請求項2】
内燃機関の排気系に設けられた触媒を暖機する請求項1記載の蓄熱装置において、
前記反応器は、前記排気系における前記触媒の上流側に配置されており、
前記複数枚のプレートは、前記内燃機関からの排ガスを通過させる排ガス流通部を形成するように積層されていることを特徴とする請求項1記載の蓄熱装置。
【請求項3】
前記化学蓄熱材は、前記プレート上に前記空気流路を挟むように配置されており、
前記アンモニア流路は、前記アンモニアを前記化学蓄熱材の表面に沿って前記空気流路を横切って流すように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の蓄熱装置。
【請求項4】
前記冷却手段は、前記空気を前記空気流路に流入させる冷却ファンと、前記反応器の温度が前記アンモニアの分解温度よりも低くなるように前記冷却ファンの作動を制御する手段とを更に有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の蓄熱装置。
【請求項5】
前記反応器を冷却する空気は圧縮空気であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の蓄熱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄熱装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の蓄熱装置としては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載の蓄熱装置は、排気の温度が充分に上昇していない状態では、貯蔵容器内の反応媒体が連通路を通って反応容器内の化学蓄熱材に流入することで、反応媒体と化学蓄熱材との化学反応によって熱が発生し、この熱によって触媒が加熱され、経過時間と共に排気の温度が充分に上昇すると、化学蓄熱材に吸着された反応媒体が排気の熱によって離脱され、その反応媒体が連通路を通って貯蔵容器内に流入するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−208865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術においては、以下の問題点が存在する。即ち、内燃機関からの排ガスは、600℃以上の高い温度に達することがある。反応媒体としてアンモニア(NH)が使用される場合には、そのような高温状態の排ガスが蓄熱装置に導入されると、化学蓄熱材と反応するアンモニアが分解することがある。アンモニアが分解すると、蓄熱装置におけるアンモニアの量が減少するため、化学蓄熱材に対するアンモニアの化学反応による熱発生効率が低下してしまう。
【0005】
本発明の目的は、化学蓄熱材と反応するアンモニアの分解を防止することができる蓄熱装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明蓄熱装置は、アンモニアと化学反応して熱を発生させる化学蓄熱材を有する反応器と、反応器と接続され、アンモニアを貯留するタンクと、反応器を空気により冷却する冷却手段とを備え、反応器は、積層された複数枚のプレートを更に有し、化学蓄熱材は、プレート上に配置されており、冷却手段は、プレート上に設けられ、空気を流すための空気流路を有し、反応器には、アンモニアを化学蓄熱材に接するように流すためのアンモニア流路が形成されていることを特徴とするものである。
【0007】
このような本発明の蓄熱装置においては、冷却手段により反応器を冷却することにより、反応器の温度をアンモニアの分解温度よりも低くすることができる。これにより、反応器内において化学蓄熱材と反応するアンモニアの分解を防止することができる。
【0008】
また、冷却水により反応器を冷却する場合には、冷却水が沸騰することがあるが、空冷式とすることで沸騰の発生を避けることができる。
【0009】
また、タンク内から反応器に送られたアンモニアは、プレート上に配置された化学蓄熱材に接するようにアンモニア流路を流れる。このため、化学蓄熱材とアンモニアとを効果的に化学反応させることができる。また、空気流路を各プレート上に設けることにより、反応器全体を冷却空気により簡単に且つ確実に冷却することができる。
好ましくは、内燃機関の排気系に設けられた触媒を暖機する上記の蓄熱装置において、反応器は、排気系における触媒の上流側に配置されており、複数枚のプレートは、内燃機関からの排ガスを通過させる排ガス流通部を形成するように積層されている。このような構成では、排ガスの温度が低いときは、タンク内のアンモニアが反応器に送られ、アンモニアが化学蓄熱材と化学反応することで、化学蓄熱材から熱が発生し、その熱により排ガスが加熱され、加熱された排ガスにより触媒が昇温されるようになる。一方、内燃機関の暖機終了後、排ガスの温度がより高くなると、排ガスの熱によって化学蓄熱材からアンモニアが分離し、そのアンモニアがタンクに蓄えられる。ここで、排ガスの温度が高くなり過ぎたときには、冷却手段により反応器を冷却することにより、反応器の温度をアンモニアの分解温度よりも低くすることができる。
【0010】
化学蓄熱材は、プレート上に空気流路を挟むように配置されており、アンモニア流路は、アンモニアを化学蓄熱材の表面に沿って空気流路を横切って流すように構成されていることが好ましい。この場合には、化学蓄熱材、空気流路及びアンモニア流路が互いに密接するようになるため、反応器を効率良く冷却しつつ、反応器の小型化を図ることができる。
【0011】
また、好ましくは、冷却手段は、圧縮空気を空気流路に流入させる冷却ファンと、反応器の温度がアンモニアの分解温度よりも低くなるように冷却ファンの作動を制御する手段とを更に有する。この場合には、反応器の温度を自動的にアンモニアの分解温度よりも低く設定することができる。
【0012】
さらに、好ましくは、反応器を冷却する空気は圧縮空気である。この場合には、反応器を急速に冷却し、冷却効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、化学蓄熱材と反応するアンモニアの分解を防止することができる。これにより、蓄熱装置におけるアンモニアの量が確保されるため、化学蓄熱材からの熱発生効率の低下を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る蓄熱装置の一実施形態を備えた排気浄化システムを示す概略構成図である。
図2図1に示した反応器の具体的構造を示す斜視図である。
図3図2に示した複数枚の蓄熱用プレートを上側から下側に向けて順番に示した平面図である。
図4図3のIV−IV線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る蓄熱装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る蓄熱装置の一実施形態を備えた排気浄化システムを示す概略構成図である。同図において、排気浄化システム1は、エンジン2(ここではディーゼルエンジン)の排気系に設けられ、エンジン2から排出される排ガス中に含まれる有害物質(環境汚染物質)を浄化するシステムである。
【0017】
排気浄化システム1は、エンジン2と接続された排気通路3の上流側から下流側に向けて、ディーゼル酸化触媒(DOC)4、ディーゼル排気微粒子除去フィルタ(DPF)5及び選択還元触媒(SCR)6を有している。DOC4は、排ガス中に含まれるHCやCO等を酸化する触媒である。DPF5は、排ガス中に含まれるPMを捕集して取り除くフィルタである。SCR6は、添加弁7より尿素やアンモニアを供給して、排ガス中に含まれるNOxを還元して浄化する触媒である。
【0018】
DOC4及びSCR6には、環境汚染物質の浄化能力を発揮できる温度領域、すなわち活性温度が存在する。例えば、DOC4の活性温度の下限は150℃程度であり、SCR6の活性温度の下限は180℃程度である。一方で、エンジン2の始動直後などは、エンジン2直後の排ガスの温度が100℃程度と比較的低温であり、DOC4及びSCR6の温度もほぼ同様となる。従って、DOC4及びSCR6の温度を活性温度にするために、排ガスを加熱する必要がある。
【0019】
そこで、排気浄化システム1は、本実施形態の蓄熱装置10を有している。蓄熱装置10は、エネルギーレスで触媒を暖機する化学蓄熱装置である。つまり、蓄熱装置10は、通常は排ガスの熱(排熱)を蓄えておき、必要なときに熱を使用するというものである。
【0020】
蓄熱装置10は、排気通路3におけるDOC4の上流側に配置された反応器11と、この反応器11と管路12を介して接続された媒体用タンク13と、反応器11を冷却するための冷却空気を反応器11内に送り込む冷却ファン14とを備えている。媒体用タンク13には、媒体としてアンモニア(NH)が貯留される。このように媒体としてアンモニアを用いることにより、水を用いる場合に比べて管路12を長くすることができるため、蓄熱装置10の配置の自由度が向上する。管路12には、電磁式の開閉弁15が設けられている。
【0021】
図2は、反応器11の具体的構造を示す斜視図である。同図において、反応器11は、排気通路3と連通された排ガス導入口16a及び排ガス導出口16bを有する筐体16と、この筐体16内に収容された蓄熱部17とを有している。蓄熱部17は、複数枚の蓄熱用プレート18と複数枚の熱交換用プレート19とが交互に積層された構造を有している。蓄熱用プレート18及び熱交換用プレート19は、何れも略矩形状をなしている。蓄熱部17の最上層及び最下層は、熱交換用プレート19となっている。
【0022】
熱交換用プレート19には、フィン(図示せず)が設けられている。最上層の熱交換用プレート19の一端部には上部突部20が設けられ、最下層の熱交換用プレート19の同じ側の端部には下部突部21が設けられている。蓄熱用プレート18と熱交換用プレート19との間の空間は、排ガス導入口16aから排ガス導出口16bに向けて排ガスを通過させるための排ガス流通部22となっている。
【0023】
図3は、複数枚の蓄熱用プレート18を上側から下側に向けて順番に示した平面図であり、図4は、図3のIV−IV線(1枚の熱交換用プレート19を含む)断面図である。各図において、各蓄熱用プレート18の上面には、化学蓄熱材として、固体状または粉末状のCaClが含有された2つの成形体23が装着されている。これらの成形体23は、蓄熱用プレート18の一方の対角線上に位置する2つの角部を含むような直角三角形状をなしている。
【0024】
各蓄熱用プレート18における2つの成形体23間の領域には、冷却空気を流すための空気流路24が蓄熱用プレート18の他方の対角線に沿って延びるように設けられている。空気流路24は、蓄熱用プレート18の上面に固定された断面略逆U字状の壁部25により形成されている。また、各蓄熱用プレート18における当該他方の対角線上の一方の角部には、空気流路24と連通した空気流通孔26が形成されている。空気流通孔26は、蓄熱用プレート18毎に交互に異なる角部に形成されている。
【0025】
また、各熱交換用プレート19における空気流通孔26に対応する位置には、空気流通孔26と協働して、上下に隣り合う空気流路24同士を連通させる空気流通孔(図示せず)が形成されている。
【0026】
図2に示すように、上部突部20には、冷却空気を空気流路24に導入するための空気導入部27が連結されている。下部突部21には、空気流路24から冷却空気を導出するための空気導出部28が連結されている。
【0027】
これにより、冷却ファン14により空気導入部27から蓄熱部17の内部に導入された冷却空気は、各空気流路24を通って空気導出部28から導出されるようになる(図3中の矢印A参照)。その結果、反応器11が全体的に効率良く冷却されることとなる。このとき、冷却空気としては圧縮空気を用いるのが望ましい。圧縮空気を用いることにより、反応器11が急速に冷却されるため、反応器11の冷却効率を一層向上させることができる。
【0028】
蓄熱用プレート18に装着された各成形体23の上面と当該蓄熱用プレート18の上方に位置する熱交換用プレート19の下面との間の空間は、アンモニアを流すためのアンモニア流路29(図4参照)となっている。蓄熱用プレート18において成形体23が装着されている領域内に存在する2つの角部の何れか一方には、アンモニア流路29と連通したアンモニア流通孔30が形成されている(図3参照)。アンモニア流通孔30は、蓄熱用プレート18毎に交互に異なる角部に形成されている。なお、アンモニア流路29を流れるアンモニアが蓄熱部17の下側に抜け出ることは無いように、最も下側に位置する蓄熱用プレート18の角部にはアンモニア流通孔30は形成されていない。
【0029】
また、各熱交換用プレート19におけるアンモニア流通孔30に対応する位置には、アンモニア流通孔30と協働して、上下に隣り合うアンモニア流路29同士を連通させるアンモニア流通孔(図示せず)が形成されている。
【0030】
図2に示すように、上部突部20には、アンモニアをアンモニア流路29に対して導入・導出するためのアンモニア入出部31が連結されている。アンモニア入出部31は、管路12を介して媒体用タンク13と接続されている。これにより、媒体用タンク13内から送られるアンモニアは、各アンモニア流路29を成形体23に接した状態で成形体23の上面(表面)に沿って流れるようになる(図3中の矢印B参照)。このとき、アンモニアは、空気流路24を横切るように各アンモニア流路29を流れる。
【0031】
図1に戻り、蓄熱装置10は、排ガスの温度を検出する温度センサ32と、制御部33と、ファン駆動部34とを更に備えている。制御部33は、排熱を蓄えるとき及び熱を発生させるときに開閉弁15を開くように制御すると共に、温度センサ32により排ガスの温度が所定温度よりも高いことが検出されたときに、冷却ファン14を作動させるための指令信号をファン駆動部34に送出する。ファン駆動部34は、制御部33からの指令信号に応じて冷却ファン14を駆動する。
【0032】
ここで、エンジン2からの排ガスの温度が高くなり過ぎると、成形体23中のCaClと反応するアンモニアが分解することがある。アンモニアの分解温度は400℃程度である。
【0033】
そこで、制御部33は、反応器11の温度がアンモニアの分解温度よりも低くなるような指令信号をファン駆動部34に送出し、冷却ファン14の作動を制御することが好ましい。これにより、冷却ファン14により反応器11内に送り込まれた冷却空気によって反応器11が冷却され、これに伴って反応器11の温度がアンモニアの分解温度よりも低くなる。その結果、アンモニアの分解が防止される。
【0034】
以上のように構成した蓄熱装置10を備えた排気浄化システム1において、エンジン2からの排ガスの温度が所定値よりも低いときは、媒体用タンク13内に貯留されたアンモニアが管路12を介して反応器11に供給され、そのアンモニアが各アンモニア流路29を成形体23の上面に沿って流れるようになる。このとき、成形体23に含まれるCaClとアンモニア(NH)とが化学反応して化学吸着(配位結合)し、成形体23から熱が発生する。つまり、下記の反応式における左辺から右辺への反応が起こる。そして、成形体23から発生した熱によってDOC4やSCR6が汚染物質の浄化に適した温度まで上昇するようになる。
CaClNH ⇔ Ca(NHCl+熱
【0035】
一方、エンジン2からの排ガスの温度が所定値よりも高いときは、排熱が成形体23に与えられることでCaClとアンモニア(NH)とが分離する。つまり、上記の反応式における右辺から左辺への反応が起こる。そして、分離したアンモニアは、各アンモニア流路29を流れて反応器11から排出され、管路12を介して媒体用タンク13内に戻るようになる。
【0036】
以上のように本実施形態によれば、冷却空気を流すための空気流路24を反応器11の蓄熱部17に設け、冷却ファン14により冷却空気を空気流路24に流入するようにしたので、エンジン2からの排ガスの温度が高くても、冷却空気によって反応器11が冷却される。これにより、反応器11内のアンモニア流路29を流れるアンモニアの温度が下がるため、当該アンモニアの分解を防止することができる。その結果、蓄熱装置10におけるアンモニアの総量が減少せずに確保されるため、成形体23に含まれるCaClとアンモニア(NH)との化学吸着による熱発生効率の低下を抑制することが可能となる。
【0037】
また、冷却空気により反応器11が冷却されることで、反応器11の排ガス流通部22を通過する排ガスも冷却されることになる。従って、高温の排ガスがSCR6に流入されることが無いため、添加弁7よりSCR6に添加される尿素やアンモニアの分解やSCR6自体の劣化を防止することもできる。
【0038】
さらに、蓄熱用プレート18上に2つの成形体23と空気流路24とを設けると共に、各成形体23の上部空間をアンモニア流路29として形成したので、成形体23と空気流路24とアンモニア流路29とが互いに密接するようになる。これにより、反応器11の小型化を図ることができる。
【0039】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、化学蓄熱材としてCaClが含有された成形体23を用いたが、特にこれには限定されず、例えば粉末状の化学蓄熱材を用いても良い。
【0040】
また、化学蓄熱材としては、CaClの他、MgCl、NiCl、ZnCl、SrCl等、他の反応材が含有されたものを用いることもできる。このとき、化学蓄熱材としては、何れかの反応材そのものを用いても良いし、何れかの反応材が含有されたものを用いても良い。なお、反応材または成形体の種類によっては、融解温度が600℃以下とあることもあるが、反応器11の冷却作用により反応材または成形体の融解を防止することができる。
【0041】
また、上記実施形態では、反応器11の蓄熱用プレート18に2つの直角三角形状の成形体23を設ける構造としたが、1枚の蓄熱用プレート18に設ける成形体23の数としては、1つ又は3つ以上でも良いし、また成形体23の形状としては、円形状や四角形状等であっても良い。
【0042】
さらに、上記実施形態では、空気流路24を蓄熱用プレート18の対角線に沿って延びるように設けたが、空気流路24を蓄熱用プレート18の長手方向に対して平行または垂直に延びるように設けても良い。また、空気流路24の形状としては、特に一直線状には限られず、波状やU字状等であっても良い。さらに、蓄熱用プレート18の形状としては、特に矩形状には限られず、正方形状や円形状等であっても良い。その他、反応器11の構造等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
【符号の説明】
【0043】
2…エンジン(内燃機関)、3…排気通路(排気系)、4…ディーゼル酸化触媒(DOC)、6…選択還元触媒(SCR)、10…蓄熱装置、11…反応器、13…媒体用タンク、14…冷却ファン(冷却手段)、18…蓄熱用プレート、19…熱交換用プレート、22…排ガス流通部、23…成形体(化学蓄熱材)、24…空気流路(冷却手段)、29…アンモニア流路、33…制御部(冷却手段)、34…ファン駆動部(冷却手段)。
図1
図2
図3
図4