特許第5835263号(P5835263)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5835263LP鋼板の出側板長算出方法、LP鋼板の走間板厚変更の進捗管理方法及びLP鋼板の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5835263
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】LP鋼板の出側板長算出方法、LP鋼板の走間板厚変更の進捗管理方法及びLP鋼板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B21B 37/24 20060101AFI20151203BHJP
   B21B 37/20 20060101ALI20151203BHJP
【FI】
   B21B37/24
   B21B37/20 120A
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-76212(P2013-76212)
(22)【出願日】2013年4月1日
(65)【公開番号】特開2014-200796(P2014-200796A)
(43)【公開日】2014年10月27日
【審査請求日】2014年11月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001258
【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】久寶 遼平
(72)【発明者】
【氏名】新田 和弘
【審査官】 國方 康伸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−206801(JP,A)
【文献】 特開平8−192211(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21B 37/00−37/78
B21B 1/00− 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスタンドからなるタンデム圧延機により被圧延材を圧延し、圧下位置及びロール周速を変更する走間板厚変更制御を行うことで、板長方向に板厚が変化したLP鋼板を製造する方法において、
最終スタンドのゲージメータ板厚を用いて、前記最終スタンドにおける先進率を逐次算出し、前記先進率と前記最終スタンドのロール周速に基づいて、最終スタンド出側板長を算出することを特徴とするLP鋼板の出側板長算出方法。
【請求項2】
複数のスタンドからなるタンデム圧延機により被圧延材を圧延する圧延方法において、
最終スタンドから連続する複数のスタンドを選択し、該選択された複数のスタンドの圧下位置及びロール周速を変更する走間板厚変更方法であって、
走間板厚変更の開始位置、終了位置を前記最終スタンド出側板長で管理するに際し、
走間板厚変更開始スタンドの開始位置を前記最終スタンド出側板長に対して定め、
前記選択された複数のスタンドにおける各ゲージメータ板厚に基づいて、前記選択された複数のスタンドの各スタンドの先進率を算出し、
前記走間板厚変更開始スタンドの後段の各スタンドの走間板厚変更開始位置を、前記後段の各スタンドのロール周速、前記後段の各スタンドの算出された先進率、最終スタンドのロール周速、最終スタンドの先進率、スタンド間距離、及び、最終スタンド出側板長で定めた前段スタンドの走間板厚変更位置から最終スタンド出側板長として定め、
前記最終スタンド出側板長と前記各スタンドの走間板厚変更開始位置とに基づいて、各スタンドの走間板厚変更が、どの程度進行しているか示す進捗率を算出することを特徴とするLP鋼板の走間板厚変更の進捗管理方法。
【請求項3】
請求項2記載のLP鋼板の走間板厚変更の進捗管理方法を用いて、走間板厚変更を行い、板長方向に板厚が変化したLP鋼板を製造することを特徴とするLP鋼板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走間板厚変更制御によりLP鋼板(Longitudinally Profiled Plate)を製造する際のLP鋼板の出側板長算出方法、LP鋼板の走間板厚変更の進捗管理方法及びLP鋼板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
板長さ方向に板厚が変化したLP鋼板(Longitudinally Profiled Plate)は、構造物の軽量化や現地溶接工事に要するコストを大幅に削減することができる。
図6は、一形状のLP鋼板1を示す斜視図であり、このLP鋼板1は、長手方向一端部、長手方向他端部及び長手方向中央部にそれぞれ平行部2、3、4を設け、長手方向中央部の平行部4が、長手方向一端部及び長手方向他端部の平行部2,3より板厚が薄くなっており、平行部2,4の間及び平行部3,4の間に、長手方向に均等な板厚勾配を持ったテーパ部5,6を設けた鋼板である。
【0003】
このLP鋼板1を製造する方法として、歩留の向上、燃料原単価の向上、ロット余剰材の減少等を図ることを目的として、走間板厚変更制御を用いることが知られている。
走間板厚変更制御は、単一の被圧延材を、複数のスタンドを連続して配置した圧延機により板厚を制御しながら圧延する技術であり(例えば、特許文献1)、被圧延材の圧延中の所定のタイミングで複数のスタンドの圧下位置(ロールギャップ)及びロール周速を変更することにより、板厚を変更してLP鋼板1のテーパ部5,6を形成する。
【0004】
ここで、LP鋼板1の製造方法では、最終スタンドで圧延された被圧延材の出側板長に基づいて、LP鋼板1の総板長Lを演算するようにしている。すなわち、圧延前のセットアップ計算で演算した先進率と、最終スタンドのロール周速とに基づいて、最終スタンドの出側板長を演算し、この最終スタンドの出側板長に基づいてLP鋼板1の目標総板長Lを演算している。
【0005】
一方、走間板厚変更制御では、板厚変更部分のオフゲージ長を極力短くすることが、歩留の向上など経済的メリットの見地から最も重要なことであり、そのためには、LP鋼板1の板厚変更点のトラッキング精度を向上させる必要がある。
そこで、圧延前のセットアップ計算で演算した先進率と最終スタンドのロール周速とに基づいて、最終スタンドの出側板長を演算するとともに、この最終スタンドの出側板長を基準としてスタンド毎に走間板厚変更の進捗管理を行うLP鋼板1の走間板厚変更点トラッキング方法を行い、走間板厚変更点のトラッキングの精度を向上させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−205106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、LP鋼板1の製造方法では、LP鋼板1の総板長Lの演算で使用される先進率が、圧延前のセットアップ計算において先進率影響係数と目標板厚変更量とに基づいて演算されているので、実際の走間板厚変更中の先進率に対して大きな誤差がある。
そのため、LP鋼板1の総板長の実測値と目標値との間に大きな誤差が生じているのが現状である。
【0008】
また、LP鋼板1の走間板厚変更点トラッキング方法でも、圧延前のセットアップ計算で演算した先進率を使用することで、演算した最終スタンドの出側板長に誤差が生じるので、走間板厚変更点のトラッキングを正確に観測することができない。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、各走間板厚変更点の進捗を正確に把握し、走間板厚変更制御を高精度に行うことができるLP鋼板の出側板長算出方法、LP鋼板の走間板厚変更の進捗管理方法及びLP鋼板の製造方法を提供するとともに、LP鋼板の総板長の実測値と目標値とに誤差を生じさせず高精度のLP鋼板を製造することができるLP鋼板の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るLP鋼板の出側板長算出方法は、複数のスタンドからなるタンデム圧延機により被圧延材を圧延し、圧下位置及びロール周速を変更する走間板厚変更制御を行うことで、板長方向に板厚が変化したLP鋼板を製造する方法において、最終スタンドのゲージメータ板厚を用いて、前記最終スタンドにおける先進率を逐次算出し、前記先進率と前記最終スタンドのロール周速に基づいて、最終スタンド出側板長を算出することを特徴とするLP鋼板の出側板長算出方法である。
【0010】
また、本発明の一態様に係るLP鋼板の走間板厚変更の進捗管理方法は、複数のスタンドからなるタンデム圧延機により被圧延材を圧延する圧延方法において、最終スタンドから連続する複数のスタンドを選択し、該選択された複数のスタンドの圧下位置及びロール周速を変更する走間板厚変更方法であって、走間板厚変更の開始位置、終了位置を前記最終スタンド出側板長で管理するに際し、走間板厚変更開始スタンドの開始位置を前記最終スタンド出側板長に対して定め、前記選択された複数のスタンドにおける各ゲージメータ板厚に基づいて、前記選択された複数のスタンドの各スタンドの先進率を算出し、前記走間板厚変更開始スタンドの後段の各スタンドの走間板厚変更開始位置を、前記後段の各スタンドのロール周速、前記後段の各スタンドの算出された先進率、最終スタンドのロール周速、最終スタンドの先進率、スタンド間距離、及び、最終スタンド出側板長で定めた前段スタンドの走間板厚変更位置から最終スタンド出側板長として定め、前記最終スタンド出側板長と前記各スタンドの走間板厚変更開始位置とに基づいて、各スタンドの走間板厚変更が、どの程度進行しているか示す進捗率を算出することを特徴とするLP鋼板の走間板厚変更の進捗管理方法である。
【0011】
また、本発明の一態様に係るLP鋼板の製造方法は、LP鋼板の走間板厚変更の進捗管理方法を用いて、走間板厚変更を行い、板長方向に板厚が変化したLP鋼板を製造することを特徴とするLP鋼板の製造方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るLP鋼板の出側板長算出方法によると、最終スタンドのゲージメータ板厚を用いて、前記最終スタンドにおける先進率を逐次算出し、前記先進率と前記最終スタンドのロール周速に基づいて、最終スタンド出側板長を算出するようにしているので、最終スタンド出側板長を高精度に算出することができる。
また、本発明に係るLP鋼板の走間板厚変更の進捗管理方法によると、複数のスタンドのゲージメータ板厚を使用して各スタンドの走間板厚変更開始点を算出し、夫々のスタンドの走間板厚変更が、最終スタンドのゲージメータ板厚に基づいて算出した出側板長に対してどの程度進行しているか示す進捗率を算出しているので、各走間板厚変更点の進捗を正確に把握し、走間板厚変更制御を高精度に行うことができる。
【0013】
さらに、本発明に係るLP鋼板の製造方法によると、圧延前のセットアップ計算において算出した先進率を使用している従来のLP鋼板の製造方法と比較して、最終スタンドのゲージメータ板厚に基づいて先進率を算出し、この先進率と最終スタンドのロール周速とに基づいて最終スタンドの出側板長を算出し、この最終スタンドの出側板長に基づいてLP鋼板の総板長を算出するようにしているので、実測値と目標値とに誤差を生じさせず、高精度のLP鋼板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係るLP鋼板の製造ラインを示すブロック図である。
図2】本発明に係る先進率算出処理を示すフローチャートである。
図3】本発明に係る進捗管理処理を示すフローチャートである。
図4】本発明に係る目標面高処理を示すフローチャートである。
図5】本発明に係る先進率の算出方法を説明するための圧延モデル図である。
図6】本発明に係るLP鋼板を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係るLP鋼板の製造ラインを示すブロック図であり、7スタンドからなる連続圧延機の後段4スタンドを示している。
LP鋼板7を圧延する第4スタンドF4から第7スタンドF7は、それぞれ上下に配置した一対のワークロールWRと、これらワークロールWRを支持する一対のバックアップロールBURとを備えている。各ワークロールWRは、駆動モータ8a〜8dから回転駆動力が伝達されている。また、第4スタンドF4から第7スタンドF7には、それぞれ、ワークロール間ギャップを変更する圧下制御装置10a〜10dが設けられている。
【0016】
そして、本実施形態のLP鋼板の製造ラインは、先進率算出部12と、出側板長算出部14と、総板長算出部16と、進捗管理部18と、目標値変更部20と、を備えている。
先進率算出部12は、圧下制御装置10a〜10dから得られた出力値で各スタンドF4〜F7のゲージメータ板厚を算出し、それらゲージメータ板厚に基づいて、各スタンドF4〜F7の先進率を算出する。
【0017】
この先進率算出部12は、図2に示す先進率算出処理を行う。
この先進率算出処理は、先ず、ステップST1で示すように、各スタンドF4〜F7のゲージメータ板厚hGMを算出する。
すなわち、 各スタンドF4〜F7のゲージメータ板厚hGMは、以下に示す式1で求められる。
GM = S+P/K ……(式1)
【0018】
ここで、Kはミル定数、Sは圧下位置、Pは圧延荷重である。
次に、ステップST2で示すように、各スタンドF4〜F7のゲージメータ板厚hGMを使用して先進率fi(i=4〜7)を算出する。
各スタンドF4〜F7の先進率fiは、以下に示す式2で求められる。
【0019】
【数1】
【0020】
ここで、図5で示すように、hi−1はFiスタンド入側厚、hiはFiスタンド出側厚、Xnは中立地点位置、lは接触弧長である。
そして、各スタンドF4〜F7のゲージメータ板厚hGMを、式2のFiスタンド入側厚hi−1、Fiスタンド出側厚hiとして使用することで、各スタンドF4〜F7の先進率fi(i=4〜7)を求める。
出側板長算出部14は、LP鋼板7の板先端部が最終スタンド(第7スタンド)F7を出てから時刻t経過した後の板先端部の出側板長L(t)を、以下の式3で求める。
【0021】
【数2】
【0022】
ここで、Δt:制御周期、f:最終スタンドF7の先進率、VR:駆動モータ8dの出力値から求めた最終スタンドF7のロール周速である。
また、総板長算出部16は、板先端部の出側板長L(t)と、予め記憶されているロール周速、各スタンドF4〜F7の間の距離などに基づいて、LP鋼板7の総板長を算出するものである。
【0023】
また、進捗管理部18は、LP鋼板7の板先端部が最終スタンドF7を出た時点で、板先端部の出側板長L(t)に基づいて走間板厚変更点の進捗を管理する。
この進捗管理部18は、図3に示す進捗管理処理を行う。
この進捗管理処理は、先ず、ステップST3において、各スタンドF4〜F7の走間板厚変更開始点L4(0)〜L7(0)を、以下の式4〜式7で求める。
【0024】
【数3】
【0025】
ここで、L:上位計算機で予め設定した第4スタンドF4の走間板厚開始位置を示す値、Ld45:第4スタンドF4と第5スタンドF5の間のスタンド間距離、Ld56:第5スタンドF5と第6スタンドF6の間のスタンド間距離、Ld67:第6スタンドF6と第7スタンドF7の間のスタンド間距離、f:第4スタンドF4の先進率、f:第5スタンドF5の先進率、f:第6スタンドF6の先進率、VR:スタンドF4のロール周速、VR:スタンドF5のロール周速、VR:スタンドF6のロール周速である。
次に、ステップST4において、出側板長算出部14で求めた最終スタンドF7の出側板長L(t)を基準とし、時刻tにおける夫々のスタンドの走間板厚変更が、出側板長L(t)の何%進行しているか示す進捗率ratio(t)を、以下の式8で求める。
【0026】
【数4】
【0027】
ここで、LFGC:出側板長さに換算した走間板厚変更長さである。
また、目標値変更部20は、進捗管理部18で算出した進捗率ratio(t)に基づいて各スタンドF4〜F7の圧下位置及びロール周速の目標値の変更指令を出力するものである。
この目標値変更部20は、図4で示す目標変更処理を行う
この目標変更処理は、先ず、ステップST5において、各スタンドF4〜F7の圧下位置(ロールギャップ)及びロール周速の実績値を読み込む。
【0028】
次に、ステップST6において、圧下位置(ロールギャップ)及びロール周速の実績値に、進捗管理部18で求めた進捗率ratio(t)を掛けて算出し、各スタンドF4〜F7の圧下位置及びロール周速の変更値とする。
次に、ステップST7において、圧下位置の変更値を圧下制御装置10a〜10dに出力し、ロール周速の変更値を駆動モータ8a〜8dに出力する。
このように、各スタンドF4〜F7の進捗率ratio(t)が100%となるまで、走間板厚変更制御を行う。
【0029】
次に、本実施形態のLP鋼板の製造ラインの効果について説明する。
本実施形態の総板長算出部16は、圧下制御装置10dから得た最終スタンドF7のゲージメータ板厚を使用してLP鋼板7の総板長を算出している。すなわち、最終スタンドF7のゲージメータ板厚に基づいて先進率fを算出し、この先進率fと最終スタンドF7のロール周速VRとに基づいて板先端部の出側板長L(t)を算出し、この出側板長L(t)に基づいてLP鋼板7の総板長を算出している。このように、本実施形態の総板長算出部16は、圧延前のセットアップ計算において算出した先進率を使用した従来のLP鋼板の製造方法と比較して、実測値と目標値とに誤差を生じさせず、高精度のLP鋼板7を製造することができる。
【0030】
また、進捗管理部18においても、圧下制御装置10a〜10dから得た各スタンドF4〜F7のゲージメータ板厚を使用してスタンドF4〜F7の走間板厚変更開始点L4(0)〜L7(0)を算出し、夫々のスタンドF4〜F7の走間板厚変更が、出側板長L(t)の何%進行しているか示す進捗率ratio(t)を算出しているので、各走間板厚変更点の進捗を正確に把握し、走間板厚変更制御を高精度に行うことができる。
【符号の説明】
【0031】
7…LP鋼板、8a〜8d…駆動モータ、10a〜10d…圧下制御装置、12…先進率算出部、14…出側板長算出部、16…総板長算出部、18…進捗管理部、20…目標値変更部、F4〜F6…スタンド、F7…第7スタンド(最終スタンド)、L…最終スタンドの出側板長、ratio…進捗率
図1
図2
図3
図4
図5
図6