特許第5835396号(P5835396)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5835396
(24)【登録日】2015年11月13日
(45)【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01F 27/32 20060101AFI20151203BHJP
   H01F 30/00 20060101ALI20151203BHJP
   H01F 37/00 20060101ALI20151203BHJP
【FI】
   H01F27/32 A
   H01F27/32 B
   H01F31/00 J
   H01F31/00 E
   H01F31/00 A
   H01F37/00 E
   H01F37/00 J
   H01F37/00 A
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-84874(P2014-84874)
(22)【出願日】2014年4月16日
(65)【公開番号】特開2015-204448(P2015-204448A)
(43)【公開日】2015年11月16日
【審査請求日】2015年4月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】上松 辰哉
【審査官】 堀 拓也
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/045868(WO,A1)
【文献】 国際公開第2007/108201(WO,A1)
【文献】 特開2009−099596(JP,A)
【文献】 特開2009−246220(JP,A)
【文献】 特開2014−067758(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0108971(US,A1)
【文献】 特開2013−229527(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 27/32
H01F 30/00
H01F 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の脚部を有するコアと、各脚部にそれぞれ捲回される複数のコイルとを有する誘導機器と、
前記誘導機器を収容するケースと、を備え、
前記ケース内に樹脂が充填される電子機器であって、
前記コアは、前記ケースの内底面上に配置される平板状の第1平板部と、前記第1平板部と対向配置される第2平板部と、前記第1平板部と前記第2平板部との間に立設される前記複数の脚部とを有し、
互いに径方向に隣り合うコイル同士の隙間に樹脂製のスペーサを有し、
前記スペーサは、前記脚部の立設方向において前記第1平板部から前記第2平板部に至るように形成されていることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
各コイルは、ボビンを介して前記コアの脚部に捲回されており、
前記スペーサは、前記ボビンに一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
各コイルは、ボビンを介して前記コアの脚部に捲回されており、
前記スペーサは、前記ボビン及び前記コアとは別体であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
複数の脚部を有するコアと、各脚部にそれぞれ捲回される複数のコイルとを有する誘導機器と、
前記誘導機器を収容するケースと、を備え、
前記ケース内に樹脂が充填される電子機器であって、
互いに径方向に隣り合うコイル同士の隙間に樹脂製のスペーサを有し、
前記スペーサは、前記コアに一体的に形成されていることを特徴とする電子機器。
【請求項5】
前記ケースの内周面は、前記誘導機器における少なくとも一部の外形に沿って形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の脚部を有するコアと、各脚部にそれぞれ捲回された複数のコイルとを有するリアクトルやトランス等の誘導機器がケース内に収容されるとともに、ケース内に樹脂が充填される電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器は、複数の脚部を有するコアと、各脚部にそれぞれ捲回された複数のコイルとを有するリアクトルやトランス等の誘導機器と、誘導機器を収容する金属製のケースとを備えている。誘導機器は、ケース内に充填される樹脂(ポッティング樹脂)によってケースに対して固定されている。そして、樹脂によって、各コイルとケースとの絶縁性が確保されるとともに、誘導機器からの熱が樹脂を介してケースに放熱され、誘導機器の温度上昇が抑制される(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−243131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、各脚部にそれぞれ捲回された各コイルが、コイルの径方向において隣り合う場合、隣り合うコイル同士の間には隙間が形成される。ケース内に充填される樹脂は、この隙間に流れ込む。この隙間が大きいほど、隙間に流れ込む樹脂の量は多くなり、その分だけケース内に充填される樹脂の量が多くなってしまう。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ケース内に充填される樹脂の量を少なくすることができる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する電子機器は、複数の脚部を有するコアと、各脚部にそれぞれ捲回される複数のコイルとを有する誘導機器と、前記誘導機器を収容するケースと、を備え、前記ケース内に樹脂が充填される電子機器であって、前記コアは、前記ケースの内底面上に配置される平板状の第1平板部と、前記第1平板部と対向配置される第2平板部と、前記第1平板部と前記第2平板部との間に立設される前記複数の脚部とを有し、互いに径方向に隣り合うコイル同士の隙間に樹脂製のスペーサを有し、前記スペーサは、前記脚部の立設方向において前記第1平板部から前記第2平板部に至るように形成されている
【0007】
これによれば、ケース内に充填される樹脂を、隣り合うコイル同士の隙間に充填する必要が無くなるため、隣り合うコイル同士の隙間にスペーサが無い場合に比べると、ケース内に充填される樹脂の量を少なくすることができる。
【0008】
上記電子機器において、各コイルは、ボビンを介して前記コアの脚部に捲回されており、前記スペーサは、前記ボビンに一体的に形成されていることが好ましい。
これによれば、ボビンを型成形する際に、スペーサをボビンと同時に成形することができるため、電子機器の製造を容易なものとすることができる。
【0010】
上記電子機器において、各コイルは、ボビンを介して前記コアの脚部に捲回されており、前記スペーサは、前記ボビン及び前記コアとは別体であることが好ましい。
これによれば、既存のボビン及びコアを使用することができる。
上記課題を解決する電子機器は、複数の脚部を有するコアと、各脚部にそれぞれ捲回される複数のコイルとを有する誘導機器と、前記誘導機器を収容するケースと、を備え、前記ケース内に樹脂が充填される電子機器であって、互いに径方向に隣り合うコイル同士の隙間に樹脂製のスペーサを有し、前記スペーサは、前記コアに一体的に形成されている。
これによれば、隣り合うコイル同士の隙間にスペーサが無い場合に比べると、ケース内に充填される樹脂の量を少なくすることができる。また、コアを型成形する際に、スペーサをコアと同時に成形することができるため、電子機器の製造を容易なものとすることができる。
【0011】
上記電子機器において、前記ケースの内周面は、前記誘導機器における少なくとも一部の外形に沿って形成されていることが好ましい。
これによれば、ケースと誘導機器との間の隙間を少なくすることができ、ケース内に充填される樹脂の量を少なくすることができる。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、ケース内に充填される樹脂の量を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態におけるリアクトル装置を示す分解斜視図。
図2】誘導機器の縦断面図。
図3】誘導機器の分解斜視図。
図4】誘導機器の平断面図。
図5】電子機器の縦断面図。
図6】別の実施形態における誘導機器の分解斜視図。
図7】別の実施形態における誘導機器の分解斜視図。
図8】別の実施形態における誘導機器の分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、電子機器をリアクトル装置に具体化した一実施形態を図1図5にしたがって説明する。
図1に示すように、リアクトル装置10は、コアとしての第1コア21及び第2コア22と、コイルとしての第1コイル31及び第2コイル32とを有する誘導機器11と、誘導機器11を収容するケース12とを備えている。ケース12は、有底楕円筒状であるとともに金属製(本実施形態ではアルミニウム製)である。誘導機器11は、第1コア21が、第2コア22よりもケース12の底部寄りに位置するようにケース12内に収容される。
【0015】
図2及び図3に示すように、第1コア21及び第2コア22はU型コアである。第1コア21及び第2コア22は磁性体であるとともに、圧粉磁芯により形成されている。
第1コア21は、略矩形平板状をなす平板部21aと、平板部21aの長手方向の一端から第2コア22に向かって延びる円柱状の脚部としての第1脚部21bと、平板部21aの長手方向の他端から第2コア22に向かって延びる円柱状の脚部としての第2脚部21cとから形成されている。
【0016】
第1コア21は、平板部21aの長手方向に位置する一対の第1側面21dと、平板部21aの短手方向に位置する一対の第2側面21fとを有する。一対の第2側面21fは、平板部21aの長手方向に沿って互いに平行に延びている。一対の第1側面21dは、一対の第2側面21fに連なるとともに、一対の第2側面21fから平板部21aの長手方向において離れるにつれて凸となるように膨出している。
【0017】
第2コア22は、略矩形平板状をなす平板部22aと、平板部22aの長手方向の一端から第1コア21に向かって延びる円柱状の脚部としての第1脚部22bと、平板部22aの長手方向の他端から第1コア21に向かって延びる円柱状の脚部としての第2脚部22cとから形成されている。
【0018】
第2コア22は、平板部22aの長手方向に位置する一対の第1側面22dと、平板部22aの短手方向に位置する一対の第2側面22fとを有する。一対の第2側面22fは、平板部22aの長手方向に沿って互いに平行に延びている。一対の第1側面22dは、一対の第2側面22fに連なるとともに、一対の第2側面22fから平板部22aの長手方向において離れるにつれて凸となるように膨出している。
【0019】
第1コア21及び第2コア22は同一形状である。そして、第1コア21及び第2コア22は、各第1脚部21b,22bにおける延設方向の先端面、及び各第2脚部21c,22cにおける延設方向の先端面がそれぞれ互いに対面するように配置されている。
【0020】
各第1脚部21b,22bの先端面、及び各第2脚部21c,22cの先端面の間には、ギャップ板13がそれぞれ介在されている。各ギャップ板13は非磁性体(例えばセラミック)であるとともに、各第1脚部21b,22b及び各第2脚部21c,22cと同じ外径である円板状に形成されている。各ギャップ板13は、各第1脚部21b,22bの先端面、及び各第2脚部21c,22cの先端面の間でギャップを形成している。
【0021】
第1コア21にはボビンとしての第1ボビン41が装着されるとともに、第2コア22にはボビンとしての第2ボビン42が装着されている。第1ボビン41及び第2ボビン42は樹脂製である。本実施形態では、第1ボビン41及び第2ボビン42は、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)により形成されている。
【0022】
第1ボビン41は、平板状をなす平板部41aと、平板部41aから突出するとともに内部に第1コア21の第1脚部21bが挿入される円筒状の第1筒状部41bと、平板部41aから突出するとともに内部に第1コア21の第2脚部21cが挿入される円筒状の第2筒状部41cとを有する。
【0023】
第2ボビン42は、平板状をなす平板部42aと、平板部42aから突出するとともに内部に第2コア22の第1脚部22bが挿入される円筒状の第1筒状部42bと、平板部42aから突出するとともに内部に第2コア22の第2脚部22cが挿入される円筒状の第2筒状部42cとから形成されている。
【0024】
第1ボビン41及び第2ボビン42は、各第1筒状部41b,42bにおける突出方向の先端部、及び各第2筒状部41c,42cにおける突出方向の先端部がそれぞれ互いに対向するように配置されている。また、第1ボビン41の平板部41a及び第2ボビン42の平板部42aの外形は同じになっている。
【0025】
第1コイル31は円環状であるとともに、各第1筒状部41b,42bを介して各第1脚部21b,22b周りに捲回されている。第2コイル32は円環状であるとともに、各第2筒状部41c,42cを介して各第2脚部21c,22c周りに捲回されている。なお、本実施形態では、第1コイル31及び第2コイル32は、一本の導電板をエッジワイズ曲げして形成され、その先端部同士が連結部33にて連結されている。連結部33は、第1脚部21b,22bに捲回された第1コイル31と、第2脚部21c,22cに捲回された第2コイル32とが径方向に隣り合って形成される隙間に設けられている。また、第1コイル31及び第2コイル32の捲回方向はそれぞれ異なっている。なお、連結部33で連結されていない構成、すなわち、一本の導電板をエッジワイズ曲げして第1コイル31及び第2コイル32を一体形成したものでもよい。
【0026】
図3及び図4に示すように、第1ボビン41の平板部41aには、平面視略台形状の一対のスペーサ51が、平板部41aの厚さ方向に突出するように第1ボビン41に一体的に形成されている。スペーサ51は、第1脚部21b,22bに捲回された第1コイル31と、第2脚部21c,22cに捲回された第2コイル32とが径方向に隣り合って形成される隙間に配置されている。スペーサ51は樹脂製である。本実施形態では、スペーサ51は、第1ボビン41及び第2ボビン42と同じ材料であるポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)により形成されている。
【0027】
スペーサ51は、平板部41aの長手方向に延びる両長側縁から平板部41aの上面に対して直交する方向に延びる下底部51aと、平板部41aの上面の中央寄りから平板部41aの上面に対して直交する方向に延びる上底部51bとを有する。また、スペーサ51は、下底部51aの長手方向に位置する両側縁から対応する上底部51bの両側縁にかけて弧状に湾曲するように延びる一対の湾曲部51cを有する。一対の湾曲部51cは、第1コイル31及び第2コイル32の外周面に沿って延びており、第1コイル31及び第2コイル32の外周面に接触する。また、スペーサ51は、下底部51a、上底部51b及び一対の湾曲部51cに連なるとともに第2ボビン42の平板部42aに沿って延びる延設部51dを有する。延設部51dは、第2ボビン42の平板部42aに接触する。各スペーサ51の上底部51b同士は互いに対向配置されるとともに、各上底部51b同士の間には、連結部33が配置される空間33kが形成されている。
【0028】
図1に示すように、ケース12の内周面12aは、誘導機器11の外形に沿って形成されている。具体的には、ケース12の内周面12aは、第1ボビン41の平板部41a及び第2ボビン42の平板部42aの外形に沿って形成されている。
【0029】
図5に示すように、誘導機器11の一部は、ケース12内に充填される樹脂29によって覆われている。樹脂29は、第1ボビン41及び第2ボビン42とは異なる樹脂(例えばエポキシ樹脂)よりなる。そして、樹脂29によって、第1コイル31及び第2コイル32とケース12との絶縁性が確保されている。また、誘導機器11は、樹脂29を介してケース12と熱的に結合されている。そして、誘導機器11からの熱が樹脂29を介してケース12に放熱される。
【0030】
次に、本実施形態の作用について説明する。
スペーサ51は、第1脚部21b,22bに捲回された第1コイル31と、第2脚部21c,22cに捲回された第2コイル32とが径方向に隣り合って形成される隙間に配置されている。よって、ケース12内に充填される樹脂29を、隣り合う第1コイル31及び第2コイル32同士の隙間に充填する必要が無くなる。その結果、隣り合う第1コイル31及び第2コイル32同士の隙間にスペーサ51が無い場合に比べると、ケース12内に充填される樹脂29の量が少なくなる。
【0031】
また、第1コイル31の一部及び第2コイル32の一部は、スペーサ51に接触しているため、第1コイル31及び第2コイル32から発せられる熱は、スペーサ51を介して第1コア21に伝達される。そして、第1コア21に伝達された熱がケース12に放熱されることで、誘導機器11の温度上昇が抑制される。
【0032】
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)第1脚部21b,22bに捲回された第1コイル31と、第2脚部21c,22cに捲回された第2コイル32とが径方向に隣り合って形成される隙間にスペーサ51を配置した。これによれば、ケース12内に充填される樹脂29を、隣り合う第1コイル31及び第2コイル32同士の隙間に充填する必要が無くなる。このため、隣り合う第1コイル31及び第2コイル32同士の隙間にスペーサ51が無い場合に比べると、ケース12内に充填される樹脂29の量を少なくすることができる。その結果、スペーサ51の材料コストに対して樹脂29の材料コストは高いので、材料コストを抑えることができる。また、樹脂29が隙間に充填されるまでの時間を減らすことができるので、製造コストを抑えることができる。
【0033】
(2)スペーサ51は、第1ボビン41に一体的に形成されている。これによれば、第1ボビン41を型成形する際に、スペーサ51を第1ボビン41と同時に成形することができるため、リアクトル装置10の製造を容易なものとすることができる。
【0034】
(3)ケース12の内周面12aは、誘導機器11の外形に沿って形成されている。これによれば、ケース12と誘導機器11との間の隙間を少なくすることができ、ケース12内に充填される樹脂29の量を少なくすることができる。
【0035】
(4)本実施形態によれば、ケース12内に充填される樹脂29を、隣り合う第1コイル31及び第2コイル32同士の隙間に充填する必要が無くなる。よって、隣り合う第1コイル31及び第2コイル32同士の隙間に樹脂29が流れ込んで、この隙間に空気が閉じ込められて、この空気が隣り合う第1コイル31及び第2コイル32同士の間で気泡として残留してしまうことが抑制される。その結果、気泡が残留することによる誘導機器11からケース12への放熱性のばらつきが生じてしまうことが抑制される。
【0036】
(5)第1コイル31の一部及び第2コイル32の一部がスペーサ51に接触しているため、第1コイル31及び第2コイル32から発せられる熱を、スペーサ51を介して第1コア21に伝達することができる。そして、第1コア21に伝達された熱がケース12に放熱されることで、誘導機器11の温度上昇を抑制することができる。
【0037】
(6)ケース12内に充填する樹脂29の量を少なくすることができるため、ケース12内に樹脂29を充填する時間を短くすることができ、リアクトル装置10の製造時間を短縮することができる。
【0038】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
図6に示すように、第1コア21に一対のスペーサ51が一体的に形成されていてもよい。これによれば、例えば、磁性粉末混合樹脂と樹脂との2種類を用いることでスペーサ51を第1コア21と同時に成形することができるため、リアクトル装置10の製造を容易なものとすることができる。なお、この場合、第1ボビン41の平板部41aには、一対のスペーサ51の外形に沿った一対の切欠部41kが形成されている。
【0039】
図7に示すように、隣り合う第1コイル31及び第2コイル32同士の間に、第1ボビン41、第2ボビン42、第1コア21及び第2コア22とは別体である一対のスペーサ51を配置してもよい。これによれば、スペーサ51が一体的に形成されていない既存の第1ボビン41、第2ボビン42、第1コア21及び第2コア22を使用することができる。
【0040】
図8に示すように、一対のスペーサ51同士が連続していてもよい。要は、各スペーサ51の上底部51bが無く、各スペーサ51の湾曲部51cがそれぞれ連続していてもよい。この場合、スペーサ51において、連結部33と重なる部分には、連結部33に対応する形状の凹部33aが形成されている必要がある。
【0041】
○ 実施形態において、スペーサ51は一対でなくてもよく、少なくとも一つあればよい。
○ 実施形態において、第1コア21及び第2コア22は同一形状でなくてもよい。
【0042】
○ 実施形態において、第1コイル31及び第2コイル32は、楕円環状や四角環状であってもよい。
○ 実施形態において、誘導機器11は、一つのコアに第1コイル31及び第2コイル32が捲回されているものであってもよい。
【0043】
○ 実施形態において、誘導機器11は、三つ以上のコアを有していてもよい。
○ 実施形態において、誘導機器11は、三つ以上のコイルを有していてもよい。
○ 実施形態において、ケース12は、例えば、有底四角箱状であってもよい。
【0044】
○ 実施形態において、樹脂29は、ウレタン樹脂やシリコーン樹脂であってもよい。
○ 実施形態において、第1ボビン41及び第2ボビン42は、ポリフェニレンサルファイド樹脂以外の樹脂により形成されていてもよい。
【0045】
○ 実施形態において、第1コイル31及び第2コイル32は、丸線を捲回したものであってもよい。
○ 実施形態において、樹脂29が誘導機器11全体を覆っていてもよい。
【0046】
○ 実施形態において、誘導機器11を、リアクトル以外(例えばトランス)に適用してもよい。
【符号の説明】
【0047】
10…電子機器としてのリアクトル装置、11…誘導機器、12…ケース、12a…内周面、21…コアとしての第1コア、21b…脚部としての第1脚部、21c…脚部としての第2脚部、22…コアとしての第2コア、22b…脚部としての第1脚部、22c…脚部としての第2脚部、29…樹脂、31…コイルとしての第1コイル、32…コイルとしての第2コイル、41…ボビンとしての第1ボビン、42…ボビンとしての第2ボビン、51…スペーサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8